JP6499566B2 - 気体センサ装置及び気体センサ装置の加熱電流制御方法 - Google Patents

気体センサ装置及び気体センサ装置の加熱電流制御方法 Download PDF

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Description

本発明は気体の物理量を検出するためのセンサ素子を備える気体センサ装置及び気体センサ装置の加熱電流制御方法に関するものである。
気体の水分濃度等の物理量を計測する気体センサ装置は、種々の技術分野で使用されている。例えば、自動車用の内燃機関においては、排気ガス規制対応や低燃費化を図るために吸入空気の湿度、圧力、温度等の物理量を計測し、この計測された物理量から最適な燃料噴射量や点火時期を求めている。そして、今後ますます厳しくなる排気ガス規制等を満足するためには、内燃機関を最適に運転するために気体の物理量を高精度に計測することが求められている。
このような気体センサ装置として、例えば、特開2011−137679号公報(特許文献1)では、空洞部を有する基板と、空洞部に積層された複数の絶縁層から構成される薄膜支持体と、薄膜支持体の絶縁層に挟持された第1ヒータおよび第2ヒータとを有し、第2ヒータは第1ヒータの周辺に配置され、第1ヒータは第2ヒータよりも高温に加熱、制御され、第1ヒータの放熱量に基づいて湿度等の気体の物理量を測定している。また、周囲の気体の温度変化による第1ヒータの放熱量変化による計測誤差を低減するため、第2ヒータにより第1ヒータの周辺を所定の温度に保持することにより高精度化を図っている。
特開2011−137679号公報
例えば、内燃機関の吸気通路を通過する吸入空気の物理量を測定する気体センサ装置は、走行環境の変化による温度変化や、過給機による吸気過給の有無などの運転状態により、気体センサ装置が置かれる環境温度が大きく変化する。そのために気体センサ装置には温度変化に対応した良好な計測精度が必要とされている。
特許文献1の気体センサ装置では、第2ヒータを用いることで環境温度の変化による計測誤差を低減している。更に、高精度化するためには第2ヒータにより加熱される領域の温度安定度が重要である。第2ヒータの加熱温度は、第2ヒータの抵抗測定などにより温度を検出して加熱量をフィードバックしている。
しかしながら、環境温度が大きく変化すると、第2ヒータが形成する温度分布が変化し、気体の物理量を検出する第1ヒータへ影響を与え計測誤差が発生する。また、温度制御回路の温度特性などにより第2ヒータの加熱温度の変動も発生する。
本発明の目的は、環境温度の変化があっても高精度な計測性能が得られる新規な気体センサ装置及び気体センサ装置の加熱電流制御方法を提供することにある。
本発明の特徴は、基板の一部に形成した薄膜部と、薄膜部に形成した検出ヒータと、検出ヒータを取り囲むように形成した温度補償ヒータと、検出ヒータの加熱温度を制御する検出ヒータ駆動回路と、検出ヒータの加熱温度より低い加熱温度に温度補償ヒータの加熱温度を制御する温度補償ヒータ駆動回路と、検出ヒータの放熱量に基づいて気体の物理量を計測する気体センサ装置において、基板の温度の上昇に対応して、検出ヒータ駆動回路と温度補償ヒータ駆動回路は、検出ヒータの加熱温度と温度補償ヒータの加熱温度の間の温度差を縮小させるように夫々の加熱電流を制御する、ところある。
本発明によれば、温度補償ヒータの内側領域の温度の低下に対応して、検出ヒータの加熱温度を調整しているため、環境温度変化による検出ヒータの加熱量の変動が抑制され、計測誤差を低減できるようになる。
本発明が適用される気体センサ装置のセンサ素子部分の平面図である。 図1に図示されたセンサ素子のX−X断面図である。 図1に示すセンサ素子の駆動回路の構成を示す回路図である。 センサ素子の加熱状態を説明する説明図である。 本発明のセンサ素子の過熱状態を説明する説明図である。 本発明のセンサ素子の温度変化状態を更に説明する説明図である。 本発明のセンサ素子の全体の温度変化状態を説明する説明図である。 本発明の実施形態としてのセンサ素子部分の平面図である。 図8に示すセンサ素子の駆動回路を示す回路図である。 図8に示す実施形態の環境温度の変化に関する温度依存性を説明する説明図である。 本発明の他の実施形態としてのセンサ素子部分の平面図である。 図11に示す実施形態の環境温度の変化に関する温度依存性を説明する説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
本発明の実施形態を説明する前に、先ず一般的な気体センサ装置の構成とその課題について説明する。図1は一般的な気体センサ装置のセンサ素子の平面を示し、図2は図1のX−X断面を示すものである。以下、図1、図2を用いて気体センサ装置のセンサ素子について説明する。尚、以下では空気中に含有されている水分量を測定する湿度センサを例にとって説明を行うことにする。
図1、図2において、センサ素子1は、単結晶シリコンで形成された基板2を有している。基板2には、空洞部5が形成されており、この空洞部5内に、第1ヒータとしての検出ヒータ3と、第2ヒータとしての温度補償ヒータ4が敷設される。また、これらヒータ3、4を支持する薄膜支持体6が基板2の空洞部5を覆うように形成されている。
ここで、薄膜支持体6は図2に示すように、基板2の上面に積層された絶縁層8a、8bによって構成されており、これらの絶縁層8a、8bの間に、検出ヒータ3、温度補償ヒータ4が介在されて支持されている。温度補償ヒータ4は検出ヒータ3の周囲を取り囲むように配置されている。また、検出ヒータ3、温度補償ヒータ4は、薄膜支持体6の平面に沿って延在し、複数の折り返し部を有する微細幅の抵抗体からなるものである。
このように、検出ヒータ3の周辺を取り囲むように温度補償ヒータ4を配置することにより、検出ヒータ3の周囲温度が温度補償ヒータ4の加熱温度(Th2)に維持され、環境温度(Ta)の変化の影響を低減することが可能となっている。検出ヒータ3、温度補償ヒータ4は、外部回路との接続のために基板2上に形成された電極7a、7b、7c、7dと電気的に配線接続される。
検出ヒータ3、温度補償ヒータ4は同じ材料で作られており、高温において安定な材料(高い融点を有する材料)として、例えば、白金(Pt)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、シリコン(Si)等が選定されている。また、絶縁層8a、8bとしては酸化シリコン(SiO2)と窒化シリコン(Si3N4)が単層あるいは積層された状態で配置されている。また、絶縁層8a、8bとして、ポリイミドなどの樹脂材料やセラミック、ガラスなどが単層あるいは積層された状態で配置されることもある。また、電極7a、7b、7c、7dとしては、アルミニウム(Al)等が用いられている。
センサ素子1は、フォトリソグラフィーを利用した半導体微細加工技術、異方性エッチング技術を用いて形成される。また、空洞部5は、単結晶シリコン基板2を異方性エッチングや等方性エッチングなどにより形成する。電極7a〜7dを保護するために、センサ素子1の表面に保護層を形成しておいてから異方性エッチングを行うことが好ましい。
そして、図2にあるように、温度補償ヒータ4によって内側領域に加熱温度(Th2)の温度空間が形成され、検出ヒータ3の附近領域に加熱温度(Th1)の温度空間が形成されるようになっている。これによって、加熱温度(Th1)の温度空間は、加熱温度(Th2)の温度空間に内包される形態となって、加熱温度(Th1)の温度空間は環境温度の影響を軽減されるようになるものである。
図3は、気体センサ装置の駆動回路を示している。センサ素子1の駆動回路9は、少なくとも加熱制御回路10、11、補正演算回路12、出力回路13から構成されている。加熱制御回路10は検出ヒータ3の温度を検出し、フィードバック制御された加熱電流を供給することによって検出ヒータ3の温度を加熱温度(Th1)に制御する。また、加熱制御回路10には、環境温度(Ta)を検出するための感温素子16が接続されている。更に、加熱制御回路11は温度補償ヒータ4の温度を検出し、フィードバック制御された加熱電流を供給することによって温度補償ヒータ4の温度を加熱温度(Th2)に制御する。
補正演算回路12には、加熱制御回路10における検出ヒータ3の加熱量、すなわち湿度に応じた信号が入力される。また、補正演算回路12には加熱制御回路11からの信号が入力され、動作状態の監視などに用いることができる。更に、別置きに設けた温度センサ14や圧力センサ15の検出値を入力し、湿度、温度、圧力等の検出値を相互に補正することができるように構成してある。尚、この補正は本発明と直接関連しないので説明は省略する。補正演算回路12の出力信号は、出力回路13に伝送され、アナログ変換、或いは通信用のデジタル信号に変換されて外部へ伝送される。
加熱制御回路10は、検出ヒータ3の温度を検出し加熱電流を供給することによって、検出ヒータ3の温度を加熱温度(Th1)に制御する。同様に、加熱制御回路11は温度補償ヒータ4の温度を検出し加熱電流を供給することによって、温度補償ヒータ4の温度を加熱温度(Th2)に制御する。例えば、加熱温度(Th1)は500℃程度であり、加熱温度(Th2)は300℃程度である。
次に、上述のように制御された検出ヒータ3、温度補償ヒータ4の温度の分布状態について説明する。環境温度(Ta)はセンサ素子1が配置されている環境の温度である。本実施形態では、内燃機関の吸入空気の湿度を測定するものであるため、気体センサ装置は吸入空気が流れる吸気通路に配置されている。尚、センサ素子1は吸入空気の流れの影響を受けると、放熱量が大きく変動するので、吸入空気が流れていない領域に配置されるようになっている。
上述した環境温度(Ta)は、自動車用の内燃機関の吸気通路に配置した場合、−40℃〜+125℃の間で変動することが知られている。したがって、このような環境温度の変化において、環境温度(Ta)が変動しても温度補償ヒータ4の温度はほぼ加熱温度(Th2)に保持される。また、検出ヒータ3は、加熱温度(Th2)よりも高い温度である加熱温度(Th1)に加熱されている。
ここで、検出ヒータ3から吸入空気への放熱量Q1、温度補償ヒータ4から吸入空気への放熱量Q2は、近似的に、下記の式として表される。
Q1=λ・S1・(Th1−Th2)
Q2=λ・S2・(Th2−Ta)
尚、λは空気の熱伝導率に依存したパラメータであり、湿度により変化する。Sは検出ヒータの放熱面積、Sは温度補償ヒータの放熱面積である。
上式から、環境温度(Ta)が変化すると、温度補償ヒータ4の放熱量Q2が変動するが、検出ヒータ3は、常にほぼ一定の加熱温度(Th2)の環境に晒されていることと等価であるため、検出ヒータ3の放熱量Q1は周囲の環境温度(Ta)の影響を受けないと見做すことができる。したがって、加熱温度(Th1)、加熱温度(Th2)が一定であれば、検出ヒータ3の放熱量Q1はλに依存することになる。そして、λは湿度によって変化することから、放熱量Q1は湿度に応じた放熱量となる。
次に、このような動作を行う気体センサ装置における課題を説明する。図4は、温度補償ヒータ4の加熱によって形成される温度分布が、環境温度によって変化することを示したものである。
図4において、L1は環境温度(Ta)が25℃の時の温度補償ヒータ4による温度上昇量を示した補償温度分布線である。また、L2は環境温度(Ta)が80℃の時の温度補償ヒータ4による温度上昇量を示した補償温度分布線である。ここで、補償温度分布線L1、L2は検出ヒータ3による加熱を停止し、温度補償ヒータ4のみによる加熱を行なった時の温度分布と等価である。
補償温度分布線L1と補償温度分布線L2を比較すると、温度補償ヒータ4が配置された位置では両者とも加熱温度(Th2)に維持されている。しかしながら、温度補償ヒータ4が囲む内側領域においては、環境温度(Ta)が25℃の場合に比べて、環境温度(Ta)が80℃に上昇すると、温度補償ヒータ4が囲む内側領域の温度は低下する傾向にある。また、環境温度(Ta)が上昇すると、補償温度分布線L1に比べて補償温度分布線L2のように温度の変化傾向が緩やかになり、温度補償ヒータ4が形成する温度分布が変化するようになる。このため、検出ヒータ3は温度補償ヒータ4の内側に囲まれるように配置されているため、上述した環境温度の変化の影響を受けるようになる。
そして、検出ヒータ3を駆動すると、温度補償ヒータ4によって加熱された温度状態から、検出ヒータ3の駆動時の加熱温度(Th1)に上昇して、図中の検出温度分布線L3のような加熱量が加わる。検出ヒータ3の加熱温度(Th1)が固定値の場合、環境温度(Ta)=25℃の環境温度では、検出ヒータ3の加熱量は図中のPhである。一方、環境温度(Ta)=80℃の環境温度では、温度補償ヒータ4の内側領域の温度が低下しているため、検出ヒータ3の加熱量はPh’に増加する。
したがって、上述したように、湿度は検出ヒータ3の加熱量(=放熱量Q1)の変化に基づいているため、環境温度の変化により、検出ヒータ3の加熱量が変動すると湿度の計測誤差が発生することになる。
このような環境温度の変化による計測誤差を低減するため、本発明の実施形態においては、図5乃至図10に示すような構成を提案するものである。
まず、図5を用いて本発明の実施形態の考え方を説明する。上述したように、補償温度分布線L1は、環境温度(Ta)が25℃の時の温度補償ヒータ4による温度上昇量を示した補償温度分布線である。また、補償温度分布線L2は、環境温度(Ta)が80℃の時の温度補償ヒータ4による温度上昇量を示した補償温度分布線である。
そして、検出ヒータ3を駆動すると、環境温度(Ta)が25℃の場合では、温度補償ヒータ4によって加熱された温度状態から、検出ヒータ3の駆動時の加熱温度(Th1)に上昇して図中の検出温度分布線L3のような加熱量が加わり、検出ヒータ3の加熱量は図中のPhとなる。
一方、環境温度(Ta)が80℃に上昇した場合では、検出温度分布線L4のように検出ヒータ3の温度を加熱温度(Th1)より低い加熱温度(Th1’)に変更、調整する。これにより、温度補償ヒータ4の内側領域の温度の低下に対応して、検出ヒータ3の加熱温度を低下させているため、加熱量はPh’となる。この場合、加熱量Ph≒加熱量Ph’となっている。この結果、環境温度変化による検出ヒータ3の加熱量の変動が抑制され、計測誤差を低減できるようになる。
図6は、環境温度(Ta)の変化による検出ヒータ3と温度補償ヒータ4の温度の変化について示したものである。本実施形態では環境温度(Ta)が上昇すると、温度補償ヒータ4の加熱温度(Th2)はほぼ一定に制御されているが、検出ヒータ3では、環境温度(Ta)の上昇に合わせて、加熱温度(Th1)から加熱温度(Th1’)に低下するように負の温度依存性を備えている。すなわち、環境温度(Ta)の上昇によって、検出ヒータ3と温度補償ヒータ4の温度差ΔTがΔT’に縮まる特性を持たせているものである。
図7は、本実施形態の場合におけるセンサ素子1の全体の温度分布の変化状態を示している。湿度の計測時は検出ヒータ3と温度補償ヒータ4の両方を駆動しているため検出ヒータ3の部位にピークを持った温度分布となる。環境温度(Ta)が上昇すると、温度補償ヒータ4の部位の加熱温度(Th2)の変化は小さく、一方で、検出ヒータ3の部位の温度は加熱温度(Th1)から加熱温度(Th1’)に大きく低下する。このような温度分布の温度依存を持たせることにより高精度化が可能である。
ここで、環境温度(Ta)は、検出ヒータ3と温度補償ヒータ4の周辺温度である基板2から検出される温度が好ましい。したがって、本実施形態では、検出ヒータ3の加熱温度(Th1)を、基板2の温度によって制御する構成としている。この制御には検出ヒータ3の加熱制御回路を構成するブリッジ回路の抵抗を温度によって変えることで実現できる。
したがって、基板2の温度を検出するブリッジ回路の抵抗として、センサ素子1の基板上に温度依存抵抗を形成してやれば良いものである。温度依存抵抗としては、抵抗温度係数の高いSi拡散層や多結晶シリコン、白金、Moなどを用いることができる。本実施形態では、温度依存抵抗は製造上の観点から検出ヒータ3と同じ材料から作られている。
ここで、環境温度(Ta)の検出方法としては、センサ素子1と別体で設けたサーミスタなどを使用することができる。しかしながら、別体で設けた場合、急激な環境温度変化や、センサ装置外部からの熱伝導などにより、センサ素子1の周辺温度とサーミスタの温度に相違が生じる場合がある。したがって、より高精度化するためには、センサ素子1上に形成した温度依存抵抗により検出した基板の温度を用いることが好ましい。
上述した通り、環境温度(Ta)の変化に対応して、温度補償ヒータ4の温度をほぼ一定の加熱温度(Th2)に維持した場合、環境温度(Ta)が上昇すると温度補償ヒータ4の内側領域の温度は低下する傾向になる。この温度の低下量は、センサ素子1の形状や、温度補償ヒータ4の大きさ、検出ヒータ3と温度補償ヒータ4の位置関係などによって変わる。そのため、環境温度(Ta)によって変化させる検出ヒータ3の加熱温度(Th1、Th1’)は、センサ素子1の形状や、温度補償ヒータ4の大きさ、位置により適宜設定するのが好ましいものである。
上述した本実施形態の考え方に基づき、次に本実施形態の具体的な構成について図8乃至図10を用いて説明する。
図8に本実施形態になるセンサ素子1の構成を示している。検出ヒータ3は空洞部5上の薄膜支持体6に位置する配線17と、基板2上に位置する配線18により引き出され電極7a、7bに接続されている。配線17及び配線18の材料は検出ヒータ3と同じ材料であり、例えば、白金(Pt)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、シリコン(Si)等が選定されている。すなわち、配線17及び配線18は温度依存抵抗として機能する。以下、配線17及び配線18を温度依存抵抗17、18と表記する場合もある。また、温度依存抵抗17、18は、検出ヒータ3と同一の加工工程で同時に形成できるという製造上の効果も奏するものである。
同様に、温度補償ヒータ4は、検出ヒータ3を外側から囲むように配置され、空洞部5上の薄膜支持体6に位置する配線19と、基板2上に位置する配線20により引き出され電極7c、7dに接続されている。配線19及び配線20の材料は温度補償ヒータ4と同じ材料であり、例えば、白金(Pt)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、シリコン(Si)等が選定されている。すなわち、配線19及び配線20は温度依存抵抗として機能する。以下、配線19及び配線20を温度依存抵抗19、20と表記する場合もある。また、検出ヒータ3側と同じように、温度依存抵抗19、20は、温度補償ヒータ4と同一の加工工程で同時に形成できるという製造上の効果も奏するものである。
ここで、温度補償ヒータ4と電極7c、7dの間の配線19と配線20の抵抗値に対して検出ヒータ3と電極7a、7bの間の配線17と配線18の抵抗の方が大きくなるように各配線17、18、19、20の幅が決められている。すなわち、図8からわかるように、配線19、20の幅W1に対して配線17、18の幅W2の方が狭く形成されている。尚、このようにした理由については図9で詳細に説明する。
図9に本実施形態における駆動回路の構成を示している。温度依存抵抗(配線)17、18が接続された検出ヒータ3は、固定抵抗21a、21b、21cと共に、検出ヒータ加熱制御回路であるブリッジ回路を構成している。ブリッジ回路は、検出ヒータ3と温度依存抵抗(配線)17、18が直列接続された第1辺と、この第1辺に直列接続された固定抵抗21cよりなる第2辺からなる直列回路と、固定抵抗21aの第3辺と固定抵抗21bの第4辺が直列接続された直列回路から構成されている。
そして、温度依存抵抗17、18を含む検出ヒータ3と固定抵抗21cの間の電位(第1辺と第2辺の間の電位)と、固定抵抗21aと21bの間の電位(第3辺と第4辺の間の電位)とが差動増幅器22aに入力される。差動増幅器22aは、入力電圧の差に応じた電圧をトランジスタ23aのベース電極に出力する。トランジスタ23aにより、差増増幅器22aの出力値に応じてコレクタ−エミッタ間に流れる電流を制御する。トランジスタ23aのエミッタ電極は、検出ヒータ3と固定抵抗21aとの間に接続され、コレクタ電極は電源24に接続されている。この構成により、検出ヒータ3の温度が500℃程度になるようにフィードバック制御される。
検出ヒータ3の温度設定は、既知である検出ヒータ3の抵抗温度係数から500℃における検出ヒータ3と固定抵抗21cの抵抗値の比と、固定抵抗21aと固定抵抗21bの抵抗値の比が一致するように設定され、検出ヒータ3の温度が500℃より低いと、トランジスタ23aがオンして加熱電流が増加することになる。
同様に、温度依存抵抗(配線)19、20が接続された温度補償ヒータ4は、固定抵抗21d、21e、21fと共に、温度補償ヒータ加熱制御回路であるブリッジ回路を構成している。ブリッジ回路は、温度補償ヒータ4と温度依存抵抗(配線)19、20が直列接続された第1辺と、この第1辺に直列接続された固定抵抗21fよりなる第2辺からなる直列回路と、固定抵抗21dの第3辺と固定抵抗21eの第4辺が直列接続された直列回路から構成されている。
そして、温度依存抵抗19、20を含む温度補償ヒータ4と固定抵抗21fの間の電位(第1辺と第2辺の間の電位)と、固定抵抗21dと21eの間の電位(第3辺と第4辺の間の電位)とが差動増幅器22bに入力される。差動増幅器22bは、入力電圧の差に応じた電圧をトランジスタ23bのベース電極に出力する。トランジスタ23bにより、差増増幅器22bの出力値に応じてコレクタ−エミッタ間に流れる電流を制御する。トランジスタ23bのエミッタ電極は、温度補償ヒータ4と固定抵抗21dとの間に接続され、コレクタ電極は電源24に接続されている。この構成により、温度補償ヒータ4の温度が300℃程度になるようにフィードバック制御される。
温度補償ヒータ4の温度設定は、既知である温度補償ヒータ4の抵抗温度係数から300℃における温度補償ヒータ4と固定抵抗21fの抵抗値の比と、固定抵抗21dと固定抵抗21eの抵抗値の比が一致するように設定され、温度補償ヒータ4の温度が300℃より低いと、トランジスタ23bがオンして加熱電流が増加することになる。
上述したようなブリッジ回路の構成では、検出ヒータ3と温度依存抵抗17、18を含めた全体の抵抗値が一定値になるように加熱電流が制御される。温度依存抵抗17、18を含めた検出ヒータ3の全体の抵抗値Rh’は、
Rh’=Rh+r17+r18
である。ここで、Rh:検出ヒータ3の抵抗値、r17:温度依存抵抗17の抵抗値、r18:温度依存抵抗18の抵抗値である。尚、検出ヒータ3の抵抗値Rhは、温度補償ヒータ4に囲まれた領域の抵抗値である。
ここで、センサ素子1の温度分布の測定結果から、基板2上に位置する配線である温度依存抵抗18の温度は環境温度(Ta)に依存し、薄膜支持体6上に位置する配線である温度依存抵抗17の温度は温度補償ヒータ4の温度(Th2)と環境温度(Ta)の中間温度として考えられ、各抵抗の温度依存性を考慮すると、検出ヒータ3の全体の抵抗値Rh’は下式で表わされる。
Figure 0006499566
尚、α:抵抗温度係数、Th1:検出ヒータ3の加熱温度、Th2:温度補償ヒータ4の加熱温度、Ta:環境温度(基板2の温度)である。
そして、検出ヒータ3及び温度補償ヒータ4を駆動すると、夫々のブリッジ回路に加熱電流が流れ、検出ヒータ3の加熱温度Th1、温度補償ヒータ4の加熱温度Th2が上昇し、検出ヒータ3の過熱温度Th1が500度、温度補償ヒータ4の加熱温度Th2が300℃とした時のRh’に維持される。
上式において、環境温度(Ta)が上昇すると、温度依存抵抗である配線17と配線18の温度が上昇し、右辺の第2項と第3項の値が大きくなる。その結果、全体の抵抗値Rh’を一定値にするため、検出ヒータ3の加熱温度Th1が下がるように加熱電流が低下する。
同様に温度補償ヒータ4についても、温度補償ヒータ4の全体の抵抗値Rs’は下式で表わされる。
Figure 0006499566
尚、Rs:温度補償ヒータ4の抵抗値、α:抵抗温度係数、Th2:温度補償ヒータ4の加熱温度、Ta:環境温度(基板2の温度)である。
そして、検出ヒータ3及び温度補償ヒータ4を駆動すると上式からわかるように、環境温度(Ta)が上昇すると、温度依存抵抗である配線19と配線20の温度が上昇し、右辺の第2項と第3項の値が大きくなる。その結果、全体の抵抗値Rs’を一定値にするため、温度補償ヒータ4の加熱温度Th2が下がるように加熱電流が低下する。
以上のように、検出ヒータ3に温度依存抵抗17、18が接続されると、環境温度によって検出ヒータ3の加熱温度(Th1)は変動するようになる。同様に、温度補償ヒータ4に温度依存抵抗19、20が接続されると、環境温度によって温度補償ヒータ4の加熱温度(Th2)は変動するようになる。
そこで、本実施形態では、温度依存抵抗19、20による温度補償ヒータ4の加熱温度Th2の温度変化を小さく設定し、これとは逆に、温度依存抵抗17、18による検出ヒータ3の加熱温度(Th1)の温度変化を、温度補償ヒータの4温度変化よりも大きく設定する構成としている。
具体的には、温度依存抵抗17、18と検出ヒータ3の抵抗値の比を(r17+r18)/(Rh)とし、同様に、温度依存抵抗19、20と温度補償ヒータ4の抵抗値の比を(r19+r20)/(Rs)としたとき、
(r17+r18)/(Rh)>(r19+r20)/(Rs)
の関係を有するように、温度依存抵抗17、18と温度依存抵抗19、20の抵抗値を設定すれば良いものである。
このために本実施形態では図8に示すように、配線19、20の幅W1に対して、配線17、18の幅W2の方を狭く形成して、温度補償ヒータ4と電極7c、7dの間の配線19と配線20の抵抗値に対して、検出ヒータ3と電極7a、7bの間の配線17と配線18の抵抗の方が大きくなるようにしている。これによって、検出ヒータ3の環境温度の変動に対する温度依存性を大きくすることができる。
図10に、本実施形態における検出ヒータ3と温度補償ヒータ4の環境温度の変動に対する温度依存性を示している。図10に示す加熱温度(Th2)は、温度補償ヒータ4の温度変化であり、環境温度(Ta)が上昇すると、配線である温度依存抵抗19、20の抵抗値が上昇して加熱電流が減少することで加熱温度(Th2)は低下する。
これに対して、加熱温度(Th1)は、検出ヒータ3の温度変化であり、環境温度(Ta)が上昇すると、配線である温度依存抵抗17、18の抵抗値が上昇して加熱電流が減少することで加熱温度(Th1)は低下する。この加熱温度(Th1)の低下量は、上述の説明からわかるように、加熱温度(Th2)より大きいため、検出ヒータ3の加熱温度(Th1)と温度補償ヒータ4の加熱温度(Th2)の差は、ΔTからΔT’に縮まる特性となる。
したがって、図5に示しているように、例えば、環境温度(Ta)が25℃の場合では、温度補償ヒータ4によって加熱された温度状態から、駆動時の加熱温度(Th1)に上昇して図中の検出温度分布線L3のような加熱量が加わり、検出ヒータ3の加熱量は図中のPhとなる。
一方、環境温度(Ta)が80℃に上昇した場合では、検出温度分布線L4のように検出ヒータ3の温度を加熱温度(Th1)より低い加熱温度(Th1’)に変更する。これにより、温度補償ヒータ4の内側領域の温度の低下に対応して、検出ヒータ3の加熱温度(Th1)を低下させているため、加熱量はPh’となる。この場合、加熱量Ph≒加熱量Ph’となり、環境温度変化による検出ヒータ3の加熱量の変動が抑制され、計測誤差を低減できるようになる。
以上に説明した実施形態では、検出ヒータ3と温度補償ヒータ4と、及びこれらに接続される配線17、18、19、20は、同一層かつ同一材料で形成した。これにより以下の効果が得られるものである。
環境温度の変動による検出ヒータ3の温度の変化量は、上述したように、検出ヒータ3と配線17、18の抵抗値の比により決定する。半導体プロセスにおいて、同一層の抵抗膜をエッチングによりパターニングして複数の抵抗を形成した場合、これらの抵抗値比の精度を高くすることができる。
例えば、抵抗膜の膜厚が変動すると、同一層の抵抗膜で形成した抵抗は同じように膜厚が変動するが、複数の抵抗体の抵抗バランスは維持される。その結果、検出ヒータ3と温度補償ヒータ4と配線17、18、19、20の抵抗バランスのばらつきが低減し、境温度の変動による検出ヒータ3の温度の変化量を安定化することができ、量産時の個体差を低減することが可能である。
本実施形態では、配線17、18、19、20の抵抗温度変化を利用して、検出ヒータ3の温度に環境温度依存性を持たせた構成について説明したが、配線抵抗として、単一の材料で形成するほか、複数の材料を組み合わせた場合においても効果が得られる。この場合、複数の配線抵抗について抵抗値、抵抗温度係数、形成場所によって、配線抵抗の抵抗温度変化を求めることで適宜設計可能である。
尚、上述した実施形態では、検出ヒータ3の加熱温度(Th1)を環境温度の上昇に対応して低下させることで、検出ヒータ3の加熱温度(Th1)と温度補償ヒータ4の加熱温度(Th2)の差をΔTからΔT’に縮まる特性としたものである。一方、温度補償ヒータ4の加熱温度(Th2)を環境温度の上昇に対応して増加させることで、検出ヒータ3の加熱温度(Th1)と温度補償ヒータ4の加熱温度(Th2)の差をΔTからΔT’に縮まる特性とすることもできるものである。
図11において、検出ヒータ3の配線17、18及び温度補償ヒータ4の配線19、20を同じ抵抗値(配線長さと配線幅を同じにする)に設定した状態で、温度補償ヒータ4の配線20の一部から温度依存抵抗として配線25を引き出し、この配線25の電極7eを温度補償ヒータ4のブリッジ回路を形成する抵抗21dに接続することで、温度補償ヒータ4の加熱温度(Th2)を環境温度(Ta)の上昇に対応して増加させることができる。つまり、トランジスタ23bのエミッタ電極と温度補償ヒータ4の固定抵抗21dとの間に、温度依存抵抗として配線25が接続されるものである。
図12に、この実施形態における検出ヒータ3と温度補償ヒータ4の環境温度の変動に対する温度依存性を示している。図12に示す加熱温度(Th2)は、温度補償ヒータ4の温度変化であり、環境温度(Ta)が上昇すると、加熱電流が増加することで加熱温度(Th2)は上昇する。したがって、検出ヒータ3の加熱温度(Th1)と温度補償ヒータ4の加熱温度(Th2)の差は、ΔTからΔT’に縮まる特性となり、環境温度変化による検出ヒータ3の加熱量の変動が抑制され、計測誤差を低減できるようになる。
以上述べた通り、本発明の構成によれば、検出ヒータ駆動回路と温度補償ヒータ駆動回路は、基板の温度の上昇に対応して、検出ヒータの加熱温度と温度補償ヒータの加熱温度の間の温度差を縮小させるように夫々の加熱電流を制御する動作を行うものである。
これによれば、温度補償ヒータの内側領域の温度の低下に対応して、検出ヒータの加熱温度を調整しているため、環境温度変化による検出ヒータの加熱量の変動が抑制され、計測誤差を低減できるようになる。
尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…センサ素子、2…基板、3…検出ヒータ、4…温度補償ヒータ、5…空洞部、6…薄膜支持体、7a〜7d…電極、8a、8b…絶縁層、9…駆動回路、10、11…加熱制御回路、12…補正演算回路、13…出力回路、14…温度センサ、15…圧力センサ、16…感温素子、17、18、19、20、25…配線(温度依存抵抗)、21a〜21f…固定抵抗、22a、22b…差動増幅器、23a、23b…トランジスタ、24…電源。

Claims (9)

  1. 基板の一部に形成した薄膜部と、前記薄膜部に形成した検出ヒータと、前記検出ヒータを取り囲むように前記薄膜部に形成した温度補償ヒータと、前記検出ヒータの加熱温度を制御する検出ヒータ加熱制御回路と、前記検出ヒータの加熱温度より低い加熱温度に前記温度補償ヒータの加熱温度を制御する温度補償ヒータ加熱制御回路と、前記検出ヒータの放熱量に基づいて気体の物理量を計測する気体センサ装置において、
    前記基板の温度の上昇に対応して、前記検出ヒータ加熱制御回路と前記温度補償ヒータ加熱制御回路は、前記検出ヒータの加熱温度と前記温度補償ヒータの加熱温度の間の温度差を縮小させるように夫々の加熱電流を制御することを特徴とする気体センサ装置。
  2. 請求項1に記載の気体センサ装置において、
    前記検出ヒータ加熱制御回路と前記温度補償ヒータ加熱制御回路は、前記基板の温度の上昇に対応して加熱電流を低減して前記検出ヒータと前記温度補償ヒータの温度を低下し、この時の加熱電流は前記検出ヒータの温度が前記温度補償ヒータの温度よりも大きく低下するように低減することを特徴とする気体センサ装置。
  3. 請求項2記載の気体センサ装置において、
    前記検出ヒータ加熱制御回路は、前記検出ヒータと温度依存抵抗が接続された第1辺と、前記第1に直列接続された固定抵抗よりなる第2辺と、固定抵抗からなる第3辺と、前記第3辺に直列接続された固定抵抗からなる第4辺からなるブリッジ回路から構成され、
    前記温度補償ヒータ加熱制御回路は、前記温度補償ヒータと温度依存抵抗が接続された第1辺と、前記第1に直列接続された固定抵抗よりなる第2辺と、固定抵抗からなる第3辺と、前記第3辺に直列接続された固定抵抗からなる第4辺からなるブリッジ回路から構成され、
    前記検出ヒータ加熱制御回路の前記第1辺を構成する前記温度依存抵抗の抵抗値が、前記温度補償ヒータ加熱制御回路の前記第1辺を構成する前記温度依存抵抗の抵抗値より大きいことを特徴とする気体センサ装置。
  4. 請求項3記載の気体センサ装置において、
    前記検出ヒータ加熱制御回路の前記第1辺を構成する前記検出ヒータと前記温度依存抵抗は、前記基板上に同じ材料で形成され、
    前記温度補償ヒータ加熱制御回路の前記第1辺を構成する前記温度補償ヒータと前記温度依存抵抗は、前記基板上に前記検出ヒータと同じ材料で形成され、
    前記検出ヒータ加熱制御回路の前記温度依存抵抗を構成する配線の幅が、前記温度補償ヒータ加熱制御回路の前記温度依存抵抗を構成する配線の幅より短いことを特徴とする気体センサ装置。
  5. 請求項4記載の気体センサ装置において、
    前記温度補償ヒータ加熱制御回路の前記温度依存抵抗と前記温度補償ヒータの抵抗値の比に対して、前記検出ヒータ加熱制御回路の前記温度依存抵抗と前記検出ヒータの抵抗値の比の方が大きいことを特徴とする気体センサ装置。
  6. 請求項5記載の気体センサ装置において、
    前記検出ヒータ加熱制御回路の前記温度依存抵抗は、前記薄膜部に形成された配線と、薄膜部以外に形成された配線とからなり、前記薄膜部に形成された配線の抵抗値をr1、薄膜部以外に形成され電極まで延びる配線の抵抗値をr2とし、
    前記温度補償ヒータ加熱制御回路の前記温度依存抵抗は、前記薄膜部に形成された配線と、薄膜部以外に形成された配線とからなり、前記薄膜部に形成された配線の抵抗値をr3、薄膜部以外に形成され電極まで延びる配線の抵抗値をr4とし、
    更に前記検出ヒータの抵抗値をRh、前記温度補償ヒータの抵抗値をRsとしたとき、
    (r1+r2)/(Rh)>(r3+r4)/(Rs)
    の関係を有していることを特徴とする気体センサ装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載の気体センサ装置において、
    前記気体センサ装置は、内燃機関の吸気通路内に配置されて吸入空気の湿度を計測することを特徴とする気体センサ装置。
  8. 基板の一部に形成した薄膜部と、前記薄膜部に形成した検出ヒータと、前記検出ヒータを取り囲むように前記薄膜部に形成した温度補償ヒータと、前記検出ヒータの加熱温度を制御する検出ヒータ加熱制御回路と、前記検出ヒータの加熱温度より低い加熱温度に前記温度補償ヒータの加熱温度を制御する温度補償ヒータ加熱制御回路と、前記検出ヒータの放熱量に基づいて気体の物理量を計測する気体センサ装置の加熱電流制御方法において、
    前記検出ヒータ加熱制御回路と前記温度補償ヒータ加熱制御回路は、前記基板の温度の上昇に対応して前記検出ヒータの加熱温度と前記温度補償ヒータの加熱温度の間の温度差を縮小させるように夫々の加熱電流を制御することを特徴とする気体センサ装置の加熱電流制御方法。
  9. 請求項8記載の気体センサ装置の加熱電流制御方法において、
    前記検出ヒータ加熱制御回路と前記温度補償ヒータ加熱制御回路は、前記基板の温度の上昇に対応して加熱電流を低減して前記検出ヒータと前記温度補償ヒータの温度を低下し、この時の加熱電流は前記検出ヒータの温度が前記温度補償ヒータの温度よりも大きく低下するように低減されることを特徴とする気体センサ装置の加熱電流制御方法。
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