JP6498551B2 - 乗物用シート - Google Patents

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Description

本発明は、乗物用シートに関する。詳しくは、シートバックが乗物本体上のベースフレームに連結された乗物用シートに関する。
従来、車両用シートにおいて、シートバックがリクライナを介してシートクッションと連結されたものが知られている(特許文献1)。具体的には、上記シートバックとシートクッションとの組み付けは、次のように行われている。先ず、シートバックの各サイドフレームの下端部に、予めリクライナを介してリクライニングプレートと呼ばれるシートクッション側の各サイドフレームと締結されるフレーム部品を組み付けておく。次に、上記各リクライニングプレートを、それぞれ、シートクッション側の各サイドフレームの後端側の組み付け位置にそれぞれ位置合わせしてボルト締結する。これにより、上記各リクライニングプレートを介してシートバックとシートクッションとが連結された状態となる。
実開平06−079342号公報
上記従来技術では、各リクライニングプレートをシートクッションの各サイドフレームの組み付け位置に位置合わせする際に、シートバックを何らかの形で支える治具が必要となる。しかし、シートバックのような重量物を支える治具は、大掛かりとなるため、このような重量物の位置決めを簡素な形で行えるとよい。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、シートバックのベースフレームへの組み付けを簡素な構造により位置合わせして行えるようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の乗物用シートは次の手段をとる。
第1の発明は、シートバックが乗物本体上のベースフレームに連結された乗物用シートであって、シートバックのフレームと一体的関係を成してベースフレームと連結される連結フレームと、連結フレーム又はベースフレームの一方に設けられて他方との当接により互いの連結位置の位置決めを行う位置決め部材と、を有するものである。
この第1の発明によれば、連結フレームとベースフレームとの連結位置の位置決めを、これらのうちの一方に設けた位置決め部材と他方との当接によって行うことで、シートバックをベースフレームに対して簡素な構造により位置合わせして組み付けることができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、次の構成とされているものである。連結フレームとベースフレームとが互いに高さ方向に組み合わされて幅方向に重ねられた状態に連結される構成とされている。位置決め部材が上記一方から他方に向けて幅方向に張り出して他方との高さ方向の当接により連結位置の位置決めを行う構成とされている。
この第2の発明によれば、位置決め部材を他方に対して重力方向に当接させることで、両者を安定した位置決め状態に保持することができる。また、連結フレームとベースフレームとが互いに幅方向に重ねられる構成となっているものに対して位置決め部材が適用されることで、位置決め部材を幅方向の張り出し長さの短い構造強度の高い構成とすることができる。
第3の発明は、上述した第2の発明において、次の構成とされているものである。位置決め部材が上記一方に幅方向にあてがわれて結合されて幅方向に張り出す形に折り曲げられた形状を持つ板材により形成されている。
この第3の発明によれば、位置決め部材を上記一方に広くあてがえて強固に結合しつつ、幅方向に張り出す形状を持たせた構成とすることができる。
第4の発明は、上述した第3の発明において、次の構成とされているものである。連結フレームがシートバックのサイドフレームの外側部に連結されたリクライニングプレートとして構成されている。ベースフレームがリクライニングプレートの内側部に重ねられて連結される構成とされている。位置決め部材がリクライニングプレートの外側部に結合された板材として構成されて幅方向に折り曲げられた板状の張出部がリクライニングプレートに形成された貫通孔から内側へと通されて幅方向に張り出す構成とされている。
この第4の発明によれば、位置決め部材を、連結フレーム(リクライニングプレート)のベースフレームとの重ね合わせに影響しない外側部に設けつつ、ベースフレームと高さ方向に当接させるための張出部を、連結フレーム(リクライニングプレート)の内側へ適切に張り出させた構成とすることができる。
第5の発明は、上述した第4の発明において、次の構成とされているものである。位置決め部材が連結フレームの外側部にシート装備品を固定するために結合された板状のブラケットにより構成されている。
この第5の発明によれば、位置決め部材を連結フレーム(リクライニングプレート)の外側部に結合されるシート装備品の固定用のブラケットの構成を利用して合理的に構成することができる。
第6の発明は、上述した第2から第5のいずれかの発明において、次の構成とされているものである。連結フレームとベースフレームとが前後方向の2箇所で互いに連結される構成とされている。位置決め部材と上記他方とが上記2箇所の間の位置で当接するようになっている。
この第6の発明によれば、位置決め部材により、連結フレームとベースフレームとの前後2箇所の連結位置をそれぞれ少ない誤差で位置決めすることができる。
第7の発明は、上述した第2から第6のいずれかの発明において、次の構成とされているものである。位置決め部材が上記他方に形成された高さ方向に凹んだ凹部内に入り込んで凹部の底面と当接する構造となっている。
この第7の発明によれば、位置決め部材を上記他方に形成された凹部内に入り込ませて、前後方向にバタ付かせにくい状態にして他方に当接させることができる。
第8の発明は、上述した第1から第7のいずれかの発明において、次の構成とされているものである。位置決め部材が上記他方に面当接して1箇所で位置決めを行う構成とされている。
この第8の発明によれば、位置決め部材を1箇所で位置決めを行う簡素な構成とすることができる。
第9の発明は、上述した第1から第8のいずれかの発明において、次の構成とされているものである。連結フレームとベースフレームとの連結構造が幅方向に一対で設けられている。位置決め部材が上記一対のいずれかにのみ設定されている。
この第9の発明によれば、幅方向に一対の連結構造のうちのいずれかにのみ位置決め部材を設定することで、構成の簡素化を図ることができる。また、上記一対のいずれかにのみ設定される何らかの機能部品を位置決め部材として兼用させる構成とする場合に、上記機能部品を有効に活用することができる。
実施例1の乗物用シートの概略構成を表した斜視図である。 図1の側面図である。 図2からシートバックが前倒し位置まで倒し込まれた状態を表した側面図である。 図2のIV-IV線断面図である。 シートバックをシートクッションに組み付ける前の分解斜視図である。 図5のVI部を内側から見た斜視図である。 図6から固定ブラケットを外した分解斜視図である。 図5のVI部の組み付け状態を内側から見た斜視図である。 図8を外側から見た斜視図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
<シート1の基本構造>
始めに、実施例1のシート1(乗物用シート)の構成について、図1〜図9を用いて説明する。先ず、図1を参照しながら、シート1の基本構成について説明する。本実施例のシート1は、図1に示すように、自動車の右側座席として構成されている。上記シート1は、着座者の背凭れとなるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、頭凭れとなるヘッドレスト4と、を備えた構成となっている。上述したシートバック2は、シートクッション3の後端部に連結されて設けられている。また、シートクッション3は、車両のフロア(乗物本体)上に連結されて設けられている。また、ヘッドレスト4は、シートバック2の上部に装着されて設けられている。
上述したシートバック2は、具体的には、シートクッション3の後端部に、左右一対のリクライナ5を介して背凭れ角度の調節を行える状態に連結されている。これらリクライナ5は、常時は、シートバック2の背凭れ角度を固定したロック状態に切り換えられた状態として保持されている。そして、これらリクライナ5は、シートクッション3の図示しない乗降ドア側に面する車両外側の側部に設けられた不図示のリクライニングレバーが引き上げられる操作によって、それらのロック状態が一斉に解除されて、シートバック2の背凭れ角度を前後方向に傾けられる状態に切り換えられるようになっている。
上述したシートバック2は、常時は、シートクッション3との間に掛着された左右一対のスパイラルスプリング2Sの附勢力によって、前側に向かって回転附勢された状態とされている。これにより、シートバック2は、上記不図示のリクライニングレバーが操作されてその背凭れ角度の固定状態が解かれることにより、上述した各スパイラルスプリング2Sの附勢力によって着座者の背部に押し当てられる位置まで起こし上げられて、着座者の背部が前後に傾けられる動作に追従する形で背凭れ角度が簡便に調節される構成とされている。上記シートバック2は、シート1に人が座っていない状態では、上記不図示のリクライニングレバーが操作されることにより、シートクッション3の上面部に折り畳まれる位置まで前側に倒し込まれるようになっている。
また、図2〜図3に示すように、上述したシートバック2とシートクッション3との車両内側の連結部間には、上述したシートバック2がシートクッション3の上面部に折り畳まれる動作によって牽引操作されるケーブル7が架け渡されている。上記ケーブル7は、その図示された一端側において牽引操作されることにより、図示しない他端側においてシートクッション3の後端部をフロア上にロックしている不図示の着座ロック部のロックを解除するようになっている。上記の解除操作により、シート1を2つ折り状態のまま、シートクッション3の前端部を支点に前方側へ跳ね上げて格納することができるようになる構成となっている。
ところで、図1及び図5に示すように、上述したシートバック2は、次のようにシートクッション3の後端部に組み付けられている。先ず、図5に示すように、シートバック2は、その骨格を成すバックフレーム2Fに対して、予め、上述した各側のリクライナ5と、これらリクライナ5を介してシートクッション3の後端部と連結される各側のリクライニングプレート3Rと、が組み付けられた状態とされている。更に、シートバック2は、上記組み付けられたバックフレーム2Fに対して、図示しないクッション材となるバックパッドと、表皮材となるバックカバーと、がそれぞれ組み付けられた状態とされている。また、シートクッション3も同様に、その骨格を成すクッションフレーム3Fに対して、予め、図示しないクッション材となるクッションパッドと、表皮材となるクッションカバーと、がそれぞれ組み付けられた状態とされている。
上記の組み付け状態から、先ず、上述したシートバック2の左右両側の下端部にある各側のリクライニングプレート3Rを、シートクッション3の対応する各側のサイドフレーム3F1の後端側の組み付け位置にそれぞれ近づけて位置合わせする。そして、上記の位置合わせ状態で、各側のリクライニングプレート3Rとシートクッション3の各側のサイドフレーム3F1との位置合わせされた各締結箇所にそれぞれ幅方向の外側からボルト3R4を前後に2本ずつ差し込んで締結する。これにより、各側のリクライニングプレート3Rがシートクッション3の各側のサイドフレーム3F1の後端部に強固に一体的に結合された状態となる。
上述したシートバック2のシートクッション3への組み付けに際しては、重量物たるシートバック2を上述した各締結箇所にそれぞれ位置合わせした状態のまま各ボルト3R4の締結作業を行わなければならない。しかし、上記の組み付け時には、予めシートバック2に組み付けられた上述した不図示のバックパッドが、同じくシートクッション3に組み付けられた不図示のクッションパッドの上部に載置されることで、シートバック2がおおかたシートクッション3によって下方側から支持された状態とされるため、あとは両者間の微細な位置合わせやシートバック2の傾倒防止を目的とした位置保持が必要となる程度となる。
そこで、上述したシートバック2のシートクッション3への組み付け時の位置合わせを合理的に行うために、両者の互いに位置合わせされる構造部間に、互いに高さ方向にあてがわれて互いの連結位置の位置決めを行う位置決め構造が設けられている。上記の位置決め構造は、具体的には、図6〜図7に示すように、車両内側のリクライニングプレート3Rに結合された固定ブラケット8の張出部8Cが、同側のシートクッション3のサイドフレーム3F1の後端部に形成された張出片3F1bに対して、上方側からの組み付けにより面当接した状態にあてがわれて位置決めされる構成からなっている。
上記の組み付けにより、シートバック2は、その幅方向の片側のみでの位置決めであっても、上述した図示しないバックパッドとクッションパッドとの当たりによるおおかたの支持により傾倒しないようにバランスされて、位置決めされた状態に自立して保持されるようになっている。上記の位置決めに使用される固定ブラケット8は、図2〜図3で前述したケーブル7の端部を掛け止めておくために使われる板材となっており、このような他目的のために使われる部材を利用して位置決め構造が合理的に構成されている。ここで、上述したシートクッション3の車両内側のサイドフレーム3F1が本発明の「ベースフレーム」に相当し、同側のリクライニングプレート3Rが本発明の「連結フレーム」に相当し、ケーブル7が本発明の「シート装備品」に相当し、固定ブラケット8が本発明の「位置決め部材」及び「ブラケット」に相当する。
<シートバック2の骨格について>
以下、上述した位置決め構造の具体的な構成について、各部の具体的な構成と併せて詳しく説明していく。先ず、シートバック2の構成について説明する。図1に示すように、シートバック2は、その骨格を成すバックフレーム2Fが、正面視逆U字状の形に組まれた構成とされている。具体的には、上記バックフレーム2Fは、左右一対の縦長状の鋼板材から成るサイドフレーム2F1と、各サイドフレーム2F1の上端部間に一体的に架橋される形に結合されたアッパパイプ2F2と、によって正面視逆U字状の形に組まれた構成とされている。更に、上記バックフレーム2Fは、上述した各サイドフレーム2F1の中間部間に補強パイプ2F3が幅方向に一体的に架橋されて補強された構成となっている。
上述した各サイドフレーム2F1は、それぞれ、1枚の鋼板材が高さ方向に長尺な板形状にプレス加工されて形成されており、互いが幅方向に向かい合う形に面を向けて配設された状態とされている。各サイドフレーム2F1は、それらの前後側の各縁部が幅方向の内側に折り曲げられることにより、曲げや捩りに対する構造強度が高められると共に、外周部にエッジを立たせない形に丸められた形状とされている。
アッパパイプ2F2は、1本の円鋼管材が逆U字状の形にプレス加工されて形成されている。上記アッパパイプ2F2は、その逆U字状に折り曲げられた先の各端部が、それぞれ、各側のサイドフレーム2F1の上端部に嵌合されて溶接により強固に一体的に結合された状態とされている。補強パイプ2F3は、幅方向にストレートな形で延びる1本の円鋼管材により形成されている。上記補強パイプ2F3は、上述した各サイドフレーム2F1の高さ方向の中間部に幅方向に貫通した状態に差し込まれて溶接により強固に一体的に結合された状態とされている。
上述したバックフレーム2Fの各サイドフレーム2F1の外側部には、それぞれ、鋼板材がL字板状の形にプレス成形されて形成されたストッパブラケット2Bが結合されている。これらストッパブラケット2Bは、それぞれ、それらのL字の一片が各サイドフレーム2F1の外側部に面当接した状態にあてがわれて溶接により強固に一体的に結合された状態とされている。これにより、各ストッパブラケット2Bは、それらのL字の他片が、各サイドフレーム2F1から幅方向の外側に張り出した形となって設けられている。
各ストッパブラケット2Bは、図2〜図3及び図9に示すように、それらの上述した幅方向の外側に張り出す他片が、各リクライニングプレート3Rの円弧状に形作られた上縁部の上部側箇所に位置するように設けられている。そして、上記各ストッパブラケット2Bの幅方向の外側に張り出した他片には、各側のリクライニングプレート3Rとの間に掛着されたスパイラルスプリング2Sの外周側の端部が後側から引掛けられて固定されている。これにより、各ストッパブラケット2Bには、上述した各スパイラルスプリング2Sから前回転する方向の附勢力を受けるようになっている。なお、各スパイラルスプリング2Sの内周側の端部は、後述する各リクライニングプレート3Rから切り起こされて形成された切起し片3R3にそれぞれ前側から引掛けられて固定されている。
更に、上述した各ストッパブラケット2Bは、図2〜図3に示すように、それらの上述した幅方向の外側に張り出す他片が、各リクライニングプレート3Rの円弧状に形作られた上縁部の上部側箇所に位置して、シートバック2が前後方向に倒された際に各リクライニングプレート3Rの前後側の各端部に角状に突出して形成された前側係止突起3R1又は後側係止突起3R2と当接して各方向への倒れ込み回転を規制する規制部としても機能するようになっている。更に、車両内側に設けられたストッパブラケット2Bは、シートバック2が前側に折り畳まれる位置まで倒されることにより、後述する車両内側のリクライニングプレート3Rの切起し片3R3に回転可能に連結された解除アーム6を同方向に押し回して、同解除アーム6に繋がれたケーブル7を牽引操作するようにも機能するようになっている。
<リクライナ5について>
次に、各リクライナ5の構成について説明する。なお、各リクライナ5は、特開2011−116303号公報等の文献に開示された公知の構成となっているため、以下ではその主要部の構造のみを簡潔に説明することとする。図4に示すように、各リクライナ5は、上述したシートバック2の各サイドフレーム2F1と、その幅方向の外側に向かい合って配置される各リクライニングプレート3Rと、の間に挟まれて配置されており、これらを互いに相対回転させられる形に連結した状態となっている。
具体的には、上記各リクライナ5は、シートバック2の各サイドフレーム2F1の外側面部に連結された円板形状のラチェット5Aと、各リクライニングプレート3Rの内側面部に連結された円板形状のガイド5Bと、これらの外周部間に跨って装着されてこれらを互いに相対回転させられるように軸方向に組み付けた状態に保持する円筒形状の外周リング5Cと、を有する。更に、各リクライナ5は、上記ガイド5Bの内側面部に組み付けられてラチェット5Aとの噛合によりラチェット5Aとガイド5Bとの相対回転をロックするロック構造5Dと、ガイド5Bの中心部に通されて回転により上記ロック構造5Dのロック状態を解除操作する操作軸5Eと、操作軸5Eをロックの作動方向に回転附勢するロックスプリング5Fと、ロックスプリング5Fを幅方向の外側から覆う形でガイド5Bの外側面部に組み付けられてロックスプリング5Fの外れ止めをする抑え板5Pと、を有する。
上述したラチェット5Aとガイド5Bとは、互いに軸方向に組み付けられて、常時は上述したロック構造5Dがロックスプリング5Fの附勢力を受けてラチェット5Aに噛合した状態に保持されることで、互いの相対回転がロックされた状態に保持されている。上記ラチェット5Aとガイド5Bとは、上述した図示しないリクライニングレバーが操作されて操作軸5Eが解除操作方向に回されることにより、上述したロック構造5Dによる双方の回転止め状態が解除されて、互いに相対回転することのできる状態に切り換えられるようになっている。上記各リクライナ5の操作軸5Eは、図1に示すように、互いにコネクティングロッドRを介して回転方向に一体的となる状態に連結されており、互いが一体的となってロック解除の各操作方向に回されるようになっている。
<リクライニングプレート3Rについて>
次に、各リクライニングプレート3Rの構成について説明する。各リクライニングプレート3Rは、上述した各リクライナ5を介して重量物たるシートバック2を下方側から強く支えることができるよう、シートバック2の各サイドフレーム2F1よりも厚手の構造強度の高い鋼板材により形成されている。このような厚手の各リクライニングプレート3Rに各リクライナ5が結合されていることにより、これらリクライナ5とリクライニングプレート3Rとの結合強度も高く確保されている。したがって、シートバック2に掛けられる背凭れ荷重や各種衝突荷重によって、シートバック2から各側のリクライナ5を介して各リクライニングプレート3Rに曲げモーメント等の大きな負荷が掛けられても、これらの負荷が上述した各リクライナ5とこれらに結合された各リクライニングプレート3Rとにおいて強く受け止められるようになっている。
上述した各リクライニングプレート3Rは、それらの上縁部が、各リクライナ5の中心点まわりに湾曲した円弧状の形に形成されている。そして、各リクライニングプレート3Rの上記円弧状に湾曲した上縁部の前端部と後端部とには、それぞれ、外周側に向かって角状に突出した形となる前側係止突起3R1と後側係止突起3R2とが形成されている。また、図4に示すように、上述した各リクライニングプレート3Rの中央部には、幅方向の外側へ向かってクランク状の形に切り起された切起し片3R3が形成されている。これら切起し片3R3には、それぞれ、前述した各スパイラルスプリング2Sの内周側の端部が前側から引掛けられて固定されている。
また、車両内側のリクライニングプレート3Rの切起し片3R3には、同側のリクライナ5の操作軸5Eと同軸線上の位置に、前述したケーブル7の牽引操作を行うための解除アーム6が中央部においてピン6Aにより回転可能に連結されている。上述した各リクライニングプレート3Rは、図1及び図5に示すように、それらの下端側の前後2箇所の各端部が、それぞれ、シートクッション3の各側のサイドフレーム3F1の後端部の外側面部に面当接した状態にあてがわれて、それぞれ外側からボルト3R4が差し込まれて各サイドフレーム3F1の内側面部に溶着されたウェルドナット3F1dに締結されることにより、各サイドフレーム3F1の後端部に強固に一体的に結合された状態とされている(図6及び図8参照)。
<解除アーム6>
解除アーム6は、図2に示すように、1本の長尺な板状部材によって形成されている。上記解除アーム6は、その長手方向の中央部が、前述したように、ピン6Aによって車両内側のリクライニングプレート3Rから切り起こされた切起し片3R3の外側面部に回転可能に連結されている。そして、上記解除アーム6は、その後下方向に延びる一方側のアーム部にケーブル7の端部が繋がれており、その反対側の前上方向に延びる他方側のアーム部が、前述したシートバック2のサイドフレーム2F1に結合されたL字板状のストッパブラケット2Bの幅方向の外側に張り出す他片の回転軌跡上の位置に張り出した状態となって設けられている。上記連結により、解除アーム6は、図3に示すように、シートバック2が前側に折り畳まれる位置まで倒し込まれることにより、上記ストッパブラケット2Bによって押し蹴られる形で回転し、ケーブル7の図示された一端を上方側に牽引操作するようになっている。
<ケーブル7>
図2及び図9に示すように、ケーブル7は、管状のアウタケーブル7Aの内部に線状のインナケーブル7Bが挿通された内外の2重構造から成る構成となっている。上記アウタケーブル7Aは、その図示された一端部が、車両内側のリクライニングプレート3Rの外側面部に結合された固定ブラケット8の固定片8Aに横から嵌め込まれて引掛けられた状態に固定され、不図示の他端部が、前述した図示しない着座ロック部のベースに固定された状態とされている。また、インナケーブル7Bは、その図示されたアウタケーブル7Aの一端部から繰り出された先の端部が、上述した解除アーム6の一方側のアーム部にピン連結され、図示しないアウタケーブル7Aの他端部から繰り出された先の端部が、前述した図示しない着座ロック部のロックの解除部材に連結された構成とされている。
上記構成のケーブル7は、図3に示すように、上述した解除アーム6がシートバック2の前倒れによって押し回されることにより、同解除アーム6と繋がれたインナケーブル7Bの一端部がアウタケーブル7Aの一端部から引き出される形で操作される。これにより、ケーブル7は、図示しない他端部において、インナケーブル7Bの端部がアウタケーブル7A内に引き込まれるように操作されて、同インナケーブル7Bの端部に繋がれた図示しない着座ロック部の解除部材を操作して、着座ロック部のロック状態を解除するようになっている。
<固定ブラケット8>
固定ブラケット8は、図7及び図9に示すように、1枚の鋼板材がプレス加工されて形成されている。上記固定ブラケット8は、上述した車両内側のリクライニングプレート3Rの外側面部に互いの板形状を重ね合わせるように幅方向に面当接した形にあてがわれて溶接により強固に一体的に結合された状態として設けられている。上記固定ブラケット8は、図7に示すように、その下端部に、幅方向の外側に直角に折り曲げられた固定片8Aが形成され、上端部に、幅方向の内側に直角に折り曲げられた張出部8Cが形成された、クランク状に折り曲げられた形状とされている。また、上記固定ブラケット8は、その上縁部近くの領域上に、前後方向に延びる長孔形状に貫通した孔部8Bが形成された構成とされている。
上記固定ブラケット8は、次のように車両内側のリクライニングプレート3Rの外側面部に組み付けられて固定されている。先ず、固定ブラケット8の上端部に形成された幅方向の内側に折り曲げられて張り出す張出部8Cを、リクライニングプレート3Rの対応する位置に貫通して形成された長孔形状の貫通孔3R5内に通しながら、固定ブラケット8をリクライニングプレート3Rの外側面部に面当接させた状態に組み付ける(図6参照)。次に、上記組み付けにより固定ブラケット8の孔部8B内に露呈するリクライニングプレート3Rの外側面部を孔部8Bの周縁部に溶接する。これにより、上述した固定ブラケット8が、上記幅方向の内側に張り出す張出部8Cをリクライニングプレート3Rに突き当てることなく、貫通孔3R5から幅方向の内側に張り出させる形に通した状態として、リクライニングプレート3Rに適切に組み付けられた状態となる。
上述したリクライニングプレート3Rに形成された貫通孔3R5は、図4に示すように、固定ブラケット8の張出部8Cよりも高さ方向の幅が僅かに広い形に貫通した形状とされている。これにより、固定ブラケット8は、張出部8Cの折り曲げに伴う内周側のR形状が、貫通孔3R5の周縁上に乗り上がってリクライニングプレート3Rから幅方向の外側に浮いてしまうといった不具合を生じることなく、貫通孔3R5内に収められて、リクライニングプレート3Rの外側面部に広く面当接した形に組み付けられて固定された状態とされている。
<シートクッション3の骨格について>
次に、シートクッション3の構成について説明する。図1及び図5に示すように、シートクッション3は、その骨格を成すクッションフレーム3Fが、平面視四角枠状の形に組まれた構成とされている。具体的には、上記クッションフレーム3Fは、左右一対の前後方向に長尺な鋼板材から成るサイドフレーム3F1と、各サイドフレーム3F1の前端部間に一体的に架橋される形に結合されたフロントパイプ3F2と、各サイドフレーム3F1の後端部間に一体的に架橋される形に結合されたリヤパイプ3F3と、によって平面視四角枠状の形に組まれた構成とされている。
上述した各サイドフレーム3F1は、それぞれ、1枚の鋼板材が前後方向に長尺な板形状にプレス加工されて形成されており、互いが幅方向に向かい合う形に面を向けて配設された状態とされている。各サイドフレーム3F1は、それらの上下側の各縁部が幅方向の内側に折り曲げられることにより、曲げや捩りに対する構造強度が高められると共に、外周部にエッジを立たせない形に丸められた形状とされている。
フロントパイプ3F2及びリヤパイプ3F3は、それぞれ、幅方向にストレートな形で延びる1本の円鋼管材により形成されている。上記フロントパイプ3F2は、上述した各サイドフレーム3F1の前端部間に架橋されて溶接により強固に一体的に結合された状態とされている。また、リヤパイプ3F3は、上述した各サイドフレーム3F1の後端下部に幅方向に貫通した状態に差し込まれて溶接により強固に一体的に結合された状態とされている。
図5に示すように、上述した各サイドフレーム3F1の後端部は、それぞれ、上方側に斜めに形状を立ち上がらせた形状とされている。そして、各サイドフレーム3F1の後端部には、それらの立ち上がった先の各上部箇所に、前述した各リクライニングプレート3Rの下部箇所がそれぞれ幅方向の外側からあてがわれて、互いのあてがわれた前後2箇所の各部位がそれぞれボルト3R4の締結により一体的に結合された状態とされている。
具体的には、図6に示すように、上述した各リクライニングプレート3Rが結合される各サイドフレーム3F1の後端上部には、それらの内側面部上に、それぞれウェルドナット3F1dが前後2箇所ずつ溶着されている。これらウェルドナット3F1dが溶着された各サイドフレーム3F1の後端上部の前後2箇所は、それらの上縁部が山状に湾曲した形に膨らんだ形状とされていると共に、幅方向の内側に折り曲げられたフランジ部の付いた形状とされている。しかし、これらの間の中間部、すなわち、上述した各サイドフレーム3F1の後端上部の前後2箇所の山状に膨らんだ箇所間の谷間部には、上記のような幅方向の内側に折り曲げられたフランジ部がなく、上記谷間部が、その上縁部から下方側に向かって切り込まれた前後2箇所の筋状のスリット3F1cによって、段差状に落ち込んだ凹形状に形成された状態とされている。
上記各サイドフレーム3F1の後端上部の各スリット3F1cによって区画された各中間部は、それぞれ、幅方向の内側に向かって張り出す形に押し出された押出し部3F1aとして形成されており、曲げや捩りに対する構造強度が高められた構成とされている。更に、上記各スリット3F1cによって区画された各押出し部3F1aの上縁部には、各スリット3F1cの底面よりも各スリット3F1cの深さの範囲内で上方側に張り出す張出片3F1bが形成されている。上記張出片3F1bは、その上面が平坦な形状とされており、シートバック2をシートクッション3に組み付ける際に、固定ブラケット8の張出部8Cを上方側から面当接させた状態にあてがえるようになっている。
上述した張出片3F1bは、上述した前後2箇所の各スリット3F1cによって形成される凹みの内部に形成されている。上記各スリット3F1cによって形成される凹みの前後幅は、上記固定ブラケット8の張出部8Cの前後幅よりも僅かに大きな形状とされている。上記構成により、張出片3F1bは、シートバック2をシートクッション3に組み付ける際に、固定ブラケット8の張出部8Cを車両内側のサイドフレーム3F1の後端上部の略中央部上に落とし込んで面当接させることにより、張出部8Cを凹みの内部に落とし込んで前後方向に大きく位置ずれさせないように位置決めした状態に保持するようになっている。
以上のように構成されたシートバック2とシートクッション3は、次のように組み付けられて締結されている。すなわち、先ず、前述もしたように、予めシートバック2に不図示のバックパッドとバックカバーとが組み付けられ、シートクッション3にも不図示のクッションパッドとクッションカバーとが組み付けられた状態で、シートバック2に組み付けられた各リクライニングプレート3Rを、シートクッション3の各サイドフレーム3F1の後端上部の外側面部に重ね合わせるように上方側から落とし込んでセットする。上記組み付けにより、図6及び図8に示すように、車両内側のリクライニングプレート3Rから幅方向の内側へ張り出す固定ブラケット8の張出部8Cが、同側のサイドフレーム3F1の後端上部の各スリット3F1c間の凹み内に張り出す張出片3F1b上に上方側から面当接した状態にセットされる。
その際、上記固定ブラケット8の張出部8Cが、上記の落とし込みによりサイドフレーム3F1の後端上部の略中央位置にうまく落とし込まれれば、張出部8Cが上記各スリット3F1c間の凹みの内部に入り込んで、張出片3F1b上に面当接した状態にあてがわれて高さ方向と前後方向とに位置決めされた状態となる。しかし、上記固定ブラケット8の張出部8Cが、上記サイドフレーム3F1の後端上部の各スリット3F1c間の凹みの領域から前後方向に外れたところに落とし込まれてしまうと、張出部8Cは、上記サイドフレーム3F1の後端上部の前後2箇所の上縁部に形成された山状に湾曲した傾斜面上に乗り上がってしまうことがある。しかしながら、上記のように張出部8Cが外れた位置に落とし込まれたとしても、張出部8Cは、上記サイドフレーム3F1の前後どちらかの山の斜面に沿って重力方向に落とし込まれるように案内されることから、上述した各スリット3F1c間の凹みの領域内に適切に落とし込まれるようになっている。
そして、上記のように固定ブラケット8の張出部8Cが車両内側のサイドフレーム3F1の張出片3F1b上に面当接した状態にセットされることにより、予めシートバック2に組み付けられた不図示のバックパッドが、同じくシートクッション3に組み付けられた不図示のクッションパッドの上部に載置されてバランスされた状態となり、シートバック2がシートクッション3上に自立した形に保持された状態となる。上記の組み付けにより、シートバック2に予め連結された各側のリクライニングプレート3Rとシートクッション3の各側のサイドフレーム3F1とがボルト3R4を外側から差し込んで締結することのできる状態に位置合わせされた状態となる。したがって、次に、各側のリクライニングプレート3Rとシートクッション3の各サイドフレーム3F1との位置合わせされた各締結箇所に、それぞれ、外側からボルト3R4を前後2本ずつ差し込んで、対応するウェルドナット3F1dに締結する。これにより、各側のリクライニングプレート3Rがシートクッション3の各サイドフレーム3F1の後端部に強固に一体的に結合された状態となる。なお、上記固定ブラケット8の張出部8Cは、上述した各ボルト3R4の締結により、上述したサイドフレーム3F1の張出片3F1bとの当接状態から僅かに浮いて固定されるようになっている。
<まとめ>
以上をまとめると、本実施例のシート1は次のような構成となっている。すなわち、シートバック2が乗物本体(フロア)上のベースフレーム(シートクッション3のサイドフレーム3F1)に連結されたシート1であって、シートバック2のフレーム(サイドフレーム2F1)と一体的関係を成してベースフレーム(シートクッション3のサイドフレーム3F1)と連結される連結フレーム(リクライニングプレート3R)と、連結フレーム(リクライニングプレート3R)又はベースフレーム(シートクッション3のサイドフレーム3F1)の一方(リクライニングプレート3R)に設けられて他方(シートクッション3のサイドフレーム3F1)との当接により互いの連結位置の位置決めを行う位置決め部材(固定ブラケット8)と、を有するものである。
このように、連結フレーム(リクライニングプレート3R)とベースフレーム(シートクッション3のサイドフレーム3F1)との連結位置の位置決めを、これらのうちの一方(リクライニングプレート3R)に設けた位置決め部材(固定ブラケット8)と他方(シートクッション3のサイドフレーム3F1)との当接によって行うことで、シートバック2をベースフレーム(シートクッション3のサイドフレーム3F1)に対して簡素な構造により位置合わせして組み付けることができる。
詳しくは、上記連結フレーム(リクライニングプレート3R)とベースフレーム(シートクッション3のサイドフレーム3F1)とが互いに高さ方向に組み合わされて幅方向に重ねられた状態に連結される構成とされている。位置決め部材(固定ブラケット8)が上記一方(リクライニングプレート3R)から他方(シートクッション3のサイドフレーム3F1)に向けて幅方向に張り出して他方(シートクッション3のサイドフレーム3F1)との高さ方向の当接により連結位置の位置決めを行う構成とされている。
このように、位置決め部材(固定ブラケット8)を他方(シートクッション3のサイドフレーム3F1)に対して重力方向に当接させることで、両者を安定した位置決め状態に保持することができる。また、連結フレーム(リクライニングプレート3R)とベースフレーム(シートクッション3のサイドフレーム3F1)とが互いに幅方向に重ねられる構成となっているものに対して位置決め部材(固定ブラケット8)が適用されることで、位置決め部材(固定ブラケット8)を幅方向の張り出し長さの短い構造強度の高い構成とすることができる。
また、位置決め部材(固定ブラケット8)が上記一方(リクライニングプレート3R)に幅方向にあてがわれて結合されて幅方向に張り出す形に折り曲げられた形状を持つ板材により形成されている。
このような構成となっていることにより、位置決め部材(固定ブラケット8)を上記一方(リクライニングプレート3R)に広くあてがえて強固に結合しつつ、幅方向に張り出す形状を持たせた構成とすることができる。
また、連結フレームがシートバック2のサイドフレーム2F1の外側部に連結されたリクライニングプレート3Rとして構成されている。ベースフレーム(シートクッション3のサイドフレーム3F1)がリクライニングプレート3Rの内側部に重ねられて連結される構成とされている。位置決め部材(固定ブラケット8)がリクライニングプレート3Rの外側部に結合された板材として構成されて幅方向に折り曲げられた板状の張出部8Cがリクライニングプレート3Rに形成された貫通孔3R5から幅方向の内側へと通されて幅方向に張り出す構成とされている。
このような構成となっていることにより、位置決め部材(固定ブラケット8)を、連結フレーム(リクライニングプレート3R)のベースフレーム(シートクッション3のサイドフレーム3F1)との重ね合わせに影響しない外側部に設けつつ、ベースフレーム(シートクッション3のサイドフレーム3F1)と高さ方向に当接させるための張出部8Cを、連結フレーム(リクライニングプレート3R)の内側へ適切に張り出させた構成とすることができる。また、このような構成をとることで、連結フレーム(リクライニングプレート3R)に直接、張出部8Cを切り起こして形成するものと比べて、連結フレーム(リクライニングプレート3R)に形成される孔の大きさを小さく抑えることができる。したがって、連結フレーム(リクライニングプレート3R)の構造強度を大きく損なうことなく、連結フレーム(リクライニングプレート3R)に位置決め部材を設定することができる。
また、位置決め部材が連結フレーム(リクライニングプレート3R)の外側部にシート装備品(ケーブル7)を固定するために結合された板状のブラケット(固定ブラケット8)により構成されている。
このような構成となっていることにより、位置決め部材を連結フレーム(リクライニングプレート3R)の外側部に結合されるシート装備品(ケーブル7)の固定用のブラケット(固定ブラケット8)の構成を利用して合理的に構成することができる。
また、連結フレーム(リクライニングプレート3R)とベースフレーム(シートクッション3のサイドフレーム3F1)とが前後方向の2箇所で互いに連結(ボルト3R4により締結)される構成とされている。位置決め部材(固定ブラケット8)と上記他方(シートクッション3のサイドフレーム3F1)とが上記2箇所の間の位置で当接するようになっている。
このような構成となっていることにより、位置決め部材(固定ブラケット8)により、連結フレーム(リクライニングプレート3R)とベースフレーム(シートクッション3のサイドフレーム3F1)との前後2箇所の連結位置をそれぞれ少ない誤差で位置決めすることができる。
また、位置決め部材(固定ブラケット8)が上記他方(シートクッション3のサイドフレーム3F1)に形成された高さ方向に凹んだ凹部(前後2箇所のスリット3F1cによって形成された凹み)内に入り込んで凹部の底面(張出片3F1bの上面)と当接する構造となっている。
このような構成となっていることにより、位置決め部材(固定ブラケット8)を上記他方(シートクッション3のサイドフレーム3F1)に形成された凹部(前後2箇所のスリット3F1cによって形成された凹み)内に入り込ませて、前後方向にバタ付かせにくい状態にして他方(シートクッション3のサイドフレーム3F1)に当接させることができる。
また、位置決め部材(固定ブラケット8)が上記他方(シートクッション3のサイドフレーム3F1)に面当接して1箇所で位置決めを行う構成とされている。
このような構成となっていることにより、位置決め部材(固定ブラケット8)を1箇所で位置決めを行う簡素な構成とすることができる。
また、連結フレーム(リクライニングプレート3R)とベースフレーム(シートクッション3のサイドフレーム3F1)との連結構造が幅方向に一対で設けられている。位置決め部材(固定ブラケット8)が上記一対のいずれかにのみ設定されている。
このように、幅方向に一対の連結構造のうちのいずれかにのみ位置決め部材(固定ブラケット8)を設定することで、構成の簡素化を図ることができる。また、上記一対のいずれかにのみ設定される何らかの機能部品(固定ブラケット8)を位置決め部材として兼用させる構成とする場合に、上記機能部品を有効に活用することができる。
<その他の実施形態>
以上、本発明の実施形態を1つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明の乗物用シートの構成は、鉄道等の自動車以外の車両や、航空機、船舶等の様々な乗物用に供されるシートにも広く適用することができるものである。
また、シートバックが固定される乗物本体上のベースフレームは、シートクッションのフレームの他、フロアパネル等の乗物本体と一体を成す構造体に固定されるその他のフレームであってもよい。また、上記ベースフレームと連結されるシートバックのフレームと一体的関係を成す連結フレームは、リクライニングプレートの他、シートバックのサイドフレーム又は同サイドフレームに連結されるブラケット等のシートバックのフレームと一体的関係を成すフレームであればよい。また、位置決め部材は、上記連結フレームの他、ベースフレームに設けられるものであってもよい。
また、連結フレームとベースフレームとは、互いに高さ方向に組み合わされるものの他、前後方向や幅方向に組み合わされるものであってもよい。また、両フレームは、必ずしも互いの組み合わせ方向とは垂直な方向に形状を重ねた状態に組み付けられるものでなくてもよい。
また、位置決め部材は、その設けられる対象となる連結フレーム又はベースフレームに直接切り起されたり折り曲げられたりして形成されるものであってもよい。但し、連結フレームとベースフレームとが互いに組み合わされる方向とは垂直な方向に形状を重ねる構成となっている場合、上記どちらかのフレームの切り起こしや折り曲げに伴う内周側のR形状により、互いの形状を重ね合わせた状態での位置決めが適切に行えない可能性が生じることに留意が必要である。又は、上記どちらかのフレームを切り起こしたり折り曲げたりした外周側の面を相手側部材に当接させる場合、上記フレームの切り起こしや折り曲げに伴う外周側のR形状により相手側部材との当接面積が減少する可能性が生じることにも留意が必要である。
また、位置決め部材は、ケーブルを固定するために用いられる固定ブラケットの他、ワイヤハーネス又はバネ等の他のシート装備品を固定するためのブラケットとして構成されたものであってもよい。また、位置決め部材は、連結フレーム又はベースフレームの互いに形状を重ねる側の側面に設けられるものであってもよい。具体的には、例えば、連結フレームとベースフレームとが互いに高さ方向に組み合わされて幅方向に重ねられた状態に連結される構成とされているものにおいて、位置決め部材は、上記連結フレーム又はベースフレームの互いに形状が重ねられる側の側面に組み付けられていてもよいし、その裏側の側面に組み付けられて上記実施例で示したように貫通孔を通って相手側部材に向けて幅方向に張り出すように設けられる構成となっているものであってもよい。
また、位置決め部材は、板材が縦向きに相手側部材に当接して位置決めを行うものであってもよいし、ピンを当接させるものであってもよい。但し、位置決め部材は、当接面積の狭い当たり方をする構成となっている場合には、当接構造を複数設けることで、位置決めの安定性を向上させることができる。また、上記実施例では、位置決め部材がシートバックの片側の側部のみの位置決めをするようになっていて、シートバックがパッドの当たりによっておおかたの支持がされてバランスされるようになっているものを示した。しかし、位置決め部材は、シートバックの両側の側部において位置決めするように構成されていてもよい。また、位置決め部材による位置決めは、必ずしもシートバックを自立させた形に保持するものでなくてもよく、あくまでも相手側部材との当接によって連結位置の位置決めのみを行うための当て部材として設けられるものであってもよい。また、位置決め部材は、樹脂等の金属以外の材料からなるものであってもよい。
1 シート
2 シートバック
2F バックフレーム
2F1 サイドフレーム
2F2 アッパパイプ
2F3 補強パイプ
2S スパイラルスプリング
2B ストッパブラケット
3 シートクッション
3F クッションフレーム
3F1 サイドフレーム(ベースフレーム)
3F1a 押出し部
3F1b 張出片
3F1c スリット
3F1d ウェルドナット
3F2 フロントパイプ
3F3 リヤパイプ
3R リクライニングプレート(連結フレーム)
3R1 前側係止突起
3R2 後側係止突起
3R3 切起し片
3R4 ボルト
3R5 貫通孔
4 ヘッドレスト
5 リクライナ
5A ラチェット
5B ガイド
5C 外周リング
5D ロック構造
5E 操作軸
5F ロックスプリング
5P 抑え板
R コネクティングロッド
6 解除アーム
6A ピン
7 ケーブル(シート装備品)
7A アウタケーブル
7B インナケーブル
8 固定ブラケット(位置決め部材、ブラケット)
8A 固定片
8B 孔部
8C 張出部

Claims (6)

  1. シートバックが乗物本体上のベースフレームに連結された乗物用シートであって、
    前記シートバックのサイドフレームの外側部に連結されて前記ベースフレームと連結されるリクライニングプレートと、
    リクライニングプレート又は前記ベースフレームの一方に設けられて他方との当接により互いの連結位置の位置決めを行う位置決め部材と、を有し、
    前記リクライニングプレートと前記ベースフレームとが互いに高さ方向に組み合わされて幅方向に重ねられた状態に連結される構成とされ、
    前記位置決め部材が前記一方から前記他方に向けて幅方向に張り出して該他方との高さ方向の当接により前記連結位置の位置決めを行う構成とされ、
    前記位置決め部材が前記一方に幅方向にあてがわれて結合されて幅方向に張り出す形に折り曲げられた形状を持つ板材により形成され、
    前記ベースフレームが前記リクライニングプレートの内側部に重ねられて連結される構成とされ、前記位置決め部材が前記リクライニングプレートの外側部に結合された板材として構成されて幅方向に折り曲げられた板状の張出部が前記リクライニングプレートに形成された貫通孔から内側へと通されて幅方向に張り出す構成とされている乗物用シート。
  2. 請求項1に記載の乗物用シートであって、
    前記位置決め部材が前記リクライニングプレートの外側部にシート装備品を固定するために結合された板状のブラケットにより構成されている乗物用シート。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の乗物用シートであって、
    前記リクライニングプレートと前記ベースフレームとが前後方向の2箇所で互いに連結される構成とされ、
    前記位置決め部材と前記他方とが前記2箇所の間の位置で当接するようになっている乗物用シート。
  4. 請求項1から請求項のいずれかに記載の乗物用シートであって、
    前記位置決め部材が前記他方に形成された高さ方向に凹んだ凹部内に入り込んで該凹部の底面と当接する構造となっている乗物用シート。
  5. 請求項1から請求項のいずれかに記載の乗物用シートであって、
    前記位置決め部材が前記他方に面当接して1箇所で位置決めを行う構成とされている乗物用シート。
  6. 請求項から請求項5のいずれかに記載の乗物用シートであって、
    前記リクライニングプレートと前記ベースフレームとの連結構造が幅方向に一対で設けられており、
    前記位置決め部材が前記一対のいずれかにのみ設定されている乗物用シート。
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