JP6498401B2 - タイヤ製造方法、及びタイヤ製造設備 - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ製造方法に関し、特に加硫缶を用いたタイヤ製造方法、及びタイヤ製造設備に関する。
従来、いわゆる更生タイヤの製造方法の一例として、加硫缶を用いた方法が知られている。当該製造方法は、概略、使用済みタイヤのトレッド部を所定の切削機等によって切削してバフ掛けした後、バフ掛けした表面に未加硫のクッションゴムを介してトレッドゴムを貼着するタイヤ成形工程と、未加硫のトレッドゴムが貼着された使用済みタイヤを加硫缶内に投入し、クッションゴムを所定の温度,圧力下で加硫することにより、バフ掛け後の使用済みタイヤ(台タイヤ)と、トレッドゴムとを一体化させるタイヤ加硫工程とからなる。特許文献1に示すように、加硫缶は、内部に設置された熱源により、コンプレッサを介して外部から取り込んだ空気の温度,圧力を上昇させ、高温,高圧下において加硫を進行させる構造である。ここで、クッションゴムの加硫を進行させるためには、加硫缶内部の温度を例えば100℃よりも(以下、最低加硫温度という場合がある。)高く上昇させ、これを維持する必要がある。なお、最低加硫温度は、クッションゴムの物性によって異なり、一般的には100℃から150℃の範囲で加硫が進行する。
しかしながら、従来の加硫缶においては、一回の加硫が完了する度に加硫缶内部の空気を排出して大気に開放するため、加硫が完了する度に内部の温度が低下し、次回の加硫を開始する度に内部の温度が最低加硫温度よりも高くなるまで上昇させる必要がある。そして、一度低下した内部の温度を再び上昇させるために要する時間は、製造効率向上の妨げとなる。
特開2013−22764号公報
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、タイヤの製造効率を向上させることが可能なタイヤの製造方法等を提供する。
上述の課題を解決するためのタイヤ製造方法として、台タイヤと、当該台タイヤの外周面において未加硫のクッションゴムを介して一体化されたトレッドゴムとを有するタイヤを減圧状態で収容可能な収容具内に収容し、予備加熱庫内で予備加熱する予備加熱工程と、予備加熱されたタイヤを加硫缶に投入して加硫する加硫工程とを具備するタイヤ製造方法であって、予備加熱工程において、加硫缶によって先行して加硫されたタイヤ、及び当該加硫缶から排出される排熱を熱源としてタイヤを予備加熱し、加硫工程において、予備加熱工程によって加熱された予備加熱庫内の空気を収容具内に供給してタイヤを加熱する態様とした。
本態様によれば、予備加熱庫内において、台タイヤと、当該台タイヤの外周面において未加硫のクッションゴムを介して一体化されたトレッドゴムとを有するタイヤが加硫缶によって先行して加硫されたタイヤ、及び当該加硫缶から排出される排熱を熱源として事前に予備加熱されるため、加硫缶によって当該タイヤを最低加硫温度まで上昇させるために要する時間を大幅に削減することができ、タイヤの製造効率を向上させることができる。また、加硫工程において、予備加熱工程によって加熱された予備加熱庫内の空気をタイヤを収容する収容具内に供給する態様とすれば、タイヤを収容具内において直接的に加熱することができ、当該タイヤを最低加硫温度まで上昇させるために要する時間を削減することができる。
また、加硫工程において、予備加熱工程によって加熱された予備加熱庫内の空気を加硫缶内に供給する態様とすれば、加硫缶内の温度を最低加硫温度よりも高くするために要する時間を大幅に削減することができる。
また、上述の課題を解決するためのタイヤ製造設備として、減圧状態で収容具内に収容され、台タイヤ及び当該台タイヤの外周面において未加硫のクッションゴムを介して一体化されたトレッドゴムを有するタイヤを収容する予備加熱庫と、予備加熱庫で予備加熱されたタイヤを加硫する加硫缶と、予備加熱庫内と加硫缶内に収容されるタイヤの収容具内とに連通するタイヤ側給排管とを備えたタイヤ製造設備であって、予備加熱庫が、収容具に収容されたタイヤを、加硫缶において先行して加硫されたタイヤ、及び当該加硫缶から排出される排熱を熱源として予備加熱し、加硫缶による加硫時にタイヤ側給排管を介して予備加熱庫内の空気を収容具内に供給する構成とした。
本構成によれば、予備加熱庫によって、減圧状態で収容具内に収容され、台タイヤ及び当該台タイヤの外周面において未加硫のクッションゴムを介して一体化されたトレッドゴムを有するタイヤが、加硫缶において先行して加硫されたタイヤ、及び当該加硫缶から排出される排熱を熱源として事前に予備加熱されるため、加硫缶によって当該タイヤを最低加硫温度まで上昇させるために要する時間を大幅に削減することができ、タイヤの製造効率を向上させることができる。また、加硫缶による加硫時にタイヤ側給排管を介して予備加熱庫内の空気を収容具内に供給することから未加硫のタイヤを収容具内において直接的に加熱することができ、当該タイヤを最低加硫温度まで上昇させるために要する時間を削減することができる。
また、予備加熱庫内、及び加硫缶内を連通する給排管を備え、給排管が、加硫缶による加硫完了後に当該加硫缶内の空気を予備加熱庫内に供給し、加硫開始時に予備加熱庫内の空気を加硫缶内に供給する構成とすれば、エネルギーロスを抑制しつつ、加硫缶内の温度を最低加硫温度よりも高くするために要する時間を大幅に削減することができる。
なお、上記発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、特徴群を構成する個々の構成もまた発明となり得る。
タイヤ製造設備の全体を示す概要図である。 タイヤ及びエンベロープの概略断面図である。 タイヤ予備加熱庫を示す概略図である。 加硫缶の内部を示す概略透過図である。 搬送機構を示す概略斜視図である。 レールフレーム及びスライダの断面図である。
以下、発明の実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、実施形態に係るタイヤ製造設備1の全体を示す概要図である。
同図に示すように、製造設備1は、大きく分けてタイヤTを成形するためのタイヤ成形室2と、タイヤ成形室2で成形されたタイヤT、及び加硫完了後のタイヤT´を一時的に収容する予備加熱庫20と、予備加熱庫20内に一時的に収容されたタイヤTを加硫する加硫缶30とを備える。矢印A1で示す加硫前のタイヤTのタイヤ成形室2から予備加熱庫20への移動、及び予備加熱庫20から加硫缶30への移動、及び、矢印B1で示す加硫完了後のタイヤT´の加硫缶30から予備加熱庫20への移動、予備加熱庫20から次工程への移動は、後述の搬送機構50によって一元的に管理され、人が介在することはない。また、後述する予備加熱庫20の開閉扉22;24(図3参照)の開閉動作や加硫缶30への空気の給排,加硫開始又は停止動作、或いは搬送機構50の動作は、コンピュータからなる中央制御手段70によって制御されるものとする。
以下、タイヤ成形室2で成形された未加硫のタイヤTが完成するまで(次工程に搬送されるまで)を時系列に沿って、その製造工程及び製造設備に関する説明を交えつつ詳説する。なお、図1に示すとおり、以下の説明では、先行して成形されたタイヤTが加硫缶30内において既に加硫中であるものとし、さらに予備加熱庫20内において、加硫缶30によって先行して加硫されたタイヤT´が一時的に保管されているものとする。
[タイヤ成形室、タイヤ成形工程について]
まず、タイヤ成形室2内で行われるタイヤTの成形工程について概説する。図1に示すように、タイヤTは、複数のタイヤ成形ドラム3が設置されたタイヤ成形室2内において成形される。成形ドラム3は、台タイヤTbのビード部の内径と対応する外径を有するリム部3aを備える。台タイヤTbは、使用済みタイヤのトレッド部が除去された後のタイヤである。図2にも示すとおり、タイヤTの成形に際しては、リム部3aを介して台タイヤTbを嵌め込んだ状態で成型ドラム3を回転させ、台タイヤTbの円周面上に例えば加硫済み又は半加硫済みの帯状のトレッドゴムGを未加硫のクッションゴムCを介して貼着する。当該トレッドゴムGには、例えば事前のプレス型の加硫装置等によって多様なトレッドパターンが形成されている。クッションゴムCを介して貼着されたトレッドゴムGと台タイヤTbとは、その一体性が未だ不完全な状態であるが、間に介在するクッションゴムCを加硫することにより、両者が一体となったタイヤT´を得ることができる。トレッドゴムGが貼着された台タイヤTbは、エンベロープ5内に収容され、搬送機構50のスライダ52の延長方向に沿って配置された吊下げ具51に順次吊り下げられる(図6参照)。
詳細については後述するが、スライダ52は複数のタイヤTを吊下げた状態でタイヤ成形室2、予備加熱庫20及び加硫缶30の内外に渡って移動可能な移動体である。本例においてスライダ52は、最大20本程度のタイヤTを一度に搬送可能であり、必要とする所定数のタイヤTの吊下げが完了した後、予備加熱庫20側への移動を開始し、複数のタイヤTが予備加熱庫20側に搬送される。
図2は、タイヤTを収容する収容具としてのエンベロープ5の構成を示す概要図である。
同図に示すように、エンベロープ5は、クッションゴムCを介して一体化された台タイヤTbとトレッドゴムGの外周面を全域に渡って覆う袋体である。エンベロープ5は、台タイヤTb及びトレッドゴムGの外周面と直接接する内周面8aを有するライナー8と、当該ライナー8の外周面8bをさらに覆うカバー9とから構成される。カバー9の外周面9aには、エア抜きバルブV1が配設される。エア抜きバルブV1の一端部は、ライナー8の内周面8aに達している。当該エア抜きバルブV1を介して、台タイヤTb及びトレッドゴムGとライナー8との間に存在する空気を図外のエア抜き機によって吸引することにより、ライナー8の内周面8aが台タイヤTb及びトレッドゴムGの外周面の全域に渡って密着し、トレッドゴムGを台タイヤTb側に押圧する。このエア抜き作業は、例えば吊下げ具51への吊下げ作業の前に行われる。
カバー9の外周面9aには、エア供給バルブV2が配設される。エア供給バルブV2の一端部は、カバー9の内周面9bに達している。当該エア供給バルブV2には、スライダ52側から延長するエアチューブ49aが接続される(図4参照)。詳細については後述するが、加硫時においてエア供給バルブV2には、エアチューブ49aを通じて予備加熱庫20内の空気が流入し、ライナー8とカバー9との間に予備加熱庫20内で加熱された空気が供給される。このように、本実施形態に係るエンベロープ5は、トレッドゴムGを台タイヤTb側に押圧する機能と、トレッドゴムG、クッションゴムC及び台タイヤTb全体を加熱する機能とを備える。なお、エアチューブ49aとエア供給バルブV2との接続作業は、吊下げ具51への吊下げ作業時に行われる。
[予備加熱庫、予備加熱工程について]
次に、図3を参照して予備加熱庫20について説明する。図3は、予備加熱庫20の概略平面図である。予備加熱庫20は、タイヤ成形室2内でエンベロープ5内に収容され、スライダ52に吊り下げられた状態の複数のタイヤTと、加硫缶30による加硫が完了し、スライダ56に吊り下げられた状態の複数のタイヤT´とを同時に収容可能な大きさを有する。予備加熱庫20を区画する床、床面から立ち上がる周囲の側壁、及び天井の内周面には、断熱材20aが敷設されており、内部の温度低下が抑制される。
予備加熱庫20におけるタイヤ成形室2側の側壁21aには、タイヤ成形室2からのタイヤTの搬入が可能な開閉扉22が設けられている。当該開閉扉22の開閉動作は、中央制御手段70によって制御され、タイヤTのタイヤ成形室2側からの搬送時期に応じて開閉される。また、側壁21aには、予備加熱庫20から外部(次工程)へのタイヤT´の搬出が可能な開閉扉24が設けられている。開閉扉24の開閉動作も開閉扉22と同様に中央制御手段70によって制御され、タイヤT´の予備加熱庫20から次工程側への搬送時期に応じて開閉される。予備加熱庫20内は、開閉扉22;24が閉鎖された状態において実質的に密閉された状態となり、庫内の温度が保たれる。
予備加熱庫20における加硫缶30側の側壁21b側には、加硫缶30の開閉扉34が予備加熱庫20の内部に臨むように位置する。開閉扉34が予備加熱庫20の内部側に位置することにより、予備加熱庫20内に収容されたタイヤTを外気に晒すことなく加硫缶30側へ搬送することができる。開閉扉34の開閉動作は、開閉扉22;24と同様に中央制御手段70によって制御され、タイヤTの加硫缶30側への搬送時期に応じて開閉される。
予備加熱庫20内の温度t1は、次工程への搬送前に一時的に収容される加硫済みのタイヤT´、及び当該タイヤT´の加硫完了時に缶側排出管44を通じて加硫缶30の内部から排出される温度t2の排出空気(排熱)を熱源として所定の温度に保たれる。温度t1は、当然ながら予備加熱庫20の外気温よりも高く、タイヤ成形室2側から搬送された未加硫のタイヤTの加硫が進行することなく、かつ、加硫缶30側から搬送された加硫済みのタイヤT´が過加硫となることのないように、タイヤTの最低加硫温度未満(例えば90℃)に設定される。予備加熱庫20内にタイヤTと、熱源の一部としてのタイヤT´の両方が収容された状態(予備加熱状態)は、先行して加硫缶30内に搬送されたタイヤT(図示のスライダ54に吊り下げられたタイヤT)の加硫が完了するまで維持され、この間に予備加熱庫20内に搬送されたタイヤTの温度が、次第に上昇することとなる。
[加硫缶、加硫工程について]
タイヤTが予備加熱庫20内に搬送されてから、先行して加硫缶30内に搬入されたタイヤTの加硫が完了するまでの時間の経過後には、この間に予備加熱されたタイヤTがスライダ52の加硫缶30方向への移動によって加硫缶30内に搬送される。
当該加硫缶30側への搬送に際しては、まずスライダ56が後述のレールフレーム55Bの延長方向に沿って移動し、熱源の一部として利用された予備加熱庫20内のタイヤT´が、開閉扉24を通じて予備加熱庫20の外部の次工程に搬送される。詳細な説明は省略するが、次工程としてはマーキング工程や、外観,内観検査等が挙げられ、当該工程を経たタイヤT´が最終製品となる。
次に、缶側排出管44を通じて加硫缶30の内部から予備加熱庫20の内部に向けて排出空気を供給し、予備加熱庫20内を加熱する。缶側排出管44の詳細については後述する。次に、加硫缶30の開閉扉34が開放動作するとともに加硫缶30内のスライダ54が、レールフレーム55Cの延長方向に沿って予備加熱庫20側に移動し、さらにレールフレーム57A;57Bの延長方向に沿ってレールフレーム55B側に移動する。当該位置に移動したタイヤT´は、上述の排出空気と共に予備加熱庫20内を加熱する新たな熱源として用いられ、スライダ52に吊り下げられたタイヤTの加硫が完了するまで一時的に保管される。
最後に、予備加熱庫20で予備加熱されたタイヤTが加硫缶30内に搬送される。具体的には、スライダ52がレールフレーム57A;57Bの延長方向に沿ってレールフレーム55C側に移動する。その後、スライダ52がレールフレーム55Cの延長方向に沿って加硫缶30の内部に移動し、規定位置において停止する。スライダ52が加硫缶30内の規定位置にて停止すると、全てのタイヤTが加硫缶30内に投入された状態となり、加硫缶30による新たな加硫が開始される。
図4は、加硫缶30の内部構成を示す概略透過図である。同図に示すように、加硫缶30は、円筒状の容器本体部32と、当該容器本体部32の一端側において開閉自在に設けられた開閉扉34とを備える。容器本体部32は、開閉扉34が閉鎖された状態において、密閉された空間を形成する圧力容器として機能する。容器本体部32の他端部側には、送風ファン36とヒーター40とが設置される。送風ファン36は、中央制御手段70からの制御信号に応じて駆動する図外のモータの回転力に応じて回転し、加硫缶30内の空気を開閉扉34側に向けて送出する。開閉扉34側に送出された空気は、開閉扉34の内面側に形成された弧状の鏡板部34aによって反転し、送風ファン36側への流れとなって加硫缶30内を循環する。ヒーター40は、加硫缶30内を循環する空気を加熱し、加硫缶30内の温度t2を搬送されたタイヤTの最低加硫温度よりも高い状態に維持し、タイヤTを加熱する。つまり、タイヤTは、加硫缶30内を対流する空気による対流伝熱により徐々に加熱される。なお、ヒーター40の制御についても中央制御手段70によって実行される。
同図に示すように、容器本体部32には、加硫缶30の外部から空気を供給するための缶側供給管42及び加硫缶30内部の空気を外部に排出するための缶側排出管44と、各タイヤTを収容するエンベロープ5内に空気を供給するためのタイヤ側供給管46及びエンベロープ5内の空気を外部に排出するためのタイヤ側排出管48が接続される。缶側供給管42は、一端開口部が容器本体部32の内部において終端し、図3にも示すように他端開口部が予備加熱庫20の内部において終端する。つまり、缶側供給管42は、予備加熱庫20及び加硫缶30内を連通させる。缶側供給管42の流路上には、中央制御手段70の制御信号に応じて駆動するエアポンプP1が設置されており、予備加熱庫20内において加熱された温度t1の空気を加硫缶30内に圧入する。エアポンプP1の駆動により、加硫缶30内の圧力は、例えば0.5MPa程度まで昇圧される。
缶側排出管44は、缶側供給管42と同様に、一端開口部が容器本体部32の内部において終端し、図3にも示すように他端開口部が、予備加熱庫20の内部において終端する。缶側排出管44の流路上には、中央制御手段の制御信号に応じて動作する電磁弁44aが配置されている。電磁弁44aは、加硫開始時における缶側供給管42を通じた空気の供給時から、加硫完了までの間、閉鎖状態とされる。一方、加硫完了後から、新たなタイヤTが搬送され、再び加硫が開始されるまでの間は開放状態とされる。加硫完了後、電磁弁44aが開放動作した場合、加硫缶30内において高圧に維持された空気は、缶側排出管44を通じて予備加熱庫20内に流れ込み、予備加熱庫20内の空気を加熱する熱源として利用される。以上のとおり、缶側供給管42及び缶側排出管44は、予備加熱庫20及び加硫缶30を連通させる給排管を構成し、各管を通じて空気が給排される。
タイヤ側供給管46は、一端開口部がジョイントを介してスライダ52内部の延長方向に沿って形成された共通管路49の一端部と接続される。タイヤ側供給管46の流路上には、中央制御手段70の制御信号に応じて駆動するエアポンプP2と電磁弁46aが設置されている。また、タイヤ側供給管46には、電磁弁48aを介してタイヤ側排出管48が分岐するように接続されている。予備加熱庫20内において加熱された温度t1の空気をエンベロープ5内に供給するには、電磁弁46aを開状態とし、電磁弁48aを閉状態とし、エアポンプP2を駆動する。タイヤ側供給管46とスライダ52に形成された共通管路49との接続は、スライダ52が加硫缶30内の規定位置に達したときに自動的に確立される。また、共通管路49の延長方向には、複数のタイヤTを個々に収容するエンベロープの数に対応するエアチューブ49aが配設される。
エアチューブ49aの一端部は、共通管路49と連通し、その他端部は、前述のエンベロープ5に配置されたエア供給バルブV2と接続される。即ち、タイヤ側供給管46、共通管路49及び複数のエアチューブ49aによって、加硫缶30内に収容されたタイヤTを温度t1の空気によって加熱する流路が形成される。また、エンベロープ5内に供給された空気を排出するには、加硫完了後に電磁弁46aを閉状態とし、電磁弁48aを開状態とすればよく、この状態においてエンベロープ5内に供給された空気は、予備加熱庫20側に排出される。以上のとおり、タイヤ側供給管46及びタイヤ側排出管48は、予備加熱庫20と加硫缶30内に投入されたタイヤTを収容するエンベロープ5内を連通させる給排管を構成し、各管を通じて空気が給排される。
以上のとおり、加硫缶30と予備加熱庫20との間では、缶側供給管42及び缶側排出管44を介して相互に空気循環が可能なように接続されており、相互の空気循環によって加硫缶30に新たに搬送されたタイヤTの加硫完了までに要する時間を大幅に削減することが可能となり、生産効率が向上する。
具体的には、新たに搬送されたタイヤTの加硫開始時には、缶側供給管42を通じて、予備加熱庫20において温度t1まで加熱された空気が供給されるため、加硫開始後に加硫缶30内の温度t2を最低加硫温度よりも高くするまでに要する時間が短縮される。また、加硫缶30内に新たに搬送されるタイヤTは、予備加熱庫20内への一時的な収容によって、温度t1の雰囲気中で事前に加熱されているため、加硫缶30内を循環する空気による対流伝熱によって最低加硫温度に達するまでの時間が大幅に短縮される。また、予備加熱庫20内を加熱する熱源として、先行して行われた加硫完了時に排出される温度t2の空気と、加硫完了後に搬送されたタイヤT´を利用しているため、加硫缶30内の空気を大気に排出する従来のものに比べ、エネルギー効率や生産コストを大幅に改善することができる。さらに、本実施形態においては、加硫缶30内に新たに搬送された各タイヤTを収容するエンベロープ5内に、予備加熱庫20において温度t1まで加熱された空気が供給されるため、加硫缶30内を循環する空気による対流伝熱のみによって加熱する場合と比べ、タイヤTを直接的に加熱でき、最低加硫温度に達するまでの時間を大幅に短縮することができる。このように、本実施形態に係る製造設備1によれば、更生タイヤの製造において最も時間を要する加硫工程に係る時間を大幅に削減できるため、成形工程、及び加硫工程からなる更生タイヤの製造サイクルの効率化を図ることができる。
以下、図5を参照して、タイヤ成形室2、予備加熱庫20及び加硫缶30に渡って設けられる搬送機構50について概説する。図5は、予備加熱庫20内に設けられた搬送機構50の概略斜視図である。同図に示すように、搬送機構50は、タイヤ成形室2から加硫缶30の方向に渡って直線上に延長する複数のレールフレーム55A〜55Cと、当該レールフレーム55A〜55Cと直交する方向に延長するレールフレーム57A;57Bとが組み合わされてなるフレームユニット58を備える。フレームユニット58は、図外の支柱によって予備加熱庫20の床面上の所定高さにおいて支持されている。レールフレーム55Aは、レールフレーム57A;57Bの一端部側と接続されるとともに、その一端部がタイヤ成形室2まで延長している。タイヤ成形室2において成形が完了したタイヤTは、レールフレーム55Aの延長方向に沿って移動可能なスライダ52によって予備加熱庫20側に搬送される。レールフレーム55Bは、レールフレーム57A;57Bの他端部側と接続されるとともに、その一端部が次工程まで延長している。予備加熱庫20において熱源として一時的に保管されたタイヤT´は、レールフレーム55Bの延長方向に沿って移動可能なスライダ56によって次工程側に搬送される。レールフレーム55Cは、レールフレーム57A;57Bの延長長さ略中央において、当該レールフレーム57A;57Bと接続されるとともに、その一端部が加硫缶30の内部まで延長している。予備加熱庫20において予備加熱されたタイヤT、或いは、加硫缶30による加硫が完了したタイヤT´は、レールフレーム55Cの延長方向に沿って移動可能なスライダ54によって加硫缶30内外に搬送される。以下、上記フレームユニット58内を移動可能なスライダについて説明するが、各レールフレームとスライダとの関係、構造は同一構成であるため、1のレールフレーム55A及びスライダ52を代表として説明する。
図6は、レールフレーム55A及びスライダ52をその延長方向に直交する断面で示す図である。同図に示すように、レールフレーム55Aは、断面略矩形状の中空体である。レールフレーム55Aの下面62には、延長方向に沿って連続的に延長する開口部62aが形成される。レールフレーム55A内には、スライダ52が移動可能に設けられる。同図に示すように、スライダ52は、レールフレーム55A内に内挿された本体部64と、当該本体部64に対して吊り金具65を介して連結されたタイヤ吊下げ部66とを有する。本体部64は、レールフレーム55Aに沿って延長するタイヤ吊下げ部66の両端部に離間して配置され、下面62上においてキャスター63を介して移動可能とされている。キャスター63は、本体部64の幅方向に分かれて配置されており、その半部は、本体部64の下面63aに設けられた凹部内に離脱不能に収容され、下面62上を転動自在とされる。即ち、本体部64は、レールフレーム55Aとの間に介在するキャスター63によってレールフレーム55Aの延長方向に沿って移動可能とされる。また、レールフレーム55A〜55C、及びレールフレーム57A;57Bの互いの接続部は、上記開口部62aの端部同士が連続して繋がるように接続されている。例えばスライダ52の全域がレールフレーム55A内に取り込まれた状態において、タイヤ吊下げ部66の両端部に位置する本体部64のキャスター63は、レールフレーム57A;57Bの開口部62a上を転動可能となり、スライダ52は、レールフレーム57A;57Bの延長方向に沿って移動可能となる。なお、スライダ52;54;56の移動は、中央制御手段70のからの制御信号に応じて駆動するモータ等を駆動源とするギアやベルト、或いはラック等の伝達機構により自動制御される。
タイヤ吊下げ部66は、レールフレーム55Aに沿って延長する断面略矩形状の中空体である。タイヤ吊下げ部66の長さは、レールフレーム57A;57B間の距離と略同一長さに設定されている。タイヤ吊下げ部66の下面67には、その延長方向に沿って開口部67aが形成される。当該開口部67aからは、吊下げ具51が下方に突出する。吊下げ具51は、タイヤ吊下げ部66の延長方向に沿って所定の間隔を有して配置される。吊下げ具51は、タイヤ吊下げ部66内において回転可能とされたローラ68の周面から開口部67aを通じて下方に突出し、エンベロープ5内に収容された円環状のタイヤT;T´を保持する。ローラ68は、タイヤ吊下げ部66の両側面に延長する回転軸を中心として回転し、スライダ52の移動によってタイヤT;T´に伝達される衝撃を緩和する。
以上のとおり、スライダ52;54;56は、タイヤ成形室2、予備加熱庫20、加硫缶30及び次工程に渡って延長するフレームユニット58内を自在に移動可能とされており、このような搬送機構50によってタイヤT;T´が各設備に搬送されることにより、タイヤ成形室2における成形工程、予備加熱庫20における予備加熱工程、加硫缶30における加硫工程、次工程への搬送工程に渡る一連の製造サイクルを規則的に繰り返すことが可能となる。
1 製造設備,2 タイヤ成形室,5 エンベロープ,20 予備加熱庫,
30 加硫缶,42 缶側供給管,44 缶側排出管,46 タイヤ側供給管,
48 タイヤ側排出管,50 搬送機構,58 フレームユニット,
T;T´ タイヤ,Tb 台タイヤ。

Claims (4)

  1. 台タイヤと、当該台タイヤの外周面において未加硫のクッションゴムを介して一体化されたトレッドゴムとを有するタイヤを減圧状態で収容可能な収容具内に収容し、予備加熱庫内で予備加熱する予備加熱工程と、
    前記予備加熱されたタイヤを加硫缶に投入して加硫する加硫工程と、
    を具備するタイヤ製造方法であって、
    前記予備加熱工程において、前記加硫缶によって先行して加硫されたタイヤ、及び当該加硫缶から排出される排熱を熱源として前記タイヤを予備加熱し、
    前記加硫工程において、前記予備加熱工程によって加熱された予備加熱庫内の空気を前記収容具内に供給して前記タイヤを加熱することを特徴とするタイヤ製造方法。
  2. 前記加硫工程において、前記予備加熱工程によって加熱された予備加熱庫内の空気を加硫缶内に供給することを特徴とする請求項1記載のタイヤ製造方法。
  3. 減圧状態で収容具内に収容され、台タイヤ及び当該台タイヤの外周面において未加硫のクッションゴムを介して一体化されたトレッドゴムを有するタイヤを収容する予備加熱庫と、
    前記予備加熱庫で予備加熱されたタイヤを加硫する加硫缶と、
    前記予備加熱庫内と前記加硫缶内に収容されるタイヤの前記収容具内とに連通するタイヤ側給排管と、
    を備えたタイヤ製造設備であって、
    前記予備加熱庫が、前記収容具に収容されたタイヤを、前記加硫缶において先行して加硫されたタイヤ、及び当該加硫缶から排出される排熱を熱源として予備加熱し、
    前記加硫缶による加硫時に前記タイヤ側給排管を介して前記予備加熱庫内の空気を前記収容具内に供給することを特徴とするタイヤ製造設備。
  4. 前記予備加熱庫内、及び加硫缶内を連通させる給排管を備え、
    前記給排管は、前記加硫缶による加硫完了後に当該加硫缶内の空気を前記予備加熱庫内に供給し、加硫開始時に前記予備加熱庫内の空気を前記加硫缶内に供給することを特徴とする請求項記載のタイヤ製造設備。
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