JP6497189B2 - 流体制御弁 - Google Patents

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Description

本発明は、流体の流通を遮断可能な流体制御弁に関する。
従来、例えばエンジンの冷却水をポンプによって流通させる流路のうち、エンジンとヒータコアとの間の流路に流体制御弁を配置したものが知られている(例えば、特許文献1〜2参照)。この流体制御弁は、閉弁の際、冷却水の流通方向と反対方向に沿って移動する弁体を備えている。
特許文献1の流体制御弁は、ソレノイド部への通電によって移動するピストンと、ピストンを収容するピストンカバーと、ピストンカバーを覆うシリンダとを備え、ピストンの先端に弁体が一体形成されている。このピストンカバーとシリンダとの間には僅かな隙間の円筒空間が形成され、ピストンカバーには円筒空間と連通可能な連通孔が形成されている。弁体を閉弁させるとき、移動方向に対してピストンの両側にある冷却水が、連通孔および円筒空間を介して流通することで、ピストンに作用する流体圧を増大させるオリフィス機構が構成されている。
特許文献2の流体制御弁は、ソレノイド部の端面に形成される弁座と、ソレノイド部が非通電のとき、弁体を弁座から離間させる付勢機構とを備え、ソレノイド部に通電したとき、弁体が弁座に吸着されて閉弁する。また、特許文献2には、暖機運転時にヒータコアへの冷却水の流通を停止するために、ポンプが作動する前にソレノイド部へ通電して、弁体を閉弁させると記載されている。
特開昭62−209282号公報 特開2014−101943号公報
従来の流量制御弁にあっては、閉弁の際、弁体が冷却水の流通方向と反対方向に沿って移動するため、冷却水の流体圧に対抗するソレノイド部の大きな駆動力が求められる。特に、特許文献1に記載の流量制御弁のように、流体圧を増大させるオリフィス機構を構成する場合、ソレノイド部の駆動力をさらに増大させる必要がある。その結果、ソレノイド部の大型化を招き、製造コストや消費電力が増大してしまう。
一方、特許文献2に記載の流量制御弁のように、ポンプが作動する前、つまり冷却水の流体圧が作用しないときに弁体を閉弁させると、ソレノイド部の駆動力を小さくすることができる。しかしながら、ポンプが作動して開弁状態にある弁体を閉弁させるには、ポンプを一旦停止する必要がある。その結果、ソレノイド部の駆動力が、冷却水の流通を維持しようとする慣性力を上回る状態になるまでに時間を要する。このため、迅速な閉弁を実現する上で、改善の余地がある。
そこで、装置のコンパクト化を図りつつ迅速に閉弁可能な流体制御弁が求められている。
本発明に係る流体制御弁の特徴構成は、流体を受け入れる流入口と、流体を排出する流出口とを有するハウジングを備え、流体を流通させる第一開口を含む流体室を有し、前記流体室の壁部に前記流体室の内部と外部とに亘って流体を流通させる第二開口を形成し、回動によって、前記第二開口を全開にする開き状態と、前記第二開口をしぼる絞り状態とに切換え可能な第一弁体と、前記第一弁体を回動させる駆動部と、前記第一弁体より流体の流通方向の下流側に配置され、前記第一弁体が開き状態にあるときに流通する流体の第一圧力によって開弁し、前記第一弁体が絞り状態にあるときに流通する流体の第二圧力に対抗する付勢部材によって閉弁する第二弁体と、が前記ハウジングに収容されている点にある。
本構成によれば、第一弁体は、流体を流通させる第一開口を含む流体室の壁部に第二開口が形成され、第一弁体の回動によって、第二開口が絞り状態となる。つまり、第一弁体は、流体の流通方向に対抗する方向ではなく、流通方向に対して直角となる周方向に沿って回動する。このため、第一弁体の移動を阻害する流体圧の影響が低減され、従来に比べて駆動部の駆動力を小さくすることが可能となる。よって、駆動部のコンパクト化を図り、製造コストや消費電力を節約することができる。
また、本構成のように第一弁体の絞り状態によって第二弁体に向かう流体の流量を低下させれば、付勢部材によって第二弁体が速やかに閉弁される。このため、従来のように、開弁状態から閉弁する際、流体の流通を維持しようとする慣性力を受けて閉弁動作が遅れるといった不都合がない。しかも、第二弁体に向かう流量が低下するので、流入口に流入する流量が多い場合でも、第二弁体によって確実に流体の流通を遮断することができる。
このように、装置のコンパクト化を図りつつ迅速に閉弁可能な流体制御弁を提供できた。
他の特徴構成は、前記駆動部は、前記第一弁体を開き方向に付勢するスプリングと、通電により前記第一弁体を絞り方向に回動させるソレノイド部とを有する点にある。
本構成によると、ソレノイド部に通電すると、スプリングの付勢力に対抗して第一弁体が絞り方向に回転する。一方、ソレノイド部を非通電にすると、スプリングの付勢力によって開き方向に回転する。このように、第一弁体の回動制御に際し、流体制御弁の閉弁時にのみソレノイド部を駆動すればよいので、消費電力を節約することができる。
他の特徴構成は、前記流体室の周壁には、回動軸に対して対称となる前記第二開口が偶数個設けられている点にある。
本構成のように、第二開口を流体室の周壁で対称に配置すれば、第一弁体に流体抵抗が均等に作用するので、第一弁体が軸ブレし難い。しかも、第一弁体が開き状態から絞り状態に移行する際、第二開口の周辺には流体の流通を維持しようとする慣性力が作用するが、対向する第二開口どうしの該慣性力が互いに打ち消されるので、第一弁体の回動が円滑なものとなる。その結果、ソレノイド部を一層コンパクトにすることができる。
他の特徴構成は、前記第二開口の流路断面積の合計が、前記流入口の流路断面積以上に設定されている点にある。
本構成のように第二開口の流路断面積を流入口の流路断面積以上に設定すれば、第一弁体が開き状態のとき、第二開口によってオリフィス機構が構成されることがなく、流体圧が増大するといったことがない。その結果、第一弁体の回動が円滑なものとなる。
他の特徴構成は、前記周壁と前記ハウジングとの間に隙間が形成されている点にある。
本構成のように第一弁体の周壁とハウジングとの間に隙間を設ければ、第一弁体が回動する際に、ハウジングから摺動抵抗を受け難い。よって、第一弁体の回動が円滑なものとなる。
他の特徴構成は、偶数個の前記第二開口が、前記周壁の径方向に対して夫々同じ方向に傾斜している点にある。
本構成のように、全ての第二開口を同じ方向に傾斜させれば、第二開口から排出された流体が螺旋流を形成する。つまり、周壁の第二開口から排出された流体が拡散されずに、流出口に向かって集約され、流体制御弁を通過する流体の流通が円滑なものとなる。その結果、例えば、エンジン冷却用の流体制御弁として用いた場合、ポンプ損失を低減することができる。
流体制御弁を配置してある冷却システムの模式図である。 第一弁体を開弁したときの流体制御弁の断面図である。 第一弁体を開弁したときの流体制御弁の断面図である。 図2のIV−IV線矢視図である。 図2のV−V線矢視図である。 図3のVI−VI線矢視図である。 第二ハウジングを示す斜視図である。 第四ハウジングを示す斜視図である。 ヨーク部を示す斜視図である。 第一弁体を示す斜視図である。 第一弁体の回動を示す説明図である。 別実施形態1に係る第一弁体および第二ハウジングの断面図である。 別実施形態2に係る流体制御弁の断面図である。
以下に、本発明に係る流体制御弁の実施形態について、図面に基づいて説明する。本実施形態では、流体制御弁の一例として、自動車用のエンジンEの冷却システムに用いられる流体制御弁Vとして説明する。ただし、以下の実施形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
図1に示すように、エンジンEの冷却システムは、エンジンEとラジエータRとの間に冷却水(流体の一例)を循環させる第一循環路1と、エンジンEとヒータコアHとの間に冷却水を循環させる第二循環路2と、エンジンEに冷却水を供給するウォータポンプPとを備えている。
第一循環路1や第二循環路2におけるラジエータRやヒータコアHからの冷却水の流出流路は、サーモスタットバルブ3を介してウォータポンプPに接続している。第一循環路1は、エンジンEで加熱された冷却水をラジエータRで冷却した後、サーモスタットバルブ3を介してエンジンEに還流させる。第二循環路2は、エンジンEとヒータコアHとの間に流体制御弁Vを配置し、この流体制御弁Vが開弁状態のとき、エンジンEで加熱された冷却水を、車室内の空気を暖めるヒータコアHに流入させる。このとき、ヒータコアHで熱交換されて冷却した冷却水は、サーモスタットバルブ3を介してエンジンEに還流される。
一方、冷却水が所定の温度より低い場合、流体制御弁Vを閉弁して、ヒータコアHの熱交換による冷却水の温度の低下を防止する。また、冷却水の温度が低い場合にはサーモスタットバルブ3も閉弁しているため、冷却水はラジエータRにも循環しない。このため、エンジンEの暖機運転時における冷却水の温度上昇を促進して、燃費の向上を図ることができる。
(基本構成)
図2に示すように、流体制御弁Vは、冷却水を受け入れる流入口41aと冷却水を排出する流出口44aとを有するハウジング4と、冷却水を流通させる第一開口53aを含む流体室53を有する第一弁体5と、第一弁体5を回動させる駆動部Kと、第一弁体5より冷却水の流通方向の下流側に配置される第二弁体6と、を備えている。これら第一弁体5、駆動部Kおよび第二弁体6は、ハウジング4に収容されている。本実施形態では、ハウジング4が樹脂材料で構成され、第一弁体5および第二弁体6は磁性材料で構成されている。なお、第二弁体6を樹脂材料で構成しても良いし、第二弁体6の回動に寄与する部分のみを磁性材料で構成しても良く、特に限定されない。
また、詳細は後述するが、駆動部Kは、第一弁体5を開き方向に付勢するトーションスプリング9(スプリングの一例)と、通電により第一弁体5を絞り方向に回動させるソレノイド部Sとを有している。
(ハウジング)
ハウジング4は、冷却水の流通方向の上流側から順に、第一ハウジング41、第二ハウジング42、第三ハウジング43、および第四ハウジング44で構成されている。これらハウジング41〜44どうしは、それぞれ接着や振動溶着等によって固定されている。なお、本実施形態では、ハウジング4を4つの部材で構成したが、ソレノイド部S,第一弁体5および第二弁体6等を収容できる形態であれば、1つや2つ以上の部材で構成しても良く、特に限定されない。
第一ハウジング41には、中央に冷却水を受け入れて第一弁体5の第一開口53aに流通させる流入口41aが設けられ、流入口41aを取り囲んでソレノイド部Sが配置されている。本実施形態では、ソレノイド部Sが、第一ハウジング41の内部に樹脂でインサート成形されている。
図7に示すように、第二ハウジング42はドーナツ状に形成され、中央に第一弁体5の弁部52が挿入される内周部42aを有している。図2に示すように、内周部42aの中心と第一弁体5の回動軸Xとを一致させた状態で、内周部42aと弁部52(周壁53b)との間には隙間が形成されている。また、図4に示すように、内周部42aには、回動軸Xに対して対称となる一対の孔部42bが、径外方向に流路断面積が増大するように延出する状態で複数組(本実施形態では、2組で4つの孔部42b)形成されている。さらに、図2に示すように、複数の孔部42bは、回動軸X方向に沿って第三ハウジング43まで延在している。これによって、第一弁体5の流体室53から排出された冷却水が、第二弁体6の方まで流通する。
さらに、図7に示すように、第二ハウジング42の外周側には、トーションスプリング9の一端が係止固定される係止溝42cが形成されている。なお、本実施形態では、係止溝42cを周方向に沿って複数設けているが、トーションスプリング9の一端が固定される位置に1箇所あれば良い。また、内周部42aの孔部42bを径外方向に流路断面積が増大するように延出させずに、径外方向に流路断面積が等しくなるように延出させても良いし、夫々の孔部42bを環状に連結させても良く特に限定されない。
図2および図5に示すように、第三ハウジング43の中央側には、第一弁体5の弁部52を支持する支持部43aと、支持部43aより縮径した状態で支持部43aから第二弁体6に向かって突出する柱状部43bとが形成されている。図5に示すように、支持部43aは、回動軸X方向視において、孔部42bと重ならない位置に配置される4つの脚部43cによって、第三ハウジング43の外周側と連結されている。また、第三ハウジング43の外周側には、冷却液を回動軸X方向に導く段差部43dが形成されている。図2に示すように、これら柱状部43bと段差部43dとは、第二弁体6の弁座として機能し、柱状部43bおよび段差部43dにおける第二弁体6との当接箇所に、環状シール部材S1,S2が設けられている。なお、環状シール部材S1,S2を、第二弁体6の側に設けても良いし、環状シール部材S1,S2を省略しても良い。
図2および図8に示すように、第四ハウジング44は、冷却水の流出口44aが突出形成された円柱状の基部44bに、第二弁体6および後述するコイルスプリング7(付勢部材の一例)が収容される収容孔部44cが形成されている。この収容孔部44cには、第二弁体6が摺接するガイド突部44dが径内方向に突出形成されており、周方向に沿って等間隔に6箇所配置されている。これらガイド突部44dの間には冷却水が流通可能な外周溝44eが6箇所形成されている。ガイド突部44dを設けることで、第二弁体6と収容孔部44cとの摺接面積が減少するので、第二弁体6を円滑に移動させることができる。なお、外周溝44eを省略して第二弁体6を収容孔部44cの全周に亘って摺接させる構成としても良い。また、ガイド突部44dは、6箇所に限定されず、2箇所以上で適宜設定しても良い。
(ソレノイド部)
図2に示すように、ソレノイド部Sは、第一ハウジング41に収容されており、ボビンに巻回されたコイル部Saと、通電によりコイル部Saから発生した磁束が受け渡される断面U字状のヨーク部Sbとを同芯状に備えている。図9に示すように、ヨーク部Sbは、中空円筒形状に構成され、内側中空部分に流入口41aが配置されている。このヨーク部Sbは、断面T字状の第一ヨーク部Sb1と、筒状の第二ヨーク部Sb2とを有し、第一ヨーク部Sb1と第二ヨーク部Sb2とを嵌合させて構成している。なお、第一ヨーク部Sb1と第二ヨーク部Sb2とを一体で形成しても良く、特に限定されない。
第二ヨーク部Sb2の先端(第一弁体5側)には、第一弁体5に向かって磁束を流す複数の突部Ta(本実施形態では6つ)が、回動軸X方向に沿って突出形成されている。図2に示すように、ソレノイド部Sを第一ハウジング41にインサート成形すれば、複数の突部Taの先端部が露出した状態となっている。
(第一弁体)
図2および図10に示すように、第一弁体5は有底筒状に構成され、通電によってソレノイド部Sからの磁束を受けて回動する円盤状の回動部51と、回動部51と一体に突出形成された弁部52とを備えている。また、第一弁体5の内部には、流入口41aからの冷却水が流入する第一開口53aを含む流体室53が形成されている。さらに、図2に示すように、第一弁体5は、軸受部材54を介在させた状態でピン55を挿入し、第三ハウジング43の支持部43aに固定されている。この軸受部材54およびピン55は、第一弁体5の回動姿勢を安定させる軸受機構として機能する。なお、第一弁体5と第一ヨーク部Sb1との間にも、軸受機構を設けても良い。この場合、第一弁体5の回動姿勢がより安定する。
図10に示すように、回動部51は、径外方向に突出形成した複数の回動突部Tb(本実施形態では6つ)が形成されている。複数の回動突部Tbのうち、1つの回動突部Tbには、一端が第二ハウジング42の係止溝42cに固定されたトーションスプリング9の他端が、係止固定されている。また、複数の回動突部Tbは、図3に示すように第一弁体5が絞り状態になったとき、回動軸X方向に沿って第二ヨーク部Sb2の突部Taと対向する位置となる。
図10に示すように、流体室53の周壁53b(壁部)には、周方向に等間隔で配置された複数の第二開口53c(本実施形態では4つ)が貫通形成されている。この第二開口53cは、流体室53の内部と外部とに亘って冷却水を流通させる。
また、図4に示すように、一対の第二開口53cは、回動軸Xに対して対称に配置されている。つまり、流体室53の周壁53bには、回動軸Xに対して対称となる第二開口53cが偶数個設けられている。図10に示すように、この第二開口53cの流路断面積の合計は、流入口41aの流路断面積以上に設定されている。これによって、流入口41aから第二開口53cを介して排出される冷却水が、円滑に流通する。その結果、流体室53に冷却水が滞留することがなく、第二開口53cに加わる流体抵抗が小さいので、第一弁体5は円滑に回動する。なお、第二開口53cを回動軸Xに対称となるように偶数個設けることに限定されず、非対称の第二開口53cを1つ又は複数設けても良い。
(第二弁体)
図2に示すように、第二弁体6は、第一弁体5より冷却水の流通方向の下流側に配置され、円盤状に形成されている。第二弁体6は、コイルスプリング7によって流通方向の上流側に付勢されている。この第二弁体6には、コイルスプリング7が係止される凹部6aと、中央に冷却液を排出する排出孔部6bとが形成されている。
(流体制御弁の開閉操作)
上述したように、駆動部Kは、第一弁体5を開き方向に付勢するトーションスプリング9と、通電により第一弁体5を絞り方向に回動させるソレノイド部Sとを有している。つまり、平常時はソレノイド部Sを非通電にして、例えば暖機運転時などヒータコアHへの冷却水の流通を遮断するときのみソレノイド部Sに通電すれば良いので、消費電力を節約することができる。
図2および図4に示すように、ソレノイド部Sが非通電のとき、トーションスプリング9の付勢力によって、第一弁体5の第二開口53cと第二ハウジング42の孔部42bとが連通する。つまり、第二開口53cを全開にする開き状態である。このとき、冷却水が、第一ハウジング41の流入口41a,第一弁体5の流体室53,第二開口53c,孔部42b,第三ハウジング43の段差部43dの順番で流通して、第二弁体6に流体圧(第一圧力)が作用する。そして、この第一圧力がコイルスプリング7の付勢力を上回ると、第二弁体6が開弁し、冷却液は、第二弁体6の排出孔部6bおよび第四ハウジング44の外周溝44eを介して、第四ハウジング44の流出口44aからヒータコアHへと循環する。
一方、図11に示すように、ソレノイド部Sに通電すると、第二ヨーク部Sb2の突部Taから第一弁体5に向けて磁束が流れ、第一弁体5の回動突部Tbが突部Taに引き寄せられる。これによって、図3および図6に示すように、第一弁体5が回動し、第一弁体5の第二開口53cと、第二ハウジング42の孔部42bとが径方向にずれた配置となる。このとき、第一弁体5の弁部52と第二ハウジング42の内周部42aとの間には隙間が形成されているので、少量の冷却水が第二開口53cから該隙間を介して、孔部42b、第三ハウジング43の段差部43dの順番で流通する。つまり、第二開口53cをしぼる絞り状態である。この漏れ出た冷却水の流体圧(第二圧力)は第一圧力より大きく低下するので、第二弁体6に作用するコイルスプリング7の付勢力が第二圧力を上回り、第二弁体6が速やかに閉弁する。
このように、第一弁体5の絞り操作によって第二弁体6に向かう冷却水の圧力を低下させ、コイルスプリング7が該圧力に対抗して第二弁体6を閉弁させて冷却水の流通を遮断する。本実施形態では、第一弁体5を回動させて絞り状態とするので、第一弁体5の回動方向は、冷却水の流通方向に対して直角となる。このため、第一弁体5の回動を阻害する流体圧の影響が低減され、ソレノイド部Sの駆動力を小さく構成することができる。よって、ソレノイド部Sをコンパクトにすることができて、製造コストや消費電力を節約することができる。また、冷却水の圧力を低下させた状態で第二弁体6を閉弁するので、第二弁体6は速やかに閉弁され、応答性が高い。しかも、第二弁体6に流通する冷却水はごく少量なので、確実に冷却水の流通を遮断することができる。
また、本実施形態では、第一弁体5の流体室53の周壁53bには、回動軸Xに対して対称となる第二開口53cが設けられているので、第一弁体5に冷却水の流通抵抗が均等に作用する。その結果、第一弁体5を軸受部材54のみで支持した場合でも、第一弁体5の軸ブレを防止することができる。さらに、第一弁体5が開き状態から絞り状態に移行する際、第二開口53cの周辺には冷却水の流通を維持しようとする慣性力が作用するが、対向する第二開口53cどうしの該慣性力が互いに打ち消される。しかも、第一弁体5の弁部52と第二ハウジング42の内周部42aとの間には隙間が形成されているので、第一弁体5が第二ハウジング42から摺動抵抗を受け難い。その結果、第一弁体5の回動が円滑なものとなって、ソレノイド部Sの駆動力を一層小さく構成することができる。
以下、別実施形態について説明する。基本構成は、上述した実施形態と同様であるため、異なる構成についてのみ図面を用いて説明する。なお、図面の理解を容易にするため上述した実施形態と同じ部材名称および符号を用いて説明する。
[別実施形態1]
上述した実施形態では、第一弁体5の偶数個の第二開口53cおよび第二ハウジング42の偶数個の孔部42bを、第一弁体5の周壁53bの径方向に沿って設けた。これに代えて、図12に示すように、第一弁体5の偶数個の第二開口53cおよび第二ハウジング42の偶数個の孔部42bを、第一弁体5の周壁53bの径方向に対して夫々同じ方向に傾斜させても良い。この場合、周壁53bの第二開口53cから排出された冷却水が螺旋流を形成する。つまり、第二開口53cから排出された冷却水が、回動軸Xの方向に向かうように集約されて、第二弁体6の排出孔部6bに向かうこととなる。その結果、流体制御弁Vを通過する冷却水の流通が円滑なものとなり、ウォータポンプPのポンプ損失を低減することができる。なお、第一弁体5の偶数個の第二開口53cおよび第二ハウジング42の偶数個の孔部42bを、回動軸X方向に対して夫々同じ方向に傾斜させても良い。
[別実施形態2]
上述した実施形態では、第一弁体5の第二開口53cを、流体室53の周壁53bに設けた。これに代えて、図13に示すように、第二開口53dを、流体室53の底壁(壁部)に設けても良い。この場合、第一弁体5の軸受部材54を取り囲むように、第二開口53dが周方向に沿って複数個形成され、第三ハウジング43の支持部43aおよび柱状部43bには、第一弁体5が開き状態である第二開口53dの位置に対応して、複数の貫通孔部42eが形成されることとなる。これによって、冷却水の流通は、回動軸Xに沿った方向となって円滑なものとなる。
なお、上述した実施形態から次の技術的思想も把握できる。
(付記項1)
流体制御弁Vは、第二弁体6の中央に流体を排出させる排出孔部6bを形成しても良い。このような構成とすれば、流体制御弁Vの内部を流通する流体が、極力、回動軸X方向に沿ったものとなるので、ウォータポンプPのポンプ損失を低減することができる。
(付記項2)
流体制御弁Vは、第二弁体6が当接するハウジング43の側に、環状シール部材S1,S2を設けても良い。このような構成とすれば、移動体である第二弁体6に環状シール部材S1,S2を設ける場合のように、移動する環状シール部材S1,S2が流体の流通抵抗となるといった不都合が低減される。よって、流体制御弁Vの内部に、流体を円滑に流通させることができる。
(付記項3)
流体制御弁Vは、第二弁体6が摺接するハウジング44に、径内方向に突出した複数のガイド突部44dを形成しても良い。本構成のようなガイド突部44dを設けることで、第二弁体6とハウジング44との摺接面積が減少するので、第二弁体6を円滑に移動させることができる。よって、流体制御弁Vを速やかに閉弁することができる。
(付記項4)
流体制御弁Vは、ソレノイド部Sが、回動軸方向に沿って突出した突部Taを有するヨーク部Sb2を備え、第一弁体5が、径外方向に突出した回動突部Tbを備え、ソレノイド部Sへの通電により回動突部Tbが突部Taに引き寄せられて第一弁体5が回動し、第一弁体5が絞り状態に切換えられても良い。このようにソレノイド部Sに突部Taを設け、第一弁体5に回動突部Tbを設けるといった簡便な構成で、第一弁体5を回動制御できる。よって、第一弁体5を回動させるためのモータを別途設ける必要がなく合理的である。
(付記項5)
流体制御弁Vは、流体室53の底壁に第二開口53dを複数個設けても良い。これによって、流体の流通は、回動軸Xに沿った方向となって円滑なものとなる。
[その他の実施形態]
(1)上述した実施形態では、図3に示すように第一弁体5が絞り状態になったとき、第一弁体5の回動突部Tbは、回動軸X方向に沿って第二ヨーク部Sb2の突部Taと対向する位置となるように構成した。これに代えて、第一弁体5の回動突部Tbを、第二ヨーク部Sb2の突部Taと径方向で対向するように構成しても良い。つまり、第二ヨーク部Sb2の突部Taを回動軸X方向にさらに突出させた状態で、第一弁体5の回動部51が第二ヨーク部Sb2より内側に配置されることとなる。
(2)上述した実施形態では、第一弁体5の回動突部Tbや第二ヨーク部Sb2の突部Taを6つ設けたが、1つや2つ以上の複数で構成しても良い。
(3)上述した実施形態では、第一弁体5を開き状態にする際にトーションスプリング9の付勢力を用いたが、板バネなど他の付勢部材を用いても良い。同様に、第二弁体6を付勢する付勢部材も、コイルスプリング7に限定されない。
(4)流体制御弁Vは、自動車用のエンジンEの冷却システムに用いる場合に限定されず、エンジンオイルの循環システムに用いても良い。
本発明は、車両の冷却水やオイル等の流体の流通を制御する流体制御弁に利用可能である。
4 ハウジング
5 第一弁体
6 第二弁体
7 コイルスプリング(付勢部材)
9 トーションスプリング(スプリング)
41a 流入口
44a 流出口
53 流体室
53a 第一開口
53b 周壁(壁部)
53c 第二開口
K 駆動部
S ソレノイド部
X 回動軸

Claims (6)

  1. 流体を受け入れる流入口と、流体を排出する流出口とを有するハウジングを備え、
    流体を流通させる第一開口を含む流体室を有し、前記流体室の壁部に前記流体室の内部と外部とに亘って流体を流通させる第二開口を形成し、回動によって、前記第二開口を全開にする開き状態と、前記第二開口をしぼる絞り状態とに切換え可能な第一弁体と、
    前記第一弁体を回動させる駆動部と、
    前記第一弁体より流体の流通方向の下流側に配置され、前記第一弁体が開き状態にあるときに流通する流体の第一圧力によって開弁し、前記第一弁体が絞り状態にあるときに流通する流体の第二圧力に対抗する付勢部材によって閉弁する第二弁体と、が前記ハウジングに収容されている流体制御弁。
  2. 前記駆動部は、前記第一弁体を開き方向に付勢するスプリングと、通電により前記第一弁体を絞り方向に回動させるソレノイド部とを有する請求項1に記載の流体制御弁。
  3. 前記流体室の周壁には、回動軸に対して対称となる前記第二開口が偶数個設けられている請求項1又は2に記載の流体制御弁。
  4. 前記第二開口の流路断面積の合計が、前記流入口の流路断面積以上に設定されている請求項3に記載の流体制御弁。
  5. 前記周壁と前記ハウジングとの間に隙間が形成されている請求項3又は4に記載の流体制御弁。
  6. 偶数個の前記第二開口が、前記周壁の径方向に対して夫々同じ方向に傾斜している請求項3から5のいずれか一項に記載の流体制御弁。
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