JP6497005B2 - 視機能測定装置、および視機能測定プログラム - Google Patents

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Description

本開示は、被検眼の視機能を測定する視機能測定装置、および視機能測定プログラム関する。
眼科医院等においては、一般的に、眼屈折力を他覚的に測定する眼科装置を使用し、これにより得られた他覚屈折力値を基にして自覚値検査を行い、遠用処方度数を決定している。しかし、眼に調節緊張がある被検者においては、近くを見る場合に頭痛や肩こり等の眼精疲労を生じる傾向にある。このため、調節緊張等を測定する方法及び視機能測定装置が、下記非特許文献1及び特許文献1にて提案されている。これらの方法及び装置においては、調節緊張の程度と調節微動の高周波成分の出現頻度にある種の相関があることに着目し、固視標(刺激視標)を遠方から0.5Dステップ毎に近方へ順次移動させ、8箇所の各位置で固視標が停止状態にあるときの屈折力データの経時変化をそれぞれ20秒間サンプリングし、サンプリングした屈折力データの経時変化について所定の高周波成分の出現頻度を求めることにより、被検眼の調節機能を他覚的に測定している。
特開平2003−70740号公報
鈴木説子、他2名「調節微動の高周波成分による調節機能の評価」、視覚の科学、日本眼光学学会、2001年9月、第22巻、第3号、p.93−97
しかしながら、上記のような装置において、視機能の測定結果表示は独特であるため、理解するためには多くの労力を必要としていた。
本開示は、上記問題点を鑑み、被検者の視機能情報を容易に把握できる視機能測定装置および視機能測定プログラムを提供することを技術課題とする。
上記課題を解決するために、本開示は以下のような構成を備えることを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明は、以下のような構成を有することを特徴とする。
(1) 被検眼の眼底に測定光を投光し、前記眼底からの反射光に基づいて前記被検眼の眼屈折力を検出する検出手段と、前記被検眼に呈示する固視標の呈示位置を前記被検眼に対して変化可能な固視標呈示手段と、前記固視標を複数の位置で所定時間の間停止させた状態で、前記検出手段によって検出された前記眼屈折力の経時変化に基づいて調節微動高周波成分の出現頻度を解析する解析手段と、各固視標位置での前記調節微動高周波成分の出現頻度を示すグラフを、前記解析手段からの解析結果に基づいて表示部に表示させると共に、前記固視標位置を想起させるアイコンを前記グラフのラベルとして付与する表示制御手段と、を備えることを特徴とする。
(2) 視機能測定装置において実行される視機能測定プログラムであって、前記視機能測定装置のプロセッサによって実行されることで、被検眼の眼底に測定光を投光し、前記眼底からの反射光に基づいて前記被検眼の眼屈折力を検出する検出ステップと、前記被検眼に呈示する固視標の呈示位置を前記被検眼に対して変化可能な固視標呈示ステップと、前記固視標を複数の位置で所定時間の間停止させた状態で、前記検出手段によって検出された前記眼屈折力の経時変化に基づいて調節微動高周波成分の出現頻度を解析する解析ステップと、各固視標位置での前記調節微動高周波成分の出現頻度を示すグラフを、前記解析ステップからの解析結果に基づいて表示部に表示させると共に、前記固視標位置を想起させるアイコンを前記グラフのラベルとして付与する表示制御ステップと、を前記視機能測定装置に実行させることを特徴とする。
(3) 被検眼の眼底に測定光を投光し、前記眼底からの反射光に基づいて前記被検眼の眼屈折力を検出する検出手段と、前記被検眼に呈示する固視標の呈示位置を前記被検眼に対して変化可能な固視標呈示手段と、前記固視標を複数の位置で所定時間の間停止させた状態で、前記検出手段によって検出された前記眼屈折力の経時変化に基づいて調節微動高周波成分の出現頻度を解析する解析手段と、前記調節パラメータを解析した前記固視標の呈示距離を想起させるアイコンを表示部に表示すると共に、前記解析手段によって得られた前記調節微動高周波成分の出現頻度に基づいて前記アイコンを変化させる表示制御手段と、を備えることを特徴とする。
本実施例に係る視機能測定装置の外観図である。 光学系および制御部の概略構成図である。 リングレンズの構成について説明する概略図である。 撮像素子22に撮像されたリング像である。 調節緊張測定の一般検査モードについて説明するフローチャートである。 簡易測定モードにおける測定結果の表示例である。 本測定モードにおける測定結果の表示例である。
<概要>
以下、本開示に係る視機能測定装置の概要を図面に基づいて説明する。視機能測定装置(例えば、図1の視機能測定装置1)は、例えば、被検眼の視機能を測定する装置である。視機能測定装置は、例えば、図2に示すように、検出部(例えば、制御部70)と、固視標呈示部(例えば、固視標呈示光学系30)と、解析部(例えば、制御部70)と、表示制御部(例えば、制御部70)とを主に備える。
検出部は、例えば、被検眼の眼底に測定光を投光し、眼底からの反射光に基づいて被検眼の眼屈折力を検出する。固視標呈示部は、例えば、被検眼に呈示する固視標の呈示位置を被検眼に対して変化させて呈示することができる。なお、呈示位置は、被検眼に対する視標の呈示距離として規定されてもよい。解析部は、例えば、各固視標位置において、検出部によって検出される眼屈折力の経時変化から被検眼の調節パラメータを解析する。表示制御部は、例えば、各固視標位置での調節パラメータを示すグラフを、解析部からの解析結果に基づいて表示部(例えば、モニタ7)に表示させると共に、固視標位置を想起させるアイコン(例えば、図6のアイコン100)をグラフのラベル(例えば、軸ラベル)として付与する。これによって、検者は、固視標位置と調整パラメータとの関係を容易に把握することができる。
なお、アイコンは、例えば、各固視標位置毎にそれぞれ設けられてもよいし、一部の固視標位置に関して設けられてもよい。固視標位置を想起させるアイコンとは、例えば、被検眼に対する固視標位置の遠近状態を検者に報知させる機能を持つアイコンであってもよい。これによって、検者は、固視標位置が遠いときと近いときの調節パラメータの関係を容易に把握することができる。
なお、解析部は、固視標を複数の位置で停止した状態で測定された屈折力変化に基づいて調節微動高周波成分の出現頻度を解析してもよい。この場合、表示制御部は、グラフとして、例えば、各固視標位置における調節微動高周波成分の出現頻度の解析結果を示すグラフを表示してもよい。さらに、出現頻度のグラフは、各固視標位置について区間時間毎に解析された調節微動高周波成分の出現頻度の分類結果を棒グラフで色分けして表示すると共に、棒グラフの高さを区間時間内の平均屈折力とし、棒グラフの幅方向を固視標位置とし、各固視標位置においては区間時間毎の棒グラフを経時的に配置した表示であり、屈折力変化のグラフは、連続測定された屈折力の値を棒グラフの高さ方向に取り、各固視標位置に配置した棒グラフの表示幅を測定時間に対応させて表示した線グラフであってもよい。
なお、表示制御部は、解析部によって得られた調節パラメータに基づいてアイコンを変化させてもよい。アイコンを変化させるとは、例えば、アイコンの色、柄を変化させてもよい。アイコンの種類を維持した状態において、表示形態(例えば、色、柄)を変化させてもよい。これによって、検者は、アイコンの表示形態から調節パラメータの程度を把握することができる。
なお、表示制御部は、例えば、調整パラメータが異常値を呈した呈示位置に対応するアイコンを変化させてもよい。これによって、検者は、調節異常のある呈示位置を容易に把握することができる。
なお、表示制御部は、解析部によって得られた経時的に得られた調節パラメータの代表値に基づいてアイコンを変化させてもよい。代表値は、例えば、平均値、中央値、最高値等であってもよい。
なお、表示制御部は、第1の固視標位置にて経時的に取得された調節パラメータに基づいて、第1の固視標位置に対応するアイコンを変化させてもよい。さらに、表示制御部は、第1の固視標位置とは異なる第2の固視標位置にて経時的に取得された調節パラメータに基づいて、第2の固視標位置に対応するアイコンを変化させてもよい。追加的には、表示制御部は、第1の固視標位置及び第2の固視標位置とは異なる第3の固視標位置にて経時的に取得された調節パラメータに基づいて、第3の固視標位置に対応するアイコンを変化させてもよい。
ここで、第1の固視標位置として被検眼の遠点位置が設定され、第2の固視標位置として被検眼の調節安静位に対応する固視標位置が設定されてもよい。第3の固視標位置として作業距離に対応する固視標位置が設定されてもよい。作業距離としては、例えば、検眼の調節安静位に対応する固視標位置よりも近距離に配置された固視標位置(例えば、30cm)が設定されてもよい。
この場合、被検眼への複数の固視標位置として、第1固視標位置と第2固視標位置が少なくとも含まれていてもよい。また、この場合、被検眼への複数の固視標位置として、第1固視標位置と第2固視標位置と第3の固視標位置が少なくとも含まれていてもよい。
なお、解析部は、調節パラメータとして、固視標を複数の位置で所定時間Tの間停止した状態で測定された屈折力変化に基づいて調節微動高周波成分の出現頻度を解析してもよい。そして、解析部は、各固視標位置について所定時間T内で一定時間ずつずらした一定の区間時間毎に調節微動高周波成分の出現頻度を解析してもよい。この場合、表示制御部は、各固視標位置について区間時間毎に解析された調節微動高周波成分の出現頻度の分類結果を棒グラフで色分けして表示すると共に、区間時間毎に解析された調節微動高周波成分の代表値に基づいてアイコンを変化させてもよい。
なお、表示制御部は、アイコンを、調節パラメータを解析した固視標位置毎にそれぞれ表示すると共に、各アイコンを、対応する各調節パラメータに基づいて変化させてもよい。
なお、視機能測定装置は、アイコンを表示させる固視標の呈示位置を設定可能な設定部(例えば、制御部70)をさらに備えてもよい。この場合、設定部は、例えば、算出部(例えば、制御部70)を備えてもよい。算出部は、例えば、検出部によって検出された眼屈折力に基づいて被検眼に調節安静位に対応する固視標位置である基準固視標位置を算出する。設定部は、算出部によって算出された基準固視標位置を基準として、調節パラメータを求める各固視標位置を自動的に設定してもよい。
なお、設定部は、検者から受け付けた選択指示に基づいて、調節パラメータを求める各固視標位置を設定してもよい。例えば、設定部は、検者による選択に基づく選択指示受付部(例えば、スイッチ部8)等から出力によって調節パラメータを求める固視標位置を設定してもよい。これによって、検者は、所望の位置での調節パラメータを測定できる。
なお、視機能測定装置は、例えば、プロセッサ(例えば、制御部70)を備えてもよい。プロセッサは、検出ステップ、固視標呈示ステップ、解析ステップ、表示制御ステップを視機能測定装置に実行させてもよい。検出ステップは、例えば、被検眼の眼底に測定光を投光し、眼底からの反射光に基づいて被検眼の眼屈折力を検出するステップである。固視標呈示ステップは、例えば、被検眼に呈示する固視標の呈示位置を被検眼に対して変化させるステップである。解析ステップは、例えば、各固視標位置において、検出ステップにおいて検出される眼屈折力の経時変化から被検眼の調節パラメータを解析するステップである。表示制御ステップは、例えば、各固視標位置での調節パラメータを示すグラフを、解析ステップからの解析結果に基づいて表示部に表示させると共に、固視標位置を想起させるアイコンをグラフのラベルとして付与するステップである。
<実施例>
以下、本開示の実施例に係る視機能測定装置(以下、測定装置と省略する場合もある)について、図面に基づいて説明する。図1は、実施例に係る装置の外観構成図である。測定装置は、基台1と、基台1に取り付けられた顔支持ユニット2と、基台1上に移動可能に設けられた移動台3と、移動台3に移動可能に設けられ、後述する光学系を収納する測定部4を備える。測定部4は、移動台3に設けられたXYZ駆動部6により、被検眼Eに対して左右方向(X方向)、上下方向(Y方向)及び前後方向(Z方向)に移動される。駆動部6は、X,Y,Zの方向毎に設けられたスライド機構、モータ等から構成される。移動台3は、ジョイスティック5の操作により、基台1上をX方向及びZ方向に移動され、回転ノブ5aを回転操作することにより、XYZ駆動部6のY駆動によりY方向に移動される。移動台3には被検眼Eの観察像や測定結果等の各種情報を表示するモニタ(表示部)7、各種設定を行うためのスイッチが配置されたスイッチ部8が設けられている。
図2は、本装置の光学系及び制御系の概略構成図である。測定光学系10は、被検眼Eの瞳孔中心部を介して被検眼Eの眼底Efにスポット状の測定指標光束を投影する投影光学系10aと、眼底Efから反射された測定指標光束を、瞳孔周辺部を介してリング状に取り出す受光光学系10bと、を備える。
投影光学系10aは、測定光学系10の光軸L1上に配置された,LED、SLD等の測定用赤外点光源11,リレーレンズ12,ホールミラー13,駆動部23により光軸L1を中心に回転されるプリズム15,及び対物レンズ14を備え、投光手段の一例として設けられている。光源11は、正視眼の眼底Efと光学的に共役な位置関係となっている。また、ホールミラー13の開口は、被検眼Eの瞳孔と光学的に共役な位置関係となっている。なお、本明細書でいう「共役」とは、厳密に共役である必要はなく、測定精度との関係で必要とされる精度で共役であればよいことを意味する。
受光光学系10bは、投影光学系10aの対物レンズ14,プリズム15,及びホールミラー13が共用され、リレーレンズ16、全反射ミラー17、受光絞り18,コリメータレンズ19,リングレンズ20,及び撮像素子(例えば、エリアCCD)22を備える。受光絞り18及び撮像素子22は、眼底Efと光学的に共役な位置関係となっている。リングレンズ20は、図3(a)及び(b)に示すように、透明平板状の片側に円筒レンズがリング状に形成されたレンズ部20aと、レンズ部20aのリング状円筒レンズ部分以外に施された遮光用のコーティングによる遮光部20bと、から構成され、被検眼Eの瞳孔と光学的に共役な位置関係となっている。撮像素子22からの出力は、画像メモリ71を介して制御部70に入力される。
対物レンズ14と被検眼Eとの間には、固視標呈示光学系30からの固視標光束を被検眼Eに導き被検眼Eの前眼部からの反射光を観察光学系50に導くビームスプリッタ(ハーフミラー)29が配置されている。本実施例において、固視標呈示光学系30は、被検眼に対して固視標を呈示する固視標呈示手段の一例として使用される。固視標呈示光学系30は、例えば、ビームスプリッタ29により光軸L1と同軸にされた光軸L2上に配置された,固視標呈示用可視光源31,固視標を持つ固視標板32,投光レンズ33,可視光透過・赤外光反射のダイクロイックミラー34,ハーフミラー35,観察用対物レンズ36,および円柱レンズ38a,38bを備える。光源31及び固視標板32は、制御部70が駆動部37を制御して光軸L2方向に移動されることにより、被検眼Eの雲霧を行う。なお、固指標板32として他覚遠用屈折力測定の際に用いる第1固指標板32aと、被検眼Eの調節機能測定の際に用いる第2固指標板32bの2種類を備える。円柱レンズ38a,38bは、焦点距離が等しい正の円柱レンズであり、乱視矯正光学系を構成する。円柱レンズ38a,38bは、互いに独立して光軸を中心に同一方向又は反対方向に回転可能であり、両者を相対的に回転させることによって、乱視(円柱)成分を作り出すことができる。
また、第1固指標板32aと第2固指標板32bとは、制御部70が駆動部34を駆動することによって切り替えることができる。本実施例では駆動部37にアクチュエータとしてステッピングモータを使用し、基準位置となるフォトインタラプタを併用する。ステッピングモータとフォトインタラプタによって、駆動部37を制御する制御部70は光軸L2上の固指標板32の位置を検知することが出来る。駆動部37を構成する部品は本実施例に限るものでない。制御部70が固指標32を移動制御でき、光軸L2上の位置を検知できる形態であればよい。なお、本実施例において、駆動部27は、前記被検眼に呈示される固視標の呈示位置を移動させるための駆動手段として使用される。また、本実施例において、制御部70は、駆動部27を制御して固視標の呈示位置を遠方から近方に移動させる制御手段として使用される。
Z方向アライメント指標投影光学系45は前後方向(Z方向)検出用のアライメント指標を投影する光学系であり、測定光軸L1を挟んで対称に配置された2組の第1投影光学系45a、45bと、この第1投影光学系45a、45bより狭い角度に配置された光軸を持ち測定光軸L1 を挟んで対称に配置された2組の第2投影光学系45c、45dを備える。第1投影光学系45a、45bは、近赤外光を出射する点光源46a、46b、コリメータレンズ47a、47bを持ち、略平行光束の光により被検眼Eに無限遠の指標を投影する。一方、第2投影光学系45c、45dは、近赤外光を出射する点光源46c、46dを持ち、発散光束により被検眼Eに有限遠の指標を投影する。
観察光学系50は、固視標呈示光学系30の対物レンズ36及びハーフミラー35が共用され、ハーフミラー35の反射方向の光軸上に配置されたハーフミラー53,撮像レンズ51及び撮像素子52を備える。撮像素子52は被検眼Eの前眼部と光学的に共役な位置関係となっている。撮像素子52からの出力は画像処理部77を介して制御部70及びモニタ7に入力される。図示なき前眼部照明用光源による被検眼Eの前眼部像は、撮像素子52により撮像され、モニタ7上に動画として表示される。なお、この観察光学系50は被検眼Eの角膜に形成されるアライメント指標像(後述する指標像Ma,Mb)を検出する光学系を兼ねる。画像処理部77と制御部70とによりアライメント指標像(後述する指標像Ma,Mb)の位置が検出される。
制御部70には、画像メモリ71、メモリ75、画像処理部77、モニタ7、XYZ駆動機構6、スイッチ部8等が接続される。制御部70は、装置全体の制御を行うと共に、被検眼Eの屈折値および屈折力の算出等を行う。本実施例では、メモリ75は、記憶手段として使用される。
被検眼の屈折力を求める場合、制御部70は、測定開始信号の入力に基づいて測定用赤外点光源11を点灯させると共に、プリズム15を駆動部23により高速回転させる。測定用赤外点光源11から出射された測定光は、リレーレンズ12からビームスプリッタ29までを介して眼底Efに投影され、眼底Ef上で回転するスポット状の点光源像を形成する。このとき、光軸L1を中心に回転するプリズム15により、ホールミラー13の開口の瞳投影像(瞳上での投影光束)は、高速に偏心回転される。なお、プリズム15は撮像素子22の1回の露光時間(蓄光時間)で2回転する速度で回転する。
眼底Ef上に形成された点光源像の光は、反射・散乱されて被検眼Eを射出し、対物レンズ14によって集光され、高速回転するプリズム15から全反射ミラー17までを介して受光絞り18の開口上で再び集光され、コリメータレンズ19にて略平行光束(正視眼の場合)とされ、リングレンズ20によってリング状光束として取り出され、リング像として撮像素子22に受光される。
なお、本実施例の撮像素子22および撮像素子52は二次元撮像素子であり、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサが用いられる。二次元撮像素子にCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサを用いてもよい。また、本実施例の撮像素子22と撮像素子52とは信号の入出力が同期して動作する。撮像素子22と二次元撮像素子52の撮像間隔は1/30秒であり、1回の露光時間も1/30秒である。
以上のような構成を備える装置において、その動作を説明する。本実施例の視機能測定装置は、通常の他覚遠用屈折力を測定する他覚遠用屈折力測定モードと、被検眼Eの調節緊張を測定する調節緊張測定モードを備える。まず、他覚遠用屈折力測定モードについて説明し、続けて調節緊張測定モードについて説明する。なお、他覚遠用屈折力測定モードは固指標を遠方に配置させて被検眼Eの眼屈折力を求める測定モードである。調節緊張測定モードは固指標の位置を順次変化させて、各位置での所定時間における屈折力の経時変化から被検眼Eの調節緊張を求める測定モードである。
被検者の顔を顔支持ユニット2に固定させた後、被検眼Eの角膜にアライメント指標を投影して、測定部4と被検眼の位置合わせを行う。なお、被検眼Eへの位置合わせ前に、検者はスイッチ部8を操作して他覚遠用屈折力測定モードを選択しておく。制御部70は、撮像素子52からの撮像信号に基づいて被検眼Eに対するアライメント状態を検出する。制御部70はマイヤーリング像Maの中心位置(略角膜中心)を算出することによりXY方向のアライメントずれを求める。Z方向のアライメント状態はアライメント指標投影光学系45により形成される4つの指標像の位置関係から検出される。Z方向のアライメント状態の適否は、第1投影光学系45a、45bによる2つの無限遠指標像の像間隔と第2投影光学系45c、45dによる有限遠指標像の像間隔とを比較することにより検出される。無限遠視標の投影では、Z方向が変化しても、その像間隔は殆ど変化しない。一方、有限遠視標の投影では、Z方向の変化に伴ってその像間隔が変化する。この特性を利用してZ方向のアライメント状態が判定できる(特開平6−46999号参照)。制御部70は、Z方向のアライメント検出結果に基づいてインジゲータGの数を増減させる。
制御部70は光源41により形成される指標像に基づいて測定部4をXY方向に移動し、アライメント指標投影光学系45により形成される4つの指標像に基づいて測定部4をZ方向に移動する。XYZの各方向のアライメント状態がそれぞれ所定の許容範囲に入ると、制御部70はアライメント完了を判断し、測定開始信号を自動的に発して測定を実行する。手動測定の場合は、検者がジョイスティック5等を操作してアライメント完了させた後、図示なき測定開始スイッチを押して測定開始信号を入力する。
トリガ信号が出力されると、制御部70は、測定用赤外点光源11を点灯させて眼底Efに測定指標を投光する。そして、制御部70は、その反射光を撮像素子52により受光し、指標像(リング像R)を検出する。このとき、はじめに予備測定が行われ、その結果に基づいて固視標呈示用可視光源31及び固視標板32が光軸方向に移動され、被検眼Eに対して雲霧がかけられる。その後、被検眼Eに対して本測定が行われる。
図4は、測定開始信号をトリガとして測定が実行されることによって、撮像素子22にて撮像されたリング像である。撮像素子22からの出力信号は、画像メモリ71に画像データ(リング画像)として記憶される。なお、本実施例の本測定では、撮像素子22にリング画像(リング像R)を連続して撮像させ、リング画像の加算/蓄積処理を行う。加算処理の回数が1〜2回を基本とし、撮像素子22にリング画像を連続して撮像させ、加算処理を行うための画像データとして画像メモリ71に複数の画像データを記憶させる。
その後、制御部70は、画像メモリ71に記憶された複数の画像を用い、加算した画像データを生成する。制御部70は画像データに基づいて各経線方向にリング像の位置を特定する(細線化する)。制御部70は、輝度信号の波形を所定の閾値にて切断し、その切断位置での波形の中間点や、輝度信号の波形のピーク、輝度信号の重心位置などを求めることによりリング像の位置を特定する。なお、加算処理によって画像データに重畳するノイズ光を抑制することで、精度よく測定結果を求めることが可能になる(詳しくは、特開2006−187482号参照)。
次に、制御部70は、特定されたリング像の像位置に基づいて、最小二乗法等を用いて楕円像を近似する。なお、楕円近似の方法としては、眼屈折力測定や角膜形状測定等で周知である楕円近似の式を用いることができる。そして、近似された楕円の形状から各経線方向の屈折誤差を求めることができるので、これに基づいて被検眼の眼屈折値、S(球面度数)、C(柱面度数)、A(乱視軸角度)の各値が演算され、測定結果がモニタ7に表示される。
次に、調節機能状態を求める調節緊張の測定について説明する。人の眼は、静止した視標を固視しているときに、自覚的には静止屈折状態にあると認識されているが、経時的に他覚的な屈折力の観察を行うと、調節微動と呼ばれる正弦波様の揺れが認められる。調節微動の高周波成分は水晶体屈折力の振動に起因し、毛様体筋の活動状態を示すと考えられる。毛様体筋に掛かる負荷が大きくなると、調節微動の高周波成分の出現頻度も増加する。調節微動高周波成分の出現頻度(以下、HFC)を調べることにより、被検眼の調節緊張の程度を類推することができる。
以下、調節緊張測定について、図5のフローチャートを使用して説明する。
調節緊張測定モードでは、らに本測定モードと簡易測定モードが用意されている。本測定モードは、上記の無調節状態での遠用屈折力測定で得られた矯正値(例えば、S値、SE値(等価球面度数)など、)の位置(被検眼の遠点位置と見なすことができる)を基準に、固視標の呈示位置を所定のディオプタステップ毎(以下では、0.5Dステップ毎)に8箇所に順次変化させ、各ステップで所定時間T(例えば、以下では20秒とする)における屈折力の経時変化をサンプリングし、調節緊張を求めるモードである。簡易測定モードは、本測定モードに対して調節評価に必要な固視標の移動位置を抜粋し、測定ステップ(固視標の移動箇所)を少なくして簡易的に調節緊張を求めるモードである。
図5に基づいて調節緊張測定モードについて説明する。まず、調節緊張測定モードが選択されると、上記と同じように、無調節状態での遠用測定が実行された後(ステップ1−1)、初めに簡易測定モードとされる(ステップ1−2)。簡易測定では、被検眼に調節負荷を与える主要な固視標位置として、例えば、遠用測定の矯正値を基準に、0.0Dと−1.0Dと−2.0Dの3箇所に固視標が移動される。それぞれの固視標位置で時間Tにおける屈折力の経時変化がサンプリングされる。サンプリングされた屈折力の経時変化は、固視標の各移動位置に対応付けられてメモリ75に記憶される。
なお、簡易測定モードの固視標の呈示位置は、スイッチ部8のスイッチ8b,8cを使用して任意に設定可能である。スイッチ8cを押すと、簡易測定モードで使用する固視標の呈示位置を選択する画面がモニタ7に表示されるので、その画面上で固視標の呈示位置をスイッチ8bにより選択する。再びスイッチ8cを押すことにより、固視標の設定情報が更新される。
制御部70は、メモリ75に記憶されているサンプリングの屈折力を基にHFCを算出する。HFCの算出について簡単に説明する。まず、被検眼の瞬き検出によりチェックされた屈折力データを演算対象から除去する。瞬きによるデータの欠損、乱れは3次スプライン関数にて補正する。次に、高速フーリエ変換(FFT)を用いて周波数分析を行い、パワースペクトルを求める。パワースペクトルの算出は、時間T(20秒間)の各区間を対象とする。各区間は、時間T内で一定時間(例えば、1秒)ずつずらして設定し、各区間内の時間はそれぞれ同一(例えば、8秒)とする。算出されたパワースペクトルを常用対数に変換して解析する。このパワースペクトルから高周波数成分1.0〜2.3Hzの区間の平均パワースペクトル(単位dB)を求め、調節微動高周波成分の出現頻度(HFC)として評価する。
HFCが算出されると、調節緊張の測定結果がモニタ7に表示される(ステップ1−3)。図6は簡易測定モードにおける調節緊張測定の測定結果の表示例である。測定結果は、調節反応量及びHFCを、カラーコードマップを用いた3次元グラフとしてグラフィック表示している。グラフは縦軸に調節反応量(屈折力D)を、横軸に固視標位置を取り、各固視標位置では所定時間T内の経過時間に対応する調節反応量の変化が棒グラフで表されている。HFCは、例として7段階に色分けしている。例えば、HFCが50未満は緑色で、70以上のときは赤色で表示し、その間を緑色から黄色を経由して赤に至るグラデーションで表示している。調節緊張の少ない被検眼は遠方視におけるHFCの値が低く、カラーコードマップでは緑色を呈する。これに対して、調節緊張が多い被検眼は、HFCの値が全体的に高くなり、カラーコードマップでは赤色を呈し、毛様体筋が緊張状態にあることが示される。測定結果がこのような3次元グラフに示されることにより、検者は被検眼の調節機能状態を客観的に捉えることができる。なお、HFCの色分けは7段階でなくともよく、7段階より多くとも、少なくともよい。
3次元グラフの解読を容易にするため、制御部70は被検眼の調節緊張の程度および固視標位置を具現化したアイコン(図柄)10が固視標位置毎に表示させる。
例えば、アイコン100は、検者に固視標位置を想起させるグラフィックで表示される。図6の例では、固視標位置が遠方(例えば、遠用測定の矯正値から0.0D)である場合には、対応するアイコン100aが木を模したグラフィックにて表示される。また、固視標位置がやや近方(例えば、遠用測定の矯正値から−1.0D)である場合には、対応するアイコン100bがテレビを模したグラフィックで表示され、固視標位置が近方(例えば、遠用測定の矯正値から−2.0D)である場合には、対応するアイコン100cが本を模したグラフィックで表示される。
さらにアイコン100は、例えば、被検眼の調節緊張の程度を示す色で表示される。本実施例のアイコン100は、制御部70によって計算された固視標位置毎のHFCの平均値に基づいて上記の7段階の色分けで表示される。ここで、各固視標位置での棒グラフ群は、各固視標位置におけるHFCの経時的変化を示す。これに対し、アイコン100の色は、例えば、各棒グラフに対応するHFCの平均値に基づいて決定され、所定の固視標位置での測定時間全体でのHFCの代表値を示してもよい。
図6の例では、0.0D,−1.0Dの固視標位置において、アイコン100a,アイコン100bは、それぞれ調節緊張が少ないことを示す緑色で表示されている。−2.0Dの固視標位置においては、アイコン100cは調節緊張が多いことを示す赤色で表示される。
検者はアイコン100のグラフィックと色を確認することによって、固視標位置がどの程度の距離であるのか、調節異常があるか否かを容易に知ることができる。例えば、図6の例において、検者は、アイコン100aの形状が木であり、色が緑色であることから、遠方を見るときの状態(例えば、木を見るときの状態)に関して調節異常が少ないということが分かる。また、アイコン100bの形状がテレビであり、色が緑色であることから、1m前方を見るときの状態(例えば、テレビを見るときの状態)に関して調節異常が少ないということが分かる。また、アイコン100cの形状が本であり、色が赤色であることから、50cm前方を見るときの状態(例えば、本を見るときの状態)に関して調節異常が多いということが分かる。
このように、固視標位置および被検眼の調節緊張の程度をアイコン100の形状と色で具現化することによって、検者は、固視標位置と、各固視標位置毎の調節緊張の程度を一目で把握することができる。したがって、検者は、測定結果の表示フォーマットを詳細に理解していない場合であっても、被検者に調節異常があるか否か把握することが容易になる。
さらに、このような具現化されたアイコン100によって、測定結果の読み取り易さが向上し、症例判定や治療方針の決定、レンズ処方の決定、等の診断の誤差を低減することできる。また、検者の負担が軽減される。
また、本実施例のように、アイコン100が全体の測定結果と同時に表示されることによって、全体の測定結果を理解する上でも役立つ。
次に、この簡易測定モードでのHFCが所定値より高値か否かが判定される(ステップ1−4)。制御部70は、0.0Dと−1.0Dと−2.0Dの固視標位置のそれぞれについて、時間T内におけるHFCの平均を求め、その平均値をランク1〜7の7段階で判定する。例えば、平均HFCがランク5以上(平均HFCが62以上)のときは、被検眼に眼精疲労の疑いがあるとして、詳細な測定を行うための本測定モードに移行する旨のメッセージが表示される(ステップ1−5)。その後、本測定が実行される(ステップ1−6)。本測定では、遠用屈折力測定で得られた矯正値の位置を基準に、固視標の呈示位置が0.5Dステップ毎に8箇所に順次変化され、各ステップで時間Tにおける屈折力の経時変化がサンプリングされる。サンプリングされた屈折力の経時変化は、固視標の各移動位置に対応付けられてメモリ75に記憶され、上記と同じように固視標位置毎のHFCが算出された後、測定結果が表示される(ステップ1−7)。
図7は、本測定モードにおける測定結果の表示例であり、固視標(刺激視標)位置、調節反応量及びHFCの3要素が、カラーコードマップを用いた3次元グラフとしてグラフィック表示される。調節反応量は、各固視標位置の時間T内における変化が棒グラフで表現されている。HFCは各固視標位置の時間T内で一定時間(1秒)ずつずらした区間内毎に得られた平均値が、調節反応量を示す棒グラフ内に7段階で色分けして表現されている。
また、本測定モードでは、全ての固視標位置の測定結果を対象にした平均値表示102が表示されている。例えば、制御部70は、全ての固視標位置におけるHFCの平均値を計算し、モニタ7に表示する。
検者は、モニタ7に表示された上記のような測定結果を確認し、症例判定や治療方針の決定、レンズ処方の決定、等の診断を行う。
一方、ステップ1−4にて平均HFCがランク4以下(平均HFCが62未満)のときは、眼精疲労の疑いが低い旨等のメッセージが表示され(ステップ1−8)、測定が終了する。被検眼の眼精疲労の疑いが高いか低いかの振り分けは、本測定の全範囲を実施しなくても、その内の主要な屈折力位置を抜粋測定した結果から類推できるので、検者の負担軽減及び測定時間の大幅な短縮を図ることができる。なお、固視維持困難な小児、事前に調節力が狭範と判断できる症例(例えば、高齢、IOL挿入眼など)において、より臨床的である。このため、簡易測定モードはスクリーニングとしても使用できる。
なお、簡易測定モード及び本測定モードは、モード選択スイッチ8aにより個別に選択することも可能である。例えば、簡易測定モードによる測定を行わずに本測定モードによる測定を行ってもよい。なお、上記ステップ1−8にてHFCがランク4以下と判定され、測定が終了した後に本測定を行いたい場合は、スイッチ8aにて本測定モードに切換えれば良い。
<変容例>
なお、アイコン100のグラフィックとして、木、テレビ、本などを例に挙げたが、これに限らない。固視標の呈示距離が想起されるグラフィック(例えば、形状・図柄)であればよい。例えば、固視標の呈示距離が大きい場合、遠くからでも見ることができるもの、大きいものなどを想起させるグラフィックでアイコン100が表示されてもよい。例えば、制御部70は、気球、飛行機、車、タワー、ビル、山、家、大型の動物(例えば、象)などのグラフィックにてアイコン100を表示してもよい。一方、固視標の呈示距離が小さい場合、近くでないと見えないもの、小さいものなどの形状でアイコン100が表示されてもよい。例えば、制御部70は、パーソナル・コンピュータ、裁縫道具(例えば、針など)、小型の動物(例えば、兎)、昆虫(例えば、蟻)などの形状でアイコン100を表示してもよい。これによって、検者は、固視標の呈示距離がどの程度なのか把握できる。
なお、以上の説明において、アイコン100の図柄は、固視標位置に応じて木、テレビ、本などの異なる図柄を用いたが、これに限らない。例えば、同じ図柄を用いる場合、大きさ変えることによって固視標の呈示距離が想起できるようにしてもよい。例えば、固視標の呈示距離が大きい場合は、ある形状(例えば、星マーク)のアイコン100を小さく表示し、固視標の呈示距離が小さい場合は、ある形状のアイコン100を大きく表示してもよい。検者は、アイコン100の大小によって固視標の呈示距離がどの程度なのかを相対的に把握できる。
なお、以上の説明において、アイコン100のグラフィックは、固視標位置に応じて木、テレビ、本などの異なる図柄を用いたが、これに限らない。例えば、同じものの図柄を用いる場合、見かけから想起される倍率を変えることによって固視標の呈示距離が想起できるようにしてもよい。例えば、人型を例に説明すると、固視標の呈示距離が大きい場合は全身、呈示距離がやや小さい場合は上半身、呈示距離が小さい場合は顔、というように、距離が近づくにつれてより特定に図柄に関する部分的な領域が表示されるようにアイコン100の形状を表示してもよい。
なお、アイコン100の色は、固視標位置毎のHFCの平均値に基づいて色分けして表示されるとしたが、これに限らない。例えば、固視標位置毎のHFCの中央値、最頻値などに基づいて色分けして表示されてもよい。このように、固視標位置毎のHFCを代表する値に基づいてアイコン100が色分けされてもよい。
なお、以上の説明において、測定結果をカラーコードマップで表示するものとしたが、これに限らない。測定値の段階が確認できればよい。例えば、測定値の段階を色分けで表示する代わりに、異なる柄(例えば、ドット、ストライプ、ボーダー、斜線)で柄分けして表示してもよい。この場合、制御部70は、アイコン100も同様に柄分けして表示してもよい。
なお、簡易測定の対象となる固視標の位置として遠用測定の矯正値を基準に、0.0Dと−1.0Dと−2.0Dの3箇所を対象ステップの例としたが、これに限らない。例えば、簡易測定の対象ステップは、検者が任意に設定できるようにしてもよい。例えば、被検者の生活スタイル(例えば、裁縫、PCなど作業時間)に応じて、対象となる固視標の位置を変更できるようにしてもよい。
さらに、被検眼の調節安静位に対応する固視標位置を手入力または自動検出し、その位置から一定または任意の間隔で離れた固視標位置のステップを算出してもよい。そして、算出された各固視標位置に関してHFCの測定を行い、HFCの測定結果とともに上記のようなアイコン100を表示するようにしてもよい。なお、調節安静位とは、毛洋筋にかかる負担が比較的少ない調節状態を指す。なお、調節安静位に対応する固視標位置は、例えば、被検眼の遠用屈折力(遠点に対応する固視標位置)から一定量(一般的には、1.0D付近、例えば−0.75〜1.5D)近方に近づけた距離であると言われており、前述の測定光学系によって得られた遠用屈折力に基づいて推定可能である。
なお、上記のような調節機能の程度および固視標位置を具現化したアイコン100は、本測定モードの測定結果においても同様に表示されてよい。この場合、すべての固視標位置(例えば、8箇所)に対してアイコン100を表示してもよいし、一部の固視標位置に対して表示してもよい。アイコン100を表示する固視標位置は、検者が任意に設定できるようにしてもよいし、手入力又は自動検出された調節安静位等の情報から自動で設定されてもよい。
4 測定部
6 XYZ駆動部
7 モニタ
8 スイッチ部
10 測定光学系
22 撮像素子
30 固指標呈示光学系
32 固指標板
37 駆動部
50 観察光学系
52 撮像素子
70 制御部
75 メモリ
77 画像処理部

Claims (4)

  1. 被検眼の眼底に測定光を投光し、前記眼底からの反射光に基づいて前記被検眼の眼屈折力を検出する検出手段と、
    前記被検眼に呈示する固視標の呈示位置を前記被検眼に対して変化可能な固視標呈示手段と、
    前記固視標を複数の位置で所定時間の間停止させた状態で、前記検出手段によって検出された前記眼屈折力の経時変化に基づいて調節微動高周波成分の出現頻度を解析する解析手段と、
    各固視標位置での前記調節微動高周波成分の出現頻度を示すグラフを、前記解析手段からの解析結果に基づいて表示部に表示させると共に、前記固視標位置を想起させるアイコンを前記グラフのラベルとして付与する表示制御手段と、
    を備えることを特徴とする視機能測定装置。
  2. 前記表示制御手段は、前記解析手段によって得られた前記調節微動高周波成分の出現頻度に基づいて前記アイコンの色を変化させることを特徴とする請求項1の視機能測定装置。
  3. 視機能測定装置において実行される視機能測定プログラムであって、
    前記視機能測定装置のプロセッサによって実行されることで、
    被検眼の眼底に測定光を投光し、前記眼底からの反射光に基づいて前記被検眼の眼屈折力を検出する検出ステップと、
    前記被検眼に呈示する固視標の呈示位置を前記被検眼に対して変化可能な固視標呈示ステップと、
    前記固視標を複数の位置で所定時間の間停止させた状態で、前記検出手段によって検出された前記眼屈折力の経時変化に基づいて調節微動高周波成分の出現頻度を解析する解析ステップと、
    各固視標位置での前記調節微動高周波成分の出現頻度を示すグラフを、前記解析ステップからの解析結果に基づいて表示部に表示させると共に、前記固視標位置を想起させるアイコンを前記グラフのラベルとして付与する表示制御ステップと、
    を前記視機能測定装置に実行させることを特徴とする視機能測定プログラム。
  4. 被検眼の眼底に測定光を投光し、前記眼底からの反射光に基づいて前記被検眼の眼屈折力を検出する検出手段と、
    前記被検眼に呈示する固視標の呈示位置を前記被検眼に対して変化可能な固視標呈示手段と、
    前記固視標を複数の位置で所定時間の間停止させた状態で、前記検出手段によって検出された前記眼屈折力の経時変化に基づいて調節微動高周波成分の出現頻度を解析する解析手段と、
    前記調節パラメータを解析した前記固視標の呈示距離を想起させるアイコンを表示部に表示すると共に、前記解析手段によって得られた前記調節微動高周波成分の出現頻度に基づいて前記アイコンを変化させる表示制御手段と、
    を備えることを特徴とする視機能測定装置。
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