JP6496168B2 - 軸箱構造を有する鉄道車両用台車 - Google Patents
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Description
(1)枕木方向に延びる車軸のジャーナル部を、軸受を介して回転可能に支持する軸箱と、前記軸箱の枕木方向の外側を覆う前蓋と、前記軸箱の枕木方向の内側を覆う後蓋を備え、前記車軸の回転に伴って、前記前蓋と前記軸箱と前記後蓋の内部下側に油浴された潤滑油を前記車軸周りに循環させて前記軸受の転動体を潤滑する軸箱構造を有する鉄道車両用台車において、
前記前蓋、または前記軸箱の下面の少なくともいずれか一方に、複数のフィンを備えるヒートシンクが形成されていること、前記軸箱の下面が水平面を備え、前記水平面にレール方向に並行に前記複数のフィンが形成されていること、前記前蓋内の下側で潤滑油が油浴している前蓋油浴部分をレール方向に貫通する空気流し管が取付けられていて、前記空気流し管の内部には、走行風が通過する貫通孔が形成されていること、を特徴とする。
また、高速走行時に、車軸が高速回転するため、軸受からの転動による発熱が大きくなり、潤滑油の温度が上昇しようとする。このとき、軸箱の最下端が広い水平面になっていて、肉抜き孔による凹状の面になっていないため、潤滑油の熱が水平面全体に伝わり易い。そして、水平面にはヒートシンクが取付けられているため、潤滑油の熱がヒートシンクのフィンに十分伝わる。
さらにまた、空気流し管が前蓋油浴部分を貫通した状態で貫通孔に走行風を流すため、潤滑油を直接的に冷却することができる。更に、空気流し管が前蓋の油浴部分を貫通することで、潤滑油が攪拌する際に生じる波を抑えることができ、潤滑油の攪拌熱を抑制することができる。
(2)(1)に記載された軸箱構造を有する鉄道車両用台車において、前記ヒートシンクが引抜加工または押出加工により製造されることを特徴とする。
(2)に記載の軸箱構造を有する鉄道車両用台車によれば、更に、ヒートシンクは、その他の冷却機器のような特注品ではなく市販品をそのまま用いることができ、コストを抑えることができて、走行風を利用して冷却する部材として最適である。
(3)に記載の軸箱構造を有する鉄道車両用台車によれば、メンテナンスの時に、外した軸箱を載置するときに、直接ヒートシンクを載置面に当てることができるため、利便性が高い。市販のヒートシンクでは、剛性が低いため、軸箱の重量に耐え得ない。そのため、メンテナンスの時には、ヒートシンクを取り外して載置しなければならず、取外し、取付の手間がかかる問題があるが、(3)のものならば、その問題を解決できる。
この場合には、テーパ孔によって多くの走行風を取り込むことができ、空気流し管の貫通孔の中へより多くの走行風を通過させることができる。これにより、潤滑油の温度をより効果的に低下させることができる。
前記前蓋、または前記軸箱の下面の少なくともいずれか一方に、複数のフィンを備えるヒートシンクが形成されていること、前記軸箱は、前記車軸を支持する中央部からレール方向の両側に向かって延びていて軸バネを支持するバネ受け部を有し、前記軸箱の中央部に一端部が取付けられ前記バネ受け部に他端部が取付けられていて前記バネ受け部に向かって斜め上方に延びるヒートパイプが取付けられていることを特徴とする。
この場合には、ヒートパイプの一端部は軸箱の中央部に取付けられているため、軸箱の中央部から潤滑油の熱を受けて加熱される。これにより、作動液が蒸発し、蒸気流となって低温であるヒートパイプの他端部の方へ移動する。そして、蒸気流はヒートパイプの他端部の内壁に接触すると、冷却して凝縮する。その後、凝縮した作動液は毛細管現象又は重力によって高温であるヒートパイプの一端部に戻る。こうして、作動液が蒸発と移動と凝縮を繰り返すことで、潤滑油の熱を連続的に奪い、潤滑油の温度を効果的に低下させることができる。
前記前蓋、または前記軸箱の下面の少なくともいずれか一方に、複数のフィンを備えるヒートシンクが形成されていること、前記ヒートシンクの下側には、車輪の形状を修正する在姿車輪旋盤の治具で支持される受け座が取付けられていることを特徴とする。
この場合には、車輪の形状を修正する際に、在姿車輪旋盤の治具が受け座を支持する。すなわち、仮にヒートシンクの下側に何も取付けられていない場合には、軸箱を在姿車輪旋盤の治具の上に載せる際に、ヒートシンクを取り外さなければならない。従って、在姿車輪旋盤で車輪の形状を修正する際に、ヒートシンクを取り外す手間がなくなり、作業性を向上させることができる。更に、受け座によって、走行中に跳ね上がる飛石や雪の塊からヒートシンクを保護することができる。
この場合には、走行風が受け座の傾斜部に沿ってヒートシンクのフィンに向かって流れ込む。これにより、フィンに対して多くの走行風を呼び込むことができ、ヒートシンクによる冷却性能を十分に発揮させることができる。
前記前蓋、または前記軸箱の下面の少なくともいずれか一方に、複数のフィンを備えるヒートシンクが形成されていること、前記ヒートシンクの下側には、レール上の障害物を排除する排障器が取付けられていることを特徴とする。
この場合には、排障器によって、走行中に跳ね上がる飛石や雪の塊からヒートシンクを保護することができ、ヒートシンクがあっても排障器の機能が損なわれることがない。つまり、鉄道車両の先頭車両には通常排障器が設けられているため、先頭車両において排障器があっても軸箱の下側にヒートシンクを取付けることができ、排障器とヒートシンクが共に機能を発揮できる。こうして、全ての車両に対して軸箱の下側にヒートシンクを取付けることができる。
前記前蓋、または前記軸箱の下面の少なくともいずれか一方に、複数のフィンを備えるヒートシンクが形成されていること、前記前蓋には、潤滑油が油浴している前蓋油浴部分より上側の空間と前記前蓋の外側の空間とを連通する空気配管が取付けられていて、前記空気配管には、レール方向に延びて走行風を取り入れる吸引孔が形成されていることを特徴とする。
この場合には、高速走行時に走行風が空気配管の吸引孔から取り入れられて、前蓋油浴部分より上側の空間に入り込む。これにより、前蓋油浴部分より上側で温まった空気が冷やされて、潤滑油の温度をより低下させることができる。
前記前蓋、または前記軸箱の下面の少なくともいずれか一方に、複数のフィンを備えるヒートシンクが形成されていること、前記前蓋は、速度発電機のギヤを収容しているものであることを特徴とする。
この場合には、速度発電機のギヤを収容している前蓋が、速度発電機のギヤを収容していない前蓋に比べて、走行風に当接する面積が大きい。これにより、前蓋自体が走行風によって冷やされて、潤滑油の温度をより低下させることができる。
前記前蓋、または前記軸箱の下面の少なくともいずれか一方に、複数のフィンを備えるヒートシンクが形成されていること、前記後蓋の外周面に、下部放熱フィンが備えられていること、回転する油切りのうち、前記下部放熱フィンと対向する部位にファンを取り付けたことを特徴とする。これにより、油切りと共に回転する放熱ファンと対向する位置に下部放熱フィンを備えるため、効率的に潤滑油を冷却することができる。
本発明に係る軸箱構造を有する鉄道車両用台車の各実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態の軸箱構造1を有する鉄道車両用台車DSの模式的な側面図である。図1に示すように、鉄道車両用台車DSでは、枕木方向に延びる一つの車軸2に対して、レール3を転動する二つの車輪4が取付けられていて、二つの車軸2がレール方向に離れて配置されている。そして、各車軸2の両端部が軸箱構造1によって回転可能に支持されていて、軸箱構造1が軸バネ5を介して台車枠6を弾性的に支持している。
油が攪拌する際に生じる波を抑えることができ、潤滑油の攪拌熱を抑制することができる。これにより、潤滑油の温度を効果的に低下させることができる。
第1実施形態の軸箱構造1を有する鉄道車両用台車DSによれば、高速走行時に、車軸2が高速回転するため、複列円錐ころ軸受50からの転動による発熱が大きくなり、潤滑油の温度が上昇しようとする。このとき、軸箱10の最下端が広い水平面13になっていて、肉抜き孔による凹状の面になっていないため、潤滑油の熱が水平面13全体に伝わり易い。そして、水平面13にはヒートシンク60が取付けられているため、潤滑油の熱がヒートシンク60のフィン62に十分伝わる。これにより、走行速度が大きくなるほど、走行風がフィンの62間を通過する際にフィン62の熱を効果的に奪うことができ、潤滑油の温度を大幅に低下させることができる。更に、ヒートシンク60は、その他の冷却機器のような特注品ではなく市販品をそのまま用いることができ、コストを抑えることができて、走行風を利用して冷却する部材として最適である。
第1実施形態の第1変形例について説明する。第1変形例では、上述した第1実施形態と異なる部分を中心に説明し、第1実施形態と同様である部分については説明を省略する。図11は、第1変形例の軸箱構造1Aを示した側面図である。この軸箱構造1Aでは、図11に示すように、ヒートシンク60の下側に、レール3上の障害物を排除する排障器90Aが取付けられている。このため、この排障器90Aによって、走行中に跳ね上がる飛石や雪の塊からヒートシンク60を保護することができ、ヒートシンク60があっても排障器90Aの機能が損なわれることがない。つまり、鉄道車両の先頭車両には通常、排
障器90Aが設けられているため、先頭車両において排障器90Aがあっても軸箱10の下側にヒートシンク60を取付けることができ、排障器90Aとヒートシンク60が共に機能を発揮できる。こうして、全ての車両に対して軸箱の下側にヒートシンクを取付けることができる。
第1実施形態の第2変形例について説明する。第2変形例では、上述した第1実施形態と異なる部分を中心に説明し、第1実施形態と同様である部分については説明を省略する。図12は、第2変形例の軸箱構造1Bを示した側面図である。この軸箱構造1Bでは、図12に示すように、ヒートシンク60Bがボルト63Bを介して軸箱10の下側に直接取付けられていて、ヒートシンク60Bの下側には何も取付けられていない。即ち、ヒートシンク60Bの下側には、上述した第1実施形態のような受け座90、又は上述した第1変形例のような排障器90Aが取付けられていない。このため、ヒートシンク60Bのフィン62Bの高さ寸法を、第1実施形態及び第1変形例に比べて大きくすることができる。この結果、ヒートシンク60Bの冷却性能を向上させることができ、潤滑油の温度をより低下させることができる。
第1実施形態の第3変形例について説明する。第3変形例では、上述した第1実施形態と異なる部分を中心に説明し、第1実施形態と同様である部分については説明を省略する。図13は、第3変形例の軸箱構造1Cを示した側面図であり、図14は、第3変形例の軸箱構造1Cの部分的な断面図である。この軸箱構造1Cでは、図13及び図14に示すように、前蓋20の外面部21に、空気配管100が取付けられていることに特徴がある。なお、前蓋油浴部分20aでは、第1実施形態の空気流し管70に換えて、2本のヒートパイプ80Cが貫通するように配置されている。
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、上述した第1実施形態と異なる部分を中心に説明し、第1実施形態と同様である部分については説明を省略する。図15は、第2実施形態の軸箱構造1Dを示した側面図であり、図16は、第2実施形態の軸箱構造1Dの部分的な断面図である。この軸箱構造1Dでは、図15及び図16に示すように、前蓋20Dの最下端にヒートシンク60D1が取付けられていることに特徴がある。
第2実施形態の軸箱構造1Dを有する鉄道車両用台車によれば、高速走行時に、車軸2が高速回転するため、複列円錐ころ軸受50からの転動による発熱が大きくなり、潤滑油の温度が上昇しようとする。このとき、前蓋20Dの最下端が水平面20D1になっていて、潤滑油の熱が水平面20D1全体に伝わり易い。そして、水平面20D1にはヒートシンク60D1が取付けられているため、潤滑油の熱がヒートシンク60D1のフィン66に十分伝わる。これにより、走行速度が大きくなるほど、走行風がフィン66の間を通過する際にフィン66の熱を効果的に奪うことができ、潤滑油の温度を大幅に低下させる
ことができる。更に、ヒートシンク60D1は、その他の冷却機器のような特注品ではなく市販品をそのまま用いることができ、コストを抑えることができて、走行風を利用して冷却する部材として最適である。
次に、第3実施形態について説明する。図18は、第3実施形態の軸箱構造1Fを示した側面図である。この軸箱構造1Fでは、図18に示すように、軸箱10のレール方向の両端の側面に、上向きヒートシンク60Fが取付けられていることに特徴がある。また、空気流し管70Fは、車軸2の下側で略U字状に湾曲していて、前蓋20をレール方向に貫通している。なお、軸箱構造1Fでは、軸箱10の下側に第1実施形態と同様のヒートシンク60が取付けられていて、前蓋20の側面に第2実施形態と同様の第2ヒートシンク60D2が取付けられている。図19は、上向きヒートシンク60をレール方向から見たときの図である。
第3実施形態の軸箱構造1Fを有する鉄道車両用台車によれば、潤滑油の熱が、軸箱10のレール方向の両端の側面を介して上向きヒートシンク60Fの各上向きフィン69に伝わる。これにより、走行風が上向きフィン69の間を通過する際に上向きフィン69の熱を効果的に奪うことができ、潤滑油の温度を更に低下させることができる。第3実施形態のその他の作用効果は、上述した第1実施形態の作用効果とほぼ同様であるため、その説明を省略する。
次に、第4実施形態について説明する。図20は、第4実施形態の軸箱構造1Gの部分的な断面図である。図20に示すように、この軸箱構造1Gは、第1実施形態の軸箱構造1と前蓋の構成が異なるだけであるため、前蓋以外の構成については説明を省略する。第4実施形態の前蓋20Gは、第1実施形態の前蓋20に比べて、枕木方向の寸法を図20に示す寸法K1だけ拡張して構成されている。これにより、第4実施形態の前蓋20Gでは、第1実施形態の前蓋20より走行風が当接する面積が大きくなる。この結果、前蓋20G自体が走行風でより冷やされて、潤滑油の温度をより低下させることができる。なお、前蓋20の枕木方向の寸法が大きくなると重量が増加するため、潤滑油の温度を低下させるメリットと重量増加によるデメリットとを考慮して、枕木方向に拡張される寸法K1が最適に設定される。
次に、第5実施形態について説明する。第5実施形態では、上述した第1実施形態と異なる部分を中心に説明し、第1実施形態と同様である部分については説明を省略する。図22は、第5実施形態の軸箱構造1Hを示した側面図であり、図23は、第5実施形態の軸箱構造1Hの部分的な断面図である。
前蓋20の外面部21には、図22に示すように、レール方向に並行に複数のフィン201が形成されている。フィン201は、前蓋20の外面部21全体にわたって形成されている。前蓋20は、車軸の最外側に位置しているため、車両の側面を通過する空気が直接フィン201に当たる。そのため、フィン201付近での空気の流速は速くなり、フィン201を効率的に冷却できる。
図23に示すように、複列円錐ころ軸受50の転動体53の回転により、巻き上げられた潤滑油は、遠心力により外側に飛ばされる。ここで、図23では、従来取り付けられていた仕切り板202(破線で示す。)を廃止している。そのため、外側に飛ばされた潤滑油は、直接前蓋20の内壁面203に当たる。これにより、熱せられた潤滑油が直接前蓋20の内壁面に当たると共に、前蓋20がフィン201により効率的に冷却されているため、潤滑油を外部空気の流れにより効率よく冷却することができる。特に、レール方向に並列に複数のフィン201を形成すれば、フィンがフレッシュで冷たい空気と接触する機会が増加するため、前蓋20を冷却する冷却効率を高めることができる。
次に、第6実施形態について説明する。第6実施形態では、上述した第1実施形態と異なる部分を中心に説明し、第1実施形態と同様である部分については説明を省略する。図24は、第6実施形態の軸箱構造1Iを示した側面図であり、図25は、第6実施形態の軸箱構造1Iの部分的な断面図である。
前蓋20の外面部21には、図24に示すように、前蓋20の中心から放射線状に複数のフィン231が形成されている。フィン231は、前蓋20の外面部21全体にわたって形成されている。前蓋20は、車軸の最外側に位置しているため、車両の側面を通過する空気が直接フィン201に当たる。そのため、フィン201付近での空気の流速は速くなり、フィン201を効率的に冷却できる。
すなわち、第5実施の形態によれば、フィン205が機械加工により、所定の強度を有するように形成されることにより、軸箱10を載置するときに、直接フィン205を載置面に当てることを特徴とするので、メンテナンスの時に、外した軸箱10を載置するときに、直接ヒートシンクを載置面に当てることが できるため、利便性が高い。市販のヒートシンクでは、剛性が低いため、軸箱の重量に耐え得ない。そのため、メンテナンスの時には、ヒートシンクを取り外して載置しなければならず、取外し、取付の手間がかかる問題があるが、第5実施の形態のものならば、その問題を解決できる。
すなわち、複列円錐ころ軸受50の直下に設けられ潤滑油を貯える第1油槽10aと、第1油槽10aと連通して前蓋20の内壁面203に沿って設けられた第2油槽20aを備え、第1油槽10aと第2油槽20aの間に、潤滑油の流れを妨げる仕切り板212が備えられていることを特徴とするので、前蓋20の内壁面203と潤滑油が直接接触状態である第2油槽20aに貯えられる潤滑油量を多くできるため、潤滑油の冷却効率を高めることができる。
なお、第1油槽10aの底面を深くして、よりフィン212に近づけることにより、フィン212による冷却効率を高めることができる。
すなわち、後蓋30の外周面(本実施の形態では、下面側)に、下部放熱フィン214が備えられていること、回転する油切り40のうち、下部放熱フィン214と対向する部位にファン223を取り付けたことを特徴とするので、油切り40と共に回転する放熱ファン223と対向する位置に下部放熱フィン214を備えるため、効率的に潤滑油を冷却することができる。
第1油槽220は、図24の第1油槽10aと比較して、深く形成され、容量も大きくなっている。また、第2油槽深部222は、図24の第2油槽20aの下部に形成され、その分容量も大きくなっている。第1油槽220と第2油槽深部222とは、連通部221により、連通されている。第1油槽220、第2油槽深部222、及び連通部221がフィン205の近くまで形成されており、かつフィン205と対向する面積が増加しているため、冷却効率をさらに良くすることができる。
各実施形態及び各変形例において、ヒートシンクの各フィンがレール方向に延びる薄板状であるが、図21に示すように、ヒートシンク60Xの各フィン62Xが針状であっても良い。また、ヒートシンクのフィンは蛇行するように延びていても良く、フィンの形状は適宜変更可能である。
また、各実施形態及び各変形例において、複列円錐ころ軸受50を備えた軸箱構造について説明したが、複列円筒ころ軸受を備えた軸箱構造について本発明を実施することも可能である。
1,1A〜1I 軸箱構造
2 車軸
2a,2b,2c 軸端,ジャーナル,ちりよけ座
4 車輪
10 軸箱
11 中央部
12 バネ受け部
13 水平面
20 前蓋
20D1,20D2 水平面,鉛直面
20a 前蓋油浴部分
21 外面部
22 下面部
30 後蓋
30a 後蓋油浴部分
33 オイルシール
40 油切り
50 複列円錐ころ軸受
53 転動体
60,60B,60D1 ヒートシンク
60D2 第2ヒートシンク
60E 上向きヒートシンク
61,65,67 放熱板
62,66 フィン
68 第2フィン
69 上向きフィン
70 空気流し管
72b テーパ孔
80,80C ヒートパイプ
80a,80b 一端部,他端部
90 受け座
92 傾斜部
90A 排障器
100 空気配管
103a 吸引孔
201 フィン(並列配置)
211 フィン(放射線状配置)
212 仕切り板
213 ファン
214 下部放熱フィン
Claims (11)
- 枕木方向に延びる車軸のジャーナル部を、軸受を介して回転可能に支持する軸箱と、前記軸箱の枕木方向の外側を覆う前蓋と、前記軸箱の枕木方向の内側を覆う後蓋を備え、
前記車軸の回転に伴って、前記前蓋と前記軸箱と前記後蓋の内部下側に油浴された潤滑油を前記車軸周りに循環させて前記軸受の転動体を潤滑する軸箱構造を有する鉄道車両用台車において、
前記前蓋、または前記軸箱の下面の少なくともいずれか一方に、複数のフィンを備えるヒートシンクが形成されていること、
前記軸箱の下面が水平面を備え、前記水平面にレール方向に並行に前記複数のフィンが形成されていること、
前記前蓋内の下側で潤滑油が油浴している前蓋油浴部分をレール方向に貫通する空気流し管が取付けられていて、
前記空気流し管の内部には、走行風が通過する貫通孔が形成されていることを特徴とする軸箱構造を有する鉄道車両用台車。 - 請求項1に記載された軸箱構造を有する鉄道車両用台車において、
前記ヒートシンクが引抜加工または押出加工により製造されることを特徴とする軸箱構造を有する鉄道車両用台車。 - 請求項1に記載された軸箱構造を有する鉄道車両用台車において、
前記ヒートシンクが機械加工により、所定の強度を有するように形成されることにより、前記軸箱を載置するときに、直接ヒートシンクを載置面に当てることを特徴とする軸箱構造を有する鉄道車両用台車。 - 請求項1に記載された軸箱構造を有する鉄道車両用台車において、
前記空気流し管のレール方向の両端部は、前記前蓋から露出していて、前記貫通孔より大きくて両端に向かうに従って径が大きくなるテーパ状のテーパ孔を有することを特徴とする軸箱構造を有する鉄道車両用台車。 - 枕木方向に延びる車軸のジャーナル部を、軸受を介して回転可能に支持する軸箱と、前記軸箱の枕木方向の外側を覆う前蓋と、前記軸箱の枕木方向の内側を覆う後蓋を備え、
前記車軸の回転に伴って、前記前蓋と前記軸箱と前記後蓋の内部下側に油浴された潤滑油を前記車軸周りに循環させて前記軸受の転動体を潤滑する軸箱構造を有する鉄道車両用台車において、
前記前蓋、または前記軸箱の下面の少なくともいずれか一方に、複数のフィンを備えるヒートシンクが形成されていること、
前記軸箱は、前記車軸を支持する中央部からレール方向の両側に向かって延びていて軸バネを支持するバネ受け部を有し、
前記軸箱の中央部に一端部が取付けられ前記バネ受け部に他端部が取付けられていて前記バネ受け部に向かって斜め上方に延びるヒートパイプが取付けられていることを特徴とする軸箱構造を有する鉄道車両用台車。 - 枕木方向に延びる車軸のジャーナル部を、軸受を介して回転可能に支持する軸箱と、前記軸箱の枕木方向の外側を覆う前蓋と、前記軸箱の枕木方向の内側を覆う後蓋を備え、
前記車軸の回転に伴って、前記前蓋と前記軸箱と前記後蓋の内部下側に油浴された潤滑油を前記車軸周りに循環させて前記軸受の転動体を潤滑する軸箱構造を有する鉄道車両用台車において、
前記前蓋、または前記軸箱の下面の少なくともいずれか一方に、複数のフィンを備えるヒートシンクが形成されていること、
前記ヒートシンクの下側には、車輪の形状を修正する在姿車輪旋盤の治具で支持される受け座が取付けられていることを特徴とする軸箱構造を有する鉄道車両用台車。 - 請求項6に記載された軸箱構造を有する鉄道車両用台車において、
前記受け座は、前記複数のフィンに直交して水平状に延びる平面部と、前記平面部のレール方向の両端から斜め下方に向かって延びる傾斜部とを有することを特徴とする軸箱構造を有する鉄道車両用台車。 - 枕木方向に延びる車軸のジャーナル部を、軸受を介して回転可能に支持する軸箱と、前記軸箱の枕木方向の外側を覆う前蓋と、前記軸箱の枕木方向の内側を覆う後蓋を備え、
前記車軸の回転に伴って、前記前蓋と前記軸箱と前記後蓋の内部下側に油浴された潤滑油を前記車軸周りに循環させて前記軸受の転動体を潤滑する軸箱構造を有する鉄道車両用台車において、
前記前蓋、または前記軸箱の下面の少なくともいずれか一方に、複数のフィンを備えるヒートシンクが形成されていること、
前記ヒートシンクの下側には、レール上の障害物を排除する排障器が取付けられていることを特徴とする軸箱構造を有する鉄道車両用台車。 - 枕木方向に延びる車軸のジャーナル部を、軸受を介して回転可能に支持する軸箱と、前記軸箱の枕木方向の外側を覆う前蓋と、前記軸箱の枕木方向の内側を覆う後蓋を備え、
前記車軸の回転に伴って、前記前蓋と前記軸箱と前記後蓋の内部下側に油浴された潤滑油を前記車軸周りに循環させて前記軸受の転動体を潤滑する軸箱構造を有する鉄道車両用台車において、
前記前蓋、または前記軸箱の下面の少なくともいずれか一方に、複数のフィンを備えるヒートシンクが形成されていること、
前記前蓋には、潤滑油が油浴している前蓋油浴部分より上側の空間と前記前蓋の外側の空間とを連通する空気配管が取付けられていて、
前記空気配管には、レール方向に延びて走行風を取り入れる吸引孔が形成されていることを特徴とする軸箱構造を有する鉄道車両用台車。 - 枕木方向に延びる車軸のジャーナル部を、軸受を介して回転可能に支持する軸箱と、前記軸箱の枕木方向の外側を覆う前蓋と、前記軸箱の枕木方向の内側を覆う後蓋を備え、
前記車軸の回転に伴って、前記前蓋と前記軸箱と前記後蓋の内部下側に油浴された潤滑油を前記車軸周りに循環させて前記軸受の転動体を潤滑する軸箱構造を有する鉄道車両用台車において、
前記前蓋、または前記軸箱の下面の少なくともいずれか一方に、複数のフィンを備えるヒートシンクが形成されていること、
前記前蓋は、速度発電機のギヤを収容しているものであることを特徴とする軸箱構造を有する鉄道車両用台車。 - 枕木方向に延びる車軸のジャーナル部を、軸受を介して回転可能に支持する軸箱と、前記軸箱の枕木方向の外側を覆う前蓋と、前記軸箱の枕木方向の内側を覆う後蓋を備え、
前記車軸の回転に伴って、前記前蓋と前記軸箱と前記後蓋の内部下側に油浴された潤滑油を前記車軸周りに循環させて前記軸受の転動体を潤滑する軸箱構造を有する鉄道車両用台車において、
前記前蓋、または前記軸箱の下面の少なくともいずれか一方に、複数のフィンを備えるヒートシンクが形成されていること、
前記後蓋の外周面に、下部放熱フィンが備えられていること、
回転する油切りのうち、前記下部放熱フィンと対向する部位にファンを取り付けたことを特徴とする軸箱構造を有する鉄道車両用台車。
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