JP6494853B1 - 片手操作可能な車椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】左右いずれかの手で容易に操作できる車椅子を提供する。【解決手段】ハンドリムと、一方の側のハンドリムを回転させて生ずる回転力を駆動機構を介して反対側の車輪に伝達する回転軸と、一方の側のハンドリムを回転させて生ずる回転力を駆動機構を介して同じ側の車輪に伝達する車輪ハブを備え、駆動機構が、可動軸部材と、回転軸側ディスクと、ハンドリム側ディスクと、ハンドリムの移動を可動軸部材に伝達するリンク装置からなる加力装置を有し、ハンドリムを移動させると、リンク装置が押し縮められ又は押し広げられて可動軸部材を摺動させ、回転軸側ディスクの係合部及びハンドリム側ディスクの係合部が、回転軸の係合部及び/又は車輪ハブの係合部に選択的に係合して、回転力が所望の側の車輪に伝達されるように構成されている。【選択図】 図1

Description

本発明は一般に、手動式車椅子(以下、単に「車椅子」という)に関する。より詳細には、本発明は、左右の側に単一のハンドリムをそれぞれ装備し、片手で容易に操作できる車椅子に関する。
車椅子は基本的に、車椅子使用者(以下、単に「使用者」という)が自らの手で左右の車輪を操作することにより、前進、後退、左折、右折等の動作をさせるように構成されているが、左右いずれかの半身が不自由な人は、両手を自由に使えないため、一般的な車椅子を使用することが困難であった。そこで、左半身又は右半身の不自由な人であっても、健常な方の手のみで操作することができる片手操作可能な車椅子が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1に記載された車椅子は、使用者の健常な半身が位置する側の車輪の外方に二重のハンドリムを配置し、健常な方の手でハンドリムを操作することによって、車椅子の動きを制御することができるように構成されている。
一方、左右の車輪を連結する回転軸と、レバーやクラッチ等の操作手段を連動させ、これらの操作手段を片手で操作することによって、所望のように制御することができる車椅子が提案されている(特許文献2〜特許文献4参照)。また、左右の車輪の接続や接続解除を行うクラッチをレバーで行う車椅子(特許文献5参照)や、センサを利用して不意の運動を防止するブレーキ制御装置を備えた車椅子も提案されている(特許文献6)。
上述の車椅子は、半身の不自由な人にとっては、操作し易いとは言い難いものであった。そこで、本発明者は、半身の不自由な人であっても、健常な方の手で容易に操作できる片手操作可能な車椅子を提案した(特許文献7参照)。
実公昭46−13386号公報 特開2004−141452号公報 特開2010−279666号公報 特許第5105256号公報 特開2006−055630号公報 特開2010−075534号公報 特許第6288746号公報
特許文献7に記載された車椅子は、片方の手で操作できるものであるため、半身の不自由な人にとって、使い勝手のよいものであった。また、車椅子テニスや車椅子バスケットボールのような車椅子を使用するスポーツ競技でも有用であった。本発明は、特許文献7に記載された車椅子とは別の観点から使い勝手の良さを追求したものであって、ハンドリムの持ち替えの必要がなく、片手で容易に操作できる車椅子を提供することを目的としている。
本願請求項1に記載された片手操作可能な車椅子は、フレームと、右車輪及び左車輪と、右キャスタ及び左キャスタと、シートとを有し、前記各車輪の車軸と同心に配置され、ハンドリムスポークにそれぞれ連結された左右一対のハンドリムと、一方の側の前記ハンドリムを回転させることによって生ずる回転力を駆動機構を介して反対側の車輪に伝達するための回転軸と、一方の側の前記ハンドリムを回転させることによって生ずる回転力を前記駆動機構を介して同じ側の車輪に伝達するための左右一対の車輪ハブとを備え、前記駆動機構が、前記車軸の中心と同心となるように取り付けられた水平方向に摺動可能な可動軸部材と、前記可動軸部材の前記回転軸側に摺動可能に配置された回転軸側ディスクと、前記可動軸部材の前記回転軸側ディスクの位置する側と反対側に摺動可能に配置されたハンドリム側ディスクと、前記ハンドリムの内方又は外方への移動を前記可動軸部材に伝達するための加力装置とを有し、前記加力装置が、前記可動軸部材に摺動可能に取り付けられ、前記可動軸部材と一緒に回転する支持部材と、一対のアーム部材と、別の一対のアーム部材とを有し、中央の個所が第1ピンによって前記支持部材の0度の位置に水平面内において回転可能に取り付けられた、前記一対のアーム部材のうち一方のアーム部材と、中央の個所が第2ピンによって前記支持部材の180度の位置に水平面内において回転可能に取り付けられた、前記一対のアーム部材のうち他方のアーム部材とによって、第1リンク装置が形成され、中央の個所が第3ピンによって前記支持部材の90度の位置に垂直面内において回転可能に取り付けられた、前記別の一対のアーム部材のうち一方のアーム部材と、中央の個所が第4ピンによって前記支持部材の270度の位置に垂直面内において回転可能に取り付けられた、前記別の一対のアーム部材のうち他方のアーム部材とによって、第2リンク装置が形成され、前記ハンドリムを内方又は外方に移動させると、前記第1および第2リンク装置が押し縮められ又は押し広げられて、前記可動軸部材を内方又は外方に摺動させ、前記回転軸側ディスクに設けられた面接触する係合部及び前記ハンドリム側ディスクに設けられた面接触する係合部が、前記回転軸に設けられた面接触する係合部及び/又は前記車輪ハブに設けられた面接触する係合部に選択的に係合して、前記回転力が所望の側の車輪に伝達されるように構成されていることを特徴とするものである。
本願請求項2に記載された片手操作可能な車椅子は、フレームと、右車輪及び左車輪と、右キャスタ及び左キャスタと、シートとを有し、前記各車輪の車軸と同心に配置され、ハンドリムスポークにそれぞれ連結された左右一対のハンドリムと、一方の側の前記ハンドリムを回転させることによって生ずる回転力を駆動機構を介して反対側の車輪に伝達するための回転軸と、一方の側の前記ハンドリムを回転させることによって生ずる回転力を前記駆動機構を介して同じ側の車輪に伝達するための左右一対の車輪ハブとを備え、前記駆動機構が、前記車軸の中心と同心となるように取り付けられた水平方向に摺動可能な可動軸部材と、前記可動軸部材の前記回転軸側に摺動可能に配置された回転軸側ディスクと、前記可動軸部材の前記回転軸側ディスクの位置する側と反対側に摺動可能に配置されたハンドリム側ディスクと、前記ハンドリムの内方又は外方への移動を前記可動軸部材に伝達するための加力装置とを有し、前記加力装置が、前記可動軸部材に摺動可能に取り付けられ、前記可動軸部材と一緒に回転する支持部材と、一対のアーム部材と、別の一対のアーム部材とを有し、中央の個所が第1ピンによって前記支持部材の0度の位置に水平面内において回転可能に取り付けられた、前記一対のアーム部材のうち一方のアーム部材と、中央の個所が第2ピンによって前記支持部材の180度の位置に水平面内において回転可能に取り付けられた、前記一対のアーム部材のうち他方のアーム部材とによって、第1リンク装置が形成され、中央の個所が第3ピンによって前記支持部材の90度の位置に垂直面内において回転可能に取り付けられた、前記別の一対のアーム部材のうち一方のアーム部材と、中央の個所が第4ピンによって前記支持部材の270度の位置に垂直面内において回転可能に取り付けられた、前記別の一対のアーム部材のうち他方のアーム部材とによって、第2リンク装置が形成され、前記ハンドリムを内方又は外方に移動させると、前記第1および第2リンク装置が押し縮められ又は押し広げられて、前記可動軸部材を内方又は外方に摺動させ、前記回転軸側ディスクに設けられた平歯車又は内歯車及び前記ハンドリム側ディスクに設けられた平歯車又は内歯車が、前記回転軸に設けられた内歯車又は平歯車及び/又は前記車輪ハブに設けられた内歯車又は平歯車に選択的に係合して、前記回転力が所望の側の車輪に伝達されるように構成されていることを特徴とするものである。
本発明の車椅子によれば、左右それぞれの側に装備されるハンドリムを2基ではなく1基にすることにより、操作時のハンドリムの持ち替え動作を不要にしたので、使用者にとっては使い勝手が非常に良いという効果が得られる。
本発明の車椅子は、半身の不自由な人以外であっても利用できる。すなわち、本発明の車椅子は、両手が健常な人が片手に物品(スマートフォン、食器、傘など)を持って車椅子で移動するような場合に有用である。また、車椅子でテニスやバスケットボールのようなスポーツをする場合にも有用である。
本発明の好ましい実施形態に係る車椅子を示した右側面図である。 図1の車椅子の背面図である。 図1の車椅子の駆動機構の構成を示した図である。 図4(a)は、図3の部分4aの拡大図、図4(b)は、図4(a)の線4b‐4bに沿って見た断面図である。 図5(a)は、ハンドリムを内方に移動させた場合の駆動機構の拡大断面図、図5(b)は、ハンドリムを外方に移動させた場合の駆動機構の拡大断面図である。 可動軸部材、回転軸側ディスクおよびハンドリム側ディスクの相互関係を示した一連の図である。 図1の車椅子の加力装置を模式的に示した斜視図である。 図8(a)は、一対のアーム部材のディスクへの取り付け状態を示した図、図8(b)は、別の一対のアーム部材のディスクへの取り付け状態を示した図である。 車椅子の作動状態を説明するための一連の模式図である。 車椅子の作動状態を説明するための一連の別の模式図である。
次に図面を参照して、本発明の好ましい実施形態に係る車椅子について詳細に説明する。図1は、本発明の好ましい実施形態に係る車椅子を示した右側面図、図2は、図1の車椅子の背面図である。
図1において全体として参照符号10で示される本発明の好ましい実施形態に係る車椅子は、車椅子の骨格を形成するフレーム12と、右車輪14a及び左車輪14bと、一対のキャスタ16a、16bと、シート18とを備えている。
なお、車椅子10は、原則としてその中心線に対して左右対称であり左右それぞれの側に同じ構成要素を有しているが、以下の説明において、車椅子10の右側に位置する構成要素の参照符号に「a」を付し、車椅子10の左側に位置する構成要素の参照符号に「b」を付すものとする。また、本明細書において「内方」とは、車椅子に着座する使用者が位置する側を意味し、「外方」とは、使用者が位置する側と反対側を意味する。
右車輪14a及び左車輪14bの外方には、車輪スポーク14a2、14b2に指を挟まないように、車輪カバー14a1、14b1がそれぞれ取り付けられているが、車輪カバー14a1、14b1の装備は任意である。
車椅子10はまた、右車輪14aの車軸24aと同心に右車輪14aの外方に配置されたハンドリム20aを備えている。ハンドリム20aは、ハンドリムスポーク20a1に連結されている。なお、図1では、4本のハンドリムスポーク20a1が図示されているが、ハンドリムスポーク20a1の本数はこれに限定されるものではない。
図3は、車椅子10の駆動機構の構成を示した図、図4(a)は図3の部分4aを示した図であって、駆動機構の要部を示したものである。
車椅子10は、右車輪14aを支持する車軸54aを備えている。車軸54aは、中央に開口54a2が設けられた円形のディスク部54a1と、ディスク部54a1の内方に、ディスク部54a1と同心となるように固定された円筒形の内筒部54a3と、ディスク部54a1の外方に、ディスク部54a1と同心となるように固定された円筒形の外筒部54a4とを有し、内筒部54a3が、取付ボス56a、取付スリーブ58aを介して、フレーム12に取り付けられている。参照符号54a5は、車軸54aを固定するのに用いられる公知の車軸固定ばね付きレバー部材である。
車軸54aの内筒部54a3には、回転軸60aが回転可能に配置されている。回転軸60aは、円柱形の軸部60a1と、軸部60a1の外端に設けられ、車軸54aの外筒部54a4内に位置する円板形のディスク部60a2とを有し、ディスク部60a2の外周には、係合部60a3(図5(b)参照)が配置されている。面接触する係合部60a3は、高摩擦係数の材料(例えば、ゴム)又は後述する係合部68a3の係合面と相補する形状の歯面で形成され、又は高摩擦コーティングが施されている。
軸部60a1は、軸受60a4によって内筒部54a3内で回転可能に支持されている。また、車椅子10の左側部分にも、対応する箇所に、同様の構成を有する回転軸60bが設けられている。
なお、軸部60a1と軸部60b1は、軸部30a1、30b1と同様に、一体に形成してもよいし、別体に形成し、連結スリーブ(図示せず)を介して連結することによって1本の回転軸を形成するようにしてもよい。
車輪ハブ62aが、車軸54aに回転可能に支持されている。車輪ハブ62aは、中央に開口62a2が設けられた円形のディスク部62a1と、ディスク部62a1の開口62a2の周囲に外方に延び、ディスク部62a1と同心となるように固定された円筒形の内筒部62a3と、ディスク部62a1の外周に内方に延び、ディスク部62a1と同心となるように固定された円筒形の外筒部62a4とを有する。内筒部62a3の内端には、係合部62a5(図5(a)参照)が配置されている。外筒部62a4は、軸受62a6によって、車軸54aの外筒部54a4に回転可能に支持されている。また、車輪ハブ62aの外筒部62a4の外周には、右車輪14aの車輪スポーク14a2が連結されている。なお、面接触する係合部62a5は、高摩擦係数の材料(例えば、ゴム)又は後述する係合部70a3の係合面と相補する形状の歯面で形成され、又は高摩擦コーティングが施されている。
車椅子10はまた、伸縮性連結材64a3によって互いに連結された円筒形の内方部64a1および円筒形の外方部64a2を有する外軸64aを備えており、内方部64a1は、軸受64a4によって、車輪ハブ62aの内筒部62a3に回転可能に支持されている。内方部64a1の貫通穴64a5および外方部64a2の貫通穴64a6は、それぞれスプライン穴であり、貫通穴64a5、64a6には、後述するスプライン軸の可動軸部材66aが挿入されている。伸縮性連結材64a3は、形状記憶材料で形成されており、後述する加力装置80aによって力を加えられなければ、中央位置(図4(a)に示されるように、係合部68a3が係合部60a3に面接触し、かつ、係合部70a3が係合部62a5に面接触する位置)を保持するようになっている。なお、形状記憶材料製の伸縮性連結材64a3を用いる代わりに、加力装置80aによって力を加えられない場合に中央位置を保持するような弾性部材(例えば、ばね)を用いてもよい。
車椅子10はまた、全体として円柱形の可動軸部材66aを備えている。可動軸部材66aは、図6に最も良く示されるように、内端に配置された端***部66a1と、中間に配置された中間***部66a2とを有し、端***部66a1と中間***部66a2との間の部分66a3および中間***部66a2の外方の部分66a4がスプライン軸になっており、部分66a4が、外軸64aの内方部64a1の貫通穴64a5内および外方部64a2の貫通穴64a6内に摺動可能に配置されている。
車椅子10はまた、回転軸側ディスク68aと、ハンドリム側ディスク70aとを備えている。回転軸側ディスク68aは、円筒部68a1と、円筒部68a1の内端に位置するディスク部68a2とを有し、ディスク部68a2の内方の面には係合部68a3(図6参照)が配置されている。ハンドリム側ディスク70aは、円筒部70a1と、円筒部70a1の外端に位置するディスク部70a2とを有し、ディスク部70a2の外方の面には係合部70a3(図6参照)が配置されている。円筒部68a1の貫通穴および円筒部70a1の貫通穴はスプライン穴である。回転軸側ディスク68aの円筒部68a1は、部分66a3に摺動可能に配置され、ハンドリム側ディスク70aの円筒部70a1も、部分66a3に摺動可能に配置されている。回転軸側ディスク68aの円筒部68a1およびハンドリム側ディスク70aの円筒部70a1には、回転軸側ディスク68aとハンドリム側ディスク70aを互いに遠去かる方へ付勢するためのばね72aが装着されている。なお、面接触する係合部68a3、70a3は、高摩擦係数の材料(例えば、ゴム)又は係合部60a3、62a5と相補する形状の歯面で形成され、又は高摩擦コーティングが施されている。
図6は、可動軸部材66a、回転軸側ディスク68aおよびハンドリム側ディスク70aの相互関係を示した一連の図である(図6では、各構成要素の相互関係を明瞭に示すため、ばね72aは図示されていない)。図6(a)は、ハンドリム20aが中央位置(すなわち、内方にも外方にも移動させていない位置)にある状態を示しており、ばね72aによって、回転軸側ディスク68aが最内方に位置し、ハンドリム側ディスク70aが最外方に位置しており、これにより回転軸側ディスク68aのディスク部68a2の係合部68a3が回転軸60aの係合部60a3に面接触し、かつ、ハンドリム側ディスク70aのディスク部70a2の係合部70a3が車輪ハブ62aの係合部62a5に面接触している。図6(b)は、ハンドリム20aが内方位置にある状態を示しており、ハンドリム側ディスク70aがばね72aのばね力に抗して可動軸部材66aの中間***部66a2によって押されるので、係合部70a3と係合部62a5との係合が解除される(図5(a)参照)。図6(c)は、ハンドリム20aが外方位置にある状態を示しており、回転軸側ディスク68aがばね72aのばね力に抗して可動軸部材66aの端***部66a1によって押されるので、係合部68a3と係合部60a3との係合が解除される(図5(b)参照)。
外軸64aの外方部64a2の内端に外側プレート74aが固定されており、外側プレート74aにはハンドリムスポーク20a1が連結されている。また、外軸64aの内方部64a1の外端に内側プレート76aが取り付けられている。
車椅子10はさらに、ハンドリム20aの内方又は外方への移動を可動軸部材66aに伝達するための加力装置80aを備えている。図7は、加力装置80aを模式的に示した斜視図である。加力装置80aは、可動軸部材66aに摺動可能に取り付けられた支持部材82aと、一対のアーム部材84a、86aと、別の一対のアーム部材88a、90aとを有している。なお、支持部材82aは、スプラインにより独自には回転不能で、可動軸部材66aと一緒に回転するようになっている。
図8(a)は、一対のアーム部材84a、86aの支持部材82aへの取り付け状態を示した図である。アーム部材84aは、ほぼ中央の個所がピン84a1によって、支持部材82aの0度の位置に水平面内において回転可能に取り付けられている。アーム部材84aの一端84a2にはローラが取り付けられ、他端84a3にもローラが取り付けられている。これらのローラは、ローラ収容部材84a4、84a5内にそれぞれ収容されている。同様に、アーム部材86aは、ほぼ中央の個所がピン86a1によって、支持部材82aの180度の位置に水平面内において回転可能に取り付けられている。アーム部材86aの一端86a2にはローラが取り付けられ、他端86a3にもローラが取り付けられている。これらのローラは、ローラ収容部材86a4、86a5内にそれぞれ収容されている。
図8(b)は、一対のアーム部材88a、90aの支持部材82aへの取り付け状態を示した図である。アーム部材88aは、ほぼ中央の個所がピン88a1によって、支持部材82aの90度の位置に垂直面内において回転可能に取り付けられている。アーム部材88aの一端88a2にはローラが取り付けられ、他端88a3にもローラが取り付けられている。これらのローラは、ローラ収容部材88a4、88a5内にそれぞれ収容されている。同様に、アーム部材90aは、ほぼ中央の個所がピン90a1によって、支持部材82aの270度の位置に垂直面内において回転可能に取り付けられている。アーム部材90aの一端90a2にはローラが取り付けられ、他端90a3にもローラが取り付けられている。これらのローラは、ローラ収容部材90a4、90a5内にそれぞれ収容されている。
なお、アーム部材84a、86a、88a、90aの構成を明瞭に示すため、図8(a)では、アーム部材88a、90aを図示しておらず、図8(b)では、アーム部材84a、86aを図示していない。
図4(a)に最も良く示されるように、ローラ収容部材84a5、86a4、88a5、90a4の各外面は、外側プレート74aに固定されており、ローラ収容部材84a4、86a5、88a4、90a5の各内面は、内側プレート76aに固定されている。
加力装置80aの以上の構成により、ハンドリム20aを内方に移動させようとすると、ハンドリムスポーク20a1を介して外側プレート74aが内方に押される。すると、一対のアーム部材84a、86aと別の一対のアーム部材88a、90aとによって形成される2つのX形リンク装置が押し縮められ、可動軸部材66aが内方部64a1の貫通穴64a5内を摺動して内方に移動する(図5(a)、図6(b)参照)。これにより、回転軸側ディスク68aが回転軸60aに係合した状態で、ハンドリム側ディスク70aと車輪ハブ62aとの係合が解除される。
一方、ハンドリム20aを外方に移動させようとすると、ハンドリムスポーク20a1を介して外側プレート74aが外方に押される。すると、一対のアーム部材84a、86aと別の一対のアーム部材88a、90aとによって形成される2つのX形リンク装置が押し広げられ、可動軸部材66aが内方部64a1の貫通穴64a5内を摺動して外方に移動する(図5(b)、図6(c)参照)。これにより、ハンドリム側ディスク70aが車輪ハブ62aに係合した状態で、回転軸側ディスク68aと回転軸60aとの係合が解除される。
なお、以上の記載では、主として車椅子10の右側部分の構成について説明してきたが、車椅子10の左側部分も、右側部分と実質的に同一の構成を有している。すなわち、主要な構成要素について記すと、20bはハンドリム、54bは車軸、60bは回転軸、62bは車輪ハブ、64bは外軸、66bは可動軸部材、68bは回転軸側ディスク、70bはハンドリム側ディスク、80bは加力装置をそれぞれ示している。
図9及び図10を参照して、車椅子10の作動について説明する。図9は、車椅子10の右折又は左折走行を示した模式的な平面図、図10は、車椅子10の直進走行を示した模式的な平面図である。
右手を用いて右折しようとする場合には、右手でハンドリム20aを把持し内方に移動させた状態で前方に回転させる。すると、右車輪14aが回転しない状態で左車輪14bが回転し、これにより車椅子10は右折する(図9(a)参照)。右手を用いて左折しようとする場合には、右手でハンドリム20aを把持し外方に移動させた状態で前方に回転させる。すると、左車輪14bが回転しない状態で右車輪14aが回転し、これにより車椅子10は左折する(図9(b)参照)。左手を用いて左折しようとする場合には、左手でハンドリム20bを把持し内方に移動させた状態で前方に回転させる。すると、左車輪14bが回転しない状態で右車輪14aが回転し、これにより車椅子10は左折する(図9(c)参照)。左手を用いて右折しようとする場合には、左手でハンドリム20bを把持し外方に移動させた状態で前方に回転させる。すると、右車輪14aが回転しない状態で左車輪14bが回転し、これにより車椅子10は右折する(図9(d)参照)。
右手を用いて前進しようとする場合には、右手でハンドリム20aを中央位置に把持した状態で前方に回転させる(図10(a)参照)。左手を用いて前進しようとする場合には、左手でハンドリム20bを中央位置に把持した状態で前方に回転させる(図10(b)参照)。さらに、両手を用いて前進することもできる(図10(c)参照)。この場合は、右手でハンドリム20aを中央位置に把持した状態で前方に回転させるとともに、左手でハンドリム20bを中央位置に把持した状態で前方に回転させる。
車椅子10の加力装置80aは、二対のアーム部材84a、86a、88a、90aで形成される2つのX形リンク装置を押し縮め又は押し広げて平行移動させることによって可動軸部材66a、66bを摺動させるように構成されている。
車椅子10は、面接触する係合部60a3と係合部68a3、係合部62a5と係合部70a3とによって回転力が伝達されるように構成されているが、平歯車と内歯車とのかみ合いによって回転力が伝達されるように構成してもよい。
本発明は、以上の発明の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
たとえば、図示した車椅子の構成要素の細部は単なる例示的なものであり、これらの細部を修正してもよい。
10 車椅子
12 フレーム
14a、14b 車輪
14a1、14b1 車輪カバー
14a2、14b2 車輪スポーク
16a、16b キャスタ
18 シート
20a、20b ハンドリム
20a1、20b1 ハンドリムスポーク
20a2、20b2 ハンドリムスポーク受け部材
54a、54b 車軸
56a、56b 取付ボス
58a、58b 取付スリーブ
60a、60b 回転軸
62a、62b 車輪ハブ
64a、64b 外軸
66a、66b 可動軸部材
68a、68b 回転軸側ディスク
70a、70b ハンドリム側ディスク
72a、72b ばね
74a、74b 外側プレート
76a、76b 内側プレート
80a、80b 加力装置
82a、82b 支持部材
84a、86a;84b、86b 一対のアーム部材
88a、90a;88b、90b 別の一対のアーム部材

Claims (2)

  1. フレームと、右車輪及び左車輪と、右キャスタ及び左キャスタと、シートとを有する車椅子であって、
    前記各車輪の車軸と同心に配置され、ハンドリムスポークにそれぞれ連結された左右一対のハンドリムと、
    一方の側の前記ハンドリムを回転させることによって生ずる回転力を駆動機構を介して反対側の車輪に伝達するための回転軸と、
    一方の側の前記ハンドリムを回転させることによって生ずる回転力を前記駆動機構を介して同じ側の車輪に伝達するための左右一対の車輪ハブとを備え、
    前記駆動機構が、前記車軸の中心と同心となるように取り付けられた水平方向に摺動可能な可動軸部材と、前記可動軸部材の前記回転軸側に摺動可能に配置された回転軸側ディスクと、前記可動軸部材の前記回転軸側ディスクの位置する側と反対側に摺動可能に配置されたハンドリム側ディスクと、前記ハンドリムの内方又は外方への移動を前記可動軸部材に伝達するための加力装置とを有し、前記加力装置が、前記可動軸部材に摺動可能に取り付けられ、前記可動軸部材と一緒に回転する支持部材と、一対のアーム部材と、別の一対のアーム部材とを有し、
    中央の個所が第1ピンによって前記支持部材の0度の位置に水平面内において回転可能に取り付けられた、前記一対のアーム部材のうち一方のアーム部材と、中央の個所が第2ピンによって前記支持部材の180度の位置に水平面内において回転可能に取り付けられた、前記一対のアーム部材のうち他方のアーム部材とによって、第1リンク装置が形成され、
    中央の個所が第3ピンによって前記支持部材の90度の位置に垂直面内において回転可能に取り付けられた、前記別の一対のアーム部材のうち一方のアーム部材と、中央の個所が第4ピンによって前記支持部材の270度の位置に垂直面内において回転可能に取り付けられた、前記別の一対のアーム部材のうち他方のアーム部材とによって、第2リンク装置が形成され、
    前記ハンドリムを内方又は外方に移動させると、前記第1および第2リンク装置が押し縮められ又は押し広げられて、前記可動軸部材を内方又は外方に摺動させ、前記回転軸側ディスクに設けられた面接触する係合部及び前記ハンドリム側ディスクに設けられた面接触する係合部が、前記回転軸に設けられた面接触する係合部及び/又は前記車輪ハブに設けられた面接触する係合部に選択的に係合して、前記回転力が所望の側の車輪に伝達されるように構成されていることを特徴とする車椅子。
  2. フレームと、右車輪及び左車輪と、右キャスタ及び左キャスタと、シートとを有する車椅子であって、
    前記各車輪の車軸と同心に配置され、ハンドリムスポークにそれぞれ連結された左右一対のハンドリムと、
    一方の側の前記ハンドリムを回転させることによって生ずる回転力を前記駆動機構を介して反対側の車輪に伝達するための回転軸と、
    一方の側の前記ハンドリムを回転させることによって生ずる回転力を前記駆動機構を介して同じ側の車輪に伝達するための左右一対の車輪ハブとを備え、
    前記駆動機構が、前記車軸の中心と同心となるように取り付けられた水平方向に摺動可能な可動軸部材と、前記可動軸部材の前記回転軸側に摺動可能に配置された回転軸側ディスクと、前記可動軸部材の前記回転軸側ディスクの位置する側と反対側に摺動可能に配置されたハンドリム側ディスクと、前記ハンドリムの内方又は外方への移動を前記可動軸部材に伝達するための加力装置とを有し、前記加力装置が、前記可動軸部材に摺動可能に取り付けられ、前記可動軸部材と一緒に回転する支持部材と、一対のアーム部材と、別の一対のアーム部材とを有し、
    中央の個所が第1ピンによって前記支持部材の0度の位置に水平面内において回転可能に取り付けられた、前記一対のアーム部材のうち一方のアーム部材と、中央の個所が第2ピンによって前記支持部材の180度の位置に水平面内において回転可能に取り付けられた、前記一対のアーム部材のうち他方のアーム部材とによって、第1リンク装置が形成され、
    中央の個所が第3ピンによって前記支持部材の90度の位置に垂直面内において回転可能に取り付けられた、前記別の一対のアーム部材のうち一方のアーム部材と、中央の個所が第4ピンによって前記支持部材の270度の位置に垂直面内において回転可能に取り付けられた、前記別の一対のアーム部材のうち他方のアーム部材とによって、第2リンク装置が形成され、
    前記ハンドリムを内方又は外方に移動させると、前記第1および第2リンク装置が押し縮められ又は押し広げられて、前記可動軸部材を内方又は外方に摺動させ、前記回転軸側ディスクに設けられた平歯車又は内歯車及び前記ハンドリム側ディスクに設けられた平歯車又は内歯車が、前記回転軸に設けられた内歯車又は平歯車及び/又は前記車輪ハブに設けられた内歯車又は平歯車に選択的に係合して、前記回転力が所望の側の車輪に伝達されるように構成されていることを特徴とする車椅子。
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