JP6492992B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、入力された電力を変換して負荷に供給する電力変換装置に関する。
従来、電力変換装置の1つとして、外部電源から供給された電力を用いて蓄電池を充電する充電装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この充電装置を構成する充電部は、一次コイルおよび二次コイルを有し、外部電源から供給された電力を充電電力に変換し、充電電力を蓄電池に供給する。また、ノイズ除去部は、充電部により蓄電池に供給する充電電力に含まれるノイズ成分を除去することにより、充電装置の出力側に回り込むノイズ成分を除去し、充電装置の出力を安定させている。
特開2014−60893号公報
しかしながら、特許文献1の充電装置においては以下のような問題がある。すなわち、ノイズ除去部において、電源ラインと筐体との間にコンデンサをフィルタとして挿入することにより、低い周波数の領域において、コンデンサのインピーダンスが低下する。これにより、電源ラインと筐体との間のノイズを抑制でき、電源側へ伝播するノイズを抑制できる。しかし、周波数が高い領域になると内部の等価直列インダクタンス成分やリード線のインダクタンス成分がコンデンサの容量成分に直列に入る。このため、インピーダンスが上昇し、電源側へ伝播するノイズを抑制できないという問題がある。
本発明の課題は、電源側へ伝播するノイズを高い周波数の領域においても抑制できる電力変換装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る電力変換装置は、電源、第1給電母線、第2給電母線、パワーモジュール、導電部材および負荷を備える。第1給電母線および第2給電母線は、一端が電源に接続され、他端がパワーモジュールに接続される。導電部材は、第1給電母線と第2給電母線の間に配置される。筐体は、パワーモジュールを収容する。導電部材の一端は、筐体に接続され、第1給電母線と筐体との間の結合容量と、第2給電母線と筐体との間の結合容量は、所望の周波数において、電源と筐体との間のインピーダンスよりも小さい。
本発明によれば、第1給電母線と導電部材との間に形成される結合容量に直列に入るインダクタンス成分と、第2給電母線と導電部材との間に形成される結合容量に直列に入るインダクタンス成分を小さくすることができる。このため、第1給電母線と第2給電母線との間に発生するスイッチングノイズが電源側へ伝播することを高い周波数の領域においても抑制することができる。
本発明の実施例1に係る電力変換装置の構成を示す図である。 図1に示す電力変換装置を3次元的に表した図である。 本発明の実施例1に係る電力変換装置を図1および図2の面Aで切断して示す側面図である。 本発明の実施例1に係る電力変換装置の電力変換部の具体的な回路例を示す図である。 本発明の実施例1に係る電力変換装置の電力変換部の他の具体的な回路例を示す図である。 本発明の実施例1に係る電力変換装置の電力変換部のさらに他の具体的な回路例を示す図である。 図6に示した電力変換部(インバータ)の構造を、2次元で簡易的に示した図である。 本発明の実施例2に係る電力変換装置の構成を示す図であり、電力変換部がインバータによって構成された例を示している。 図8に示した実施例2に係る電力変換装置を面Aで切断して示す側面図である。 本発明の実施例2に係る電力変換装置において形成される容量とインダクタンスの関係を示す図である。 本発明の実施例3に係る電力変換装置の構成を示す側面図および斜視図である。 図11(a)の線Bで切断して示す側面図である。 本発明の実施例3に係る電力変換装置の効果を説明するための図である。 本発明の実施例3に係る電力変換装置の第2給電母線が筐体の近くに配置された例を示す図である。 図11(a)の線Bで切断して示す側面図である。 本発明の実施例4に係る電力変換装置の構成を示す図である。 本発明の実施例4に係る電力変換装置の変形例の構成を示す図である。 本発明の実施例4に係る電力変換装置の他の変形例の構成を示す図である。 本発明の実施例4に係る電力変換装置におけるインピーダンスと周波数の関係を示す図である。 本発明の実施例5に係る電力変換装置の構成を示す図である。 本発明の実施例5に係る電力変換装置の変形例の構成を示す図である。 本発明の実施例5に係る電力変換装置におけるインピーダンスと周波数の関係を示す図である。 本発明の実施例6に係る電力変換装置の構成を示す図である。 図23に示した電力変換装置を3次元で示した斜視図である。
以下、本発明の実施の形態に係る電力変換装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施例1)
一般に、電力変換装置は、その筐体の内部に、ディスクリートパッケージの半導体素子や、モジュール化されたパワー半導体素子からなる半導体スイッチ(以下、パワーモジュール)を収容している。電力変換装置は、制御回路からの信号に従って、その半導体スイッチを開閉することにより、電力変換を行う。
図1は、本発明の実施例1に係る電力変換装置の構成を示す図であり、図2は、図1に示した電力変換装置を3次元的に表した図である。電力変換装置は、電源11、電力変換部12および負荷13を備える。電源11は、例えば、家庭の系統電源や直流電源などから成り、直流電力を発生して電力変換部12に送る。負荷13は、例えばインバータなどから成り、電力変換部12からの電力により駆動される。
電力変換部12は、パワーモジュール20、第1給電母線21、第2給電母線22および導電部材23を有する。第1給電母線21は板状導電部材から成り、その一端は電源11の正極端子に接続され、他端はパワーモジュール20に接続される。第2給電母線22は板状導電部材から成り、その一端は、電源11の負極端子に接続され、他端はパワーモジュール20に接続される。パワーモジュール20は、電源11からの直流電力をスイッチングする半導体スイッチを含み、電源11からの直流電力を所定の電力に変換し、出力線24を介して負荷13に供給する。導電部材23は、第1給電母線21と第2給電母線22との間に配置され、第1給電母線21および第2給電母線22との間に形成される結合容量の一方の電極として機能する。
図3は、図1および図2に示した実施例1に係る電力変換装置を、図1および図2中の破線で示す面Aで切断して示す側面図であり、第1給電母線21、第2給電母線22および導電部材23によって形成される結合容量のイメージを示す。すなわち、第1給電母線21と導電部材23とは、結合容量C11を形成し、第2給電母線22と導電部材23とは結合容量C21を形成する。
結合容量C11および結合容量C21の各々の容量成分Cは、下記(1)式で表すことができる。
Figure 0006492992
図4は、電力変換部12の具体的な回路例を示す図である。電力変換部12は、電源11の電圧を他の電圧に変換する非絶縁型のコンバータを構成する。電力変換装置は、主に、低電圧の電力を高電圧の電力に変換する。
電力変換部12は、第1平滑コンデンサC1、インダクタL、半導体スイッチQ、ダイオードD、第2平滑コンデンサC2および制御回路31を備える。第1平滑コンデンサC1は、第1給電母線21と第2給電母線22との間に設けられる。インダクタLは、第1給電母線21に一端が接続される。半導体スイッチQは、インダクタLの他端と第2給電母線22との間に設けられる。ダイオードDは、インダクタLの他端にアノードが接続される。第2平滑コンデンサC2は、ダイオードDのカソードと第2給電母線22との間に設けられる。制御回路31は、半導体スイッチQの制御端子に接続される。
以上のように構成された電力変換装置では、詳細な動作の説明は省略する。制御回路31は、制御信号により半導体スイッチQをオン/オフさせてデューティを制御することにより、低電圧の電源11から出力される電圧を所望の電圧に昇圧変換して、出力線24を介して負荷13に供給する。
図5は、電力変換部12の他の具体的な回路例を示す図である。この電力変換部12は、電源11からの直流電圧を他の直流電圧に変換する絶縁型のコンバータを構成している。
電力変換部12は、第1平滑コンデンサC1、パワーモジュール20、制御回路31、トランスT、整流回路32および第2平滑コンデンサC2を有する。パワーモジュール20は、4個の半導体スイッチQ1〜Q4から成るインバータからなる。第1平滑コンデンサC1およびパワーモジュール20は、第1給電母線21と第2給電母線22との間に設けられる。制御回路31は、パワーモジュール20を構成する半導体スイッチQ1〜Q4の制御端子に接続され、半導体スイッチQ1〜Q4のオン/オフを制御する。パワーモジュール20の出力は、トランスTの一次巻線に接続されている。
また、トランスTの二次巻線には、4個のダイオードD1〜D4によりブリッジ全波整流回路が形成された整流回路32が接続されている。整流回路32の出力側には、脈動する電圧を平滑化する第2平滑コンデンサC2が接続され、整流回路32の出力が出力線24を介して負荷13に供給される。
以上のように構成された電力変換部12を有する電力変換装置では、詳細な動作の説明は省略する。電力変換装置は、制御回路31からの制御信号により半導体スイッチQ1〜Q4をオン/オフさせてデューティを制御するとともに、トランスTの巻数比を適当に選択することにより出力電圧を可変し、所望の電圧に変換して負荷13に供給する。
図6は、電力変換部12のさらに他の具体的な回路例を示す。この電力変換部12は、電源11からの直流電圧を3相の交流電圧に変換するインバータを構成する。
電力変換部12は、第1給電母線21と第2給電母線22との間に設けられた第1平滑コンデンサC1と、6個の半導体スイッチQ1〜Q6から成るパワーモジュール20を備えたインバータ33を有する。なお、半導体スイッチQ1〜Q6のオン/オフを整流する制御回路31は、図示を省略している。
以上のように構成される電力変換装置では、詳細な動作の説明は省略する。電力変換装置は、制御回路31からの制御信号により半導体スイッチQ1〜Q6をオン/オフさせてデューティを制御することにより電源11からの直流電圧を3相の交流電圧に変換し、3本の線材から成る出力線24を介して負荷13に供給する。
なお、図7は、図6に示した電力変換部12(インバータ33)の構造を、2次元で簡易的に示した図である。電力変換部12は、第1給電母線21、第2給電母線22、第1平滑コンデンサC1およびパワーモジュール20を筐体10に収容する。
一般に、パワーモジュール20を構成する半導体スイッチがスイッチングすることにより第1給電母線21と第2給電母線22との間にスイッチングノイズが発生する。しかし、実施例1では、導電部材23を設け、第1給電母線21と導電部材23との間に形成される結合容量に直列に入るインダクタンス成分と、第2給電母線22と導電部材23との間に形成される結合容量に直列に入るインダクタンス成分を小さくできる。その結果、第1給電母線21と第2給電母線22との間に発生する高い周波数のスイッチングノイズが電源側へ伝播することを抑制することができる。
また、(1)式より、コンデンサの比誘電率、対向面積または距離を調整することにより、第1給電母線21と導電部材23との間に形成される結合容量と、第2給電母線22と導電部材23との間に形成される結合容量を略一致させることができる。このため、第1給電母線21と第2給電母線22との間に形成される結合容量を大きくすることができ、第1給電母線21と第2給電母線22との間に生じるノイズを小さくすることができる。
(実施例2)
図8は、本発明の実施例2に係る電力変換装置の構成を示す図であり、電力変換部12がインバータから成り、電源11が直流電源で構成された場合の例である。電源11と電力変換部12との間はシールド線で接続され、電源11の正極は電力変換部12の内部で第1給電母線21に接続され、負極は電力変換部12の内部で第2給電母線に接続されている。また、電力変換部12の出力と負荷13とを接続する出力線24もシールド線から成る。
また、第1給電母線21、第2給電母線22および導電部材23は板状導電部材から成る。また、パワーモジュール20の出力は、板状導電部材で構成された板状導電体25を介して出力線24に接続されている。
実施例2に係る電力変換装置の場合も、実施例1に係る電力変換装置と同様である。すなわち、第1給電母線21と導電部材23との間に形成される結合容量に直列に入るインダクタンス成分、および、第2給電母線22と導電部材23との間に形成される結合容量に直列に入るインダクタンス成分を小さくすることができる。
図9は、図8に示した実施例1に係る電力変換装置を、図8中の破線で示す面Aで切断して示す側面図であり、第1給電母線21、第2給電母線22、導電部材23および筐体10によって形成される結合容量のイメージを示す。すなわち、導電部材23の一端が筐体10に接続され、第1給電母線21と、導電部材23および筐体10とによって結合容量C11が形成され、第2給電母線22と、導電部材23および筐体10とによって結合容量C21が形成される。結合容量C11および結合容量C21の各々の容量成分Cは、上述した(1)式で表すことができる。
以上の構成により、パワーモジュール20の内部の半導体スイッチのスイッチングによって、第1給電母線21および第2給電母線22と筐体10との間に生じるコモンモード高周波電流を抑制することができる。
図10は、インダクタンス成分「L(nH)」とコモンモード高周波電流CURRENT(dB)の関係を示す。インダクタンス成分「L(nH)」は、第1給電母線21と導電部材23との間に形成される結合容量C11に直列に入る成分、または、第2給電母線22と導電部材23との間に形成される結合容量C21に直列に入る成分である。コモンモード高周波電流CURRENT(dB)は、パワーモジュール20の内部の半導体スイッチのスイッチングによって第1給電母線21または第2給電母線22と筐体10との間に流れる電流である。インダクタンス成分「L(nH)」が小さいほどコモンモード高周波電流CURRENT(dB)が小さいことが分かる。
(実施例3)
図11は、本発明の実施例3に係る電力変換装置の構成を示す図であり、図11(a)は側面図、図11(b)は斜視図である。図11(a)では、第1給電母線21と導電部材23とが結合容量C11によって容量結合し、第2給電母線22と導電部材23とが結合容量C21によって容量結合する他、第1給電母線21および第2給電母線22がそれぞれ筐体10と容量結合する。図11(b)は、第1給電母線21、第2給電母線22、導電部材23および筐体10の物理的な配置例を示す。
結合容量C11およびC21に加え、第1給電母線21と筐体10との間の結合容量C12および第2給電母線22と筐体10との間の結合容量C22が存在する場合、結合容量C11+C12と結合容量C21+C22とを略一致させる。この構成により、図9に示した場合に比べ、さらに抑制効果を増大させることができる。
図12は、図11(a)の線Bで切断して示す側面図である。筐体10に導電部材23を垂直に取り付け、この導電部材23の両側であって、該導電部材23から略等しい距離に第1給電母線21および第2給電母線22をそれぞれ配置する。この構成により結合容量C11+C12=C1と結合容量C21+C22=C2とを略一致させることができる。
図13は、実施例3の効果を説明するための図である。図11における結合容量C11+C12=C1と結合容量C21+C22=C2との差|C1−C2|/|C1+C2|と、コモンモード高周波電流Ipkpk(A)の関係を示す。コモンモード高周波電流Ipkpk(A)は、パワーモジュール20の内部の半導体スイッチのスイッチングにより第1給電母線21または第2給電母線22と筐体10との間に生じる電流である。結合容量が一致に近づくほどコモンモード高周波電流が小さくなることが分かる。
図14は、図11における第2給電母線22が筐体10の近くに配置された例を示す図である。この場合も、第1給電母線21と導電部材23とが結合容量C11によって容量結合し、第2給電母線22と導電部材23とが結合容量C21によって容量結合する他、第1給電母線21および第2給電母線22が筐体10とそれぞれ容量結合する。結合容量C11およびC21に加え、第1給電母線21と筐体10との間の結合容量C12、第2給電母線22と筐体10との間の結合容量C22が存在する。この場合、結合容量C11+C12=C1と結合容量C21+C22=C2が略一致するように構成する。この構成により、図9に示した場合に比べ、さらに抑制効果を増大させることができる。
図15は、図11の線Bで切断して示す側面図である。図15(a)は、第2給電母線22を筐体10の近くに配置し、第1給電母線21が筐体10と対向する面積を第2給電母線22が筐体10と対向する面積よりも大きくして結合容量C11+C12=C1と結合容量C21+C22=C2を略一致させている。図15(b)は、図15(a)に示した例における第1給電母線21を屈曲させることにより第1給電母線21の一部と筐体10との間の距離を小さくし、結合容量C11+C12=C1と結合容量C21+C22=C2を略一致させている。図15(c)は、第1給電母線21側にも筐体10を配置することにより、結合容量C11+C12=C1と結合容量C21+C22=C2を略一致させている。このように構成することにより、図13に示した抑制効果が得られる。
(実施例4)
図16は、本発明の実施例4に係る電力変換装置の構成を示す図である。この電力変換装置は、実施例3に係る電力変換装置(図12参照)の第1給電母線21と第2給電母線22との間に誘電体26を充填している。この構成により、誘電体26の誘電率に応じて、第1給電母線21と導電部材23との間の結合容量、および、第2給電母線22と導電部材23との間の結合容量を増やすことができる。
図17は、図16に示した実施例4に係る電力変換装置の変形例の構成を示す図である。この変形例に係る電力変換装置は、第1給電母線21、第2給電母線22および導電部材23の全体を誘電体26で覆っている。この構成により、人が直接に第1給電母線21、第2給電母線22および導電部材23に触れることを防止できる。
図18は、実施例4に係る電力変換装置の他の変形例の構成を示す図である。この他の変形例に係る電力変換装置は、上述した実施例4に係る電力変換装置(図16参照)の第1給電母線21と第2給電母線22との間に2種類の誘電体26aおよび26bを充填している。誘電体26aは、主として、第1給電母線21と導電部材23間に充填され、誘電体26bは、主として、第2給電母線22と導電部材23間に充填されている。
この構成により、第1給電母線21と導電部材23の距離と、第2給電母線22と導電部材23の距離とが異なる場合であっても、(1)式を満足する誘電率を選択する。これにより、第1給電母線21と筐体10との間の結合容量と、第2給電母線22と筐体10との間の結合容量とを略一致させることができる。
図19は、実施例4に係る電力変換装置におけるインピーダンスと周波数の関係を示す図である。図中の(a1)は第1給電母線21と筐体10との間の結合容量と、第2給電母線22と筐体10との間の結合容量より構成されるインピーダンスである。(a2)は第1給電母線21または第2給電母線22のインダクタンス成分により構成されるインピーダンスである。また、(b1)は電源ラインと筐体10との間の結合容量により構成されるインピーダンスである。(b2)は電源ラインと筐体10のインダクタンス成分より構成されるインピーダンスである。このときの共振周波数fは下記(2)式で表される。
Figure 0006492992
ここで、(a1)と(a2)による共振周波数をfa、(b1)と(b2)による共振周波数をfbとする。所望の周波数f1をfb<f1<faの範囲になるように第1給電母線21と筐体10との間の結合容量と、第2給電母線22と筐体10との間の結合容量を設定する。言い換えると、第1給電母線21と筐体10との間の結合容量と、第2給電母線22と筐体10との間の結合容量が所望の周波数において、電源11と筐体10との間のインピーダンスよりも小さくなるように設定する。
これにより、パワーモジュール20の内部の半導体スイッチのスイッチングにより生じるコモンモード高周波電流が電源11の側に伝播することを、抑制することができる。ここで、所望の周波数は、減衰させたいノイズ成分の周波数である。ノイズ成分が大きく、大きな減衰量が必要な場合はパワーモジュール20のスイッチング周波数よりも低い周波数に設定することができる。
(実施例5)
図20は、本発明の実施例5に係る電力変換装置の構成を示す図である。この電力変換装置は、図3に示した実施例1に係る電力変換装置の第1給電母線21を、第1A給電母線21a、インダクタL1および第1B給電母線21bから成る直列回路で置き換えたものである。すなわち、第1A給電母線21aの一端は電源11(図示省略)の正極端子に接続され、他端はインダクタL1の一端に接続されている。インダクタL1の他端は第1B給電母線21bの一端に接続されている。第1B給電母線21bの他端は、パワーモジュール20(図示省略)に接続されている。
以上の構成により、パワーモジュール20の内部の半導体スイッチのスイッチングにより生じて第1給電母線21と第2給電母線22との間を伝播するノーマルモードノイズを、インダクタンスと容量により抑制することができる。
図21は、本発明の実施例5に係る電力変換装置の変形例の構成を示す図である。この実施例5の変形例に係る電力変換装置は、図20に示した実施例5に係る電力変換装置の第2給電母線22を、第2A給電母線22a、インダクタL2および第2B給電母線22bから成る直列回路で置き換えたものである。すなわち、第2A給電母線22aの一端は電源11(図示省略)の負極端子に接続され、他端はインダクタL2の一端に接続されている。インダクタL2の他端は第2B給電母線22bの一端に接続されている。第2B給電母線22bの他端は、パワーモジュール20(図示省略)に接続されている。
以上の構成により、インダクタL1およびL2、給電母線21a、21b、22aおよび22b、並びに、導電部材23の間に形成される結合容量がフィルタとして機能する。このため、パワーモジュール20の内部の半導体スイッチのスイッチングにより生じるコモンモード高周波電流を、より抑制することができる。
図22は、実施例5に係る電力変換装置におけるインピーダンスと周波数の関係を示す図である。所望の周波数f2において、インダクタ成分で構成されるインピーダンス(b3)が第1給電母線21と筐体10との間の結合容量と第2給電母線22と筐体10との間の結合容量で構成されるインピーダンス(a1)より大きくなるようインダクタの値を設定する。言い換えると、(a1)と(b3)を(2)式に代入した周波数fabと所望の周波数f2が、fab<f2となるようにインダクタを設定する。
以上の構成により、パワーモジュール20の内部の半導体スイッチのスイッチングにより生じるコモンモード高周波電流が電源11の側に伝播することを、より抑制することができる。ここで、所望の周波数は、減衰させたいノイズ成分の周波数である。大きな減衰量が必要な場合はパワーモジュール20のスイッチング周波数よりも低い周波数に設定することができる。
(実施例6)
図23は、本発明の実施例6に係る電力変換装置の構成を示す図である。この電力変換装置は、図3に示した実施例1に係る電力変換装置において、パワーモジュール20を冷却するための冷却器27を追加し、導電部材23の一端が冷却器27に接続されている。
図24は、図23に示した電力変換装置を3次元で示した斜視図である。導電部材23の一端を冷却器27に接続している。このため、パワーモジュール20の内部の半導体スイッチのスイッチングにより生じるコモンモード高周波電流は、導電部材23を介して冷却器27に流れ、パワーモジュール20へ戻る。これにより、電流の流れる経路が短くなり、他の機器へのノイズの影響を抑制することができる。
10 筐体
11 電源
12 電力変換部
13 負荷
20 パワーモジュール
21 第1給電母線
22 第2給電母線
23 導電部材
24 出力線
25 板状導電体
26 誘電体
27 冷却器
31 制御回路
Q、Q1〜Q6 半導体スイッチ
C11、C21、C12、C22 結合容量
C1 第1平滑コンデンサ
C2 第2平滑コンデンサ
L インダクタ

Claims (6)

  1. 電源と
    前記電源に一端が接続された第1給電母線と、
    前記電源に一端が接続された第2給電母線と、
    前記第1給電母線の他端および前記第2給電母線の他端が接続され、前記電源からの電力をスイッチングする半導体スイッチを含むパワーモジュールと、
    前記第1給電母線と前記第2給電母線の間に配置された導電部材と、
    前記パワーモジュールを収容する筐体とを備え、
    前記導電部材の一端は、前記筐体に接続され、
    前記第1給電母線と前記筐体との間の結合容量と、前記第2給電母線と前記筐体との間の結合容量は、所望の周波数において、前記電源と筐体との間のインピーダンスよりも小さいことを特徴とする電力変換装置。
  2. 電源と
    前記電源に一端が接続された第1給電母線と、
    前記電源に一端が接続された第2給電母線と、
    前記第1給電母線の他端および前記第2給電母線の他端が接続され、前記電源からの電力をスイッチングする半導体スイッチを含むパワーモジュールと、
    前記第1給電母線と前記第2給電母線の間に配置された導電部材と、
    前記パワーモジュールを収容する筐体とを備え、
    前記導電部材の一端は、前記筐体に接続され、
    前記第1給電母線は
    前記電源に一端が接続される第1A給電母線と、
    前記第1A給電母線の他端に一方の端子が接続されるインダクタと、
    前記インダクタの他方の端子に一端が接続され、他端が前記パワーモジュールに接続される第1B給電母線から成り、
    前記インダクタは所望の周波数においてインピーダンスが前記第1給電母線と前記筐体との間の結合容量と、前記第2給電母線と前記筐体との間の結合容量のインピーダンスよりも大きいことを特徴とする電力変換装置。
  3. 電源と
    前記電源に一端が接続された第1給電母線と、
    前記電源に一端が接続された第2給電母線と、
    前記第1給電母線の他端および前記第2給電母線の他端が接続され、前記電源からの電力をスイッチングする半導体スイッチを含むパワーモジュールと、
    前記第1給電母線と前記第2給電母線の間に配置された導電部材と、
    前記パワーモジュールを収容する筐体とを備え、
    前記導電部材の一端は、前記筐体に接続され、
    前記第2給電母線は
    前記電源に一端が接続される第2A給電母線と、
    前記第2A給電母線の他端に一方の端子が接続されるインダクタと、
    前記インダクタの他方の端子に一端が接続され、他端が前記パワーモジュールに接続される第2B給電母線とから成り、
    前記インダクタは所望の周波数においてインピーダンスが前記第1給電母線と前記筐体との間の結合容量と、前記第2給電母線と前記筐体との間の結合容量のインピーダンスよりも大きいことを特徴とする電力変換装置。
  4. 前記第1給電母線と前記導電部材との間の結合容量と、前記第2給電母線と前記導電部材との間の結合容量とを略一致させるように、前記導電部材が配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3記載の電力変換装置。
  5. 前記第1給電母線と前記筐体との間の結合容量と、前記第2給電母線と前記筐体との間の結合容量とを略一致させるように、前記筐体が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3記載の電力変換装置。
  6. 前記第1給電母線と前記筐体との間の結合容量と、前記第2給電母線と前記筐体との間の結合容量は、所望の周波数において、前記電源と筐体との間のインピーダンスよりも小さいことを特徴とする請求項2または請求項3記載の電力変換装置。
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