JP6490742B2 - 内服用組成物 - Google Patents

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本発明は、内服用組成物、特に下痢等に有効な内服用組成物に関する。
通常、消化管に負荷される水分量のほとんどは再吸収され、糞便中には少量しか***されない。下痢は、この水分量が増加した状態である。下痢は、最終的に腸管の運動が亢進することにより起こるとされる。下痢の詳細な機序は、その発生原因の違いにより大きく次の三つに分けられると考えられている。(1)腸内腔の浸透圧上昇が原因となって、腸内腔の水分量が増加することにより下痢が起こる。このような下痢は「浸透圧性下痢」とも呼ばれる。(2)腸壁から内腔への電解質の分泌が原因となって、これに付随して水が移動することにより下痢が起こる。このような下痢は「分泌性下痢」とも呼ばれる。(3)腸管の運動の亢進自体が原因となって下痢が起こる。このような下痢は「運動亢進性下痢」とも呼ばれる。下痢は各種の疾患においてみられるが、それぞれ上記の機序が単独で、又はいくつかが複合して働いていると考えられている。
従来から、下痢の改善には、各種の腸管運動改善薬が用いられている。腸管運動改善薬は、腸管運動を正常化又は抑制させることにより下痢を改善する。腸管運動改善薬は、その作用機序の違いにより(1)オピオイド受容体活性化作用を有する腸管運動改善薬、(2)副交感神経遮断作用を有する腸管運動改善薬、(3)交感神経刺激作用を有する腸管運動改善薬及び(4)収斂作用を有する腸管運動改善薬に分類できる。例えば、オピオイド受容体活性化作用を有する腸管運動改善薬(オピオイド受容体作用薬)として、腸管運動を調律する作用を有するトリメブチンマレイン酸塩(マレイン酸トリメブチン)等が知られている(非特許文献1)。
三好 秋馬、外12名、「Trimebutineの消化器不定愁訴に対する臨床評価−多施設二重盲検法による−」、内科宝函、内科宝函刊行会、1980年6月、27(6)、pp. 169-186
本発明者は、これらの腸管運動改善薬は薬効時間が十分に長くなく、そのため投与してもすぐに下痢が再発するおそれがあることを見出した。すなわち、本発明者らは、腸管運動改善薬を含有する従来の内服用組成物が、その効果を実感するためには短時間に何度も継続摂取することが必要となるという問題を有することを見出した。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、腸管運動改善薬の薬効の持続性が改善された内服用組成物を提供することである。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねていたところ、腸管運動改善薬に加えてアルミニウム含有化合物を配合することで、腸管運動改善薬の薬効の持続性が改善された内服用組成物が調製できることを見出した。
本発明は、これらの知見に基づいて完成したものであり、下記の実施形態を提供するものである。
項1.腸管運動改善薬及びアルミニウム含有化合物を含有する内服用組成物。
項2.腸管運動改善薬が、オピオイド受容体作用薬である、項1に記載の内服用組成物。
項3.腸管運動改善薬が、腸管運動調律作用を有するものである、項1に記載の内服用組成物。
項4.腸管運動改善薬が、トリメブチンマレイン酸塩である、項1に記載の内服用組成物。
項5.アルミニウム含有化合物が、胃腸薬である、項1〜4のいずれかに記載の内服用組成物。
項6.アルミニウム含有化合物である胃腸薬が、ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、カオリン、及びヒドロキシナフトエ酸アルミニウムからなる群より選択される少なくとも一種の胃腸薬である、項5に記載の内服用組成物。
項7.アルミニウム含有化合物である胃腸薬が、ケイ酸アルミニウムである、項5に記載の内服用組成物。
項8.下痢の緩和のために用いられる、項1〜7のいずれかに記載の内服用組成物。
本発明の内服用組成物を利用することにより、腸管運動改善薬による腸管運動改善効果の持続時間を延長することができる。
実験例1の結果のうち、糞便外観形状の観察結果を示す図面である。 実験例1の結果のうち、カルミン***時間の測定結果を示す図面である。 実験例1の結果のうち、糞便湿重量の測定結果の測定結果を示す図面である。 実験例1の結果のうち、糞便個数の測定結果を示す図面である。
本発明の内服用組成物は、腸管運動改善薬及びアルミニウム含有化合物を必須成分として含有する。またその他の成分をさらに含有していてもよい。
以下、これらの各成分について説明する。
1.腸管運動改善薬
腸管運動改善薬は、特に限定されないが、具体的には、その作用機序の違いにより以下の通り分類することができる。
(1)オピオイド受容体活性化作用を有する腸管運動改善薬
(2)収斂作用を有する腸管運動改善薬
(3)交感神経刺激作用を有する腸管運動改善薬
(4)副交感神経遮断作用を有する腸管運動改善薬
以下、これら各種の腸管運動改善薬について説明する。
1.1 オピオイド受容体活性化作用を有する腸管運動改善薬
オピオイド受容体活性化作用を有する腸管運動改善薬は、オピオイド受容体に特異的に結合することにより、腸管運動を改善する作用を発揮する腸管運動改善薬である。オピオイド受容体活性化作用を有する薬のことを、オピオイド受容体作用薬ともいう。
オピオイド受容体とは、オピオイド系薬物と特異的に結合し、作用を発現するレセプターである。7回膜貫通型受容体(GPCR)に分類される。μ(MOPとも呼ばれる)、κ(KOPとも呼ばれる)及びδ(DOPとも呼ばれる)の3種のサブタイプがある。
オピオイド受容体活性化作用を有する前記腸管運動改善薬は、好ましくはMOP(μ)受
容体活性化作用を有するものである。
オピオイド受容体活性化作用を有する腸管運動改善薬は、さらに、腸管運動抑制作用を有するものと、腸管運動調律作用を有するものとに分けることができ、いずれも本発明において用いることができる。
オピオイド受容体活性化作用を有する腸管運動改善薬としては、本発明の効果が得られればよく特に限定されないが、例えば、腸管運動抑制作用を有するものとしては、ロペラミド塩酸塩等が挙げられる。また、腸管運動調律作用を有するものとしては、例えば、トリメブチンマレイン酸塩等が挙げられる。
1.2 収斂作用を有する腸管運動改善薬
収斂作用を有する腸管運動改善薬は、腸管を収斂させることにより、腸管運動を抑制する作用を有する。収斂作用を有する腸管運動改善薬としては、本発明の効果が得られればよく特に限定されないが、具体的には、例えば、次硝酸ビスマス、次没食子酸ビスマス、及びタンニン酸アルブミン等が挙げられる。
1.3 交感神経刺激作用を有する腸管運動改善薬
交感神経刺激作用を有する腸管運動改善薬は、交感神経を刺激することにより、腸管運動を抑制する作用を有する。交感神経刺激作用を有する腸管運動改善薬としては、本発明の効果が得られればよく特に限定されないが、具体的には、例えば、ベルベリン塩化物水和物等が挙げられる。
1.4 副交感神経遮断作用を有する腸管運動改善薬
副交感神経遮断作用を有する腸管運動改善薬は、副交感神経を遮断することにより、腸管運動の亢進を抑制する作用を有する。副交感神経遮断作用を有する腸管運動改善薬としては、本発明の効果が得られればよく特に限定されないが、具体的には、例えば、ロートエキス、ブチルスコポラミン臭化物、ベラドンナ総アルカロイド等が挙げられる。
1.5 腸管運動改善薬についてのより詳細な説明
本発明の内服用組成物は、これらの腸管運動改善薬をそれぞれ単独で含有していてもよいし、作用機序が互いに同一であるか異なるかを問わず、二種以上を任意に組み合わせて含有していてもよい。
本発明の内服用組成物は、腸管運動改善薬として、1回投与量が比較的少なく、服用時に比較的苦痛を伴わないものであるという点で、好ましくは、オピオイド受容体活性化作用を有する(すなわちオピオイド受容体作用薬である)腸管運動改善薬、交感神経刺激作用を有する腸管運動改善薬、又は副交感神経遮断作用を有する腸管運動改善薬を含有する。
また、本発明の内服用組成物は、腸管運動改善薬として、副作用が少ないという点で、より好ましくは、オピオイド受容体活性化作用を有する腸管運動改善薬を含有する。
本発明の内服用組成物は、オピオイド受容体活性化作用を有する腸管運動改善薬の中でも、便秘のリスクが少ないという点で、さらに好ましくは、腸管運動調律作用を有するものを含有する。
本発明の内服用組成物は、腸管運動改善薬として、最も好ましくは、トリメブチンマレ
イン酸塩(マレイン酸トリメブチン)を含有する。
特に限定されないが、上記の腸管運動改善薬としては、それぞれ商業的に入手可能なものを用いることができる。
本発明の内服用組成物における腸管運動改善薬の含有割合は、本発明の効果が得られればよく特に限定されないが、その具体的な用途に応じて、内服用組成物において有効成分として配合される場合における配合割合として通常選択される範囲から適宜選択することができる。腸管運動改善薬を、その種類にもよるが、例えば内服用組成物中に通常0.0005重量%〜60重量%、好ましくは0.0005重量%〜30重量%の割合で含有することができる。また、腸管運動改善薬を、その種類にもよるが、内服用組成物の1日摂取量中に通常0.5mg〜600mg、好ましくは1mg〜300mg含有することができる。
2.アルミニウム含有化合物
本発明において、アルミニウム含有化合物は、アルミニウムを構成要素とする化合物の総称である。アルミニウム含有化合物は、好ましくは胃腸薬である。
本発明の効果が得られればよく、特に限定されないが、アルミニウム含有化合物である胃腸薬として具体的には、例えば、ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、カオリン、及びヒドロキシナフトエ酸アルミニウム等が挙げられる。
これらのうち、ケイ酸アルミニウムとしては、より具体的には、合成ケイ酸アルミニウム及び天然ケイ酸アルミニウム、並びにそれらの混合物のいずれも用いることができる。特に限定されないが、合成ケイ酸アルミニウムとしては、制酸剤として商業的に入手可能なものを用いることができる。合成ケイ酸アルミニウムとしては、特に限定されないが、例えば、マイラン製薬株式会社製のアルミワイス等を用いることができる。また、特に限定されないが、天然ケイ酸アルミニウムとしては、下痢止め用として商業的に入手可能なものを用いることができる。天然ケイ酸アルミニウムとしては、特に限定されないが、例えば、第一三共株式会社製のアドソルビン等を用いることができる。
また、水酸化アルミニウムとしては、より具体的には、水酸化アルミニウムゲル及び乾燥水酸化アルミニウムゲル等を用いることができる。特に限定されないが、水酸化アルミニウムゲル及び乾燥水酸化アルミニウムゲルとしては、制酸剤として商業的に入手可能なものを用いることができる。乾燥水酸化アルミニウムゲルとしては、特に限定されないが、例えば、純生薬品工業株式会社製の「純生」アルミゲル等を用いることができる。
カオリンとしては、特に限定されないが、下痢止め用として商業的に入手可能なものを用いることができる。特に限定されないが、例えば、丸石製薬株式会社製のカオリン原末「マルイシ」等を用いることができる。
ヒドロキシナフトエ酸アルミニウムとしては、特に限定されないが、下痢止め用として商業的に入手可能なものを用いることができる。
本発明の内服用組成物は、これらのアルミニウム含有化合物をそれぞれ単独で含有していてもよいし、二種以上を任意に組み合わせて含有していてもよい。
アルミニウム含有化合物としては、特にケイ酸アルミニウムが好ましい。ケイ酸アルミニウムとしては、特に合成ケイ酸アルミニウムが好ましい。
本発明の内服用組成物におけるアルミニウム含有化合物の含有割合は、本発明の効果が得られればよく特に限定されないが、内服用組成物において有効成分として配合される場合における配合割合として通常選択される範囲から適宜選択することができる。アルミニウム含有化合物を、その種類にもよるが、内服用組成物中に通常10重量%〜95重量%、好ましくは58重量%〜92重量%の割合で含有することができる。また、アルミニウム含有化合物を、その種類にもよるが、内服用組成物の1日摂取量中に通常150mg〜3000mg、好ましくは1000mg〜2000mg含有することができる。
本発明の内服用組成物におけるアルミニウム含有化合物の配合割合は、本発明の効果の点で、好ましくは腸管運動改善薬に対する重量比が、アルミニウム含有化合物:腸管運動改善薬=1:0.0003〜4であり、より好ましくはアルミニウム含有化合物:腸管運動改善薬=1:0.0005〜0.3である。
本発明の内服用組成物は、腸管運動改善薬を有効成分とし、アルミニウム含有化合物が添加されていることにより、かかる腸管運動改善薬の薬効が持続するという優れた効果を発揮する。
3.本発明の内服用組成物
本発明の内服用組成物は、前記腸管運動改善薬及び前記アルミニウム含有化合物のみからなるものであってもよいし、さらに薬学上許容される担体又は添加物等の他の成分を含有するものであってもよい。かかる担体又は添加物の種類及び配合量は、本発明の効果を損なわないことを限度として、本発明の内服用組成物の剤型又は使用目的に応じて、適宜選択調整することができる。
本発明の内服用組成物は、前述するように腸管運動改善薬を有効成分とし、アルミニウム含有化合物が添加されていることにより、かかる腸管運動改善薬の薬効が持続するという優れた効果を発揮する。
かかる優れた効果を備える本発明の内服用組成物は、胃腸症状の緩和のために幅広く用いることができる。そのような諸症状としては、特に限定されないが、例えば、下痢、腹痛、吐気等を挙げることができる。本発明の内服用組成物は、特に好ましくは、下痢の緩和のために用いられる。
かかる本発明の内服用組成物は、本発明の効果を妨げない限り、上記成分に加えてさらに他の植物加工物、機能性成分、又は薬効成分等を配合することができる。なお、これらの成分は、一種単独で上記成分と組み合わせて使用してもよいし、また二種以上を任意に組み合わせて、上記成分と併用することもできる。
本発明の内服用組成物にさらに配合することができる薬効成分としては、特に限定されないが、例えば、ビタミン剤、乳酸菌製剤等が挙げられる。
本発明の内服用組成物は、医薬品又は医薬部外品として調製することができる。
本発明の内服用組成物は、上記各成分の配合物をそのまま経口組成物として調製してもよいし、また必要に応じて、錠剤、丸剤、カプセル剤(軟カプセル剤、硬カプセル剤)、散剤(粉末剤)、および顆粒剤(ドライシロップを含む)などの各種の固形製剤、または内服用液剤(液剤、懸濁剤、シロップ剤を含む)などの液状製剤などの、通常の剤型にすることができる。各成分の安定性や携帯性から、好ましくは固形製剤の形態(剤型)である。
製剤化は、医薬の分野で採用されている通常の製剤化手法を適用することができる。例えば、錠剤は、各成分を処方に従って添加配合し、粉砕、造粒、乾燥、整粒および混合を行い、得られた調製混合物を打錠することによって調製することができる。
さらに、必要に応じて、製剤化のための添加物、例えば、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、流動化剤、分散剤、湿潤剤、防腐剤、粘稠剤、pH調整剤、着色剤、矯味矯臭剤、界面活性剤、溶解補助剤などを配合することができ、また、コーティング剤を用いてコーティング錠剤にすることもできる。ペースト状の膠剤とすることもできる。
本発明の内服用組成物の1日の目安摂取量(1日摂取量)は、対象者の年齢、性別、体重、症状に応じて、適宜設定調整することができるが、例えば、成人(体重60kg)を対象とする場合、腸管運動改善薬の1日摂取量が0.5mg〜600mg、好ましくは1mg〜600mg、より好ましくは1mg〜400mg、さらに好ましくは1mg〜300mgとなるように含まれていることが望ましい。なお、本発明の内服用組成物は、1日あたり上記の摂取量になるように、1日に1〜数回に分けて摂取することもできる。本発明の内服用組成物は1日に3回に分けて摂取することが好ましい。服用時刻についても特に制限はないが、例えば空腹時、食前、食間または就寝前が挙げられる。
以下に実験例、実施例及び比較例、並びに処方例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実験例等になんら限定されるものではない。
1.実験例1 下痢緩和効果の検証
1.1 被験試料の作製(実施例1及び比較例1)
表1(単位はmg)に記載する各成分の混合物を媒体に所定濃度となるよう溶解させた。具体的には、トリメブチンマレイン酸塩(和光純薬工業株式会社製;以下、単に「トリメブチン」と表記することがある。)及び/又は合成ケイ酸アルミニウム(吉田製薬株式会社製)を秤量後、メノウ乳鉢を用いて磨砕後0.5%CMC-Na溶液(和光純薬工業株式会社製CMC-Naを使用して調製)で懸濁し、所定濃度となるように調製した。
Figure 0006490742
これらを被験試料(実施例1及び比較例1)として、下記の実験を行った。
1.2 ラット下痢モデルに対する改善効果の評価
ラット(SPF、系統Crl:CD(SD)、日本チャールス・リバー株式会社(日野飼育センター)より入手)を用いた。なお、このラットは、薬効薬理試験で一般的に用いられている動物種であり、その系統維持が明らかで使用実績があるとされる。入手後1日の体重範囲
は、155〜181gであった。入手した動物は5日間の検疫期間、その後2日間の馴化期間を設
け、この間に3回の体重測定および毎日1回の一般状態の観察を行い、体重推移および一般状態に異常の認められない動物を試験に用いた。
各種製剤の下痢に対する改善効果をラットのピコスルファートナトリウム誘発下痢モデルを用いて検証した。具体的には以下のようにして行った。
必要量のピコスルファートNa(帝人ファーマ株式会社製)を分取し、注射用水を加えて
0.6 mg/mLとなるように調製し、これを下剤として用いた。8週齢のSD系雄性ラットに媒体(Control)または被験試料(実施例1及び比較例1)投与直後に2.5 w/v%カルミン懸濁
液を0.4 mL/body経口投与した。1時間後に下剤(ピコスルファートNa(3 mg/kg))(投
与液量:5 mL/kg)を経口投与して下痢を誘発した。下剤投与後24時間までの糞便の外観
形状観察(スコア)、カルミン色素の***時間(腸管運動速度)、糞便湿重量及び糞便数を指標に下痢に対する改善効果を検証した。例数は各群10例で実施した。検体投与後から下剤投与後6時間の観察までは絶食・絶水下とした。
なお、経口投与は具体的には次のように行った。試験施設で用いている通常の方法に従って、ディスポーザブルラット用金属製経口ゾンデ(有限会社フチガミ器械)を取り付けたポリプロピレン製ディスポーザブル注射筒(テルモ株式会社)を用いて強制経口投与した。なお、投与時には、マグネチックスターラーを用いて撹拌しながら投与した。投与回数は1回とし、投与液量は、投与日の体重値より、10 mL/kgで算出した。
評価は具体的には以下のようにして行った。
(1)糞便の外観形状の観察
糞便形状のスコア化(下記)による評価を行った。なお、時間内に複数の糞便が排出された場合は、排出された便の中で最もスコアが高い糞便を評価対象にした。
正常便:スコア0
軟便(水分の多い有形の便):スコア1
下痢便(水分の多い無形の便):スコア2
水様便(ほとんど無形、液状(漿液)の便):スコア3
(2)カルミン***時間(hr)
カルミン色素の***を確認した。
(3)糞便湿重量(g)
回収時間毎の糞便湿重量を測定した。
(4)糞便数(個)
回収時間毎の糞便数を測定した。
その結果を以下に示した。なお、統計学的処理は次のようにして行った。下剤投与後0
〜6、6〜12hの観察時間毎に各群のスコアの集計、カルミン***時間、糞便数及び糞便湿
重量の平均および標準偏差を算出した。有意差検定はControl群と被験試料(実施例1及
び比較例1)投与群について2群間比較検定を行った。すなわち、スコアの検定ではWilcoxon検定を行った。カルミン色素の***時間、糞便数及び糞便湿重量の検定では、F検定による等分散性の検定を行い、等分散の場合にはStudentのt検定を行った。一方、等分散と認められなかった場合は、Aspin Welchのt検定を用いて行った。統計には市販の統計プログラム(EXSUS version7.6;株式会社CACエクシケア)を使用した。有意水準は5%とし、5%未満(P<0.05)及び1%未満(P<0.01)に分けて表示した。
以下にそれぞれの評価項目についての結果を示す。
1.2.1 糞便の外観形状の観察
結果を図1に示す。
6-12hrの結果より、トリメブチン及び合成ケイ酸アルミニウムの組み合わせにおいては便性状抑制効果が延長されていることが判った。
1.2.2 カルミン***時間(腸管運動速度)
結果を図2に示す。
6-12hrの結果より、トリメブチン及び合成ケイ酸アルミニウムの組み合わせにおいてはカルミン***時間がより延長されており、腸管運動速度がより長時間にわたり抑制されていることが判った。
1.2.3 糞便湿重量
結果を図3に示す。
トリメブチン及び合成ケイ酸アルミニウムの組み合わせにおいてはトリメブチン単独使用時と比較して、糞便湿重量がより長期間にわたり正常化される傾向にあることが判った。
1.2.4 糞便個数
結果を図4に示す。
トリメブチン及び合成ケイ酸アルミニウムの組み合わせにおいては、糞便個数がControlと比較して優位差がないため、便秘傾向とはなっていないことが判った。
1.3 処方例1〜102
表2〜7(単位はmg)の記載に従って各成分を秤り取り、第十六改正日本薬局方製剤総則「錠剤」の項に準じて錠剤(9錠(1日3回、1回3錠))を製造した。
Figure 0006490742
Figure 0006490742
Figure 0006490742
Figure 0006490742
Figure 0006490742
Figure 0006490742

Claims (3)

  1. トリメブチンマレイン酸塩と、
    ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、カオリン、及びヒドロキシナフトエ酸アルミニウムからなる群より選択される少なくとも一種の胃腸薬
    とを含有する内服用組成物。
  2. 胃腸薬が、ケイ酸アルミニウムである、請求項1に記載の内服用組成物。
  3. 下痢の緩和のために用いられる、請求項1又は2に記載の内服用組成物。
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