JP6485666B1 - 非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、高比表面積を有し優れた耐熱性とガス吸着性能を有する非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末、及びその製造方法を提供する。【解決手段】 表面積650〜900m2/gを有する一般式a Na2O・b SiO2・Al2O3・n H2Oで表される非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末において、aは0.05〜0.29、bは1.40〜2.60、nは0.50〜1.25のmol範囲であり、かつ化学シフト−120〜−60ppmの範囲の29Si−NMRスペクトルが−78.9〜−77.0ppmに位置する単一のピークと−110〜−79.0ppmに位置する2〜6つの複数のピークの重ね合わせで表されることを特徴とする非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末。【選択図】 なし

Description

本発明は、優れた極性ガス吸着性能を有する耐熱性の非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末及びその製造方法に関する。
非晶質アルミノケイ酸塩は古くから非晶質の粘土鉱物と知られており、同時に水分子を吸着する量が多いことが知られている。そのため、今も尚、非晶質アルミノケイ酸塩は高い水の吸着性能を有すると認識されている(非特許論文1〜3)。火山灰中の非晶質アルミノケイ酸塩は風化を受けて成長したと考えられており、糸状の非晶質アルミノケイ酸塩は1962年にイモゴライトと名づけられている。イモゴライトは長さ数ミクロン、直径20nm程度の大きさで、SiO・Al・3HO付近の組成比を有する。イモゴライトは非晶質ではあるが、局所的な結晶構造が議論され、低結晶性と呼ばれることもある。原子レベルで見ると、外径約2nmのチューブ状で、ギブサイト構造のAlO又はAlO(OH)からなる八面体のシートが丸まってチューブを構成している。該AlO又はAlO(OH)八面体シートの八面体の並びはハニカム構造を取り、空席のAlサイト近辺にSiO又はSiO(OH)四面体が単量体で存在する。前記チューブが強く重なり合って直径20nm程度の糸状として観察されている。
一方、非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末はアロフェンと呼ばれ、19世紀初めに発見されている。イモゴライト同様に風化して成長をしたと考えられており、類似の低結晶性を有するとも指摘されている。しかしながら、イモゴライトほど結晶性が高くないためか、アロフェンの局所的な結晶構造は統一的な見解がなされていない。アロフェンにおいては、SiO四面体はSiO四面体の単量体とカオリン鉱物由来のSiO四面体シートの2種が存在する、AlO八面体はギブサイト構造のシートを構成するAlO八面体だけでなくAlO四面体としても一部存在する、等が当業者の共通の認識である。アロフェンは数nmの中空粒子を形成しており、2SiO・Al・3HO付近の組成比を有する。比表面積も高く、約600m/gと報告されている。ここで、前記一般式に記載されている水の量はアロフェンやイモゴライトの局所的な結晶構造に含まれる結晶水の量であり、吸着水の量ではない。このような結晶水の多さも、アロフェン粒子粉末の耐熱性が低い理由の一つと発明者は推定している。
合成される非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末も1970年以降活発に報告されている。火山灰中等に含まれる天然非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末と合成の非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の大きな違いは不純物含有量である。天然の非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末にはFeやMgを多く含んでいる。合成の非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末を得るために、水系の溶媒で反応温度も100℃以下の常圧合成や100℃を超える水熱合成が検討されてきた。
一般に、非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末は水溶性ケイ素原料と水溶性アルミニウム原料を撹拌混合した後、pHを中性付近に調整し、混合溶液の加熱反応をすることで得ることができる。高い比表面積と優れた極性ガス吸着性能を有する非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末は、室温でガス吸着作用と高温での吸着ガス脱離作用とを繰り返すことができる。従って、非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末は空調用吸着剤に適している。但し、ガスの吸着・脱着といった繰り返しの長期利用のためには、非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末を高温環境化に晒す程度や頻度を抑える必要がある。例えば、空調用吸着剤において、100℃以下の低温での再生、即ち、吸着ガスの脱離操作が検討されている。いずれにせよ、上記利用に対し、非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の耐熱性は必要である。
空調用吸着剤の一般的な形として吸着ローターシステムがある。つまり、紙や樹脂、或いは多孔質セラミック等の担持体に吸着剤を担持させ、ローター型に加工して用いるシステムである。この加工の際に、吸着剤含有分散液から吸着剤を担持させている。しかしながら、前記分散液に用いた分散剤等の有機物も吸着ローターに残存してしまうため、吸着ローターに熱処理を施す工程が存在する。そのため、ローター加工時にも吸着剤そのものに耐熱性が求められている。
従来技術として、高い比表面積と優れた極性ガス吸着性能を有する非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末は特許文献1〜2に開示されている。しかしながら、これらに示されている非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末は300℃以上で焼成をすると比表面積が大きく低下すると共に、大幅に水蒸気吸着量も低下することが分かっていた。
特許文献1の技術で示されている製造方法の水溶性ケイ素原料と水溶性アルミニウム原料は、ケイ素とアルミニウムのモル比のみを考慮して原料混合している。その後、pHを調整して脱塩し、110℃以下の反応を経て、非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末を得ている。しかしながら、この方法では耐熱性の非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末を得ることが困難であり、また、原料混合時点でゲル化を引き起こすため工業的なプロセスでの生産が困難であった。
上記の長時間高温反応以外にも水熱条件での反応も示されている(特許文献2)。しかしながら、工業的量産を考慮すると100℃以上の水熱反応では高圧容器の設備保全や作業安全面からも反応設備の密閉性を高める必要がある。そのため、水熱反応系の加熱昇温と冷却降温に時間がかかってしまう。従って、短時間であっても水熱処理は生産プロセスの中で律速となる。そのため、水熱処理時の反応濃度を上げることによって、水熱反応温度が高い場合でも、粒子粉末生産の効率向上に寄与できるよう改善する必要がある。
C.S.Ross,et al.,「Halloysite and Allophane」 Geological Survey, United States Department of the Interior,(1934)185−G,p.135−148. 須藤談話会編「粘土科学への招待 〜粘土の素顔と魅力〜」三共出版、2000年6月26日 R.L.Parfitt著,「Allophane and imogolite:role in soil biogeochemical process」,Clay Minerals,2009年,vol.44,p.135−155.
特開2008−179533号公報 国際公開第09/084632号パンフレット
高い比表面積を有し、水蒸気に対して高吸着量で、且つ相対湿度(RH)に比例して水蒸気吸着性能が向上する非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末は提供されているが、その耐熱性は十分であると言えない。また、前記耐熱性を有する非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の製造方法において、工業的観点から高効率な製造方法が提供されているとは言い難い。
即ち、前出特許文献1〜2には、水蒸気を始めとした極性ガスを吸着するのに優れた非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末とその合成方法が記載されている。しかしながら、記載されている合成方法で得られた非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末は十分な耐熱性を有しておらず、ローター加工時や極性ガスの吸脱着繰り返し利用時において、ガス吸脱着性能の急激な劣化が必ず起こり得ると考えられる。
また、前出特許文献1〜2に記載されている合成方法で反応系の高濃度化を試みたとき、水溶性ケイ素原料と水溶性アルミニウム原料を混合した時点でゲル化を引き起こしてしまった。従って、ビーカースケールでは水の追加や手操作でのかき混ぜという作業で対応することできるが、該作業時に危険も伴い、更には工業的に対応するのは困難である。
加えて、特許文献1〜2に記載の技術では水溶性ケイ素原料と水溶性アルミニウム原料を混合後にpH調整するものの、脱塩処理後の濃縮は全く示唆されていない。仮に前記技術において濃縮操作の追加を試みても、固形分濃度80g/L付近まで濃縮した時点で、濃縮されたスラリーは流動性を失い、その後の加熱処理によっても反応系内を均一にするのは困難であった。
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって達成できる。
即ち、本発明は、比表面積650〜900m/gを有する一般式a NaO・b SiO・Al・n HOで表される非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末において、aは0.05〜0.29、bは1.40〜2.60、nは0.50〜1.25のmol範囲であり、かつ化学シフト−120〜−60ppmの範囲の29Si−NMRスペクトルが−78.9〜−77.0ppmに位置する単一のピークと−110〜−79.0ppmに位置する2〜6つの複数のピークの重ね合わせで表されることを特徴とする非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末である。(本発明1)。
また、本発明は、化学シフト−120〜−60ppmの範囲の29Si−NMRスペクトルを示す各々のピークのピーク形状関数がガウス関数で表され、決定係数Rが0.99以上である本発明1記載の非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末である。(本発明2)。
また、本発明は、化学シフト−110.0〜−79.0ppmの範囲29Si−NMRスペクトルを示す各々のピークにおいて、最も大きいピーク面積を有するピークに対する−91.9〜−90.0ppmに位置する半価幅5ppm以下のピークとの面積比が0.080〜0.200である本発明1又は2記載の非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末である。(本発明3)。
また、本発明は、300℃−1時間焼成後の比表面積の減少率が10%以下である本発明1〜3のいずれかに記載の非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末である。(本発明4)。
また、本発明は300℃−1時間焼成後の相対湿度60%の水蒸気吸着量の減少率が12%以下である本発明1〜4のいずれかに記載の非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末である。(本発明5)。
また、本発明は、水溶性ケイ素原料とアルカリ原料を含む溶液を調整する第一工程、得られた溶液に水溶性アルミニウム原料の添加によって添加後の混合溶液中のAl/OHのmol比が2.0〜3.0、Si/Alのmol比が0.7〜1.4、pHが6.0〜8.0に調整され、反応する第二工程、得られた混合スラリーを水洗と濃縮でpHを7.0〜10.0に調整する第三工程、得られたスラリーを温度170〜250℃で水熱処理する第四工程を有する本発明1〜5のいずれかに記載の非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の製造方法である。(本発明6)。
また、本発明は、本発明6記載の製造方法であって、第四工程における固形分濃度が90〜300g/Lである非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の製造方法である。(本発明7)。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末は、水蒸気を始めとし、エタノール、アセトン、酢酸エチル等の極性有機溶媒のガス、或いは、酢酸やアンモニア、悪臭の要因の硫化水素、窒素酸化物や硫黄酸化物といった有害ガスを吸着し、捕捉することができる。該粒子粉末の耐熱性は高いため、空調用の除湿剤、有機溶媒回収用吸着剤、脱臭剤及び有害ガス吸着剤等の幅広い分野に応用できる。更には、吸着ガスを脱離させるために加熱工程を経ても問題なく、ガス吸着・脱離の繰り返し利用に適切である。また、本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末は300℃−1時間焼成後も、高い比表面積を有し、水蒸気吸着性能の低下も観察されない。従って、加工時に焼成を必要とするような吸着ローター用の吸着剤にも好適である。
更に具体的には、本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の300℃−1時間の焼成後においても、相対湿度60%の水蒸気吸着量は高い値を維持しており、その減少率は12%以下である。また、本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の製造方法は工業的な観点から、高効率な製造方法である。
実施例1で得られた非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の透過型電子顕微鏡(TEM)による観察写真である。 実施例1で得られた非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末のX線回折(XRD)プロファイルである。 実施例1で得られた非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末のフーリエ変換赤外分光(FT−IR)スペクトルである。 実施例1で得られた非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の固体27Alの核磁気共鳴(NMR)スペクトルの実測値である。 実施例1で得られた非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の固体29Si−NMRスペクトルの実測値、及び計算値である。
本発明の構成をより詳しく説明すれば次の通りである。
先ず、本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末について述べる。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末は、その名の通り非晶質であり、元素の並びにほとんど周期性はない。化学構造は一般式a NaO・b SiO・Al・n HOで表わされる。ここで、一般式のAlを1molとしており、bの値はケイバン比(SiO/Alのmol比)とも呼ばれており、また、前記一般式中のHOは結晶水を表している。Si4+とAl3+は互いにO2−を共有する箇所が存在するため、Si4+周辺は電気的に中性であっても、Al3+周辺はマイナス1価として帯電している。そのため、Al3+周辺は電気的中性になるようMイオンで補われる。該Mイオンは雰囲気によりイオン交換され、前記粒子粉末の系外へ出されることもある。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の一般式において、aは0.05〜0.29のmol範囲である。0.05未満の場合、構造中にOH基の存在量が増え、前記粒子粉末の表面の細孔を塞いでしまい、比表面積が低下する傾向にあるため好ましくない。0.29を超える場合、吸着性能に大きな影響は及ぼさないが、粉体pHが高くなり、粒子粉末の加工面で問題が生じやすくなるため好ましくない。より好ましくは、0.07〜0.27のmol範囲であり、更により好ましくは、0.08〜0.25のmol範囲である。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の一般式におけるNaOのNaは非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末合成後にイオン交換で他の元素に置き換えることも可能である。その元素はLi、Mg、K、Ca、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Sr、Y、Zr、Ag、Cs、Baである。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の一般式において、bは1.40〜2.60のmol範囲である。1.40mol未満の場合、得られる粒子粉末において、非晶質アルミノケイ酸塩粒子より寧ろ規則的なギブサイト結晶構造を有するγ−Al(OH)粒子が主体的になる。そのため、非晶質アルミノケイ酸塩粒子の非晶質構造に由来していた細孔が少なくなり、BET比表面積が下がってしまうため好ましくない。2.60molを超える場合、得られる粒子粉末において、非晶質シリカが主体的となり、吸着性能が下がってしまう。即ち、非晶質シリカと水蒸気の吸着性能の差がなくなってしまうため好ましくない。また、bが1.40mol未満の場合や2.60molを超える場合、得られた粒子粉末の300℃−1時間焼成によって、試料の比表面積が著しく低下してしまうため好ましくない。より好ましくは、1.50〜2.50のmol範囲であり、更により好ましくは、1.60〜2.40のmol範囲である。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の一般式において、nは0.50〜1.25のmol範囲である。0.50未満の場合、結晶水が少なくなり、規則的な結晶構造を作り、該構造の周期性は高くなる。その場合、高い比表面積を維持することは困難となる。1.25を超える場合、試料中の結晶水が多すぎて所定の耐熱性を得ることが困難である。より好ましくは、0.60〜1.15のmol範囲であり、更により好ましくは、0.70〜1.10のmol範囲である。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末はX線回折(XRD)プロファイルにおいて結晶由来のピークがほとんど観測されない程度の非晶質性を示し、ほぼ低結晶性であり、アロフェンに属すると言及できることが好ましい。更に好ましくは、カオリナイト又はハロイサイトの単位胞を1〜30個並べた元素配列の周期性を示すことが好ましい。原子レベルな観点から述べると、AlO八面体はギブサイト構造の八面体シート同様のハニカム状のシートを有し、また、SiO四面体の3つのOを共有するカオリン鉱物由来のSiO四面体シートと単量体のSiO四面体を有している。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末はFT−IRスペクトルにおいて、930〜990cm−1でSiO四面体ユニットのSi−Oに由来する振動スペクトルを有することが好ましい。より好ましくは940〜980cm−1である。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の比表面積は650〜900m/gである。ここで、比表面積とはBET法で測定された値であり、以下、BET比表面積は比表面積と同じ意味とする。BET比表面積が650m/g未満の場合には、水蒸気吸着量が低下するため好ましくない。BET比表面積が900m/gを越えるとガス吸着性能は問題ないが、粉末状にした時の粉塵が多くなりハンドリング性が悪くなるため好ましくない。好ましいBET比表面積は700〜850m/gである。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の27Al−NMRスペクトルにおいて、化学シフト−15〜15ppmの範囲に位置する主のピーク強度に対して、化学シフト−80〜30ppmの範囲に位置する副のピーク強度との比は0.5以下であることが好ましい。化学シフト−15〜15ppmの範囲に位置するピークはAlO八面体の存在を意味し、−80〜30ppmの範囲に位置するピークはAlO四面体の存在を意味する。AlO八面体の存在はアロフェンの構造の安定化に作用する。しかしながら、AlO四面体はアロフェン中のSiO四面体シートのSiO四面体と置換され、アロフェンの構造に欠陥をもたらし、得られる粒子粉末の耐熱性に影響を与える可能性がある。より好ましいピーク強度比は0.4以下、更により好ましいピーク強度比は0.3以下である。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末のAlに対して10mol%以下であればAlの代わりに他の金属元素を導入することが可能である。その金属元素はMg、Ca、Ti、V、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Y、Zrである。10mol%を超えて導入するとAlO八面体及びSiO四面体の配列に影響を及ぼし、得られた粒子粉末の比表面積や耐熱性を低下させてしまうため好ましくない。より好ましい前記金属元素導入量は8mol%以下、更により好ましくは6mol%以下である。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の29Si−NMRスペクトルは、化学シフト−120〜−60ppmの範囲において、−78.9〜−77.0ppmに位置する単一のピークと−110.0〜−79.0ppmに位置する2〜6つの複数のピークの重ね合わせで表される。一般に、29Si−NMRスペクトルの化学シフトはSiO四面体の重合度に起因する。例えば、−78.9〜−77.0ppmに位置する単一のピークはSiO四面体のOが隣接するSiO四面体と共有していないことを意味する。即ち、単量体のSiO四面体を意味し、Q値のピークである。
一方、−110.0〜−79.0ppmに位置する複数のピークは、任意のSiO四面体のOを共有しているSiO四面体の数の違い、即ち、SiO四面体の重合度の違いや、前記Oを共有しているSiO四面体のSiがAlに置換されてAlO四面体としての存在していることを意味する。SiO四面体が隣接するSiO四面体とOを共有する数は1〜3であり、各々、Q1〜Q値のピークと呼ばれる。ここで、XRDプロファイルから3つのSiO四面体がOを共有しているSiO四面体シートの存在が示唆されていることを考慮すると、−110.0〜−79.0ppmに位置する複数のピークの一つはQ値のピークの可能性が高い。また、27Al−NMRスペクトルからAlO四面体の存在も示唆されている。従って、−110.0〜−79.0ppmに位置するピーク2〜6つの複数のピークの重ね合わせで表現できる主のピークはQ値のピークであり、その他はQ1〜Q値のピークや、AlO四面体が関与したQ1〜Q値のピークの可能性がある。結果として、最大6つのピークの重ね合わせで表現できる。ここで、カーブフィッティングは十分になし得るように、最低限のピーク数を利用した。一方、−110.0〜−79.0ppmで得られたスペクトルにおいて、単一のピークでは十分なフィッティング結果が得られなかった。従って、より好ましい重ね合わせで表現できるピーク数は2〜4、更により好ましくは2、3であることが好ましい。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末において、化学シフト−120〜−60ppmの範囲の29Si−NMRスペクトルを示す各々のピークのピーク形状関数がガウス関数で表され、決定係数Rが0.99以上であることが好ましい。ピーク形状関数は他の候補として、ローレンツ関数や擬Voight関数であっても構わないが、決定係数Rが1に近く、単純な関数としてガウス関数を選択している。また、決定係数Rが増加して1に近づかない場合、それ以上、ピーク形状関数を増やさなかった。決定係数Rはより好ましくは0.992以上である。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末において、化学シフト−110〜−79.0ppmの範囲の29Si−NMRスペクトルについて更に詳しく述べる。前記範囲の各々のピークにおいて、最も大きいピーク面積を有するピークに対する−91.9〜−90.0ppmに位置する半価幅5ppm以下のピークとの面積比が0.080〜0.200であることが好ましい。ここで、−91.9〜−90.0ppmに位置する半価幅5ppm以下のピークは均一なSiO四面体の配列に由来するQ値のピークに該当すると発明者は考えている。従って、前記ピークが非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の耐熱性を上げる為には、アロフェン構造として、SiO四面体シート内のSiO四面体がより均一となる必要がある。即ち、得られるQ値のピークのピーク幅は狭く、ピーク面積比は高くなる必要がある。一方、最も大きいピーク面積を有するピークもQ値のピークに該当するかもしれない。しかしながら、前記ピークはSiO四面体とAlO四面体の無秩序性に起因して半価幅が大きく、純粋なQ値のピークに比べ、アロフェン構造の不安定に寄与すると推測される。従って、AlO四面体が関与したQ値のピークに対するQ値のピークの面積比が0.080を下回ると得られる粒子粉末の熱安定性が低下するので好ましくない。また、前記面積比が0.200を超える粒子粉末は製造することができなかった。より好ましい範囲は0.082〜0.195である。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の300℃−1時間焼成後の比表面積の減少率10%以下が好ましい。ここで、該減少率とは、本発明の粒子粉末と前記焼成後の粒子粉末のBET比表面積の差を、本発明の粒子粉末のBET比表面積で除した値であり、百分率で表した値である。前記比表面積の減少率が10%を超える場合は、粒子粉末の品質劣化に直結することを意味し、ガス吸脱着の繰り返し利用の際にも劣化を引き起こす為好ましくない。より好ましい比表面積の減少率は9.5%以下であり、更により好ましくは9.0%以下である。前記減少率の下限値は0%であるが、1%であっても構わない。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の一次粒子の形状は粒状又は板状が好ましい。また、該粒子粉末の平均一次粒子径は1〜50nmが好ましい。より好ましくは2〜30nmである。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の300℃−1時間焼成後の相対湿度60%の水蒸気吸着量の減少率は12%以下であることが好ましい。ここで、該減少率とは、本発明の粒子粉末と前記焼成後の粒子粉末の水蒸気吸着量同士の差を、本発明の粒子粉末の水蒸気吸着量で除した値であり、百分率で表した値である。12%を越える場合は、耐熱性が低く、安価な他の吸着剤と同程度であり、優位性が示せなくなり好ましくない。より好ましい水蒸気吸着量の減少率は11.5%以下、さらに好ましいのは11%以下である。前記減少率の下限値は0%であるが、1%であっても構わない。
次に、本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の製造方法について述べる。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の製造方法は、水溶性ケイ素原料とアルカリ原料を含む溶液を調整する第一工程、得られた溶液に水溶性アルミニウム原料の添加によって添加後の混合溶液中のAl/OHのmol比が2.0〜3.0、Si/Alのmol比が0.7〜1.4、pHが6.0〜8.0に調整され、反応する第二工程、得られた混合スラリーを水洗と濃縮でpHを7.0〜10.0に調整する第三工程、得られたスラリーを温度170〜250℃で水熱処理する第四工程を有する製造方法であることが好ましい。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の製造方法において、第一工程で用いる水溶性ケイ素原料はオルトケイ酸ナトリウム、水ガラス、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)等を使用することができる。アルカリ原料は炭酸アルカリ水溶液としては炭酸ナトリウム水溶液、炭酸カリウム水溶液、炭酸アンモニウム水溶液等であり、水酸化アルカリ水溶液として水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を使用することができる。ここで、Siの量やOHの量は原料仕込みで決定している。但し、炭酸アルカリ水溶液のCO 2−イオン1molの場合、OHの量は1molと見積もっている。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の製造方法において、第二工程で用いる水溶性アルミニウム原料は硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム等を使用することができる。第一工程で得られた水溶液に前記アルミニウム原料を混ぜることで、混合溶液を作製できる。該混合により、反応は開始し、混合溶液は混合スラリーとなることができる。
第二工程で用いる水溶性アルミニウム原料に対して10mol%以下の金属塩原料を混合して用いることが可能である。その金属元素はMg、Ca、Ti、V、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Y、Zrである。それぞれの元素の塩化物、硫酸塩、硝酸塩のどれでも良いが、水溶性の塩であることが好ましい。
水溶性アルミニウム原料添加後の混合溶液において、Al/OHのmol比は2.0〜3.0であることが好ましい。2.0未満の場合、原料添加時に増粘やゲル化を引き起こし均一な反応をさせることが困難であり好ましくない。3.0を越える場合、後段の工程を経て得られる非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の吸着性能が下がってしまうため好ましくない。より好ましいAl/OHのmol比は2.1〜2.9、更に好ましくは2.2〜2.8である。
水溶性アルミニウム原料添加後の混合溶液において、Si/Alのmol比は0.7〜1.4であることが好ましい。0.7未満であると第四工程を経た時点で結晶性のアルミノシリケートが生じて吸着量や比表面積が下がるため好ましくない。1.4を超えると得られる粒子粉末はかなりの非晶質性であり、比表面積の低い非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末が得られるため好ましくない。より好ましくはSi/Alのmol比が0.8〜1.35、さらに好ましくはSi/Alのmol比が0.9〜1.3である。
第二工程で行うpH調整は前述の全原料添加後に行う必要がある。pH調製用の酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、シュウ酸、酢酸等を使用することができる。pH調製用のアルカリとしては、炭酸アルカリ水溶液の場合、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸カリウム水溶液、炭酸アンモニウム水溶液等であり、水酸化アルカリ水溶液の場合、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を使用することができる。調整後のpHの範囲は6.0〜8.0であることが好ましい。調整するpHが6.0未満、或いは8.0を超える場合、第四工程を経て得られる粒子粉末の比表面積は低下し、ガス吸着性能も低下する。より好ましいpHは6.2〜7.9、更により好ましくは6.5〜7.8である。pH調整後の反応時間は10分〜3時間が好ましい。反応時間の目安はpHが安定する時間であり、長時間放置しても、得られる粒子粉末の性能に大きな影響は及ぼさない。より好ましくは、15分〜2時間30分である。
第一工程で言及した通りの原料の添加順や添加量を調整することによって、第二工程で得られる混合スラリーの増粘やゲル化を防ぐことができる。固形分濃度が50g/L未満のときは原料添加後の増粘も低く、生産上問題は無い。しかしながら、生産性を高めるために、それ以上の濃度を採用すると、原料添加後にゲル化を引き起こし生産が不可能となっていた。従って、本発明の第二工程において、原料の混合スラリーの固形分濃度は50〜110g/Lであることが好ましい。この範囲であれば、混合スラリーの増粘やゲル化を引き起こすことなく、第三工程であるスラリー水洗と濃縮のためのタンク移送等も可能である。ここで、前記固形分濃度は、後述する通り、混合スラリー体積を計算し、該混合スラリー乾燥後の固形分の重量から算出される方法で算出される。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の製造方法において、第三工程におけるスラリー水洗の終点は濾液の電気伝導度で計測するのが好ましい。該終点の電気伝導度の値は50μS/cm〜800μS/cmが好ましい。50μS/cm未満は到達するまでに時間が長くかかるため、生産性の観点から好ましくない。800μS/cmより大きい場合は後段の工程を経て得られる非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の吸着性能が下がってしまうため好ましくない。
スラリー水洗と濃縮によって、混合スラリーのpHを7.0〜10.0に調整することが好ましい。7.0未満の場合、または10.0より大きい場合は後段の工程を経て得られる非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の吸着性能が下がってしまうため好ましくない。より好ましくはpH7.2〜9.8、さらにより好ましくはpH7.5〜9.5である。
また、第三工程で得られるスラリー中の粘度は1〜400mPa・sの範囲であることが好ましい。1mPa・s未満の場合、低濃度のスラリーとなり、1バッチ当り得られる粒子粉末の量は少なく、生産性の観点から好ましくない。400mPa・sを超える場合、ハンドリング性の高いスラリーとは言い難い。より好ましくは10〜350mPa・sの範囲である。
第四工程のスラリー中の固形分濃度は第三工程の水洗と濃縮によって調整することができる。即ち、第三工程で得られるスラリー中の固形分濃度は90〜300g/Lが好ましい。ここで、スラリー濃度とは、第四工程後のスラリーを乾燥し、得られる固形分重量を前記乾燥前のスラリーの体積で割った値である。第二工程の混合スラリー中の固形分濃度も同様の手法で計算される。90g/L未満では第四工程の反応濃度が低く生産効率が悪くなるため好ましくない。300g/Lより高濃度ではスラリーの流動性が悪くなり、第三から第四工程の設備へスラリーを移送できないため好ましくない。より好ましくは100〜280g/L、さらに好ましくは110〜260g/Lである。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の製造方法において、第四工程の水熱処理の温度は170〜250℃であることが好ましい。170℃未満の場合、得られる粒子粉末の諸特性(比表面積等)を満たすために、水熱処理の時間が、昇温時間と冷却時間を足し合わせた時間より長くなってしまう。結果として、粒子粉末の単位時間当りの生産効率が落ちてしまうため好ましくない。250℃より高いと結晶性カオリナイトが生じてしまい、BET比表面積も低く、吸着性能が低下するため好ましくない。より好ましい水熱処理温度は180〜240℃、更に好ましい水熱処理温度は190〜230℃である。
第四工程の水熱処理の時間は1〜8時間が好ましい。1時間未満の場合は得られる非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の吸着性能が下がってしまうため好ましくない。8時間より長い場合は第一工程〜第四工程での処理が24時間サイクルで回すのが困難となり、生産レート低下につながるため好ましくない。より好ましい水熱処理時間は2〜6時間である。
第四工程終了後、常法により、水洗、乾燥、粉砕を行うことができる。この操作により、粒子粉末が得られる。
<作用>
本発明において重要な点は、本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末は300℃−1時間で焼成した前後で比表面積と水蒸気吸着量の減少率が非常に小さく、耐熱性を有するという事実である。また、本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の製造方法では、水熱反応時の固形分濃度を90〜300g/Lと高濃度にすることができ、前記粒子粉末の生産性を高めることができるという事実である。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の耐熱性が向上した理由は明らかではないが、該粒子粉末中の結晶水の量を低減でき、低結晶性ながらもギブサイト構造のAlO八面体シート、並びにSiO四面体の単量体及びカオリン鉱物由来のSiO四面体シートを有する構造をとったためと発明者は推定している。このような構造は前述の高濃度水熱反応によって達成できたと推測している。
本発明の代表的な実施の形態は次の通りである。
試料の比表面積値はBET法により測定した。測定装置はマルチソーブ(カンタクローム・インスツルメンツ・ジャパン製)を使用して測定した。前処理条件として、試料に窒素ガスを通気しつつ、120℃、2hの条件で脱気をした。
試料の耐熱性を測るために、試料2gを磁製るつぼに量り取り、箱型電気炉の中で昇温速度10℃/min、到達温度300℃、1時間保持で焼成をした。前記磁製るつぼを取り出した後、放冷して、BET比表面積を測定し、比表面積減少率を算出した。後述する水蒸気吸着量減少率測定における試料の300℃−1時間焼成も同様の手順で行った。
試料のNa、Si、及びAlの含有量測定に、蛍光X線分析装置Rigaku RIX2100を用いた。各々、NaO、SiO、及びAlとみなした。
試料の構造内の結晶水量は下記の方法で求めた。先ず磁製るつぼに粒子粉末を2g量り取り、箱型乾燥機内で150℃の温度で20時間加熱した。その後、湿度10%未満のデシケーター内で放冷して、試料の乾燥重量を量り、これを重量(A)とした。次に、前記放冷した磁製るつぼを、予め700℃に加熱していた箱型焼成炉に入れ、1時間保持した。その後、再びデシケーター内で放冷して試料重量を量り、これを重量(B)とした。{重量(A)−重量(B)}/重量(A)×100の式で求められた値を強熱減量(単位:重量%)とした。この値と蛍光X線で得られたNa、Si、Alの含有量を用いて、一般式a NaO・b SiO・Al・n HOの各係数をmolで算出した。
試料の平均一次粒子径はTEM装置JEM−F200(日本電子(株)製)で測定した。代表的な粒子から平均一次粒子径を見積もった。
試料の結晶相の同定にXRD装置D8 ADVANCE(BRUKER製)(管球:Cu、管電圧:40kV、管電流:40mA、ゴニオメーター:広角ゴニオメーター、サンプリング幅:0.010°、走査速度:6°/min、発散スリット:0.2°、受光スリット:0.03mm)を使用した。
試料の各元素間の化学結合の振動モードに関するスペクトルはFT−IRサーモフィッシャーサイエンティフィック(株)製 Nicolet iS5を用いて測定した。分解能は4cm−1、積算回数は16回であり、ATR(全反射測定)法で測定した。
試料の核種27Alの化学シフトや配位状態はNMR装置ECA400型(日本電子(株)製)を用いて評価した。磁場強度は9.39T(400MHz)である。測定手法はDD(Dipolar Decoupling)法、試料管は3.2mmのものを用いて、周波数21kHzで回転させて測定した。積算回数は1024回、硝酸アルミニウムを外部標準物質(0ppm)として用いた。
試料の核種29Siの化学シフトや配位状態はNMR装置ECA400型(日本電子(株)製)を用いて評価した。磁場強度は9.39T(400MHz)である。測定手法はCP(Cross Polarization)法、試料管は3.2mmのものを用いて、周波数6kHzで回転させて測定した。積算回数は1500回、ポリジメチルシロキサンを外部標準物質(−34ppm)として用いた。
本発明に係る試料のデータにおいて、29Siの化学シフト−120〜−60ppmの範囲に着目し、−78.9〜−77.0ppmに位置する単一のピークと−110〜−79.0ppmに位置する2〜6つの複数のピークの重ね合わせで表されることを確認した。用いたピーク形状関数はガウス関数で、フィッティングにおける決定係数Rを算出した。低い化学シフトの値からj番目の位置のピークに対し、ピークパラメータとして、ピーク面積Sj、ピーク位置Pj、半価幅Wj、ピークの高さHjと名づけた。即ち、j=1は−110〜−92.0ppmに位置するピーク、j=2は−91.9〜−90.0ppmに位置するピーク、j=3は−89.9〜−79.0ppmに位置するピーク、j=4は−78.9〜−77.0ppmに位置するピークである。j=5〜7は決定係数Rを1に近づけるため、任意の位置で使用した。ここで、ピーク強度の絶対値には物理的な意味は無く、ピーク面積Sjやピーク強度Hjは同スペクトル中の面積比や強度比として意味をなす。j=2のピークの半価幅は5ppmが以下と小さく、参考文献1等の報告によるカオリン鉱物の測定データを考慮すると、均一なSiO四面体シート由来のQ値のピークと推察される。また、−110〜−79.0ppmに位置する最もピーク面積が大きいk番目のピークもQ値のピークの可能性がある。しかしながら、Al置換やSiO四面体が不均一で構造欠陥を有してk番目のピークの半価幅が非常に高かったと考えられる。従って、S2/Skの面積比を耐熱性に関連するパラメータとした。
−110〜−79.0ppmに位置するピークのフィッテングについてより詳細に説明する。ガウス関数のピーク数を増やして、決定係数Rの値を1に近づけることも可能であった。しかしながら、決定係数Rの値0.99を基準とし、それを超えたとき、それ以上、ガウス関数のピーク数を増やさなかった。従って、−110〜−79.0ppmに位置するピークは最大6つのガウス関数でフィッテングできたが、便宜上、それ以下のピーク数でフィッティングしている。
参考文献1 T.Watanabe,et al.,「29Si− and 27Al−MAS/NMR study of the thermal transformations of Kaolinite」 Clay Minerals(1987)vol.22,p.37−48.
試料の水蒸気吸着量は300℃−1時間焼成前(即ち、未処理)、該焼成後、共にベルソープaqua3(マイクロトラック・ベル(株)製)を用いて測定した。測定サンプルは試料フォルダーに充填後、予め真空ポンプで減圧した。同時に、該フォルダーを温度120℃で2.5時間加熱をし、フォルダー内圧が10−2kPaまで減圧したことを確認した。その後、窒素置換を行ったもの用い、相対湿度をパラメータとして、温度25℃にて水蒸気吸着量を測定した。
試料製造時のスラリーの粘度はE型粘度計(東機産業(株)製TVE−35H)を用いて、回転数50rpmで測定した。
実施例1:非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の製造
内容積800Lの反応容器中に、Siとして5.0mol/Lの3号ケイ酸ナトリウム溶液120Lを投入した後、10NのNaOH溶液を25L追加して撹拌して第一工程を終了した。
次に、400Lの供給用タンクにAlとして2.0mol/Lの塩化アルミニウム溶液295Lを準備した。該塩化アルミニウム溶液を前述の反応容器に添加しながら撹拌し、295Lすべて混合した。原料混合後の仕込みSi/Alモル比は1.02(仕込みケイバン比SiO/Alは2.04モル比)、Al/OHモル比は2.36であった。ここでOHは第一工程で添加したNaOHの仕込み値である。その後、混合溶液を40℃に昇温して、pHを測定した。pHが4.31であったので、6NのNaOH溶液をpH7.1になるまで添加して、反応を進行させた。pH値が7.1±0.1の範囲で30分安定した時点で第二工程を終了した。
得られた混合スラリーを温度40℃でフィルターシックナーを用いて水洗した。ろ液の電気伝導度が300μS/cm以下になるまで水洗し、スラリーを530Lまで濃縮した時点で第三工程を終了した。該濃縮スラリーのpHは8.5、スラリーの固形分濃度は150g/L、粘度は57mPa・sであった。
第三工程で得られたスラリーを容積800Lのオートクレーブに移送した。その後、昇温速度1℃/分で加熱して、180℃に保持したスラリーを6時間かけて水熱反応を行った。その後、オートクレーブを放冷して第四工程を終了した。該反応後のスラリーをフィルターシックナーで300μS/cm以下まで水洗して、スラリーを箱型乾燥機に入れた。乾燥温度110℃の設定で乾燥、粉砕後、本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末を得た。第四工程直後のスラリーを乾燥して、前記スラリーの固形分濃度150g/Lを算出している。
得られた試料のBET比表面積が753m/gであった。蛍光エックス線分析での元素含有量と強熱減量の測定値から、一般式a NaO・b SiO・Al・n HOのa、b、及びnの値を算出したところ、各々、0.13、1.98、及び、1.04molであり、ケイバン比bは出発原料の仕込みケイバン比と同程度であった。
得られた試料のTEM写真を図1に示す。5nm程度の一次粒子が強く凝集体を形成していた。また、図2に得られた試料のXRDプロファイルを示すように、Haloピークも含んでいた。従って、試料は非晶質で、低結晶性であり、TEMの一次粒子サイズからもアロフェンとみなした。XRDプロファイルの2θとして、21°、26°、37°、40°、54°、及び63°付近にブロードなピークが確認できる低結晶性のアルミノケイ酸塩であった。得られたプロファイルは解析の結果、ハロイサイト又はカオリナイトの単位胞を1〜30個並べた程度のプロファイルであり、低結晶性のカオリンの可能性があった。このことはギブサイト構造のAlO八面体シートの存在と29Si−NMRでQ値のSiO四面体シートの存在を示唆するものであった。
得られた試料のFT−IRスペクトルを図3に示す。横軸は波数で縦軸は吸光度である。1200〜800cm−1、及び560cm−1付近と450cm−1付近にピークが確認できた。非特許参考文献3等を参考にすると、1200〜800cm−1において、1100cm−1のショルダーはSiO四面体の高い重合度を表し、SiO四面体シートの存在を示唆している。これは、XRDで示されたSiO四面体シート存在を支持する結果であった。また、980cm−1と900cm−1付近の2つのピークはイモゴライトと同様のスペクトルであり、SiO四面体単量体の存在、即ち、29Si−NMRでQ値のピークの存在も示唆された。
得られた試料の27Al−NMRスペクトルを図4に示す。0ppm付近のピークはAlO八面体、及び60ppm付近のピークはAlO四面体に起因する。実測値はシンボル■で表し、実線でフィッティングによる計算値を示した。ここで、計算値は図に示す4つのガウス関数の重ね合わせの値である。右から順にガウス曲線1、2、3、4と名づけた。AlO八面体由来のピークはガウス曲線1と2の重ねあわせで、AlO四面体由来のピークはガウス曲線3と4の重ねあわせである。前者の重ね合わせたピーク面積に対する後者の重ね合わせたピーク面積との比は0.47であった。従って、得られた試料において、AlO八面体が主体であった。また、AlO四面体はSiO四面体を置換している可能性がある。
得られた試料の29Si−NMRスペクトルを図5に示す。実測値はシンボル■で表し、実線でフィッティングによる計算値を示す。ここで、計算値はj=1〜4の各々のガウス関数による曲線の重ねあわせである。図に示すように、化学シフト−120〜−60ppmの範囲の29Si−NMRスペクトルはト−78.9〜−77.0ppmに位置する単一のピークと−110〜−79.0ppmに位置する3つピークの重ね合わせによって表せた。決定係数Rは0.994と1に近く、良いフィッティングができた。即ち、これ以上ガウス関数のピーク数を増やさなかった。j=2のピークの半値幅は3.05ppmと小さく、均一なSiO四面体の配列に由来するQ値のピークに該当した。このSiO四面体はシートを形成し、アロフェン構造の安定に寄与すると推測された。j=3のピークは半価幅と面積が他のピークより大きかったが、化学シフトの値が−89.49ppmであり、構造欠陥をもつQ値のピークと推測できる。従って、k=3とし、面積比S2/Skは0.090と高い値を示した。また、j=4のピークは化学シフトの値が−78.31ppmであり、イモゴライト同様のSiO四面体単量体のQ由来のピークであった。
得られた試料に対し、温度25℃、相対湿度(RH)60%において試料重量に対する水蒸気吸着量は49.6wt%であった。
300℃−1時間焼成後の試料のBET比表面積は712m/gであり、RH=60%で48.8wt%の水蒸気吸着量であった。比表面積と水蒸気吸着量は300℃−1時間焼成の影響をほとんど受けず、高い値を示した。即ち、比表面積、及び水蒸気吸着量の減少率は、各々5.4%、1.6%と非常に低く、耐熱性の高い試料であった。
表1に試料の製造条件を、表2に得られた試料の比表面積と組成式を、表3に29Si−NMRスペクトルで得られたピークに関するパラメータを、表4に水蒸気吸着量、300℃−1時間焼成後の水蒸気吸着量と比表面積、及びそれらの減少率を示す。後述する実施例と比較例の数値も表1〜4に記載した。
実施例2〜3、比較例1〜5
表1に示すように、第一、及び第二工程における水溶性ケイ素原料の種類、混合するアルカリ原料の種類・仕込み比、水溶性アルミニウムの種類・仕込み比、及びpH、並びに第三工程における固形分濃度・pH・粘度、第四工程における水熱処理温度と時間を種々変化させた以外は、実施例1と同様にして非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の試料を作製した。
比較例6〜12
比較例6〜12は既存の結晶性アルミノケイ酸化合物、非晶質アルミノケイ酸化合物、非晶質シリカである。即ち、比較例6はナトリウムA型の合成ゼオライト、比較例7はナトリウムX型の合成ゼオライト、比較例8は山形県板谷地区産出の天然ゼオライトで主成分がクリノプチロライトであり副成分としてモルデナイトを含むものである。比較例9〜10は天然の土壌中から産出したアロフェンである。比較例11は沈殿法を用いて作製された非晶質シリカである。比較例12はゲル化法を用いて作製された非晶質シリカである。
比較例6、7、及び8は各々結晶性のゼオライトであり、各々、ケイバン比bは1.94mol、2.32mol、及び9.92molで、比表面積は1.1m/g、416m/g、及び66m/gであり、本発明の範囲外であった。また、各々、水蒸気吸着量(RH=60%)は20.7wt%、25.5wt%、及び9.8wt%実施例に比べ低かった。比較例11と12は非晶質の合成シリカであり、比表面積は184m/gと666m/gであり、本発明の範囲外であった。また、得られた水蒸気吸着量(RH=60%)は8.1wt%と30.2wt%であり、実施例と比べると低かった。
表2に示すように、比較例4を除くと、試料の比表面積は本発明の範囲外で、小さかった。従って、これらの試料はガス吸着剤に不向きであることが分かった。また、表3に示すように、比較例9と10は化学シフト−110〜−79.0ppmに位置するピークは一つで、半価幅W3が非常に大きく、ピーク高さH3が低く、かろうじて存在が認められる程度のブロードなピークであった。決定係数Rは0.8以下と小さく、ガウス関数のピーク数を2、3つ増やしてフィッティングしても、決定係数Rは全く増えなかった。そのため、−110〜−79.0ppmに位置するピークは一つとした。比較例9と10は一般にプロトイモゴライトと呼ばれている。比較例5において、j=2の場合で半価幅が5ppm以下のピークは存在せず、また、比較例2と4のS2/Skの値(k=1と3)は0.070と0.050と低かった。
表4に示すように、比較例1〜5の未処理の水蒸気吸着量(RH=60%)は27.4.〜40.2wt%であり、実施例の値に比べ低かった。また、300℃−1時間焼成後の水蒸気吸着量(RH=60%)16.5〜34.2wt%と更に低い値を示した。これは比表面積の減少率が10%を超えるような高い値であったためと推定できる。実施例の試料は比較例の試料に比べ、耐熱性が高かったことを示した。
本発明に係る非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末は、吸着性能を低下させること無く、従来低かった耐熱性を向上させることができた。従って、これまでよりも水蒸気をはじめとした吸着ガスの吸脱着繰り返し利用に対する耐久性や、吸着ローター加工時の加工性を向上させ、これまでより多用途に利用できる可能性を広げることができた。また、本発明に係る粒子粉末の製造方法は、水熱反応時の濃度を向上させることが可能であり、より生産効率の向上に寄与する。

Claims (7)

  1. 比表面積650〜900m/gを有する一般式a NaO・b SiO・Al・n HOで表される非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末において、aは0.05〜0.29、bは1.40〜2.60、nは0.50〜1.25のmol範囲であり、かつ化学シフト−120〜−60ppmの範囲の29Si−NMRスペクトルが−78.9〜−77.0ppmに位置する単一のピークと−110〜−79.0ppmに位置する2〜6つの複数のピークの重ね合わせで表されることを特徴とする非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末。
  2. 化学シフト−120〜−60ppmの範囲の29Si−NMRスペクトルを示す各々のピークのピーク形状関数がガウス関数で表され、決定係数Rが0.99以上である請求項1記載の非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末。
  3. 化学シフト−110.0〜−79.0ppmの範囲29Si−NMRスペクトルを示す各々のピークにおいて、最も大きいピーク面積を有するピークに対する−91.9〜−90.0ppmに位置する半価幅5ppm以下のピークとの面積比が0.080〜0.200である請求項1又は2記載の非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末。
  4. 300℃−1時間焼成後の比表面積の減少率が10%以下である請求項1〜3のいずれかに記載の非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末。
  5. 300℃−1時間焼成後の相対湿度60%の水蒸気吸着量の減少率が12%以下である請求項1〜4のいずれかに記載の非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末。
  6. 水溶性ケイ素原料とアルカリ原料を含む溶液を調整する第一工程、得られた溶液に水溶性アルミニウム原料の添加によって添加後の混合溶液中のAl/OHのmol比が2.0〜3.0、Si/Alのmol比が0.7〜1.4、pHが6.0〜8.0に調整され、反応する第二工程、得られた混合スラリーを水洗と濃縮でpHを7.0〜10.0に調整する第三工程、得られたスラリーを温度170〜250℃で水熱処理する第四工程を有する請求項1〜5のいずれかに記載の非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の製造方法。
  7. 請求項6記載の製造方法であって、第四工程における固形分濃度が90〜300g/Lである非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末の製造方法。
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