JP6485056B2 - 自在継手 - Google Patents
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- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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Description
一方のヨークのアーム部間に他方のヨークのアーム部が、各ヨークの軸挿通穴の軸線同士が直交するように配置されている。ニードル軸受は、軸部の外側に配置された複数の針状ころと、複数の針状ころと軸挿通穴との間に配置された円環体を有する外輪と、を有する。ニードル軸受により、両ヨークの各軸挿通穴内で十字軸の四つの軸部がそれぞれ回転自在に支持されている。
特許文献1には、常に軸受ケースの軌道とトラニオンの軸線とを平行に維持することにより、偏負荷が発生しないようにし、寿命低下を防止することを目的として、軸受ケースの外側面を凸球面状にするとともに、ヨークの軸受穴内側面を凹球面状とし、軸受ケースとヨークの軸受穴内側面を球面嵌合することが記載されている。
特許文献2には、ニードルローラにエッジロードが発生することを防止することと、シール環の破損やニードルローラの転動不良を回避することを目的として、ジャーナル軸部の端部とシール環との間の中間位置で、ジャーナル軸部の各々の周囲にニードルローラを収容する段差窪みを設けることが記載されている。
この発明の課題は、一対のヨークと十字軸とニードル軸受を有し、ニードル軸受の外輪をなす環状体の軸方向一端に内向きフランジ部を有する自在継手として、内向きフランジ
部に損傷が生じにくいものを提供することである。
(1) 一対のヨークと、十字軸と、ニードル軸受と、を有する。前記ヨークは、一対のアーム部と、これらのアーム部を連結する基部と、によりU字状に形成されている。前記アーム部に、前記十字軸の軸部を挿通する軸挿通穴が形成されている。一方のヨークの前記アーム部間に、他方のヨークの前記アーム部が、各ヨークの前記軸挿通穴の軸線同士が直交するように配置されている。
(2) 前記ニードル軸受は、前記軸部の外側に配置された複数の針状ころと、前記複数の針状ころと前記軸挿通穴との間に配置された円環体を有する外輪と、を有する。前記ニードル軸受により、前記ヨークの各軸挿通穴内で前記十字軸の四つの軸部がそれぞれ回転自在に支持されている。
(4) 前記軸部は、前記内向きフランジ部内に配置される部分に周溝を有する。
この発明の他態様は、上記構成(1) 〜(3) と下記の構成(5) を有する自在継手を提供する。
(5) 前記内向きフランジ部と前記軸部との間を密封する密封装置を有する。前記軸部の基端部は、前記軸部の前記針状ころが配置されている先端部より細く形成されている。前記基端部に、前記内向きフランジ部と前記密封装置が配置されている。
[第一実施形態]
<構成の説明>
図1に示すように、この実施形態の自在継手1は、一対のヨーク2と、十字軸3と、ニードル軸受4と、密封装置5を有する。
ヨーク2は、一対のアーム部21と、これらのアーム部21を連結する基部22と、によりU字状に形成されている。ヨーク2の基部22には、自在継手1で接続する軸がそれぞれ挿通される軸挿通穴22aと、軸挿通穴22aに挿通された軸をボルトで固定するためのボルト挿通穴22bが形成されている。
十字軸3は、胴部31と、胴部31に十字状に夫々形成された四つの軸部32と、で構成されている。ヨーク2の各アーム部21に、十字軸3の軸部32を挿通する軸挿通穴2
1aが形成されている。
外輪42は、円環体421と内向きフランジ部422と底板部423からなり、内向きフランジ部422が円環体421の軸方向一端に、底板423が円環体421の軸方向他端に一体化されている。内向きフランジ部422は、円弧状に湾曲しながら円環体421の径方向内側に向かう形状を有する。内向きフランジ部422の内径D422 は、軸部32の直径D32より大きい。つまり、軸部32の周溝32aが形成されている部分の最小直径は、内向きフランジ部422の内径D422 より小さい。
密封装置5は、芯金51と弾性部材52とからなり、弾性部材52はリップ部52aと環状部52bが一体化された形状を有する。芯金51が十字軸3の胴部31に固定され、弾性部材52のリップ部52aが、外輪42の内向きフランジ部422の外周部に接触している。弾性部材52の円環部52bは、軸部32の基端部322に外嵌されている。密封装置5により、内向きフランジ部422と軸部32との間が密封されている。
図3に示すように、トルク伝達時には、十字軸3の軸部32に軸線を傾ける力が作用するが、この実施形態の自在継手1では、軸部32が周溝32aで曲がるため、基端部322の軸線J1は傾くが、先端部321の軸線J2が傾くことが抑制される。これに対して、周溝32aがなく太さが一定の軸部では、全体が傾いて針状ころ41を胴部31側に押し出す力が生じて、針状ころ41が内向きフランジ部422に衝突し易い。
よって、この実施形態の自在継手1によれば、針状ころ41が内向きフランジ部422に衝突することが防止される。また、軸部32が曲がる時、内向きフランジ部422は軸32に接触しない。つまり、この実施形態の自在継手1では、内向きフランジ部422に損傷が生じにくい。
<構成の説明>
図4に示すように、この実施形態の自在継手1Aは、一対のヨーク2と、十字軸3Aと、ニードル軸受4と、密封装置5を有する。
ヨーク2は、一対のアーム部21と、これらのアーム部21を連結する基部22と、によりU字状に形成されている。ヨーク2の基部22には、自在継手1で接続する軸がそれぞれ挿通される軸挿通穴22aと、軸挿通穴22aに挿通された軸をボルトで固定するた
めのボルト挿通穴22bが形成されている。
一方のヨーク2のアーム部21間に、他方のヨーク2のアーム部21が、各ヨーク2の軸挿通穴21aの軸線同士が直交するように配置され、各アーム部21の軸挿通穴21a内に、十字軸3Aの四つの軸部32Aがそれぞれ、ニードル軸受4を介して配置されている。すなわち、ニードル軸受4により、各ヨーク2の軸挿通穴21a内で十字軸3Aの四つの軸部32Aがそれぞれ回転自在に支持されている。
外輪42は、円環体421と内向きフランジ部422と底板部423からなり、内向きフランジ部422が円環体421の軸方向一端に、底板423が円環体421の軸方向他端に一体化されている。内向きフランジ部422は、円弧状に湾曲しながら円環体421の径方向内側に向かう形状を有する。
内向きフランジ部422の内径D422 は、軸部32Aの先端部321の直径D321 より大きい。つまり、基端部324の直径は、内向きフランジ部422の内径D422 より小さい。そして、内向きフランジ部422は、軸部32Aの基端部324の先端部321側に配置されている。
このように、軸部32Aの先端部321より細く形成された基端部324には、先端部321側に内向きフランジ部422が配置され、胴部31に近い側に密封装置5が配置されている。密封装置5により、内向きフランジ部422と軸部32Aとの間が密封されている。
図6に示すように、トルク伝達時には、十字軸3Aの軸部32Aに軸線を傾ける力が作用するが、この実施形態の自在継手1Aでは、軸部32Aの基端部324が先端部321より細いため、基端部324が曲がってその軸線J3は傾くが、先端部321の軸線J2が傾くことが抑制される。これに対して、太さが一定の軸部では、全体が傾いて針状ころ41を胴部31側に押し出す力が生じて、針状ころ41が内向きフランジ部422に衝突し易い。
よって、この実施形態の自在継手1Aによれば、針状ころ41が内向きフランジ部422に衝突することが防止される。また、軸部32Aの基端部324が曲がる時、内向きフランジ部422は軸32Aに接触しない。つまり、この実施形態の自在継手1Aでは、内
向きフランジ部422に損傷が生じにくい。
一対のヨークと十字軸とニードル軸受からなる自在継手に高トルク伝達機能が要求される用途の例として、操舵系に操舵補助力を付与する操舵補助機構の出力軸と、ステアリングギヤ機構との間に配設される用途が挙げられる。この用途の一例について以下に説明する。
コラムアシスト式電動パワーステアリング装置を備えた車両のステアリング装置の一例は、図7に示すように、ステアリングホイール601と、ステアリングシャフト602と、ステアリングコラム603と、操舵補助機構604と、ステアリングギヤ機構606を有する。
ウォーム減速機611の出力軸614には、自在継手617Aを介して中間シャフト618が連結されている。中間シャフト618は、自在継手617Bを介して、ラックピニオン式のステアリングギヤ機構606のピニオン軸619に連結されている。ステアリングギヤ機構606のラック軸(図示せず)は、タイロッド605を介して、図示しない転舵輪に連結されている。
この例のステアリング装置は、運転者がステアリングホイール601を操舵すると、ステアリングホイール601に伝達された操舵トルクを図示しない操舵トルクセンサで検出すると共に、車速を図示しない車速センサで検出し、操舵トルクと車速とに基づいて図示しない操舵補助制御装置で、操舵状態での最適な操舵補助力を発生するように電動モータ612を駆動制御する。
ステアリングギヤ機構606は、ピニオン軸619に伝達された回転運動を、ステアリングギヤを構成するピニオンとこれに噛合するラックによって車幅方向の直線運動に変換し、タイロッド605を介して図示しない転舵輪に伝達して、転舵輪を転舵させる。
このように、操舵補助機構604がステアリングコラム603の出力側に設けられているため、ウォーム減速機611の出力軸614には大きな操舵トルクが作用する。この大きな操舵トルクが、自在継手617A,617Bと中間シャフト618とを介してステアリングギヤ機構606に伝達される。
よって、この発明の一態様である自在継手を備えた態様として、「操舵補助機構をステアリングコラム側に設けた電動パワーステアリング装置を備えた車両のステアリング装置であって、ステアリングコラム側からステアリングギヤ機構に対してトルクを伝達するステアリング軸の自在継手として、前記態様の自在継手を備えたステアリング装置」が挙げられる。
2 ヨーク
21 アーム部
21a アーム部の軸挿通穴
22 基部
22a 基部の軸挿通穴
22b 基部のボルト挿通穴
3 十字軸
3A 十字軸
31 十字軸の胴部
32 十字軸の軸部
32A 十字軸の軸部
32a 軸部32の周溝
32b 軸部32Aの周溝
321 軸部の先端部
322 軸部32の基端部
324 軸部32Aの基端部
33 軸部の凹部
35 スパイダーピン
4 ニードル軸受
41 針状ころ
42 外輪
421 外輪の円環体
422 外輪の内向きフランジ部
423 外輪の底板部
5 密封装置
51 芯金
52 弾性部材
52a リップ部
52b 円環部
6 ステアリング装置
617A,617B 自在継手
618 中間シャフト
619 ピニオン軸
623,624 ヨーク
Claims (1)
- 一対のヨークと、十字軸と、ニードル軸受と、を有し、
前記ヨークは、一対のアーム部と、これらのアーム部を連結する基部と、によりU字状に形成され、前記アーム部に、前記十字軸の軸部を挿通する軸挿通穴が形成され、
一方のヨークの前記アーム部間に、他方のヨークの前記アーム部が、各ヨークの前記軸挿通穴の軸線同士が直交するように配置され、
前記ニードル軸受は、前記軸部の外側に配置された複数の針状ころと、前記複数の針状ころと前記軸挿通穴との間に配置された円環体を有する外輪と、を有し、
前記ニードル軸受により、前記ヨークの各軸挿通穴内で前記十字軸の四つの軸部がそれぞれ回転自在に支持され、
前記外輪は、前記環状体の軸方向一端に、湾曲しながら前記軸部に向かう内向きフランジ部を有し、前記内向きフランジ部は前記軸部の基端側に配置され、
前記内向きフランジ部と前記軸部との間を密封する密封装置を有し、
前記軸部の基端部は、前記軸部の前記針状ころが配置されている先端部より細く形成され、
前記基端部に、前記内向きフランジ部と前記密封装置が配置されている自在継手。
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