JP6484447B2 - 壁躯体のコンクリート打設方法 - Google Patents
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Description
まず、壁躯体を構築するための一対の壁型枠の片方側を建て込む。次に、建て込んだ壁型枠に沿って壁躯体の鉄筋を配筋する。次に、他方側の壁型枠を建て込む。その後、これら一対の壁型枠同士の間に、コンクリートを打設して壁躯体を構築する。
また、高さが高くて、壁面も広い壁躯体にコンクリートを打設する場合、壁型枠の上部側より打ち込んだコンクリートが壁伝いに流れて、壁型枠内で広範囲に拡がることになる。その結果、コンクリートの締め固め範囲が広くなってしまい、作業員の負担が大きくなって、壁躯体の品質を確保することが困難となる場合があった。
非特許文献1によれば、一般的には、スランプ値が18cm程度であると、スランプフロー値は29cm程度で、スランプ値が小さくなるほど、流動限界ひずみ速度も遅くなる傾向があり、直径が30cm程度の平ぺったい円形状まで拡張するのに、流動開始から5秒程度の時間を要することが確認されている。
すなわち、十分な検討に裏付けられたコンクリート打設工法でないと、先行して打設されたコンクリート部分と、後打ちコンクリート部分が一体化されずに打継段差部が生じ、雨水侵入の原因になるとともに構造的な欠陥を生じる、という問題があった。
また、流れ止め型枠は、菱形網目状の薄板亜鉛鉄板製ラス型枠であって、一対の壁型枠と交差するように壁型枠内に設置されるものであり、当該型枠の横幅は壁厚さ部分に相当し、また、型枠の天端高さは壁型枠内にあり、打設空間内のコンクリートが隣接する空間側に流れない程度の高さを備える。
(1)壁型枠間に流れ止め型枠(埋め殺し型枠)を建て込み、複数の打設空間ごとに連続してコンクリート打設を繰り返すことで、特別にコンクリートの打継面処理を行うことなく、高品質なコンクリート壁を構築することができる。
(2)打設空間内のコンクリートは、流れ止め型枠の網目より隣接する打設空間側に一部が吐出することで、流れ止め型枠を挟んだ両側の打設空間内のコンクリートとの一体性を確保することができる。
壁躯体を複数層に分けてコンクリートを打設する場合、先に打設した先打ちコンクリート層と、その上に打重ねる後打ちコンクリート層との時間間隔(打重ね時間間隔)が長くなると、先打ちコンクリート層の表面に、微細な粒子が浮き上がって形成されるぜい弱層(レイタンス)が発生して、一体性が損なわれる、という課題があった。
図1は、本発明の一実施形態に係る壁躯体の構築方法が適用された建物1の側面図である。
建物1は、基礎10と、この基礎10の上に設けられた1階立ち上がり部20と、1階立ち上がり部20の上に設けられた2階床部30と、を備える。
1階立ち上がり部20は、フーチング12の上に設けられた1階柱21と、基礎梁13の上に設けられた1階壁22と、を備える。
2階床部30は、1階柱21同士の間に架設された2階梁31を備える。
まず、基礎10が構築され、1階柱21の柱筋が配筋された状態とする。図3に示すように、1階立ち上がり部20の水平方向端部から4.5スパンを、今回、コンクリートを打設するコンクリート打設範囲Cとする。さらに、コンクリート打設範囲Cを長さ方向に5つの打設エリアC1〜C5に区切る。
コンクリートの打設作業においては、コンクリート打設口より投入された生コンクリートは、バイブレータで振動を与えながら、連続して生コンクリート量を投入していき、其々の打設空間にて、打設された生コンクリートの上端面が略水平まで打設した。
コンクリートの打設は、先ず最下層部分として、柱型部分にコンクリート打設用配管を挿入し、(1)〜(5)の打設順序にて、コンクリート打設用配管の生コン受入れ口(コンクリート投入箇所)P1〜P5から生コンクリートを投入する。生コン受入れ口より投入された生コンクリートは、コンクリート打設用配管の先端部のコンクリート打設口を頂点として山型形状をなすように一定の勾配で流れていく。
その後、壁躯体全体として仕上げる最終段階では、コンクリート打設用配管をこれまで設置したコンクリート打設口位置とは異なる、過去のコンクリート打設口位置の間に設置して、打設順序(11)〜(15)に倣って、生コンクリートを投入して、壁躯体を仕上げる。
ラス型枠L1〜L4は、メタルラスであり、壁厚方向に延びてかつ側型枠40Aの底面から所定高さH1〜H4まで延びている。
一方、打ち継ぎラス型枠L5は、メタルラスであり、壁厚方向に延びてかつ側型枠40Aの底面から頂部まで延びている。
さらに、側型枠40Bから突出したセパレータ41にフォームタイ43を取り付けて、このフォームタイ43で単管42を締め付ける。これにより、一対の側型枠40A、40Bは、セパレータ41で互いに連結される。
具体的には、コンクリートの打設作業を行う順序を、図3中、(1)から(15)まで番号を付して示す。
コンクリートを打設すると、コンクリートの投入箇所からラス型枠L1〜L4に至る勾配(流動勾配)が生じるが、この勾配は、コンクリートのスランプ値によってほぼ決定される。
また、流れ止め型枠は、新たな型枠支持部材を立設して、取り付けるのはなく、壁筋、または壁型枠間に配置されたセパレータ、或いは壁型枠にくぎ等で固定する。
コンクリートの打ち重ね時間間隔を2時間以内とすることで、1つの打設空間を20分程度でコンクリートを打設すると、打ち重ねる時間間隔の面より、壁型枠内を複数の打設空間として区割りした打設空間数は、生コンクリートの受入れ口の高さを変更させない場合、水平方向においては最大5ブロックとなる。
また、打設空間にコンクリート打設する際は、壁型枠内にコンクリート打設用配管を挿入して、打設時にコンクリートと骨材が分離しないように生コンクリートの自由落下高さを2m以下とすることが好ましい。
(1)打設エリアC1〜C5同士の境界部分にラス型枠L1〜L4を設け、打設エリアC1〜C5にコンクリートを打設する作業を、対象となる打設エリアを順次変更しながら、所定の打ち重ね時間間隔内で繰り返した。したがって、限定された1つの打設エリアにコンクリートを打設して、限定された範囲で締固めを集中的に行うことができるから、階高の高い1階壁22であっても、一度でコンクリートを打設でき、短工期となるうえに、壁躯体の品質を確保できる。
また、ラス型枠L1〜L4は、構造が簡単であり、かつ、側型枠40A、40B内に容易に固定できるから、低コストで1階壁22を構築できる。
L5…打ち継ぎラス型枠(流れ止め型枠)
P1〜P5…コンクリート投入箇所(受入れ口)
C…コンクリート打設範囲
C1〜C5…打設エリア
1…建物
10…基礎
11…杭
12…フーチング
13…基礎梁
14…1階床スラブ
20…1階立ち上がり部
21…1階柱
22…1階壁(壁躯体)
30…2階床部
31…2階梁
40A、40B…側型枠(壁型枠)
41…セパレータ
42…単管
43…フォームタイ
44…壁筋
401…板材
402…桟木
441…縦筋
442…横筋
(1)〜(15)…打設空間(数字は打設順序を示す)
Claims (2)
- 複数の柱および当該柱同士の間に複数の壁が一体として構築される壁躯体のコンクリート打設方法であって、
前記柱および壁の一対の側型枠を建て込むとともに、前記壁の略中央の位置に、壁厚方向に延びてかつ当該側型枠の底面から所定高さに至る流れ止め型枠を立設することで、前記一対の側型枠内に複数の打設空間を形成する工程と、
前記打設空間ごとに前記柱の頂部付近からコンクリートを打設する作業を、打設空間を順次変更しながら行うことで、各打設空間において、既に打設されたコンクリート表面に打継面処理を行うことなく、所定の打ち重ね時間間隔内で複数段に亘ってコンクリートを打ち重ねる工程と、を備え、
前記コンクリートを打ち重ねる工程では、打設したコンクリートの中央部が前記柱の頂部近傍に達し端部が前記流れ止め型枠の上端近傍に達するまで、コンクリートを打ち重ねることを特徴とする壁躯体のコンクリート打設方法。 - 前記流れ止め型枠は、水平方向に10m以内ごとに設置され、壁筋または前記一対の側型枠間に配置されたセパレータで固定されており、
前記流れ止め型枠の高さは、前記側型枠の上端より低くかつ当該側型枠の高さの1/2以上であること特徴とする請求項1に記載の壁躯体のコンクリート打設方法。
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2015009116A JP6484447B2 (ja) | 2015-01-21 | 2015-01-21 | 壁躯体のコンクリート打設方法 |
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