JP6482603B2 - 劣化診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子部品の経年変化などによる特性の劣化の状況を診断する劣化診断装置に関する。
電子部品は様々な分野の製品に使用されている。産業プラントの設備機器、あるいは自動車に搭載されるパワートレイン用電子部品などでは、信頼性を維持して長期間可動することが求められている。しかし、電気・電子機器は、環境ストレス、電気ストレス、機械ストレスなど種々のストレスにより劣化が進行するので、適切な時期に予防保全および保守管理を行う必要がある。
自動車に搭載される電気・電子機器についても、機能安全規格への取り組みが重要になっており、パワートレインECU(Electronic Control Unit)においては、搭載電子部品の特性や精度、故障判定基準への対応が厳しく求められている。
MCU(Micro Control Unit)や高価な汎用ICには、個体差や経年劣化の小さい高価な材料を使用したり、特性を補正するために自らのチップ内にEEPROM等の不揮発性メモリを保有したりして、経年変化に応じて動作状態を補正するものもある。
例えば、エンジン制御の分野においては、アクチュエータ制御量と燃焼パラメータの相関、および、燃焼パラメータとエンジン出力値の相関を、行列式やモデルで実現することで、目標エンジン出力に適切なアクチュエータ作業量を導出することができることから、環境条件変化や経年劣化依存度の高い、燃焼パラメータに対するアクチュエータ制御量演算を学習させる機能を持たせることで、相関変化に対応させるようなことが行われている(特許文献1)。この特許文献1に開示されている技術では、同じ制御量に対し複数回燃焼パラメータを検出し、平常時では平均値、過渡時を使う場合は重みづけを採用することで学習機能を実現させている。
また、特許文献2においては、空気/燃料混合気で満たされたシリンダ内での1つ又は複数の連続点火スパーク放出に対して、混合気の発火を引き起こしたスパークを識別し、スパーク放出から内燃機関による所定の機械的動力供給を保証する時間的間隔を評価し、後続の点火が所定時点に行われるように、燃料噴射器の開弁時点を修正し、それによって最適な点火スパークを1回にすることが行われている。
また、特許文献3においては、インジェクターの1サイクル当たりの燃料噴射量(総燃料噴射量)が切替噴射量閾値を超える場合に、排気酸素濃度センサで検出された排気酸素濃度を基にEGR手段を制御し、切替噴射量閾値以下の場合に、新気量センサで検出された新気量を基に上記EGR手段を制御するようにしている。また、噴射量学習の際に、指令した燃料噴射量と実際に噴射される燃料噴射量との差を学習値として求めておき、その学習値により切替噴射量閾値マップの各切替噴射量閾値を補正することより、インジェクターの経年劣化などによる噴射量バラツキに対応するようにしている。
更に、特許文献4においては、エンジン性能に関係する物理量を計測するセンサと、エンジン負荷条件およびエンジン回転速度を診断モードで自動的に一定に設定するとともにセンサで計測されたエンジン性能に関係する物理量を自動的に記憶するコントローラと、コントローラに記憶されたエンジン性能に関係する物理量の経時変化を表示するモニタとを具備したエンジン性能診断システムであって、エンジン負荷条件やエンジン回転速度によりエンジン性能も異なるが、コントローラが毎回自動的にこれらの試験条件を一定に設定することで、高精度のエンジン性能診断を容易にできるようにしたものが開示されている。さらに、エンジンや機械により計測データにばらつきがあっても、同じ機体のエンジンで新車時からセンサで計測されたエンジン性能に関係する物理量の計測データを記憶し蓄積することにより、エンジン性能の経時変化を正確に把握でき、オーバホールの要否を正確に判定できるようにしている。また、エンジン性能に関係する物理量の計測データの経時変化をモニタで表示するので、データを計測したその場でエンジン性能診断をできるようにしたものが開示されている。
特開2011−94588号公報 特表2004−521222号公報 特開2007−192136号公報 特開2003−65098号公報
汎用的なECUは、MCUや汎用IC、個別電子部品から構成されており、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)を統合しているものもある。ECU上の各構成部品は、同一部品の固体差だけでなく、部品間においても経年劣化速度が異なることも多く、補正手段も含めて全てを劣化の小さい高精度部品で揃えようとすると、コスト高になり採算が取れなくなる。しかし、劣化の部位や程度によっては、ECUの根幹機能へ影響を及ぼしかねず、著しく信頼性を損ねてしまうことになりかねない。
本発明は、同一部品の固体差や部品間で劣化速度に差のある部品、あるいは自らのチップ内にEEPROM等の不揮発性メモリを持たない部品が混在していたとしても、経年変化などによる劣化状態を適切に診断することのできる劣化診断装置を提供することを目的とするものである。
本願の劣化診断装置は、リファレンスを生成するリファレンス生成装置、対象とする電子部品の前記リファレンスに対する劣化の無い状態での出力電流の初期値加速試験結果によって得られた所定の時間経過時点における劣化状態での前記リファレンスに対する出力電流の期待値とを予め保存する不揮発性メモリ、
および
劣化診断時における前記リファレンスに対する前記電子部品の出力電流の測定値と前記不揮発性メモリに保存されている前記所定の時間経過時点の期待値との差分によって前記電子部品の劣化を診断する制御装置
を備え、前記不揮発性メモリは、前記電子部品の劣化状態に応じて前記電子部品の出力電流の測定値を補正するプログラムを保有しているものである。
本発明により、低精度あるいは劣化の大きい個別電子部品に対する劣化状態の診断を行う機能を備えることによって、低精度あるいは劣化の大きい個別電子部品を使用することができ、劣化状態の診断に基づいて個別電子部品の出力を補正することが可能になる。
本発明の実施の形態1の概念を示す構成図。 本発明の実現手順を示す概念図。 本発明の開発工程の手続きを示すフロー図。 本発明の実評価と補正手段を示すフロー図。 本発明の実施の形態1の構成図。 電流検出装置例を示す構成図。 条件リファレンステーブルを示す図。 劣化特性テーブルを示す図。 特定条件におけるリファレンスの理想値とその劣化量を示す関係図。 補正アルゴリズムの例を示す図。 実測値の補正の例を示す図。 補間パラメータテーブルを示す図。 特定条件における実測値の補正コンセプトを示す関係図。 本発明の実施の形態2を示すフロー図。 本発明の実施の形態3の構成図。 本発明の実施の形態4の構成図。
実施の形態1
以下、本発明の実施1として、本発明を汎用的なECUに適用した場合について説明する。汎用的なECU100は、図1に示すように、MCU11や汎用IC12、第1の個別電子部品13Aおよび第2の個別電子部品13Bから構成されており、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)14が第2の個別電子部品13Bを統合している。ここで、第1の個別電子部品13Aは、高精度もしくは経年劣化が小さく補正機能を持っている電子部品であって、第2の個別電子部品13Bは、低精度もしくは経年劣化が大きく補正機能を持っていない電子部品である。なお、図中、同一符号は各々同一または相当部分を示している。
ECU100を構成する部品は、同一部品の固体差だけでなく、部品間においても経年劣化速度が異なることも多く、補正手段も含めて全てを劣化の小さい高精度部品で揃えようとすると、コスト高になり採算が取れなくなる。そこで、低精度もしくは経年劣化が大きく補正機能を持たない第2の個別電子部品13Bに対して、他の電子部品を使って劣化の診断を行い、必要に応じて警告を行ったり、評価のためのパラメータを補正させたり、第2の個別電子部品13Bの出力値に補正を加えたりすることで、ECU100の信頼性を引き上げることを行っている。
すなわち、第2の個別電子部品13Bは、弱い立場にあって、この弱い第2の個別電子部品13Bは、ASIC14の庇護を受けて制御に必要な補正が行われる(以後、このように弱い立場の電子部品を庇って守り、補正を行うことを「庇護補正」と位置付ける。したがって、以後の説明において、「庇護補正対象」は、前述の第2の個別電子部品13Bを示し、ASIC14による作用が「庇護補正」を示している。)。
第2の個別電子部品13Bの、精度や性能劣化を評価・補正するための仕組み(補正メソドロジ21)は、図2に示すように、製品出荷前の開発工程において作り込まれ、製品出荷後の製品使用時に、開発工程にて作り込まれた劣化判定手段を使って劣化状況を評価する劣化評価手段22と、当該評価結果から劣化部品(ここでは、第2の個別電子部品13Bが相当する)を庇護補正する補正手段23を保有した電子部品(ここでは、ASIC14が相当する)によって当該劣化部品の劣化を庇護補正させている。
開発工程における作り込みは、図3に示したフローに従って実施する。
ステップ3−1:実験計画ステップでは、庇護補正対象(例えば図1の第2の個別電子部品30B)に対して、既知の測定値を持つリファレンスとその数、測定結果に影響を与えると思われる外部要因と上下限値、パラメータ数、ステップを決定する。
ステップ3−2:データ採取ステップでは、ステップ3−1に基づき、庇護補正対象によるリファレンス測定データを採取する。
ステップ3−3:劣化特性検討ステップでは、庇護補正対象に対してリファレンスを使った加速試験を行い、各使用条件における劣化特性と、許容精度や製品寿命から劣化上限を決定する。
ステップ3−4:補正アルゴリズム決定ステップでは、ステップ3−2およびステップ3−3の結果により裏付けされた理論に基づいた補正アルゴリズムを検討し、決定する。
ステップ3−5:補正回路実装ステップでは、ステップ3−4で決定した補正アルゴリズムを、庇護補正を行う電子部品に実装する(図1の例ではASIC14に相当)。補正アルゴリズムはハードウエアのみで実現してもよいし、ソフトウエアを用いて実現してもよい。
ハードウエアは全てがASIC等のカスタム品でもよいし、外付けを含めた個別半導体の組み合わせでもよい。
製品出荷後の実補正手段は、図4に示したフロー図に従って実行される。この実補正手段はキャリブレーションモードと呼ばれるステップ4−1からステップ4-8までのステ
ップと、ノーマルモードと呼ばれるステップ4−8からステップ4−9までのステップに分離される。キャリブレーションモードは電源起動時の初期モードとし、リセット等のスイッチによって当該モードへ移行してもよい。
ステップ4−1:リセットステップでは、電源起動時やリセットスイッチが押された時の初期状態であり、当該装置をキャリブレーションモードで起動する。
ステップ4−2:リファレンス測定ステップでは、既知の測定値を持つリファレンスを使って庇護補正対象を介した測定結果を格納する。
ステップ4−3:期待値抽出ステップでは、既知のリファレンスに対する庇護補正対象期待値から外部使用条件によって補正された期待値を算出する。
ステップ4−4:差分算出ステップでは、ステップ4−2の測定値とステップ4−3の期待値との差分を算出する。
ステップ4−5:差分比較ステップでは、差分と劣化上限とを比較する。
ステップ4−6:警告ステップでは、上述の差分が劣化上限より大きければ、庇護補正対象に対する素子交換警告を通知する。
ステップ4−7:補正パラメータ算出ステップでは、差分が劣化上限未満であり、庇護補正対象の劣化状態に基づいて実装済の補正アルゴリズムに基づいて補正パラメータを算出し、必要に応じて劣化上限との関係から劣化状況を通知する。
ステップ4−8:リセット解除ステップでは、庇護補正対象の測定対象をリファレンスから実検出対象へ切り替え、モードをキャリブレーションからノーマルへ移行させ、リセット状態を解除する。
ステップ4−9:結果補正ステップでは、ステップ4−7で算出した補正パラメータによる補正式を使って、庇護補正対象による実測定値を補正し、補正結果をリアルタイムで出力する。
本発明を実施する場合のハードウエア構成を図5に示す。
本実施の形態では、エンジン直噴制御における開弁検出、あるいは、空燃比制御における酸素濃度検出のために使う電流量検出回路を庇護補正対象とした例について説明する。リファレンスとしては定電流源、実測定対象としてはセンサからの出力電流である。
図5に示すように、バッテリから高精度なリファレンスを生成するリファレンス生成装置51と、外部使用条件を物理量として制御/演算装置52へ伝達するセンサ53と、庇護補正対象54からの測定結果であるアナログ値をデジタル信号に変換するA/D変換器55と、その測定値を一時的に保存するRAM56と、補正に必要なパラメータやデータ、プログラム、補正結果を格納しておく不揮発性メモリ57と、RAM56や不揮発性メモリ57にアクセスしながら判断や演算を行う制御/演算装置52と、ECU100の外部から不揮発性メモリ57に保存された情報を参照したり、不揮発性メモリ57内のパラメータやプログラムを初期化したり、更新したりするために使用する通信インタフェース58から構成され、これらの構成は、1つの電子部品として集積された半導体装置(ASIC)14となっており、その半導体装置(そのセンサ群の一部が外部に外付け部品として切り出されていてもよい)に対して、測定対象となるリファレンスと実測定対象を切り替えるための切替装置59、および庇護補正対象54から構成されている。これは、ECU100と呼ばれる電子制御装置の構成となっている。
ここで、庇護補正対象の庇護補正対象54として電流検出回路60の具体例を示す。この電流検出回路60としては、図6に示すように当該電流が流れる抵抗61と、その微小な検出レンジを増幅するためのアンプ62によって構成されている。
このECU100の開発工程においては、図3のフローに従って補正メソドロジが検討される。最初に、庇護補正対象に対する測定対象と、使用時の外部条件、劣化も含めた動作範囲、リファレンスを決定する。外部使用条件として本実施の形態1では、周囲温度と気圧を想定し、リファレンスとして例えば3種類の定電流源I1、I2、I3を用いている。庇護補正対象である電流検出回路60による性能劣化を検出し、実測定対象であるセンサ出力電流を補正することを目的とする。各定電流源は、図5の構成部品であるリファレンス生成装置51によって生成される。
次に、開発段階において、採取すべきパラメータの上下限とパラメータ数、パラメータ間のステップと、劣化特性を決定するための実験計画を策定する。
そして、実験計画に基づいてデータを採取し終わると、各外部使用条件(温度と気圧)における理想(劣化の無い)状態のリファレンス(定電流源I1、I2、I3)に対する測定結果から、図7に示すような条件リファレンステーブルをリファレンス(定電流源I1、I2、I3)毎に作成する。例えば、リファレンスI1に対して、各気圧P1、温度C1における理想条件(T0とする)の測定値はI1−P1_C1_T0、簡略してI1−110、として登録される。同様に、気圧P2、温度C1における劣化の無い状態の測定値は、I1−210として登録され、パラメータを変えて、図7(1)に示すようにI1の条件リファレンステーブルを作成する。同様にして、リファレンスI2およびI3についても図7(2)および図7(3)に示すようにリファレンステーブルを作成する。
次に、庇護補正対象に対する加速劣化ポイント、例えば、製品出荷後の時間(年、月、日、時間の単位で定める)ポイントT1、T2と劣化上限のポイントTnを決定する。上述のデータ採取条件に基づいて加速させた庇護補正対象とリファレンス(定電流源I1、I2、I3)を使って、各使用条件における劣化特性を採取し、テーブル化する。例えば、図8に示すように、条件P1、C1におけるI1の理想状態値I1−110に対して、T1、T2経過後のリファレンスI1の値は、それぞれI1−111、I1−112とし、劣化上限値はI1−11nとして登録する。リファレンスI2、I3に関しても同様に測定し、登録することによって、リファレンス(定電流源I1、I2、I3)毎の劣化特性テーブルを作成する。
実使用時のキャリブレーションモードでは、これらのテーブルとリファレンス測定値によって、庇護補正対象の劣化を評価する。当該外部使用条件がインデックス上に無い場合には、補間アルゴリズムを使って補間することとする。例えば、補間アルゴリズムとして線形補間を使う場合、I1に対して、気圧条件Pが、P1<P<P2、温度条件Cが、C1<C<C2とすると、当該条件における劣化の無い状態のリファレンスI1−0の理想値は、図9に示すように、I1−110、I1−120、I1−210、I1−220の4点によって補間される。劣化量に関しても、各劣化ポイントT1、T2等にマッチしない場合は補間アルゴリズムによって補間する。つまり、I1−0から経年劣化軸に沿って伸びた値、例えばI1が実測値とすると、I1−(I1−0)が劣化量となる。ここで、経年劣化軸であるTが電流量を示す。本来、I1−0は、0とはならないが、劣化量を分かりやすくするために0としてある。
実使用時の実測電流に対しても、当該使用条件時の理想状態のリファレンス電流からの劣化値に基づいて補正される必要があるため、条件リファレンステーブルの各インデックスに対する補正パラメータを決定しておく。
例えば、図10に示すように、以下のような一次式を用いて補正する場合を考えてみる。
補正式(1):Icorrected=a*Imeasured+b
ここで、a、bは、補正係数を示す。
この場合、図11に示すように、補正電流値Icorrected(Ic)は実測電流量Imeasured(Im)から補正式(1)を使って求めることができる。また、I2未満の場合とI2より大きい場合で補正式を変更することも可能である。
補正パラメータに関して、各劣化ポイントT1、T2、・・・、および劣化上限値Tnに対する特性は採取済みであるので、加速劣化ポイント毎のデータ採取結果から、条件リファレンステーブルの各インデックスに対して、リファレンス電流I1とI2、および、I2とI3を用いて算出された補正式(1)に対する補正パラメータテーブルを図12に示すように作成する。なお、図12(1)は、T0<=T<T1に対するパラメータテーブルであり、図12(2)は、T1<=T<T2に対するパラメータテーブルである。
実使用時には、外部使用条件である気圧Pおよび温度Cと、リファレンス電流I1、I2、I3の測定結果から劣化量を推測し、図13に示す特定条件における実測値の補正コンセプトに示すように、劣化量から測定値Imを補正する補正パラメータa、bを図12の補正パラメータテーブルから抽出する。例えば、気圧条件P1<P<P2、温度条件C1<C<C2をリファレンス電流I1、I2、I3の場合の測定結果から推定経年劣化をT1<T<T2とすると、Imの電流量に応じて(a12−112、b12−112)、(a12−122、b12−122)、(a12−212,b12−212)、(a12−222、b12−222)の4値、あるいは、(a23−112、b23−112)、(a23−122、b23−122)、(a23−212,b23−212)、(a23−222、b23−222)のいずれかを抽出する。さらに、気圧条件P、温度条件Cの値に従って、補正パラメータa、bを補間することで、補正式を決定する。
理想値と実測値の差分が、外部条件に依存して算出される劣化上限を上回っている場合は、素子交換の旨の警告を発生し、そうでなければ、必要に応じて残量見積もりをレポートし、リセットを解除してノーマルモードへ移行する。
ノーマルモードでは、実測電流値Imに対して、前述のように算出された補正パラメータa、bと補正式を用いて補正電流値Icを導出する。
以上のように、このASIC14においては、庇護する対象の庇護補正対象54の、劣化の無い状態でのリファレンスに対する出力状態の情報と、所定の使用時点におけるリファレンスに対する劣化状態の情報とを有し、庇護補正対象54の出力信号から庇護補正対象54の劣化状態を評価診断するように構成されている。このASIC14の診断機能から、庇護補正対象54の出力に補正を加えて制御信号として使用することができることになる。
実施の形態2
通信インタフェースを使って集計結果を読み出したり、不揮発性メモリに書き込まれている補正式や補正パラメータを更新したりするための実施の形態を図14に示したフローチャートに従って説明する。
通常動作時に、データを測定、補正し(ステップ14−1)、測定条件とともにRAMに記録され、記録された結果は定期的に集計され(ステップ14−2)、例えばシャットオフやリセット時、不揮発性メモリのデータ領域に記録される(ステップ14−3)。これらのデータは通信インタフェースを使って読み出し、データセンタ等へ送信することができる。例えば、シャットオフ時に前記操作を行うことにすれば、ユーザが当該タスク終了まで待たされることはない。
この情報は、オフライン解析が可能であり、開発工程で採取したデータと比較することで、補正対象の劣化状況や外部使用条件の依存性を検証し、認識することができる(ステップ14−4)。前記特性評価より、必要に応じて補正アルゴリズムを追加検討し、補正式やパラメータ数の変更、パラメータ値の更新の要否を判断する(ステップ14−5)。更新が必要と判断した場合には、ユーザにその旨を通知し、適当なタイミングで、例えばシャットダウン時、当該装置の動作を止め、メンテナンスモードへ移行する。メンテナンスモードでは、通信インタフェースを使って、不揮発性メモリの現行値(補正プログラムや補正パラメータ)を更新する(ステップ14−6)。OTA(オンザエア)ではないが、場合によっては電子部品、例えばASIC、を交換することもありうる。更新後、次の電源投入時には更新後の補正式や補正パラメータを使ったキャリブレーションが実施され、ノーマルモード移行後には新データを使った庇護補正が実施される。
実施の形態3
本実施の形態3では、実施の形態1と異なる構成による実現方法を示す。実施の形態1では図5に示すように、リファレンス生成装置51、センサ53、A/D変換器55、RAM56、制御/演算装置52、不揮発性メモリ57、通信インタフェース58の全てを1つの電子部品に集積した場合の構成例を示したが、必ずしもすべてが1つの電子部品に統合されている必要はなく、非常に信頼性の高いMCUも存在しているので、当該構成要素の一部をMCUの保有機能で肩代わりさせ、ASICを含めた統合環境として実現してもよい。例えば、図15に示すように、リファレンス生成装置51とセンサ53群の一部あるいは全て、MCUと通信するための通信インタフェース58、カスタムロジック151のみを1つの電子部品としてASIC14に集積し、他はMCU11を使ったり、外付けの個別部品としたりする構成であってもよい。
この構成の場合、電子部品、例えばASIC14は、内蔵あるいは外付けのセンサで取得した外部条件をMCU11が保有するA/D変換器55へ送付し、MCU11から指令を受けた電子部品内蔵ロジックを介して切り替え装置を制御する構成となる。
前記構成以外の適用例に関しては、実施の形態1と同様である。
実施の形態4
さらに、実施の形態1から実施の形態3では、庇護補正対象を1つの電子回路である場合を示したが、図16に示すように、複数の庇護補正対象54の電子回路をECU100の中に組み込む場合には、電子部品からのアナログ出力値をデジタル信号に変換するチャンネルA/D変換器55を複数備え、チャンネルA/D変換器55からの出力を制御/演算装置52に送り、各々の出力信号に応じて制御/演算装置52によって複数の庇護補正対象54の電子回路のそれぞれの劣化状況を評価することもできる。この場合には、切替装置59によって順次庇護補正対象54を切り替え、出力信号を順次切替えて劣化状況を評価する。
本発明の劣化診断装置では、庇護補正対象となる電子回路の劣化の無い状態の、リファレンスに対する出力状態のリファレンステーブルと、使用後の所定の時点における劣化特性から得られるリファレンス毎の劣化特性テーブルとを備え、電子回路の出力を受けて劣化の状態を診断することができる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素を適宜、変更または省略することが可能である。
11 MCU、12 汎用IC、13A、13B 個別電子部品、14 ASIC、
21 補正メソドロジ、22 劣化評価手段、23 補正手段、
51 リファレンス生成装置、52 制御/演算装置、53 センサ、
54 庇護補正対象、55 A/D変換器、56 RAM、57 不揮発性メモリ、
58 通信I/F、59 切替装置、60 電流検出回路、61 抵抗、
62 アンプ、100 ECU、151 ロジック

Claims (1)

  1. リファレンスを生成するリファレンス生成装置、対象とする電子部品の前記リファレンスに対する劣化の無い状態での出力電流の初期値加速試験結果によって得られた所定の時間経過時点における劣化状態での前記リファレンスに対する出力電流の期待値とを予め保存する不揮発性メモリ、
    および
    劣化診断時における前記リファレンスに対する前記電子部品の出力電流の測定値と前記不揮発性メモリに保存されている前記所定の時間経過時点の期待値との差分によって前記電子部品の劣化を診断する制御装置
    を備え、前記不揮発性メモリは、前記電子部品の劣化状態に応じて前記電子部品の出力電流の測定値を補正するプログラムを保有していることを特徴とする劣化診断装置。
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