JP6482382B2 - ワイヤーハーネス用プロテクタ - Google Patents

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Description

本発明は、ワイヤーハーネス用プロテクタに関する。
従来から、ワイヤーハーネスの電線を保護するためのプロテクタが提案されている。この種のワイヤーハーネス用プロテクタは、電線を保護するだけでなく、ワイヤーハーネスを車両に取り付ける取付部として用いられる場合がある。
例えば、従来のワイヤーハーネス用プロテクタの一つ(以下「従来プロテクタ」という。)は、本体と蓋体とによって電線を収容する収容空間(管形状の筐体)を構成すると共に、本体の外壁面から離れる向きに延びる薄板状の延長片を有している。この延長片にはボルト取付孔(貫通孔)が設けられており、このボルト取付孔をボルト(固定具)が貫通した状態にてボルトが車両のボディ等に締結されることにより、ワイヤーハーネスが車両に固定されるようになっている(例えば、特許文献1を参照。)。
以下、便宜上、ワイヤーハーネス用プロテクタを単に「プロテクタ」と称呼する。
特開2009−142006号公報
ワイヤーハーネスを車両に固定するための固定具(ボルト等)を取り付ける取付部としてプロテクタを用いる場合、一般に、固定具とプロテクタとの直接接触によるプロテクタの損傷を防ぐ等の観点から、固定具の取り付けを補助する補助部品(いわゆるカラー等)がプロテクタに設けられる。例えば、従来プロテクタに補助部品を設ける場合、補助部品として、ボルト取付孔(貫通孔)の孔壁面およびその周辺を覆うリング状の樹脂製カラーが用いられ得る。この樹脂製カラーは、例えば、ボルト取付孔に樹脂製のチューブを圧入した後、そのチューブの両端を押し潰す(カシメる)ことよって形成される。
ところが、補助部品を従来プロテクタに設けるためには、従来プロテクタをワイヤーハーネスの電線に取り付ける工程(具体的には、本体に電線を収容する工程、及び、本体に蓋体を組み付ける工程)とは別に、その補助部品をボルト取付孔に設ける工程が必要となる。更に、場合によっては、前者の工程を行う施設とは別の専用の施設において、後者の工程を行う必要がある。そのため、従来プロテクタを取付部として用いない場合に比べ、一連の工程(ひいては、ワイヤーハーネスの製造工程)が後者の工程の分だけ煩雑となる。このような煩雑さは、ワイヤーハーネスの製造コストを高める原因となり得る。
このように、プロテクタを取付部として用いる場合、ワイヤーハーネスの製造工程が煩雑となり、ワイヤーハーネスの製造コストが高まる可能性がある。そこで、ワイヤーハーネスの製造コストを低減する観点から、プロテクタを取付部として用いる場合であっても、ワイヤーハーネスの製造工程を出来る限り単純化することが望ましい。
本発明の目的は、上記課題に鑑み、ワイヤーハーネスの製造工程を出来る限り単純化できるワイヤーハーネス用プロテクタを提供することにある。
上述した目的を達成するために、本発明に係るワイヤーハーネス用プロテクタは、下記(1)〜()の特徴を有している。
(1)ワイヤーハーネスの電線を収容可能な収容空間を形成する第1部材及び第2部材と、前記収容空間を形成した状態の前記第1部材及び前記第2部材を分離不能に保持する保持部材と、を備えたワイヤーハーネス用プロテクタであって、
前記第1部材は、
前記収容空間から離れる向きに延びる第1延長片であって、該第1延長片を貫通する第1貫通孔が設けられた第1延長片を有し、
前記第2部材は、
前記収容空間から離れる向きに延びる第2延長片であって、該第2延長片を貫通する第2貫通孔が設けられた第2延長片を有し、
前記保持部材は、
該ワイヤーハーネス用プロテクタを車両に固定するための固定具が通り抜け可能であるように定められた内周形状を有する管状体であり、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔の双方を貫通するように前記第1延長片及び前記第2延長片に取り付けられて前記第1部材及び前記第2部材を保持
前記第1部材が、
前記第1延長片における前記第1貫通孔の孔周縁を含む周部から前記第2延長片に向けて突出する管状の第1周壁を有すると共に、前記第1周壁が前記第2貫通孔に挿入されるように配置され、
前記保持部材が、
前記第1周壁の中空部分を貫通すると共に前記第1周壁から離れる向きに広がった拡大部を該保持部材の軸方向の両端に有し、前記拡大部によって前記第1延長片及び前記第2延長片を前記軸方向に挟持し、
前記第2部材が、
前記第2延長片における前記第2貫通孔の孔周縁を含む周部から前記第1周壁に沿って突出する管状の第2周壁を有し、
前記第1部材及び前記第2部材が、
前記第1周壁が前記第2周壁の中空部分に挿入されるように配置される、
ワイヤーハーネス用プロテクタであること。
)上記()に記載のワイヤーハーネス用プロテクタにおいて、
前記第1周壁及び前記第2周壁の一方が、係止部を有し、
前記第1周壁及び前記第2周壁の他方が、前記係止部が係止される被係止部を有する、
ワイヤーハーネス用プロテクタであること。
上記(1)の構成によれば、収容空間から離れる向きに延びる第1延長片を有する第1部材と、収容空間から離れる向きに延びる第2延長片を有する第2部材とが、各々の延長片に設けられた貫通孔(第1貫通孔および第2貫通孔)の双方を貫通するように第1延長片及び第2延長片に取り付けられた保持部材により、分離不能に保持される。更に、この保持部材(管状体)がプロテクタを車両に固定するための固定具が通り抜け可能であるように定められた内周形状を有するため、その保持部材の内側(中空部分)を貫通させて固定具(ボルト等)を車両に取り付ければ、固定具が第1部材および第2部材(具体的には、第1延長片および第2延長片)に直接接触することなく、プロテクタを車両に固定できる。即ち、保持部材(管状体)が、プロテクタを電線に取り付ける際に第1部材と第2部材とを組み付ける機能と、固定具の取り付けを補助する補助部品としての機能と、の双方を有する。
よって、プロテクタを電線に取り付ける(即ち、保持部材によって第1部材と第2部材とを組み付ける)際に、同時に、補助部品(即ち、保持部材)がプロテクタに設けられることになる。換言すると、ワイヤーハーネスを車両に固定するための固定具を取り付ける取付部としてプロテクタを用いる場合であっても、補助部品をプロテクタに設ける工程を個別に行う必要がない。
したがって、本発明のワイヤーハーネス用プロテクタは、ワイヤーハーネスの製造工程を出来る限り単純化できる。
本発明のワイヤーハーネス用プロテクタは、上述した製造工程の単純化に加え、以下の効果も有する。例えば、従来プロテクタは、本体に設けた凸部を蓋体に設けた凹部に係止する(ロックする)ことにより、本体と蓋体とを一体化させ、本体および蓋体を保持するようになっている。このとき、本体および蓋体の寸法精度(形状等のばらつき)によっては、本体と蓋体との間において位置ずれ(がたつき)が生じる場合がある。これに対し、本発明のプロテクタは、保持部材の形状を工夫する(例えば、貫通孔に圧入されて第1部材および第2部材に密着する形状にする)ことにより、従来プロテクタの係止構造の寸法精度を高めることに比べ、容易に部材間のがたつきを防止できる。
更に、本発明のプロテクタは、従来プロテクタのような係止構造(凸部・凹部)を第1部材および第2部材に設ける必要がないため、各部材を製造する(例えば、射出成形する)ための金型などを単純化でき、各部材の製造コストを低減できる。
加えて、本発明のプロテクタは、保持部材の有無によって保持状態(例えば、第1部材と第2部材とが確実に保持されているか否か)を判定できるため、従来プロテクタの係止構造に比べ、保持状態を容易かつ確実に判定できる。そのため、不十分な保持(例えば、従来プロテクタの凸部が凹部に接触してはいるものの完全には係止されていない状態。いわゆる半嵌合)を防止できる。
なお、上記説明から理解されるように、上記(1)〜(4)に記載されている「ワイヤーハーネス」、「電線」、「車両」及び「固定具」は、当然ながら、本発明のプロテクタの構成要件には該当しない。
ところで、第1部材及び第2部材は、ワイヤーハーネスの電線を収容可能な収容空間を構成可能な部材であればよく、具体的な形状などは特に制限されない。例えば、従来プロテクタのように収容空間を本体および蓋体から構成する場合、第1部材および第2部材の一方を本体として形成し、他方を蓋体として形成すればよい。
更に、保持部材が第1部材および第2部材を第1貫通孔および第2貫通孔を介して保持する具体的な方法も、特に制限されない。例えば、保持部材は、双方の貫通孔の孔壁面に接触(密着)するように貫通孔に圧入されることにより、第1部材および第2部材を保持し得る。また、保持部材は、貫通孔を貫通すると共に貫通孔から離れる向きに広がった拡大部をその軸方向の両端に有する(例えば、管形状の保持部材を貫通孔に取り付けた後、その端部をカシメる)ことにより、第1部材および第2部材を保持(挟持)し得る。
また、保持部材は、固定具の形状、大きさ及び種類などに対応する内周形状を有するように設計されればよく、具体的な形状は特に制限されない。例えば、保持部材は、円管または楕円管(内周の断面形状が円形または楕円)の形状を有してもよく、角管(内周の断面形状が多角形)の形状を有してもよい。
更に、上記()の構成によれば、プロテクタをワイヤーハーネスの電線に取り付ける(即ち、電線を第1部材および第2部材による収容空間に収容する)とき、第1周壁が第2貫通孔に挿入されるように第1部材および第2部材を配置することにより、双方の貫通孔(第1周壁の中空部分、及び、第2貫通孔)の位置合わせを容易に実行できる。更に、この挿入により、第1延長片と第2延長片との相対移動(貫通孔の軸線に直交する向きの移動)を抑制できる。
更に、保持部材が周壁から離れる向きに広がった拡大部を保持部材の軸方向の両端に有すると共に拡大部によって第1延長片及び第2延長片を軸方向に挟持することにより、保持部材が貫通孔(第1周壁の中空部分)から意図せず抜けることを防ぎつつ、第1延長片と第2延長片との相対移動(貫通孔の軸線に平行な向きの移動)を抑制できる。
よって、ワイヤーハーネスの製造工程を更に単純化できると共に、第1部材および第2部材を更に強固に保持し、部材間のがたつきを更に確実に防止できる。
ところで、保持部材に周壁から離れる向きに広がった拡大部を設ける具体的な方法は、特に制限されない。例えば、この拡大部を形成する方法として、一端が広がり他端が広がっていない保持部材を用い、保持部材の一端が周壁の中空部分を通り抜けるように保持部材を周壁に取り付けた後、保持部材の他端をカシメる方法、が用いられ得る。
更に、第1延長片及び第2延長片を軸方向に挟持することは、例えば、第1延長片の表面(周壁の周辺)と、第2延長片の表面(貫通孔の周辺)と、を厚さ方向に押圧するように挟み込む、と言い換え得る。
更に、上記()の構成によれば、一方の延長片(第1延長片)に管状の周壁を設けるだけでなく、他方の延長片(第2延長片)にも管状の周壁が設けられることになる。よって、一方の延長片(第1延長片)のみに管状の周壁を設ける場合に比べ、周壁同士の接触面積(第1周壁の外周面と、第2周壁の内周面と、の接触面積)が大きくなる分、部材間のがたつきを更に確実に防止できる。
上記()の構成によれば、第1周壁が第2周壁の中空部分に挿入された時点にて(即ち、保持部材が取り付けられる前に)、係止部と被係止部とが係合することになる。これにより、保持部材による保持(最終的な保持)に先立って、係止部および被係止部によって第1部材と第2部材とを予備的に保持(仮保持)できる。即ち、保持部材とは別に、第1部材および第2部材を保持する機構がプロテクタに設けられることになる。
よって、保持部材のみによって第1部材および第2部材を保持する場合に比べ、第1部材および第2部材を更に強固に保持できる。更に、保持部材を取り付ける際に第1部材と第2部材との外れを考慮する必要がない分、ワイヤーハーネスの製造工程を更に単純化できる。
本発明によれば、ワイヤーハーネスの電線を収容可能な収容空間を形成する第1部材及び第2部材を、上述した構成を有する第1延長片、第2延長片および保持部材を利用して分離不能に保持できる。その結果、従来プロテクタに比べ、ワイヤーハーネスの製造工程を出来る限り単純化できる。
更に、本発明によれば、従来プロテクタに比べ、部材間のがたつきを容易に防止でき、各部材の製造コストを低減でき、不十分な保持を確実に防止できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明のワイヤーハーネス用プロテクタの実施形態を示す概略斜視図である。 図2は、図1に示したプロテクタをA−A軸に沿った平面で切断したときの概略断面図である。 図3は、図1に示したプロテクタの一部分の構造をより詳細に説明するための分解斜視図である。 図4(a)から図4(d)は、図1に示したプロテクタをワイヤーハーネスの電線に取り付ける方法を説明する概略図である。 図5は、図4(b)に示すようにプロテクタの第1延長片と第2延長片とが組み付けられた様子を示す概略斜視図である。 図6は、図4(c)に示すように第1延長片および第2延長片に更にカラーが組み付けられた様子を示す概略斜視図である。 図7は、図4(d)に示すようにプロテクタのカラーの端部に拡大部が形成された様子を示す概略斜視図である。 図8は、本発明の他の実施形態に係るワイヤーハーネス用プロテクタを表す模式図である。 図9は、本発明の他の実施形態に係るワイヤーハーネス用プロテクタを表す模式図である。 図10は、本発明の他の実施形態に係るワイヤーハーネス用プロテクタを表す模式図である。 図10は、本発明の他の実施形態に係るワイヤーハーネス用プロテクタを表す模式図である。
<プロテクタの構成>
以下、図1〜図3を参照しながら、本発明の実施形態に係るワイヤーハーネス用プロテクタ10(以下「実施プロテクタ10」という。)の構成について説明する。
図1に示すように、実施プロテクタ10は、ワイヤーハーネスの電線Wを収容可能な収容空間を内部に有する管状部11(その軸線に直交する断面が四角形の管状体)を構成するカバー12及びベース13、並びに、収容空間(管状部11)を形成した状態のカバー12及びベース13を分離不能に保持するカラー14を有している。
より具体的には、図2(図1のA−A断面図)に示すように、カバー12は収容空間から離れる向き(管状部11の外壁面から離れる向き。図2における右方向)に延びる第1延長片12aを有し、ベース13は収容空間から離れる向き(延長片12aと同様の向き)に延びる第2延長片13aを有する。第1延長片12aの下面(第2延長片13aに対面する表面)と、第2延長片13aの上面(第1延長片12aに対面する表面)と、は互いに密着している。
第1延長片12aは、その表面(下面)から第2延長片13aに向けて突出する管状(円管状)の第1周壁12b、及び、第1周壁12bの径方向外側に向かって(換言すると、後述される第2周壁13bに向かって)突出した凸部12cを有している。第1周壁12bは、軸線AXに平行な方向の両端が開口端であり、第1延長片12aを貫通する第1貫通孔(中空部分)を形成している。別の言い方をすると、第1周壁12bは、第1延長片12aにおける第1貫通孔の孔周縁を含む周部から第2延長片13aに向けて突出している。
より詳細には、図3に示すように、第1延長片12aに設けられた第1周壁12bは、その軸線AXに平行な方向における高さが第2延長片13aの厚さよりも大きい円管形状を有している。第1周壁12bの中空部分の断面(軸線AXに直交する断面)は、ほぼ正円である。第1周壁12bには、複数の凸部12c(本例においては3つの凸部12c)が、周方向における凸部12c同士の間の距離がほぼ同一であるように形成されている。凸部12cの周方向の両端には切欠き12dが設けられており、凸部12cは第1延長片12aの下面に支持された片持ち梁となっている。これにより、凸部12cは、第1周壁12bの軸線AXに直交する方向(凸部12cの径方向)に弾性変形することが可能となっている。
第2延長片13aは、再び図2を参照すると、その表面(下面)から第1延長片12aに沿って突出する管状(円管状)の第2周壁13b、及び、凸部12cが係止された凹部13cを有している。第2周壁13bは、軸線AXに平行な方向の両端が開口端であり、第2延長片13aを貫通する第2貫通孔(中空部分)を形成している。別の言い方をすると、第2周壁13bは、第2延長片13aにおける第2貫通孔の孔周縁を含む周部から第1延長片12aに沿って突出している。
より詳細には、図3に示すように、第2延長片13aに設けられた第2周壁13bは、その軸線AXに平行な方向における高さが第1周壁12bの高さに対応した高さ(第1周壁12bを格納可能である高さ)である円管形状を有している。第2周壁13bの中空部分の断面(軸線AXに直交する断面)は、ほぼ正円である。第2周壁13bには、複数の凹部13c(本例においては3つの凹部13c)が、第1周壁12bの凸部12cに対応した位置に(即ち、周方向における凹部13c同士の間の距離がほぼ同一であるように)形成されている。凹部13cは、凸部12cの周方向の幅よりも僅かに大きい幅だけ第2周壁13bの一部を取り除くことによって形成されている。これにより、図2に示すように、第1周壁12bが第2周壁13bの中空部分に挿入された状態において、凸部12cが凹部13cに係止されることになる。よって、凸部12cは係止部とも称呼され、凹部13cは被係止部とも称呼される。
なお、第2周壁13bは、周方向における凹部13c同士の間の所定位置(凹部13c同士の間のほぼ中央)に、複数のフック13dを有している。フック13dは、後述されるように(図4〜図6を参照。)、カラー14を第1延長片12a及び第2延長片13aに取り付ける際にカラー14を仮固定し、カラー14が取付工程中に意図せず外れることを防ぐための部材である。
上述した第1周壁12b及び第2周壁13bの中空部分は、第1延長片12a、第2延長片13a及びカラー14を組み付けるために用いられる。より具体的には、図2に示すように、第1周壁12bが第2周壁13bの中空部分に挿入されるように第1延長片12a及び第2延長片13aが配置された状態にて、カラー14が、第1周壁12bの中空部分を貫通するように配置されている。この組み付けを実現するため、第1周壁12bの内周形状(内径)は、カラー14が通り抜け可能な大きさ(即ち、カラー14の外周形状(両端部分14a,14bを除く部分の外径)に対応した大きさ)に設計されている。更に、第2周壁13bの内周形状(内径)は、第1周壁12bを挿入可能な(即ち、第1周壁12bの外周形状(外径)に対応した大きさ)に設計されている。
カラー14は、図2及び図3に示すように、軸線AXに平行な方向における両端が開口端である管状体であり、第1周壁12bの中空部分を貫通すると共に、第1周壁12bから離れる向きに広がった拡大部14a,14bをその両端に有している。拡大部14a,14bは、第1延長片12a及び第2延長片13a(具体的には、第1周壁12b及び第2周壁13b並びにそれら周壁の周辺)をカラー14の軸線AXに平行な方向に挟持している。これにより、収容空間(管状部11)を形成した状態のカバー12及びベース13が分離不能に保持される。
カラー14は、実施プロテクタ10を図示しない車両に固定するための固定具(例えば、ボルト。図示省略)が第1延長片12a及び第2延長片13aに直接接触することを防ぐ補助部材としても機能する。この機能を実現するため、カラー14の内周形状(内径)は、実施プロテクタ10を固定具が通り抜け可能な形状(内径の大きさ)を有するように設計されている。
なお、カラー14の下端(第2延長片13aに近い側の端部)に設けられた拡大部14aには、複数の切欠き14c(本例においては3つの切欠き14c)が、第2周壁13bのフック13dに対応した位置に(周方向における切欠き14c同士の間の距離がほぼ同一であるように)形成されている。切欠き14cは、フック13dによる上述した仮固定(図4〜図6)を行う際、フック13dが係止される部分である。
以上が、実施プロテクタ10の構成についての説明である。
<プロテクタの取り付け方法>
次いで、図4〜図7を参照しながら、実施プロテクタ10をワイヤーハーネスの電線Wに取り付ける方法について説明する。
まず、図4(a)に示すように、カバー12とベース13とが分離された状態において、ベース13の左端に形成された収容部13eに電線Wを収容する。なお、このとき、第1延長片12aに設けられた第1周壁12b、及び、第2延長片13aに設けられた第2周壁13bは、未だ組み付けられておらず、分離している。
次いで、図4(b)に示すように、収容部13eの上方の開口部をカバー12の蓋部12eによって覆うように、カバー12をベース13に取り付ける。このとき、第1延長片12aと第2延長片13aとを互いに密着させると共に、第1周壁12bが第2周壁13bの中空部分に挿入されるように、カバー12とベース13との位置合わせが行われる。これにより、図5に示すように、第1周壁12bの凸部12cが第2周壁13bの凹部13cに係止される。その結果、カラー14による最終的な保持(図4(d)を参照。)に先立って、カバー12及びベース13が予備的に保持(仮保持)される。更に、電線Wを収容する収容空間が、蓋部12eと収容部13eとの間に形成される。
次いで、図4(c)に示すように、一端(図中の下端)のみに拡大部14aが形成されたカラー14が、第1周壁12bの中空部分を貫通するように取り付けられる。これにより、図6に示すように、第2周壁13bのフック13dが拡大部14aの切欠き14cに係止される。その結果、カラー14が仮固定され、カラー14による最終的な保持(図4(d)を参照。)がなされる前にカラー14が第1周壁12b及び第2周壁13bから意図せず外れることが防がれる。
最後に、図4(d)に示すように、カラー14の他端(図中の上端)が、図示しない押圧部材などによってカシメられる。これにより、図7に示すように、カラー14の他端(上端)に拡大部14bが形成される。その結果、カラー14の両端の拡大部14a,14bが第1延長片12a及び第2延長片13aをカラー14の軸線方向に挟持することとなり、第1延長片12a及び第2延長片13aが(ひいては、収容空間を形成した状態のカバー12及びベース13)が分離不能に保持される。
以上が、実施プロテクタ10をワイヤーハーネスの電線Wに取り付ける方法についての説明である。
以上に説明したように、実施プロテクタ10は、ワイヤーハーネスの電線Wを収容可能な収容空間を形成するカバー12及びベース13を、上述した構成を有する第1延長片12a、第2延長片13a及びカラー14を利用して分離不能に保持できる。その結果、従来プロテクタに比べ、ワイヤーハーネスの製造工程を出来る限り単純化できる。
<他の実施形態>
本発明は上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用できる。
例えば、実施プロテクタ10は、第1周壁12bに設けられた凸部12cを第2周壁13bに設けられた凹部13cに係止することにより、カバー12及びベース13を予備的に保持(仮保持)するようになっている。しかし、本発明のプロテクタは、必ずしもそのような予備的な保持を必要としない。具体的には、図8に示すように、本発明のプロテクタは、凸部12cを有さない第1周壁12bを凹部13cを有さない第2周壁13bに挿入し、カラー14によって第1延長片12a及び第2延長片13aを挟持するように構成されてもよい。
上記構成によれば、実施プロテクタ10に比べ、第1周壁12b及び第2周壁13bの形状を単純化できる分、カバー12及びベース13の製造コスト(ひいては、ワイヤーハーネスの製造コスト)を低減できる。
更に、実施プロテクタ10は、第1周壁12bによって第1延長片12aの貫通孔を形成し、第2周壁13bによって第2延長片13aの貫通孔を形成するようになっている。しかし、本発明のプロテクタは、必ずしも各延長片に周壁を備える必要はない。具体的には、図9に示すように、本発明のプロテクタは、第1周壁12bを有さない(即ち、単なる貫通孔が設けられた)第1延長片12aと、第2周壁13bを有さない(即ち、単なる貫通孔が設けられた)第2延長片13aと、を各々の貫通孔が対応するように配置し、カラー14によって第1延長片12a及び第2延長片13aを挟持するように構成されてもよい。更に、本発明のプロテクタは、図10に示すように、第1延長片12a及び第2延長片13aの一方のみに周壁を設け、他方に設けられた貫通孔にその周壁を挿入するように構成されてもよい。
上記構成によれば、実施プロテクタ10に比べ、第1周壁12b及び第2周壁13bの形状を更に単純化できる分、カバー12及びベース13の製造コスト(ひいては、ワイヤーハーネスの製造コスト)を更に低減できる。
更に、実施プロテクタ10は、両端に拡大部14a,14bを有するカラー14により、第1延長片12a及び第2延長片13aを挟持するようになっている。しかし、本発明のプロテクタは、必ずしもカラー14の両端部に拡大部を設ける必要はない。具体的には、図11に示すように、本発明のプロテクタは、第1延長片12aに設けられた貫通孔および第2延長片13aに設けられた貫通孔にカラー14を圧入することにより、第1延長片12a及び第2延長片13aを分離不能に保持するように構成されてもよい。
更に、実施プロテクタ10は、第1延長片12aと第2延長片13aとを密着させる(直接接触させる)ようになっている。しかし、本発明のプロテクタは、必ずしも第1延長片12aと第2延長片13aと直接接触させる必要はなく、第1延長片12aと第2延長片13aとの間に他の部材(例えば、がたつき防止用のゴム又は接着剤)を挟むように構成されてもよい。
ここで、上述した本発明に係るワイヤーハーネス用プロテクタの実施形態の特徴を、下記(1)〜(4)に簡潔に纏めて列記する。
(1)ワイヤーハーネスの電線(W)を収容可能な収容空間を形成する第1部材(カバー12)及び第2部材(ベース13)と、前記収容空間を形成した状態の前記第1部材(12)及び前記第2部材(13)を分離不能に保持する保持部材(カラー14)と、を備えたワイヤーハーネス用プロテクタであって、
前記第1部材(12)は、
前記収容空間から離れる向きに延びる第1延長片(12a)であって、該第1延長片を貫通する第1貫通孔が設けられた第1延長片を有し、
前記第2部材(13)は、
前記収容空間から離れる向きに延びる第2延長片(13a)であって、該第2延長片を貫通する第2貫通孔が設けられた第2延長片を有し、
前記保持部材(14)は、
該ワイヤーハーネス用プロテクタを車両に固定するための固定具が通り抜け可能であるように定められた内周形状を有する管状体であり、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔の双方を貫通するように前記第1延長片(12a)及び前記第2延長片(13a)に取り付けられて前記第1部材(12)及び前記第2部材(13)を保持する、
ワイヤーハーネス用プロテクタ。
(2)上記(1)に記載のワイヤーハーネス用プロテクタにおいて、
前記第1部材(12)が、
前記第1延長片(12a)における前記第1貫通孔の孔周縁を含む周部から前記第2延長片(13a)に向けて突出する管状の第1周壁(12b)を有すると共に、前記第1周壁が前記第2貫通孔に挿入されるように配置され、
前記保持部材(14)が、
前記第1周壁(12b)の中空部分を貫通すると共に前記第1周壁から離れる向きに広がった拡大部(14a,14b)を該保持部材の軸方向の両端に有し、前記拡大部によって前記第1延長片(12a)及び前記第2延長片(13a)を前記軸方向に挟持する、
ワイヤーハーネス用プロテクタ。
(3)上記(2)に記載のワイヤーハーネス用プロテクタにおいて、
前記第2部材(13)が、
前記第2延長片(13a)における前記第2貫通孔の孔周縁を含む周部から前記第1周壁(12b)に沿って突出する管状の第2周壁(13b)を有し、
前記第1部材(12)及び前記第2部材(13)が、
前記第1周壁(12b)が前記第2周壁(13b)の中空部分に挿入されるように配置される、
ワイヤーハーネス用プロテクタ。
(4)上記(3)に記載のワイヤーハーネス用プロテクタにおいて、
前記第1周壁(12b)及び前記第2周壁(13b)の一方が、係止部(凸部12c)を有し、
前記第1周壁(12b)及び前記第2周壁(13b)の他方が、前記係止部(12c)が係止される被係止部(凹部13c)を有する、
ワイヤーハーネス用プロテクタ。
10 実施プロテクタ
12 カバー
12a 第1延長片
12b 第1周壁
12c 凸部
13 ベース
13a 第2延長片
13b 第2周壁
13c 凹部
14 カラー
14a,14b 拡大部
W ワイヤーハーネスの電線

Claims (2)

  1. ワイヤーハーネスの電線を収容可能な収容空間を形成する第1部材及び第2部材と、前記収容空間を形成した状態の前記第1部材及び前記第2部材を分離不能に保持する保持部材と、を備えたワイヤーハーネス用プロテクタであって、
    前記第1部材は、
    前記収容空間から離れる向きに延びる第1延長片であって、該第1延長片を貫通する第1貫通孔が設けられた第1延長片を有し、
    前記第2部材は、
    前記収容空間から離れる向きに延びる第2延長片であって、該第2延長片を貫通する第2貫通孔が設けられた第2延長片を有し、
    前記保持部材は、
    該ワイヤーハーネス用プロテクタを車両に固定するための固定具が通り抜け可能であるように定められた内周形状を有する管状体であり、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔の双方を貫通するように前記第1延長片及び前記第2延長片に取り付けられて前記第1部材及び前記第2部材を保持
    前記第1部材が、
    前記第1延長片における前記第1貫通孔の孔周縁を含む周部から前記第2延長片に向けて突出する管状の第1周壁を有すると共に、前記第1周壁が前記第2貫通孔に挿入されるように配置され、
    前記保持部材が、
    前記第1周壁の中空部分を貫通すると共に前記第1周壁から離れる向きに広がった拡大部を該保持部材の軸方向の両端に有し、前記拡大部によって前記第1延長片及び前記第2延長片を前記軸方向に挟持し、
    前記第2部材が、
    前記第2延長片における前記第2貫通孔の孔周縁を含む周部から前記第1周壁に沿って突出する管状の第2周壁を有し、
    前記第1部材及び前記第2部材が、
    前記第1周壁が前記第2周壁の中空部分に挿入されるように配置される、
    ワイヤーハーネス用プロテクタ。
  2. 請求項に記載のワイヤーハーネス用プロテクタにおいて、
    前記第1周壁及び前記第2周壁の一方が、係止部を有し、
    前記第1周壁及び前記第2周壁の他方が、前記係止部が係止される被係止部を有する、
    ワイヤーハーネス用プロテクタ。
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