JP6477740B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は,シートに画像を形成する画像形成装置に関する。さらに詳細には,画像の位置ずれを補正する補正機能を有する画像形成装置に関するものである。
従来から,画像形成装置では,画像に位置ずれが生じないように補正処理を行っている。例えば,特許文献1には,転写ベルトのベルト幅方向の両端にパターン画像を形成すること,さらにそのパターン画像を読み取る光学センサが転写ベルトのベルト幅方向の両端に設けられていること,さらに光学センサの読み取り結果に基づいて色合わせ制御を実行することが開示されている。
特開2003−98793号公報
しかしながら,前記した従来の技術には,次のような問題があった。すなわち,画像形成装置では,センサ間の距離の変化や画像形成部の各装置のずれ等のエラーが生じていても,補正処理によって補正されているため,それらのエラーは看過されていた。つまり,従来の技術では,検出されたずれ量に基づいて色合わせ制御が行われるため,センサや装置のエラーについては報知されない。従って,ユーザはエラー要因を特定し難い。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,看過されていたエラーを認識できる画像形成装置を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた画像形成装置は,画像を担持する担持体と,前記担持体上に画像を形成する画像形成部と,前記担持体を移動させることにより,前記画像形成部にて形成された画像を搬送する搬送体と,前記担持体の進行方向に対して直交する方向である主走査方向の,一方端側に搬送される画像を検出するセンサである一方端センサと,前記主走査方向の,前記一方端側と反対側の他方端側に搬送される画像を検出するセンサである他方端センサと,制御部とを備え,前記制御部は,前記画像形成部に主走査方向の位置ずれ検出用のマークを前記担持体に形成させ,前記搬送体に前記担持体を搬送させ,前記一方端センサの前記マークの受光結果と,前記他方端センサの前記マークの受光結果と,の差分である相対ずれ量を算出する算出処理と,前記算出処理によって算出された前記相対ずれ量が許容範囲を超える場合に,エラーを報知する報知処理と,を実行することを特徴としている。
本明細書に開示される画像形成装置は,画像形成部が担持体に画像を担持させ,その担持体を搬送体が搬送する。さらに,主走査方向の一方端側と他方端側とにそれぞれセンサを有するので,それぞれの位置でセンサが画像を検出することができる。そして,制御部は,担持体に位置ずれ検出用のマークを担持させ,そのマークを両方のセンサに検出させて,それらの検出結果の差分である相対ずれ量を算出する算出処理を実行する。制御部は,さらに,算出処理によって算出された相対ずれ量が許容範囲を超える場合には,エラーを報知する報知処理を実行する。
センサや画像形成部にエラーが生じると,両方のセンサによるマークの受光結果から得られる相対ずれ量に変化が生じる。変化の程度が,単なる色ずれと判断できる範囲を超えていれば,センサのエラーや,画像形成部のエラー等の,何らかのエラーが発生していると考えられる。そこで,本明細書に開示される画像形成装置では,相対ずれ量が許容範囲を超える場合に,ユーザにエラーを報知することで,ユーザは,看過されていたエラーが発生していることを認識できる。
さらに,前記画像形成部は,複数あり,前記算出処理では,少なくとも2つの画像形成部にてそれぞれ前記相対ずれ量を算出し,前記報知処理では,画像形成部ごとに算出された相対ずれ量のうち,少なくとも1つの相対ずれ量が前記許容範囲を超える場合に,エラーを報知することが望ましい。例えば,色ごとの画像形成部を有するカラー画像形成装置では,それぞれの画像形成部について相対ずれ量を算出するとよい。そして,1色でも許容範囲を超える場合には,エラーを報知することで,より正確にエラーを報知できる。
また,前記算出処理では,全ての画像形成部にてそれぞれ前記相対ずれ量を算出し,前記報知処理では,画像形成部ごとに算出された相対ずれ量のうち,全ての相対ずれ量が前記許容範囲を超える場合に,センサのエラーを報知するとよい。全ての画像形成部で相対ずれ量が許容範囲を超えている場合には,画像形成部個々のエラーではなく,センサのエラーである可能性が高い。そのため,エラー箇所をセンサに特定して報知することで,より詳細なエラー内容をユーザが認識できる。センサのエラーとしては,センサの受光面の汚れやセンサの位置ずれ等がある。
また,前記報知処理では,画像形成部ごとに算出された相対ずれ量のうち,全ての相対ずれ量が前記許容範囲を超える場合に,前記一方端センサの前記マークの受光結果と,前記他方端センサの前記マークの受光結果との少なくとも一方を算出し,相対ずれ量が前記許容範囲を超える原因となったセンサを特定するためのセンサ許容範囲を受光結果が超えるときには,受光結果が前記センサ許容範囲を超えるセンサを報知するとよい。センサのエラーと限定された場合,さらに一方端側と他方端側との個々のセンサの受光結果がセンサ許容範囲を超えるか否かを調べることで,エラーがどちらのセンサで発生しているかを特定できる。そのため,より詳細なエラー内容をユーザが認識できる。なお,センサ許容範囲は,概ね許容範囲の0.5倍程度とすることで,どちらか一方のセンサのエラーを報知できる。
また,前記報知処理では,画像形成部ごとに算出された相対ずれ量のうち,1つの相対ずれ量のみが前記許容範囲を超える場合に,当該相対ずれ量が前記許容範囲を超えた画像形成部のエラーを報知するとよい。1つの画像形成部についてのみ相対ずれ量が許容範囲を超えている場合には,センサのエラーではなく,その画像形成部のエラーである可能性が高い。そのため,エラーの内容をその画像形成部に限定することで,より詳細なエラー内容をユーザが認識できる。
なお,画像形成部のエラーとしては,LED露光方式では,LEDヘッドアレイの歪みや,LEDヘッドアレイの汚れ等がある。例えば,LEDヘッドアレイに歪みが生じると,LEDヘッドアレイと感光体との距離が,感光体の中央部では適正な範囲にあるが,感光体の端部では適正な範囲を超えて離れている又は近づいているといったことが起こりうる。また,LEDヘッドアレイにトナーが付着すると,露光が拡散され,画像がぼけたりゆがんだりする可能性がある。あるいは,レーザ露光方式においては,例えば,レーザ光を屈折させるミラーの位置がずれてしまう場合がある。
また,前記報知処理では,画像形成部ごとに算出された相対ずれ量のうち,1つの相対
ずれ量のみが前記許容範囲を超える場合に,当該画像形成部によって形成されたマークを検出した際の,前記一方端センサの当該マークの受光結果と,前記他方端センサの当該マークの受光結果との少なくとも一方を算出し,相対ずれ量が前記許容範囲を超える原因となった前記画像形成部の部分を特定するための画像形成部許容範囲を受光結果が超えるときには,受光結果が前記画像形成部許容範囲を超えるセンサ側の部分に画像形成部のエラー箇所があることを報知するとよい。1つの画像形成部のエラーと限定された場合,さらにその画像形成部について個々のセンサの受光結果が画像形成部許容範囲を超えるか否かを調べることで,画像形成部のエラーが搬送体の搬送方向に対してどちらの側であるかを特定できる。そのため,より詳細なエラー内容をユーザが認識できる。画像形成部許容範囲は,例えば,許容範囲の0.7倍程度とすることで,熱膨張の影響を低減しつつどちらか一方のセンサのエラーを報知できる。
また,本明細書に開示される画像形成装置は,前記画像形成部によって形成された画像をシートに熱定着させる定着部を備え,前記報知処理では,前記許容範囲が前記画像形成部ごとに異なり,前記定着部に近い画像形成部ほど,前記許容範囲が広いとよい。熱源となる定着部に近い画像形成部ほど,熱の影響を受けやすく,相対ずれ量が大きくなる傾向にある。この定着部からの熱によるずれは不可避的に発生するものであり,画像形成部の個別のエラーと判断しない方が好ましい。そのため,定着部に近い画像形成装置ほど許容範囲を大きくすることで,不必要なエラーの報知を抑制できる。
また,前記画像形成部は,LED露光方式によって画像を形成し,前記画像形成装置は,前記相対ずれ量の基準値と,前記基準値からの許容される最大乖離量である閾値とを記憶する記憶部を備え,前記報知処理では,前記記憶部に記憶された固定値である前記基準値を中心として前記閾値までの範囲を,前記許容範囲とするとよい。LED露光方式では,主走査方向のずれが生じ難い。そのため,工場出荷時の相対ずれ量を基準値として記憶し,その基準値に基づいて相対ずれ量を求めることで,出荷時からの微小なセンサの変化や,露光装置の変化を,より正確にユーザが認識できる。
また,前記画像形成部は,レーザ露光方式によって画像を形成し,前記画像形成装置は,前回の前記算出処理によって算出された相対ずれ量である前回ずれ量と,前記前回ずれ量からの許容される最大乖離量である閾値とを記憶する記憶部を備え,前記報知処理では,前記記憶部に記憶された可変値である前回ずれ量を中心として前記閾値までの範囲を,前記許容範囲とするとよい。レーザ露光方式では,主走査方向のずれが生じ易い。そのため,前回の相対ずれ量である前回ずれ量を記憶し,その前回ずれ量に基づいて相対ずれ量を求めることで,急な環境変化等に伴う唐突なセンサの変化や,露光装置の変化を,より正確にユーザが認識できる。
本発明によれば,看過されていたエラーを認識できる画像形成装置が実現される。
実施の形態にかかるMFPの電気的構成を示すブロック図である。 MFPの画像形成部の概略構成図である。 マークセンサの配置を示す説明図である。 マークの例を示す説明図である。 マークのずれがない場合の相対ずれ量の例を示す説明図である。 主走査方向にずれたマークの相対ずれ量の例を示す説明図である。 エラー検出処理の手順を示すフローチャートである。 単色の画像形成部におけるエラー判断処理の手順を示すフローチャートである。 複数色の画像形成部におけるエラー判断処理の手順を示すフローチャートである。 センサ部エラー判断処理の手順を示すフローチャートである。 プロセス部エラー判断処理の手順を示すフローチャートである。
以下,本発明にかかる画像形成装置を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,画像読取機能および画像形成機能を備えた複合機(MFP:Multi Function Peripheral)に本発明を適用したものである。
[MFPの構成]
実施の形態にかかるMFP100は,図1に示すように,CPU31と,ROM32と,RAM33と,NVRAM(不揮発性RAM)34とを備えた制御部30を備えている。また,制御部30は,用紙に画像を形成する画像形成部10と,原稿の画像を読み取る画像読取部20と,動作状況の表示やユーザによる入力操作の受付を行う操作パネル40と,ネットワークI/F36と,FAXI/F37とに電気的に接続されている。
CPU31は,MFP100における制御の中枢となるものである。CPU31は,例えば,画像読取機能,画像形成機能,FAXデータ送受信機能等の各種機能を実現するための演算を実行する。CPU31は,また,後述するエラー判断処理も実行する。
ROM32には,MFP100を制御するための各種制御プログラムや各種設定,初期値等が記憶されている。RAM33は,各種制御プログラムが読み出される作業領域として,あるいは画像データを一時的に記憶する記憶領域として利用される。NVRAM34は,各種設定や,工場出荷前の検査結果に基づく各種の初期値等を保存する記憶領域として利用される。
ネットワークI/F36は,LAN等のネットワークに接続され,MFP100と他の情報処理装置とを接続する。FAXI/F37は,電話回線に接続され,MFP100と相手先のFAX装置とを接続する。MFP100は,ネットワークI/F36やFAXI/F37を介して外部装置等とデータ通信を行うことができる。
[MFPの画像形成部の構成]
続いて,MFP100の画像形成部10の構成について,図2を参照しつつ説明する。MFP100の画像形成部10は,電子写真方式であり,カラー画像の形成が可能なものである。なお,画像形成部10の上方には,画像読取部20が配置されている。
画像形成部10は,トナー像を形成するとともに形成したトナー像を用紙に転写するプロセス部5と,用紙を搬送する搬送ベルト7と,用紙上の未定着のトナー像を用紙に定着させる定着装置8とを有している。搬送ベルト7は,ポリカーボネート等の樹脂材からなる無端状のベルト部材であり,ベルトローラ73,74に張架されている。搬送ベルト7は,ベルトローラ73,74の回転により紙面で反時計回りに循環移動する。
MFP100は,画像形成を受ける用紙が収納された給紙トレイ91と,画像形成された用紙が排出される排紙トレイ92とを備えている。用紙は,装置下部に位置する給紙トレイ91から1枚ずつ引き出され,搬送ベルト7および他の複数のローラ部材等によって,プロセス部5および定着装置8を通り,排紙トレイ92へと導かれる。用紙の経路である用紙搬送路11は,図2中に一点鎖線で示すように,略S字形状となっている。用紙の進行方向,つまり搬送ベルト7の進行方向が副走査方向である。また,副走査方向に直交
する方向,つまり搬送ベルト7の幅方向が主走査方向である。
プロセス部5は,イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)の各色に対応する各プロセス部を有している。具体的には,用紙搬送順に,K色の画像を形成するプロセス部50K,C色の画像を形成するプロセス部50C,M色の画像を形成するプロセス部50M,Y色の画像を形成するプロセス部50Yが並べられている。そして,各プロセス部50K,50C,50M,50Yは,搬送ベルト7に沿って,互いに一定の間隔をおいて配置されている。
図2に示すように,プロセス部50Kは,感光体51,帯電部52,露光部53,現像部54,転写部55を有している。図2では,プロセス部50Kについてのみ符号を付しているが,他の色のプロセス部50C,50M,50Yについても,現像部54に収容されるトナーの色が異なるのみで,基本的に同じ構成である。なお,図2中においては,各感光体51に「K」,「C」,「M」,「Y」の文字を配置して示している。
画像形成時には,感光体51は,帯電部52によって一様に帯電され,露光部53によって露光される。これにより,感光体51の表面に静電潜像が形成される。そして,感光体51上の静電潜像が現像部54によって現像されることにより,感光体51上にトナーによる画像であるトナー像が形成される。また,感光体51への静電潜像の形成とタイミングを合わせて,感光体51に対向する箇所を用紙が搬送される。感光体51上のトナー像は,転写部55によって,その用紙に転写される。
プロセス部50KにてK色のトナー像を担持した用紙は,用紙搬送路11に沿ってさらに搬送され,次のプロセス部50Cに対向する。カラー画像を形成する場合には,各色のプロセス部50K,50C,50M,50Yによってそれぞれ形成された各色のトナー像が,用紙上に重ね合わせられる。一方,モノクロ印刷では,プロセス部50Kのみでトナー像が形成され,用紙に転写される。トナー像が転写された用紙は,次に定着装置8に搬送される。用紙上のトナー像は,定着装置8において,その用紙に熱定着される。定着後の用紙は排紙トレイ92に排出される。
なお,MFP100は,露光部53として,LED露光方式のものを有している。すなわち,露光部53は,複数のLEDを1列に並べて固定したLEDアレイとレンズアレイとを含むLEDヘッドを備えている。LEDヘッドは,1つのLED発光源がそれぞれ1画素に対応するように,主走査方向に沿って配置される。
そのため,LED露光方式の露光部53は,主走査方向の画像の拡縮のエラー要因とはなりにくい。つまり,LED露光方式を採用しているMFP100では,他の露光方式を採用している装置と比較して,露光部53による露光箇所の主走査方向における相対的な位置ずれが発生する可能性は小さい。各色のプロセス部50K,50C,50M,50Yは,それぞれ同様の露光部53を有している。
なお,露光部53による露光処理,現像部54による現像処理,転写部55における転写処理等の画像の形成処理は,感光体51を回転させつつ主走査方向の1ラインごとに行われる。1ラインは,1画素分の画像が主走査方向に連続した帯状の画像である。そして,主走査方向の次の1ラインは,感光体51を副走査方向に1ライン分ずらした位置に形成される。MFP100は,例えば,主走査方向の1ライン分のトナー像を用紙に転写し,感光体51,搬送ベルト7,転写部55を副走査方向に1ライン分進めて,次の1ラインを転写する。
「マークの形成および検出」
MFP100は,さらに,図2に示すように,マークセンサ61を備えている。マークセンサ61は,搬送ベルト7の進行方向について,定着装置8より下流側でプロセス部5より上流側に設けられている。マークセンサ61は,図3に示すように,左側のセンサ62Lと右側のセンサ62Rとが,互いに固定されて構成されている。
両側のセンサ62L,62Rは,それぞれ主走査方向の両端部の画像を検出できる位置,例えば,搬送ベルト7の幅方向の両端部であり,最大露光範囲の両端部に設けられている。センサ62L,62Rは,それぞれ発光部と受光部とを有する反射型の光学センサである。図3では,各センサ62L,62Rの光路の例を破線で示している。センサ62Lが一方端センサの一例であり,センサ62Rが他方端センサの一例である。
MFP100においてカラー画像を形成する場合には,MFP100は,各色のプロセス部50K,50C,50M,50Yにおいて,用紙上に各色のトナー像を重ねていく。そのため,各色のプロセス部50K,50C,50M,50Yによって用紙上に形成される画像の位置が,互いに合致していることが求められる。各色の画像の相対的な位置ずれは,色ずれとなって表れるため好ましくない。
そこで,MFP100は,適宜,色ずれ補正処理を行う。色ずれ補正処理では,MFP100は,画像形成部10に,搬送ベルト7上に色ずれ補正用のマークを形成させる。色ずれ補正時には,用紙を搬送しない。色ずれ補正用のマークは,搬送ベルト7の主走査方向の両端部で,マークセンサ61のセンサ62L,62Rに対応する位置にそれぞれ形成される。MFP100は,搬送ベルト7上に形成されたマークをマークセンサ61で検出し,検出結果に基づいて色ずれ補正を行う。
色ずれ補正用のマークの例を図4に示す。この例では,マーク64はそれぞれ,主走査方向および副走査方向に対して斜め角度に配置された棒状の単色トナー像である。色ずれ補正用のマークは,傾斜方向が互いに逆の2本のマーク64が,搬送ベルト7の主走査方向の両側の端部にそれぞれ,同一色のトナーで形成される。左側の2本が左マーク65Lであり,右側の2本が右マーク65Rである。すなわち,マーク64は,色ごとに,左マーク65Lと右マーク65Rとの4本1組である。
色ずれ補正用のマークは,例えば,図4に示すように,色ごとに副走査方向に並べられる。搬送ベルト7上に形成された各マーク64は,搬送ベルト7の移動に伴って,副走査方向に搬送される。そして,各マーク64がマークセンサ61の検出位置まで搬送されると,センサ62Lと62Rとがそれぞれの側のマーク64を検出する。MFP100では,搬送ベルト7はマーク64を担持する担持体の一例であり,搬送ベルト7を搬送するベルトローラ73,74が搬送体の一例である。
MFP100は,マークセンサ61によって,断続的に通過するマーク64を順次検出し,左右のセンサ62L,62Rごとにそれぞれ,同色の2本のマーク64の検出タイミングの間隔を取得する。例えば,センサ62Lによる検出タイミングの間隔から,センサ62L側の左マーク65Lと,センサ62Lの仮想的な通過位置である左ライン67Lとの交点の間隔が取得できる。同様に,センサ62Rによる検出タイミングの間隔から,センサ62R側の右マーク65Rと,センサ62Rの仮想的な通過位置である右ライン67Rとの交点の間隔が取得できる。
各マーク64は主走査方向に対して斜めに形成されているので,マーク64とマークセンサ61の通過位置との交点の間隔から,主走査方向の位置ずれを判断できる。主走査方向の位置ずれとは,左マーク65Lと右マーク65Rとの主走査方向の間隔と,センサ62Lとセンサ62Rとの主走査方向の間隔との相対的な関係である。センサ62L,62
Rによる2本のマーク64の検出タイミング,または,センサごとのその検出タイミングの間隔が,その色のマーク64の受光結果に相当する。
例えば,図5に示すように,センサ62Lによる間隔TLとセンサ62Rによる間隔TRとが等しい場合,両端側のマーク64は,主走査方向についてセンサ62L,62Rと同じ間隔で配置されていることがわかる。一方,マークセンサ61のセンサ62L,62Rの位置,あるいは,両端側のマーク64の形成位置に,主走査方向について相対的にずれがある場合,センサ62Lによる間隔TLとセンサ62Rによる間隔TRとは異なる値となる。例えば,図6に示すように,右マーク65Rが,左マーク65Lを基準として主走査方向へ相対的に右側にずれている場合には,センサ62Rによる間隔TRxは,間隔TLより大きい。
このように,両端側のマーク64の主走査方向の相対的な位置ずれは,左右の間隔TLと間隔TRとの差分に基づいて把握できる。この左右の間隔TLと間隔TRとの差分が,相対ずれ量TDである。
TD = |TL − TR|
つまり,MFP100は,搬送ベルト7に形成させた主走査方向の位置ずれ検出用のマーク64をマークセンサ61によって検出する。そして,MFP100は,センサ62Lによる受光結果である間隔TLと,センサ62Rによる受光結果である間隔TRと,の差分である相対ずれ量TDを算出する。
なお,相対ずれ量TDは,新品時には0であることが理想的であるが,組み立て時の部品ばらつき等により必ずしも正確に0となるとは限らない。そこで,MFP100は,工場出荷前における相対ずれ量TDsを,初期値として記憶している。例えば,工場出荷前にマーク64を形成してマークセンサ61で検出し,初期状態における受光結果と相対ずれ量TDsを取得して,NVRAM34に記憶する。
さらに,使用開始後のMFP100における,許容される相対ずれ量TDの変化量としての閾値Taが,あらかじめ決められている。この閾値Taは,相対ずれ量TDの,その基準値からの許容される乖離量である。つまり,相対ずれ量TDがこの値を超えて基準値から離れた場合には,MFP100は,何らかのエラーの可能性があると判断する。基準値は,工場出荷前に取得された初期の相対ずれ量TDsであり,固定値である。MFP100のNVRAM34には,間隔TL,TRの初期値である間隔TLs,TRs,相対ずれ量TDの初期値である相対ずれ量TDs,閾値Taがそれぞれ記憶されている。
「エラー検出処理」
次に,MFP100のCPU31において実行されるエラー検出処理について説明する。本処理は,色ずれ補正処理の実行時に並行して行われる処理であり,色ずれ補正処理の処理開始を契機に実行される。なお,色ずれ補正処理は,主電源ON時,プロセス部の交換後,ユーザによる指示を受けたときなどに実施される。まず,色ずれ補正およびエラー検出処理の手順について,図7を参照して説明する。
エラー検出処理を開始するとまず,CPU31は,画像形成部10の各部を制御して,マーク64を形成させる(S101)。例えば,感光体51にマーク64のトナー像を形成し,搬送ベルト7上に転写させる。そして,マーク64を載置した搬送ベルト7を移動させて,マーク64にマークセンサ61の対向位置を通過させる。
続いて,CPU31は,マークセンサ61にマーク64を検出させる(S103)。つまり,マークセンサ61は,同色のマーク64が通過したタイミングの間隔を,両側のセンサ62L,62Rでそれぞれ取得する。マークセンサ61は,形成されているすべての
マーク64についての検出結果をCPU31に送信する。
次に,CPU31は,マーク64の検出結果を利用して,エラー判断処理を実行する(S105)。エラー判断処理の内容については後述する。さらに,CPU31は,エラー判断処理の結果から,エラーの有無を判断する(S107)。
CPU31は,エラーがあると判断した場合は(S107:Yes),エラーを報知するメッセージを操作パネル40に表示する(S109)。この場合にはこの状態のままで画像形成を行うことは好ましくないので,エラーを解消するためのガイダンスなどをさらに表示させるとよい。CPU31は,エラーがないと判断した場合は(S107:No),色ずれ補正を実施する(S111)。エラーの報知(S109)または色ずれ補正(S111)を実施したら,エラー検出処理を終了する。
「単色のエラー判断処理」
次に,図7のS105にて実行されるエラー判断処理について説明する。エラー判断処理は,単色のプロセス部5について行う場合と,複数色のプロセス部5について行う場合とで異なる。まず,図8を参照して,単色のプロセス部5についてエラーの有無を判断するエラー判断処理について説明する。
本処理を開始すると,CPU31は,NVRAM34から,今回エラー判断の対象となっている色について,初期の相対ずれ量TDs,および,後の判断で用いる閾値Taを読み出す(S201)。続いて,今回のマークセンサ61の検出結果から,エラー判断の対象色の今回の相対ずれ量TDを算出する(S203)。
次に,CPU31は,S201で取得した初期の相対ずれ量TDsとS203で取得した今回の相対ずれ量との差分ΔTを求める(S205)。
ΔT = |TD − TDs|
前述したように,相対ずれ量TDは,主走査方向におけるマーク64の間隔とマークセンサ61の間隔との相対的な関係を示す値である。MFP100は,LED露光方式の露光部53を備えているので,マーク64の形成位置の主走査方向の間隔がずれることはほとんど無い。また,マークセンサ61は,左右のセンサ62L,62Rが互いに固定されているので,やはり,主走査方向の間隔がずれることはほとんど無い。
つまり,MFP100が良好な状態であれば,使用による劣化や単なる経年変化等が進行しても,相対ずれ量TDが初期の相対ずれ量TDsから大きく変化していることはないと推測される。もしも,差分ΔTが閾値Taを超えて大きいならば,マークセンサ61あるいはプロセス部5に何らかのエラーが発生していると判断できる。
そこで,CPU31は,S205にて得られた差分ΔTが,S201で読み出した閾値Ta以下であるか否かを判断する(S207)。差分ΔTが閾値Ta以下であれば(S207:Yes),エラーはないと判断する(S209)。差分ΔTが閾値Taを超えていれば(S207:No),CPU31は,エラーがあると判断する(S211)。エラーの有無を決定したら,CPU31は,エラー判断処理を終了する。そして,エラーの有無を記憶して図7のS107に戻る。すなわち,CPU31は,エラー有り(S211)であれば,エラーを報知し(S109),エラーなし(S209)であれば,色ずれ補正を行う(S111)。
なお,閾値Taは全ての色で同じ値であってもよいが,色ごとに異なるものとするとさらによい。つまり,プロセス部50K,50C,50M,50Yごとに,差分の許容され
る範囲は異なっていてもよい。例えば,定着装置8に最も近い位置に配置されるプロセス部50Yは,他のプロセス部50K,50C,50Mに比較して,定着処理時の熱の影響を受けやすい。そこで,イエローのプロセス部50Yにおける閾値Taを,他色の閾値Taより大きい値とする。また,マークセンサ61からの距離が遠いプロセス部ほど,閾値を大きい値としてもよい。
「複数色のエラー判断処理」
次に,図9を参照して,複数色のプロセス部50K,50C,50M,50Yにおいて行うエラー判断処理について説明する。本処理は,図8に示した単色のエラー判断処理に代えて,図7のS105にて実行される。
本処理を開始すると,CPU31は,NVRAM34から,各色の初期の相対ずれ量TDsと閾値Taとを読み出す(S301)。初期の相対ずれ量TDsは,色ごとに,工場出荷前に取得されて,NVRAM34に記憶されている。また,閾値Taは,色ごとにそれぞれ記憶されていてもよいし,各色共通の値が1つだけ記憶されていてもよい。
続いて,CPU31は,今回のマークセンサ61による検出結果から,今回の相対ずれ量TDを算出する(S303)。本処理では,MFP100は,マークの形成およびマークの検出を各色についてそれぞれ行う。従って,S303で算出される相対ずれ量TDも,色ごとにそれぞれ得られる。
次に,CPU31は,各色についてそれぞれ,S301で取得した初期の相対ずれ量TDsとS303で取得した今回の相対ずれ量TDとの差分ΔTを求める(S305)。さらに,CPU31は,すべての色について,S305で得られた差分ΔTが,S301で読み出したその色の閾値Ta以下であるか否かを判断する(S307)。
すべての色について,差分ΔTが閾値以下であれば(S307:Yes),CPU31は,エラーは発生していないと判断する。つまり,マークセンサ61にも,各色のプロセス部50K,50C,50M,50Yにも,特にエラーはないと判断する。そこで,CPU31は,エラーなしと判断して(S309),本処理を終了し,図7のS107に戻って色ずれ補正を行う(S111)。
一方,1色でも差分ΔTが閾値Taを超えている場合には(S307:No),エラーがある可能性がある。差分ΔTが閾値Taを超えている色がある場合には,さらに詳細に判断することが望ましい。
そこで,CPU31は,差分ΔTが閾値Taを超えているのが,全色であるか否かを判断する(S311)。全色とも差分ΔTが閾値Taを超えている場合には(S311:Yes),全色で共通して使用される部材であるマークセンサ61に,エラーが発生していると推測できる。そこで,CPU31は,マークセンサ61のエラー箇所をさらに詳細に診断するために,センサ部エラー判断処理を実行する(S313)。センサ部エラー判断処理については後述する。
一方,差分ΔTが閾値Taを超えているのが,全色ではない場合には(S311:No),CPU31は,差分ΔTが閾値Taを超えているのが4色中の1色のみであるか否かを判断する(S315)。1色のみである場合には(S315:Yes),その色のプロセス部にエラーが発生していると推測できる。そこで,その色のプロセス部をさらに詳細に診断するために,プロセス部エラー判断処理を実行する(S317)。プロセス部エラー判断処理については後述する。
差分ΔTが閾値を超えているのが1色のみでない場合には(S315:No),S311にてNoであることと合わせて,4色中の2色または3色において閾値を超えていることになる。この場合には,センサのエラーの可能性もプロセス部のエラーの可能性もある。あるいは,さらに他の要因である可能性もある。つまり,これだけではエラー要因を推定することは困難なため,要因不明のエラーと判断する(S319)。なお,要因不明のエラーと判断された場合には,より詳細なエラー判断のために,さらに別の検査等を行ってもよい。
S313,S317,S319のいずれかを実行したら,CPU31は,エラー判断処理を終了し,図7のS107に戻り,エラー報知(S109)を行う。つまり,CPU31は,S313へ進んだ場合にはセンサのエラーを報知し,S317へ進んだ場合にはプロセス部のエラーを報知する。これにより,看過されていたエラーを認識できる。さらに,S313またはS317にて詳細なエラー箇所が判断された場合には,その詳細な箇所についても報知するとよい。また,S319へ進んだ場合は,現段階では要因不明のエラーであること,又は,さらに詳細な検査を行うべきであること等を報知することが好ましい。詳細に報知することにより,看過されていたエラーをより正確に認識できる。
[センサ部エラー判断処理]
次に,図9のS313において実行されるセンサ部エラー判断処理について,図10のフローチャートを参照して説明する。この処理は,今回の相対ずれ量TDと初期の相対ずれ量TDsとの差分ΔTが,全色ともに,閾値Taを超えて大きい場合に実行される。
本処理の実行を開始すると,CPU31は,今回の相対ずれ量TDと初期の相対ずれ量TDsとの差分ΔT同士を,色ごとに比較する(S401)。差分ΔTは,図9のS305において,色ごとに算出されたものである。もしマークセンサ61にエラーがある場合は,色ごとに差分ΔTが大きく異なることはなく,どの色でも同程度の差分ΔTとなっているはずである。
もし,各色の差分ΔT同士の差が大きい場合には(S401:No),CPU31は,単にマークセンサ61のみのエラーではないと判断する。つまり,差分ΔT同士の差が大きい場合には,その他の箇所にもエラーがある可能性が高い。つまり,エラー箇所を特定できない。そこで,エラー箇所を特定せず,要因不明のエラーと判断する(S403)。この場合には,より詳細にエラー箇所を把握するために,さらに他の検査を行ってもよい。
S403の後は,CPU31は,このセンサ部エラー判断処理を終了し,図7のS107に戻り,エラー報知(S109)を行う。この場合には,センサのエラーと報知する代わりに,要因不明のエラーと報知してもよい。
一方,CPU31は,各色の差分ΔT同士の差が小さい場合には(S401:Yes),マークセンサ61にエラーが発生している可能性が高い。この場合にはCPU31は,続いて,マークセンサ61の左右のセンサ62L,62Rのいずれにエラーがあるかを判断する。
そのために,CPU31は,NVRAM34から,左の間隔の初期の値である間隔TLsを読み出す(S405)。間隔TLsは,工場出荷前に行ったマーク検出時に,左マーク65Lをセンサ62Lによって検出したタイミングの間隔である(図5参照)。さらに,S405で読み出した間隔TLsと,今回の相対ずれ量の算出のために行ったマーク検出時における左の間隔TLとの差分ΔTLを算出する(S407)。
ΔTL = |TL − TLs|
そして,CPU31は,S407で算出された,今回と初期との左の間隔TLの差分ΔTLを,あらかじめ決めたセンサ閾値Tbと比較する(S409)。これにより,左の間隔TLがセンサ許容範囲を超えているか否かがわかるので,エラーの原因となったセンサが左側のセンサ62Lであるか否かを判断できる。このセンサ閾値Tbは,例えば,エラー判断処理(図9)のS307,S311,S315で使用した閾値Taの0.5倍の値とする。色ごとに異なる閾値Taを使用している場合は,センサ閾値Tbも,色ごとに,その色の閾値Taの0.5倍の値とすればよい。
なお,S405以降の処理は,いずれか1色の検査結果について行うこととしてもよい。その場合には,マークセンサ61に近い位置に配置されているプロセス部の結果を用いることが好ましい。または,各色で検出された間隔TLの平均値を用いて判断してもよい。また,センサ閾値Tbは,閾値Taの0.5倍に限らない。また,左の間隔TLに代えて右の間隔TRを用いて判断してもよい。あるいは,左右両方を用いて判断することもできる。
そして,左の間隔TLの差分ΔTLがセンサ閾値Tb以上である場合には(S409:Yes),左側のセンサであるセンサ62Lにエラーが発生していると判断する(S411)。一方,左の間隔TLの差分ΔTLがセンサ閾値Tbより小さい場合には(S409:No),右側のセンサであるセンサ62Rにエラーが発生していると判断する(S413)。エラーとしては,例えば,センサの光軸ずれや受光面の汚れ等が考えられる。エラー箇所をいずれかのセンサに特定したら,このセンサ部エラー判断処理を終了し,図7のS107に戻り,エラー報知を行う(S109)。
[プロセス部エラー判断処理]
次に,図9のS317において実行されるプロセス部エラー判断処理について,図11のフローチャートを参照して説明する。この処理は,今回の相対ずれ量TDと初期の相対ずれ量TDsとの差分ΔTが,1色のみで,閾値Taを超えて大きい場合に実行される。つまり,以下の処理は,図9のS315において差分ΔTが閾値Taを超えていると判断された色のプロセス部のみについて実行される。
本処理の実行を開始すると,CPU31は,NVRAM34から,左の間隔の初期の値である間隔TLsと,右の間隔の初期の値である間隔TRsとを読み出す(S501)。続いて,S501で読み出した間隔TLsと,今回のマーク検出時における左の間隔TLとの差分ΔTLを算出する。同様に,S501で読み出した間隔TRsと,今回のマーク検出時における右の間隔TRとの差分ΔTRを算出する(S502)。
さらに,左の差分ΔTLをプロセス閾値Tcと比較する(S503)。これにより,左の間隔TLが画像形成部許容範囲を超えているか否かがわかるので,エラー箇所がプロセス部の左側の部分にあるか否かを判断できる。このプロセス閾値Tcは,エラー判断処理(図9)のS307,S311,S315で使用した閾値Taの0.5〜0.8倍の値が好ましく,例えば0.7倍の値である。さらに,左の差分ΔTLがプロセス閾値Tc以上であると判断した場合には(S503:Yes),このプロセス部の左側部分にエラー箇所があると判断する(S507)。
一方,左の差分ΔTLがプロセス閾値Tcより小さいと判断した場合には(S503:No),右の差分ΔTRをプロセス閾値Tcと比較する(S505)。そして,右の差分ΔTRがプロセス閾値Tc以上であると判断した場合には(S505:Yes),このプロセス部の右側部分にエラー箇所があると判断する(S509)。S507やS509でエラー箇所を特定したら,このプロセス部エラー判断処理を終了し,図7のS107に戻
り,エラー報知を行う(S109)。
左の差分ΔTLも,右の差分ΔTRも,いずれもプロセス閾値Tcより小さいと判断した場合には(S505:No),このプロセス部の全体的なエラーであると判断する(S511)。この場合には,より詳細にエラー箇所を把握するために,さらに他の検査を行ってもよい。CPU31は,エラー箇所を判断したら,このプロセス部エラー判断処理を終了し,図7のS107に戻り,エラー報知を行う(S109)。
なお,プロセス部の部分的なエラーとしては,例えば,LEDヘッドの傾きや歪み,部分的な破損等がある。本処理によって,プロセス部のエラー箇所をある程度絞り込むことができることにより,メンテナンスに掛かる時間を短縮することができる。
[レーザ露光方式]
本形態のMFP100は,LED露光方式に代えて,レーザ露光方式を採用できる。ただし,レーザ露光方式では,光偏光部を有しているので,画像の主走査方向への拡縮は,LED露光方式よりは発生する可能性が高い。また,光路長が長いので熱の影響を受けやすい。そこで,レーザ露光方式の画像形成装置では,前述の各判断において,今回の相対ずれ量を,工場出荷前の初期の相対ずれ量と比較する代わりに,前回検出時の相対ずれ量と比較するとよい。レーザ露光方式における主走査方向のずれは,少しずつ進行することが多いので,前回の値と比較することにより,むやみにエラーと判断することは防止される。
そのために,CPU31は,エラー検出処理を実行するたびに,そのときの相対ずれ量TDを前回ずれ量としてNVRAM34に記憶させる。従って,前回ずれ量は,可変値である。そして,前回ずれ量からの許容される最大乖離量を,閾値Tdとして記憶させる。閾値Tdは,LED露光方式の閾値Taと等しい固定値であってもよい。あるいは,閾値Tdは,環境の変化や経年変化等を考慮した可変値としてもよい。なお,NVRAM34には,前回ずれ量,閾値Tdの他に,前回検出時の左右の間隔TL,TRも記憶されている。
そして,エラー判断処理では,CPU31は,NVRAM34に記憶されている前回ずれ量と閾値Tdに基づいて許容範囲を決定する。このようにすれば,レーザ露光方式の画像形成装置であっても,適切にエラー箇所を判断することができる。
以上,詳細に説明したように,MFP100によれば,プロセス部50K,50C,50M,50Yが搬送ベルト7に位置ずれ検出用のマーク64を形成させる。マークセンサ61が左側のセンサ62Lと右側のセンサ62Rとを有するので,それぞれの位置でマーク64を検出することができる。そして,CPU31は,それらの検出結果の差分である相対ずれ量TDを算出する算出処理と,算出処理によって算出された相対ずれ量TDが許容範囲を超える場合には,エラーを報知する報知処理とを実行する。
MFP100にエラーが生じると,両方のセンサ62L,62Rによるマーク64の受光結果から得られる相対ずれ量ΔTに変化が生じる。変化の程度が,単なる色ずれと判断できる範囲を超えていれば,センサ62L,62Rのエラーや,プロセス部50K,50C,50M,50Yのエラー等の,何らかのエラーが発生していると考えられる。そこで,相対ずれ量TDの基準値との差分ΔTが閾値Taを超える場合に,ユーザにエラーを報知することで,ユーザは,看過されていたエラーが発生していることを認識できる。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。
例えば,MFPに限らず,複写機,スキャナ,FAX等,画像形成機能を備えるものであれば適用可能である。
また,上記の形態では,初期の相対ずれ量TDsと閾値Taとを記憶させて,今回の相対ずれ量TDを基準値である初期の相対ずれ量TDsと比較し,その差分ΔTが閾値Ta以下であるか否かに基づいて,許容範囲内か否かを判断している。これに代えて,今回の相対ずれ量TDの許容される範囲としての許容上限値と許容下限値とを記憶させておき,これらの間に相対ずれ量TDが入っているか否かで判断することもできる。この場合には,初期の相対ずれ量TDs+閾値Taが許容上限値であり,初期の相対ずれ量TDs−閾値Taが許容下限値である。そして,CPU31は,算出された相対ずれ量TDが,その許容上限値と許容下限値との間の許容範囲に含まれているか否かを判断することとすればよい。
また,レーザ露光方式を採用した形態においても,前回ずれ量と閾値Tdとを記憶する代わりに,許容上限値と許容下限値とを記憶させて,これらにより判断するとしてもよい。この場合には,前回ずれ量TD+閾値Tdが許容上限値であり,前回ずれ量TD−閾値Tdが許容下限値である。そして,CPU31は,算出された相対ずれ量TDが,その許容上限値と許容下限値との間の許容範囲に含まれているか否かを判断すればよい。
また,閾値Taとして固定値を使用する場合には,センサによる受光結果に熱の影響を加味してもよい。すなわち,環境温度,プロセス部と定着装置との距離等に応じて,相対ずれ量TDを補正してもよい。
また,LED露光方式であっても,前回値の相対ずれ量を基準値とし,今回の相対ずれ量をその基準値と比較することによって,エラーを判断することとしてもよい。また,レーザ露光方式のものにおいて,固定値の相対ずれ量を基準値として採用することもできる。また,単色の画像形成部におけるエラー判断処理であっても,左右のそれぞれの間隔TL,TRをそれらの基準値と比較し,いずれの側にエラーがあるかを判断してもよい。
なお,画像形成部には,LED露光方式,レーザ露光方式の他,ライン型のインクヘッドも適用可能である。また,担持体には,搬送ベルトの他に,転写ベルトやシートが適用可能である。転写ベルトを担持体とした場合には,搬送体には,転写ベルトを搬送させるローラ部材が適用できる。また,担持体としてシートを適用した場合には,シートを搬送する搬送部材が搬送体である。
また,実施の形態に開示されている処理は,単一のCPU,複数のCPU,ASICなどのハードウェア,またはそれらの組み合わせで実行されてもよい。また,実施の形態に開示されている処理は,その処理を実行するためのプログラムを記録した記録媒体,または方法等の種々の態様で実現することができる。
10 画像形成部
7 搬送ベルト
8 定着装置
31 CPU
34 NVRAM
50K,50C,50M,50Y プロセス部
53 露光部
61 マークセンサ
62L,62R センサ
64 マーク
73,74 ベルトローラ

Claims (7)

  1. 画像を担持する担持体と,
    前記担持体上に画像を形成する複数の画像形成部と,
    前記担持体を移動させることにより,前記画像形成部にて形成された画像を搬送する搬送体と,
    前記担持体の進行方向である副走査方向に対して直交する方向である主走査方向の,一方端側に搬送される画像を検出するセンサである一方端センサと,前記主走査方向の,前記一方端側と反対側の他方端側に搬送される画像を検出するセンサである他方端センサとを含むマークセンサと,
    制御部と,
    を備え,
    前記複数の画像形成部は,第1の画像形成部と,第2の画像形成部と,第3の画像形成部と,第4の画像形成部と,を含み,
    前記制御部は,
    全ての前記画像形成部に対して,
    前記副走査方向とは異なる第1方向に沿って延びる第1のマークと,前記副走査方向及び前記第1方向とは異なる第2方向に沿って延びる第2のマークとを,前記担持体上の前記一方端センサが画像を検出する領域に形成させ,前記第1の画像形成部に,前記第1方向に沿って延びる第3のマークと,前記第2方向に沿って延びる第4のマークとを,前記担持体上の前記他方端センサが画像を検出する領域に形成させる形成処理と,
    前記一方端センサが前記第1のマークを検出したタイミングと前記第2のマークを検出したタイミングとの間隔である第1間隔を算出し,
    前記他方端センサが前記第3のマークを検出したタイミングと前記第4のマークを検出したタイミングとの間隔である第2間隔を算出し,
    前記第1間隔と前記第2間隔との差分を算出する算出処理と,
    前記算出処理によって算出された前記差分が許容範囲を超える場合に,エラーを報知する報知処理と,
    を実行し,
    前記第1の画像形成部と前記第2の画像形成部における前記差分の両方が前記許容範囲外となり,且つ,前記第3の画像形成部と前記第4の画像形成部における前記差分の両方が前記許容範囲内にある場合に,前記報知処理にて,前記エラーを要因不明のエラーとして報知することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載する画像形成装置において,
    前記制御部は,全ての前記画像形成部における前記差分が前記許容範囲外となった場合に,前記報知処理にて,前記マークセンサのエラーを報知することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載する画像形成装置において,
    前記制御部は,全ての前記画像形成部のうち,いずれか1つの前記画像形成部における前記差分が前記許容範囲外となった場合に,前記報知処理にて,前記差分が前記許容範囲を超えた画像形成部のエラーを報知することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載する画像形成装置において,
    前記制御部は,基準値と,前記基準値からの最大乖離量である閾値とを前記複数の画像形成部ごとに記憶する記憶部を備え,
    前記制御部は,前記記憶部に記憶された前記基準値と前記閾値とに基づいて前記許容範囲を決定することを特徴とする画像形成装置。
  5. 画像を担持する担持体と,
    前記担持体上に画像を形成する複数の画像形成部と,
    前記担持体を移動させることにより,前記画像形成部にて形成された画像を搬送する搬送体と,
    前記担持体の進行方向である副走査方向に対して直交する方向である主走査方向の,一方端側に搬送される画像を検出するセンサである一方端センサと,
    前記主走査方向の,前記一方端側と反対側の他方端側に搬送される画像を検出するセンサである他方端センサと,
    制御部と,
    を備え,
    前記複数の画像形成部は,第1の画像形成部と,第2の画像形成部と,第3の画像形成部と,第4の画像形成部と,を含み,
    前記制御部は,
    全ての前記画像形成部に対して,
    前記複数の画像形成部のうち,前記第1の画像形成部に,前記副走査方向とは異なる第1方向に沿って延びる第1のマークと,前記副走査方向及び前記第1方向とは異なる第2方向に沿って延びる第2のマークとを,前記担持体上の前記一方端センサが画像を検出する領域に形成させ,前記第1の画像形成部に,前記第1方向に沿って延びる第3のマークと,前記第2方向に沿って延びる第4のマークとを,前記担持体上の前記他方端センサが画像を検出する領域に形成させる形成処理と,
    前記一方端センサが前記第1のマークを検出したタイミングと前記第2のマークを検出したタイミングとの間隔である第1間隔を算出し,
    前記他方端センサが前記第3のマークを検出したタイミングと前記第4のマークを検出したタイミングとの間隔である第2間隔を算出し,
    前記第1間隔と前記第2間隔との差分を算出する算出処理と,
    前記算出処理によって算出された前記差分が許容範囲を超える場合に,エラーを報知する報知処理と,
    を実行し,
    前記制御部は,基準値と,前記基準値からの最大乖離量である閾値とを前記複数の画像形成部ごとに記憶する記憶部を備え,
    前記制御部は,前記記憶部に記憶された前記基準値と前記閾値とに基づいて前記許容範囲を決定し,
    前記画像形成部ごとに算出された前記差分のうち,全ての前記差分が前記許容範囲外となり,且つ,前記第1の画像形成部における前記差分と前記基準値との差である第1値と,前記第2の画像形成部における前記差分と前記基準値との差である第2値との差が所定以上である場合に,前記報知処理にて,前記エラーを要因不明のエラーとして報知することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載する画像形成装置において,
    前記記憶部は,工場出荷前に前記算出処理によって算出された前記差分を,前記基準値として記憶することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項4から請求項6のいずれか1つに記載する画像形成装置において,
    前記記憶部は,前記算出処理を実行する毎に,算出した前記差分を前記基準値として記憶することを特徴とする画像形成装置。
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