JP6475962B2 - 金属粗材の溶解供給システム及び溶解装置 - Google Patents

金属粗材の溶解供給システム及び溶解装置 Download PDF

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Description

本発明は、アルミニウム等の金属粗材を溶解して後段のダイカストマシン側へ供給する金属粗材の溶解供給システム及び溶解装置に関するものである。
従来より、アルミニウム等の金属を溶解して後段のダイカストマシン側へ供給するものとしては、金属材料を溶解バーナで溶解する溶解室と、溶解室から流入した溶湯を保温する保持室と、溶湯を鋳造機へ汲み出す汲出室とにより構成され、湯面高さ検出器からの湯面信号に基づいて、溶解バーナの出力を制御する溶解保持炉制御装置が知られている(特許文献1)。
特開2005−76972号公報
しかしながら、このような溶解保持炉制御装置では、必要な時に必要な量を溶解して供給するために、作業時間外や休日等のアルミの溶湯が不要な場合であっても、溶湯の温度を常に一定に保つ必要があり、エネルギーの無駄が多く、経済的ではなかった。また、溶湯の供給量についても常に一定量を供給することが困難であった。
そこで、本発明の目的は、上記従来の溶解保持炉制御装置の問題点を解消し、エネルギーの無駄が少なく、溶湯を必要な時に必要な量だけ供給する金属粗材の溶解供給システム及び溶解装置を提供することにある。
本発明のうち、請求項1に記載された発明は、金属製の粗材をラドルに供給する供給装置と、
前記ラドル内の粗材に、前記ラドルの上側に設けたプラズマトーチと前記ラドルの下側に設けた下部電極との間に直流電源を印加することで前記プラズマトーチからプラズマを照射して前記粗材を溶解する溶解装置と、
前記ラドルを把持可能な多関節ロボットと、を含み、
前記多関節ロボットにより前記ラドルを前記供給装置と前記溶解装置との間で搬送させて前記溶解装置で溶解した前記粗材を後段のダイカストマシン側へ注湯可能とした金属粗材の溶解供給システムであって、
前記ラドルの底部に、前記下部電極と電気的に接続される電極を設置したことを特徴とするものである。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載の発明に加え、前記溶解装置に、前記下部電極から上向きに立設されるプローブを設ける一方、前記ラドルの下部に、前記溶解装置へのセット状態で前記プローブが挿入されて上側底面に接触することで前記電極と前記下部電極とを電気的に接続させる受け筒を設けて、前記プローブの先端と前記受け筒の上側底面とを、テーパ同士の嵌合としたことを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載の発明に加え、前記溶解装置で前記粗材を溶融させた前記ラドルをセット可能で、且つヒータを備えた温調架台を有し、前記ラドルの温度を非接触式の温度センサで計測して前記ヒータの出力を制御することで、前記ラドルの温度を所定温度に調整可能な温調装置を備えたことを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の発明に加え、前記多関節ロボットは、前記溶解装置で前記粗材を溶解させた前記ラドルを前記供給装置に搬送して第1の角度に傾斜させて、前記供給装置において前記粗材が供給されたラドルに対して排湯した後、前記ダイカストマシン側では、前記第1の角度よりも大きい第2の角度まで傾斜させて注湯を行うことを特徴とするものである。
請求項5に記載された発明は、下部電極を有する支持台と、その支持台上にセットされるラドルと、前記ラドルの上側に配置されるプラズマトーチとを含み、
前記プラズマトーチと前記下部電極との間に直流電源を印加することで前記プラズマトーチから前記ラドル内に投入した金属製の粗材にプラズマを照射して前記粗材を溶解する溶解装置であって、
前記ラドルの底部に、前記下部電極と電気的に接続される電極を設置し、
前記支持台に、前記下部電極から上向きに立設されるプローブを設ける一方、前記ラドルの下部に、前記支持台へのセット状態で前記プローブが挿入されて上側底面に接触することで前記電極と前記下部電極とを電気的に接続させる受け筒を設けて、前記プローブの先端と前記受け筒の上側底面とを、テーパ同士の嵌合としたことを特徴とするものである。
請求項1に記載された発明は、耐熱性、耐摩耗性、電気伝導性に優れる電極を使用でき、粗材が溶解する温度帯では、電極が溶解することがなく、燃焼することもない。また、ラドルごとに粗材を溶解するので、エネルギーの無駄が少なく、溶湯を必要な時に必要な量だけ供給することが可能である。よって、他品種、小ロットに対応可能であり、省スペース化も可能である。
請求項2に記載された発明は、プローブと受け筒の上側底面との接触面積を多く確保でき、ラドルと粗材との自重で接触面を押圧することから、接点不良を生じることがなく、通電が安定して行われることで粗材の溶解にバラツキを生じない。
請求項3に記載された発明は、溶湯の温度を正確に計測して温調することが可能である。
請求項4に記載された発明は、粗材の形状や重量等のバラツキによって、予定以上の量の溶湯が発生していた場合に、余分な量の溶湯を予め取り除き、注湯を正確に行うことが可能である。更に、溶解前のラドル内に溶湯が残ることで、電極表面を溶湯で保護するとともに、粗材間の隙間が埋められることでプラズマを照射する際に通電を容易に行うことも可能となる。
請求項5に記載された発明は、耐熱性、耐摩耗性、電気伝導性に優れる電極を使用でき、粗材が溶解する温度帯では、電極が溶解することがなく、燃焼することもない。また、プローブと受け筒の上側底面との接触面積を多く確保でき、ラドルと粗材との自重で接触面を押圧することから、接点不良を生じることがなく、通電が安定して行われることで粗材の溶解にバラツキを生じない。
金属粗材の溶解供給システムを示す説明図である。 (a)はインデックステーブルの平面側を示し、(b)は側面側を示す説明図である。 回転テーブルにラドルが設置された状態を示す断面図である。 (a)(b)はラドルの把持動作を示す説明図である。 ラドルツール端面を示す説明図である。 ノロ掻き装置を示す説明図である。 (a)〜(d)は溶湯の量を調整する工程を示す説明図である。
以下、本発明の金属粗材の溶解供給システムの一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、金属粗材の溶解供給システムを示す説明図である。図2は、インデックステーブルを示す説明図である。図3は、回転テーブルにラドルが設置された状態を示す断面図である。図4は、ラドルの把持動作を示す説明図である。図5は、ラドルツール端面を示す説明図である。図6は、ノロ掻き装置を示す説明図である。図7は、溶湯の量を調整する工程を示す説明図である。
先ず初めに、図1に示すように、金属粗材の溶解供給システム1は、アルミニウム等の金属を溶解し、溶湯にしてダイカストマシンに供給するもので、アルミニウム等の金属の粗材13,13・・を搬送する供給装置である粗材搬入コンベア12と、ラドル4を仮置きし、粗材搬入コンベア12上を搬送され、コンベアの先端から落下する粗材(インゴット)13,13・・をラドル4で受けるラドル仮置き台15と、ラドル4内の粗材13,13・・にプラズマを照射すると、電極に通電して粗材13,13・・を溶解する溶解装置27を備えたインデックステーブル20と、溶湯から酸化膜や異物、不純物等の集合体であるノロを除去するノロ掻き装置30と、ラドル4内の溶湯の温度を所定温度に調節する温調ステーション40と、各装置間にラドル4を搬送する多関節ロボット50と、溶湯が注湯されてダイカストマシンに連絡される注湯樋60とで構成される。
このうち、図2(a)(b)に示すように、インデックステーブル20は、溶解される前の粗材13,13・・が堆積したラドル4aと、粗材13,13・・が溶解された後の溶湯が入ったラドル4bとの交換を行う回転テーブル21と、プラズマを発生するプラズマトーチ28を備えた溶解装置27とで構成される。
そして、図3に示すように、回転テーブル21には、先端を鋭角なテーパ状に形成し、後述するラドル4の接触子11に当接するプローブ22が、下部電極25から上向きに立設されている。そして、このプローブ22先端周縁には絶縁板24を有する支持台が配設され、その上方には、ラドル4外周を保護し、底板中央に孔が穿設されて受け筒10を挿入可能とする枠体23が設けられている。
また、ラドル4は、溶解温度が650〜700℃のアルミニウムを容器内で溶解させても、溶解したり劣化することがない金属材で形成し、表面を断熱材でコーティングしたものである。そして、ラドル4周縁の一部には、柄杓状の取手6が設けられている。この取手6には、放熱機能を持った放熱用フィンを設けて、ラドル4内の溶湯から伝熱しても、これを放熱することで、取手6が熱変形することを防止するのが望ましい。5は、溶湯を排湯する注湯口である。
他にも、底部には、カーボン製で裏面に突起が形成された円板状の電極8を係合可能とする凹部7が設けられて、取付状態で電極8はラドル4の底面から突出している。また、ラドル4底面には受け台9が設けられており、その下方には、回転テーブル21側に固定される先細りテーパ状のプローブ22を挿入可能とするカーボン製で筒状の受け筒10が設けられている。この受け筒10の上側底面で受け台9との間には、プローブ22先端の形状に合わせた下開きテーパ状でカーボン製の接触子11が配置されている。
他にも、図4(a)や図5に示すように、多関節ロボット50先端には、ラドル4の柄部分に挿入する突起を備えたラドルツール55が設けられている。より詳細には、ラドルツール55先端の突起56と、四隅でラドル4の位置決めを行うとともに、回転を防止する位置決めピン57,57・・とが、取手6内に設けられた孔(図示せず)にそれぞれ挿入されることで、図4(b)に示すように接続し、多関節ロボット50のラドルツール55と一体になる。
また、ラドルツール55にも、放熱機能を持った放熱用フィンを設けて、ラドル4内の溶湯の熱が接続時に伝熱しても、これを放熱することで、ラドルツール55の熱変形を防止し、多関節ロボット50に熱の影響を及ぼさないようにするのが望ましい。
次に、図6に示すように、ノロ掻き装置30は、柱本体31と、この柱本体31の頭部に設けられた腕部32とを有する。腕部32先端部には、ラドル4内で溶湯表面に浮遊するノロをかき集める熊手35,35と、熊手35,35を左右に開閉する開閉用シリンダ34とが設けられており、腕部32基端部には、後述する掻き落し36を上下に移動させる昇降用シリンダ33と、熊手35,35間に配置され、熊手35,35でかき集めたノロを落下させる掻き落し36とが設けられている。
このようにして構成される金属粗材の溶解供給システム1によるアルミニウム等の金属の粗材13,13・・の溶解及び溶湯の供給は、以下のように行われる。
先ず初めに、図1に示すように、粗材搬入コンベア12のコンベア上に並べられた粗材13,13・・が、矢印が示す方向に搬送され、ラドル仮置き台15上に載置された空のラドル4内に順次投下される。この時、例えば総重量500g分の溶湯が必要であれば、それに応じた個数の粗材13,13・・が投下される。
そして、ラドル4内に粗材13,13・・が投下されると、多関節ロボット50がラドル仮置き台15の位置まで旋回し、多関節ロボット50先端のラドルツール55が、ラドル4の取手6に接続される。
次に、図2(a)(b)に示すように、回転テーブル21の枠体23内にラドル4を載置し、プローブ22が受け筒10に挿入された後、ラドルツール55先端の突起56と位置決めピン57,57・・とを取手6内に設けられたそれぞれの孔から引き抜くことで、ラドル4が回転テーブル21内にセットされる。またこの時には、図2(b)のA−A断面である図3に示すように、立設されるプローブ22先端が、受け筒10内に設けられた接触子11に当接する位置まで挿入され、粗材13,13・・とラドル4の自重でテーパ面同士が押圧されて接触した状態となっている。
その後、図2(a)に示すように、矢印の示す方向に回転テーブル21が回転し、ラドル4aとラドル4bとを入れ換えた後、図2(b)に示すように、溶解装置27のプラズマトーチ28が矢印の示す方向に降下する。そして、粗材13,13・・に近接した状態で図示しない電源装置によりプラズマトーチ28と下部電極25との間に直流電源を印加して、プラズマトーチ28と電極8との間にプラズマを発生させると、粗材13,13・・が溶解される。この時のラドル4内の温度は、アルミニウムの溶解する650〜700℃であるが、粗材13の溶解状況に応じて出力や時間等の条件が適宜変更される。
そして、溶解装置27によるプラズマの照射が終了し、プラズマトーチ28が矢印の示す方向と反対の方向に上昇した後、回転テーブル21が矢印の示す方向に回転することで、ラドル4bとラドル4aとの入れ換えが行われる。
次に、多関節ロボット50が、インデックステーブル20の位置まで旋回して、ラドルツール55がラドル4の取手6に接続されると、回転テーブル21内から引き上げられる。
その後、図1に示すように、多関節ロボット50が温調ステーション40の位置まで旋回して温調架台41内にラドル4を載置すると、温調ステーション40は矢印が示す方向に回転し、温調架台42の位置でラドル4内の溶湯の温度が調整される。この時の温度調整は、ラドル4の外面を非接触式の放射温度計(温度センサ)で計測し、所定温度となるように装置内の電気ヒータ出力を調整する。
このようにしてラドル4内の溶湯の温度を温調架台42で調整した後、温調ステーション40は、矢印が示す方向と反対の方向に回転し、ラドル4が元の温調架台41の位置に移動すると、ラドルツール55を取手6に接続し、多関節ロボット50がラドル4を温調架台41から引き上げ、ノロ掻き装置30の位置まで移動する。
次に、図6に示すノロ掻き装置30では、多関節ロボット50がラドル4内の溶湯に熊手35,35が浸かる状態まで上昇させた後、開閉用シリンダ34が収縮することで、左右に開いた状態から熊手35,35が中央に移動し、溶湯液面に浮遊するノロを中央にかき集める。その後、多関節ロボット50がラドル4を下降させると、熊手35,35の間にノロだけが残り、ラドル4内では溶湯からノロが除去された状態となる。
その後、ノロ掻き装置30では、柱本体31に設けられた昇降用シリンダ33が下方に伸出することで、掻き落し36が矢印の示す方向に降下し、熊手35,35の間に残ったノロは、下方に設置されたノロ受け37内に落下する。
次に、多関節ロボット50が、ラドル4をラドル仮置き台15の上まで移動させる。この時、ラドル仮置き台15には既に別のラドル4がセットされており、この別のラドル4内には粗材13,13・・が堆積した状態となっている。
そして、図7(a)に示すラドル4が水平な状態から、予め定められた状態である、図7(b)に示す第1の角度まで多関節ロボット50がラドル4を傾けると、ラドル4内の溶湯14の一部が注湯口5から排湯され、ラドル仮置き台15にセットされた別のラドル4内に溶湯が注湯される。
これにより、ラドル4内に投下された粗材13の形状や重量等のバラツキによって、予定以上の量の溶湯14が発生していた場合に、余分な量の溶湯14を予め取り除くことが可能となる。更に、ラドル仮置き台15のラドル4では、電極8表面を溶湯14で保護するとともに、粗材13,13・・間の隙間が埋められることでプラズマを照射する際に通電を容易に行うことも可能となる。
次に、多関節ロボット50が注湯樋60の位置まで旋回した後、図7(c)に示すように、ラドル4を先程と異なり、第1の角度より傾斜した第2の角度まで傾けて、ラドル4内の溶湯14を注湯樋60の凹条に形成された溝内に流し込む。これにより、ラドル4内の溶湯14が予め定めた所定量で正確に注湯される。
その後、図7(d)に示すように、多関節ロボット50は、ラドル4をこの傾斜した状態から元の水平な状態に戻す。そして、ラドル仮置き台15の位置まで旋回し、ラドルツール55先端の突起56と位置決めピン57,57・・とを取手6内に設けられたそれぞれの孔から引き抜くことで、ラドル4をラドル仮置き台15内にセットする。
それ以降も上記と同様に、粗材搬入コンベア12で新たに粗材13,13・・が投下された後に溶解装置27で溶解し、ノロ掻き装置30でノロを除去した後、注湯樋60に溶湯を供給する。
上記の如く構成される金属粗材の溶解供給システム1は、ラドル4の底部にカーボン製の電極8を設置したことにより、耐熱性、耐摩耗性、電気伝導性に優れる電極を使用でき、粗材13が溶解する温度帯では、電極8が溶解することがなく、燃焼することもない。また、ラドル4ごとに粗材13を溶解するので、エネルギーの無駄が少なく、溶湯14を必要な時に必要な量だけ供給することが可能である。よって、他品種、小ロットに対応可能であり、省スペース化も可能である。
そして、溶解装置27に、下部電極25から上向きに立設されるプローブ22を設ける一方、ラドル4の下部に、溶解装置27へのセット状態でプローブ22が挿入されて接触子11に接触する受け筒10を設けて、プローブ22の先端と受け筒10の上側底面となる接触子11とを、テーパ同士の嵌合としたことにより、プローブ22と接触子11との接触面積を多く確保でき、ラドル4と粗材13,13・・との自重で接触面を押圧することから、接点不良を生じることがなく、通電が安定して行われることで粗材13,13・・の溶解にバラツキを生じない。
更に、溶解装置27で粗材13,13・・を溶融させたラドル4をセット可能で、且つヒータを備えた温調架台41,42を有し、ラドル4の温度を非接触式の温度センサで計測してヒータの出力を制御することで、ラドル4の温度を所定温度に調整可能な温調ステーション40を備えたことにより、溶湯14の温度を正確に計測して温調することが可能である。
他にも、多関節ロボット50は、粗材13,13・・が溶解したラドル4を粗材搬入コンベア12に搬送して第1の角度に傾斜させて、粗材搬入コンベア12において粗材13,13・・が供給されたラドル4に対して排湯した後、ダイカストマシン側では、第1の角度よりも大きい第2の角度まで傾斜させて注湯を行うことにより、粗材13の形状や重量等のバラツキによって、予定以上の量の溶湯14が発生していた場合に、余分な量の溶湯14を予め取り除き、注湯を正確に行うことが可能である。更に、溶解前のラドル4内に溶湯14が残ることで、電極8表面を溶湯14で保護するとともに、粗材13,13・・間の隙間が埋められることでプラズマを照射する際に通電を容易に行うことも可能となる。
また、ラドル4の底部にカーボン製の電極8を設置し、支持台に、下部電極25から上向きに立設されるプローブ22を設ける一方、ラドル4の下部に、支持台へのセット状態でプローブ22が挿入されて上側底面に接触する受け筒10を設けて、プローブ22の先端と受け筒10の上側底面となる接触子11とを、テーパ同士の嵌合としたことにより、耐熱性、耐摩耗性、電気伝導性に優れる電極を使用でき、粗材13が溶解する温度帯では、電極8が溶解することがなく、燃焼することもない。また、プローブ22と接触子11との接触面積を多く確保でき、ラドル4と粗材13,13・・との自重で接触面を押圧することから、接点不良を生じることがなく、通電が安定して行われることで粗材13,13・・の溶解にバラツキを生じない。
なお、本発明にかかる溶解供給システム及び溶解装置は、上記した実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。
例えば、溶湯14の温度調整は、温調架台41,42で行われるが、溶湯14のノロ掻き前の他に、ノロ掻き後にも更に温度調整を行っても良く、適宜変更可能である。また、溶解装置27によって溶解後の溶湯14の温度が所定の温度であれば、温調架台41,42で温調をする必要はなく、適宜変更可能である。
他にも、ノロ掻き装置30の熊手35,35は、必ずしも図6に示した形状である必要はなく、溶湯14内を浮遊するノロを除去する形状であれば良く、適宜変更可能である。
また、開閉用シリンダ34は、熊手35,35・・を左右に移動する機構であるが、ノロをかき集めるものであれば他のものであっても良い。同様に、昇降用シリンダ33は、掻き落し36を上下に移動する機構であるが、ノロを落下させるものであれば他のものであっても良い。
また、電極8は、プラズマを発生させてラドル4に照射すると、粗材13,13・・に通電し溶解する構造であるが、より効率の良い形状であれば必ずしも円板状である必要はなく、適宜変更可能である。加えて、ラドル4内の設置場所は、底部分である必要はなく、同様に適宜変更可能である。
他にも、図3や図7(a)〜(d)に示すように、電極8は、取付状態でラドル4の底面から突出する構造であるが、必ずしもこの構造である必要はなく、電極8がラドル4底部と同じ高さになっていても良い。更に、電極の材質は、導電性を有し、アルミニウムと反応性の少ないものであれば、カーボン製のものの他に炭化ケイ素の炭化物およびこれらを含んだ化合物等であっても良い。
他にも、ラドルツール55先端で四隅に設けられる位置決めピン57,57・・は、必ずしも4つである必要はなく、ラドル4が突起56を中心に回転することなく、位置決めできれば良く、ラドルツール55先端に設けられた突起56と位置決めピン57,57・・とが、ラドル4に設けられた取手6内に挿入されることにより、正確な位置でラドル4を把持することが可能であれば、適宜変更可能である。
また、溶解供給システム1は、アルミニウムだけでなく、鉄や他の金属を溶解して供給するようにしても良く、適宜変更可能である。
1・・溶解供給システム、4・・ラドル、5・・注湯口、6・・取手、7・・凹部、8・・電極、9・・受け台、10・・受け筒、11・・接触子、12・・粗材搬入コンベア、13・・粗材、14・・溶湯、15・・ラドル仮置き台、20・・インデックステーブル、21・・回転テーブル、22・・プローブ、23・・枠体、24・・絶縁板、25・・下部電極、27・・溶解装置、28・・プラズマトーチ、30・・ノロ掻き装置、31・・柱本体、32・・腕部、33・・昇降用シリンダ、34・・開閉用シリンダ、35・・熊手、36・・掻き落し、37・・ノロ受け、40・・温調ステーション、41・・温調架台、42・・温調架台、50・・多関節ロボット、55・・ラドルツール、56・・突起、57・・位置決めピン、60・・注湯樋。

Claims (5)

  1. 金属製の粗材をラドルに供給する供給装置と、
    前記ラドル内の粗材に、前記ラドルの上側に設けたプラズマトーチと前記ラドルの下側に設けた下部電極との間に直流電源を印加することで前記プラズマトーチからプラズマを照射して前記粗材を溶解する溶解装置と、
    前記ラドルを把持可能な多関節ロボットと、を含み、
    前記多関節ロボットにより前記ラドルを前記供給装置と前記溶解装置との間で搬送させて前記溶解装置で溶解した前記粗材を後段のダイカストマシン側へ注湯可能とした金属粗材の溶解供給システムであって、
    前記ラドルの底部に、前記下部電極と電気的に接続される電極を設置したことを特徴とする金属粗材の溶解供給システム。
  2. 前記溶解装置に、前記下部電極から上向きに立設されるプローブを設ける一方、前記ラドルの下部に、前記溶解装置へのセット状態で前記プローブが挿入されて上側底面に接触することで前記電極と前記下部電極とを電気的に接続させる受け筒を設けて、前記プローブの先端と前記受け筒の上側底面とを、テーパ同士の嵌合としたことを特徴とする請求項1に記載の金属粗材の溶解供給システム。
  3. 前記溶解装置で前記粗材を溶融させた前記ラドルをセット可能で、且つヒータを備えた温調架台を有し、前記ラドルの温度を非接触式の温度センサで計測して前記ヒータの出力を制御することで、前記ラドルの温度を所定温度に調整可能な温調装置を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の金属粗材の溶解供給システム。
  4. 前記多関節ロボットは、前記溶解装置で前記粗材を溶解させた前記ラドルを前記供給装置に搬送して第1の角度に傾斜させて、前記供給装置において前記粗材が供給されたラドルに対して排湯した後、前記ダイカストマシン側では、前記第1の角度よりも大きい第2の角度まで傾斜させて注湯を行うことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の金属粗材の溶解供給システム。
  5. 下部電極を有する支持台と、その支持台上にセットされるラドルと、前記ラドルの上側に配置されるプラズマトーチとを含み、
    前記プラズマトーチと前記下部電極との間に直流電源を印加することで前記プラズマトーチから前記ラドル内に投入した金属製の粗材にプラズマを照射して前記粗材を溶解する溶解装置であって、
    前記ラドルの底部に、前記下部電極と電気的に接続される電極を設置し、
    前記支持台に、前記下部電極から上向きに立設されるプローブを設ける一方、前記ラドルの下部に、前記支持台へのセット状態で前記プローブが挿入されて上側底面に接触することで前記電極と前記下部電極とを電気的に接続させる受け筒を設けて、前記プローブの先端と前記受け筒の上側底面とを、テーパ同士の嵌合としたことを特徴とする溶解装置。
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