JP6475528B2 - バルーンカテーテル - Google Patents

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Description

本発明は、血管等の生体管腔内で拡張可能な拡張部を有するバルーンカテーテルに関するものである。
近年、例えば心筋梗塞や狭心症の治療では、冠動脈の病変部(狭窄部)を、血管内で拡張可能なバルーン(拡張部)を備えるバルーンカテーテルによりに押し広げたり、バルーンに搭載されたステントを押し広げた血管内に留置して、冠動脈内の空間を確保する方法が行われている。
バルーンカテーテルに設けられるバルーンの拡張および収縮は、カテーテルに接続されるインデフレータ等により行われる。インデフレータ等によって流体を供給することで、カテーテル内のルーメンを介してバルーン内に造影剤が流入するとバルーンが拡張し、ルーメンを介してバルーン内から造影剤を排出することで、バルーンが収縮する。そして、バルーンを拡張させるための流体に造影剤を用いることで、バルーンの位置および拡張状態を、X線透視下で確認しつつ、手技を行うことが可能である(例えば、特許文献1を参照)。
特開2013−111264号公報
バルーンを拡張させるための造影剤は、生理食塩水等と比較して、粘度が高い。このため、細いカテーテル内のルーメンを流通させる際には、バルーンを拡張させるまでに時間がかかる。バルーンの拡張に時間がかかると、手技の応答性が低下するため、手技の精度が低下する可能性があり、生体への負担も増加する。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、液体の流入により拡張する拡張部の拡張を迅速に行うことができ、手技の精度を向上させることが可能となるとともに生体への負担を低減できるバルーンカテーテルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するバルーンカテーテルは、内腔を有する外管と、前記外管の内腔に配置される内側シャフトと、前記内側シャフトの先端側および前記外管の先端側に固定されて内部に液体が流入することで拡張可能な拡張部と、を有し、前記拡張部の内腔に配置された前記内側シャフトの外周面に、液体に溶出可能なX線造影性材料を含む被覆部が形成され、前記内側シャフトは、前記拡張部の内腔に軸方向に離れて配置されるX線造影性を備えた2つの造影マーカーを有し、前記被覆部は、軸方向において一方の前記造影マーカーから他方の前記造影マーカーまでの範囲内に被覆される。
上記のように構成したバルーンカテーテルは、拡張部へ流入する液体に、被覆部に含まれるX線造影性材料を溶出させて造影性を持たせることができるため、生理食塩水等の粘度が低く流通性の高い液体を用いてバルーンの拡張を迅速に行うことが可能となる。また、本発明に係るバルーンカテーテルは、バルーンの造影に使用する造影剤が少量で済むため、バルーン拡張後に行うバルーンの収縮も迅速に行うことが可能となる。このため、バルーンを用いた手技の応答性が高まり、手技の精度を向上させることが可能となるとともに、生体への負担を低減できる。
前記内管は、前記拡張部の内腔に軸方向に離れて配置される造影性を備えた2つの造影マーカーを有し、前記被覆部は、軸方向において一方の前記造影マーカーから他方の前記造影マーカーまでの範囲内に被覆されるため、被覆部を設けても、造影マーカーの軸方向の端部をX線透視下で容易に確認でき、操作性が高い。
上記バルーンカテーテルは、前記拡張部の外周面に搭載されるステントを更に有するようにすれば、バルーンの拡張が、通常、ステントを留置するための1回に限定される。このため、ステントを備えたバルーンカテーテルは、バルーンを繰り返し拡張させることによる被覆部の消滅を考慮する必要がないため、溶出する被覆部を備えた構成を適用しやすい。
本発明の実施形態に係るバルーンカテーテルを示す平面図である。 バルーンを拡張させる前のバルーンカテーテルの先端部を示す断面図である。 バルーンを拡張させた状態のバルーンカテーテルの先端部を示す断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率とは異なる場合がある。
本実施形態に係るバルーンカテーテル10は、いわゆるラピッドエクスチェンジ型のカテーテルであり、図1、2に示すように、長尺なカテーテル本体部20と、カテーテル本体部20の先端部に設けられるバルーン30と、カテーテル本体部20の基端に固着されたハブ40と、カテーテル本体部20およびハブ40の接続部に設けられる耐キンクチューブ50とを有している。なお、本明細書では、生体管腔に挿入する側を「先端」若しくは「先端側」、操作する手元側を「基端」若しくは「基端側」と称することとする。
カテーテル本体部20は、基端側がハブ40に固着される管状の基端シャフト60と、基端シャフト60の先端側を覆う管状の中間シャフト70と、中間シャフト70の先端側に設けられる管状の先端シャフト80(外管)と、先端シャフト80の内部に配置される管状の内管90(内側シャフト)と、親水性のX線造影性材料(X線による造影性を備える材料)を含む被覆部93とを備えている。基端シャフト60、中間シャフト70および先端シャフト80の内部には、バルーン30を拡張させるための拡張用流体が流通する拡張用ルーメン81が形成されている。
内管90は、先端シャフト80及びバルーン30の内部を同軸状に貫通する内管シャフト95と、バルーン30の内部の内管シャフト95の外周面に配置されるX線造影性を備えた2つの造影マーカー92とを備えている。内管シャフト95の先端部は、バルーン30の先端よりも先端方向へ延在しており、バルーン30の先端側と液密性を保った状態で接合されている。一方、内管シャフト95の基端は、中間シャフト70の外周方向における一部(側面に形成された側口)に液密性を保った状態で固着されており、この内管シャフト95の基端開口が中間シャフト70の外部に露出して、ガイドワイヤ開口部71を構成している。この内管シャフト95の先端からガイドワイヤ開口部71にかけての内部空間がガイドワイヤルーメン91となっており、ガイドワイヤは内管シャフト95の先端開口を入口とし、ガイドワイヤ開口部71を出口として、内管シャフト95内に挿通される。なお、ガイドワイヤ開口部71は、中間シャフト70ではなく、基端シャフト60または先端シャフト80に設けられてもよく、また中間シャフト70と先端シャフト80の境界部(接合部)に設けられてもよい。
先端シャフト80、内管シャフト95および中間シャフト70の構成材料は、特に限定されないが、例えばポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、またはこれら二種以上の混合物など)、ポリオレフィンの架橋体、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、フッ素樹脂、ポリイミドなどの高分子材料またはこれらの混合物などを好適に使用できる。
基端シャフト60の構成材料は、比較的剛性の高い材質であることが好ましく、例えばNi−Ti、真鍮、SUS、アルミ等の金属や、ポリイミド、塩化ビニル、ポリカーボネート等の樹脂を好適に使用できる。
2つの造影マーカー92は、バルーン30の内部の内管シャフト95の外周面に、軸方向に離れて並んで配置される。先端側の造影マーカー92は、造影マーカー92の先端部が、バルーン30に留置されるステント100の先端側の端部よりも先端側に配置される。また、基端側の造影マーカー92は、造影マーカーの基端部92が、バルーン30に留置されるステント100の基端側の端部よりも基端側に配置される。このため、造影マーカー92をX線透視下で観察することで、ステント100が存在する範囲を容易に特定することができ、手技がより容易なものとなる。
造影マーカー92は、X線造影性材料により形成されるワイヤを内管シャフト95の外面に巻きつけること、もしくはX線造影性材料によりパイプを形成して内管シャフト95の外面にかしめる又は接着することにより取り付けられる。
また、造影マーカー92として、内管シャフト95の材料中に、X線造影性材料が含まれて形成されていてもよい。造影マーカー92に使用されるX線造影性材料としては、例えば、金、プラチナ、プラチナ−イリジウム合金、銀、ステンレス、モリブデン、タングステン、タンタル、パラジウムあるいはそれらの合金等が好適である。
被覆部93は、内管シャフト95の外周面の2つの造影マーカー92の間に、水溶性(親水性)のX線造影性材料を被覆して形成される。被覆部93を形成する方法は、例えば、浸漬法(ディッピング法)やブラシ等で塗布する方法が挙げられる。浸漬法では、内管90の製造段階において、内管90の被覆部93により被覆される範囲以外をマスキングし、内管90の形状を維持するために、内管90の内部に芯金を通して、X線造影性材料を溶かした溶液に浸漬させる。この後、例えば30秒程度経過した後に溶液から引き上げ、例えば1時間程度乾燥させる。この後、マスキングを取り除くと、X線造影性材料を含む溶液が乾燥して被覆部93が被覆された内管90が形成される。
また、ブラシで塗布する方法では、内管90の製造段階において、内管90の被覆部93により被覆される範囲に、X線造影性材料を溶かした溶液に浸漬させたブラシを接触させて、内管90の目的の位置に溶液を付着させる。この後、例えば1時間程度乾燥させと、被覆部93が被覆された内管90が形成される。
被覆部93に含まれる水溶性(親水性)のX線造影性材料は、X線により識別されるものであって、血管内投与可能なものであり、例えば、分子量が約8000以下、イオン性又は非イオン性のヨウ素原子を含む化合物である。具体例を挙げると、イオプロミド、イオパミドール、イオメプロール、アミドトリゾ酸、イオヘキソール、イオタラム酸、ヨーダミド、メトリゾ酸、メトリザミド、イオキシラン等の単量体、および、イオキサグル酸、アジピオドン、イオトロクス酸、ヨードキサム酸、イオトロラン、等の二量体などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
被覆部93に含まれる水溶性のX線造影性材料の量は、拡張したバルーン30内に溶出した際に、適切なX線造影性を備えるように決定されることが好ましい。一例として、拡張時の筒状部31の外径が3mm、軸方向長さが18mmのバルーン30の場合、バルーン30の体積の大部分を占める筒状部31の内部の体積の概算値は、0.127mLである。そして、この体積内を、例えば非イオン性X線造影剤であってイオキシランを含むイマジニール(登録商標)350(ヨード含有量350mg/mL)で占めたと仮定した場合に必要なヨウ素量は、約44.5mgである。内管シャフト95の外径が0.56mm、2つの造影マーカー92の間の長さが17mmの場合、被覆部93が被覆される範囲の内管シャフト95の表面積は、約29.9mmである。したがって、内管シャフト95の外表面の単位面積(1mm)当たりのヨウ素の被覆量は、約1.5mg/mmである。
ハブ40は、カテーテル本体部20の拡張用ルーメン81と連通して拡張用流体を流入出させるポートとして機能する基端開口部41を備えており、基端シャフト60と液密性を保った状態で固定されている。
耐キンクチューブ50は、ハブ40の先端付近における基端シャフト60のキンク(折れ曲がり)を防止するために、基端シャフト60の外側に載置されている。
バルーン30は、図2、3に示すように、拡張することで狭窄部を押し広げるものであり、かつ、バルーン30の外周に搭載されるステント100を塑性変形させつつ押し広げて、狭窄部に留置するものである。バルーン30は、所定の範囲を効率よく押し広げられるよう、軸方向中央部に略円筒状で形成されてほぼ同一径の筒状部31を有している。バルーン30の筒状部31の先端側には、先端側へ向かって径がテーパ状に縮小して形成される第1の縮径部32が設けられ、基端側には、基端側へ向かって径がテーパ状に縮小して形成される第2の縮径部33が設けられている。
第1の縮径部32の先端側は、内管90の外壁面に液密性を保った状態で接合されており、第2の縮径部33の基端側は、先端シャフト80の先端部の外壁面に液密性を保った状態で接合されている。したがって、バルーン30の内部は、カテーテル本体部20に形成される拡張用ルーメン81と連通し、この拡張用ルーメン81を介して、基端側から拡張用流体を流入可能となっている。バルーン30は、拡張用流体の流入により拡張し、流入した拡張用流体を排出することにより折り畳まれた状態となる。
バルーン30の構成材料は、ある程度の可撓性を有する材料により形成されることが好ましく、そのような材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、あるいはこれら二種以上の混合物等のポリオレフィンや、軟質ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が使用できる。
バルーン30を拡張させるための拡張用流体は、水を含む液体であり、例えば、生理食塩水、造影剤、造影剤を生理食塩水で薄めたもの等を好適に適用できる。
ステント100は、いわゆるバルーン拡張型ステントであり、線状の構成要素により構成されて、全体として隙間を有する筒形状に形成される。ステント100は、収縮したバルーン30の筒状部31の外周面に装着(マウント)され、バルーン30の拡張により、線状の構成要素の間の隙間が広がるように塑性変形しつつ拡張する。
ステント100の構成材料は、生体適合性を有する金属が好ましく、例えば、ステンレス鋼等の鉄ベース合金、タンタル(タンタル合金)、プラチナ(プラチナ合金)、金(金合金)、コバルトクロム合金等のコバルトベース合金、チタン合金、ニオブ合金等が挙げられる。
次に、本実施形態に係るバルーンカテーテル10の使用方法を、血管に挿入して使用する場合を例として説明する。拡張用流体には、生理食塩水を用いる。
まず、血管の狭窄部を治療する前に、バルーンカテーテル10内の空気をできる限り抜き取り、生理食塩水に置換しておく。このとき、バルーン30は、折り畳まれた状態となっている。
次に、患者の血管に、例えばセルジンガー法によりシースを留置し、ガイドワイヤルーメン91内にガイドワイヤを挿通させた状態で、ガイドワイヤおよびバルーンカテーテル10をシースの内部より血管内へ挿入する。続いて、ガイドワイヤを先行させつつバルーンカテーテル10を進行させ、バルーン30を狭窄部へ到達させる。そして、直線的に並ぶ造影マーカー92および被覆部93を、X線透視下で観察しつつ、バルーン30およびステント100を所望の位置に配置する。バルーンカテーテル10は、バルーン30自体が造影性の材料を含まず柔軟であるため、血管内で良好な通過性を発揮する。また、バルーン30自体にX線造影性材料が含まれないため、バルーン30にステント100を配置した際に、バルーン30に阻害されずにステント100(特に、ステント100の軸方向の端部)をX線透視下で確認することが容易となり、ステント100を正確な位置に導くことができる。
次に、バルーン30が狭窄部に位置した状態で、ハブ40の基端開口部41より、インデフレータ、シリンジ、またはポンプ等を用いて拡張用流体である生理食塩水を所定量注入し、拡張用ルーメン81を通じてバルーン30の内部に拡張用流体を送り込み、折り畳まれたバルーン30を拡張させる。これにより、バルーン30の筒状部31に接するステント100を塑性変形させつつ押し広げ、狭窄部をステント100によって押し広げた状態で良好に維持することができる。バルーン30を拡張させる際には、造影マーカー92をX線透視下で確認しつつ、ステント100の位置を決定するが、先端側の造影マーカー92よりも先端側に被覆部93が形成されず、かつ基端側の造影マーカー92よりも基端側に被覆部93が形成されていないため、境界が明確となり、先端側の造影マーカー92の先端部と、基端側の造影マーカー92の基端部を、X線透視下で正確に確認できる。このため、バルーン30の筒状部31および先端側の造影マーカー92と基端側の造影マーカー92の間に配置されたステント100の位置を正確に把握でき、狭窄部の望ましい位置にステント100を留置することができる。
そして、拡張用流体である生理食塩水がバルーン30内に流入すると、水溶性のX線造影性材料により構成される被覆部93が生理食塩水に溶出する。これにより、バルーン30内が、X線造影性材料を含む水溶液で満たされ、バルーン30の形状をX線透視下で正確に確認することができ、望ましい位置にステント100を留置することができる。そして、使用するX線造影性材料の量が、拡張用流体に造影剤を利用する場合と比較して減少するため、コストを削減でき、かつ、X線造影性材料が体内へ洩れた際にも、生体への影響を極力低減することができる。
そして、拡張用ルーメン81を流通する流体は、生理食塩水であり、造影剤と比較して粘度が低い。このため、造影剤を流通させる場合と比較して、狭い拡張用ルーメン81を介してバルーン30まで拡張用流体を迅速に搬送でき、バルーン30によってステント100を留置する処置を迅速に行うことが可能となる。
なお、バルーン30内でX線造影性材料が溶出した水溶液は、粘度が上昇するため、バルーン30内から拡張用ルーメン81内の生理食塩水へは拡散し難くなり、バルーン30内でX線造影性を十分に維持することができる。このため、使用するX線造影性材料の量を極力減少させることができ、コストを削減でき、かつ、X線造影性材料が体内へ洩れた際にも、生体への影響を極力低減することができる。
この後、拡張用流体を基端開口部41より吸引して排出し、バルーン30を収縮させて折り畳まれた状態とする。ステント100は、塑性変形して拡張した状態のまま狭窄部に留置され、狭窄部を押し広げた状態を維持する。この後、シースを介して血管よりガイドワイヤおよびカテーテル本体部20を抜去し、手技が終了する。
以上のように、本実施形態に係るバルーンカテーテル10は、内腔を有する先端シャフト80(外管)と、先端シャフト80の内腔に配置される内管90(内側シャフト)と、内管90の先端側および先端シャフト80の先端側に固定されて内部に液体が流入することで拡張可能なバルーン30(拡張部)と、を有し、バルーン30の内腔に配置された内管90の外周面に、液体に溶出可能なX線造影性材料を含む被覆部93が形成される。上記のように構成したバルーンカテーテル10は、拡張部30の内部に流入する液体に、被覆部93に含まれるX線造影性材料を溶出させて造影性を持たせることができるため、粘度が高く流通性が低いX線造影剤をバルーン30の拡張に使用する必要がなくなる。このため、生理食塩水等の粘度が低く流通性の高い液体を用いて、バルーン30の拡張を迅速に行うことが可能となる。また、上記のように構成したバルーンカテーテル10は、被覆部93に含まれるX線造影材料を溶出させて造影性を持たせることができるため、少量の造影剤でバルーンに造影性を持たせることができる。このため、生理食塩水等の粘度が低く流通性の高い液体を用いてバルーンを拡張した際、バルーンの拡張に使用した液体の粘度を低く保つことができ、バルーン拡張後に行うバルーンの収縮も迅速に行うことが可能となる。これらにより、バルーン30を用いた手技の応答性が高まり、手技の精度を向上させることが可能となるとともに、生体への負担を低減できる。更に、粘度が高い造影剤をバルーン30の拡張のために供給する必要がないため、万が一供給する液体が体内へ洩れても、生体への負担を低減できる。
また、内管90(内側シャフト)は、バルーン30(拡張部)の内腔に軸方向に離れて配置される造影性を備えた2つの造影マーカー92を有し、被覆部93は、軸方向において一方の造影マーカー92から他方の造影マーカー92までの範囲内に被覆されるため、被覆部93を設けても、造影マーカー92の軸方向の端部をX線透視下で容易に確認でき、操作性が高い。なお、内管90に被覆される水溶性のX線造影性材料から構成される被覆部は、バルーン30内であれば、2つの造影マーカー92の間に限定されない。したがって、例えば、被覆部は、内管90を構成する造影マーカー92の外周面に被覆されてもよい。また、バルーン30内に位置する内管90の外周面の全体に、被覆部が被覆されてもよい。
また、上記のバルーンカテーテル10は、バルーン30(拡張部)の外周面に搭載されるステント100を有するため、バルーン30の拡張が、通常、ステント100を留置するための1回に限定される。このため、ステント100を備えたバルーンカテーテル10は、バルーン30を繰り返し拡張させることによる被覆部93の消滅を考慮する必要がないため、溶出する被覆部93を備えた構成を適用しやすい。
また、バルーン30自体にX線造影性を付与する構成と比較して、バルーン30にステント100を配置した際に、バルーン30に阻害されずにステント100(特に、ステント100の軸方向の端部)をX線透視下で確認することが容易となり、ステント100を正確な位置に留置することが可能となる。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、本実施形態に係るバルーンカテーテル10は、ラピッドエクスチェンジ型のバルーンカテーテルであるが、ガイドワイヤルーメンがカテーテルの先端部からハブ部まで形成されるオーバーザワイヤ型のバルーンカテーテルであってもよい。また、バルーンカテーテルは、バルーンにステントが搭載されずに、バルーンのみで狭窄部を拡張させるカテーテルであってもよい。
また、拡張用流体は、造影剤や、造影剤を生理食塩水で薄めたものであってもよい。拡張用流体が造影剤を含む場合には、被覆部93から溶出するX線造影性材料によってバルーン30内でX線造影性材料の濃度が高くなり、バルーン30をX線透視下でより確実に確認することが可能となる。
また、バルーンカテーテル10を挿入する生体管腔は、血管に限定されず、例えば、脈管、尿管等であってもよい。
また、バルーン30の先端部が固着される内側シャフトは、管体(内管)ではなく中実構造であってもよい。
10 バルーンカテーテル、
30 バルーン(拡張部)、
31 筒状部、
32 縮径部、
33 縮径部、
80 先端シャフト(外管)、
81 拡張用ルーメン、
90 内管(内側シャフト)、
92 造影マーカー、
93 被覆部、
100 ステント。

Claims (2)

  1. 内腔を有する外管と、
    前記外管の内腔に配置される内側シャフトと、
    前記内側シャフトの先端側および前記外管の先端側に固定されて内部に液体が流入することで拡張可能な拡張部と、を有し、
    前記拡張部の内腔に配置された前記内側シャフトの外周面に、前記液体に溶出可能なX線造影性材料を含む被覆部が形成され
    前記内側シャフトは、前記拡張部の内腔に軸方向に離れて配置されるX線造影性を備えた2つの造影マーカーを有し、
    前記被覆部は、軸方向において一方の前記造影マーカーから他方の前記造影マーカーまでの範囲内に被覆されるバルーンカテーテル。
  2. 前記拡張部の外周面に搭載されるステントを更に有する請求項1に記載のバルーンカテーテル。
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