JP6471578B2 - 入浴状態検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、浴槽に入っている入浴者の異常な状態を検出する入浴状態検出装置に関する。
特許文献1に記載の装置は、人が入浴中に、水位センサを用いて浴槽の湯の水位を計測し、人体水没体積を算出し、さらに波センサを用いて湯を伝達する波に関する物理量を測定しその物理量に基づいて入浴者の動きを算出する。当該装置は、人体水没体積が適正でない値である場合に、入浴者の動きが所定の動きよりも小さいときには、動きが小さくなった時刻からの経過時間が「警告」に対応する所定時間を超えると、浴室リモコンから警報音を発生させる。入浴者が浴室リモコンの反応ボタンを操作した場合、その操作があった時刻からの経過時間が、予め定める湯温に対応させた経過時間を超えたときに家庭インターホンから警報音を発生し、入浴者が危険状態であることを介護者サービス端末に通知する。さらに通知後、浴槽の水位が安全水位まで下がるまで浴槽水を排水する。
特開2011−248422号公報
しかしながら、特許文献1の装置では、現在の入浴者が誰であるかを判定した上で、入浴者の状態を検出していない。このため、実際の入浴者の癖、習慣等の入浴者特有の状態を検出することができないという点について、改善の余地がある。
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、その目的は、入浴者特有の入浴状態の判定が実施可能で、入浴時の安全支援の改善が図れる入浴状態検出装置を提供することである。
本発明は前述の目的を達成するために、下記の技術的手段を採用する。また、特許請求の範囲及びこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
すなわち、開示する入浴状態検出装置に係る発明のひとつは、浴槽(80)の水位を検出する水位検出手段(66)と、入浴者がいるときの、浴槽の水位上昇量と、入浴開始時刻、入浴終了時刻及び入浴時間の少なくとも一つとを含む入浴者情報を学習して得られる入浴パターン学習情報を記憶する記憶部(402)と、記憶部に記憶されている複数の入浴パターン学習情報の中から、現在入浴している入浴者に適合する入浴パターン学習情報を抽出し、抽出した入浴パターン学習情報に基づいて現在の入浴者に異常が発生しているか否かを判定する判定部(401)と、を備え
複数の入浴パターン学習情報は、入浴者情報を複数の入浴パターンに分類して、複数のグループに分類される学習情報であり、判定部は、複数のグループの中から、現在の入浴者から検出される入浴者情報に適合するグループを抽出し、抽出したグループに含まれる入浴者情報のうち最も短い入浴時間よりも現在の入浴者の入浴時間が長くなった場合に、現在の入浴者に異常が発生していると判定することを特徴とする。
この発明によれば、浴槽に入浴者がいるときの、浴槽の水位上昇量と、入浴開始時刻、入浴終了時刻及び入浴時間の少なくとも一つとを含む入浴者情報を学習して生成される入浴パターン学習情報を記憶する。したがって、同じ浴槽を使用する人が複数人である場合には、入浴状態検出装置は、各人に対応する固有の入浴パターン学習情報を記憶する。そして、入浴者がいるときに、記憶済みの入浴パターン学習情報の中から現在の入浴者に適合する学習情報を抽出し、抽出した学習情報に基づいて、現在の入浴者が異常状態であるか否かを判定する。これにより、浴槽を使用するユーザーが複数人いる場合に、現在の入浴者が異常であるか否かを、その人特有の入浴パターンと比較して判定することができる。
例えば、浴槽に入っているトータル時間、連続入浴時間、入浴終了時刻、水位変化の度合い、水位変化無し時間等の入浴者情報が、入浴パターン学習情報として学習されて記憶される。これらの学習情報はユーザーによって様々であり、入浴パターン学習情報からはユーザー個別の入浴時の癖や入浴習慣といった特徴が得られる。例えば、入浴者が気を失ったり、心肺停止したり、眠ってしまったりした場合には、現在の入浴状態から得られる情報は、過去の入浴実績から得られる入浴パターン学習情報と比較すると、現在の入浴者との大きな違いが生じる。本発明によれば、この違いを検出して入浴者が今、異常状態か否かを判定することができる。
このように、本発明は、入浴者特有の入浴状態に基づく異常判定が実施可能であり、入浴時の安全支援の改善が図れる入浴状態検出装置を提供できる。
開示する入浴状態検出装置に係る発明のひとつは、浴槽(80)の水位を検出する水位検出手段(66)と、入浴者がいるときの、浴槽の水位上昇量と、入浴開始時刻、入浴終了時刻及び入浴時間の少なくとも一つとを含む入浴者情報を学習して得られる入浴パターン学習情報を記憶する記憶部(402)と、記憶部に記憶されている複数の入浴パターン学習情報の中から、現在入浴している入浴者に適合する入浴パターン学習情報を抽出し、抽出した入浴パターン学習情報に基づいて現在の入浴者に異常が発生しているか否かを判定する判定部(401)と、を備え、
記憶部は、水位センサ(66)によって検出される水位レベルが入浴前の水位レベル以下になったときの時刻を入浴終了時刻として記憶し、さらに入浴開始から入浴終了までに要した時間を入浴時間として記憶し、さらに入浴前に対する入浴後の水位上昇量を記憶し、さらに記憶部は、入浴時間の間に定期的に取得した水位レベルの検出値を用いて算出した水位変化の度合いまたは水位変化無し時間を入浴パターン学習情報として記憶することを特徴とする。
開示する入浴状態検出装置に係る発明のひとつは、浴槽(80)の水位を検出する水位検出手段(66)と、入浴者がいるときの、浴槽の水位上昇量と、入浴開始時刻、入浴終了時刻及び入浴時間の少なくとも一つとを含む入浴者情報を学習して得られる入浴パターン学習情報を記憶する記憶部(402)と、記憶部に記憶されている複数の入浴パターン学習情報の中から、現在入浴している入浴者に適合する入浴パターン学習情報を抽出し、抽出した入浴パターン学習情報に基づいて現在の入浴者に異常が発生しているか否かを判定する判定部(401)と、を備え、
記憶部は、水位センサ(66)によって検出される水位レベルが入浴前の水位レベル以下になったときの時刻を入浴終了時刻として記憶し、さらに入浴開始から入浴終了までに要した時間を入浴時間として記憶し、さらに記憶部は、入浴時間の間に定期的に取得した水位レベルの検出値を用いて算出した入浴中の水位上昇量を入浴パターン学習情報として記憶し、入浴パターン学習情報は、入浴者情報を複数の入浴パターンに分類して、複数のグループに分類される学習情報であり、判定部は、複数のグループの中から、現在の入浴者から検出される入浴者情報に適合するグループを抽出し、現在の入浴者について検出された水位上昇量が抽出したグループに含まれる水位上昇量よりも所定量以上大きくなった場合に、現在の入浴者に異常が発生していると判定し、異常発生の旨を浴室に設置された浴室内コントローラ(41)及び浴室の外部に設置された浴室外コントローラ(42)に報知することを特徴とする。
本発明を適用する第1実施形態の入浴状態検出装置を備える給湯装置の構成図である。 第1実施形態の制御装置と各部の関係を示した構成図である。 入浴パターン学習情報が記憶されていない状態における入浴状態検出の処理手順に関わるフローチャートである。 記憶されている入浴パターン学習情報を用いた入浴状態検出の処理手順に関わるフローチャートである。 図3または図4のフローチャートと同時に進行する入浴確認に係るフローチャートである。 第2実施形態における、記憶済みの入浴パターン学習情報を用いた入浴状態検出の処理手順を示したフローチャートである。 ステップ103Bに係る表示ルーチンの処理手順を示したフローチャートである。 第3実施形態に係る制御装置と各部の関係を示した構成図である。 第3実施形態における、ステップ103Bに係る表示ルーチンの処理手順を示したフローチャートである。 第4実施形態における、記憶済みの入浴パターン学習情報を用いた入浴状態検出の処理手順を示したフローチャートである。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示してなくとも実施形態同士を部分的に組み合わせることも可能である。
(第1実施形態)
本発明を適用する第1実施形態を以下に説明する。本発明に係る入浴状態検出装置を備える給湯装置100の構成について図1及び図2を参照して説明する。なお、入浴状態検出装置の作動の詳細については後述する。
図1に示すように、給湯装置100は、高温水を沸かすヒートポンプ式加熱装置としてのヒートポンプユニット20と、タンクユニット90と、給湯装置100の作動を制御する制御装置40と、を備えている。タンクユニット90は、導入管11によってその最下部に水が供給されるタンク10、各種配管、各種弁等を含む。タンクユニット90とヒートポンプユニット20は、設置現場において一体化または離間して設置可能なように構成されている。また、浴槽80内の浴槽水とタンク10内の湯との間で熱交換するように構成される追い焚き装置70により、追い焚き運転が行われる。
タンク10は、給湯に用いる給湯用水を貯える容器であって、耐食性に優れた金属製、例えばステンレス製の容器であり、外周部に図示しない断熱材が配置されており、給湯用の湯を長時間に渡って保温することができる。
タンク10は略円筒形形状であり、その底面に導入口10aが設けられている。この導入口10aにはタンク10内に水道水を供給する導入用流路としての導入管11が接続されている。この導入管11には給水サーミスタ51及び減圧弁78が設けられている。給水サーミスタ51は、導入管11内の温度を検出するための電気信号を制御装置40に出力する。また、減圧弁78は、導入管11を流れてくる水道水の水圧を所定圧に減圧したり、断水等における湯の逆流を防止したりすることができる。
また、導入管11には、導入口10aの上流側の部位から分岐する給水管11Aが設けられている。給水管11Aの下流端は、給湯用混合弁15及び風呂用混合弁16に接続されている。
タンク10の最上部には高温導出口10bが設けられ、この高温導出口10bにはタンク10内に貯えられた給湯用の湯のうち、高温の湯を導出するための給湯用流路としての高温取出管12が接続されている。また、高温取出管12の経路途中には、逃がし弁79が配設された排出配管が接続されており、タンク10内の圧力が所定圧以上に上昇した場合には、タンク10内の湯を外部に排出して、タンク10等にダメージを与えないようになっている。
タンクの中間部10cには、中間部配管10c1の一端が接続されている。中間部配管10c1には、中間部10c側への逆流を防止する逆止弁77が設けられている。中間部配管10c1の他端は、中温用混合弁14によって高温取出管12に接続されている。中間部10cは、例えば、タンク10の高さ寸法を三等分し、上から順番に、上部(高温湯領域ともいう)、中間部(中温湯領域ともいう)、下部(低温湯領域ともいう)と区画した場合、中間部に含まれる部位に設けられる。
タンク10の外壁面には、給湯用水の貯湯量及び貯湯温度を検出するための貯湯温度検出手段としての複数(本例では7つ)のタンク水温サーミスタ55a〜55gが縦方向(タンク10の高さ方向)にほぼ等間隔に配置されている。タンク水温サーミスタ55a〜55gはタンク10内に満たされた給湯用水の各水位レベルでの温度信号を制御装置40に出力する。
タンク水温サーミスタ55a〜55gから送信される温度情報に基づいて、タンク10内の上方の沸き上げられた温水とタンク内の下方の沸き上げられる前の水との温度境界位置を検出することができ、これにより貯湯量が検出できる。例えば、あるタンク水温サーミスタの検出温度が貯湯熱量として使用できる所定温度を超えていた場合は、タンク10内の最上部からそのタンク水温サーミスタの位置までは給湯に使用できる湯が貯まっていることになる。
また、これらのタンク水温サーミスタ55a〜55gのうち、タンクの高さの中ほどに位置する水温サーミスタ55c,55dは、中間部10c、タンク流入部74cを流通する湯水の温度を検出する機能を有する。
タンク10の下部には、ヒートポンプ側回路21を形成する配管が接続される吸入口10dが設けられている。タンク10の上部には、ヒートポンプ側回路21を形成する配管が接続される吐出口10eが設けられている。吐出口10eには、ヒートポンプユニット20側から吐出された湯が上部からタンク10の内部に流入する。
ヒートポンプ側回路21の一部は、ヒートポンプユニット20が有する水・冷媒熱交換器の水側通路となっている。ヒートポンプ側回路21における、当該水側通路と吐出口10eとの間には、切替弁22が設けられている。
ヒートポンプ側回路21のうち、ヒートポンプユニット20の出口側から切替弁22までの部位には、給湯出口配管21aが接続されており、切替弁22から吐出口10eまでの部位には上部配管21bが接続されている。上部配管21bは、ヒートポンプユニット20で加熱された高温の湯をタンク10内に流入させる上部流入管としても機能する。
切替弁22は、ヒートポンプユニット20の出口通路を、タンク10の吐出口10e側に連通させるか、バイパス配管23に連通させるかを切り替えることができる切替手段として機能する。切替弁22は、制御装置40に電気的に接続されており、制御装置40によって制御される。バイパス配管23は、吸入口10dと吐出口10eとを水・冷媒熱交換器の水側通路を経由しないで連通させる第1連通配管を形成する。また、バイパス配管23は、水側通路から流出した湯水をタンク10の内部を経由しないで水側通路に戻せる通路を形成する。
ヒートポンプユニット20は、冷媒として臨界温度の低い二酸化炭素を使用するヒートポンプサイクルと、ヒートポンプ側回路21中に設置された給水ポンプとから構成されている。超臨界のヒートポンプサイクルによれば、一般的なヒートポンプサイクルよりも高温、例えば、85℃〜90℃程度の湯をタンク10内に貯えることができる。
ヒートポンプサイクルは、少なくとも電動式の圧縮機、水・冷媒熱交換器、電気式の膨張弁、空気熱交換器、及びアキュムレータの冷凍サイクル機能部品が配管で環状に接続されることにより形成されている。さらに、空気熱交換器の近傍には、空気熱交換器に対して強制風を提供する送風機が設けられている。
ヒートポンプユニット20は、制御装置40からの制御信号により作動するとともに、その作動状態を浴室内コントローラ41の表示部410、浴室外コントローラ42の表示部420に表示するように構成されている。表示部410、表示部420は、例えば、各コントローラに装備された液晶画面である。ヒートポンプユニット20は、主に料金設定の安価な深夜時間帯の深夜電力を利用し、圧縮機の回転数制御により、タンク10内の給湯用水を加熱する沸き上げ運転を行う。また、ヒートポンプユニット20は、深夜時間帯以外の時間帯においても、タンク10内の貯湯熱量が不足してくると沸き上げ運転を行う。また、圧縮機の回転数は、種々の運転条件下において規定の能力が出るように制御装置40により制御される。
膨張弁は、水・冷媒熱交換器から流出する高圧の冷媒を減圧する減圧手段であり、制御装置40によって弁開度が電気的に制御される。空気熱交換器は、膨張弁で減圧された冷媒を送風機によって送風される室外空気との熱交換によって蒸発気化させ、圧縮機にガス冷媒を供給する。その送風機は、空気熱交換器の熱交換性能を確保するように制御装置40によって回転数が制御される。アキュムレータは、空気熱交換器から流出する冷媒を気液分離して、気相冷媒のみ圧縮機に吸引させるとともに、サイクル中の余剰冷媒を貯える。
水・冷媒熱交換器は、圧縮機の吐出口より吐出された高温・高圧の冷媒によって水を加熱して湯とする加熱用熱交換器である。水・冷媒熱交換器の冷媒側通路は、圧縮機の吐出口より吐出された高圧のガス冷媒と水側通路を流れる給湯用水とを熱交換する冷媒流路管により構成されている。水・冷媒熱交換器は、例えば、冷媒側通路と水側通路の対向する面とが熱交換可能に密着するように配置された二層構造となっている。水側通路は、冷媒側通路の冷媒入口部から冷媒出口部に至る冷媒流路の全長で冷媒とヒートポンプ側回路を流通する水との熱交換が行われるように構成されている。そして、水側通路の出口部から所定の沸き上げ温度(65℃〜90℃程度)相当の温水を取り出した場合に、規定の熱交換性能を出せるように構成されている。
ヒートポンプ側回路21において、吸入口10dと水側通路との間には、給水ポンプが配設されている。給水ポンプは、内蔵される電動モータによって回転駆動されて、沸き上げ運転時に、タンク10内の給湯用水を吸入口10dから吸入し、水側通路内で加熱した後、タンク10の吐出口10eあるいはタンク流入部74cに還流させるように作動する。給水ポンプは、沸き上げ温度サーミスタによって検出される水側通路の出口側水温が、種々の運転条件下において決定される所定の目標沸き上げ温度となるように制御装置40によって回転数が制御される。
入水温度サーミスタは、水・冷媒熱交換器に供給される給湯用水の温度を検出するための電気信号を出力する。沸き上げ温度サーミスタは水・冷媒熱交換器の出口での沸き上げ温度を検出するための電気信号を出力する。吐出冷媒温度サーミスタは圧縮機から吐出される冷媒の温度を検出するための電気信号を出力する。出口冷媒温度サーミスタは水・冷媒熱交換器の出口での冷媒温度を検出するための電気信号を出力する。いずれのサーミスタも電気信号を制御装置40に出力する。また、圧力センサは冷媒側通路の出口での冷媒圧力を検出するための電気信号を制御装置40に出力する。
中温用混合弁14は、高温取出管12と中間部配管10c1との合流部位に設けられている。中温用混合弁14は、高温側の高温取出管12と、中温側の中間部配管10c1とのそれぞれの開口面積比を調節して、高温取出管12から取り出した高温の湯と中間部配管10c1から取り出した中温の湯との混合比を調節する。中温用混合弁14は、当該混合比を調節することにより、給湯用配管17、給湯用混合弁15、風呂用混合弁16、風呂用配管18等に流通させる湯の温度を調節する温度調節弁である。
中温用混合弁14は、タンク水温サーミスタ55a〜55g、湯温サーミスタ52により検出される温度信号に基づいて制御装置40によって制御される。湯温サーミスタ52は、中温用混合弁14の出口側に設けられて、中温用混合弁14によって混合された湯の温度を検出する。ここでは、湯温サーミスタ52で検出された温度が所定温度、例えば使用者が設定する設定温度+2〜5℃程度となるように、中間部配管10c1から取り出した中温の湯をタンク10内の高温湯に混合させて当該所定温度に温度調節している。中温用混合弁14の出口側には、給湯用流路としての給湯用配管17と、給湯用配管17から分岐する湯張り配管としての風呂用配管18とが接続されている。
給湯用配管17は、その下流端の端末としての給湯端末(カラン、シャワー等)へ設定温度に温度調節された湯を導く配管である。給湯用配管17の流路の中途には、温度調節手段としての給湯用混合弁15と温度検出手段としての給湯サーミスタ53、流量カウンタ59、逆止弁60等が設けられている。給湯サーミスタ53は給湯用混合弁15によって混合された湯水の温度を検出するための電気信号を制御装置40に出力する。流量カウンタ59は、給湯用混合弁15からの湯の流れを検出し検出信号を制御装置40に出力する。
風呂用配管18は、その下流端が浴槽水回路71に接続されて、浴槽水回路71を介して浴槽80のアダプタ81に通じる。風呂用配管18は、浴槽80内に湯張り、差し湯、たし湯等を行う時に、設定温度に温度調節された湯を浴槽80内に導く配管である。風呂用配管18の流路の中途には、下流に向けて順に、風呂用混合弁16、風呂用サーミスタ54、湯張り用電磁弁61、逆止弁62、湯張り用流量カウンタ63、逆止弁64が設けられている。さらに、風呂用混合弁16と湯張り用電磁弁61の間と、逆止弁62と湯張り用流量カウンタ63の間とを連結する配管には、排水弁68が設けられている。これら、風呂用混合弁16、風呂用サーミスタ54、湯張り用電磁弁61、逆止弁62、湯張り用流量カウンタ63、逆止弁64及び排水弁68は、風呂注湯ユニット69を構成する。
給湯用混合弁15、風呂用混合弁16は、それぞれ給湯用配管17、風呂用配管18の末端で出湯される湯の温度を調節する温度調節弁である。給湯用混合弁15、風呂用混合弁16は、それぞれの開口面積比(中温用混合弁14で温度調節された給湯用水側の開度と給水管11Aから供給される給湯水側の開度の比率)を調節することで出湯される湯温を設定温度に調節する。給湯用混合弁15、風呂用混合弁16の作動は、給水サーミスタ51、湯温サーミスタ52、給湯サーミスタ53、風呂用サーミスタ54が検出する温度に係る電気信号に基づいて、制御装置40で制御される。
風呂用サーミスタ54は、風呂用混合弁16の下流側で風呂用配管18内の温度を検出するための電気信号を制御装置40に出力する。湯張り用電磁弁61は、風呂用配管18の流路を開閉する弁であり、浴槽80内への湯張り、差し湯、たし湯等を行う時に制御装置40により制御される。湯張り用流量カウンタ63は、風呂用混合弁16出口の湯の流れを検出し検出信号を制御装置40に出力する。湯張り用流量カウンタ63が風呂用混合弁16出口の湯の流れを検出した時は、風呂用配管18の湯張り用電磁弁61が開弁されて出湯されていることを示す。
逆止弁62,64は、浴槽水回路71を循環する浴槽水を風呂用混合弁16側に逆流させないための弁である。循環温サーミスタ56は、浴槽水回路71を循環する浴槽水の温度を検出するための電気信号を制御装置40に出力する。風呂循環センサ65は、浴槽水回路71を浴槽水が循環しているか否かを検出可能な流水センサである。追い焚きサーミスタ57は、追い焚き用熱交換器73で加熱された後の浴槽水の温度を検出するための電気信号を制御装置40に出力する。
浴槽80には、底部に設けられた排水口を開閉する自動排水栓50が設けられている。自動排水栓50の開閉作動は、給湯ECU30によって制御される。水位センサ66は、浴槽80内に湯張りされた浴槽水の湯量、言い換えれば浴槽80内の水位レベルを求めるための水圧を検出する水位検出手段であり、水圧信号を制御装置40に出力する。つまり、制御装置40は、当該水圧信号に基づいて浴槽80内の水位、水量を求める。風呂循環ポンプ67は、浴槽80内の浴槽水を追い焚き用熱交換器73に圧送する電動ポンプであり、制御装置40によってその作動が制御される。
追い焚き運転を行う時は、風呂循環ポンプ67を駆動させることにより、浴槽80内の浴槽水が浴槽水回路71を循環して追い焚き用熱交換器73で加熱される。追い焚き運転では、循環温サーミスタ56により検出される浴槽水温度が設定温度になるまで制御が継続される。
給湯装置100は、タンク10の外部に配置された追い焚き用熱交換器73と、追い焚き用熱交換器73とタンク10の内部とを連絡する1次側回路74とを備える。追い焚き用熱交換器73における給湯用水側通路73bの入口部は、水・冷媒熱交換器26の水側通路26bの出口部と切替弁22とを接続する配管に位置する通路部位74aと、第2連通配管74bによって連通する。したがって、給湯用水側通路73bの流入部は、ヒートポンプ側回路21における、水側通路26bの流出部と切替弁22とを接続する通路に、第2連通配管74bによって接続されている。
また、通路部位74aは、切替弁22を経由してタンク10の吐出口10eに連通している。このように第2連通配管74bは、ヒートポンプユニット20を流出した湯水が切替弁22に至るまでの通路部位74aと追い焚き用熱交換器73の流入部とを接続する連絡通路をなす。
給湯用水側通路73bの出口部は、タンク10におけるタンク流入部74cに配管によって接続されている。タンク流入部74cは、中間部10cと同様に、中間部に含まれる部位に設けられる。給湯用水側通路73bの出口部とタンク流入部74cを接続する配管には、給湯用水側通路73bの出口部側から順番に、逆止弁76、1次側サーミスタ58、1次側循環ポンプ75が設けられている。
逆止弁76は、ヒートポンプユニット20からの沸き上げ時に切替弁22をタンク10の上部へ蓄熱する際に、第2連通配管74bを経由して給湯用水側通路73bへ湯が流入しないようにする弁である。逆止弁76は、逆止弁76の開弁圧を利用する。なお、逆止弁76は、湯水が逆流して追い焚き用熱交換器73へ流入しないように、通路を開閉する開閉弁に置き換えてもよい。この構成により、ヒートポンプユニット20からの沸き上げ時の湯が追い焚き用熱交換器73を経由してタンク10内へ流入することを回避できる。また、高温、中温または低温の湯水が流入し、停留してしまう状態を回避することができる。
1次側循環ポンプ75は、制御装置40によって制御されて、タンク10内の給湯用水やヒートポンプユニット20で沸き上げた高温水を1次側回路74に循環させることができる。1次側サーミスタ58は、給湯用水側通路73bの出口部から流出した水の温度を検出するための電気信号を制御装置40に出力する。
1次側回路74は、一つには、タンク流入部74cから吐出口10eに至るタンク10の内部と、吐出口10eからタンク流入部74cに至る配管経路と、を含む経路を構成する回路でもある。また、1次側回路74は、タンク流入部74cから吐出口10eに至るタンク10の内部と、タンク10の吸入口10dから、水側通路26b及び第2連通配管74bを経由してタンク流入部74cに至る配管経路と、を含む経路を構成する回路でもある。また、1次側回路74は、タンク10の吸入口10d、バイパス配管23、第2連通配管74bを経由し、タンク流入部74cに至る経路を構成する回路でもある。
追い焚き装置70は、浴槽水回路71と、追い焚き用熱交換器73と、を含んで構成されている。浴槽水回路71は、浴槽80と追い焚き用熱交換器73の浴槽水側通路73aとを環状に接続する回路である。追い焚き用熱交換器73は、熱交換により、浴槽水回路71を循環する浴槽水を、タンク10内に貯えた湯やヒートポンプユニット20で沸き上げた湯によって加熱するタンク外熱交換器である。
タンク10内に貯えた湯を追い焚きの熱源にするためには、以下のように各部を制御する。制御装置40は、タンク10の吐出口10eと通路部位74aとが連絡するように切替弁22を切り替え、1次側循環ポンプ75を駆動する。タンク10内の湯は、1次側循環ポンプ75の駆動力により、吐出口10eから流れ出て第2連通配管74bを経由して追い焚き用熱交換器73に至る。タンク10内の湯は、追い焚き用熱交換器73の給湯用水側通路73bを通過するときに浴槽水側通路73aを流れる浴槽水と熱交換して浴槽水を加熱した後、タンク流入部74cからタンク10内の中間部に戻るようになる。
(HP沸き上げ運転と追い焚き運転を同時実施する場合)
ヒートポンプユニット20で沸き上げた湯を追い焚きの熱源にするためには、以下のように各部を制御する。制御装置40は、タンク10の吐出口10eと通路部位74aとが連絡するように切替弁22を切り替え、1次側循環ポンプ75及び給水ポンプ24を駆動する。タンク10内の湯は、タンク下部の吸入口10dから取り出され水・冷媒熱交換器の水側通路を通過するときに冷媒と熱交換して加熱された後、第2連通配管74bを経由して追い焚き用熱交換器73に至る。そして、ヒートポンプユニット20で沸き上げた湯は、追い焚き用熱交換器73の給湯用水側通路73bを通過するときに浴槽水側通路73aを流れる浴槽水と熱交換して浴槽水を加熱した後、タンク流入部74cからタンク10内の中間部に戻るようになる。
このとき、制御装置40は、追い焚き運転に必要な追い焚き能力に応じて1次側循環ポンプ75による1次側の流量を決定する。給水ポンプ24による沸き上げ流量が当該1次側の流量よりも大きい場合には、沸き上げ流量は、通路部位74aから追い焚き用熱交換器73へ供給される流量と、通路部位74aからタンク10の吐出口10eへ供給される流量とに、分配される。すなわち、沸き上げ流量から1次側の流量の差し引いた流量分が、タンク10内の上部に供給されることになる。したがって、追い焚き運転とタンク10への熱量補給とが同時に行われる。
制御装置40は、マイクロコンピュータを主体として構成される。制御装置40は、各種のセンサ、サーミスタ、流量カウンタ等によって検出された信号等が入力される入力部を備える。制御装置40は、入力部に入力された信号に基づく各種情報と内蔵する演算プロプラム等を用いた所定の判定を実行する判定部401を備える。制御装置40は、予め制御プログラムを記憶する記憶部402を備える。記憶部402は、例えば、フラッシュメモリやRAMで構成され、記憶されているデータの読み出しや書き込み、データの更新、学習を行う。
制御装置40には、各サーミスタ51〜58からの温度信号、流量カウンタ59及び湯張り用流量カウンタ63からの流量信号、風呂循環センサ65からの浴槽水流通信号、水位センサ66からの水位信号、各コントローラからの入力信号等が入力される。制御装置40は、これらの信号に基づいて、各種の混合弁14〜16、ヒートポンプユニット20、切替弁22、湯張り用電磁弁61、風呂循環ポンプ67等を制御する作動制御部400を備える。例えば、制御装置40は、貯湯ECU、ヒートポンプユニット20を制御するヒートポンプECU、またはこれらのECUを統合するシステムECUから構成することができる。
また、制御装置40は、温水として使用された使用熱量の実績、例えば、ヒートポンプユニット20の運転実績、給湯や湯張りに相当する給湯実績等を、毎日継続して記憶部402に記憶する。記憶部402は、例えば、ヒートポンプユニット20の運転実績を含む過去の使用熱量の実績を所定期間分記憶しておくことができ、当該所定期間からはみ出た古い実績は新しい実績に随時書き換えられる。記憶部402は、所定期間の一例として過去1週間分の使用熱量の実績を記憶するようにしている。そして、1週間分の使用熱量の実績は、直近の1日の実績が記憶されるタイミングになると、最も古い1日の実績が記憶部402から消去され、直近の1日の実績が書き込まれることになる。
記憶部402は、浴槽80を使用する入浴者に関する各種の入浴者情報を記憶することができる。記憶部402は、所定期間分の入浴者情報を記憶する。そして、所定期間分の入浴者情報の実績は、直近の1日の実績が記憶されるタイミングになると、最も古い1日の実績が記憶部402から消去され、直近の1日の実績が書き込まれることになる。
記憶部402は、入浴者がいるときの、浴槽80の水位上昇量と、入浴開始時刻、入浴終了時刻及び入浴時間の少なくとも一つとを含む入浴者情報を記憶することができる。さらに記憶部402は、入浴者情報を学習して入浴パターン学習情報を生成しこれを記憶する。
制御装置40の作動制御部400は、水位センサ66からの水位信号、判定部401の判定結果等に基づいて、自動排水栓50、浴室内コントローラ41、浴室外コントローラ42等を制御する。したがって、作動制御部400は、沸き上げ運転に関するヒートポンプユニット2の作動、浴槽80への自動湯張り運転が設定された場合の湯張り運転、浴槽80の残り湯を排水する排水運転等を制御する。
浴室内コントローラ41は、浴室の壁に設けられ、入浴者による運転操作が可能なスイッチ部と、運転状態が表示される表示部とを備えるリモコンである。浴室外コントローラ42は、浴室内コントローラ41と同様の構成を有し、浴室以外の部屋の壁、例えば、キッチンやリビングの壁に設けられるリモコンである。これらのコントローラには、操作スイッチとして、給湯設定温度スイッチ、風呂自動スイッチ、湯張り設定温度スイッチ、追い焚きスイッチ、追い焚き設定温度スイッチ、風呂熱回収スイッチ等が設けられている。コントローラ、浴槽80、シャワー以外の給湯装置の各部は、屋外等の適所に設置されている。
次に、給湯装置100が実施する運転モードを説明する。給湯装置100は、浴槽水を加熱する追い焚き運転、浴槽水の熱をタンク10の内部に回収する風呂熱回収運転、及びヒートポンプユニット20の沸き上げ運転(以下、HP沸き上げ運転ともいう)の各運転モードを実施できる。
(追い焚き運転)
追い焚き運転において、制御装置40は、1次側循環ポンプ75と切替弁22を制御することにより、タンク10の上部の湯やヒートポンプユニット20で沸き上げた湯を、追い焚き用熱交換器73の給湯用水側通路73bに流通させる。さらに制御装置40は、風呂循環ポンプ67を駆動することにより、浴槽水を浴槽水回路71に循環させて追い焚き用熱交換器73の浴槽水側通路73aに流通させ、給湯用水側通路73bを流れる湯と熱交換して加熱する。
(風呂熱回収運転)
制御装置40は、ユーザーによって浴室内コントローラ41や浴室外コントローラ42の風呂熱回収スイッチから入力される入力信号、または自動運転において所定の条件が成立した際の信号に基づいて、浴槽水の熱量を活用してタンク10の下部への熱回収を行う。所定の条件が成立する場合とは、自動運転が終了して一定時間(例えば2時間)が経過したこと等である。風呂熱回収運転において、制御装置40は、1次側循環ポンプ75と切替弁22を制御することにより、タンク10の下部の水をバイパス配管23を経由して追い焚き用熱交換器73の給湯用水側通路73bに流通させる。このとき切替弁22は、バイパス配管23の通路を給湯用水側通路73bに連通させる連通通路を設定するように制御される。
さらに制御装置40は、風呂循環ポンプ67を駆動することにより、浴槽水を浴槽水回路71に循環させて追い焚き用熱交換器73の浴槽水側通路73aに流通させ、熱交換により給湯用水側通路73bを流れるタンク10の下部の水を加熱する。追い焚き用熱交換器73で加熱されたタンク10の下部の水は、タンク流入部74cからタンク10の中間部に流入し、浴槽水の熱量がタンク10内に回収される。このように追い焚き用熱交換器73は、風呂の追い焚き用熱交換器であるとともに、風呂の熱回収を行うことができる風呂熱回収用の熱交換器でもある。
(ヒートポンプユニット20の沸き上げ運転)
制御装置40は、ヒートポンプユニット20に対して作動指示をし、タンク10内の下部側の貯湯水をヒートポンプ側回路21に循環させヒートポンプユニット20で加熱して、沸き上げられた高温の湯をタンク10に貯めるHP沸き上げ運転を実施する。タンク10に貯湯するHP沸き上げ運転は、第1の沸き上げ運転及び第2の沸き上げ運転を含む。第1の沸き上げ運転は、タンク10の下部の水をヒートポンプユニット20で沸き上げるが、まだ十分な温度となっていない場合に、切替弁22によって、ヒートポンプユニット20の出口通路とバイパス配管23を連通する連通通路を設定する運転である。この第1の沸き上げ運転では、低温の湯がタンク10の上部に流入しないようにする。
第2の沸き上げ運転は、タンク10の下部の水をヒートポンプユニット20で沸き上げ、一定の温度(所定の温度)になった後、切替弁22によって、ヒートポンプユニット20の出口通路と吐出口10eとを連通する連通通路を設定する運転である。第2の沸き上げ運転では、湯をタンク10の上部に取り入れる。
次に、給湯装置100が備える入浴状態検出装置が実施する、入浴状態検出に係る制御について図3〜図5の各フローチャートを参照して説明する。図3は、まだ入浴パターン学習情報が記憶されていない初期時における入浴状態検出の処理手順を示したフローチャートである。図4は、すでに記憶されている入浴パターン学習情報を用いた入浴状態検出の処理手順を示したフローチャートである。
図5は、入浴後に定期的に行う入浴確認に係るフローチャートであり、図3または図4のフローチャートと同時に進行する。したがって、図5のフローチャートは、後述するステップ3やステップ103で「YES」と判定されると開始される。図5のフローチャートの処理は、制御装置40によって実行される。図5のステップ200では、所定時間毎(例えば、1〜10分の範囲に含まれる時間毎)に、水位センサ66によって検出される水位レベルに基づいて、入浴中であるか否かを判定する。
ステップ200で入浴中であると判定した場合は、図3または図4のフローチャートに示す処理を継続実施するとともに、ステップ200の判定処理を繰り返す。ステップ200で入浴中でないと判定した場合、つまり入浴を終了した場合は、図3または図4のフローチャートに示す処理を一旦強制終了する。そして、制御装置40に電源が投入されている場合は、図3のフローチャートに係る制御を開始する。
図3、図4の各フローチャートの処理は、制御装置40によって実行される。制御装置40は、電源が投入された状態でフローチャートに係る制御を開始する。まず、図3のステップ1では、記憶部402に記憶されている入浴パターンやその学習情報があるか否かを判定する。すでに記憶済みの入浴パターン学習情報等がある場合は、図4のフローチャートのステップ102に進むが、記憶済みの入浴パターン学習情報等がない場合は、ステップ2に進む。
次のステップ2で制御装置40の入力部は、水位センサ66によって検出される水位レベルを取得する。ステップ3で判定部401は、取得した水位レベルが前回の水位レベルに対して所定値以上上昇していると判定すると、人が入浴したとみなしてステップ4に進む。ステップ3で所定値以上上昇していないと判定すると、ステップ2に戻り、水位計測処理を繰り返す。ステップ3での判定処理は、水位レベルの所定値以上の上昇を確認するまで、すなわち、浴槽80に人が入るまで反復される。
ステップ4では、入浴者の状態を監視する処理を開始し、さらに取得した各種のデータは、記憶部402に随時記憶される。監視するデータは、入浴前に対する入浴後の水位上昇量と、入浴開始時刻、入浴終了時刻、入浴に要した時間、入浴期間における水位変化の度合い、入浴期間における水位変化無し時間等である。
制御装置40は、水位センサ66によって検出される水位レベルが入浴前の水位レベル以下になったときの時刻を入浴終了時刻として記憶し、さらに入浴開始から入浴終了までに要した時間を入浴時間として記憶部402に記憶する。さらに制御装置40は、入浴前に対する入浴後の水位上昇量を記憶部402に記憶する。また、制御装置40は、この入浴時間の間に、定期的に取得した水位レベルの検出値から、水位変化の度合いや水位変化無し時間を算出し、記憶部402に記憶する。制御装置40は、これらの入浴者情報を取得し、記憶することで、入浴しているユーザー特有の入浴時の癖や入浴習慣といった入浴パターン学習情報を取得できる。
記憶部402に記憶されたこれらの各種データは、すでに記憶されている入浴パターン学習情報と比較されて、複数のグループのうちのいずれかの該当するグループに分類される。さらにこのグループ分類に係る学習情報は、後述するステップ103A、ステップ108で使用することになる。
例えば、取得した水位上昇量が、設定された複数の範囲のうちの該当する範囲に含まれる場合は、その入浴者は、その該当するグループに分類される。これにより、入浴者固有の容積、つまり体の大きさに適合するグループに分類されるので、大人と子供とを別のグループに分類したり、体の大きな男性と体の小さな女性とを別のグループに分類したりすることができる。また、横たわって入浴したり、半身浴姿勢で入浴したりする入浴姿勢に特徴、癖がある入浴者については、体の大きさだけでは正確に分類できない特有の入浴者情報を反映した分類を行うことができる。
また、例えば、入浴開始時刻や入浴終了時刻が、夕方以降の早めの時間帯に含まれる子供や祖父母、夜10時以降の時間帯に含まれる父親、母親などについても、入浴者特有の入浴時間帯にそれぞれ適合するグループに分類される。このように、家族各人の生活スタイルに適合した分類を行うことができる。
また、例えば、入浴時間が、短い子供や男性、長い時間入浴する女性、テレビ視聴や半身浴をするユーザーなどについても、入浴者特有の入浴時間にそれぞれ適合するグループに分類される。このように、家族各人の入浴スタイルに適合した分類を行うことができる。
このように制御装置40は、入浴者の存在を確認してから入浴が終了するまでに検出可能な様々なデータを取得し、学習情報として記憶部402に記憶する。制御装置40は、取得した入浴者情報を複数の入浴パターンに分類して、複数のグループに分類することによって、入浴者特有の入浴時の癖や入浴習慣といった入浴パターン学習情報を生成でき、現在の入浴者が誰であるかを正確に認識することができる。
ステップ4での監視を開始すると、次にステップ5で、判定部401は、水位センサ66によって検出される水位レベルに所定条件を満たす変動があるか否かを判定する。入浴者が入浴中に動くと、水位が変動するからである。例えば、判定部401が所定時間(例えば数分)あたりの水位変化量が所定値未満であると判定すると、制御装置40は、次のステップ6で、浴室内コントローラ41と浴室外コントローラ42の両方に警告を通報する。この警告通報は、例えば、浴室内コントローラ41と浴室外コントローラ42から警報音を出したり、赤色等の警告ランプを点滅したりするような手法によって実施される。
次にステップ7で、制御装置40は、浴室内コントローラ41または浴室外コントローラ42を介してユーザーから応答があるか否かを判定する。そしてステップ7で、応答があると確認できれば、ステップ4に戻り、監視を継続する。入浴者に異常がなければ、浴室内コントローラ41を介して入浴者から制御装置40に応答があるはずである。また、浴室内コントローラ41からの応答がなくても、入浴者以外の家族などのユーザーから浴室外コントローラ42を介して応答があれば、このユーザーは、入浴者に何らかの異常が発生したと考えて浴室に確認に行き、対策を講じることができる。
一方、ステップ7で、いずれのコントローラからも応答がないことを確認すると、ステップ15に進み、制御装置40は、浴槽80の水を排水すべく、自動排水栓50を制御して浴槽80の排水口を開放し、本フローチャートを終了する。この自動排水処理により、浴槽80の水は排水されるので、入浴者が浴槽80内で気を失ったり、溺れたりする等によって危険な状態になることを回避できる。
ステップ5で、判定部401は、検出された水位レベルに所定条件を満たす変動がある、例えば、所定時間あたりの水位変化量が所定値以上であると判定すると、ステップ8に進む。ステップ8で判定部401は、ステップ3で入浴を検知してからの入浴時間が、予めデフォルト値として定めた時間(例えば20分)よりも長いか否かを判定する。ステップ8で、まだ入浴時間がデフォルト値として定めた時間に達していない場合はステップ4に戻り、監視を継続する。ステップ8で、入浴時間がデフォルト値として定めた時間以上である場合はステップ9に進み、制御装置40は、浴室内コントローラ41と浴室外コントローラ42の両方に正常確認の通報を行う。この確認通報は、例えば、浴室内コントローラ41と浴室外コントローラ42から確認のための音声を出したり、確認ランプを点滅したりするような手法によって実施される。
次にステップ10で制御装置40は、浴室内コントローラ41または浴室外コントローラ42を介してユーザーから応答があるか否かを判定する。ステップ10で、いずれのコントローラからも応答がないことを確認すると、ステップ15に進み、制御装置40は、自動排水栓50を制御して浴槽80の排水口を開放し、本フローチャートを終了する。
ステップ10で応答があると確認できれば、さらにステップ11で、先のステップ5と同様に、水位レベルの変動があるか否かを判定する。判定部401が水位レベルの変動がないと判定すると、制御装置40は、入浴者が引き続き危険な状態である可能性が高いと判断して、ステップ15に進み、自動排水栓50を制御して浴槽80の排水口を開放し、本フローチャートを終了する。
判定部401は、水位レベルの変動があると判定すると、次にステップ12において、ステップ8でYESと判定してからさらに、予め定めた一定時間が経過したか否かを判定する。この一定時間は、ステップ8の所定時間よりも短い時間であり、例えば、1〜5分の範囲に設定される時間である。このステップ11、ステップ12は、ステップ12で一定時間が経過したと判定されるまで繰り返し実行される。ステップ12は、いわゆる、目覚まし時計が備えるスヌーズ機能と同様の働きを奏する。
ステップ12で、判定部401が一定時間が経過したと判定すると、制御装置40は、次のステップ13で、先のステップ6と同様に、浴室内コントローラ41と浴室外コントローラ42の両方に警告を通報する。次のステップ14で、制御装置40は、浴室内コントローラ41または浴室外コントローラ42を介してユーザーから応答があるか否かを判定する。そしてステップ14で、応答があると確認できれば、ステップ11に戻り、水位変動の監視を継続する。
一方、ステップ14で、いずれのコントローラからも応答がないことを確認すると、ステップ15に進み、制御装置40は、浴槽80の水を排水すべく、自動排水栓50を制御して浴槽80の排水口を開放し、本フローチャートを終了する。
先のステップ1における判定処理で、すでに記憶済みの入浴パターン学習情報等があると判定されると、図4のフローチャートのステップ102に進む。ステップ102では、先のステップ2と同様に、水位センサ66によって検出される水位レベルを取得する。ステップ103で判定部401は、先のステップ3と同様に、取得した水位レベルが前回の水位レベルに対して所定値以上上昇していると判定すると、ステップ103Aに進む。ステップ103で所定値以上上昇していないと判定すると、ステップ102に戻り、水位計測処理を繰り返す。
ステップ103Aでは、制御装置40は、前述したように、記憶部402に記憶されている複数のグループ分類の中から、現在の入浴者に該当する入浴パターン学習情報を判別する処理を実行する。制御装置40は、現在の入浴者から得られる入浴情報、例えば、水位上昇量、入浴開始時刻等と、記憶部402に記憶済みの、各グループの入浴パターン学習情報とを比較した結果、現在の入浴者が所属するグループを学習パターン候補として抽出する。制御装置40は、以降のステップで実行する判定処理において、ステップ103Aで抽出されたグループの入浴パターン学習情報と、取得される現在の入浴者情報とを比較することにより、判定結果を作成する。
次に、制御装置40は、ステップ104で、先のステップ4と同様に、入浴者の状態を監視する処理を開始し、さらに取得した各種のデータを記憶部402に随時記憶する。
ステップ104での監視を開始すると、次にステップ105で、判定部401は、水位センサ66によって検出される水位レベルに所定条件を満たす変動があるか否かを判定する。例えば、判定部401が所定時間(例えば数分)あたりの水位変化量が所定値未満であると判定すると、制御装置40は、次のステップ106で、浴室内コントローラ41と浴室外コントローラ42の両方に警告を通報する。
次にステップ107で、制御装置40は、浴室内コントローラ41または浴室外コントローラ42を介してユーザーから応答があるか否かを判定する。そしてステップ107で、応答があると確認できれば、例えば、入浴者に異常がない、または家族等が確認して問題無いと判断したとして、ステップ104に戻り、監視を継続する。
一方、ステップ107で、いずれのコントローラからも応答がないことを確認すると、ステップ115に進み、制御装置40は、自動排水栓50を制御して浴槽80の排水口を開放し、本フローチャートを終了する。この自動排水処理により、浴槽80の水は排水されるので、入浴者が浴槽80内で浴槽水によって危険な状態になることを回避できる。
ステップ105で、判定部401は、検出された水位レベルに所定条件を満たす変動がある、例えば、所定時間あたりの水位変化量が所定値以上であると判定すると、ステップ108Aに進む。ステップ108Aで判定部401は、ステップ103Aで抽出されたグループに含まれるユーザーのうち、最も入浴が短い人の入浴時間、すなわち、最短入浴時間を抽出する。そして、判定部401は、現在の入浴者の入浴時間が、抽出した最短入浴時間よりも長いか否かを判定する。
ステップ108Aで、現在の入浴時間がまだ最短入浴時間に達していない場合はステップ104に戻り、監視を継続する。ステップ108Aで、現在の入浴時間が最短入浴時間を超えている場合はステップ109に進み、制御装置40は、浴室内コントローラ41と浴室外コントローラ42の両方に正常確認の通報を行う。
次にステップ110で制御装置40は、浴室内コントローラ41または浴室外コントローラ42を介してユーザーから応答があるか否かを判定する。ステップ110でいずれのコントローラからも応答がないことを確認すると、ステップ115に進み、制御装置40は、自動排水栓50を制御して浴槽80の排水口を開放し、本フローチャートを終了する。
ステップ110で応答があると確認できれば、さらにステップ111で、先のステップ105と同様に、水位レベルの変動があるか否かを判定する。判定部401が水位レベルの変動がないと判定すると、制御装置40は、入浴者が引き続き危険な状態である可能性が高いと判断して、ステップ115に進み、自動排水栓50を制御して浴槽80の排水口を開放し、本フローチャートを終了する。
判定部401は、水位レベルの変動があると判定すると、次にステップ112Aにおいて、現在の入浴時間が、ステップ108Aの判定処理で用いた最短入浴時間に予め定めた一定時間を加えた時間に対して長いか否かを判定する。この一定時間は、先のステップ108Aの最短入浴時間よりも短い時間であり、先のステップ12の判定処理で用いた一定時間と同様の時間である。
ステップ112Aで、判定部401が、当該時間が経過した(YES)と判定すると、制御装置40は、次のステップ113で、先のステップ106と同様に、浴室内コントローラ41と浴室外コントローラ42の両方に警告を通報する。この警告は、ランプの点灯や点滅だけでなく、警告音、音声等を用いた緊急性を促す形態によって行われる。次のステップ114で、制御装置40は、浴室内コントローラ41または浴室外コントローラ42を介してユーザーから応答があるか否かを判定する。そしてステップ114で、応答があると確認できれば、ステップ111に戻り、水位変動の監視を継続する。
一方、ステップ114で、いずれのコントローラからも応答がないことを確認すると、ステップ115に進み、制御装置40は、浴槽80の水を排水すべく、自動排水栓50を制御して浴槽80の排水口を開放し、本フローチャートを終了する。
以下に、入浴状態検出装置がもたらす作用効果について説明する。入浴状態検出装置は、浴槽80の水位を検出する水位センサ66と、入浴パターン学習情報を記憶する記憶部402と、現在の入浴者に異常が発生しているか否かを判定する判定部401とを備える。記憶部402は、入浴者がいるときの、浴槽80の水位上昇量と、入浴開始時刻、入浴終了時刻及び入浴時間の少なくとも一つとを含む入浴者情報を学習して得られる入浴パターン学習情報を記憶する。判定部401は、記憶部402に記憶されている複数の入浴パターン学習情報の中から、現在入浴している入浴者に適合する入浴パターン学習情報を抽出し、抽出した入浴パターン学習情報に基づいて現在の入浴者に異常が発生していることを判定する。
これによれば、入浴状態検出装置は、浴槽80に入浴者がいるときの、浴槽80の水位上昇量と、入浴開始時刻、入浴終了時刻及び入浴時間の少なくとも一つとを含む入浴者情報を学習して生成される入浴パターン学習情報を記憶する。同じ浴槽を使用するユーザーが複数人である場合には、入浴状態検出装置は、各人に対応する固有の入浴パターン学習情報を記憶することになる。入浴状態検出装置は、入浴者がいるときに、記憶済みの入浴パターン学習情報の中から現在の入浴者に適合する学習情報を抽出し、抽出した学習情報に基づいて、現在の入浴者が異常状態であるか否かを判定する。これにより、浴槽を使用するユーザーが複数人いる場合に、現在の入浴者が異常であるか否かを、その人特有の入浴パターンと比較して判定することができる。
例えば、記憶部402には、浴槽80に入っているトータル時間、連続入浴時間、入浴終了時刻、水位変化の度合い、水位変化無し時間等の入浴者情報が、入浴パターン学習情報として学習されて記憶される。これらの学習情報はユーザーによって様々であり、入浴状態検出装置は、入浴パターン学習情報からはユーザー個別の入浴時の癖や入浴習慣といった特徴を取得できる。例えば、入浴者が気を失ったり、心肺停止したり、眠ってしまったりした場合には、現在の入浴状態から得られる情報は、過去の入浴実績から得られる入浴パターン学習情報と比較すると、現在の入浴者との大きな違いが生じる。したがって、入浴状態検出装置は、この違いを検出して入浴者が今、異常状態か否かを判定することができる。
また、記憶部402は、水位センサ66によって検出される水位レベルが入浴前の水位レベル以下になったときの時刻を入浴終了時刻として記憶し、さらに入浴開始から入浴終了までに要した時間を入浴時間として記憶する。さらに記憶部402は、入浴前に対する入浴後の水位上昇量を記憶する。そして、記憶部402は、当該入浴時間の間に定期的に取得した水位レベルの検出値を用いて算出した水位変化の度合いまたは水位変化無し時間を入浴パターン学習情報として記憶する。
これによれば、例えば、入浴者が気を失ったり、心肺停止したり、眠ってしまったりした場合について、普段の状態に相当する記憶済みの入浴パターン学習情報と比較することで現在の入浴者との違いを検出できる。判定部401は、この入浴パターン学習情報に基づいた判定処理により、入浴者が今、異常状態であることを判定できる。
また、入浴状態検出装置によれば、過去の入浴者情報から得られる入浴パターン学習情報と比較した判定を実施することにより、ユーザーが身長、体重、性別、年齢等の個人情報を入力しなくても、ユーザーの特徴に則した、異常状態の判定を実施できる。また、ユーザーによるデータ入力の手間を要しない、各ユーザーに特化した判定を実施できる。
また、記憶部402に記憶される複数の入浴パターン学習情報は、入浴者情報を複数の入浴パターンに分類して、複数のグループに分類される学習情報である。制御装置40は、複数のグループの中から、現在の入浴者から検出される入浴者情報に適合するグループを抽出する(ステップ103A)。判定部401は、抽出したグループに対応する入浴パターン学習情報に基づいて現在の入浴者に異常が発生しているか否かを判定する(ステップ108A、ステップ109)。
これによれば、過去の入浴実績から得られる入浴者情報を記憶し、学習することで、各入浴者情報データの違いに着目して、グループ分けすることができる。グループに分類することで、各ユーザーを少なくともいずれかのグループに所属させて分類することができるので、多数の入浴者情報の特徴を単純化することができる。したがって、次回に実際の入浴者が存在した時に、その入浴者が分類されたどのグループに所属するのかを判別することで、現在の入浴者が複数のユーザーのうちの誰なのかを容易に推定することができ、単純化した処理による異常判定を実現できる。
また、判定部401は、ステップ103Aで抽出したグループに含まれる入浴者情報のうち最も短い入浴時間よりも現在の入浴者の入浴時間が長くなった場合に、現在の入浴者に異常が発生していると判定する(ステップ108A、ステップ109)。
これによれば、現在の入浴者の入浴時間を、抽出したグループに含まれる情報の中の最短入浴時間と比較することにより、早めの異常判定を実施することができる。例えば、同じグループに含まれる入浴者情報の中には、学習情報として記憶されている入浴時間が異なるものがある。すなわち、複数の入浴時間が存在し、他よりも短い入浴時間である情報も含まれる。この複数の入浴時間の中から最短の入浴時間を基準にして、異常判定を実施することによれば、その最短入浴時間情報に該当するユーザーが入浴しているときに異常が起こった場合について、確実に検出することができる。したがって、この異常判定処理によれば、安全寄りの異常判定が実施できるため、入浴者の異常状態を早期または確実に検出することが可能である。
また、判定部401が現在の入浴者の異常発生を判定すると、浴室に設置された浴室内コントローラ41及び浴室外コントローラ42に対して通報する(ステップ109)。浴室内コントローラ41または浴室外コントローラ42からの応答がない場合は、浴槽80内の水を排水する(ステップ110、114、115)。
これによれば、入浴者に異常等が発生し、入浴者が反応や動作できない場合や、家族等が誰も居ない場合や気がつかない場合には、浴槽の水によって、溺れたりすることを防止することができる。
また、制御装置40は、入浴者の異常発生を判定した後、予め定めた一定時間がさらに経過し、浴室内コントローラ41または浴室外コントローラ42からの応答がない場合は、浴槽80内の水を排水する(ステップ112A、113、114、115)。
これによれば、入浴者の異常を判定した後、例えば、入浴者から問題無いとの反応があった場合でも、一定時間をあけて再度の応答がない場合は、自動排水を行う。このように、一旦、入浴者が意識を回復し、その後意識がなくなった場合などにおいて、再度の確認を経た自動排水処理を行うことで、さらに入浴者の安全確保を強化することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、第1実施形態の入浴状態検出制御に対する他の実施形態について図6及び図7を参照して説明する。図6において図4と同じステップ番号を付したステップは同様の処理であり、同様の作用効果を奏する。以下に、第1実施形態とは異なる内容についてのみ説明する。
図6は、すでに記憶されている入浴パターン学習情報を用いた入浴状態検出の処理手順を示したフローチャートである。図7は、図6のステップ103Bで実行するサブルーチンであって、入浴者情報に関する履歴をコントローラに表示するための処理手順を示している。
図6に図示するように、ステップ103でステップ3と同様に、取得した水位レベルが前回の水位レベルに対して所定値以上上昇していると判定すると、ステップ103Aに進む。ステップ103Aでは、前述したように、記憶部402に記憶済みの複数のグループ分類の中から、現在の入浴者に該当する入浴パターン学習情報を判別する処理を実行する。制御装置40は、現在の入浴者に関する、例えば、水位上昇量、入浴開始時刻、入浴終了時刻、入浴時間等と、記憶部402に記憶されている各グループの入浴パターン学習情報とを比較する。制御装置40は、現在の入浴者に関するデータと記憶済みの学習情報とを比較した結果、現在の入浴者が所属するグループを判別し、後の判定処理で用いる学習パターン候補として抽出する。
制御装置40は、このステップ103Aでの処理結果を用いて、次のステップ103Bの表示ルーチンを実行する。図7に示すように、ステップ300で制御装置40は、学習パターン候補として抽出したグループに含まれる入浴者情報を記憶部402から読み込む。読み込む入浴者情報は、過去の所定期間における、入浴開始時刻、入浴終了時刻、入浴時間等である。
作動制御部400は、次のステップ301で、浴室内コントローラ41の表示部410及び浴室外コントローラ42の表示部420に、読み込んだ入浴者情報の履歴を表示する処理を実行する。これにより、浴室及び浴室外のコントローラの表示部410、表示部420のそれぞれには、過去の所定期間における、入浴開始時刻、入浴終了時刻、入浴時間等の少なくとも一つが表示されることになる。
入浴者は、浴室内コントローラ41の表示部410を見ることで、例えば、1週間分の入浴開始時刻、入浴終了時刻、入浴時間のそれぞれの履歴を確認することができる。例えば、入浴者は、最近の入浴開始時刻、入浴終了時刻を知ることで自分の生活パターンの一つを確認することができる。入浴者以外の他のユーザーは、浴室外コントローラ42の表示部420を見ることで、例えば、1週間分の入浴開始時刻、入浴終了時刻、入浴時間のそれぞれの履歴を確認することができる。例えば、入浴者以外のユーザーは、入浴者の最近の入浴時間、入浴終了時刻を知ることで、現在の入浴者が浴室から何時頃出てくるのかを推測できる。推測できる時間を過ぎても入浴者が浴室から出てこない場合には、入浴者以外のユーザーが入浴者の状態を確認する行為を行うきっかけとなる。このようにステップ103Bの表示ルーチンによれば、入浴者が気を失ったり溺れたり等によって危険な状態になることの早期発見を支援することができる。
これらの履歴は、例えばデジタル数字、棒グラフや折れ線グラフによって、視認可能に表示することができる。また、表示される入浴時間の履歴には、グループに含まれる入浴者情報の中で、最も短い入浴時間であるデータや平均的な入浴時間であるデータを採用する。最も短い時間を採用した場合には、実際の入浴者が入浴から短時間で危険な状態になった場合を早期に検出することが可能になる。
また、表示される入浴開始時刻の履歴には、グループに含まれる入浴者情報の中で、現在の入浴者が入浴した時刻に近い時刻であるデータを採用する。また、表示される入浴終了時刻の履歴には、グループに含まれる入浴者情報の中で、現在の入浴者が入浴した時刻に近い入浴開始時刻であるデータを抽出し、このように抽出した入浴開始時刻に入浴した場合に対応する入浴終了時刻のデータを採用する。このように、表示する入浴開始時刻や入浴終了時刻を決定することにより、グループに含まれる入浴者情報の中から採用した表示情報が、実際の入浴者に関する情報である確率を高めることができる。
以上のような入浴者情報を各コントローラの表示部に表示した後、制御装置40は、ステップ104で入浴者の状態を監視する処理を開始し、さらに取得した各種のデータを記憶部402に随時記憶する。そして制御装置40は、前述した図4のステップ105以降と同様の処理を順に実行していく。
第2実施形態によれば、判定部401によって抽出されたグループに含まれる入浴者情報のうち、過去の入浴時間、入浴開始時刻、入浴終了時刻の少なくとも一つの履歴を、浴室内コントローラ41及び浴室外コントローラ42に表示する。これによれば、入浴者や入浴者以外のユーザーは、自ら特別な操作をすることなく、入浴者に関する過去の入浴時間、入浴開始時刻、入浴終了時刻の少なくとも一つの履歴をコントローラを通して確認することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態では、第2実施形態の入浴状態検出制御に対する他の実施形態について図8及び図9を参照して説明する。図8において図2と同じ番号を付した符号は同じ構成要素であり、同様の作用効果を奏する。図9において図7と同じステップ番号を付したステップは同様の処理であり、同様の作用効果を奏する。以下に、第1実施形態及び第2実施形態とは異なる内容についてのみ説明する。図9は、図6のステップ103Bで実行するサブルーチンにおける処理手順を示している。
図9に図示するように、作動制御部400は、ステップ301Aで浴室内コントローラ41の表示部410及び浴室外コントローラ42の表示部420に、読み込んだ入浴者情報の履歴を表示する処理を実行する。この処理により、浴室及び浴室外のコントローラの表示部410、表示部420のそれぞれには、過去の所定期間における、入浴開始時刻、入浴終了時刻、入浴時間等が表示されることになる。このときの表示には、少なくとも入浴時間が含まれる。このときにコントローラに表示される入浴時間は、ステップ108Aで判定部401によって抽出された最短入浴時間である。この最短入浴時間は、ステップ103Aで抽出されたグループに含まれるユーザーのうち最も入浴が短い人の入浴時間のことである。
入浴者は、浴室内コントローラ41の表示部410を見ることで、少なくとも最短入浴時間に係る入浴者情報について、例えば、1週間分の入浴時間の履歴を確認することができる。例えば、入浴者は、入浴中の異常有無を判定する際に用いられる最短入浴時間について、浴室内コントローラ41の表示部410を見ることで入浴中に確認することができる。また、入浴者は、入浴前に浴室外コントローラ42の表示部420を見ることで、例えば、入浴前に、入浴中の異常有無を判定する際に用いられる最短入浴時間を確認することができる。
例えば、入浴者以外のユーザーは、入浴者の最近の入浴時間を知ることで、現在の入浴者が浴室から何時頃出てくるのかを推測できる。かりに推測できる時間を過ぎても入浴者が浴室から出てこない場合には、入浴者以外のユーザーは入浴者の状態を確認する行為を行う動機付けができる。このようにステップ301Aの表示処理によれば、入浴者が気を失ったり溺れたり等によって危険な状態になることの早期発見を支援することができる。
ステップ301Aで各コントローラの表示部に、少なくとも入浴時間を含む各種履歴情報が表示されると、制御装置40は、次のステップ302で後の異常有無判定に用いる最短入浴時間を変更する指令を取得したか否かを判定する。
図8に示すように、浴室内コントローラ41は判定時間変更部411を備え、浴室外コントローラ42は判定時間変更部421を備える。判定時間変更部411は、判定部401が入浴者の異常有無を判定する際に用いる、表示部に表示された最短入浴時間を変更可能な操作手段である。この操作手段は、例えば、時間を長く設定できるボタンと、時間を短く設定できるボタンと、設定した時間を決定するボタンとで構成される。判定時間変更部421も判定時間変更部411と同様の構成を有する操作手段である。したがって、入浴者や入浴者以外のユーザーは、判定時間変更部411や判定時間変更部421を操作することで、後の異常有無判定に用いられる最短入浴時間を実効性のある時間に変更することができる。例えば、いつもより長く入浴したい場合や、入浴中に本を読んだり、半身浴をしたりする予定の場合には、判定時間変更部421や判定時間変更部411を操作して想定できる入浴時間に変更することにより、適切なタイミングで判定を実行できるようになる。
入浴者や入浴者以外のユーザーによって判定時間変更部411や判定時間変更部421が操作されない場合は、制御装置40は、ステップ302で最短時間の変更指令を取得しないと判定し、この表示ルーチンを終了し、図6のステップ104に進む。この場合は、ステップ108Aやステップ112Aの判定処理において、記憶部402に記憶済みの最短入浴時間が用いられることになる。
判定時間変更部411や判定時間変更部421が操作されて、変更された最短入浴時間が制御装置40に入力されると、制御装置40は、ステップ302で最短入浴時間の変更指令を取得したものと判定し、ステップ303に進む。ステップ303で制御装置40は、判定部401がステップ108Aやステップ112Aでの判定に用いる最短入浴時間を、入浴者等によって変更された最短入浴時間に書き換える処理を実行し、ステップ103Bの表示ルーチンを終了する。
以上のようなステップ103Bの表示ルーチンの処理を実行した後、制御装置40は、ステップ104で入浴者の状態を監視する処理を開始し、さらに取得した各種のデータを記憶部402に随時記憶する。そして制御装置40は、前述した図4のステップ105以降と同様の処理を順に実行していく。ステップ303で最短入浴時間が変更された場合には、ステップ108Aやステップ112Aの判定処理において、変更後の最短入浴時間が用いられることになる。
また、入浴者等による判定時間変更部411や判定時間変更部421の操作によって変更された最短入浴時間は、ステップ115の自動排水が行われた場合や図5のフローチャートが終了した場合(入浴終了)に消去される。すなわち、変更された最短入浴時間は、記憶部402に記憶されている最短入浴時間を書き換えるものではなく、ステップ108Aやステップ112Aの判定処理で用いる最短入浴時間を一時的に書き換えるものである。
また、記憶部402に記憶されている最短入浴時間を、入浴者等によって変更された最短入浴時間に書き換えて、記憶部402の記憶データを更新し、今後の入浴時にステップ108Aやステップ112Aの判定処理で用いる最短入浴時間として用いてもよい。
第3実施形態によれば、制御装置40は、浴室内コントローラ41及び浴室外コントローラ42に、判定部401によって抽出されたグループに含まれる入浴者情報のうち最短の入浴時間を表示する(ステップ301A)。浴室内コントローラ41及び浴室外コントローラ42のそれぞれは、判定部401によって現在の入浴者の異常有無を判定する際に用いられる最短の入浴時間を変更可能な判定時間変更部411、判定時間変更部421を備える。
これによれば、入浴者等は、判定時間変更部411や判定時間変更部421を操作することによって、ステップ108Aやステップ112Aでの判定に用いる最短入浴時間を変更することができる(ステップ303)。例えば、これから行う入浴が普段と違う入浴時間になることが分かっている場合に、入浴者等が自ら判定に用いる最短入浴時間を変更することにより、異常状態の誤判定を未然に防止することができる。したがって、異常有無判定の信頼性を高めることが可能な入浴状態検出装置を提供できる。
(第4実施形態)
第4実施形態では、第1実施形態の入浴状態検出制御に対する他の実施形態について図10を参照して説明する。図10において図4及び図6と同じステップ番号を付したステップは同様の処理であり、同様の作用効果を奏する。第4実施形態では、第1実施形態及び第2実施形態とは異なる内容についてのみ説明する。
図10は、すでに記憶されている入浴パターン学習情報を用いた入浴状態検出の処理手順を示したフローチャートである。また、図10のステップ103Bでは、第2実施形態の図7の表示ルーチンに係るフローチャートまたは第3実施形態の図9の表示ルーチンに係るフローチャートのいずれを実行してもよい。
第4実施形態の入浴状態検出制御は、ステップ104で、入浴前に対する入浴後の水位上昇量、入浴開始時刻、入浴終了時刻、入浴に要した時間、入浴期間における水位上昇量等を記憶部402に記憶する。このように、ステップ104では、記憶部402に、入浴時間の間に定期的に取得した水位レベルの検出値を用いて算出した入浴中の水位上昇量を入浴パターン学習情報として記憶する。
図10に図示するように、ステップ110で浴室内コントローラ41または浴室外コントローラ42を介してユーザーから応答があるか否かを判定し、ステップ110で応答があることを確認できれば、ステップ111Aに進む。ステップ111Aで判定部401は、水位センサ66によって検出される水位レベルに所定条件を満たす大きな変動があるか否かを判定する。
判定部401は、例えば、入浴中の水位上昇量が、ステップ103Aで抽出したグループに含まれる水位上昇量よりも所定量以上大きくなる水位増加分を検出したか否かを判定する。この所定量は、通常の入浴中の姿勢、例えば肩まで湯に使っている姿勢から、頭部まで水没した状態になった場合に増加する水位上昇量に設定される。すなわち、入浴中の水位上昇量が、抽出したグループに含まれる水位上昇量よりも所定量以上大きくなると、入浴者が頭部まで湯に浸かった状態であると判断できる。
制御装置40は、ステップ111Aで大きな水位変動がないと判定すると、水没の心配はないと判断してステップ112Aに進み、現在の入浴時間が異常状態であると判断できるほど長いか否かを判定する。
制御装置40は、ステップ111Aで大きな水位変動があると判定すると、ステップ113へ進み、異常発生の旨を浴室内コントローラ41及び浴室外コントローラ42に報知する。この報知は、ランプの点灯や点滅だけでなく、警告音、音声等により緊急性を促す形態によって行われる。
第3実施形態によれば、記憶部402は、水位センサ66によって検出される水位レベルが入浴前の水位レベル以下になったときの時刻を入浴終了時刻として記憶し、さらに入浴開始から入浴終了までに要した時間を入浴時間として記憶する。さらに記憶部402は、入浴時間の間に定期的に取得した水位レベルの検出値を用いて算出した入浴中の水位上昇量を入浴パターン学習情報として記憶する。この入浴パターン学習情報は、入浴者情報を複数の入浴パターンに分類して、複数のグループに分類される学習情報である。判定部401は、記憶部402に記憶されている複数のグループの中から、現在の入浴者から検出される入浴者情報に適合するグループを抽出する(ステップ103A)。
判定部401は、現在の入浴者について検出された水位上昇量が抽出したグループに含まれる水位上昇量よりも所定量以上大きくなった場合に、現在の入浴者に異常が発生していると判定する(ステップ111A)。さらに制御装置40は、異常発生の旨を浴室内コントローラ41及び浴室外コントローラ42に報知する(ステップ113)。
これによれば、現在の入浴者について検出している水位上昇量が、抽出したグループに含まれる水位上昇量を所定量以上超えている場合、すなわち、大幅な水位上昇が検出された場合には、何らかの異常が発生していると判定する。例えば、入浴中に姿勢の変化があり、身体が深く水没したと判断する。このような状況であれば、溺れた可能性があるため、制御装置40は、浴室内コントローラ41及び浴室外コントローラ42に通報し、入浴者の状態を確認する行為を促すことができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。上記実施形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
前述の実施形態において、図4のステップのうち、図3のフローチャートにおけるステップに付した番号に対して、一の位または十の位の数字が同じで、百の位の数字に1を追加した番号に該当する各ステップは、図3に示すステップと同様の処理が行われる。また、図4の該当するステップは、そのステップの技術的意義、作用効果も図3に示すステップと同様である。
また、入浴状態検出装置の他の例として、浴室温度と浴室外温度との差、浴室温度と浴槽水温度との差、浴室外温度と浴槽水温度との差等が、所定値よりも大きい場合に、浴室内コントローラ41や浴室外コントローラ42に注意喚起の表示を行ってもよい。このようなケースでは、入浴者の健康状態に異常が生じやすいと判断し、入浴者や入浴者以外のユーザーに対して、注意を促すことができる。
また、前述の実施形態の、コントローラへの正常確認通報(ステップ109)やコントローラへの警告通報(ステップ113)は、早めに実施できるようにしてもよい。制御装置40は、例えば、ステップ109やステップ113へ進む判定を早くするために、学習パターン候補に含まれる最短入浴時間を短い時間に補正し、補正した最短入浴時間を用いて前のステップの判定処理を実行することができる。
前述の実施形態において、現在の入浴者に該当する入浴パターン学習情報を判別する処理(ステップ103A)を行う場合に、入浴者情報を比較することに加え、さらに判別精度を向上させるために、以下のような判別材料を用いるようにしてもよい。例えば、カメラによって入浴者の画像データを取得し、取得した画像データと記憶済みの画像データとを画像解析することにより、似たような体格の入浴者を精度よく判別することを実現する。また、荷重センサによる体重検出を加えることによって、水位センサの検出値を用いた入浴者判別の精度向上を図るようにしてもよい。
40…制御装置
41…浴室内コントローラ
42…浴室外コントローラ
66…水位センサ(水位検出手段)
80…浴槽
401…判定部
402…記憶部

Claims (8)

  1. 浴槽(80)の水位を検出する水位検出手段(66)と、
    入浴者がいるときの、前記浴槽の水位上昇量と、入浴開始時刻、入浴終了時刻及び入浴時間の少なくとも一つとを含む入浴者情報を学習して得られる入浴パターン学習情報を記憶する記憶部(402)と、
    前記記憶部に記憶されている複数の前記入浴パターン学習情報の中から、現在入浴している入浴者に適合する前記入浴パターン学習情報を抽出し、前記抽出した入浴パターン学習情報に基づいて前記現在の入浴者に異常が発生しているか否かを判定する判定部(401)と、
    を備え
    複数の前記入浴パターン学習情報は、前記入浴者情報を複数の入浴パターンに分類して、複数のグループに分類される学習情報であり、
    前記判定部は、前記複数のグループの中から、前記現在の入浴者から検出される前記入浴者情報に適合するグループを抽出し、前記抽出したグループに含まれる前記入浴者情報のうち最も短い入浴時間よりも前記現在の入浴者の入浴時間が長くなった場合に、前記現在の入浴者に異常が発生していると判定することを特徴とする入浴状態検出装置。
  2. 浴槽(80)の水位を検出する水位検出手段(66)と、
    入浴者がいるときの、前記浴槽の水位上昇量と、入浴開始時刻、入浴終了時刻及び入浴時間の少なくとも一つとを含む入浴者情報を学習して得られる入浴パターン学習情報を記憶する記憶部(402)と、
    前記記憶部に記憶されている複数の前記入浴パターン学習情報の中から、現在入浴している入浴者に適合する前記入浴パターン学習情報を抽出し、前記抽出した入浴パターン学習情報に基づいて前記現在の入浴者に異常が発生しているか否かを判定する判定部(401)と、
    を備え、
    前記記憶部は、水位センサ(66)によって検出される水位レベルが入浴前の水位レベル以下になったときの時刻を入浴終了時刻として記憶し、さらに入浴開始から入浴終了までに要した時間を入浴時間として記憶し、さらに入浴前に対する入浴後の水位上昇量を記憶し、
    さらに前記記憶部は、前記入浴時間の間に定期的に取得した水位レベルの検出値を用いて算出した水位変化の度合いまたは水位変化無し時間を前記入浴パターン学習情報として記憶することを特徴とする入浴状態検出装置。
  3. 前記記憶部は、水位センサ(66)によって検出される水位レベルが入浴前の水位レベル以下になったときの時刻を入浴終了時刻として記憶し、さらに入浴開始から入浴終了までに要した時間を入浴時間として記憶し、さらに入浴前に対する入浴後の水位上昇量を記憶し、
    さらに前記記憶部は、前記入浴時間の間に定期的に取得した水位レベルの検出値を用いて算出した水位変化の度合いまたは水位変化無し時間を前記入浴パターン学習情報として記憶することを特徴とする請求項に記載の入浴状態検出装置。
  4. 前記判定部が前記現在の入浴者の異常発生を判定すると、浴室に設置された浴室内コントローラ(41)及び前記浴室の外部に設置された浴室外コントローラ(42)に対して通報し、前記浴室内コントローラまたは前記浴室外コントローラからの応答がない場合は、前記浴槽内の水を排水することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の入浴状態検出装置。
  5. 前記判定部が前記現在の入浴者の異常発生を判定すると、浴室に設置された浴室内コントローラ(41)及び前記浴室の外部に設置された浴室外コントローラ(42)に対して通報し、
    さらに前記異常発生を判定した後、予め定めた一定時間が経過し、前記浴室内コントローラまたは前記浴室外コントローラからの応答がない場合は、前記浴槽内の水を排水することを特徴とする請求項1または請求項3に記載の入浴状態検出装置。
  6. 前記判定部が前記抽出したグループに含まれる前記入浴者情報のうち、過去の入浴時間、入浴開始時刻、入浴終了時刻の少なくとも一つの履歴を、浴室に設置された浴室内コントローラ(41)及び前記浴室の外部に設置された浴室外コントローラ(42)に表示することを特徴とする請求項1、請求項3、請求項5のいずれか一項に記載の入浴状態検出装置。
  7. 前記判定部が前記抽出したグループに含まれる前記入浴者情報のうち最も短い入浴時間を表示する、浴室に設置された浴室内コントローラ(41)及び前記浴室の外部に設置された浴室外コントローラ(42)を備え、
    前記判定部によって前記現在の入浴者の異常有無を判定する際に用いられる前記最も短い入浴時間を変更可能な判定時間変更部(411,421)を前記浴室内コントローラ及び前記浴室外コントローラに備えることを特徴とする請求項1、請求項3、請求項5、請求項6のいずれか一項に記載の入浴状態検出装置。
  8. 浴槽(80)の水位を検出する水位検出手段(66)と、
    入浴者がいるときの、前記浴槽の水位上昇量と、入浴開始時刻、入浴終了時刻及び入浴時間の少なくとも一つとを含む入浴者情報を学習して得られる入浴パターン学習情報を記憶する記憶部(402)と、
    前記記憶部に記憶されている複数の前記入浴パターン学習情報の中から、現在入浴している入浴者に適合する前記入浴パターン学習情報を抽出し、前記抽出した入浴パターン学習情報に基づいて前記現在の入浴者に異常が発生しているか否かを判定する判定部(401)と、
    を備え、
    前記記憶部は、水位センサ(66)によって検出される水位レベルが入浴前の水位レベル以下になったときの時刻を入浴終了時刻として記憶し、さらに入浴開始から入浴終了までに要した時間を入浴時間として記憶し、
    さらに前記記憶部は、前記入浴時間の間に定期的に取得した水位レベルの検出値を用いて算出した入浴中の水位上昇量を前記入浴パターン学習情報として記憶し、
    前記入浴パターン学習情報は、前記入浴者情報を複数の入浴パターンに分類して、複数のグループに分類される学習情報であり、
    前記判定部は、前記複数のグループの中から、前記現在の入浴者から検出される前記入浴者情報に適合するグループを抽出し、前記現在の入浴者について検出された水位上昇量が前記抽出したグループに含まれる前記水位上昇量よりも所定量以上大きくなった場合に、前記現在の入浴者に異常が発生していると判定し、異常発生の旨を浴室に設置された浴室内コントローラ(41)及び前記浴室の外部に設置された浴室外コントローラ(42)に報知することを特徴とする入浴状態検出装置。
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