JP6470828B1 - プロテクトフィルム付偏光板枚葉体の製造方法 - Google Patents

プロテクトフィルム付偏光板枚葉体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】比較的大きい正カールを有するプロテクトフィルム付偏光板枚葉体を製造することができる方法を提供する。
【解決手段】式:TD弾性率−MD弾性率≧300MPaを満たす領域を含むプロテクトフィルムを偏光板の片面に貼合してプロテクトフィルム付偏光板を得る工程と、プロテクトフィルム付偏光板の枚葉体を上記領域から切り出す工程とを含むプロテクトフィルム付偏光板枚葉体の製造方法が提供される。式中、TD弾性率とは、温度23℃、相対湿度55%RHでのTD方向における引張弾性率であり、MD弾性率とは、温度23℃、相対湿度55%RHでのMD方向における引張弾性率である。
【選択図】図1

Description

本発明は、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体の製造方法に関する。また本発明は、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体及び長尺状プロテクトフィルム付偏光板にも関する。
近年、液晶表示装置、有機EL表示装置等の画像表示装置、例えばスマートフォンのようなモバイル端末は、デザインや携帯性の面から大画面化、スリム化が急速に進みつつある。限られた厚みで長時間の駆動を実現するために、使用される偏光板についても高輝度化、薄型軽量化が要望されている。
偏光板としては従来、ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光子にトリアセチルセルロース(TAC)からなる保護フィルムを接着剤により貼合したものが一般的に用いられている。しかし近年では、薄膜化、耐久性、コスト、生産性等の観点から、TAC以外の樹脂からなる保護フィルムも使用されるようになっている(例えば、特許文献1)。
特開2004−245925号公報
偏光板の薄型化の要求に伴い、偏光子及び保護フィルムの薄型化が進んでいる。薄くてコシのない偏光板、特に長尺状の偏光板から切り出すことによって得ることができる偏光板の枚葉体は、弓なりに反る変形を生じやすい。本明細書では、この変形を「カール」ともいう。
偏光板は、その表面を保護するための剥離可能なプロテクトフィルム(表面保護フィルムとも呼ばれる。)を貼着したプロテクトフィルム付偏光板として市場流通されるのが一般的である。プロテクトフィルム付偏光板においても、薄くなると枚葉体としたときにカールを生じやすいという傾向は同じである。
プロテクトフィルム付偏光板枚葉体のカールには、「正カール」及び「逆カール」の2種類がある。偏光板とプロテクトフィルムとの積層体からなるプロテクトフィルム付偏光板枚葉体において、「正カール」とは偏光板側の面を凸とするカールであり、「逆カール」とはプロテクトフィルム側の面を凸とするカールである。
逆カールが生じていると、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体の偏光板側を粘着剤層を介して液晶セル、有機EL素子等の画像表示素子に貼合する際、貼合ミスを生じたり、粘着剤層と画像表示素子との界面に気泡が混入したりする不具合を起こしやすくなる。
プロテクトフィルム付偏光板は、その偏光板側にさらに別の1以上の光学機能層等を粘着剤層や接着剤層を介して積層することにより、さらなる多層構造体とされることがある。この場合、プロテクトフィルム付偏光板へのさらなる層の付加は、上記多層構造体を逆カールさせる方向に働く。
したがって、上記多層構造体とされることを考慮するとき、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体は、十分に大きな正カールを有していることが望ましい。上記多層構造体が逆カールを有していると、これを画像表示素子に貼合する際、上述の不具合が起こりやすくなるためである。
一方、プロテクトフィルム付偏光板を上記多層構造体とはせずにそのまま画像表示素子に貼合する場合、それが有する大きな正カールは、画像表示素子への貼合の妨げとはならない。
本発明の目的は、比較的大きい正カールを有するプロテクトフィルム付偏光板枚葉体を製造することができる方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、比較的大きい正カールを有することができるプロテクトフィルム付偏光板枚葉体を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、比較的大きい正カールを有するプロテクトフィルム付偏光板枚葉体を与えることができる長尺状プロテクトフィルム付偏光板を提供することにある。
本発明は、以下に示すプロテクトフィルム付偏光板枚葉体の製造方法、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体及び長尺状プロテクトフィルム付偏光板を提供する。
[1] 下記式(I)を満たす領域を含むプロテクトフィルムを偏光板の片面に貼合して、プロテクトフィルム付偏光板を得る工程と、
プロテクトフィルム付偏光板の枚葉体を前記領域から切り出す工程と、
を含むプロテクトフィルム付偏光板枚葉体の製造方法。
TD弾性率−MD弾性率≧300MPa (I)
[式中、TD弾性率とは、温度23℃、相対湿度55%RHでのTD方向における引張弾性率であり、MD弾性率とは、温度23℃、相対湿度55%RHでのMD方向における引張弾性率である。]
[2] 前記偏光板と前記プロテクトフィルムとを一対のロール間に挟み込んで貼合する[1]に記載の製造方法。
[3] 前記偏光板が長尺状であり、前記プロテクトフィルムが長尺状である[2]に記載の製造方法。
[4] 前記偏光板の貼合前張力が200N/m以下であり、
前記プロテクトフィルムの貼合前張力が300N/m以上である[3]に記載の製造方法。
[5] 前記偏光板の吸収軸と、前記プロテクトフィルムのMD方向とが平行となるように貼合する[1]〜[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6] 前記偏光板の厚みが70μm以下である[1]〜[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7] 偏光板と、その片面に積層されるプロテクトフィルムとを含み、
前記プロテクトフィルムが、下記式(II)を満たすプロテクトフィルム付偏光板枚葉体。
第1弾性率−第2弾性率≧300MPa (II)
[式中、第1弾性率とは、温度23℃、相対湿度55%RHでの前記偏光板の吸収軸と直交する方向における引張弾性率であり、第2弾性率とは、温度23℃、相対湿度55%RHでの前記偏光板の吸収軸と平行な方向における引張弾性率である。]
[8] 前記偏光板側の面を凸とする前記偏光板の吸収軸と平行な方向におけるカール量が40mm以上である[7]に記載のプロテクトフィルム付偏光板枚葉体。
[9] 前記偏光板の厚みが70μm以下である[7]又は[8]に記載のプロテクトフィルム付偏光板枚葉体。
[10] 長尺状の偏光板と、その片面に積層される長尺状のプロテクトフィルムとを含み、
前記プロテクトフィルムが、下記式(III)を満たす領域を含む長尺状プロテクトフィルム付偏光板。
第1弾性率−第2弾性率≧300MPa (III)
[式中、第1弾性率とは、温度23℃、相対湿度55%RHでの前記長尺状の偏光板の吸収軸と直交する方向における引張弾性率であり、第2弾性率とは、温度23℃、相対湿度55%RHでの前記長尺状の偏光板の吸収軸と平行な方向における引張弾性率である。]
[11] 前記領域が、前記プロテクトフィルムの幅方向全体にわたっている[10]に記載の長尺状プロテクトフィルム付偏光板。
比較的大きい正カールを有するプロテクトフィルム付偏光板枚葉体を製造することができる方法を提供することができる。
比較的大きい正カールを有することができるプロテクトフィルム付偏光板枚葉体を提供することができる。
比較的大きい正カールを有するプロテクトフィルム付偏光板枚葉体を与えることができる長尺状プロテクトフィルム付偏光板を提供することができる。
プロテクトフィルム付偏光板枚葉体の製造方法を示すフロー図である。 偏光板の層構成の一例を示す概略断面図である。 偏光板の層構成の他の一例を示す概略断面図である。 偏光板とプロテクトフィルムとを貼合する貼合工程S101の一例を示す側面図である。 プロテクトフィルム付偏光板枚葉体の層構成の一例を示す概略断面図である。 MDカール量の測定用サンプルの作成方法、及びMDカール量の測定点を説明する概略図である。 実験例1〜3でそれぞれ用いたプロテクトフィルム1〜3の幅方向位置と弾性率差との関係を示すグラフである。 実験例1〜3の長尺状プロテクトフィルム付偏光板からプロテクトフィルム付偏光板枚葉体を切り出す幅方向位置と、切り出されたプロテクトフィルム付偏光板枚葉体のMDカール量との関係を示すグラフである。
<プロテクトフィルム付偏光板枚葉体の製造方法>
図1を参照して、本発明に係るプロテクトフィルム付偏光板枚葉体の製造方法は、下記工程:
プロテクトフィルムを偏光板の片面に貼合して、プロテクトフィルム付偏光板を得る貼合工程S101、及び
プロテクトフィルム付偏光板の枚葉体を切り出す切出工程S102
を含む。以下、各工程について詳細に説明する。
本明細書において「枚葉体」とは、より大きいサイズのフィルム(例えば、長尺状(帯状)のフィルム)から切り出されたより小さいサイズのフィルムをいう。
(1)貼合工程S101
(1−1)貼合工程S101に供される偏光板
(1−1−1)偏光板の構成
偏光板は、少なくとも偏光子を含む偏光素子であり、通常はその片面又は両面に貼合される熱可塑性樹脂フィルムをさらに含む。
熱可塑性樹脂フィルムは、偏光子を保護する保護フィルム、偏光子とは異なる光学機能を有する他の光学フィルム等であることができる。他の光学フィルムの例は、位相差フィルム、輝度向上フィルム等である。
熱可塑性樹脂フィルムは、その表面に積層される樹脂層(例えば光学層)を備えていてもよい。樹脂層の例は、ハードコート層、防眩層、反射防止層、帯電防止層、防汚層等である。
熱可塑性樹脂フィルムは、接着剤層又は粘着剤層を介して偏光子に貼合することができる。
偏光板の厚みは、通常150μm以下であり、偏光板の薄膜化の観点、及び正カールが十分に大きいプロテクトフィルム付偏光板枚葉体を製造しやすくする観点から、好ましくは100μm以下、より好ましくは80μm以下、さらに好ましくは70μm以下である。
偏光板の厚みは、通常20μm以上又は30μm以上である。
偏光板の層構成の例を図2及び図3を参照して説明するが、層構成はこれらの例に限定されるものではない。
図2に示される偏光板2aは、偏光子10;偏光子10の一方の面に貼合される第1熱可塑性樹脂フィルム20;偏光子10の他方の面に貼合される第2熱可塑性樹脂フィルム30を備える。第1及び第2熱可塑性樹脂フィルム20,30は、例えば保護フィルムである。
図3に示される偏光板2bのように、第1及び第2熱可塑性樹脂フィルム20,30の一方が省略されてもよい。偏光板2bにおいては第2熱可塑性樹脂フィルム30が省略されている。このような偏光子10の一方の面のみに熱可塑性樹脂フィルムを有する偏光板は、偏光板の薄膜化に有利である。
図2及び図3において図示を省略しているが、偏光子10と第1及び第2熱可塑性樹脂フィルム20,30との貼合は、好ましくは接着剤を用いて行うことができる。
貼合工程S101に供される偏光板は、長尺状であることが好ましい。
貼合工程S101に供される長尺状の偏光板の長さは、例えば100〜20000mであり、好ましくは1000〜10000mである。また、貼合工程S101に供される長尺状の偏光板の幅は、例えば0.5〜3mであり、好ましくは1〜2.5mである。
(1−1−2)偏光子
偏光板を構成する偏光子10は、その吸収軸に平行な振動面をもつ直線偏光を吸収し、吸収軸に直交する(透過軸と平行な)振動面をもつ直線偏光を透過する性質を有する吸収型の偏光子である。偏光子10の一例は、一軸延伸されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素を吸着配向させた偏光子である。このような偏光子10は、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程;ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色することにより二色性色素を吸着させる工程;二色性色素が吸着されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液等の架橋液で処理する工程;及び、架橋液による処理後に水洗する工程を含む方法によって製造できる。
ポリビニルアルコール系樹脂としては、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化したものを用いることができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルの他、酢酸ビニルと共重合可能な他の単量体との共重合体等が挙げられる。酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体の例は、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類、及びアンモニウム基を有する(メタ)アクリルアミド類等を含む。
本明細書において「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルから選択される少なくとも一方を意味する。「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリレート」等においても同様である。
ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は通常、85〜100mol%であり、98mol%以上が好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂は変性されていてもよく、例えば、アルデヒド類で変性されたポリビニルホルマール又はポリビニルアセタール等を用いることもできる。ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度は通常、1000〜10000であり、1500〜5000が好ましい。
ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度及び平均重合度は、JIS K 6726に準拠して求めることができる。
このようなポリビニルアルコール系樹脂を製膜したものが、偏光子10の原反フィルムとして用いられる。ポリビニルアルコール系樹脂を製膜する方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法が採用される。ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの厚みは特に制限されないが、例えば10〜150μm程度であり、好ましくは50μm以下、より好ましくは35μm以下である。
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの一軸延伸は、二色性色素の染色前、染色と同時、又は染色の後に行うことができる。一軸延伸を染色の後で行う場合、この一軸延伸は、架橋処理の前又は架橋処理中に行ってもよい。また、これらの複数の段階で一軸延伸を行ってもよい。
一軸延伸にあたっては、周速の異なるロール間で一軸に延伸してもよいし、熱ロールを用いて一軸に延伸してもよい。また一軸延伸は、大気中で延伸を行う乾式延伸であってもよいし、溶剤や水を用いてポリビニルアルコール系樹脂フィルムを膨潤させた状態で延伸を行う湿式延伸であってもよい。延伸倍率は通常、3〜8倍である。
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色する方法としては、例えば、該フィルムを二色性色素が含有された水溶液に浸漬する方法が採用される。二色性色素としては、ヨウ素や二色性有機染料が用いられる。なお、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、染色処理の前に水への浸漬処理を施しておくことが好ましい。
二色性色素による染色後の架橋処理としては通常、染色されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸含有水溶液に浸漬する方法が採用される。二色性色素としてヨウ素を用いる場合、このホウ酸含有水溶液は、ヨウ化カリウムを含有することが好ましい。
偏光子10の厚みは、通常2〜40μm程度である。偏光板の薄膜化の観点からは、偏光子10の厚みは、好ましくは20μm以下であり、より好ましくは15μm以下であり、さらに好ましくは10μm以下である。
一方、正カールが十分に大きいプロテクトフィルム付偏光板枚葉体を製造しやすくする観点からは、偏光子10の厚みは大きいことが好ましく、具体的には、好ましくは10μm以上、より好ましくは15μm以上、さらに好ましくは20μm以上である。
(1−1−3)第1及び第2熱可塑性樹脂フィルム
第1及び第2熱可塑性樹脂フィルム20,30は、それぞれ独立して、透光性を有する熱可塑性樹脂、好ましくは光学的に透明な熱可塑性樹脂で構成されるフィルムである。第1及び第2熱可塑性樹脂フィルム20,30を構成する熱可塑性樹脂は、例えば、鎖状ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン系樹脂等)、環状ポリオレフィン系樹脂(ノルボルネン系樹脂等)のようなポリオレフィン系樹脂;トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロースのようなセルロース系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートのようなポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;メタクリル酸メチル系樹脂のような(メタ)アクリル系樹脂;ポリスチレン系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン系樹脂;アクリロニトリル・スチレン系樹脂;ポリ酢酸ビニル系樹脂;ポリ塩化ビニリデン系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリアセタール系樹脂;変性ポリフェニレンエーテル系樹脂;ポリスルホン系樹脂;ポリエーテルスルホン系樹脂;ポリアリレート系樹脂;ポリアミドイミド系樹脂;ポリイミド系樹脂等であることができる。
鎖状ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂のような鎖状オレフィンの単独重合体のほか、2種以上の鎖状オレフィンからなる共重合体を挙げることができる。より具体的な例は、ポリプロピレン系樹脂(プロピレンの単独重合体であるポリプロピレン樹脂や、プロピレンを主体とする共重合体)、ポリエチレン系樹脂(エチレンの単独重合体であるポリエチレン樹脂や、エチレンを主体とする共重合体)を含む。
環状ポリオレフィン系樹脂は、環状オレフィンを重合単位として重合される樹脂の総称である。環状ポリオレフィン系樹脂の具体例を挙げれば、環状オレフィンの開環(共)重合体、環状オレフィンの付加重合体、環状オレフィンとエチレン、プロピレンのような鎖状オレフィンとの共重合体(代表的にはランダム共重合体)、及びこれらを不飽和カルボン酸やその誘導体で変性したグラフト重合体、並びにそれらの水素化物等である。中でも、環状オレフィンとしてノルボルネンや多環ノルボルネン系モノマー等のノルボルネン系モノマーを用いたノルボルネン系樹脂が好ましく用いられる。
セルロース系樹脂とは、綿花リンタや木材パルプ(広葉樹パルプ、針葉樹パルプ)等の原料セルロースから得られるセルロースの水酸基における水素原子の一部または全部がアセチル基、プロピオニル基及び/又はブチリル基で置換された、セルロース有機酸エステル又はセルロース混合有機酸エステルをいう。例えば、セルロースの酢酸エステル、プロピオン酸エステル、酪酸エステル、及びそれらの混合エステル等からなるものが挙げられる。中でも、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートが好ましい。
ポリエステル系樹脂は、エステル結合を有する、上記セルロース系樹脂以外の樹脂であり、多価カルボン酸又はその誘導体と多価アルコールとの重縮合体からなるものが一般的である。多価カルボン酸又はその誘導体としては2価のジカルボン酸又はその誘導体を用いることができ、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ジメチルテレフタレート、ナフタレンジカルボン酸ジメチル等が挙げられる。多価アルコールとしては2価のジオールを用いることができ、例えばエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。好適なポリエステル系樹脂の例は、ポリエチレンテレフタレートを含む。
ポリカーボネート系樹脂は、カルボナート基を介してモノマー単位が結合された重合体からなるエンジニアリングプラスチックであり、高い耐衝撃性、耐熱性、難燃性、透明性を有する樹脂である。ポリカーボネート系樹脂は、光弾性係数を下げるためにポリマー骨格を修飾したような変性ポリカーボネートと呼ばれる樹脂や、波長依存性を改良した共重合ポリカーボネート等であってもよい。
(メタ)アクリル系樹脂は、(メタ)アクリル系モノマー由来の構成単位を含む重合体である。該重合体は、典型的にはメタクリル酸エステルを含む重合体である。好ましくはメタクリル酸エステルに由来する構造単位の割合が、全構造単位に対して、50重量%以上含む重合体である。(メタ)アクリル系樹脂は、メタクリル酸エステルの単独重合体であってもよいし、他の重合性モノマー由来の構成単位を含む共重合体であってもよい。この場合、他の重合性モノマー由来の構成単位の割合は、好ましくは全構造単位に対して、50重量%以下である。
(メタ)アクリル系樹脂を構成し得るメタクリル酸エステルとしては、メタクリル酸アルキルエステルが好ましい。メタクリル酸アルキルエステルとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルのようなアルキル基の炭素数が1〜8であるメタクリル酸アルキルエステルが挙げられる。メタクリル酸アルキルエステルに含まれるアルキル基の炭素数は、好ましくは1〜4である。(メタ)アクリル系樹脂において、メタクリル酸エステルは、1種のみを単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
(メタ)アクリル系樹脂を構成し得る上記他の重合性モノマーとしては、アクリル酸エステル、及びその他の分子内に重合性炭素−炭素二重結合を有する化合物を挙げることができる。他の重合性モノマーは、1種のみを単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。アクリル酸エステルとしては、アクリル酸アルキルエステルが好ましい。アクリル酸アルキルエステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチルのようなアルキル基の炭素数が1〜8であるアクリル酸アルキルエステルなどが挙げられる。アクリル酸アルキルエステルに含まれるアルキル基の炭素数は、好ましくは1〜4である。(メタ)アクリル系樹脂において、アクリル酸エステルは、1種のみを単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
その他の分子内に重合性炭素−炭素二重結合を有する化合物としては、エチレン、プロピレン、スチレン等のビニル系化合物や、アクリロニトリルのようなビニルシアン化合物が挙げられる。その他の分子内に重合性炭素−炭素二重結合を有する化合物は、1種のみを単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
第1及び第2熱可塑性樹脂フィルム20,30は、偏光子10の一方の面に積層貼合される、偏光子10を保護するための保護フィルムであることができる。第1又は第2熱可塑性樹脂フィルム20,30は、位相差フィルム、輝度向上フィルムのような光学機能を併せ持つ保護フィルムであることもできる。
例えば、上記材料からなる熱可塑性樹脂フィルムを延伸(一軸延伸又は二軸延伸等)したり、該フィルム上に液晶層等を形成したりすることにより、任意の位相差値が付与された位相差フィルムとすることができる。第1及び/又は第2熱可塑性樹脂フィルム20,30は、その表面に積層される、ハードコート層、防眩層、反射防止層、帯電防止層、防汚層のような表面処理層(コーティング層)を有していてもよい。
第1及び第2熱可塑性樹脂フィルム20,30の厚みは通常1〜100μmであるが、強度や取扱性等の観点から5〜60μmであることが好ましく、5〜50μmであることがより好ましい。
正カールが十分に大きいプロテクトフィルム付偏光板枚葉体を製造しやすくする観点からは、第1熱可塑性樹脂フィルム20や第2熱可塑性樹脂フィルム30の厚みは小さいことが好ましく、具体的には、好ましくは40μm以下、より好ましくは30μm以下である。
図2に示される偏光板2aのように、偏光子10の両面に熱可塑性樹脂フィルムを備える場合において、これらの熱可塑性樹脂フィルムは、同種の熱可塑性樹脂で構成されていてもよいし、異種の熱可塑性樹脂で構成されていてもよい。また、厚みが同じであってもよいし、異なっていてもよい。さらに、同じ位相差特性を有していてもよいし、異なる位相差特性を有していてもよい。両面に貼合される熱可塑性樹脂フィルムの構成が異なる場合には、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体にカールがとりわけ発生しやすいため、このような場合に本発明はとりわけ有利である。
(1−1−4)接着剤
上述のように、第1、第2熱可塑性樹脂フィルム20,30は、例えば接着剤層を介して偏光子10に貼合することができる。接着剤層を形成する接着剤としては、水系接着剤、活性エネルギー線硬化性接着剤又は熱硬化性接着剤を用いることができ、好ましくは水系接着剤、活性エネルギー線硬化性接着剤である。
水系接着剤としては、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液からなる接着剤、水系二液型ウレタン系エマルジョン接着剤等が挙げられる。中でもポリビニルアルコール系樹脂水溶液からなる水系接着剤が好適に用いられる。ポリビニルアルコール系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルをケン化処理して得られるビニルアルコールホモポリマーのほか、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体をケン化処理して得られるポリビニルアルコール系共重合体、又はそれらの水酸基を部分的に変性した変性ポリビニルアルコール系重合体等を用いることができる。水系接着剤は、アルデヒド化合物(グリオキザール等)、エポキシ化合物、メラミン系化合物、メチロール化合物、イソシアネート化合物、アミン化合物、多価金属塩等の架橋剤を含むことができる。
水系接着剤を使用する場合は、偏光子10と第1、第2熱可塑性樹脂フィルム20,30とを貼合した後、水系接着剤中に含まれる水を除去するための乾燥工程を実施することが好ましい。乾燥工程後、例えば20〜45℃の温度で養生する養生工程を設けてもよい。
活性エネルギー線硬化性接着剤とは、紫外線、可視光、電子線、X線のような活性エネルギー線の照射によって硬化する硬化性化合物を含有する接着剤であり、好ましくは紫外線硬化性接着剤である。
硬化性化合物は、カチオン重合性の硬化性化合物やラジカル重合性の硬化性化合物であることができる。カチオン重合性の硬化性化合物としては、例えば、エポキシ系化合物(分子内に1個又は2個以上のエポキシ基を有する化合物)や、オキセタン系化合物(分子内に1個又は2個以上のオキセタン環を有する化合物)、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。ラジカル重合性の硬化性化合物としては、例えば、(メタ)アクリル系化合物(分子内に1個又は2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物)や、ラジカル重合性の二重結合を有するその他のビニル系化合物、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。カチオン重合性の硬化性化合物とラジカル重合性の硬化性化合物とを併用してもよい。活性エネルギー線硬化性接着剤は通常、硬化性化合物の硬化反応を開始させるためのカチオン重合開始剤及び/又はラジカル重合開始剤をさらに含む。
偏光子10と第1、第2熱可塑性樹脂フィルム20,30とを貼合するにあたっては、接着性を高めるために、これらの少なくともいずれか一方の貼合面に表面活性化処理を施してもよい。表面活性化処理としては、コロナ処理、プラズマ処理、放電処理(グロー放電処理等)、火炎処理、オゾン処理、UVオゾン処理、電離活性線処理(紫外線処理、電子線処理等)のような乾式処理;水やアセトン等の溶媒を用いた超音波処理、ケン化処理、アンカーコート処理のような湿式処理を挙げることができる。これらの表面活性化処理は、単独で行ってもよいし、2つ以上を組み合わせてもよい。
偏光子10の両面に熱可塑性樹脂フィルムが貼合される場合において、これらの熱可塑性樹脂フィルムを貼合するための接着剤は、同種の接着剤であってもよいし異種の接着剤であってもよい。
(1−2)貼合工程S101に供されるプロテクトフィルム
(1−2−1)プロテクトフィルムの構成
プロテクトフィルムは、偏光板の表面を保護するためのフィルムであり、通常、例えば画像表示素子等にプロテクトフィルム付偏光板枚葉体が貼合された後に、粘着剤層を有する場合にはその粘着剤層ごと剥離除去される。したがって、プロテクトフィルム1は、偏光板2の上記表面に剥離可能に貼合されている。
プロテクトフィルムは、例えば、基材フィルムと、その上に積層される粘着剤層とで構成することができる。
基材フィルムは、熱可塑性樹脂、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;(メタ)アクリル系樹脂などで構成することができる。基材フィルムは、単層構造であってもよいし多層構造であってもよい。
粘着剤層は、(メタ)アクリル系粘着剤、エポキシ系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤等で構成することができる。
また、プロテクトフィルムは、ポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂等の自己粘着性を有する樹脂フィルムであってもよい。この場合、プロテクトフィルムは、粘着剤層を有しない。
プロテクトフィルムの厚みは、例えば5〜150μmであることができ、好ましくは10〜100μmであり、より好ましくは20〜75μmであり、さらに好ましくは25〜70μm(例えば60μm以下、さらには55μm以下)である。プロテクトフィルムの厚みが5μm未満の場合には、偏光板の保護が不十分になることがあり、また取扱性の面でも不利である。プロテクトフィルムの厚みが150μmを超えることは、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体の薄膜化や、プロテクトフィルムのリワーク性の面で不利である。
貼合工程S101に供されるプロテクトフィルムは、長尺状であることが好ましい。
貼合工程S101に供される長尺状のプロテクトフィルムの長さは、例えば100〜20000mであり、好ましくは1000〜10000mである。また、貼合工程S101に供される長尺状のプロテクトフィルムの幅は、例えば0.5〜3mであり、好ましくは1〜2.5mである。
(1−2−2)プロテクトフィルムの弾性率
貼合工程S101に供されるプロテクトフィルムは、下記式(I):
TD弾性率−MD弾性率≧300MPa (I)
を満たす領域を含む。
式(I)中、TD弾性率とは、温度23℃、相対湿度55%RHでのTD方向における引張弾性率(MPa)であり、MD弾性率とは、温度23℃、相対湿度55%RHでのMD方向における引張弾性率(MPa)である。
MD方向とは、フィルムの機械流れ方向、すなわちフィルムの長手方向を意味し、TD方向とは、MD方向に直交する方向を意味する。
上記領域を含むプロテクトフィルムを偏光板に貼合し、切出工程S102において該領域から枚葉体を切り出すことにより、すなわち、切り出した枚葉体が式(I)を満たすプロテクトフィルムを備えることにより、正カールが十分に大きいプロテクトフィルム付偏光板枚葉体を得ることができる。
上記の「該領域から枚葉体を切り出す」とは、切り出された枚葉体が有するプロテクトフィルムの全体が該領域に含まれていることを意味する。
ここで、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体のカールは、上述の「正カール」及び「逆カール」という分類とは別に、「MDカール」及び「TDカール」という2種類に分類することができる。「MDカール」とは、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体が切り出される長尺状のプロテクトフィルム付偏光板のMD方向と平行な方向の応力(収縮力、膨張力等)に起因して生じるカールである。
MDカールは、具体的には、後述する実施例の項の記載に従って測定用サンプル(枚葉体)を長尺状プロテクトフィルム付偏光板から切り出し、該測定用サンプルを凹側の面を上にして水平な台の上に置いたとき、測定用サンプルの2つの対角線のうち、長尺状のプロテクトフィルム付偏光板のMD方向との角度が小さい方の対角線上の2つの角が持ち上がるようなカールとしてその大きさを測定することができる。長尺状のプロテクトフィルム付偏光板において偏光板の吸収軸方向とプロテクトフィルムのMD方向とが平行であるとき、MDカールは、測定用サンプルの2つの対角線のうち、測定用サンプルの偏光板の吸収軸方向との角度が小さい方の対角線上の2つの角が持ち上がるようなカール(吸収軸方向のカール)として測定することができる。
「TDカール」とは、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体が切り出される長尺状のプロテクトフィルム付偏光板のTD方向と平行な方向の応力(収縮力、膨張力等)に起因して生じるカールである。
本発明では、MDカールに着目している。本発明によって製造することができる「正カールが十分に大きいプロテクトフィルム付偏光板枚葉体」における正カールとは、MDカールである正カールを指す。以下、このカールを「MD正カール」ともいう。
上記の「貼合工程S101に供されるプロテクトフィルムが式(I)を満たす領域を含む」及び「切り出した枚葉体が式(I)を満たすプロテクトフィルムを備える」における「式(I)を満たす」とは、そのプロテクトフィルムの全体にわたって、すなわち、そのプロテクトフィルムのどの位置で測定用サンプルを採取しても、後述する実施例の項の記載に従って測定されるTD弾性率及びMD弾性率が式(I)を満たすことを意味する。
本発明者の検討によれば、一般に入手可能なプロテクトフィルムのTD方向に沿って式(I)の左辺を複数点測定すると、商品ロットなどに応じて、該左辺の数値に比較的大きな変動が生じているものが存在することが明らかとなった。他方、一般に入手可能なプロテクトフィルムのMD方向に沿って式(I)の左辺を複数点測定した場合、同一ロール内では該左辺の数値に比較的大きな変動がないことも判明した。
したがって、TD方向全体にわたって式(I)を満たすプロテクトフィルムは通常、そのプロテクトフィルム全体にわたって(すなわち、そのプロテクトフィルムのどの位置から測定用サンプルを採取しても)、式(I)を満たしているといえる。
プロテクトフィルムが有する上記領域は、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体の歩留まりを高める観点から、できるだけ大きい占有面積を有していることが好ましく、該領域が貼合工程S101に供されるプロテクトフィルムの少なくともTD方向(幅方向)全体に及んでいることがより好ましく、プロテクトフィルムの全体に及んでいることがさらに好ましい。
得られるプロテクトフィルム付偏光板枚葉体のMD正カールを大きくする観点から、式(I)の左辺は、400MPa以上であることが好ましく、500MPa以上であることがより好ましい。式(I)の左辺は、通常2000MPa以下であり、典型的には1500MPa以下である。
貼合工程S101に供されるプロテクトフィルムとしては、入手したプロテクトフィルムについて式(I)の左辺を測定し、式(I)を満たす領域を含むものを用いればよい。
(1−3)偏光板とプロテクトフィルムとの貼合
図4を参照して、偏光板2とプロテクトフィルム1との貼合は、例えば一対のロール(貼合ロール)5,5を用いて行うことができる。この方法は、製造効率の観点から、偏光板2及びプロテクトフィルム1が長尺状である場合に特に有利である。
具体的は、長尺状の偏光板2を連続的に搬送させるとともに、長尺状のプロテクトフィルム1を連続的に搬送させ、偏光板2の片面にプロテクトフィルム1を重ねて一対の貼合ロール5,5間に通して挟み込むことにより、両フィルムが貼合されたプロテクトフィルム付偏光板3を製造することができる。
偏光板2のMD方向(搬送方向)とプロテクトフィルム1のMD方向(搬送方向)とは通常、平行である。平行とは、偏光板2のMD方向とプロテクトフィルム1のMD方向とのなす角度が0度±5度であることを意味し、好ましくは0度±2度である。
得られるプロテクトフィルム付偏光板枚葉体のMD正カールを大きくする観点から、偏光板2の吸収軸とプロテクトフィルム1のMD方向とが平行となるように両フィルムを貼合することが好ましい。平行とは、偏光板2の吸収軸とプロテクトフィルム1のMD方向とのなす角度が0度±5度であることを意味し、好ましくは0度±2度である。
偏光板2とプロテクトフィルム1との積層体を一対の貼合ロール5,5間に通すことにより、積層体は上下から押圧されるので、両フィルムが密着される。
偏光板2がその最表面にクリアハードコート層(表面が平滑なハードコート層)を有しており、該クリアハードコート層にプロテクトフィルム1を貼合する場合には、偏光板2とプロテクトフィルム1との間の密着力を高めやすく、これによりMD正カールが十分に大きいプロテクトフィルム付偏光板枚葉体が得られやすい傾向にある。したがって、偏光板2は、その最表面にクリアハードコート層(表面が平滑なハードコート層)を有することが好ましい。
プロテクトフィルム1が基材フィルムと、その上に積層される粘着剤層とで構成される場合、偏光板2の片面にプロテクトフィルム1を重ねて一対の貼合ロール5,5間に通すにあたっては、プロテクトフィルム1の粘着剤層が偏光板2の上記片面に接するように重ねられる。プロテクトフィルム1と偏光板2との積層に先立ち、プロテクトフィルム1及び偏光板2の少なくともいずれか一方の貼合面にプラズマ処理、コロナ処理、紫外線照射処理、フレーム(火炎)処理、ケン化処理のような表面活性化処理を行ってもよい。
一対の貼合ロール5,5により貼合する工程において、プロテクトフィルム1と偏光板2との積層体に与えられる圧力(ニップ圧)は、例えば0.01〜0.5MPaであり、0.05〜0.3MPaであってもよい。貼合ロール5,5としては、表面が金属(SUS等の合金を含む。)やゴム製のものなど従来公知のものを使用することができる。
偏光板2とプロテクトフィルム1とを貼合する工程においては、偏光板2及びプロテクトフィルム1に張力を掛けながら貼合を行うことが好ましく、偏光板2の貼合前張力は、プロテクトフィルム1の貼合前張力よりも小さいことがより好ましい。このような張力制御は、得られるプロテクトフィルム付偏光板枚葉体のMD正カールを大きくするうえで有利である。貼合前張力は、両フィルムを貼合する(両フィルムの積層体が一対の貼合ロール5,5を通過する)手前におけるフィルムのMD方向にかかる張力を意味し、後述する実施例の項の記載に従って測定することができる。
得られるプロテクトフィルム付偏光板枚葉体のMD正カールを大きくする観点から、偏光板2のMD方向における貼合前張力は、250N/m以下であることが好ましく、200N/m以下であることがより好ましい。
同様の観点から、プロテクトフィルム1のMD方向における貼合前張力は、260N/m以上であることが好ましく、300N/m以上であることがより好ましい。
(2)切出工程S102
本工程は、貼合工程S101で得られたプロテクトフィルム付偏光板3における式(I)を満たす上記領域から切り出しを行って、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体を得る工程である。
切り出し(裁断)は、裁断用カッター等の従来公知の裁断手段を用いて行うことができる。
上述のように、「領域から枚葉体を切り出す」とは、切り出された枚葉体が有するプロテクトフィルムの全体が該領域に含まれていることを意味する。
切り出したプロテクトフィルム付偏光板枚葉体のサイズ、形状及び切り出し角度は特に制限されない。
プロテクトフィルム付偏光板枚葉体は、好ましくは方形形状であり、より好ましくは長辺と短辺とを有する方形形状である。この方形形状は好ましくは長方形である。
プロテクトフィルム付偏光板枚葉体の形状が長方形である場合において、長辺の長さは、例えば50mm〜300mmであり、好ましくは70mm〜150mmである。短辺の長さは、例えば30mm〜200mmであり、好ましくは40mm〜100mmである。
一般に、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体のサイズが大きくなると、MD正カールを生じさせにくい傾向にある。したがって、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体のサイズが大きい場合には、十分なMD正カール量を付与するために、式(I)の左辺をより大きくした方が好ましいことがある。
特に制限されるものではないが、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体の形状が長方形である場合において、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体をプロテクトフィルム側からみたとき、その長辺及び短辺に対して偏光板の吸収軸方向(偏光板のMD方向)が45度の角度をなすように、プロテクトフィルム付偏光板3からプロテクトフィルム付偏光板枚葉体を切り出すことができる。
あるいは、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体の形状が長方形である場合において、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体をプロテクトフィルム側からみたとき、その長辺に対して偏光板の吸収軸方向(偏光板のMD方向)が平行となるように、又は90度の角度をなすように、プロテクトフィルム付偏光板3からプロテクトフィルム付偏光板枚葉体を切り出してもよい。
<プロテクトフィルム付偏光板枚葉体>
本発明に係るプロテクトフィルム付偏光板枚葉体は、偏光板と、その片面に積層されるプロテクトフィルムとを含み、プロテクトフィルムが、下記式(II):
第1弾性率−第2弾性率≧300MPa (II)
を満たす。
式(II)中、第1弾性率とは、温度23℃、相対湿度55%RHでの偏光板の吸収軸と直交する方向における引張弾性率(MPa)であり、第2弾性率とは、温度23℃、相対湿度55%RHでの偏光板の吸収軸と平行な方向における引張弾性率(MPa)である。
式(II)を満たすプロテクトフィルムを備えることにより、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体は、十分に大きいMD正カールを有することができる。
十分に大きいMD正カールを有するプロテクトフィルム付偏光板枚葉体によれば、その偏光板側に別の1以上の光学機能層等を積層して上述の多層構造体とした場合であっても逆カールを有しない状態(フラットな状態)又は正カールを有する状態を維持することができるため、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体又は多層構造体を粘着剤層を介して画像表示素子に貼合する際、貼合ミスを生じたり、粘着剤層と画像表示素子との界面に気泡が混入したりする不具合を抑制することができる。
本発明に係るプロテクトフィルム付偏光板枚葉体は、上述のプロテクトフィルム付偏光板枚葉体の製造方法によって製造することができる。
偏光板の吸収軸と直交する方向は、上述のプロテクトフィルム付偏光板枚葉体の製造方法によってプロテクトフィルム付偏光板枚葉体を製造する場合には、プロテクトフィルム及び偏光板のTD方向と同義である。
「式(II)を満たす」とは、そのプロテクトフィルムの全体にわたって、すなわち、そのプロテクトフィルムのどの位置で測定用サンプルを採取しても、後述する実施例の項の記載に従って測定される第1弾性率及び第2弾性率が式(II)を満たすことを意味する。
<プロテクトフィルム付偏光板枚葉体の製造方法>の項に記載した理由と同じ理由で、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体において、偏光板の吸収軸と直交する方向全体にわたって式(II)を満たすプロテクトフィルムは通常、そのプロテクトフィルム全体にわたって(すなわち、そのプロテクトフィルムのどの位置から測定用サンプルを採取しても)、式(II)を満たしているといえる。
プロテクトフィルム付偏光板枚葉体のMD正カールを大きくする観点から、式(II)の左辺は、400MPa以上であることが好ましく、500MPa以上であることがより好ましい。式(II)の左辺は、通常2000MPa以下であり、典型的には1500MPa以下である。
プロテクトフィルム付偏光板枚葉体のサイズ及び形状は特に制限されず、具体的なサイズ及び形状については、<プロテクトフィルム付偏光板枚葉体の製造方法>の項の記載が引用される。プロテクトフィルム付偏光板枚葉体のサイズが大きい場合には、十分なMD正カール量を付与するために、式(II)の左辺をより大きくした方が好ましいことがある。
プロテクトフィルム付偏光板枚葉体(本発明に係るプロテクトフィルム付偏光板枚葉体の製造方法によって得られるプロテクトフィルム付偏光板枚葉体も同様)は、MD正カールを示すことが好ましく、上述の多層構造体としてもなおMD正カールを示すか、又はカールを有しないフラットな状態を示すことができるよう、後述する実施例の項の記載に従って測定されるMD正カール量が40mm以上であることがより好ましい。MD正カール量は45mm以上であってもよい。MD正カール量は、好ましくは100mm以下である。
特に制限されるものではないが、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体の形状が長方形である場合において、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体をプロテクトフィルム側からみたとき、その長辺及び短辺に対して偏光板の吸収軸方向が45度の角度をなしていてもよい。
あるいは、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体の形状が長方形である場合において、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体をプロテクトフィルム側からみたとき、その長辺に対して偏光板の吸収軸方向が平行であってもよく、又は90度の角度をなしていてもよい。
プロテクトフィルム付偏光板枚葉体の層構成の一例を図5に示す。図5に示すように、プロテクトフィルム1が基材フィルム40と、その上に積層される粘着剤層50とで構成される場合、プロテクトフィルム1が有する粘着剤層50が偏光板2の上記片面に接するように重ねられる。
偏光板2及びプロテクトフィルム1のより具体的な説明については、<プロテクトフィルム付偏光板枚葉体の製造方法>の項の記載が引用される。
<長尺状プロテクトフィルム付偏光板>
本発明に係る長尺状プロテクトフィルム付偏光板は、長尺状の偏光板と、その片面に積層される長尺状のプロテクトフィルムとを含み、プロテクトフィルムが、下記式(III):
第1弾性率−第2弾性率≧300MPa (III)
を満たす領域を含む。
式(III)中、第1弾性率とは、温度23℃、相対湿度55%RHでの長尺状の偏光板の吸収軸と直交する方向における引張弾性率(MPa)であり、第2弾性率とは、温度23℃、相対湿度55%RHでの長尺状の偏光板の吸収軸と平行な方向における引張弾性率(MPa)である。
上記領域を含む長尺状プロテクトフィルム付偏光板によれば、該領域から枚葉体を切り出すことにより、切り出した枚葉体が式(III)を満たすプロテクトフィルムを備えるため、正カールが十分に大きいプロテクトフィルム付偏光板枚葉体を得ることができる。
上記の「該領域から枚葉体を切り出す」とは、切り出された枚葉体が有するプロテクトフィルムの全体が該領域に含まれていることを意味する。
本発明に係る長尺状プロテクトフィルム付偏光板は、上述のプロテクトフィルム付偏光板枚葉体の製造方法の貼合工程S101を実施することによって製造することができる。
偏光板の吸収軸と直交する方向は、上述のプロテクトフィルム付偏光板枚葉体の製造方法の貼合工程S101を実施することによって長尺状プロテクトフィルム付偏光板を製造する場合には、プロテクトフィルム及び偏光板のTD方向と同義である。
「式(III)を満たす」とは、そのプロテクトフィルムの全体にわたって、すなわち、そのプロテクトフィルムのどの位置で測定用サンプルを採取しても、後述する実施例の項の記載に従って測定される第1弾性率及び第2弾性率が式(III)を満たすことを意味する。
<プロテクトフィルム付偏光板枚葉体の製造方法>の項に記載した理由と同じ理由で、長尺状プロテクトフィルム付偏光板において、偏光板の吸収軸と直交する方向全体にわたって式(III)を満たすプロテクトフィルムは通常、そのプロテクトフィルム全体にわたって(すなわち、そのプロテクトフィルムのどの位置から測定用サンプルを採取しても)、式(III)を満たしているといえる。
プロテクトフィルムが有する上記領域は、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体の歩留まりを高める観点から、できるだけ大きい占有面積を有していることが好ましく、該領域が貼合工程S101に供されるプロテクトフィルムの少なくとも幅方向全体に及んでいることがより好ましく、プロテクトフィルムの全体に及んでいることがさらに好ましい。
長尺状プロテクトフィルム付偏光板から切り出して得られるプロテクトフィルム付偏光板枚葉体のMD正カールを大きくする観点から、式(III)の左辺は、400MPa以上であることが好ましく、500MPa以上であることがより好ましい。式(III)の左辺は、通常2000MPa以下であり、典型的には1500MPa以下である。
プロテクトフィルム付偏光板枚葉体のサイズ、形状及び切り出し角度は特に制限されず、具体的なサイズ、形状及び切り出し角度については、<プロテクトフィルム付偏光板枚葉体の製造方法>の項の記載が引用される。長尺状プロテクトフィルム付偏光板から切り出して得られるプロテクトフィルム付偏光板枚葉体のサイズが大きい場合には、十分なMD正カール量を付与するために、式(III)の左辺をより大きくした方が好ましいことがある。
長尺状プロテクトフィルム付偏光板の長さは、例えば100〜20000mであり、好ましくは1000〜10000mである。また、長尺状プロテクトフィルム付偏光板の幅は、例えば0.5〜3mであり、好ましくは1〜2.5mである。
長尺状プロテクトフィルム付偏光板の層構成、長尺状プロテクトフィルム付偏光板を構成する偏光板及びプロテクトフィルムのより具体的な説明については、<プロテクトフィルム付偏光板枚葉体の製造方法>及び<プロテクトフィルム付偏光板枚葉体>の項の記載が引用される。
<多層構造体>
プロテクトフィルム付偏光板又は長尺状プロテクトフィルム付偏光板の偏光板側の面に、さらに別の1以上の光学機能層やセパレートフィルム(剥離フィルム)等を粘着剤層や接着剤層を介して積層してもよい。
光学機能層は位相差層等であってよく、光学機能層は、粘着剤層や接着剤層を介して偏光板側の面に積層することができる。
以下、実験例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
下記の実験例において、偏光板及びフィルムの厚み、プロテクトフィルムの弾性率差、偏光板及びプロテクトフィルムのMD方向における貼合前張力、並びに、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体のMDカール量は下記に従って測定した。
(1)偏光板及びフィルムの厚み
(株)ニコン製のデジタルマイクロメーター「MH−15M」を用いて測定した。
(2)プロテクトフィルムの弾性率差
長尺状プロテクトフィルム付偏光板から長辺100mm×短辺25mmの長方形の小片をスーパーカッターを用いて切り出した。切り出しは、小片の長辺が長尺状プロテクトフィルム付偏光板のMD方向と平行になり、小片の短辺が長尺状プロテクトフィルム付偏光板のTD方向と平行になるように行った。この小片から偏光板を剥離し、得られたプロテクトフィルム単体の小片をMD弾性率の測定用サンプルとした。
また同様に、長尺状プロテクトフィルム付偏光板から長辺100mm×短辺25mmの長方形の小片をスーパーカッターを用いて切り出した。ただし、切り出しは、小片の長辺が長尺状プロテクトフィルム付偏光板のTD方向と平行になり、小片の短辺が長尺状プロテクトフィルム付偏光板のMD方向と平行になるように行った。この小片から偏光板を剥離し、得られたプロテクトフィルム単体の小片をTD弾性率の測定用サンプルとした。
次いで、引張試験機〔(株)島津製作所製 オートグラフ AG−Xplus試験機〕の上下つかみ具で、つかみ具の間隔が5cmとなるように上記測定用サンプルの長辺方向両端を挟み、23℃、相対湿度55%の環境下、引張速度1mm/分で測定用サンプルを測定用サンプルの長さ方向に引張り、得られる応力−ひずみ曲線における3〜6MPa間の直線の傾きから、23℃、相対湿度55%での引張弾性率〔MPa〕を算出した。このとき、応力を算出するための厚みとしては、二軸延伸されたポリエチレンテレフタレート(基材フィルム)のみの厚み値を用いた。
MD弾性率の測定用サンプルの測定から算出された引張弾性率がMD弾性率、TD弾性率の測定用サンプルの測定から算出された引張弾性率がTD弾性率である。
下記の各実験例においては、偏光板の吸収軸(MD方向)とプロテクトフィルムのMD方向とが平行になるように両フィルムを貼合してプロテクトフィルム付偏光板を製造しているため、上記式(I)におけるTD弾性率は、上記式(II)及び式(III)における第1弾性率と同義であり、上記式(I)におけるMD弾性率は、上記式(II)及び式(III)における第2弾性率と同義である。
以下、TD弾性率(第1弾性率)を単に「TD弾性率」といい、MD弾性率(第2弾性率)を単に「MD弾性率」という。
得られたTD弾性率とMD弾性率から、TD弾性率−MD弾性率(第1弾性率−第2弾性率)を算出した。
以下、TD弾性率−MD弾性率(第1弾性率−第2弾性率)を単に「弾性率差」という。
(3)偏光板及びプロテクトフィルムのMD方向における貼合前張力
偏光板とプロテクトフィルムとを貼合するための一対の貼合ロールと、その上流側であって貼合ロールに最も近い一対のニップロールとの間を走行する偏光板及びプロテクトフィルムのフィルム張力〔N/m〕を、貼合ロールと貼合ロールに最も近い一対のニップロールとの間に設置されたテンション検出ロールを用いて測定し、MD方向における貼合前張力とした。
(4)プロテクトフィルム付偏光板枚葉体のMDカール量
図6に示すように、得られた長尺状プロテクトフィルム付偏光板60から、プロテクトフィルム側から見たときに偏光板の吸収軸61が長辺及び短辺に対して45度となるように、長方形(長辺140mm×短辺70mm)の小片(枚葉体)をスーパーカッターを用いて切り出して、これをMDカール量の測定用サンプル70とした。測定用サンプル70の切り出しは、偏光板とプロテクトフィルムとを貼合した直後に、23℃、相対湿度55%の環境下で行った。
測定用サンプル70を凹側の面を上にして基準面(水平な台)上に置いた。この状態で測定用サンプル70の2つの対角線のうち、測定用サンプル70の偏光板の吸収軸方向との角度が小さい方の対角線上の2つの角80のそれぞれについて基準面からの高さを測定し、それら2つの角80の高さの平均としてMDカール量〔mm〕を求めた。
プロテクトフィルム側が凹となっている状態が正カールを有している状態であり、偏光板側が凹となっている状態が逆カールを有している状態である。下記の実験例1〜3では、いずれの測定用サンプル(プロテクトフィルム付偏光板枚葉体)も正カールを有していた。
<実験例1〜3>
(A)偏光子の作製
長尺のポリビニルアルコールフィルム〔平均重合度:約2400、ケン化度:99.9モル%以上、厚み:30μm〕を連続的に搬送しながら、乾式で約4倍に一軸延伸し、さらに緊張状態を保ったまま、40℃の純水に1分間浸漬した後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が0.1/5/100の水溶液に28℃で60秒間浸漬した。その後、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が10.5/7.5/100の水溶液に68℃で300秒間浸漬した。引き続き、5℃の純水で5秒間洗浄した後、70℃で180秒間乾燥して、一軸延伸されたポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向された長尺状の偏光子を得た。偏光子の厚みは13μmであった。
(B)偏光板の作製
上記(A)で得られた長尺状の偏光子を連続的に搬送するとともに、長尺状の第1熱可塑性樹脂フィルム〔日本製紙(株)製のクリアハードコートフィルムである商品名「COP25ST−HC」、環状ポリオレフィン系樹脂フィルム上にクリアハードコート層が形成されているフィルム、厚み:29μm〕及び長尺状の第2熱可塑性樹脂フィルム〔富士フィルム(株)製のトリアセチルセルロース(TAC)フィルムである商品名「ZRG20SL」、厚み:20μm〕を連続的に搬送し、偏光子と第1熱可塑性樹脂フィルムとの間、及び偏光子と第2熱可塑性樹脂フィルムとの間に水系接着剤を注入しながら、一対の貼合ロール間に通して第1熱可塑性樹脂フィルム/水系接着剤層/偏光子/水系接着剤層/第2熱可塑性樹脂フィルムからなる積層フィルムを得た。
引き続き、得られた積層フィルムを搬送し、熱風乾燥機に通して80℃、300秒間の加熱処理を行うことにより水系接着剤層を乾燥させて、長尺状の偏光板を得た。
上記の水系接着剤には、ポリビニルアルコール粉末〔日本合成化学工業(株)製の商品名「ゴーセファイマー」、平均重合度:1100〕を95℃の熱水に溶解して得られた濃度3重量%のポリビニルアルコール水溶液に架橋剤〔日本合成化学工業(株)製のグリオキシル酸ナトリウム〕をポリビニルアルコール粉末10重量部に対して1重量部の割合で混合した水溶液を用いた。得られた偏光板の厚みは62μmであった。
(C)長尺状プロテクトフィルム付偏光板の作製
上記(B)で得られた長尺状の偏光板を連続的に搬送するとともに、セパレートフィルムが剥離された長尺状のプロテクトフィルム〔二軸延伸されたポリエチレンテレフタレート(厚み:38μm)に、(メタ)アクリル系粘着剤層(厚み:15μm)が積層された、藤森工業(株)製の商品名「AY−4212」〕を連続的に搬送し、これらを重ねて一対の貼合ロール間に通すことによりプロテクトフィルムと偏光板との積層体を上下から押圧して、長尺状プロテクトフィルム付偏光板を連続的に製造した。
プロテクトフィルムは、その粘着剤層を介して偏光板の第1熱可塑性樹脂フィルム(クリアハードコートフィルム)面に貼合した。
なお、貼合ロールによってプロテクトフィルムと偏光板との積層体に与えられた圧力(ニップ圧)は0.1MPaであった。このとき、偏光板のMD方向における貼合前張力は151N/mであり、プロテクトフィルムのMD方向における貼合前張力は327N/mであった。
実験例1〜3の長尺状プロテクトフィルム付偏光板の製造方法は、用いたプロテクトフィルムが異なる(商品は同じであるが、ロットが異なる。)こと以外は同じである。以下、実験例1〜3で用いたプロテクトフィルムをそれぞれプロテクトフィルム1〜3ともいう。
得られた長尺状プロテクトフィルム付偏光板から、上述の方法に従ってTD弾性率及びMD弾性率、並びに弾性率差を求めた。
プロテクトフィルム1〜3はそれぞれ、1300mmの幅(TD方向長さ)を有する。各プロテクトフィルムの弾性率の測定にあたっては、ある1つの任意のMD方向位置において、幅方向に沿って幅方向の一端から100mm、280mm、470mm、650mm、830mm、1020mm及び1200mmの計7点の位置で測定用サンプルを切り出し、これら7個の測定用サンプルのそれぞれについて、TD弾性率、MD弾性率及び弾性率差を求めた。これらの結果を、表1の「1」の欄に示す。上記ある1つの任意のMD方向位置からMD方向に沿って20mm離れた位置で上記と同様に7個の測定用サンプルを切り出し、これら7個の測定用サンプルのそれぞれについて、TD弾性率、MD弾性率及び弾性率差を求めた。これらの結果を、表1の「2」の欄に示す。上記ある1つの任意のMD方向位置からMD方向に沿って50mm離れた位置で上記と同様に7個の測定用サンプルを切り出し、これら7個の測定用サンプルのそれぞれについて、TD弾性率、MD弾性率及び弾性率差を求めた。これらの結果を、表1の「3」の欄に示す。
また、プロテクトフィルム1〜3の幅方向位置と弾性率差(表1の「1」の欄に記載した弾性率)との関係を示すグラフを図7に示す。
測定用サンプルを切り出す位置に関し、例えば「幅方向の一端から100mmの位置で測定用サンプルを切り出す」とは、幅方向の一端から100mmの位置と測定用サンプルの幅方向中心位置とが合致するように測定用サンプルを切り出すことを意味する。他の幅方向の一端からの位置についても同様である。
表1及び図7に示すとおり、長尺状のプロテクトフィルム1及び2は、全体にわたって、すなわち、TD方向全体(長尺状の偏光板の吸収軸と直交する方向)にわたって、かつMD方向全体(長尺状の偏光板の吸収軸方向)にわたって式(I)及び(III)を満たす領域を含み、この領域がプロテクトフィルムの幅方向全体にわたっていることがわかる。
これに対して、長尺状のプロテクトフィルム3は、TD方向全体(長尺状の偏光板の吸収軸と直交する方向)にわたって、かつMD方向全体(長尺状の偏光板の吸収軸方向)にわたって式(I)及び(III)を満たす領域を含むが、この領域は、プロテクトフィルムの幅方向全体にわたっていない。すなわち、長尺状のプロテクトフィルム3は、幅方向の一端から、該一端から約700mmまでの領域においてのみ、式(I)及び(III)を満たす。
なお上述のように、ある1つの任意のMD方向位置において式(I)及び(III)を満たすプロテクトフィルムは通常、他のMD方向位置においても式(I)及び(III)を満たす。
(D)プロテクトフィルム付偏光板枚葉体の作製
図6に示すように、上記(C)で得られた長尺状プロテクトフィルム付偏光板から、プロテクトフィルム側から見たときに偏光板の吸収軸が長辺及び短辺に対して45度となるように、長方形(長辺140mm×短辺70mm)の小片(枚葉体)をスーパーカッターを用いて切り出して、プロテクトフィルム付偏光板枚葉体を得た。
得られたプロテクトフィルム付偏光板枚葉体について、上述の方法に従ってMDカール量を測定した。
実験例1〜3の長尺状プロテクトフィルム付偏光板はそれぞれ、1330mmの幅(TD方向長さ)を有する。各長尺状プロテクトフィルム付偏光板から得られたプロテクトフィルム付偏光板枚葉体のMDカール量の測定にあたっては、ある1つの任意のMD方向位置において、幅方向に沿って幅方向の一端から100mm、280mm、470mm、650mm、830mm、1020mm及び1200mmの計7点の位置でプロテクトフィルム付偏光板枚葉体を切り出し、これら7枚の枚葉体のそれぞれについて、MDカール量を測定した。7枚の枚葉体は、表1の「1」の欄に記載したプロテクトフィルムの弾性率差を測定するための測定用サンプルの切り出し位置の近傍から切り出した。結果を表2に示す。また、実験例1〜3の長尺状プロテクトフィルム付偏光板からプロテクトフィルム付偏光板枚葉体を切り出す幅方向位置と、切り出されたプロテクトフィルム付偏光板枚葉体のMDカール量との関係を示すグラフを図7に示す。
プロテクトフィルム付偏光板枚葉体を切り出す位置に関し、例えば「幅方向の一端から100mmの位置でプロテクトフィルム付偏光板枚葉体を切り出す」とは、幅方向の一端から100mmの位置とプロテクトフィルム付偏光板枚葉体の幅方向中心位置とが合致するようにプロテクトフィルム付偏光板枚葉体を切り出すことを意味する。他の幅方向の一端からの位置についても同様である。
実験例1〜3の長尺状プロテクトフィルム付偏光板から切り出されたプロテクトフィルム付偏光板枚葉体はいずれも正カールを有していた。したがって、測定されたMDカール量は、MD正カールの量である。
プロテクトフィルム1を用いた実験例1の長尺状プロテクトフィルム付偏光板から切り出された7枚のプロテクトフィルム付偏光板枚葉体、及びプロテクトフィルム2を用いた実験例2の長尺状プロテクトフィルム付偏光板から切り出された7枚のプロテクトフィルム付偏光板枚葉体において、偏光板に積層されているプロテクトフィルムは、式(II)を満たす。
プロテクトフィルム3を用いた実験例3の長尺状プロテクトフィルム付偏光板から切り出された7枚のプロテクトフィルム付偏光板枚葉体のうち、長尺状プロテクトフィルム付偏光板の幅方向の一端から100mm、280mm、470mm及び650mmの位置で切り出された枚葉体は、偏光板に積層されているプロテクトフィルムに関して、式(II)を満たすが、830mm、1020mm及び1200mmの位置で切り出された枚葉体は、これを満たさない。
表2及び図8に示すとおり、式(II)を満たすプロテクトフィルム付偏光板枚葉体は、40mm以上のMD正カール量を示した。一方、式(II)を満たさないプロテクトフィルム付偏光板枚葉体は、MD正カール量が40mmを下回った。
1 プロテクトフィルム、2,2a,2b 偏光板、3 プロテクトフィルム付偏光板、5 貼合ロール、10 偏光子、20 第1熱可塑性樹脂フィルム、30 第2熱可塑性樹脂フィルム、40 基材フィルム、50 粘着剤層、60 長尺状プロテクトフィルム付偏光板、61 偏光板の吸収軸、70 MDカール量の測定用サンプル、80 測定用サンプルの角。

Claims (11)

  1. 下記式(I)を満たす領域を含むプロテクトフィルムを偏光板の片面に貼合して、プロテクトフィルム付偏光板を得る工程と、
    プロテクトフィルム付偏光板の枚葉体を前記領域から切り出す工程と、
    を含むプロテクトフィルム付偏光板枚葉体の製造方法。
    908MPa≧TD弾性率−MD弾性率≧338MPa (I)
    [式中、TD弾性率とは、温度23℃、相対湿度55%RHでのTD方向における引張弾性率であり、MD弾性率とは、温度23℃、相対湿度55%RHでのMD方向における引張弾性率である。]
  2. 前記偏光板と前記プロテクトフィルムとを一対のロール間に挟み込んで貼合する請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記偏光板が長尺状であり、前記プロテクトフィルムが長尺状である請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記偏光板の貼合前張力が200N/m以下であり、
    前記プロテクトフィルムの貼合前張力が300N/m以上である請求項3に記載の製造方法。
  5. 前記偏光板の吸収軸と、前記プロテクトフィルムのMD方向とが平行となるように貼合する請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 前記偏光板の厚みが70μm以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. 偏光板と、その片面に積層されるプロテクトフィルムとを含み、
    前記プロテクトフィルムが、下記式(II)を満たすプロテクトフィルム付偏光板枚葉体。
    908MPa≧第1弾性率−第2弾性率≧338MPa (II)
    [式中、第1弾性率とは、温度23℃、相対湿度55%RHでの前記偏光板の吸収軸と直交する方向における引張弾性率であり、第2弾性率とは、温度23℃、相対湿度55%RHでの前記偏光板の吸収軸と平行な方向における引張弾性率である。]
  8. 前記偏光板側の面を凸とする前記偏光板の吸収軸と平行な方向におけるカール量が40mm以上であり、
    前記カール量は、偏光板の吸収軸が長辺及び短辺に対して45度の角度を有する長方形の測定用サンプルを基準面上に置き、測定用サンプルの偏光板の吸収軸方向との角度が小さい方の対角線上の2つの角のそれぞれについて基準面からの高さを測定したときの、それら2つの角の高さの平均として求められる請求項7に記載のプロテクトフィルム付偏光板枚葉体。
  9. 前記偏光板の厚みが70μm以下である請求項7又は8に記載のプロテクトフィルム付偏光板枚葉体。
  10. 長尺状の偏光板と、その片面に積層される長尺状のプロテクトフィルムとを含み、
    前記プロテクトフィルムが、下記式(III)を満たす領域を含む長尺状プロテクトフィルム付偏光板。
    908MPa≧第1弾性率−第2弾性率≧338MPa (III)
    [式中、第1弾性率とは、温度23℃、相対湿度55%RHでの前記長尺状の偏光板の吸収軸と直交する方向における引張弾性率であり、第2弾性率とは、温度23℃、相対湿度55%RHでの前記長尺状の偏光板の吸収軸と平行な方向における引張弾性率である。]
  11. 前記領域が、前記プロテクトフィルムの幅方向全体にわたっている請求項10に記載の長尺状プロテクトフィルム付偏光板。
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