JP6470800B2 - 走行クレーンの制動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、走行クレーンの制動装置に関する。
従来、港湾の岸壁に敷設されたレールに沿って走行する走行クレーンが、突風や地震等によって逸走するのを防止するために、油圧シリンダを伸長させて制動摩擦部材をレールに圧接させる走行クレーンの制動装置があった(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−238069号公報
しかし、油圧シリンダは、油圧配管やシール等の寿命や、接触事故等によって、作動油が流出して、港湾を汚染させる虞れがあった。また、周囲の気温によって作動油が膨縮して、動作が安定しないといった問題や、油圧用ポンプや油圧用タンク、油圧配管機器等、部品点数が多く、保守・点検に多大な時間と手間がかかると共に、装置全体が大型化するという問題もあった。
そこで、本発明は、環境汚染の虞れがなく、周囲の気温(環境温度)の悪影響をほとんど受けず安定した動作を実現でき、しかも、保守・点検作業を容易に行うことが可能な走行クレーンの制動装置を提供することを目的とする。
本発明に係る走行クレーンの制動装置は、レールに沿って移動する走行クレーンに取付けられる制動装置に於て、上記レールに対して圧接・離間して制動作用をなす制動摩擦部材と、電動モータによって回転する鉛直状の雄ネジ杆と、該雄ネジ杆に外嵌状に螺合して上下往復移動する昇降部材と、を備え、上記制動摩擦部材が下端部に付設された左右一対のアーム部材を備え、上記昇降部材の上下往復移動に伴って、上記左右一対のアーム部材の下端部が開閉作動して、上記制動摩擦部材がレール頭部側面に圧接・離間するように上記昇降部材と上記制動摩擦部材とを連動させ、上記昇降部材と上記雄ネジ杆の螺合部は、ボールねじで構成され、又は、ねじの自立条件を満たさないねじで構成され、さらに、上記昇降部材と上記左右一対のアーム部材とを連動連結する左右一対の第1リンク部材と、上記昇降部材に外嵌状に配設された上下往復移動自在なスライド部材と上記左右一対のアーム部材とを連動連結する左右一対の第2リンク部材とで、トグル機構を構成し、かつ、上記スライド部材を常時上方へ弾発付勢するバネ部材を備え、上記電動モータへの電気停止状態で、上記螺合部がセルフロックせずに上記昇降部材が上下移動自在になると共に、上記バネ部材からの弾発付勢力によって上記スライド部材が上方移動して、上記第2リンク部材を介して上記左右一対のアーム部材の下端部を閉作動させ、上記制動摩擦部材が上記レール頭部側面に圧接するように構成したものである。
た、上記左右一対のアーム部材の下端部が閉作動して上記制動摩擦部材が上記レール頭部側面に圧接した制動状態での上記雄ネジ杆の回転角度位置を基準として、上記レール頭部側面と上記制動摩擦部材との間に一定のギャップを形成するように所定回転角度だけ回転させるための回転角度制御手段を設けたものである。
本発明の走行クレーンの制動装置によれば、油圧用ポンプや油圧用タンク等の油圧ユニットが必要なく、構造を簡素化でき、装置の小型化を実現できると共に、部品の保守、点検作業を迅速かつ容易に行うことが可能となる。装置から作動油が流出する虞れがなく、環境汚染の虞れがない。環境温度(気温)の悪影響を受けず、安定した動作を実現できる。消耗部品を削減できて保守費用を軽減できる。
走行クレーンの概略図である。 本発明の走行クレーンの制動装置の概略側面図である。 参考例を示す要部断面正面図である。 他の参考例を示す要部断面正面図である。 本発明の実施形態を示す要部断面正面図である。 別の参考例を示す要部断面正面図である。 さらに別の参考例を示す要部断面正面図である。 他の実施形態を示す簡略断面側面図である。 他の実施形態の変形例を示す簡略断面側面図である。 要部拡大断面正面図であり、(A)は非制動状態の拡大断面正面図であり、(B)は予備制動状態の拡大断面正面図であり、(C)は本制動状態の拡大断面正面図である。 段階的制動作用を説明する拡大断面平面図であり、(A)は非制動状態の拡大断面平面図であり、(B)は予備制動状態の拡大断面平面図であり、(C)は本制動状態の拡大断面平面図である。 レール頭部側面修正具を示す要部拡大断面正面図である。 アーム部材と制動摩擦部材とクサビ式連動連結機構の変形例を示す斜視図である。 図13の要部拡大断面正面図であり、(A)は非制動状態の拡大断面正面図であり、(B)は予備制動状態の拡大断面正面図であり、(C)は本制動状態の拡大断面正面図である。 段階的制動作用を説明する拡大断面平面図であり、(A)は非制動状態の拡大断面平面図であり、(B)は予備制動状態の拡大断面平面図であり、(C)は本制動状態の拡大断面平面図である。
以下、実施の形態及び参考例を示す図面に基づき本発明を詳細に説明する。
本発明に係る走行クレーンの制動装置は、例えば、図1に示すように、門型のクレーン本体41の支持脚の下端に、レールR,Rに沿って走行するための走行装置42,42を備えた走行クレーン(ガントリークレーン)40に付設され、走行クレーン40が突風や地震によって逸走するのを防止するものである。走行クレーン40は、新設、既設、いずれの場合であっても良い。
図2に示すように、本発明に係る走行クレーンの制動装置Zは、クレーン本体41の支持脚を繋ぐように水平状に伸びる下部フレーム41aに取着されるブラケット44と、ブラケット44の内部に収容される制動ユニット(内部ユニット)45を備えている。ブラケット44は、平面的に見て矩形状に形成され、制動ユニット45を遊嵌状に包囲している。
図3乃至図7に示すように制動ユニット45は、レールR上を転動する(前後一対の)走行ローラ32を有する走行台車33に搭載されている。
ブラケット44と制動ユニット45は連結固定されていないため、走行台車33に搭載されている制動ユニット45はレールRの浮沈に追従して走行することが可能である。走行クレーン40がレールRに沿って走行する際、ブラケット44が制動ユニット45を押して、あるいは、引いて動かすように構成されている。
制動ユニット45は、レールRに対して圧接・離間して制動作用をなす制動摩擦部材5と、制動摩擦部材5が下端部に付設される左右一対のアーム部材6,6と、電動モータMによって回転する鉛直状の雄ネジ杆28と、雄ネジ杆28に外嵌状に螺合して上下往復移動する昇降部材26と、を備え、昇降部材26と制動摩擦部材5とを連動させている。
左右一対のアーム部材6,6は、走行台車33に搭載(取着)しているベース部(部材)27の左右両側夫々に、下端部側が枢支軸23,23によって揺動自在に枢着され、下端部が左右方向に開閉自在に設けている。そして、電動モータ(電動機)Mによって雄ネジ杆28が回転すると、昇降部材26が回転せずに上下往復移動するように設けている。
昇降部材26の上下往復移動に伴って、左右一対のアーム部材6,6の下端部が開閉作動して、制動摩擦部材5が、レール頭部側面9に圧接・離間するように構成している。
先ず、図3に示す参考例について説明する。
図3の参考例では、制動ユニット45は、昇降部材26を上方へ常時弾発付勢するようにベース部27に立設状に配設されたコイルバネ型のバネ部材29を備えている。バネ部材29と雄ネジ杆28とを同一軸心状(左右方向同位置かつ前後方向同位置)に配設している。
昇降部材26には、左右一対の押圧ローラ(押圧部材)25,25が枢着されている。左右一対のアーム部材6,6の上端部には、上方へ向かうにつれて左右内方へ傾倒する(次第に相互に接近する)傾斜面(テーパ面)13a,13aを有するクサビ部材13,13が固着され、押圧ローラ25,25は、昇降部材26の上昇に伴って、クサビ部材13,13の傾斜面13a,13aに摺接し、クサビ部材13,13を左右外方へ押圧するように構成している。
なお、左右一対のアーム部材6,6には、クサビ部材13が押圧ローラ25に常時接触するように、左右一対のアーム部材6,6の上端部同士を相互に接近する方向に弾発付勢する引っ張りバネ14が付設されている。
そして、雄ネジ杆28と、昇降部材26の雌ネジ部26dと、の螺合部70を、ボールねじ71で構成している。ボールねじ71は、雄ネジ杆28が電動モータMから回転力や制動力(ブレーキ力)を受けていない空転可能状態で、昇降部材26が自重や他部材の重さや外力等の軸心方向(アキシャル方向)の力を受けると、昇降部材26が雄ネジ杆28を回転させつつ上下移動可能となるように、構成されている。言い換えると、ボールねじ71は、セルフロック機能(作用)が働かないネジである。
図3に示す状態は、電動モータMを駆動させて雄ネジ杆28を所定方向へ回転(正転)させ、バネ部材29の弾発付勢力に抗して(バネ部材29を短縮させつつ)昇降部材26を降下させて、引っ張りバネ14の弾発付勢力によって、アーム部材6,6の上端部を相互に接近させて、左右一対のアーム部材6,6の下端部の制動摩擦部材5,5(ブレーキシュー12,12)を、レール頭部側面9,9から離間させた非制動状態である。
この非制動状態において雄ネジ杆28は、電動モータMからのブレーキ力によって回転不可能状態であり、昇降部材26の上下位置は保持される(上下移動は阻止される)。
そして、図示省略するが、制動状態とするには、電動モータMからのブレーキ力を解除、或いは、電動モータMへの電気供給を停止状態にする(電動モータMへの電気停止状態とする)。
すると、雄ネジ杆28が空転(回転)自在となり、バネ部材29から上方への弾発付勢力を受けている昇降部材26が、雄ネジ杆28を回転させつつ上方へ移動し、押圧ローラ25,25がクサビ部材13,13の傾斜面13a,13aを押圧することで、(引っ張りバネ14の弾発付勢力に抗して)アーム部材6,6の上端部を押し広げ、アーム部材6,6の下端部が閉作動して、制動摩擦部材5,5がレール頭部側面9,9に圧接して、レール頭部を挟持して制動する制動状態(後述で本制動状態と呼ぶ場合もある)となる。
このように構成することで、非制動状態の際に、台風や地震等によって電動モータMへの電気供給が停止した場合に、螺合部70がセルフロックせず、バネ部材29の弾発付勢力で自動的に制動状態にでき、走行クレーン40の逸走を防止できる。
また、制動状態の際に、電動モータMへの電気停止状態になっても、バネ部材29からの上方への弾発付勢力は受け続けるので、制動状態がそのまま保持される。
なお、制動状態とするために、電動モータMを駆動させて雄ネジ杆28を回転(逆転)させて、昇降部材26を上昇させて、左右一対のアーム部材6,6の下端部を閉作動させるも可能である。
さらに、CPUやシーケンサ等の制御処理(演算)部と、RAMやROMやフラッシュメモリ等の記憶部と、雄ネジ杆28の回転角度位置を検出するためのエンコーダ等の回転角度検出手段と、制動摩擦部材5がレール頭部側面9に圧接した制動状態か否かを判定するための制動完了確認手段と、を有する回転角度制御手段を備えている。
制御処理部は、電動モータMの回転制御や各センサからの読み取り(測定)信号を受信可能に設けている。制動完了確認手段は、雄ネジ杆28、制動摩擦部材5、昇降部材26、アーム部材6、バネ部材29等の部材の内の1つ又は複数の動作の有無、或いは、位置を確認可能なセンサ等である。
回転角度制御手段は、左右一対のアーム部材6,6の下端部が閉作動して制動摩擦部材5がレール頭部側面9に圧接した制動状態での雄ネジ杆28の回転角度位置を、エンコーダから成る角度検出手段にて読み取って、その読み取った回転角度位置を、基準位置として記憶するように(記憶部に記憶させるように)構成している。
つまり、制動状態となる度に、雄ネジ杆28の回転角度位置を、基準位置として再設定している(再記憶している)。
そして、回転角度制御手段は、記憶した雄ネジ杆28の回転角度位置(基準位置)から、所定回転角度だけ回転するように、回転角度検出手段で回転角度位置を検出しつつ電動モータMの作動(回転)を制御する。
従って、制動状態(圧接完了状態)から非制動状態(離間完了状態)になった際に、制動摩擦部材5とレール頭部側面9との間に一定のギャップ(間隙寸法)を形成する。
例えば、制動状態から非制動状態に作動する(切り替える)際に、記憶した基準位置から雄ネジ杆28を90度だけ回転するように電動モータMの回転数を制御(設定)すれば、制動摩擦部材5がレール頭部側面9から常に、2mmの間隙寸法をもって離間するようになる。
このように制御することで、レールRや制動摩擦部材5が、経年的に腐食や磨耗して、痩せても、左右一対のアーム部材6,6の開閉移動量を増やすような調整を行う必要が無くなり、調整や部品交換等の作業を軽減できる。また。アーム部材6,6の開閉移動量が年々増加せず、非制動状態から制動状態へ切り替わる際の動作時間が遅くなるのを防止できる(長期間にわたって、動作時間が安定する)。
次に、図4に示す他の参考例について説明する。
図4の参考例では、雄ネジ杆28と昇降部材26との螺合部70が、雄ネジ(凸部)の斜面と、雌ネジ(凹部)の斜面とが、相互に摺接するねじ(すべり回転するねじ)で構成し、しかも、ねじの自立条件を満たさないねじ72である。言い換えると、(ねじの)リード角を、(ねじ面の)摩擦角よりも大きく設定したねじ72である。さらに言い換えると、図3の参考例と同様に、螺合部70をセルフロック機能(作用)が働かない(発揮されない)ねじ72で構成している。つまり、雄ネジ杆28が空転可能状態で、昇降部材26が軸心方向の力を受けると、昇降部材26が雄ネジ杆28を回転させつつ上下移動可能となる。ねじ山(歯)の形状は、三角ねじ、角ねじ、台形ねじ、丸(電球)ねじ、管用ねじ、鋸歯ねじ等自由である。他の構成及び作用効果は、上述の参考例と同様である。
次に、図5に示す実施形態について説明する。
施形態では、制動ユニット45は、昇降部材26に外嵌状に配設され上下往復移動自在なスライド部材53と、スライド部材53を常時上方へ弾発付勢するバネ部材29と、を備えている。また、昇降部材26とスライド部材53の間には、自己潤滑性を有する滑り軸受材や潤滑材を塗布した潤滑層等のスライド用滑り部(低摩擦部)59を設けている。
そして、昇降部材26と、左右一対のアーム部材6,6とを、連結して、昇降部材26の上下移動と左右一対のアーム部材6,6の下端部の開閉作動(制動摩擦部材5の圧接・接近動作)を連動させるための左右一対の第1リンク部材51,51を備えている。
さらに、スライド部材53と、左右一対のアーム部材6,6とを、連結して、スライド部材53の上下移動と左右一対のアーム部材6,6の下端部の開閉作動を連動させるための左右一対の第2リンク部材52,52を備えている。
左右一対の第1リンク部材51,51と左右一対の第2リンク部材52,52とでトグル機構50を構成している。
なお、第1・第2リンク部材51,52による連動連結機構を、トグル式と呼び、図3及び図4のクサビ部材13と押圧ローラ25による連動連結機構を、クサビ式と呼ぶ場合がある。
左右一対の第1リンク部材51,51を正面視で倒立V字状に配設し、左右一対の第2リンク部材52,52夫々を正面視左右外方上傾状に配設して、昇降部材26とスライド部材53とをアーム部材6に連動連結している。より具体的には、左右一方の第1リンク部材51の一端部(左右内方端)と、左右他方の第1リンク部材51の一端部(左右内方端)とを、昇降部材26に同軸心状に枢着している。左右一方の第2リンク部材52は、一端部(左右内方端)が、スライド部材53の左右一方部位に枢着している。左右他方の第2リンク部材52は、一端部が、スライド部材53の左右他方部位に枢着している。
そして、左右一方の第1リンク部材51の他端部(左右外方端)と、左右一方の第2リンク部材52の他端部(左右外方端部)とを、左右一方のアーム部材6の上端部に、同軸心状に枢着している。左右他方の第1リンク部材51の他端部と、左右他方の第2リンク部材52の他端部とを、左右他方のアーム部材6の上端部に同軸心状に枢着している。
なお、螺合部70は、図例においては、ボールねじ71で構成しているが、図4の参考例のように、ねじの自立条件を満たさないねじ72で構成するも良い。言い換えると、セルフロック機能(作用)が働かないねじ71,72で構成すれば良い。
また、昇降部材26には、螺合部70の上部(雄ネジ杆28の上端部と昇降部材26の雌ネジ部26dの上方開口部と)を、上方から包囲して螺合部70にゴミや虫等の異物の侵入を防止するためのキャップ部80を設けている。
また、スライド部材53には、螺合部70の下部(雄ネジ杆28の下部と昇降部材26の雌ネジ部26dの下方開口部と)から、異物が螺合部70に侵入を防止するためのカバー部81を設けている。
図5に示す状態は、電動モータMを駆動させて雄ネジ杆28を所定方向へ回転させ、昇降部材26を上昇移動させて、左右一対の第1リンク部材51,51の一端部を上昇させると共に他端部を左右内方へ引き寄せて、左右一対のアーム部材6,6の上端部を相互に接近させて、アーム部材6,6の下端部の制動摩擦部材5,5を、レール頭部側面9,9から離間させた非制動状態である。雄ネジ杆28は、電動モータMからのブレーキ力によって回転不可能状態であり、昇降部材26は、上下位置が保持される。
また、バネ部材29の上方弾発付勢力が、スライド部材53を介して第2リンク部材52へ伝達して、第2リンク部材52の一端部を上昇させようとすると共に、第2リンク部材52の他端部(アーム部材6の上端部)を左右外方へ移動させようとする力よりも、電動モータMの駆動(昇降部材26の上昇)による第1リンク部材51の他端部(アーム部材6の上端部)を左右内方へ移動させようとする力が、勝つようにバネ部材29及び電動モータM及びトグル機構50を設定している。
そして、図示省略するが、制動状態とするには、電動モータMからのブレーキ力を解除、或いは、電動モータMへの電気供給を停止状態にする(電動モータMへの電気停止状態とする)。すると、雄ネジ杆28が回転(空転)自在となり、螺合部70がセルフロックせずに昇降部材26が上下移動自在になる。つまり、第1リンク部材51は揺動自在となり、アーム部材6の上端部を左右方向へ移動させる力をほとんど発揮しない。
そして、昇降部材26が上述のように上下移動自在になると共に、バネ部材29からの上方への弾発付勢力によりスライド部材53が上方へ移動し、第2リンク部材52の一端部を上昇させると共に、第2リンク部材52の他端部を左右外方へ移動させる。左右一対のアーム部材6,6の上端部が左右外方へ移動すると共に、左右一対のアーム部材6,6の下端部が閉作動して、制動状態となる。
図3及び図4の参考例と同様に、非制動状態の際に電気停止状態になっても、螺合部70がセルフロックせず、バネ部材29の弾発付勢力で自動的に制動状態にでき、走行クレーン40の逸走を防止できる。また、制動状態の際に電気停止状態になっても、バネ部材29からの弾発付勢力は受け続けるので、制動状態がそのまま保持される。他の構成及び作用効果は、図3及び図4の参考例と同様である。
次に、図6に示す別の参考例について説明する。
図6の参考例では、螺合部70を、雄ネジ(凸部)の斜面と、雌ネジ(凹部)の斜面が、相互に摺接するねじ(すべり回転するねじ)で構成し、しかも、ねじの自立条件を満たすねじ73で構成している。
このねじ73は、雄ネジ杆28が、電動モータMから回転力や制動力(ブレーキ力)を受けていない空転可能状態になって、昇降部材26等の部材の自重が雄ネジ杆28にかかっても、雄ネジ杆28が回転しないように(緩まないように)構成されている。つまり、セルフロック機能が働くネジである。例えば、ねじ面の摩擦角8.5°(摩擦係数0.15)よりも小さいリード角のねじで構成している。ねじ山の形状は図4の参考例と同様自由であるが、台形ねじが好ましい。
また、昇降部材26とアーム部材6の連動連結機構は、図3及び図4の参考例と同様に、押圧ローラ25とクサビ部材13を備えたクサビ式である。また、引っ張りバネ14を備えている。
図6に示す状態は、電動モータMを駆動させて雄ネジ杆28を所定方向へ回転(正転)させ、昇降部材26を降下させて、引っ張りバネ14の弾発付勢力によって、アーム部材6,6の上端部を相互に接近させて、アーム部材6,6の下端部の制動摩擦部材5,5を、レール頭部側面9,9から離間させた非制動状態である。
そして、図示省略するが、制動状態とするには、電動モータMを駆動(逆回転)させて、雄ネジ杆28を逆回転させて、昇降部材26を上昇させ、押圧ローラ25,25がクサビ部材13,13を押圧することで、(引っ張りバネ14の弾発付勢力に抗して)アーム部材6,6の上端部を押し広げ、アーム部材6,6の下端部が閉作動して、制動状態とする。
したがって、図3乃至図4の参考例で説明したバネ部材29や引っ張りバネ14は不要である。
また、制御処理部は、制動摩擦部材5がレールRに圧接する際に、図示省略の負荷検出手段(電動モータMにかかる電流値を読み取る電流測定器、或いは、電動モータMと雄ネジ杆28との間に設けたバネ式の推力検知機構)にて、負荷を検知して測定し、所定の負荷がかかると、電動モータMを停止させる。この負荷検出手段は、制動完了確認手段でもある。
そして、制動状態の際に電気停止状態になり、雄ネジ杆28が空転可能になって、レールRからの反力を、アーム部材6(クサビ部材13)を介して昇降部材26(押圧ローラ25)が下方への力を受けても、螺合部70がセルフロックして、昇降部材26の上下移動が阻止され、左右一対のアーム部材6,6の下端部は、閉状態が保持される。
また、走行クレーン40が走行中(非制動状態の際)に、電気停止状態になっても、セルフロック機能により、開状態が保たれて、制動を開始せず、急激な減速が行われず(急ブレーキがかからず)、アーム部材6や枢支軸23等に大きな負荷が働かず、また、走行クレーン40に大きな負荷(ダメージ)がかかるのも防止できる。
つまり、左右一対のアーム部材6,6は、電動モータMへの電気が停止した状態になっても、電気停止前の開閉状態がそのまま保持される。また、摩擦角よりもリード角が小さいため、電動モータMのトルクを抑えることができ、電動モータMの小型化や、省エネ化に貢献できる。
次に、図7に示すさらに別の参考例について説明する。
図7の参考例では、制動ユニット45は、(図6の参考例と同様に)雄ネジ杆28と昇降部材26の螺合部70を、ねじの自立条件を満たすねじ73で構成している。つまり、セルフロック機能(作用)が働くネジである。また、昇降部材26にキャップ部80とカバー部81を設けている。
昇降部材26と、左右一対のアーム部材6,6とを、夫々連結して、昇降部材26の上下移動と左右一対のアーム部材6,6の下端部の開閉作動(制動摩擦部材5の圧接・接近動作)を連動させるための左右一対の連動リンク部材55,55を備えている。つまり、昇降部材26と左右一対のアーム部材6,6の連動連結機構を、リンク式としている。
左右一対の連動リンク部材55,55を正面視V字状に配設している。より具体的には、左右一方の連動リンク部材55の一端部(左右内方端)と、左右他方の連動リンク部材55の一端部(左右内方端)とを、昇降部材26に同軸心状に枢着している。
そして、左右一方の連動リンク部材55の他端部(左右外方端)を、左右一方のアーム部材6の上端部に枢着し、左右他方の連動リンク部材55の他端部を、左右他方のアーム部材6の上端部に枢着している。
図7に示す状態は、電動モータMを駆動させて雄ネジ杆28を所定方向へ回転(正転)させ、昇降部材26を降下させて、左右一対の連動リンク部材55,55の一端部を降下させると共に他端部(左右外方端部)を左右内方へ引き寄せて、左右一対のアーム部材6,6の上端部を相互に接近させて、アーム部材6,6の下端部の制動摩擦部材5,5を、レール頭部側面9,9から離間させた非制動状態である。
そして、図示省略するが、制動状態とするには、電動モータMを駆動させて、雄ネジ杆28を逆回転させて、昇降部材26を上方へ移動させ、連動リンク部材55の一端部を上昇させると共に、他端部を左右外方へ移動させる。左右一対のアーム部材6,6の上端部が左右外方へ開くと共にアーム部材6の下端部が閉作動して、制動摩擦部材5,5がレール頭部側面9,9に圧接して、制動状態となる。
このように構成することで、左右一対のアーム部材6,6は、電動モータMへの電気が停止した状態になっても、図6の参考例と同様に、電気停止前の開閉状態をそのまま保持できる。また、バネ部材29が不要となる。他の構成及び作用効果は上述の実施形態及び参考例と同様である。
なお、図示省略するが、図7の変形例として、昇降部材26が上昇すると左右一対のアーム部材6,6の下端部が開作動し(非制動状態になり)、昇降部材26が降下すると左右一対のアーム部材6,6が閉作動する(制動状態となる)ように、左右一対の連動リンク部材55,55を、正面視倒立V字状に配設するも良い。
次に、図8に示す他の実施形態について説明する。
他の実施形態では、1台の走行台車33に、制動ユニット45を2台(第1の制動ユニット45Aと第2の制動ユニット45Bとを)直列状に配設している
第1の制動ユニット45Aは、図3乃至図5を用いて説明した制動ユニット45のように、螺合部70(第1の螺合部70A)を、セルフロック機能が働かないねじ(図例のボールねじ71、又は、ねじの自立条件を満たさないねじ72)で構成し、電動モータM(第1の電動モータMA)への電気停止状態で螺合部70がセルフロックせずに、バネ部材29の上方への弾発付勢力によって、(図8に於て図示省略の)左右一対のアーム部材(第1のアーム部材)6,6の下端部が閉作動して、制動状態となるように構成したものである。
第2の制動ユニット45Bは、図6と図7を用いて説明した制動ユニット45のいずれかであればよく、螺合部70(第2の螺合部70B)を、セルフロック機能が働くねじ(ネジの自立条件を満たすねじ)73で構成し、電動モータM(第2の電動モータMB)への電気停止状態で螺合部70がセルフロックして、(図8に於て図示省略の)左右一対のアーム部材(第2のアーム部材)6,6の下端部の開閉状態がそのまま保持されるように構成したものである。
また、第1の制動ユニット45Aの制動作動(閉作動)よりも遅れて、第2の制動ユニット45Bが制動作動(閉作動)するように構成している。つまり、第1の制動ユニット45Aは、制動摩擦部材5がレールRに摺接しつつ制動する摺動ブレーキ用(減速停止用と呼ばれる場合もある)とし、第2の制動ユニット45Bは、走行クレーン40が停止後に、作動する停止保持用(振れ止め用やクランパ用やクランプ用と呼ばれる場合もある)としている。
走行クレーン40が、走行中に、電気停止状態となると、第1の制動ユニット45Aによって制動され、走行クレーン40の逸走を防止できる。第2の制動ユニット45Bは、螺合部70のセルフロックにより、左右一対のアーム部材6,6の下端部が閉作動せず、無用な制動力が発揮されず、走行クレーン40に大きな負荷(ダメージ)がかかるのを防止できる。
そして、走行クレーン40が停止中の場合は、第1の制動ユニット45A及び第2のユニット45Bによって、制動が保持される。そして、停止中に、電気停止状態になっても、制動状態が継続(維持)される。特に、第2の制動ユニット45Bは、レールRからの反力を受けても昇降部材26(第2の昇降部材26B)が上下動せず、強い所定の圧接力をもって停止保持(クランプ)する。
また、第1の電動モータMAと、第2の電動モータMBとを、夫々を、電気的に制御できるため、左右一対の第1のアーム部材6,6と、左右一対の第2のアーム部材6,6との下端部が、各々、開閉作動するタイミングを容易に設定できる。
また、第1・第2の制動ユニット45A,45Bは、油圧タンクやポンプ等の油圧ユニットが不要であるため(電動駆動方式であるため)、従来の油圧式制動装置の設置スペースに、摺動タイプである第1の制動ユニット45Aと、クランプ(パ)タイプの第2の制動ユニット45Bと、の両者を設置することが可能である。
また、図3乃至図8は、電動モータMと雄ネジ杆28と、を同軸心状に配設しているが、図9に示す変形例のように、雄ネジ杆28から偏心した位置に、電動モータMを配設して、減速機等を介して、雄ネジ杆28と電動モータMを連動連結するも良い。
このように、構成すれば、大型の電動モータMを用いても、雄ネジ杆28の上端位置が高くならず、装置全体の高さを低く抑えることができる。また、電動モータMをバネ部材29の外側に配設でき、大型(高出力)の電動モータMを使用できると共に、バネ部材29を小型化できる。
次に、アーム部材6の下端部(アーム端部)に付設された制動摩擦部材5は、図10に示すように、第1段制動部1と、この第1段制動部1から遅れて作動する第2段制動部2を備えている。
第1段制動部1・第2段制動部2は、レール頭部側面9に対向する内面側に圧接面10,20を有している。
第1段制動部1は、レール頭部側面9に接近する方向に弾発付勢する弾発部材8を介して設けられ、図10(A)に示す非制動状態で、第1段制動部1の圧接面10が、第2段制動部2の圧接面20よりレール頭部側面9に接近する方向に突出して設けられている。弾発部材8は、皿ばねを用いるのが好ましい。
第1段制動部1の圧接面10は、ブレーキパッド11によって形成され、摺動タイプのブレーキ制御を行うものである。
ブレーキパッド11は、レジン系の材質であって、例えば、有機繊維にケイ素(炭化ケイ素)や酸化アルミニウム等の金属系材料を加え、合成樹脂で焼き固めて成型したレジン系複合材料である。なお、ガラス繊維等の無機材料を付加するも好ましい。
第2段制動部2の圧接面20は、レール頭部側面9よりも硬質である。図10(C)のように第2段制動部2の圧接面20がレール頭部側面9に圧接される本制動状態(制動状態)で、圧接面20がレール頭部側面9に高面圧で圧接するよう凹凸面状に形成されている(図11(C)参照)。このように、第2段制動部2の圧接面20は、(クランプタイプの)本制動を行うものである。
第2段制動部2は、例えば、セラミックや、浸炭・焼入れされた鋼材を用い、圧接面20に断面形状が台形あるいは三角形の狭小凸部を多数形成して、凹凸面状(ギザギザ状)とし、レール頭部側面9に食い込むように構成するのが好適である。なお、圧接面20に格子状の溝を形成するも良い。
図10(A)と図11(A)に示す非制動状態から、図10(B)と図11(B)に示すように、第2段制動部2の圧接面20がレール頭部側面9に圧接するより先に、第1段制動部1の圧接面10がレール頭部側面9に圧接して制動する。第1段制動部1は、弾発部材8によって弾発付勢され、レール頭部側面9,9を比較的小さな圧接力F,Fをもって挟圧(挟持)する。この状態を、予備制動状態とする。
次に、予備制動状態から、図10(C)と図11(C)に示すように、第2段制動部2の圧接面20がレール頭部側面9に圧接して、レール頭部をクランプして制動する。第2段制動部2は、レール頭部側面9,9を比較的大きな圧接力F,Fをもって強く挟圧(挟持)し、圧接面20の多数の狭小凸部をレール頭部側面9に食い込ませて、逸走防止用の本制動状態(制動状態)に切換わる。
即ち、図10(A),図11(A)の非制動状態から図10(B),図11(B)の第1段制動状態(予備制動状態とも言う)へ、そして、第1段制動状態(予備制動状態)から図10(C),図11(C)の(逸走防止用)本制動状態へと、段階的に切換わって、制動力を(段階的に)増大させる。
図3乃至図5の制動ユニット45においては、走行クレーン40が走行している際、停電や故障等の異常事態が発生した場合であっても、先に、第1段制動部1の圧接面10がレール頭部側面9に摺接(摺動)して、走行クレーン40の減速制動を行って、その後、第2段制動部2の圧接面20がレール頭部側面9に圧接して、レール頭部をクランプする。つまり、急激な減速・停止による走行クレーン40へのダメージ(クレーン本体41の破壊や部分的な変形)を軽減できる。第1段制動部1・第2段制動部2は、レール頭部側面9,9を挟持して制動を行うため、レールRの状態、即ち、浮沈の状況に関係なく制動力を作用できる利点がある。なお、制動ユニット45の雄ネジ杆28の回転角度(電動モータMの駆動)を制御すれば、予備制動状態を維持することも可能となり、第1段制動部1の圧接面10がレール頭部側面9に摺接(摺動)させて、走行クレーン40が完全に停止した後に、第2段制動部2の圧接面20をレール頭部側面9に圧接させて、本制動状態(制動状態)に切換えるも好ましい。
本発明の走行クレーンの制動装置は、上述のような構成と作用で制動力を付与できるが、レール頭部側面9が平坦でない場合は、第1段制動部1・第2段制動部2の圧接面10,20との摩擦力が確保できない虞れがある。通常、レールRの経年的な変化として、レール上面が潰れて、レール頭部側面9に局部的に塑性変形突隆部Xが生じることがある(図12(A)参照)。この塑性変形突隆部Xが生じた状態で、第1段制動部1の圧接面10を圧接すると、圧接面10(ブレーキパッド11)と塑性変形突隆部Xが局部的な当たり(摺接)となり、摩擦特性を確保できない虞れがある。
そこで、図11と図12に示すように、レール頭部側面9に局部的に生じた塑性変形突隆部Xを、クレーンの走行に伴って削除するレール頭部側面修正具3,3を設けている。
レール頭部側面修正具3は、砥石又は切削刃等によって形成される塑性変形突隆部Xを削除するための修正面部30と、砥石又は切削刃等を支持するための支持台の一端面をもって形成されるフラットガイド面部31とを、有している。修正面部30とフラットガイド面部31は、同一面状に形成されている。フラットガイド面部31は、耐摩耗性に優れるセラミックや焼入れ鋼材等で形成するのが好適である。
レール頭部側面修正具3は、レール頭部側面9に常時接触するように設けられている。図12(A)に示すように、レール頭部側面9に塑性変形突隆部Xが形成された状態で、修正面部30だけが塑性変形突隆部Xに摺接して、レール頭部側面9から膨らんだ塑性変形突隆部Xを削り取る。塑性変形突隆部Xを削った後は、図12(B)に示すように、フラットガイド面部31が、レール頭部側面9の下方寄りに摺接し、修正面部30が、必要以上にレール頭部側面9(塑性変形突隆部Xのあった部位)を削らないようにし、レール頭部側面9全体を平坦面状に修正・維持するように構成されている。
次に、アーム部材6と制動摩擦部材5とクサビ式連動連結機構の変形例について説明する。
図13に示すように、制動摩擦部材5を、走行クレーン40が移動しているときでも制動できる摺動タイプの第1段制動部1と、停止時の保持を目的にしたクランプタイプの第2段制動部2と、に分割して別体構成としている。そして、アーム部材6を、第1段制動部1が付設される第1差動アーム21と、第2段制動部2が付設される第2差動アーム22とに、分割して別体構成としている。第1段制動部1・第2段制動部2を、機械的にシーケンス制御できる。
各アーム部材6は、1つの第1差動アーム21と、2つの第2差動アーム22,22によって形成されている。第1差動アーム21と第2差動アーム22,22は、枢支軸23によって同一軸心状に枢着され、第1差動アーム21が、軸心方向中間部に配設され、第1差動アーム21の軸心方向両隣(両側)に、前後一対の第2差動アーム22,22が配設されている。
第1差動アーム21の下端部に、レジン系のブレーキパッド11を取付けた第1段制動部1が付設され、かつ、前後一対の第2差動アーム22,22の下端部に、停止保持(クランプ)用の第2段制動部2,2が付設されている。
図13に於て、図示省略するが、制動ユニット45は、図3と図4と図6を用いて説明したものと同様に、雄ネジ杆28と、雄ネジ杆28が螺合する昇降部材26とを、備えている。制動状態となるように昇降部材26を移動させる構成としては、図3と図4を用いて説明したように、セルフロック機能が働かないねじ71,72とバネ部材29とを用いた構成が電気停止状態で制動作動するため好ましい。なお、図6を用いて説明したように、セルフロック機能が働くねじ73で構成して電動モータMで動作させる構成とするも良い。
そして、昇降部材26と制動摩擦部材5との連動連結機構はクサビ式であって、クサビ部材13を、第1差動アーム21に対応する第1クサビ部材18と、第2差動アーム22に対応する第2クサビ部材19と、に分割して別体構成としている。押圧ローラ(押圧部材)25を、第1クサビ部材18に対応する先当りローラ部16と、第2クサビ部材19に対応する後当りローラ部17と、を有する偏心型に設けている。
図13では、第1差動アーム21の上端部には、第1傾斜面(テーパ面)18aを有する第1クサビ部材18が固着され、第2差動アーム22の上端部には、第2傾斜面(テーパ面)19a,19aを有する第2クサビ部材19,19が固着されている。昇降部材26に左右一対の偏心型の押圧ローラ(押圧部材)25,25が設けられている。偏心型の押圧ローラ25は、第1差動アーム21の上端部に設けた第1傾斜面18aを押圧するための先当りローラ部16と、第2差動アーム22,22の上端部に設けた第2傾斜面19a,19aを押圧するための後当りローラ部17,17とを、有し、先当りローラ部16の軸心が、後当りローラ部17,17の軸心より少し上方に位置ズレさせて偏心するよう配設されている。
図14(A)に示すように、非制動状態で、第1差動アーム21の上端部に設けた第1クサビ部材18の第1傾斜面18aと、第2差動アーム22の上端部に設けた第2クサビ部材19の第2傾斜面19aは、同一平面上に配設されている。
図14(A)から図14(B)に示すように、先当りローラ部16・後当りローラ部17(偏心型押圧ローラ25)が上昇すると、先当りローラ部16が第1クサビ部材18の第1傾斜面18aを押圧して、第1差動アーム21だけが先に作動する。
次に、図14(A)から図14(B)に示すように、先当りローラ部16・後当りローラ部17がさらに上昇して、後当りローラ部17が第2クサビ部材19の第2傾斜面19aを押圧して、第2差動アーム22が遅れて作動する。この際、先当りローラ部16は、第1クサビ部材18の逃げ面18bに摺接して、第1差動アーム21を、それ以上押し広げないように構成されている。
図15(A)に示す非制動状態から、図15(B)に示すように、(第2差動アーム22の下端部に設けた)第2段制動部2の圧接面20がレール頭部側面9に圧接するより先に、(第1差動アーム21の下端部に設けた)第1段制動部1の圧接面10が、レール頭部側面9に圧接力F,Fをもって圧接して制動する。レジン系のブレーキパッド11によって形成された第1段制動部1の圧接面10は、レール頭部側面9,9に摺接(摺動)して、減速制動を行う。この状態を、第1段制動状態、又は、予備制動状態と呼ぶ。
次に、予備制動状態(第1段制動状態)から、図15(C)に示すように、第2段制動部2,2の圧接面20,20がレール頭部側面9,9に圧接して、レール頭部をクランプ制動する。第2段制動部2の圧接面20は、レール頭部側面9よりも硬質であり、断面形状が台形あるいは三角形の狭小凸部が多数形成された凹凸面状(ギザギザ状)に形成され、レール頭部側面9,9を大きな圧接力F,Fをもって強く挟圧(挟持)し、圧接面20がレール頭部側面9に高面圧で圧接されて、圧接面20の多数の狭小凸部をレール頭部側面9に食い込ませて、逸走防止用の本制動状態に切換わる。
即ち、図15(A)の非制動状態から図15(B)の予備制動状態へ、そして、予備制動状態から図15(C)の本制動状態(制動状態)へと、段階的に切換わって、制動力を(段階的に)増大させる。本制動状態で、第1段制動部1・第2段制動部2,2は、圧接力F,Fの合力によって、レール頭部側面9,9を強力に挟圧(挟持)して、クランプする。
図13に示すように、第1差動アーム21に対し、第2段制動部2を構成する第2差動アーム22の作動を遅らせるための緩衝(ダンパー)部材24を備えていても良い。
緩衝部材24は、左右一対の第2差動アーム22,22を連結している。緩衝部材24は、ダンピング部材(機構)と言い換えることもできる。緩衝部材24を設置することで、停電や故障により電源を喪失した場合であっても、第1差動アーム21と第2差動アーム22,22の動きの時間差を増加させることができるので、クレーン本体41へのダメージを一層軽減できる。
図13では、前後一対の第2差動アーム22,22の各々に、緩衝部材24,24が取付けられている。この2個の緩衝部材24,24のダンパー特性に差を与えるも好ましい。緩衝部材24,24のダンパー特性に差を付けることで、2段階で制動力を作用させるだけでなく、3段階、4段階の制動力の付加もできるようになる。
また、複数の差動アーム21,22で段階的に制動を行え、構造構成上の自由度が広く使い勝手が良い(様々な走行クレーン40や顧客のニーズに対応できる)。
また、図14(A)の非制動状態で、第1傾斜面18aの傾きを、第2傾斜面19aより大きく設定し、先当りローラ部16に第1傾斜面18aが先に当たるように構成し、第1差動アーム21と第2差動アーム22の動きに時間差をもたせても良い。
このように、レールR,Rに沿って移動する走行クレーン40に取付けられ、アーム部材6の下端部(アーム端部)に設けた制動摩擦部材5をレール頭部側面9に押圧し把持する走行クレーンの制動装置であって、上記制動摩擦部材5は、第1段制動部1と、該第1段制動部1から遅れて作動する第2段制動部2とを、有するので、第1段制動部1・第2段制動部2による制動を段階的に行うことができ、衝撃的な制動力を作用させることなく、クレーン本体41の破壊や部分的な変形を防止し、ダメージを軽減できる。第1段制動部1・第2段制動部2がレール頭部側面9に圧接するので、レールRの状態すなわち浮沈の状況に関係なく、確実に制動力を発揮できる。低コストで、小さなスペースに設置できる。クレーン本体側からシーケンス制御信号を送信せずに、第1段制動部1・第2段制動部2による制動を、機械的に時間差を与え得る。
また、上記第1段制動部1は、弾発部材8を介して設けられ、上記第1段制動部1の圧接面10が、上記第2段制動部2の圧接面20より上記レール頭部側面9に接近する方向に突出して設けられているので、低コストで製造でき、かつ、従来のレールクランプ装置1台分のスペースで、摺動ブレーキ装置とレールクランプ装置の性能を付加することができる。第1段制動部1・第2段制動部2は機械的な機構により作用順序が決まっているため、特別な制御信号のやり取りを要せず、停電や故障等の異常時でも段階的に制動力を作用でき、かつ、維持管理が容易な制動装置を提供できる。
また、上記第1段制動部1の圧接面10は、レジン系のブレーキパッド11によって形成されているので、ブレーキパッド11(圧接面10)をレール頭部側面9に摺接させて、摺動タイプの制動力を作用させることができる。
また、上記第2段制動部2の圧接面20は、上記レール頭部側面9よりも硬質であって、上記レール頭部側面9に高面圧で圧接するよう凹凸面状に形成されているので、圧接面20をレール頭部側面9に食い込ませて、強力な第2段制動力を発生でき、確実に逸走を防止できる。
また、上記レール頭部側面9に局部的に生じた塑性変形突隆部Xを、クレーンの走行に伴って削除するレール頭部側面修正具3,3を備えているので、レール頭部側面9を平坦面状に修正・維持でき、第1段制動部1の圧接面10(ブレーキパッド11)が塑性変形突隆部Xに局部的な当たりとなるのを防止でき、好適な摩擦特性を確保できる。
また、上記第1段制動部1を備えた第1差動アーム21と、上記第2段制動部2を備えた第2差動アーム22を、それぞれ独立して構成しているので、第1差動アーム21と、第2差動アーム22,22を、時間差をもたせて独立して作動させ、段階的に制動力を作用できる。従来のレールクランプ装置1台分のスペースで、摺動ブレーキ装置とレールクランプ装置の性能を付加することができる。第1差動アーム21・第2差動アーム22を別体で構成することで、夫々のアーム21,22が軽くなり、組立などの取り扱い性向上だけでなく、製造コストを低減できる。
また、上記第2差動アーム22の作動を遅らせるための緩衝部材24を備えているので、停電や故障により電源を喪失した場合であっても、第1差動アーム21に対し、上記第2差動アーム22の作動を遅らせて、第1段制動部1・第2段制動部2,2の制動力を、段階的に作用させることができ、走行クレーン40へのダメージを軽減できる。
なお、本発明は、設計変更可能であって、制動摩擦部材5は、第1段制動部1と第2段制動部2とに分割したものに限らず、制動部(摩擦部)が1つであっても良い。また、制動摩擦部材5が、レールRの頭部上面に接触して制動するように構成するも良い。図3と図4と図6と図8と図9において、キャップ部80及びカバー部81を設けても良い。図3乃至図8において雄ネジ杆28は、電動モータMの出力軸と一体に(出力軸の一部)として図示しているが、雄ネジ杆28と電動モータMの出力軸との間に、減速機構(機)、カップリング、クラッチ、推力検知機構等を設けるも良い。昇降部材26は、図例のようにアーム部材6の上部と連動連結する構成に限らず、アーム部材6の中間部(アーム部材6において枢支軸23よりも上方部位)と連動連結するように構成するも良い。また、図8と図9に示すように、制動ユニット45を複数設ける場合に、図13と図14を用いて説明した変形例の構成を、全ての制動ユニット45に適用させても良いが、1つ又は複数の制動ユニット45に適用させるも良い。回転角度検出手段(エンコーダ)は、雄ネジ杆28の回転角度位置を検出するために設けていれば良く、雄ネジ杆28を直接的に測定するように設けていなくとも良い。例えば、電動モータMの出力軸、減速機の歯車や従動軸(歯車軸)等の回転角度(回転数)を検出するように設けて、制御処理部にて、雄ネジ杆28の回転角度位置に変換(演算)すれば良い。
以上のように、本発明に係る走行クレーンの制動装置は、レールRに沿って移動する走行クレーン40に取付けられる制動装置に於て、上記レールRに対して圧接・離間して制動作用をなす制動摩擦部材5と、電動モータMによって回転する鉛直状の雄ネジ杆28と、該雄ネジ杆28に外嵌状に螺合して上下往復移動する昇降部材26と、を備え、上記昇降部材26と上記制動摩擦部材5とを連動させたので、油圧用ポンプや油圧用タンク等の油圧ユニットが必要なく、構造を簡素化でき、装置の小型化を実現できると共に、部品の保守、点検作業を迅速かつ容易に行うことが可能となる。装置から作動油が流出する虞れがなく、環境汚染の虞れがない。環境温度(気温)の悪影響を受けず、安定した動作を実現できる。消耗部品を削減できて保守費用を軽減できる。
また、上記制動摩擦部材5が下端部に付設された左右一対のアーム部材6,6を備え、上記昇降部材26の上下往復移動に伴って、上記左右一対のアーム部材6,6の下端部が開閉作動して、上記制動摩擦部材5がレール頭部側面9に圧接・離間するように構成したので、装置全体の小型化を実現しつつ、強い挟持力をもって、制動することができる。
また、上記昇降部材26と上記雄ネジ杆28の螺合部70は、ボールねじ71で構成され、又は、ねじの自立条件を満たさないねじ72で構成され、さらに、上記昇降部材26を常時上方へ弾発付勢するバネ部材29を備え、上記電動モータMへの電気停止状態で、上記バネ部材29からの弾発付勢力によって上記昇降部材26が上記雄ネジ杆28を回転させつつ上方移動し、上記左右一対のアーム部材6,6の下端部が閉作動して、上記制動摩擦部材5が上記レール頭部側面9に圧接するように構成したので、非制動状態の際に、台風や地震等によって電動モータMへの電気供給が停止した場合に、バネ部材29の弾発付勢力で自動的に制動状態にでき、地震や突風による走行クレーン40の逸走を確実に防止でき、安全性が高い。また、制動状態の際に、電動モータMへの電気停止状態になっても、バネ部材29からの上方への弾発付勢力は受け続けるので、制動状態をそのまま保持できる。閉作動を保持するための電気的エネルギーが不要で、省エネルギー化を実現できる。
また、上記昇降部材26と上記雄ネジ杆28の螺合部70は、ボールねじ71で構成され、又は、ねじの自立条件を満たさないねじ72で構成され、さらに、上記昇降部材26と上記左右一対のアーム部材6,6とを連動連結する左右一対の第1リンク部材51,51と、上記昇降部材26に外嵌状に配設された上下往復移動自在なスライド部材53と上記左右一対のアーム部材6,6とを連動連結する左右一対の第2リンク部材52,52とで、トグル機構50を構成し、かつ、上記スライド部材53を常時上方へ弾発付勢するバネ部材29を備え、上記電動モータMへの電気停止状態で、上記螺合部70がセルフロックせずに上記昇降部材26が上下移動自在になると共に、上記バネ部材29からの弾発付勢力によって上記スライド部材53が上方移動して、上記第2リンク部材52,52を介して上記左右一対のアーム部材6,6の下端部を閉作動させ、上記制動摩擦部材5が上記レール頭部側面9に圧接するように構成したので、非制動状態の際に、台風や地震等によって電動モータMへの電気供給が停止した場合に、バネ部材29の弾発付勢力で自動的に制動状態にでき、地震や突風による走行クレーン40の逸走を確実に防止でき、安全性が高い。また、制動状態の際に、電動モータMへの電気停止状態になっても、バネ部材29からの上方への弾発付勢力は受け続けるので、制動状態をそのまま保持できる。閉作動を保持するための電気的エネルギーが不要で、エネルギー効率が良い(省エネルギー化を実現できる)。強い挟持力をもって制動摩擦部材5をレール頭部側面9に圧接できる。クサビ式の連動連結機構と比べて、摺接部(接触部)の磨耗が少なく、耐久性に優れるといった利点がある。つまり、磨耗により、摺接(接触)状態が変化する虞れや、磨耗による摺接面の荒れによって摺接部の摩擦抵抗が変化して、制動摩擦部材5がレールRに圧接する力が安定しなくなる問題が無い(つまり、制動力が安定する)。また、上記クサビ式の連動連結機構に比べて、摺動部が、リンク枢着用孔部内周面とリンクピン外周面となり、外部に開放されていないため、清掃等の保守の手間が軽減される。即ち、所定の制動力(アーム部材6の挟持力)を、長期間にわたって安定して得ることができる。
また、参考例は、上記昇降部材26と上記雄ネジ杆28の螺合部70は、ねじの自立条件を満たすねじ73で構成され、上記電動モータMへの電気停止状態で、上記螺合部70のセルフロックによって上記昇降部材26の上下移動が阻止され、上記左右一対のアーム部材6,6の下端部の開閉状態がそのまま保持されるように構成したので、走行クレーン40が走行中(非制動状態の際)に、電気停止状態になっても、急激な減速が行われず(急ブレーキがかからず)、制動装置Z自身や走行クレーン40に負荷がかかるのも防止できる。電動モータMのトルクを抑えることができ、電動モータMの小型化や、省エネ化に貢献できる。開作動用のバネ部材29が不要で、部品点数を削減できると共に、容易(安価)に製造できる。レールRからの反力の影響を受けず、所定の圧接力をもって、停止保持(クランプ)できる。
また、本発明に係る走行クレーンの制動装置は、上記左右一対のアーム部材6,6の下端部が閉作動して上記制動摩擦部材5が上記レール頭部側面9に圧接した制動状態での上記雄ネジ杆28の回転角度位置を基準として、上記レール頭部側面9と上記制動摩擦部材5との間に一定のギャップを形成するように所定回転角度だけ回転させるための回転角度制御手段を設けたので、レールRや制動摩擦部材5が、経年的に腐食や磨耗して、痩せても、左右一対のアーム部材6,6の開閉移動量が増えるように調整する必要が無くなり、調整や部品交換等の作業を削減できる。また。アーム部材6,6の開閉移動量が年々増加せず、非制動状態から制動状態へ切り替わる際の動作時間が遅くなるのを防止できて、長期間にわたって、動作時間が安定する。レールRの頭部の磨耗や変形(痩せや膨張)に容易かつ迅速に対応(調整)できる。
5 制動摩擦部材
6 アーム部材
9 レール頭部側面
26 昇降部材
28 雄ネジ杆
29 バネ部材
40 走行クレーン
50 トグル機構
51 第1リンク部材
52 第2リンク部材
53 スライド部材
70 螺合部
71 ボールねじ
72 ねじの自立条件を満たさないねじ
73 ねじの自立条件を満たすねじ
M 電動モータ
R レール

Claims (2)

  1. レール(R)に沿って移動する走行クレーン(40)に取付けられる制動装置に於て、
    上記レール(R)に対して圧接・離間して制動作用をなす制動摩擦部材(5)と、電動モータ(M)によって回転する鉛直状の雄ネジ杆(28)と、該雄ネジ杆(28)に外嵌状に螺合して上下往復移動する昇降部材(26)と、を備え、
    上記制動摩擦部材(5)が下端部に付設された左右一対のアーム部材(6)(6)を備え、
    上記昇降部材(26)の上下往復移動に伴って、上記左右一対のアーム部材(6)(6)の下端部が開閉作動して、上記制動摩擦部材(5)がレール頭部側面(9)に圧接・離間するように上記昇降部材(26)と上記制動摩擦部材(5)とを連動させ
    上記昇降部材(26)と上記雄ネジ杆(28)の螺合部(70)は、ボールねじ(71)で構成され、又は、ねじの自立条件を満たさないねじ(72)で構成され、
    さらに、上記昇降部材(26)と上記左右一対のアーム部材(6)(6)とを連動連結する左右一対の第1リンク部材(51)(51)と、上記昇降部材(26)に外嵌状に配設された上下往復移動自在なスライド部材(53)と上記左右一対のアーム部材(6)(6)とを連動連結する左右一対の第2リンク部材(52)(52)とで、トグル機構(50)を構成し、かつ、上記スライド部材(53)を常時上方へ弾発付勢するバネ部材(29)を備え、
    上記電動モータ(M)への電気停止状態で、上記螺合部(70)がセルフロックせずに上記昇降部材(26)が上下移動自在になると共に、上記バネ部材(29)からの弾発付勢力によって上記スライド部材(53)が上方移動して、上記第2リンク部材(52)(52)を介して上記左右一対のアーム部材(6)(6)の下端部を閉作動させ、上記制動摩擦部材(5)が上記レール頭部側面(9)に圧接するように構成したことを特徴とする走行クレーンの制動装置。
  2. 上記左右一対のアーム部材(6)(6)の下端部が閉作動して上記制動摩擦部材(5)が上記レール頭部側面(9)に圧接した制動状態での上記雄ネジ杆(28)の回転角度位置を基準として、上記レール頭部側面(9)と上記制動摩擦部材(5)との間に一定のギャップを形成するように所定回転角度だけ回転させるための回転角度制御手段を設けた請求項1記載の走行クレーンの制動装置。
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