JP6467853B2 - 乳化重合用単量体組成物、及び防曇剤組成物 - Google Patents

乳化重合用単量体組成物、及び防曇剤組成物 Download PDF

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Description

本発明は、乳化重合用単量体組成物、及び防曇剤組成物に関する。
自動車の前照灯などの照明装置は、光源の前方にガラスやプラスチックなどで形成される透明部材が配置され、光源が発する光が透明部材を介して外部に照射されるように構成されている。このような照明装置では、例えば、透明部材の内側に曇りが発生する場合に、照射光の強度が低下するとともに、照射光の美観が損なわれることがある。
これに対し、曇りの発生を防止するための塗膜(防曇膜)を形成する技術が特許文献1〜3に開示されている。特許文献1〜3に記載の技術では、透明部材の内側に防曇剤組成物を塗布することにより、透明部材の内側に防曇膜を形成することができる。
特許第4345264号公報 特開2006−028335号公報 特開2004−123809号公報
特許文献1,2に記載の技術では、防曇膜を形成するために、防曇剤組成物を溶液重合させる。しかしながら、これらの技術では、溶液重合のために有機溶剤が用いられるため、有機溶剤蒸気によって作業環境の悪化等の問題が生じる。
この一方で、特許文献3に記載の技術では、有機溶剤蒸気による問題が生じないものの、水垂れが発生すると、その水垂れ跡が目立ってしまう。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、有機溶剤による溶液重合を用いることなく、水垂れ跡の目立たない防曇膜を形成するための技術を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る乳化重合用単量体組成物は、(メタ)アクリルアミド化合物(a−1)と、(メタ)アクリルアミド化合物(a−2)と、(メタ)アクリレート化合物(b)と、アルキル(メタ)アクリレート化合物(c)と、重合開始剤(e)と、乳化剤(f)と、水(g)と、を含む。
上記(メタ)アクリルアミド化合物(a−1)は、下記化学式(1)で表される。
Figure 0006467853
…(1)
(化学式(1)中、RはH又はCHであり、RはH又は炭素数が1〜4のアルキル基である。)
上記(メタ)アクリルアミド化合物(a−2)は、下記化学式(2)で表される。
Figure 0006467853
…(2)
(化学式(2)中、RはH又はCHであり、RはH又は炭素数が1〜4のアルキル基であり、RはH又は炭素数が1〜4のアルキル基である。)
上記(メタ)アクリレート化合物(b)は、下記化学式(3)で表される。
Figure 0006467853
…(3)
(化学式(3)中、RはH又はCHであり、nは4〜9の整数である。)
上記アルキル(メタ)アクリレート化合物(c)の炭素数は1〜8である。
ここで、上記(メタ)アクリルアミド化合物(a−1)、上記(メタ)アクリルアミド化合物(a−2)、上記(メタ)アクリレート化合物(b)、上記アルキル(メタ)アクリレート化合物(c)、及びスチレン(d)の総含有量を100重量%とする。
このとき、上記(メタ)アクリルアミド化合物(a−1)の含有量が3〜15重量%である。上記(メタ)アクリルアミド化合物(a−2)の含有量が3〜15重量%である。上記(メタ)アクリルアミド化合物(a−1)の含有量と上記(メタ)アクリルアミド化合物(a−2)の含有量との合計が6〜20重量%である。上記(メタ)アクリレート化合物(b)の含有量が10〜40重量%である。上記アルキル(メタ)アクリレート化合物(c)の含有量が10〜84重量%である。
この構成により、有機溶剤による溶液重合を用いることなく、優れた耐水性を有する防曇膜を形成することが可能な乳化重合用単量体組成物が得られる。
上記乳化重合用単量体組成物は、上記総含有量に対して40重量%以下の上記スチレン(d)を更に含んでいてもよい。
この構成により、更に優れた耐水性を有する防曇膜を形成することが可能な乳化重合用単量体組成物が得られる。
上記重合開始剤(e)として、有機系過酸化物と有機系還元剤とを併用してもよい。
この構成により、特に塗膜外観に優れ、目立つ水垂れ跡が発生しにくい防曇膜を形成することが可能な乳化重合用単量体組成物が得られる。
本発明の一形態に係る防曇剤組成物は、上記乳化重合用単量体組成物を乳化重合させて得られる。
上記防曇剤組成物は、レベリング剤(h)を含んでいてもよい。
有機溶剤による溶液重合を用いることなく、水垂れ跡の目立たない防曇膜を形成するための技術を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を説明する。
本発明の一実施形態は、例えば、自動車の前照灯などに用いられる透明部材などの、防曇性を付与する対象である基材の表面に防曇膜を設けるための技術に関する。本実施形態では、防曇膜を設けるために乳化重合用単量体組成物を生成する。
本実施形態では、上記乳化重合用単量体組成物を乳化重合させることにより、防曇剤組成物が得られる。得られた防曇剤組成物にレベリング剤を加え、基材の表面に塗布し、硬化させることにより、基材の表面に防曇膜が形成される。
[乳化重合用単量体組成物]
本実施形態に係る乳化重合用単量体組成物は、(メタ)アクリルアミド化合物(a−1)と、(メタ)アクリルアミド化合物(a−2)と、(メタ)アクリレート化合物(b)と、アルキル(メタ)アクリレート化合物(c)と、重合開始剤(e)と、乳化剤(f)と、水(g)と、を含む。また、乳化重合用単量体組成物は、スチレン(d)を更に含んでいてもよい。
<(メタ)アクリルアミド化合物(a−1),(a−2)>
(メタ)アクリルアミド化合物(a−1)は、下記化学式(1)で表される。
Figure 0006467853
…(1)
(化学式(1)中、RはH又はCHであり、RはH又は炭素数が1〜4のアルキル基である。)
(メタ)アクリルアミド化合物(a−1)の具体例としては、例えば、N−メチロールアクリルアミドや、N−ブトキシメチルメタクリルアミドなどが挙げられる。
乳化重合用単量体組成物における(メタ)アクリルアミド化合物(a−1)の含有量は、化合物(a−1),(a−2),(b),(c),(d)の総含有量を100重量%として、3〜15重量%であることが好ましい。これにより、基材の表面に形成される防曇膜において高い塗膜強度が得られる。
(メタ)アクリルアミド化合物(a−2)は、下記化学式(2)で表される。
Figure 0006467853
…(2)
(化学式(2)中、RはH又はCHであり、RはH又は炭素数が1〜4のアルキル基であり、RはH又は炭素数が1〜4のアルキル基である。)
(メタ)アクリルアミド化合物(a−2)の具体例としては、例えば、N,N−ジメチルアクリルアミドや、N,N−ジブチルアクリルアミドや、N−t−ブチルメタクリルアミドなどが挙げられる。
乳化重合用単量体組成物における(メタ)アクリルアミド化合物(a−2)の含有量は、化合物(a−1),(a−2),(b),(c),(d)の総含有量を100重量%として、3〜15重量%であることが好ましい。これにより、基材の表面に形成される防曇膜において高い防曇性が得られる。
また、乳化重合用単量体組成物における(メタ)アクリルアミド化合物(a−1)の含有量と(メタ)アクリルアミド化合物(a−2)の含有量との合計は、化合物(a−1),(a−2),(b),(c),(d)の総含有量を100重量%として、6〜20重量%であることが好ましい。これにより、塗膜強度と高い防曇性とを兼ね揃えた防曇膜が得られる。
<(メタ)アクリレート化合物(b)>
(メタ)アクリレート化合物(b)は、下記化学式(3)で表される。
Figure 0006467853
…(3)
(化学式(3)中、RはH又はCHであり、nは4〜9の整数である。)
(メタ)アクリレート化合物(b)の具体例としては、例えば、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(n=9)や、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(n=4)などが挙げられる。
乳化重合用単量体組成物における(メタ)アクリレート化合物(b)の含有量は、化合物(a−1),(a−2),(b),(c),(d)の総含有量を100重量%として、3〜15重量%であることが好ましい。これにより、各単量体の分散安定性が向上するとともに、高い塗布性が得られる。
<アルキル(メタ)アクリレート化合物(c)>
アルキル(メタ)アクリレート化合物(c)の炭素数は1〜8である。アルキル(メタ)アクリレート化合物(c)の具体例としては、例えば、メチルメタクリレートや、ブチルメタクリレートや、エチルヘキシルメタクリレートなどが挙げられる。
乳化重合用単量体組成物におけるアルキル(メタ)アクリレート化合物(c)の含有量は、化合物(a−1),(a−2),(b),(c),(d)の総含有量を100重量%として、10〜84重量%であることが好ましい。これにより、基材の表面に形成される防曇膜において、高い耐水性が得られるとともに、アクリル樹脂に対する高い密着性が得られる。
<スチレン(d)>
乳化重合用単量体組成物におけるスチレン(d)の含有量は、40重量%以下であることが好ましい。乳化重合用単量体組成物にスチレン(d)を加えることにより、基材の表面に形成される防曇膜において、高い耐水性が得られるとともに、ポリカーボネート樹脂に対する高い密着性が得られる。
<重合開始剤(e)>
重合開始剤(e)としては過酸化物や還元剤が用いられる。有機系過酸化物の具体例としては、例えば、t−ブチルヒドロペルオキシドや、クメンヒドロペルオキシドなどが挙げられる。無機系過酸化物の具体例としては、例えば、過硫酸カリウムなどが挙げられる。有機系還元剤の具体例としては、例えば、アスコルビン酸や、テトラエチレンペンタミンや、フルクトースなどが挙げられる。無機系還元剤の具体例としては、例えば、ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム二水和物などが挙げられる。
乳化重合用単量体組成物における重合開始剤(e)の含有量は、化合物(a−1),(a−2),(b),(c),(d)の総含有量を100重量%として、0.1〜5.0重量%であることが好ましい。これにより、乳化重合用単量体組成物の乳化重合が促進される。
重合開始剤(e)としては、有機系過酸化物と有機系還元剤とを併用することが好ましい。これにより、特に塗膜外観に優れ、目立つ水垂れ跡が発生しにくい防曇膜を形成することが可能な乳化重合用単量体組成物が得られる。
<乳化剤(f)>
乳化剤(f)は、乳化重合用単量体組成物においてモノマーを良好に分散させるために用いられる。乳化剤(f)の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテルや、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸塩や、アルキル硫酸エステル塩などが挙げられる。
乳化重合用単量体組成物における乳化剤(f)の含有量は、化合物(a−1),(a−2),(b),(c),(d)の総含有量を100重量%として、1.0〜10.0重量%であることが好ましい。これにより、乳化重合用単量体組成物において各単量体が特に良好に分散し、基材の表面に形成される防曇膜において特に高い防曇性が得られる。
<水(g)>
水(g)は、乳化重合用単量体組成物における重合溶媒として機能するとともに、乳化重合用単量体組成物を適切な粘度に調整するために用いられる。
乳化重合用単量体組成物における水(g)の含有量は、化合物(a−1),(a−2),(b),(c),(d)の総含有量を100重量%として、100.0〜9900.0重量%であることが好ましい。これにより、水(g)が、重合溶媒及び粘度調整の機能を特に良好に発揮できるとともに、有機溶剤蒸気の発生を特に良好に抑制することができる。
[防曇剤組成物]
本実施形態に係る防曇剤組成物は、防曇剤用共重合体の水分散液として構成され、上記乳化重合用単量体組成物を乳化重合させることにより得られる。
本実施形態に係る防曇剤組成物には、レベリング剤(h)が含まれていてもよい。
<レベリング剤(h)>
レベリング剤(h)としては、例えば、KF−351A(信越化学工業株式会社製)や、フタージェント150(株式会社ネオス製)などを用いることができる。
防曇剤組成物におけるレベリング剤(h)の含有量は、化合物(a−1),(a−2),(b),(c),(d)の総含有量を100重量%として、0.1〜5.0重量%であることが好ましい。これにより、基材の表面に対する特に良好な成膜性が得られる。
[防曇剤組成物]
表1〜4は、本実施形態の実施例及び比較例に係る防曇剤組成物について、各成分の種類及び添加量、並びに評価結果を示している。
表1は実施例1A−1〜1A−11,1B−1〜1B−3について示し、表2は実施例2A−1〜2A−14,2B−1〜2B−3について示し、表3は比較例1A'−1〜1A'−22について示し、表4は比較例2A'−1〜2A'−18について示している。
1.防曇剤組成物の作製方法
(実施例1A−1〜1A−11,1B−1〜1B−3,2A−1〜2A−14,2B−1〜2B−3)
表1,2に示す組成で防曇剤組成物を作製した。この一例として、以下に実施例1a−1に係る防曇剤組成物の作製過程を示す。
1000mlのセパラブルフラスコに冷却管及び撹拌機を装着し、溶媒として水(g)を334g、乳化剤(f)としてポリオキシエチレン多環フェニルエーテルを1.0g、重合開始剤(e)として還元剤であるアスコルビン酸を0.8g仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら、75℃に昇温した。
別途500mlのビーカーに、水(g)を233g、乳化剤(f)としてポリオキシエチレン多環フェニルエーテルを5.0g、重合開始剤(e)としてTBHP(日油株式会社製 パーブチルヒドロペルオキシド、固形分69%)を0.6g加えた。
上記ビーカーに、更に、(メタ)アクリルアミド化合物(a−1)としてN−メチロールアクリルアミドを3.0g、(メタ)アクリルアミド化合物(a−2)としてN,N−ジメチルアクリルアミドを3.0g、(メタ)アクリレート化合物(b)としてメトキシポリエチレングリコールメタクリレート(繰り返し単位9)を22.0g、(メタ)アクリレート化合物(c)としてメチルメタクリレートを72.0g加え、攪拌することによりモノマー乳化液を得た。
なお、上記実施形態に係る乳化重合用単量体組成物は、この段階における上記セパラブルフラスコ内の成分と上記ビーカー内の成分とにより構成される。このように、上記実施形態に係る乳化重合用単量体組成物は、全成分の混合物でなくてもよく、各成分が適宜分離されていてもよい。
上記ビーカー内のモノマー乳化液を1.5時間かけて上記セパラブルフラスコに滴下した後、更に1.5時間反応させた。そして、上記セパラブルフラスコを室温まで冷却し、本実施形態に係る防曇剤組成物(固形分15%)を得た。
他の実施例についても実施例1a−1と同様の要領で防曇剤組成物を作製した。
(比較例1A'−1〜1A'−22,2A'−1〜2A'−18)
いずれの比較例についても実施例1a−1と同様の要領で防曇剤組成物を作製した。
2.各実施例及び各比較例の説明
(実施例1A−1〜1A−9)
上記実施形態の範囲内で、(メタ)アクリルアミド化合物(a−1)、(メタ)アクリルアミド化合物(a−2)、(メタ)アクリレート化合物(b)、及びアルキル(メタ)アクリレート化合物(c)の種類及び含有量を変化させて、防曇剤組成物を作製した。
(実施例1A−10,1A−11,1B−1〜1B−3)
上記実施形態の範囲内で、重合開始剤(e)の種類及び含有量を変化させて、防曇剤組成物を作製した。
(実施例2A−1〜2A−9)
スチレン(d)を含む組成で、上記実施形態の範囲内で、(メタ)アクリルアミド化合物(a−1)、(メタ)アクリルアミド化合物(a−2)、(メタ)アクリレート化合物(b)、及びアルキル(メタ)アクリレート化合物(c)の種類及び含有量を変化させて、防曇剤組成物を作製した。
(実施例2A−10,2A−11,2B−1〜2B−3)
スチレン(d)を含む組成で、上記実施形態の範囲内で、重合開始剤(e)の種類及び含有量を変化させて、防曇剤組成物を作製した。
(実施例2A−12〜2A−14)
上記実施形態の範囲内で、スチレン(d)の含有量を変化させて、防曇剤組成物を作製した。
(比較例1A'−1〜1A'−7)
(メタ)アクリルアミド化合物(a−1)及び(メタ)アクリルアミド化合物(a−2)の含有量を、上記実施形態の範囲外として、防曇剤組成物を作製した。
(比較例1A'−8〜1A'−14)
(メタ)アクリルアミド化合物(a−1)、(メタ)アクリルアミド化合物(a−2)、(メタ)アクリレート化合物(b)、及びアルキル(メタ)アクリレート化合物(c)の種類を、上記実施形態の範囲外として、防曇剤組成物を作製した。
(比較例1A'−15,1A'−16)
(メタ)アクリレート化合物(b)の含有量を、上記実施形態の範囲外として、防曇剤組成物を作製した。
(比較例1A'−17)
アルキル(メタ)アクリレート化合物(c)の含有量を、上記実施形態の範囲外として、防曇剤組成物を作製した。
(比較例1A'−18〜1A'−20)
公知文献を参考にした組成にて、防曇剤組成物を作製した。比較例1A'−18は特許第4345264号公報を参考にし、比較例1A'−19は特開2006−28335号公報を参考にし、比較例1A'−20は特開2004−123809号公報を参考にした。
(比較例1A'−21,1A'−22)
(メタ)アクリルアミド化合物(a−1)及び(メタ)アクリルアミド化合物(a−2)のいずれか一方を含まない組成にて、防曇剤組成物を作製した。
(比較例2A'−1,2A'−7)
スチレン(d)を含む組成で、(メタ)アクリルアミド化合物(a−1)及び(メタ)アクリルアミド化合物(a−2)の含有量を、上記実施形態の範囲外として、防曇剤組成物を作製した。
(比較例2A'−8〜2A'−14)
スチレン(d)を含む組成で、(メタ)アクリルアミド化合物(a−1)、(メタ)アクリルアミド化合物(a−2)、(メタ)アクリレート化合物(b)、及びアルキル(メタ)アクリレート化合物(c)の種類を、上記実施形態に範囲外として、防曇剤組成物を作製した。
(比較例2A'−15,2A'−16)
スチレン(d)を含む組成で、(メタ)アクリレート化合物(b)の含有量を、上記実施形態の範囲外として、防曇剤組成物を作製した。
(比較例2A'−17,2A'−18)
スチレン(d)を含み、(メタ)アクリルアミド化合物(a−1)及び(メタ)アクリルアミド化合物(a−2)のいずれか一方を含まない組成にて、防曇剤組成物を作製した。
3.防曇剤組成物の評価方法
防曇剤組成物における乳化重合の可否について評価を行った。具体的には、防曇剤組成物における粘度の時間変化を、目視によって次の3段階で評価した。なお、評価結果が○以上であれば実用上問題なく、評価結果が◎であればより好ましい。
◎:粘度の増加がない。
○:粘度の増加がわずかにある。
×:粘度の増加が大きく、評価の実施ができない。
4.防曇剤組成物の評価結果
表1,2からいずれの実施例に係る防曇剤組成物についても、良好な評価結果が得られ、良好に乳化重合していることが確認された。一方、表3,4から、比較例1A'−1〜1A'−4,1A'−17,1A'−18,2A'−1〜2A'−4,2A'−16では、良好な評価結果が得られず、乳化重合が不十分であることが確認された。
Figure 0006467853
Figure 0006467853
Figure 0006467853
Figure 0006467853
[塗膜試験片]
表5〜8は、本実施形態の実施例及び比較例に係る塗膜試験片について、レベリング剤(h)の種類及び添加量、並びに評価結果を示している。
表5は実施例1A−1〜1A−11,1B−1〜1B−3について示し、表6は実施例2A−1〜2A−14,2B−1〜2B−3について示し、表7は比較例1A'−1〜1A'−22について示し、表8は比較例2A'−1〜2A'−18について示している。
1.塗膜試験片の作製方法
各実施例及び比較例について、防曇剤組成物674gに、レベリング剤を加え、完全に溶解したことを確認した後、基材に対して、硬化後の塗膜の膜厚が3μmとなるようにスプレーコート法にて塗装を行い、120℃で10分加熱硬化させ、塗膜試験片を得た。
基材としてはポリカーボネート樹脂板(PC)及びアクリル樹脂板(PMMA)を用いた。レベリング剤(h)としては、KF−351A(信越化学工業株式会社製)及びフタージェント150(株式会社ネオス製)のいずれか一方を用いた。
なお、乳化重合が不十分であった比較例1A'−17〜1A'−18,2A'−1〜2A'−4,2A'−16については塗膜試験片を作製せず、以下の評価を行わなかった。
2.塗膜試験片の評価方法
(塗膜外観)
作製直後の初期状態における塗膜試験片の外観を目視にて次の3段階で評価した。なお、評価結果が○以上であれば実用上問題なく、評価結果が◎であればより好ましい。
◎:無色透明であり、長期間の透明性が保たれる。
○:初期は無色透明であるが、経時的に透明性が低下する。
×:不透明である。
(密着性(PC))
ポリカーボネート樹脂板(PC)を基材とする塗膜試験片について密着性の評価を行った。JIS K 5400 8.5.1に準拠し、塗膜の剥離の有無を目視によって次の3段階で評価した。なお、評価結果が○以上であれば実用上問題なく、評価結果が◎であればより好ましい。
◎:全く剥離が認められない。
○:わずかに剥離が認められる。
×:全て剥離している。
(密着性(PMMA))
アクリル樹脂板(PMMA)を基材とする塗膜試験片について密着性の評価を行った。JIS K 5400 8.5.1に準拠し、塗膜の剥離の有無を目視によって次の3段階で評価した。なお、評価結果が○以上であれば実用上問題なく、評価結果が◎であればより好ましい。
◎:全く剥離が認められない。
○:わずかに剥離が認められる。
×:全て剥離している。
(80℃スチーム試験)
ポリカーボネート樹脂板(PC)又はアクリル樹脂板(PMMA)を基材とする塗膜試験片を、80℃に保った温水浴の水面から5cmの高さの位置に、塗膜面が下を向くように設置することにより、塗膜試験片の塗膜面に対してスチーム照射を行った。スチーム照射の10秒後における塗膜面の曇りの有無を目視によって次の3段階で評価した。なお、評価結果が○以上であれば実用上問題なく、評価結果が◎であればより好ましい。
◎:曇りが全く認められない。
○:スチームを照射した直後に、一瞬わずかに曇るがすぐに曇りが晴れる。
×:はっきりと曇りが認められる。
(水垂れ跡)
ポリカーボネート樹脂板(PC)又はアクリル樹脂板(PMMA)を基材とする塗膜試験片を、80℃に保った温水浴の水面から5cmの高さの位置に、塗膜面が下を向くように設置することにより、塗膜試験片の塗膜面に対してスチーム照射を行った。10秒間連続のスチーム照射の後、塗膜試験片を鉛直方向に立てた状態で室温にて1時間乾燥させた。乾燥後に水垂れ跡の有無を目視によって次の3段階で評価した。なお、評価結果が○以上であれば実用上問題なく、評価結果が◎であればより好ましい。
◎:水垂れ跡がほとんど目立たない。
○:白色の水垂れ跡がやや目立つ。
×:水垂れ跡が目立つ。
(耐水性試験後の塗膜外観)
ポリカーボネート樹脂板(PC)又はアクリル樹脂板(PMMA)を基材とする塗膜試験片を40℃の温水に240時間浸漬し、室温にて1時間乾燥させた。その後、塗膜試験片の塗膜面の外観を評価した。なお、評価結果が○以上であれば実用上問題なく、評価結果が◎であればより好ましい。
◎:塗膜外観の変化がない。
○:塗膜外観がわずかに変化している。
×:塗膜外観が大きく変化している。
(呼気防曇性)
ポリカーボネート樹脂板(PC)又はアクリル樹脂板(PMMA)を基材とする塗膜試験片の塗膜面に常温で呼気を吹きかけ、塗膜面の曇りの有無を目視によって次の3段階で評価した。なお、評価結果が○以上であれば実用上問題なく、評価結果が◎であればより好ましい。
◎:全く曇らない。
○:一瞬わずかに曇るがすぐに曇りが晴れる。
×:はっきりと曇りが認められる。
3.塗膜試験片の評価結果
(塗膜外観)
いずれの実施例においても概ね良好な評価結果が得られた。特に、重合開始剤(e)に、有機系過酸化物と有機系還元剤とを併用した実施例1A−1〜1A−11,2A−1〜2A−14にて特に良好な評価結果が得られた。この一方で、(メタ)アクリレート化合物(b)の量を、上記実施形態の範囲よりも少なくした比較例1A'−15では塗膜試験片が不透明となった。
(密着性(PC))
いずれの実施例においても概ね良好な評価結果が得られた。特に、スチレン(d)を含む構成の実施例2A−1〜2A−14,2B−1〜2B−3にて特に良好な評価結果が得られた。また、いずれの比較例においても概ね良好な評価結果が得られた。
(密着性(PMMA))
いずれの実施例及び比較例においても良好な評価結果が得られた。
(80℃スチーム試験)
いずれの実施例においても概ね良好な評価結果が得られた。この一方で、比較例1A'−5,1A'−6,1A'−8,1A'−9,1A'−11,1A'−19〜1A'−22,2A'−5,2A'−6,2A'−8,2A'−9,2A'−11,2A'−17でははっきりと曇りが認められた。
(水垂れ跡)
いずれの実施例においても概ね良好な評価結果が得られた。特に、重合開始剤(e)に、有機系過酸化物と有機系還元剤とを併用した実施例1A−1〜1A−11,2A−1〜2A−14にて特に良好な評価結果が得られた。いずれの比較例においても概ね良好な評価結果が得られた。
(耐水性試験後の塗膜外観)
いずれの実施例においても概ね良好な評価結果が得られた。この一方で、比較例1A'−5,1A'−6,1A'−16,1A'−21,2A'−5,2A'−6,2A'−15,2A'−17では耐水性試験の前後で塗膜試験片の外観に大きい変化が認められた。
(呼気防曇性)
いずれの実施例においても概ね良好な評価結果が得られた。この一方で、比較例1A'−7,1A'−10,1A'−12〜1A'−15,1A'−19,1A'−20,1A'−22,2A'−7,2A'−10,2A'−12〜2A'−14,2A'−18でははっきりと曇りが認められた。
Figure 0006467853
Figure 0006467853
Figure 0006467853
Figure 0006467853
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。

Claims (4)

  1. 下記化学式(1)で表される(メタ)アクリルアミド化合物(a−1)と、下記化学式(2)で表される(メタ)アクリルアミド化合物(a−2)と、下記化学式(3)で表される(メタ)アクリレート化合物(b)と、炭素数1〜8のアルキル(メタ)アクリレート化合物(c)と、重合開始剤(e)と、乳化剤(f)と、水(g)と、を含み、
    Figure 0006467853
    …(1)
    (化学式(1)中、RはH又はCHであり、RはH又は炭素数が1〜4のアルキル基である。)
    Figure 0006467853
    …(2)
    (化学式(2)中、RはH又はCHであり、RはH又は炭素数が1〜4のアルキル基であり、RはH又は炭素数が1〜4のアルキル基である。)
    Figure 0006467853
    …(3)
    (化学式(3)中、RはH又はCHであり、nは4〜9の整数である。)
    前記(メタ)アクリルアミド化合物(a−1)、前記(メタ)アクリルアミド化合物(a−2)、前記(メタ)アクリレート化合物(b)、前記アルキル(メタ)アクリレート化合物(c)、及びスチレン(d)の総含有量に対して、
    前記(メタ)アクリルアミド化合物(a−1)の含有量が3〜15重量%であり、
    前記(メタ)アクリルアミド化合物(a−2)の含有量が3〜15重量%であり、
    前記(メタ)アクリルアミド化合物(a−1)の含有量と前記(メタ)アクリルアミド化合物(a−2)の含有量との合計が6〜20重量%であり、
    前記(メタ)アクリレート化合物(b)の含有量が10〜40重量%であり、
    前記アルキル(メタ)アクリレート化合物(c)の含有量が10〜84重量%であり、
    前記スチレン(d)の含有量が0〜40重量%である
    乳化重合用単量体組成物。
  2. 請求項1に記載の乳化重合用単量体組成物であって、
    前記重合開始剤(e)として、有機系過酸化物と有機系還元剤とを併用する
    乳化重合用単量体組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の乳化重合用単量体組成物を乳化重合させて得られる
    防曇剤組成物。
  4. 請求項に記載の防曇剤組成物であって、
    レベリング剤(h)を含む
    防曇剤組成物。
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