JP6464670B2 - サイドレール及びサイドレールの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、サイドレール及びサイドレールの製造方法に関する。
従来、ベッド特に医療又は介護用のベッドにおいて、サイドレールすなわち使用者や寝具類がベッドから落下しないようにベッドの側方に設けられた防護柵に関し、パイプ状のフレーム構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、ベッドフレームの外周枠を金属フレームとして、金属フレームにヘッドボード(頭部側の仕切板)とフットボード(足元側の仕切板)とを取付け、両側部にサイドレールを取付けたベッドであって、金属表面を覆う化粧カバー又は化粧仕上げを施された金属フレーム、ヘッドボード、フットボード及びサイドレールが開示されている。
このような金属製のパイプ状フレームをサイドレールに用いた場合、たとえ金属表面を覆う化粧カバー又は化粧仕上げを施したとしても、鉄格子のイメージを払拭することは困難であり、使用者に圧迫感を与えることが否めない。そこで、近年、圧迫感がなく、安全性を確保するための高剛性を維持しながら、軽量性及び衛生性に優れたサイドレールを含むベッドを使用したいとの要望がある。
特開2001−258685号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高剛性、軽量性及び衛生性に優れたサイドレール及びサイドレールの製造方法を提供することにある。
本発明は、以下の構成によって把握される。
(1)本発明は、ベッドの側方に取り付けられるサイドレールであって、本体部を備え、本体部が、板状の芯材と、芯材の表面に接着される樹脂製の表面材と、芯材の裏面に接着される樹脂製の裏面材と、を備えるサンドイッチ構造で構成されることを特徴とする。
(2)本発明は、上記(1)の構成において、本体部の下部から延在し、ベッドのフレームに挿入可能な脚部をさらに備えることを特徴とする。
(3)本発明は、上記(1)の構成において、本体部の第1の端部にヒンジを介して回動可能に設けられ、ベッドの第1の側方のフレームに取り付けられたアームをさらに備え、本体部がアーム上で回動されてベッドの第2の側方との間を架橋するように横置されることを特徴とする。
(4)本発明は、上記(1)ないし(3)のいずれか1つの構成において、表面材の外周部と裏面材の外周部が全周にわたって接合されることにより、芯材の外周部に対向する周壁部が形成されるとともに、芯材の全体が表面材及び裏面材によって覆われることを特徴とする。
(5)本発明は、上記(4)の構成において、芯材の外周部と周壁部の間には、隙間部が形成されることを特徴とする。
(6)本発明は、上記(5)の構成において、隙間部が、表面材と裏面材の接合部であるパーティングラインの近傍に位置することを特徴とする。
(7)本発明は、上記(4)ないし(6)のいずれか1つの構成において、表面材及び裏面材を厚み方向に貫通する貫通穴が周壁部の近傍に形成されることにより、貫通穴の縁部から周壁部にかけて、使用者が手で把持可能な把手部が形成されることを特徴とする。
(8)本発明は、上記(1)ないし(7)のいずれか1つの構成において、芯材が、樹脂を発泡させて形成した発泡成形体であることを特徴とする。
(9)本発明は、上記(1)ないし(8)のいずれか1つの構成において、表面材及び裏面材のそれぞれが芯材の表面及び裏面に溶着によって接着されることを特徴とする。
(10)本発明は、上記(1)ないし(9)のいずれか1つの構成において、芯材が複数に分割されることを特徴とする。
(11)本発明は、ベッドの側方に取り付けられるサイドレールの製造方法であって、第1樹脂シートと第2樹脂シートの間に芯材を配置する配置工程と、第1樹脂シートの外側に配置される第1分割型及び第2樹脂シートの外側に配置される第2分割型によって、第1樹脂シート、芯材及び第2樹脂シートを挟み、第1樹脂シート及び第2樹脂シートのそれぞれを芯材の表面及び裏面に接着してサイドレールの成形体を得る成形工程と、を備えることを特徴とする。
(12)本発明は、上記(11)の構成における成形工程において、第1分割型の第1環状ピンチオフ部と第2分割型の第2環状ピンチオフ部を芯材の外周部よりも外側で突き合わせることにより、第1樹脂シートと第2樹脂シートを接合することを特徴とする。
(13)本発明は、上記(12)の構成における成形工程において、第1樹脂シートと第2樹脂シートの接合部が芯材の外周部に対して隙間を有するように、第1環状ピンチオフ部及び第2環状ピンチオフ部を突き合わせることを特徴とする。
(14)本発明は、上記(11)ないし(13)のいずれか1つの構成における配置工程において、第1押出装置から押し出された溶融状態の第1樹脂シートと、第2押出装置から押し出された溶融状態の第2樹脂シートとの間に芯材を配置することを特徴とする。
本発明によれば、高剛性、軽量性及び衛生性に優れたサイドレール及びサイドレールの製造方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係るサイドレールを備えるベッドの斜視図である。 サイドレールの縦断面図であって、(a)は図1のA−A線断面図であり、(b)は(a)の端部の拡大図である。 サイドレールの拡大図であって、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は(b)のa−a線の断面図である。 サイドレールの底面図であって、(a)は斜視図、(b)は脚部の一つの配置例を示す断面図、(c)は脚部の他の配置例を示す断面図である。 実施形態に係る成形装置の構成及び工程(1)を説明する図である。 同じく、工程(2)を説明する図である。 同じく、工程(3)を説明する図である。 同じく、工程(4)(配置工程)を説明する図である。 同じく、工程(5)(成形工程)を説明する図である。 同じく、工程(6)を説明する図である。 サイドレールの変形例を説明する図であり、図1に対応する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と称する)について詳細に説明する。実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。また、図面は、符号の向きに見るものとする。
(ベッド10の構成)
まず、実施形態に係るベッド10の全体構成を図1に基づいて説明する。
図1に示すように、ベッド10は、健常者が睡眠をとるほか、疾病をもった患者や介護が必要な人々を横臥させたり載せた状態で搬送したりする、家具でもあり医療用器具の一つでもある。図1は、ベッド10としてシンプルな構造(寝具類を除く)のものを表しており、水平なベッドボトム(寝床)11と、側方に設けられたサイドレール20と、ベッドボトム11の長手方向の前後端に取り付けられた2つのベッドボード15から構成されている。サイドレール20の下部には、その内部に配置された脚部200が延在しており、脚部200がベッドボトム11の周囲に配置されたベッドフレーム111の挿入孔111Aに挿入されることにより、サイドレール20は立設される。なお、サイドレール20をベッド10の各側方に1つずつ配置した場合を示しているが、後述するように、このような態様に限られるものではなく、各側方に2つずつ配置してもよい。ベッドボード15については、前端すなわち人間の頭部側にあるものをヘッドボード15Aと、後端すなわち足元側にあるものをフットボード15Bと呼ぶ。
本実施形態において、もちろんベッド10の構成はこれに限られるものではなく、例えば、ベッドボトム11に移動可能な車輪付きフレーム(不図示)を取り付けたり、さらに当該フレームを昇降可能なものにしたりしてもよい。例えば、車輪付きフレームは、金属製のパイプなどからなる複数のフレーム部材を略長方形状に組み合わせて形成される基台と、この基台の四隅の下端に設けられる少なくとも4つのキャスターと、基台及びベッドボトム11の間に介在してベッドボトム11を昇降させるパンタグラフ式のリンクと、ベッドボトム11の昇降を操作する操作ハンドルとを備えることができる。
このように車輪付きフレームを備えたベッド10は、キャスターによって任意の方向に走行可能であり、かつ、操作ハンドルを操作することでリンクによってベッドボトム11の高さが調整可能である。なお、ベッドボトム11を車輪付きフレームに取り付ける構造は、任意であり周知の取付け構造を用いることができるため、説明を省略する。
(サイドレール20の構成)
次に、サイドレール20の構成を図1〜3Bに基づいて説明する。図1に示すように、サイドレール20はベッド10の側方上肢側に設けられている部材であり(後述するように、側方下肢側に設けられていてもよい)、ベッド10から使用者や寝具類が落下しないように防護柵として機能する。図1では、横長かつ異形の長方形(頭部側よりも腹部側の高さが低い)の形状をしたサイドレール20を示しているが、形状はベッド10の使用目的や装飾性を勘案して任意のものにすることができる。ただし、ベッド10の使用者の安全性を確保する観点から、所定の強度を発揮するものでなければならない。
ここで示したサイドレール20には、その上部の腹部側に貫通穴26が形成されており、貫通穴26の縁部から周壁部23にかけて、使用者や医療又は介護施設の係員が手で把持可能な把手部28が形成される。この把手部28を形成する貫通穴26の形態は、使用者等の手が挿入可能な大きさ、形状であれば任意である。この例では、周壁部23に沿って細長い長円形状の貫通穴26を形成している。また、上部の頭部側には閉塞感をもたらさないようにするため開口窓27が形成されており、ベッド10に横臥する使用者がベッド10の外側を見たり、医療又は介護の係員がベッド10に横臥する使用者の表情をすばやく見たりすることができるようになっている。
次に、図2を用いて、サイドレール20の断面の構造を説明する。図2に示すように、本実施形態では、サイドレール20は、長手方向の断面視においてゆるやかに湾曲しており、湾曲の内側がベッド10の側を向くことにより使用者が圧迫感や窮屈感を受けないように広くしてある。もちろんベッド10の用途や使用される環境に応じるため、直線形状にしてもよいし、内側のみを凹状に湾曲させてもよい。サイドレール20は、板状の芯材21と、この芯材21の表面(この例では、上面)の全面に亘って溶着される樹脂製の表面材22Aと、芯材21の裏面(この例では、下面)の全面に亘って溶着される樹脂製の裏面材22Bと、を備えるサンドイッチ構造で構成される。表面材22A及び裏面材22Bを芯材21に接着する手段は、溶着の他、サイドレール20の製造方法に応じて各種の手段から選択可能である。例えば、接着剤を用いて表面材22A及び裏面材22Bを芯材21に接着してもよい。なお、前述の貫通穴26は、表面材22A及び裏面材22Bを厚み方向に貫通して設けられている。
表面材22Aの外周部と裏面材22Bの外周部は、全周に亘って突き合わされて接合される。この例では、表面材22Aと裏面材22Bとの接合部であるパーティングラインPLがサイドレール20の裏面側の角部33付近に設定される。このため、表面材22Aの外周部は、芯材21の裏面側に折れ曲がる形状に形成される。このように折れ曲がる表面材22Aの外周部によって、周壁部23が芯材21の外周部21aに対向して形成されるとともに、外周部21aを含む芯材21の外表面全体が表面材22Aと裏面材22Bによって覆われる。
そして、芯材21の外周部21aと周壁部23の間には、隙間部35が形成される。隙間部35は、パーティングラインPLの内側近傍に形成される空間である。隙間部35の大きさは、寸法誤差により、芯材21の外寸が最も大きく形成され、周壁部23の内寸が最も小さく形成された場合であっても、周壁部23と芯材21とを少なくとも離間させる大きさに設定される。
芯材21は、隙間部35を除き、表面材22Aと裏面材22Bとの対向面間に隙間なく介在する。芯材21には、樹脂を発泡させて形成した発泡成形体を用いることが好適である。
なお、図1では、1枚の芯材21を表面材22Aと裏面材22Bとの対向面間に配置した構成を例示したが、この他、分割された複数の芯材36を表面材22Aと裏面材22Bとの対向面間においてサイドレール20の長さ方向に並べてもよい(図3参照)。複数の芯材36の分割方向は、サイドレール20の長さ方向の他、サイドレール20の幅方向など任意の方向に設定可能である。
次に、図3Aは、サイドレール20(本体部)を拡大した図である。図3A(a)に示すように、前述したとおり、その上部には、貫通穴26及び開口窓27が形成されている。そして、サイドレール20(本体部)の下部には、その内部に配置された脚部200が延在している。脚部200のサイドレール20(本体部)への設け方については、後述する。図3A(c)は図3A(b)のa−a線の断面を示す図であって、図示するように、サイドレール20は、中央部の厚みW2を外周部の厚みW1よりも薄くすることができる。これは、前述したように、サイドレール20は芯材21を表面材22Aと裏面材22Bによって覆うサンドイッチ構造によって構成されており、所望の強度を発揮しつつ一層の軽量化を図ることができることによる。
図3Bを用いて、脚部200のサイドレール20(本体部)への設け方について説明する。図3B(a)はサイドレール20を底面側からみた斜視図である。芯材21には、脚部200を配置するための切り欠き部211が設けられている。この切り欠き部211に、図3B(b)に示すように、脚部200を裏面材22Bの外側から(矢視の方向から)配置する。すなわち、芯材21を切り欠いておいた位置において、裏面材22Bを表面材22Aの側に押し付けるようにして脚部200をサイドレール20の内部に配置させる。脚部200は裏面材22Bによって囲繞されて固定されることとなる。なお、脚部200を裏面材22Bの外側からではなく、表面材22Aの外側から配置してももちろん差し支えない。図3B(c)は、これとは異なる変形例を示したものであり、芯材21を表面材22A及び裏面材22Bの側に分割し、それぞれの対応する位置に脚部200に相当する切り欠きを設けておき、当該位置に脚部200を配置して2つの芯材21によって挟持するものである。
(サイドレールの製造方法)
次に、サイドレールの製造方法を図4〜図9に基づいて説明する。サイドレールの製造方法は、工程(1)〜工程(6)を備える。各工程(1)〜(6)の説明に先立ち、工程(1)〜(6)で使用する成形材料及び装置について説明する。なお、工程(1)〜(6)のうち、工程(4)は本発明にいう「配置工程」に相当し、工程(5)は本発明にいう「成形工程」に相当する。
(成形材料)
図4に示すように、この製造方法では、表面材22A(図2参照)の成形材料である第1樹脂シート41Aと、裏面材22B(図2参照)の成形材料である第2樹脂シート41Bとを用いる。
第1・第2樹脂シート41A,41Bは、ポリプロピレン、エンジニアリングプラスチックス、オレフィン系樹脂などから形成されたシートからなる。より詳細には、第1・第2樹脂シート41A,41Bは、ドローダウン、ネックインなどにより肉厚のバラツキが発生することを防止する観点から溶融張力の高い樹脂材料を用いることが好ましく、一方で金型への転写性、追従性を良好とするため流動性の高い樹脂材料を用いることが好ましい。
具体的には、エチレン、プロピレン、ブテン、イソプレンペンテン、メチルペンテン等のオレフィン類の単独重合体あるいは共重合体であるポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン)であって、230℃におけるMFR(JIS K−7210に準じて試験温度230℃、試験荷重2.16kgにて測定)が3.0g/10分以下、さらに好ましくは0.3〜1.5g/10分のもの、又は、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、ポリスチレン、高衝撃ポリスチレン(HIPS樹脂)、アクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等の非晶性樹脂であって、200℃におけるMFR(JIS K−7210に準じて試験温度200℃、試験荷重2.16kgにて測定)が3.0〜60g/10分、さらに好ましくは30〜50g/10分でかつ、230℃におけるメルトテンション(株式会社東洋精機製作所製メルトテンションテスターを用い、余熱温度230℃、押出速度5.7mm/分で、直径2.095mm、長さ8mmのオリフィスからストランドを押し出し、このストランドを直径50mmのローラーに巻取り速度100rpmで巻き取ったときの張力を示す)が50mN以上、好ましくは120mN以上のものを用いて、第1・第2樹脂シート41A,41Bを形成する。
また、第1・第2樹脂シート41A,41Bには、衝撃により割れが生じることを防止するため、水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーが30wt%未満、好ましくは15wt%未満の範囲で添加されていることが好ましい。具体的には水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーとしてスチレンーエチレン・ブチレンースチレンブロック共重合体、スチレンーエチレン・プロピレンースチレンブロック共重合体、水添スチレンーブタジエンゴム及びその混合物が好適であり、スチレン含有量が30wt%未満、好ましくは20wt%未満であり、230℃におけるMFR(JIS K−7210に準じて試験温度230℃、試験荷重2.16kgにて測定)は1.0〜10g/10分、好ましくは5.0g/10分以下でかつ1.0g/10分以上あるものがよい。
さらに、第1・第2樹脂シート41A,41Bには、添加剤が含まれていてもよく、その添加剤としては、シリカ、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機フィラー、可塑剤、安定剤、着色剤、帯電防止剤、難燃剤、発泡剤等が挙げられる。具体的にはシリカ、マイカ、ガラス繊維等を成形樹脂に対して50wt%以下、好ましくは30〜40wt%添加する。
(成形装置40の構成)
次に、工程(1)〜(6)で成形装置40の構成を説明する。図4に示すように、成形装置40は、第1・第2押出装置42A,42Bと、これら第1・第2押出装置42A,42Bの下方に配置された型締装置43と、を備える。成形装置40では、第1・第2押出装置42A,42Bから押し出された熱可塑性樹脂からなる溶融状態の第1・第2樹脂シート41A,41Bを型締装置43に送り、この型締装置43によって溶融状態の第1・第2樹脂シート41A,41Bを所定の形状に形成する。
なお、第1押出装置42Aと第2押出装置42Bは、同様であるので、以下の説明において、第1樹脂シート41Aに対応する第1押出装置42Aのみを説明し、第2樹脂シート41Bに対応する第2押出装置42Bについては説明を省略する。また、成形装置40において、第1樹脂シート41Aに対応する要素の符号には「A」を後続させ、第2樹脂シート41Bに対応する要素の符号には「B」を後続させる。
第1押出装置42Aは、周知の押出装置であり、その詳しい説明は省略するが、ホッパー45Aが付設されたシリンダー46Aと、シリンダー46A内に設けられたスクリュー(図示省略)と、このスクリューに連結された油圧モーター47Aと、シリンダー46Aと内部が連通したアキュムレーター48Aと、アキュムレーター48A内に設けられたプランジャー51Aとを有する。第1押出装置42Aでは、ホッパー45Aから投入した樹脂ペレットをシリンダー46A内で油圧モーター47Aによるスクリューの回転により溶融、混練し、溶融状態の樹脂をアキュムレーター48Aに移送して一定量貯留する。そして、アキュムレーター48A内の溶融状態の樹脂をプランジャー51Aの駆動により、Tダイ52Aに送り、押出スリット53Aを通じて所定の長さの連続的な第1樹脂シート41Aとして押し出す。押し出した第1樹脂シート41Aを、間隔を隔てて配置された一対のローラー55Aによって挟圧しながら下方に送り出して第1・第2分割型57A,57B(後述)の間に垂下させる。これにより、第1樹脂シート41Aは、上下方向(押出方向)に一様な厚みを有する状態で、第1・第2分割型57A,57Bの間に配置される。
第1押出装置42Aの押出の能力は、第1樹脂シート41Aの大きさや、第1樹脂シート41Aのドローダウンあるいはネックイン発生防止の観点から適宜定める。より具体的には、実用的な観点から、間欠押出における1ショットの押出量は好ましくは1〜10kgであり、押出スリット53Aからの樹脂の押出速度は、数百kg/時以上、より好ましくは700kg/時以上である。また、第1樹脂シート41Aのドローダウンあるいはネックイン発生防止の観点から、第1樹脂シート41Aの押出工程は、なるべく短いことが好ましく、樹脂の種類、MFR値、メルトテンション値に依存するが、一般的に、押出工程は40秒以内、より好ましくは10〜20秒以内に完了するのがよい。このため、熱可塑性樹脂の押出スリット53Aからの単位面積、単位時間当たりの押出量は、50kg/時/cm以上、より好ましくは150kg/時/cm以上である。
一対のローラー55Aの間に挟み込まれた第1樹脂シート41Aを下方に送り出すことで、第1樹脂シート41Aを延伸薄肉化することが可能である。押し出される第1樹脂シート41Aの押出速度と、一対のローラー55Aによる第1樹脂シート41Aの送り出し速度との関係を調整することにより、ドローダウンあるいはネックインの発生を防止することが可能であるため、樹脂の種類、特にMFR値及びメルトテンション値、あるいは単位時間当たりの押出量に対する制約を小さくすることができる。
Tダイ52Aに設けられる押出スリット53Aは、鉛直下向きに配置され、この押出スリット53Aから押し出された第1樹脂シート41Aは、そのまま押出スリット53Aから垂下する形態で、鉛直下向きに送られるようにしている。押出スリット53Aは、その間隔を可変とすることにより、第1樹脂シート41Aの厚みを変更することが可能である。
一対のローラー55Aは、押出スリット53Aの下方において、各々の回転軸を略水平に向け、かつ、互いに平行に並んだ状態で配置される。一対のローラー55Aは、一方が回転駆動ローラーであり、他方が被回転駆動ローラーである。より詳細には、一対のローラー55Aは、押出スリット53Aから下方に垂下する形態で押し出される第1樹脂シート41Aに対して、線対称になるように配置される。
ローラー55Aの直径及びローラー55Aの軸方向長さは、形成すべき第1樹脂シート41Aの押出速度、第1樹脂シート41Aの押出方向長さ、第1樹脂シート41Aの幅、樹脂の種類等に応じて適宜設定される。ただし、一対のローラー55Aの間に第1樹脂シート41Aを挟み込んだ状態で、ローラー55Aの回転により第1樹脂シート41Aを円滑に下方に送り出す観点から、回転駆動ローラーの直径を被回転駆動ローラーの直径よりも若干大きく設定することが好ましい。また、ローラー55Aの曲率が大きすぎる、あるいは、小さすぎると、第1樹脂シート41Aがローラー55Aに巻き付く不具合が生じるため、ローラー55Aの直径は、50〜300mmの範囲であることが好ましい。
一方、型締装置43は、周知の型締装置であり、その詳しい説明は省略するが、金型駆動装置(図示省略)及び成形金型56を有する。成形金型56は、分割形式であり、第1分割型57Aと、この第1分割型57Aに合わさる第2分割型57Bとを備える。これら第1・第2分割型57A,57Bは、それぞれの成形面58A,58Bを対向させた状態で配置され、成形面58A,58Bが略鉛直方向に沿うように配置される。
金型駆動装置は、溶融状態の第1・第2樹脂シート41A,41Bの供給方向に対して略直交する方向に第1・第2分割型57A,57Bを移動させる装置であり、第1・第2分割型57A,57Bを開位置と閉位置との間で移動させる。
第1・第2分割型57A,57Bのそれぞれの成形面58A,58Bの周りには、第1環状ピンチオフ部61A,第2環状ピンチオフ部61Bが形成される。これら第1・第2環状ピンチオフ部61A,61Bは、成形面58A,58Bを囲うように環状に形成され、対向する第1・第2分割型57A,57Bに向けて突出する。これにより、第1・第2分割型57A,57Bを型締めする際、それぞれの第1・第2環状ピンチオフ部61A,61Bの先端部が当接し、2枚の第1・第2樹脂シート41A,41Bは、その周縁にパーティングラインPL(図2参照)が形成されるように熱溶着される。これにより、サイドレール20の周壁部23(図2参照)が形成される。
第1・第2分割型57A,57Bの外周部には、型枠62A,62Bが密接状態で摺動可能に嵌合される。型枠62A,62Bは、型枠移動装置(図示省略)により、第1・第2分割型57A,57Bに対して相対的に移動可能である。より詳細には、型枠62A,62Bは、第1・第2分割型57A,57Bから内向きに突出することにより、第1・第2分割型57A,57Bの間に配置された第1・第2樹脂シート41A,41Bの外表面63A,63Bに当接可能である。
第1・第2分割型57A,57Bは、それぞれ金型駆動装置により駆動され、開位置において、第1・第2分割型57A,57Bの間に第1・第2樹脂シート41A,41Bを配置させる一方、閉位置において、第1・第2分割型57A,57Bの第1・第2環状ピンチオフ部61A,61Bが互いに当接することにより、第1・第2分割型57A,57B内に密閉空間を形成する。閉位置は、第1・第2樹脂シート41A,41Bの間の略中間位置(第1・第2樹脂シート41A,41Bから略等距離の位置)に設定される。なお、この閉位置に対して、第1押出装置42A及び一対のローラー55Aと、第2押出装置42B及び一対のローラー55Bとは、左右対称に配置される。
また、第1・第2分割型57A,57Bのそれぞれには、真空吸引室65A,65Bが設けられる。真空吸引室65A,65Bは、吸引穴66A,66Bを介して成形面58A,58Bに連通しており、真空吸引室65A,65Bから吸引穴66A,66Bを介して吸引することにより、第1・第2樹脂シート41A,41Bを成形面58A,58Bに吸着する。これにより、第1・第2樹脂シート41A,41Bを成形面58A,58Bの表面に沿った形状に賦形する。
(工程(1))
図4に示すように、工程(1)では、溶融混練した熱可塑性樹脂をアキュムレーター48A,48B内に所定量貯留し、Tダイ52A,52Bに設けられた所定間隔の押出スリット53A,53Bから、貯留された熱可塑性樹脂を単位時間当たり所定押出量で間欠的に押し出す。これにより、熱可塑性樹脂は、スウェルして溶融状態のシート状に下方に垂下し、所定の厚みにて所定押出速度で押し出される。次いで、ローラー55A,55Bを開位置に移動し、一対のローラー55Aの間隔、一対のローラー55Bの間隔を第1・第2樹脂シート41A,41Bの厚みより広げることにより、下方に押し出された溶融状態の第1・第2樹脂シート41A,41Bの最下部を一対のローラー55Aの間と一対のローラー55Bの間に、円滑に供給させる。なお、一対のローラー55Aの間隔,一対のローラー55Bの間隔を第1・第2樹脂シート41A,41Bの厚みより広げるタイミングは、押し出し開始後でなく、ワンショット毎に二次成形が終了した時点で行ってもよい。次いで、一対のローラー55A同士、一対のローラー55B同士を互いに近接させて閉位置に移動し、第1・第2樹脂シート41A,41Bを挟み込み、ローラー55A,55Bの回転により第1・第2樹脂シート41A,41Bを下方に送り出す。
さらに、押出方向に一様な厚みに形成された第1・第2樹脂シート41A,41Bを第1・第2分割型57A,57Bの間に配置する。このとき、第1・第2環状ピンチオフ部61A,61Bの周りからはみ出す形態で、第1・第2樹脂シート41A,41Bを位置決めする。以上のようにして、表面材22A(図2参照)の材料である第1樹脂シート41Aと、裏面材22B(図2参照)の材料である第2樹脂シート41Bとを互いに間隔を隔てた状態で、第1・第2分割型57A,57Bの間に配置する。なお、押出スリット53A,53Bの間隔、あるいはローラー55A,55Bの回転速度を、第1・第2樹脂シート41A,41Bそれぞれに対して個別に調整することにより、第1・第2分割型57A,57Bの間に配置される第1・第2樹脂シート41A,41Bの厚みを個別に調整することができる。
(工程(2))
図5に示すように、工程(B)では、第1・第2樹脂シート41A,41Bの外表面63A,63Bに当たるまで第1・第2分割型57A,57Bから型枠62A,62Bを移動させる。すると、成形面58A,58B、型枠62A,62Bの内周面及び第1・第2樹脂シート41A,41Bの外表面63A,63Bにより囲われた密閉空間67A,67Bが形成される。
(工程(3))
図6に示すように、工程(3)では、真空吸引室65A,65Bに通じる吸引穴66A,66Bを介して、密閉空間67A,67B(図5参照)を吸引することにより、第1・第2樹脂シート41A,41Bを成形面58A,58Bに対して押し付けて、成形面58A,58Bの表面に沿った形状に第1・第2樹脂シート41A,41Bを形成する。これにより、表面材22A及び裏面材22Bが形成される。
(工程(4))
図7に示すように、工程(4)では、予め所定の形状に形成された芯材21を表面材22A及び裏面材22Bの間(第1・第2樹脂シート41A,41Bの間)に配置し、芯材21を表面材22A又は裏面材22B(この例では、裏面材22B)に押し付ける。
芯材21の材料は、各種の合成樹脂材料、各種の金属材料、あるいはこれらの材料の組み合わせたものなどから選択可能である。また、芯材21は、六角形状の筒状のセルを連続して形成した構造体である紙製ハニカムを含むものでもよい。ここでは、スチレン系樹脂発泡体(例えば、発泡ポリスチレン)や、ポリオレフィン系樹脂発泡体(例えば、発泡ポリプロピレン)などの発泡成形体からなり、かつ、第1・第2樹脂シート41A,41Bに溶着可能な成形体で芯材21を用いる。
芯材21を表面材22A及び裏面材22Bの間に配置するための手段68には、例えば、周知の吸着式マニュピレータを用いることができる。すなわち、吸着式マニュピレータで芯材21を吸着保持しながら表面材22A又は裏面材22Bに押し付けた後、吸着式マニュピレータを芯材21から取り外して第1・第2分割型57A,57Bの間から抜くようにする。
(工程(5))
図8に示すように、工程(5)では、第1・第2樹脂シート41A,41Bに当接する型枠62A,62Bをそのままの位置に保持した状態で第1・第2樹脂シート41A,41Bを吸引保持しつつ、それぞれの第1・第2環状ピンチオフ部61A,61B同士が当接するまで第1・第2分割型57A,57Bを互いに近づく向きに移動させ、第1・第2分割型57A,57Bを閉じる。すなわち、第1樹脂シート41Aの外側に配置される第1分割型57A及び第2樹脂シート41Bの外側に配置される第2分割型57Bによって、第1樹脂シート41A、芯材21及び第2樹脂シート41Bを挟む。これにより、第1樹脂シート41A及び第2樹脂シート41Bのそれぞれが芯材21の表面及び裏面に熱溶着により接着される。
また、芯材21の外周部21aよりも外側で第1・第2環状ピンチオフ部61A,61Bが突き合わさることにより、第1・第2樹脂シート41A,41Bの互いの周縁部同士が熱溶着により接合される。その結果、周壁部23が形成されるとともに、芯材21の全体が表面材22A及び裏面材22Bによって覆われたサイドレールの成形体71が形成される。
さらに、工程(5)では、第1・第2樹脂シート41A,41Bの接合部(パーティングラインPL)が芯材21の外周部21aに対して隙間72を有するように、第1・第2環状ピンチオフ部61A,61Bが突き合わさることで、サイドレールの成形体71において、周壁部23と芯材21の外周部21aとの間に隙間部35(図9参照)が形成される。
(工程(6))
図9に示すように、工程(6)では、第1・第2分割型57A,57Bを型開きして、サイドレールの成形体71を取り出し、第1・第2環状ピンチオフ部61A,61Bの外側のバリ部分73を切断する。これにより、サイドレール20(図2参照)が得られる。
以上のように、溶融樹脂を間欠的に押し出すたびに、工程(1)〜工程(6)を繰り返すことにより、サイドレール20を次々に製造することが可能である。
(サイドレールの製造方法の他の例)
前述した製造方法では、押し出された溶融状態の第1・第2樹脂シート41A,41Bとの間に芯材21を配置し、第1樹脂シート41A、芯材21及び第2樹脂シート41Bを第1・第2分割型57A,57Bで挟むようにしてサイドレールの成形体71を得る例を示した。しかし、本発明のサイドレールの製造方法は、押出成形や真空成形によるものに格別に限定されるものではない。例えば、いわゆるツインコンポジット成形によって、サイドレールの成形体を得ることができる。すなわち、所定の形状に予め形成された第1・第2樹脂シートの間に芯材を配置し、これら第1樹脂シート、芯材及び第2樹脂シートを加熱手段で加熱し、上下に分割可能な第1・第2分割型で挟むことにより、サイドレールの成形体を形成してもよい。
(実施形態の効果)
以上、説明した実施形態の効果について述べる。本実施形態によれば、樹脂製の表面材22Aと樹脂製の裏面材22Bとの間に芯材21を配置したサンドイッチ構造によりサイドレール20が形成されるので、次のような効果を奏することができる。
一般的なブロー成形のサイドレールにあっては強度を出すために補強リブ構造とすることが必要であったのに対し、本実施形態では補強リブが必要ではなくなったことから、より軽量で高剛性のサイドレールを提供することができる。また、補強リブがないためサイドレール20の両方の外表面をフラットな意匠とすることができ、ひいては、サイドレール20の外表面に一般家庭での汚れや医療施設での例えば血液などが付着しても付着物を容易に洗い流すことができる。このため、サイドレール20の衛生性を容易に維持することができる。さらにまた、芯材21の材質を例えば断熱材とすることによりサイドレール20に断熱性能を持たせることができるなど、芯材21による機能を付加することが可能となる。
また、表面材22A及び裏面材22Bの外周部同士を接合することにより、芯材21が表面材22A及び裏面材22Bによって完全に覆われた見栄えのよいサイドレール20を提供することができる。また、芯材21が表面材22A及び裏面材22Bによって完全に覆われているため、芯材21を濡らすことなく、サイドレール20の外表面を丸洗いすることができ、洗浄性のよいサイドレール20を提供することができる。
仮に、芯材を表面材及び裏面材に接着せず、芯材を表面材と裏面材の間に単に挟んだパネルについて考える。このようなパネルの場合、芯材の表面及び裏面に対して表面材及び裏面材が動いて(ずれて)しまうため、荷重に対してパネル全体が撓み易い。すなわち、芯材の厚みを有効に活かすことができず、表面材の厚み及び裏面材の厚みに応じた剛性しか得ることができない。
この点、サイドレール20では、芯材21の表面及び裏面のそれぞれに表面材22A及び裏面材22Bが接着されているので、表面材22A及び裏面材22Bに対して芯材21が一体化される。このため、表面材22A及び裏面材22Bのそれぞれの厚みに加え、芯材21の厚みを有効に活かすことができ、サイドレール20の総厚みに応じた高い剛性が得られ、サイドレール20全体が撓みにくくなる。これにより、表面材22A及び裏面材22Bをより薄く形成することが可能となり、より軽量性に優れたサイドレール20を得ることができる。また、芯材21を発泡成形体で形成することにより、剛性及び軽量性をより向上させることができる。
さらに、本実施形態では、周壁部23と芯材21の外周部21aの間でかつパーティングラインPLの近傍に隙間部35を形成した。
これに対し、周壁部と芯材の外周部との間に芯材を隙間なく充填した構造では、表面材及び裏面材の外周部同士を接合する際、パーティングラインに芯材が挟まるなどして表面材及び裏面材の外周部同士を良好に接合できない場合がある。また、サイドレールの製造時に、表面材及び裏面材が冷却されて収縮する際、収縮量によっては、表面材及び裏面材が芯材から無理な力を受けてしまう場合がある。
この点、サイドレール20では、周壁部23と芯材21の外周部21aの間でかつパーティングラインPLの近傍に隙間部35を形成したので、芯材21の外周部21aがパーティングラインPLに干渉することを防止でき、表面材22A及び裏面材22Bの外周部同士を良好に接合することができる。また、サイドレール20の製造時に、表面材22A及び裏面材22Bが冷却されて収縮しても、無理な力が芯材21から表面材22A及び裏面材22Bに加わることも防止できる。
加えて、サイドレール20では、貫通穴26に手を差し込んで把手部28を持つことができるので、サイドレール20をベッド10のフレームに固定する手段を設けておけば、車輪付きフレーム(不図示)へのベッド10(ベッドボトム11)の着脱作業や、サイドレール20の持ち運びを容易に行うことができる。
(サイドレールの変形例)
次に、本発明に係るサイドレールの変形例を図10に基づいて説明する。
前述したサイドレール20は、通常の仕様状態において、ベッド10に着脱可能に固定される態様のものについて説明したが、これに限らず、可動式の態様のものとすることもできる。例えば、図10(a)に示すように、ベッド10の上肢側の両側方にサイドレール20を設けておき、ベッド10に横臥する使用者からみて右側のサイドレール20(本体部)の腹部側の端部20A(第1の端部)に回動可能なヒンジ201を介してアーム202の一方端202Aを取り付ける。アーム202の他方端202Bはベッド10の右側の側方10A(第1の側方)のフレームに取り付けられている。そして、図10(b)に示すように、ベッド10の右側の側方10Aにセットした状態から、サイドレール20の頭部側の端部20B(第2の端部)を矢印の方向に回動させる。次に、図10(c)に示すように、サイドレール20が一旦直立した後、頭部側の端部20Bをベッド10の左側の側方10B(第2の側方)にある別のサイドレール20に載置し、ベッド10を横断架橋するように横置する。
このようにすると、従来、ベッド10の使用者が例えば食事や読書をする際には、キャスタ付きのテーブルをベッド10を跨いで移動させて使用していたが、その置き場所などに難儀することがよく見受けられたのに対し、本変形例によれば、サイドレール20をテーブルとして使用することができ、使用しない場合にはサイドレール20として収納できることとなる。なお、この変形例については、種々のさらなる変形が可能である。例えば、左側のサイドレール20がない状態においても、右側のサイドレール20を横置したときにベッド10の左側の側方10Bのフレームに支持されて水平な状態とできるように、右側のサイドレール20の頭部側の端部20Bからヘッドボード15Aに沿って屈曲する所望の長さの延在部(固定式でも折り畳み式でもよい)を設けて全体としてカギ状(くの字状)のものにしてもよい。また、右側のサイドレールを横置したときにベッド10の使用者と適切な距離を保つことができるように、サイドレール20に溝又はレールを設けてヒンジ201を溝又はレールに沿って摺動可能なものとしてもよい。
なお、本変形例では、サイドレール20をテーブルとしても利用するものであるので、ベッド10を横断架橋した際に表面となるサイドレール20の裏面材22B側については、少なくとも湾曲させずに平面状に形成することとなる。また、貫通穴26や開口窓27は設けないこととしてもよいし、テーブルとして利用する際に別の部材をもってサイドレール20の裏面材22B側を塞ぐようにしてもよい。
以上、実施形態及び変形例を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またそのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
10 ベッド
11 ベッドボトム
15 ベッドボード
15A ヘッドボード
15B フットボード
20 サイドレール
200 脚部
201 ヒンジ
202 アーム
21 芯材
21a 外周部
22A 表面材
22B 裏面材
23 周壁部
26 貫通穴
27 開口窓
28 把手部
35 隙間部
36 芯材
41A 第1樹脂シート
41B 第2樹脂シート
42A 第1押出装置
42B 第2押出装置
57A 第1分割型
57B 第2分割型
61A 第1環状ピンチオフ部
61B 第2環状ピンチオフ部
71 成形体
72 隙間
PL パーティングライン(接合部)

Claims (11)

  1. ベッドの側方に取り付けられるサイドレールであって、
    本体部を備え、
    前記本体部が、
    板状の芯材と、
    前記芯材の表面に接着される樹脂製の表面材と、
    前記芯材の裏面に接着される樹脂製の裏面材と、を備えるサンドイッチ構造から構成され、
    前記表面材の外周部と前記裏面材の外周部が全周にわたって接合されることにより、前記芯材の外周部に対向する周壁部が形成されるとともに、前記芯材の全体が前記表面材及び前記裏面材によって覆われ、
    前記芯材の外周部と前記周壁部の間には、前記芯材の外周部と略等厚の隙間部が形成され、
    前記隙間部に対応する前記周壁部には、前記表面材と前記裏面材の接合部であるパーティングラインが形成されることを特徴とするサイドレール。
  2. 前記本体部の下部から延在し、前記ベッドのフレームに挿入可能な脚部をさらに備え
    前記脚部は、前記裏面材若しくは前記表面材によって囲繞されて固定される、又は前記芯材によって挟持されて固定されることを特徴とする請求項1に記載のサイドレール。
  3. 前記本体部の第1の端部にヒンジを介して回動可能に設けられ、前記ベッドの第1の側方のフレームに取り付けられたアームをさらに備え、前記本体部が前記アーム上で回動されて前記ベッドの第2の側方との間を架橋するように横置されることを特徴とする請求項1に記載のサイドレール。
  4. 前記表面材及び前記裏面材を厚み方向に貫通する貫通穴が前記周壁部の近傍に形成されることにより、前記貫通穴の縁部から前記周壁部にかけて、使用者が手で把持可能な把手部が形成されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のサイドレール。
  5. 前記芯材が、樹脂を発泡させて形成した発泡成形体であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のサイドレール。
  6. 前記表面材及び前記裏面材のそれぞれが前記芯材の表面及び裏面に溶着によって接着されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のサイドレール。
  7. 前記芯材が複数に分割されることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のサイドレール。
  8. ベッドの側方に取り付けられるサイドレールであって、
    本体部を備え、
    前記本体部が、
    板状の芯材と、
    前記芯材の表面に接着される樹脂製の表面材と、
    前記芯材の裏面に接着される樹脂製の裏面材と、を備えるサンドイッチ構造から構成され、
    前記本体部の下部から延在し、前記ベッドのフレームに挿入可能な脚部をさらに備え、
    前記脚部の上部は、前記本体部の内部に配置されていることを特徴とするサイドレール。
  9. 前記脚部の上部は、前記芯材に設けられた切り欠き部に配置され
    前記脚部は、前記裏面材若しくは前記表面材によって囲繞されて固定される、又は前記芯材によって挟持されて固定されることを特徴とする請求項8に記載のサイドレール。
  10. ベッドの側方に取り付けられるサイドレールの製造方法であって、
    第1樹脂シートと第2樹脂シートの間に芯材を配置する配置工程と、
    前記第1樹脂シートの外側に配置される第1分割型及び前記第2樹脂シートの外側に配置される第2分割型によって、前記第1樹脂シート、前記芯材及び前記第2樹脂シートを挟み、前記第1樹脂シート及び前記第2樹脂シートのそれぞれを前記芯材の表面及び裏面に接着してサイドレールの成形体を得る成形工程と、を備え、
    前記成形工程において、前記第1樹脂シートと前記第2樹脂シートの接合部であるパーティングラインが前記芯材の外周部に対向する周壁部に形成されるとともに前記芯材の外周部に対して前記芯材の外周部と略等厚の隙間を有するように、前記第1分割型の第1環状ピンチオフ部と前記第2分割型の第2環状ピンチオフ部を前記芯材の外周部よりも外側で突き合わせることにより、前記第1樹脂シートと前記第2樹脂シートを接合することを特徴とするサイドレールの製造方法。
  11. 前記配置工程において、第1押出装置から押し出された溶融状態の前記第1樹脂シートと、第2押出装置から押し出された溶融状態の前記第2樹脂シートとの間に前記芯材を配置することを特徴とする請求項10に記載のサイドレールの製造方法。
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