JP6463561B1 - 粒子膜の製造方法、静電噴霧用液、及び、粒子膜 - Google Patents

粒子膜の製造方法、静電噴霧用液、及び、粒子膜 Download PDF

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Abstract

本発明に係る粒子膜の製造方法は、帯電した液体をノズルから吐出させ、対象物の表面に前記液体の液滴群を供給する工程と、前記対象物の表面に供給された前記液体を乾燥させる工程と、を備える。前記液体は、粒子と、多価アルコールと、ポリカルボン酸系分散剤とを含む。

Description

本発明は、粒子膜の製造方法、静電噴霧用液、及び、粒子膜に関する。
従来より、帯電した液体をノズルから排出させ、静電気力による反発力で多数の微少な液滴を形成して対象物に供給する、いわゆる静電噴霧技術を利用した液塗布方法が知られている。これにより、対象物上に薄い液膜を得ることができる。
特開2006−58628号公報 特開2004−136655号公報
ところで、静電噴霧技術を利用して、粒子を含む液体を対象物に吐出して対象物の表面に液滴群を供給し、その後、表面の液体を乾燥させて、対象物上に粒子膜を形成することが考えられる。
しかしながら、この場合、吐出前に液中で粒子が沈降するなど液中での粒子の分散性が悪くなるためか、粒子がノズル内等で詰まったり、安定な静電噴霧ができず、粒子膜に大きな厚みのムラが形成されることが判明した。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、厚みのムラの低減された粒子膜の形成が可能な粒子膜の製造方法等を提供することを目的とする。
本発明に係る粒子膜の製造方法は、帯電した液体をノズルから吐出させ、対象物の表面に前記液体の液滴群を供給する工程と、
前記対象物の表面に供給された前記液体を乾燥させる工程と、を備え、る。前記液体は、粒子と、多価アルコールと、ポリカルボン酸系分散剤とを含む。
本発明によれば、液体中での粒子の沈降などの粒子の分散不良が抑制されるため、ノズルの詰まりが抑制され、粒子を含む液滴の安定的な静電噴霧が可能となる。したがって、対象物上に、厚みのムラの低減された粒子膜の形成が可能となる。
また、乾燥後にポリカルボン酸系分散剤がバインダーとして機能して粒子膜の強度の向上に寄与する。
ここで、前記粒子の平均粒径は0.01〜10μmであることができる。
また、前記粒子は、無機粒子であることができ、また、前記粒子は、蛍光体粒子又は炭素系材料の粒子であることもできる。
また、前記ポリカルボン酸系分散剤は無水マレイン酸共重合体であることができる。
また、前記多価アルコールは、プロピレングリコールであることができる。
また、前記液滴群の供給の際に前記対象物を加熱して、前記吐出工程と前記乾燥工程とを同時に行うことができる。
本発明に係る静電噴霧用液は、粒子と、多価アルコールと、ポリカルボン酸系分散剤とを含む。
本発明に係る粒子膜は、粒子と、前記粒子同士を結合するポリカルボン酸と、を含む。
本発明によれば、粒子を含む液を静電噴霧する場合であっても、粒子膜の形成が可能な粒子膜の製造方法等が提供される。
図1は、本発明の1実施形態に係る液塗布装置の概略構成図である。
本発明の実施形態について説明する。
(静電噴霧用液)
本発明に掛かる静電噴霧用液は、粒子、多価アルコール、及び、ポリカルボン酸系分散剤を含む。
(粒子)
粒子の例は、金属、酸化物、硫化物、リン酸塩、窒化物、炭素系材料等の無機材料の粒子(無機粒子)である。
金属の例は、銀、金、銅などである。酸化物の例は、チタニア、シリカ、アルミナなどのセラミクス;ガラス;及び、Eu添加BaAlなどの酸化物系蛍光体である。硫化物の例は、ZnS、ZnCdS、ZnS:Ag,Al等の硫化物系蛍光体である。リン酸塩の例は、Ca10(POFCl:Sb,Mnなどのリン酸塩系蛍光体である。窒化物の例は、(Ba,Sr,Ca)Si:Eu等の窒化物系蛍光体である。炭素系材料の例は、カーボンブラック、アセチレンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、黒鉛である。
これらの粒子の平均粒径の例は、0.01〜10μmである。平均粒径は、レーザ回折式粒度分布計による体積基準の粒度分布のD50であることができる。
(多価アルコール)
多価アルコールは、OH基を複数有するアルコールである。多価アルコールの例は、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1、4−ブタンジオールである。多価アルコールは、2価アルコールであることが好適である。多価アルコールは、多価アルコールの混合物であってもよい。
多価アルコールの沸点は250℃以下であることが好適であり、200℃以下であることがより好適である。沸点が高すぎると乾燥に必要時間が長くなったり、乾燥に必要な対象物の加熱温度が高くなったりして好ましくない場合がある。乾燥必要な対象物の加熱温度が高い場合、ポリカルボン酸系分散剤が分解して粒子膜に着色を与える場合がある。また、多価アルコールの沸点は80℃以上であることが好適であり、150℃以上であることがより好適である。また、多価アルコールの沸点が低すぎると、多価アルコールの蒸発が早すぎて対象物の表面まで液滴群を供給することが困難になる場合がある。
多価アルコールの粘度は、10〜100cPであることができる。
多価アルコールの比誘電率は、20〜40であることができる。比誘電率とは、[誘電率/真空の誘電率]である。
なかでも、多価アルコールは、プロピレングリコールで有ることが好適である。
(ポリカルボン酸系分散剤)
ポリカルボン酸系分散剤は、不飽和カルボン酸の重合体を基本骨格とするポリマーであり、不飽和カルボン酸の単独重合体でもよく、複数種の不飽和カルボン酸の共重合体でも良く、不飽和カルボン酸と他の重合性モノマーとの共重合体であってもよい。
不飽和カルボン酸の例は、アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和モノカルボン酸である。不飽和カルボン酸の他の例は、マレイン酸、フマル酸等の不飽和ジカルボン酸である。不飽和カルボン酸は、無水マレイン酸などの酸無水物でもよい。
他の重合性モノマーの例は、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチルなどのアクリル酸エステル;酢酸ビニル;スチレン;スチレン;炭素数2から4のオレフィン;アクリルアミド;ビニルエーテル、である。
ポリカルボン酸の例は、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸/メタクリル酸共重合体、ポリマレイン酸、(メタ)アクリル酸/マレイン酸共重合体、(メタ)アクリル酸メチル/マレイン酸共重合体、(メタ)アクリル酸/無水マレイン酸共重合体、(メタ)アクリル酸メチル/無水マレイン酸共重合体である。他の例は、アクリルアミド/無水マレイン酸共重合体、ビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体である。ポリカルボン酸は、無水マレイン酸と他の重合性モノマーとの共重合体、すなわち、無水マレイン酸由来の構造を繰り返し単位として有する無水マレイン酸共重合体であることができる。ポリカルボン酸系分散剤は、親水性であり、多価アルコールに好適に溶解する。
無水マレイン酸共重合体の場合、酸無水物基は、開環してメチルエステル等のエステル基、アミド基、カルボキシル基となっていてもよい。
ポリカルボン酸の数平均分子量Mnは、0.5〜10×10であることができ、1〜5×10であることができる。重量平均分子量Mwは5〜30×10であることができ、10〜25×10であることができる。各平均分子量は、ポリエチレングリコール及びポリエチレンオキサイドを標準物質とし、溶媒を水(100mmol/Lの硝酸ナトリウム水溶液)としたGPCにより測定できる。
ポリカルボン酸系分散剤は、金属塩であってもよい。金属の例は、Na,Kである。
ポリカルボン酸系分散剤の例は、共栄社化学のチクゾールK−130B、チクゾールK−502、ダウケミカルのTT615である。
静電噴霧用液の全体の質量に占める粒子の質量分率の下限は、0.1質量%、1.0質量%、10質量%、20質量%、30質量%とすることができ、上限は70質量%、60質量%、50質量%、45質量%、40質量%、30質量%、5質量%とすることができる。
静電噴霧用液の全体の質量に占める多価アルコールの質量分率の下限は、30質量%、40質量%、50質量%、55質量%、60質量%、70質量%、95質量%とすることができ、上限は99.9質量%、99.0質量%、90.0質量%とすることができる。
静電噴霧用液の全体の質量に占めるポリカルボン酸系分散剤の質量分率の下限は、0.01質量%、0.05質量%、0.1質量%、0.2質量%、0.5質量%、1.0質量%とすることができ、上限は5.0質量%、4.0質量%、3.0質量%、2質量%、1質量%とすることができる。
静電噴霧用液は、他に、多価アルコール以外の溶媒、バインダー、界面活性剤、レベリング剤等の添加剤を含むことができる。静電噴霧用液の全体の質量に占める添加剤の総量は1.0質量%以下とすることが好適である。溶媒の例は、水、メタノールである。
静電噴霧用液は、その比誘電率が5〜80であることができる。液の比誘電率は、日本ルフト製MODEL871により測定することが出来る。静電噴霧用液の比誘電率は、その組成によって定まる。
静電噴霧用液は、粘度が10〜500cPであることができる。
静電噴霧用液は、例えば、上記材料を混合し、攪拌羽根等により5〜20分程度攪拌し、その後、15分〜3時間程度超音波を印加して分散させることにより得ることができる。
(粒子膜の製造方法)
図1は、本発明の実施形態にかかる静電噴霧装置100の一部破断模式図である。本実施形態の静電噴霧装置100は、ノズル1、静電噴霧ユニット10、対向電極20、電源30、及び、液体供給部40を備える。
ノズル1の内面の少なくとも一部は、導電性材料から成る。導電性材料の例は、ステンレススチールなどの金属である。ノズル1の内面の導電性の部分は外部の電源30と接続されており、このノズル1の導電性の部分によって液体供給部40より送られてくる静電噴霧用液を帯電させることができる。ノズル1は上端で継ぎ手4を用いて液体供給部40からのラインL10と接続されている。
ノズル1の内径は特に限定されないが、例えば、10〜1000μmとすることができる。
対向電極20は、基板SBを挟んでノズル1とは反対側に配置されている。対向電極20は、ノズル1の軸線の延長線上に配置されており、ノズル1から離間されている。対向電極20は接地されていることが好ましい。ノズル1と基板SBとの距離も特に限定されないが、例えば、10〜60mm程度とすることができる。
本実施形態では、対向電極は板状であり、対向電極上に、粒子膜を形成すべき表面を有する基板SBが載置されている。
電源30は、ノズル1と対向電極20との間に電圧を印加する。通常、電圧は、直流であり、例えば、パルス状に供給することが好ましい。電圧は特に限定されないが、本実施形態では、5〜20kVとすることができる。電圧は、対向電極20に対して、ノズル1側がプラスと成るように印加することが好ましい。
液体供給部40は、ラインL10を介してノズル1に対して上述の静電噴霧用液を供給する装置である。
液体供給部40は、静電噴霧用液を貯留する槽41と、槽41からラインL10を介してノズル1に静電噴霧用液を供給するポンプ42とを備える。本実施形態では、ポンプ42が密閉状態にある槽41に空気を供給することにより、ラインL10を介して静電噴霧用液がノズル1に供給される。本実施形態では、液体供給部40は、上述の静電噴霧用液をノズル1に対して供給する。
続いて、本実施形態の静電噴霧装置100を用いる粒子膜の製造方法について説明する。
まず、対向電極20上に、塗布対象となる基板SBを載置する。続いて、電源30により、静電噴霧ユニット10内部のノズル1と対向電極20との間に電圧を印加する。また、ポンプ42を駆動して、槽41内の液体をラインL10を介して静電噴霧ユニット10内部のノズル1の先まで供給する。液体には、静電噴霧ユニット10内部のノズル1により電荷が与えられて帯電し、静電噴霧ユニット10内部のノズル1の先端から突出する液体はテイラーコーンを形成する。コーンの先では、静電気力により液滴が***し、吐出方向と直交する方向に広がりながら多数の微少な液滴群が反対電荷を有する対向電極20に向かって射出される。
これにより、静電噴霧用液の多数の液滴群を基板SB上に供給することができる。
ここで、予め、基板SBを加熱しておくと、基板SBに着弾した液滴が瞬時に乾燥する。したがって、液滴群の着弾毎に乾燥した粒子が順次堆積して粒子膜が形成する。
一方、液滴群の供給中に基板SBを加熱しない場合には、液滴群の供給により静電噴霧用液の膜が基板上に形成される。その後、基板SBの加熱等の液の乾燥により、基板上に粒子膜が形成する。
ここで、液の乾燥とは、液からの多価アルコールの蒸発である。
本実施形態によれば、上述の静電噴霧用液を用いているので、槽41、ノズル1、ラインL10などにおいて、粒子が適度に分散されて沈降等の粒子の偏析が抑制される。したがって、ノズル1内での粒子が詰まりにくくなり、また、安定的にノズルから静電噴霧が行えて、粒子を含む微細な液滴群を安定的に基板SBに供給できる。したがって、厚みのムラの低減された粒子膜を製造できる。粒子膜の厚みは、供給する液滴群の量に応じて制御できる。
また、多価アルコールとしてプロピレングリコールを用いると、さらに、膜の平滑性、膜の基板への密着性、及び、乾燥の容易性に優れる。
(粒子膜)
本実施形態にかかる粒子膜PFは、基板SB上に形成される。粒子膜PFは、上記の粒子及びポリカルリボン酸系分散剤を含む。具体的には、粒子膜PFにおいて、ポリカルボン酸系分散剤は、粒子同士を結合している。
粒子膜PFの厚みは、0.5〜200μmとすることができる。
粒子膜PFにおいて、粒子膜の全体の質量に占める粒子の質量分率の下限は、90質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%とすることができ、上限は99.99質量%、99.95質量%、99.90質量%、99.5質量%とすることができる。
粒子膜PFの全体の質量に占めるポリカルボン酸系分散剤の質量分率の下限は、0.01質量%、0.05質量%、0.1質量%、0.5質量%とすることができ、上限は1.5質量%、2質量%、5質量%とすることができる。
粒子膜PFは、他に、バインダー、界面活性剤、レベリング剤等の上述した添加剤を含むことができる。粒子膜PFの全体の質量に占める添加剤の総量は0.6質量%以下とすることが好適である。
このような粒子膜の用途としては、例えば、粒子が蛍光体粒子であれば、光源の発光部として利用できる。従来方法では、蛍光体粒子を高濃度に含む薄膜を形成することは困難で有り、液にシリコーン樹脂等のバインダーを大量に添加しても十分な薄さ及び粒子濃度を実現できなかった。
また、粒子が、カーボンナノチューブなどの炭素系材料の粒子であれば、基板の表面に設けられた顔料粒子層となり黒色の膜が得られる。炭素系材料の粒子を分散する従来の溶媒、例えば、DMFなどでは、粘度が低いためか分散性も悪くてノズルが詰まりやすく、また、密着性も悪く、平滑性も良くない。
本発明は上記実施形態に限定されず様々な変形態様が可能である。
例えば、静電噴霧の方法は、上記実施形態に限定されず、例えば、ノズルが非導電性であり、ノズル内やノズル出口に電極針を設けて帯電させる態様でも良い。また、液のノズルへの供給方法も、上記の態様に限定されない。
また、上記実施形態では、液体の塗布対象が基板SBであるので、対向電極20も板状であるが、対向電極20の形状は、塗布対象の形状に合わせて所望の形態に変えることもできる。また、塗布の対象物も、特に限定されず、例えば、表面に凹凸のある基板等種々の物に液体を塗布できる。
(実施例1〜10、比較例1〜5)
図1の静電噴霧装置を用い、表1の蛍光体粒子、分散剤溶液、及び、溶媒の組み合わせの静電噴霧用液で、基板に対して静電噴霧を行った。蛍光体粒子の材料はZnSであり、平均粒径6μmであった。静電噴霧用液中の、蛍光体粒子、分散剤溶液、溶媒の質量%は、それぞれ、39%、2.0%、59%とした。噴霧の前に、容器の自転及び公転による攪拌と、30分の超音波による分散処理を行った。噴霧の際には、基板を100℃に加熱しておいた。なお、分散剤溶液の約20質量%が分散剤であり、残りの約80質量%が水、メタノール等の溶媒である。K−130B、TT615、K−502中の分散剤は、無水マレイン酸共重合体である。
具体的には、K−130Bの数平均分子量Mnは2.75×10、重量平均分子量Mwは16.5×10であった。
また、装置の条件を以下に示す。
ノズル:ステンレス製、印加電圧10kV
基板(Si基板)、液供給用窒素ガス圧力0.002MPa
なお、基板と電極付ノズルの先端との距離は、30mmを標準として5mmずつ距離を前後させてみて、最も安定して静電噴霧できた距離とした。粒子膜の厚みが平均20μmとなるように噴霧した。
ノズル詰まり及び粒子膜の形成:粒子のノズルや装置内での詰まりがなく、厚みのバラツキが10%以内の粒子膜を形成できた場合には◎とし、粒子のノズルや装置内での詰まりがなく、厚みのバラつきが±15%以内の粒子膜を形成できた場合には○とし、粒子のノズルや装置内での詰まりがなく、厚みのバラつきが±25%以内であった場合には△とし、ノズルが詰り±25%を超える膜厚のバラつきの粒子膜が形成された場合には×とした。
乾燥性:噴霧後に直ちに乾燥した粒子膜が得られた場合を◎とし、噴霧後にオーブン内保持して90℃で60分以内に乾燥した場合を○とし、噴霧後にオーブン内で120℃で60分以内に乾燥した場合を○とし、噴霧後にオーブン内で乾燥させるために150℃で60分以上要した場合を×とした。
密着性:粒子膜に物理的な接触を与えても剥がれたり割れたりしなかった場合を◎とし、表面の粒子が擦ると取れる場合を○とし、粒子膜が物理的な接触によって剥がれたり割れたりした場合を△とし、乾燥後の粒子膜が浮き上がって剥がれてしまった場合を×とした。
平滑性:顕微鏡による観察で凹凸がなく均一な粒子膜の場合を◎とし、数か所のブツザラが発生した場合を○とし、梨地状の粒子膜又は膜厚のうねりや不均一が発生した場合を×とした。
着色:乾燥後の粒子膜に茶褐色等の変色が無い場合をの場合を◎とし、乾燥後の粒子膜に茶褐色等の変色が発生した場合を×とした。
また、実施例及び比較例で用いた溶媒について、その特性と、溶媒100%の液について図1の静電噴霧装置で静電噴霧(ミスト化)可能かどうかあらかじめ試験した結果を表2に示す。
ミスト化が可能でかつミストがきわめて広がった場合を◎、ミスト化が可能でかつミストが広がった場合を○、ミスト化が可能でかつミストの広がりが狭い場合を△、ミスト化が不可能であった場合を×とした。
Figure 0006463561
Figure 0006463561
ポリカルボン酸系分散剤と、多価アルコールとの組み合わせにより、詰まりを抑制して厚みのムラの低減された粒子膜の形成が可能であった。イソプロピルアルコール(IPA)、ガンマブチロラクトン、N−メチルピロリドン(NMP)など、静電噴霧に通常用いられる多価アルコールでない溶媒では、溶媒自体の静電噴霧特性は良好ながらも、粒子を含む場合には厚みのムラのない粒子膜の形成は困難であった。
1…ノズル、20…対向電極、30…電源、40…液体供給部、100…静電噴霧装置。

Claims (8)

  1. 帯電した液体をノズルから吐出させ、対象物の表面に前記液体の液滴群を供給する工程と、
    前記対象物の表面に供給された前記液体を乾燥させる工程と、を備え、
    前記液体は、粒子と、多価アルコールと、ポリカルボン酸系分散剤とを含み、
    前記液体の全体の質量に占める前記多価アルコールの質量分率の下限が30質量%である
    粒子膜の製造方法。
  2. 前記粒子の平均粒径は0.01〜10μmである、請求項1記載の方法。
  3. 前記粒子は、無機粒子である請求項1又は2記載の方法。
  4. 前記粒子は、蛍光体粒子又は炭素系材料の粒子である請求項1又は2記載の方法。
  5. 前記ポリカルボン酸系分散剤は無水マレイン酸共重合体である、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
  6. 前記多価アルコールは、プロピレングリコールである、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
  7. 前記液滴群の供給の際に前記対象物を加熱して、前記吐出工程と前記乾燥工程とを同時に行う、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。
  8. 粒子と、多価アルコールと、ポリカルボン酸系分散剤とを含む、静電噴霧用液であって、
    前記静電噴霧用液の全体の質量に占める前記多価アルコールの質量分率の下限が30質量%である、静電噴霧用液。
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