JP6462341B2 - 緩衝器 - Google Patents

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Description

この発明は、緩衝器に関するものである。
従来、この種の緩衝器にあっては、車両の車体と車軸との間に介装されて車体振動を抑制する目的で使用され、例えば、シリンダと、シリンダ内に摺動自在に挿入されシリンダ内をロッド側の伸側室とピストン側の圧側室に区画するピストンと、ピストンに設けられて伸側室と圧側室を連通する第1通路と、ロッドの先端から側部に開通して伸側室と圧側室を連通する第2通路と、第2通路の途中に接続される圧力室を備えてロッドの先端に取り付けられたハウジングと、圧力室内に摺動自在に挿入され圧力室を伸側圧力室と圧側圧力室とに区画するフリーピストンと、フリーピストンを附勢するコイルばねとを備えて構成されている。すなわち、伸側圧力室は第2通路を介して伸側室に連通されるとともに、圧側圧力室は第2通路を介して圧側室に連通されるようになっている。
このように構成された緩衝器は、圧力室がフリーピストンによって伸側圧力室と圧側圧力室とに区画されており、第2通路を介しては伸側室と圧側室とが直接的に連通されてはいないが、フリーピストンが移動すると伸側圧力室と圧側圧力室の容積比が変化し、フリーピストンの移動量に応じて圧力室内の液体が伸側室と圧側室へ出入りするため、見かけ上、伸側室と圧側室とが第2通路を介して連通されているが如くに振舞う。
ここで、圧側室の圧力を基準として、緩衝器の伸長作動時における伸側室と圧側室との差圧をPとし、伸側室から流出する液体の流量をQとし、上記差圧Pと第1通路を通過する液体の流量Q1との関係である係数をC1とし、伸側室と伸側圧力室内の差圧をP1とし、差圧P1と伸側室から伸側圧力室内に流入する液体の流量Q2との関係である係数をC2とし、圧側室と圧側圧力室の差圧をP2とし、この差圧P2と圧側圧力室から圧側室に流出する液体の流量Q2との関係である係数をC3とし、フリーピストンの受圧面積である断面積をAとし、フリーピストンの圧力室に対する変位をXとし、コイルばねのばね定数をKとして、流量Qに対する差圧Pの伝達関数を求めると、式(1)が得られる。なお、式(1)中、sはラプラス演算子を示している。
Figure 0006462341
さらに、上記式(1)で示された伝達関数中のラプラス演算子sにjωを代入して、周波数伝達関数G(jω)の絶対値を求めると、以下の式(2)が得られる。
Figure 0006462341
上記各式から理解できるように、この緩衝器における流量Qに対する差圧Pの伝達関数の周波数特性は、Fa=K/{2・π・A・(C1+C2+C3)}とFb=K/{2・π・A・(C2+C3)}の2つの折れ点周波数を持ち、また、F<Faの領域においては、伝達ゲインは略C1となり、Fa≦F≦Fbの領域においてはC1からC1・(C2+C3)/(C1+C2+C3)まで漸減するように変化して、F>Fbの領域においては一定となる。すなわち、流量Qに対する差圧Pの伝達関数の周波数特性は、低周波数域では伝達ゲインが大きくなり、高周波数域では伝達ゲインが小さくなる。
したがって、この緩衝器では、低周波数の振動の入力に対しては大きな減衰力を発生し、他方、高周波数の振動の入力に対しては小さな減衰力を発生することができるので、車両が旋回中等の入力振動周波数が低い場面においては高い減衰力を確実に発生可能であるとともに、車両が路面の凹凸を通過するような入力振動周波数が高い場面においては低い減衰力を確実に発生させて、車両における乗り心地を向上させることができる(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2006−336816号公報 特開2008−215459号公報
ここで、特開2006−336816号公報や、特開2008−215459号公報に開示の緩衝器において、上記した減衰特性を得るための周波数感応部がフリーピストン、圧力室、第2通路及びコイルばねを備えて構成されており、当該周波数感応部がロッドの先端部に取り付けられている。そして、周波数感応部がピストンから軸方向圧側室側に突出した形状となり、当該緩衝器のストローク長を確保しようとすると、緩衝器を車体に取り付けるための車体側取付部から、緩衝器を車軸に取り付けるための車軸側取付部までの長さ(以下、基本長という)が長くなり、車両への搭載性が悪化する。
そこで、本発明は上記した不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、ストローク長を確保しながら基本長を短くして車両への搭載性を向上できる緩衝器を提供することである。
上記課題を解決するための手段は、シリンダと、上記シリンダ内に摺動自在に挿入されて上記シリンダ内を伸側室と圧側室とに区画するピストンと、一端が上記ピストンに連結されるとともに他端が上記シリンダ外に延びるロッドと、上記シリンダの外側に取り付けられるタンクと、上記タンク内に形成されて上記ロッド出没体積分の上記シリンダ内容積変化を補償するリザーバと、上記リザーバと上記圧側室とを区画するベース部材と、上記伸側室と上記圧側室とを連通する第一主通路と、上記圧側室と上記リザーバとを連通する第二主通路と、上記タンク内に形成される圧力室と、上記圧力室内に移動自在に挿入されて上記圧力室を伸側圧力室と圧側圧力室とに区画するとともに上記伸側圧力室と上記圧側圧力室の連通を断つフリーピストンと、上記フリーピストンの上記圧力室に対する変位を抑制する附勢力を発生するばね要素と、上記伸側圧力室と上記リザーバとを連通する伸側通路と、上記圧側圧力室と上記圧側室とを連通する圧側通路とを備えることである。
本発明によれば、ストローク長を確保しながら基本長を短くして車両への搭載性を向上できる。
本発明の一実施の形態に係る緩衝器を部分的に切欠いて示した正面図である。 図1の主要部を拡大して示した図である。
以下に本発明の一実施の形態に係る緩衝器について、図面を参照しながら説明する。いくつかの図面を通して付された同じ符号は、同じ部品を示す。
図1に示すように、本実施の形態に係る緩衝器Dは、シリンダ1と、このシリンダ1内に摺動自在に挿入されて上記シリンダ1内を伸側室L1と圧側室L2とに区画するピストン2と、一端がこのピストン2に連結されるとともに他端が上記シリンダ1外に延びるロッド6と、上記シリンダ1の外側に取り付けられるタンク10と、このタンク10内に形成されて上記ロッド出没体積分の上記シリンダ内容積変化を補償するリザーバTと、このリザーバTと上記圧側室L2とを区画するベース部材3と、上記伸側室L1と上記圧側室L2とを連通する第一主通路R1と、上記圧側室L2と上記リザーバTとを連通する第二主通路R2と、上記タンク10内に形成される圧力室L4と、この圧力室L4内に移動自在に挿入されて上記圧力室L4を伸側圧力室L40と圧側圧力室L41とに区画するフリーピストン4と、このフリーピストン4の上記圧力室L4に対する変位を抑制する附勢力を発生するばね要素Sと、上記伸側圧力室L40と上記リザーバTとを連通する伸側通路R3と、上記圧側圧力室L41と上記圧側室L2とを連通する圧側通路R4とを備えている。
以下、詳細に説明すると、本実施の形態に係る緩衝器Dは、車両の車体と車軸との間に介装されて車体振動を抑制する目的で使用されており、車体側に連結される車体側取付部(図示せず)と、車軸側に連結される車軸側取付部Jと、車体側取付部と車軸側取付部Jの間に介装される緩衝器本体D1とを備えている。
この緩衝器本体D1は、縦置きに配置される筒状のシリンダ1と、このシリンダ1内に摺動自在に挿入されるピストン2と、図1中下端がピストン2に連結されるとともに図1中上端がシリンダ1外に延びるロッド6と、シリンダ1の図1中上側開口部を塞ぐとともにロッド6を摺動自在に軸支する環状のヘッド部材11と、シリンダ1の図1中下側開口部を塞ぐ有底筒状のボトム部材12と、シリンダ1外に設けられるタンク10と、一端がボトム部材12に接続されるとともに他端がタンク10に接続されてシリンダ1内とタンク10内とを連通するジョイントパイプ13と、タンク10内に摺動自在に挿入される摺動隔壁14と、タンク10内における摺動隔壁14よりもジョイントパイプ13側に設けられるベース部材3及びハウジング5と、これらベース部材3とハウジング5とを連結する固定ロッド8とを備えている。
そして、シリンダ1外に延びるロッド6の図1中上端部に車体側取付部(図示せず)が固定され、ボトム部材12の底部に車軸側取付部Jが固定されているので、振動入力時にロッド6と共にピストン2がシリンダ1内を軸方向に移動して、緩衝器Dが伸縮作動する。なお、緩衝器本体D1の構成は上記の限りではなく、シリンダ1が車体側取付部材を介して車体側に連結されるとともに、ロッド6が車軸側取付部Jを介して車軸側に連結されて、緩衝器Dが倒立型に設定されるとしてもよい。
シリンダ1内には、ピストン2で区画されるロッド6側の伸側室L1と、ピストン2側の圧側室L2とが形成されており、これらは作動油等の液体で満たされている。また、タンク10内には、ベース部材3で圧側室L2と区画されるリザーバTが形成されており、このリザーバTは、摺動隔壁14でジョイントパイプ13側のタンク内作用室L3と、反対側の気室Gとに区画され、タンク内作用室L3には上記液体が満たされる一方、上記気室Gには圧縮された気体が封入されている。
伸側室L1と圧側室L2とを区画するピストン2は、環状に形成されており、シリンダ1内に挿入されるロッド6の図1中下端部外周にナット7で保持されている。そして、このピストン2に、伸側室L1と圧側室L2とを連通する第一主通路R1が設けられている。この第一主通路R1は、伸側ピストン通路2aと圧側ピストン通路2bからなり、伸側ピストン通路2aの図1中下端はピストン2の図1中下方に積層されるリーフバルブからなる伸側バルブV1で開閉され、他方の圧側ピストン通路2bの図1中上端はピストン2の図1中上方に積層されるリーフバルブからなる圧側バルブV2で開閉される。これら伸側バルブV1及び圧側バルブV2は、共に環状に形成されて内周側にはロッド6の図1中下端部が挿入されており、内周側がロッド6に固定されるとともに外周側の撓みが許容された状態でピストン2に積層されている。
ピストン2に積層される伸側バルブV1は、緩衝器Dの伸長作動時に伸側室L1と圧側室L2の差圧によって撓んで開弁し、伸側ピストン通路2aを開放して伸側室L1から圧側室L2へ移動する液体の流れに抵抗を与えるとともに、緩衝器Dの収縮作動時には伸側ピストン通路2aを閉塞するようになっていて、伸側ピストン通路2aを一方通行に設定している。また、ピストン2に積層される圧側バルブV2は、伸側バルブV1とは反対に、緩衝器Dの収縮作動時に圧側ピストン通路2bを開放して圧側室L2から伸側室L1に移動する液体の流れに抵抗を与えるとともに、緩衝器Dの伸長作動時には圧側ピストン通路2bを閉塞するようになっていて、圧側ピストン通路2bを一方通行に設定している。
さらに、本実施の形態において、ピストン2に積層される伸側バルブV1と圧側バルブV2は、異なる圧力流量特性(流量に対する圧力の特性)を持ち、緩衝器Dが伸縮作動する際のピストン速度が同じ場合、伸側バルブV1による抵抗が圧側バルブV2による抵抗よりも大きく設定され、これらピストン2に積層される伸側バルブV1と圧側バルブV2で緩衝器Dの基本的な減衰力を発生し、伸側減衰力が圧側減衰力よりも大きくなるようになっている。
なお、伸側バルブV1及び圧側バルブV2を構成するリーフバルブの積層枚数や厚みは、望む減衰特性に応じて任意に変更することができる。また、伸側バルブV1及び圧側バルブV2は、リーフバルブ以外のバルブとされてもよいが、リーフバルブは、薄い環状板であり、ロッド6に組み付けた際の軸方向長さを短くできるので、伸側バルブV1及び圧側バルブV2をリーフバルブとすることで、緩衝器Dのストローク長を確保し易くすることができる。
つづいて、リザーバTのタンク内作用室L3とシリンダ1内の圧側室L2とを区画するベース部材3は、環状に形成されており、タンク10内に配置される固定ロッド8の外周に鍔付ナット9で保持されている。具体的に説明すると、図2に示すように、固定ロッド8は、ベース部材3が外周に取り付けられる軸本体8aと、この軸本体8aの図2中下端部に連結されて軸本体8aよりも外周側に張り出す鍔部8bと、軸本体8aの図2中上端部に連結されて、外周に螺子溝が形成される螺子部8cとを備えて構成されており、軸本体8aは螺子部8c側からベース部材3の内周側に挿通され、ベース部材3から突出した螺子部8cの外周に鍔付ナット9を螺合することで、鍔部8bと鍔付ナット9との間にベース部材3を挟んで固定する。また、固定ロッド8には、当該固定ロッド8を軸方向に貫通する圧側通路R4が形成されており、この圧側通路R4は、ジョイントパイプ13及びボトム部材12の内側を介して、ハウジング5内に形成される後述の圧側圧力室L41と圧側室L2とを連通する。なお、図示したところでは、この圧側通路R4には、抵抗となる弁要素が図示されていないが、絞り等の減衰力発生要素を設けるようにしてもよい。
固定ロッド8の軸本体8a外周に保持されるベース部材3には、ジョイントパイプ13及びボトム部材12の内側を介して、タンク内作用室L3と圧側室L2とを連通する第二主通路R2が設けられている。この第二主通路R2は、伸側ベース通路3aと圧側ベース通路3bからなり、伸側ベース通路3aの図2中下端はベース部材3の図2中下方に積層されるリーフバルブからなる伸側バルブV3で閉塞され、他方の圧側ベース通路3bの図2中上端はベース部材3の図2中上方に積層されるリーフバルブからなる圧側バルブV4で開閉される。これら伸側バルブV3及び圧側バルブV4は、共に環状に形成されて内周側には固定ロッド8の軸本体8aが挿入されており、内周側が固定ロッド8に固定されるとともに外周側の撓みが許容された状態でベース部材3に積層されている。
ベース部材3に積層される伸側バルブV3は、緩衝器Dの伸長作動時に圧側室L2とタンク内作用室L3の差圧によって撓んで開弁し、伸側ベース通路3aを開放してタンク内作用室L3から圧側室L2へ移動する液体の流れに抵抗を与えるとともに、緩衝器Dの収縮作動時には伸側ベース通路3aを閉塞するようになっていて、伸側ベース通路3aを一方通行に設定している。また、ベース部材3に積層される圧側バルブV4は、伸側バルブV3とは反対に、緩衝器Dの収縮作動時に圧側ベース通路3bを開放して圧側室L2からタンク内作用室L3に移動する液体の流れに抵抗を与えるとともに、緩衝器Dの伸長作動時には圧側ベース通路3bを閉塞するようになっていて、圧側ベース通路3bを一方通行に設定している。
さらに、本実施の形態において、ベース部材3に積層される伸側バルブV3と圧側バルブV4は、同じ圧力流量特性を持ち、ピストン速度が同じ場合、伸側バルブV3による抵抗と圧側バルブV4による抵抗が同じになるように設定されていて、緩衝器Dの伸縮作動時に付加的な減衰力を発生する。
なお、伸側バルブV3及び圧側バルブV4を構成するリーフバルブの積層枚数や厚みは、望む減衰特性に応じて任意に変更することができる。また、伸側バルブV3及び圧側バルブV4は、リーフバルブ以外のバルブとされてもよいが、リーフバルブは、薄い環状板であり、固定ロッド8に組み付けた際の軸方向長さを短くできるので、伸側バルブV3及び圧側バルブV4をリーフバルブとすることで、タンク10の軸方向長さを短くできる。
戻って、固定ロッド8の螺子部8cに螺合される鍔付ナット9の鍔部9aには、ベース部材3の反対側から有頂筒状のハウジング5の開口部5aが加締めにより固定されており、このハウジング5でタンク内作用室L3内に圧力室L4が区画されている。そして、この圧力室L4内には、フリーピストン4が摺動自在に挿入されるとともに、ばね要素Sが設けられている。圧力室L4は、フリーピストン4で図2中上側の伸側圧力室L40と、図2中下側の圧側圧力室L41とに区画されている。また、ばね要素Sは、フリーピストン4の図2中上下に配置されるコイルばねS1,S2からなり、フリーピストン4の圧力室L4に対する変位量に比例してその変位を抑制する附勢力をフリーピストン4に作用させている。
内側に圧力室L4を区画するハウジング5は、鍔付ナット9の鍔部9aに固定される開口部5aと、この開口部5aから図2中上側に延びる筒状の大内径部5bと、この大内径部5bよりも小さい内径を有し大内径部5bから図2中上側に延びる筒状の小内径部5cと、この小内径部5cの図2中上側開口を塞ぐ頂部5dとを備えている。なお、本実施の形態において、ハウジング5は、一つの部品からなるが、複数の部品を組み合わせて構成されるとしてもよい。また、ハウジング5がベース部材3のジョイントパイプ13側に取り付けられるようになっていてもよい。
ハウジング5の頂部5dの中心部分は、ハウジング5の内側に向けて突出しており、上記中心部分には、タンク内作用室L3と伸側圧力室L40とを連通する固定オリフィス5eが設けられている。さらに、大内径部5bには、タンク内作用室L3と伸側圧力室L40とを連通し、フリーピストン4で開閉される可変オリフィス5fが設けられている。つまり、本実施の形態において、リザーバTのタンク内作用室L3と伸側圧力室L40とを連通する伸側通路R3は、固定オリフィス5eと可変オリフィス5fとを備えて構成される。また、上記したように、固定ロッド8に形成される圧側通路R4は、ジョイントパイプ13及びボトム部材12の内側を介して、圧側圧力室L41と圧側室L2とを連通している。
このように、タンク内作用室L3と伸側圧力室L40が伸側通路R3によって連通され、圧側室L2と圧側圧力室L41が圧側通路R4によって連通され、伸側圧力室L40と圧側圧力室L41の容積は、フリーピストン4がハウジング5内で変位することによって変化するので、この緩衝器Dにおいては、伸側通路R3、伸側圧力室L40、圧側圧力室L41及び圧側通路R4からなる流路が、見かけ上、タンク内作用室L3と圧側室L2とを連通している。つまり、タンク内作用室L3と圧側室L2は、伸側ベース通路3aと圧側ベース通路3bからなる第二主通路R2の他にも、上記した見かけ上の流路によっても連通されることになる。
伸側圧力室L40と圧側圧力室L41を区画するフリーピストン4は、頂部4aと、この頂部4aの外周部から図2中下方に延びる筒部4bとを備えて有頂筒状に形成されており、ハウジング5の大内径部5b内に摺動自在に挿入されている。本実施の形態において、大内径部5bの軸心線とシリンダ1の軸心線が平行になっているので、緩衝器Dの図1中左右方向の幅を小さくできるが、シリンダ1の軸心線と大内径部5bの軸心線が交差するように設定し、緩衝器D全体が図1中上下に振動することによって、フリーピストン4のハウジング5に対する上下方向の振動が励起されることを避けるようにしてもよい。
また、フリーピストン4の外周には、周方向に沿う環状溝4cが形成されるとともに、フリーピストン4の頂部4aから環状溝4cにかけて軸方向に貫通する孔4dが形成されている。そして、フリーピストン4の頂部4aとハウジング5の頂部5dとの間と、フリーピストン4の頂部4aと鍔付ナット9の鍔部9aとの間には、コイルばねS1,S2がそれぞれ介装されており、これらコイルばねS1,S2からなるばね要素Sにより、フリーピストン4は圧力室L4内の所定の中立位置に位置決めされた上で弾性支持されている。
本実施の形態において、コイルばねS1の図2中上端部がハウジング5の小内径部5c内に挿入されるとともに、コイルばねS1の図2中下端がフリーピストン4の頂部4aの孔4dよりも内側に形成される環状の窪み4eに挿入され、コイルばねS2の図2中上端部がフリーピストン4の筒部4b内に挿入されるとともに、コイルばねS2の図2中下端が鍔付ナット9の鍔部9aに形成される環状の窪み9bに挿入されるようになっているので、コイルばねS1,S2の著しい位置ずれが防止されている。このため、これらコイルばねS1,S2で安定的にフリーピストン4に附勢力を作用させることが可能になるとともに、フリーピストン4がハウジング5に対して軸ぶれ等を起こして摺動抵抗が大きくなってしまうことがないようになっている。また、フリーピストン4は、筒部4bを備え、環状溝4cの図2中上下を大内径部5bの内周面へ摺接する摺動部としているので、当該摺動部の軸方向長さの確保が容易で、これによっても、フリーピストン4の軸ぶれが抑制される。
ここで、フリーピストン4が中立位置にある場合、フリーピストン4の環状溝4cと可変オリフィス5fが対向して可変オリフィス5f、環状溝4c及び孔4dを介しタンク内作用室L3と伸側圧力室L40とが連通する。しかし、フリーピストン4がハウジング5における大内径部5bと小内径部5cの境界部分に形成される段差面5g、あるいは、鍔付ナット9の鍔部9aに当接するストロークエンドまで変位すると、フリーピストン4の摺動部と可変オリフィス5fが完全にオーバーラップして、タンク内作用室L3と伸側圧力室L40の連通が遮断されるので、可変オリフィス5fが閉塞される。
つまり、この緩衝器Dの場合、フリーピストン4が中立位置から変位し、可変オリフィス5fの開口全てが環状溝4cに対向する状況から摺動部に対向する状況に移行すると、変位量の増加に伴い可変オリフィス5fの流路面積が徐々に減少し、液体が伸側通路R3を通過する際の抵抗が徐々に増加するようになっている。そして、フリーピストン4がストロークエンドに達する以前に、可変オリフィス5fが完全に摺動部に対向して閉塞され、タンク内作用室L3が固定オリフィス5eのみによって伸側圧力室L40に連通する。このとき、液体が伸側通路R3を通過する際の抵抗が最大となる。
以下、本実施の形態に係る緩衝器Dの作動について説明する。
ロッド6がシリンダ1から退出する緩衝器Dの伸長作動時には、ピストン2で伸側室L1が圧縮されて圧側室L2が拡大し、ロッド退出体積分の液体がシリンダ1内で不足するので、伸側室L1の圧力が高まると同時に圧側室L2の圧力が低下して、伸側室L1と圧側室L2との間、及び、圧側室L2とタンク内作用室L3との間に差圧が生じる。そして、伸側室L1の液体がピストン2に積層される伸側バルブV1を開き、伸側ピストン通路2aを通過して圧側室L2に移動する。さらに、タンク内作用室L3の液体がベース部材3に積層される伸側バルブV3を開き、伸側ベース通路3aを通過して圧側室L2に移動するとともに、伸側通路R3、伸側圧力室L40、圧側圧力室L41及び圧側通路R4からなる見かけ上の流路を介して圧側室L2に移動する。このとき、ロッド退出体積分の液体がタンク内作用室L3から流出するので、摺動隔壁14が図1中下側に押し下げられて気室Gが拡大し、当該気室Gでロッド退出体積分のシリンダ内容積変化を補償できる。
反対に、ロッド6がシリンダ1に進入する緩衝器Dの収縮作動時には、ピストン2で圧側室L2が圧縮されて伸側室L1が拡大し、ロッド進入体積分の液体がシリンダ1内で余剰となるので、圧側室L2の圧力が高まると同時に伸側室L1の圧力が低下して、伸側室L1と圧側室L2との間、及び、圧側室L2とタンク内作用室L3との間に差圧が生じる。そして、圧側室L2の液体がピストン2に積層される圧側バルブV2を開き、圧側ピストン通路2bを通過して伸側室L1に移動する。さらに、圧側室L2の液体がベース部材3に積層される圧側バルブV4を開き、圧側ベース通路3bを通過してタンク内作用室L3に移動するとともに、伸側通路R3、伸側圧力室L40、圧側圧力室L41及び圧側通路R4からなる見かけ上の流路を介してタンク内作用室L3に移動する。このとき、ロッド進入体積分の液体がタンク内作用室L3に流入するので、摺動隔壁14が図1中上側に押し上げられて気室Gが圧縮され、当該気室Gでロッド進入体積分のシリンダ内容積変化を補償できる。
そして、伸縮作動時において緩衝器Dは、液体が第一主通路R1を構成する伸側ピストン通路2aや圧側ピストン通路2bと、第二主通路R2を構成する伸側ベース通路3aや圧側ベース通路3bを通過する際の抵抗に起因する減衰力を発生する。つまり、ピストン2やベース部材3に積層される伸側バルブV1,V3は、緩衝器Dの伸長作動時の伸側減衰力を発生する減衰力発生要素であり、圧側バルブV2,V4は、緩衝器Dの収縮作動時の圧側減衰力を発生する減衰力発生要素である。また、圧側室L2とタンク内作用室L3は、第二主通路R2の他に、伸側通路R3、伸側圧力室L40、圧側圧力室L41及び圧側通路R4からなる見かけ上の流路を介しても連通しており、第二主通路R2と当該見かけ上の流路を流れる液体の流量の合計がロッド出没体積分となる。このため、見かけ上の流路を通過する液体の流量が変化すると、第二主通路R2を通過する液体の流量が変化するので、見かけ上の流路を通過する液体の流量の変化により緩衝器Dの減衰力が変化する。
詳述すると、緩衝器Dの伸縮作動時におけるピストン速度が同じである場合、低周波振動入力時の緩衝器Dの振幅は、高周波振動入力時の緩衝器Dの振幅よりも大きくなる。このように緩衝器Dに入力される振動の周波数が低い場合、振幅が大きいため、伸縮1周期で圧側室L2とタンク内作用室L3を行き交う液体の流量は大きくなる。この流量に略比例して、フリーピストン4が動く変位も大きくなるが、フリーピストン4はばね要素Sで附勢されているため、フリーピストン4の変位が大きくなると、フリーピストン4が受けるばね要素Sからの附勢力も大きくなり、その分、伸側圧力室L40の圧力と圧側圧力室L41の圧力に差圧が生じて、タンク内作用室L3と伸側圧力室L40の差圧及び圧側室L2と圧側圧力室L41の差圧が小さくなり、上記の見かけ上の流路を通過する流量が小さくなる。この見かけ上の流路を通過する流量が小さい分、第二主通路R2を通過する液体の流量が大きくなり、緩衝器Dの伸長作動時には圧側室L2が減圧され、圧縮作動時には圧側室L2が増圧される。よって、緩衝器Dが発生する減衰力が大きいまま維持される。
反対に、緩衝器Dに高周波振動が入力される場合、振幅が低周波振動入力時よりも小さいため、伸縮1周期で圧側室L2とタンク内作用室L3を行き交う液体の流量は小さく、フリーピストン4の動く変位も小さくなる。その分、伸側圧力室L40の圧力と圧側圧力室L41の圧力が略同圧となり、タンク内作用室L3と伸側圧力室L40の差圧及び圧側室L2と圧側圧力室L41の差圧は低周波振動入力時よりも大きくなって、上記の見かけ上の流路を通過する液体の流量が低周波振動入力時よりも増大する。この見かけ上の流路を通過する流量が増大した分は、第二主通路R2を通過する流体の流量が減少することになり、低周波振動入力時に比較して、緩衝器Dの伸長作動時では圧側室L2の減圧度合が小さくなり、圧縮作動時では圧側室L2の増圧度合が小さくなる。すると、緩衝器Dが発生する減衰力は低周波振動入力時の減衰力よりも小さくなる。
ここで、圧側室L2の圧力を基準として、緩衝器Dの伸長作動時におけるタンク内作用室L3と圧側室L2の差圧をPとし、タンク内作用室L3から流出する液体の流量をQとし、上記差圧Pと第二主通路R2を通過する液体の流量Q1との関係である係数をC1とし、タンク内作用室L3と伸側圧力室L40の差圧をP1とし、差圧P1とタンク内作用室L3から伸側圧力室L40に流入する液体の流量Q2との関係である係数をC2とし、圧側室L2と圧側圧力室L41の差圧をP2とし、この差圧P2と圧側圧力室L41から圧側室L2に流出する液体の流量Q2との関係である係数をC3とし、フリーピストン4の受圧面積である断面積をAとし、フリーピストン4の圧力室4に対する変位をXとし、ばね要素Sのばね定数をKとすると、流量Qに対する差圧Pの周波数伝達関数の周波数に対するゲイン特性は、従来例と同じく式(2)で示される特性となり、緩衝器Dは、低周波数域の振動に対しては大きな減衰力を発生し、高周波数域の振動に対しては減衰力を小さくすることができ、緩衝器Dの減衰力の変化を入力振動周波数に依存させることができる。なお、緩衝器Dの圧縮作動時においても上述の伸長作動時と同様に、低周波数域の振動に対しては大きな減衰力を発生し、高周波数領域の振動に対しては減衰力を小さくすることができ、緩衝器Dの減衰力の変化を入力振動周波数に依存させることができる。また、緩衝器Dの減衰特性の設定は、従来の緩衝器と同様に係数C1、C2、C3、ばね要素Sのばね定数K、フリーピストン4の受圧面積Aで設定されるが、各係数C1、C2、C3、ばね定数Kおよびフリーピストン4の受圧面積Aの設定いかんで伸側通路R3や圧側通路R4に設けられる絞り(固定オリフィス5eや可変オリフィス5f)の有無も任意である。
つまり、本実施の形態において、フリーピストン4、圧力室L4、伸側通路R3、圧側通路R4及びばね要素Sを備えて周波数感応部F1が構成されており、当該周波数感応部F1を備えることで、上記したように減衰力の変化を入力振動周波数に依存させることができる。そして、本実施の形態においては、周波数感応部F1がシリンダ1の外側に取り付けられるタンク10内に配置されているので、周波数感応部F1を備える緩衝器Dにおいて、ストローク長を確保したとしていても、基本長(ストローク基準位置にあるときの車体側取付部から車軸側取付部までの長さ)Mを短くすることができ、車両への搭載性を向上させることができる。
また、本実施の形態に係る緩衝器Dでは、リザーバTにおけるタンク内作用室L3と気室Gとを区画する摺動隔壁14は、タンク内作用室L3側に凹部14aを備えており、緩衝器Dが最伸長した際には、ハウジング5の図1中上端が上記凹部14aに進入することを許容しており、タンク10の軸方向長さが大きくなることを抑制している。
また、本実施の形態に係る緩衝器Dでは、ピストン2に積層される伸側バルブV1と圧側バルブV2の圧力流量特性を変えるとともに、ベース部材3に積層される伸側バルブV3と圧側バルブV4の圧力流量特性を同じにして、伸側減衰力を圧側減衰力よりも大きくしており、これにより車両の乗り心地を向上させいる。
ここで、例えば、特開2006−336816号公報や、特開2008−215459号公報に開示のように、周波数感応部を構成する圧力室を伸側室と圧側室に連通させた緩衝器において、ピストンに設けた伸側バルブと圧側バルブの圧力流量特性を変えることで伸側減衰力を圧側減衰力よりも大きくすると、周波数感応部による減衰力低減効果を充分に発揮できなくなる可能性がある。詳述すると、緩衝器が高周波で伸縮を繰り返した場合に、伸側室の圧力が圧側室の圧力よりも高くなる傾向がある。このため、伸側室の圧力が伝播する伸側圧力室の圧力の方が、圧側室の圧力が伝播する圧側圧力室の圧力よりも高くなって、フリーピストンが圧側圧力室側へ偏って変位した状態となる。そして、このようにフリーピストンの変位に偏りが生じると、フリーピストンの圧側圧力室側へのストローク余裕が小さくなって、周波数感応部による減衰力低減効果を充分に発揮できなくなる可能性がある。
しかしながら、本実施の形態においては、車両の乗り心地を良好にするために伸側減衰力と圧側減衰力に差をつけたとしても、ベース部材3に積層される伸側バルブV3と圧側バルブV4の圧力流量特性を同じにすることで、フリーピストン4の変位が伸側圧力室L40側や圧側圧力室L41側の一方に偏ることを抑制できる。このため、本実施の形態においては、伸側減衰力が圧側減衰力よりも大きく設定され、高周波振動が継続して入力される状況下においても、フリーピストン4のストローク余裕を確保することができ、減衰力低減効果を失うことがない。
さらに、本実施の形態において、ロッド6が車体側に連結されるとともにシリンダ1が車軸側に連結されていて、緩衝器Dが正立型に設定されており、周波数感応部F1が車両のばね下に配置されている。このため、フリーピストン4がストロークエンドに達した時の打音がロッド6を介して車体側に伝播され難く、搭乗者が上記打音を知覚し難くなる。
以下、本実施の形態に係る緩衝器Dの作用効果について説明する。
本実施の形態において、緩衝器Dは、タンク10内に摺動自在に挿入されてリザーバTをタンク内作用室L3と気室Gとに区画する摺動隔壁14を備えている。そして、上記タンク内作用室L3には、第二主通路R2が接続されており、上記気室Gには、圧縮された気体が封入されている。
上記構成によれば、タンク内作用室L3が摺動隔壁14を介して気室Gで加圧されているので、第二主通路R2を通ってタンク内作用室L3から圧側室L2に向かう液体の流れに伸側バルブV3で抵抗を与えるようにしても、緩衝器Dの伸長作動時に圧側室L2が負圧となることを抑制できる。このため、上記したように、ベース部材3に積層される伸側バルブV3と圧側バルブV4の圧力流量特性を同じにし易い。
また、本実施の形態において、第二主通路R2は、リザーバTと圧側室L2とを連通する伸側ベース通路3aと圧側ベース通路3bとからなり、上記伸側ベース通路3aの途中には、伸長作動時に開弁して上記リザーバTから上記圧側室L2に向かう流体の流れを許容する伸側バルブV3が設けられており、上記圧側ベース通路3bの途中には、圧縮作動時に開弁して上記圧側室L2から上記リザーバTに向かう流体の流れを許容する圧側バルブV4が設けられている。そして、上記伸側バルブV3と上記圧側バルブV4は、同じ圧力流量特性を持つ。
上記構成によれば、第二主通路R2を通って、リザーバTから圧側室L2へ向かう液体の流れに与える抵抗と、圧側室L2からリザーバTへ向かう液体の流れに与える抵抗を同じにできるので、フリーピストン4の偏りを抑制でき、減衰力低減効果を失うことを防ぐことができる。
また、本実施の形態において、緩衝器Dは、シリンダ1と、このシリンダ1内に摺動自在に挿入されて上記シリンダ1内を伸側室L1と圧側室L2とに区画するピストン2と、一端がこのピストン2に連結されるとともに他端が上記シリンダ1外に延びるロッド6と、上記シリンダ1の外側に取り付けられるタンク10と、このタンク10内に形成されて上記ロッド出没体積分の上記シリンダ内容積変化を補償するリザーバTと、このリザーバTと上記圧側室L2とを区画するベース部材3と、上記伸側室L1と上記圧側室L2とを連通する第一主通路R1と、上記圧側室L2と上記リザーバRとを連通する第二主通路R2と、上記タンク10内に形成される圧力室L4と、この圧力室L4内に移動自在に挿入されて上記圧力室L4を伸側圧力室L40と圧側圧力室L41とに区画するフリーピストン4と、このフリーピストン4の上記圧力室L4に対する変位を抑制する附勢力を発生するばね要素Sと、上記伸側圧力室L40と上記リザーバTとを連通する伸側通路R3と、上記圧側圧力室L41と上記圧側室L2とを連通する圧側通路R4とを備えている。
上記構成によれば、フリーピストン4、圧力室L4、伸側通路R3、圧側通路R4及びばね要素Sを備えて構成される周波数感応部F1を、シリンダ1の外側に配置されるタンク10内に設けているので、緩衝器Dのストローク長を確保したとしても緩衝器Dの基本長Mを短くすることができ、車両への搭載性を向上させることができる。
さらに、本実施の形態においては、第一主通路R1がピストン2に形成されており、このピストン2に第一主通路R1を開閉する伸側バルブV1や圧側バルブV2が積層されているが、第一主通路R1がシリンダ1の外側を通って伸側室L1と圧側室L2とを連通し、第一主通路R1を開閉する伸側バルブV1や圧側バルブV2をシリンダ1外に設けるようにしてもよい。このようにした場合、緩衝器Dの基本長Mを更に短くすることができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態を詳細に説明したが、特許請求の範囲から逸脱することなく改造、変形及び変更を行うことができることは理解すべきである。
D 緩衝器
G 気室
L1 伸側室
L2 圧側室
L3 タンク内作用室
L4 圧力室
L40 伸側圧力室
L41 圧側圧力室
R1 第一主通路
R2 第二主通路
R3 伸側通路
R4 圧側通路
S ばね要素
T リザーバ
V3 伸側バルブ
V4 圧側バルブ
1 シリンダ
2 ピストン
3 ベース部材
3a 伸側ベース通路
3b 圧側ベース通路
4 フリーピストン
6 ロッド
10 タンク
14 摺動隔壁

Claims (3)

  1. シリンダと、
    上記シリンダ内に摺動自在に挿入されて上記シリンダ内を伸側室と圧側室とに区画するピストンと、
    一端が上記ピストンに連結されるとともに他端が上記シリンダ外に延びるロッドと、
    上記シリンダの外側に取り付けられるタンクと、
    上記タンク内に形成されて上記ロッド出没体積分の上記シリンダ内容積変化を補償するリザーバと、
    上記リザーバと上記圧側室とを区画するベース部材と、
    上記伸側室と上記圧側室とを連通する第一主通路と、
    上記圧側室と上記リザーバとを連通する第二主通路と、
    上記タンク内に形成される圧力室と、
    上記圧力室内に移動自在に挿入されて上記圧力室を伸側圧力室と圧側圧力室とに区画するとともに上記伸側圧力室と上記圧側圧力室の連通を断つフリーピストンと、
    上記フリーピストンの上記圧力室に対する変位を抑制する附勢力を発生するばね要素と、
    上記伸側圧力室と上記リザーバとを連通する伸側通路と、
    上記圧側圧力室と上記圧側室とを連通する圧側通路とを備える
    ことを特徴とする緩衝器。
  2. 上記第二主通路は、上記リザーバと上記圧側室とを連通する伸側ベース通路と圧側ベース通路とからなり、
    上記伸側ベース通路の途中には、伸長作動時に開弁して上記リザーバから上記圧側室に向かう流体の流れを許容する伸側バルブが設けられており、
    上記圧側ベース通路の途中には、圧縮作動時に開弁して上記圧側室から上記リザーバに向かう流体の流れを許容する圧側バルブが設けられており、
    上記伸側バルブと上記圧側バルブは、同じ圧力流量特性を持つ
    ことを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
  3. 上記タンク内に摺動自在に挿入されて上記リザーバをタンク内作用室と気室とに区画する摺動隔壁を備えており、
    上記タンク内作用室には、上記第二主通路が接続されており、
    上記気室には、圧縮された気体が封入されている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の緩衝器。
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