JP6462332B2 - タービン動翼及びガスタービン - Google Patents

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Description

本開示は、タービン動翼及びガスタービンに関する。
一般に、ガスタービンは、圧縮機と燃焼器とタービンとを備えており、圧縮機で圧縮した空気と燃料を燃焼器で燃焼させ、その高温高圧の燃焼ガスによってタービンを駆動して動力を得るようになっている。タービンは、ケーシング内に複数のタービン静翼及びタービン動翼が交互に配設された翼列を有する。そして、ケーシング内に導入された燃焼ガスにより、タービン動翼が回転駆動され、該タービン動翼に連結されたロータを回転させる。
このようなタービンにおいては、通常、ケーシングとタービン動翼の熱伸び差等によってラビングが発生しないように、ケーシングとタービン動翼のチップ端との間にクリアランスが設けられている。
しかしながら、ガスタービンの運転時、タービン動翼の腹側と背側の圧力差に起因して、燃焼ガスの主流の一部がこのクリアランスを通って腹側から背側へ仕事をせずに漏れ出てしまう。クリアランスにおけるリーク流れは、タービンの翼列へ仕事をしないだけでなく、クリアランスの出口側でロールアップして縦渦を形成するため、主流とのミキシングにより圧力損失の発生原因となる。クリアランスのリーク流れに起因した損失は、タービン効率低下の主要な要因となっている。
そこで、クリアランスのリーク流れに起因した損失低減を目的として、例えば、特許文献1及び2に示されるように、タービン動翼のチップ端にスキーラリブを設けた構成が知られている。スキーラリブは、タービン動翼のチップ端面の外周に沿って設けられたフェンス状の突起のことであり、スキーラとも呼ばれる。タービン動翼のチップ端にスキーラリブを設けることにより、クリアランスの流路抵抗が増大し、縮流効果によってクリアランスのリーク流量を低減できる。また、特許文献1及び2には、スキーラリブの側面を傾斜させた構成も開示されている。
米国特許第8684691号明細書 特開2011−163123号公報
しかしながら、特許文献1及び2では、スキーラリブを設けることによりある程度の縮流効果は得られるものの、スキーラリブ側面の傾斜面に沿った流体の流れがケーシングの内壁面とスキーラリブの端面との間の隙間を通過する際、該流体の流れの一部がスキーラリブの端面に付着し、端面に沿って流れるため、縮流効果が必ずしも効果的に得られるとは限らない。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、タービン動翼とケーシングとの間のクリアランスを漏れ出るリーク流量を低減し、リーク流れに起因した損失を効果的に抑制し得るタービン動翼及びガスタービンを提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係るタービン動翼は、
タービンに用いられるタービン動翼であって、
腹面及び背面によって形成される翼型を有する翼型部と、
前記タービン動翼の先端面において、前縁側から後縁側に向かって延在する一本以上のスキーラリブと、を備え、
前記スキーラリブのうち少なくとも一本は、前記スキーラリブの延在方向に連なる稜線を有し、
前記先端面に対向する前記タービンのケーシング内壁面と前記先端面の間の隙間は、前記稜線上において極小値を有し、
前記スキーラリブの幅方向における前記稜線の両側において、前記隙間は前記極小値よりも大きくなることを特徴とする。
上記(1)の構成によれば、スキーラリブは、タービンのケーシング内壁面とタービン動翼の先端面との間の隙間が、スキーラリブの延在方向に連なる稜線上において極小値を有するように構成されている。これにより、スキーラリブの稜線とケーシング内壁面との間の隙間を流体が通過する際、縮流効果によって実効的な流路面積が縮小し、リーク流量及びリーク流れに起因した圧損が低減される。よって、リーク流れに起因した損失(クリアランスロス)を低減できる。
さらに、スキーラリブは、稜線の両側において、ケーシング内壁面とタービン動翼の先端面との間の隙間が極小値よりも大きくなるように構成されている。すなわち、スキーラリブは、スキーラリブの稜線の両側において、タービン動翼の先端面とケーシング内壁面との間における極小の隙間を形成する平面を有していない。そのため、スキーラリブの稜線を通過する際にスキーラリブから剥離した流体の流れがスキーラリブの稜線の後流側においてスキーラリブに再付着しようとしても、極小の隙間を形成する平面がスキーラリブの稜線の後流側に存在するわけではないから、流体の流れのスキーラリブへの再付着を抑制できる。これにより、流れの再付着に起因したスキーラリブの縮流効果の低下を抑制し、リーク流れに起因した損失(クリアランスロス)を一層低減できる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、前記スキーラリブのうち少なくとも一本は、腹面側の腹側エッジと、前記腹側エッジよりも背面側に位置する前記稜線との間において、前記腹側エッジから前記稜線に向かって前記隙間を単調減少させる絞り面を有する。
このように、腹側エッジから稜線に向かって前記隙間を単調減少させる絞り面を設けることによって、絞り面に沿って半径方向外方へ向かう流体の流れを形成することができ、縮流効果を高めることができる。なお、半径方向外方とは、タービンの半径方向において内側から外側へ向かう方向をいう。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において、前記スキーラリブのうち少なくとも一本は、背面側の背側エッジと、前記背側エッジよりも腹面側に位置する前記稜線との間において、前記稜線から前記背側エッジに向かって前記隙間を単調増加させる後退面を有する。
この場合、タービン動翼の先端面とケーシング内壁面との間の隙間が背側エッジに向かって単調増加する後退面が稜線から背側エッジにわたって延在することになり、稜線で剥離した流体の流れのスキーラリブ(後退面)への再付着がより一層起こりにくくなる。よって、流れの再付着に起因したスキーラリブの縮流効果の低下を効果的に抑制できる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(3)の何れかの構成において、前記一本以上のスキーラリブは、
腹面側に設けられる第1スキーラリブと、
前記第1スキーラリブと間隔をあけて、背面側に設けられる第2スキーラリブと、を含み、
前記第1スキーラリブ又は前記第2スキーラリブの少なくとも一方が、前記隙間が極小値となる前記稜線を有する。
このように、腹面側及び背面側にそれぞれスキーラリブ(第1スキーラリブ及び第2スキーラリブ)を設けることで、リーク流量の低減効果が向上する。その上、少なくとも一方のスキーラリブが、上記(1)乃至(3)の何れかに記載の稜線を含むようにしたので、上記(1)で述べた理由からも、優れたリーク流量の低減効果を享受することができる。
(5)一実施形態では、上記(4)の構成において、前記第1スキーラリブ及び前記第2スキーラリブは、それぞれ、腹面側の腹側エッジと、前記腹側エッジよりも背面側に位置する前記稜線との間において、前記腹側エッジから前記稜線に向かって前記隙間を単調減少させる絞り面を有する。
上記実施形態では、第1スキーラリブにおいて第1の縮流効果が得られる。第1スキーラリブの絞り面に沿った第1の縮流は第1スキーラリブの稜線の後流側で拡散するが、この拡散した流れの少なくとも一部は第2スキーラリブの絞り面によって捕捉され、第2スキーラリブの絞り面による第2の縮流効果が得られる。こうして、第1スキーラリブ及び第2スキーラリブによって、リーク流量を効果的に低減することが可能となる。
(6)一実施形態では、上記(5)の構成において、前記第2スキーラリブの前記絞り面は、前記第1スキーラリブの前記絞り面に比べて、前記タービン動翼の翼高さ方向において広い範囲に設けられている。
これにより、第1スキーラリブの稜線の後流側で拡散した流れを第2スキーラリブの絞り面においてより広い範囲で捕捉することができ、第2スキーラリブによる縮流効果を高めることができる。
(7)一実施形態では、上記(6)の構成において、前記第1スキーラリブの前記絞り面および前記第2スキーラリブの前記絞り面は、それぞれ、前記ケーシング内壁面に対して傾斜しており、
前記第2スキーラリブの前記絞り面は、前記第1スキーラリブの前記絞り面に比べて、前記ケーシング内壁面に対する傾斜角が大きい。
第1スキーラリブの稜線の後流側で拡散した流れの翼高さ方向における捕捉範囲を広げるためには、第2スキーラリブの絞り面をスキーラリブの幅方向において拡大するか、第2スキーラリブの絞り面のケーシング内壁面に対する傾斜角を大きくするか、という2通りの工夫が考えられる。後者の場合、前者の場合に比べて、第2スキーラリブの絞り面で捕捉した流れを第2スキーラリブの絞り面によって変向し、半径方向外方に向かう速度成分を強めることができる。
この点、上記(7)の構成では、第2スキーラリブの絞り面のケーシング内壁面に対する傾斜角を、第1スキーラリブの絞り面のケーシング内壁面に対する傾斜角よりも大きくしている。よって、第1スキーラリブの絞り面と第2スキーラリブの絞り面とが同一角度でケーシング内壁面に対して傾斜している場合に比べて、第2スキーラリブの絞り面に沿って流れる流体の半径方向外方に向かう速度成分が強くなり、第2スキーラリブによる縮流効果を向上させることができる。
(8)他の実施形態では、上記(5)の構成において、前記第1スキーラリブの前記絞り面および前記第2スキーラリブの前記絞り面は、それぞれ、前記ケーシング内壁面に対して傾斜しており、
前記第2スキーラリブの前記絞り面は、前記第1スキーラリブの前記絞り面と同じ平面上に存在する。
これにより、第1スキーラリブの絞り面で半径方向外側への速度成分を強めた流れを、第1スキーラリブの絞り面と同一平面上に存在する第2スキーラリブの絞り面に送ることができ、第2スキーラリブにおける縮流効果を向上させることができる。
(9)他の実施形態では、上記(4)の構成において、前記第1スキーラリブは、背面側の背側エッジと、前記背側エッジよりも腹面側に位置する前記稜線との間において、前記稜線から前記背側エッジに向かって前記隙間を単調増加させる後退面を有し、
前記第2スキーラリブは、腹面側の腹側エッジと、前記腹側エッジよりも背面側に位置する前記稜線との間において、前記腹側エッジから前記稜線に向かって前記隙間を単調減少させる絞り面を有する。
上記実施形態によれば、第1スキーラリブにおいて稜線の後流側で流体の第1スキーラリブへの再付着を抑制できるため、第1スキーラリブによる第1の縮流効果を高めることができる。また、第1スキーラリブを通過した流れは稜線の後流側で拡散するが、この拡散した流れの少なくとも一部は第2スキーラリブの絞り面によって捕捉され、第2スキーラリブの絞り面による第2の縮流効果を得ることができる。
(10)一実施形態では、上記(9)の構成において、前記第2スキーラリブの前記絞り面は、前記第1スキーラリブの前記後退面に比べて、前記タービン動翼の翼高さ方向において広い範囲に設けられている。
これにより、第1スキーラリブの稜線の後流側で拡散した流れを第2スキーラリブの絞り面においてより広い範囲で捕捉することができ、第2スキーラリブによる縮流効果を高めることができる。
(11)一実施形態では、上記(10)の構成において、前記第1スキーラリブの前記後退面および前記第2スキーラリブの前記絞り面は、それぞれ、前記ケーシング内壁面に対して傾斜しており、
前記第2スキーラリブの前記絞り面は、前記第1スキーラリブの前記後退面に比べて、前記ケーシング内壁面に対する傾斜角の絶対値が大きい。
これにより、第2スキーラリブの絞り面に沿って流れる流体の半径方向外方に向かう速度成分を強めて、第2スキーラリブによる縮流効果を向上させることができる。
(12)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(11)の何れかの構成において、前記スキーラリブのうち少なくとも一本は、前記稜線を含む角部が面取りされている。
これにより、角部の酸化減肉を低減でき、タービン動翼の信頼性を向上させることができる。
(13)本発明の少なくとも一実施形態に係るタービン動翼(上記(1)で述べたものとは別の構成を有するタービン動翼)は、
タービンに用いられるタービン動翼であって、
腹面及び背面によって形成される翼型を有する翼型部と、
前記タービン動翼の先端面のうち背面側又は腹面側の縁部に設けられ、前縁側から後縁側に向かって延在するスキーラリブと、を備え、
前記先端面のうち前記スキーラリブ以外の領域は、前記先端面に対向する前記タービンのケーシング内壁面に対して傾斜しており、
前記領域における前記先端面と前記ケーシング内壁面との間の隙間が、前記スキーラリブの幅方向において、前記スキーラリブから離れるにつれて大きくなるように傾斜していることを特徴とする。
上記(13)の構成によれば、タービン動翼の先端面のうちスキーラリブ以外の領域はケーシング内壁面に対して傾斜しており、スキーラリブから離れるにつれてタービン動翼の先端面とケーシング内壁面との間の隙間が広がるようになっている。
このため、スキーラリブがタービン動翼の先端面のうち背面側の縁部に設けられている場合、スキーラリブよりも腹面側に位置する傾斜面(タービン動翼の先端面のうちスキーラリブ以外の領域)によって、半径方向外方へ向かう流体の流れを形成することができ、スキーラリブにおける縮流効果を高めることができる。したがって、スキーラリブによる高い縮流効果によりリーク流量を低減し、リーク流れに起因した損失(クリアランスロス)を低減できる。
一方、スキーラリブがタービン動翼の先端面のうち腹面側の縁部に設けられている場合、スキーラリブの後流側において、スキーラリブよりも背面側に位置する傾斜面(タービン動翼の先端面のうちスキーラリブ以外の領域)への流れの再付着を抑制できる。よって、流れの再付着に起因したスキーラリブの縮流効果の低下を抑制し、リーク流れに起因した損失(クリアランスロス)を低減できる。
(14)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(13)の何れかの構成において、前記タービンがガスタービンである。
上記(14)の構成を有するタービン動翼によれば、上記(1)又は(13)で述べたように、タービン動翼の先端面とケーシング内壁面との間の隙間を介したリーク流れに起因した損失(クリアランスロス)を低減可能であるため、このタービン動翼の適用対象であるガスタービンの効率を向上させることができる。
(15)本発明の少なくとも一実施形態に係るガスタービンは、
上記(14)の構成を有するタービン動翼が周方向に取り付けられたロータシャフトと、前記ロータシャフトを収容するタービンケーシングと、を有する前記タービンと、
前記タービンケーシング内に形成されて前記タービン動翼が存在する燃焼ガス通路に燃焼ガスを供給するための燃焼器と、
前記タービンによって駆動され、前記燃焼器に供給される圧縮空気を生成するように構成された圧縮機と、を備えることを特徴とする。
上記(15)の構成によれば、上記(14)で述べたタービン動翼を備えるため、ガスタービンの効率を向上させることができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、タービン動翼に設けられたスキーラリブによる高い縮流効果を維持可能である。このため、タービン動翼の先端面とケーシング内壁面との間のクリアランスにおけるリーク流量を低減し、リーク流れに起因した損失(クリアランスロス)を低減できる。
幾つかの実施形態に係るガスタービンを示す概略構成図である。 幾つかの実施形態に係るタービン動翼を示す斜視図である。 図2に示すタービン動翼のX方向矢視図である。 一実施形態におけるタービン動翼のチップ端周辺を示す断面図である。 図4Aの一変形例を示す断面図である。 図4Aの他の変形例を示す断面図である。 図4Aのタービン動翼に関して、スキーラリブの幅方向におけるクリアランス量を示す図である。 図4Bのタービン動翼に関して、スキーラリブの幅方向におけるクリアランス量を示す図である。 他の実施形態におけるタービン動翼のチップ端周辺を示す断面図である。 他の実施形態におけるタービン動翼のチップ端周辺を示す断面図である。 図7Aの一変形例を示す断面図である。 図7Aの他の変形例を示す断面図である。 他の実施形態におけるタービン動翼のチップ端周辺を示す断面図である。 他の実施形態におけるタービン動翼のチップ端周辺を示す断面図である。 図9Aの一変形例を示す断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
最初に、本実施形態に係るガスタービン1について、図1を参照して説明する。なお、図1は、幾つかの実施形態に係るガスタービン1を示す概略構成図である。
図1に示すように、幾つかの実施形態に係るガスタービン1は、圧縮空気を生成するための圧縮機2と、圧縮空気及び燃料を用いて燃焼ガスを発生させるための燃焼器4と、燃焼ガスによって回転駆動されるように構成されたタービン6と、を備える。発電用のガスタービン1の場合、タービン6には不図示の発電機が連結され、タービン6の回転エネルギーによって発電が行われるようになっている。
ガスタービン1における各部位の具体的な構成例について説明する。
圧縮機2は、圧縮機車室10と、圧縮機車室10の入口側に設けられ、空気を取り込むための空気取入口12と、圧縮機車室10及び後述するタービン車室22を共に貫通するように設けられたロータシャフト8と、圧縮機車室10内に配置された各種の翼と、を備える。各種の翼は、空気取入口12側に設けられた入口案内翼14と、圧縮機車室10側に固定された複数の圧縮機静翼16と、圧縮機静翼16に対して交互に配列されるようにロータシャフト8に植設された複数の圧縮機動翼18と、を含む。なお、圧縮機2は、不図示の抽気室等の他の構成要素を備えていてもよい。このような圧縮機2において、空気取入口12から取り込まれた空気は、複数の圧縮機静翼16及び複数の圧縮機動翼18を通過して圧縮されることで圧縮空気が生成される。そして、圧縮空気は圧縮機2から後段の燃焼器4に送られる。
燃焼器4は、ケーシング(燃焼器車室)20内に配置される。図1に示すように、燃焼器4は、ケーシング20内にロータシャフト8を中心として環状に複数配置されていてもよい。燃焼器4には燃料と圧縮機2で生成された圧縮空気とが供給され、燃料を燃焼させることによって、タービン6の作動流体である高温高圧の燃焼ガスを発生させる。そして、燃焼ガスは燃焼器4から後段のタービン6に送られる。
タービン6は、タービン車室(ケーシング)22と、タービン車室22内に配置された各種のタービン翼と、を備える。各種のタービン翼は、タービン車室22側に固定された複数のタービン静翼24と、タービン静翼24に対して交互に配列されるようにロータシャフト8に植設された複数のタービン動翼26と、を含む。タービン動翼26は、タービン静翼24とともにタービン車室22内を流れる高温高圧の燃焼ガスから回転駆動力を発生させるように構成される。この回転駆動力はロータシャフト8に伝達される。なお、タービン動翼26の具体的な構成例については後述する。また、タービン6は、出口案内翼等の他の構成要素を備えていてもよい。上記構成を有するタービン6においては、燃焼ガスが複数のタービン静翼24及び複数のタービン動翼26を通過することでロータシャフト8が回転駆動する。これにより、ロータシャフト8に連結された発電機が駆動されるようになっている。
タービン車室22の下流側には、排気車室28を介して排気室29が連結されている。タービン6を駆動した後の燃焼ガスは、排気車室28及び排気室29を通って外部へ排出される。
ここで、図2及び図3を参照して、タービン動翼26の構成例について説明する。なお、図2は、幾つかの実施形態に係るタービン動翼26を示す斜視図である。図3は、図2に示すタービン動翼26のX方向矢視図である。
図2に示すように、一実施形態に係るタービン動翼26は、タービン6(図1参照)に用いられ、ロータシャフト8(図1参照)の外周面に沿って周方向に等間隔で複数設けられる。タービン動翼26は、ロータシャフト8側から半径方向外方へ向けて延在するように配置される。なお、本実施形態において、半径方向外方とは、ロータシャフト8の回転軸を中心としたタービン6の半径方向内側(ロータシャフト8側)から外側(ケーシング22側)へ向かう方向をいう。この実施形態におけるタービン動翼26は、シュラウドを有しないフリースタンディング型の翼である。タービン動翼26は、プラットフォーム37上に立設されている。プラットフォーム37の基部(プラットフォーム37を挟んでタービン動翼26とは反対側)には、ロータシャフト8に固定される嵌め込み部38が設けられている。
一実施形態に係るタービン動翼26は、翼型を有する翼型部30と、タービン動翼26のチップ端に設けられたスキーラリブ40と、を備える。なお、チップ端とは、タービン動翼26における半径方向外側の端部のことである。
翼型部30は、比較的高圧な燃焼ガスが流れる腹面(圧力面)31と、腹面31よりも低圧な燃焼ガスが流れる背面(負圧面)32と、さらに前縁33及び後縁34と、を有する。タービン動翼26に対して主として仕事をする燃焼ガス流れ(以下、主流という)の方向において、前縁33は翼型部30の上流側の端部であり、後縁34は翼型部30の下流側の端部である。
タービン動翼26の半径方向外側の端部には、ケーシング22の内壁面に対向する先端面35が形成されている。なお、タービン動翼26の先端面35は、翼型部30で形成される部位およびスキーラリブ40で形成される部位を含む。また、先端面35は、ケーシング22の内壁面23に対して、平行に又は傾斜して対向している領域を含む。
スキーラリブ40は、タービン動翼26の先端面35において、前縁33側から後縁34側に向かって延在するように、タービン動翼26に少なくとも一本設けられている。すなわち、スキーラリブ40は、タービン動翼26のチップ端において、半径方向外方へ向かって延びるフェンス状の突起のことである。図2に示す例では、スキーラリブ40は、翼型部30の外周に沿うように、該翼型部30の全周に亘って連続して一本設けられている。ただし、スキーラリブ40は、翼型部30の全周に亘って設けられた構成に限定されるものではなく、翼型部30の外周に沿った部位以外に設けられてもよいし、翼型部30の外周に沿って部分的に1本または2本以上設けられていてもよい。例えば、スキーラリブ40は、腹面31及び背面32のそれぞれに沿って一本ずつ設けられていてもよいし、腹面31又は背面32の何れか一方に沿って一本のみ設けられていてもよいし、あるいは、翼型部30の全周に亘って連続して一本設けられるとともに翼型部30の中央を横切るようにさらにもう一本設けられていてもよい。
また、スキーラリブ40の側面は、翼型部30の軸線方向に延在していてもよい。すなわち、スキーラリブ40が翼型部30の腹面31及び背面32に沿って設けられる場合、スキーラリブ40の外周側の側面は、腹面31及び背面32と同一の面をなすように形成される。
上記構成を有するタービン動翼26のチップ端においては、通常、腹面31と背面32との圧力差によって、ケーシング22の内壁面23とタービン動翼26の先端面35との間のクリアランス(隙間)100を通って主流の一部が腹面31側から背面32側へ向けて漏れ出るリーク流れ102が生じる(図2参照)。そこで、上記構成のスキーラリブ40を設けることにより、タービン動翼26の先端面35とケーシング22の内壁面23との間のクリアランス100が小さくなってこの領域における流路抵抗が増大し、縮流効果によってクリアランス100のリーク流量を低減できる。
幾つかの実施形態に係るタービン動翼26は、スキーラリブ40による縮流効果を高く維持するために、図4乃至図9の何れかに示す構成をさらに備えている。なお、図4A〜図4C、図6、図7A〜図7C、図8、図9A及び図9Bは、それぞれ、各実施形態におけるタービン動翼26のチップ端周辺を示す断面図である。各断面は、図2に示すタービン動翼26のY−Y線断面に相当する。
各実施形態を表す図4乃至図9において、同一の部材については同一の符号を付している。ただし、同一の部材であっても各実施形態においてその構成が部分的に相違する場合もあり、相違点については各実施形態ごとに後に説明する。
図4乃至図8に示す各実施形態における共通の構成として、上記タービン動翼26におけるスキーラリブ40は、腹面31側に設けられる第1スキーラリブ42と、該第1スキーラリブ42と間隔をあけて、背面32側に設けられる第2スキーラリブ44と、を含んでいる。なお、図9に示す実施形態については後述する。
第1スキーラリブ42又は第2スキーラリブ44の少なくとも一方のスキーラリブ40(以下、スキーラリブ40(42,44)と記載する)は、その延在方向に連なる稜線43,45を有している。この稜線43,45において、ケーシング22の内壁面23とタービン動翼26の先端面35の間の隙間(クリアランス)100は極小値を有し、スキーラリブ40(42,44)の幅方向(以下、単に幅方向と呼ぶ)における稜線43,45の両側において、隙間100は極小値よりも大きくなる。ただし、例えば、図4Aに示す第2スキーラリブ44や図4B及び図4Cに示す第1スキーラリブ42のように、稜線43,45を有しないスキーラリブ40(42,44)については、上記構成を備えていなくてもよい。
なお、スキーラリブ42,44の外周側の側面が、腹面31又は背面32と同一の面をなし、且つ、スキーラリブ42,44の外周側の側面上に稜線43,45が設けられている場合、幅方向における稜線43,45の外周側には隙間100は存在しないことになるが、本実施形態に係るタービン動翼26は、この構成も含む。例えば、図4Bにおいて、第2スキーラリブ44の外周側の側面は背面32と同一の面をなし、第2スキーラリブ44の稜線45は外周側の側面上に設けられている。この場合、稜線45の外周側(図面において右側)には隙間100は存在しないが、本実施形態に係るタービン動翼26はこの構成をも含むものである。
上記実施形態によれば、スキーラリブ40(42,44)は、ケーシング22の内壁面23とタービン動翼26の先端面35との間の隙間100が、スキーラリブ40(42,44)の延在方向に連なる稜線43,45上において極小値を有するように構成されている。これにより、スキーラリブ40(42,44)の稜線43,45とケーシング22の内壁面23との間の隙間100を流体が通過する際、縮流効果によって実効的な流路面積が縮小し、リーク流量及びリーク流れ102(図3参照)に起因した圧損が低減される。よって、リーク流れ102に起因した損失(クリアランスロス)を低減できる。
さらに、スキーラリブ40(42,44)は、稜線43,45の両側において、ケーシング22の内壁面23とタービン動翼26の先端面35との間の隙間100が極小値よりも大きくなるように構成されている。すなわち、スキーラリブ40(42,44)は、スキーラリブ40(42,44)の稜線43,45の両側において、タービン動翼26の先端面35とケーシング22の内壁面23との間における極小の隙間100を形成する平面を有していない。そのため、稜線43,45を通過する際にスキーラリブ40(42,44)から剥離した流体の流れが、稜線43,45の後流側においてスキーラリブ40(42,44)に再付着しようとしても、極小の隙間100を形成する平面が稜線43,45の後流側に存在するわけではないから、流体の流れのスキーラリブ40(42,44)への再付着を抑制できる。これにより、流れの再付着に起因したスキーラリブ40(42,44)の縮流効果の低下を抑制し、リーク流れ102に起因した損失(クリアランスロス)を一層低減できる。なお、後流側とは、タービン動翼26の先端面35とケーシング22の内壁面23との間を通過する気体の流れ方向(リーク流れ方向)における下流側を意味する。
例えば、極小の隙間100が幅方向に続くような平面がスキーラリブ40(42,44)に設けられている場合、隙間100に流入した時点で流体の流れには半径方向外方への速度成分が含まれているが、隙間100を通過する際に、流体の流れは、スキーラリブ40(42,44)の前記平面が近くに存在することから該平面に引き寄せられ、該平面に対して平行に流れるため、半径方向外方への速度成分が弱まる。そのため、スキーラリブ40(42,44)による縮流効果が低減してしまう。
この点、上記実施形態によれば、稜線43,45の両側に、極小の隙間100が幅方向に続くような平面が存在しないため、流体の流れが前記平面に引き寄せられて半径方向外方への速度成分が弱まることがなく、よってスキーラリブ40(42,44)による高い縮流効果を維持できる。
また、腹面31側及び背面32側にそれぞれ第1スキーラリブ42及び第2スキーラリブ44を設けることで、リーク流量の低減効果が向上する。その上、スキーラリブ40(42,44)が、稜線43,45を含むようにしたので、優れたリーク流量の低減効果を享受することができる。
幾つかの実施形態では、スキーラリブ40(42,44)は、腹面31側の腹側エッジ51,55と、腹側エッジ51,55よりも背面32側に位置する稜線43,45との間において、腹側エッジ51,55から稜線43,45に向かって隙間100を単調減少させる絞り面53,57を有する。
具体的には、スキーラリブ40(42,44)は、幅方向において稜線43,45よりも腹面31側に腹側エッジ51,55を有している。例えば、第1スキーラリブ42の腹側エッジ51は、第1スキーラリブ42の外周側の側面と先端面35との境界の縁部(角部)である。なお、この場合、第1スキーラリブ42の外周側の側面は、翼型部30の腹面31と同一面をなしている。あるいは、第2スキーラリブ44の腹側エッジ55は、第2スキーラリブ44の内周側の側面と、先端面35との境界の縁部(角部)である。但し、腹側エッジ51,55は、スキーラリブ40(42,44)の側面上に設けられた構成に限定されるものではない。
また、スキーラリブ40(42,44)は、腹側エッジ51,55から稜線43,45に向かって、ケーシング22の内壁面23とタービン動翼26の先端面35との間の隙間100を単調減少する絞り面53,57を有している。例えば、絞り面53,57は、図示されるように断面が直線状の傾斜面であってもよいし、図示されないが断面が曲率を有した湾曲面(半径方向外方に凸または半径方向内方に凸の湾曲面)であってもよい。
このように、腹側エッジ51,55から稜線43,45に向かって隙間100を単調減少させる絞り面53,57を設けることによって、絞り面53,57に沿って半径方向外方へ向かう流体の流れを形成することができ、縮流効果を高めることができる。
幾つかの実施形態では、第1スキーラリブ42又は第2スキーラリブ44の少なくとも一方のスキーラリブ40は、背面32側の背側エッジ52,56と、背側エッジ52,56よりも腹面31側に位置する稜線43,45との間において、稜線43,45から背側エッジ52,56に向かって隙間100を単調増加させる後退面54を有する。
この場合、タービン動翼26の先端面35とケーシング22の内壁面23との間の隙間100が背側エッジ52,56に向かって単調増加する後退面54が稜線43,45から背側エッジ52,56にわたって延在することになり、稜線43,45で剥離した流体の流れの後退面54への再付着がより一層起こりにくくなる。よって、流れの再付着に起因したスキーラリブ40(42,44)の縮流効果の低下を効果的に抑制できる。
具体的には、スキーラリブ40(42,44)は、幅方向において稜線43,45よりも背面32側に背側エッジ52,56を有している。例えば、第1スキーラリブ42の背側エッジ52は、第1スキーラリブ42の内周側の側面と先端面35との境界の縁部(角部)である。あるいは、第2スキーラリブ44の背側エッジ56は、第2スキーラリブ44の外周側の側面と、先端面35との境界の縁部(角部)である。なお、この場合、第2スキーラリブ44の外周側の側面は、翼型部30の背面32と同一面をなしている。但し、背側エッジ52,56は、スキーラリブ40(42,44)の側面上に設けられた構成に限定されるものではない。
また、スキーラリブ40(42,44)は、背側エッジ52,56から稜線43,45に向かって、ケーシング22の内壁面23とタービン動翼26の先端面35との間の隙間100を単調増加する後退面54を有している。例えば、後退面54は、図示されるように断面が直線状の傾斜面であってもよいし、図示されないが断面が曲率を有した湾曲面(半径方向外方に凸または半径方向内方に凸の湾曲面)であってもよい。図示した例では、図6及び図8において、第1スキーラリブ42が後退面54を有する構成を示しているが、第2スキーラリブ44が後退面を有していてもよい。
上記タービン動翼26は、以下の構成をさらに備えていてもよい。
一実施形態において、タービン動翼26の先端面35の上面視において、スキーラリブ40(42,44)の絞り面53,57又は後退面54のうち少なくとも一部(スキーラリブ延在方向における少なくとも一部の領域)の法線がリーク流れ102に沿っている。
これにより、スキーラリブ40(42,44)に向かってくるリーク流れ102に絞り面53,57又は後退面54を正対させ、絞り面53,57又は後退面54によるリーク流量低減作用を効果的に発揮させることができる。
なお、他の実施形態では、タービン動翼26の先端面35の上面視において、スキーラリブ40(42,44)の絞り面53,57又は後退面54のうち少なくとも一部の法線が、スキーラリブ延在方向の位置によらず同一方向を向いている。
この場合、スキーラリブ40(42,44)の絞り面53,57又は後退面54の加工が容易である。
また、一実施形態において、スキーラリブ40(42,44)の外表面に、熱遮蔽コーティング(Thermal Barrier Coating:TBC)が施工されていてもよい。その場合、スキーラリブ40(42,44)の外表面の全体にTBCが施工されていてもよいし、スキーラリブ40(42,44)の外表面の一部、例えば絞り面53,57又は後退面54に、TBCが施工されていてもよい。
以下、図4乃至図8に示す実施形態の各々について、具体的に説明する。
図4Aは、一実施形態におけるタービン動翼26のチップ端周辺を示す断面図である。図4Bは、図4Aの一変形例を示す断面図である。図4Cは、図4Aの他の変形例を示す断面図である。図5Aは、図4Aのタービン動翼26に関して、スキーラリブ40(42,44)の幅方向におけるクリアランス量を示す図である。図5Bは、図4Bのタービン動翼26に関して、スキーラリブ40(42,44)の幅方向におけるクリアランス量を示す図である。
図4Aに示す実施形態では、第1スキーラリブ42が、腹面31側の腹側エッジ51と、腹側エッジ51よりも背面32側に位置する稜線43との間において、腹側エッジ51,から稜線43に向かって隙間100を単調減少させる絞り面53を有する。なお、同図に示す例では、第1スキーラリブ42の背側エッジ52が稜線43に一致している。第2スキーラリブ44は、稜線や絞り面を有しない。
この実施形態によれば、第1スキーラリブ42及び第2スキーラリブ44において縮流効果が得られるとともに、第1スキーラリブ42が絞り面53を有するので、絞り面53に沿って半径方向外方へ向かう流体の流れを形成することができ、縮流効果を高めることができる。
図4Bに示す実施形態では、第2スキーラリブ44が、腹面31側の腹側エッジ55と、腹側エッジ55よりも背面32側に位置する稜線45との間において、腹側エッジ55,から稜線45に向かって隙間100を単調減少させる絞り面57を有する。なお、同図に示す例では、第2スキーラリブ44の背側エッジ56が稜線45に一致している。第1スキーラリブ42は、稜線や絞り面を有しない。
この実施形態によれば、第1スキーラリブ42及び第2スキーラリブ44において縮流効果が得られるとともに、第2スキーラリブ44が絞り面57を有するので、絞り面57に沿って半径方向外方へ向かう流体の流れを形成することができ、縮流効果を高めることができる。
図4Cに示す実施形態では、第2スキーラリブ44が、腹面31側の腹側エッジ55と、腹側エッジ55よりも背面32側に位置する稜線45との間において、腹側エッジ55,から稜線45に向かって隙間100を単調減少させる絞り面57を有する。さらに第2スキーラリブ44は、稜線45を含む角部が面取りされている。なお、第2スキーラリブ44の稜線45を含まない角部も面取りされていてもよいし、第1スキーラリブ42の角部も面取りされていてもよい。
これにより、第1スキーラリブ42又は第2スキーラリブ44の角部の酸化減肉を低減でき、タービン動翼26の信頼性を向上させることができる。
図5A及び図5Bに示すグラフでは、スキーラリブ40(42,44)の幅方向位置において、腹面31の位置、すなわち第1スキーラリブ42の腹側エッジ51の位置を0とし、第1スキーラリブ42の背側エッジ52の位置をxとし、第2スキーラリブ44の腹側エッジ55の位置をxとし、第2スキーラリブ44の背側エッジ56の位置をxとして、幅方向におけるクリアランス量を表している。
図5Aは、第1スキーラリブ42の背側エッジ52に稜線43が設けられたタービン動翼26(図4A参照)のクリアランス量を示しており、稜線43の位置xにおいて、タービン動翼26の先端面35とケーシング22の内壁面23との間のクリアランス量が極小値Clmとなっている。図5Bは、第2スキーラリブ44の背側エッジ56に稜線45が設けられたタービン動翼26(図4B参照)のクリアランス量を示しており、稜線45の位置xにおいて、タービン動翼26の先端面35とケーシング22の内壁面23との間のクリアランス量が極小値Clmとなっている。なお、Cは、稜線43,45を含む絞り面53,57のうちケーシング22の内壁面23と最も離れた位置におけるクリアランス量である。
ここで、本明細書において、極小値Clmとは、位置x(又はx)におけるクリアランス量C(x)と、その近傍の任意の位置xにおけるクリアランス量C(x)とが、C(x)>C(x)の関係を満たすときのクリアランス量C(x)をいう。そのため、例えば図7Cに示すように、第1スキーラリブ42の稜線43の位置におけるクリアランス量が、第2スキーラリブ44の稜線45の位置におけるクリアランス量よりも大きい場合であっても、稜線43,45の各位置にて、クリアランス100は上記のように定義された極小値をとるため、稜線43,45の両方において、縮流効果を高める効果が期待できる。
図6は、他の実施形態におけるタービン動翼のチップ端周辺を示す断面図である。
図6に示す実施形態では、第1スキーラリブ42が、背面32側の背側エッジ52と、背側エッジ52よりも腹面31側に位置する稜線43との間において、稜線43から背側エッジ52に向かって隙間100を単調増加させる後退面54を有する。第2スキーラリブ44は、稜線や絞り面を有しない。
この実施形態によれば、第1スキーラリブ42及び第2スキーラリブ44において縮流効果が得られるとともに、第1スキーラリブ42が後退面54を有するので、稜線43で剥離した流体の流れの後退面54への再付着がより一層起こりにくくなる。よって、流れの再付着に起因した縮流効果の低下を効果的に抑制できる。
図7A〜図7Cに示す実施形態では、第1スキーラリブ42及び第2スキーラリブ44は、それぞれ、腹面31側の腹側エッジ51,55と、腹側エッジ51,55よりも背面32側に位置する稜線43,45との間において、腹側エッジ51,55から稜線43,45に向かって隙間100を単調減少させる絞り面53,57を有する。
上記実施形態によれば、第1スキーラリブ42において第1の縮流効果が得られる。第1スキーラリブ42の絞り面53に沿った第1の縮流は第1スキーラリブ42の稜線43の後流側で拡散するが、この拡散した流れの少なくとも一部は第2スキーラリブ44の絞り面57によって捕捉され、第2スキーラリブ44の絞り面57による第2の縮流効果が得られる。こうして、第1スキーラリブ42及び第2スキーラリブ44によって、リーク流量を効果的に低減することが可能となる。
図7Aに示す実施形態によれば、スキーラリブ40の幅方向において、第1スキーラリブ42の稜線43の位置におけるクリアランス量と、第2スキーラリブ44の稜線45の位置におけるクリアランス量とは一致しており、クリアランス量は極小値Clmとなっている。
また、ケーシング22の内壁面23に対する第1スキーラリブ42の絞り面53の角度θと、ケーシング22の内壁面23に対する第2スキーラリブ44の絞り面57の角度θとが、同一である。
図7Bに示す一変形例では、第2スキーラリブ44の絞り面57は、第1スキーラリブ42の絞り面53に比べて、タービン動翼26の翼高さ方向において広い範囲に設けられている。
これにより、第1スキーラリブ42の稜線43の後流側で拡散した流れを第2スキーラリブ44の絞り面57においてより広い範囲で捕捉することができ、第2スキーラリブ44による縮流効果を高めることができる。
この場合、第1スキーラリブ42の絞り面53および第2スキーラリブ44の絞り面57は、それぞれ、ケーシング22の内壁面23に対して傾斜しており、ケーシング22の内壁面23に対する、第2スキーラリブ44の絞り面57の角度θは、第1スキーラリブ42の絞り面53の角度θに比べて大きくてもよい。
これにより、第1スキーラリブ42の絞り面53と第2スキーラリブ44の絞り面57とが同一角度でケーシング22の内壁面23に対して傾斜している場合に比べて、第2スキーラリブ44の絞り面57に沿って流れる流体の半径方向外方に向かう速度成分が強くなり、第2スキーラリブ44による縮流効果を向上させることができる。なお、背面32側に設けられた第2スキーラリブ44は、高温の燃焼ガスと冷却空気とが混合して温度が低下しているため、第2スキーラリブ44の絞り面57の角度θを大きくしても第2スキーラリブ44の稜線43周辺の酸化減肉のリスクは小さい。
図7Cに示す他の変形例では、第1スキーラリブ42の絞り面53および第2スキーラリブ44の絞り面57は、それぞれ、ケーシング22の内壁面23に対して角度θおよび角度θを有するように傾斜している。また、第2スキーラリブ44の絞り面57は、第1スキーラリブ42の絞り面53と同じ平面M上に存在する。すなわち、第1スキーラリブ42の絞り面53の角度θと、第2スキーラリブ44の絞り面57の角度θとが同一であり、且つ、第1スキーラリブ42の絞り面53の翼高さ方向位置が第2スキーラリブ44の絞り面57の翼高さ方向位置よりも低く(すなわち第1スキーラリブ42の絞り面53は第2スキーラリブ44の絞り面57よりも内壁面23から離れている)、絞り面53及び絞り面57が同一の平面M上に存在する。
これにより、第1スキーラリブ42の絞り面53で半径方向外側への速度成分を強めた流れを、第1スキーラリブ42の絞り面53と同一の平面M上に存在する第2スキーラリブ44の絞り面57に送ることができ、第2スキーラリブ44における縮流効果を向上させることができる。
図8は、他の実施形態におけるタービン動翼26のチップ端周辺を示す断面図である。
図8に示す実施形態において、第1スキーラリブ42は、背面32側の背側エッジ52と、背側エッジ52よりも腹面31側に位置する稜線43との間において、稜線43から背側エッジ52に向かって隙間100を単調増加させる後退面54を有する。また、第2スキーラリブ44は、腹面31側の腹側エッジ55と、腹側エッジ55よりも背面32側に位置する稜線45との間において、腹側エッジ55から稜線45に向かって隙間100を単調減少させる絞り面57を有する。すなわち、第1スキーラリブ42の後退面54と、第2スキーラリブ44の絞り面57とが角度を有するように対向して配置される。この場合、ケーシング22の内壁面23に対する第1スキーラリブ42の後退面54の角度θと、ケーシング22の内壁面23に対する第2スキーラリブ44の絞り面57の角度θとは同一であってもよいし、異なってもよい。
上記実施形態によれば、第1スキーラリブ42において稜線43の後流側で流体の第1スキーラリブ42への再付着を抑制できるため、第1スキーラリブ42による第1の縮流効果を高めることができる。また、第1スキーラリブ42を通過した流れは稜線43の後流側で拡散するが、この拡散した流れの少なくとも一部は第2スキーラリブ44の絞り面57によって捕捉され、第2スキーラリブ44の絞り面57による第2の縮流効果を得ることができる。
また、第2スキーラリブ44の絞り面57は、第1スキーラリブ42の後退面54に比べて、タービン動翼26の翼高さ方向において広い範囲に設けられていてもよい。
これにより、第1スキーラリブ42の稜線43の後流側で拡散した流れを第2スキーラリブ44の絞り面57においてより広い範囲で捕捉することができ、第2スキーラリブ44による縮流効果を高めることができる。
さらに、第1スキーラリブ42の後退面54および第2スキーラリブ44の絞り面57は、それぞれ、ケーシング22の内壁面23に対して傾斜しており、第2スキーラリブ44の絞り面57は、第1スキーラリブ42の後退面54に比べて、ケーシング22の内壁面23に対する傾斜角の絶対値が大きくてもよい。すなわち、第2スキーラリブ44の絞り面57の角度θは、第1スキーラリブ42の後退面54の角度θより大きくてもよい。
これにより、第2スキーラリブ44の絞り面57に沿って流れる流体の半径方向外方に向かう速度成分を強めて、第2スキーラリブ44による縮流効果を向上させることができる。なお、背面32側に設けられた第2スキーラリブ44は、高温の燃焼ガスと冷却空気とが混合して温度が低下しているため、第2スキーラリブ44の絞り面57の傾斜角度(θ)を大きくしても第2スキーラリブ44の稜線43周辺の酸化減肉のリスクは小さい。
上述した図4乃至図8に示される実施形態とは別の実施形態として、タービン動翼26は、図9に示す構成を備えていてもよい。もちろん、タービン動翼26は、図4乃至図8に示す実施形態と、図9に示す実施形態とを組み合わせた構成を有していてもよい。なお、9Aは、他の実施形態におけるタービン動翼のチップ端周辺を示す断面図である。図9Bは、図9Aの一変形例を示す断面図である。
図9Aに示す実施形態では、タービン動翼26は、該タービン動翼26の先端面35のうち腹面31側の縁部61に設けられ、前縁33側から後縁34側に向かって延在する少なくとも一本のスキーラリブ40を備える。先端面35のうちスキーラリブ40以外の領域には、先端面35に対向するケーシング22の内壁面23に対して傾斜した傾斜面63が形成されている。また、傾斜面63における先端面35とケーシング22の内壁面23との間の隙間100が、スキーラリブ40の幅方向において、スキーラリブ40から離れるにつれて大きくなるように傾斜している。
これにより、スキーラリブ40の後流側において、スキーラリブ40よりも背面32側に位置する傾斜面(タービン動翼26の先端面のうちスキーラリブ以外の領域)63への流れの再付着を抑制できる。よって、流れの再付着に起因したスキーラリブ40の縮流効果の低下を抑制し、リーク流れ102に起因した損失(クリアランスロス)を低減できる。
図9Bに示す実施形態では、タービン動翼26は、該タービン動翼26の先端面35のうち背面32側の縁部62に設けられ、前縁33側から後縁34側に向かって延在するスキーラリブ40を備える。先端面35のうちスキーラリブ40以外の領域には、先端面35に対向するケーシング22の内壁面23に対して傾斜した傾斜面64が形成されている。また、傾斜面64における先端面35とケーシング22の内壁面23との間の隙間が、スキーラリブ40の幅方向において、スキーラリブ40から離れるにつれて大きくなるように傾斜している。
これにより、スキーラリブ40よりも腹面31側に位置する傾斜面(タービン動翼26の先端面のうちスキーラリブ以外の領域)64によって、半径方向外方へ向かう流体の流れを形成することができ、スキーラリブ40における縮流効果を高めることができる。したがって、スキーラリブ40による高い縮流効果によりリーク流量を低減し、リーク流れ102に起因した損失(クリアランスロス)を低減できる。
幾つかの実施形態では、図4乃至図9に示すタービン動翼26がガスタービン1(図1参照)に適用される。
上述した各実施形態に係るタービン動翼26によれば、タービン動翼26の先端面35とケーシング22の内壁面23との間の隙間100を介したリーク流れ102に起因した損失(クリアランスロス)を低減可能であるため、このタービン動翼26の適用対象であるガスタービン1の効率を向上させることができる。
幾つかの実施形態では、図1に示すガスタービン1が、図4乃至図9に示すタービン動翼26を備える。すなわち、図1に示すように、ガスタービン1は、上記タービン動翼26が周方向に複数取り付けられたロータシャフト8と、ロータシャフト8を収容するケーシング(タービンケーシング)22と、を有するタービン6と、ケーシング22内に形成されてタービン動翼26が存在する燃焼ガス通路に燃焼ガスを供給するための燃焼器4と、タービン6によって駆動され、燃焼器4に供給される圧縮空気を生成するように構成された圧縮機2と、を備える。
上述した各実施形態に係るタービン動翼26によれば、タービン動翼26の先端面35とケーシング22の内壁面23との間の隙間100を介したリーク流れ102に起因した損失(クリアランスロス)を低減可能であるため、上記ガスタービン1の効率を向上させることができる。
上述したように、本発明の実施形態によれば、タービン動翼26に設けられたスキーラリブ40(42,44)による高い縮流効果を維持可能である。このため、タービン動翼26の先端面35とケーシング22の内壁面23との間のクリアランス100におけるリーク流量を低減し、リーク流れ102に起因した損失(クリアランスロス)を低減できる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
例えば、上記実施形態では、スキーラリブ40(42,44)の稜線43,45が、スキーラリブ40の側面上に設けられた構成を例示したが、稜線43,45の位置はこれに限定されるものではない。例えば、稜線43,45は、スキーラリブ40(42,44)の幅方向中央領域に設けられ、稜線43,45を中心として幅方向両側に絞り面および後退面がそれぞれ設けられてもよい。この場合、スキーラリブ40(42,44)は、その断面(図2のY−Y方向断面)において中央領域の稜線43,45が半径方向外側に突出した山型形状となる。
あるいは、上記実施形態では、スキーラリブ40(42,44)は、該稜線43,45が一本で、且つ、先端面35が絞り面又は後退面からなる一つの傾斜面のみで形成された構成を例示したが、先端面35の構成はこれに限定されるものではない。例えば、先端面35には、段差部が設けられていてもよいし、一本のスキーラリブ40(42,44)に対して複数の稜線が設けられていてもよい。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
1 ガスタービン
2 圧縮機
4 燃焼器
6 タービン
8 ロータシャフト
10 圧縮機車室
16 圧縮機静翼
18 圧縮機動翼
20 ケーシング(燃焼器車室)
22 ケーシング(タービン車室)
23 内壁面
24 タービン静翼
26 タービン動翼
28 排気車室
30 翼型部
31 腹面
32 背面
33 前縁
34 後縁
35 先端面
40 スキーラリブ
42 第1スキーラリブ
43,45 稜線
44 第2スキーラリブ
51,55 腹側エッジ
52,56 背側エッジ
53,57 絞り面
54 後退面
61,62 縁部
63,64 傾斜面
100 隙間(クリアランス)
102 リーク流れ

Claims (15)

  1. タービンに用いられるタービン動翼であって、
    腹面及び背面によって形成される翼型を有する翼型部と、
    前記タービン動翼の先端面において、前縁側から後縁側に向かって延在する一本以上のスキーラリブと、を備え、
    前記スキーラリブのうち少なくとも一本は、前記スキーラリブの延在方向に連なる稜線を有し、
    前記先端面に対向する前記タービンのケーシング内壁面と前記先端面の間の隙間は、前記稜線上において極小値を有し、
    前記スキーラリブの幅方向における前記稜線の両側において、前記隙間は前記極小値よりも大きくなるとともに、
    前記スキーラリブのうち少なくとも一本は、腹面側の腹側エッジと、前記腹側エッジよりも背面側に位置する前記稜線との間において、前記腹側エッジから前記稜線に向かって前記隙間を単調減少させる絞り面を有することを特徴とするタービン動翼。
  2. 前記スキーラリブのうち少なくとも一本は、背面側の背側エッジと、前記背側エッジよりも腹面側に位置する前記稜線との間において、前記稜線から前記背側エッジに向かって前記隙間を単調増加させる後退面を有することを特徴とする請求項1に記載のタービン動翼。
  3. 前記一本以上のスキーラリブは、
    腹面側に設けられる第1スキーラリブと、
    前記第1スキーラリブと間隔をあけて、背面側に設けられる第2スキーラリブと、を含み、
    前記第1スキーラリブ又は前記第2スキーラリブの少なくとも一方が、前記隙間が極小値となる前記稜線を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のタービン動翼。
  4. 前記第1スキーラリブ及び前記第2スキーラリブは、それぞれ、腹面側の腹側エッジと、前記腹側エッジよりも背面側に位置する前記稜線との間において、前記腹側エッジから前記稜線に向かって前記隙間を単調減少させる絞り面を有することを特徴とする請求項3に記載のタービン動翼。
  5. 前記第2スキーラリブの前記絞り面は、前記第1スキーラリブの前記絞り面に比べて、前記タービン動翼の翼高さ方向において広い範囲に設けられていることを特徴とする請求項4に記載のタービン動翼。
  6. 前記第1スキーラリブの前記絞り面および前記第2スキーラリブの前記絞り面は、それぞれ、前記ケーシング内壁面に対して傾斜しており、
    前記第2スキーラリブの前記絞り面は、前記第1スキーラリブの前記絞り面に比べて、前記ケーシング内壁面に対する傾斜角が大きいことを特徴とする請求項5に記載のタービン動翼。
  7. 前記第1スキーラリブの前記絞り面および前記第2スキーラリブの前記絞り面は、それぞれ、前記ケーシング内壁面に対して傾斜しており、
    前記第2スキーラリブの前記絞り面は、前記第1スキーラリブの前記絞り面と同じ平面上に存在することを特徴とする請求項4に記載のタービン動翼。
  8. 前記第1スキーラリブは、背面側の背側エッジと、前記背側エッジよりも腹面側に位置する前記稜線との間において、前記稜線から前記背側エッジに向かって前記隙間を単調増加させる後退面を有し、
    前記第2スキーラリブは、腹面側の腹側エッジと、前記腹側エッジよりも背面側に位置する前記稜線との間において、前記腹側エッジから前記稜線に向かって前記隙間を単調減少させる絞り面を有することを特徴とする請求項3に記載のタービン動翼。
  9. 前記第2スキーラリブの前記絞り面は、前記第1スキーラリブの前記後退面に比べて、前記タービン動翼の翼高さ方向において広い範囲に設けられていることを特徴とする請求項8に記載のタービン動翼。
  10. 前記第1スキーラリブの前記後退面および前記第2スキーラリブの前記絞り面は、それぞれ、前記ケーシング内壁面に対して傾斜しており、
    前記第2スキーラリブの前記絞り面は、前記第1スキーラリブの前記後退面に比べて、前記ケーシング内壁面に対する傾斜角の絶対値が大きいことを特徴とする請求項9に記載のタービン動翼。
  11. 前記スキーラリブのうち少なくとも一本は、前記稜線を含む角部が面取りされていることを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載のタービン動翼。
  12. 前記第1スキーラリブの前記稜線上における前記隙間の前記極小値と、前記第2スキーラリブの前記稜線上における前記隙間の前記極小値とが一致していることを特徴とする請求項3乃至10の何れか一項に記載のタービン動翼。
  13. 前記スキーラリブは、前記先端面において、前記翼型部の外周に沿って、少なくとも部分的に設けられていることを特徴とする請求項1乃至12の何れか一項に記載のタービン動翼。
  14. 前記タービンがガスタービンであることを特徴とする請求項1乃至13の何れか一項に記載のタービン動翼。
  15. 請求項14に記載のタービン動翼が周方向に取り付けられたロータシャフトと、前記ロータシャフトを収容するタービンケーシングと、を有する前記タービンと、
    前記タービンケーシング内に形成されて前記タービン動翼が存在する燃焼ガス通路に燃焼ガスを供給するための燃焼器と、
    前記タービンによって駆動され、前記燃焼器に供給される圧縮空気を生成するように構成された圧縮機と、を備えることを特徴とするガスタービン。
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