JP6457197B2 - 簡易型濾過器 - Google Patents

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Description

本発明は、使い捨てに係るコーヒー等の簡易型濾過器に関する。
一回使用による所謂使い捨て型の簡易型濾過器は、主にレギュラーコーヒーを抽出する濾過器として広く普及しており、現在各種様々な形態のものが提案され、実用化されている。
この簡易型濾過器(以下、「濾過器」という。)は、基本的な構造としてフィルタ製の袋、通常は不織布、プラスチック製乃至紙製のフィルタを素材にした袋本体と、この袋本体をコーヒーカップ等の容器に取付けて支持する通常厚紙を素材にして成形される支持体から作られている。例えば、コーヒー用の濾過器とされるものにおいては、フィルタ製の袋本体に予め所要量のコーヒー粉末(被抽出物)を封入し、使用に際して先ず袋本体の上部を切り取る等して開封し、この状態で上記支持体を使ってコーヒーカップ等の容器の縁に掛け止めて固定し、セットするものとしている。この様にしてセットした後、前記開放した袋本体の開口部から湯を注ぎ込んで袋の内部でコーヒー成分を抽出し、抽出したコーヒー液(抽出液)を袋本体で濾過しながら容器に受けてそのまゝ飲料することができるものになっている。
この濾過器は、上述のようにコーヒーの濾過器として使用する場合、湯を注ぐことで簡単にレギュラーコーヒーを得られることや、袋に封入するコーヒー粉末の量が予め決められていることでコーヒー液の濃度が略一定に決められ、更には使用後の後始末において袋にコーヒー粉末を残したまゝ濾過器そのものを廃棄処理することができること、等の簡便さからコーヒーの愛飲家の間に広く利用されるようになっている。
この濾過器は、袋本体と支持体からなり、構造的にシンプルなものになっているが、使い捨てであることによって更なる材料の節約が求められるものになっている。その中で、一定の強度を出し、更には安全な使用を可能にするため、また安定的で効率的な抽出効果が得られるように更なる改良、提案がなされている。
現在、最も簡略化したものの1つにフィルタ製の袋本体の前後の面に支持体を直接貼着し、この前後の支持体によって袋本体をカップ容器に支持する構造の濾過器が提案され、広く実用化が図られている。例えば、後述する特許文献1に記載の濾過器や特許文献2に記載される濾過器の例がそれである。
支持体を袋本体に直接止着して形成する上記特許文献1,2に記載の従来の濾過器は、使用に当って袋本体の上端部分を切り取る等して先ず開封し、ここに開口部を形成した後、次に容器に対するセットに備えて前後の支持体を前後方向に引き伸ばして容器の口径に合わせ、この状態で支持体に備える係止片を容器の縁に掛け止めてセットするものになっている。
この従来型の濾過器は、いずれも袋本体の前後の面に備える支持体(掛止部材、支持シート)をその先端部に設ける係止片(掛け止め係止片)を引き出してカップの縁に掛け止めることによってセットできるようにしたもので、この引き伸ばし作業に先立って予め開封して置いた袋本体の開口部を上記引き伸ばしを利用して広く開口させ、これを維持するようにしたもので、簡単な構造の中において、カップに対するセットを可能にし、この状態で湯の注ぎ込みを可能にしてこのまま使用できる簡便さを備えている。
しかし、この既提案に係る従来型の濾過器は、その使用に当たって構造上支持体を引き伸ばすことによってカップにセット装着することができる構造になっていることから、使用者は支持体を引き伸ばせば、そのまま直ちにセットすることが可能になるものと錯覚して袋本体の開封操作をすることなく、開封することを期待してただ単に支持体を強く引っ張り出し、支持体を損傷してしまうと言った問題があったのである。
この濾過器は、支持体の引き伸ばしだけではなく、前述したようにその前処理として別に開封作業によって袋本体を予め開封して置く必要があり、開封した後でなければセットに持ち込めないものになっているが、それにも拘らず、この作業を省いてセットに持ち込んでしまうことが多々あったのである。
ことに、この濾過器の場合、使用に当たって支持体の構造からこれを引き伸ばせば自動的に袋本体を開封できるものと直感させるものがあることから、この誤解により支持体をその構造の限界を超えて無理に引き伸ばしてしまうことがあったのである。そのため、厚紙等で作られる支持体を引き千切ってしまうと言うこと、つまり、結果的に毀損して使用不能にしてしまうことがあったのである。
勿論、開口部を予め開放した状態にして開封作業を要しない濾過器もあるが、現在では予めコーヒー等の被抽出物を内包させたタイプの濾過器が広く普及していることから、ことにコーヒー粉末の零れ出しを防ぐ上から袋本体の開口部を封止して置くのが普通になっている。
従って、この様な場合には、当然のことながらカップに対するセット作業に先立って開封作業が先行して行われなければならないが、それにも拘わらず上述した様に直接支持体を引き出す作業から始めてカップに対するセット作業に入ってしまうことがある。この結果、袋本体が開封、拡張しないまま支持体だけが引き出されることになることから素材の限界を超えて無理な力が支持体に作用し、結果的に破損すると言った問題が発生したのである。
そこで、本出願人は、上述の状況に鑑み、上記問題を解決するため、濾過器をセットするための支持体の引き伸ばしに併せて、同時に封止された袋本体の開口部を開封できるようにした濾過器の開発に臨み、その結果、支持体の引き伸ばし作業に伴わせて開封作業が同時にできるようにして迅速なセット作業を可能にすると同時に、支持体を破損することなく袋本体の開封を可能にした濾過器の開発に成功したのである。特許文献3に記載の濾過器がそれである。
特開2004−230143号公報。 特開2010−110335号公報。 特開2012−179265号公報。
上記特許文献3に記載の濾過器は、フィルタ製の袋本体2の前後の面部2a,2bに止着される支持体3,3について、カップ4の縁に掛け止める係止片10,10をこれに連結する吊設片9,9が前記面部2a,2bに対して上下の端部8a,8bを接着してその中間部分8c,8cを非接着とする架橋片8,8の当該中間部分8c,8cに接続させるとしたものである。これにより前記前後の係止片10,10を引き出したとき、この引き出しにより前記吊設片9,9を引き出すことに併せて、同時にこれに接続する前記架橋片8,8の中間部分8c,8cを持ち上げるようにして、該架橋片の上端部8a,8aで袋本体2の上縁部を引っ張り、この引張によって開口部7を強制的に開口させるものとしたのである。そして、これと同時に、上記架橋片8,8の下端部8b,8bで袋本体2の胴部18の中央部分を前後に引っ張り、袋の内部を拡張させてコーヒーカップ4等の容器に対するセットに備えられるようにしたものとなっている。
この特許文献3に記載の濾過器は、支持体を引き出すことに連動して袋本体の開口部の接合を剥がして開口させる構造にしてあることから、セットのための支持体の引き伸ばし作業と袋本体の開口部の開封作業とを同時に行うことができるものとなっており、このため、使用に際しての作業を迅速に行うことができると同時に、何よりも支持体の引き伸ばしに連動して袋本体の開口部の開封を行うことができるので前記従来の濾過器(前記特許文献1,2に記載の濾過器。)におけるような無理な支持体の引き出しがなくなり、従って、これによる支持体の破損を未然に解消することができるものとなっている。
しかし、この特許文献3の濾過器における一つの問題は、支持体の引き出しに連動して袋本体の開口部が同時に開封されることから、時として急激な開放により袋本体内部に封入された被抽出物(コーヒー粉末)が開口部から飛び出すことがあることである。
通常の使用においては、濾過器全体が簡素に形成されていることから丁寧に支持体を引き出して開封作業が行われるが、時には、例えば、開口部を封止する接合部の剥離が円滑にいかない時があり、この時、引き伸ばしに伴って支持体の弾性復元力が高まり、この高まり状態が続く中で接合部が一遍に剥離して開口部が急激に開放すると、この急激な開放によって袋本体の底部が跳ね上がってコーヒー粉末を開放した開口部から押し出すことがあったのである。
また、この時同時に、開口部の急激な開放に伴って空気が袋本体の内部に急激に侵入することが起こることから、この空気の侵入によってコーヒー粉末が撒き上げられ、開放された開口部から吹き出すと言った問題があったのてある。
この急激な開口部の開封は、この濾過機において開封を支持体の引っ張りを利用して行うことによるもので、支持体は引っ張られることによって扁平に畳まれた状態から各片を引き起こして伸びだし、この時それぞれの片は反り返って弾性反発力を次第に蓄えるため、強く引き出されたときには強く緊張することになり、この状態において開口部の開封が始まると一気に開封することになり、袋の底部を跳ね上げたり、急激な空気の侵入を招来したりすることになるのである。
このコーヒー粉末の飛び出しは、濾過器の使用を不能にするものではないが、周囲を汚すことになることは勿論のこと、何よりも所定の濃度を確保するため一定量のコーヒー粉末を封入しているのに対して、このコーヒー粉末の飛び出しはその容量を減らすことになり、結果的にコーヒーの抽出濃度を下げることになる。従って、この零れ出しを解消することは、提供する商品の信頼性を高める上からもその改善が強く求められるものとなる。
従って、本発明の目的は、上述したことから支持体を前後方向に引き出すことによって袋本体の開口部をこれを封止する接合部を剥離して開放する構造の濾過器において、開封時の急激な開封動作を適正に制御し、これにより袋本体底部の跳ね上がりや袋内部への急激な空気の流入を防止してコーヒー粉末等被抽出物の飛び出しを防止するように改善することにある。
前記特許文献1,2にも開示される様に、使用において袋本体の前後の面部に止着固定する前後の支持体を前後方向に引き伸ばしてカップの縁に掛け止める構造の濾過器は、支持体を扁平に畳んだ状態から引き延ばす際、厚紙などの素材の弾性を利用しながら伸張させるようにしている。このため、引き伸ばしに伴って支持体には復元力が蓄積するものとなることは前述した通りである。
この中で、前記特許文献3に係る濾過器は、袋本体の開口部を開封する際、この支持体に蓄積される復元力を引き伸ばし動作に併せて利用するものとなっており、これの合成によって開口部の接合を剥離し、開封するものになっている。従って、開封時には常にこの復元力が支持体に蓄積されるものとなっているのである。
このため、上記接合部が剥離するとき、大なり小なりこの復元力の開放による衝撃を受けることになり、被抽出物は袋本体の内部で暴れることになるが、接合部が大きな復元力が蓄積されない段階で円滑に剥離し、開口部の開封を促すことになれば、開封時の衝撃の発生は回避されることになり、被抽出物の飛び出しは未然に防止されることになる。
本出願人は、この事に注目して、袋本体の開口部を開封するに当たってこれを封止する接合部を円滑に、しかも最も被抽出物の飛び出しを抑えることのできる位置からの剥離を誘導することによって開口部を安定的に開封できることを突き止め、目的とする開発に成功したのである。
本発明は、上記目的を達成するため、袋本体の前後の面部に止着する前後の支持体を引き出し、これを引き伸ばすことによって袋本体の開口部を開封する構造の簡易型濾過器において、上記開口部を封止する接合部をこの開口部の幅方向に沿って略全幅に亘って設けると共に、この接合部の中に接合の強さに強弱差を付ける強固な接合部と脆弱な接合部とを設けて支持体による引っ張りを受けたとき、上記脆弱な接合部から剥離を開始して強固な接合部へと剥離を進行させ、これにより開口部を一部分から徐々に開放させるようにして開口部全体が一度に開封するのを回避し、急激な開放による被抽出物の飛び出しを防止するようにしたのである。
本発明を更に詳述すると、接面状にたたむことが可能な前後両面部の上縁部間に注湯口となる開口部を設けるフィルタ製の袋本体と、前記前後の面部の表面に貼り付け固定してカップ容器の開口縁部に掛け止めることにより前記袋本体を支持するシート製の支持体とを有し、前記袋本体は前後の面部の両側部に内側に折り込む拡張襞部を備え、他方前記支持体は前記袋本体の前記開口部に臨む前後の面部の上縁部中央部分に上端部を、また下端部を前記袋本体の胴部の中央部分にそれぞれ貼付け固定して前後の面部の中央部に沿って縦に配置される架橋片と、該架橋片の長さの中間部分の両側縁部から上向きに延設される吊設片と、該吊設片の自由上端部からこれの外側縁部に沿って折り返し状に下向きに延設される掛け止め係止片とから構成して、未使用時には前記支持体を構成する前記各片を平面状に揃えて前記袋本体の前後の面部にそれぞれ寄り添わせる一方、使用時には前記掛け止め係止片を前記前後の面部から引き離し方向に引き出し、この作業に伴わせて前記吊設片を引き出し、同時にこれに連結する前記架橋片の中間部分を引き起こしてこの操作により該架橋片の上下両端部を介して前記袋本体の前後の面部の上縁部中央部分と胴部の中央部分を前後引き離し方向に引き出して前記袋本体の開口部を開口させると同時に、該袋本体部の胴部を前後に拡張するようにしたコーヒー等の簡易型濾過器において、前記袋本体は、前記前後の面部の上縁部間を前記開口部の開口幅方向に沿って前記架橋片の上端部が固定される中央部分に対しては脆弱な接合部となるように、また該中央部分を挟む左右の部分については強固な接合部となるように前後の面部同士を接合に強弱の差を付けて剥離可能に接合し、この接合部の形成によって前記開口部を封止して該袋本体内部に被抽出物を封入するようにしてなるコーヒー等の簡易型濾過器を提供するものである。
この発明を要約すれば、前記袋本体の上部に形成される開口部に臨む前後の面部の上縁部に沿って接合部を形成するに当り、該接合部を上記上縁部の中央部分において剥離し易い脆弱な接合部に、またこの中央部分を外れる左右の部分において剥離し難い強固な接合部に形成して、これらの間において接合の強度に差を付けて剥離可能に接合止着せしめ、この接合によって袋本体の内部に被抽出物を封入するようにした簡易型濾過器を提供するものである。
上記構成から本発明においては、前記支持体の引き出しによって前記架橋片が引き出されることになると、先ずその上端部が引っ張られることになり、これに伴ってその上端部が止着する前記袋本体の前後の面部の上縁部中央部分に上記引っ張りの力が作用することになる。このため、この上縁部中央部分において前記脆弱に接合した接合部分に上記引っ張りの力が作用することになり、この部分の脆弱な接合状態が利用されて簡単に剥離し、ここから開口部の開封が開始することになる。
この脆弱な接合部分からの剥離は、支持体の更なる引っ張りによって当該部分の開口幅を前後に拡張させることになり、更にこの拡張はこの脆弱な接合部分に隣接する前記強固な接合部の一端部に波及して当該部分の剥離を開始させると共に、その全体に及んで最終的に開口部の接合部全体を剥離し、開口部の開放を果たすことになる。
この時、支持体の引っ張りは、架橋片の上端部を介して直接前記脆弱な接合部に集中することから、当該接合部の全体を一気に引き剥がすことになるが、この引き剥がしの範囲は、この部分に限られ、限定的であり、これに加えて当該部分が剥離し易い状態にあることから引き剥しが容易に進行し、ここに開封の切っ掛けを作ることになる。
この様にして、切っ掛けが作られた後、引っ張りが続くことによって、次にこの脆弱な接合部の剥離を契機にして強固に接合する部分へと剥離が進行し、この部分を引き剥がして開口部の全体を開封することになる。
つまり、ここにおける開封の操作は、段階的に徐々に開封を進めることによって急激な開封を抑え、最終的に開口部の全体を開放するものとなっているのである。
この様にして開封される開口部は、段階を踏んで徐々に開封が進行して最終的に全体が開封されるため、支持体の引っ張りを受けたとき、一遍に開封することがなくなり、この結果、開封時の衝撃を発することがなくなり、袋本体の底部を跳ね上げたり、また急激な空気の取り込みによる被抽出物の巻き上げを起こして開口部から被抽出物を撒き散らすと言った問題を未然に防止することになるのである。
また、本発明は、上記記載のコーヒー等の簡易型濾過器において、前記袋本体は前記開口部の左右の側縁部に前記拡張襞部を折り込んで重ね合せにし、この重ね合せ部を強固な接合部とする一方、該重ね合せ部を避けた中央部分を脆弱な接合部として前記開口部を剥離可能に接合し、封止することを特徴としたコーヒー等の簡易型濾過器を提供するものである。
この発明は、袋本体の開口部に当該袋本体部の左右側縁部に設ける拡張襞部を折り込んで重ね合せ部を形成し、この重ね合せにした拡張襞部を接面状に接合することによってここに強固な接合部を形成するようにしたものである。
例えば、袋本体の前後の面部を前後から押し潰して過熱圧着し、この圧着力を利用して接合する場合、前後の面部同士が接合する開口部の中央部分より前記拡張襞部の重なり部分が強く接合することになることから自動的に開口部の中央部分が脆弱な接合部を形成することになる。従って、接合部に折り畳まれた拡張襞部を組み入れ、接合するようにすると、確実に強弱差を付けた接合部を形成することができることになる。
また、本発明は、前記記載のコーヒー等の簡易型濾過器において、前記支持体の架橋片の上端部には前記袋本体の前後の面部の上縁部に沿って略全幅に亘って上部固定片を延設し、これを前記上縁部に一体に固着すると共に、該上部固定片によって前記袋本体の開口部を剥離可能に封止する接合部に沿わせて被うように併設してなることを特徴としたコーヒー等の簡易型濾過器を提供することにある。
この発明は、架橋片の上端部より延設する上部固定片を袋本体の前後の面部の上縁部に沿ってその略全幅に亘って止着固定するものである。これによって上記架橋片の上端部に作用する支持体の引っ張り力が、この上端部が取り付く上記前後の面部の中央部分からこの上部固定片を介して左右の部分に伝達されるものとしたのである。この結果、前記脆弱な接合部から開始される接合部の剥離がこの上部固定片の引っ張り誘導によって左右の強固な接合部に及び、この部分を剥離することになり、開口部の全体を順次円滑に開封することになる。
また、本発明は、前記記載のコーヒー等の簡易型濾過器において、前記袋本体の前後の面部の上縁部間を封止する強弱の接合部は、一直線状に配置されることを特徴としたコーヒー等の簡易型濾過器を提供することにある。
この発明は、袋本体の開口部を閉ざす接合部を一直線上に並べて設けるものとしたもので、前後の面部の中央部分に止着される架橋片の引き出しを受けて前記脆弱な接合部の剥離が開始されたとき、これに一線状に並び、隣接した状態で強固な接合部が設けられると、剥離が連続するものとなり、接合部全体が円滑に開封されることになる。このため、開封動作の中で脆弱な接合部から強固な接合部に移行する際、落差を少なくして開封時における、ことに開封進行時における衝撃を小さく抑えることができる。
また、本発明は、前記記載のコーヒー等の簡易型濾過器において、前記強弱の接合部は一直線状に沿って不連続に、若しくは連続して配置されるコーヒー等の簡易型濾過器を提供することにある。
この発明は、開口部を閉ざす接合部について、全体を一直線状に沿って設ける一方、ここに設けられる強弱の接合部を、それぞれ不連続状態に、つまり飛び飛びに設ける場合、もしくは一連に連続して設ける場合とがあることを示したものである。不連続の場合でも充分開口部の封止効果を挙げることは可能であり、開封時には飛び飛びに接合されることから全体の剥離性を良好にして円滑に開封できることになる。
さて、前記フィルタを素材にして成形される袋本体には、この種濾過器において一般的に使用される不織布、紙製乃至プラスチック製のフィルタ等の使用が可能であるが、このフィルタについては、この外に、被抽出物に合わせて、また透過率を考慮する等して適宜選択することになる。
一方、支持体については、所要の剛性及び弾性を有するシート状物、例えば厚紙等が適しており、その成形に当っては、それぞれの片の形状に合せて打ち抜きによって片同士が連続した状態で形成するようにすると製造効率を挙げることができる。
尚、この支持体は、各片の形状並びに構成を異にしているので、成形の方法としては前記各特許文献に示される支持体、支持シートの作成方法(図面に開示される形態から想像して)と同様に一枚のシートから打ち抜き、切り出す方法が有利である。
さて、本発明の濾過器の使用に当っては、支持体の掛け止め係止片を指で摘み出すことから始めることになる。
掛け止め係止片の引き出しによって、これに接続する吊設片の上端部が引き出され、更に吊設片の下端部が接続する前記架橋片の中間部分が引き出されることになる。そして、この引き出しによって架橋片の中間部分が浮き上り状態を作り、これによってその上端部を引き出すことになり、これに止着される袋本体の上縁部が引っ張られることになる。このため、袋本体の開口部は、この引っ張りを直接的に受けることになり、強制的に開放されることになる。
この開口部の開放に当たって、上記架橋片の引っ張りを受けると、その上端部が止着する袋本体の前後の面部の上縁部の中央部分が前後引き離し方向に引っ張られることになる。このため、先ずこの部分の接合部、つまり脆弱な接合部に引っ張り力が集中して作用し、これを簡単に引き剥がして、ここに部分的な開封を果たすことになる。そして、更に支持体の引っ張りが続くことにより上記脆弱な接合部が開封した後に続いて、この引っ張りがその左右の強固な接合部に波及してこの接合を引き剥がし、これによって順次開口幅を広げて最終的に開口部を全開させることになるのである。
この開口部の開放、つまり開封の作業では、架橋片の引き出しによる引っ張り力をその上端部を介して前後の面部の中央部分に作用させることになり、ここに脆弱な接合部が位置することによって簡単に接合の剥離が開始されることになる。そして、この剥離の開始によってこれに隣接して設けられる強固な接合部が上記剥離した部分に臨む一端から剥離を開始して該強固な接合部を剥離し、この結果、開口部全体の開封を完成させることになるのである。
尚、この開封作業においては、上記中央部分の脆弱な接合部の剥離による開封は、次の強固な接合部の剥離を誘導するものとなり、最初は容易な剥離によってその開始を円滑なものとし、そして、この剥離を契機に次の強固な接合部の剥離を誘導してその一端部から剥離を進行させ、これによって全体を開放するもので、極めて衝撃の少ない円滑な開封作業が実現することになる。
次に、この様にして前後の支持体を引き出し、この開封作業を行った後、使用するカップ容器の口径に適合する状態になったところで各支持体の係止片を容器の縁に掛け止めて本発明濾過器のセットを完了することになる。
上記係止片の掛け止めによって濾過器は安定した状態での使用が可能になる。そして、その後上記支持体の引き出しによって開口した開口部に湯を注ぎ込むことによってコーヒー液を抽出し、これを容器内に溜めてそのまま飲料することがでることになる。
本発明濾過器は、上述の如く構成されるもので、支持体の引き出しによる袋本体の開封時に、この開口部を封止する接合部を強い衝撃を与えることなく円滑に開封することができることから、従来この種支持体の引っ張りによって袋本体の開口部を開放するようにした濾過器において問題となった急激に開放によって発生した被抽出物の飛び出し、飛散を未然に防止することができる。
勿論、本発明濾過器は、上記支持体の引き出しによって袋本体の開口部の開放を果たすと共に、この引き出しによってカップ容器の口径に係止片を合わせられることから、開封作業とセット作業とを同時に行うことができもので便利に、且つ迅速に使用できる利点がある。
本発明に係る簡易型濾過器の正面図である。 袋本体と、固定片を有した支持体とを分離した状態で示した正面図である。 使用に備えて支持体を引き出すと共に、この引き出しに伴わせて袋本体の開口部を開封した状態を示す斜視図である。 図1のA−A線に沿って断面とした支持体を引き出した時の伸び出し状態を説明する拡大縦断面図である。 本発明に係る簡易型濾過器をカップ容器に掛止めた使用状態を説明する斜視図である。 袋本体に対する支持体の固定片における上下部の固定片、並びに補強片の止着位置を説明する正面図である。 袋本体の開口部を封止する接合部を示すため部分を拡大した拡大平面図である。 図7に示す袋本体の開口部の接合部を剥離し、開封するために支持体を前後方向に引き出した開封途中における拡大平面図である。 図8に示す袋本体の開口部を封止する接合部を剥離し、開封するため支持体を前後方向に引き出して上記接合部の全体を剥離した状態を説明する拡大平面図である。
添付する図面は、本発明に係る簡易型濾過器をコーヒーの濾過器として実施した一実施形態を示したものである。以下、図面に示す実施の形態に基づき本発明を説明し、その特徴を明らかにする。
図面において、符号1は本発明に係るコーヒーの簡易型濾過器であり、2はこの濾過器1の袋本体であり、3,3は使用時に袋本体2を容器となるコーヒーカップ4の縁に掛け止めて支持する支持体である。
袋本体2は、合成樹脂の不織布からなるフィルタを素材にして袋状に形成してあり、ここでは縦長長方形状のフィルタ片を長さの中間で二つ折りにして前後の面部2a,2bを形成し、この前後の面部2a,2bの左右の側縁部を接面状に添わせて接着すると共に、この接着した縁部をそれぞれ内側に折り込んで前後の面部2a,2bの間に拡張襞部5,5を設けている。
この袋本体2は、上記襞部5,5を利用して袋本体全体を偏平状に折りたゝむことができるようにする一方、拡張できるようにしてあり、前後の面部2a,2bの上縁部6,6間には開口部7を形成している。
前記袋本体2を形成するフィルタは、ここではヒートシールが可能な合成樹脂製フィルタを使用している。更に言えば、このフィルタは、高周波等による接合手段を用いて接着することに対応させてフィルタの一方の面(内面側の面)を強接着性に、他方の面(外面側の面)を弱接着性にして互いに接着力を異にした二層構造のフィルタを選択しており、前後の面部2a,2bにおいて袋本体2の内側に上記強接着性のフィルタ層を、外側に弱接着性のフィルタ層を向けるようにして袋本体2を形成している。
上記フィルタについて、更に言えば、内面側になる強接着性のフィルタ層にはポリプロピレンを材料とした層を配置し、外面側の弱接着性のフィルタ層にはポリエステルを材料とした層を配置して両層を一体にした二層構造のものを使用している。
尚、ここには図示していないが、当該実施の形態では上記前後の面部2a,2bの上縁部6,6を互いに内側に折り返して補強重合部分を開口部7の内周に沿って形成し、これにより後述する接合部を形成する際に外面側の接着性の弱いフィルタ層同士が向い合せになるようにして接合し、前記開口部7が容易に開封できるよう封止するようにしている。
一方、前記支持体3は、所要剛性を有したやゝ厚手の板紙を素材にして、この厚紙を切抜くことで形成するようにしている。
ここでは、図1、図2に示したように略方形の板紙切り抜いて支持体3の全体を一度に形成するようにしており、この中で、支持体3は、袋本体2の前後の面部2a,2bの中に納まる大きさにして、その横幅を前記上縁部6,6の長さに揃え、縦の長さをこの横幅に合わせるようにして略正方形に形成している。
そして、支持体3の中央部分に縦に前記架橋片8を置き、この架橋片8の略中央部分8cの左右の側縁部から上向きに吊設片9,9を延設し、更にこの吊設片9,9のそれぞれの上端部からその外側縁に沿って下向きに掛け止め係止片10,10を延設している。
このため、ここでは上記吊設片9,9と係止片10,10が上記架橋片8を挟んで左右対称形をなすように配置され、一枚の厚紙の上において一体的に形成され、更に上記掛け止め係止片10,10は下端同士を連結片11で繋いでこの係止片の全体形状がU字状をなすようにしている。
その一方、前記中央部の架橋片8の上端部8aには左右方向に向けて上部固定片12,12を延設し、これを前記前後の面部の上縁部6,6に沿って止着し、また下端部8bには下部固定片13を同様に横向きに一体に延設してこれを前後の面部2a,2bの中央部分に止着して架橋片8はこれら上下の固定片12,13の固定によって前後の面部2a,2bに取り付けてある。
このため、上記取り付けによって架橋片8は、その中間部分を面部2a,2bの表面から自由に浮き上がることができるものとなっている。
尚、ここでは上記上部固定片12,12の左右の端部から下方に向けて袋本体3の側縁部に沿って補強片14,14を延設し、上記係止片10,10を横から囲むようにしてある。
この様にして、厚紙の中に各片を一体に形成した支持体3は、前記袋本体2の前後の面部2a,2bの表面に図6にハッチングを付して示した接着位置15,16(尚、ハッチングは、その位置を明確にするため、便宜上支持体8の上に重ねて表している。)に一体に接着して取付けられる。
上記接着位置15は、前記架橋片8の上端部8aと、左右の上部固定片12,12と、左右の補強片14,14を含む範囲に亘っており、また他方の接着位置16は、下部固定片13に対応するものとなっていて、各支持体3,3は、これらの接着位置に従って前記面部2a,2bに接着され、取り付けられることになる。
そして、上記支持体3の取付けについて更に詳述すると、図示するように袋本体2の前後の面部2a,2bに対して上記架橋片8,8は、その上端部8a,8aを上縁部6,6に臨ませ、更にこの上端部から延設する上部固定片12,12をこの上縁部6,6に沿わせて一体に止着してあり、その両端から延設する補強片14,14をそれぞれの面部の側縁部に沿って止着して取付け、これによって支持体3の全体をそれぞれの面部2a,2bの上半部分を覆う形で取り付くようにしてある。
この様にして、前後の面部2a,2bにそれぞれ支持体3,3を取付けた袋本体2は、予め所要量のコーヒー粉末(通常8〜10g程度の粉末量)を充填し、開口部7を接着する等して封止することになる。
図1、図2及び図7は、この封止状態を説明したものである。ここに示した封止は、図1、図2に示した様に、袋本体2の前後の面部2a,2bの上縁部6,6に沿って横切るように面同士に圧力を掛けて高周波接合によって一線状に接合するものとしている。これによって接合部17を形成し、袋本体2の開口部7を閉ざしている。
上記接合部17について、更に詳述すると、ここでは図示する様に、上下に幅を持たせた細い帯状に形成してあり、その左右両端部を前記拡張襞部5,5に掛かるようにして開口部7の略全幅に亘って封止するようにしてある。
そして、図7の拡大図において示した通り、接合部17の中にあって上縁部6の中央部分に当たる接合範囲を接合状態が剥離し易い脆弱な接合部17aとし、これを挟む左右の接合部分を剥離し難い強固な接合部17b,17bにして、この線上に並ぶ接合部17の中に接合強度に差を設けた2つの部分を形成しているのである。
そして更に、この実施の形態では上記強固な接合部17b,17bを前記拡張襞部5,5の上に掛かる部分に形成し、この襞部を外れた上縁部6の中央部分に脆弱な接合部17aが位置するようにしている。
この接合部17の強弱の差を付けた接合部17a,17bの形成については、当該実施の形態において前述したように高周波接合方法にを利用することによって簡単に実行することができる。
この接合法による場合、上縁部6に沿ってその中央部分と、これに続く左右の拡張襞部5,5に亘る範囲を一連に押圧し、接合すれば、接合される部分の厚みの差から容易に接合強度に差を付けた接合を実現することができる。
ただこの場合、フィルタの厚みや溶融温度、接合機のヒーターの過熱温度、その押圧力、押圧時間等々の選択が求められることになるが、これらの選択は通常の技術者によって容易である。ことに、この種濾過器に使用されるフィルタが肉薄のものであることに加えて、前述の通り、接合する部分が折込みによって四重となった襞部5,5と中央部分の二重の部分とを合わせて同時に接合するものとすれば、ここに生じる厚みの差から自動的に接合強度に差を付けることができるからである。
上記の如く構成された本発明濾過器1は、袋本体2にコーヒー粉末(図示せず)を封入した後、偏平に畳んでアルミ箔等の機密性に優れるフィルム製の包装容器に収納し、保管することになる。
そして、使用に当たっては、包装容器から取り出した後、偏平な状態にある袋本体2の両面部2a,2bから前後の支持片3,3を掛け止め係止片10,10の摘み出しによって引き出し、コーヒーカップ4の口径に合せたところまで伸長させることになる。
尚、ここでは係止片10,10を連結片11によって連結していることから、この連結片11を摘んで支持体を引き出すことになる。
上記支持体3,3の引き出し作業によって、上記掛け止め係止片10,10が引き出されると、これに伴って吊設片9,9の上端部が浮き出し、その全体が引き出されると、これに伴ってその下端部に接続する架橋片8が引き出されることになる。
架橋片8は、上記吊設片9,9の下端部を長さの中間部分8cに当る左右の側縁部に接続することから、上記引っ張りによって先ずこの中間部分8cを引き出すことになり、この部分を浮き上げることになる。そして、この引き出しによる浮き上がりの動作に続けて前記上端部8aと下端部8bとを引き出すことになる。
図4は、この時の状態を示している。この様にして、架橋片8の上端部8aが吊設片9,9の引き出しに連動して引き出されると、これが止着する袋本体2の上縁部6に直接的にこの引き出しの力が作用することになり、これに伴いこの力が開口部7の前後から働くことになり、前記接合部8の剥離に作用して開口部7を開放することになる。
この開口部7の開放に当たって、前記架橋片8は上端部8aを袋本体2の上縁部6の中央部分に止着固定していることから、架橋片8が引き出されることによってこの中間部分に力が集中し、最初にこの部分を引き出すことになる。この結果、上記中間部分に設けられる前記脆弱な接合部17aに力が作用することになり、該部分を剥離することになるのである。
図8は、この脆弱接合部17aの剥離によって開口部7の一部、正確にはその中央部分が開放した状態を示したものである。
尚、前述した様に、上記脆弱接合部17aは、小さな力で簡単に剥離することから架橋片8の集中した引っ張りを受けることによって簡単に剥離し、ここに開放の切っ掛けを作ることになる。
この開放の切っ掛けは、図示した様に脆弱接合部17aの全体に及ぶことになり、この部分の全体を開放することになる。
そして更に、架橋片8に対する引っ張りが続くと、上記剥離した接合部17aに隣接した強固な接合部17b,17bの一端に引き剥がしの力が集中し、作用することになり、この結果、この強固な接合部17bの一端から引き剥がしが始まってこれを契機にこの接合部17bの全体に剥離が進行して開口部7を全開状態に開封することになる。
図9は、襞部5,5に掛けて設けられる上記強固な接合部17bが剥がされて開口部7の全体に開封が進行し、完全開口した状態を表している。
この支持片3,3の引き出しによる開口部7の開封に当たって、支持片3,3の引っ張りを架橋片8,8を介して前後の面部2a,2bの上縁部6,6、特にその中央部分に集中させてここに設けられる脆弱な接合部17aに作用する構造にしたことによって、本発明の濾過器1では、小さな引っ張り力であってもこの力をこの中央部分に集中させられることにより充分引き剥がしに利用できものとなっており、また同時に、この部分に脆弱な接合部17bを設けたことによって最初の小さな引き剥がしによって簡単に剥離を開始させることができ、この部分の開封を可能にしている。
そして、本発明では、上記脆弱な接合部17aに続けて強固な接合部17b,17bを設ける構造にしていることから、脆弱な接合部17aの開封を切っ掛けにしてこの強固な接合部17b,17bの開封を簡単に誘導することができるものとなっているのである。この結果、開口部7を容易に、しかも円滑に開封することができると同時に、この様な開封が実現することから、開口部7の急激な開封、つまり開口部7の全体を一遍に開封するような開封を防止することができるものとなっているのである。
従って、この様なことから、急激な開封によって生じる袋本体2の底部の跳ね上がりや、空気の急激な侵入による巻き上げ等を解消することができ、開封時の被抽出物の飛び出し、吹き上がりを未然に解消することができるのである。
ところで、架橋片8の上端部8aから延設して前記上縁部6,6に沿って止着した上部固定片12,12は、架橋片8が引き出されて最初にこの上縁部6の中央部分に引き出しの力が作用したとき、続けて左右の端部に、つまり強固な接合部17b,17bに連動して作用させ、開封を誘導するものとして機能させるべく設けたものになっており、補強の機能の外に兼用するものとなっている。
また、この補助的機能に併せてこの上部固定片12,12は、前記接合部17に被せて止着しているが、これは架橋片8の引っ張りの力を接合部17の全体に亘って直接的に作用するようにしたもので、作用する力のロスを抑制することになる。
さて、本発明の濾過器1は、前後の支持体3,3を引き出し、開口部7の接合部17をその中央部分から開いて順次左右の襞部5,5に亘って剥離開封し、図3に示した様にその全体が開放される状態になったところで、この支持体3,3を更に引き伸ばし、コーヒーカップ4の縁に達したところで前記係止片10,10を掛け止めてセットを完了することになる。
図5は、このセット完了状態を示すもので、開放した開口部7から湯の注ぎ込みが行われることになる。
以上説明した様に、本発明の濾過器1は、支持体3の引き出しによって、コーヒー粉末等の被抽出物を内包する袋本体2の開口部7を、これを封止する接合部17を剥離することによって開封する際に、上記接合部の中央部分から次第に開封させて急激な開封を抑えるものとしたことから、急激な開放による被抽出物の飛び出し、飛散を有効に防止することができる。
ところで、開口部7の接合部17について、前記実施の形態では縦幅を狭くした帯状の接合部としたが、これは接合部全体の接合面積を広くして、接着力を落とし、全体として所要の接着力を確保して接合の安定化を図ったものであり、この接合部17の接合面積は選択する接合方法に合せて任意選択すればよい。
また、この外、この接合部17については、前後の面部2a,2bの上縁部6に沿って
近接した位置に設けられるのが開封時の支持片3,3の引き出しの力を受け易くすることから有利であり、開封が円滑に、且つ容易になる。そして、このとき接合部は直線状に連続して、そして、開口部7の略全幅に亘って形成されることが望まれるが、被抽出物が漏れ出さない限りにおいては不連続状態に、つまり破線状に形成するものであってもよい。
この場合、上記破線状をなす接合部は、脆弱な接合部17aと強固な接合部17bに亘って形成されることを妨げるものではない。
以上、本発明の濾過器をコーヒーの濾過器について説明したが、この濾過器は被抽出物としてコーヒーが選択される他、紅茶や緑茶などの茶葉や、だし等の濾過器としても利用することができることは言うまでもなく、これらは本発明の実施の対象である。
1 本発明に係る簡易型濾過器
2 袋本体
2a,2b 袋本体を形成する前後の面部
3 支持体
4 容器となるコーヒーカップ
5 袋本体の側部に設けた拡張襞部
6 袋本体の前後の面部の上縁部
7 袋本体の開口部
8 支持体の架橋片
8a 架橋片の上端部
8b 架橋片の下端部
8c 架橋片の長さの中間部分
9 支持体の吊設片
10 支持体の掛け止め係止片
11 掛け止め係止片の先端部同士を繋ぐ連結片
12 架橋片の上縁部から左右に延設した上部固定片
13 架橋片の下端部に設けた下部固定片
14 補強片
15,16 袋本体の前後の面部に対して支持片を止着固定する止着範囲
17 開口部を封止する接合部
17a 接合部の中の脆弱な接合部
17b 接合部の中の強固な接合部
18 袋本体の胴部

Claims (2)

  1. 接面状にたたむことが可能な前後両面部の上縁部間に注湯口となる開口部を設けるフィルタ製の袋本体と、前記前後の面部の表面に貼り付け固定してカップ容器の開口縁部に掛け止めることにより前記袋本体を支持するシート製の支持体とを有し、前記袋本体は前後の面部の両側部に内側に折り込む拡張襞部を備え、他方前記支持体は前記袋本体の前記開口部に臨む前後の面部の上縁部中央部分に上端部を、また下端部を前記袋本体の胴部の中央部分にそれぞれ貼付け固定して前後の面部の中央部に沿って縦に配置される架橋片と、該架橋片の長さの中間部分の両側縁部から上向きに延設される吊設片と、該吊設片の自由上端部からこれの外側縁部に沿って折り返し状に下向きに延設される掛け止め係止片とから構成して、未使用時には前記支持体を構成する前記各片を平面状に揃えて前記袋本体の前後の面部にそれぞれ寄り添わせる一方、使用時には前記掛け止め係止片を前記前後の面部から引き離し方向に引き出し、この作業に伴わせて前記吊設片を引き出し、同時にこれに連結する前記架橋片の中間部分を引き起こしてこの操作により該架橋片の上下両端部を介して前記袋本体の前後の面部の上縁部中央部分と胴部の中央部分を前後引き離し方向に引き出して前記袋本体の開口部を開口させると同時に、該袋本体部の胴部を前後に拡張するようにしたコーヒー等の簡易型濾過器において、
    前記袋本体は、前記前後の面部の上縁部間を前記開口部の開口幅方向に沿って前記架橋片の上端部が固定される中央部分については前記引き出しによって容易に剥離する脆弱な接合部となるように、また該中央部分を挟む左右側縁部についてはこの側縁部に臨む前記拡張襞部の折り込みによる重ね合せ部について容易に剥離しない強固な接合部となるように接合して前後の面部同士の接合に強弱の差を付けて剥離可能に接合し、この接合によって前記開口部を封止して該袋本体内部に被抽出物を封入するようにしてなるコーヒー等の簡易型濾過器。
  2. 請求項1に記載のコーヒー等の簡易型濾過器において、前記支持体の架橋片の上端部には前記袋本体の前後の面部の上縁部に沿ってその略全幅に亘上部固定片を延設し、該上部固定片を前記開口部を封止する接合部の脆弱な接合部と強固な接合部に亘り一体に固着して前記接合部に沿って併設してなることを特徴としたコーヒー等の簡易型濾過器。
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