JP6455755B2 - 圧縮機のオイルレベル検知装置 - Google Patents
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Description
また、圧縮機の密閉容器では、オイルの液面の波立ちやフォーミング(泡立ち)によって、オイルレベルが変動する。上記従来のオイルレベル検知装置の吸込み配管は、密閉容器内に直接的に開口しているため、吸込み状態には波立ち等による液面の変動が影響し、オイルと冷媒とが混ざった状態の流体がキャピラリーチューブを流れてしまい、有意な温度差が得られないことが考えられる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、圧縮機のオイルレベル検知装置において、オイルレベル検出位置毎に開閉弁制御を行うことなく、オイルレベルが適正位置にあるかどうかを適切に検知できるようにすることを目的とする。
また、本発明は、前記圧縮機は二段圧縮機であり、前記合流配管は一段目の吸込み配管に接続されていることを特徴とする。
また、本発明は、前記合流配管に開閉弁が接続されていることを特徴とする。
図1は、本発明の実施の形態に係る冷凍装置の冷凍回路図である。図1では、冷媒の流れは矢印で示されている。
冷凍装置1は、冷凍機ユニット2と、冷却器3と、冷凍機ユニット2及び冷却器3の動作を制御する制御部4とを備える。冷凍機ユニット2と冷却器3とが冷媒配管5及び冷媒配管6(一段目の吸込み配管)で環状に接続されることで冷凍サイクルが構成される。
圧縮機7の密閉容器8には、第1圧縮部11に連通する低段側吸込口8a及び低段側吐出口8bと、第2圧縮部12に連通する高段側吸込口8c及び高段側吐出口8dが設けられる。
冷媒配管5の一端は圧縮機7の低段側吐出口8bに接続され、冷媒配管5の他端は蒸発器19の入口に接続される。冷媒配管6の一端は蒸発器19の出口に接続され、冷媒配管6の他端は圧縮機7の低段側吸込口8aに接続される。
オイルレベル検知装置30は、密閉容器8から引き出される一対の上限配管31(オイル取出し配管)及び下限配管32(オイル取出し配管)と、上限配管31の流路を開閉する上限側開閉弁31aと、下限配管32の流路を開閉する下限側開閉弁32aと、上限配管31と下限配管32との合流部33から一本で延びる合流配管34とを備える。また、オイルレベル検知装置30は、合流配管34の途中に設けられるキャピラリーチューブ35(減圧器)と、合流配管34を冷媒配管6に接続する接続管36と、合流配管34においてキャピラリーチューブ35の上流及び下流にそれぞれ設けられる上流側温度センサ37及び下流側温度センサ38と、接続管36に設けられる開閉弁39とを備える。
圧縮機7の低段側吸込口8aから吸込まれる低圧の冷媒は、第1圧縮部11で中間圧まで昇圧された後、密閉容器8内に吐出される。これにより、密閉容器8の内部の圧力は、中間圧となる。中間圧となった冷媒は、低段側吐出口8bから中間圧吐出管20に吐出され、インタークーラ13を通って冷却され、中間圧吸込管21を通って高段側吸込口8cに吸い込まれる。この冷媒は、第2圧縮部12に流入して高圧まで昇圧され、高段側吐出口8dから高圧吐出管22に吐出され、オイルセパレータ14でオイルが分離され、ガスクーラ15及びエコノマイザ16を通過してさらに冷却される。
また、高圧吐出管22を通ってエコノマイザ16に流れた冷媒の一部は、エコノマイザ通過管23に分岐し、膨張弁25で減圧された後、逆方向からエコノマイザ16に流れ、高圧吐出管22からエコノマイザ16に流れる冷媒を冷却する。エコノマイザ16で冷媒の冷却に使用された冷媒は、エコノマイザ通過管23を通って中間圧吸込管21の途中に合流する。
また、オイルセパレータ14で冷媒から分離されたオイルは、オイル戻し管26を通ってオイルクーラ17で冷却され、オイル供給弁27によって調整された流量で密閉容器8内に戻る。
図2は、オイルレベル検知装置30を示す図である。
密閉容器8には、密閉容器8内に貯留されるオイルのオイルレベル(液面の高さ)の適正位置Mと、オイルレベルの上限位置Hと、オイルレベルの下限位置Lとが設定されている。
上限位置Hは、許容されるオイルレベルの上限であり、例えば、オイルが駆動部9に影響しない高さに設定される。下限位置Lは、許容されるオイルレベルの下限であり、例えば、圧縮機7内を潤滑するオイルのオイル吸入口の位置に対応して設定される。適正位置Mは、上限位置Hと下限位置Lとの間の上下の中間位置に設定される。
上限配管31は、上側取出口41から引き出されて略水平に延びる上側水平部43と、上側水平部43の端で下方に屈曲して略鉛直に延びる上側鉛直部44とを備える。
下限配管32は、下側取出口42から引き出されて略水平に延びる下側水平部45と、下側水平部45の端で上方に屈曲して略鉛直に延びる下側鉛直部46とを備える。
上側鉛直部44の下端と下側鉛直部46の上端とが接続されることで、上側水平部43と下側水平部45との間を略鉛直に延びる一本の鉛直管部47が形成される。
合流配管34は、合流部33から略水平に延びる。すなわち、合流配管34は、適正位置Mと同一の高さ位置で略水平に延び、合流配管34の入口は、合流部33に一致する。
接続管36は、合流配管34の終端を冷媒配管6の途中に接続する。
上限側開閉弁31a、下限側開閉弁32a及び開閉弁39は、電磁弁である。制御部4は、上流側温度センサ37及び下流側温度センサ38の検出結果に基づいて、上限側開閉弁31a及び下限側開閉弁32aを開閉する。
密閉容器8内の圧力は中間圧であり冷媒配管6内の圧力よりも高いため、上限側開閉弁31a、下限側開閉弁32a及び開閉弁39が開かれた状態では、密閉容器8内の冷媒及びオイルの一部は、上限配管31及び下限配管32から吸い出され、冷媒配管6側に流れる。
ここで、上限配管31及び下限配管32を通って鉛直管部47に流れるオイルの鉛直管部47内での液面位置Fは、上記通常状態では密閉容器8内のオイルレベルと一致する。
制御部4は、キャピラリーチューブ35の上流と下流との温度差Tdに基づいて、オイルレベルを検知する。以下、図3〜図5を参照し、制御部4によるオイルレベルの検知の処理を説明する。
まず、制御部4は、上限側開閉弁31a及び下限側開閉弁32aが開いた状態において、上流側温度センサ37及び下流側温度センサ38の検出値から得られる温度差Tdに所定の温度差があるか否か、すなわち温度差Tdが5℃以上であるか否かを判定する(ステップS1)。ここで、所定の温度差は、キャピラリーチューブ35に冷媒が流れていることを判別できる有意な値であれば良く、5℃に限定されるものではない。
続いて、制御部4は、オイル供給弁27を開いてから所定時間経過後に、上限側開閉弁31aを閉じ(ステップS4)、温度差Tdが5℃以上であるか否かを判定する(ステップS5)。
ここで、ステップS5で温度差Tdが5℃以上となるのは、図3(b)に示すように、オイルレベルが下側取出口42よりも下方のレベルP3となった異常な状態である。また、ステップS5で温度差Tdが5℃未満となるのは、キャピラリーチューブ35にオイルが流れる場合であり、オイルレベルが下限位置Lよりも上方にある状態である。
ここで、ステップS11で温度差Tdが5℃未満となるのは、図4(b)に示すように、オイルレベルが上限位置Hよりも上方にある異常な状態である。また、ステップS11で温度差Tdが5℃以上となるのは、キャピラリーチューブ35に冷媒が流れる場合であり、オイルレベルが上限位置Hよりも下方にある状態である。
また、上流側温度センサ37及び下流側温度センサ38の検出値に基づいてオイルレベルを判定する制御部4を備え、オイル取出し配管は、密閉容器8のオイルレベルの上限位置Hに接続される上限配管31と、オイルレベルの下限位置Lに接続される下限配管32とを備え、上限配管31と下限配管32とが適正位置Mで合流し、上限配管31は、上限配管31の流路を開閉する上限側開閉弁31aを備え、制御部4は、オイルレベルが適正位置Mよりも不足していると判定した場合、上限側開閉弁31aを閉じる。これにより、オイルレベルが下限位置Lよりも下方にある場合、冷媒は上限配管31を流れずに下限配管32を流れるようになり、この冷媒のキャピラリーチューブ35の上流及び下流の温度差Tdを検出することで、オイルレベルが下限位置Lよりも下方にあることを容易に検知できる。
また、密閉容器8に供給されるオイル量を、検知したオイルレベルに応じてオイル供給弁27によって調整でき、オイルレベルを適正位置Mの付近に位置させることができる。
また、合流配管34に開閉弁39が接続されているため、オイルレベルの検知が不要な際には、開閉弁39を閉じることで、合流配管34の流れを停止できるため、圧縮機7の効率を向上できる。制御部4は、例えば、圧縮機7の立ち上げ時や、冷却器3のデフロスト運転の際に、開閉弁39を閉じる。
上記実施の形態では、合流配管34はオイルレベルの適正位置Mの高さに合わせて配置されるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、合流配管34は、検知したい任意のオイルレベルの位置に配置されることができる。
また、上記実施の形態では、上側水平部43、上側鉛直部44、下側水平部45及び下側鉛直部46が設けられるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。合流部33の上下の位置に上側取出口41及び下側取出口42が配置されていれば良く、上限配管31及び下限配管32は、例えば、上側取出口41及び下側取出口42から合流部33側に向けて斜めに配管されても良い。
6 冷媒配管(圧縮機の吸込み配管、一段目の吸込み配管)
7 圧縮機
8 密閉容器
27 オイル供給弁
30 オイルレベル検知装置
31 上限配管(オイル取出し配管)
31a 上限側開閉弁
32 下限配管(オイル取出し配管)
32a 下限側開閉弁
34 合流配管
35 キャピラリーチューブ(減圧器)
37 上流側温度センサ(温度センサ)
38 下流側温度センサ(温度センサ)
39 開閉弁
H 上限位置
L 下限位置
M 適正位置
Claims (5)
- 圧縮機の密閉容器のオイルレベルの適正位置の上下に複数本のオイル取出し配管を接続し、各オイル取出し配管を合流させて前記圧縮機の吸込み配管に接続すると共に、合流配管に減圧器を接続し、この減圧器の上流及び下流に温度センサを配置し、
前記合流配管が前記オイルレベルの前記適正位置の高さに合わせて配管され、
前記温度センサの検出値に基づいて前記オイルレベルを判定する制御部を備え、
前記オイル取出し配管は、前記密閉容器の前記オイルレベルの上限位置に接続される上限配管と、前記オイルレベルの下限位置に接続される下限配管とを備え、前記上限配管と前記下限配管とが前記適正位置で合流し、前記上限配管は、当該上限配管の流路を開閉する上限側開閉弁を備え、
前記制御部は、前記オイルレベルが前記適正位置よりも不足していると判定した場合、前記上限側開閉弁を閉じることを特徴とする圧縮機のオイルレベル検知装置。 - 前記下限配管は、当該下限配管の流路を開閉する下限側開閉弁を備え、
前記制御部は、前記オイルレベルが前記適正位置よりも過剰であると判定した場合、前記下限側開閉弁を閉じ、前記上限側開閉弁を開くことを特徴とする請求項1記載の圧縮機のオイルレベル検知装置。 - 前記密閉容器に供給されるオイルの量を調整するオイル供給弁を備え、前記温度センサの検出値に基づいて前記オイル供給弁が制御されることを特徴とする請求項1または2記載の圧縮機のオイルレベル検知装置。
- 前記圧縮機は二段圧縮機であり、前記合流配管は一段目の吸込み配管に接続されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の圧縮機のオイルレベル検知装置。
- 前記合流配管に開閉弁が接続されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の圧縮機のオイルレベル検知装置。
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