JP6454803B1 - フレキシブルチューブの製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フレキシブルチューブの樹脂層を構成する2種類の樹脂を均一に混合することができ、かつ、2種類の樹脂の混合比をレスポンス良く変化させることが可能なフレキシブルチューブの製造装置を提供する。【解決手段】筒形状を有し、外面に溝が設けられた内型と、内型の内部に収容され、ブレード線を一方端から他方端へと挿通させる貫通孔を有する管状部材と、内型の外面との間に所定の隙間が生じるように内型を取り囲み、管状部材の他方端から繰り出されたブレード線の外面に、隙間に供給された樹脂を押し出す押出口を有する外型とを含むダイを備え、モータが内型を中心軸周りに回転させている状態で、樹脂供給部が第1の樹脂及び第2の樹脂をダイに供給する、フレキシブルチューブの製造装置。【選択図】図2

Description

本発明は、ブレードの外面を樹脂で被覆してなるフレキシブルチューブを押出成形するためのフレキシブルチューブの製造装置に関する。
医療機関において患者の生体内の所定部位に薬液や造影剤等を注入したり、生体内の体液等を取り出したりするためにカテーテルと呼ばれるチューブ状の医療器具が用いられている。このカテーテルは、屈曲した血管等を通じて生体内に挿入されるため、挿入先端部には、血管等を傷つけることなく、血管等の屈曲部分に沿って曲がりやすいように、柔軟性が求められる。一方、カテーテルのうち生体内に挿入されない部分には、カテーテルの操作がしやすくなるよう、適度な剛性が求められる。そこで、先端部が柔らかく、手元側が硬くなるように、長さ方向に沿って段階的に硬度を変化させたカテーテルの製造装置が種々提案されている。
例えば、特許文献1には、第1の樹脂と第2の樹脂との混合比を変更可能な混合バルブを備えたフレキシブルチューブの製造装置が記載されている。特許文献1には、混合バルブからダイへと第1の樹脂を供給する流路と、混合バルブからダイへと第2の樹脂を供給する流路との合流点または当該合流点よりもダイ側に、第1の樹脂及び第2の樹脂を混合する樹脂混合部を設け、第1の樹脂及び第2の樹脂の混合ムラを抑制できる構成が記載されている。
特許第6144862号公報
フレキシブルチューブを被覆する樹脂層を2種類の樹脂の混合物で構成し、2種類の樹脂の混合比を変化させることによって、フレキシブルチューブの長さ方向に沿って樹脂層の特性を変化させる場合、樹脂層の特性変化を滑らかにするため、特許文献1に記載されるように、2種類の樹脂をムラなく混合できることが好ましい。また、2種類の樹脂の混合比をレスポンス良く変化させるために、混合バルブからダイまでの樹脂の流路は短いことが好ましい。特許文献1に記載のフレキシブルチューブの製造装置では、樹脂混合部を設けたことにより混合バルブからダイまでの流路が長くなりやすいため、樹脂混合部の構成には改善の余地がある。
それ故に、本発明は、フレキシブルチューブの樹脂層を構成する2種類の樹脂を均一に混合することができ、かつ、2種類の樹脂の混合比をレスポンス良く変化させることが可能なフレキシブルチューブの製造装置を提供することを目的とする。
本発明は、フレキシブルチューブを押出成形するためのフレキシブルチューブの製造装置に関する。当該フレキシブルシャフトの製造装置は、ブレード線の表面に樹脂を押し出すダイと、第1の樹脂及び第1の樹脂とは異なる第2の樹脂をダイに供給可能な樹脂供給部と、モータとを備える。ダイは、筒形状を有し、外面に溝が設けられた内型と、内型の内部に収容され、ブレード線を一方端から他方端へと挿通させる貫通孔を有する管状部材と、内型の外面との間に所定の隙間が生じるように内型を取り囲み、管状部材の他方端か
ら繰り出されたブレード線の外面に、隙間に供給された樹脂を押し出す押出口を有する外型とを含む。外型と、内型と、管状部材とは、それぞれの中心軸が同軸となるように配置されている。管状部材は固定されており、樹脂供給部は、モータが内型を中心軸周りに回転させている状態で、第1の樹脂及び第2の樹脂をダイに供給する。
本発明によれば、フレキシブルチューブの樹脂層を構成する2種類の樹脂を均一に混合することができ、かつ、2種類の樹脂の混合比をレスポンス良く変化させることが可能なフレキシブルチューブの製造装置を提供できる。
第1の実施形態に係るフレキシブルチューブの製造装置の概略構成を示す水平断面図 図1に示したダイの先端部の拡大図 図1に示した第1のシリンダの正面図 図3に示したIV−IVラインから見た断面図 図3に示したV−Vラインから見た断面図 図1に示した第2のシリンダの正面図 図6に示したVII−VIIラインから見た断面図 図6に示した第2のシリンダの外面の展開図 図1に示した第1のバルブの断面図 図1に示した混合バルブを用いて樹脂混合比を調整する方法を示す説明図 第2の実施形態に係るフレキシブルチューブの製造装置の概略構成を示す垂直断面図 図11に示した第1のシリンダの正面図 図12に示したXIII−XIIIラインから見た断面図 図12に示したIVX−IVXラインから見た断面図 図12に示したXV−XVラインから見た断面図 図11に示した第2のシリンダの正面図 図16に示したXVII−XVIIラインから見た断面図 図16に示した第2のシリンダの外面の展開図 第2の実施形態に係る混合バルブの断面図 図19に示した混合バルブを用いて樹脂混合比を調整する方法を示す説明図
以下、本発明の実施形態を説明する。以下の説明では、樹脂層である内層チューブの外面に、ブレード(網管)を設け、更に、ブレードを樹脂層である外層チューブで覆った構成のフレキシブルチューブの製造装置に本発明を適用した例を説明する。このようなフレキシブルチューブの一例として、カテーテルシャフトを挙げることができる。しかしながら、カテーテルシャフトは、フレキシブルチューブの一例に過ぎず、本発明は、内視鏡に用いるフレキシブルチューブ等の他の用途のフレキシブルチューブの製造装置にも適用可能である。
(第1の実施形態)
<フレキシブルチューブの製造装置の構成>
図1は、第1の実施形態に係るフレキシブルチューブの製造装置の概略構成を示す水平断面図であり、図2は、図1に示したダイの先端部の拡大図である。
フレキシブルチューブ製造装置100は、ダイ1と、第1の押出機2aと、第2の押出機2bと、混合バルブ3と、モータ4とを備える。尚、フレキシブルチューブ製造装置100は、台座を介して所定の架台等の上に固定される。また、図示は省略しているが、フレキシブルチューブ製造装置100の上流側及び下流側には、ブレード線5を供給するための供給装置や、押出成形されたフレキシブルチューブ6を引き取る引取装置等が適宜設けられる。ブレード線5は、フレキシブルチューブ製造装置100の後方側から前方側へと図1及び図2における左方向に搬送される。ここで、ブレード線5は、内層チューブ上にブレード(網管)を設け、内層中部の中空部に芯線(ガイドワイヤー)を挿通させた状態のものである。フレキシブルチューブ6は、ブレード線5の表面に外層チューブを設けたものであり、外層チューブの成形後にブレード線の芯線を抜き取ることによって、カテーテルシャフトを得ることができる。
ダイ1は、ブレード線5の外面に樹脂を押し出すための金型であり、内型7と、外型8と、管状部材9とを備える。内型7と、外型8と、管状部材9とは、それぞれの中心軸が同軸となるように配置されている。以下、内型7、外型8及び管状部材9の中心軸を、軸AXとする。
内型7は、中空の筒形状を有する部材であり、先端部に順テーパー形状のテーパー部が設けられている。また、内型7の外面には、螺旋状に延びる溝10が形成されている。溝10は、内型7及び外型8の間に設けられる樹脂流路に供給された樹脂を混練するために設けられている。内型7は、軸AXを中心に回転可能となるように外型8に支持されると共に、後述するモータ19に接続されている。
外型8は、内型7の外形に対応した中空部を有する部材である。外型8の中空部には内型7が収容されており、内型7の外面と外型8の内面との間に所定の隙間が形成されていこの隙間は、ブレード線5の外面に押し出す樹脂の流路として機能する。また、外型8の前端には、供給されたブレード線5を前方に繰り出しながら、内型7の外面と外型8の内面との間の隙間に供給された樹脂を押し出すための押出口15が設けられている。
管状部材9は、ブレード線5を後端13aから前端13bへと挿通させる貫通孔14を有する管状の部材である。管状部材9は、内型7の内部に収容されている。管状部材9の後端13aから所定範囲の部分は、筐体20に固定されており、管状部材9の軸AX周りの回転が規制されている。また、管状部材9と内型7との接触箇所は摺動可能な摺動面となっている。
尚、管状部材9を固定する筐体20には、軸AXと同軸で、管状部材9の貫通孔14と連続する貫通孔21が設けられている。筐体20の貫通孔21と、管状部材9の貫通孔14と、外型8の押出口15とで、ブレード線5を通過させるための経路が形成されている。
第1の押出機2a及び第2の押出機2bは、例えば、スクリュー押出機であり、樹脂のペレットを溶融させて、先端の吐出口から一定速度で押し出す。第1の押出機2a及び第2の押出機2bには、それぞれ、第1の樹脂及び第2の樹脂が供給される。第1の樹脂と第2の樹脂とは、硬さ、引張強さ、伸び率、引張弾性率、曲げ強さ等の少なくとも1つの特性が異なる。第1の押出機2a及び第2の押出機2bから吐出された溶融樹脂は、後述する混合バルブ3に供給され、混合バルブ3により所定の混合比に調整されてダイ1に供給される。
混合バルブ3は、第1の押出機2a及び第2の押出機2bから押し出された2種類の樹脂の混合比を変更可能な部材である。本実施形態に係る混合バルブ3は、別体の第1のバルブ11及び第2のバルブ12から構成される。第1のバルブ11及び第2のバルブ12は、それぞれ、軸AXを中心に回転可能な円柱形状を有する弁体16と、弁体16を回転可能に収容するバルブケース17とを備える。尚、図1及び図2の例では、第1のバルブ11及び第2のバルブ12の中心軸が同軸となるように配置されているが、第1のバルブ11および第2のバルブ12の配置はこれに限定されない。
弁体16は、中空状の第1のシリンダ31と、第1のシリンダ31内に収容され、第1のシリンダ31に対して固定される第2のシリンダ32とから構成される。尚、第1のシリンダ31及び第2のシリンダ32の詳細については後述する。バルブケース17の内部には、弁体16の外形とほぼ同形状の円柱形状の空間が設けられ、この空間内に弁体16が収容されている。弁体16は、バルブケース17の内部に収容された状態において、弁体16の外周面とバルブケース17の内周面とを摺動させながら軸AXを中心に回転可能に支持されている。また、弁体16は、モータ等の駆動機構18に接続されている。駆動機構18は、図示しない制御装置の制御に従って、軸AXを中心として弁体16を回転させる。第1のバルブ11及び第2のバルブ12は、それぞれの弁体16の回転位置に応じて、ダイ1に供給される第1の樹脂及び第2の樹脂の混合比を変更することができる。尚、混合バルブ3の詳細については後述する。
上述した、第1の押出機2a、第2の押出機2b及び混合バルブ3により、第1の樹脂及び第2の樹脂をダイ1に供給可能な樹脂供給部を構成している。
モータ4は、ダイ1の内型7に接続され、図示しない制御装置の制御に従って、軸AXを中心として内型7を回転させることができる。
フレキシブルチューブ6の押出成型時には、筐体20の貫通孔21から挿入されたブレード線5は、図1及び図2に二点鎖線で示すように、管状部材9の貫通孔14を通過して、外型8の押出口15からフレキシブルチューブ製造装置100の前方へと引き出される。外型8の押出口15から引き出されたブレード線5は、図示しない引取装置によって引き取られることによって、図1及び図2における左方向に連続して搬送される。ブレード線5を搬送しながら、第1の押出機2aから吐出された第1の樹脂、及び/または、第2の押出機2bから吐出された第2の樹脂を、混合バルブ3を介してダイ1の樹脂流路へと供給することにより、押出口15を通過するブレード線5の外面に樹脂が押し出され、ブレード線5を樹脂層(外層チューブ)で被覆したフレキシブルチューブ6が成形される。
本発明に係るフレキシブルチューブ製造装置100では、ダイ1への樹脂の供給を、モータ4により内型7を軸AX周りに回転させている状態で行う。内型7の外面には螺旋状の溝10が設けられているため、内型7の外面と外型8の内面との間の樹脂流路に供給された樹脂は、内型7の軸AX周りの回転に従って、混練されながら押出口15側へと押し出される。したがって、ダイ1に供給された2種類の樹脂は、供給点(第1のバルブ11及び第2のバルブ12の吐出口)から押出口15までの間で能動的に均一化されることになる。長手方向に沿って樹脂層の特性(例えば、硬さ)が徐々に変化するフレキシブルチューブを押出成形する場合、押し出しに伴って2種類の樹脂の混合比を変えることが必要となる。本発明に係るフレキシブルチューブ製造装置100では、内型7の回転によって樹脂流路内で2種類の樹脂が混練されるため、2種類の樹脂の混合ムラをなくし、樹脂層の特性をフレキシブルチューブ6の長手方向に沿って連続的かつ滑らかに変化させることができる。
また、ダイ1において、樹脂の押し出しと樹脂の混練との両方を行うことができるため、樹脂の押し出し用のダイの他に、樹脂混練用のミキシングスクリュー等を設ける場合と比べると、2種類の樹脂の混合箇所(本実施形態では、ダイ1に設けられた樹脂流路の最上流部)から押出口までの流路の長さ及び体積を小さくすることができる。したがって、混合バルブ3において2種類の樹脂の混合比を切り替えてから、押出口15から押し出される樹脂混合物の混合比が実際に変化するまでのレスポンスを向上させることができる。
ブレード線5の外層は、金属製のワイヤや樹脂性の繊維等の素線の編組層または巻回層により構成されているが、この素線としては、直径1mm未満の微細なものが使用される。ブレード線5の外層の損傷を防止するため、一般的なフレキシブルチューブの押出成形装置では、ブレード線5を挿通させる内型は固定状態で使用される。本発明に係るフレキシブルチューブ製造装置100では、内型7を回転させるため、内型7の内部に固定された管状部材9を設け、管状部材9の貫通孔14を貫通するようにブレード線5を通している。つまり、外型8の内部に収容される金型が、内型7及び管状部材9からなる二重管構造を有するように形成されている。管状部材9の軸AX周りの回転は禁止されているため、内型7を回転させた場合でもブレード線5の損傷が防止される。
尚、ブレード線5が回転する内型7に接触することをより防止するため、図2に示すように、管状部材9の前端13bは、内型7の前端22よりも、ブレード線5の搬送方向前方に位置していることが好ましい。また、管状部材9の前端13b近傍の外面と、内型7の前端22近傍の外面とは、同一面を構成していることが好ましい。本実施形態では、管状部材9の前端13b近傍の外面と、内型7の前端22近傍の外面とは、外型8の内面形状に対応する順テーパー形状の円錐台の曲面(周面)を構成している。管状部材9の前端13b近傍の外面と、内型7の前端22近傍の外面とを同一面に形成することにより、外型8の内面と、管状部材9の前端13b近傍の外面及び内型7の前端22近傍の外面との間の隙間の寸法変動を抑制し、押出口15からの樹脂の押出圧力の変動を抑制することができるため、ブレード線5の表面に形成される樹脂層の寸法安定性を向上できる。
上述したダイ1は、第1の実施形態または第2の実施形態に係る混合バルブ3と組み合わせて使用することが好ましい。詳細は後述するが、第1の実施形態及び第2の実施形態に係る混合バルブはいずれも、第1の押出機2aからダイ1に至る第1の樹脂の流路内と、第1の押出機2bからダイ1に至る第2の樹脂の流路内とにおける圧力変動を抑制でき、樹脂層(外層チューブ)を構成する2種類の樹脂の混合比の変化率や樹脂層の外径寸法の精度を向上できる点に特徴を有する。上述したダイ1と、第1の実施形態または第2の実施形態に係る混合バルブ3とを組み合わせると、ダイ1に供給された2種類の樹脂を均一に混練できるため、成形されたフレキシブルチューブの樹脂層を構成する樹脂の混合比の変化率や樹脂層の外径寸法の精度を向上させると共に、樹脂層の混合比をフレキシブルチューブ6の長手方向に沿って連続的かつ滑らかに変化させることができる。
<第1の実施形態に係る混合バルブの詳細>
以下、図3〜図10を参照しながら、本実施形態に係る混合バルブ3の詳細を説明する。
図3は、図1に示した第1のシリンダの正面図である。図4は、図3に示したIV−IVラインから見た断面図であり、図5は、図3に示したV−Vラインから見た断面図である。
第1のシリンダ31は、一方端(図3における下端)が開放され、他方端が閉鎖された円筒形状の部材であり、内部に第2のシリンダ32の外形とほぼ同形状の円柱形状の空間33を設けることによって、周壁部34が形成されている。第1のシリンダ31は、例えば、金属の切削加工により形成される。
第1のシリンダ31には、径方向に周壁部34を貫通する複数の貫通孔41a〜41j及び42a〜42jが設けられている。図3及び図4に示すように、貫通孔41a〜41j及び42a〜42jは、同一の形状及び同一の内径を有し、第1のシリンダ31の下端から高さh1の位置にそれぞれの中心軸が位置し、それぞれの中心軸が第1のシリンダ31の径方向に延び、更に、隣接する中心軸がなす中心角が一定となるように、第1のシリンダ31の周方向に一定ピッチで設けられている。これらの貫通孔41a〜41j及び42a〜42jには、第1の押出機2aまたは第2の押出機2bから吐出された樹脂が供給される。尚、第1のバルブ11において、貫通孔41a〜41j及び42a〜42jを設けることによって周壁部34の外周面に形成された開口部が「第1の開口部」に相当する。また、第2のバルブ12において、貫通孔41a〜41j及び42a〜42jを設けることによって周壁部34の外周面に形成された開口部が「第2の開口部」に相当する。
また、図3及び図5に示すように、第1のシリンダ31の外周面には、第1のシリンダ31の下端から高さh2の位置を中心として上下に幅のある排出溝35が形成されている。また、排出溝35の内部には、第1のシリンダ31の径方向に周壁部34を貫通する貫通孔36が形成されている。排出溝35及び貫通孔36は、ダイ1に供給しない不要な樹脂を外部に排出(廃棄)するために用いられるものである。
図6は、図1に示した第2のシリンダの正面図であり、図7は、図6に示したVII−VIIラインから見た断面図であり、図8は、図6に示した第2のシリンダの外面の展開図である。尚、図8において、溝45及び46の内部に細線で小さな丸印が示されているが、これらの丸印は、第2のシリンダ32に設けられた構造を示すものではなく、第2のシリンダ32を第1のシリンダ31の内部に挿入して位置決めされたときに、第1のシリンダ31に設けられた貫通孔41a〜41j及び42a〜42jの内側の開口部が対向配置される位置を表している。
第2のシリンダ32は、ほぼ円柱形状を有する部材である。図6及び図7に示すように、第2のシリンダ32の内部には、中心軸に沿って一方端(図6及び図7における下端)から所定の高さまで伸びる長孔39が設けられている。長孔39は、ダイ1に樹脂を供給するための樹脂供給路として機能する。また、図6及び図8に示すように、第2のシリンダ32の外周面には、溝45及び46が設けられている。更に、図6〜図8に示すように、第2のシリンダ32には、溝45の内部から長孔39にまで達する流入路40が設けられている。流入路40は、溝45に供給された樹脂を長孔39に送り込むための流路である。第2のシリンダ32も、例えば、金属の切削加工により形成される。
溝45は、第2のシリンダ32の下端から高さh1のレベルを中心として上下に幅を有し、かつ、第2のシリンダ32の周方向に延びる部分からなる。第1のシリンダ31の内部の空間33に第2のシリンダ32を挿入して位置決めした状態では、図8に示すように、第1のシリンダ31の貫通孔41a〜41jの内側の開口部が、溝45の周方向に伸びる部分に対向配置される。
溝46は、第2のシリンダ32の下端から高さh1のレベルを中心として上下に幅を有し、かつ、第2のシリンダ32の周方向に延びる部分と、第2のシリンダ32の軸方向に延び、第2のシリンダ32の下端から高さh2の位置まで達する部分とを有している。第1のシリンダ31の内部の空間33に第2のシリンダ32を挿入して位置決めした状態では、図8に示すように、第1のシリンダ31の貫通孔42a〜42jの内側の開口部が、溝46の周方向に伸びる部分に対向配置される。また、溝46の軸方向に伸びる部分の下端は、第1のシリンダ31の内部の空間33に第2のシリンダ32を挿入して位置決めした状態において、図3に示した第1のシリンダ31の貫通孔36に対向配置される。
第1のシリンダ31及び第2のシリンダ32を組み合わせて弁体16を構成した状態では、第2のシリンダ32に形成された溝45及び46には、第1のシリンダ31に設けられた貫通孔41a〜41j及び42a〜42jの何れかを通じて樹脂が供給される。流入路40を介して長孔39に接続される溝45は、樹脂の供給路として機能し、第1のシリンダ31の貫通孔36及び排出溝35に接続される溝46は、樹脂の排出路として機能する。この点については後述する。
図9は、図1に示した第1のバルブの断面図である。図9は、図1に示すA−A’ラインに沿う位置の断面図に相当する。
図9に示す第1のバルブ11は、第1のシリンダ31の内部に第2のシリンダ32を挿入し両者を固定して構成した弁体16を、バルブケース17内部の収容空間に挿入したものである。上述したように、バルブケース17内部の収容空間は、弁体16(第1のシリンダ31)の外周面とほぼ同一の円柱形状に形成されており、弁体16は、その外周面とバルブケース17の内周面とを摺動させながら、軸AXを中心として回転自在である。
弁体16の組み立て時には、上述したように、第1のシリンダ31の貫通孔41a〜41jの内側の開口部が第2のシリンダ32の溝45に対向し、第1のシリンダ31の貫通孔42a〜42jの内側の開口部が第2のシリンダ32の溝46に対向するように、第1のシリンダ31に対する第2のシリンダ32の回転位置が位置決めされる(図3〜図8参照)。このように位置決めして第1のシリンダ31と第2のシリンダ32とを固定すると、弁体16には、以下の流路が形成される。
(1)ダイへの樹脂供給路:
貫通孔41a〜41jから溝45、流入路40を経由して長孔39に至る流路
(2)外部への樹脂排出路:
貫通孔42a〜42jから溝46、貫通孔36を経由して排出溝35に至る流路
一方、バルブケース17には、図9に示すように、供給路50が形成されている。供給路50は、押出機から吐出された樹脂が供給される流路51と、流路51に接続され、バルブケース17の内周面の周方向の所定範囲に渡って延びる溝状の流路52とから構成される。供給路50の流路52は、第1のシリンダ31の貫通孔41a〜41j及び42a〜42jと対向可能な位置に形成されている。
バルブケース17の内周面に設けられた流路52の周方向の長さは、貫通孔41a〜41j及び42a〜42jのうちの所定数の貫通孔に連通可能となるように設定されている。本実施形態では、バルブケース17の内周面に設けられた流路52は、貫通孔41a〜41j及び42a〜42jの合計の半数(本実施形態では、10本)に樹脂を供給可能な長さに設定されている。
詳細は後述するが、軸AXを中心として弁体16を回転させると、流路52と貫通孔41a〜41j及び42a〜42jとの位置関係が変化する。上述したように、貫通孔41a〜41jは樹脂排出路に繋がり、貫通孔42a〜42jはダイ1への樹脂供給路に繋がっている。したがって、流路52と貫通孔41a〜41j及び42a〜42jとの位置関係が、1本の貫通孔に相当する回転角度ずつ変化すると、流路52に連通する貫通孔の数は変わらないが、樹脂排出路に繋がっている貫通孔の数と樹脂供給路に繋がっている貫通孔の数との比が変化する。つまり、弁体16を回転させることによって、ダイへの樹脂供給路に供給する樹脂と、外部に排出する樹脂との分配比を変化させることができる。本実施形態では、流路52が同時に樹脂を供給可能な貫通孔の数と、樹脂供給路に繋がる貫通孔41a〜41jの数と、樹脂排出路に繋がる貫通孔42a〜42jの数とがいずれも10であるため、ダイへの樹脂供給路に供給する樹脂と外部に排出する樹脂との分配比を、0:10〜10:0の範囲で、11段階で制御することができる。
尚、図1に示した第2のバルブ12の構成は、第1のバルブ11の構成と同じであり、図1に示すB−B’ラインに沿う位置の断面も図9に示したものと同じであるので、第2のバルブ12についての繰り返しの説明を省略する。
<混合バルブの動作>
図10は、図1に示した混合バルブを用いて樹脂混合比を調整する方法を示す説明図である。図10の(a)〜(d)は、図1のA−A’ラインに沿う位置に相当する断面を示し、図10(e)〜(h)は、図1のB−B’ラインに沿う位置に相当する断面を示す。尚、図示の便宜上、貫通孔の符号を適宜省略しているが、各図において、軸AXを中心として反時計回り方向に、貫通孔41a〜41j及び42a〜42jが並んでいる。また、図10において、同じハッチングを付した箇所は同一の部材を指し、適宜符号の記載を省略している。
[状態1−1]
まず、図10の(a)は、第1の樹脂の流路52が第1のシリンダ31の貫通孔42a〜42jの全てと連通している状態を示す。この状態では、流路52を通じて第1の押出機2aから供給された第1の樹脂の全てが、第1のシリンダ31の貫通孔42a〜42jから第2のシリンダ32の溝46へと流れ、第1のシリンダ31の貫通孔36及び排出溝35(図3〜図8参照)を通じて外部に排出(廃棄)される。
第1のバルブ11及び第2のバルブ12のそれぞれの弁体16の回転位置は、第1の樹脂が供給される流路52に接続される貫通孔の数と、第2の樹脂が供給される流路52に接続される貫通孔の数とが一定数(本実施形態では、10本)となるよう、同期させて制御される。ここで、流路52が同時に樹脂を供給可能な貫通孔の数をn(nは、正の整数)とし、第1のバルブ11において流路52に連通している貫通孔の数をm(mは、正の整数)とする。第1のバルブ11における樹脂の分配比が、m:(n−m)である場合、第2のバルブ12における樹脂の分配比は、(n−m):mとなるように、第1のバルブ11及び第2のバルブ12がそれぞれ制御される。尚、樹脂の分配比とは、「ダイ1に供給される樹脂の量と外部に排出される樹脂の量との比」である。
第1のバルブ11の弁体16が図10の(a)に示す回転位置にある場合、第2のバルブ12の弁体16は、図10の(e)に示す回転位置に配置される。この状態においては、第2の樹脂が供給される流路52が第1のシリンダ31の貫通孔41a〜41jの全てと連通している。したがって、流路52を通じて第2の押出機2bから供給された第2の樹脂の全てが、第1のシリンダ31の貫通孔41a〜41jから第2のシリンダ32の溝45へと流れ、第2のシリンダ32の流入路40及び長孔39(図3〜図8参照)を通じてダイ1に供給される。
つまり、図10の(a)及び(e)に示すように第1のバルブ11及び第2のバルブ12が制御されている場合、第1の樹脂が全て外部に排出され、第2の樹脂が全てダイ1に供給されるため、ダイ1における第1の樹脂と第2の樹脂との混合比は、0:10となる。
[状態1−2]
次に、図10の(b)は、図10(a)の状態から、第1のバルブ11の弁体16を、軸AXを中心として半時計回り方向に貫通孔2本分に相当する角度だけ回転させた状態を示す。上述したように、流路52は、周方向に連続する10本の貫通孔と連通可能な長さを有する。したがって、貫通孔2本分に相当する角度だけ回転させると、最も半時計回り方向の2本の貫通孔42i及び42jと流路52との連通が解除され、第1のシリンダ31の8本の貫通孔42a〜42h及びこれに連続する2本の貫通孔41i及び41jが流路52と連通する。
この状態では、流路52を通じて第1の押出機2aから供給される第1の樹脂のうち、第1のシリンダ31の貫通孔42a〜42hに供給された一部(供給された第1の樹脂の8/10)は、第2のシリンダ32の溝46へと流れ、その後、外部に排出され、貫通孔41i及び41jに供給された残りの一部(供給された第1の樹脂の2/10)は、第2のシリンダ32の溝45へと流れ、流入路40を通じて長孔39に流入する。
第1のバルブ11の弁体16が図10の(b)に示す回転位置にある場合、第2のバルブ12の弁体16は、図10の(f)に示す回転位置に配置される。この状態においては、第2の樹脂が供給される流路52は、第1のシリンダ31の8本の貫通孔41c〜41jとこれに連続する2本の貫通孔42a及び42bに連通する。流路52を通じて第2の押出機2bから供給される第2の樹脂のうち、第1のシリンダ31の貫通孔41c〜41jに供給された一部(供給された第2の樹脂の8/10)は、第1のシリンダ31の貫通孔41c〜41jから第2のシリンダ32の溝45へと流れ、第2のシリンダの流入路40を通じて長孔39に供給される。流路52から供給される第2の樹脂のうち、第1のシリンダ31の貫通孔41a及び41bに供給された残りの一部(供給された第2の樹脂の2/10)は、第2のシリンダ32の溝46へと流れ、第1のシリンダ31の貫通孔36及び排出溝35を通じて、外部に排出される。
つまり、図10の(b)及び(f)に示すように第1のバルブ11及び第2のバルブ12が制御されている場合、第1のバルブ11の流路52に連通する10本の貫通孔のうちの2本に供給された第1の樹脂と、第2のバルブ12の流路52に連通する10本の貫通孔のうちの8本に供給された第2の樹脂とがダイ1に供給される。供給された残りの樹脂は外部に排出される。したがって、図10の(b)及び(f)に示す回転位置に各弁体16がある場合の第1の樹脂と第2の樹脂との混合比は、2:8となる。
[状態1−3]
次に、図10の(c)は、図10(b)の状態から、第1のバルブ11の弁体16を、軸AXを中心として半時計回り方向に貫通孔3本分に相当する角度だけ回転させた状態を示す。上述したように、流路52は、周方向に連続する10本の貫通孔と連通可能な長さを有する。したがって、貫通孔3本分に相当する角度だけ回転させると、3本の貫通孔42f〜42hと流路52との連通が解除され、第1のシリンダ31の5本の貫通孔42a〜42e及びこれに連続する5本の貫通孔41f〜41jが流路52と連通する。
この状態では、流路52を通じて第1の押出機2aから供給される第1の樹脂のうち、第1のシリンダ31の貫通孔42a〜42eに供給された一部(供給された第1の樹脂の5/10)は、第2のシリンダ32の溝46へと流れ、その後、外部に排出され、貫通孔41f〜41jに供給された残りの一部(供給された第1の樹脂の5/10)は、第2のシリンダ32の溝45へと流れ、流入路40を通じて長孔39に流入する。
第1のバルブ11の弁体16が図10の(c)に示す回転位置にある場合、第2のバルブ12の弁体16は、図10の(g)に示す回転位置に配置される。この状態においては、第2の樹脂が供給される流路52は、第1のシリンダ31の5本の貫通孔41f〜41jとこれに連続する5本の貫通孔42a〜42eに連通する。流路52を通じて第2の押出機2bから供給される第2の樹脂のうち、第1のシリンダ31の貫通孔41f〜41jに供給された一部(供給された第2の樹脂のf/10)は、第1のシリンダ31の貫通孔41f〜41jから第2のシリンダ32の溝45へと流れ、第2のシリンダの流入路40を通じて長孔39に供給される。流路52から供給される第2の樹脂のうち、第1のシリンダ31の貫通孔42a〜42eに供給された残りの一部(供給された第2の樹脂の5/10)は、第2のシリンダ32の溝46へと流れ、第1のシリンダ31の貫通孔36及び排出溝35を通じて、外部に排出される。
つまり、図10の(c)及び(g)に示すように第1のバルブ11及び第2のバルブ12が制御されている場合、第1のバルブ11の流路52に連通する10本の貫通孔のうちの5本に供給された第1の樹脂と、第2のバルブ12の流路52に連通する10本の貫通孔のうちの5本に供給された第2の樹脂とがダイ1に供給される。供給された残りの樹脂は外部に排出される。したがって、図10の(c)及び(g)に示す回転位置に各弁体16がある場合の第1の樹脂と第2の樹脂との混合比は、5:5となる。
[状態1−4]
次に、図10の(d)は、図10の(c)の状態から、第1のバルブ11の弁体16を、軸AXを中心として半時計回り方向に貫通孔5本分に相当する角度だけ回転させた状態を示す。上述したように、流路52は、周方向に連続する10本の貫通孔と連通可能な長さを有する。したがって、貫通孔5本分に相当する角度だけ回転させると、貫通孔42a〜42eと流路52との連通が解除され、第1のシリンダ31の10本の貫通孔41a〜41jが流路52と連通する。
この状態では、この状態では、流路52を通じて第1の押出機2aから供給された第1の樹脂の全てが、第2のシリンダ32の溝45へと流れ、流入路40を通じて長孔39に流入する。
第1のバルブ11の弁体16が図10の(d)に示す回転位置にある場合、第2のバルブ12の弁体16は、図10の(h)に示す回転位置に配置される。この状態においては、第2の樹脂が供給される流路52は、第1のシリンダ31の貫通孔42a〜42jに連通する。したがって、流路52を通じて第2の押出機2bから供給された第2の樹脂の全てが、第2のシリンダ32の溝46へと流れ、第1のシリンダ31の貫通孔36及び排出溝35を通じて、外部に排出される。
つまり、図10の(d)及び(h)に示すように第1のバルブ11及び第2のバルブ12が制御されている場合、第1の樹脂が全てダイ1に供給され、第2の樹脂が全て外部に排出されるため、ダイ1における第1の樹脂と第2の樹脂との混合比は、10:0となる。
尚、図10では、第1の樹脂と第2の樹脂との混合比を、0:10、2:8、5:5、10:0とした例を代表的に説明したが、弁体16の回転位置に応じて、0:10〜10:0の間の他の混合比で混合することも可能である。また、貫通孔の数を適宜増減させることによって、混合比を任意の範囲で調整することができる。
以上説明したように、本実施形態に係るフレキシブルチューブ製造装置100では、混合バルブ3において、ダイ1への樹脂の供給量と外部への樹脂の排出量とを変更することによって、第1のバルブ11からダイ1へと供給される第1の樹脂の量と、第2のバルブ12からダイ1へと供給される第2の樹脂の量との合計を一定に維持したまま、ダイ1における第1の樹脂と第2の樹脂の混合比を変更可能である。第1のバルブ11及び第2のバルブ12のそれぞれの弁体16を回転させながら、フレキシブルチューブの樹脂層(外層チューブ)を押出成形すると、樹脂層を構成する第1の樹脂及び第2の樹脂の混合割合を連続的に変化させることができる。例えば、第1の樹脂及び第2の樹脂として、硬度の異なる樹脂を使用した場合、カテーテルシャフトの一方端側から他方端側にかけて樹脂層の硬度を徐々に増加または減少させることができる。したがって、本実施形態に係るフレキシブルチューブ製造装置100によれば、従来の製造方法と比べて、長さ方向に沿って硬度等の樹脂層の特性が自然に変化するカテーテルシャフトを製造することができる。
また、樹脂の混合割合を変化させる方法としては、第1の押出機2a及び第2の押出機2bのスクリューやギアポンプの回転速度を変えて単位時間当たりの吐出量(体積)を調整する方法が考えられる。しかしながら、スクリューやギアポンプの回転速度を変化させた場合、樹脂の流路やダイ内に残存する樹脂の圧力変動が生じる。したがって、ダイから押し出される樹脂の量が変動したり、ダイに供給される樹脂の混合比を正確に変化させることができなかったりする。したがって、第1の押出機2a及び第2の押出機2bのそれぞれの押出速度を調整することにより樹脂の混合比を制御した場合には、樹脂層を構成する2種類の樹脂の混合比の変化率や樹脂層の外径寸法の精度が低下するという問題がある。特に、血管カテーテルのように外径が0.5〜1.8mm程度のカテーテルにおいて硬度や外径が設計値から変動すると、血管内への挿入した際における血管の屈曲部への追従性や、カテーテルの操作性が悪化する可能性がある。これに対して、本実施形態に係るフレキシブルチューブ製造装置100では、第1の樹脂及び第2の樹脂の分配比(供給量と排出量の比)を変えることによって、第1の樹脂及び第2の樹脂の混合比を変更するため、第1の押出機2a及び第2の押出機2bの押出速度を変更する必要がない。したがって、第1の押出機2aからダイ1に至る第1の樹脂の流路内と、第の押出機2bからダイ1に至る第2の樹脂の流路内とにおける圧力変動を抑制できる。したがって、ダイ1の押出口から押し出される樹脂の体積変動を抑制でき、かつ、第1の樹脂及び第2の樹脂の混合比をレスポンス良く制御できるので、樹脂層を構成する2種類の樹脂の混合比の変化率や樹脂層の外径寸法の精度を向上させることができる。
(第2の実施形態)
<フレキシブルチューブの製造装置の構成>
図11は、第2の実施形態に係るフレキシブルチューブの製造装置の概略構成を示す垂直断面図である。
本実施形態に係るフレキシブルチューブ製造装置200は、ダイ1と、第1の押出機(図示せず)と、第2の押出機(図示せず)と、混合バルブ30と、モータ4とを備える。混合バルブ30には、図示しない第1の押出機及び第2の押出機から、互いに異なる第1の樹脂及び第2の樹脂がそれぞれ供給される。フレキシブルチューブ製造装置200は、台座を介して所定の架台等の上に固定されている。本実施形態でも図示は省略しているが、フレキシブルチューブ製造装置200の上流側及び下流側には、フレキシブルチューブ製造装置100にブレード線5を供給するための供給装置や、押出成形されたフレキシブルチューブ6を引き取る引取装置等が適宜設けられる。
フレキシブルチューブ製造装置200が備えるダイ1は、第1の実施形態で説明したものと同様の内型7と、外型8と、管状部材9とを備える。内型7は、第1の実施形態と同様に、モータ4に接続され、軸AXを中心として回転可能である。また、図示を省略しているが、内型7の外面には、第1の実施形態と同様に、溶融樹脂を混練するための螺旋状の溝(図示せず)が設けられている(図2参照)。外型8は、内型7の外面との間に所定の隙間が生じるように内型7を取り囲んでおり、前端に樹脂を押し出すための押出口を有する。管状部材9は、ブレード線5を挿通させるための貫通孔を有し、内型7の内部に収容されている。
本実施形態においても、フレキシブルチューブの押出成型時には、モータ4により内型7を軸AX周りに回転させている状態で、ダイ1への樹脂供給を行う。内型7の外面には図示しない螺旋状の溝が設けられているため、内型7の軸AX周りの回転に従って、内型7の外面と外型8の内面との間の樹脂流路に供給された樹脂は、混練されながら押出口15から押し出される。したがって、本実施形態にかかるフレキシブルチューブ製造装置200によっても、2種類の樹脂を混合した混合樹脂出フレキシブルチューブの樹脂層を成形する場合に、2種類の樹脂の均一化を図ることができる。
<第2の実施形態に係る混合バルブの詳細>
本実施形態に係るフレキシブルチューブ製造装置200においては、混合バルブ30の構成が第1の実施形態に係るフレキシブルチューブ製造装置100と異なる。より詳細には、第1の実施形態では、混合バルブ3が2組の弁体16及びバルブケース16(つまり、第1のバルブ11及び第2のバルブ12)により構成されているのに対し、本実施形態では、混合バルブ30が1つの弁体26及び1つのバルブケース27により構成されている。以下、図11〜図20を参照しながら、本実施形態に係る混合バルブ30の詳細を説明する。
図12は、図11に示した第1のシリンダの正面図であり、図13は、図12に示したXIII−XIIIラインから見た断面図であり、図14は、図12に示したIVX−IVXラインから見た断面図であり、図15は、図12に示したXV−XVラインから見た断面図である。
混合バルブ30は、弁体26と、弁体26を回転可能に収容するバルブケース27とを備える。弁体26は、中空状の第1のシリンダ61と、第1のシリンダ61内に収容され、第1のシリンダ61に対して固定される第2のシリンダ62とから構成される。尚、第1のシリンダ61及び第2のシリンダ62の詳細については後述する。バルブケース27の内部には、弁体26の外形とほぼ同形状の円柱形状の空間が設けられ、この空間内に弁体26が収容されている。弁体26は、バルブケース27の内部に収容された状態において、弁体26の外周面とバルブケース27の内周面とを摺動させながら軸AXを中心に回転可能に支持されている。また、弁体26は、モータ等の駆動機構18に接続されている(図11参照)。駆動機構18は、図示しない制御装置の制御に従って、軸AXを中心として弁体26を回転させる。混合バルブ30は、弁体26の回転位置に応じて、ダイ1に供給される第1の樹脂及び第2の樹脂の混合比を変更することができる。
第1のシリンダ61は、一方端(図12における下端)が開放され、他方端が閉鎖された円筒形状の部材であり、内部に第2のシリンダ62の外形とほぼ同形状の円柱形状の空間33を設けることによって、周壁部34が形成されている。第1のシリンダ61は、例えば、金属の切削加工により形成される。
第1のシリンダ61には、径方向に周壁部34を貫通する複数の貫通孔41a〜41j、42a〜42j、43a〜43j及び44a〜44jが設けられている。
図12及び図13に示すように、貫通孔41a〜41j及び42a〜42jは、同一の形状及び同一の内径を有し、第1のシリンダ61の下端から高さh3の位置にそれぞれの中心軸が位置し、それぞれの中心軸が第1のシリンダ61の径方向に延び、更に、それぞれの中心軸が一定の角度をなすように、第1のシリンダ61の周方向に一定ピッチで間欠的に設けられている。これらの貫通孔41a〜41j及び42a〜42jには、第1の押出機から吐出された第1の樹脂が供給される。尚、貫通孔41a〜41j及び42a〜42jを設けることによって周壁部34の外周面に形成された開口部が「第1の開口部」に相当する。
また、図12及び図14に示すように、貫通孔43a〜43j及び44a〜44jは、貫通孔41a〜41j及び42a〜42jと同一の形状及び同一の内径を有し、第1のシリンダ61の下端から高さh4の位置にそれぞれの中心軸が位置し、それぞれの中心軸が第1のシリンダ61の径方向に延び、更に、それぞれの中心軸が一定の角度をなすように、第1のシリンダ61の周方向に一定ピッチで設けられている。これらの貫通孔43a〜43j及び44a〜44jには、第2の押出機から吐出された第2の樹脂が供給される。尚、貫通孔43a〜43j及び44a〜44jを設けることによって周壁部34の外周面に形成された開口部が「第2の開口部」に相当する。
更に、図12及び図15に示すように、第1のシリンダ61の外周面には、第1のシリンダ61の下端から高さh5の位置を中心として上下に幅のある排出溝35が形成されている。また、排出溝35の内部には、第1のシリンダ61の径方向に周壁部34を貫通する貫通孔36a及び36bが形成されている。これらの排出溝35、貫通孔36a及び36bは、ダイに供給されない不要な樹脂を外部に排出(廃棄)するために用いられるものである。
図16は、図11に示した第2のシリンダの正面図であり、図17は、図16に示したXVII−XVIIラインから見た断面図であり、図18は、図16に示した第2のシリンダの外面の展開図である。尚、図18においては、溝47〜46の内部に細線で小さな丸印が示されているが、これらの丸印は、第2のシリンダ62に設けられた構造を示すものではなく、第2のシリンダ62を第1のシリンダ61の内部に挿入して位置決めされたときに、第1のシリンダ61に設けられた貫通孔41a〜41j、42a〜42j、43a〜43j、44a〜44jの内側の開口部が対向配置される位置を表している。
第2のシリンダ62は、ほぼ円柱形状を有する部材である。図16及び図17に示すように、第2のシリンダ62の内部には、中心軸に沿って一方端(図16及び図17における下端)から所定の高さまで伸びる長孔39が設けられている。長孔39は、ダイ1に樹脂を供給するための樹脂供給路として機能する。また、図16及び図18に示すように、第2のシリンダ62の外周面には、複数の溝45〜48が設けられている。更に、図16〜図18に示すように、第2のシリンダ62には、溝48の内部から長孔39にまで達する流入路40aと、溝45の内部から長孔39にまで達する流入路40bとが設けられている。流入路40aは、溝48に供給された第1の樹脂を長孔39に送り込むための流路であり、流入路40bは、溝45に供給された第2の樹脂を長孔39に送り込むための流路である。第2のシリンダ62も、例えば、金属の切削加工により形成される。
溝47は、第2のシリンダ62の下端から高さh3のレベルを中心として上下に幅を有し、かつ、第2のシリンダ62の周方向に延びる部分と、第2のシリンダ62の軸方向に延び、第2のシリンダ62の下端から高さh5の位置まで達する部分とを有している。第1のシリンダ61の内部の空間33に第2のシリンダ62を挿入して位置決めした状態では、図18に示すように、第1のシリンダ61の貫通孔41a〜41jの内側の開口部が、溝47の周方向に伸びる部分に対向配置される。また、溝47の軸方向に延びる部分の下端は、第1のシリンダ61の内部の空間33に第2のシリンダ62を挿入して位置決めした状態において、図12に示した第1のシリンダ61の貫通孔36aに対向配置される。
溝48は、第2のシリンダ62の下端から高さh3のレベルを中心として上下に幅を有し、かつ、第2のシリンダ62の周方向に延びる部分からなる。第1のシリンダ61の内部の空間33に第2のシリンダ62を挿入して位置決めした状態では、図18に示すように、第1のシリンダ61の貫通孔42a〜42jの内側の開口部が、溝48の周方向に伸びる部分に対向配置される。
第1のシリンダ61及び第2のシリンダ62を組み合わせて弁体26を構成した状態では、第2のシリンダ62に形成された溝47及び48には、第1のシリンダ61に設けられた貫通孔41a〜41j、42a〜42jの何れかを通じて第1の樹脂が供給される。具体的には、溝47は第1の樹脂の排出路として機能し、溝48は第1の樹脂の供給路として機能する。この点については後述する。
溝45は、第2のシリンダ62の下端から高さh4のレベルを中心として上下に幅を有し、かつ、第2のシリンダ62の周方向に延びる部分からなる。第1のシリンダ61の内部の空間33に第2のシリンダ62を挿入して位置決めした状態では、図18に示すように、第1のシリンダ61の貫通孔43a〜43jの内側の開口部が、溝45の周方向に伸びる部分に対向配置される。
溝46は、第2のシリンダ62の下端から高さh4のレベルを中心として上下に幅を有し、かつ、第2のシリンダ62の周方向に延びる部分と、第2のシリンダ62の軸方向に延び、第2のシリンダ62の下端から高さh5の位置まで達する部分とを有している。第1のシリンダ61の内部の空間33に第2のシリンダ62を挿入して位置決めした状態では、図18に示すように、第1のシリンダ61の貫通孔44a〜44jの内側の開口部が、溝46の周方向に伸びる部分に対向配置される。また、溝46の軸方向に伸びる部分の下端は、第1のシリンダ61の内部の空間33に第2のシリンダ62を挿入して位置決めした状態において、図12に示した第1のシリンダ61の貫通孔36bに対向配置される。
第1のシリンダ61及び第2のシリンダ62を組み合わせて弁体26を構成した状態では、第2のシリンダ62に形成された溝45及び46には、第1のシリンダ61に設けられた貫通孔43a〜43j、44a〜44jの何れかを通じて第2の樹脂が供給される。具体的には、溝45は第2の樹脂の供給路として機能し、溝46は第2の樹脂の排出路として機能する。この点については後述する。
図19は、第2の実施形態に係る混合バルブの断面図である。より詳細には、図19の(a)は、図11のC−C’ラインに沿う位置の断面図に相当し、図19の(b)は、図11のD−D’ラインに沿う位置の断面図に相当する。尚、図示の便宜上、貫通孔の符号を適宜省略しているが、図19の(a)においては、図13と同様、軸AXを中心として反時計回り方向に、貫通孔41a〜41j及び42a〜42jが並んでおり、図19の(b)においては、図14と同様、軸AXを中心として反時計回り方向に、貫通孔43a〜43j及び44a〜44jが並んでいる。
図11に示す混合バルブ30は、第1のシリンダ61の内部に第2のシリンダ62を挿入して両者の相対回転を固定して構成した弁体26を、バルブケース27内部の収容空間に挿入したものである。上述したように、バルブケース27内部の収容空間は、弁体26(第1のシリンダ61)の外周面とほぼ同一の円柱形状に形成されており、弁体26は、その外周面とバルブケース27の内周面とを摺動させながら、軸AXを中心として回転自在である。
弁体26の組み立て時には、図18で説明したように、第1のシリンダ61の貫通孔41a〜41jの内側の開口部が第2のシリンダ62の溝47に対向し、第1のシリンダ61の貫通孔42a〜42jの内側の開口部が第2のシリンダ62の溝48に対向し、第1のシリンダ61の貫通孔43a〜43jの内側の開口部が第2のシリンダ62の溝45に対向し、更に、第1のシリンダ61の貫通孔44a〜44jの内側の開口部が第2のシリンダ62の溝46に対向するように、第1のシリンダ61に対する第2のシリンダ62の回転位置が位置決めされる(図12〜図18参照)。このように位置決めして第1のシリンダ61と第2のシリンダ62とを固定すると、弁体26には、以下の流路が形成される。
(1)第1の樹脂のダイへの樹脂供給路:
貫通孔42a〜42jから溝48、流入路40aを経由して長孔39に至る流路
(2)第1の樹脂の外部への樹脂排出路:
貫通孔41a〜41jから溝47、貫通孔36aを経由して排出溝35に至る流路
(3)第2の樹脂のダイへの樹脂供給路:
貫通孔43a〜43jから溝45、流入路40bを経由して長孔39に至る流路
(4)第2の樹脂の外部への樹脂排出路:
貫通孔44a〜44jから溝46、貫通孔36bを経由して排出溝35に至る流路
一方、バルブケース27には、図19に示すように、供給路50a及び50bが形成されている。供給路50aは、第1の押出機から吐出された樹脂が供給される流路51aと、流路51aに接続され、バルブケース17の内周面の周方向の所定範囲に渡って延びる溝状の流路52aとから構成される。供給路50aの流路52aは、第1のシリンダ61の貫通孔41a〜41j及び42a〜42jと対向可能な位置に形成されている。また、供給路50bは、第1の押出機から吐出された樹脂が供給される流路51bと、流路51bに接続され、バルブケース17の内周面の周方向の所定範囲に渡って延びる溝状の流路52bとから構成される。供給路50bの流路52bは、第1のシリンダ61の貫通孔43a〜43j及び44a〜44jと対向可能な位置に形成されている。
バルブケース27の内周面に設けられた流路52a及び52bの長さは、それぞれ同数の貫通孔に連通可能となるように設定されている。本実施形態では、バルブケース27の内周面に設けられた流路52aは、貫通孔41a〜41j及び42a〜42jの合計の半数(本実施形態では、10本)に第1の樹脂を供給可能な長さに設定されている。同様に、バルブケース27の内周面に設けられた流路52bは、貫通孔43a〜43j及び44a〜44jの合計の半数(本実施形態では、10本)に第2の樹脂を供給可能な長さに設定されている。図19に示すように、第1の樹脂の流路52aと貫通孔41a〜41jの各々とが連通しているときに、第2の樹脂の流路52bと貫通孔43a〜43jの各々とが連通するように、各貫通孔及び流路52a及び52bの軸AXを中心とした回転位置が設定されている。
詳細は後述するが、軸AXを中心として弁体26を回転させると、流路52aと貫通孔41a〜41j及び42a〜42jとの位置関係が変化する。上述したように、貫通孔41a〜41jは樹脂排出路に繋がり、貫通孔42a〜42jはダイ1への樹脂供給路に繋がっている。したがって、流路52aと貫通孔41a〜41j及び42a〜42jとの位置関係が変化すると、流路52aに連通する貫通孔の数は変わらないが、流路52aに連通する貫通孔のうち、樹脂排出路に繋がっている数と樹脂供給路に繋がっている貫通孔の数との比が変化する。つまり、弁体26を回転させることによって、外部に排出する第1の樹脂と、ダイ1への樹脂供給路に供給する第1の樹脂との分配比を変化させることができる。本実施形態では、流路52aが同時に第1の樹脂を供給可能な貫通孔の数と、樹脂排出路に繋がる貫通孔41a〜41jの数と、樹脂供給路に繋がる貫通孔42a〜42jの数とがいずれも10であるため、外部に排出する第1の樹脂と、ダイへの樹脂供給路に供給する第1の樹脂との分配比を、0:10〜10:0の範囲で11段階に制御することができる。
また、本実施形態では、同じ弁体26に貫通孔43a〜43j及び44a〜44jが設けられているので、軸AXを中心として弁体26を回転させると、流路52bと貫通孔43a〜43j及び44a〜44jとの位置関係も同時に変化する。上述したように、貫通孔43a〜43jはダイへの樹脂供給路に繋がり、貫通孔44a〜44jは樹脂排出路に繋がっている。したがって、流路52bと貫通孔43a〜43j及び44a〜44jとの位置関係が変化すると、流路52bに連通する貫通孔の数は変わらないが、流路52bに連通する貫通孔のうち、樹脂供給路に繋がっている数と樹脂排出路に繋がっている貫通孔の数との比が変化する。つまり、弁体26を回転させることによって、ダイへの樹脂供給路に供給する第2の樹脂と、外部に排出する第2の樹脂との分配比を変化させることができる。本実施形態では、流路52bが同時に第2の樹脂を供給可能な貫通孔の数と、樹脂供給路に繋がる貫通孔43a〜43jの数と、樹脂排出路に繋がる貫通孔44a〜44jの数とがいずれも10であるので、ダイへの樹脂供給路に供給する第2の樹脂と、外部に排出する第2の樹脂との分配比を、上述した第1の樹脂の分配に同期して、10:0〜0:10の範囲で11段階に制御することができる。
本実施形態では、貫通孔41a〜41j及び42a〜42jが設けられた弁体26の一部と、流路52aが設けられたバルブケース27の一部とで第1の樹脂を樹脂供給路及び樹脂排出路に分配する第1のバルブが構成されている。また、貫通孔43a〜43j及び44a〜44jが設けられた弁体26の他の一部と、流路52bが設けられたバルブケース27の他の一部とで第2の樹脂を樹脂供給路及び樹脂排出路に分配する第2のバルブが構成されている。このように、第1のバルブ及び第2バルブの両方が、同一の弁体26及び同一のバルブケース27により構成されている場合、1つの軸AXを中心とする弁体26の回転によって、第1のバルブにおける分配比と第2のバルブにおける分配比とを同期させて変更できるため、第1の樹脂及び第2の樹脂の混合比の制御を容易に行うことができる。
<混合バルブの動作>
図20は、図19に示した混合バルブを用いて樹脂混合比を調整する方法を示す説明図である。図20の(a)〜(d)は、図11のC−C’ラインに沿う位置に相当する断面を示し、図20の(e)〜(h)は、図11のD−D’ラインに沿う位置に相当する断面を示す。尚、図示の便宜上、貫通孔の符号を適宜省略しているが、各図において、軸AXを中心として反時計回り方向に、貫通孔41a〜41j及び42a〜42jが並んでいる。また、図20において、同じハッチングを付した箇所は同一の部材を指し、適宜符号の記載を省略している。
[状態2−1]
まず、図20の(a)は、第1の樹脂の流路52aが第1のシリンダ61の貫通孔41a〜41jの全てと連通している状態を示す。この状態では、流路52aを通じて第1の押出機から供給された第1の樹脂は、第1のシリンダ61の貫通孔41a〜41jから第2のシリンダ62の溝47へと流れ、第1のシリンダ61の貫通孔36a及び排出溝35(図12参照)を通じて、混合バルブ30の外部に排出され、ダイ1には供給されない。
この状態においては、図20の(e)に示すように、第2の樹脂の流路52bは第1のシリンダ61の貫通孔43a〜43jの全てと連通している。したがって、流路52bを通じて第2の押出機から供給された第2の樹脂の全てが、第1のシリンダ61の貫通孔43a〜43jから第2のシリンダ62の溝45へと流れ、第2のシリンダ62の流入路40b及び長孔39(図16〜図18参照)を通じてダイ1に供給される。
つまり、図20の(a)及び(d)に示す回転位置に弁体26がある場合、第1の樹脂は全て排出され、第2の樹脂が全てダイ1に供給されるため、第1の樹脂と第2の樹脂との混合比は、0:10となる。
[状態2−2]
次に、図20の(b)は、図20の(a)の状態から、弁体26を、軸AXを中心として時計回り方向に貫通孔2本分に相当する角度だけ回転させた状態を示す。上述したように、流路52aは、周方向に連続する10本の貫通孔と連通可能な長さを有する。したがって、貫通孔2本分に相当する角度だけ回転させると、最も時計回り方向の2本の貫通孔41a及び41bと流路52aとの連通が解除され、第1のシリンダ61の8本の貫通孔41c〜41j及びこれに連続する2本の貫通孔42a及び42bが第1の樹脂の流路52aと連通する。
この状態では、流路52aを通じて第1の押出機から供給される第1の樹脂のうち、第1のシリンダ61の貫通孔41c〜41jに供給された一部(供給された第1の樹脂の8/10)は、第2のシリンダ62の溝47へと流れ、その後、混合バルブ30の外部に排出されるが、貫通孔42a及び42bに供給された残りの一部(供給された第1の樹脂の2/10)は、第2のシリンダ62の溝48へと流れ、流入路40aを通じて長孔39に流入する。
このとき、第2の樹脂の流路52bと弁体26との回転位置も貫通孔2本分だけずれるので、図20の(f)に示すように、第2の樹脂の流路52bは、第1のシリンダ61の8本の貫通孔43c〜43jとこれに連続する2本の貫通孔44a及び44bに連通する。流路52bを通じて第2の押出機から供給される第2の樹脂のうち、第1のシリンダ61の貫通孔43c〜43jに供給された一部(供給された第2の樹脂の8/10)は、第1のシリンダ61の貫通孔43c〜43jから第2のシリンダ62の溝45へと流れ、第2のシリンダの流入路40bを通じて長孔39に供給される。流路52bから供給される第2の樹脂のうち、第1のシリンダ61の貫通孔44a及び44bに供給された残りの一部(供給された第2の樹脂の2/10)は、第2のシリンダ62の溝46へと流れ、第1のシリンダ61の貫通孔36b及び排出溝35を通じて、混合バルブ30の外部に排出される。
つまり、図20の(b)及び(f)に示す回転位置に弁体26がある場合、流路52aに連通する10本の貫通孔のうちの2本に供給された第1の樹脂と、流路52bに連通する10本の貫通孔のうちの8本に供給された第2の樹脂とが、第2のシリンダ62の長孔39に供給され、長孔39内で混合されてダイ1に供給される。供給された残りの樹脂は外部に排出される。したがって、図20の(b)及び(f)に示す回転位置に弁体26がある場合の第1の樹脂と第2の樹脂との混合比は、2:8となる。
[状態2−3]
次に、図20の(c)は、図20の(b)の状態から、弁体26を、軸AXを中心として時計回り方向に貫通孔3本分に相当する角度だけ回転させた状態を示す。上述したように、流路52aは、周方向に連続する10本の貫通孔と連通可能な長さを有する。したがって、貫通孔3本分に相当する角度だけ回転させると、3本の貫通孔41c〜41eと流路52aとの連通が解除され、第1のシリンダ61の5本の貫通孔41f〜41j及びこれに連続する5本の貫通孔42a〜42eが第1の樹脂の流路52aと連通する。
この状態では、流路52aを通じて第1の押出機から供給される第1の樹脂のうち、第1のシリンダ61の貫通孔41f〜41jに供給された一部(供給された第1の樹脂の5/10)は、第2のシリンダ62の溝47へと流れ、その後混合バルブ30の外部に排出されるが、貫通孔42a〜42eに供給された残りの一部(供給された第1の樹脂の5/10)は、第2のシリンダ62の溝48へと流れ、流入路40aを通じて長孔39に流入する。
このとき、第2の樹脂の流路52bと弁体26との回転位置も貫通孔3本分だけずれるので、第1の樹脂の流路52aと第1のシリンダ61の貫通孔41f〜41j及びこれに連続する5本の貫通孔42a〜42eが連通している状態においては、図20の(g)に示すように、第2の樹脂の流路52bは、第1のシリンダ61の5本の貫通孔43f〜43jとこれに連続する5本の貫通孔44a〜44eに連通している。流路52bを通じて第2の押出機から供給される第2の樹脂のうち、第1のシリンダ61の貫通孔43f〜43jに供給された一部(供給された第2の樹脂の5/10)は、第1のシリンダ61の貫通孔43f〜43jから第2のシリンダ62の溝45へと流れ、第2のシリンダの流入路40bを通じて長孔39に供給される。開流路52bから供給される第2の樹脂のうち、第1のシリンダ61の貫通孔44a〜44eに供給された残りの一部(供給された第2の樹脂の5/10)は、第2のシリンダ62の溝46へと流れ、第1のシリンダ61の貫通孔36b及び排出溝35を通じて、混合バルブ30の外部に排出される。
つまり、図20の(c)及び(g)に示す回転位置に弁体26がある場合、流路52aに連通する10本の貫通孔のうちの5本に供給された第1の樹脂と、流路52bに連通する10本の貫通孔のうちの5本に供給された第2の樹脂とが、第2のシリンダ62の長孔39に供給され、長孔39内で混合されてダイ1に供給される。供給された残りの樹脂は排出される。したがって、図20の(c)及び(g)に示す回転位置に弁体26がある場合の第1の樹脂と第2の樹脂との混合比は、5:5となる。
[状態2−4]
次に、図20の(d)は、図20の(c)の状態から、弁体26を、軸AXを中心として時計回り方向に貫通孔5本分に相当する角度だけ回転させた状態を示す。上述したように、流路52aは、周方向に連続する10本の貫通孔と連通可能な長さを有する。したがって、貫通孔5本分に相当する角度だけ回転させると、貫通孔41f〜41jと流路52aとの連通が解除され、最も反時計回り方向にある10本の貫通孔42a〜42jの全てが第1の樹脂の流路52aと連通する。この状態では、流路52aを通じて第1の押出機から供給される第1の樹脂は、第1のシリンダ61の貫通孔42a〜42jから第2のシリンダ62の溝44へと流れ、第2のシリンダ62の流入路40aを通じて長孔39に流入する。
この状態においては、図20の(h)に示すように、第2の樹脂の流路52bと第1のシリンダ61の貫通孔44a〜44jの全てと連通している。したがって、流路52aを通じて第2の押出機から供給される第2の樹脂の全てが、第1のシリンダ61の貫通孔44a〜44jから第2のシリンダ62の溝46へと流れ、第1のシリンダ61の貫通孔36b及び排出溝35を通じて、混合バルブ4の外部に排出される。
したがって、図20の(d)及び(h)に示す回転位置に弁体26がある場合、第1の樹脂が全てダイ1に供給され、第2の樹脂が全て排出されるため、第1の樹脂と第2の樹脂との混合比は、10:0となる。
尚、図20では、第1の樹脂とBの混合比を、0:10、2:8、5:5、10:0とした例を代表的に説明したが、弁体26の回転位置に応じて、0:10〜10:0の間の他の混合比で混合することも可能である。また、貫通孔の数を適宜増減させることによって、混合比を任意の範囲で調整することができる。
以上説明したように、本実施形態に係るフレキシブルチューブ製造装置200では、第1の樹脂の流路52aに連通している貫通孔のうち、樹脂排出路に連通している貫通孔の数aと、ダイ1に樹脂を供給するための樹脂供給路(長孔39)に連通している貫通孔の数bとの比と、第2の樹脂の流路52bに連通している貫通孔のうち、ダイ1に樹脂を供給するための樹脂供給路(長孔39)に連通している貫通孔の数cと、樹脂排出路に連通している貫通孔の数dとの比とが等しい(a、b、c、dは、0以上の整数)。言い換えれば、弁体26の回転角度にかかわらず、第1の樹脂の供給に使用されている貫通孔の数と、第2の樹脂の排出に使用されている貫通孔の数とが常に一致し、第1の樹脂の排出に使用されている貫通孔の数と、第2の樹脂の供給に使用されている貫通孔の数とが常に一致している。また、第1の樹脂の流路52aに連通している貫通孔の数と、第2の樹脂の流路52bに連通している貫通孔の数とが等しいため、樹脂供給路(長孔39)に連通している貫通孔の数(すなわち、上述した貫通孔の数bと貫通孔の数cとの和)が一定である。
このように構成されているため、弁体26の回転角度によって、第1の樹脂及び第2の樹脂の分配比を変更すると、長孔39への第1の樹脂の供給量が増えた分だけ、第2の樹脂の供給量が減るため、第1の樹脂及び第2の樹脂の混合比を変更することができる。したがって、本実施形態に係るフレキシブルチューブ製造装置200では、混合バルブ3において、第1のバルブ11からダイ1へと供給される第1の樹脂の量と、第2のバルブ12からダイ1へと供給される第2の樹脂の量との合計を一定に維持したまま、ダイ1における第1の樹脂と第2の樹脂の混合比を変更可能である。第1のバルブ11及び第2のバルブ12のそれぞれの弁体16を回転させながら、フレキシブルチューブの樹脂層(外層チューブ)を押出成形すると、樹脂層を構成する第1の樹脂及び第2の樹脂の混合割合を連続的に変化させることができる。例えば、第1の樹脂及び第2の樹脂として、硬度の異なる樹脂を使用した場合、カテーテルシャフトの一方端側から他方端側にかけて樹脂層の硬度を徐々に増加または減少させることができる。したがって、本実施形態に係るフレキシブルチューブ製造装置200によれば、従来の製造方法と比べて、長さ方向に沿って硬度等の樹脂層の特性が自然に変化するカテーテルシャフトを製造することができる。
(その他の変形例等)
尚、上記の各実施形態では、フレキシブルチューブ製造装置に本発明を適用した例を説明したが、本発明に係る混合バルブ及び製造装置の構成は、内視鏡用チューブ等の他の用途のフレキシブルチューブの製造装置にも適用することができる。
また、上記の各実施形態では、2種類の異なる樹脂として硬度の異なる樹脂を用いてカテーテルシャフトを押出成形する例を説明したが、2種類の樹脂としては、硬度に限らず何らかの特性が異なっているものを用いれば良い。例えば、2種類の樹脂として色の異なる樹脂を用い、先端から手元側に向かって色が徐々に変化する外層チューブを製造することもできる。
また、上記の各実施形態において、バルブケースは、溝や流路の形成が容易に行えるよう、適宜複数のブロックに分割して構成しても良い。
また、上記の各実施形態では、第1の樹脂を供給するための貫通孔(第1の開口部)及び第2の樹脂を供給するための貫通孔(第2の開口部)が、それぞれ20個ずつ設けられている例を説明したが、貫通孔の数は、特に限定されず、N個(Nは正の整数)であれば良い。
また、上記の各実施形態では、第1の樹脂を供給するための貫通孔(第1の開口部)及び第2の樹脂を供給するための貫通孔(第2の開口部)のそれぞれの半数(10個)が樹脂供給路に連通され、残りの半数(10個)が樹脂排出路に連通されている例を説明したが、これに限定されない。第1の樹脂を供給するための貫通孔(第1の開口部)の数をN個(Nは正の整数)とした場合に、m個(ただし、mはNより小さい整数)の貫通孔が樹脂供給路に連通され、残りの(N−m)個が樹脂排出路に連通されていれば良い。この場合、第2の樹脂を供給するためのN個の貫通孔(第2の開口部)のうち、m個の貫通孔が樹脂排出路に連通され、残りの(N−m)個が樹脂供給路に連通されていれば良い。Nが偶数かつmがN/2の場合は、樹脂供給路に連通する貫通孔の数と樹脂排出路に連通する貫通孔の数とが等しいため、0〜100%の範囲内で樹脂の混合比を調節できる。ただし、mがN/2でない場合は、混合割合の調整可能範囲が狭くなるが、限られた範囲で混合割合を調整することは可能である。例えば、第1の樹脂の供給用の貫通孔が10個で排出用の貫通孔が5個で、第2の樹脂の供給用の貫通孔が5個で排出用の貫通孔が10個の場合、第1の樹脂及び第2の樹脂の混合割合を10:0〜5:5の範囲内で調整することができる。
また、上記の各実施形態では、バルブケースに設けられた供給路が、第1の樹脂を供給するための貫通孔(第1の開口部)または第2の樹脂を供給するための貫通孔(第2の開口部)の半数に連通可能な長さに構成されているが、これに限定されない。第1のシリンダに第1の樹脂を供給するための貫通孔(第1の開口部)及び第1のシリンダに第2の樹脂を供給するための貫通孔(第2の開口部)が、それぞれ合計N個(Nは正の整数)の場合、バルブケースの供給路が樹脂を供給可能な貫通孔の数は、N個未満であれば良い。
また、上記の各実施形態に係る製造装置で得られるフレキシブルチューブは、ブレードの表面を樹脂層で被覆した構造を有し、ブレードを被覆する樹脂層が互いに異なる2種類の樹脂の混合物により構成されたものである。上述したように、本発明に係るフレキシブルチューブの製造装置では、2種類の樹脂のそれぞれの分配比(混合バルブに供給する樹脂量と廃棄する樹脂量の比)を制御することにより、混合比を徐々に変化させることができるので、樹脂層を構成する2種類の樹脂の混合比がフレキシブルチューブの一方端から他方端にかけて、段階的ではなく、連続的に変化したものとなる。したがって、本発明に係る製造装置で得られるフレキシブルチューブにおいては、樹脂比率の変更に伴って硬度が急激に変化せず、徐々に硬度を変化させることができる。
本発明は、医療用のカテーテルの作製に用いるカテーテルシャフトや内視鏡に用いるチューブ等のフレキシブルチューブの製造装置として利用できる。
1 ダイ
2a 第1の押出機
2b 第2の押出機
3 混合バルブ
4 モータ
5 ブレード線
6 フレキシブルチューブ
7 内型
8 外型
9 管状部材
10 溝
11 第1のバルブ
12 第2のバルブ
14 貫通孔
15 押出口
16 弁体
17 バルブケース
18 駆動機構
26 弁体
27 バルブケース
30 混合バルブ
31 第1のシリンダ
32 第2のシリンダ
34 周壁部
35 排出溝
39 長孔
41〜44 貫通孔
45〜48 溝
52 流路

Claims (7)

  1. フレキシブルチューブを押出成形するためのフレキシブルチューブの製造装置であって、
    ブレード線の表面に樹脂を押し出すダイと、
    第1の樹脂及び前記第1の樹脂とは異なる第2の樹脂を前記ダイに供給可能な樹脂供給部と、
    モータとを備え、
    前記ダイは、
    筒形状を有し、外面に溝が設けられた内型と、
    前記内型の内部に収容され、前記ブレード線を一方端から他方端へと挿通させる貫通孔を有する管状部材と、
    前記内型の外面との間に所定の隙間が生じるように前記内型を取り囲み、前記管状部材の前記他方端から繰り出された前記ブレード線の外面に、前記隙間に供給された樹脂を押し出す押出口を有する外型とを含み、
    前記外型と、前記内型と、前記管状部材とは、それぞれの中心軸が同軸となるように配置されており、
    前記管状部材は固定されており、
    前記樹脂供給部は、前記モータが前記内型を中心軸周りに回転させている状態で、前記第1の樹脂及び前記第2の樹脂を前記ダイに供給する、フレキシブルチューブの製造装置。
  2. 前記樹脂供給部は、
    前記第1の樹脂を吐出する第1の押出機と、
    前記第2の樹脂を吐出する第2の押出機と、
    前記第1の押出機から吐出された前記第1の樹脂と、前記第2の押出機から吐出された前記第2の樹脂との混合比を変更可能な混合バルブとを含む、請求項1に記載のフレキシブルチューブの製造装置。
  3. 前記混合バルブは、
    前記ダイに供給する第1の樹脂の量と、外部に排出する第1の樹脂の量との比である第1の分配比を変更可能な第1のバルブと、
    前記ダイに供給する第2の樹脂の量と、外部に排出する第2の樹脂の量との比である第2の分配比を変更可能な第のバルブとを含み、
    前記混合バルブは、前記第1のバルブから前記ダイに供給する前記第1の樹脂の量と、前記第2のバルブから前記ダイに供給する前記第2の樹脂の量との合計を一定量に維持したまま、前記第1の分配比及び前記第2の分配比を変化させることによって、前記フレキシブルチューブの押出成形に伴って前記第1の樹脂と前記第2の樹脂との混合比を増加または減少させる、請求項2に記載のフレキシブルチューブの製造装置。
  4. 前記第1のバルブは、
    中心軸周りに回転可能な円柱形状の第1の弁体と、
    前記第1の弁体の外周面と摺動可能な内周面を有し、当該内周面の内側に前記第1の弁体を摺動回転可能に収容する第1のケースとを含み、
    前記第2のバルブは、
    中心軸周りに回転可能な円柱形状の第2の弁体と、
    前記第2の弁体の外周面と摺動可能な内周面を有し、当該内周面の内側に前記第2の弁体を摺動回転可能に収容する第2のケースとを含み、
    前記第1の弁体には、前記第1の弁体の外周面に周方向に渡って等角度に配置されるN個(ただし、Nは正の整数である)の第1の開口部が設けられ、
    前記第2の弁体には、前記第2の弁体の外周面に周方向に渡って等角度で配置され、前記第1の開口部と同一形状のN個の第2の開口部が設けられ、
    前記第1の開口部のうち、周方向に連続するm個(ただし、mはNより小さい正の整数である)の第1の開口部が、前記第1の樹脂を前記ダイに供給するための第1の樹脂供給路に連通すると共に、当該m個の第1の開口部に連続する(N−m)個の第1の開口部が、前記第1の樹脂を外部に排出するための第1の樹脂排出路に連通し、
    前記第2の開口部のうち、周方向に連続するm個の第2の開口部が、前記第2の樹脂を外部に排出するための第2の樹脂排出路に連通すると共に、当該m個の第2の開口部に連続する(N−m)個の第2の開口部が、前記第2の樹脂を前記ダイに供給するための第2の樹脂供給路に連通しており、
    前記第1のケースには、前記第1の押出機から吐出された前記第1の樹脂を、n個(ただし、nはNより小さい正の整数である)の前記第1の開口部に供給可能な第1の供給部が設けられ、
    前記第2のケースには、前記第2の押出機から吐出された前記第2の樹脂をn個の前記第2の開口部に供給可能な第2の供給部が設けられ、
    前記第1の供給部及び前記第1の樹脂供給路の両方に連通している第1の開口部の数と、前記第2の供給部及び前記第2の樹脂供給路の両方に連通している第2の開口部の数との和がnである、請求項3に記載のフレキシブルチューブの製造装置。
  5. 前記第1の樹脂供給路に連通する前記第1の開口部の数と、前記第1の樹脂排出路に連通する前記第1の開口部の数と、前記第1の供給部から前記第1の樹脂が供給される前記第1の開口部の数とが等しく、
    前記第2の樹脂供給路に連通する前記第2の開口部の数と、前記第2の樹脂排出路に連通する前記第2の開口部の数と、前記第2の供給部から前記第2の樹脂が供給される前記第2の開口部の数とが等しい、請求項4に記載のフレキシブルチューブの製造装置。
  6. 前記混合バルブは、中心軸周りに回転可能な円柱形状の弁体と、前記弁体の外周面と摺動可能な内周面を有し、当該内周面の内側に前記弁体を摺動回転可能に収容するケースとを有する単一のバルブであり、
    前記第1のバルブ及び前記第2バルブの両方が、同一の前記弁体及びケースにより構成されており、
    前記弁体の一部には、前記弁体の外周面に周方向に渡って等角度に配置されるN個(ただし、Nは正の整数である)の第1の開口部が設けられ、
    前記弁体の他の一部には、前記弁体の外周面に周方向に渡って等角度で配置され、前記第1の開口部と同一形状のN個の第2の開口部が設けられ、
    前記第1の開口部のうち、周方向に連続するm個(ただし、mはNより小さい正の整数である)の第1の開口部が、樹脂を前記ダイに供給するための樹脂供給路に連通すると共に、当該m個の第1の開口部に連続する(N−m)個の第1の開口部が、樹脂を外部に排出するための樹脂排出路に連通し、
    前記第2の開口部のうち、周方向に連続するm個の第2の開口部が、前記樹脂排出路に連通すると共に、当該m個の第2の開口部に連続する(N−m)個の第2の開口部が、前記樹脂供給路に連通しており、
    前記ケースには、
    前記第1の押出機から吐出された前記第1の樹脂を、n個(ただし、nはNより小さい正の整数である)の前記第1の開口部に供給可能な第1の供給部と、
    前記第2の押出機から吐出された前記第2の樹脂をn個の前記第2の開口部に供給可能な第2の供給部とが設けられ、
    前記第1の供給部及び前記樹脂供給路の両方に連通している第1の開口部の数と、前記第2の供給部及び前記樹脂供給路の両方に連通している第2の開口部の数との和がnである、請求項3に記載のフレキシブルチューブの製造装置。
  7. 前記樹脂供給路に連通する前記第1の開口部の数と、前記樹脂排出路に連通する前記第1の開口部の数と、前記第1の供給部から前記第1の樹脂が供給される前記第1の開口部の数とが等しく、
    前記樹脂供給路に連通する前記第2の開口部の数と、前記樹脂排出路に連通する前記第2の開口部の数と、前記第2の供給部から前記第2の樹脂が供給される前記第2の開口部の数とが等しい、請求項6に記載のフレキシブルチューブの製造装置。
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