JP6454315B2 - 水素充填方法、水素充填システム、及び制御プログラム - Google Patents

水素充填方法、水素充填システム、及び制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、水素充填方法、水素充填システム、及び制御プログラムに関する。
一般的に、高圧の水素ガスを燃料電池自動車(FCV:Fuel Cell Vehicle)の車載タンクに充填する水素充填システム(いわゆる水素ステーション)が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
水素充填システムには、複数の蓄圧器が設けられている。各蓄圧器には、水素が蓄圧された状態で貯留されている。水素充填システムでは、この蓄圧器とFCVの車載タンクとの間の差圧によって、蓄圧器から供給される水素を車載タンクに充填することが行われている。
また、水素充填システムでは、例えば、「SAE J2601」や「JPEC−S0003(2012)」、「JPEC−S0003(2014)」等の充填プロトコルによって予め定められた昇圧率(以下、「理想充填圧力」という。)で、車載タンクに水素を充填することが取り決められている。
このため、水素充填システムでは、車載タンクに充填される水素の充填圧力が、充填開始から充填終了まで充填プロトコルにより予め定められた理想充填圧力とその許容範囲内に位置するように、水素の供給配管に設けられた調節弁により流量を制御しながら、蓄圧器から車載タンクへの水素の供給が行われている。なお、車載タンクに充填される水素の充填圧力が、許容範囲から所定の時間連続で外れた場合は、水素の充填を中止することになる。
また、水素充填システムでは、蓄圧器から車載タンクへと水素が供給されるに従って、蓄圧器と車載タンクとの間の差圧が徐々に減少していくため、単位時間当たりの充填量である充填速度が低下し、車載タンクに充填される水素の充填圧力が、許容範囲の下限に近づくことになる。
そこで、水素充填システムでは、車載タンクに充填される水素の充填圧力が、許容範囲の下限に到達したときに、蓄圧器の切り替えを行う蓄圧器切替工程が設けられている。具体的に、この蓄圧器切替工程では、蓄圧器の切替開始から切替終了までの一定の切替期間が定められている。
ここで、図3のグラフに示すように、蓄圧器切替工程の切替期間Tを挟んだ切替前の蓄圧器a及び切替後の蓄圧器bから供給される水素の充填時間と充填圧力との関係について説明する。なお、図3は、従来の水素充填方法による水素の充填時間と充填圧力との関係を示すグラフである。また、図3に示すグラフでは、水素の充填圧力を「実線」、理想充填圧力を「一点鎖線」、その許容範囲(上限:+7.0MPa、下限:−2.0MPa)を「破線」で示すものとする。
図3のグラフに示すように、従来の水素充填方法では、切替前の蓄圧器aから供給される水素の充填圧力が、許容範囲の下限に到達したときに、蓄圧器切替工程の切替開始から切替前の蓄圧器aからの水素の供給を停止する操作を開始する。これにより、蓄圧器切替工程の切替期間T内に、切替前の蓄圧器aからの水素の供給が停止される。そして、蓄圧器切替工程の切替終了後に、切替後の蓄圧器bからの水素の供給を開始する。
特許第5746962号公報
ところで、上述した切替後の蓄圧器bから供給される水素の充填圧力は、一般的に水素の供給を開始した直後に、理想充填圧力に比べて遅れ気味となる。これは、供給配管内の圧力が上昇するまでに若干のタイムラグが存在するためであり、許容範囲の下限を下回ることになる。
このため、従来の水素充填方法では、切替後の蓄圧器bから供給される水素の充填圧力を理想充填圧力に近づけるため、水素の充填圧力を速やかに上げる必要がある。しかしながら、水素の充填圧力を理想充填圧力に短時間で近づけるような調整は、急速充填の懸念があり、上述した充填プロトコルに従う上で問題である。
さらに、近年は、車載タンクに充填される水素の充填圧力が高くなるに従って、供給配管の耐圧化を図る必要があり、供給配管の肉厚が増すと共に内径が小さくなってきている。これにより、供給配管内を流れる水素の圧力損失が大きくなっている。
このため、実際は蓄圧器と車載タンクとの間に差圧が存在するにも関わらず、上述した供給配管の圧力損失の増加によって、水素の充填速度が低下し、蓄圧器切替工程が予想よりも早いタイミングで開始されてしまう可能性がある。この場合、蓄圧器から供給される水素を車載タンク十分に充填する前に、蓄圧器の切り替えを行わなければならない。また、1つの蓄圧容器により充填可能な車載タンクの充填数が予想よりも下回ることによって、より大きな蓄圧容器や、より多くの蓄圧器が必要となることもある。
本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、容器に充填される水素の充填圧力を理想充填圧力に近づけることができ、なお且つ、蓄圧器から供給される水素を容器に量的に効率良く充填することを可能とした水素充填方法、水素充填システム、及び制御プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
〔1〕 水素を蓄圧した状態で貯留する蓄圧器と、水素の充填対象となる容器との間の差圧によって、前記蓄圧器から供給される水素を前記容器に充填すると共に、前記容器に充填される水素の充填圧力が、充填開始から充填終了まで充填プロトコルにより定められた理想充填圧力とその許容範囲内に位置するように、前記蓄圧器の切り替えを行いながら、前記蓄圧器から前記容器への水素の供給を行う水素充填方法であって、
前記容器に充填される水素の充填圧力が、前記許容範囲の下限に到達したときに、前記蓄圧器の切り替えを行う蓄圧器切替工程を含み、
前記蓄圧器切替工程の前記蓄圧器の切替開始から切替終了までの一定の切替期間において、切替前の蓄圧器から前記容器への水素の供給を継続した後に、前記切替前の蓄圧器から前記容器への水素の供給を停止し、その切替終了後に、切替後の蓄圧器から前記容器への水素の供給を開始することを特徴とする水素充填方法。
〔2〕 前記切替期間において、前記切替開始から一定の時間が経過した後に、前記切替前の蓄圧器から前記容器への水素の供給を停止する操作を開始することによって、前記切替期間内における充填圧力が、前記許容範囲の下限よりも上回ることを特徴とする前記〔1〕に記載の水素充填方法。
〔3〕 前記切替期間において、前記切替前の蓄圧器から前記容器への水素の供給を停止する操作を前記切替開始から開始すると共に、その操作にかかる時間を引き延ばすことによって、前記切替期間内における充填圧力が、前記許容範囲の下限よりも上回ることを特徴とする前記〔1〕に記載の水素充填方法。
〔4〕 水素を蓄圧した状態で貯留する蓄圧器と、水素の充填対象となる容器との間の差圧によって、前記蓄圧器から供給される水素を前記容器に充填すると共に、前記容器に充填される水素の充填圧力が、充填開始から充填終了まで充填プロトコルにより定められた理想充填圧力とその許容範囲内に位置するように、前記蓄圧器の切り替えを行いながら、前記蓄圧器から前記容器への水素の供給を行う水素充填システムであって、
前記容器に充填される水素の充填圧力が、前記許容範囲の下限に到達したときに、前記蓄圧器の切り替えを制御する制御部を備え、
前記制御部は、前記蓄圧器の切替開始から切替終了までの一定の切替期間において、切替前の蓄圧器から前記容器への水素の供給を継続した後に、前記切替前の蓄圧器から前記容器への水素の供給を停止し、その切替終了後に、切替後の蓄圧器から前記容器への水素の供給を開始する制御を行うことを特徴とする水素充填システム。
〔5〕 水素を蓄圧した状態で貯留する蓄圧器と、水素の充填対象となる容器との間の差圧によって、前記蓄圧器から供給される水素を前記容器に充填すると共に、前記容器に充填される水素の充填圧力が、充填開始から充填終了まで充填プロトコルにより定められた理想充填圧力とその許容範囲内に位置するように、前記蓄圧器の切り替えを行いながら、前記蓄圧器から前記容器への水素の供給を行う水素充填システムにおいて実行される制御プログラムであって、
前記容器に充填される水素の充填圧力が、前記許容範囲の下限に到達したときに、前記蓄圧器の切り替えを行う蓄圧器切替ステップを含み、
前記蓄圧器切替ステップの前記蓄圧器の切替開始から切替終了までの一定の切替期間において、切替前の蓄圧器から前記容器への水素の供給を継続した後に、前記切替前の蓄圧器から前記容器への水素の供給を停止し、その切替終了後に、切替後の蓄圧器から前記容器への水素の供給を開始する制御を実行することを特徴とする制御プログラム。
以上のように、本発明によれば、容器に充填される水素の充填圧力を理想充填圧力に近づけることができ、なお且つ、蓄圧器から供給される水素を容器に量的に効率良く充填することを可能とした水素充填方法、水素充填システム、及び制御プログラムを提供することが可能である。
本発明の一実施形態に係る水素充填システムの構成を示す系統図である。 本発明の水素充填方法による水素の充填時間と充填圧力との関係を示すグラフである。 従来の水素充填方法による水素の充填時間と充填圧力との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
本発明の一実施形態として、例えば図1に示す水素充填システム1について説明する。なお、図1は、水素充填システム1の構成を示す系統図である。
本実施形態の水素充填システム1は、水素の充填対象となる容器として、例えば燃料電池自動車(FCV)3の車載タンク(図示せず。)に対して水素の充填を行う、いわゆる水素ステーションに本発明を適用したものである。
なお、FCV3は、水素と酸素との電気化学反応によって得られる電力によりモータを駆動して走行するものである。また、FCV3には、水素充填中に開放され、充填終了後に閉止される遮断弁(図示せず。)が設けられている。
本実施形態の水素充填システム1は、図1に示すように、複数の蓄圧器20−1〜20−N(Nは2以上の整数を表す。)と、複数の枝管11−1〜11−Nと、複数の圧力計21−1〜21−Nと、複数の遮断弁22−1〜22−Nと、供給配管12と、調節弁23と、遮断弁24と、圧力計26と、カプラ28と、制御装置10とを概略備えている。
なお、以降の説明において、複数の蓄圧器20−1〜20−N、複数の枝管11−1〜11−N、複数の圧力計21−1〜21−N、複数の遮断弁22−1〜22−Nについて、特に区別しない場合には、それぞれ蓄圧器20、枝管11、圧力計21、遮断弁22としてまとめて取り扱うものとする。
蓄圧器20−1〜20−Nは、圧縮機(図示せず。)により圧縮された高圧の水素を蓄圧した状態で貯留する容器である。一般的に、蓄圧器20−1〜20−Nには、大型のマンガン鉱製の継ぎ目なしボンベや、カードル及び複合容器などが用いられる。なお、蓄圧器20は、高圧の水素を蓄圧することができるものであればよく、その材質や形状等については特に限定されるものではない。
枝管11−1〜11−Nは、それぞれの蓄圧器11−1〜11−Nと接続された配管である。枝管11−1〜11−Nは、その配管内を流れる水素の圧力が高圧となることから、金属製であることが望ましいものの、その材質については特に限定されるものではない。一般的に、枝管11−1〜11−Nには、ステンレス製の鋼管が用いられる。また、枝管11−1〜11−Nの外径は、例えば6.35〜14.7mmである。
圧力計21−1〜21−Nは、枝管11−1〜11−Nの蓄圧器20−1〜20−Nと遮断弁22−1〜22−Nとの間にそれぞれ設けられて、蓄圧器20−1〜20−N内の水素の圧力をそれぞれ測定する。また、各圧力計21−1〜21−Nは、制御装置10と電気的に接続されて、この制御装置10に測定値を送信する。
遮断弁22−1〜22−Nは、枝管11−1〜11−Nにそれぞれ設けられて、蓄圧器11−1〜11−Nからの水素の供給又は遮断を切り替える開閉弁である。各遮断弁22−1〜22−Nは、制御装置10と電気的に接続されて、この制御装置10の制御に応じて開閉される。
供給配管12は、各枝管11−1〜11−Nの下流側と接続された配管である。すなわち、各枝管11−1〜11−Nは、それぞれの下流側で結合されて、供給配管12の一端と接続されている。供給配管12は、その配管内を流れる水素の圧力が高圧となることから、金属製であることが望ましいものの、その材質については特に限定されるものではない。一般的に、供給配管12には、ステンレス製の鋼管が用いられる。また、供給配管12の外径は、例えば外径6.35〜14.7mmである。
調節弁23は、供給配管12に設けられて、その開度調節により水素の流量を調整するニードル弁である。調節弁23は、制御装置10と電気的に接続されて、この制御装置10の制御に応じて開度が調節される。
遮断弁24は、供給配管12の調節弁23よりも下流側に設けられて、水素の供給又は遮断を切り替える開閉弁である。遮断弁24は、制御装置10と電気的に接続されて、この制御装置10の制御に応じて開閉される。
圧力計26は、供給配管12の遮断弁24とカプラ28との間に設けられて、供給配管12内を流れる水素の圧力を測定する。また、圧力計26は、制御装置10と電気的に接続されて、この制御装置10に測定値を送信する。圧力計26によって測定された水素ガスの圧力値は、FCV3の車載タンク内の圧力と略一致する。圧力計26には、例えば圧力トランスミッターが用いられている。但し、圧力計26については、圧力が測定できるものであれば、これに限定されるものではない。
カプラ28は、供給配管12とFCV3とを接続するための結合部材である。カプラ28によって供給配管12とFCV3とが接続されることによって、蓄圧器20からFCV3の車載タンクへの水素の充填が可能となる。また、充填終了後は、FCV3からカプラ28が外される。
制御装置10は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)や、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含むメモリ(主記憶装置)、HDD(Hard Disk Drive)などの補助記憶装置等を備えたコンピュータである。制御装置10は、CPUがROMやHDDに格納されている制御プログラムをRAMに展開して実行し、その処理結果に応じて、各部の制御を行う。
なお、制御装置10の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。
また、制御プログラムは、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。記録媒体としては、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気記録媒体、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto optical)ディスク等の光学記録媒体、SSD(Solid State Drive)やUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の半導体メモリなどを挙げることができる。また、制御プログラムは、電気通信回線を介して送受信されてもよい。
制御装置10は、各圧力計21−1〜21−N及び圧力計26から送信された圧力の測定値を受信する。制御装置10は、受信した圧力の測定値を参照しながら、各遮断弁22−1〜22−N及び遮断弁24を開閉する制御、並びに、調節弁23の開閉及びその開度を調節する制御を行う。
以上のような構成を有する水素充填システム1では、先ず、カプラ28により供給配管12とFCV3とを接続した後に、FCV3の遮断弁を開放する。次に、使用する蓄圧器20に対応した遮断弁22と、調節弁23と、遮断弁24とを開放する。遮断弁22と、調節弁23と、遮断弁24とが開放されると、蓄圧器20とFCV3の車載タンクとの間の差圧によって、蓄圧器20に貯留されている水素が枝管11及び供給配管12を介してFCV3に供給されて車載タンクに充填される(差圧充填という。)。
このとき、車載タンクに充填される水素の充填圧力が、充填開始から充填終了まで充填プロトコルにより予め定められた理想充填圧力とその許容範囲内に位置するように、供給配管12に設けられた調節弁23により流量を制御しながら、蓄圧器20から車載タンクへの水素の供給が行われている。なお、車載タンクに充填される水素の充填圧力が、所定の時間連続で許容範囲から外れた場合は、水素の充填を中止することになる。
また、水素充填システム1では、蓄圧器20から車載タンクへと水素が供給されるに従って、蓄圧器20と車載タンクとの間の差圧が徐々に減少していくため、単位時間当たりの充填量である充填速度が低下し、車載タンクに充填される水素の充填圧力が、許容範囲の下限に近づくことになる。すなわち、蓄圧器20と車載タンクとの間の差圧が減少し、調節弁23を全開にしても理想充填圧力に追従することが困難となる。
そこで、本実施形態の水素充填システム1では、車載タンクに充填される水素の充填圧力が、許容範囲の下限に到達したときに、本発明の制御部である制御装置10が、本発明の水素充填方法を実行する制御プログラムに従って、蓄圧器20を切り替える制御を行う。
具体的に、本発明の一実施形態に係る水素充填方法について、図2に示すグラフを参照しながら説明する。なお、図2は、本発明の水素充填方法による水素の充填時間と充填圧力との関係を示すグラフである。また、図2に示すグラフでは、上記図2に示すグラフと同様に、水素の充填圧力を「実線」、理想充填圧力を「一点鎖線」、その許容範囲(上限:+7.0MPa、下限:−2.0MPa)を「破線」で示すものとする。
本実施形態の水素充填方法では、車載タンクに充填される水素の充填圧力が、許容範囲の下限に到達したときに、蓄圧器20の切り替えを行う蓄圧器切替工程(制御プログラムの蓄圧器切替ステップ)が設けられている。具体的に、この蓄圧器切替工程では、蓄圧器20の切替開始から切替終了までの一定の切替期間Tが定められている。なお、本実施形態において、切替時間Tは3〜10秒程度である。
図2に示すグラフは、上記図3に示すグラフと同様に、蓄圧器切替工程の切替期間Tを挟んだ切替前の蓄圧器a及び切替後の蓄圧器bから供給される水素の充填時間と充填圧力との関係を示している。また、図2に示すグラフには、上記図3に示す従来の水素充填方法によるグラフを点線で併せて示している。
図2のグラフに示すように、本実施形態の水素充填方法では、切替前の蓄圧器aから供給される水素の充填圧力が、許容範囲の下限に到達したときに、蓄圧器切替工程が開始される。本実施形態では、理想充填圧力と圧力計26の測定値(ゲージ圧)との差が予め定められた規定値(本実施形態では−2.0MPaG)に到達したときに、蓄圧器切替工程が自動的に開始される。
本実施形態の水素充填方法では、蓄圧器切替工程の蓄圧器aの切替開始から切替終了までの一定の切替期間Tにおいて、切替前の蓄圧器aから車載タンクへの水素の供給を継続した後に、切替前の蓄圧器aから車載タンクへの水素の供給を停止し、その切替終了後に、切替後の蓄圧器bから車載タンクへの水素の供給を開始する。
具体的に、この切替期間Tにおいて、切替開始から一定の時間が経過した後に、切替前の蓄圧器aから車載タンクへの水素の供給を停止する操作を開始する。すなわち、切替開始から一定の時間が経過した後に、切替前の蓄圧器aに対応した遮断弁22を閉止する操作を開始する。
図3に示す従来の水素充填方法では、蓄圧器切替工程の切替開始から切替前の蓄圧器aからの水素の供給を停止する操作を開始する。これに対して、図2に示す本発明の水素充填方法では、蓄圧器切替工程の切替開始から一定の時間が経過した後に、切替前の蓄圧器aからの水素の供給を停止する操作を開始する。
なお、本実施形態では、蓄圧器切替工程の切替終了の直前(本実施形態では2.0秒前)に、切替前の蓄圧器aに対応した遮断弁22が閉止(全閉)されるように、この遮断弁22を閉止する操作を開始した。
これにより、本実施形態の水素充填方法では、蓄圧器切替工程の切替期間T内に、切替前の蓄圧器aからの水素の供給が停止される。このとき、切替期間T内における充填圧力は、許容範囲の下限よりも上回ることになる。そして、蓄圧器切替工程の切替終了後に、切替後の蓄圧器bからの水素の供給を開始する。すなわち、切替後の蓄圧器bに対応した遮断弁22を開放する操作を開始する。
これにより、切替後の蓄圧器bから車載タンクへの水素の供給を開始したときに、上述した切替後の蓄圧器bから供給される水素の充填圧力の上昇にタイムラグが生じても、従来のように、車載タンクに充填される水素の充填圧力が、許容範囲の下限を下回るといったことを防ぐことが可能である。
一方、本発明の水素充填方法では、切替期間Tにおいて、切替前の蓄圧器aから車載タンクへの水素の供給を停止する操作を切替開始から開始すると共に、その操作にかかる時間を引き延ばすことによって、切替期間T内における充填圧力を許容範囲の下限よりも上昇させてもよい。
すなわち、蓄圧器切替工程の切替開始から切替前の蓄圧器aからの水素の供給を停止する操作を開始するが、この切替前の蓄圧器aに対応した遮断弁22を閉止(全閉)にするまでにかかる時間を遅らせる。
これにより、蓄圧器切替工程の切替期間T内に、切替前の蓄圧器aからの水素の供給が停止されるが、切替期間T内における充填圧力は、許容範囲の下限よりも上回ることになる。そして、蓄圧器切替工程の切替終了後に、切替後の蓄圧器bからの水素の供給を開始する。すなわち、切替後の蓄圧器bに対応した遮断弁22を開放する操作を開始する。
この場合も、切替後の蓄圧器bから車載タンクへの水素の供給を開始したときに、切替後の蓄圧器bから供給される水素の充填圧力の上昇にタイムラグが生じても、従来のように、車載タンクに充填される水素の充填圧力が、許容範囲の下限を下回るといったことを防ぐことが可能である。
したがって、本実施形態の水素充填方法では、切替後の蓄圧器bから供給される水素の充填圧力を理想充填圧力に近づけることができ、許容圧力の下限までに余裕を持たせることによって、切替後の急速充填を防ぐことが可能である。
本実施形態の水素充填システム1では、圧力計26の測定値が規定の圧力(終了圧)に到達したときに、使用中の蓄圧器20に対応した遮断弁22と、調節弁23と、遮断弁24とを閉止する。これにより、FCV3の車載タンクへの水素の充填が終了する。充填終了後は、FCV3からカプラ28が外される。
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、水素の充填対象となる容器として、FCV3の車載タンクに対して水素の充填を行う場合を例示しているが、車載タンクに限らず、水素が充填可能な容器であればよい。
また、FCV3の燃料ガスとしては、上述した水素に限らず、電気化学反応によって電力を取り出させるガスであればよく、水素以外のガスを含むものであってもよい。
1…水素充填システム 3…FCV(車載タンク) 10…制御装置(制御部) 11(11−1〜11−N)…枝管 12…供給配管 20(20−1〜20−N)…蓄圧器 21(21−1〜21−N) 26…圧力計 22(22−1〜22−N),24…遮断弁 23…調節弁 28…カプラ

Claims (5)

  1. 水素を蓄圧した状態で貯留する蓄圧器と、水素の充填対象となる容器との間の差圧によって、前記蓄圧器から供給される水素を前記容器に充填すると共に、前記容器に充填される水素の充填圧力が、充填開始から充填終了まで充填プロトコルにより定められた理想充填圧力とその許容範囲内に位置するように、前記蓄圧器の切り替えを行いながら、前記蓄圧器から前記容器への水素の供給を行う水素充填方法であって、
    前記容器に充填される水素の充填圧力が、前記許容範囲の下限に到達したときに、前記蓄圧器の切り替えを行う蓄圧器切替工程を含み、
    前記蓄圧器切替工程の前記蓄圧器の切替開始から切替終了までの一定の切替期間において、切替前の蓄圧器から前記容器への水素の供給を継続した後に、前記切替前の蓄圧器から前記容器への水素の供給を停止し、その切替終了後に、切替後の蓄圧器から前記容器への水素の供給を開始することを特徴とする水素充填方法。
  2. 前記切替期間において、前記切替開始から一定の時間が経過した後に、前記切替前の蓄圧器から前記容器への水素の供給を停止する操作を開始することによって、前記切替期間内における充填圧力が、前記許容範囲の下限よりも上回ることを特徴とする請求項1に記載の水素充填方法。
  3. 前記切替期間において、前記切替前の蓄圧器から前記容器への水素の供給を停止する操作を前記切替開始から開始すると共に、その操作にかかる時間を引き延ばすことによって、前記切替期間内における充填圧力が、前記許容範囲の下限よりも上回ることを特徴とする請求項1に記載の水素充填方法。
  4. 水素を蓄圧した状態で貯留する蓄圧器と、水素の充填対象となる容器との間の差圧によって、前記蓄圧器から供給される水素を前記容器に充填すると共に、前記容器に充填される水素の充填圧力が、充填開始から充填終了まで充填プロトコルにより定められた理想充填圧力とその許容範囲内に位置するように、前記蓄圧器の切り替えを行いながら、前記蓄圧器から前記容器への水素の供給を行う水素充填システムであって、
    前記容器に充填される水素の充填圧力が、前記許容範囲の下限に到達したときに、前記蓄圧器の切り替えを制御する制御部を備え、
    前記制御部は、前記蓄圧器の切替開始から切替終了までの一定の切替期間において、切替前の蓄圧器から前記容器への水素の供給を継続した後に、前記切替前の蓄圧器から前記容器への水素の供給を停止し、その切替終了後に、切替後の蓄圧器から前記容器への水素の供給を開始する制御を行うことを特徴とする水素充填システム。
  5. 水素を蓄圧した状態で貯留する蓄圧器と、水素の充填対象となる容器との間の差圧によって、前記蓄圧器から供給される水素を前記容器に充填すると共に、前記容器に充填される水素の充填圧力が、充填開始から充填終了まで充填プロトコルにより定められた理想充填圧力とその許容範囲内に位置するように、前記蓄圧器の切り替えを行いながら、前記蓄圧器から前記容器への水素の供給を行う水素充填システムにおいて実行される制御プログラムであって、
    前記容器に充填される水素の充填圧力が、前記許容範囲の下限に到達したときに、前記蓄圧器の切り替えを行う蓄圧器切替ステップを含み、
    前記蓄圧器切替ステップの前記蓄圧器の切替開始から切替終了までの一定の切替期間において、切替前の蓄圧器から前記容器への水素の供給を継続した後に、前記切替前の蓄圧器から前記容器への水素の供給を停止し、その切替終了後に、切替後の蓄圧器から前記容器への水素の供給を開始する制御を実行することを特徴とする制御プログラム。
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