JP6453714B2 - 空調システム及び空調システム用プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、空調システム及び空調システム用プログラムに関する。
例えば、特許文献1に記載の発明は、検知センサ(赤外線検知部)が収集したデータに基づいて室内空気の温度分布を算出し、当該算出結果を利用して室内空気の温度分布が均一になるように空調装置から吹き出す空気の温度を制御する。
特開平5−312381号公報
ところで、データセンター用空調システム等の「高い信頼性(安全率)が要求される空調システム」においては、確実に室内空気の温度を一定範囲に維持しつつ、空調システムの消費動力を低減する必要がある。
しかし、特許文献1に記載の発明は、室内空気の温度分布を均一化することを目的とした発明であるので、「室内空気の温度を一定範囲に維持する」点と「空調システムの消費動力を低減する」点との両立が考慮されておらず、両者の両立が難しい。
本発明は、上記点に鑑み、室内空気の温度を一定範囲に維持しつつ、空調システムの消費動力を低減することが可能な空調システムを提供することを目的とする。
本願では、冷熱又は温熱を生成するとともに、生成された冷熱又は温熱(以下、これらの熱を生成熱という。)を室内に供給する熱源装置(7)と、熱源装置(7)の作動を制御する制御装置(10)と、室内に予め設定された複数箇所の温度を検出する温度検出装置(11)とを備え、温度検出装置(11)により検出された複数箇所の検出温度のうち当該検出温度が予め設定された温度範囲を逸脱した箇所を「逸脱箇所」としたとき、制御装置(10)は、室内に供給される現時の生成熱により逸脱箇所を当該温度範囲内に戻すことが可能であるか否かを判定する判定処理、逸脱箇所の個数又は広さを示す値についての閾値(以下、臨界値という。)を設定する設定処理であって、判定処理により「戻すことが可能」であると判定されたときに現時の臨界値(Nc)より大きな値を臨界値(Nc)として新たに設定する設定処理、並びに逸脱箇所が臨界値(Nc)以上となったときに生成熱を増大させる増大処理を実行可能である。
これにより、本願発明では、判定処理により「戻すことが可能」であると判定されたときには、現時の臨界値(Nc)より大きな値が新たな臨界値(Nc)として設定される。このため、増大処理の実行を抑制できる。したがって、室内空気の温度を一定範囲に維持しつつ、空調システムの消費動力を低減することが可能となる。
また、判定処理により「戻すことが可能」であると判定されなかった場合には設定処理が実行されないので、増大処理が実行され得る。したがって、室内空気の温度が一定範囲を逸脱してしまうことを抑制できる。
なお、本願発明は「戻すことが可能であると判定されたときには、現時の臨界値(Nc)より大きな値が新たな臨界値(Nc)として設定される」ことを特徴の1つとする。したがって、「戻すことが可能」であると判定されたときに、逸脱箇所が臨界値(Nc)以上であるか否かの判定をすることなく増大処理を中止してもよい。
因みに、上記各手段等の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段等との対応関係を示す一例であり、本発明は上記各手段等の括弧内の符号に示された具体的手段等に限定されるものではない。
サーバ室の概要を示す図である。 本発明の実施形態に係る空調システムの概要を示す図である。 本発明の実施形態に係る空調システムの作動を示すフローチャートである。
以下に説明する「発明の実施形態」は実施形態の一例を示すものである。つまり、特許請求の範囲に記載された発明特定事項等は、下記の実施形態に示された具体的手段や構造等に限定されるものではない。
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。なお、少なくとも符号を付して説明した機器は、「複数」や「2つ以上」等の断りをした場合を除き、少なくとも1つ設けられている。
(第1実施形態)
1.空調システムの概要
本実施形態は、通信機器室やサーバ室等の空調を行う空調システムに本発明に係る空調システムを適用したものである。すなわち、本実施形態に係る空調システムは、図1に示すように、サーバ室に設置された情報通信技術用機器(以下、ICT機器という。)等の発熱機器に冷却用の空気を供給することにより、複数のICT機器1等を冷却する。
空調システムは、図2に示すように、熱源機7A及び室内空調機5等を有している。熱源機7Aは、室内空調に利用される熱(本実施形態では、冷熱)を生成する。熱源機7Aで生成された熱は、水等の熱媒体を介して室内に供給される。
熱媒体は、一次ポンプP1及び二次ポンプP2により室内に圧送される。以下、熱源機7A、一次ポンプP1及び二次ポンプP2を総称して熱源装置7という。なお、本実施形態に係る熱源機7Aは蒸気圧縮式冷凍機である。当該熱源機7Aは、高圧冷媒を外気にて冷却する空冷式である。
2.空調システムの構成
2.1 空調システム構成の概要
室内空調機5はICT機器1側に供給される冷却風を生成する。複数のICT機器1が設置されたサーバ室等には、少なくとも1台(図1では、4台)の室内空調機5が設置されている。
各室内空調機5は、図2に示すように、室内熱交換器5A、流量調整弁5B及び室内送風機5C等を有するエアーハンドリングユニット(AHU)にて構成されている。室内熱交換器5Aは、熱源装置7から供給される冷水と室内に供給される空気とを熱交換する。
熱源機7Aは冷熱を生成する。当該冷熱は熱媒体をなす冷水により室内熱交換器5Aに供給される。冷水は、一次ポンプP1及び二次ポンプP2により各室内熱交換器5A(室内空調機5)に供給される。
各室内空調機5には流量調整弁5Bが設けられている。当該流量調整弁5Bは、室内熱交換器5Aに供給する冷水の循環水量を調節する。室内送風機5Cは、ICT機器1側に冷風を供給するとともに、その風量を調節可能な送風機である。
熱源機7Aは室外に設置されている。熱源機7Aにて生成された冷水は、一次ポンプP1にて室内(室内空調機5)側に供給された後、二次ポンプP2にて各室内空調機5に分配供給される。バイパス流路L1は、一次ポンプP1の吐出流量と二次ポンプP2の吐出流量とが相違する際に、その流量差を吸収する冷水回路である。
2.2 空調システムの能力調整
室内熱交換器5Aで発生する空調能力、つまり室内熱交換器5Aで発生する冷却能力は、流量調整弁5Bの開度、室内送風機5Cの送風量、室内熱交換器5Aに供給される冷水量(二次ポンプP2の送水量)、及び当該冷水の温度(熱源機7Aで発生する冷凍能力)によって変化する。
熱源機7A及び各室内空調機5等の作動は統合制御装置10により制御されている。統合制御装置10は、空調機制御部10A、二次ポンプ制御部10B、一次ポンプ制御部10C及び熱源制御部10Dを介して熱源機7A等の各機器を間接的に制御する。
空調機制御部10Aは、室内空調機5、つまり流量調整弁5B及び室内送風機5C等の作動を制御する。二次ポンプ制御部10Bは、二次ポンプP2の作動を制御して室内空調機5に供給する冷水量を制御する。一次ポンプ制御部10Cは一次ポンプP1の作動を制御する。熱源制御部10Dは、熱源機7A、つまり圧縮機の回転数及び膨張弁の開度等を制御する。
なお、統合制御装置10及び各制御部10A〜10Dは、CPU、ROM及びRAM等を有するコンピュータを有して構成されている。制御を実行するためのプログラムは、統合制御装置10及び各制御部10A〜10Dそれぞれに設けられたROM等の不揮発性記憶部に予め記憶されている。
3.統合制御装置等による制御作動
3.1 制御の概要
<各制御部の自律制御>
統合制御装置10は、各制御部10A〜10Dに制御指令信号を発する。各制御部10A〜10Dは、その制御対象を駆動する駆動回路等を有するとともに、当該制御対象を直接的に制御する。つまり、各制御部10A〜10Dは、統合制御装置10からの制御指令信号を受信した後、その制御指令信号の内容を実現するための具体的な制御を自律的に実行する。
例えば、各室内空調機5には吹出空気温度センサS1が設けられている。吹出空気温度セサS1は、室内空調機5から室内に供給される空気、つまり室内熱交換器5Aにて冷却された空気の温度(以下、熱交換後温度という。)を検出する。
空調機制御部10Aは、吹出空気温度センサS1にて検出された熱交換後温度が、統合制御装置10により設定された「目標とする熱交換後温度(以下、目標吹出温度Taoという。)」となるように、流量調整弁5B及び室内送風機5Cを制御する。
つまり、空調機制御部10Aは、新たな目標吹出温度Taoが統合制御装置10により設定されない限り、現状の目標吹出温度Taoとなるように室内空調機5の作動を自律的に制御する。
一次ポンプ制御部10C及び二次ポンプ制御部10Bは、予め設定された流量(以下、目標冷水循環量Wroという。)の冷水が循環するように一次ポンプP1、二次ポンプP2を自律的に制御する。
そして、一次ポンプ制御部10C及び二次ポンプ制御部10Bは、統合制御装置10からの流量変更指令を受信したときには、その受信した新たな循環量を目標冷水循環量Wroとして、一次ポンプP1、二次ポンプP2を自律的に制御する。
一次ポンプP1又は二次ポンプP2(本実施形態では、一次ポンプP1)の吐出側には、冷水の温度を検出する冷水温度センサS2が設けられている。熱源制御部10Dは、冷水温度センサS2にて検出された冷水温度(以下、冷水吐出温度という。)が、統合制御装置10により設定された「目標とする冷水吐出温度(以下、目標吐出冷水温度Twoという。)」となるように熱源機7Aを制御する。
つまり、熱源制御部10Dは、新たな目標吐出冷水温度Twoが統合制御装置10により設定されない限り、現状の目標吐出冷水温度Twoとなるように熱源機7Aの作動を自律的に制御する。なお、目標吹出温度Tao、目標冷水循環量Wro及び目標吐出冷水温度Two制御目標値は、当該制御目標値を中心値として予め設定された範囲を含む目標範囲である。
<余裕度制御モード>
余裕度制御モードでは、余裕度Aが予め決められた値(以下、下限余裕度Acという。)以上に維持されるように各機器が制御される。当該余裕度制御モードは、空調システムの稼働時において実行される。
余裕度Aとは、空調システムで発揮可能な最大空調能力と現時の空調能力との差に関するパラメータをいう。例えば、室内空調機5についての余裕度Aは、下記のいずれかにより定義される。
(1)1−(複数の流量調整弁5Bの平均開度)
(2)1−{(現実の室内送風機5Cの回転数/室内送風機5Cの最大回転数)の平均}
最大回転数:各室内送風機5Cの上限回転数
(3)1/{(吹出空気温度−目標吹出温度Tao)の平均}
(4)1−{(吹出空気温度−目標吹出温度Tao)の平均}/n
n:(吹出空気温度−目標吹出温度Tao)に相当する値であって、予め設定された値、つまり、nは許容温度差(許容乖離温度)を意味する。
(5)1/{(冷水吐出温度−目標吐出冷水温度Two)の平均}
(6)1−{(冷水吐出温度−目標吐出冷水温度Two)の平均}/n
n:(冷水吐出温度−目標吐出冷水温度Two)に相当する値であって、予め設定された値、つまり、nは許容温度差(許容乖離温度)を意味する。
そして、統合制御装置10は、余裕度制御モードの実行時においては、室内環境を予め設定された環境(以下、設定環境という。)に維持可能、かつ、余裕度Aが下限余裕度Ac以上に維持可能な範囲で、例えば、目標吐出冷水温度Twoを上昇させながら、目標冷水循環量Wroを低下させる。
これにより、流量調整弁5Bの開度が大きくなって当該流量調整弁5Bでの圧力損失を低下させながら、一次ポンプP1又は二次ポンプP2の消費動力を低下させることが可能となる。
統合制御装置10は、余裕度Aが下限余裕度Ac未満の場合には、余裕度制御モード及び後述する閾値変更制御モードを実行せず、各制御部10A〜10Dの自律制御を利用した通常空調運転を実行する。その理由は、余裕度Aが下限余裕度Ac未満の場合には、「サーバ室内の空調環境が設定環境から逸脱する」可能性が高いからである。
つまり、余裕度Aが小さいと、ICT機器1等の発熱量が急増した際に、空調システムから供給する冷熱が過渡的に不足する可能性が高く、ICT機器1に熱障害が発生する可能性が高くなるからである。
3.2 閾値変更制御モード
<閾値変更制御モードの概要>
閾値変更制御モードとは閾値を変更可能な状態とする制御モードである。当該閾値は、目標冷水温度Twoを現時の温度より低い温度に変更するか否かを判定する際に用いられる閾値の1つである。なお、閾値変更制御モードは、統合制御装置10にて実行される。
すなわち、統合制御装置10には、図2に示すように、複数の室温センサSa1〜Sanの検出信号が入力されている。各室温センサSa1〜Sanそれぞれは、室内に予め設定された各箇所の温度を検出する。
以下、室温センサSa1〜Sanを総称する際には温度検出装置11と記す。温度検出装置11により検出された複数箇所の検出温度のうち当該検出温度が予め設定された温度範囲Taを逸脱した箇所を「逸脱箇所」という。
そして、統合制御装置10は、逸脱箇所の数が臨界値Nc以上となったときに、目標冷水温度Twoを現時の温度より低い温度に変更することにより、熱源機7Aで生成する冷熱を増大させる。なお、逸脱箇所が存在しない場合には、統合制御装置10は目標冷水温度Twoを予め設定された初期値とする。
つまり、臨界値Ncは、標冷水温度Twoを現時の温度より低い温度に変更するか否かを判定する際に用いられる閾値の1つとなる。そして、閾値変更制御モードでは、当該臨界値Ncが変更され得る状態となる。
そして、統合制御装置10は、室内に供給される現時の冷熱により逸脱箇所の全てを温度範囲Ta内に戻すことが可能であるか否かを判定する。統合制御装置10は、「戻すことが可能」であると判定したときには、閾値変更制御モードに移行する。
閾値変更制御モードでは、現時の臨界値Ncより大きな値が新たな臨界値Ncとして設定される。本実施形態では、例えば、下記の式に示されるように、温度検出装置11により検出された複数の検出温度により算出される平均室内温度Taveを利用して新たな臨界値Ncが設定される。
Nc=K−Tave K=32 式1
そして、式1では、平均室内温度Taveが低くなるほど、つまり現時において室内に供給されている冷熱量が大きくなるほど臨界値Ncは大きくなる。
統合制御装置10は、式1により算出される臨界値Ncが予め設定された下限値となったときには、臨界値Ncを上記下限値に固定した制御モード(以下、閾値固定制御モードという。)を実行する。
なお、「室内に供給される現時の冷熱により逸脱箇所の全てを温度範囲Ta内に戻すことが可能であるか否かを判定」は、例えば、検出温度が温度範囲Taを逸脱していない箇所(以下、非逸脱箇所という。)にある余剰冷熱によって逸脱箇所を温度範囲Taまで冷却可能であるか否かに基づいて判定される。
つまり、余剰冷熱量が、逸脱箇所で不足している冷熱量(以下、不足冷熱量という。)以上である場合には「戻すことが可能」であると判定される。余剰冷熱量が不足冷熱量より小さい場合には「戻すことが不可能」であると判定される。なお、本実施形態では、余剰冷熱量は非逸脱箇所の平均温度を利用して算出され、不足冷熱量は逸脱箇所の平均温度を利用して算出される。
現時の臨界値Ncより大きな値が新たな臨界値Ncとして設定されると、通常、逸脱箇所の数が臨界値Nc未満となるので、現時の目標冷水温度Twoが維持される。そこで、統合制御装置10は、各室内送風機5Cの送風量を現時より大きくする等して室内の空気を撹拌する。
<閾値変更制御モードの詳細例>
図3に示す制御フロー(以下、閾値変更フローという。)は、閾値変更制御モードの詳細を示す一例である。閾値変更フローを実行するためのプログラムは、ROM等の不揮発性記憶部に予め記憶されている。
閾値変更フローは、空調システムの稼働中に統合制御装置10にて所定時間毎に起動・実行される。なお、閾値変更フローの起動後の制御モード、つまり閾値変更フローが終了したときの制御モードは、閾値固定制御モードである。
そして、閾値変更フローが起動されると、逸脱箇所が発生しているか否かが判定される(S1)。逸脱箇所が発生していると判定された場合には(S1:YES)、現時の冷熱により逸脱箇所の全てを温度範囲Ta内に戻すことが可能であるか否かが判定される(S5)。
S5にて「戻すことが可能である」と判定された場合には(S5:YES)、制御モードが閾値変更制御モードに移行される(S10)。S5にて「戻すことが可能である」と判定されなかった場合には(S5:NO)、現状の制御モード、つまり閾値固定制御モードが維持される。
次に、逸脱箇所の数が臨界値Nc以上であるか否かが判定される(S15)。逸脱箇所の数が臨界値Nc以上であると判定された場合には(S15:YES)、目標冷水温度Twoが現時の温度より低い温度に変更される(S20)。
逸脱箇所の数が臨界値Nc未満であると判定された場合には(S15:NO)、目標冷水温度Twoが変更されることなく、室内の空気が撹拌される(S25)。
4.本実施形態に係る空調システムの特徴
本実施形態では、「戻すことが可能」であると判定されたときには、現時の臨界値Ncより大きな値が新たな臨界値Ncとして設定される。このため、目標冷水温度Twoが低い温度に再設定されることを抑制できる。したがって、室内空気の温度を一定範囲に維持しつつ、空調システムの消費動力を低減することが可能となる。
本実施形態では、臨界値Ncが平均室内温度Taveを利用して決定される。このため、平均室内温度Taveが低くなると臨界値Ncは大きくなり、平均室内温度Taveが高くなると臨界値Ncは小さくなる。したがって、余剰冷熱量に応じて臨界値Ncを変更できるので、空調システムの消費動力を低減することが可能となる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、式1を用いて臨界値Ncを決定していたので、例えば、閾値変更フローが繰り返して実行されたとき、S5にて「戻すことが可能である」と判定された場合であっても平均室内温度が前回と同じ場合には、臨界値Ncが変更されない場合がある。
これに対して、本実施形態では、S5にて「戻すことが可能である」と判定された場合には、予め設定された変化量(例えば、1)だけ臨界値Ncを大きくし、S5にて「戻すことが可能である」と判定されなかった場合には、予め設定された変化量(例えば、1)だけ臨界値Ncを小さくする。
そして、臨界値Ncが予め設定された上限値に到達した場合には、臨界値Ncの増加変更が停止され、臨界値Ncが予め設定された下限値に到達した場合には、臨界値Ncの減少変更が停止される。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、制御モードが閾値変更制御モードに移行された後、逸脱箇所の数が臨界値Nc以上であるか否か判定されたが、本発明では、これに限定されるものではない。
例えば、S5にて「戻すことが可能である」と判定された場合には、制御モードを閾値変更制御モードとした後、逸脱箇所の数が臨界値Nc以上であるか否の判定をすることなくS25を実施し、その後、再び、S1に戻ってもよい。なお、この場合、S5にて「戻すことが可能である」と判定されなかった場合には、閾値固定制御モードに移行することが望ましい。
上述の実施形態では、各室内送風機5Cの送風量を現時より大きくして室内の空気を撹拌したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、撹拌専用のファンを設けて室内空気を撹拌する、又は各室内送風機5Cから吹き出す空気の吹き出し方向を調整するルーバを設け、当該ルーバにより吹き出し方向を変更して室内空気を撹拌する等の構成としてもよい。
上述の実施形態では、目標冷水温度Twoが低くすることにより冷熱量を増大させたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、目標冷水温度Twoを維持したまま循環冷水量を増大させることにより熱源装置7で発生させる冷熱量を増大させてもよい。
上述の実施形態では、冷熱のみを利用した空調システムに本発明を適用したが、本発明の適用はこれに限定されるものではなく、温熱のみを利用した空調システム、又は低熱及び温熱を利用した空調システムにも適用できる。
上述の実施形態では、S5にて「戻すことが可能である」と判定された場合に室内空気を撹拌したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、各室内送風機5Cから吹き出す空気の吹き出し方向を調整するルーバを設け、「戻すことが可能である」と判定された場合には、空調風を逸脱箇所に向けて送風する構成としてもよい。
上述の実施形態では、臨界値Ncが平均室内温度を利用して決定されたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上記式1において、平均室内温度Taveに代えて、標準偏差値、最小値又は中央値を用いてもよい。なお、定数Kは、標準偏差値、最小値及び中央値毎に選定される値となる。
上述の実施形態では、複数の室温センサSa1〜Sanにて室内に予め設定された各箇所の温度を検出したので、臨界値Ncは逸脱箇所の個数を示す値であったが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、赤外線カメラ等にて室内に予め設定された各箇所の温度を検出する場合には、臨界値Ncは逸脱箇所の広さを示す値となる。
上述の実施形態では、臨界値Ncが下限値に到達したときに閾値固定制御モードとなったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、余剰冷熱量が予め設定された冷熱量以下となったときに閾値固定制御モードとなる構成としてもよい。
上述の実施形態に係る空調システムは、熱媒体を室内空調機5と熱源機7Aとの間で循環させる方式であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、室内に蒸発器を配置し、フロン等の冷媒を循環させる方式であってもよい。
上述の実施形態に係る熱源機7Aは空冷式であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、水冷式の熱源機7Aであってもよい。
上述の実施形態に係る熱源機7Aは、蒸気圧縮式冷凍機であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、吸収式冷凍機であってもよい。
上述の実施形態に係る空調システムは、ICT機器1が設置されたサーバ室の空調を行う空調システムであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他の空調システムにも適用可能である。
また、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
1… ICT機器
5… 室内空調機
7… 熱源装置
10… 統合制御装置
10A… 空調機制御部
10B… 二次ポンプ制御部
10C… 一次ポンプ制御部
10D… 熱源制御部
11… 温度検出装置

Claims (4)

  1. 室内空気の温度を調節可能な空調システムにおいて、
    冷熱又は温熱を生成するとともに、生成された冷熱又は温熱(以下、これらの熱を生成熱という。)を室内に供給する熱源装置と、
    前記熱源装置の作動を制御する制御装置と、
    室内に予め設定された複数箇所の温度を検出する温度検出装置とを備え、
    前記温度検出装置により検出された複数箇所の検出温度のうち当該検出温度が予め設定された温度範囲を逸脱した箇所を「逸脱箇所」としたとき、
    前記制御装置は、
    室内に供給される現時の前記生成熱により前記逸脱箇所を当該温度範囲内に戻すことが可能であるか否かを判定する判定処理、
    前記逸脱箇所の個数又は広さを示す値についての閾値(以下、臨界値という。)を設定する設定処理であって、前記判定処理により「戻すことが可能」であると判定されたときに現時の前記臨界値より大きな値を前記臨界値として新たに設定する設定処理、並びに
    前記逸脱箇所が前記臨界値以上となったときに前記生成熱を増大させる増大処理
    を実行可能であることを特徴とする空調システム。
  2. 室内に気流を発生させる送風機を備え、
    前記制御装置は、
    前記判定処理により「戻すことが可能」であると判定されたときに、前記送風機を作動させて室内の空気を撹拌する撹拌処理
    を実行可能であることを特徴とする請求項1に記載の空調システム。
  3. 前記設定処理では、前記温度検出装置により検出された複数の検出温度により算出される平均室内温度を利用して前記臨界値を設定することを特徴とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の空調システム。
  4. 冷熱又は温熱を生成するとともに、生成された冷熱又は温熱(以下、これらの熱を生成熱という。)を室内に供給する熱源装置と、
    前記熱源装置の作動を制御する制御装置と、
    室内に予め設定された複数箇所の温度を検出する温度検出装置とを備える空調システムに適用され、前記制御装置に組み込まれる空調システム用プログラムにおいて、
    前記温度検出装置により検出された複数箇所の検出温度のうち当該検出温度が予め設定された温度範囲を逸脱した箇所を「逸脱箇所」としたとき、
    前記制御装置を
    室内に供給される現時の前記生成熱により前記逸脱箇所を当該温度範囲内に戻すことが可能であるか否かを判定する判定処理部、
    前記逸脱箇所の個数又は広さを示す値についての閾値(以下、臨界値という。)を設定する設定処理であって、前記判定処理により「戻すことが可能」であると判定されたときに現時の前記臨界値より大きな値を前記臨界値として新たに設定する設定処理部、並びに
    前記逸脱箇所が前記臨界値以上となったときに前記生成熱を増大させる増大処理部
    として機能させることを特徴とする空調システム用プログラム。
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