JP6452086B2 - 形状算出装置及び方法、計測装置、物品製造方法、及び、プログラム - Google Patents

形状算出装置及び方法、計測装置、物品製造方法、及び、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、被検面の形状を算出する形状算出装置及び方法、計測装置、物品製造方法、及び、プログラムに関する。
天文・宇宙観測や、半導体産業などにおいて、使用する光学素子を1−数メートル級に大型化する要求が高まっている。これらの素子の形状計測のために計測装置を大型化すると、計測ダイナミックレンジの増加による精度分解能の低下、及び装置のコスト増加が問題となる。このため、被計測物の部分領域の形状を複数計測し、それら複数の部分領域の形状データを合成することで全体形状を得る、いわゆるスティッチ計測が一般に行われている。
特許文献1は、スティッチ計測の1つの技術を開示する。同文献では、部分領域の形状データを取得し、それぞれの部分領域の姿勢誤差や、全ての部分領域に共通する系統誤差を可変パラメータとし、各部分領域の重複領域での差異を最小とする評価関数を設定している。最小化手法には線形最小二乗法が用いられている。この例では、n個の部分領域に姿勢誤差6自由度を付与すると、6のn乗の自由度を計算することになる。一般に、干渉計測などでは、データ自体が傾きを持っていると計測自体が不可能であるため、傾き誤差が非常に小さく、姿勢誤差を線形計算で近似可能である。
このような干渉計測データなどには特許文献1の技術は適用可能である。一方、3次元形状計測装置の計測データなど、姿勢誤差補正を座標回転などの非線形計算で行うことが必要な計測データに対しては、n個の部分領域に姿勢誤差6自由度を付与した場合、計算すべき自由度がnの6乗となる。この場合、計算量が膨大であるため、現実的な計測用途には適用が困難である。
特許文献2は、スティッチ技術の別の技術を開示する。同文献では、部分領域の形状データの、設計形状に対する差異を評価関数とし、評価関数が最小となるようパラメータを決定している。この例では、n個の部分領域に姿勢誤差6自由度を付与しても、6nの自由度を計算することになり、上記したような座標回転などの非線形計算を行う場合であっても、スティッチ計算負荷を抑えることができる。
ただし、上述した各文献においては、部分領域の計測結果に含まれる誤差は、姿勢誤差及び系統誤差のみが挙げられている。すなわち、姿勢誤差は計測結果の並進・回転成分であり、系統誤差は全ての計測結果に共通と仮定している。言い換えれば、部分領域の計測において、各計測ごとに変化するのは光学素子の姿勢のみであり、装置校正値などに由来する系統誤差は計測ごとに常に一定という前提のもとで、合成を行っている。
しかしながら、実際の計測においては、姿勢変化以外にも、各部分領域の計測結果に様々な計測誤差が含まれる。例えば、干渉光を用いる計測を行っている場合、計測環境の温度や圧力の変化に応じて、干渉光の光路が変化し、計測値の誤差となる。また、計測基準と被計測物との相対距離が、装置構造体の温度変形などにより変化した場合にも、同様に計測値の誤差となる。あるいは、被計測物を計測装置上に保持する際、その保持位置や保持点における摩擦力が変化すると、被計測物を変形させ、これも計測値の誤差となる。
これらの誤差は、同じ部分領域を複数回計測した場合に、各計測結果が一致しない程度を示しており、いわゆる計測再現性と表現される。
特開2004−125768号公報 特開2009−294134号公報
以上のように、形状の計測再現性が良好でない部分領域の形状データを用いたスティッチ計算を行う際に、従来技術では、計算上のパラメータとして姿勢誤差及び系統誤差のみしか設定していない。計測再現性が悪い場合は、重なり合う領域の形状データがそもそも一致しない。この結果、形状データを合成する際に、特に重なり領域近傍での各形状データ同士の不連続性が大きくなる。それに伴い、特に部分領域の接続箇所において、段差状形状やエッジ状形状など、空間周波数的に高次の誤差が大きくなるという課題があった。
本発明では、上記課題を解決し、姿勢誤差及び系統誤差以外の計測誤差を考慮して各部分領域をつなぎ合わせ、より高精度に全体形状を求めることができる。
本発明の一側面によれば、被検面における第1の部分領域の第1の形状の計測データを取得するとともに、前記第1の部分領域と一部が重複する第2の部分領域の第2の形状の計測データを取得する取得部と、前記第1の部分領域と前記第2の部分領域とにおいて共通の誤差である系統誤差と、前記第1の部分領域と前記第2の部分領域とにおいて異なり、形状を維持したままの回転と並進の誤差である姿勢誤差とを補償するパラメータを含む評価関数であって、前記第1の形状の計測データに含まれる計測誤差を補償するために前記第1の形状を変える第1の形状補正パラメータと、前記第2の形状の計測データに含まれる計測誤差を補償するために前記第2の形状を変える第2の形状補正パラメータとを変数として、前記第1の形状補正パラメータで前記第1の形状の計測データを補正して得られる形状データと前記第2の形状補正パラメータで前記第2の形状の計測データを補正して得られる形状データとを評価する評価関数の値が許容範囲内になるように、前記第1形状補正パラメータ及び前記第2の形状補正パラメータの値を決定する決定部と、前記決定された第1の形状補正パラメータ及び前記第2の形状補正パラメータの値を用いて前記第1及び第2の形状の計測データを補正し、前記補正して得られた形状データを合成して、前記第1及び第2の部分領域を含む全体領域の形状データを生成する合成部とを有することを特徴とする形状算出装置が提供される。
本発明によれば、姿勢誤差及び系統誤差以外の計測誤差を考慮して各部分領域をつなぎ合わせ、より高精度に全体形状を求めることができる。
従来のスティッチ技術を説明する図。 従来のスティッチ技術における課題を説明する図。 第1実施形態に係るスティッチ技術を説明する図。 第2実施形態に係るスティッチ技術を説明する図。 系統誤差パラメータと形状補正パラメータとの干渉を説明する図。 各計測データに含まれる計測誤差を説明する図。 第3実施形態に係るスティッチ技術を説明する図。 第4実施形態に係るスティッチ技術を説明する図。 第5実施形態に係るスティッチ技術を説明する図。 第5実施形態におけるシミュレーション精度評価の結果を示す図。 実施形態における形状計測装置の構成を示す図。 従来のスティッチ技術のフローチャート。 第1実施形態に係るスティッチ技術のフローチャート。 第3実施形態に係るスティッチ技術のフローチャート。 第4実施形態に係るスティッチ技術のフローチャート。 制御部の構成を示す図。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の実施に有利な具体例を示すにすぎない。また、以下の実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の課題解決のために必須のものであるとは限らない。
<第1実施形態>
図1は、従来のスティッチ技術を示している。図12に、従来のスティッチ技術のフローチャートを示す。従来のスティッチ技術は、例えば特許文献1に述べられている。簡単のため、2つの部分領域の形状データを重なり合い領域を利用して接続する場合、特に部分計測データにおいて、任意の断面における接続を説明する。ただし、3つ以上の部分領域の形状データを接続する場合においても、技術の本質に違いがないことは理解されるであろう。
図1(a)は、被計測物の被検面Aの断面形状である。被検面Aには、その規準となる座標Cがあり、X軸、Y軸、Z軸が定義されている。本発明の形状算出装置としての形状計測装置は、非計測面Aについて、第1の部分領域を計測して、その第1の部分領域の第1の形状のデータを取得する(図12のS1、S2)。形状計測装置はまた、非計測面Aについて、第1の部分領域と一部が重複する第2の部分領域を計測してその第2の部分領域の第2の形状のデータを取得する(S1、S2)。図1(b)は、取得した第1及び第2の形状のデータを示している。第1及び第2の形状のデータは、互いに一部が重複する領域を有するように計測され、それぞれA1、A2と定義する。A1、A2は、それぞれの部分領域の形状のデータの座標系C1、C2におけるX軸、Y軸、Z軸成分を持つデータ点の集合であり、式(1)乃至(4)のように定義できる。
図1(c)では、取得した形状データの姿勢誤差を、姿勢誤差パラメータTを用いて定義する(S3)。姿勢誤差パラメータTは、形状を維持したままデータA1、A2の回転及び並進を定義するサブパラメータからなっている。
具体的には、データA1については、そのX軸、Y軸、Z軸に対する各回転量に相当するθ1、φ1、ψ1、及びX軸、Y軸、Z軸に対する各並進量に相当するα1、β1、γ1が、姿勢誤差パラメータT1のサブパラメータとなる。同様に、データA2については、その各回転量に相当するθ2、φ2、ψ2、及び各並進量に相当するα2、β2、γ2が、姿勢誤差パラメータT2のサブパラメータとなる。各姿勢誤差パラメータT1、T2は、例えば座標変換行列として式(5)及び(6)のように定義できる。
ただし、特許文献1に示すように、各軸周りの回転を線形近似計算できる、干渉計で取得した形状データなどでは、回転演算を非線形計算とせず、線形計算で近似してもよい。すなわち、式(5)及び(6)において、cosξ=1、sinξ=ξとしてもよい。
図1(d)では、取得した形状データA1、A2に共通する系統誤差を、系統誤差パラメータを用いて、図中の点線のように定義する(S4)。系統誤差パラメータSは、A1、A2の任意の座標における値を得るため、式(7)に示すような関数Sとして定義されるのが望ましい。
ここで関数Sは、任意の入力x、yに対して、座標値zを返すものであってもよいし、任意の入力x、yに対して、座標値x’、y’、zを返すものであってもよい。前者は、例えば干渉計の参照面の形状誤差が該当し、後者には、例えば干渉計におけるディストーションのような、面内方向の誤差を有する場合が該当する。
ある計測領域における関数として、直交多項式を用いることは計算を容易にするため、これを関数Sとして採用することが望ましい。具体的には、ゼルニケ多項式や、グラムシュミット直交化手法を用いて直交化されたXY多項式などが挙げられる。
ただし、容易に理解される通り、関数Sは線形成分を含まないことが望ましい。これは、先に示した姿勢誤差パラメータの回転演算と近似的に同等となり、後の最適化計算が収束しない可能性があるためである。
一般に使用されるゼルニケ多項式においては、その1項ないし3項が線形成分であり、これらを除くことが望ましい。また、ゼルニケ多項式以外の関数においても、同様に定義される線形成分を除くことが望ましい。
図1(e)では、(c)及び(d)に示す工程に対する評価関数EF1を構築する(S5)。評価関数EF1は例えば式(8)で表現される。
式(8)で、・は形状のデータに対してパラメータを作用させることを意味する。作用とは、データとパラメータの積算のみでなく、加減算なども含まれる。すなわち、形状のデータA1及びA2に姿勢誤差パラメータT1、T2と系統誤差パラメータSをそれぞれ作用させた後、その差分を取って二乗している。言い換えると、この評価関数は、形状のデータをパラメータで補正して得られる形状データ同士を評価するものである。具体的には、評価関数EF1は、図1(e)に示すように、補正を含めた形状データ同士の重複した領域におけるZ値の差に相当する。この評価関数を例えば最小化することにより、各形状データ同士の整合性が最も良くなる、つまり最適なスティッチ解が得られることを意味する。
なお、各形状データA1及びA2の重複した領域において、それぞれのデータのX、Y座標は基本的には一致しないため、これらのデータを補間して任意のX、Y座標におけるZ値を計算し、差分を取ることが一般的である。このときの座標系として、各計測結果に依存しないグローバルな座標系Cを定義してもよいし、各計測結果の座標系C1、C2のいずれかを使用してもよい。
図1(f)では、前述した評価関数EF1を最小化する。ここで、図1(c)及び図1(d)に示した各パラメータの値を、EF1を最小化するように可変とする。この工程では、線形計算であれば線形最小二乗法により、各パラメータの解が一意に求められる(S6)。また、非線形計算が必要であっても、非線形最小二乗法や、特異値分解を利用した解法などで、各パラメータを決定することが可能である。
図1(g)では、決定された各パラメータに基づいて、第1の部分領域および第2の部分領域の形状データをつないで(合成して)、各部分領域をつなげた面形状のデータ(スティッチ形状データ)ASを算出する(S7)。ここで、各形状データA1及びA2に、補正パラメータT、Sによる補正を加えた後、各データを包含する座標系C上に、各形状データから補間された、スティッチ計測データを作成する。
以上述べてきた従来のスティッチ技術によれば、複数の領域における形状データを繋ぎ合わせ、より大きい領域の形状データを取得することが可能となる。
しかしながら、図1に示す従来のスティッチ技術においては、各形状データに、系統誤差ではないそれぞれ独立の誤差が含まれていないことが必要とされる。被検面Aを分割計測した第1及び第2の形状のデータA1’及びA2’に、それぞれ独立の誤差が含まれている場合を図2に示す。図2(a)にて取得したデータには、図2(b)に示すように、計測誤差u1、u2がそれぞれ含まれている。これを式で表すと式(9)及び式(10)のようになる。
これらの計測誤差u1、u2は、
・計測中の計測環境の温度変化、
・計測装置上での被計測物の位置が変化し重量バランスが変化したことによる装置構造体の変形、
・被計測物の振動、
・被計測物の支持位置変化による自重変形の変化、
・被計測物の支持点の摩擦力変化による変形
などにより発生することが考えられる。
このとき、図1と同様にスティッチ工程を進めると、図2(f)にて評価関数EF2を最小化する段階で、計測誤差を含んだ状態で最小化が実施される。すなわち、各計測データは、その計測誤差により、そもそも誤差なく繋ぐことが不可能であるという悪条件において、姿勢誤差パラメータ及び系統誤差パラメータを計算されることになる。
具体的に、図2(g)におけるスティッチ形状データAS'は、図2(a)に示す本来の被検面Aに対して、そのデータ中に誤差を多く含んでいる。この誤差の特徴として、計測誤差uを有する各計測データの端部における不連続性が明確に現れ、スティッチ結果において段差状の誤差を生成している。
次に、本実施形態のスティッチ技術について、図3と図13を用いながら説明する。図3は、第1実施形態におけるスティッチ技術を説明する図である。図13は、第1実施形態におけるスティッチ技術のフローチャートである。本実施形態のスティッチ技術によれば、図2に示したような従来のスティッチ技術の課題が良好に解決される。S11〜S14は、スティッチ技術のS1〜S4と同様である。
図3(a)にて取得した第1及び第2の形状のデータA1'及びA2'には、式(9)及び式(10)に示したように、計測誤差u1、u2がそれぞれ含まれている。ここで、図3(d)では、各単面に与えるパラメータとして、姿勢誤差パラメータT、系統誤差パラメータSに加えて、第1及び第2の補正パラメータP1及びP2を、図中の一点鎖線として表現する(S15)。なお、第1及び第2の補正パラメータは例えば、計測誤差を補償するために計測された形状を変えるパラメータである。具体的には、第1の形状補正パラメータは、第1の部分領域で計測された第1の形状に含まれる計測誤差を補償するために第1の形状を変えるパラメータである。第2の形状補正パラメータは、第1の形状補正パラメータとは異なり、第2の部分領域で計測された第2の形状に含まれる計測誤差を補償するために第2の形状を変えるパラメータである。第1及び第2の形状補正パラメータはそれぞれ、関数として式(11)及び式(12)のように表される。
ここで関数P1及びP2は、任意の入力x、yに対して、座標値zを返すものであってもよいし、任意の入力x、yに対して、座標値x’、y’、zを返すものであってもよい。前者は、例えば干渉計の参照面の形状誤差が該当し、後者には、例えば干渉計におけるディストーションのような、面内方向の誤差を有する場合が該当する。
ある計測領域における関数として、直交多項式を用いることは計算を容易にするため、これを関数Pとして採用することが望ましい。具体的には、ゼルニケ多項式や、グラムシュミット直交化手法を用いて直交化されたXY多項式などが挙げられる。
指摘するまでもなく、形状補正パラメータを用いることにより、各形状データA1’及びA2’に含まれる計測誤差を個別に補正することが可能となる。これにより図3(e)に示すような評価関数EF3が、式(13)のように定義される(S16)。
上記の評価関数EF3は、第1の形状のデータA1と第2の形状のデータA2との重み付け二乗誤差である。ここで、第1の形状のデータA1の重みは第1の形状補正パラメータP1を含み、第2の形状のデータA2の重みは第2の形状補正パラメータP2を含むことが理解されよう。最適化の工程では、変数としての形状補正パラメータP1及びP2が、以下の式(14)及び式(15)に示す関係を満たすように設定されうる。
繰り返しになるが、式(13)で、・は形状データに対してパラメータを作用させることを意味し、作用とは、データとパラメータの積算のみでなく、加減算なども含まれる。これにより、式(13)を式(8)のように解くことが可能となる。また重要な点として、最適化の工程では、これらのパラメータは全て同時に決定することができる。
図3(f)では、前述の評価関数EF3の値が許容範囲内になるように各パラメータを決定する(S17)。例えば、評価関数EF3を、各パラメータの値を可変として最小化する。この工程では、線形計算であれば線形最小二乗法により、各パラメータの解が一意に求められる。また、非線形計算が必要であっても、非線形最小二乗法や、特異値分解を利用した解法などで、各パラメータを決定することが可能である。
図3(g)では、決定された各パラメータに基づいて、スティッチ形状データAS’を算出する(S18)。ここで、決定された各パラメータを用いて各形状データを補正し、補正された形状データを合成して、第1及び第2の部分領域を含む全体領域の形状を表す全体形状データを生成する。具体的には例えば、各形状データA1’及びA2’に、補正パラメータT、S、Pによる補正を加える。その後、各データを包含する座標系C上に、各形状データから補間されたスティッチ形状データを作成する。
以上述べてきた本実施形態のスティッチ技術によれば、各部分領域の形状データにそれぞれ異なる計測誤差が含まれていたとしても、複数の領域における形状データを良好に繋ぎ合わせ、より大きい領域のデータを高精度に取得することが可能となる。
図4は、第2実施形態に係るスティッチ技術を説明する図。である。図4では、特に特許文献2に示されるようなスティッチ技術において、実施形態1の形状補正パラメータを適用したものである。図4(d)及び(e)は、特許文献2に示されるパラメータ設定工程であり、ここで、図中の破線で示される被検面の設計形状データD、及び二点鎖線で示される全体形状パラメータGが設定される。設計形状データDは、本実施形態では簡明のため平面形状として表現しているが、任意の球面、非球面及び自由曲面であってもよい。
全体形状パラメータGは、A1"、A2"の任意の座標における値を得るため、式(16)に示すような関数Gとして定義されるのが望ましい。
ここで関数Gは、任意の入力x、yに対して、座標値zを返すものであり、第1の部分領域および第2の部分領域を含む全体領域A"における近似的な誤差形状である。このパラメータによって、実際にA"が誤差を含む形状である場合に、その形状も、設計値に連続的な関数を足したものとして表現することで、計測データから全体形状パラメータGを差し引くことができる。この結果、扱う計測データはスティッチ計算上のダイナミックレンジが小さくなり、計算負荷を低減することができる。
ある計測領域における関数として、直交多項式を用いることは計算を容易にするため、これを関数Gとして採用することが望ましい。具体的には、ゼルニケ多項式や、グラムシュミット直交化手法を用いて直交化されたXY多項式などが挙げられる。
ただし、容易に理解される通り、関数Gは線形成分を含まないことが望ましい。これは、先に示した姿勢誤差パラメータの回転演算と近似的に同等となり、後の最適化計算が収束しない可能性があるためである。
また、本実施形態でも、図4(f)に示す通り、形状補正パラメータP1及びP2が定義される。
図4(g)では、評価関数EF4を式(17)のように定義する。
上記の評価関数EF4は、全体領域の設計形状データと第1及び第2の形状データとの重み付け二乗誤差である。ここで、設計形状データDの重みは全体形状パラメータGを含み、第1及び第2の形状データA1,A2の重みはそれぞれ第1及び第2の形状補正パラメータP1,P2を含むことが理解されよう。評価関数EF4は、被検面の設計形状に対する各形状データの乖離を最小にすることを意図している。すなわち、設計形状データDに、全体形状パラメータGによる誤差を加えたものを基準とし、それと計測データAi"を各補正パラメータP、T、Sで補正したものとの差分を取る。その処理を各形状データに対して行い、最終的に評価関数EF4を最小化するパラメータを決定する。各パラメータは、線形二乗法や非線形二乗法などで求めることが可能である。
このとき、各計測データにそれぞれ計測誤差uが含まれていても、形状補正パラメータPを用いることで、計測誤差を補正することができる。
図4(h)は、決定された各パラメータに基づいて、算出したスティッチ形状データAS"を示している。ここでは、スティッチ結果は、設計形状データDと全体形状Gとの和として表現されており、その誤差は極めて小さくできる。
以上述べた本実施形態のスティッチ技術によれば、設計形状への各部分領域の形状データにそれぞれ異なる計測誤差が含まれていたとしても、複数の領域における形状データを良好に繋ぎ合わせ、より大きい領域の形状データを高精度に取得可能となる。
なお、本実施形態では形状補正パラメータに加え、姿勢誤差パラメータ、系統誤差パラメータをともに用いたスティッチ計算例を示したが、現実には少なくとも形状補正パラメータを含んだパラメータを設定することのみを特徴としてもよい。これは、例えば系統誤差あるいは姿勢誤差が精度良く補正できており、部分形状のみしか誤差が発生しない場合などを指している。
以上の実施形態では、設定した各パラメータ同士が干渉しないことを前提としている。すなわち、姿勢誤差パラメータ、系統誤差パラメータ、全体形状パラメータ、形状補正パラメータが独立である場合には、評価関数EFの最小値を大局的に探索することが可能である。
しかしながら、これらのパラメータが独立でない場合には、評価関数EFを最小化する際にパラメータ同士の干渉が発生し、探索されたのが局所的な最小値であるか、そもそも評価関数が収束しないという事態が発生する。
一例として、図5を参照しながら説明する。図5では、系統誤差パラメータSと、形状補正パラメータPが干渉するケースを示している。系統誤差パラメータSが、部分領域A1において、形状補正パラメータP1に対して独立でない場合、各パラメータ同士の関係は式(18)のように表現できる。
すなわち、SとPとを含む方程式は不定であり、対象とする形状が、系統誤差によるものなのか、実在する形状なのかを分離することができない。図5では、曲率で表現される誤差を有するケースを示している。計測領域Aの形状は、任意の系統誤差パラメータを、例えばS1と仮定しても、形状補正パラメータは式(18)を満たすようにP11と設定されればよい。また、系統誤差パラメータをS2と定義した場合には、形状補正パラメータをP12と設定されればよい。したがって求めるべきパラメータは一意に定まらない。
このようなケースでは、各パラメータが干渉、あるいは近似的に干渉しないように、独立となるようにパラメータを選択することで、課題を解決できる。
計測誤差uの性質を検討したものが図6である。先に挙げた計測誤差の要因が、具体的に各計測データにどのように影響するかを検討したものである。例えば、被計測物が装置上での支持状態の影響で応力を受ける場合に、その形状は、u11に示すような空間周波数の低い凸形状に変形する。あるいは、被測定物の装置上での温度が低下した場合、その形状は、u12に示すような、全体が収縮するような空間周波数の低い形状に変形する。
この変形形状を、一般的なゼルニケ多項式で表現した場合、その変形形状は、ゼルニケ4項乃至9項までの形状(低次形状)が支配的であることが多い。換言すれば、この場合の形状補正パラメータは、ゼルニケ4項乃至9項成分を設定することが適当であるといえる。
図7は、第3実施形態に係るスティッチ技術を説明する図である。図14は、第3実施形態におけるスティッチ技術のフローチャートである。S21からS23は、S11からS13と同様である。図7(a)では、系統誤差パラメータに用いられる関数Sを、低次成分を除いたものとして設定している(S24)。一方、図7(b)では、形状補正パラメータに用いられる関数P1及びP2を、低次成分のみとして設定している(S25)。S26からS28は、S16からS18と同様である。この結果、図7(c)において評価関数EF7を最小化する際に、各パラメータの干渉を防ぎ、結果として接続性の良い計測結果を得ることができる。
図8は、第4実施形態に係るスティッチ技術を説明する図である。図8(a)では、全体形状パラメータに用いられる関数Gを、低次成分を除いたものとして設定している。一方、図8(b)では、形状補正パラメータに用いられる関数P1及びP2を、低次成分のみとして設定している。この結果、図8(c)において評価関数EF8を最小化する際に、各パラメータの干渉を防ぎ、結果として接続性の良い計測結果を得ることができる。
以上述べた実施形態では、形状補正パラメータを用いて、計測誤差を補正することによって、各部分領域の不連続性を低減できることを示してきた。しかしながら、被検面が実際に誤差形状を有しており、その誤差形状を含んで形状補正パラメータを作用させた場合、実際の誤差形状をも補正してしまうおそれがある。すなわち、実際よりも誤差の小さい計測結果を得てしまう。また、評価関数の取り方によっては、実際の誤差形状が一意に定まらず、発散してしまうこともあり得る。これは、被検面を正確に計測できていないということであり、計測上の問題となる。
この課題を解決するために、図9を参照して説明する。図9は、第5実施形態に係るスティッチ技術を説明する図である。図15は、第5実施形態におけるスティッチ技術のフローチャートである。S31からS34は、S11からS14と同様である。まず、図9(a)に示されるような、低次及び高次形状を含む面形状Aを計測し、図9(b)に示すような部分領域A1及びA2のそれぞれの形状の計測データを得る。
これに対して、S5からS7と同様に、S361、S371及びS381のように姿勢誤差パラメータ、系統誤差パラメータを用いた従来のスティッチ結果は、図9(c)に示される通り、高次形状成分の誤差を多く含む結果となる(S381)。図9(d)及び(e)は、それぞれスティッチ結果を低次及び高次空間周波数成分に、それぞれ独立に分離したグラフである。ここでは、低次形状は十分に精度良く計算されているのに対して、高次形状には、スティッチによる明らかな誤差が含まれている。
一方、S15からS18と同様に、S35、S362、S372及びS382のように評価関数に形状補正パラメータを含めて計算したスティッチ結果が図9(f)に示される。ここで、面形状Aが持っている低次形状成分が、形状補正パラメータによって補正された結果、合成結果の面形状A’においては低次形状自体が失われている(S382)。図9(g)及び(h)は、それぞれ合成結果を低次及び高次空間周波数成分に、それぞれ独立に分離したグラフである。ここでは、低次形状が明らかに失われているのに対して、高次形状は十分に精度良く再現されている。
そこで、本実施形態として、図9(i)では、図9(d)に示される低次形状成分と、図9(h)に示される高次形状成分とを、それぞれ抽出し(S391、S392)、1つの面形状A"に合成している(S40)。ここでは、それぞれの低次及び高次形状成分が、独立かつ、全空間周波数領域を包含していることが望ましい。これにより、各空間周波数領域を統合する際に、独立な成分同士を足し合わせるため、特殊な演算が必要なくなることは明らかなためである。
上記の制御をまとめる。まず、上述のとおり、式(13)あるいは(17)に示したような評価関数を用いて全体形状データが生成される(S35〜S382)。その後、その全体形状データの高次空間周波数成分Hが生成される(図9(h)、S392)。次に、上述の式(13)又は(17)に示したような評価関数に代えて形状補正パラメータを含まない従来の評価関数(第2の評価関数)が使用される(S361)。次に、これにより得られる全体形状データの低次空間周波数成分Lが生成される(図9(d)、S371〜S391)。そして、高次空間周波数成分Hと低次空間周波数成分Lとを合成した全体形状データが生成される(図9(i)、S40)。
本実施形態によれば、合成により高次成分誤差が生じにくい実施形態1の長所を維持したまま、評価関数の選び方によっては低次形状成分に誤差が含まれるという短所を、従来手法を利用することによって回避することが可能となる。
なお、本実施形態では、各パラメータの取り方を2パタンに分けて説明したが、このパタン分けは、2パタンに限定されるわけではなく、計測対象に応じて、パタンをさらに多くしてもよいことは容易に理解されるであろう。
図10は、第5実施形態を適用した実際の合成結果について行ったシミュレーションの結果である。図10(a)に示す六角形上の被計測物を、6分割して各部分領域を合成する。このとき、各領域には図10(b)に示すようなゼルニケ4項―9項成分に相当する低次形状誤差を、計測誤差としてランダムに加えている。この各部分領域データに対して合成を行い、合成結果と図10(a)との面形状差分を評価した。面形状差分とは、すなわちスティッチによる合成誤差であり、小さいほど良い。
図10(c)及び(d)は、形状補正パラメータを用いない合成結果であり、低次成分(ゼルニケ4項―9項成分)は5.7nmRMSであるのに対し、高次成分(ゼルニケ10項以降成分)は19nmRMSである。一方、図10(e)及び(f)は、部分形状パラメータをゼルニケ4項―9項とした合成結果であり、低次成分は48nmRMSであるのに対し、高次成分は2.9nmRMSである。
このシミュレーション結果から、低次成分については、形状補正パラメータを使用する場合に対する、使用しない場合の誤差が1:0.12程度であり、使用しない方が有利である。一方、高次成分については、形状補正パラメータを使用する場合に対する、使用しない場合の誤差が1:0.15程度であり、使用する方が有利である。
このシミュレーションにおいては、低次成分をゼルニケ4項―9項と定義しているが、これは計測誤差として与えた誤差が低次形状であったためである。異なるデータにおいても、その形状成分、及び想定される計測誤差に応じて、空間周波数成分を分割するパタンを決定することが望ましい。
また、本シミュレーションでは空間周波数成分を2領域に分けて説明したが、このパタン分けは2領域に限定されるものではなく、計測対象に応じて、パタンを更に多くしてもよいことは容易に理解されるであろう。
以上述べた部分形状を合成する計測方法によれば、各部分計測における計測再現性が良好でない被計測物に対しても、合成による誤差、特に空間周波数的に高次の誤差を低減して、全体形状を精度良く計算することが可能となる。
図11は、上述の実施形態に係る形状計測方法を実現する形状計測装置の構成例を示す図である。装置本体5に、被測定物1が搭載される。XYZの3軸方向に移動可能なスライド7にはプローブ6が取り付けられている。被測定物1の表面にプローブ6を押し当てることで、被測定物1の表面をスキャンすることができる。この形状計測装置は、この時のプローブ6の動きをメトロロジフレーム8に固定された参照ミラー9を計測の基準に使って測定を行う。この参照ミラー9の形状誤差が、この装置における系統誤差の主要な原因となりうる。
形状計測装置は、制御部10を有する。制御部の構成を図16に示す。制御部10は、各種演算を行うCPUなどのプロセッサを含みうる。例えば、制御部10は、プロセッサ101と、プログラムやデータを格納する記憶部102と、主メモリ103とを含む。制御部10は更に、キーボードやマウスなどの入力装置104と、ディスプレイなどの表示装置105と、記録媒体107を読み取る読み取り装置106とを含む。記憶部102、主メモリ103、入力装置104、表示装置105及び読み取り装置106は、いずれもプロセッサ101に接続されている。上述した実施形態の機能を実現するプログラムを格納した記録媒体107が読み取り装置106に装着され、読み取り装置106が記録媒体107からプログラムを読み出して記憶部102にプログラムが格納される。制御部10は、形状データを取得する取得部、形状補正パラメータを決定する決定部、第1及び第2の形状データの補正及び合成を行い全体形状データを生成する合成部として機能することができる。制御部10は、記憶部102に格納された、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を実行することにより、ステッィチ技術によって面形状を求める。例えば、実施形態1では、制御部10は、プローブ6によって計測された被測定物1の各部分領域における面形状の計測データを取得し、図13のフローチャートのS12〜S18を実行して、被測定物1の全体の面形状を求める。なお、実施形態1に限らず、他の実施形態も適用できる。なお、記憶部102には、ネットワーク又は各種記憶媒体を介して、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)が供給されてもよい。また、制御部10が、形状計測装置の外部にあってもよく、プロセッサ等が形状計測装置とは独立したコンピュータを構成していてもよい。
<物品の製造方法の実施形態>
本実施形態における物品の製造方法は、例えば、金属部品や光学素子等の物品を製造する際に用いられる。本実施形態の物品の製造方法は、上記の形状計測装置を用いて被検物の形状を計測する工程と、かかる工程における計測結果に基づいて被検物を加工する工程とを含む。例えば、被検物の形状を計測装置を用いて計測し、その計測結果に基づいて、被検物の形状が設計値になるように当該被検物を加工(製造)する。本実施形態の物品の製造方法は、計測装置により高精度に被検物の形状を計測できるため、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。

Claims (8)

  1. 被検面における第1の部分領域の第1の形状の計測データを取得するとともに、前記第1の部分領域と一部が重複する第2の部分領域の第2の形状の計測データを取得する取得部と、
    前記第1の部分領域と前記第2の部分領域とにおいて共通の誤差である系統誤差と、前記第1の部分領域と前記第2の部分領域とにおいて異なり、形状を維持したままの回転と並進の誤差である姿勢誤差とを補償するパラメータを含む評価関数であって、前記第1の形状の計測データに含まれる計測誤差を補償するために前記第1の形状を変える第1の形状補正パラメータと、前記第2の形状の計測データに含まれる計測誤差を補償するために前記第2の形状を変える第2の形状補正パラメータとを変数として、前記第1の形状補正パラメータで前記第1の形状の計測データを補正して得られる形状データと前記第2の形状補正パラメータで前記第2の形状の計測データを補正して得られる形状データとを評価する評価関数の値が許容範囲内になるように、前記第1形状補正パラメータ及び前記第2の形状補正パラメータの値を決定する決定部と、
    前記決定された第1の形状補正パラメータ及び前記第2の形状補正パラメータの値を用いて前記第1及び第2の形状の計測データを補正し、前記補正して得られた形状データを合成して、前記第1及び第2の部分領域を含む全体領域の形状データを生成する合成部と、
    を有することを特徴とする形状算出装置。
  2. 前記評価関数は、前記第1の形状の計測データと前記第2の形状の計測データとの重み付け二乗誤差であり、前記第1の形状の計測データの重みは前記第1の形状補正パラメータを含み、前記第2の形状の計測データの重みは前記第2の形状補正パラメータを含むことを特徴とする請求項に記載の形状算出装置。
  3. 前記評価関数は、前記全体領域の設計形状データと前記第1及び第2の形状の計測データとの重み付け二乗誤差であり、前記設計形状データの重みは前記全体領域の形状を補正するためのパラメータを含み、前記第1及び第2の形状の計測データの重みはそれぞれ前記第1及び第2の形状補正パラメータを含むことを特徴とする請求項に記載の形状算出装置。
  4. 前記合成部で生成された前記全体領域の形状データの高次空間周波数成分と、前記評価関数に代えて前記第1及び第2の形状補正パラメータを含まない第2の評価関数を用いた際に前記合成部で得られる前記全体領域の形状データの低次空間周波数成分とを合成した形状データを生成する制御部を更に有することを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の形状算出装置。
  5. 被検面の形状を計測する計測装置であって、
    前記計測装置は、請求項1乃至のいずれか1項に記載の形状算出装置を有し、
    前記計測装置は、前記被検面における第1の部分領域の形状を計測し、第2の部分領域に形状を計測し、
    前記形状算出装置は、計測された前記第1の部分領域の第1の形状の計測データを取得するとともに、計測された前記第2の部分領域の第2の形状の計測データを取得する
    ことを特徴とする計測装置。
  6. 被検面における第1の部分領域の第1の形状の計測データを取得するとともに、前記第1の部分領域と一部が重複する第2の部分領域の第2の形状の計測データを取得する取得工程と、
    前記第1の部分領域と前記第2の部分領域とにおいて共通の誤差である系統誤差と、前記第1の部分領域と前記第2の部分領域とにおいて異なり、形状を維持したままの回転と並進の誤差である姿勢誤差とを補償するパラメータを含む評価関数であって、前記第1の形状の計測データに含まれる計測誤差を補償するために前記第1の形状を変える第1の形状補正パラメータと、前記第2の形状の計測データに含まれる計測誤差を補償するために前記第2の形状を変える第2の形状補正パラメータとを変数として、前記第1の形状補正パラメータで前記第1の形状の計測データを補正して得られる形状データと前記第2の形状補正パラメータで前記第2の形状の計測データを補正して得られる形状データとを評価する評価関数の値が許容範囲内になるように、前記第1形状補正パラメータ及び前記第2の形状補正パラメータの値を決定する決定工程と、
    前記決定された第1の形状補正パラメータ及び前記第2の形状補正パラメータの値を用いて前記第1及び第2の形状の計測データを補正し、前記補正して得られた形状データを合成して、前記第1及び第2の部分領域を含む全体領域の形状データを生成する合成工程と、
    を有することを特徴とする形状算出方法。
  7. 被検面の第1の部分領域および第2の部分領域の形状を計測する計測工程と、
    請求項に記載の形状算出方法を用いて、前記第1及び第2の部分領域を含む全体領域の形状を求める算出工程と、
    該算出された全体領域の形状に基づいて前記全体領域の面を加工する工程と、
    を含むことを特徴とする物品造方法。
  8. コンピュータに、
    被検面における第1の部分領域の第1の形状の計測データを取得するとともに、前記第1の部分領域と一部が重複する第2の部分領域の第2の形状の計測データを取得する取得工程と、
    前記第1の部分領域と前記第2の部分領域とにおいて共通の誤差である系統誤差と、前記第1の部分領域と前記第2の部分領域とにおいて異なり、形状を維持したままの回転と並進の誤差である姿勢誤差とを補償するパラメータを含む評価関数であって、前記第1の形状の計測データに含まれる計測誤差を補償するために前記第1の形状を変える第1の形状補正パラメータと、前記第2の形状の計測データに含まれる計測誤差を補償するために前記第2の形状を変える第2の形状補正パラメータとを変数として、前記第1の形状補正パラメータで前記第1の形状の計測データを補正して得られる形状データと前記第2の形状補正パラメータで前記第2の形状の計測データを補正して得られる形状データとを評価する評価関数の値が許容範囲内になるように、前記第1形状補正パラメータ及び前記第2の形状補正パラメータの値を決定する決定工程と、
    前記決定された第1の形状補正パラメータ及び前記第2の形状補正パラメータの値を用いて前記第1及び第2の形状の計測データを補正し、前記補正して得られた形状データを合成して、前記第1及び第2の部分領域を含む全体領域の形状データを生成する合成工程と、
    を実行させるためのプログラム。
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