JP6451496B2 - 炭酸ジフェニルの製造方法、該製造方法により得られる炭酸ジフェニル、該炭酸ジフェニルから製造されるポリカーボネート、炭酸ジフェニル製造用触媒、該触媒の製造方法 - Google Patents
炭酸ジフェニルの製造方法、該製造方法により得られる炭酸ジフェニル、該炭酸ジフェニルから製造されるポリカーボネート、炭酸ジフェニル製造用触媒、該触媒の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6451496B2 JP6451496B2 JP2015103008A JP2015103008A JP6451496B2 JP 6451496 B2 JP6451496 B2 JP 6451496B2 JP 2015103008 A JP2015103008 A JP 2015103008A JP 2015103008 A JP2015103008 A JP 2015103008A JP 6451496 B2 JP6451496 B2 JP 6451496B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- adduct
- diphenyl carbonate
- chloride
- catalyst
- mol
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Catalysts (AREA)
Description
炭酸ジエステルは、シュウ酸ジエステルを有機リン化合物などの脱カルボニル触媒の存在下で脱カルボニル反応させることにより得ることができる(特許文献1参照)。また、炭酸ジエステルは、シュウ酸ジエステルをテトラフェニルホスホニウムクロライドなどの触媒の存在下で脱カルボニル反応させることによっても得ることができる。しかしながら、この方法で得られる炭酸ジエステルは純度が低いため、これを高純度化する方法などが提案されている(特許文献2参照)。
ドを晶析することにより簡便に得ることができることを見出した。
本発明の第10の要旨は、シュウ酸ジフェニルの脱カルボニル反応による炭酸ジフェニル製造用触媒であって、前記触媒がベンジルプロトンを有していない非対称テトラアリールホスホニウムハライドと、ハロゲン化水素とのアダクト体であることを特徴とする、炭酸ジフェニル製造用触媒に存する。
重縮合させることにより得られるポリカーボネートに存する。
シュウ酸ジフェニルの脱カルボニル反応は、以下に示す反応式(1)に従って行われる。
本発明の炭酸ジフェニルの製造方法において、シュウ酸ジフェニル(以下、「本発明に係るシュウ酸ジフェニル」又は単に「シュウ酸ジフェニル」と言う場合がある)は、炭酸ジフェニル(以下、「本発明に係る炭酸ジフェニル」又は単に「炭酸ジフェニル」と言う場合がある)の原料である。また、本発明に係るシュウ酸ジフェニルを原料として得られる、本発明に係る炭酸ジフェニルは、熱的に安定でポリカーボネートの原料として好適である。
ロフェニル基、2−,3−または4−クロロフェニル基等のハロゲン原子を有する2−,3−または4−ハロフェニル基などが挙げられるが、これらのいずれであっても良い。
シュウ酸ジフェニルは、下記反応式(2)で示すようにシュウ酸ジアルキルと芳香族ヒドロキシ化合物とのエステル交換反応で製造したものなどを用いることができる。ここで、原料となるシュウ酸ジアルキルは、下記反応式(3)で示すように、一酸化炭素、酸素及び脂肪族アルコールを原料とする酸化カルボニル化反応で製造したものなどを用いることができる。
本発明の炭酸ジフェニルの製造方法において用いる触媒は、非対称テトラアリールホスホニウムハライドとハロゲン化水素とのアダクト体として供給される。ここで、触媒は、通常、反応器に供給される。なお、該非対称テトラアリールホスホニウムハライドを「本発明に係る非対称テトラアリールホスホニウムハライド」と、該ハロゲン化水素を「本発明に係るハロゲン化水素」と、該アダクト体を「本発明に係るアダクト体」又は単に「アダクト体」と各々言う場合がある。
本発明に係る非対称テトラアリールホスホニウムハライドは、以下の一般式(4)で表される化合物である。
Ar1〜Ar4の芳香環基としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜14の芳香族炭化水素基及びチエニル基、フリル基、ピリジル基等のイオウ原子、酸素原子又は窒素原子を含有する炭素数4〜16の芳香族複素環基などが挙げられる。これらのうち安価に触媒を製造できることから芳香族炭化水素基が好ましく、フェニル基が更に好ましい。
本発明に係る非対称テトラアリールホスホニウムハライドにおいては、Ar1〜Ar4の少なくとも何れか1つの基は、他の3つの基の少なくとも何れかと異なる基である。ここで、異なる基とは、置換基の有無、種類、置換位置が異なるものも含めて、何れかが異なる基同士のことを言う。そして、本発明においては、このようにAr1〜Ar4の何れか1つの基が他の3つの基の少なくとも何れかと異なる基であることを「非対称」であると言う。本発明に係る非対称テトラアリールホスホニウムハライドは、Ar1〜Ar4の何れか1つの基が他の3つの基の少なくとも何れかと異なる基であることにより、溶解性に優れる。
ましく、Ar1〜Ar4の少なくとも何れか1つが置換基を有するアリール基で残りの基が無置換のアリール基であることが特に好ましく、Ar1〜Ar4の何れか1つが置換基を有するフェニル基で残りの3つの基が無置換のフェニル基であることが最も好ましい。
本発明に係るアダクト体の種類は、元素分析法、質量分析法、核磁気共鳴スペクトル法及び液体クロマトグラフィーなどの公知の方法により分析できる。具体的には、例えば、
4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドの場合、元素分析法、質量分析法及び核磁気共鳴スペクトルにより分析することによって、4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドであることが確認できる。また、この4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドであることが確認された物質の液体クロマトグラムを測定しておくことによって、液体クロマトグラフィーにより、より簡便に確認することができる。4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドと塩化水素とのアダクト体については、先ず、上記のようにして、4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドが含まれていることを確認し、次いで、アダクト体に含まれる塩素濃度を測定することにより、塩化水素とのアダクト体であること及びそのアダクト率を算出することができる。
本発明の炭酸ジフェニルの製造方法において、反応器内におけるアダクト体及び/又は前記該アダクト体が分解されて生じた非対称テトラアリールホスホニウムハライドの量は、生産効率及び反応速度が速くなりやすい点では多いことが好ましいが、製造コスト及び炭酸ジフェニルの精製過程で触媒が析出し難い点では少ないことが好ましい。そこで、具体的には、合計で1.0重量%以上であることが好ましく、2.0重量%以上であることが更に好ましく、3.0重量%以上であることが特に好ましく、また、一方で、15重量%以下であることが好ましく、10重量%以下であることが更に好ましく、8重量%以下であることが更に好ましい。
反応器内におけるシュウ酸ジフェニルと炭酸ジフェニルの合計モル量100モルに対し、アダクト体又は(該アダクト体が分解されて生じた)非対称テトラアリールホスホニウムハライドの合計で0.001モル以上であることが好ましく、0.1モル以上であることが更に好ましく、また、一方で、50モル以下であることが好ましく、20モル以下であることが更に好ましい。なお、アダクト体は、1種類を単独で用いても、複数種を任意の比率及び組み合わせで用いても良く、複数種用いる場合における上記の好ましい使用量は、その合計量を表す。
ましい。
本発明の炭酸ジフェニルの製造方法においては、脱カルボニル反応を高選択率で維持しやすいことから、脱カルボニル触媒と共にハロゲン化合物(以下「本発明に係るハロゲン化合物」と言う場合がある)を用いることが好ましい。
本発明に係るハロゲン化合物としては、下記の無機ハロゲン化合物及び/又は有機ハロゲン化合物などが挙げられる。これらのハロゲン化合物の中では、塩素化合物が好ましい。ハロゲン化合物は、アダクト体に対してモル比(ハロゲン化合物/アダクト体)が、通常0.0001以上、好ましくは0.001以上、更に好ましくは0.01以上、特に好ましくは0.1以上であり、また、一方で、通常300以下、好ましくは100以下、更に好ましくは3.00以下、特に好ましくは1.00以下であるように用いられるのが良い。なお、ハロゲン化合物は、1種類を単独で用いても、複数種を任意の比率及び組み合わせで用いても良く、複数種用いる場合における上記の好ましい使用量は、その合計量を表す。
alは塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子を表す。これらの構造は、例えば、一般式(a)、(b)、(c)、(d)としてそれぞれ表される。
有機ハロゲン化合物としては、例えば、以下のような化合物が具体的に挙げられる。
一般式(a)で表されるような、飽和炭素にハロゲン原子が結合している構造を有する有機ハロゲン化合物としては、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、塩化ブチル、塩化ドデシル等のハロゲン化アルキルや、塩化ベンジル、ベンゾトリクロリド、塩化トリフェニルメチル、α−ブロモ−o−キシレン等のハロゲン化アラルキルや、β−クロロプロピオニトリル、γ−クロロブチロニトリル等のハロゲン置換脂肪族ニトリルや、クロロ酢酸、ブロモ酢酸、クロロプロピオン酸等のハロゲン置換脂肪族カルボン酸など
が挙げられる。
一般式(d)で表されるような、イオウ原子にハロゲン原子が結合している構造を有する有機ハロゲン化合物としては、p−トルエンスルホン酸クロライド、2−ナフタレンスルホン酸クロライド等のハロゲン化スルホニルなどが挙げられる。
本発明の炭酸ジエステルの製造方法における脱カルボニル反応(以下、「本発明に係るカルボニル反応」又は単に「脱カルボニル反応」と言う場合がある)は、液相反応で行うことが好ましい。また、炭酸ジエステルに可溶な触媒を用いる場合、触媒は、炭酸ジエステルに溶解させた状態で供給することが好ましく、炭酸ジエステルに溶解させた状態で反応器に供給することが更に好ましく、反応後の反応液に含まれる触媒を炭酸ジエステルに溶解された状態のまま再利用することが特に好ましい。
反応時の圧力は、プロセス上の要件から決めればよい。
る。
反応器の材質は、本発明の係る脱カルボニル反応により炭酸ジフェニルを生成させることができれば特に制限はないが、副反応でフェノールが生成する場合があるので、耐酸性材質の金属製容器やグラスライニング製容器が好ましい。反応器の形式は、本発明に係る脱カルボニル反応により炭酸ジフェニルを生成させることができれば、どのような形式の反応器でも使用することが可能である。このような反応器としては、例えば1槽または多槽式の完全混合型反応器(攪拌槽)、塔型反応器などを用いることができる。
上記カルボニル反応により、原料シュウ酸ジフェニルに対応する炭酸ジフェニルを生成させることができる。脱カルボニル反応後の反応液には、炭酸ジフェニル及び脱カルボニル触媒、及び未反応シュウ酸ジフェニルが含まれている。また、この他に、シュウ酸ジフェニル、炭酸ジフェニル、脱カルボニル触媒等の転位、分解、反応等により生じた副生物なども含まれている可能性がある。副生物としては、例えば、フェノール、フェニル4−クロロ安息香酸などが挙げられる。また、前述のハロゲン化合物を用いた場合は、該ハロゲン化合物又はその副生物が含まれている可能性もある。そこで、上記カルボニル反応により得られた炭酸ジフェニルは、用途に応じた純度や形態とするために適宜精製される。但し、本発明に係る脱カルボニル反応は、本発明に係るアダクト体を触媒として用いているため、反応液に含まれるフェノール量が少ないと考えられる。その理由は、後述するとおり、アダクト体は吸湿性が低いため、加水分解によるフェノールの副生が起こりにくいことが考えられる。なお、フェノールは、本発明に係る脱カルボニル反応の阻害要因となるため、本発明の炭酸ジフェニルの製造方法においては、簡便な方法で効率良く、高純度な炭酸ジフェニルを得ることができる。
平10−152457号公報などに記載の方法を参照)。ここで、一酸化炭素にフェノー
ル、二酸化炭素、ハロゲン化水素などの不純物が含まれる場合は、吸収塔やスクラバーなどの精製装置を通した後に、シュウ酸ジフェニルの原料などに利用することが好ましい。本発明の炭酸ジフェニルの製造方法としては、特に以下の第1〜3工程をこの順に有する方法が好ましい。
第1工程:上記の本発明に係る脱カルボニル反応により炭酸ジフェニルを製造する工程、第2工程:第1工程で製造された炭酸ジフェニルと、アダクト体及び/又はアダクト体が分解されて生じたアダクト体分解物を含む触媒液とを分離する工程、
第3工程:第2工程で分離された触媒液の少なくとも一部を第1工程に供給する工程。
を達成することができれば特に限定されることはない。蒸発装置としては、例えば、流下膜式蒸発器、薄膜式蒸発器などを用いて行うことが短時間に分離しやすいことから好ましい。また、反応器内で蒸発させる場合は、突沸が起こり難いように攪拌しながら、徐々に減圧しながら蒸発させることが好ましい。分離に要する時間は、伝熱効率や分離容器の形状にも影響されるが、不純物の副生が起こり難い点から短時間で行うことが好ましく、20時間以下が好ましく、15時間以下が更に好ましく、10時間以下が特に好ましい。
更に精製する場合は、蒸留や吸着などにより行うことができる。
具体的には、5〜50段の理論段を有する棚段塔あるいは充填塔などの蒸発装置を用いて蒸留精製することが好ましい。
第3工程では、第2工程で得られた触媒液の少なくとも一部を第1工程の反応器に供給する。このようにして、脱カルボニル触媒を再利用することができる。
第3工程では、反応系内における高沸点化合物の蓄積を防ぐ観点より、第2工程で得られた触媒液から炭酸ジフェニルより高沸点である化合物を除去した液を第1工程の反応器に供給することが好ましい。この工程により除かれる成分としては、シュウ酸ジフェニル(1気圧における沸点334℃)や4−ヒドロキシ安息香酸フェニル(1気圧においてシュウ酸ジフェニルより高沸点)などの高沸点物質が挙げられる。高沸点化合物の除去は、蒸留、抽出、晶析など公知の方法でできる。具体的には、例えば、特開2002−45704号公報に記載の方法などで分離することができる。
ル量と同程度のモル量のアダクト体を、第2工程で得られた触媒液から高沸点化合物を除いた液と共に第1工程の反応器に供給することにより行うことが好ましい。ここで、同程度のモル量は、第2工程において除去されたアダクト体及び/又はアダクト体分解物である非対称テトラアリールホスホニウムハライドの合計量1モルに対して、0.7モル以上であることが好ましく、0.8モル以上であることが更に好ましく、0.9モル以上であることが特に好ましく、また、一方で、2モル以下であることが好ましく、1.4モル以下であることが更に好ましく、1.1モル以下であることが特に好ましい。
本発明の炭酸ジフェニルの製造方法においては、本発明に係るアダクト体を触媒として用いて脱カルボニル反応を行っているため、副生フェノールによる脱カルボニル反応の阻害が起こり難く、高純度な炭酸ジフェニルを得ることができる。そこで、上述の本発明の炭酸ジフェニルの製造方法により得られる炭酸ジフェニルの純度は、通常99.0重量%
以上、好ましくは99.3重量%以上、更に好ましくは99.5重量%以上である。不純物が含まれる場合は、イオン性の塩素などが含まれる場合があるが、その場合の含有量は、通常0.0001重量%以下、好ましくは0.00001重量%以下、更に好ましくは0.000001重量%以下である。
本発明で製造される炭酸ジフェニルの用途のひとつであるポリカーボネートは、上述の方法により製造された炭酸ジフェニルと、ビスフェノールAに代表される芳香族もしくは脂肪族ジヒドロキシ化合物とを、アルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物の存在下でエステル交換反応させることで製造できる。上記エステル交換反応は、公知の方法を適宜選択して行うことができるが、以下に炭酸ジフェニルとビスフェノールAを原料とした一例を説明する。
炭酸ジフェニルとビスフェノールAとのエステル交換反応でポリカーボネートを製造する際には、通常、触媒が使用される。上記のポリカーボネートの製造方法においては、このエステル交換触媒として、アルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物を使用するのが好ましい。これらは、1種類で使用してもよく、2種類以上を任意の組み合わせ及び比率で使用してもよい。実用的には、アルカリ金属化合物が望ましい。
触媒の使用量が上記範囲内であることにより、所望の分子量のポリカーボネートを製造するのに必要な重合活性を得やすく、且つ、ポリマー色相に優れ、また過度のポリマーの分岐化が進まず、成型時の流動性に優れるポリカーボネートを得やすい。
上記方法によりポリカーボネートを製造するには、上記の両原料を、原料混合槽に連続的に供給し、得られた混合物とエステル交換触媒を重合槽に連続的に供給することが好ましい。
エステル交換法によるポリカーボネートの製造においては、通常、原料混合槽に供給された両原料は、均一に攪拌された後、触媒が添加される重合槽に供給され、ポリマーが生産される。
上述のように本発明の製造方法により得られる炭酸ジフェニルは非常に高純度であることから、本発明の製造方法により得られる炭酸ジフェニルと芳香族ジヒドロキシ化合物とをエステル交換触媒の存在下で重縮合させることにより高純度なポリカーボネートを得ることができる。
特に、本発明の炭酸ジフェニルの製造方法により、副生フェノールが少ない高純度な炭酸ジフェニルを得ることができることから、これを用いて高品質なポリカーボネートを得ることができる。
テトラアリールホスホニウムハライドは、例えば、特開平9−328492号に記載されているように、トリアリールホスフィンとハロゲン化アリールを、金属ハロゲン化合物触媒及び水溶性高沸点溶媒の存在下で反応させることにより得ることができる。そして、特開2013−82695号には、ハロゲン化アリール、金属ハロゲン化合物触媒及び水溶性高沸点溶媒を含む液に、トリアリールホスフィンを分割又は連続的に添加することより非対称テトラアリールホスホニウムハライドを高収率、高選択率で製造できることが記載されている。また、特開2013−82695号には、このようにして得た非対称テトラアリールホスホニウムブロマイドをクロライドに変換することが記載されている。
置「MT3300EXII」を用いて測定したメジアン径(D50)として得ることができる。また、本発明に係るアダクト体の吸湿性は、気温15〜20℃、湿度40〜45%の大気下で、所定の含水率から所定の含水率に吸湿されるまでに要する時間を比較することにより評価することができる。具体的には、例えば、20gのアダクト体について、含水率を0.2重量から0.5重量%に上げるのに必要な時間で評価することができる。ここで、含水率の測定は、テトラアリールホスホニウムハライドを水分計(京都電子工業社製「MKS−500」)を用いて測定することができる。
液体クロマトグラフィーによる組成分析は、以下の手順と条件で行うことができる。
装置:島津製作所社製LC−2010A、Imtakt Cadenza 3mm CD−C18 250mm×4.6mmID。低圧グラジェント法。分析温度30℃。カラムは島津製作所製「ODS3VID」を用いた。溶離液組成:A液 アセトニトリル:水=7.2:1.0重量%/重量%、B液0.5重量%リン酸二水素ナトリウム水溶液。分析時
間0分〜12分。A液:B液=65:35(体積比、以下同様。)。分析時間12〜35分は溶離液組成をA液:B液=92:8へ徐々に変化させ、分析時間35〜40分はA液:B液=92:8に維持、流速1ミリリットル/分)。
装置:DIONEX社製ION CROMATOGRAPH、IonPac AS12A。溶離液は、超純水に炭酸ナトリウムを2.7ミリモル・dm−3となるように、炭酸水素ナトリウムを0.3ミリモル・dm−3に添加した液を使用する。
本発明に係るアダクト体は、上記のような公知の方法で製造された非対称テトラアリールホスホニウムハライドをハロゲン化水素とともに晶析することにより得ることができる。具体的には、非対称テトラアリールホスホニウムハライドとハロゲン化水素を極性有機溶媒に溶解させた後、晶析させて取り出すことにより得ることができる。(以下、このアダクト体を得る方法を「本発明に係るアダクト体の製造方法」と言う場合がある)。そして、本発明に係るアダクト体は、この本発明に係るアダクト体の製造方法により得られたアダクト体を用いることが好ましい。
にハロゲン化水素が1g以上溶解することを言う。本発明に係るアダクト体の製造方法で用いる極性有機溶媒は、ハロゲン化水素水溶液と高温で均一な状態となる有機溶媒が好ましい。高温とは、通常50℃以上、好ましくは60℃以上、更に好ましくは70℃以上である。
アダクト体の製造に用いる極性有機溶媒の好ましい例としては、アルコール類、ケトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、エステル類などを挙げることができる。
アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、i‐ペンタノールなどの炭素数1〜5のアルキルアルコール類などを挙げることができる。ケトン類としては、例えば、ジメチルケトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、メチルn−プロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルn−ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルn−ペンチルケトン、メチルイソペンチルケトン、エチルn−プロピルケトン、エチルイソプロピルケトン、エチルn−ブチルケトン、エチルイソブチルケトン等の炭素数1〜10の低級アルキルケトン類およびシクロヘキサノン、シクロペンタノン等の炭素数3〜10の環状ケトン類などを挙げることができる。エーテル類としては、例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、メチルn−プロピルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、メチルn−ブチルエーテル、メチルイソブチルエーテル、メチルn−ペンチルエーテル、メチルイソペンチルエーテル、エチルn−プロピルエーテル、エチルイソプロピルエーテル、エチルn−ブチルエーテル、エチルイソブチルエーテル、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン等の炭素数2〜10の低級アルキルエーテル類;テトラヒドロフラン等の環状エーテル類及びジフェニルエーテル等のジアリールエーテル類等を挙げることができる。ハロゲン化炭化水素類としては、例えば、モノクロロメタン、ジクロロメタン、トリクロロメタン、1−クロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1,1−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1−クロロプロパン、2−クロロプロパン、1,2−ジクロロプロパン、1,1−ジクロロプロパン、2,2−ジクロロプロパン等の炭素数1〜6のハロゲン化炭化水素類等を挙げることができる。エステル類としては、例えば、アルキルギ酸エステル、アルキル酢酸エステル、アルキルプロピオン酸エステル等の低級脂肪族カルボン酸エステル;ジメチル炭酸エステル、ジエチル炭酸エステル、メチルエチル炭酸エステル、ジブチル炭酸エステル等のアルキル炭酸ジエステル;ジメチルシュウ酸エステル、ジエチルシュウ酸エステル等のシュウ酸ジエステル;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、エチレングリコール酢酸エステル及びエチレングリコールの脂肪酸エステル等の酢酸エステル等を挙げることができる。
また、本発明に係るアダクト体の製造方法においては、非対称テトラアリールホスホニウムハライドとのアダクト体となるハロゲン化水素は、通常ハロゲン化水素の水溶液として使用する。すなわち、本発明に係るアダクト体は、ハロゲン化水素の水溶液と接触している液体状態の非対称テトラアリールホスホニウムハライドを晶析させて取り出すことにより得られる。具体的には、例えば、塩化水素とのアダクト体を得る場合は塩酸(塩化水素水溶液)を、臭化水素とのアダクト体を得る場合は臭化水素酸(臭化水素水溶液)を、ヨウ化水素とのアダクトを得る場合はヨウ化水素酸(ヨウ化水素水溶液)を各々用いることにより得ることができる。ハロゲン化水素の水溶液としては、これらのうち、塩酸が特に好ましい。
先ず、非対称テトラアリールホスホニウムハライドと極性有機溶媒及びハロゲン化水素酸とを接触させる。
ここで、極性有機溶媒の量は、昇温させたときに非対称テトラアリールホスホニムハライドが溶解しやすい点では多いことが好ましいが、降温させたときにアダクト体が析出しやすい点では少ないことが好ましい。そこで、極性有機溶媒の量は、非対称テトラアリールホスホニウムハライドに対し、重量比で0.15倍以上用いることが好ましく、0.2倍以上用いることが更に好ましく、また、一方で、2倍以下用いることが好ましく、1倍以下用いることが更に好ましい。
次に、この液を昇温することにより非対称テトラホスホニウムハライドを溶解させる。溶解させるまでの間は、液を撹拌することが好ましい。昇温後の液温は、液組成により好ましい温度が若干異なるが、非対称テトラホスホニウムハライドを短時間で溶解させやすい点では高温が好ましいが、沸騰が起こり難い点では低温が好ましい。特に、メチルイソブチルケトンのように水と共沸しやすい極性有機溶媒を用いる場合は、低めに設定することが好ましい。そこで、50℃以上が好ましく、60℃以上が更に好ましく、また、一方、95℃以下が好ましく、90℃以下が更に好ましい。
有機ホスホニウムクロライドと塩化水素とのアダクト体については、特開平9−328491号に記載されている方法によっても得ることができる。しかしながら、この文献は、有機ホスホニウムブロマイドから有機ホスホニウムクロライドを製造する方法に関して記載された文献であり、この文献において、有機ホスホニウムハイドロジェンジクロライドは、各種反応の触媒(相間移動触媒、重合触媒、ハロゲン化物のハロゲン交換反応触媒など)として有用な有機ホスホニウムクロライドを得るための単なる中間体として記載されているに過ぎない。また、この文献に記載されている方法は、有機ホスホニウムブロマ
イドを溶解させた塩酸を冷却して、有機ホスホニウムハイドロジェンジクロライドを析出させた後に加熱することにより塩化水素を除去することにより、テトラフェニルホスホニウムハイドロジェンジクロライド(対称テトラアリールホスホニウムと塩化水素とのアダクト体。実施例1)やベンジルトリフェニルホスホニウムハイドロジェンジクロライドとベンジルトリフェニルホスホニウムクロライドの混合物(非対称有機ホスホニウムと塩化水素とのアダクト体を含む混合物。実施例9)などを合成している。ここで、本発明に係る非対称テトラアリールホスホニウムハライドは、4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドなどのように親水性の低いものが好ましく、塩酸には溶解しないため、この方法でアダクト体を得ることはできない。なお、この文献に記載されている方法により、本発明に係るアダクト体を得ることができないことは、後述する比較例1に示した通りである。
シュウ酸ジフェニルは、東京化成工業社製1級試薬を単蒸留により精製したものを使用した。
4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムブロマイドは、特開2013−82695号公報に記載の方法により合成した。
4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドは、特開平11−217393号公報に記載の方法により合成した。この4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライド66.67gは、150℃において、炭酸ジフェニル100gに溶解した。
4−メチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドは、特開平8−333307号公報に記載の方法により合成した。
組成分析は、高速液体クロマトグラフィーにより、以下の手順と条件で行った。
装置:島津製作所社製LC−2010A、Imtakt Cadenza 3mm CD−C18 250mm×4.6mmID。低圧グラジェント法。分析温度30℃。カラムは島津製作所製「ODS3VID」を用いた。溶離液組成:A液 アセトニトリル:水=7.2:1.0重量%/重量%、B液0.5重量%リン酸二水素ナトリウム水溶液。分析時
間0分〜12分。A液:B液=65:35(体積比、以下同様。)。分析時間12〜35分は溶離液組成をA液:B液=92:8へ徐々に変化させ、分析時間35〜40分はA液:B液=92:8に維持、流速1ミリリットル/分)にて分析した。
装置:島津製作所社製LC−2010A、Scherzo SM−C 18、3μm、250mm×4.6mmID。低圧グラジェント法。分析温度40℃。溶離液組成:A液
酢酸:アセトニトリル:水=0.1体積%:10体積%:90体積%、B液 0.2重
量%酢酸アンモニウム水溶液:アセトニトリル=90体積%:10体積%。分析時間0〜20分はA液:B液=60:40で固定(体積比、以下同様。)。分析時間20〜25分は溶離液組成をA液:B液=85:5へ徐々に変化させ、分析時間25〜35分はA液:B液=60:40に維持、流速0.85ミリリットル/分)にて分析した。
は、硝酸銀を用いた電位差滴定装置(京都電子工業社製「AT−610」)を用いて測定した塩素濃度から算出した。
含水率の測定は、テトラアリールホスホニウムハライドをシャーレ上に載せた状態で水分計(京都電子工業社製「MKS−500」)を用いて測定した。乾燥し易さの試験は、試料を100ミリリットルのナス型フラスコに入れ、これを、オイルバスを備えたロータリーエバポレータに取り付け、オイルバスを100℃に加熱することにより加熱し、圧力10Torr下で、所定の含水率から所定の含水率に乾燥されるまでに要する時間を比較することより行った。また、吸湿性の試験は、気温15〜20℃、湿度40〜45%の大気下で、所定の含水率から所定の含水率に吸湿されるまでに要する時間を比較することより行った。
臭素イオンの定量は、DIONEX社製イオンクロマトグラフィー測定装置「ION CHROMATOGRAPH」を用いて測定した。カラムは、DIONEX社製分離カラム「IonPac AS12A」を用いた。溶離液は、超純水に炭酸ナトリウムを2.7ミリモル・dm―3及び炭酸水素ナトリウムを0.3リモル・dm―3となるように調製した。
装置:DIONEX社製ION CROMATOGRAPH、IonPac AS12A。溶離液は、超純水に炭酸ナトリウムを2.7ミリモル・dm−3となるように、炭酸水素ナトリウムを0.3ミリモル・dm−3に添加した液を使用した。
温度計と攪拌機を備えたフルジャケット式500ミリリットルのセパラブルフラスコにテトラフェニルホスホニウムクロライド50g(0.13モル)、28重量%塩酸400gを入れ、窒素雰囲気下で90℃に加熱した。その後、セパラブルフラスコを室温に冷却し、このスラリーをガラスフィルターにより濾過し、得られた固体をナス型フラスコに移した。ナス型フラスコを、オイルバスを備えたロータリーエバポレータに付け、オイルバスを100℃に加熱し、圧力10Torrで2時間乾燥させることにより42gの固体を得た。この固体の塩素濃度を京都電子工業社製の電位差滴定装置「AT−610」で分析した結果、17重量%であった。そこで、この固体に含まれる塩素量は、42g×0.17=7g(0.192モル)となる。ここで、この塩素量を固体に含まれるテトラフェニルホスホニウムクロライドに含まれる塩素の量とこれにアダクトしている塩化水素の量の合計量と見做すと(塩化水素に含まれる水素分を無視すると)、該固体に含まれるテトラフェニルホスホニウムの量は42g×(1−0.192)=34g(0.100モル)に、該固体に含まれる塩素の量は0.192モル−0.100モル=0.092モルとなる。そこで、得られた固体が、アダクト率92%のテトラフェニルホスホニウムクロライドと塩化水素とのアダクト体になっていることが確認された。
温度計と攪拌機を備えたフルジャケット式500ミリリットルのセパラブルフラスコに4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライド70g(0.162モル)、メチルイソブチルケトン18g及び28重量%塩酸263gを入れ、窒素雰囲気下で90℃に加熱して均一溶液にした。その後、セパラブルフラスコを室温に冷却することによ
りスラリーを得た。このスラリーをガラスフィルターにより濾過し、得られた固体をナス型フラスコに移した。このナス型フラスコを、オイルバスを備えたロータリーエバポレータに取り付け、オイルバスを100℃に加熱し、圧力10Torrで2時間乾燥させることにより75gの固体を得た。
温度計と攪拌機を備えたフルジャケット式500ミリリットルのセパラブルフラスコに4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライド50g(0.116モル)、28重量%塩酸200gを入れ、窒素雰囲気下で90℃に加熱したが均一状態にはならず、スラリー状態となった。その後、セパラブルフラスコを室温に冷却し、このスラリーをガラスフィルターにより濾過し、得られた固体をナス型フラスコに移した。ナス型フラスコを、オイルバスを備えたロータリーエバポレータに付け、オイルバスを100℃に加熱し、圧力10Torrで2時間乾燥させることにより45gの微粉を得た。この微粉の塩素濃度を京都電子工業社製の電位差滴定装置「AT−610」で分析した結果、8.0重量%であった。4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドの塩素濃度の理論値8.2重量%よりも低いことから、得られた微粉が塩化水素とのアダクト体になっていないことが確認された。また、この微粉は、白色顆粒で、その嵩密度が0.23g・cm3、粒径が31μmであった。
温度計と攪拌機を備えたフルジャケット式500ミリリットルのセパラブルフラスコに4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムブロマイド50g(0.105モル)、メチルイソブチルケトン13g及び28重量%塩酸188gを入れた以外は、実施例1
と同様にしてスラリーを得た。このスラリーをガラスフィルターにより濾過して固体を得た。得られた固体をメチルイソブチルケトン13gおよび28重量%塩酸188gと共にセパラブルフラスコに移し、窒素雰囲気下で90℃に加熱することにより均一溶液とした後、セパラブルフラスコを室温に冷却することによりスラリーとし、このスラリーをガラスフィルターにより濾過することにより固体を得た。この固体をメチルイソブチルケトンと塩酸と共に加熱して均一溶液とした後、冷却して得られるスラリーを濾過して固体を得る操作を更に3回繰り返した(4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムブロマイドを4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドに変換した)。得られた固体をナス型フラスコに移し、ナス型フラスコを、オイルバスを備えたロータリーエバポレータに取り付け、オイルバスを120℃に加熱し、圧力10Torrで2時間乾燥させることにより35gの固体を得た。
この固体に含まれる臭化物イオンを、DIONEX社製イオンクロマトグラフィー測定装置「ION CHROMATOGRAPH」を用いて測定した結果、0.5モル%以下であった。
実施例1において、メチルイソブチルケトン18gの代わりに1−ブタノール18gを、28重量%塩酸263gの代わりに35重量%塩酸263gを用いた以外は、実施例1と同様にしてスラリーを得た。このスラリーをガラスフィルターにより濾過して得られた固体をナス型フラスコに移した。ナス型フラスコをオイルバスを備えたロータリーエバポレータに取り付け、オイルバスを130℃に加熱し、圧力10Torrで2時間乾燥させることにより72gの固体を得た。
実施例3で得られたアダクト体5g(0.011モル)をナス型フラスコに入れ、オイルバスを備えたロータリーエバポレータに付け、オイルバスを180℃に加熱し、圧力10Torrで2時間乾燥させた。これを京都電子工業社製の電位差滴定装置「AT−61
0」で分析した結果、アダクト体のアダクト率は2%に低下していた。実施例1〜3及び上記アダクト体について、アダクト率と吸湿性(含水率を0.2重量から0.5重量%に上げるのに必要な時間)を測定した結果を表2に纏めた。表2から明らかなように、4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドと塩化水素とのアダクト体の吸湿性は、アダクト率が高いほど低くなることが明らかになった。
温度計、攪拌機、留出管及び受器を備えたフルジャケット式500ミリリットルのセパラブルフラスコに、実施例1で得られた4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドと塩化水素とのアダクト体(アダクト率91%)11g(0.024モル)及び炭酸ジフェニル96g(0.0448モル)を入れ、セパラブルフラスコ内を150℃に加熱することによりアダクト体を溶解させた。セパラブルフラスコ内を185℃に加熱し、圧力を2kPaとし3時間乾燥させることにより、水と炭酸ジフェニルを合計20g留出させ、セパラブルフラスコ内を乾燥させた。このセパラブルフラスコにシュウ酸ジフェニル160g(0.661モル)を加え、150℃に加熱することによりシュウ酸ジフェニルを溶解させた。さらに、このセパラブルフラスコに塩化水素ガス0.012モルを吹き込み、225℃に昇温した。なお、225℃に到達した時にセパラブルフラスコ内の液の一部を抜き出し、高速液体クロマトグラフィーにより組成分析を行ったところ、フェノール0.2重量%、シュウ酸ジフェニル55.1重量%、炭酸ジフェニル40.0重量%であった。
実施例5において、実施例1で得られた4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドと塩化水素とのアダクト体11gの代わりに、4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライド10g(0.024モル)を用いた以外は、実施例5と同様に実験を行った。225℃に到達した時のセパラブルフラスコ内の液の高速液体クロマトグラフィーによる組成分析結果は、フェノール0.4重量%、シュウ酸ジフェニル54.8重量%、炭酸ジフェニル40.1重量%であった。また、80分間反応させた液の高速液体クロマトグラフィーにより組成分析結果は、フェノール0.4重量%、シュウ酸ジフェニル22.2重量%、炭酸ジフェニル72.4重量%であった。ここで、シュウ
酸ジフェニルの転化率は、68%であった。
温度計、攪拌機、留出管及び受器を備えたフルジャケット式500ミリリットルのセパラブルフラスコにシュウ酸ジフェニル300g(1.238モル)を入れた後、150℃に加熱することにより溶解させた。該セパラブルフラスコに、実施例1で得られた4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドと塩化水素とのアダクト体(アダクト率91%)15g(0.032モル)を加えて溶解させた後、230℃に昇温した。なお、230℃に到達した時にセパラブルフラスコ内の液の一部を抜き出し、高速液体クロマトグラフィーにより組成分析を行ったところ、フェノール0.2重量%、シュウ酸ジフェニル75.5重量%、炭酸ジフェニル18.0重量%であった。
実施例6で得られたセパラブルフラスコ内の残液を150℃に維持した状態で、内40gを抜出した。ここで、4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドの分子量が431、4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドと塩化水素とのアダクト体の分子量が467であることから、この残液40gには、4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドが15g×(431÷467)×(40÷47)=11.8g、炭酸ジフェニルに溶解した状態で含まれている。これに、実施例1で得られた4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドと塩化水素とのアダクト体(アダクト率91%)0.3g(0.640ミリモル)とシュウ酸ジフェニル267g(1.102モル)を加え、均一溶液とした。これに、更に塩化水素400cm3(0.0179モル)を吹き込み、230℃まで昇温した。なお、230℃に到達した時にセパラブルフラスコ内の液の一部を抜き出し、高速液体クロマトグラフィーにより組成分析を行ったところ、シュウ酸ジフェニル59.6重量%、炭酸ジフェニル33.67重量%、フェノール0.2重量%であった。
実施例6において、シュウ酸ジフェニルの仕込み量を300gから95g(0.392モル)に減らし、4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドと塩化水素とのアダクト体15gの代わりに合成例1で得られたテトラフェニルホスホニウムクロライドと塩化水素とのアダクト体5gを用い、230℃における反応時間を6時間から1.3時間に短くした以外は、実施例6と同様に炭酸ジフェニルを製造した。
また、粗炭酸ジフェニルは38gを留出させた。粗炭酸ジフェニル留出後のセパラブルフラスコ内の残液45gは、200℃で、目視でスラリー状であった。そこで、濃縮率(蒸発率)は、38g/(38g+45g)×100=46%であった。また、高速液体クロマトグラフィーにより、粗炭酸ジフェニル中のベンゾフラン−2,3−ジオンの濃度を測定したところ150重量ppmであった。
実施例6において、シュウ酸ジフェニルの仕込み量を300gから95g(0.392モル)に減らし、4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドと塩化水素とのアダクト体15gの代わりにテトラフェニルホスホニウムクロライド5gを用い、テトラフェニルホスホニウムクロライドを溶解させた後に塩化水素300cm3を加え、230℃における反応時間を6時間から1.3時間に短くした以外は、実施例6と同様に
炭酸ジフェニルを製造した。
また、粗炭酸ジフェニルは66gを留出させた。粗炭酸ジフェニル留出後のセパラブルフラスコ内の残液22gは、200℃で、目視でスラリー状であった。そこで、濃縮率(蒸発率)は、66g/(66g+22g)×100=75%であった。また、高速液体クロマトグラフィーにより、粗炭酸ジフェニル中のベンゾフラン−2,3−ジオンの濃度を測定したところ120重量ppmであった。
温度計と攪拌機を備えたフルジャケット式500ミリリットルのセパラブルフラスコに4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライド20g(0.05モル)、1−ブタノール5g及び28重量%塩酸75gを入れ、窒素雰囲気下で90℃に加熱して均一溶液にした。その後、セパラブルフラスコを10℃に冷却することによりスラリーを得た。このスラリーをガラスフィルターにより濾過して得られた固体をナス型フラスコに移した。このナス型フラスコを、オイルバスを備えたロータリーエバポレータに取り付け、オイルバスを100℃に加熱し、圧力10Torrで2時間乾燥させることにより15gの固体を得た。
実施例6において、4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドと塩化水素とのアダクト体の代わりに、実施例8で得られた4−メチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドと塩化水素とのアダクト体15g(0.035モル)(アダクト率89%)を用いて、230℃における反応時間を6時間から3時間に短くした以外は、実施例6と同様にして炭酸ジフェニルを製造した。
また、3時間反応させた液の組成は、炭酸ジフェニル49.5重量%、シュウ酸ジフェニル39.5重量%、4−メチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライド3.6重量%、フェノール2.3重量%であった。ここで、シュウ酸ジフェニルの転化率は、61%であった。
以下の方法により、4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドと塩化水素とのアダクト体を合成した。
先ず、特開2013−82695号公報に記載された方法により、4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムブロマイドを合成した。このブロマイド体を特開平11−217393号公報に記載された方法により、4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライド(クロライド体)に変換した。
2リットルのナス型フラスコに、4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライド200g(0.46モル)、1−ブタノール100g及び28重量%塩酸700gを入れ、窒素雰囲気下で90℃に加熱して均一溶液にした。その後、ナス型フラスコを室温に冷却することによりスラリーを得た。このスラリーをガラスフィルターにより濾過し、190gの固体を得た。
この固体の塩素濃度を京都電子工業社製の電位差滴定装置「AT−610」で分析した結果、15.2重量%であった。そこで、この固体に含まれる塩素量は、25g×0.152=3.8g(0.107モル)となる。ここで、この塩素量をアダクト体に含まれる4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドの塩素量と塩化水素量の合計と見做すと(塩化水素に含まれる水素分を無視すると)、この固体に含まれる4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムの量は25g×(1−0.152)=21.2g(0.054モル)に、アダクト体の塩化水素に含まれる塩素量は0.107モル−0.054モル=0.053モルとなることから、この固体が、アダクト率が95%(0.053モル÷0.056モル×100)の4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドと塩化水素とのアダクト体であることが確認された。また、得られた固体は、白色顆粒で、その嵩密度が0.48g・cm3、粒径が180μmであった。
実施例11で得られたアダクト体の内の30g(0.46モル)を、500ミリリットルのナス型フラスコに移し、このナス型フラスコをオイルバスを備えたロータリーエバポレータに取り付けた。オイルバスを130℃に加熱し、圧力10Torrで2時間乾燥させることにより、25gの固体を得た。
塩素水素の量と見做すと(塩化水素に含まれる水素分を無視すると)、この固体に含まれる4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムの量は25g×(1−0.127)=21.8g(0.055モル)に、アダクト体の塩化水素に含まれる塩素量は0.090モル−0.055モル=0.035モルになることから、この固体が、アダクト率64%(0.035モル÷0.055モル×100)の4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムと塩化水素とのアダクト体であることが確認された。また、得られた固体は、白色顆粒で、その嵩密度が0.45g・cm3、粒径が142μmであった。
実施例11で得られたアダクト体の内の30g(0.06モル)を、500ミリリットルのナス型フラスコに移し、このナス型フラスコをオイルバスを備えたロータリーエバポレータに取り付けた。オイルバスを150℃に加熱し、圧力10Torrで2時間乾燥させることにより、25gの固体を得た。
実施例11で得られたアダクト体の内の30g(0.06モル)を、500ミリリットルのナス型フラスコに移し、このナス型フラスコをオイルバスを備えたロータリーエバポレータに取り付けた。オイルバスを200℃に加熱し、圧力10Torrで2時間乾燥させることにより、25gの固体を得た。
結果、8.6重量%であった。そこで、この固体に含まれる塩素量は、25g×0.086=2.2g(0.062モル)となる。ここで、この塩素量をアダクト体に含まれる塩素水素の量と見做すと(塩化水素に含まれる水素分を無視すると)、この固体に含まれる4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムの量は25g×(1−0.086)=22.9g(0.058モル)に、アダクト体の塩化水素に含まれる塩素量は0.062モル−0.058モル=0.004モルとなることから、この固体が、アダクト率7%(0.004モル÷0.058モル×100)の4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムと塩化水素とのアダクト体であることが確認された。また、得られた固体は、白色顆粒で、その嵩密度が0.41g・cm3、粒径が110μmであった。
500ミリリットルのハート型フラスコに、4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライド30g(0.070モル)を入れた後、該フラスコに塩化水素ガスを1時間流通させて、フラスコ内を塩化水素ガスで置換した。塩化水素ガスを流通させたまま、該フラスコを液体窒素の入ったデュワー瓶に浸漬させた。フラスコ内の塩化水素ガスが液化され、フラスコ内の成分は、100ミリリットルの白濁したスラリー状になった。このまま、白濁したスラリーが100ミリリットル存在する状態を2時間維持させた後、塩化水素ガスの流通を止め、窒素ガスを流通させながら、ゆっくりと室温まで昇温し、フラスコ内の塩化水素を追い出したところ、25gの固体が得られた。
実施例11〜15及び比較例1の結果を表5に纏める。
Claims (8)
- シュウ酸ジフェニルを触媒存在下で脱カルボニル反応させることによる炭酸ジフェニル
の製造方法であって、前記触媒を4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロ
ライドと塩化水素とのアダクト体として供給することを特徴とする炭酸ジフェニルの製造
方法。 - 請求項1に記載の炭酸ジフェニルの製造方法であって、前記アダクト体の平均粒径が5
0μm以上、1mm以下である、炭酸ジフェニルの製造方法。 - 請求項1又は2に記載の炭酸ジフェニルの製造方法であって、前記アダクト体は、4−
t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドと塩化水素を極性有機溶媒に溶
解させた後に晶析することにより得られるものである、炭酸ジフェニルの製造方法。 - 炭酸ジフェニルの製造方法であって、下記第1〜3工程をこの順に有することを特徴と
する、炭酸ジフェニルの製造方法。
第1工程:請求項1乃至3の何れか1項に記載の炭酸ジフェニルの製造方法により炭酸ジ
フェニルを製造する工程、
第2工程:第1工程で製造された炭酸ジフェニルと、前記アダクト体及び/又は前記アダ
クト体が分解されて生じたアダクト体分解物を含む触媒液とを分離する工程、
第3工程:前記触媒液の少なくとも一部を第1工程に供給する工程 - 請求項4に記載の炭酸ジフェニルの製造方法であって、前記第2工程で分離された触媒
液から前記炭酸ジフェニルより高沸点である化合物を除去した液、および4−t−ブチル
フェニルトリフェニルホスホニウムクロライドと塩化水素とのアダクト体を、前記第3工
程で第1工程に供給することを特徴とする炭酸ジフェニルの製造方法。 - 4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドと塩化水素とのアダクト
体の製造方法であって、4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドと
塩化水素を極性有機溶媒に溶解させた後、晶析することにより、4−t−ブチルフェニル
トリフェニルホスホニウムクロライドと塩化水素とのアダクト体を得ることを特徴とする
、4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドと塩化水素とのアダクト
体の製造方法。 - 4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドと塩化水素とのアダクト
体。 - シュウ酸ジフェニルの脱カルボニル反応による炭酸ジフェニル製造用触媒であって、前
記触媒が4−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドと、塩化水素との
アダクト体であることを特徴とする、炭酸ジフェニル製造用触媒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015103008A JP6451496B2 (ja) | 2014-05-23 | 2015-05-20 | 炭酸ジフェニルの製造方法、該製造方法により得られる炭酸ジフェニル、該炭酸ジフェニルから製造されるポリカーボネート、炭酸ジフェニル製造用触媒、該触媒の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014107284 | 2014-05-23 | ||
JP2014107284 | 2014-05-23 | ||
JP2015103008A JP6451496B2 (ja) | 2014-05-23 | 2015-05-20 | 炭酸ジフェニルの製造方法、該製造方法により得られる炭酸ジフェニル、該炭酸ジフェニルから製造されるポリカーボネート、炭酸ジフェニル製造用触媒、該触媒の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016000727A JP2016000727A (ja) | 2016-01-07 |
JP6451496B2 true JP6451496B2 (ja) | 2019-01-16 |
Family
ID=55076527
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015103008A Active JP6451496B2 (ja) | 2014-05-23 | 2015-05-20 | 炭酸ジフェニルの製造方法、該製造方法により得られる炭酸ジフェニル、該炭酸ジフェニルから製造されるポリカーボネート、炭酸ジフェニル製造用触媒、該触媒の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6451496B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110894204B (zh) * | 2018-09-11 | 2022-05-24 | 中国石油化工股份有限公司 | 用于制备碳酸二苯酯类化合物的催化剂及其制备方法和应用 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5040665B1 (ja) * | 1971-04-30 | 1975-12-25 | ||
JP4206622B2 (ja) * | 2000-08-04 | 2009-01-14 | 宇部興産株式会社 | 触媒回収方法 |
JP5954080B2 (ja) * | 2011-09-30 | 2016-07-20 | 三菱化学株式会社 | 非対称テトラアリールホスホニウムハライドの製造方法及び炭酸ジエステルの製造方法 |
-
2015
- 2015-05-20 JP JP2015103008A patent/JP6451496B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016000727A (ja) | 2016-01-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN103429565B (zh) | 用于制备二氟乙腈及其衍生物的方法 | |
JP5140673B2 (ja) | イソプレゴールの製造におけるフェノールリガンドの回収 | |
TW438765B (en) | Process for producing a diaryl carbonate | |
ES2535702T3 (es) | Procedimiento para la preparación de una solución de metanosulfonato de alquilo | |
JP4772240B2 (ja) | ジアリールカーボネートの連続製造法 | |
JP6451496B2 (ja) | 炭酸ジフェニルの製造方法、該製造方法により得られる炭酸ジフェニル、該炭酸ジフェニルから製造されるポリカーボネート、炭酸ジフェニル製造用触媒、該触媒の製造方法 | |
KR101976886B1 (ko) | 디아릴 카르보네이트의 제조 방법 | |
US8304580B2 (en) | Method for producing tris(perfluoroalkanesulfonyl)methide acid salt | |
EP3878845B1 (en) | Perfluoro(2-methylene-4-methyl-1,3-dioxolane) production method | |
JP6406094B2 (ja) | 触媒の回収方法、該回収触媒を用いる炭酸ジフェニルの製造方法および該炭酸ジフェニルを用いるポリカーボネートの製造方法 | |
JP6135020B2 (ja) | ペルフルオロアルケニルオキシ基含有ビニル化合物の製造方法 | |
KR101980394B1 (ko) | 디아릴 카르보네이트의 제조 방법 | |
JP2016185930A (ja) | 炭酸ジフェニルの製造方法およびポリカーボネートの製造方法 | |
JP6372378B2 (ja) | 触媒の回収方法、該回収触媒を用いる炭酸ジフェニルの製造方法および該炭酸ジフェニルを用いるポリカーボネートの製造方法 | |
JP6245097B2 (ja) | 炭酸ジフェニルの製造方法およびポリカーボネートの製造方法 | |
KR102206139B1 (ko) | 탄산디페닐의 제조 방법, 그 제조 방법에 의해 얻어지는 탄산디페닐, 그 탄산디페닐로부터 제조되는 폴리카보네이트, 탄산디페닐 제조용 촉매, 그 촉매의 제조 방법, 촉매의 회수·재이용 방법 | |
EP3050889B1 (en) | Alkyl tin compound | |
JP6344195B2 (ja) | 炭酸ジフェニルの製造方法及び該製造方法により得られる炭酸ジフェニル、並びに該炭酸ジフェニルから製造されるポリカーボネート | |
JP6398756B2 (ja) | 炭酸ジフェニルの製造方法およびポリカーボネートの製造方法 | |
JP6269361B2 (ja) | シュウ酸ジフェニルの製造方法、炭酸ジフェニルの製造方法およびポリカーボネートの製造方法 | |
JP6287655B2 (ja) | 炭酸ジフェニルの製造方法およびポリカーボネートの製造方法 | |
JP6344196B2 (ja) | 炭酸ジエステルの製造方法及び該製造方法により得られる炭酸ジエステル並びに該炭酸ジエステルから製造されるポリカーボネート | |
JP2000247988A (ja) | 光学活性なビニルホスフィンオキシドの製造方法 | |
JP5983351B2 (ja) | 末端に酸フロライド基を有する含フッ素化合物の製造方法 | |
JP5525216B2 (ja) | 無水トリメリット酸ジエステルの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20170424 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20171117 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180905 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180918 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20181029 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20181113 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20181126 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6451496 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |