JP6451294B2 - 電子写真感光体およびそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体およびそれを備えた画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、画像形成装置に用いられる電子写真感光体およびそれを備えた画像形成装置に関する。
電子写真感光体として、有機光導電性物質を含有する有機感光体が広く用いられている。有機感光体は可視光から赤外光まで各種露光光源に対応した材料を開発しやすいこと、環境汚染のない材料を選択できること、製造コストが安いことなどが無機系の感光体に対して有利である。
近年デジタル化の流れの中で、高精細、高画質の画像への要求が高まり、溶解懸濁トナーや乳化重合凝集トナーなどの重合法による小粒径のトナーが主流になっており、これらの小粒径のトナーは感光体表面への付着力が大きく、感光体表面に付着した転写残トナーなどの残留トナーの除去が不十分となりやすい。ゴムブレードを用いたクリーニング方式では、トナーがブレードを通過する「トナーすり抜け」が生じやすいため、これを解決して高いクリーニング性を実現するためにブレードの感光体への当接圧力を高くする必要があるが、繰り返し使用することにより、有機感光体の表面が摩耗し耐久性が不足するという問題が発生する。
従来、耐久性を向上させるために、感光体表面に保護層を設けて機械的強度を向上させる技術が提案されている。具体的には、感光体の保護層に種々の重合性化合物を使用し、塗布した後硬化反応を行うことで、摩擦による表面の摩耗や傷の発生に対して耐久性の高い感光体を作製する技術が提案されている。
特開2008−233893号公報(特許文献1)には、保護層を、電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーとフッ素系UV硬化型ハードコート剤と1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物とを硬化することにより形成し、かかる保護層に潤滑性微粒子を含有させることが記載されている。
特開平6−308756号公報(特許文献2)には、保護層を、官能基を2つ以上有する硬化型アクリル系モノマーまたはオリゴマーと含フッ素アクリルモノマーからなる硬化型樹脂を含有し、かつ導電性金属酸化物微粒子を分散、含有した樹脂層で形成することが記載されている。
特開2007−11005号公報(特許文献3)には、保護層を、硬化性正孔輸送化合物モノマー及び2つ以上の連鎖重合性官能基を含む反応性フッ素原子含有モノマーを硬化させて形成することが記載されている。
特開2008−233893号公報 特開平6−308756号公報 特開2007−11005号公報
本発明は、新規な含フッ素多官能モノマーを含む材料を反応させて保護層を形成し、クリーニング性および耐摩耗性に優れ、かつクリーニング性が持続する、電子写真感光体を提供することを目的とする。
本発明は、導電性支持体上に感光層及び保護層をこの順に積層した電子写真感光体であって、上記保護層が下記一般式(1)で表される含フッ素多官能モノマーを反応させて得られる樹脂成分を含有することを特徴とする。
Rf−(L(X) ・・・(1)
(一般式(1)中、Rfは直鎖状、分岐状または環状のn価のフッ化炭化水素基を表し、Lは(m+1)価のフッ素原子を含まない連結基を表し、Xはアクリロイル基またはメタクリロイル基を表し、nは2または3を表し、mは1〜3の整数を表し、かつXの総数は3以上である。)
上記含フッ素多官能モノマーのフッ素含有率が分子量の26.0%以上40.0%以下であることが好ましい。
また、上記保護層は、さらにフッ素系樹脂粒子を含有していてもよい。
また、本発明は、上記電子写真感光体を備えた、画像形成装置にも係わる。
本発明の電子写真感光体は、クリーニング性および耐摩耗性に優れ、かつクリーニング性が持続するという効果を有する。
本実施形態の電子写真感光体の層構成の一例を示す模式図である。 本実施形態の画像形成装置の一例を示す模式図である。
以下、本発明に係わる実施の形態(以下単に「本実施形態」と記す)について、さらに詳細に説明する。なお、以下の実施の形態において図面を用いて説明する場合、同一の参照符号を付したものは、同一部分または相当部分を示している。
[電子写真感光体]
本実施形態の電子写真感光体は、導電性支持体上に感光層及び保護層がこの順に積層されてなる。感光層は、電荷輸送材料と電荷発生材料とを含有するものであり、電荷輸送材料を含有する電荷輸送層と、電荷発生材料を含有する電荷発生層とにより構成されているものであっても、電荷輸送材料と電荷発生材料とを含有する単層により構成されているものであってもよい。
電子写真感光体の具体的な層構成として、以下に示すものが例示される。
(1)導電性支持体上に、電荷発生層と電荷輸送層、及び保護層を順次積層した層構成、(2)導電性支持体上に、電荷輸送材料と電荷発生材料とを含有する単層、及び保護層を順次積層した層構成、
(3)導電性支持体上に、中間層、電荷発生層、電荷輸送層、及び保護層を順次積層した層構成、
(4)導電性支持体上に、中間層、電荷輸送材料と電荷発生材料とを含有する単層、及び保護層を順次積層した層構成。
本実施形態の電子写真感光体は、上記(1)〜(4)いずれの層構成のものでもよく、これらの中でも、導電性支持体上に、中間層、電荷発生層、電荷輸送層、保護層を順次設けて作製された層構成のものが特に好ましい。
図1は、本実施形態の電子写真感光体の層構成の一例を示す模式図である。図1において、導電性支持体111の上に、中間層113、感光層112、保護層116が順に積層されている。感光層112は、電荷発生層114と電荷輸送層115とからなる。
以下、本実施形態の電子写真感光体を構成する導電性支持体、中間層、感光層(電荷発生層、電荷輸送層)、及び保護層について説明する。
<保護層>
本実施形態の電子写真感光体に形成される保護層は、下記一般式(1)で表される含フッ素多官能モノマーを反応させて得られる樹脂成分を含有する。
Rf−(L(X) ・・・(1)
(一般式(1)中、Rfは直鎖状、分岐状または環状のn価のフッ化炭化水素基を表し、Lは(m+1)価のフッ素原子を含まない連結基を表し、Xはアクリロイル基またはメタクリロイル基を表し、nは2または3を表し、mは1〜3の整数を表し、かつXの総数は3以上である。)
一般式(1)において、Rfは、F(フッ素原子)、C(炭素原子)、H(水素原子)のみを構成元素とするn価のフッ化炭化水素基である。フッ化炭化水素基Rfは、脂肪族炭化水素(直鎖状、分岐状または環状)、または芳香族炭化水素から、n個(nは2または3)の水素原子が取り除かれ、残りの水素原子のうち1または2以上の水素原子(例えば残りの全ての水素原子)がフッ素原子で置換されてなる構造である。脂肪族炭化水素としては、炭素数2〜20、好ましくは4〜12の炭化水素(アルカン、アルケン、アルキン、シクロアルカン等)が挙げられる。芳香族炭化水素としては、ベンゼン環、ナフタレンを含む炭化水素が挙げられる。
一般式(1)において、Lは、(m+1)価(mは1〜3の整数)の連結基であり、F(フッ素原子)を含まない点以外は構成元素が限定されることはなく、また構造も限定されない。連結基Lとしては、例えば、(−OHC)CH−O−CO−、(−OHC)C−O−CO−、(−OHC)(−O)CHCH−、(−OHC)(−O)CHCHO−等が挙げられる。なお、一般式(1)で表される含フッ素多官能モノマーは、複数のLが全て同じ連結基であっても、複数のLそれぞれが異なる連結基であってもよい。
一般式(1)において、Xはアクリロイル基またはメタクリロイル基であり、Xの総数(すなわち、m×n)は3以上、好ましくは4以上である。なお、一般式(1)で表される含フッ素多官能モノマーは、複数のXが全て同じ重合性官能基(アクリロイル基またはメタクリロイル基)であっても、複数のXが異なる重合性官能基(アクリロイル基またはメタクリロイル基)であってもよい。
保護層は、一般式(1)で表される含フッ素多官能モノマーを反応させて得られる樹脂成分を含有する。すなわち、フッ素原子を含有するので、低表面エネルギー性に優れ、クリーニング性に優れる。また、一般式(1)で表される含フッ素多官能モノマーは、フッ化炭化水素基Rfを中心構造として、その外側に重合性官能基(アクリロイル基またはメタクリロイル基)Xを3個以上有するため、保護層中の他の成分との相溶性が高く、保護層の内部までフッ素原子が存在するために最表面が摩耗しても低表面エネルギー性が維持される。すなわち、優れたクリーニング性が持続する。さらに、上記一般式(1)で表される含フッ素多官能モノマーは、重合性官能基(アクリロイル基またはメタクリロイル基)Xを3個以上有するため、架橋密度が高く、高硬度で、耐摩耗性に優れた保護層を構成することができる。
一般式(1)で表される含フッ素多官能モノマーは、フッ素含有率が分子量の26.0%以上40.0%以下であることが好ましく、30.0%以上38.0%以下であることがさらに好ましい。フッ素含有率が分子量の26.0%以上であることにより優れた低表面エネルギー性が得られる。一方、フッ素含有率が分子量の40.0%を超えると耐摩耗性が低下する場合がある。
一般式(1)で表される含フッ素多官能モノマーとしては、例えば以下の表1及び表2に示す化合物F−1〜F−14を挙げることができるが、本実施形態に用いられる含フッ素多官能モノマーはこれらに限定されない。また、表1及び表2には、比較例として上記一般式(1)で表される含フッ素多官能モノマーに該当しない化合物F−101、F−102も例示する。後述の実施例では、表1及び表2の各化合物について、重合性官能基Xがアクリロイル基である場合には各化合物を「F−(1〜14、101、102)A」と表し、重合性官能基Xがメタクロイル基である場合には各化合物を「F−(1〜14、101、102)M」と表す。
Figure 0006451294
Figure 0006451294
保護層に含まれる、一般式(1)で表される含フッ素多官能モノマーを反応させて得られる樹脂成分は、一般式(1)で表される含フッ素多官能モノマーを単独重合した樹脂成分であっても、他の単量体と共重合した樹脂成分であってもよく、他の単量体としては、フッ素原子を有する他の単量体、フッ素原子を有しないビニル系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系化合物等が挙げられる。他の単量体としては、重合性官能基を3個以上有する単量体が好ましい。
他の単量体としては、下記に記すような化合物M1〜M15が例示される。
Figure 0006451294
Figure 0006451294
化合物M1〜M15において、Rは下記アクリロイル基、R´は下記メタクリロイル基を表す。上記のラジカル重合性化合物は公知であり、また市販品としても入手できる。本明細書では重合前の単量体を「重合性化合物」ともいう。
保護層には、一般式(1)で表される含フッ素多官能モノマーを反応させて得られる樹脂成分以外に、公知の樹脂を併用することができる。公知の樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アルキド樹脂等を挙げることができる。
一般式(1)で表される含フッ素多官能モノマーの含有量は、保護層を構成する全樹脂成分中の10〜100重量%であることが好ましく、20〜50重量%であることがさらに好ましい。含有量が10重量%未満の場合、低表面エネルギー性が十分でない場合がある。
本実施形態の保護層には、これらの他に必要に応じて重合開始剤、無機粒子、滑剤粒子等を含有させて形成してもよい。
(無機粒子)
保護層に含まれる無機粒子としては、シリカ、アルミナ、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化鉛、酸化ニオブ、酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化錫、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンやタンタルをドープした酸化錫、酸化ジルコニウム等の粒子を好ましく用いることができる。
無機粒子の大きさは、特に制限されないが、数平均一次粒子径が1〜300nmであることが好ましく、5〜100nmであることが特に好ましい。ここで、無機粒子の数平均一次粒子径は、透過型電子顕微鏡によって10000倍に拡大し、ランダムに300個の粒子を一次粒子として観察し、画像解析により水平方向フェレ径の数平均径として測定値を算出して得られた値とされる。
上記無機粒子は、粒子表面が表面処理剤で処理された粒子であることが好ましく、表面処理剤としては、無機粒子の表面に存在するヒドロキシ基等と反応する表面処理剤が好ましく、これらの表面処理剤としては、ヘキサメチルジシラザン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルトリエトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン及び3−アミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
また、本実施形態においては、保護層の硬度をさらに高くする目的で、反応性有機基を有する表面処理剤が好ましく用いられる。反応性有機基を有する表面処理剤としては、ラジカル重合性反応基を有する表面処理剤が好ましい。これらのラジカル重合性反応基は、本実施形態に係る重合性化合物とも反応して強固な保護膜を形成することができる。ラジカル重合性反応基を有する表面処理剤としては、ビニル基、(メタ)アクリロイル基などのラジカル重合性反応基を有するシランカップリング剤が好ましく、このようなラジカル重合性反応基を有する表面処理剤としては、下記に記すような公知の化合物が例示される。
S−1:CH2 =CHSi(CH3 )(OCH3 2
S−2:CH2 =CHSi(OCH3 3
S−3:CH2 =CHSiCl3
S−4:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH3 )(OCH3 2
S−5:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(OCH3 3
S−6:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(OC2 5 )(OCH3 2
S−7:CH2 =CHCOO(CH2 3 Si(OCH3 3
S−8:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH3 )Cl2
S−9:CH2 =CHCOO(CH2 2 SiCl3
S−10:CH2 =CHCOO(CH2 3 Si(CH3 )Cl2
S−11:CH2 =CHCOO(CH2 3 SiCl3
S−12:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 2 Si(CH3 )(OCH3 2
S−13:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 2 Si(OCH3 3
S−14:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 3 Si(CH3 )(OCH3 2
S−15:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 3 Si(OCH3 3
S−16:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 2 Si(CH3 )Cl2
S−17:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 2 SiCl3
S−18:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 3 Si(CH3 )Cl2
S−19:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 3 SiCl3
S−20:CH2 =CHSi(C2 5 )(OCH3 2
S−21:CH2 =C(CH3 )Si(OCH3 3
S−22:CH2 =C(CH3 )Si(OC2 5 3
S−23:CH2 =CHSi(OCH3 3
S−24:CH2 =C(CH3 )Si(CH3 )(OCH3 2
S−25:CH2 =CHSi(CH3 )Cl2
S−26:CH2 =CHCOOSi(OCH3 3
S−27:CH2 =CHCOOSi(OC2 5 3
S−28:CH2 =C(CH3 )COOSi(OCH3 3
S−29:CH2 =C(CH3 )COOSi(OC2 5 3
S−30:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 3 Si(OC2 5 3
S−31:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH3 2 (OCH3
S−32:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH3 )(OCOCH3 2
S−33:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH3 )(ONHCH3 2
S−34:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH3 )(OC6 5 2
S−35:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(C1021)(OCH3 2
S−36:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH2 6 5 )(OCH3 2
表面処理剤としては、上記S−1からS−36以外でも、ラジカル重合可能な反応性有機基を有するシラン化合物を用いてもよい。これらの表面処理剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、表面処理剤の無機粒子への処理量は、特に制限されないが、処理前の無機粒子100質量部に対して表面処理剤を0.1〜200質量部用いることが好ましい。
(滑剤粒子)
滑剤粒子として、フッ素系樹脂粒子を加えることが好ましい。フッ素系樹脂粒子を加えることにより、一般式(1)で表される含フッ素多官能モノマーを反応させて得られる樹脂成分と相まって、さらに優れた低表面エネルギー性を得ることができる。フッ素系樹脂粒子としては、四フッ化エチレン樹脂、三フッ化塩化エチレン樹脂、六フッ化塩化エチレンプロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、二フッ化二塩化エチレン樹脂、及びこれらの共重合体の中から1種あるいは2種以上を適宜選択するのが好ましいが、特に四フッ化エチレン樹脂及びフッ化ビニリデン樹脂が好ましい。フッ素樹脂粒子の数平均一次粒径は、0.1〜1μmの範囲内が好ましい。
(重合開始剤)
本実施形態では、重合性化合物を硬化反応させて保護層が形成されるが、電子線開裂反応を利用する方法や光や熱の存在下でラジカル重合開始剤を利用する方法等により硬化反応を行なうことができる。ラジカル重合開始剤を用いて硬化反応を行う場合、重合開始剤として光重合開始剤、熱重合開始剤のいずれも使用することができる。また、光、熱の両方の開始剤を併用することもできる。
本実施形態で使用出来る重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルアゾビスバレロニリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)などのアゾ化合物、過酸化ベンゾイル(BPO)、ジ−tert−ブチルヒドロペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、過酸化クロロベンゾイル、過酸化ジクロロベンゾイル、過酸化ブロモメチルベンゾイル、過酸化ラウロイルなどの過酸化物等の熱重合開始剤が挙げられる。
また、光重合開始剤としては、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1(イルガキュアー369:BASFジャパン社製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−2−モルフォリノ(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム等のアセトフェノン系またはケタール系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインエーテル系光重合開始剤、ベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、2−ベンゾイルナフタレン、4−ベンゾイルビフェニル、4−ベンゾイルフェニールエーテル、アクリル化ベンゾフェノン、1,4−ベンゾイルベンゼン等のベンゾフェノン系光重合開始剤、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系光重合開始剤が挙げられる。
その他の光重合開始剤としては、エチルアントラキノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシエステル、9,10−フェナントレン、アクリジン系化合物、トリアジン系化合物、イミダゾール系化合物が挙げられる。また、光重合促進効果を有するものを単独または上記光重合開始剤と併用して用いることもできる。例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4,4′−ジメチルアミノベンゾフェノン等が挙げられる。
本実施形態に用いられる重合開始剤としては光重合開始剤が好ましく、アルキルフェノン系化合物、フォスフィンオキサイド系化合物が好ましく、更に好ましくはα−ヒドロキシアセトフェノン構造、或いはアシルフォスフィンオキサイド構造を有する開始剤が好ましい。
これらの重合開始剤は1種または2種以上を混合して用いてもよい。重合開始剤の含有量は、重合性化合物100質量部に対し0.1〜40質量部、好ましくは0.5〜20質量部である。
(溶媒)
保護層の形成に使用される溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、t−ブタノール、sec−ブタノール、ベンジルアルコール、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ピリジン及びジエチルアミン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(保護層の形成)
保護層は、一般式(1)で表される含フッ素多官能モノマーを含む重合性化合物、必要に応じて公知の樹脂、重合開始剤、滑剤粒子、酸化防止剤等を添加して調製した塗布液を、公知の方法により感光層表面に塗布し、自然乾燥または熱乾燥を行ない、その後硬化処理して作製することができる。保護層の膜厚は、0.2〜10μmが好ましく、0.5〜6μmがより好ましい。
本実施形態では、保護層の硬化は、塗布膜に活性線を照射してラジカルを発生して重合し、かつ分子間及び分子内で架橋反応による架橋結合を形成して硬化し、硬化樹脂を生成することが好ましい。活性線としては、紫外線、可視光などの光や電子線が好ましく、使い易さ等の見地から紫外線が特に好ましい。
紫外線光源としては、紫外線を発生する光源であれば制限なく使用できる。例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、フラッシュ(パルス)キセノン、紫外線LED等を用いることができる。照射条件はそれぞれのランプによって異なるが、活性線の照射量は、通常1〜20mJ/cm、好ましくは5〜15mJ/cmである。光源の出力電圧は、好ましくは0.1〜5kWであり、特に好ましくは、0.5〜3kWである。
電子線源としては、電子線照射装置に格別の制限はなく、一般にはこのような電子線照射用の電子線加速機として、比較的安価で大出力が得られるカーテンビーム方式のものが有効に用いられる。電子線照射の際の加速電圧は、100〜300kVであることが好ましい。吸収線量としては0.005Gy〜100kGy(0.5〜10Mrad)であることが好ましい。
活性線の照射時間は、活性線の必要照射量が得られる時間であり、具体的には0.1秒〜10分が好ましく、硬化効率または作業効率の観点から1秒〜5分がより好ましいとされる。
本実施形態では、活性線の照射前後、及び、活性線を照射中に保護層を乾燥処理することができ、乾燥を行なうタイミングは活性線の照射条件と組み合わせて適宜選択することができる。保護層の乾燥条件は、塗布液に使用する溶媒の種類や保護層の膜厚などにより適宜選択することが可能である。また、乾燥温度は、室温〜180℃が好ましく、80℃〜140℃が特に好ましい。また、乾燥時間は、1分〜200分が好ましく、5分〜100分が特に好ましい。
<導電性支持体>
本実施形態で用いられる導電性支持体は、導電性を有するものであれば限定されることはなく、例えば、アルミニウム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛及びステンレスなどの金属をドラムまたはシート状に成形したもの、アルミニウムや銅などの金属箔をプラスチックフィルムにラミネートしたもの、アルミニウム、酸化インジウム及び酸化スズなどをプラスチックフィルムに蒸着したもの、導電性物質を単独またはバインダー樹脂と共に塗布して導電層を設けた金属、プラスチックフィルム及び紙などが挙げられる。
<中間層>
本実施形態の電子写真感光体では、導電性支持体と感光層の中間にバリア機能と接着機能を有する中間層を設けることができる。中間層は、カゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロース、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリアミド、ポリウレタン及びゼラチン等のバインダー樹脂を公知の溶媒に溶解させて浸漬塗布等により形成させることができる。バインダー樹脂の中でもアルコール可溶性のポリアミド樹脂が好ましい。
また、中間層には抵抗調整の目的で各種導電性微粒子や金属酸化物粒子を含有させることができる。例えば、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス等の各種金属酸化物粒子。スズをドープした酸化インジウム、アンチモンをドープした酸化スズ及び酸化ジルコニウムなどの超微粒子を用いることができる。これら金属酸化物粒子を1種類もしくは2種類以上混合して用いることができる。2種類以上混合して用いる場合には、固溶体または融着の形態をとってもよい。この様な金属酸化物粒子は、数平均一次粒径が0.3μm以下のものが好ましく、0.1μm以下のものがより好ましい。
中間層の形成に使用可能な溶媒としては、前述した導電性微粒子や金属酸化物粒子等の無機微粒子を良好に分散させ、ポリアミド樹脂をはじめとするバインダー樹脂を溶解するものが好ましい。具体的には、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、t−ブタノール、sec−ブタノール等の炭素数2〜4のアルコール類が、バインダー樹脂として好ましいとされるポリアミド樹脂に対して良好な溶解性と塗布性能を発現させることから好ましい。また、保存性や無機微粒子の分散性を向上させるために、上記溶媒に対して以下の様な助溶剤を併用することができる。好ましい効果が得られる助溶媒としては、たとえば、メタノール、ベンジルアルコール、トルエン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
塗布液形成時のバインダー樹脂濃度は、中間層の膜厚や塗布方式に合わせて適宜選択することができる。また、無機微粒子等を分散させたとき、バインダー樹脂に対する無機微粒子の混合割合は、バインダー樹脂100質量部に対して無機微粒子を20〜400質量部とすることが好ましく、50〜200質量部とすることがより好ましい。
無機微粒子の分散手段は、超音波分散機、ボールミル、サンドグラインダー、及び、ホモミキサー等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。また、中間層の乾燥方法は、溶媒の種類や形成する膜厚に応じて公知の乾燥方法を適宜選択することができ、特に熱乾燥が好ましい。中間層の膜厚は、0.1〜15μmが好ましく、0.3〜10μmがより好ましい。
<感光層>
前述した様に、本実施形態の電子写真感光体を構成する感光層は、電荷発生機能と電荷輸送機能を1つの層に付与した単層構造の他に、電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)に感光層の機能を分離させた層構成のものがより好ましい。この様に、機能分離型の層構成とすることにより、繰り返し使用に伴う残留電位の上昇を小さく制御できる他、各種の電子写真特性を目的に合わせて制御し易いメリットがある。負帯電性感光体は中間層の上に電荷発生層(CGL)、その上に電荷輸送層(CTL)を設ける構成をとり、正帯電性感光体は中間層の上に電荷輸送層(CTL)、その上に電荷発生層(CGL)を設ける構成をとる。好ましい感光層の層構成は前記機能分離構造を有する負帯電感光体である。
以下に、感光層の具体例として機能分離型の負帯電感光体の感光層の各層について説明する。
(電荷発生層)
本実施形態で形成される電荷発生層は、電荷発生物質とバインダー樹脂を含有するもので、電荷発生物質をバインダー樹脂溶液中に分散させてなる塗布液を塗布して形成されたものが好ましい。
電荷発生物質は、スーダンレッドやダイアンブルー等のアゾ原料、ピレンキノンやアントアントロン等のキノン顔料、キノシアニン顔料、ペリレン顔料、インジゴ及びチオインジゴ等のインジゴ顔料、フタロシアニン顔料等があり、これらに限定されるものではない。これらの電荷発生物質は単独もしくは公知のバインダー樹脂中に分散させる形態で使用することができる。
電荷発生層を形成するバインダー樹脂としては、公知の樹脂を用いることができ、たとえば、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、並びにこれらの樹脂の内2つ以上を含む共重合体樹脂(例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂)及びポリ−ビニルカルバゾール樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
電荷発生層の形成は、バインダー樹脂を溶媒で溶解した溶液中に分散機を用いて電荷発生物質を分散して塗布液を調製し、塗布液を塗布機で一定の膜厚に塗布し、塗布膜を乾燥して作製することが好ましい。
電荷発生層に使用するバインダー樹脂を溶解し塗布するための溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、テトラヒドロフラン、1−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ピリジン及びジエチルアミン等を挙げられるが、これらに限定されるものではない。
電荷発生物質の分散手段としては、超音波分散機、ボールミル、サンドグラインダー及びホモミキサー等が使用できるが、これらに限定されるものではない。
バインダー樹脂に対する電荷発生物質の混合割合は、バインダー樹脂100質量部に対して電荷発生物質1〜600質量部が好ましく、50〜500質量部がより好ましい。電荷発生層の膜厚は、電荷発生物質の特性、バインダー樹脂の特性及び混合割合等により異なるが0.01〜5μmが好ましく、0.05〜3μmがより好ましい。なお、電荷発生層用の塗布液は塗布前に異物や凝集物を濾過することで画像欠陥の発生を防ぐことができる。前記顔料を真空蒸着することによって形成すこともできる。
(電荷輸送層)
本実施形態で形成される電荷輸送層は、少なくとも層内に電荷輸送物質とバインダー樹脂を含有するものであり、電荷輸送物質をバインダー樹脂溶液中に溶解、塗布して形成される。
電荷輸送物質は、公知の化合物を用いることが可能で、例えば、以下の様なものが挙げられる。すなわち、カルバゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリジン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾン化合物、ピラゾリン化合物、オキサゾロン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、アミノスチルベン誘導体、トリアリールアミン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、スチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−ビニルピレン及びポリ−9−ビニルアントラセン等。これらの化合物を単独あるいは2種類以上混合して使用することができる。
また、電荷輸送層用のバインダー樹脂は公知の樹脂を用いることが可能で、例えば、以下の様なものがある。すなわち、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリルニトリル共重合体樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体樹脂等が挙げられる。これらの中でもポリカーボネート樹脂が好ましく、さらに、ビスフェノールA(BPA)、ビスフェノールZ(BPZ)、ジメチルBPA、BPA−ジメチルBPA共重合体等のタイプのポリカーボネート樹脂が耐クラック性、耐磨耗性、帯電特性の視点から好ましいものである。
電荷輸送層は塗布法に代表される公知の方法で形成することが可能であり、たとえば、塗布法では、バインダー樹脂と電荷輸送物質を溶解して塗布液を調製し、塗布液を一定の膜厚で塗布後、乾燥処理することにより所望の電荷輸送層を形成することができる。
上記バインダー樹脂と電荷輸送物質を溶解する溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン等が挙げられる。なお、電荷輸送層形成用の塗布液を作製する際に使用する溶媒は上記のものに限定されるものではない。
バインダー樹脂と電荷輸送物質の混合比率は、バインダー樹脂100質量部に対して電荷輸送物質を10〜500質量部とすることが好ましく、20〜100質量部とすることがより好ましい。
電荷輸送層の厚さは、電荷輸送物質やバインダー樹脂の特性、及び、これらの混合比等により異なるが、5〜40μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。
電荷輸送層中には、公知の酸化防止剤を添加することが可能で、例えば特開2000−305291号公報記載の酸化防止剤が使用できる。
また、本実施形態の電子写真感光体を構成する中間層、電荷発生層、電荷輸送層、保護層等の各層は公知の塗布方法により形成することができる。具体的には、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング法、ブレードコーティング法、ビームコーティング法、円形量規制型塗布法等が挙げられる。円形量規制型塗布方法については、特開昭58−189061号公報に記載されている。
[画像形成装置]
本実施形態の画像形成装置は、上記で説明した電子写真感光体を備えたものであり、このような電子写真感光体を備える限り、その他の構成は従来公知の構成を特に制限することなく採用することができる。
以下、図2に基づき本実施形態の画像形成装置について説明する。図2は、本実施形態の画像形成装置の一例を示す模式図である。
図2の画像形成装置1は、公知の電子写真方式により記録材上に画像を形成するものであり、画像プロセス部10と、転写部20と、給紙部30と、定着部40および制御部45を備え、ネットワーク(例えばLAN)を介して外部の端末装置(不図示)から受け付けたプリントジョブに基づき、カラーおよびモノクロのプリントを選択的に実行する。
画像プロセス部10は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の現像色に対応した作像部10Y〜10Kを有する。作像部10Yは、静電潜像担体である電子写真感光体11と、その周囲に配された帯電器12、露光部13、現像部14、一次転写ローラ15、クリーナ16などを備えている。帯電器12は、矢印Aで示す方向に回転する電子写真感光体11の周面を帯電させる。
露光部13は、帯電された電子写真感光体11をレーザ光により露光走査して、電子写真感光体11上に静電潜像を形成する。現像部14は、内部にトナーを含む現像剤が収容され、電子写真感光体11上の静電潜像をトナーで現像し、これにより電子写真感光体11上にY色のトナー像が作像される。すなわち、これにより静電潜像担体にトナー像が担持される。
1次転写ローラ15は、電子写真感光体11上のY色トナー像を中間転写体21上に静電作用により転写させる。すなわち、上記のトナー像が中間転写体に1次転写される。クリーナ16は、転写後に電子写真感光体11Y上に残った残留トナーを清掃する。本実施形態の電子写真感光体によると、上記で説明したように優れたクリーニング性が得られるが、これはクリーナー16による電子写真感光体11上に残った残留トナーの除去性が優れていることを意味する。
他の作像部10M〜10Kについても作像部10Yと同様の構成であり、同図では符号が省略されている。また、転写部20は、駆動ローラ24と従動ローラ25に張架されて矢印方向に循環走行される中間転写体21を備える。当該中間転写体21は、シームレスベルト形状(すなわち無端ベルト状の形状)であって、設計で決まる所望の周長になるように樹脂材料を射出成型もしくは遠心成型した円筒状のものである。
なお、カラーのプリント(カラーモード)を実行する場合には、作像部10M〜10K毎に、対応する色のトナーが電子写真感光体11上に作像され、その作像されたトナー像それぞれが中間転写体21上に転写される。このY〜Kの各色の作像動作は、各色のトナー像が、走行する中間転写体21の同じ位置に重ね合わせて転写されるように上流側から下流側に向けてタイミングをずらして実行される。
給紙部30は、上記の作像タイミングに合わせて、給紙カセットから記録材であるシートSを1枚ずつ繰り出して、繰り出されたシートSを搬送路31上を二次転写ローラ22に向けて搬送する。2次転写ローラ22に搬送されたシートSが二次転写ローラ22と中間転写体21の間を通過する際に、中間転写体21の上に形成された各色トナー像が2次転写ローラ22の静電作用によりシートSに一括して2次転写される。すなわち、該トナー像が、該中間転写体から記録材へ2次転写されることになる。
各色トナー像が2次転写された後のシートSは、定着部40まで搬送され、定着部40において加熱、加圧されることにより、その表面のトナーがシートSの表面に融着して定着された後、排紙ローラ32によって排紙トレイ33上に排出される。このようにして、記録材上にトナー像に対応した画像が形成される。
なお、上記では、カラーモードを実行する場合の動作を説明したが、モノクロ、例えばブラック色のプリント(モノクロモード)を実行する場合には、ブラック色用の作像部10Kだけが駆動され、上記と同様の動作によりブラック色に対する帯電、露光、現像、転写、定着の各工程を経て記録シートSにブラック色の画像形成(プリント)が実行される。
なお、中間転写体21上の、記録シートSに転写しきれなかったトナーやトナーパターンは、中間転写体21を挟んで従動ローラ25に対向する位置に配されたクリーニングブレード26により除去される。また、作像ユニット10Kの、中間転写体21走行方向の下流側には、例えば、反射型の光電センサからなる濃度検出センサ23が配されており、中間転写体21に形成されたトナーパターンの濃度を検出する。
制御部45は、ネットワークを介して外部の端末装置から受け付けたプリントジョブのデータに基づき各部を制御して円滑なプリント動作を実行させる。なお、画像形成装置1の装置本体の正面側かつ上側であり、ユーザの操作し易い位置に、操作パネル35が配置されている。操作パネル35は、ユーザからの各種指示を受け付けるボタンやタッチパネル式の液晶表示部などを備えており、当該受け付けた指示内容を制御部45に伝えることができる。
このような画像形成装置としては、たとえば複写機、プリンタ、デジタル印刷機、簡易印刷機等の電子写真方式の画像形成装置を挙げることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[合成例]
本実施形態の電子写真感光体の保護層の材料として用いられる一般式(1)で表される含フッ素多官能モノマーの合成例を示す。
<合成例1:含フッ素多官能モノマー(F−1A)の合成>
(1)中間体(A)の合成
オクタフルオロアジピン酸11.6g(40mmol)と塩化チオニル28.5g(240mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド2滴を混合し、4時間加熱還流した。過剰の塩化チオニルを留去した後、減圧蒸留精製して中間体(A)11.1gを得た。
(2)含フッ素多官能モノマー(F−1A)の合成
2-ヒドロキシ-3-アクリロイロキシプロピルメタクリレート14.3g(71mmol)とピリジン5.6g(71mmol)をジクロロエタン30mLに溶解し、中間体(1)11.1g(34mmol)のジクロロエタン溶液20mLを添加した。そのまま室温で一晩撹拌した後、水を添加してジクロロエタン抽出した。有機層を水洗し、溶媒を留去して含フッ素モノマー(F−1A)16.0gを得た。
上述のように、オクタフルオロアジピン酸から中間体(A)を経て含フッ素多官能モノマー(F−1A)が合成された(反応式(I))。
Figure 0006451294
<合成例2:含フッ素多官能モノマー(F−5A)の合成>
(1)中間体(B)の合成
1,6−ビス(2’,3’−エポキシプロピル)-パーフルオロ−n−ヘキサン14.6g(40mmol)、三フッ化ほう素ジエチルエーテル錯体114mg(0.8mmol)、アセトン30mLを混合し、1時間加熱還流した。アセトンを留去した後のオイルにメタノール30mL、濃塩酸2.0gを混合し、3時間加熱還流した。トルエンを加えて共沸蒸留にて水と塩酸を除去し、中間体(B)11.9gを得た。
(2)含フッ素多官能モノマー(F−5A)の合成
中間体(B)8.0g(20mmol)、塩化アクリロイル10.9g(120mmol)、トリエチルアミン12.1g(120mmol)、ジエチルエーテル100mLを混合し、室温で3時間撹拌した。メタノール2mL添加してさらに1時間撹拌した後、水200mLを添加して分液した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒、アクリル酸メチル、トリエチルアミンを留去して含フッ素モノマー(F−5A)12.8gを得た。
上述のように、1,6−ビス(2’,3’−エポキシプロピル)-パーフルオロ−n−ヘキサンから中間体(B)を経て含フッ素多官能モノマー(F−5A)が合成された(反応式(II))。
Figure 0006451294
<その他の含フッ素多官能モノマー>
その他の含フッ素多官能モノマーも、原料として対応する含フッ素ジカルボン酸化合物や含フッ素ジエポキシ化合物を用いることにより、上記合成例と同様にして合成することができる。原料となる含フッ素ジカルボン酸や含フッ素ジエポキシ化合物は、市販品を用いたり、特開2003−321409号公報、特開2004−35845号公報、特開2009−256632号公報、US3706772、WO2007−125829を参考にして合成することができる。
[電子写真感光体]
<電子写真感光体1(実施例)の作製>
(1)導電性支持体の準備
円筒形アルミニウム支持体の表面を切削加工し、導電性支持体を準備した。
(2)中間層の形成
ポリアミド樹脂(CM8000:東レ社製)10質量部、酸化チタン(数平均一次粒径35nm、一時表面処理:シリカ・アルミナ処理、二次表面処理:メチルハイドロジェンポリシロキサン処理)30質量部、メタノール90質量部、エタノール5質量部からなる組成を、循環式湿式分散機を用いて分散することにより、中間塗布液を調製した。
この中間塗布液を、導電性支持体の外周面に浸漬塗布法によって塗布し、乾燥することにより、導電性支持体上に乾燥膜厚1.8μmの中間層を形成した。
(3)電荷発生層の形成
(3−1)無定形チタニルフタロシアニンの合成
1,3−ジイミノイソインドリン29.2gをオルトジクロロベンゼン(ODB)200mlに分散させ、チタニウムテトラ−n−ブトキシド20.4gを加えて窒素雰囲気下において150〜160℃で5時間加熱した。放冷後、析出した結晶を濾過し、クロロホルムによる洗浄、2%塩酸水溶液による洗浄、水洗、メタノールによる洗浄を順に行い、乾燥することにより、26.2g(収率91%)の粗チタニルフタロシアニンを得た。
次いで、この粗チタニルフタロシアニンを濃硫酸250ml中に添加し、5℃以下で1時間撹拌して溶解させ、これを20℃の水5Lに注ぎ、析出した結晶を濾過し、充分に水洗することによりウェットペースト品225gを得、これを冷凍庫にて凍結させ、解凍した後、濾過、乾燥することにより、無定形チタニルフタロシアニン24.8g(収率86%)を得た。
(3−2)電荷発生物質(CG−1)の合成
無定形チタニルフタロシアニン((3−1)で合成)10.0gおよび(2R,3R)−2,3−ブタンジオール0.94g(無定形チタニルフタロシアニンに対する当量比=0.6)を、オルトジクロロベンゼン(ODB)200ml中に混合し、反応温度60〜70℃で6.0時間加熱撹拌した。一夜放置後、当該反応液にメタノールを加えて生じた結晶を濾過し、濾過後の結晶をメタノールにより洗浄することにより、電荷発生物質(CG−1)10.3gを得た。
この電荷発生物質(CG−1)のX線回折スペクトルを測定したところ、8.3°、24.7°、25.1°、26.5°に明確なピークが見られた。また、マススペクトルを測定したところ、576および648にピークが見られ、また、IRスペクトルを測定したところ、970cm-1付近にTi=Oの吸収が現われると共に630cm-1付近にO−Ti−Oの両吸収が現れた。また、熱分析(TG)を行ったところ、390〜410℃に約7%の質量減少があった。以上のことから、当該電荷発生物質(CG−1)が、チタニルフタロシアニンおよび(2R,3R)−2,3−ブタンジオールの1:1付加体と、未付加のチタニルフタロシアニンの混晶と推定した。
(3−3)電荷発生層の形成
電荷発生物質(CG−1)24質量部、ポリビニルブチラール樹脂「エスレックBL−1(積水化学社製)」12質量部、3−メチル−2−ブタノン/シクロヘキサノン=4/1(V/V)400質量部からなる電荷発生層用組成物を混合し、循環式超音波ホモジナイザー「RUS−600TCVP(株式会社日本精機製作所製)」を19.5kHz,600Wにて循環流量40L/Hで0.5時間にわたって分散することにより、電荷発生層塗布液を調製した。
この電荷発生層塗布液を浸漬塗布法によって中間層上に塗布して、乾燥膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
(4)電荷輸送層の形成
下記構造式(2)で表わされる電荷輸送物質600質量部、ポリカーボネート樹脂「Z300(三菱ガス化学社製)」1000質量部、酸化防止剤「Irganox1010(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)」40質量部からなる組成を混合、溶解させることにより電荷輸送層塗布液を調製した。
Figure 0006451294
この電荷輸送層塗布液を浸漬塗布法によって電荷発生層上に塗布し、120℃で70分間乾燥することにより、乾燥膜厚24μmの電荷輸送層を形成した。
(5)保護層の形成
(5−1)表面処理酸化スズ粒子の作製
金属酸化物:数平均粒子径20nmの酸化スズ「SnO」100質量部、表面処理剤:「CH=C(CH)COO(CHSi(OCH」10質量部、メチルエチルケトン1000質量部からなる組成を湿式サンドミル(直径0.5mmのアルミナビーズ)に入れ、30℃にて6時間混合、その後、メチルエチルケトンとアルミナビーズを濾別し、60℃にて乾燥し、表面処理酸化スズ粒子を調製した。
(5−2)保護層の形成
次いで、表面処理酸化スズ粒子150質量部、下記構造式(3)で示す重合性化合物100質量部、含フッ素多官能モノマー(F−1A)30質量部、重合開始剤(「イルガキュアー819」:BASFジャパン社製)10質量部、2−ブタノール320質量部、テトラヒドロフラン80質量部からなる組成を混合撹拌して十分に溶解・分散し、保護層塗布液を作製した。この塗布液を電荷輸送層上に円形スライドホッパー塗布機を用いて、保護層を塗布した。塗布後、メタルハライドランプを用いて紫外線を1分間照射して、乾燥膜厚3.0μmの保護層を形成し電子写真感光体1を作製した。
Figure 0006451294

(上記構造式(3)中、Rはメタクリロイル基を表す。)
<電子写真感光体2〜14(実施例)の作製>
電子写真感光体1の保護層の作製で用いた含フッ素多官能モノマーの種類及び添加量を表3のように変更した点以外は、電子写真感光体1と同様にして電子写真感光体2〜14を作製した。
<電子写真感光体15〜19(実施例)の作製>
電子写真感光体1の保護層の作製で用いた含フッ素多官能モノマーの種類及び添加量を表3のように変更し、さらに四フッ化エチレン樹脂(PTFE)からなる滑剤(商品名:ルブロンL−2、ダイキン工業株式会社製、平均一次粒径:0.3μm)を表3に示す添加量で加えた点以外は、電子写真感光体1と同様にして電子写真感光体15〜19を作製した。
<電子写真感光体20〜23(比較例)の作製>
電子写真感光体1の保護層の作製で用いた含フッ素多官能モノマーに変えて、表3に記載の含フッ素モノマーを表3に示す添加量で配合し、また四フッ化エチレン樹脂(PTFE)からなる滑剤(商品名:ルブロンL−2、ダイキン工業株式会社製、平均一次粒径:0.3μm)を表3に示す添加量で加えた点以外は、電子写真感光体1と同様にして電子写真感光体20〜23を比較例として作製した。
Figure 0006451294
[評価]
以上のようにして作製した実施例の電子写真感光体1〜19と比較例の電子写真感光体20〜23について、以下のように評価を行なった。
<評価試験>
フルカラー複写機(商品名:「bizhub PRO C6501」、コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)を用いて、実施例の電子写真感光体1〜19と、比較例の電子写真感光体20〜23を搭載して評価を行なった。30℃/85%HH環境で、画像比率6%の文字画像をA4横送りにおいて各50万枚連続でプリントを行う耐久試験を実施し、耐久試験中あるいは耐久試験後に、電子写真感光体の耐摩耗性、耐傷性、クリーニング性の評価を行った。評価は、以下に示した指標にしたがい実施した。表4に評価結果を示す。
<耐摩耗性の評価>
上記耐久試験前後における導電性支持体上の中間層、感光層、保護層からなる積層構造の膜厚を測定し、積層構造の膜厚減耗量を算出し、評価した。なお、積層構造の膜厚減耗量は、保護層の膜厚減耗量と一致する。積層構造の膜厚は均一膜厚部分(塗布の先端部及び後端部の膜厚変動部分を膜厚プロフィールを作製して除く)をランダムに10か所測定し、その平均値を積層構造の膜厚とする。膜厚測定器は渦電流方式の膜厚測定器(商品名:「EDDY560C」、HELMUT FISCHER GMBTE CO社製)を用いて行ない、実写試験前後の積層構造の膜厚の差を、保護層の膜厚減耗量とする。100krot(10万回転)あたりの減耗量(μm)をα値として表4に記載した。
<耐傷性の評価>
上記耐久試験後、A3紙全面にハーフトーン画像の画出しを行ない下記評価を行なった。
A:電子写真感光体表面に目視でみられる目立った傷の発生はなく、ハーフトーン画像にも感光体傷に対応する画像不良の発生は見あたらない(良好)、
B:電子写真感光体表面に目視で軽微な傷の発生があるが、ハーフトーン画像には感光体傷に対応する画像不良の発生は見あたらない(実用上問題なし)、
D:電子写真感光体表面に目視で明確に傷の発生があり、ハーフトーン画像にも該傷に対応する画像不良の発生が認められる(実用上問題あり)。
<クリーニング性の評価>
上記耐久試験中および耐久試験後に、電子写真感光体表面の目視観察により下記評価を行なった。
A:50万枚までトナーすり抜けがなく、全く問題ないレベル、
B:50万枚までの時点で感光体上にトナーのすり抜けが一部見られるが、出力画像は良好であり、実用上問題ないレベル、
C:50万枚以前にトナーすり抜けにより、出力画像上にスジ状の軽微な画像不良が発生したが、実用上問題ないレベル、
D:50万枚以前にトナーすり抜けにより、出力画像上にスジ状の明らかな画像不良の発生が認められる(実用上問題あり)。
Figure 0006451294
表4に示されるように、実施例の電子写真感光体1〜19は、耐摩耗性及び耐傷性に優れ、クリーニング性も実用上問題ないレベルであった。一方、比較例の電子写真感光体20〜22は耐摩耗性及び耐傷性に劣るものであり、電子写真感光体23について耐摩耗性は問題ないレベルであったものの、クリーニング性が実用上問題あるレベルまで低下した。
以上のように本発明の実施の形態および実施例について説明を行なったが、上述の各実施の形態および実施例の構成を適宜組み合わせることも当初から予定している。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 画像形成装置、10 画像プロセス部、11 電子写真感光体、12 帯電器、13 露光部、14 現像部、15 1次転写ローラ、16 クリーナ、20 転写部、21 中間転写体、22 2次転写ローラ、23 濃度検出センサ、24 駆動ローラ、25 従動ローラ、26 クリーニングブレード、30 給紙部、31 搬送路、32 排紙ローラ、33 排紙トレイ、35 操作パネル、40 定着部、45 制御部、111 導電性支持体、112 感光層、113 中間層、114 電荷発生層、115 電荷輸送層、116 保護層。

Claims (4)

  1. 導電性支持体上に感光層及び保護層をこの順に積層した電子写真感光体であって、
    前記保護層が下記一般式(1)で表される含フッ素多官能モノマーを反応させて得られる樹脂成分を含有する、電子写真感光体。
    Rf−(L(X) ・・・(1)
    (一般式(1)中、Rfは直鎖状、分岐状または環状のn価のフッ化炭化水素基を表し、Lは(−OH C) CH−O−CO−、(−OH C) C−O−CO−、(−OH C)(−O)CHCH −、(−OH C)(−O)CHCH O−、または−O−である連結基を表し、Xはアクリロイル基またはメタクリロイル基を表し、nは2または3を表し、mは1〜3の整数を表し、かつXの総数は3以上である。)
  2. 前記含フッ素多官能モノマーのフッ素含有率が分子量の26.0%以上40.0%以下である、請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記保護層がさらにフッ素系樹脂粒子を含有する、請求項1または2に記載の電子写真感光体。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体を備えた、画像形成装置。
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