JP6450667B2 - 偏光板保護フィルム、偏光板、液晶表示装置、及び偏光板保護フィルムの製造方法 - Google Patents

偏光板保護フィルム、偏光板、液晶表示装置、及び偏光板保護フィルムの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、偏光板に用いられる保護フィルムに関し、特に、フィルムの劣化防止と偏光子耐久性の向上を実現することができる偏光板保護フィルムに関する。本発明は更に、上記偏光板保護フィルムの製造方法、及び上記光学フィルムを有する偏光板、並びに液晶表示装置に関する。
一般的に、偏光板は偏光子と偏光板保護フィルムを含んでなり、偏光板保護フィルムとしては、(メタ)アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタラート(PET)、セルロースアシレート等を材料としたエステル結合を有するポリマーフィルムやポリアミド、ポリアラミド等を材料としたアミド結合を有するポリマーフィルムが用いられている。これらのポリマーフィルムは特に高温高湿環境下では加水分解して、フィルムの光学特性や機械強度が変化し、性能が劣化することが知られている。
非特許文献1には、セルロースアセテートが加水分解して、酢酸がフィルム中で発生することにより、自己触媒作用でさらに加水分解が促進されることが記載されている。
特許文献1には、セルロースアセテートの加水分解を防止し、セルロースアセテートフィルムの劣化を防止する方法としては、共役酸のpKa(酸解離定数の負の対数)が4以上のアミン化合物を添加する方法が開示されている。
また、偏光板の偏光子としては、ヨウ素により染色されたポリビニルアルコール(PVA)が用いられることが多いが、特に高温高湿環境下では偏光度が低下することが知られている。
特開平5−194789号公報
JM Reilly,「IPI Storage Guide for Acetate Film」,Image Permanence Institute,(米国),1993年
しかしながら、上記特許文献1に記載された方法に基づき、塩基性物質であるアミン化合物を偏光板保護フィルムに添加すると、加水分解で発生した酸を中和することで、酸の自己触媒作用を抑制し、偏光板保護フィルムの光学特性などの劣化を防止することはできるが、偏光板の偏光度が顕著に低下してしまうという問題点が発生する。この理由としては、偏光子に含有されるポリビニルアルコールは、ホウ酸などの酸性物質で架橋されているため、偏光板保護フィルム中の塩基性物質によりホウ酸などが中和されて消費され、ポリビニルアルコールからヨウ素が拡散しやすくなるためであると推定される。
このように、偏光板保護フィルム中に酸が発生すると、加水分解により偏光板保護フィルムの光学特性及び機械強度が劣化し、これを防止するために、偏光板保護フィルム中に塩基性物質を存在させると、偏光板の偏光度が低下してしまう。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、高温高湿環境下であっても加水分解による性能の劣化が発生しにくく、かつ偏光子と貼り合わせて偏光板を作製した場合に、偏光度の低下を抑制できる偏光板保護フィルム、上記偏光板保護フィルムを含む偏光板及び液晶表示装置、並びに上記偏光板保護フィルムの製造方法の提供を目的とするものである。
本発明者らは、鋭意検討の結果、酸の作用により塩基を発生する化合物を用いることで、高温高湿環境下でも偏光板保護フィルム中のポリマーの加水分解を抑制し、かつ偏光板の偏光度の低下を抑制できることと見出した。
すなわち、下記構成により上記課題を解決できる。
<1>
エステル結合及びアミド結合の少なくとも一方を有するポリマーと、酸の作用により塩基を発生する化合物とを含有する偏光板保護フィルムであって、
上記酸の作用により塩基を発生する化合物は、オキシム化合物、ヒドラゾン化合物、及び下記一般式(1)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種である、偏光板保護フィルム。
Figure 0006450667

一般式(1)中、R 及びR はそれぞれ独立にアルキル基を表し、R とR とが結合して環を形成している。R はアルキル基又はアリール基を表す。
<2>
上記ポリマーは、(メタ)アクリル樹脂及びセルロースアシレートから選ばれる少なくとも一種である、<1>に記載の偏光板保護フィルム。
<3>
上記ポリマーはセルロースアシレートである、<1>又は<2>に記載の偏光板保護フィルム。
<4>
上記セルロースアシレートのアシル置換度が1.8〜3.0である、<3>に記載の偏光板保護フィルム。
<5>
上記酸の作用により塩基を発生する化合物は、上記一般式(1)で表される化合物、下記一般式(2)で表される化合物、及び下記一般式(3)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種である、<1>〜<4>のいずれか一項に記載の偏光板保護フィルム。
Figure 0006450667

一般式(2)中、R 及びR はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表し、R は水素原子、アルキル基、アリール基、アシル基、又は下記一般式(N1)で表される基を表す。但し、R 及びR の少なくとも一方は、アルキル基又はアリール基を表す。R とR とが結合して環を形成していてもよい。
Figure 0006450667

一般式(N1)中、R N1 及びR N2 は各々独立に、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表す。*は酸素原子に結合する結合手を表す。R N1 とR N2 とが結合して環を形成していても良い。
Figure 0006450667

一般式(3)中、R 〜R 10 はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表す。但し、R 及びR の少なくとも一方はアルキル基又はアリール基を表し、R 及びR 10 の少なくとも一方はアルキル基又はアリール基を表す。R とR とが結合して環を形成していてもよい。R とR 10 とが結合して環を形成していてもよい。
<6>
更に、下記一般式(4)で表される化合物を含有する<1>〜<5>のいずれか一項に記載の偏光板保護フィルム。
Figure 0006450667

一般式(4)中、X及びYはそれぞれ独立に、−N−又は−CH−を表す。Q 、Q 及びQ はそれぞれ独立に、単結合又は2価の連結基を表す。R 11 、R 12 及びR 13 はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、シアノ基、ハロゲン原子又は複素環基を表す。
<7>
温度25℃、相対湿度60%における、波長550nmの面内方向のレターデーション値が−20nm以上120nm以下であり、波長550nmの厚さ方向のレターデーション値が−70nm以上300nm以下である、<1>〜<6>のいずれか一項に記載の偏光板保護フィルム。
<8>
温度25℃、相対湿度60%における、波長550nmの面内方向のレターデーション値が20nm以上80nm以下であり、波長550nmの厚さ方向のレターデーション値が80nm以上300nm以下である、<1>〜<7>のいずれか一項に記載の偏光板保護フィルム。
<9>
<1>〜<8>のいずれか一項に記載の偏光板保護フィルムと、偏光子とを含む偏光板。
<10>
液晶セルと、<9>に記載の偏光板とを有する液晶表示装置。
<11>
表示方式がVA方式又はIPS方式である<10>に記載の液晶表示装置。
<12>
エステル結合及びアミド結合の少なくとも一方を有するポリマーと、酸の作用により塩基を発生する化合物とを含有する組成物を用いて偏光板保護フィルムを製造する、偏光板保護フィルムの製造方法であって、
上記酸の作用により塩基を発生する化合物は、オキシム化合物、ヒドラゾン化合物、及び下記一般式(1)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種である、偏光板保護フィルムの製造方法。
Figure 0006450667

一般式(1)中、R 及びR はそれぞれ独立にアルキル基を表し、R とR とが結合して環を形成している。R はアルキル基又はアリール基を表す。
<13>
コア層とスキン層を有する偏光板保護フィルムの製造方法であって、
セルロースアシレートを含有するコア層形成用ドープと、セルロースアシレートを含有するスキン層形成用ドープとを共流延する工程を有し、
上記コア層形成用ドープ及び上記スキン層形成用ドープのいずれか少なくとも一方に、酸の作用により塩基を発生する化合物を含有する、偏光板保護フィルムの製造方法であって、
上記酸の作用により塩基を発生する化合物は、オキシム化合物、ヒドラゾン化合物、及び下記一般式(1)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種である、偏光板保護フィルムの製造方法。
Figure 0006450667

一般式(1)中、R 及びR はそれぞれ独立にアルキル基を表し、R とR とが結合して環を形成している。R はアルキル基又はアリール基を表す。
なお、本発明は、上記<1>〜<13>に係る発明であるが、以下、その他についても参考のため記載した。
[1]
エステル結合及びアミド結合の少なくとも一方を有するポリマーと、酸の作用により塩基を発生する化合物とを含有する偏光板保護フィルム。
[2]
上記ポリマーは、(メタ)アクリル樹脂及びセルロースアシレートから選ばれる少なくとも一種である、[1]に記載の偏光板保護フィルム。
[3]
上記ポリマーはセルロースアシレートである、[1]又は[2]に記載の偏光板保護フィルム。
[4]
上記セルロースアシレートのアシル置換度が1.8〜3.0である、[3]に記載の偏光板保護フィルム。
[5]
上記酸の作用により塩基を発生する化合物は、オキシム化合物、ヒドラゾン化合物、アルキルオキシカルボニル保護アミン、及びアリールオキシカルボニル保護アミンから選ばれる少なくとも一種である、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の偏光板保護フィルム。
[6]
上記酸の作用により塩基を発生する化合物は、下記一般式(1)で表される化合物、下記一般式(2)で表される化合物、及び下記一般式(3)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種である、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の偏光板保護フィルム。
Figure 0006450667
一般式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表し、Rはアルキル基又はアリール基を表す。但し、R及びRの少なくとも一方は、アルキル基又はアリール基を表す。RとRとが結合して環を形成していてもよい。
Figure 0006450667
一般式(2)中、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表し、Rは水素原子、アルキル基、アリール基、アシル基、又は下記一般式(N1)で表される基を表す。但し、R及びRの少なくとも一方は、アルキル基又はアリール基を表す。RとRとが結合して環を形成していてもよい。
Figure 0006450667
一般式(N1)中、RN1及びRN2は各々独立に、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表す。*は酸素原子に結合する結合手を表す。RN1とRN2とが結合して環を形成していても良い。
Figure 0006450667
一般式(3)中、R〜R10はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表す。但し、R及びRの少なくとも一方はアルキル基又はアリール基を表し、R及びR10の少なくとも一方はアルキル基又はアリール基を表す。RとRとが結合して環を形成していてもよい。RとR10とが結合して環を形成していてもよい。
[7]
更に、下記一般式(4)で表される化合物を含有する[1]〜[6]のいずれか一項に記載の偏光板保護フィルム。
Figure 0006450667
一般式(4)中、X及びYはそれぞれ独立に、−N−又は−CH−を表す。Q、Q及びQはそれぞれ独立に、単結合又は2価の連結基を表す。R11、R12及びR13はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、シアノ基、ハロゲン原子又は複素環基を表す。
[8]
温度25℃、相対湿度60%における、波長550nmの面内方向のレターデーション値が−20nm以上120nm以下であり、波長550nmの厚さ方向のレターデーション値が−70nm以上300nm以下である、[1]〜[7]のいずれか一項に記載の偏光板保護フィルム。
[9]
温度25℃、相対湿度60%における、波長550nmの面内方向のレターデーション値が20nm以上80nm以下であり、波長550nmの厚さ方向のレターデーション値が80nm以上300nm以下である、[1]〜[8]のいずれか一項に記載の偏光板保護フィルム。
[10]
[1]〜[9]のいずれか一項に記載の偏光板保護フィルムと、偏光子とを含む偏光板。
[11]
液晶セルと、[10]に記載の偏光板とを有する液晶表示装置。
[12]
表示方式がVA方式又はIPS方式である[11]に記載の液晶表示装置。
[13]
エステル結合及びアミド結合の少なくとも一方を有するポリマーと、酸の作用により塩基を発生する化合物とを含有する組成物を用いて偏光板保護フィルムを製造する、偏光板保護フィルムの製造方法。
[14]
コア層とスキン層を有する偏光板保護フィルムの製造方法であって、
セルロースアシレートを含有するコア層形成用ドープと、セルロースアシレートを含有するスキン層形成用ドープとを共流延する工程を有し、
上記コア層形成用ドープ及び上記スキン層形成用ドープのいずれか少なくとも一方に、酸の作用により塩基を発生する化合物を含有する、偏光板保護フィルムの製造方法。
本発明によれば、高温高湿環境下であっても加水分解による性能の劣化が発生しにくく、かつ偏光子と貼り合わせて偏光板を作製した場合に、偏光度の低下を抑制できる偏光板保護フィルム、上記偏光板保護フィルムを含む偏光板及び液晶表示装置、並びに上記偏光板保護フィルムの製造方法を提供することができる。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。「(メタ)アクリレート」はアクリレート及びメタクリレートの少なくとも一方を表し、「(メタ)アクリル」はアクリル及びメタクリルの少なくとも一種を表し、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル及びメタクリロイルの少なくとも一種を表す。
[偏光板保護フィルム]
本発明の偏光板保護フィルムは、エステル結合及びアミド結合の少なくとも一方を有するポリマーと、酸の作用により塩基を発生する化合物とを含有する偏光板保護フィルムである。
〔エステル結合及びアミド結合の少なくとも一方を有するポリマー〕
エステル結合及びアミド結合の少なくとも一方を有するポリマーとしては、(メタ)アクリル樹脂、セルロースエステル、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネートなどが挙げられ、その中でも、(メタ)アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタラート、及びセルロースアシレートから選ばれる少なくとも一種であることが好ましく、セルロースアシレートであることがより好ましい。
<セルロースアシレート>
セルロースアシレートは、セルロースとカルボン酸のエステルであり、カルボン酸としては、炭素原子数が2〜22の脂肪酸が好ましく、炭素原子数が2〜4の低級脂肪酸であるセルロースアシレートが更に好ましく、炭素原子数が2のセルロースアセテートが最も好ましい。
セルロースアシレート原料のセルロースとしては、綿花リンタや木材パルプ(広葉樹パルプ、針葉樹パルプ)などがあり、何れの原料セルロースから得られるセルロースアシレートでも使用でき、場合により混合して使用してもよい。これらの原料セルロースについての詳細な記載は、例えば「プラスチック材料講座(17)繊維素系樹脂」(丸澤、宇田著、日刊工業新聞社、1970年発行)や発明協会公開技報2001−1745(7頁〜8頁)に記載のセルロースを用いることができ、本発明のセルロースアシレートフィルムに対しては特に限定されるものではない。
セルロースアシレートは、セルロースの水酸基にアシル基が置換したものであり、アシル基の炭素数は2〜22が好ましい。炭素数2〜22のアシル基としては、脂肪族基でもアリール基でもよく特に限定されず、単一でも2種類以上の混合物でもよい。それらは、例えばセルロースのアルキルカルボニルエステル、アルケニルカルボニルエステル、芳香族カルボニルエステル、又は芳香族アルキルカルボニルエステルなどであり、それぞれさらに置換された基を有していてもよい。これらの好ましいアシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ブタノイル基、へプタノイル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、デカノイル基、ドデカノイル基、トリデカノイル基、テトラデカノイル基、ヘキサデカノイル基、オクタデカノイル基、i−ブタノイル基、t−ブタノイル基、シクロヘキサンカルボニル基、オレオイル基、ベンゾイル基、ナフチルカルボニル基、シンナモイル基などを挙げることができる。これらの中でも、アセチル基、プロピオニル基、ブタノイル基、ドデカノイル基、オクタデカノイル基、t−ブタノイル基、オレオイル基、ベンゾイル基、ナフチルカルボニル基、シンナモイル基などが好ましく、アセチル基、プロピオニル基、ブタノイル基がより好ましい。更に好ましい基はアセチル基、プロピオニルで基あり、最も好ましい基はアセチル基である。
セルロースアシレートの重合度は、粘度平均重合度で180〜700であることが好ましく、セルロースアセテートにおいては、180〜550がより好ましく、180〜400が更に好ましく、180〜350が特に好ましい。粘度平均重合度は、宇田らの極限粘度法{宇田和夫、斉藤秀夫、「繊維学会誌」、第18巻第1号、105〜120頁(1962年)}により測定できる。この方法は特開平9−95538号公報にも詳細に記載されている。
セルロースアシレートの分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(東ソー社製GPC−8020(商品名))を用い、N-メチルピロリドンを溶剤として評価され、その多分散性指数Mw/Mn(Mwは質量平均分子量、Mnは数平均分子量)が小さく、分子量分布が狭いことが好ましい。具体的なMw/Mnの値としては、1.0〜4.0であることが好ましく、2.0〜4.0であることがさらに好ましく、2.3〜3.4であることが最も好ましい。
(セルロースアシレートのアシル置換度)
セルロースアシレートはセルロースの水酸基がアシル化されたものであり、セルロースの水酸基へのアシル基の置換度の測定については、セルロースの水酸基に置換する酢酸及び/又は炭素数3〜22の脂肪酸の結合度を測定し、計算によって置換度を得ることができる。測定方法としては、ASTM D−817−91に準じて実施することができる。
本発明の偏光板保護フィルムに含有されるポリマーがセルロースアシレートであるとき、セルロースアシレートの平均アシル置換度は1.8〜3.0であることが好ましく、2.0〜2.9であることがより好ましく、2.3〜2.9であることが更に好ましい。
<(メタ)アクリル樹脂>
「(メタ)アクリル系樹脂」は、「アクリル系樹脂」、「メタクリル系樹脂」のいずれでもよく、「アクリル系樹脂」と「メタクリル系樹脂」の共重合体であってもよく、さらに他の構造単位を含んでいてもよい。
(メタ)アクリル系樹脂としては、メチルメタクリレートに由来する構造単位を含むことが好ましく、メチルメタクリレート以外のアルキル(メタ)アクリレートに由来する構造単位を含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。
メチルメタクリレート以外のアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジルなどのアクリル酸エステル(好ましくはアルキル基の炭素数が1〜18のアルキルアクリレート);メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジルなどのメタクリル酸エステル(好ましくはアルキル基の炭素数が2〜18のアルキルメタクリレート);などが挙げられ、これらは1種のみ用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(メタ)アクリル系樹脂には、上記した以外の構成単位も含んでいてもよい。そのような構成単位としては、アクリル酸、メタクリル酸等のα,β−不飽和酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和基含有二価カルボン酸、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のα,β−不飽和ニトリル、無水マレイン酸、マレイミド、N−置換マレイミド、グルタル酸無水物等が挙げられる。これらの構成単位は、1種類単独で(メタ)アクリル系樹脂に導入されていてもよいし、2種類以上が組み合わされて(メタ)アクリル系樹脂に導入されていてもよい。
(メタ)アクリル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、15万〜200万であることが好ましく、30万〜200万であることがより好ましく、30万〜50万であることが更に好ましい。(メタ)アクリル系樹脂の重量平均分子量は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定される重量平均分子量である。
15万以上であれば、耐熱性及び機械特性に優れ、200万以下であれば、金属支持体からの剥離性および有機溶媒の乾燥性に優れる。30万以上であれば、さらに耐熱性及び機械特性に優れ、50万以下であれば、さらに金属支持体からの剥離性および有機溶媒の乾燥性に優れる。
(メタ)アクリル系樹脂の重量平均分子量は、GPCにより測定することができる。測定条件は以下のとおりである。
溶媒: メチレンクロライド
カラム: Shodex K806、K805、K803G(昭和電工(株)製を3本接続して使用した)
カラム温度:25℃
試料濃度: 0.1質量%
検出器: RI Model 504(GLサイエンス社製)
ポンプ: L6000(日立製作所(株)製)
流量: 1.0ml/min
校正曲線: 標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=500〜2800000の範囲内の13サンプルによる校正曲線を使用した。13サンプルは、ほぼ等間隔に用いることが好ましい。
本発明の偏光板保護フィルム中におけるエステル結合及びアミド結合の少なくとも一方を有するポリマーの含有量は、偏光板保護フィルムの全質量に対して、50質量%以上100質量%未満であることが好ましく、65質量%以上100質量%未満であることがより好ましく、80質量%以上100質量%未満であることがさらに好ましい。
〔酸の作用により塩基を発生する化合物〕
本発明の偏光板保護フィルムに含有される酸の作用により塩基を発生する化合物(「塩基発生剤」ともいう)は、それ自体は塩基性を有さないが、ごく少量の酸存在下で塩基発生剤の分解が促進されて、塩基を発生する化合物のことである。
上記塩基発生剤により本発明の効果が得られる機構について、以下のように推定される。本発明の偏光板保護フィルムには、エステル結合及びアミド結合の少なくとも一方を有するポリマーが含有されており、高温高湿環境下で上記エステル結合及び/又はアミド結合が加水分解してカルボン酸が発生する。一方、本発明の偏光板保護フィルムに含有されている塩基発生剤は、上記カルボン酸により分解が促進され、微量な塩基を放出する。その結果、塩基がカルボン酸を中和するため、偏光板保護フィルムの性能の劣化を抑制することができると考えられる。また、塩基発生剤はそれ自体が塩基性物質としては振舞わないため、偏光板の偏光度の低下を抑制できると考えられる。
塩基発生剤としては、特に限定されないが、オキシム化合物、ヒドラゾン化合物、アルキルオキシカルボニル化合物及びアリールオキシカルボニル化合物から選ばれる少なくとも一種であることが好ましく、下記一般式(1)で表される化合物、下記一般式(2)で表される化合物、及び下記一般式(3)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種であることがより好ましい。
Figure 0006450667
一般式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表し、Rはアルキル基又はアリール基を表す。但し、R及びRの少なくとも一方は、アルキル基又はアリール基を表す。RとRとが結合して環を形成していてもよい。
Figure 0006450667
一般式(2)中、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表し、Rは水素原子、アルキル基、アリール基、アシル基、又は下記一般式(N1)で表される基を表す。但し、R及びRの少なくとも一方は、アルキル基又はアリール基を表す。RとRとが結合して環を形成していてもよい。
Figure 0006450667
一般式(N1)中、RN1及びRN2は各々独立に、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表す。*は酸素原子に結合する結合手を表す。RN1とRN2とが結合して環を形成していても良い。
Figure 0006450667
一般式(3)中、R〜R10はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表す。但し、R及びRの少なくとも一方はアルキル基又はアリール基を表し、R及びR10の少なくとも一方はアルキル基又はアリール基を表す。RとRとが結合して環を形成していてもよい。RとR10とが結合して環を形成していてもよい。
一般式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表し、水素原子又はアルキル基を表すことが好ましい。
及びRがアルキル基を表す場合、炭素数2〜20のアルキル基が好ましく、炭素数2〜15のアルキル基がより好ましい。
及びRがアリール基を表す場合、炭素数5〜20のアリール基が好ましく、炭素数5〜15のアリール基がより好ましい。
とRとが結合して環を形成していてもよく、形成される環としては、炭素数5〜7の環が好ましく、たとえばピペリジン環が挙げられる。
一般式(1)中、Rはアルキル基又はアリール基を表し、好ましい例はR及びRと同様である。
一般式(2)中、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表し、好ましい例はR及びRと同様である。
とRとが結合して環を形成していてもよく、形成される環としては、炭素数5〜7の環が好ましく、たとえばシクロヘキサン環やベンゼン環が挙げられる。
一般式(2)中、Rは水素原子、アルキル基、アリール基、アシル基、又は一般式(N1)で表される基を表す。
がアルキル基又はアリール基を表す場合のアルキル基又はアリール基の好ましい例はR及びRと同様である。
がアシル基を表す場合の好ましい例は上記アルキル基又はアリール基の好ましい例にカルボニル基が結合した基である。
が置換基を有するアミド基を表す場合、炭素数2〜30が好ましく、2〜20がより好ましい。
一般式(N1)中、RN1及びRN2は各々独立に、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表す。RN1及びRN2がアルキル基を表す場合、炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、炭素数1〜15のアルキル基がより好ましい。RN1及びRN2がアリール基を表す場合、炭素数5〜20のアリール基が好ましく、炭素数5〜15のアリール基がより好ましい。 RN1とRN2とが結合して環を形成していてもよく、形成される環としては、炭素数5〜7の環が好ましく、たとえばピペリジン環が挙げられる。
一般式(3)中、R〜R10はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表し、好ましい例はR及びRと同様である。RとRとが結合して環を形成していてもよく、また、RとR10とが結合して環を形成していてもよく、環としてはRとRとが結合して環を形成する場合の環と同様である。
一般式(1)〜(3)中のR〜R10、及びこれらが環を形成する場合の環は、置換基を有していてもよい。置換基の具体例としては、アルキル基、アリール基、水酸基、アシル基、アルキルエーテル基、アミノカルボニル基、イミノ基(−N=CR2122で表される基であり、R21及びR22は各々独立にアルキル基又はアリール基を表す。)、及びこれらの基を2種以上組み合わせた基が挙げられる。
塩基発生剤の分子量は、揮散抑制に優れ、透明性の高いフィルムを得る観点から、100〜2000がより好ましく、200〜1200が更に好ましく、300〜800が好ましい。
塩基発生剤が塩基を徐放していない状態でフィルム中に含まれるためには、外光によりエネルギーを吸収して、塩基が発生するのを抑制することが好ましく、具体的には、塩基発生剤をジクロロメタンなどの良溶剤で溶解させたときに、吸収の極大値が300nm未満であることが好ましく、280nm未満であることがより好ましい。吸収の極大値が300nm未満であると、外光により塩基発生反応が進行しにくく、偏光板保護フィルム中の塩基発生剤の残存量の低下を抑制できる。
塩基発生剤が発生する塩基の共役酸pKaは、偏光板の偏光度の低下の抑制の観点から、4未満であることが好ましく、3未満であることがより好ましい、2未満であることがさらに好ましい。pKaは公知の方法で測定でき、例えば、滴定法によって、室温下でTHF(テトラヒドロフラン)/水=1/1(質量比)の混合溶媒を用いて測定することができる。
本発明の偏光板保護フィルム中における塩基発生剤の含有量は、エステル結合及びアミド結合の少なくとも一方を有するポリマー100質量部に対して、0.01質量部以上、2質量部未満であることが好ましく、0.05質量部以上1質量部未満であることがより好ましく、0.05質量部以上0.5質量部未満であることがさらに好ましい
〔一般式(4)で表される化合物〕
本発明の偏光板保護フィルムは、更に、下記一般式(4)で表される化合物を含有することが好ましい。一般式(4)で表される化合物を含有することで、更に耐湿性を改良することができる。
Figure 0006450667
一般式(4)中、X及びYはそれぞれ独立に、−N−又は−CH−を表す。Q、Q及びQはそれぞれ独立に、単結合又は2価の連結基を表す。R11、R12及びR13はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、シアノ基、ハロゲン原子又は複素環基を表す。
、QおよびQが2価の連結基を表す場合、2価の連結基の具体例としては、−CH−、−CO−、−C(=O)O−*、−O−、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。*は、R11、R12若しくはR13との結合位置、又はR11側、R12側若しくはR13側の結合位置を示す。
11、R12およびR13がそれぞれアルキル基である場合、炭素原子数1〜20であることが好ましく、炭素原子数1〜8であることがより好ましく、炭素原子数1〜4であることが特に好ましい。なお、R11、R12およびR13がそれぞれアルキル基である場合、1つ又は隣接しない2以上の炭素原子は、酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子(−NH−又は−N(R)−(Rは炭素原子数1〜8のアルキル基)を含む)から選択されるヘテロ原子に置き換えられていてもよい。例えば、R11、R12およびR13はそれぞれ、アルキレン(例えば、エチレン、プロピレン)オキシ基であってもよい。
11、R12およびR13がそれぞれアルケニル基である場合、炭素原子数2〜20であることが好ましく、炭素原子数2〜8であることがより好ましく、炭素原子数2〜4であることが特に好ましい。
11、R12およびR13がそれぞれアルキニル基である場合、炭素原子数2〜20であることが好ましく、炭素原子数2〜8であることがより好ましく、炭素原子数2〜4であることが特に好ましい。
11、R12およびR13がそれぞれアリール基である場合、炭素原子数6〜24であることが好ましく、炭素原子数6〜18であることがより好ましく、炭素原子数6〜10であることが湿度依存性改良の観点から特に好ましい。具体的にはフェニル基、1−ナフチル基又は2−ナフチル基が好ましく、フェニル基が特に好ましい。
11、R12およびR13がそれぞれハロゲン原子である場合、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子であることが好ましい。
11、R12およびR13がそれぞれ複素環基である場合、炭素原子数4〜20であることが好ましく、炭素原子数4〜10であることがより好ましく、炭素原子数4〜6であることが湿度依存性改良の観点から特に好ましい。具体的には、ピロリル基、ピロリジノ基、ピラゾリル基、ピラゾリジノ基、イミダゾリル基、ピペラジノ基、モルホリノ基を挙げることができる。
11、R12およびR13はそれぞれ連結して環を形成してもよい。形成される環は、炭化水素環であっても、複素環であってもよい。5員環又は6員環であるのが好ましい。
11、R12およびR13はそれぞれ、可能であれば、さらに1以上の置換基を有していてもよいし、有していなくてもよい。R11、R12およびR13がそれぞれ有していてもよい置換基の例としては、以下の置換基群Tが含まれる。
置換基群T:
アルキル基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜12、特に好ましくは1〜8のものであり、例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル、シクロヘキシル基などが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素原子数2〜20、より好ましくは2〜12、特に好ましくは2〜8であり、例えばビニル基、アリル基、2−ブテニル基、3−ペンテニル基などが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素原子数2〜20、より好ましくは2〜12、特に好ましくは2〜8であり、例えばプロパルギル基、3−ペンチニル基などが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素原子数6〜30、より好ましくは6〜20、特に好ましくは6〜12であり、例えばフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。)、アミノ基(好ましくは炭素原子数0〜20、より好ましくは0〜10、特に好ましくは0〜6であり、例えばアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基などが挙げられる。)、アルコキシ基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜12、特に好ましくは1〜8であり、例えばメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素原子数6〜20、より好ましくは6〜16、特に好ましくは6〜12であり、例えばフェニルオキシ基、2−ナフチルオキシ基などが挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばアセチル基、ベンゾイル基、ホルミル基、ピバロイル基などが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素原子数2〜20、より好ましくは2〜16、特に好ましくは2〜12であり、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素原子数7〜20、より好ましくは7〜16、特に好ましくは7〜10であり、例えばフェニルオキシカルボニル基などが挙げられる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素原子数2〜20、より好ましくは2〜16、特に好ましくは2〜10であり、例えばアセトキシ基、ベンゾイルオキシ基などが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素原子数2〜20、より好ましくは2〜16、特に好ましくは2〜10であり、例えばアセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基などが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素原子数2〜20、より好ましくは2〜16、特に好ましくは2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノ基などが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素原子数7〜20、より好ましくは7〜16、特に好ましくは7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノ基などが挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基などが挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは炭素原子数0〜20、より好ましくは0〜16、特に好ましくは0〜12であり、例えばスルファモイル基、メチルスルファモイル基、ジメチルスルファモイル基、フェニルスルファモイル基などが挙げられる。)、カルバモイル基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばカルバモイル基、メチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基などが挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばメチルチオ基、エチルチオ基などが挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素原子数6〜20、より好ましくは6〜16、特に好ましくは6〜12であり、例えばフェニルチオ基などが挙げられる。)、スルホニル基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばメシル基、トシル基などが挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばメタンスルフィニル基、ベンゼンスルフィニル基などが挙げられる。)、ウレイド基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばウレイド基、メチルウレイド基、フェニルウレイド基などが挙げられる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙げられる。)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(好ましくは炭素原子数1〜30、より好ましくは1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子、具体的には例えばイミダゾリル基、ピリジル基、キノリル基、フリル基、ピペリジル基、モルホリノ基、ベンゾオキサゾリル基、ベンズイミダゾリル基、ベンズチアゾリル基などが挙げられる。)、及びシリル基(好ましくは、炭素原子数3〜40、より好ましくは3〜30、特に好ましくは3〜24であり、例えば、トリメチルシリル基、トリフェニルシリル基などが挙げられる)。
これらの置換基は更に置換されてもよい。また、置換基が2つ以上ある場合は、同じでも異なってもよい。また、可能な場合には互いに連結して環を形成してもよい。
一般式(4)において、Xが−CH−であり、Yが−N−であることが好ましく、またQおよびQが−CO−であることが好ましい。一般式(4)において、Xが−CH−であり、Yが−N−であり、かつQおよびQが−CO−であることがさらに好ましい。
一般式(4)で示される化合物の具体例としては以下の化合物P1〜P18が挙げられる。
Figure 0006450667
一般式(4)で示される化合物は、例えば、WO2012/074050号公報に記載の方法に準じて合成することができる。
本発明の偏光板保護フィルムにおける一般式(4)で示される化合物の含有量は特に限定されないが、好ましくは、偏光板保護フィルム全質量に対し、1質量%以上15質量%以下であり、より好ましくは2質量%以上10質量%以下であり、最も好ましくは2質量%以上9質量%以下である。
(偏光板保護フィルムのレターデーション)
本明細書において、Re(λ)、Rth(λ)は各々、波長λにおける面内方向のレターデーション及び厚さ方向のレターデーションを表す。ReはKOBRA21ADH(王子計測機器(株)製)において波長λnmの光をフィルム法線方向に入射させて測定される。Rthは上記Re、面内の遅相軸(KOBRA21ADHにより判断される)を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して+40°傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて測定したレターデーション値、及び面内の遅相軸を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して−40°傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて測定したレターデーション値の計3つの方向で測定したレターデーション値を基にKOBRA21ADHが算出する。ここで平均屈折率の仮定値はポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学フィルムのカタログの値を使用することができる。平均屈折率の値が既知でないものについてはアッベ屈折計で測定することができる。主な光学フィルムの平均屈折率の値を以下に例示する:セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA21ADHはnx、ny、nzを算出する。この算出されたnx,ny,nzよりNz=(nx−nz)/(nx−ny)が更に算出される。
なお、Re=(nx―ny)×dであり、Rth={(nx+ny)/2−nz}×dである。nxはフィルム面内の遅相軸方向の屈折率であり、nyはフィルム面内の進相軸方向の屈折率であり、nzはフィルムの厚み方向の屈折率であり、dはフィルムの厚さ(nm)である。
本発明の偏光板保護フィルムは、様々な表示方式の液晶表示装置に用いることができるが、特に、VA(Vertical Alignment)方式又はIPS(In Plane Switching)方式の液晶表示装置に用いる場合には、温度を25℃、相対湿度を60%、測定波長を550nmとして計測した面内方向のレターデーション値(Re(550))が−20nm以上120nm以下であり、波長550nmにおける厚さ方向のレターデーション値(Rth(550))が−70nm以上300nm以下であることが好ましい。また、VA方式の液晶表示装置に用いる場合には、温度を25℃、相対湿度を60%、測定波長を550nmとして計測したRe(550)が20nm以上80nm以下であり、Rth(550)が80nm以上300nm以下であることがより好ましい。
Re及びRthが上記範囲を満たすことにより、本発明の偏光板保護フィルムを液晶表示装置に使用した際に、正面から見たときの光漏れ、斜めから見たときの光漏れがいずれも視認しにくくなる効果が得られる。
上述の通り、本発明の偏光板保護フィルムは、光学特性を制御することにより、位相差フィルムとしても用いることができ、VA方式の液晶表示装置用の位相差フィルム、又はIPS方式の液晶表示装置用の位相差フィルムとして用いることが好ましい。
本発明の偏光板保護フィルムの膜厚は20μm以上100μm以下であることが好ましく、25μm以上80μm以下であることがより好ましい。特にVA液晶表示装置に用いられる場合は30μm以上55μm以下であることが更に好ましい。また、IPS液晶表示装置に用いられる場合は20μm以上45μm以下であることが更に好ましい。
また、本発明の偏光板保護フィルムの層構成は特に限定されず、単層でもよいし、たとえばコア層とスキン層からなる複数の層を有していてもよい。
スキン層の厚みは0.3〜5μmであることが好ましく、0.3〜3μmであることがより好ましく、0.3〜2μmであることが更に好ましい。
スキン層の厚みは、FE3000(大塚電子株式会社製)を用いて測定する。
コア層の厚みは、触針式膜厚計で全層の厚みを測定し、スキン層の厚みを差し引いて算出する。コア層の好ましい厚みは上記好ましい全層厚みから好ましいスキン層厚みを差し引いた値と一致する。
また、別途、機能性層を積層してもよく、たとえば位相差層、ハードコート層、防眩層、反射防止層などが挙げられる。
〔添加剤〕
本発明では偏光板保護フィルムの添加剤として、公知の添加剤を用いることができ、具体的には、レターデーション制御剤・調整剤、劣化防止剤、紫外線防止剤、剥離促進剤、可塑剤、赤外線吸収剤、マット剤等を挙げることができる。
[偏光板保護フィルムの製造方法]
本発明の偏光板保護フィルムの製造方法は、特に限定されない。たとえば、エステル結合及びアミド結合の少なくとも一方を有するポリマーと酸の作用により塩基を発生する化合物を含有し、必要により溶剤やその他の添加剤を含有する組成物(溶液の場合はドープともいう)を公知のポリマーフィルムの製膜方法を用いて製膜して製造することができる。
以下、セルロースアシレートを用いた場合の偏光板保護フィルムの製造方法を例として記載する。
(ドープの調製)
本発明の偏光板保護フィルムの製造方法は、ソルベントキャスト法により製造することが好ましい。ソルベントキャスト法では、コア層形成用ドープ及びスキン層形成用ドープを用いて共流延によりフィルムを製造することもできる。
有機溶剤としては、炭素原子数が3〜12のエーテル、炭素原子数が3〜12のケトン、炭素原子数が3〜12のエステル及び炭素原子数が1〜6のハロゲン化炭化水素から選ばれる溶剤を含むことが好ましい。エーテル、ケトン及びエステルは、環状構造を有していてもよい。エーテル、ケトン及びエステルの官能基(すなわち、−O−、−CO−及びCOO−)のいずれかを2つ以上有する化合物も、有機溶剤として用いることができる。有機溶剤は、アルコール性水酸基のような他の官能基を有していてもよい。2種類以上の官能基を有する有機溶剤の場合、その炭素原子数は、いずれかの官能基を有する化合物の規定範囲内であればよい。
炭素原子数が3〜12のエーテル類の例には、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、アニソール及びフェネトールが含まれる。
炭素原子数が3〜12のケトン類の例には、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン及びメチルシクロヘキサノンが含まれる。
炭素原子数が3〜12のエステル類の例には、エチルホルメート、プロピルホルメート、ペンチルホルメート、メチルアセテート、エチルアセテート及びペンチルアセテートが含まれる。
2種類以上の官能基を有する有機溶剤の例には、2−エトキシエチルアセテート、2−メトキシエタノール及び2−ブトキシエタノールが含まれる。
ハロゲン化炭化水素の炭素原子数は、1又は2であることが好ましく、1であることが最も好ましい。ハロゲン化炭化水素のハロゲンは、塩素であることが好ましい。ハロゲン化炭化水素の水素原子が、ハロゲンに置換されている割合は、25〜75モル%であることが好ましく、30〜70モル%であることがより好ましく、35〜65モル%であることがさらに好ましく、40〜60モル%であることが最も好ましい。メチレンクロリドが、代表的なハロゲン化炭化水素である。
ドープの調製は、通常のソルベントキャスト法におけるドープの調製方法及び装置を用いて実施することができる。
ドープは、常温(0〜40℃)でポリマーと有機溶剤とを攪拌することにより調製することができる。高濃度のドープは、加圧及び加熱条件下で攪拌してもよい。具体的には、ポリマーと有機溶剤とを加圧容器に入れて密閉し、加圧下で溶剤の常温における沸点以上、かつ溶剤が沸騰しない範囲の温度に加熱しながら攪拌する。加熱温度は、通常は40℃以上であり、好ましくは60〜200℃であり、さらに好ましくは80〜110℃である。
各成分は予め粗混合してから容器に入れてもよい。また、順次容器に投入してもよい。容器は攪拌できるように構成されている必要がある。窒素ガス等の不活性気体を注入して容器を加圧することができる。また、加熱による溶剤の蒸気圧の上昇を利用してもよい。あるいは、容器を密閉後、各成分を圧力下で添加してもよい。
加熱する場合、容器の外部より加熱することが好ましい。例えば、ジャケットタイプの加熱装置を用いることができる。また、容器の外部にプレートヒーターを設け、配管して液体を循環させることにより容器全体を加熱することもできる。
容器内部に攪拌翼を設けて、これを用いて攪拌することが好ましい。攪拌翼は、容器の壁付近に達する長さのものが好ましい。攪拌翼の末端には、容器の壁の液膜を更新するため、掻取翼を設けることが好ましい。
容器には、圧力計、温度計等の計器類を設置してもよい。容器内で各成分を溶剤中に溶解する。調製したドープは冷却後容器から取り出すか、あるいは、取り出した後、熱交換器等を用いて冷却する。
(共流延)
共流延法は、ドラム又はバンド上に、各層(2層あるいはそれ以上でもよい)各々の層形成用ドープを別のスリットなどから同時に押出して流延用ギーサからドープを押出して、各層同時に流延し、適当な時期に支持体から剥ぎ取って、乾燥しフィルムを成形する流延法である。また、逐次共流延してもよい。
ドラム又はバンドの表面は、鏡面状態に仕上げておくことが好ましい。ソルベントキャスト法における流延及び乾燥方法については、米国特許2336310号、同2367603号、同2492078号、同2492977号、同2492978号、同2607704号、同2739069号、同2739070号、英国特許640731号、同736892号の各明細書、特公昭45−4554号、同49−5614号、特開昭60−176834号、同60−203430号、同62−115035号の各公報に記載がある。
本発明の偏光板保護フィルムの好ましい態様としては、
コア層とスキン層を有する偏光板保護フィルムの製造方法であって、
セルロースアシレートを含有するコア層形成用ドープと、セルロースアシレートを含有するスキン層形成用ドープとを共流延する工程を有し、
上記コア層形成用ドープ及び上記スキン層形成用ドープのいずれか少なくとも一方に、酸の作用により塩基を発生する化合物を含有する、偏光板保護フィルムの製造方法である。
コア層形成用ドープの固形分濃度は12〜25質量%が好ましく、15〜25質量%がより好ましい。
スキン層形成用ドープの固形分濃度は12〜25質量%が好ましく、12〜20質量%がより好ましい。
[偏光板]
本発明の偏光板は、本発明の偏光板保護フィルムと、偏光子とを含む。偏光子としては公知の偏光子を用いることができ、典型的にはヨウ素により染色されたポリビニルアルコールフィルムである。
[液晶表示装置]
本発明の液晶表示装置は、液晶セルと、上記本発明の偏光板とを含む。また、液晶セル及びその両側に配置された2枚の偏光板を含む液晶表示装置であって、上記偏光板のうち少なくとも1枚が本発明の偏光板であることがより好ましい。
本発明の偏光板保護フィルム、及び上記偏光板保護フィルムを用いた偏光板は、様々な表示モードの液晶セル、液晶表示装置に用いることができ、例えば、TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、AFLC(Anti−ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)及びHAN(Hybrid Aligned Nematic)のような様々な表示方式が提案されている。
本発明の液晶表示装置は、液晶セルが、VA方式又はIPS方式の液晶セルであることが好ましく、VA方式の液晶セルであることが特に好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
なお、実施例1、9、15は、それぞれ参考例1、9、15と読み替えるものとする。
[実施例1〜17、比較例1〜4のフィルムの作製(VAモードの液晶用位相差フィルムの作製)]
使用したセルロースアシレート1〜5のアシル置換度(Ac置換度)及びプロピオニル置換度(Pr置換度)を下記表2に示す。
Figure 0006450667
[実施例1〜17、比較例1〜4]
<ドープの調製>
下記表4に記載した成分を溶剤とともにミキシングタンクに投入し、撹拌して、各成分を溶解し、コア層形成用ドープ及びスキン層形成用ドープを調製した。
なお、溶剤としては、メチレンクロライド/メタノールを質量比で87/13で混合した溶剤を用い、コア層形成用ドープは固形分濃度が20質量%に、スキン層形成用ドープは固形分濃度が16質量%になるようにそれぞれ調整した。
Figure 0006450667
Figure 0006450667
Figure 0006450667
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Figure 0006450667
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Figure 0006450667
Figure 0006450667
Figure 0006450667
Figure 0006450667
Gen1〜7は、酸の作用により塩基を発生する化合物であり、吸収の極大値は全て280nm以下であった。特に、Gen1〜4、及び6の吸収極大は250nm以下であり、良好な性質を有していた。また、発生する各々の塩基の共役酸のpKaは全て4未満であった。
(マット剤分散液M1の調製)
下記の組成物を分散機に投入し、撹拌して各成分を溶解し、マット剤分散液M1を調製した。
平均粒子サイズ20nmのシリカ粒子 2.0質量部
(AEROSIL(登録商標)R972、日本アエロジル(株)製)
メチレンクロリド 76.1質量部
メタノール 11.4質量部
スキン層形成用ドープ 12.6質量部
(スキン層形成用ドープの調製)
上記にて調製したスキン層形成用ドープに、マット剤分散液M1を以下に示した割合で混合し、流延支持体側スキン層形成用ドープを調製した。
スキン層形成用ドープ 100.0質量部
マット剤分散液M1 7.1質量部
<偏光板保護フィルムの製膜>
(流延)
上記で調製したドープ溶液を表4に記載した組み合わせで用いて、バンド流延機により流延した。この際、流延支持体側から、流延支持体側スキン層形成用ドープ、コア層形成用ドープ、スキン層形成用ドープとなるように共流延した。
ドープ溶液を流延する際は、走行するバンドの上に、流延ダイからドープを共流延した。ここで、各ドープの流延量を調整することにより、コア層を最も厚くし、結果的に延伸後のフィルムの膜厚及びスキン層の層厚が下記表4に示す値となるように同時多層共流延した流延膜を形成させた。
但し、実施例8及び17は共流延せずに、コア層形成用ドープを単独で流延し、表4に示したフィルム全体の膜厚となるように流延膜を形成させた。
次に、この流延膜を流延バンドから剥ぎ取り、湿潤フィルムとした後、渡り部及びテンターで乾燥させてフィルムとした。ドープを剥ぎ取った直後の残留溶媒量は約25質量%であった。フィルムを乾燥室に送り、多数のローラに巻き掛けながら搬送する間に乾燥を十分に促進させた。
(延伸)
流延して得られたフィルムを、クリップで把持し、固定端一軸の条件で横方向に延伸した。延伸温度及び延伸倍率は下記表4に記載の通りとした。
なお、延伸倍率は下記式で求められる。
延伸倍率=(延伸後のフィルム長−延伸前のフィルム長さ)/延伸前のフィルム長さ×100(%)
(湿熱処理)
延伸処理を経た各フィルムに、結露防止処理、湿熱処理(水蒸気接触処理)及び熱処理を順次行った。
結露防止処理では、各フィルムに乾燥空気をあてて、フィルム温度Tf0を120℃に調節した。
湿熱処理(水蒸気接触処理)では、湿潤気体接触室内の湿潤気体の絶対湿度(湿熱処理絶対湿度)が250g/mとなるように、そして、湿潤気体の露点は、各フィルムの温度Tf0よりも10℃以上高い温度となるように調節し、各フィルムの温度(湿熱処理温度)が100℃となる状態を、処理時間(60秒)だけ維持しながら、各フィルムを搬送した。
熱処理では、熱処理室内の気体の絶対湿度(熱処理絶対湿度)を0g/mとし、各フィルムの温度(熱処理温度)を湿熱処理温度と同じ温度に設定して、処理時間(2分)だけ維持した。フィルム表面温度は、テープ型熱電対表面温度センサー(安立計器(株)製STシリーズ)をフィルムに3点貼り付け、それぞれの平均値から求めた。
(巻き取り)
その後、室温まで冷却した後で各フィルムを巻き取り、実施例1〜17及び比較例1〜4の偏光板保護フィルムを得た。
[実施例18]
<実施例18用ドープの調製>
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して、各成分を溶解し、さらに90℃に約10分間加熱した後、平均孔径34μmのろ紙および平均孔径10μmの焼結金属フィルターでろ過した。
セルロースアシレート5 100.0質量部
オリゴマー3 15質量部
Gen3 0.2質量部
メチレンクロライド 451.0質量部
メタノール 39.0質量部
(マット剤分散液2の調製)
実施例18用のドープを含む下記組成物を分散機に投入し、マット剤分散液を調製した。
平均粒子サイズ20nmのシリカ粒子 0.2質量部
(AEROSIL(登録商標)R972、日本アエロジル(株)製)
メチレンクロライド 72.4質量部
メタノール 10.8質量部
実施例18用ドープ 10.3質量部
(製膜用ドープの調製)
実施例18用ドープを100質量部、マット剤分散液2をセルロースアシレートに対してシリカ粒子が0.20質量部となる量を混合し、製膜用ドープを調製した。
<偏光板保護フィルムの製膜>
(流延)
上記製膜用ドープを、バンド流延機を用いて流延し、流延膜を形成した。
(乾燥)
流延膜をバンドから剥離後、クリップでウェブの両端をクリップして搬送するテンター装置を用いてテンター装置内で100℃にて、20分間乾燥した。
その後、さらに乾燥温度120℃で乾燥ゾーン中を搬送し、フィルムを乾燥させた。
なお、ここでいう乾燥温度とは、フィルムの膜面温度のことを意味する。
(巻き取り)
その後、室温まで冷却した後で各フィルムを巻き取り、ロール幅1340mm、ロール長2600mmのロールを作製した。完成した偏光板保護フィルムの膜厚は40μmであった。
[実施例19(位相差フィルムの作製)]
各成分の添加量、延伸条件を下記表4のように変更した以外は、実施例1と同様にして偏光板保護フィルムを作製した。この偏光板保護フィルムの膜厚は40μmであった。実施例19では、この偏光板保護フィルムを支持体として使用し、この支持体上に位相差層を設けて、位相差フィルムを作製した。
<位相差フィルムの作製>
(鹸化処理)
上記で作製した支持体を、2.3mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液(液温55℃)に3分間浸漬した。その後、室温の水洗浴槽中で洗浄し、30℃で0.05mol/Lの硫酸を用いて中和した。再度、室温の水洗浴槽中で洗浄し、さらに100℃の温風で乾燥した。このようにして、支持体の表面の鹸化処理を行った。
(アクリル系樹脂含有層の形成)
アクリル系混合物(下記ACR1:下記ACR2=67:33 質量比)100質量部、光重合開始剤(BASF製イルガキュア(登録商標)127)4質量部、およびMIBK(メチルイソブチルケトン)/酢酸メチル(=30:70質量比)溶剤を混合し、20質量%になるようにアクリル系樹脂含有層形成用組成物を調製した。調製した組成物を、上記支持体表面に#1.6のワイヤーバーコーターで塗布した、60℃で0.5分乾燥後、アクリル系混合物の架橋のために、120W/cmの高圧水銀灯を用いて、30℃30秒間紫外線照射した。形成されたアクリル系樹脂含有層の膜厚は0.5μmであった。
ACR1:日油(株)製ブレンマー(登録商標)GLM(下記構造の化合物)
Figure 0006450667
ACR2:日本化薬(株)製KAYARAD(登録商標)PET30(下記構造の化合物(ペンタエリスリトールトリアクリレート/ペンタエリスリトールテトラアクリレート)の混合物)
Figure 0006450667
(位相差層の形成)
上記で形成したアクリル系樹脂含有層表面に、混合液晶(下記B01:下記B02=90:10 質量比)1.8g、光重合開始剤(BASF製イルガキュア907)0.06g、増感剤(日本化薬(株)製カヤキュアー(登録商標)DETX)0.02g、垂直配向剤(下記S01)10.002gを9.2gのメチルエチルケトン/シクロヘキサノン(=86/14 質量比)に溶解した溶液を、#3.2のワイヤーバーコーターで塗布し塗布層を形成した。こうしてアクリル系樹脂含有層表面に塗布層を形成した支持体を金属の枠に貼り付けて、100℃の恒温槽中で2分間加熱し、棒状液晶化合物を配向(ホメオトロピック配向)させた。次に、50℃に冷却した後に、窒素パージ下酸素濃度約0.1%で160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度190mW/cm、照射量300mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させた。その後、室温まで放冷した。
こうして、支持体(偏光板保護フィルム)上にアクリル系樹脂含有層を介して位相差層を有する位相差フィルムを得た。
Figure 0006450667
Figure 0006450667
Figure 0006450667
[実施例20、比較例5のフィルムの作製(アクリルフィルムの溶液製膜)]
(メタ)アクリル樹脂として、メチルメタアクリレートに由来する繰り返し単位:メチルアクリレートに由来する繰り返し単位がモル比で97:3であり、Mwが30万のポリマーを用いた。
(ドープの調製)
還流設備とパドル式撹拌翼を備えたステンレス製の容器に、良溶媒としてメチレンクロライドを84質量部投入し、そこへ乾燥した上記(メタ)アクリル樹脂を21.95質量部投入して溶解し、さらに、貧溶媒としてn−ブタノールを16質量部投入して撹拌し、(メタ)アクリル樹脂100質量部に対して、1質量部のGen2を添加し、ドープを作製した。ドープ中の(メタ)アクリル樹脂の濃度は18質量%である。
(製膜)
上記作製したドープを、濾過器に通し異物を除去した後、流延ダイに送り、ベルト流延装置を用い、温度22℃、2m幅でステンレスバンド支持体(金属支持体)に均一に流延した(工程1)。
ステンレスバンド支持体上で、残留溶媒量が45%になるまで溶媒を蒸発させ、張力が162N/mとなるように剥離速度を調整しながらステンレスバンド支持体上から剥離した(工程2)。上記残留溶媒は、剥離したウェブから試料を採取し、(ウェブを剥離したときの有機溶媒量の測定)の項に記載の方法により求めた。
剥離した(メタ)アクリル樹脂のウェブを35℃で溶媒を蒸発させながら縦延伸装置で延伸した。1.6m幅にスリットし、その後、テンターで幅方向に1.1倍に延伸しながら、135℃の温度で乾燥させた(工程3)。
テンターで延伸後、テンターで把持しながら130℃で5分間緩和を行った(工程3)後、ウェブをテンターから解放し、始めに120℃の乾燥ゾーン、次に140℃の乾燥ゾーンを多数のローラーで搬送させながら通し乾燥を終了させた(工程4)。ウェブが始めの乾燥ゾーンに入る前のサンプルと次の140℃の乾燥ゾーンから出てきたサンプルを採取し、溶媒量を測定した。乾燥工程前の良溶媒量は4質量%であり、乾燥工程後の良溶媒量は0.1質量%であった。
乾燥後、1.5m幅にスリットし、フィルム両端に幅10mm高さ5μmのナーリング加工を施し、初期張力220N/m、終張力110N/mで内径15.24cmコアに巻取り、膜厚40μmの(メタ)アクリル樹脂フィルムを得た。
ステンレスバンド支持体の回転速度とテンターの運転速度から算出されるMD方向(縦方向)の延伸倍率は1.1倍であった。得られたフィルムの膜厚は40μm、巻長は4000mであった。このフィルムを実施例20の偏光板保護フィルムに用いた。また、ドープの調製においてGen2を添加しなかったこと以外は実施例20と同様にして比較例5の偏光板保護フィルムを得た。
次に、偏光板を作製するために、上記で作製した偏光板保護フィルムとは別の面に使用する保護フィルムを作製した。
<偏光子の視認側に配置される保護フィルムの作製>
(第一スキン層及び第二スキン層用セルロースエステル溶液の調製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、第一スキン層及び第二スキン層用セルロースエステル溶液を調製した。
セルロースアシレート5 100質量部
糖エステル化合物S2 3質量部
糖エステル化合物S3 1質量部
紫外線吸収剤 2.4質量部
シリカ粒子分散液(平均粒径20nm) 0.078質量部
(AEROSIL(登録商標)R972、日本アエロジル(株)製
メチレンクロライド 339質量部
メタノール 74質量部
ブタノール 3質量部
Figure 0006450667
(コア層用セルロースエステル溶液の調製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、コア層用セルロースエステル溶液を調製した。
コア層用セルロースエステル溶液の組成
セルロースエステル(アセチル置換度2.86) 100質量部
上記糖エステル化合物S2 7.7質量部
上記糖エステル化合物S3 2.3質量部
紫外線吸収剤 2.4質量部
メチレンクロライド 266質量部
メタノール 58質量部
ブタノール 2.6質量部
(共流延による製膜)
流延ダイとして、共流延用に調整したフィードブロックを装備して、3層構造のフィルムを成形できるようにした装置を用いた。上記第一スキン層用セルロースエステル溶液、コア層用セルロースエステル溶液、及び第二スキン層用セルロースエステル溶液を流延ダイから−7℃に冷却した直径3mのドラム(鏡面ステンレス支持体)上に共流延し、ドラム上で34℃の乾燥風を270m/分で当てた。このとき、厚さの比が第一スキン層/コア層/第二スキン層=5/53/2となるように各ドープの流量を調整した。
そして、流延部の終点部から50cm手前で、流延して回転してきたセルロースエステルフィルムをドラムから剥ぎ取った後、両端をピンテンターでクリップした。剥離の際、搬送方向(MD方向)に5%の延伸を行った。
ピンテンターで保持されたセルロースエステルウェブを乾燥ゾーンに搬送した。初めの乾燥では45℃の乾燥風を送風し、次に110℃で5分乾燥した。このとき、セルロースエステルウェブを搬送方向に直交する方向(TD方向)に延伸率を10%で延伸しながら搬送した。
ピンテンターからウェブを離脱させたあと、ピンテンターで保持されていた部分を連続的に切り取り、MD方向に210Nのテンションをかけながら145℃で10分乾燥した。さらに、ウェブが所望の幅になるように幅方向端部を連続的に切り取り、ウェブの幅方向両端部に15mmの幅で10μmの高さの凹凸をつけて、膜厚60μmのフィルムを作製し、保護フィルムAとした。
<防眩層用塗布液の作製>
(合成スメクタイトの合成)
10Lのビーカーに水4Lを入れ、3号水ガラス(SiO28%、NaO9%、モル比3.22)860gを溶解し、95質量%硫酸162gを撹拌しながら一度に加えてケイ酸塩溶液を得た。次に水1LにMgCl・6HO一級試薬(純度98%)560gを溶解し、これを上記のケイ酸塩溶液に加えて均質混合溶液を調製した。これを2モル/LのNaOH水溶液3.6L 中に撹拌しながら5分間で滴下した。
得られたケイ素・マグネシウム複合体(コロイド粒子の凝集体となっている均質複合物)よりなる反応沈殿物を、直ちに日本ガイシ(株)製のクロスフロー方式による濾過システム[クロスフロー濾過器(セラミック膜フィルター:孔径2μm、チューブラータイプ、濾過面積400cm)]で濾過及び充分に水洗した後、水200mlとLi(OH)・HO 14.5gとよりなる溶液を加えてスラリー状とした。これをオートクレーブに移し、41kg/cm、250℃で3時間、水熱反応させた。冷却後反応物を取出し、80℃で乾燥し、粉砕して、スメクタイトの1種であるヘクトライトの組成を有し、下記式で示される合成スメクタイトを得た。
Na0.4Mg2.6Li0.4Si10(OH)
(スメクタイト型粘土有機複合体1の合成)
上記で得られた合成スメクタイト20gを、水道水1000mlに分散させた。この分散液に、4級アンモニウム塩であるトリオクチル・メチル・アンモニウムクロライドの80質量%含有品を純水に11.1g(トリオクチル・メチル・アンモニウムクロライドとして2.2ミリモル)溶解した溶液300mlを添加し、撹拌しながら室温(25℃)で2時間反応させた。次いで生成物を固液分離し、洗浄して副成塩類を除去した後、乾燥、粉砕し、スメクタイト型粘土有機複合体1を得た。
〔防眩層用塗布液の調製〕
防眩層用塗布液の組成:
スメクタイト型粘土有機複合体1 1.20質量部
樹脂粒子 8.00質量部
PET−30 90.65質量部
Irg907 3.00質量部
SP−13 0.15質量部
アジスパーPB881 0.30質量部
上記成分をMIBK(メチルイソブチルケトン):MEK(メチルエチルケトン)[=85:15 質量比]の混合溶媒と混合した。孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用塗布液を調製した。塗布液の固形分濃度は35質量%である。なお、塗布液の調製に際して、樹脂粒子及びスメクタイト型粘土有機複合体は分散液の状態で添加したが、上記防眩層用塗布液の組成において、樹脂粒子、及びスメクタイト型粘土有機複合体1はそれぞれ、固形分量として記載した。
(樹脂粒子分散液の調製)
樹脂粒子分散液は、攪拌しているMIBK溶液中に分散液の固形分濃度が30質量%になるまで樹脂粒子を徐々に加え、30分間攪拌して調製した。
樹脂粒子は透光性であり、平均粒径2.5μm及び屈折率1.52となるように、スチレン、メチルメタアクリレートの共重合比を適宜変化させて調製した架橋スチレン−メチルメタアクリレート共重合体粒子を使用した(積水化成品工業(株)製)。
(スメクタイト型粘土有機複合体1の分散液の調製)
スメクタイト型粘土有機複合体1の分散液は、最終的に防眩層用塗布液に使用される全てのMEK中に攪拌しながらスメクタイト型粘土有機複合体1を徐々に加え、30分間攪拌して調製した。
それぞれ使用した化合物を以下に示す。
PET−30:ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物[日本化薬(株)製]
Irg907:アセトフェノン系光重合開始剤[BASF製]
アジスパーPB881:味の素ファインケミカル社製 高分子顔料分散剤
SP−13:以下のフッ素系界面活性剤(60:40(モル比))
Figure 0006450667
Mwは重量平均分子量を示す。
(防眩層の塗設)
保護フィルムAの製膜時に空気界面側であった面に5.5μmの膜厚となるように防眩層を塗設し、保護フィルムBを作製した。
具体的には、特開2006−122889号公報の実施例1記載のスロットダイを用いたダイコート法で、搬送速度30m/分の条件で上記防眩層用塗布液を塗布し、80℃で150秒乾燥の後、更に窒素パージ下酸素濃度約0.1%で160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm、照射量180mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させて防眩層を形成した後、巻き取って防眩層が設けられた保護フィルムBを作製した。
<偏光板の作製>
ロール状ポリビニルアルコールフィルムをヨウ素水溶液中で連続して5倍に延伸し、乾燥し、偏光子を得た。
また、ポリビニルアルコール(クラレ製PVA−117H)3質量%水溶液を接着剤として、アルカリ鹸化処理(50℃、2mol%の水酸化ナトリウム溶液に90秒間浸漬し、次いで水洗し乾燥した)した実施例1〜20、及び比較例1〜5の偏光板保護フィルムと保護フィルムBを用意し、偏光板保護フィルムと保護フィルムBとを偏光子を挟んで貼り合わせ、偏光板を得た。なお、実施例1〜18、20及び比較例1〜5の偏光板保護フィルムについては、製膜したときに空気界面側だった面を偏光子側となるように配置し、実施例19の位相差フィルム、及び保護フィルムBについては、塗布層を塗設していない面を偏光子側となるように配置して、実施例1〜20、比較例1〜5のフィルム、偏光子、保護フィルムBをこの順に貼り合わせた。この際、実施例1〜20、比較例1〜5のフィルム、及び保護フィルムのMD方向が、偏光子の吸収軸と平行になるように貼り付けた。
[実施例1〜20及び比較例1〜5の偏光板保護フィルム及び偏光板の評価]
各フィルム及び偏光板について、以下に示す評価項目により性能を評価した。評価結果を下記表5及び6に示す。
《偏光板保護フィルムのレターデーション》
面内方向のレターデーションReと厚さ方向のレターデーションRthは、KOBRA21ADH(王子計測機器(株)製)を用いて、温度を25℃、相対湿度を60%、測定波長を550nmとして測定した。但し、実施例19については、塗布層(位相差層)を塗設後に測定した。
《バンドからの剥ぎ取り性》
各フィルムについて、下記の評価方法に基づいてバンドからの剥ぎ取り性(剥離性)を評価した。以下に示す剥ぎ取り性の評価結果が1〜2であれば実用上問題ないレベルで使用することができる。
(剥ぎ取り性の評価基準)
1:剥離性が非常に良く、剥離後にフィルムに光学的なムラがほとんど視認できなかった。
2:剥離でき、剥離後にフィルムに段状の膜厚ムラは無いが、光学的なムラが視認できた。
3:剥離性が非常に悪く、段状の膜厚ムラに加え剥離時にフィルムが部分的に伸張された。
《高温高湿保管後の粘度変化率》
各実施例及び比較例の偏光板について、実施例1〜19、比較例1〜4は85℃、相対湿度85%の環境下で1000時間保管し、実施例20、比較例5は90℃、相対湿度90%の環境下で1000時間保管して、保管後に60℃の温水に24時間浸漬し、各偏光板を取り出し、トリフルオロ酢酸(TFA)溶液として、粘度測定を実施した。溶液はポリマーのさらなる分解を防ぐために、測定直前まで5℃以下に保持した。各サンプルの1w/v%TFA溶液を調製し、ウベローデ型粘度計粘度計(30℃の純水の流下時間30秒のもの)を用いて測定した。
粘度変化率はTFAの流下時間(Ts)、高温高湿保管後のフィルムの流下時間(Ta)、高温高湿保管前のフィルムの流下時間(Tb)を用いて以下のように表した。以下に示す粘度変化率の評価結果が1〜3であれば、実用上問題ないと判断することができる。
(粘度変化率の評価基準)
(粘度変化率)=100×(Ta−Ts)/(Tb−Ts)
1:粘度変化率≧95%
2:95%>粘度変化率≧90%
3:90%>粘度変化率≧75%
4:粘度変化率<75%
《高温低湿保管後の光学特性変化量α》
各実施例及び比較例の各偏光板を、粘着剤を介してガラスの上に貼り付けたサンプル(5cm×5cm)をそれぞれ2枚ずつ作成した。この際、上記作製した実施例、比較例の偏光板保護フィルムがガラス側になるように貼り付けた。これら2枚のサンプルを、25℃、相対湿度60%の環境下で24時間調湿し、その後、ガラス側を光源に向けてセットして、実施例、比較例の偏光板保護フィルムのRth(波長550nm)を分離計測した。ここで、分離計測とは、偏光板の形態で光学特性を測定し、ガラス側に貼り付けた偏光板保護フィルムの光学特性を解析により分離して計測する手法である。2つのサンプルをそれぞれ測定し、初期のRth(550)の値とした。
その後、2枚のサンプルを、80℃乾燥の環境下で1000時間保存し、さらにその後25℃、相対湿度60%の環境下で24時間調湿後に、同様の手法で、各フィルムのRth(波長550nm)を分離計測し、それぞれの経時後のRth(550)の値とした。光学特性の分離計測にはAxoscan(Axometrics社製)を用いた。また、80℃乾燥(相対湿度10%以下)環境での経時にはヤマト科学株式会社製 送風定温恒温器DN64を用いた。2枚の偏光板で下記式に沿ってそれぞれαを算出して、その平均値をその実施例、比較例のフィルムの値とした。以下の基準で評価した。以下に示す変化量の評価結果が1〜2であれば、実用上問題ないと判断することができる。
(高温低湿保管後の光学特性変化量αの評価基準)
α=[経時後のRth(550)−初期のRth(550)]/初期のRth(550)
1:αが0.10以下
2:αが0.10より大きく0.20以下
3:αが0.20より大きい
《高温高湿保管後の光学特性変化量β》
各実施例及び比較例の偏光板について、温度25℃、相対湿度60%で24時間調湿後に、温度25℃、相対湿度60%環境下でAxoscan(Axometrics社製)を用いて、550nmで光学特性(初期Rth)を測定した。その後、実施例1〜19、比較例1〜4は温度85℃、相対湿度85%の環境下で1000時間保管し、実施例20、比較例5は温度90℃、相対湿度90%の環境下で1000時間保管して、保管後に全てのサンプルを再び温度25℃、相対湿度60%で24時間調湿後、温度25℃、相対湿度60%環境下で光学特性(高温高湿保管後のRth)を測定し、下記式に表されるβを求めた。なお、上述のように実施例、比較例の偏光板保護フィルムのRth(波長550nm)を分離計測した。以下に示す高温高湿保管後の光学特性変化量βが1〜3であれば、実用上問題ないと判断することができる。
(高温高湿保管後の光学特性変化量βの評価基準)
β=(高温高湿保管後のRth)−(初期Rth)
1:βが10nm以下
2:βが10nmより大きく25nm以下
3:βが25nmより大きく50nm以下
4:βが50nmより大きい
《高温高湿保管後の偏光度の変化ΔTc》
各実施例及び比較例の偏光板について、波長730nmにおける偏光子の直交透過率Tc(730)を下記の方法で測定した。
偏光板の直交透過率Tc(730)は、日本分光(株)製自動偏光フィルム測定装置VAP−7070を用いて、以下の方法により波長730nmで測定した。
一般に、直交透過率は、
(A)偏光板を二枚用いて、偏光子の吸収軸を直交に配置して測定する測定方法と、
(B)偏光板を一枚用いて、装置付属のグランテーラプリズムの吸収軸と一枚の偏光板の偏光子吸収軸とを直交に配置して測定する測定方法との2種類の測定方法により測定することができる。ここでは、上記(A)および(B)の測定方法のうち、(B)の測定方法を採用した。
偏光板を、粘着剤を介してガラスの上に貼り付けたサンプル(5cm×5cm)を2つ作成した。この際、上記作成した実施例、比較例のフィルムがガラス側になるように貼り付けた。25℃、相対湿度60%の環境下で24時間調湿後にこのサンプルのガラスの側を光源に向けてセットして直交透過率を測定した。2つのサンプルをそれぞれ測定し、その平均値を直交透過率とした。
その後、85℃、相対湿度85%の環境下で72時間保存し、さらにその後、25℃、相対湿度60%の環境下で24時間調湿後に同様の手法で直交透過率を測定した。経時前後の直交透過率の変化量ΔTc(730)を求め、以下の基準により評価し、これを高温高湿保管後の偏光度の変化(偏光子耐久性)とした。以下に示す偏光性能変化の評価結果が1〜3であれば、実用上問題ないと判断することができる。
(高温高湿保管後の偏光度の変化の評価基準)
1:波長730nmの直交透過率変化が0.3%未満
2:波長730nmの直交透過率変化が0.3%以上0.5%未満
3:波長730nmの直交透過率変化が0.5%以上1.0%未満
4:波長730nmの直交透過率変化が1.0%以上
下記表4において、添加剤の添加量の単位は各層のセルロースアシレート100質量部に対する質量部である。
Figure 0006450667
Figure 0006450667
Figure 0006450667
上記結果より、実施例の偏光板保護フィルム及びこれを用いて作製した偏光板は、ポリマーの加水分解を抑制することができるので、フィルムの光学特性の低下を防止することができると共に、偏光板を作製した場合に偏光度の低下を抑制することができた。

Claims (13)

  1. エステル結合及びアミド結合の少なくとも一方を有するポリマーと、酸の作用により塩基を発生する化合物とを含有する偏光板保護フィルムであって、
    前記酸の作用により塩基を発生する化合物は、オキシム化合物、ヒドラゾン化合物、及び下記一般式(1)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種である、偏光板保護フィルム
    Figure 0006450667

    一般式(1)中、R 及びR はそれぞれ独立にアルキル基を表し、R とR とが結合して環を形成している。R はアルキル基又はアリール基を表す。
  2. 前記ポリマーは、(メタ)アクリル樹脂及びセルロースアシレートから選ばれる少なくとも一種である、請求項1に記載の偏光板保護フィルム。
  3. 前記ポリマーはセルロースアシレートである、請求項1又は2に記載の偏光板保護フィルム。
  4. 前記セルロースアシレートのアシル置換度が1.8〜3.0である、請求項3に記載の偏光板保護フィルム。
  5. 前記酸の作用により塩基を発生する化合物は、記一般式(1)で表される化合物、下記一般式(2)で表される化合物、及び下記一般式(3)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種である、請求項1〜のいずれか一項に記載の偏光板保護フィルム。
    Figure 0006450667

    一般式(2)中、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表し、Rは水素原子、アルキル基、アリール基、アシル基、又は下記一般式(N1)で表される基を表す。但し、R及びRの少なくとも一方は、アルキル基又はアリール基を表す。RとRとが結合して環を形成していてもよい。
    Figure 0006450667

    一般式(N1)中、RN1及びRN2は各々独立に、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表す。*は酸素原子に結合する結合手を表す。RN1とRN2とが結合して環を形成していても良い。
    Figure 0006450667

    一般式(3)中、R〜R10はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表す。但し、R及びRの少なくとも一方はアルキル基又はアリール基を表し、R及びR10の少なくとも一方はアルキル基又はアリール基を表す。RとRとが結合して環を形成していてもよい。RとR10とが結合して環を形成していてもよい。
  6. 更に、下記一般式(4)で表される化合物を含有する請求項1〜のいずれか一項に記載の偏光板保護フィルム。
    Figure 0006450667

    一般式(4)中、X及びYはそれぞれ独立に、−N−又は−CH−を表す。Q、Q及びQはそれぞれ独立に、単結合又は2価の連結基を表す。R11、R12及びR13はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、シアノ基、ハロゲン原子又は複素環基を表す。
  7. 温度25℃、相対湿度60%における、波長550nmの面内方向のレターデーション値が−20nm以上120nm以下であり、波長550nmの厚さ方向のレターデーション値が−70nm以上300nm以下である、請求項1〜のいずれか一項に記載の偏光板保護フィルム。
  8. 温度25℃、相対湿度60%における、波長550nmの面内方向のレターデーション値が20nm以上80nm以下であり、波長550nmの厚さ方向のレターデーション値が80nm以上300nm以下である、請求項1〜のいずれか一項に記載の偏光板保護フィルム。
  9. 請求項1〜のいずれか一項に記載の偏光板保護フィルムと、偏光子とを含む偏光板。
  10. 液晶セルと、請求項に記載の偏光板とを有する液晶表示装置。
  11. 表示方式がVA方式又はIPS方式である請求項10に記載の液晶表示装置。
  12. エステル結合及びアミド結合の少なくとも一方を有するポリマーと、酸の作用により塩基を発生する化合物とを含有する組成物を用いて偏光板保護フィルムを製造する、偏光板保護フィルムの製造方法であって、
    前記酸の作用により塩基を発生する化合物は、オキシム化合物、ヒドラゾン化合物、及び下記一般式(1)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種である、偏光板保護フィルムの製造方法
    Figure 0006450667

    一般式(1)中、R 及びR はそれぞれ独立にアルキル基を表し、R とR とが結合して環を形成している。R はアルキル基又はアリール基を表す。
  13. コア層とスキン層を有する偏光板保護フィルムの製造方法であって、
    セルロースアシレートを含有するコア層形成用ドープと、セルロースアシレートを含有するスキン層形成用ドープとを共流延する工程を有し、
    前記コア層形成用ドープ及び前記スキン層形成用ドープのいずれか少なくとも一方に、酸の作用により塩基を発生する化合物を含有する、偏光板保護フィルムの製造方法であって、
    前記酸の作用により塩基を発生する化合物は、オキシム化合物、ヒドラゾン化合物、及び下記一般式(1)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種である、偏光板保護フィルムの製造方法
    Figure 0006450667

    一般式(1)中、R 及びR はそれぞれ独立にアルキル基を表し、R とR とが結合して環を形成している。R はアルキル基又はアリール基を表す。
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