JP6449044B2 - エンジンの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、全ての気筒内で混合気の燃焼が実施される全筒運転と、特定の気筒内での燃焼が停止されて当該特定の気筒が休止状態とされる減筒運転との間で切り替え可能なエンジンを制御する装置に関する。
従来から、エンジンの燃費性能を高めるべく、種々の検討が行われている。燃費性能を高めるための一つの技術として、特許文献1に示されるように、複数の気筒を有する多気筒エンジンにおいて、所定の運転領域において一部の気筒内での燃焼を停止するとともにこの気筒の吸気弁および排気弁を閉弁保持してこれら気筒を休止状態にし、残余の気筒でのみ運転を行う技術が知られている。
特開昭58−187508号公報
上記技術によれば、一部の気筒を休止することにより、この気筒を稼働することにより生じるポンピングロスを低減することができ、燃費性能を高めることができる。
しかしながら、本発明者らは、エンジンの運転状態によっては、一部の気筒を休止する運転を実施してもエンジンの燃費性能を十分に高めることができない場合があることを突き止めた。すなわち、例えば、一部の気筒を休止する減筒運転を実施するためにはこの減筒運転とすべての気筒で燃焼を実施する全筒運転との間で切替を行う必要があるが、エンジンの運転状態によっては、この切替に伴って生じるエネルギロスが大きくなる結果、減筒運転を実施してもエンジンの燃費性能を十分に高めることができないおそれがあることを突き止めた。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、減筒運転の実施によって燃費性能をより確実に高めることのできるエンジンの制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためのものとして、本発明は、吸気弁、排気弁を備えた複数の気筒を有し、所定の全筒運転領域では全ての気筒内で混合気を燃焼させる全筒運転を実施し、所定の減筒運転領域では複数の気筒のうち特定の気筒内での燃焼を停止して減筒運転を実施するエンジンを制御する装置であって、各気筒に設けられてこれら気筒内の混合気に点火を行う点火手段と、各気筒に吸入される空気量である吸気量を変更可能な吸気量変更手段と、上記点火手段および吸気量制御手段を含むエンジンの各部を制御する制御手段とを備え、上記制御手段は、上記減筒運転領域において減筒運転が開始されるまでの間、全筒運転から減筒運転に切り替えることによって得られる燃料消費量の減少量である最終燃費改善量を逐次算出する最終燃費改善量算出部と、上記減筒運転領域において、上記算出された最終燃費改善量が予め設定された基準量以上の場合は、上記吸気量変更手段によって各気筒の吸気量を通常の全筒運転時の吸気量よりも多い減筒運転時の吸気量に増大させ、かつ、各気筒の点火時期を通常の全筒運転時の点火時期よりも遅角する準備制御を実施するとともに、当該準備制御の実施に伴って上記吸気量が上記減筒運転時の吸気量以上となったときに減筒運転を開始する燃焼制御部とを含み、上記最終燃費改善量算出部は、運転領域が全筒運転領域に復帰するまでの時間である減筒運転継続時間を推定する減筒運転継続時間推定部と、エンジンの運転状態に基づいて、全筒運転実施時の単位時間あたりの燃料消費量に対する減筒運転実施時の単位時間当たりの燃料消費量の減少量である燃費改善率を算出する燃費改善率算出部と、上記準備制御の実施に伴う燃料消費量の増大量である燃費悪化量を算出する燃費悪化量算出部とを含み、上記推定された減筒運転継続時間と、上記算出された燃費改善率と、上記算出された燃費悪化量とに基づいて、上記最終燃費改善量を算出するとともに、上記準備制御の実施中もエンジンの運転状態に基づいて上記最終燃費改善量を算出してこれを更新し、上記燃焼制御部は、上記準備制御の実施中に上記最終燃費改善算出部によって更新された上記最終燃費改善量が上記基準量を下回る場合は、当該準備制御を停止して通常の全筒運転に復帰させる、ことを特徴とするものである(請求項1)。
本発明によれば、減筒運転領域であっても、減筒運転の実施に伴う燃料消費量の減少量である最終燃費改善量が基準量より大きく十分な燃費改善効果が得られると推定される場合にのみ準備制御およびこれに続く減筒運転が開始されるため、燃費性能をより確実に高めることができる。
しかも、本発明では、減筒運転の開始前に各気筒の吸気量を増大させつつ点火時期を遅角する準備制御を実施するため、上記のように燃費性能を高めつつ全筒運転から減筒運転への切替時においてトルクショックが生じるのを回避することができる。
特に、エンジンの運転状態に基づいて、全筒運転領域に復帰するまでの時間すなわち減筒運転領域で継続して運転される時間(減筒運転継続時間)、および、減筒運転の実施によって単位時間あたりに減少する燃料消費量(燃費改善率)を推定および算出するとともに、準備制御の実施に伴う燃料消費量の増大量である燃費悪化量を算出し、これらに基づいて上記最終燃料改善量を推定しているため、最終燃料改善量をより精度よく推定することができる。
また、本発明では、減筒運転が開始されるまでの間、継続して、最終燃料改善量が算出され、準備制御の実施中であっても最終燃費改善量が基準量未満になると準備制御が停止され通常の全筒運転に戻されるよう構成されているため、減筒運転実施により得られる燃費性能向上効果をより確実に確保することができる。
本発明において、上記最終燃費改善量算出部は、上記減筒運転継続時間に上記燃費改善率をかけた値を燃費改善量として算出するとともに、この燃費改善量から上記燃費悪化量を差し引いた値を上記最終燃費改善量として算出するのが好ましい(請求項2)。
このようにすれば、最終燃費改善量を精度よく算出することができる。
以上説明したように、本発明のエンジンの制御装置によれば、減筒運転の実施によって燃費性能をより確実に高めることができる。
本発明の一実施形態にかかるエンジンの全体構成を示す概略平面図である。 エンジン本体の断面図である。 (a)ピボッド部がロック状態のときの弁停止機構を示す図である。(b)ピボット部がロック解除状態に移行する前の弁停止機構を示す図である。(c)ピボッド部がロック解除状態のときの弁停止機構を示す図である。 弁停止機構の作動油の経路を示した図である。 エンジンの制御系統を示すブロック図である。 全筒運転領域と減筒運転領域とを示した図である。 準備制御実施判定部による判定手順を示したフローチャートである。 燃費改善率とエンジン負荷との関係を示した図である。 燃費悪化量とエンジン回転数およびエンジン負荷との関係を示した図である。 減筒運転領域での制御手順を示したフローチャートである。
(1)エンジンの全体構成
図1は、本発明の制御装置が適用されるエンジンの一実施形態を示す図である。本図に示されるエンジンは、走行用の動力源として車両に搭載される4ストロークの多気筒ガソリンエンジンである。具体的に、このエンジンは、直線状に並ぶ4つの気筒2A〜2Dを有する直列4気筒型のエンジン本体1と、エンジン本体1に空気を導入するための吸気通路30と、エンジン本体1で生成された排気を排出するための排気通路35とを備えている。
図2は、エンジン本体1の断面図である。本図に示すように、エンジン本体1は、上記4つの気筒2A〜2Dが内部に形成されたシリンダブロック3と、シリンダブロック3の上側に設けられたシリンダヘッド4と、シリンダヘッド4の上側に設けられたカムキャップ5と、各気筒2A〜2Dに往復摺動可能に挿入されたピストン11とを有している。
ピストン11の上方には燃焼室10が形成されており、この燃焼室10には、インジェクタ12(図1)から噴射されるガソリンを主成分とする燃料が供給される。そして、供給された燃料が燃焼室10で燃焼し、その燃焼による膨張力で押し下げられたピストン11が上下方向に往復運動するようになっている。
ピストン11は、エンジン本体1の出力軸であるクランク軸15とコネクティングロッド14を介して連結されており、ピストン11の往復運動に応じてクランク軸15が中心軸回りに回転するようになっている。
図1に示すように、シリンダヘッド4には、上記のように各気筒2A〜2Dの燃焼室10に向けて燃料(ガソリン)を噴射するインジェクタ12と、インジェクタ12から噴射された燃料と空気との混合気に火花放電によって点火を行う点火プラグ(点火手段)13とが設けられている。なお、当実施形態では、1気筒につき1つの割合で合計4個のインジェクタ12が設けられるとともに、同じく1気筒につき1つの割合で合計4個の点火プラグ13が設けられている。
当実施形態のような4ストローク4気筒のガソリンエンジンでは、各気筒2A〜2Dに設けられたピストン11がクランク角で180°(180°CA)の位相差をもって上下運動する。これに対応して、各気筒2A〜2Dでの点火のタイミングも、180°CAずつ位相をずらしたタイミングに設定される。具体的には、図1の左側から順に、気筒2Aを第1気筒、気筒2Bを第2気筒、気筒2Cを第3気筒、気筒2Dを第4気筒とすると、第1気筒2A→第3気筒2C→第4気筒2D→第2気筒2Bの順に点火が行われる。
なお、当実施形態のエンジンは、4つの気筒2A〜2Dのうちの2つを燃焼させずに休止させ、残りの2つの気筒を稼動させる運転、つまり減筒運転が可能な可変気筒エンジンである。このため、上記のような点火順序は、減筒運転ではない通常の運転時(4つの気筒2A〜2Dを全て稼動させる全筒運転時)のものである。一方、減筒運転時には、点火順序が連続しない2つの気筒(当実施形態では第1気筒2Aおよび第4気筒2D)において点火プラグ13の点火動作が禁止され、1つ飛ばしで点火が行われるようになる。
図1および図2に示すように、シリンダヘッド4には、吸気通路30から供給される空気(吸気)を各気筒2A〜2Dの燃焼室10に導入するための吸気ポート6と、各気筒2A〜2Dの燃焼室10で生成された排気を排気通路35に導出するための排気ポート7と、吸気ポート6を通じた吸気の導入を制御するために吸気ポート6の燃焼室10側の開口を開閉する吸気弁8と、排気ポート7からのガス排出を制御するために排気ポート7の燃焼室10側の開口を開閉する排気弁9とが設けられている。なお、当実施形態では、1気筒につき2つの割合で合計8個の吸気弁8が設けられるとともに、同じく1気筒につき2つの割合で合計8個の排気弁9が設けられている。
図1に示すように、吸気通路30は、気筒2A〜2Dの各吸気ポート6と連通する4本の独立吸気通路31と、各独立吸気通路31の上流端部(吸気の流れ方向上流側の端部)に共通に接続されたサージタンク32と、サージタンク32から上流側に延びる1本の吸気管33とを有している。吸気管33の途中部には、吸気管33内の通路を開閉可能なスロットルバルブ34aが設けられている。吸気管33には、スロットルバルブ34aを駆動するためのスロットルアクチュエータ34bが設けられており、スロットルバルブ34aは、スロットルアクチュエータ34bにより開閉される。スロットルバルブ34aの開閉によりエンジン本体1に導入される吸気の流量は変更され、このスロットルバルブ34aおよびスロットルアクチュエータ34bは、各気筒に吸入される空気量である吸気量を変更可能な吸気量変更手段として機能する。
排気通路35は、気筒2A〜2Dの各排気ポート7と連通する4本の独立排気通路36と、各独立排気通路36の下流端部(排気ガスの流れ方向下流側の端部)が1箇所に集合した集合部37と、集合部37から下流側に延びる1本の排気管38とを有している。
(2)動弁機構
次に、吸気弁8および排気弁9を開閉させるための機構について、図2および図3を用いて詳しく説明する。吸気弁8および排気弁9は、それぞれ、シリンダヘッド4に配設された一対の動弁機構28,29により、クランク軸15の回転に連動して開閉駆動される。
吸気弁8用の動弁機構28は、吸気弁8を閉方向(図2の上方)に付勢するリターンスプリング16と、クランク軸15の回転に連動して回転するカム軸18と、カム軸18と一体に回転するように設けられたカム部18aと、カム部18aにより周期的に押圧されるスイングアーム20と、スイングアーム20の揺動支点となるピボット部22とを有している。
同様に、排気弁9用の動弁機構29は、排気弁9を閉方向(図2の上方)に付勢するリターンスプリング17と、クランク軸15の回転に連動して回転するカム軸19と、カム軸19と一体に回転するように設けられたカム部19aと、カム部19aにより周期的に押圧されるスイングアーム21と、スイングアーム20の揺動支点となるピボット部22とを有している。
上記のような動弁機構28,29により、吸気弁8および排気弁9は次のようにして開閉駆動される。すなわち、クランク軸15の回転に伴いカム軸18,19が回転すると、スイングアーム20,21の略中央部に回転自在に設けられたカムフォロア20a,21aがカム部18a,19aによって周期的に下方に押圧されるとともに、スイングアーム20,21がその一端部を支持するピボット部22を支点にして揺動変位する。これに伴い、当該スイングアーム20,21の他端部がリターンスプリング16,17の付勢力に抗して吸排気弁8,9を下方に押圧し、これによって吸排気弁8,9が開弁する。一度開弁された吸排気弁8,9は、リターンスプリング16,17の付勢力により再び閉弁位置まで戻される。
ピボット部22は、自動的にバルブクリアランスをゼロに調整する公知の油圧式ラッシュアジャスタ24,25(以降、Hydraulic Lash Adjusterの頭文字をとって「HLA」と略称する)により支持されている。このうち、HLA24は、気筒列方向の中央側にある第2気筒2Bおよび第3気筒2Cのバルブクリアランスを自動調整するものであり、HLA25は、気筒列方向の両端にある第1気筒2Aおよび第4気筒2Dのバルブクリアランスを自動調整するものである。
第1気筒2Aおよび第4気筒2D用のHLA25は、エンジンの減筒運転か全筒運転かに応じて吸排気弁8,9を開閉動作させるか停止させるかを切り替える機能を有している。すなわち、HLA25は、エンジンの全筒運転時には第1、第4気筒2A,2Dの吸排気弁8,9を開閉動作させる一方、エンジンの減筒運転時には、第1、第4気筒2A,2Dの吸排気弁8,9を閉弁状態のまま停止させる。このため、HLA25は、吸排気弁8,9の開閉動作を停止させるための機構として、図3に示される弁停止機構25aを有している。これに対し、第2気筒2Bおよび第3気筒2C用のHLA24は、弁停止機構25aを備えておらず、吸排気弁8,9の開閉動作を停止させる機能を有していない。以下では、これらHLA24,25を区別するために、弁停止機構25aを備えたHLA25のことを、特にS−HLA25(Switchable−Hydraulic Lash Adjusterの略)という。
S−HLA25の弁停止機構25aは、ピボット部22を軸方向に摺動自在に収納する有底の外筒251と、外筒251の周面に互いに対向するように設けられた2つの貫通孔251aを出入り可能でかつピボット部22をロック状態またはロック解除状態に切替可能な一対のロックピン252と、これらロックピン252を径方向外側へ付勢するロックスプリング253と、外筒251の内底部とピボット部22の底部との間に設けられ、ピボット部22を外筒251の上方に押圧して付勢するロストモーションスプリング254とを備えている。
図3(a)に示すように、ロックピン252が外筒251の貫通孔251aに嵌合しているときは、ピボット部22が上方に突出したまま固定されたロック状態にある。このロック状態では、図2に示すように、ピボット部22の頂部がスイングアーム20,21の揺動支点となるため、カム軸18,19の回転によりカム部18a,19aがカムフォロア20a,21aを下方に押圧したときに、吸排気弁8,9がリターンスプリング16,17の付勢力に抗して下方に変位し、吸排気弁8,9が開弁される。このため、4つの気筒2A〜2Dを全て稼働させる全筒運転時には、ピボット部22がロック状態とされることにより、第1、第4気筒2A,2Dの吸排気弁8,9が開閉駆動される。
上記のようなロック状態を解除するには、一対のロックピン252を径方向内側に押圧する。すると、図3(b)に示すように、ロックスプリング253の引張力に抗して、一対のロックピン252が互いに接近する方向(外筒251の径方向内側)に移動する。これにより、ロックピン252と外筒251の貫通孔251aとの嵌合が解除され、ピボット部22が軸方向に移動可能なロック解除状態となる。
このロック解除状態への変化に伴い、ピボット部22がロストモーションスプリング254の付勢力に抗して下方に押圧されることにより、図3(c)に示すような弁停止状態が実現される。すなわち、吸排気弁8,9を上方に付勢するリターンスプリング16,17の方が、ピボット部22を上方に付勢するロストモーションスプリング254よりも強い付勢力を有しているので、上記ロック解除状態では、カム軸18,19の回転に伴いカム部18a,19aがカムフォロア20a,21aを下方に押圧したときに、吸排気弁8,9の頂部がスイングアーム20,21の揺動支点となり、ピボット部22がロストモーションスプリング254の付勢力に抗して下方に変位する。つまり、吸排気弁8,9は閉弁された状態に維持される。このため、第1、第4気筒2A,2Dを休止させる減筒運転時には、弁停止機構25aがロック解除状態とされることにより、第1、第4気筒2A,2Dの吸排気弁8,9の開閉動作が停止され、当該吸排気弁8,9が閉弁状態に維持される。
弁停止機構25aは油圧駆動式であり、弁停止機構25a、より詳細には、弁停止機構25aのロックピン252は、油圧により駆動される。ロックピン252は、供給される油圧に応じて貫通孔251aを出入りし、ロックピン252と外筒251の貫通孔251aとが嵌合/嵌合解除される。
図4に示すように、弁停止機構25aには、オイルポンプ41から作動油が供給される。オイルポンプ41と弁停止機構25aとの間の油路にはソレノイドバルブ42が設けられており、このソレノイドバルブ42がオイルポンプ41から弁停止機構25aに供給される油圧を変更する。具体的には、ソレノイドバルブ42に通電されていない状態すなわちソレノイドバルブ42がOFFの状態では、ソレノイドバルブ42によりオイルポンプ41と弁停止機構25aとの間の油路は閉止され、ロックピン252と外筒251の貫通孔251aとは嵌合され、ピボット部22はロックされ、これに伴い吸排気弁は開閉駆動される。一方、ソレノイドバルブ42に通電された状態すなわちソレノイドバルブ42がONの状態では、オイルポンプ41と弁停止機構25aとの間の油路は開通され、ロックピン252と外筒251の貫通孔251aとは嵌合解除され、ピボット部22はロック解除され、これに伴い吸排気弁は閉弁保持される。
本実施形態では、1つの気筒に対して1つの弁停止機構用ソレノイドバルブ42が設けられており、合計2つの弁停止機構用ソレノイドバルブ42が設けられている。そして、一方の弁停止機構用ソレノイドバルブ42が、第1気筒2Aの吸気弁8に設けられた弁停止機構25aおよび第1気筒2Aの排気弁9に設けられた弁停止機構25aに供給する油圧を同時に変更し、他方の弁停止機構用ソレノイドバルブ42が、第4気筒2Dの吸気弁8に設けられた弁停止機構25aおよび第4気筒2Dの排気弁9に設けられた弁停止機構25aに供給する油圧を同時に変更する。
(3)制御系統
次に、エンジンの制御系統について説明する。当実施形態のエンジンは、その各部が図5に示されるECU(エンジン制御ユニット、制御手段)50によって統括的に制御される。ECU50は、周知のとおり、CPU、ROM、RAM等から構成されるマイクロプロセッサである。
エンジンおよび車両には、その各部の状態量を検出するための複数のセンサが設けられており、各センサからの情報がECU50に入力されるようになっている。
例えば、シリンダブロック3には、クランク軸15の回転角度(クランク角)および回転速度を検出するクランク角センサSN1が設けられている。クランク角センサSN1は、クランク軸15と一体に回転する図略のクランクプレートの回転に応じてパルス信号を出力するものであり、このパルス信号に基づいて、クランク軸15の回転角度および回転速度すなわちエンジン回転数が特定されるようになっている。
シリンダヘッド4にはカム角センサSN2が設けられている。カム角センサSN2は、カム軸(18または19)と一体に回転するシグナルプレートの歯の通過に応じてパルス信号を出力するものであり、この信号と、クランク角センサSN1からのパルス信号とに基づいて、どの気筒が何行程にあるかという気筒判別情報等が特定されるようになっている。
吸気通路30のサージタンク32には、サージタンク32を通過して各気筒2A〜2Dに導入される空気量である吸気量を検出する吸気量センサSN3が設けられているとともに、サージタンク32内の圧力を検出する吸気圧センサSN4が設けられている。
車両には、運転者により操作される図外のアクセルペダルの開度(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサSN5が設けられている。また、エンジン本体1を冷却する冷却水の温度を検出する水温センサSN6が設けられている。
ECU50は、これらのセンサSN1〜SN6等と電気的に接続されており、それぞれのセンサから入力される信号に基づいて各種情報(エンジン回転数、気筒情報、吸気量、吸気圧、アクセル開度、冷却水温等)を取得する。
そして、ECU50は、上記各センサSN1〜SN6からの入力信号に基づいて種々の判定や演算等を実行しつつ、エンジンの各部を制御する。ECU50は、インジェクタ12、点火プラグ13、スロットルアクチュエータ34b(スロットルバルブ34a)、弁停止機構用ソレノイドバルブ42(弁停止機構25a)等と電気的に接続されており、上記演算の結果等に基づいて、これらの機器にそれぞれ駆動用の制御信号を出力する。なお、当実施形態では、1気筒につき1組の割合で合計4組のインジェクタ12および点火プラグ13が存在するが、図5では、インジェクタ12および点火プラグ13をそれぞれ1つのブロックで表記している。また、弁停止機構用ソレノイドバルブ42は、第1気筒2Aの弁停止機構25aと、第4気筒2Dの弁停止機構25aとに対してそれぞれ1つずつ設けられており、合計2つの弁停止機構用ソレノイドバルブ42が存在するが、図5ではこれを1つのブロックで表記している。
ECU50のより具体的な機能について説明する。ECU50は、機能的要素として、運転領域判定部51、準備制御実施判定部52、減筒運転開始判定部53、燃焼制御部54を有している。
燃焼制御部54は、各気筒2A〜2Dの燃焼状態を制御するものであり、弁停止機構制御部54a、スロットルバルブ制御部54b、点火時期制御部54cを含んでいる。
運転領域判定部51は、エンジンが減筒運転領域と全筒運転領域のいずれで運転されているかを判定するものである。
減筒運転領域は、全筒運転を実施するよりも減筒運転を実施した方が燃料消費量を小さく抑えて燃費性能を高めることのできる領域に設定されており、全筒運転は残余の領域に設定されている。
本実施形態では、冷却水温およびエンジン負荷とエンジン回転数とについて、減筒運転を実施する減筒運転領域と、全筒運転を実施する全筒運転領域とが、予め設定され、運転領域判定部51に記憶されており、運転領域判定部51は、アクセル開度センサSN5、クランク角センサSN1、水温センサSN6の検出値等から特定されるエンジン負荷、エンジン回転数、冷却水温が、これら領域のいずれに含まれるかを判定する。
具体的には、減筒運転領域は、冷却水温が所定温度以上、かつ、エンジン回転数およびエンジン負荷が図6にA1で示した範囲となる運転領域に設定されている。領域A1は、エンジン回転数がN_min以上N_max以下、かつ、エンジン負荷がTq_min以上Tq_max以下の領域が設定されている。全筒運転領域は、残余の運転領域、すなわち、冷却水温が所定温度以下、かつ、エンジン回転数およびエンジン負荷が図6にA2で示した範囲となる領域に設定されている。なお、本実施形態ではTq_minは0に設定されているが、これに限定されず、0より大きい値に設定されてもよい。
以下では、冷却水温が所定温度以上であって、エンジン回転数およびエンジン負荷によって減筒運転領域と全筒運転領域とが規定される場合について説明し、上記領域A1を単に減筒運転領域A1といい、上記領域A2を単に全筒運転領域A2という。
ここで、減筒運転では、燃焼が実施されて出力を行う気筒である稼働気筒の数が減少するため、稼働気筒(第2、第3気筒2B,2C)の1気筒あたりの出力を全筒運転時よりも大きくする必要がある。そのため、本実施形態では、減筒運転時は全筒運転時よりも各気筒2A〜2Dの吸気量を増大させてエンジントルクを確保する。しかしながら、吸気量の変化には遅れがあるため、全筒運転から減筒運転へ切り替える際にすぐさま休止気筒(第1、第4気筒2A,2D)の燃焼を停止して減筒運転を開始したのでは、稼働気筒(第2、第3気筒2B,2C)の吸気量が不足してエンジントルクが低下しトルクショックが生じる。
そこで、本実施形態では、減筒運転開始前であって全ての気筒2A〜2Dで燃焼が実施されている状態でこれら気筒2A〜2Dの吸気量を減筒運転時の吸気量となるように増大させる。しかしながら、このように吸気量を増大した状態で全ての気筒2A〜2Dで燃焼を実施すると、今度は、エンジントルクが増大する。
これに対応して、本実施形態では、減筒運転開始前に、各気筒2A〜2Dで燃焼を実施させながらこれら気筒2A〜2Dの吸気量を増大させつつ、この吸気量の増大に伴うエンジントルクの増大を打ち消すようにこれら気筒2A〜2Dの点火時期を遅角させる準備制御を実施する。
準備制御実施判定部52は、エンジンが減筒運転領域A1で運転されている場合において、減筒運転が開始されるまでの間、上記準備制御を開始するか否か、および、実施中の準備制御を停止して通常の全筒運転に戻すか否かを判定するものである。準備制御実施判定部52の具体的な判定手順については後述する。
減筒運転開始判定部53は、エンジンが減筒運転領域A1で運転されている場合において、準備制御を終了して減筒運転を開始させるか否かを決定するものである。減筒運転開始判定部53は、準備制御の実施に伴って各気筒2A〜2Dの吸気量が減筒運転時の吸気量まで増大すると、準備制御を終了して減筒運転を開始すると決定する。
弁停止機構制御部54aは、弁停止機構用ソレノイドバルブ42を制御してS−HLA25の弁停止機構25aに供給される油圧すなわち第1、第4気筒2A,2Dの吸排気弁8,9の開閉動作を変更するものである。
弁停止機構制御部54aは、エンジンが全筒運転されているときは、ソレノイドバルブ42をOFF状態として全ての気筒2A〜2Dの吸排気弁8,9の開閉を可能とする一方、エンジンが減筒運転されているときは、弁停止機構用ソレノイドバルブ42をON状態として休止気筒(第1、第4気筒2A、2D)の吸排気弁8,9を閉弁保持させる。
スロットルバルブ制御部54bは、スロットルバルブ34aの開度すなわち各気筒2A〜2Dの吸気量を制御するものである。点火時期制御部54cは、駆動されている点火プラグ13の点火時期を制御するものである。これらスロットルバルブ制御部54bおよび点火時期制御部54cの制御内容の詳細について次に説明する。
(4)スロットルバルブ制御部および点火時期制御部の制御内容
(4−1)基本制御
まず、準備制御実施時以外の通常の全筒運転時および減筒運転時におけるスロットルバルブ制御部54b、点火時期制御部54cの制御内容について説明する。
スロットルバルブ制御部54bは、運転条件に応じて吸気量の目標値である目標吸気量を設定し、各気筒2A〜2Dの吸気量がこの目標吸気量となるようにスロットルバルブ34aの開度を決定する。そして、スロットルバルブ制御部54bは、スロットルバルブ34aの開度がこの決定した開度となるようにスロットルアクチュエータ34bに指示を出す。
本実施形態では、スロットルバルブ制御部54bは、運転条件に応じて予め設定された基本開度を目標吸気量と実際の吸気量との偏差に応じて補正することで最終的なスロットルバルブ34aの開度を決定する。なお、実際の吸気量は、エンジン回転数、および、吸気量センサSN3、吸気圧センサSN4の検出値等に基づいて推定される。
具体的には、スロットルバルブ制御部54bには、予め設定された目標吸気量がエンジン負荷とエンジン回転数のマップで記憶されているとともに、予め設定されたスロットルバルブ34aの基本開度がエンジン負荷とエンジン回転数のマップで記憶されている。これらのマップは、全筒運転用と減筒運転用の2種類用意されており、全筒運転時には、全筒運転用のマップから目標吸気量および基本開度が抽出され、減筒運転時には、減筒運転用のマップから目標吸気量および基本開度が抽出される。
ここで、本実施形態では、上記のように、減筒運転における各気筒2A〜2Dの吸気量を全筒運転時よりも増大させており、目標吸気量のマップは、同じエンジン負荷とエンジン回転数とにおいて、減筒運転時の方が全筒運転時よりも目標吸気量の値が大きくなるように、また、基本開度のマップは、同じエンジン負荷とエンジン回転数において、減筒運転時の方が全筒運転時より基本開度が大きく(開き側に)なるように設定されている。
点火時期制御部54cは、運転条件に応じて点火時期を決定して点火プラグ13に指示を出す。具体的には、点火時期制御部54cには、エンジン回転数とエンジン負荷とについて予め設定された点火時期のマップが記憶されており、点火時期制御部54cは、このマップからエンジン回転数とエンジン負荷とに応じた点火時期を抽出するとともに、抽出した点火時期を吸気圧センサSN4の検出値等に基づいて補正して、最終的な点火時期を決定する。上記点火時期のマップは、減筒運転用と全筒運転用の2種類用意されており、運転に応じたマップが使用される。
(4−2)準備制御
準備制御について説明する。
上述のように、準備制御は、各気筒2A〜2Dの吸気量を増大させつつ、この吸気量の増大に伴うエンジントルクの増大を打ち消すようにこれら気筒2A〜2Dの点火時期を遅角させる制御であり、この準備制御では、スロットルバルブ制御部54bは、各気筒2A〜2Dの吸気量を減筒運転時の吸気量となるようにスロットルバルブ34aの開度を通常の全筒運転時の開度よりも開き側に変更する。そして、点火時期制御部54cは、点火時期を通常の全筒運転時の点火時期よりも遅角側の時期に変更する。
本実施形態では、スロットルバルブ制御部54bは、準備制御として、(4−1)で説明した減筒運転時における制御と同様の制御を実施しており、準備制御実施中は、目標吸気量を減筒運転用の目標吸気量にするとともに、スロットルバルブ34aの基本開度を減筒運転用の開度とし、減筒運転時の目標吸気量が実現されるスロットルバルブ34aの開度を決定して、この決定した開度が実現されるようにスロットルアクチュエータ34bに指示を出す。
また、点火時期制御部54cは、通常の全筒運転時の吸気量(全筒運転用の目標吸気量)に対して実際の吸気量がどれだけ増加したかを算出し、この吸気量の増加量、詳細には、この吸気量の増加量に対応するエンジントルクの増加量、に対応する遅角量を算出する。本実施形態では、点火時期制御部54cは、各運転条件(エンジン回転数、エンジン負荷等)について予め設定された吸気量の増加量と遅角量とのマップを記憶しており、このマップから、運転条件と算出した吸気量の増加量とに対応する遅角量を抽出する。そして、点火時期制御部54cは、通常の全筒運転時の点火時期から、上記決定した遅角量だけ遅角した時期を、準備制御用の点火時期として決定する。
(5)準備制御実施判定部の判定手順
準備制御実施判定部52による、準備制御を開始するか否か、および、実施中の準備制御を停止して通常の全筒運転に戻すか否かの判定手順について、図7のフローチャートを参照しながら説明する。
準備制御実施判定部52は、機能的に、減筒運転継続時間推定部52aと、燃費改善率算出部52bと、燃費改善量算出部52cと、燃費悪化量算出部52dと、最終燃費改善量算出部52eとを含む。
(5−1)減筒運転継続時間推定部
減筒運転継続時間推定部52aは、現時刻(推定演算時の時刻)から全筒運転領域A2に復帰するまでの時間、すなわち、この先、エンジンが減筒運転領域A1で継続して運転されると考えられる時間である減筒運転継続時間trを推定する。
本実施形態では、減筒運転継続時間推定部52aは、エンジン回転数とエンジン負荷(エンジントルク)とに基づいて減筒運転継続時間をそれぞれ推定し(ステップS1、S2)、これら推定した時間のうちより短い時間trを最終的な減筒運転継続時間trとして決定する(ステップS3)。
まず、エンジン回転数に基づいて減筒運転継続時間を推定する手順を説明する。
本実施形態では、減筒運転領域A1から外れて全筒運転領域A2に復帰するまで、現在のエンジン回転数(以下、適宜、現エンジン回転数という)の変化量が一定に維持されるという仮定に基づいて減筒運転継続時間tr_Nを推定し、現在の変化量でエンジン回転数が変化し続けた場合に、エンジン回転数が減筒運転領域A1を外れる時間を減筒運転継続時間tr_Nとして推定する。すなわち、エンジン回転数が現在増加している場合には、エンジン回転数が減筒運転領域A1の上限回転数N_maxを超える時間、エンジン回転数が現在増加していない場合にはエンジン回転数が減筒運転領域A1の下限回転数N_minを超える時間、をエンジン回転数側の減筒運転継続時間tr_Nとして推定する(ステップS1)。
具体的には、減筒運転継続時間推定部52aは、エンジン回転数が増加中であるか減少中であるか(変化量が0より大きいか否か)を判定する。そして、エンジン回転数が増加中の場合(変化量が0より大きい場合)には、減筒運転継続時間tr_Nの推定に用いる限界回転数N_Lを上限回転数N_maxに設定する。一方、エンジン回転数が減少中の場合(変化量が0以下の場合)には、減筒運転継続時間tr_Nの推定に用いる限界回転数N_Lを下限回転数N_minに設定する。そして、この限界回転数N_Lと、現在のエンジン回転数Niと、現在のエンジン回転数の変化量△Niとに基づいて、減筒運転継続時間tr_Nを次の式(1)で算出する。
tr_N=|N_L−Ni|/|△Ni|・・・(1)
ここで、本実施形態では、エンジン回転数の変化量△Niを、車両の加速度αから算出しており、車両の加速度をα[m/s2]、現在のギヤ比(最終減速比を含む)をGR、タイヤ半径をR[m]、円周率をπとして、次の式(2)でエンジン回転数の変化量△Ni[rpm]を算出し、この算出した値を式(1)に適用している。
△Ni=α×60×GR/(2×π×R)・・・(2)
ただし、加速度αが0の場合や、ギヤインされていない場合(エンジンと車輪との間で動力伝達が行われていない場合)には、式(2)を用いず、エンジン回転数に基づいてエンジン回転数の変化量△Niを算出して、式(1)に適用する。
なお、車両の加速度αは、車両に設けられた車速を検出する車速センサ(不図示)の検出値から特定される。
次に、エンジン負荷に基づいて減筒運転継続時間を推定する手順を説明する。
本実施形態では、エンジン回転数の場合と同様に、減筒運転領域A1から外れるまで、現在のエンジン負荷の変化量が一定に維持されるという仮定に基づき、現在の変化量でエンジン負荷が変化し続けた場合に、エンジン負荷が減筒運転領域A1を外れる時間を減筒運転継続時間tr_Tqとして推定する。すなわち、エンジン負荷が増加している場合にはエンジン負荷が減筒運転領域A1の上限負荷Tq_maxを超える時間、エンジン負荷が増加していない場合にはエンジン負荷が減筒運転領域A1の下限負荷Tq_minを超える時間、をエンジン負荷側減筒運転継続時間tr_Tqとして推定する(ステップS2)。
具体的には、減筒運転継続時間推定部52aは、エンジン負荷が増加中であるか減少中であるか(変化量が0より大きいか否か)を判定する。そして、エンジン負荷が増加中の場合(変化量が0より大きい場合)には、減筒運転継続時間tr_Tqの推定に用いる限界負荷Tq_Lを上限負荷Tq_maxに設定する。一方、エンジン負荷が減少中の場合(変化量が0以下の場合)は、減筒運転継続時間trの推定に用いる限界負荷Tq_Lを下限負荷Tq_minに設定する。そして、この限界負荷Tq_Lと、現在のエンジン負荷Tqiと、現在のエンジン負荷の変化量△Tqiとに基づいて、減筒運転継続時間tr_Tqを次の式(3)で算出する。なお、エンジン負荷の変化量△Tq_Lは、アクセル開度センサSN5により検出されるアクセルペダルの開度に基づいてエンジンの要求負荷を計算し、エンジンの要求負荷の所定時間における変化量に基づいて算出することができる。
tr_Tq=|Tq_L−Tqi|/|△Tqi|・・・(3)
そして、減筒運転継続時間推定部52aは、エンジン回転数に基づいて算出した減筒運転継続時間tr_Nと、エンジン負荷に基づいて算出した減筒運転継続時間tr_Tqのうち、短い時間を最終的な減筒運転継続時間trに決定する(ステップS3)。
このように、減筒運転継続時間trは、現在のエンジン回転数とエンジン負荷との変化量に基づいて算出されており、基本的には、これらの変化量が大きくエンジンの運転が過渡状態である場合には短く算出され、これらの変化量が小さくエンジンの運転が定常状態であれば長く算出される。
(5−2)燃費改善率算出部
燃費改善率算出部52bは、全筒運転実施時の燃料消費率(単位時間当たりの燃料消費量)に対する減筒運転実施時の燃料消費率の減少量である燃費改善率EFtを算出する(ステップS4)。
本実施形態では、燃費改善率算出部52bは、エンジン回転数とエンジン負荷とについて予め設定された燃費改善率EFtをマップで記憶しており、このマップから、現在のエンジン回転数とエンジン負荷とに応じた値を抽出する。なお、このマップの各値は、エンジン回転数とエンジン負荷とを一定に維持した状態で、全筒運転と減筒運転とをそれぞれ所定時間継続した際の燃料消費率の差であり、各値には、これらの運転を切り替えることに伴う燃料消費率の変化量は含まれていない。この燃費改善率EFtは、例えば、図8に示すように、所定のエンジン回転数において、エンジン負荷が大きくなるほど小さく設定されている。
(5−3)燃費改善量算出部
燃費改善量算出部52cは、減筒運転の実施によって得られる燃料消費量の減少量である燃費改善量を算出する。
本実施形態では、燃費改善量算出部52cは、減筒運転継続時間推定部52aで推定された減筒運転継続時間trと、燃費改善率算出部52bで算出された燃費改善率EFtとに基づいて燃費改善量IEFを算出する。
具体的には、燃費改善量算出部52cは、減筒運転継続時間trと燃費改善率EFtとを用いて、燃費改善量IEFを次の式(4)で算出する(ステップS5)。
IEF=EFt×tr・・・(4)
このように、本実施形態では、減筒運転を実施することで、減筒運転中平均して上記燃費改善率EFtだけ燃費が改善するとして、燃費改善量IEFを算出する。
ここで、上記のように、減筒運転継続時間trは基本的にエンジン回転数とエンジン負荷との変化量が大きく過渡状態であるほど短く、この変化量が小さく定常状態であるほど長く算出される。従って、燃費改善量IEFは、エンジン回転数とエンジン負荷との変化量が大きく過渡状態であるほど小さく、この変化量が小さく定常状態であるほど大きく算出される。
なお、本実施形態では、燃費改善率EFtを、現在のエンジン回転数とエンジン負荷とにのみ基づいて算出した場合について説明したが、エンジン回転数の変化量ΔNiと、エンジン負荷の変化量△Tqiと、減筒運転継続時間trとに基づいて、減筒運転を外れる直前の燃費改善率EFtを推定して、この減筒運転を外れる直前の燃費改善率EFtと、上記の現在のエンジン回転数とエンジン負荷とに基づいて算出した燃費改善率EFtとを平均した値を用いてもよい。このようにすれば、減筒運転領域を抜けるまでの間で燃費改善率EFtが変化することが考慮されて、より正確に燃費改善量IEFが算出される。
(5−4)燃費悪化量算出部
燃費悪化量算出部52dは、準備制御の実施に伴う燃料消費量の増大量である燃費悪化量DEFを算出する(ステップS6)。
本実施形態では、上記のように、全筒運転から減筒運転への切替時に、準備制御を実施して点火時期を遅角させている。ここで、点火時期を遅角すると燃焼効率が悪化して燃費が悪化する。燃費悪化量算出部52dは、この点火時期の遅角に伴って生じる燃費の悪化量すなわち燃料消費量の増大量を算出して、この増大量を燃費悪化量DEFとして算出する。
本実施形態では、燃費悪化量算出部52dに、エンジン回転数とエンジン負荷とについて予め設定された燃費悪化量DEFのマップが記憶されており、燃費悪化量算出部52dは、このマップから、現在のエンジン回転数とエンジン負荷とに対応する値を抽出する。
ここで、準備制御が実施される期間の燃焼サイクル数は、エンジン回転数が高く1燃焼サイクルあたりの時間が短いほど多くなる。そのため、準備制御の実施によって生じる燃料消費量の増大量である燃費悪化量DEFはエンジン回転数が高いほど大きくなる。
また、準備制御時の吸気量の増大量は、エンジン負荷が高く吸気量が多いほど大きくなり、これに伴って、準備制御時における点火時期の遅角量は、エンジン負荷が高くなると多くなる。そのため、燃費悪化量DEFはエンジン負荷が高くなるほど多くなる。
これに対応して、本実施形態では、燃費悪化量DEFは、図9に示すように、エンジン回転数およびエンジン負荷が高いほど、その値が大きくなるように設定されている。
(5−5)最終燃費改善量算出部
最終燃費改善量算出部52eは、準備制御の実施に伴う燃費の悪化を加味して全筒運転から減筒運転に切り替えることによって得られる最終的な燃費の改善量すなわち燃料消費量の減少量である最終燃費改善量IEF_fを算出する(ステップS7)。
本実施形態では、最終燃費改善量算出部52eは、燃費改善量算出部52cで算出された燃費改善量IEFから燃費悪化量算出部52dで算出された燃費悪化量DEFを差し引いた値を最終燃費改善量IEF_fとして算出する。
(5−6)準備制御実施判定部
準備制御実施判定部52は、最終燃費改善量IEF_fに基づいて減筒運転開始に向けて準備制御を実施するか否か、すなわち、準備制御が開始されていない場合は開始するか否か、準備制御が実施されている場合は準備制御を継続するか否かを判定する。本実施形態では、最終燃費改善量IEF_fが0よりも大きく、燃費改善量IEFが燃費悪化量DEFを上回る、すなわち、減筒運転の実施によって得られる燃料消費量の減少量が、準備制御の実施に伴う燃料消費量の増大量を上回れば(ステップS8の判定がYESであれば)、準備制御を開始または継続すると判定する(S9)。一方、最終燃費改善量IEF_fが0以下であり、燃費改善量IEFが燃費悪化量DEF以下である、すなわち、減筒運転の実施によって得られる燃料消費量の減少量が、準備制御の実施に伴う燃料消費量の増大量以下であれば(ステップS8の判定がNOであれば)、準備制御を実施しない、すなわち、準備制御を開始させず通常の全筒運転を継続する、または、準備制御を停止して通常の全筒運転に復帰するとの判定を行う。
準備制御実施判定部52は、以上の演算および判定を、減筒運転領域A1において減筒運転が開始されるまでの期間中、すなわち、運転領域が全筒運転領域A2から減筒運転領域A1に切り替わってから減筒運転が開始される、あるいは、全筒運転領域A2に復帰するまでの期間中、継続して、上記演算および判定を行う。すなわち、減筒運転継続時間推定部52a、燃費改善率算出部52bは、上記期間中、時々刻々、減筒運転継続時間tr、燃費改善率EFt、を推定(算出)、更新し、燃費改善量算出部52cは最新のこれら値に基づいて燃費改善量IEFを算出する。また、燃費悪化量算出部52dは、上記期間中、時々刻々、燃費悪化量DEFを算出、更新する。そして、最終燃費改善量算出部52eは、最新の燃費改善量IEFと燃費悪化量DEFとに基づいて最終燃費改善量IEF_fを算出し、準備制御実施判定部52は、最新の最終燃費改善量IEF_fに基づいて、上記判定を行う。
ここで、上記のように、燃費改善量IEFは、エンジン回転数とエンジン負荷との変化量が大きく過渡状態であるほど小さく、この変化量が小さく定常状態であるほど大きく算出される。従って、本実施形態では、これらの変化量が大きくエンジンの運転が急激な過渡状態であるときには準備制御は実施されず(停止され)、この変化量が小さく定常状態であるときに準備制御が実施される。
(6)減筒運転領域での制御の流れ
減筒運転領域A1で実施される以上の制御の全体の流れを図10のフローチャートに示す。
まず、ステップS11において、エンジンが減筒運転領域A1で運転されているか否かを判定する。
ステップS1の判定がNOであって全筒運転領域A2で運転されている場合は、ステップS12に進み、通常の全筒運転を実施(継続または復帰)する。一方、ステップS1の判定がYESであって減筒運転領域A1で運転されている場合は、ステップS13に進む。
ステップS13では、上記の手順(図7のステップS1〜S7の手順)で最終燃費改善量IEF_fを算出する。
ステップS13の次に進むステップS14では、準備制御を実施してもよいとの判定が出されたか否かを判定する。この判定がNOであって最終燃費改善量IEF_fが0以下であることに伴い準備制御を実施しないとの判定が出された場合は、ステップS12に進み、通常の全筒運転を実施する。すなわち、準備制御開始前であれば通常の全筒運転を継続し、準備制御の実施中であれば通常の全筒運転に復帰させる。一方、ステップS14の判定がYESであって最終燃費改善量IEF_fが0より大きいことに伴い準備制御を開始または継続するとの判定が出された場合は、ステップS15に進む。
ステップS15では、オイルポンプ41により、オイルポンプ41と弁停止機構25aとの間の油路、詳細には、オイルポンプ41と弁停止機構用ソレノイドバルブ42との間の油路の油圧が高められる。これは、減筒運転開始時に、より確実に休止気筒(第1、第4気筒2A,2D)の吸排気弁8,9を閉弁保持するためである。なお、このように減筒運転開始前において、オイルポンプ41と弁停止機構用ソレノイドバルブ42との間の油路の油圧は高められるが、弁停止機構用ソレノイドバルブ42がOFF状態であるため、この時点では、弁停止機構25aのロックピン252と上記貫通孔251aとは嵌合解除された状態に維持され、休止気筒(第1、第4気筒2A,2D)の吸排気弁8,9は開閉駆動する。
ステップS15の次に進むステップS16では、準備制御を実施する。具体的には、準備制御開始前であれば準備制御を開始し、準備制御中であれば準備制御を継続する。詳細には、スロットルバルブ34aの開度を減筒運転時の開度に変更する、あるいは、この開度を維持して、各気筒2A〜2Dの吸気量を減筒運転時の吸気量に向けて増大させるとともに、点火時期を通常の全筒運転時の点火時期から吸気量の増大量に応じた時期だけ遅角させる。
ステップS16の次に進むステップS17では、吸気量が減筒運転時の吸気量以上となったことに伴って減筒運転を開始するとの判定が出されたか否かが判定される。ステップS17の判定がYESであって吸気量が減筒運転時の吸気量以上であり減筒運転を開始するとの判定が出されている場合は、ステップS18に進む。一方、ステップS17での判定がNOであって吸気量が減筒運転時の吸気量に到達しておらず減筒運転を開始するとの判定が出されていない場合は、ステップS11に戻る。
ステップS18では、減筒運転が開始される。すなわち、吸気量が減筒運転時の吸気量に到達すると、減筒運転が開始され、休止気筒(第1、第4気筒2A,2D)の点火および燃料噴射が停止され、弁停止機構用ソレノイドバルブ42がONとされて休止気筒(第1、第4気筒2A,2D)の吸排気弁8、9が閉弁保持されるとともに、稼働気筒(第2、第3気筒2B,2C)の点火制御が通常の減筒運転時の制御に切り替えられる。
(7)作用等
以上のように、本実施形態では、減筒運転を開始する前に、吸気量を増大させつつ点火時期を遅角する準備制御を実施している。そのため、全筒運転から減筒運転への切替前後でトルクショックが生じるのを回避することができる。
ここで、点火時期を遅角させると燃費が悪化する。これに対して、本実施形態では、この準備制御の実施に伴う燃費の悪化を加味して全筒運転から減筒運転に切り替えることによって得られる燃料消費量の減少量である最終燃費改善量IEF_fを算出し、エンジンが減筒運転領域A1で運転されている場合であっても、この最終燃費改善量IEF_fが0より大きい場合にのみ減筒運転の開始に向けて準備制御を実施している。そのため、減筒運転の実施によって、燃費性能をより確実に高めることができる。
特に、上記最終燃費改善量IEF_fの算出および最終燃費改善量IEF_fが0より大きいか否かの判定を減筒運転領域A1において減筒運転が開始されるまでの期間中継続して実施し、準備制御の実施中であっても、最終燃費改善量IEF_fが0以下となると準備制御を停止して通常の全筒運転に復帰させているため、燃費性能をより一層確実に高めることができる。
また、エンジンの運転状態に基づいて減筒運転領域A1で継続して運転される時間である減筒運転継続時間trを推定し、この推定した減筒運転継続時間trと、減筒運転を実施することにより得られる燃料消費率の改善量である燃費改善率EFtとに基づいて、燃費改善量IEFを推定し、この燃費改善量IEFと準備制御の実施に伴う燃料消費量の増大量である燃費悪化量DEFとに基づいて最終燃費改善量IEF_fを算出しているため、これら値をより精度よく推定・算出することができる。
(8)変形例
上記実施形態では、最終燃費改善量IEFが0よりも大きければ準備制御を開始(継続)すると判定する場合について説明したが、判定基準量は0に限らない。
また、上記実施形態では、スロットルバルブ34aの開閉により吸気量を変更する場合、すなわち、準備制御においてスロットルバルブ34aを開き側に変更することで吸気量を増大させる場合について説明したが、吸気量を変更(増大)するための手段はこれに限らない。例えば、吸気弁8の開閉時期を変更可能な可変吸気バルブタイミング機構を設け、これによって吸気弁8の開閉時期を変更することによって吸気量を変更(増大)させてもよい。また、吸気弁8のバルブリフトを変更可能な手段を用い、このバルブリフトの変更によって吸気量を変更(増大)させてもよい。
また、上記実施形態では、4気筒ガソリンエンジンに本発明の制御装置を適用した例について説明したが、本発明の制御装置が適用可能なエンジンの形式はこれに限られない。例えば、6気筒や8気筒など、4気筒以外の多気筒エンジンを対象としてもよく、また、ディーゼルエンジン、エタノール燃料エンジンやLPGエンジン等、他種の内燃機関を対象としてもよい。
1 エンジン本体
2A〜2D 気筒
13 点火プラグ(点火手段)
25a 弁停止機構
50 ECU(制御手段)
52a 減筒運転継続時間推定部
52b 燃費改善率算出部
52c 燃費改善量算出部
52e 燃費悪化量算出部
52e 最終燃費改善量算出部
54 燃焼制御部

Claims (2)

  1. 吸気弁、排気弁を備えた複数の気筒を有し、所定の全筒運転領域では全ての気筒内で混合気を燃焼させる全筒運転を実施し、所定の減筒運転領域では複数の気筒のうち特定の気筒内での燃焼を停止して減筒運転を実施するエンジンを制御する装置であって、
    各気筒に設けられてこれら気筒内の混合気に点火を行う点火手段と、
    各気筒に吸入される空気量である吸気量を変更可能な吸気量変更手段と、
    上記点火手段および吸気量制御手段を含むエンジンの各部を制御する制御手段とを備え、
    上記制御手段は、
    上記減筒運転領域において減筒運転が開始されるまでの間、全筒運転から減筒運転に切り替えることによって得られる燃料消費量の減少量である最終燃費改善量を逐次算出する最終燃費改善量算出部と、
    上記減筒運転領域において、上記算出された最終燃費改善量が予め設定された基準量以上の場合は、上記吸気量変更手段によって各気筒の吸気量を通常の全筒運転時の吸気量よりも多い減筒運転時の吸気量に増大させ、かつ、各気筒の点火時期を通常の全筒運転時の点火時期よりも遅角する準備制御を実施するとともに、当該準備制御の実施に伴って上記吸気量が上記減筒運転時の吸気量以上となったときに減筒運転を開始する燃焼制御部とを含み
    記最終燃費改善量算出部は、
    運転領域が全筒運転領域に復帰するまでの時間である減筒運転継続時間を推定する減筒運転継続時間推定部と、
    エンジンの運転状態に基づいて、全筒運転実施時の単位時間あたりの燃料消費量に対する減筒運転実施時の単位時間当たりの燃料消費量の減少量である燃費改善率を算出する燃費改善率算出部と、
    上記準備制御の実施に伴う燃料消費量の増大量である燃費悪化量を算出する燃費悪化量算出部とを含み、
    上記推定された減筒運転継続時間と、上記算出された燃費改善率と、上記算出された燃費悪化量とに基づいて、上記最終燃費改善量を算出するとともに、
    上記準備制御の実施中もエンジンの運転状態に基づいて上記最終燃費改善量を算出してこれを更新し、
    上記燃焼制御部は、上記準備制御の実施中において、上記最終燃費改善算出部によって更新された上記最終燃費改善量が上記基準量を下回る場合は、当該準備制御を停止して通常の全筒運転に復帰させる、ことを特徴とするエンジンの制御装置。
  2. 請求項1に記載のエンジン制御装置であって、
    上記最終燃費改善量算出部は、上記減筒運転継続時間に上記燃費改善率をかけた値を燃費改善量として算出するとともに、この燃費改善量から上記燃費悪化量を差し引いた値を上記最終燃費改善量として算出することを特徴とするエンジンの制御装置。
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