JP6449002B2 - 建具 - Google Patents

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Description

本発明は、開口枠に対して面外方向に開閉する状態で障子を配設した建具の防火対策に関するものである。
開き窓やすべり出し窓等のように、開口枠に対して障子が面外方向に開閉移動する建具では、火災発生時に高温状態となった場合、枠が室内外方向に沿って変形し、枠と障子との間に火炎の貫通口が形成されるおそれがある。特に、障子の下框とこれに対向して配置される無目枠との間においては、無目枠が両端部でのみ縦框に取り付けられる構成であるため、上述した問題が一層顕著となる。
このため、この種の建具においては、枠において障子の框に対向する見付け面に加熱膨張材を配設し、高温状態となった場合に加熱膨張材を膨張させることによって火炎の貫通口が形成される事態を防止するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−109131号公報(図4)
ところで、開口枠に対して障子を開閉可能に配設する建具では、枠の見付け面に障子を開閉させるための開閉支持機構等、障子を開閉する際に必要となる部品が種々設けられているのが一般的である。こうした建具にあっては、加熱膨張材を配設する場所が部品により寸断される等、限られることになり、加熱膨張材が膨張した場合にも枠と障子の框との隙間を完全に塞ぐことができないおそれがある。しかも、下枠においては、見付け面に配設された加熱膨張材が雨水の影響を受け易い状態となるばかりか、枠の上面に雨水やゴミを貯留する要因となり得る。
本発明は、上記実情に鑑みて、枠と障子の框との間に火炎の貫通口が形成される事態をより確実に防止することのできる建具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る建具は、開口枠に対して面外方向に開閉する状態で障子を配設した建具において、前記開口枠を構成する枠は、見込み方向に並設した2つの枠要素を備えるとともに、これら2つの枠要素の熱伝達経路に断熱材を介在させることによって構成したものであり、室内側の枠要素において前記断熱材に隣接する部位には前記枠の見付け方向に沿い、かつ前記障子の見付け面に対向する障子対向面を設け、前記障子対向面に加熱膨張材を配設し、さらに、前記断熱材の下方となる部位に加熱膨張材を配設したことを特徴とする。
この発明によれば、枠の見付け方向に沿った障子対向面に加熱膨張材を配設するようにしているため、枠の見付け面に障子を開閉するための部品が設けられている場合にも全長にわたって加熱膨張材を配設することが可能である。しかも、下枠に適用した場合にも、障子対向面が起立した面となるため、加熱膨張材が雨水の影響を受けるおそれがない。これらの結果、火災発生時に高温状態となった場合には、枠の全長にわたって加熱膨張材が確実に膨張することになり、火炎の貫通口が形成される事態をより確実に防止することができるようになる。
また本発明は、上述した建具において、少なくとも前記障子の下框に対向して配置される枠に中空部を形成し、前記中空部に補強材を配設したことを特徴とする。
この発明によれば、中空部に配設した補強材によって障子の荷重を支えることができ、火災発生時に高温状態となった場合にも、枠に変形を来す事態を防止することが可能となる。
この発明によれば、火災発生時に高温状態となって断熱材が焼失した場合にも、膨張した加熱膨張材が室内側の枠要素と室外側の枠要素との間の隙間を塞ぐことになり、断熱材の焼失箇所が火炎の貫通口となる事態を防止することができる。
また本発明は、上述した建具において、前記室内側の枠要素には前記断熱材を収容する収容部を設け、かつ室外側の枠要素には前記収容部の周囲に構成される見付け面を非接触の状態で覆う係合部材を配設し、前記室内側の枠要素及び前記室外側の枠要素が互いに見込み方向に沿って移動した場合に前記係合部材を前記収容部の見付け面に係合させることを特徴とする。
この発明によれば、火災発生時に高温状態となって断熱材が焼失し、室内側の枠要素と室外側の枠要素との連結状態が解除された場合にも、係合部材が収容部の見付け面に係合することにより、室内側の枠要素と室外側の枠要素とが互いに離隔する方向に移動するおそれがなくなる。従って、室内側の枠要素に対して室外側の枠要素が脱落することに起因して室内側の枠要素と室外側の枠要素との間に火炎の貫通口が形成される事態を防止することができる。
また本発明は、上述した建具において、前記係合部材において前記断熱材の下面に対向する部位に前記加熱膨張材を配設したことを特徴とする。
この発明によれば、加熱膨張材が膨張することにより、室内側の枠要素と室外側の枠要素との隙間がより確実に塞がれることになる。
本発明によれば、枠の見付け方向に沿った障子対向面に加熱膨張材を配設するようにしているため、枠の見付け面に障子を開閉するための部品が設けられている場合にも全長にわたって加熱膨張材を配設することが可能である。しかも、下枠に適用した場合にも、障子対向面が起立した面となるため、加熱膨張材が雨水の影響を受けるおそれがない。これらの結果、火災発生時に高温状態となった場合には、枠の全長にわたって加熱膨張材が確実に膨張することになり、火炎の貫通口が形成される事態をより確実に防止することができるようになる。
図1は、本発明の実施の形態1である建具を室外側から見た図である。 図2は、図1に示した建具の縦断面図である。 図3−1は、図1に示した建具に適用する無目枠の端部を室内側から見た斜視図である。 図3−2は、図1に示した建具に適用する無目枠の端部を室外側から見た斜視図である。 図4は、図1に示した建具の無目枠に設ける補強材の斜視図である。 図5は、図1に示した建具の無目枠が高温状態となった場合の要部縦断面図である。 図6は、図1に示した建具の変形例1を示す要部縦断面図である。 図7は、図1に示した建具の変形例2を示す要部縦断面図である。 図8は、本発明の実施の形態2である建具の要部縦断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る建具の好適な実施の形態について詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1及び図2は、本発明の実施の形態1である建具を示したものである。ここで例示する建具は、開口枠10の内部に2枚の障子20,30を上下に配設した段窓と称されるものである。
開口枠10は、上枠11、下枠12及び左右の縦枠13を四周枠組みし、さらに上枠11と下枠12との中間となる位置に水平方向に沿って無目枠(枠)14を配設することにより構成してある。上枠11及び下枠12は、それぞれアルミニウムやアルミニウム合金によって成形した押し出し形材からなる金属枠部分11A,12Aと、樹脂によって成形した押し出し形材からなる樹脂枠部分11B,12Bとを有して構成したものである。金属枠部分11A,12A及び樹脂枠部分11B,12Bは、見込み方向に並設した状態で互いに係合し、金属枠部分11A,12Aを室外側に配置して躯体Bに取り付けてある。図には示していないが、開口枠10の縦枠13は、上枠11及び下枠12と同様の構成を有したものである。
これに対して無目枠14は、アルミニウムやアルミニウム合金によって成形した押し出し形材からなる2つの無目枠部分(枠要素)140,240を見込み方向に並設し、かつ互いの間を断熱材340によって連結することにより構成してある。断熱材340は、ウレタン等、硬質の樹脂によって構成したもので、それぞれの無目枠部分140,240に設けた収容部141,241に収容した状態で2つの無目枠部分140,240の間に介在している。断熱材340としては、予め成形したものを2つの無目枠部分140,240の収容部141,241に収容させるようにしても良いし、硬化性を有する樹脂材を2つの無目枠部分140,240の収容部141,241にわたって充填した後に硬化させるようにしても良い。
収容部141,241は、それぞれの無目枠部分140,240において互いに対向するように無目枠14の全長に構成したもので、互いに対向する部位に断熱材340を収容するための収容溝141a,241aを有している。室外側に配置される無目枠部分(以下、区別する場合に「外無目枠部分140」という)においては、室内側に位置する部分に上下方向に延在する外方見付け壁部142が設けてあり、この外方見付け壁部142の上縁部に水平方向に沿って収容溝141aを形成することにより収容部141が構成してある。これに対して室内側に配置される無目枠部分(以下、区別する場合に「内無目枠部分240」という)においては、下方となる部分に見込み方向に沿って延在する見込み壁部242が設けてあるとともに、室外側に位置する部分に上下方向に延在する内方見付け壁部243が設けてあり、見込み壁部242の最も室外側に位置する縁部から見付け方向に沿って下方に突出するように収容部241が構成してある。これらの無目枠部分140,240の収容部141,241を断熱材340によって連結した無目枠14は、図1に示すように、外無目枠部分140に対して内無目枠部分240が上方に大きく突出した断面形状となっている。
2つの障子20,30は、それぞれ矩形状を成すガラス21,31の四周に上框22,32、下框23,33及び左右の縦框24,34を装着することによって構成したものである。ガラス21,31としては、網入りガラスまたは耐熱強化ガラス21a,31aとフロートガラス21b,31bとを積層した複層ガラスを用いている。上框22,32及び下框23,33は、それぞれアルミニウムやアルミニウム合金によって成形した押し出し形材からなる金属框部分22A,32A,23A,33Aと、樹脂によって成形した押し出し形材からなる樹脂框部分22B,32B,23B,33Bとを有したものである。これら金属框部分22A,32A,23A,33A及び樹脂框部分22B,32B,23B,33Bは、見込み方向に並設した状態で互いに係合し、金属框部分22A,32A,23A,33Aを室外側に配置してそれぞれの障子20,30の框を構成している。図には明示していないが、障子20の縦框24及び障子30の縦框34は、上框22,32及び下框23,33と同様の構成を有したものである。
図2、図3−1、図3−2に示すように、開口枠10の下側に配置した障子(以下、「下側障子30」という)は、無目枠14によって区分けされる開口枠10の下側開口が常時閉じた状態となるように、框32,33,34を介して開口枠10に固定してある。開口枠10の上側に配置した障子(以下、「上側障子20」という)は、無目枠14によって区分けされる開口枠10の上側開口を開閉できるように開閉支持機構25を介して開口枠10に支持してある。図には明示していないが、開閉支持機構25は、開口枠10に対して上側障子20が室外側に向けて押し開くように動作するものである。本実施の形態1では、無目枠14に設けたオペレータハンドル26を操作した場合に上側障子20が縦すべり出し窓として機能するように開閉支持機構25が構成してある。すなわち、本実施の形態1では、一方の縦框24が上框22及び下框23の長手方向に沿ってスライドするとともに、一方の縦框24の長手方向を中心として他方の縦框24が室外側に開くように開閉支持機構25が構成してある。オペレータハンドル26は、無目枠14において内無目枠部分240の見付け面から室内側に突出した状態で取り付けてあり、回転操作することにより開閉支持機構25を動作することができる。
一方、この建具の無目枠14には、外無目枠部分140に補強材50及び係合部材60が取り付けてあるとともに、内無目枠部分240に上方加熱膨張材70が配設してある。補強材50及び係合部材60は、框や枠の材料となるアルミニウムやアルミニウム合金よりも融点の高いステンレスや鋼材によって成形したもので、それぞれ無目枠14の全長にわたる部位に設けてある。
補強材50は、図4に示すように、平板状を成す取付長板部51と、取付長板部51の両側縁部からそれぞれ同一方向に向けて屈曲するように延在した一対の屈曲板部52と、取付長板部51の両端部に設けた一対の取付板部53とを一体に成形することによって構成してある。取付板部53は、取付長板部51の両端縁部から屈曲板部52と同じ方向に屈曲したものである。この補強材50は、外無目枠部分140に構成した中空部に収容するように配設してあり、取付長板部51を介して外無目枠部分140に固定してあるとともに、両端の取付板部53を介して縦枠13に固定してある。取付長板部51を外無目枠部分140に固定する場合には、開閉支持機構25を外無目枠部分140に取り付けるためのネジによって共締めすれば良い。図2からも明らかなように、補強材50は、外無目枠部分140の中空部において上下の壁部分に当接しており、補強材50の断面係数を向上させるように機能している。
係合部材60は、図2、図3−1、図3−2に示すように、平板状を成す取付基部61と、取付基部61の一方の縁部から屈曲するように延在したカバー部62と、カバー部62の延在縁部から取付基部61とは反対方向に向けて屈曲するように延在した係合受部63と、取付基部61の両端部に設けた一対の取付板部64とを一体に成形することによって構成してある。この係合部材60は、カバー部62が収容部141,241の相互間に露出する断熱材340の下方を覆い、かつ係合受部63が内無目枠部分240に設けた収容部241の室内側に位置する見付け面に対向した状態で、取付基部61を介して外無目枠部分140の外方見付け壁部142にネジ65を螺合させることにより固定してある。また、係合部材60の両端に設けた取付板部64を介して縦枠13(図1参照)の見付け面にネジを螺合させることにより縦枠13の図示せぬ金属枠部分にも固定してある。
図からも明らかなように、係合受部63と内無目枠部分240の収容部241との間は、それぞれ隙間を確保した状態で相互に近接するように設定してある。カバー部62と内無目枠部分240の収容部241との間には、係合受部63との間の隙間よりも大きな隙間が確保してあり、カバー部62の上面に帯状を成す下方加熱膨張材66が配設してある。下方加熱膨張材66は、膨張黒鉛等のように、200℃程度の高温状態となった場合に膨張するもので、2つの無目枠部分140,240の収容部141,241を連結する断熱材340の下面に対向するように、無目枠14の全長に対応する部位に貼り付けてある。
上方加熱膨張材70は、下方加熱膨張材66と同様、一定の幅の帯状に構成したもので、内無目枠部分240の内方見付け壁部243において収容部241の直上となる見付け面(障子対向面)243aに貼り付けてある。内無目枠部分240の内方見付け壁部243は、見付け方向に沿って起立し、上側障子20の下框23において室外側に位置する部位から下方に延在した外方ヒレ部23aの見付け面23bに対向するものである。従って、上方加熱膨張材70は、外無目枠部分140の上面に設けられる開閉支持機構25と干渉することなく無目枠14の全長にわたって貼り付けることが可能である。しかも、内方見付け壁部243に貼り付けた上方加熱膨張材70は、起立した状態となるため、仮に雨水が掛かったとしても、漸次下方に流れ出て停滞することがなく、200℃程度の膨張温度に到達した時点で確実に膨張することになる。
上記のように構成した建具では、上枠11、下枠12及び左右の縦枠13の室内側に樹脂枠部分11B,12Bが配置され、かつそれぞれの障子20,30の上框22,32、下框23,33及び左右の縦框24,34の室内側に樹脂框部分22B,32B,23B,33Bが配置された状態にある。さらに、無目枠14においては、2つの無目枠部分140,240の間に断熱材340が介在されるとともに、外無目枠部分140及び縦枠13の図示せぬ金属枠部分に固定した係合部材60が内無目枠部分240とは接触していない。従って、この建具によれば、室内と室外とで熱の伝達が抑制され、冷暖房効率が高まるとともに、結露の発生を抑えることができる等の利点がある。
しかも、この建具においては、無目枠14に補強材50及び係合部材60が固定してあるため、火災発生時に高温状態となった場合にも、無目枠14が室内外方向に沿って変形する事態を抑えることができる。さらに、無目枠14が変形する温度に到達する以前の段階においては、図5に示すように、内無目枠部分240に貼り付けた上方加熱膨張材70が膨張し、無目枠14と上側障子20の下框23との空間に充填されることになる。上述したように、上方加熱膨張材70は、起立した内無目枠部分240の内方見付け壁部243に取り付けたものであり、開閉支持機構25と干渉することなく無目枠14の全長に貼り付けたものである。従って、火災が発生した場合には、無目枠14と上側障子20の下框23との間の隙間が全長にわたって確実に塞がれることになり、火炎の貫通口が形成される事態を招来するおそれがない。
また、上述建具によれば、高温状態となった場合、係合部材60の上面に貼り付けた下方加熱膨張材66が膨張し、係合部材60と内無目枠部分240の収容部241との隙間に充填されることになる。さらに、上述したように、外無目枠部分140の収容部141と内無目枠部分240の収容部241との間の上方域は、膨張した上方加熱膨張材70によって塞がれた状態となる。従って、無目枠14の断熱材340が焼失したとしても、外無目枠部分140と内無目枠部分240との間のいずれの部分にも隙間ができることはなく、室内と室外との間に火炎が貫通するおそれはない。
加えて、係合部材60の係合受部63が内無目枠部分240に設けた収容部241の室内側に位置する見付け面に対向した状態で近接配置されているため、さらに、上述したように、下方加熱膨張材66の膨張によって係合部材60と内無目枠部分240の収容部241との隙間が埋められるため、断熱材340の焼失に伴って外無目枠部分140と内無目枠部分240との間の連結状態が解除されて互いに離隔する方向に移動した場合にも、直ちに係合部材60の係合受部63が収容部241の室内側に位置する見付け面に係合し、以降の移動が阻止されることになる。従って、無目枠14の室内側に位置する見付け面からオペレータハンドル26が突出する構成であるものの、内無目枠部分240が室内側に脱落する事態を招来するおそれはなく、無目枠14が外無目枠部分140と内無目枠部分240とに分離することに起因して火炎の貫通口が形成される事態を防止することが可能となる。
尚、上述した実施の形態1では、無目枠14の外無目枠部分140に形成した中空部に補強材50を配設しているため、無目枠14の変形を抑えることでより確実に火炎の貫通口が形成される事態を防止することが可能である。しかしながら、本発明は必ずしも補強材50を設ける必要はなく、図6に示す変形例1のように、補強材50を省略して枠を構成しても良い。
また、上述した実施の形態1では、係合受部63が内無目枠部分240に設けた収容部241の室内側に位置する見付け面に対向するように外無目枠部分140に係合部材60を設け、かつ2つの無目枠部分140,240の収容部141,241から露出した断熱材340の下面に対向するように係合部材60に下方加熱膨張材66を設けるようにしているため、断熱材340が焼失した状態であっても、火炎の貫通口が形成される事態をより確実に防止することが可能である。しかしながら、本発明は必ずしも係合部材60及び下方加熱膨張材66を設ける必要はなく、図7に示す変形例2のように、係合部材60を省略して枠を構成しても構わない。但し、外無目枠部分140において断熱材340の下方となる部位には加熱膨張材145を配設することが好ましい。すなわち、高温状態となった場合に加熱膨張材145が膨張すれば、断熱材340が焼失した場合にも、火炎の貫通口が形成される事態を防止することが可能である。尚、変形例2において、外無目枠部分140の中空部に補強材50を配設しても良いのはもちろんである。また、変形例1及び変形例2において実施の形態1と同様の構成に関しては同一の符号が付してある。
(実施の形態2)
図8は、本発明の実施の形態2である建具を示したものである。ここで例示する建具は、開口枠10の内部に2枚の障子20,30を上下に配設した段窓と称されるもので、実施の形態1とは無目枠80の構成のみが異なっている。以下、主に実施の形態1と相違する部分について説明し、実施の形態1と共通する部分については同一の符号を付して詳細説明を省略する。
実施の形態2の建具に用いられる無目枠80は、アルミニウムやアルミニウム合金によって成形した押し出し形材からなる単一の部材であり、室内側に位置する部位の上面に見付け壁部81を有している。見付け壁部81は、無目枠80の室内側に位置する縁部から上方に突出した部分であり、室外側に位置する面に障子対向面81aを有している。障子対向面81aは、見付け方向に沿って起立し、上側障子20の下框23において室外側に位置する部位から下方に延在した外方ヒレ部23aの見付け面23bに対向するものである。
この障子対向面81aには、無目枠80の全長にわたって加熱膨張材90が配設してある。加熱膨張材90は、膨張黒鉛等のように、200℃程度の高温状態となった場合に膨張するもので、一定の幅の帯状に構成してある。障子対向面81aに配設した加熱膨張材90は、無目枠80の上面に設けられる開閉支持機構25と干渉することなく無目枠80の全長に貼り付けることが可能である。しかも、障子対向面81aに貼り付けた加熱膨張材90は、起立した状態となるため、仮に雨水が掛かったとしても、漸次下方に流れ出て停滞することがなく、200℃程度の膨張温度に到達した時点で確実に膨張することになる。
上記のように構成した建具では、火災発生時に高温状態となった場合にも、無目枠80が変形する温度に到達する以前の段階において無目枠80に貼り付けた加熱膨張材90が膨張し、無目枠80と上側障子20の下框23との空間に充填されることになる。上述したように、加熱膨張材90は、起立した無目枠80の障子対向面81aに取り付けたものであり、開閉支持機構25と干渉することなく無目枠80の全長に貼り付けたものである。従って、火災が発生した場合には、無目枠80と上側障子20の下框23との間の隙間が全長にわたって確実に塞がれることになり、火炎の貫通口が形成される事態を招来するおそれがない。尚、実施の形態2においては、無目枠80に補強材を配設していないが、無目枠80の中空部に、実施の形態1と同様の補強材50を配設しても良いのはもちろんである。
尚、上述した実施の形態1、変形例1、変形例2及び実施の形態2では、いずれも縦すべり出し窓について例示しているが、本発明は開口枠に対して障子が面外方向に開閉するものであれば、開き窓や横すべり出し窓等、その他の建具にも適用することが可能である。また、必ずしも2枚の障子を備えている必要もない。さらに、無目枠80に加熱膨張材90を配設したものを例示しているが、必ずしも無目枠80である必要はなく、上枠や下枠等、その他の枠に適用しても構わない。
10 開口枠、14 無目枠、20 障子、23b 見付け面、50 補強材、60 係合部材、66 下方加熱膨張材、70 上方加熱膨張材、80 無目枠、81a 障子対向面、90 加熱膨張材、140,240 無目枠部分、141,241 収容部、141a,241a 収容溝、243a 見付け面、340 断熱材

Claims (4)

  1. 開口枠に対して面外方向に開閉する状態で障子を配設した建具において、
    前記開口枠を構成する枠は、見込み方向に並設した2つの枠要素を備えるとともに、これら2つの枠要素の熱伝達経路に断熱材を介在させることによって構成したものであり、
    室内側の枠要素において前記断熱材に隣接する部位には前記枠の見付け方向に沿い、かつ前記障子の見付け面に対向する障子対向面を設け、前記障子対向面に加熱膨張材を配設し、
    さらに、前記断熱材の下方となる部位に加熱膨張材を配設したことを特徴とする建具。
  2. 少なくとも前記障子の下框に対向して配置される枠に中空部を形成し、前記中空部に補強材を配設したことを特徴とする請求項1に記載の建具。
  3. 前記室内側の枠要素には前記断熱材を収容する収容部を設け、かつ室外側の枠要素には前記収容部の周囲に構成される見付け面を非接触の状態で覆う係合部材を配設し、前記室内側の枠要素及び前記室外側の枠要素が互いに見込み方向に沿って移動した場合に前記係合部材を前記収容部の見付け面に係合させることを特徴とする請求項1に記載の建具。
  4. 前記係合部材において前記断熱材の下面に対向する部位に前記加熱膨張材を配設したことを特徴とする請求項3に記載の建具。
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