JP6447029B2 - 二次電池の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電池ケース内でのガスの発生に起因した劣化量を算出する二次電池の制御装置に関する。
電動車両の動力源や電子機器の電力源として用いられる電池パックは、リチウムイオン電池やニッケル水素電池等のエネルギ密度の高い二次電池(電池セル)単体や、二次電池をモジュール化した電池モジュールから構成される。二次電池は、充放電が繰り返されることで徐々に劣化していくことが知られている。二次電池の劣化には、電池容量が低下することで満充電まで充電しても取り出せる電力が低下していく性能劣化と、内部でのガスの発生により内圧が上昇することで二次電池の電池ケースが膨張していく膨らみ劣化とが存在する。
性能劣化は、SOH(State of Health)と言われる劣化であり、二次電池の性能そのものに影響を与えるため、従来から様々な手法で推定され、二次電池の制御に組み込まれている。一方、膨らみ劣化は、二次電池の性能そのものに与える影響よりも外観や安全性に与える影響が大きい劣化である。膨らみ劣化を把握するために、二次電池の膨張を検出する手段を設けた電子機器に関する技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2014−17141号公報
ところで、複数の二次電池をケース内に収容してなる電池モジュールや電池パックでは、外力が入力された場合に備えて、隣接する二次電池の間や隣接する電池モジュールの間に空間が設けられることがある。これらの空間は、電池パックに外力が入力されたときに、二次電池に伝わる外力を減衰させるように機能して、二次電池の安全性の向上に貢献しうる。
しかしながら、二次電池の膨らみ劣化が進行すると、電池ケースの膨張に伴って電池モジュール内の空間や電池パック内の空間が減少するため、二次電池の安全性を確保することが困難となる。これに対し、上記の特許文献1のように、二次電池の膨張を直接検出する手段を設ければ、空間がどの程度減少しているのかを把握することが可能となるため、安全性は確保されうる。しかし、二次電池毎に膨張を検出する手段を設けるというのは、コスト面から考えると好ましくない。
また、電池パックや電池モジュールの設計段階で寿命末期の膨らみ量を見越して、寿命末期においても安全性が確保されるように、予め大きめに空間を設けておくということも考えられる。しかし、空間を大きくすることは、電池パックや電池モジュールの大型化に繋がる。また、スペース制約から電池パックや電池モジュールを大きくできない場合には、空間を大きくするために二次電池の個数を減らすなどの対応が必要となり、電池パックの性能低下を招くおそれがある。
ところで、電池パックによっては、二次電池や電池モジュールに対して、予め圧力をかけて拘束し、電池ケースやモジュールケース等が膨張しないように構成されたものがある。このような電池パックの場合、内部でのガスの発生により内圧が上昇しても電池ケースは膨らまないため、膨らみ劣化が膨らみ量として外観には現れないが、二次電池の内圧は膨らみ劣化と同様に上昇する。そのため、二次電池に外力が伝わると、その外力が小さいものであっても内圧が高まっているために安全弁が開きやすくなってしまう。つまり、ケースが膨張しないように構成されていても、内部のガスの発生によって膨らみ劣化と同様に二次電池の安全性が低下する。したがって、二次電池の安全性を確保するためには、電池ケース内でのガスの発生に起因した膨らみ量や内圧上昇量(以下、これらを劣化量とも呼ぶ)を求め、膨らみ劣化に相当する二次電池の劣化を正確に把握することが望まれる。
本件は、上記のような課題に鑑み創案されたものであり、コスト増や大型化を招くことなく、二次電池の劣化量を求めて安全性を確保できるようにした、二次電池の制御装置を提供することを目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的として位置づけることができる。
(1)ここで開示する二次電池の制御装置は、密閉式の電池ケースを有する二次電池の制御装置である。この制御装置は、前記二次電池の状態として、前記二次電池の温度と充電率と充放電電流とをモニタリングする監視ユニットと、前記監視ユニットでモニタリングされた前記二次電池の前記温度と前記充電率と前記充放電電流とを積算時間とともに履歴として記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された前記温度と前記充電率と前記充放電電流とに基づき前記電池ケース内でのガス発生量に相関した係数を取得し、前記係数と前記記憶部に記憶された前記積算時間とから前記二次電池の劣化量を算出する算出部と、を備え、前記算出部は、前記温度と前記充放電電流と前記係数との関係が予め設定された第一マップと、前記温度と前記充電率と前記係数との関係が予め設定された第二マップと、を有し、前記二次電池の通電状態では前記第一マップを用いて前記係数を取得し、前記二次電池の保存状態では前記第二マップを用いて前記係数を取得する。
)前記制御装置は、前記算出部で算出された前記劣化量が所定の第一閾値以上のときに警告を発し、前記劣化量が前記第一閾値よりも大きい第二閾値以上のときに前記二次電池の通電を停止させる第一制御部を備えることが好ましい。
)前記二次電池は、車両の衝突を検出する衝突センサが設けられた前記車両に搭載されるものであることが好ましい。この場合、前記制御装置は、前記衝突センサで前記衝突が検出された場合に、前記衝突によって前記二次電池が受けた衝突量と前記算出部で算出された前記劣化量とに基づいて、前記二次電池の使用を禁止するか否かを判定する判定部を備えることが好ましい。
)前記制御装置は、前記記憶部に記憶された前記履歴と前記算出部で算出された前記劣化量とに基づいて、将来の所定時点における前記二次電池の劣化量である劣化予測量を推定する推定部と、前記推定部で推定された前記劣化予測量が所定の第三閾値以上のときに、前記二次電池の劣化量の増大を抑制する劣化抑制制御を実施する第二制御部と、を備えることが好ましい。
)前記記憶部は、前記積算時間として、前記二次電池の通電状態における第一滞在時間と前記二次電池の保存状態における第二滞在時間とを記憶することが好ましい。また、前記算出部は、前記係数として、前記電池ケースの厚み方向の変化量の増加速度を表す厚み増加傾きを取得し、前記劣化量として前記電池ケースの厚み方向の膨らみ量を算出することが好ましい。
(6)前記算出部は、前記第一マップから第一厚み増加傾きを取得し、前記第一厚み増加傾きと前記第一滞在時間とから第一膨らみ量を算出し、前記第二マップから第二厚み増加傾きを取得し、前記第二厚み増加傾きと前記第二滞在時間とから第二膨らみ量を算出し、前記第一膨らみ量と前記第二膨らみ量とから前記膨らみ量を算出することが好ましい。
(7)ここで開示する二次電池の制御装置は、密閉式の電池ケースを有する二次電池の制御装置である。この制御装置は、前記二次電池の状態として、前記二次電池の温度と充電率と充放電電流とをモニタリングする監視ユニットと、前記監視ユニットでモニタリングされた前記二次電池の前記温度と前記充電率と前記充放電電流とを積算時間とともに履歴として記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された前記温度と前記充電率と前記充放電電流とに基づき前記電池ケース内でのガス発生量に相関した係数を取得し、前記係数と前記記憶部に記憶された前記積算時間とから前記二次電池の劣化量を算出する算出部と、を備え、前記記憶部は、前記積算時間として、前記二次電池の通電状態における第一滞在時間と前記二次電池の保存状態における第二滞在時間とを記憶し、前記算出部は、前記係数として、前記電池ケースの厚み方向の変化量の増加速度を表す厚み増加傾きを取得し、前記劣化量として前記電池ケースの厚み方向の膨らみ量を算出する。
(8)前記二次電池は、モジュールケース内に複数収納されて電池モジュールを構成し、前記電池モジュールは、パックケース内に複数収納されて電池パックを構成することが好ましい。この場合、前記算出部は、前記膨らみ量に基づいて、前記モジュールケース内の空間減少量及び前記パックケース内の空間減少量のうち少なくとも一方を算出することが好ましい。
(9)前記記憶部は、前記積算時間として、前記二次電池の通電状態における第一滞在時間と前記二次電池の保存状態における第二滞在時間とを記憶することが好ましい。また、前記算出部は、前記係数として、前記電池ケース内の圧力の増加する速さとしての内圧増加傾きを取得し、前記劣化量として前記電池ケースの内圧上昇量を算出することが好ましい。
(10)前記算出部は、前記第一マップから第一内圧増加傾きを取得し、前記第一内圧増加傾きと前記第一滞在時間とから第一内圧上昇量を算出し、前記第二マップから第二内圧増加傾きを取得し、前記第二内圧増加傾きと前記第二滞在時間とから第二内圧上昇量を算出し、前記第一内圧上昇量と前記第二内圧上昇量とから前記内圧上昇量を算出することが好ましい。
開示の二次電池の制御装置は、二次電池の履歴に基づきガス発生量に相関した係数を取得して、この係数と履歴とから二次電池の劣化量を算出するので、電池ケース内でのガスの発生に起因した劣化量を求めることができる。これにより、膨らみ劣化に相当する二次電池の劣化を正確に把握することができるため、二次電池の安全性を確保することができる。
また、劣化量を直接検出する手段を設ける必要がないため、コストの増大を回避することができる。さらに、二次電池の劣化量を算出することができるため、二次電池を複数内蔵した電池モジュールや電池パックの寿命末期の安全性を見越して、予め大きな空間を設けておく必要がなく、電池モジュールや電池パックの大型化を防ぐことができる。
一実施形態に係る二次電池の制御装置の構成を示すブロック図である。 図1の制御装置のブロック図である。 二次電池の構成を例示する斜視図である。 厚み増加傾きを取得するためのマップの一例であって、(a)は第一マップ、(b)は第二マップである。 図1の制御装置による制御手順を例示するフローチャートである。 変形例に係る二次電池の制御装置で用いる内圧増加傾きを取得するためのマップの一例であって、(a)は第一マップ、(b)は第二マップである。
以下、図面により実施の形態について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。以下の実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができると共に、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることが可能である。
[1.装置構成]
図1に示すように、本実施形態に係る制御装置は、モジュールケース21内に直列接続された状態で収納される電池セル30(二次電池)に適用される。複数の電池セル30は、隣接するセル同士がほとんど隙間なくモジュールケース21内に配置され、一つの電池モジュール20を構成する。
また、複数の電池モジュール20は、パックケース11内で互いに空間をあけて配置され、電池パック10を構成する。この空間は、電池パック10に外力が入力されたときに、電池セル30に伝わる外力を減衰させるように機能して、電池パック10(電池セル30)の安全性を高めるために設けられる。なお、図1には、八つの電池セル30から構成された電池モジュール20が、パックケース11内に四つ配置されたものを例示しているが、電池セル30,電池モジュール20の個数は特に限定されない。
図3に示すように、電池セル30は、例えばリチウムイオン電池やニッケル水素電池等のエネルギ密度の高い二次電池であり、密閉式の箱型(直方体形状)のセルケース31(電池ケース)内に電極体32(電極)が内蔵されると共に電解液が封入されている。電極体32とは、例えばシート状の正極板と負極板とがセパレータ等を介して積層され、これが捲回されることで形成される。セルケース31の内部には、電極体32の正極,負極のそれぞれと電極端子33とを接続する一対の集電体34が収納される。各集電体34は、電極体32の一端部,他端部を挟み込んだまま電極体32に固定される。電極端子33は、セルケース31の上面を貫通して突出するように設けられる。
電池セル30には、セルケース31の内部の圧力(以下、内圧という)の急激な上昇時にガスを外部へ放出するためのベント機構35が設けられる。ベント機構35は、例えば、電池セル30の誤使用により過充電状態になったときや、物理的な衝撃により内部短絡が発生したときに、電池セル30の内部の電解液や添加剤が分解されることで発生するガスを放出するために開放される安全弁である。
なお、本実施形態の電池セル30は、セルケース31の六つの側面のうち最も面積の広い側面31Aが、隣接する電池セル30と対向する対向面となる。言い換えると、複数の電池セル30は、厚み方向に並設されてモジュールケース21内に配置される。隣接する電池セル30の各側面31Aの間は、ほとんど隙間のない状態とされ、両端に位置する二つの電池セル30の各側面31Aとモジュールケース21との間も、僅かな隙間しか形成されないように配置される。なお、厚み方向とは、最も面積の広い側面31Aに直交する方向である。
本実施形態の電池パック10は、電気自動車やハイブリッド自動車などの電動車両に搭載され、電動車両の動力源として利用される。電動車両には、車両の衝突を検出する衝突センサ9(図2参照)が設けられる。衝突センサ9は、例えば車両の前後方向加速度や左右方向加速度を検出する加速度センサであり、検出した加速度の絶対値が所定値以上の場合に、車両の衝突を検出するものである。衝突センサ9は、車両の衝突を検出した場合に、その情報を後述の制御装置1に伝達する。なお、本実施形態の衝突センサ9は、検出した加速度の絶対値が所定値未満の場合には衝突を検出せず、制御装置1に情報を伝達しないものとする。
図1に示すように、各電池モジュール20には、その電池モジュール20及びその電池モジュール20を構成する複数の電池セル30の状態をモニタリングする監視ユニット8(Cell Monitoring Unit,以下、CMU8という)が設けられる。CMU8は、CMU8が設けられている電池モジュール20を電力源として作動する電子制御装置であり、その電池モジュール20及び電池セル30の様々な情報をモニタリング(検出,計測)する。
本実施形態のCMU8は、複数の電池セル30の代表値として、電池モジュール20の状態をモニタリングする。言い換えると、CMU8は、電池モジュール20の状態を、各電池セル30の状態としてモニタリングする。CMU8は、電池モジュール20の状態として、電池モジュール20の温度T,充放電電流A(以下、電流Aという),充電率(State of Charge、以下、SOCという)をそれぞれ検出し、検出した各情報を制御装置1に伝達する。
電池モジュール20の温度Tは、電池モジュール20を代表する温度であればよく、例えば、その電池モジュール20を構成する複数の電池セル30の温度の平均値としてもよいし、最高セル温度や最低セル温度としてもよく、あるいは最高セル温度と最低セル温度との中間温度としてもよい。電流Aは、電池モジュール20から放電される電流、及び、電池モジュール20に充電される電流であり、電池パック10が使用されている(通電中である)場合の電流値である。SOCは、電池モジュール20の電圧(以下、モジュール電圧Vmという)に基づいて取得される充電率である。
制御装置1は、CMU8よりも上位の電子制御装置(例えばBattery Management Unitや車両ECU等)であり、電池パック10を統括管理する機能を有する。制御装置1は、各種演算処理を実行するCPU,その制御に必要なプログラムやデータの記憶されたROM,CPUでの演算結果等が一時的に記憶されるRAM,外部との間で信号を入出力するための入出力ポート,時間をカウントするタイマー等を備えたコンピュータである。
[2.制御構成]
制御装置1は、CMU8からの情報に基づいて、セルケース31内でのガスの発生に起因した膨らみ量D(劣化量)を所定の取得周期で求め、電池セル30の膨らみ劣化を把握すると共に、把握した膨らみ劣化を用いて様々な制御を行うものである。この取得周期は、膨らみ量Dの算出精度と演算負荷とに応じて設定されるものであり、例えば一日〜数日のように比較的長い時間としてもよいし、数分〜数時間のように一日のうちに何度も取得するように設定してもよい。
膨らみ量Dとは、図3中に二点鎖線で示すように、セルケース31の最も面積の広い二つの側面31Aが、新品時の状態からセルケース31内でのガスの発生によって厚み方向へどの程度膨張したのかを表す変化量(膨張した長さ)である。電池セル30は、正常な使用状態や保存状態であっても(すなわち、上記の過充電時や内部短絡の発生時以外であっても)、経時劣化に伴って内部でガスが発生する。
このガスは、過充電時や内部短絡の発生時と比較して非常に緩やかに発生するため、ベント機構35が開放されない。そのため、電池セル30の内圧は時間の経過と共に累積的に緩やかに上昇し、セルケース31を外側へと押圧する。これにより、セルケース31の六つの側面が膨張することになるが、最も面積の広い二つの側面31Aが他の側面よりも膨張しやすく、側面31Aの幅方向中央部の変化量が最も大きくなる。そこで、この部分の変化量を膨らみ量Dとして算出することで、電池セル30の外観に現れる劣化態様である膨らみ劣化を把握することができる。
図2に示すように、制御装置1には、膨らみ劣化を把握するための機能要素として、記憶部2及び算出部3が設けられ、把握した膨らみ劣化を用いた制御を実施するための機能要素として、第一制御部4,推定部5,第二制御部6及び判定部7が設けられる。これらの各要素は電子回路(ハードウェア)によって実現してもよく、ソフトウェアとしてプログラミングされたものとしてもよいし、あるいはこれらの機能のうちの一部をハードウェアとして設け、他部をソフトウェアとしたものであってもよい。
記憶部2は、CMU8でモニタリングされた複数の電池モジュール20の状態を履歴として個別に(電池モジュール20毎に)記憶するものである。記憶部2に記憶される履歴には、少なくとも電池モジュール20(すなわち電池セル30)の温度履歴,充電率履歴,充放電電流履歴が含まれる。なお、記憶部2には、これらの履歴以外の情報が記憶されてもよい。
記憶部2は、各CMU8で検出された電池モジュール20の温度Tと電流AとSOCとを積算時間(時間情報)と共に履歴として記憶する。本実施形態の記憶部2は、電池パック10が充放電されている通電状態の場合に、温度T及び電流Aを積算時間と共に履歴として記憶し、電池パック10が充放電されていない保存状態の場合に、温度T及びSOCを積算時間と共に履歴として記憶する。
具体的には、記憶部2は、電池パック10の通電中に各CMU8から温度T及び電流Aを所定の第一積算周期(例えば数秒〜数十秒)で取得し、各電池モジュール20がその温度T及び電流Aの状態に滞在した時間を第一滞在時間t1x(積算時間)として積算して記憶する。同様に、記憶部2は、電池パック10の保存中(非通電中)に各CMU8から温度T及びSOCを所定の第二積算周期(例えば数秒〜数分)で取得し、各電池モジュール20がその温度T及びSOCの状態に滞在した時間を第二滞在時間t2x(積算時間)として積算して記憶する。
なお、第一積算周期及び第二積算周期は、上記の取得周期と同様、膨らみ量Dの算出精度と演算負荷とに応じて設定されるものであり、少なくとも上記の取得周期よりは短い時間に設定される。第一積算周期及び第二積算周期は、同一の周期であってもよいし、異なる周期であってもよいが、第一積算周期が第二積算周期以下であることが好ましい。これは、電池パック10の通電中における電流Aが、電池パック10の保存中におけるSOCよりも変化しやすいためである。
本実施形態の記憶部2は、温度T及び電流Aの状態(温度Tと電流Aとの組合せ)と、温度T及びSOCの状態(温度TとSOCとの組合せ)とを予め複数記憶している。例えば、温度Tを所定の温度範囲で五段階に分け、電流Aを所定の温度範囲で三段階に分け、SOCを0〜100%の間で十段階に分けたとすると、温度T及び電流Aの組合せは15通りとなり、温度T及びSOCの組合せは50通りとなる。したがって、記憶部2には積算時間として、15個の第一滞在時間t1xと、50個の第二滞在時間t2xとが記憶されることとなる。なお、全ての第一滞在時間t1x及び第二滞在時間t2xの初期値はゼロである。
記憶部2は、電池パック10の通電時では、現在の第一積算周期でCMU8から取得した温度T及び電流Aを、15通りの温度T及び電流Aの状態(組合せ)の中から最も近い状態に分類する。そして、第一積算周期の一周期分の時間を、この温度T及び電流Aの状態における第一滞在時間t1xに積算(加算)して記憶する。同様に、記憶部2は、電池パック10の保存時では、現在の第二積算周期でCMU8から取得した温度T及びSOCを、50通りの温度T及びSOCの状態(組合せ)のうち最も近い状態に分類する。そして、第二積算周期の一周期分の時間を、この温度T及びSOCの状態における第二滞在時間t2xに積算(加算)して記憶する。
算出部3は、上記の取得周期で、記憶部2に記憶された各電池モジュール20の履歴に基づいてセルケース31内でのガス発生量に相関した係数を取得し、この係数と記憶部2に記憶された履歴とから電池セル30の劣化量としての膨らみ量Dを算出するものである。本実施形態の算出部3は、電池モジュール20毎に、その電池モジュール20の履歴に基づいてその電池モジュール20の係数を取得し、この係数と履歴とから、その電池モジュール20を構成する全ての電池セル30の膨らみ量Dを同一の値として算出する。
本実施形態の算出部3は、係数としてセルケース31の厚み方向の変化量の増加速度(単位時間当たりの変化率)を表す厚み増加傾きKを取得する。厚み増加傾きKは、セルケース31内でのガス発生量の多い状態であるほど大きな値となる係数であり、ガス発生量に対して正の相関を有する。
算出部3は、記憶部2に記憶された電池モジュール20の温度Tと電流AとSOCとに基づいて厚み増加傾きKを取得し、取得した厚み増加傾きKと、記憶部2に記憶された積算時間(第一滞在時間t1x及び第二滞在時間t2x)とから、膨らみ量Dを算出する。本実施形態の算出部3は、図4(a)及び(b)に示すマップを用いて、電池パック10の通電時の厚み増加傾きK1と電池パック10の保存時の厚み増加傾きK2とを取得する。すなわち、厚み増加傾きKには、通電時のものと保存時のものの二種類が存在する。
図4(a)は電池モジュール20の温度Tと電流Aと厚み増加傾きK1との関係が予め設定された第一マップであり、図4(b)は電池モジュール20の温度TとSOCと厚み増加傾きK2との関係が予め設定された第二マップである。図4(a)及び(b)中の実線,一点鎖線,二点鎖線のグラフは、それぞれ同じ温度のグラフである。厚み増加傾きK1は、電流Aが大きいほど大きくなり、温度Tが高いほど大きくなるように設定されている。また、厚み増加傾きK2は、SOCが高いほど大きくなり、温度Tが高いほど大きくなるように設定されている。なお、図4(a)及び(b)では、温度Tを三段階とした二次元マップを図示しているが、これらが三次元マップであってもよい。
算出部3は、電池パック10の通電状態では第一マップを用いて厚み増加傾きK1を取得し、電池パック10の保存状態では第二マップを用いて厚み増加傾きK2を取得する。厚み増加傾きK1は、記憶部2に記憶された温度T及び電流Aの状態(組合せ)の個数と同じ数だけ取得され、厚み増加傾きK2は、記憶部に記憶された温度T及びSOCの状態(組合せ)の個数と同じ数だけ取得されることになる。
すなわち、算出部3は、記憶部2に記憶された複数の温度T及び電流Aの状態を第一マップにそれぞれ適用し、温度T及び電流Aの状態における厚み増加傾きK1をそれぞれ取得する。同様に、算出部3は、記憶部2に記憶された複数の温度T及びSOCの状態を第二マップにそれぞれ適用し、その温度T及びSOCの状態における厚み増加傾きK2をそれぞれ取得する。
算出部3は、取得した厚み増加傾きK1に、その温度T及び電流Aの状態での第一滞在時間t1xを乗算し、通電時の全ての状態における厚み増加傾きK1と第一滞在時間t1xとの乗算値を積算して、その積算値を通電時の膨らみ量D1として算出する。同様に、算出部3は、取得した厚み増加傾きK2に、その温度T及びSOCの状態での第二滞在時間t2xを乗算し、保存時の全ての状態における厚み増加傾きK2と第二滞在時間t2xとの乗算値を積算して、その積算値を保存時の膨らみ量D2として算出する。そして、算出部3は、これら通電時の膨らみ量D1と保存時の膨らみ量D2とを加算して、膨らみ量Dを算出する。
例えば、電池パック10が通電中であるときに、電池モジュール20の温度Tが55℃であったとすると、この状態での電池セル30の膨らみ量D1_(T=55)は、以下の式1で算出される。
D1_(T=55)=K1L×t11+K1M×t12+K1S×t13 (式1)
ここで、K1L,K1M,K1Sは、通電中かつ温度T=55℃の状態であって、電流Aが大電流,中電流,小電流の各状態である場合の厚み増加傾きK1である。また、t11,t12,t13は、通電中かつ温度T=55℃の状態であって、電流Aが大電流,中電流,小電流の各状態における第一滞在時間t1x(積算時間)である。
例えば温度Tを10℃刻みとすると、算出部3は、温度T=45℃の状態の膨らみ量D1_(T=45),温度T=35℃の状態の膨らみ量D1_(T=35)など、各温度状態での膨らみ量D1を式1の同様にそれぞれ算出する。これにより、電池パック10の通電時の膨らみ量D1は、以下の式2で算出される。
D1=D1_(T=55)+D1_(T=45)+D1_(T=35)+・・・ (式2)
同様に、例えば、電池パック10が保存中であるときに、電池モジュール20の温度Tが55℃であったとすると、この状態での電池セル30の膨らみ量D2_(T=55)は、以下の式3で算出される。
D2_(T=55)=K210%×t21+K220%×t22+…+K2100%×t210 (式3)
ここで、K210%,K220%,…,K2100%は、保存中かつ温度T=55℃の状態であって、SOCが10%,20%,…,100%の各状態である場合の厚み増加傾きK2である。また、t21,t22,…,t210は、保存中かつ温度T=55℃の状態であって、SOCが10%,20%,…,100%の各状態における第二滞在時間t2x(積算時間)である。
例えば温度Tを10℃刻みとすると、算出部3は、温度T=45℃の状態の膨らみ量D2_(T=45),温度T=35℃の状態の膨らみ量D2_(T=35)など、各温度状態での膨らみ量D2を式3の同様にそれぞれ算出する。これにより、電池パック10の保存時の膨らみ量D2は、以下の式4で算出される。
D2=D2_(T=55)+D2_(T=45)+D2_(T=35)+・・・ (式4)
なお、上記の式1では電流Aを三段階とし、式3ではSOCを10%刻みとし、式2及び式4では温度Tを10℃刻みとしたが、厚み増加傾きK1,K2を取得するためのパラメータ(温度T,電流A,SOC)は、求めたい精度に応じて適宜設定可能である。
本実施形態の算出部3は、算出した膨らみ量Dに基づいて、パックケース11内の空間減少量Eを算出する。パックケース11内の空間減少量Eとは、パックケース11内の空間が、電池セル30の膨らみ劣化によって新品時の状態からどの程度減少したのかを表す変化量である。本実施形態の電池セル30は、隣接するセル同士がほとんど隙間なくモジュールケース21内に配置され、両端の二つの電池セル30の各側面31Aとモジュールケース21との間も、僅かな隙間しか形成されないように配置されている。
そのため、電池セル30の膨らみ劣化によって側面31Aが膨張すると、モジュールケース21が外側へと押圧される。これにより、図1に示すように、電池モジュール20の側面のうち電池セル30の並設方向(厚み方向)に直交する側面(電池セル30の側面31Aに対向する面)と、これと隣接する電池モジュール20の対向する側面との間の空間12が減少する。さらに、電池モジュール20の側面31Aに対向する側面とパックケース11との間の空間13も減少する。算出部3は、これらの空間12,13の減少量E1,E2を、求めた膨らみ量Dを用いてそれぞれ算出した後に加算して、空間減少量Eを算出する。
例えば、予め実験やシミュレーション等により、膨らみ量Dと空間12の減少量E1との関係、及び、膨らみ量Dと空間13の減少量E2との関係をそれぞれ取得して、膨らみ量Dから空間減少量E1,空間減少量E2にそれぞれ変換する係数e1,e2を取得しておく。算出部3は、算出した膨らみ量Dに係数e1,e2をそれぞれ乗算することで、空間12の減少量E1及び空間13の減少量E2を算出する。そして、これら二つの減少量E1,E2を加算して、パックケース11内の空間減少量Eを算出する。
算出部3は、算出した膨らみ量D及び空間減少量Eを、第一制御部4,推定部5及び判定部7にそれぞれ伝達する。
第一制御部4は、算出部3により算出された膨らみ量D又は空間減少量Eを用いて、電池パック10の使用を継続できるか否かを判定すると共に、判定結果に応じた制御を実施するものである。本実施形態の第一制御部4は、算出部3で電池モジュール20毎に算出された複数の膨らみ量Dを所定の第一膨らみ閾値DTH1(第一閾値),第二膨らみ閾値DTH2(第二閾値)とそれぞれ比較する。そして、少なくとも一つの膨らみ量Dが第一膨らみ閾値DTH1以上のときに警告を発し、少なくとも一つの膨らみ量Dが第二膨らみ閾値DTH2以上のときに電池パック10の通電を停止させて、全ての電池セル30の通電を停止させる。
第一膨らみ閾値DTH1及び第二膨らみ閾値DTH2は、電池パック10の安全性確保の観点から予め設定される値であり、第二膨らみ閾値DTH2の方が第一膨らみ閾値DTH1よりも大きい。すなわち、膨らみ劣化によって電池セル30の膨らみ量Dがどの程度の大きさになると安全性の確保が困難になるのかについて、予め実験やシミュレーション等で求めておき、これに基づいて第一膨らみ閾値DTH1及び第二膨らみ閾値DTH2が設定される。第一制御部4による判定は、上記の取得周期で行われる。
本実施形態の電池パック10は車両に搭載されるものであるため、第一制御部4は、膨らみ量Dが第一膨らみ閾値DTH1以上であると判定した場合には、例えば表示手段や音声手段を制御して、運転手に対して警告(報知)する。ここでの警告内容は、例えば、電池セル30の膨らみ量Dが大きいことを直接伝える内容であってもよいし、電池パック10の使用方法の改善を促すような内容や電池パック10の交換時期が近いことを知らせるような内容であってもよい。なお、第一制御部4は、膨らみ量Dが第一膨らみ閾値DTH1以上のときに、警告に加えて、電池パック10の制御内容を、劣化が抑制される制御に切り替えてもよい。また、第一制御部4は、膨らみ量Dが第二膨らみ閾値DTH2以上であると判定した場合には、車両が安全な状態であるときに、電池パック10の通電を停止させて電池パック10の使用を禁止する。
すなわち、第一制御部4は、算出部3で算出された膨らみ量Dから、現時点での電池パック10の膨らみ劣化を把握して、適切な制御を行うものである。これに対して、次に説明する推定部5及び第二制御部6は、算出部3で算出された膨らみ量D又は空間減少量Eから、将来の電池パック10の膨らみ劣化を予測して、現時点で実施しておくと将来有効となる制御を行うものである。
本実施形態の制御装置1は、第一制御部4において膨らみ量Dが第一膨らみ閾値DTH1以上ではないと判定された場合に、推定部5及び第二制御部6によって以下の制御を実施する。
本実施形態の推定部5は、記憶部2に記憶された履歴と算出部3で算出された膨らみ量Dとに基づいて、将来の所定時点における電池セル30の膨らみ量である膨らみ予測量G(劣化予測量)を推定するものである。所定時点とは、例えば電池パック10の寿命末期の時点である。推定部5は、電池パック10のこれまでの履歴と現時点での膨らみ量Dとから、電池パック10のユーザーによる使用方法の癖や電池パック10が使用される環境要因を考慮した膨らみ予測量Gを推定する。例えば、推定部5は、電池パック10が搭載された車両の運転手が、急速充電を頻繁に使用するといった癖や、車両が使用されるのが寒冷地であるといった環境要因を考慮して、膨らみ予測量Gを推定する。
推定部5による推定手法としては、例えば次の二つの手法が挙げられる。
一つ目は、電池モジュール20毎に、算出部3で算出された膨らみ量Dを、その時点までの全ての第一滞在時間t1x及び第二滞在時間t2xを合算した全滞在時間で除することで劣化増加速度を算出し、この劣化増加速度に現時点から将来の所定時点までの時間を乗算して、膨らみ予測量Gを算出(推定)する手法である。この手法の場合、膨らみ予測量Gは、直線補間的に算出(推定)されるため、演算負荷が小さいという利点がある一方で、指数関数的に変化していく場合には、予測結果にずれが生じる可能性がある。
これに対し、二つ目は、横軸に車両使用開始時点からの経過時間をとり、縦軸に膨らみ量Dをとったグラフを作成し、定期的に(例えば数日〜一ヶ月毎に)このグラフにプロットしていき、膨らみ量Dの変化のスロープを作成する手法である。この手法の場合、スロープを近似式にて延長することで、所定時点の劣化量(膨らみ予測量G)を精度よく算出(推定)することができる。なお、この手法の場合、後述の膨らみ予測閾値GTHに達するまでの時間をも推定することができる。推定部5は、推定した膨らみ予測量Gを第二制御部6に伝達する。
第二制御部6は、推定部5で電池モジュール20毎に推定された膨らみ予測量Gのうち、少なくとも一つの膨らみ予測量Gが所定の膨らみ予測閾値GTH(第三閾値)以上のときに、電池セル30の膨らみ量Dの増大を抑制する劣化抑制制御を実施するものである。膨らみ予測閾値GTHは、将来の所定時点における電池パック10の安全性確保の観点から予め設定される値であり、上記の第一膨らみ閾値DTH1又は第二膨らみ閾値DTH2と同一の値であってもよいし、これらとは異なる値であってもよい。
劣化抑制制御としては、例えば、電池パック10の急速充電時の電流量を抑制する制御や出力時の大電流を抑制する制御など、電流Aを抑えるための制御が挙げられる。この他に、例えば、電池パック10が冷却装置を備えている場合に、温度Tに応じて冷却装置を作動させて温度Tを低く保つための制御や、保存時のSOCが満充電に近い場合に、補機等でバッテリの電力を消費させて満充電よりもやや低いSOCとする制御などが挙げられる。あるいは、ユーザーに劣化の進行を報知するなど、ユーザーに対して電池パック10の使用方法の改善を促すような制御であってもよい。
判定部7は、衝突センサ9から情報が伝達された場合(すなわち、車両の衝突が検出された場合)に、算出部3で算出された膨らみ量D又は空間減少量Eを用いて電池パック10(電池セル30)の使用を禁止するか否かを判定するものである。本実施形態の判定部7は、衝突によって電池パック10(電池セル30)が受けた衝突量を取得し、取得した衝突量と算出された膨らみ量Dとに基づき、電池パック10をこのまま使用し続けることができるか、それとも交換が必要であるかを判定する。衝突量とは、電池パック10の実際の変形量や衝突の力(衝撃力)などであり、例えば実測やセンサによって検出されて、制御装置1に入力される。なお、判定部7は、判定結果を制御装置1に記憶するとともにユーザーに対して報知する。
[3.フローチャート]
図5は、制御装置1で実施される制御内容の手順の一例を説明するためのフローチャートである。このフローチャートは制御装置1において、所定の演算周期(例えば数m秒〜数十m秒)で繰り返し実施される。
図5に示すように、ステップS10では、衝突センサ9から情報が伝達されたか否かが判定される。衝突センサ9から情報が伝達されないときはステップS20へ進み、情報が伝達されたときはステップS110に進む。
ステップS20では、電池モジュール20毎に設けられた複数のCMU8でモニタリングされた情報が制御装置1に入力される。ステップS30では、前回、電池モジュール20の温度T及び電流Aを積算時間(第一滞在時間t1x)と共に記憶した時点から、通電時の時間が第一積算周期の一周期分(例えば数秒〜数十秒)だけ経過したか否かが判定される。第一積算周期が経過したときはステップS35へ進み、経過していないときはステップS35をスキップしてステップS40へ進む。
ステップS35では、ステップS20で取得した情報のうち温度T及び電流Aを積算時間(第一滞在時間t1x)と共に履歴として記憶し、ステップS40へ進む。ステップS40では、前回、電池モジュール20の温度T及びSOCを積算時間(第二滞在時間t2x)と共に記憶した時点から、保存時(非通電時)の時間が第二積算周期の一周期分(例えば数秒〜数分)だけ経過したか否かが判定される。第二積算周期が経過したときはステップS45へ進み、経過していないときはステップS45をスキップしてステップS50へ進む。
ステップS45では、ステップS20で取得した情報のうち温度T及びSOCを積算時間(第二滞在時間t2x)と共に履歴として記憶し、ステップS50へ進む。ステップS50では、前回、電池セル30の膨らみ量Dを算出した時点から、一取得周期が経過したか否かが判定される。取得周期が経過していないときはこのフローをリターンし、再びステップS10からの処理が行われ、取得周期を経過したときはステップS60へ進む。
ステップS60では、算出部3において電池モジュール20毎に電池セル30の膨らみ量Dが算出される。ステップS70では、第一制御部4において、各膨らみ量Dが第一膨らみ閾値DTH1以上であるか否かが判定される。少なくとも一つの膨らみ量Dが第一膨らみ閾値DTH1以上であれば(D≧DTH1)、ステップS80へ進み、全ての膨らみ量Dが第一膨らみ閾値DTH1未満であれば(D<DTH1)、ステップS90へ進む。
ステップS80では、第一制御部4において、各膨らみ量Dが第二膨らみ閾値DTH2以上であるか否かが判定される。少なくとも一つの膨らみ量Dが第二膨らみ閾値DTH2以上であれば(D≧DTH2)、ステップS85へ進み、車両が安全な状態であるときに電池パック10の通電を停止させてこのフローを終了する。一方、全ての膨らみ量Dが第二膨らみ閾値DTH2未満であれば(DTH1≦D<DTH2)、ステップS86へ進み、警告を発して、このフローをリターンする。
ステップS90では、推定部5において、電池モジュール20毎に膨らみ予測量Gが推定される。ステップS100では、第二制御部6において、各膨らみ予測量Gが膨らみ予測閾値GTH以上であるか否かが判定される。少なくとも一つの膨らみ予測量Gが膨らみ予測閾値GTH以上であれば(G≧GTH)、ステップS105へ進み、劣化抑制制御の実行フラグを立てる。これにより、第二制御部6による劣化抑制制御が適切なタイミングで実施されることとなる。
例えば、劣化抑制制御が急速充電時の電流量を抑制する制御である場合、第二制御部6は、劣化抑制制御の実行フラグが立っていれば、急速充電が開始された時点で劣化抑制制御(すなわち電流量を抑制する制御)を実施する。ステップS105で実行フラグを立てた後は、このフローをリターンする。一方、ステップS100において、全ての膨らみ予測量Gが膨らみ予測閾値GTH未満であれば(G<GTH)、このフローをリターンする。
ステップS10において車両の衝突が検出された場合、ステップS110では、その衝突による衝突量が取得される。ステップS115では、前ステップで取得された衝突量とステップS60で算出された膨らみ量Dとに基づいて、電池パック10の使用を禁止するか否かが判定され、ステップS116では、その判定結果が報知され、このフローを終了する。
[4.効果]
上述の制御装置1では、CMU8によって複数の電池セル30の代表値として電池モジュール20の状態がモニタリングされ、モニタリング結果を履歴として記憶部2が記憶する。そして、算出部3が、電池モジュール20(電池セル30)の履歴に基づきガス発生量に相関した厚み増加傾きK(係数)を取得して、この係数と履歴とから電池セル30の膨らみ量D(劣化量)を算出する。そのため、セルケース31内でのガスの発生に起因した膨らみ量Dを求めることができ、これにより電池セル30の膨らみ劣化を正確に把握することができる。したがって、電池セル30の安全性を確保することができ、電池モジュール20,電池パック10の安全性をも確保することができる。
また、膨らみ量Dを直接検出する手段を設ける必要がないため、コストの増大を回避することができる。さらに、電池セル30の膨らみ量Dを算出することができるため、電池セル30を複数内蔵した電池モジュール20や電池パック10の寿命末期の安全性を見越して、予め大きな空間を設けておく必要がなく、電池モジュール20や電池パック10の大型化を防ぐことができる。
なお、電池セル30の膨らみ劣化は、外力が加わったときの安全性の低下を招くだけでなく、電池セル30の冷却効率の低下をも招く。すなわち、電池セル30のセルケース31が膨張することで、隣接する電池セル30間の空間や隣接する電池モジュール20間の空間が減少するため、これらの空間を流通しうる空気の流量が減少し、電池セル30の放熱性や冷却性能が低下しうる。これに対し、上述の制御装置1では、電池セル30の膨らみ量Dを算出することができるため、電池セル30の放熱性や冷却性能をも把握することができ、この点からも電池セル30の安全性を確保することができる。
上述の制御装置1では、CMU8によって複数の電池セル30の代表値として電池モジュール20の温度T,電流A及びSOCがモニタリングされ、記憶部2が温度Tと電流AとSOCとを積算時間と共に履歴として記憶し、算出部3がこの履歴を用いて膨らみ量Dを算出する。このため、上述の制御装置1によれば、精度よく膨らみ量Dを算出することができる。
上述の制御装置1では、算出部3が予め設定された二つのマップ(第一マップ,第二マップ)を用いるので、簡単に厚み増加傾きKを取得することができる。さらに、算出部3が、電池パック10(電池セル30)の通電状態では温度Tと電流Aとから厚み増加傾きK1を取得し、電池パック10(電池セル30)の保存状態では温度TとSOCとから厚み増加傾きK2を取得して、これらの厚み増加傾きK1,K2と積算時間とから膨らみ量Dを算出する。すなわち、電池パック10の状態に応じて異なる厚み増加傾きK1,K2を取得して膨らみ量Dを算出するので、膨らみ量Dの算出精度をより高めることができる。
上述の制御装置1では、第一制御部4が、算出部3で算出された膨らみ量Dを、まずは小さいほうの第一膨らみ閾値DTH1と比較して、膨らみ量Dが第一膨らみ閾値DTH1以上であれば警告を発する。さらに第一制御部4は、膨らみ量Dが第一膨らみ閾値DTH1よりも大きい第二膨らみ閾値DTH2以上であれば、電池セル30の通電を停止させる。このように、上述の制御装置1では、算出された膨らみ量Dを用いて、段階を踏んで制御を行うため、安全性を確保しつつ、利便性を高めることができる。
なお、本実施形態の第一制御部4は、電池モジュール20毎に算出された膨らみ量Dのうち、少なくとも一つの膨らみ量Dが第一膨らみ閾値DTH1以上であれば警告を発し、少なくとも一つの膨らみ量Dが第二膨らみ閾値DTH2以上であれば電池パック10の通電を停止させるので、安全性をさらに高めることができる。
上述の制御装置1では、衝突センサ9で車両の衝突が検出された場合に、判定部7が衝突量と膨らみ量Dとに基づいて電池パック10(電池セル30)の使用を禁止するか否かを判定する。車両の衝突が検出されたときに、電池セル30の膨らみ劣化を正確に把握できなければ、安全性を確実に確保するためには電池パック10を交換する必要が生じ、コストの増大を招く。これに対して、上述の制御装置1によれば、判定部7によって使用を禁止しないと判定された場合は、電池セル30や電池モジュール20を交換することなく使用を継続できるため、コストの増大を回避することができ、安全性も確保することができる。
上述の制御装置1では、推定部5が、記憶部2に記憶された履歴と算出部3で算出された膨らみ量Dとに基づいて膨らみ予測量Gを推定し、第二制御部6が、この膨らみ予測量Gと膨らみ予測閾値GTHとを比較して劣化抑制制御を実施する。すなわち、上述の制御装置1によれば、推定した膨らみ予測量Gを用いてフィードフォワード制御を実施することで、将来の所定時点における電池セル30の安全性を確保することができるため、電池セル30の安全性を長期間に亘り確保することができる。
上述の制御装置1では、算出部3が係数として厚み増加傾きKを取得し、セルケース31の厚み方向の膨らみ量Dを劣化量として算出するので、セルケース31内でのガス発生に伴う劣化を定量的に把握することができ、電池セル30の安全性を確保することができる。
また、上述の制御装置1では、算出部3が、膨らみ量Dに基づいてパックケース11内の空間減少量Eを算出するので、パックケース11内に十分に空間が残っているのかを簡単に判断することができ、電池パック10の安全性を確保することができる。
[5.他の例]
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
[5−1.変形例]
上記実施形態では、膨らみ劣化によって電池セル30のセルケース31が膨張するものを例示したが、電池セル30や電池モジュール20に対して予め圧力がかけられたものであっても、上述の実施形態と同様の制御を実施することができる。本変形例では、セルケース31やモジュールケース21が膨張しないように圧力がかけられて拘束された電池パック10を挙げ、この電池パック10に設けられた電池セル30に対する演算や制御について説明する。
本変形例の電池セル30は、内部でのガスの発生により内圧が上昇しても、膨らみ劣化が膨らみ量Dとして外観には現れない。しかし、膨らみ劣化に相当する劣化によって、電池セル30の内圧は上昇する。そこで、本変形例の算出部3は、ガス発生量に相関した係数として内圧増加傾きRを取得し、劣化量としてセルケース31の内圧上昇量Pを算出する。内圧増加傾きRは、セルケース31内でのガス発生量の多い状態であるほど大きな値となる係数であり、ガス発生量に対して正の相関を有する。
算出部3は、記憶部2に記憶された電池モジュール20の温度Tと電流AとSOCとに基づいて内圧増加傾きRを取得し、取得した内圧増加傾きRと、記憶部2に記憶された積算時間(第一滞在時間t1x及び第二滞在時間t2x)とから内圧上昇量Pを算出する。本変形例の算出部3は、図6(a)及び(b)に示すマップを用いて、電池パック10の通電時の内圧増加傾きR1と電池パック10の保存時の内圧増加傾きR2とを取得する。すなわち、内圧増加傾きRにも、通電時のものと保存時のものの二種類が存在する。
図6(a)は電池モジュール20の温度Tと電流Aと内圧増加傾きR1との関係が予め設定された第一マップであり、図6(b)は電池モジュール20の温度TとSOCと内圧増加傾きR2との関係が予め設定された第二マップである。図6(a)及び(b)中の実線,一点鎖線,二点鎖線のグラフは、それぞれ同じ温度のグラフである。内圧増加傾きR1は、電流Aが大きいほど大きくなり、温度Tが高いほど大きくなるように設定されている。また、内圧増加傾きR2は、SOCが高いほど大きくなり、温度Tが高いほど大きくなるように設定されている。なお、図6(a)及び(b)のマップが三次元マップであってもよい。
算出部3は、電池パック10の通電状態では第一マップを用いて内圧増加傾きR1を取得し、電池パック10の保存状態では第二マップを用いて内圧増加傾きR2を取得する。内圧増加傾きR1は、記憶部2に記憶された温度T及び電流Aの状態(組合せ)の個数と同じ数だけ取得され、内圧増加傾きR2は、記憶部に記憶された温度T及びSOCの状態(組合せ)の個数と同じ数だけ取得されることになる。
すなわち、算出部3は、記憶部2に記憶された複数の温度T及び電流Aの状態を第一マップにそれぞれ適用し、温度T及び電流Aの状態における内圧増加傾きR1をそれぞれ取得する。同様に、算出部3は、記憶部2に記憶された複数の温度T及びSOCの状態を第二マップにそれぞれ適用し、その温度T及びSOCの状態における内圧増加傾きR1をそれぞれ取得する。
算出部3は、取得した内圧増加傾きR1に、その温度T及び電流Aの状態での第一滞在時間t1xを乗算し、通電時の全ての状態における内圧増加傾きR1と第一滞在時間t1xとの乗算値を積算して、その積算値を通電時の内圧上昇量P1として算出する。同様に、算出部3は、取得した内圧増加傾きR2に、その温度T及びSOCの状態での第二滞在時間t2xを乗算し、保存時の全ての状態における内圧増加傾きR2と第二滞在時間t2xとの乗算値を積算して、その積算値を保存時の内圧上昇量P2として算出する。そして、算出部3は、これら通電時の内圧上昇量P1と保存時の内圧上昇量P2とを加算して、内圧上昇量Pを算出する。
したがって、電池セル30等が膨張しないように拘束されている場合であっても、本制御装置1によれば、算出部3が、セルケース31内でのガスの発生に起因した劣化量として内圧上昇量Pを求めることができるため、上記実施形態と同様に電池セル30や電池パック10の安全性を確保することができる。
本変形例の第一制御部4は、算出部3で電池モジュール20毎に算出された複数の内圧上昇量Pを所定の第一内圧閾値PTH1(第一閾値),第二内圧閾値PTH2(第二閾値)とそれぞれ比較する。そして、少なくとも一つの内圧上昇量Pが第一内圧閾値PTH1以上のときに警告を発し、少なくとも一つの内圧上昇量Pが第二内圧閾値PTH2以上のときに電池パック10の通電を停止させて、全ての電池セル30の通電を停止させる。
第一内圧閾値PTH1及び第二内圧閾値PTH2は、上記の第一膨らみ閾値DTH1,第二膨らみ閾値DTH2と同様、電池パック10の安全性確保の観点から予め設定される値であり、第二内圧閾値PTH2の方が第一内圧閾値PTH1よりも大きい。このように、本変形例の制御装置1であっても、算出された内圧上昇量Pを用いて段階を踏んで制御を行うため、上記実施形態と同様に安全性を確保しつつ、利便性を高めることができる。
本変形例の推定部5は、電池モジュール20毎に、記憶部2に記憶された履歴と算出部3で算出された内圧上昇量Pとに基づいて、将来の所定時点における電池セル30の内圧上昇量である内圧上昇予測量Q(劣化予測量)を推定し、推定した内圧上昇予測量Qを第二制御部6に伝達する。
本変形例の第二制御部6は、推定部5で電池モジュール20毎に推定された内圧上昇予測量Qのうち、少なくとも一つの内圧上昇予測量Qが所定の内圧上昇予測閾値QTH(第三閾値)以上のときに、電池セル30の内圧上昇量Pの増大を抑制する劣化抑制制御を実施する。したがって、本変形例の制御装置1によっても、上記実施形態と同様、将来の所定時点における電池セル30の安全性を確保することができるため、電池セル30の安全性を長期間に亘り確保することができる。
本変形例の判定部7は、衝突によって電池パック10(電池セル30)が受けた衝突量を取得し、取得した衝突量と算出された内圧上昇量Pとに基づき、電池パック10の使用を禁止するか否か(電池パック10をこのまま使用し続けることができるか、それとも交換が必要であるか)を判定する。したがって、本変形例の制御装置1によっても、上記実施形態と同様、コストの増大を回避することができ、安全性も確保することができる。
[5−2.その他]
上記実施形態では、CMU8がSOCをモニタリングする場合を例示したが、SOCの代わりに、電圧値や電力値をモニタリングし、これらの値を用いて劣化量の算出を行う構成としてもよい。例えば、CMU8が電池モジュール20の電圧Vmをモニタリングする構成とし、記憶部2が電池モジュール20の温度T及び電圧Vmを積算時間(第二滞在時間t2x)と共に記憶する構成としてもよい。この場合、算出部3は、温度T及び電圧Vmから係数を取得して、取得した係数と第二滞在時間t2xとから電池パック10の保存時の劣化量を算出すればよい。
また、CMU8が各電池セル30の状態をモニタリングするものであってもよく、記憶部2がCMU8でモニタリングされた複数の電池セル30の状態を履歴として個別に(電池セル30毎に)記憶するものであってもよい。また、算出部3は、記憶部2に記憶された各電池セル30の履歴を用いて、電池セル30毎に膨らみ量Dを算出してもよい。すなわち、一つの電池モジュール20を構成する複数の電池セル30の膨らみ量Dをそれぞれ算出してもよい。
算出部3による係数の取得方法は上記のものに限られない。例えば、電池セル30の通電状態における温度T及び電流Aの組合せと保存状態における温度T及びSOCの組合せとを予め制御装置1に記憶しておくと共に、これらの組合せ毎に厚み増加傾きK又は内圧増加傾きRを予め記憶しておいてもよい。この場合、係数を取得するためのマップを省略することができる。
上記実施形態では、第一制御部4,推定部5,第二制御部6及び判定部7が、何れも膨らみ量Dを用いる場合を例示したが、膨らみ量Dの代わりに、算出部3で算出された空間減少量Eを用いてもよい。
例えば、第一制御部4が空間減少量Eを異なる二つの閾値と比較して、上記と同様の制御を行ってもよい。具体的には、第一制御部4は、算出部3で算出された空間減少量Eが所定の第四閾値ETH1未満のときに警告を発し、空間減少量Eが第四閾値ETH1よりも小さい第五閾値ETH2未満のときに電池パック10(電池セル30)の通電を停止させてもよい。これら第四閾値ETH1,第五閾値ETH2は、上記の第一膨らみ閾値DTH1,第二膨らみ閾値DTH2と同様に、電池パック10の安全性確保の観点から予め設定される値であればよい。なお、空間12の減少量E1と空間13の減少量E2とを加算せずに、それぞれの減少量E1,E2を上記の第四閾値ETH1,第五閾値ETH2と比較して判定を行ってもよい。これにより、安全性をより高めることができる。
また、推定部5が、記憶部2に記憶された履歴と算出部3で算出された空間減少量Eとから、将来の所定時点における電池パック10内の空間減少量である空間予測減少量Fを推定してもよい。この場合、第二制御部6は、空間予測減少量Fが所定の第六閾値FTH未満のときに、電池パック10の空間減少量の低下を抑制する(すなわち、電池セル30の膨らみ量Dの増大を抑制する)劣化抑制制御を実施すればよい。
また、判定部7が、車両の衝突が検出された場合に、衝突量と空間減少量Eとに基づいて電池セル30の使用禁止を判定してもよい。
また、推定部5は、膨らみ量D(内圧上昇量P)が第一膨らみ閾値DTH1(第一内圧閾値PTH1)以上かつ第二膨らみ閾値DTH2(第二内圧閾値PTH2)未満のときに(DTH1≦D<DTH2,PTH1≦P<PTH2)、膨らみ予測量G又は空間予測減少量Fを推定する、又は、内圧上昇予測量Qを推定する構成であってもよい。また、将来の所定時点は電池パック10の寿命末期に限られず、一つの時点でなくてもよい。例えば、推定部5が、複数の所定時点における膨らみ予測量Gを推定して、第二制御部6が、複数の膨らみ予測量Gに基づいて様々な劣化予測制御を実施するような構成としてもよい。
上記実施形態では、第一制御部4が、算出された複数の膨らみ量Dのうち一つでも第一膨らみ閾値DTH1,第二膨らみ閾値DTH2以上になった場合に警告や通電の停止を行っているが、二つ以上の膨らみ量Dが第一膨らみ閾値DTH1,第二膨らみ閾値DTH2以上になった場合に警告や通電の停止を行うようにしてもよい。あるいは、全ての膨らみ量Dが第一膨らみ閾値DTH1,第二膨らみ閾値DTH2以上になった場合に警告や通電の停止を行うようにしてもよい。空間減少量E,内圧上昇量Pについても同様である。
上記実施形態の電池セル30は、モジュールケース21内にほぼ隙間なく収納されているものを例示したが、複数の電池セル30がモジュールケース21内で、側面31A同士が対向するとともに互いに隙間を有して配置されていてもよい。この場合、算出部3が、モジュールケース21内の空間の減少量を算出してもよい。このように複数の電池セル30がモジュールケース21に収納された場合、セルケース31が膨張してもモジュールケース21が膨張しない可能性があるため、パックケース11内の空間減少量Eの算出を省略してもよい。
なお、制御装置1には、少なくとも記憶部2と算出部3とが設けられていればよく、第一制御部4,推定部5,第二制御部6及び判定部7を省略することも可能である。また、複数の電池セル30で構成された電池パック10が搭載される車両は、電動車両に限られず、例えばエンジン車両に搭載されて、補機バッテリとして用いられるものであってもよい。また、電池セル30が、電子機器に用いられるものであってもよい。
上記実施形態では、複数の電池セル30から構成された電池モジュール20が、パックケース11内に複数個収納された電池パック10について説明したが、上述の制御装置1では、一つの電池セル30に対して演算や制御を実施することができる。すなわち、電池セル30が電池モジュール20や電池パック10を構成するものでなくてもよい。
なお、電池モジュール20や電池パック10の設計段階において、通常の使用条件(温度T,電流A,SOC)を設定し、その値で膨らみ量(空間減少量)を算出することで、設計段階で劣化末期の空間の必要量を的確に確保することが可能となる。
1 制御装置
2 記憶部
3 算出部
4 第一制御部
5 推定部
6 第二制御部
7 判定部
8 CMU(監視ユニット)
9 衝突センサ
10 電池パック
20 電池モジュール
30 電池セル(二次電池)
31 セルケース(電池ケース)

Claims (10)

  1. 密閉式の電池ケースを有する二次電池の制御装置であって、
    前記二次電池の状態として、前記二次電池の温度と充電率と充放電電流とをモニタリングする監視ユニットと、
    前記監視ユニットでモニタリングされた前記二次電池の前記温度と前記充電率と前記充放電電流とを積算時間とともに履歴として記憶する記憶部と、
    前記記憶部に記憶された前記温度と前記充電率と前記充放電電流とに基づき前記電池ケース内でのガス発生量に相関した係数を取得し、前記係数と前記記憶部に記憶された前記積算時間とから前記二次電池の劣化量を算出する算出部と、を備え
    前記算出部は、
    前記温度と前記充放電電流と前記係数との関係が予め設定された第一マップと、前記温度と前記充電率と前記係数との関係が予め設定された第二マップと、を有し、
    前記二次電池の通電状態では前記第一マップを用いて前記係数を取得し、前記二次電池の保存状態では前記第二マップを用いて前記係数を取得する
    ことを特徴とする、二次電池の制御装置
  2. 前記算出部で算出された前記劣化量が所定の第一閾値以上のときに警告を発し、前記劣化量が前記第一閾値よりも大きい第二閾値以上のときに前記二次電池の通電を停止させる第一制御部を備える
    ことを特徴とする、請求項記載の二次電池の制御装置。
  3. 前記二次電池は、車両の衝突を検出する衝突センサが設けられた前記車両に搭載されるものであって、
    前記衝突センサで前記衝突が検出された場合に、前記衝突によって前記二次電池が受けた衝突量と前記算出部で算出された前記劣化量とに基づいて、前記二次電池の使用を禁止するか否かを判定する判定部を備える
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の二次電池の制御装置。
  4. 前記記憶部に記憶された前記履歴と前記算出部で算出された前記劣化量とに基づいて、将来の所定時点における前記二次電池の劣化量である劣化予測量を推定する推定部と、
    前記推定部で推定された前記劣化予測量が所定の第三閾値以上のときに、前記二次電池の劣化量の増大を抑制する劣化抑制制御を実施する第二制御部と、を備える
    ことを特徴とする、請求項1〜の何れか1項に記載の二次電池の制御装置。
  5. 前記記憶部は、前記積算時間として、前記二次電池の通電状態における第一滞在時間と前記二次電池の保存状態における第二滞在時間とを記憶し、
    前記算出部は、前記係数として、前記電池ケースの厚み方向の変化量の増加速度を表す厚み増加傾きを取得し、前記劣化量として前記電池ケースの厚み方向の膨らみ量を算出する
    ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の二次電池の制御装置。
  6. 前記算出部は、
    前記第一マップから第一厚み増加傾きを取得し、前記第一厚み増加傾きと前記第一滞在時間とから第一膨らみ量を算出し、
    前記第二マップから第二厚み増加傾きを取得し、前記第二厚み増加傾きと前記第二滞在時間とから第二膨らみ量を算出し、
    前記第一膨らみ量と前記第二膨らみ量とから前記膨らみ量を算出する
    ことを特徴とする、請求項5記載の二次電池の制御装置。
  7. 密閉式の電池ケースを有する二次電池の制御装置であって、
    前記二次電池の状態として、前記二次電池の温度と充電率と充放電電流とをモニタリングする監視ユニットと、
    前記監視ユニットでモニタリングされた前記二次電池の前記温度と前記充電率と前記充放電電流とを積算時間とともに履歴として記憶する記憶部と、
    前記記憶部に記憶された前記温度と前記充電率と前記充放電電流とに基づき前記電池ケース内でのガス発生量に相関した係数を取得し、前記係数と前記記憶部に記憶された前記積算時間とから前記二次電池の劣化量を算出する算出部と、を備え、
    前記記憶部は、前記積算時間として、前記二次電池の通電状態における第一滞在時間と前記二次電池の保存状態における第二滞在時間とを記憶し、
    前記算出部は、前記係数として、前記電池ケースの厚み方向の変化量の増加速度を表す厚み増加傾きを取得し、前記劣化量として前記電池ケースの厚み方向の膨らみ量を算出する
    ことを特徴とする、二次電池の制御装置。
  8. 前記二次電池は、モジュールケース内に複数収納されて電池モジュールを構成し、
    前記電池モジュールは、パックケース内に複数収納されて電池パックを構成し、
    前記算出部は、前記膨らみ量に基づいて、前記モジュールケース内の空間減少量及び前記パックケース内の空間減少量のうち少なくとも一方を算出する
    ことを特徴とする、請求項5〜7の何れか1項に記載の二次電池の制御装置。
  9. 前記記憶部は、前記積算時間として、前記二次電池の通電状態における第一滞在時間と前記二次電池の保存状態における第二滞在時間とを記憶し、
    前記算出部は、前記係数として、前記電池ケース内の圧力の増加する速さとしての内圧増加傾きを取得し、前記劣化量として前記電池ケースの内圧上昇量を算出する
    ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の二次電池の制御装置。
  10. 前記算出部は、
    前記第一マップから第一内圧増加傾きを取得し、前記第一内圧増加傾きと前記第一滞在時間とから第一内圧上昇量を算出し、
    前記第二マップから第二内圧増加傾きを取得し、前記第二内圧増加傾きと前記第二滞在時間とから第二内圧上昇量を算出し、
    前記第一内圧上昇量と前記第二内圧上昇量とから前記内圧上昇量を算出する
    ことを特徴とする、請求項9記載の二次電池の制御装置。
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