JP6446502B2 - リアアクスルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、リアアクスルの製造方法に関する。
従来、リアアクスルの製造は、デファレンシャルと接続されるリアアクスルハウジングの端部にアクスルエンドを焼嵌めし、次に、リアアクスルハウジングの端部にアクスルエンドの端部から挿入したブレーキフランジを焼嵌めし、次に、リアアクスルハウジングとアクスルエンドとを全周溶接し、次に、リアアクスルハウジングとブレーキフランジとを全周溶接している(例えば、特許文献1参照)。
特開平05−330355号公報
しかしながら、リアアクスルハウジングに対してアクスルエンド及びブレーキフランジを焼嵌めするためには、リアアクスルハウジング及びブレーキフランジを高温に加熱する必要があるため、作業工数がかかる。
そこで、本発明は、焼嵌めを行わなくてもよいリアアクスルの製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るリアアクスルの製造方法は、リアアクスルハウジングの外周面にブレーキフランジを圧入するブレーキフランジ圧入工程と、リアアクスルハウジングとブレーキフランジとを溶接するブレーキフランジ溶接工程と、リアアクスルハウジングの端部の内周面にアクスルエンドを圧入するアクスルエンド圧入工程と、リアアクスルハウジングとアクスルエンドとを溶接するアクスルエンド溶接工程と、を有する。
本発明に係るリアアクスルの製造方法によれば、リアアクスルハウジングに対してブレーキフランジ及びアクスルエンドを圧入して、リアアクスルハウジングに対してブレーキフランジ及びアクスルエンドを溶接するため、焼嵌めの工程を経ることなく、リアアクスルを製造することができる。これにより、製造工程を簡略化することができるため、焼嵌め設備のスペースや投資を削減できるとともに、省資源化や排出CO2の削減を図ることができる。
そして、ブレーキフランジ圧入工程の前に、リアアクスルハウジングの端部に外周を小径化した小径化部を形成する小径化部形成工程を更に有し、ブレーキフランジ圧入工程では、小径化部の外周面にブレーキフランジを圧入することが好ましい。
このように、リアアクスルハウジングの端部に小径化部を形成することで、リアアクスルハウジングに対してブレーキフランジを容易に圧入することができるとともに、リアアクスルハウジング及びブレーキフランジの内部応力を低減することができる。
また、ブレーキフランジ溶接工程では、電極を通電して発生させたアークによりリアアクスルハウジングとブレーキフランジとの開先に溶融部を形成し、溶融部が硬化する前に、後行ワイヤを通電せずに溶融部に供給することが好ましい。
通電していない後行ワイヤは加熱されていないため、硬化する前の溶融部に通電していない後行ワイヤを供給することで、冷たい後行ワイヤにより溶融部を冷却することができる。その結果、溶融部の熱収縮範囲が狭くなるため、溶融部が冷却硬化する際の熱収縮を格段に抑えることができる。これにより、リアアクスルハウジングに対するブレーキフランジの直角度を格段に向上することができる。また、リアアクスルハウジング及びブレーキフランジへの入熱量を小さく抑えることができる。しかも、溶融部に後行ワイヤを供給することで、溶融部に溶融金属が補充されるため、良好な余盛を形成することができ、ハンピングなどの溶接不良の発生を抑制することができる。また、残留応力が格段に低減できることから、降伏点到達までの余裕代ができ、従来よりも寿命の向上に寄与できる。
また、アクスルエンド溶接工程では、電極を通電して発生させたアークによりリアアクスルハウジングとアクスルエンドとの開先に溶融部を形成し、溶融部が硬化する前に、後行ワイヤを通電せずに溶融部に供給することが好ましい。
通電していない後行ワイヤは加熱されていないため、硬化する前の溶融部に通電していない後行ワイヤを供給することで、冷たい後行ワイヤにより溶融部を冷却することができる。その結果、溶融部の熱収縮範囲が狭くなるため、溶融部が冷却硬化する際の熱収縮を格段に抑えることができる。これにより、リアアクスルハウジングに対するアクスルエンドの振れを格段に抑制することができる。また、リアアクスルハウジング及びアクスルエンドへの入熱量を更に小さく抑えることができる。しかも、溶融部に後行ワイヤを供給することで、溶融部に溶融金属が補充されるため、良好な余盛を形成することができ、ハンピングなどの溶接不良の発生を抑制することができる。
この場合、後行ワイヤを、アークの進行方向後方における溶融部の盛り上がり部に供給することが好ましい。
これにより、後行ワイヤがアークにより直接的に加熱されるのを抑制することができるため、溶融部の冷却効果を高めることができ、また、溶融部が冷却硬化する前に後行ワイヤを供給することができるため、余盛の形成不足を抑制することができる。
また、ブレーキフランジ溶接工程及びアクスルエンド溶接工程では、開先を、対向面が略平行となる断面略U字状の狭開先とすることが好ましい。
このように開先を狭開先とすることで、開先をY開先とした場合よりも開先の溝幅が狭くなるため、溶接により形成される余盛の熱歪(熱収縮)を小さくすることができるとともに、リアアクスルハウジング、ブレーキフランジ及びアクスルエンドへの入熱量を小さく抑えることができる。これにより、溶接面に沿った熱収縮のバランスの悪化が抑制されるため、リアアクスルハウジングに対するブレーキフランジの直角度を更に向上することができるとともに、リアアクスルハウジングに対するアクスルエンドの振れを更に抑制することができる。しかも、この狭開先は、対向面が略平行となる断面略U字状に形成されているため、部材間の位置関係の変動を更に抑制することができる。
本発明に係るリアアクスルは、上記の何れかの製造方法により製造されたものである。
本発明に係るリアアクスルによれば、焼嵌めされていないため、熱歪の影響が抑制され、リアアクスルハウジングに対するブレーキフランジの直角度が高くなっているとともに、リアアクスルハウジングに対するアクスルエンドの振れが小さくなっている。
本発明によれば、焼嵌めを行わなくてもよいリアアクスルの製造方法を提供することができる。
小径化部形成工程を説明するための図である。 ブレーキフランジ圧入工程を説明するための図である。 ブレーキフランジ溶接工程を説明するための図である。 アクスルエンド圧入工程を説明するための図である。 アクスルエンド溶接工程を説明するための図である。 狭開先の開先形状を示す断面図である。 ブレーキフランジ溶接工程及びアクスルエンド溶接工程における溶接方法を説明するための図である。 狭開先に沿ってコールドタンデム溶接を行う状態を示した図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施形態に係るリアアクスル1の製造方法は、まず、小径化部形成工程を行う。図1に示すように、小径化部形成工程では、リアアクスルハウジング2の端部3に、外周を小径化した小径化部4を形成する。すなわち、リアアクスルハウジング2の端部3は円筒状に形成されており、この円筒状に形成された端部3の外周面を切削することで、小径化部4を形成する。このとき、小径化部4の外径を、後述するブレーキフランジ5の内径よりも僅かに大きくする。なお、端部3の切削は、例えば、一般的な切削機により行うことができる。
小径化部形成工程が終了すると、次に、ブレーキフランジ圧入工程を行う。図2に示すように、ブレーキフランジ圧入工程では、小径化部4の外周面にブレーキフランジ5を圧入する。ブレーキフランジ5は、ドラムブレーキ(不図示)を取り付けるためのリング状の部材であり、周方向に沿ってドラムブレーキを取り付けるための穴が形成されている。なお、小径化部4に対するブレーキフランジ5の圧入は、例えば、一般的なプレス機により行うことができる。
ブレーキフランジ圧入工程が終了すると、次に、ブレーキフランジ溶接工程を行う。図3に示すように、ブレーキフランジ溶接工程では、ブレーキフランジ5をリアアクスルハウジング2(小径化部4)に全周溶接する。リアアクスルハウジング2に対するブレーキフランジ5の溶接は、ブレーキフランジ5の内側及び外側の双方において行う。
ここで、図6及び図7を参照して、リアアクスルハウジング2に対するブレーキフランジ5の全周溶接について詳しく説明する。
まず、図6に示すように、リアアクスルハウジング2とブレーキフランジ5とを接合する箇所に、対向面が略平行となる断面略U字状に形成された溝状の狭開先9を形成しておく。狭開先9は、ブレーキフランジ5のリアアクスルハウジング2に対向するブレーキフランジ対向面5aと、リアアクスルハウジング2のブレーキフランジ5に対向するリアアクスルハウジング対向面2aと、により画成されるものであり、ブレーキフランジ対向面5aとリアアクスルハウジング対向面2aとが略平行になっている。なお、狭開先9の底面の形状は特に限定されるものではなく、平面状であってもよく、曲面状であってもよい。
そして、狭開先9に沿ってリアアクスルハウジング2とブレーキフランジ5とをアーク溶接する。このアーク溶接では、コールドタンデム溶接を行う。コールドタンデム溶接は、先行溶接ワイヤ及び後行フィラーワイヤの2本のワイヤを用いた溶接方法であって、先行溶接ワイヤを通電して発生させたアークにより開先に溶融部を形成し、この溶融部が硬化する前に後行フィラーワイヤを通電せずに溶融部に供給する溶接方法である。
図7に示すように、コールドタンデム溶接を行う溶接装置11は、アーク溶接用トーチ12と、フィラーワイヤ供給装置13と、連結部材14と、を備えている。
アーク溶接用トーチ12は、アーク溶接を行うものである。このアーク溶接用トーチ12は、第一ワイヤ送出装置15から送り出された消耗電極としての溶接ワイヤ16を母材の溶接位置に向けて送り出す。また、アーク溶接用トーチ12は、電源供給装置17から供給された溶接電流を溶接ワイヤ16に通電して、この溶接ワイヤ16と母材との間にアークを発生させる。溶接ワイヤ16としては、例えば、JIS Z3312 YGW12に準拠するソリッドワイヤを用いることができる。
フィラーワイヤ供給装置13は、第二ワイヤ送出装置18から送り出されたフィラーワイヤ19を、通電することなく、母材の溶接位置から近接した位置に送り出すものである。フィラーワイヤ19としては、例えば、JIS Z3312 YGW12に準拠するソリッドワイヤを用いることができる。
連結部材14は、溶接ワイヤ16による溶接位置とフィラーワイヤ19が送り出される位置とが所定の距離となるようにアーク溶接用トーチ12とフィラーワイヤ供給装置13との間隔を維持しつつ、アーク溶接用トーチ12とフィラーワイヤ供給装置13とを連結する装置である。連結部材14は、アーク溶接用トーチ12とフィラーワイヤ供給装置13とを脱着可能に連結してもよく、アーク溶接用トーチ12とフィラーワイヤ供給装置13とを固定的に連結してもよい。また、連結部材14は、アーク溶接用トーチ12とフィラーワイヤ供給装置13との間隔を固定としてもよく、アーク溶接用トーチ12とフィラーワイヤ供給装置13との間隔を可変としてもよい。
このように構成される溶接装置11は、連結部材14に連結されたアーク溶接用トーチ12及びフィラーワイヤ供給装置13が母材に対して相対的に移動する際に、当該移動方向において、フィラーワイヤ供給装置13がアーク溶接用トーチ12の後方に配置される。このため、フィラーワイヤ19が送り出される位置は、当該移動方向において、溶接ワイヤ16による溶接位置の後方となる。本実施形態では、アーク溶接用トーチ12及びフィラーワイヤ供給装置13が母材に対して相対的に移動する方向を、「進行方向」という。
そして、コールドタンデム溶接では、狭開先9に沿って、アーク溶接用トーチ12及びフィラーワイヤ供給装置13を母材となるリアアクスルハウジング2及びブレーキフランジ5に対して相対的に移動させる。すると、アーク溶接用トーチ12は、フィラーワイヤ供給装置13に先行して移動し、フィラーワイヤ供給装置13は、アーク溶接用トーチに後行して移動する。
このとき、フィラーワイヤ供給装置13に先行するアーク溶接用トーチ12において、溶接ワイヤ16に溶接電流を通電し、溶接ワイヤ16と狭開先9との間にアーク21を発生させる。すると、狭開先9に、溶接ワイヤ16、リアアクスルハウジング2及びブレーキフランジ5が溶融した溶融部22が形成される。
溶融部22は、溶融池により構成されている。この溶融部22は、アーク21の下方において、アーク21からの圧力(アーク力)を受けて掘り下げられており、アーク力により最も掘り下げられた部分が溶融部22の底部22aとなる。また、溶融部22は、底部22aから遠ざかるに従いアーク力の影響が弱まり、次第に上昇して盛り上がる。このため、底部22aの進行方向後方に、溶融部22が盛り上がった盛り上がり部22bが形成される。なお、盛り上がり部22bは、硬化(凝固)される前の溶融金属で構成される部分である。そして、盛り上がり部22bが冷却硬化(凝固)されることで、リアアクスルハウジング2とブレーキフランジ5との接合箇所に余盛6が形成される。なお、この余盛6は、ビードともいう。
一方、アーク溶接用トーチ12に後行するフィラーワイヤ供給装置13から、フィラーワイヤ19を通電せずに溶融部22の盛り上がり部22bに供給する。フィラーワイヤ19の供給位置の調整は、例えば、連結部材14によるアーク溶接用トーチ12とフィラーワイヤ供給装置13との間隔の調整や、フィラーワイヤ供給装置13の向きの調整などにより行うことができる。
フィラーワイヤ19を溶融部22の盛り上がり部22bに供給すると、フィラーワイヤ19が溶融部22の熱により溶融され、溶融部22に溶融金属が補充される。これにより、良好な余盛6が形成される。
また、通電されていないフィラーワイヤ19は加熱されていないため、フィラーワイヤ19を溶融部22の盛り上がり部22bに供給すると、溶融部22の熱がフィラーワイヤ19に奪われ、溶融部22が冷却される。
ここで、図7及び図8を参照して、狭開先9に沿ってリアアクスルハウジング2とブレーキフランジ5とをコールドタンデム溶接によりアーク溶接する際の状態について説明する。
図7及び図8に示すように、フィラーワイヤ19を溶融部22の盛り上がり部22bに供給すると、溶融部22の中央部にフィラーワイヤ19が溶融した低温の溶融部23が形成されるため、溶融部22の収縮範囲が、フィラーワイヤ19を溶融部22に供給しない通常のアーク溶接の場合よりも狭くなる。このため、溶融部22が冷却硬化される際に、溶融部22の収縮が、通常のアーク溶接の場合よりも格段に小さくなる。しかも、溶融部22では、冷たいフィラーワイヤ19を溶融するために熱が奪われるため、溶融部22からリアアクスルハウジング2及びブレーキフランジ5への入熱量が、通常のアーク溶接の場合よりも格段に小さく抑えられる。
ブレーキフランジ溶接工程が終了すると、次に、アクスルエンド圧入工程を行う。図4に示すように、アクスルエンド圧入工程では、リアアクスルハウジング2の端部3の内周面にアクスルエンド7を圧入する。アクスルエンド7は、円筒状に形成されており、その外径を、リアアクスルハウジング2の端部3の内径よりも僅かに大きくしておく。なお、リアアクスルハウジング2の端部3に対するアクスルエンド7の圧入は、例えば、一般的なプレス機により行うことができる。
アクスルエンド圧入工程が終了すると、次に、アクスルエンド溶接工程を行う。図5に示すように、アクスルエンド溶接工程では、アクスルエンド7をリアアクスルハウジング2に全周溶接する。
リアアクスルハウジング2に対するアクスルエンド7の溶接は、上述したリアアクスルハウジング2に対するブレーキフランジ5の溶接(ブレーキフランジ溶接工程)と同様である。すなわち、まず、図6に示すように、リアアクスルハウジング2とアクスルエンド7とを接合する箇所に、対向面が略平行となる断面略U字状に形成された狭開先10を形成しておく。この狭開先10は、リアアクスルハウジング2のアクスルエンド7に対向するリアアクスルハウジング対向面2bと、アクスルエンド7のリアアクスルハウジング2に対向するアクスルエンド対向面7bと、により画成されるものであり、リアアクスルハウジング対向面2bとアクスルエンド対向面7bとが略平行になっている。
そして、図7に示すように、狭開先10に沿ってリアアクスルハウジング2とアクスルエンド7とを、コールドタンデム溶接によりアーク溶接する。コールドタンデム溶接は、上述の通りである。これにより、リアアクスルハウジング2とアクスルエンド7との間に、溶融部22が盛り上がって冷却硬化(凝固)された余盛8が形成される。
このようにして製造されたリアアクスル1は、リアアクスルハウジング2の端部3に、外周が小径化された小径化部4が形成されており、この小径化部4の外周面に、ブレーキフランジ5が圧入されて、リアアクスルハウジング2に対してブレーキフランジ5が全周溶接されている。また、リアアクスル1は、リアアクスルハウジング2の端部3の内周面に、アクスルエンド7が圧入されて、リアアクスルハウジング2に対してアクスルエンド7が全周溶接されている。なお、リアアクスルハウジング2に対するブレーキフランジ5の全周溶接は、狭開先9に沿ったコールドタンデム溶接により行われており、リアアクスルハウジング2に対するアクスルエンド7の全周溶接は、狭開先10に沿ったコールドタンデム溶接により行われている。
以上説明したように、本実施形態によれば、リアアクスルハウジング2に対してブレーキフランジ5及びアクスルエンド7を圧入して、リアアクスルハウジング2に対してブレーキフランジ5及びアクスルエンド7を全周溶接するため、焼嵌めの工程を経ることなく、リアアクスル1を製造することができる。これにより、製造工程を簡略化することができるため、焼嵌め設備のスペースや投資を削減できるとともに、省資源化や排出CO2の削減を図ることができる。。
また、リアアクスルハウジング2の端部3に小径化部4を形成することで、リアアクスルハウジング2に対してブレーキフランジ5を容易に圧入することができるとともに、リアアクスルハウジング2及びブレーキフランジ5の内部応力を低減することができる。
また、リアアクスルハウジング2に対するブレーキフランジ5の全周溶接及びリアアクスルハウジング2に対するアクスルエンド7の全周溶接をコールドタンデム溶接により行うことで、冷たいフィラーワイヤ19により溶融部22を冷却することができる。その結果、溶融部22の熱収縮範囲が狭くなるため、溶融部22が冷却硬化する際の熱収縮を格段に抑えることができる。これにより、リアアクスルハウジング2に対するブレーキフランジ5の直角度を格段に向上することができるとともに、リアアクスルハウジング2に対するアクスルエンド7の振れを格段に抑制することができる。また、リアアクスルハウジング2、ブレーキフランジ5及びアクスルエンド7への入熱量を小さく抑えることができる。しかも、溶融部22にフィラーワイヤ19を供給することで、溶融部22に溶融金属が補充されるため、良好な余盛6及び余盛8を形成することができ、ハンピングなどの溶接不良の発生を抑制することができる。
また、開先を狭開先9及び狭開先10とすることで、開先をY開先とした場合よりも開先の溝幅が狭くなるため、余盛6及び余盛8の熱歪(熱収縮)を小さくすることができるとともに、リアアクスルハウジング2、ブレーキフランジ5及びアクスルエンド7への入熱量を小さく抑えることができる。これにより、溶接面に沿った熱収縮のバランスの悪化が抑制されるため、リアアクスルハウジング2に対するブレーキフランジ5の直角度を更に向上することができるとともに、リアアクスルハウジング2に対するアクスルエンド7の振れを更に抑制することができる。しかも、狭開先9及び狭開先10は、対向面が略平行となる断面略U字状に形成されているため、部材間の位置関係の変動を更に抑制することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、アーク溶接の手法としてコールドタンデム溶接を採用するものとして説明したが、他の手法を用いてもよい。
また、上記実施形態では、開先を狭開先とするものとして説明したが、他の形状の開先としてもよい。
また、上記実施形態では、ブレーキフランジ5とリアアクスルハウジング2とを全周溶接するとともに、アクスルエンド7とリアアクスルハウジング2とを全周溶接するものとして説明したが、これらは必ずしも全周溶接する必要はない。
また、上記実施形態では、ブレーキフランジ圧入工程、ブレーキフランジ溶接工程、アクスルエンド圧入工程、アクスルエンド溶接工程の順に行うものとして説明したが、これらの工程の順序は適宜入れ替えることができる。例えば、ブレーキフランジ圧入工程、アクスルエンド圧入工程、ブレーキフランジ溶接工程、アクスルエンド溶接工程の順に行うものとしてもよい。
1…リアアクスル、2…リアアクスルハウジング、2a…リアアクスルハウジング対向面、3…端部、4…小径化部、5…ブレーキフランジ、5a…ブレーキフランジ対向面、6…余盛、7…アクスルエンド、8…余盛、9…狭開先、10…狭開先、11…溶接装置、12…アーク溶接用トーチ、13…フィラーワイヤ供給装置、14…連結部材、15…第一ワイヤ送出装置、16…溶接ワイヤ(電極)、17…電源供給装置、18…第二ワイヤ送出装置、19…フィラーワイヤ(後行ワイヤ)、21…アーク、22…溶融部、22a…底部、22b…盛り上がり部、23…溶融部。

Claims (4)

  1. リアアクスルハウジングの外周面にブレーキフランジを圧入するブレーキフランジ圧入工程と、
    前記リアアクスルハウジングと前記ブレーキフランジとを溶接するブレーキフランジ溶接工程と、
    リアアクスルハウジングの端部の内周面にアクスルエンドを圧入するアクスルエンド圧入工程と、
    前記リアアクスルハウジングと前記アクスルエンドとを溶接するアクスルエンド溶接工程と、
    を有し、
    前記ブレーキフランジ溶接工程では、前記リアアクスルハウジングと前記ブレーキフランジの内側との開先を、対向面が略平行となり底面が前記アクスルハウジングとなる断面略U字状の狭開先とし、電極を通電して発生させたアークにより前記開先に溶融部を形成し、前記溶融部が硬化する前に、後行ワイヤを通電せずに前記溶融部に供給し、
    前記アクスルエンド溶接工程では、前記リアアクスルハウジングと前記アクスルエンドとの開先を、対向面が略平行となり底面が前記アクスルエンドとなる断面略U字状の狭開先とし、電極を通電して発生させたアークにより前記開先に溶融部を形成し、前記溶融部が硬化する前に、後行ワイヤを通電せずに前記溶融部に供給する、
    リアアクスルの製造方法。
  2. 前記ブレーキフランジ圧入工程の前に、リアアクスルハウジングの端部に外周を小径化した小径化部を形成する小径化部形成工程を更に有し、
    前記ブレーキフランジ圧入工程では、前記小径化部の外周面にブレーキフランジを圧入する、
    請求項1に記載のリアアクスルの製造方法。
  3. 前記後行ワイヤを、前記アークの進行方向後方における前記溶融部の盛り上がり部に供給する、
    請求項1又は2に記載のリアアクスルの製造方法。
  4. 前記ブレーキフランジ溶接工程では、前記ブレーキフランジの前記リアアクスルハウジングに対向するブレーキフランジ対向面と、前記リアアクスルハウジングの前記ブレーキフランジに対向するリアアクスルハウジング対向面と、により画成される前記開先を、前記狭開先とする、
    請求項1〜3の何れか一項に記載のリアアクスルの製造方法。
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