JP6437690B1 - 包装用袋 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
本発明は、粉体を充填した状態で自立可能な、三方袋、二方袋、合掌袋またはチューブ袋を含む平袋タイプの包装用袋1であって、第1の面2と当該第1の面2に対向する第2の面3とを備え、第1の面2と第2の面3とが両側縁部10,11および底辺12において接続された袋形状を有しており、底辺12の両端の少なくともいずれか一端若しくは当該両端の少なくともいずれか一端から底辺12の長さの中心までの間の任意の部位から、底辺12の中心を通って底辺12に垂直な第1の面2上の垂線Pに向かって斜めに延びて、第1の面2と第2の面3とを接続する傾斜シール20,21を備え、傾斜シール20,21は、垂線Pに向かって垂線Pと交差しない位置まで形成されている包装用袋1に関する。
【選択図】図1
Description
粉体を充填した状態で自立可能な、三方袋、二方袋、合掌袋またはチューブ袋を含む平袋タイプの包装用袋であって、
第1の面と当該第1の面に対向する第2の面とを備え、前記第1の面と前記第2の面とが両側縁部および底辺において接続された袋形状を有しており、
前記底辺の両端の少なくともいずれか一端若しくは前記両端の少なくともいずれか一端から前記底辺の長さの中心までの間の任意の部位から、前記底辺の中心を通って前記底辺に垂直な前記第1の面上の垂線に向かって斜めに延びて、前記第1の面と前記第2の面とを接続する傾斜シールを備え、
前記傾斜シールは、前記垂線に向かって前記垂線と交差しない位置まで形成されている。
・袋:ポリ袋(平袋)
・大きさ:収納部の高さが168mmであり幅が114mmである。
・シートの厚さ:0.04mm
・傾斜シールの長さ:2本の傾斜シールの長さL2,L3が等しく、底辺の長さD1に対する各傾斜シールの長さの比L2/D1,L3/D1は、それぞれ0.09〜0.43(以下、傾斜シールの長さの比と称す)。
・傾斜シールの角度:θ1とθ2が等しく、10〜90度の範囲である。
・傾斜シールの起点の距離D2,D3:底辺の端部から傾斜シールのそれぞれの起点P1,P2との距離D2,D3が等しく、D2,D3の長さと底辺の長さD1との比D2/D1,D3/D1がそれぞれ0〜0.18(以下、起点の距離の比と称す)。
・包装用袋の自立の評価
載置面に置いたときに自立し、かつ、落下に時に全てがほぼ垂直に自立:◎(合格)
載置面に置いたときに自立し、かつ、落下に時に全てが自立(ただし、傾斜しているものが半数以上含まれる):〇(合格)
載置面に置いたときに自立し、かつ、落下時に全てではないが半数以上が自立:△(合格)
載置面に置いたときに自立し、かつ、落下時に自立したが半数未満であった:▲(合格)
載置面に置いたときに自立せず、かつ、落下時に自立しない:×(不合格)
なお、充填物が塩の事例のみ、自立時に包装用袋に皺が発生した事例が生じたが皺の生じなかった事例には(☆)とした。
図6は、乾燥塩を充填した事例を示す。使用した包装用袋1は、傾斜シール20,21の起点の距離の比は0で(すなわち、起点は底辺12の両端である)、傾斜シール20,21の長さの比と傾斜シール20,21の角度θ1、θ2をそれぞれ変えた。この結果、傾斜シール20,21の長さの比は0.09〜0.43、傾斜シール20,21の角度θ1,θ2は10〜80度で自立が可能となった。好ましい自立は、傾斜シール20,21の長さの比は0.09〜0.18で、傾斜シール20,21の角度θ1,θ2が10〜80度の範囲のときであった。
図8は、乾燥塩を充填した事例を示す。包装用袋1における傾斜シール20,21の起点P1,Pの距離の比を0.09とし、傾斜シール20,21の長さの比と傾斜シール20,21の角度θ1,θ2を変えて、実験例1と同様の実験を行った。その結果、傾斜シール20,21の距離の比を0.09とした場所でも自立可能であって、傾斜シール20、21の距離の比は0.09〜0.43、傾斜シール20,21の角度θ1、θ2は10〜80度の範囲で自立が可能となった。好ましい自立は、傾斜シール20,21の距離の比が0.09〜0.18で、傾斜シール20,21の角度θ1,θ2が10〜70度の範囲のときであった。
図9は、乾燥塩を充填した事例を示す。包装用袋1における傾斜シール20,21の起点P1,P2の距離の比を0.13とし、傾斜シール20,21の長さの比と傾斜シール20,21の角度θ1,θ2を変えて、実験例1と同様の実験を行った。その結果、傾斜シール20,21の距離の比を0.13とした場所でも自立可能であって、傾斜シール20,21の長さの比は0.09〜0.18、傾斜シール20,21の角度θ1,θ2が10〜80度の範囲で自立が可能となった。好ましい自立は、傾斜シール20,21の長さの比が0.09で、傾斜シール20,21の角度θ1,θ2が10〜40度の範囲のときであった。
図10は、乾燥塩を充填した事例を示す。傾斜シール20,21の起点P1,P2の距離の比を0.18とする以外を実験例3と同一の条件で実験を行った。その結果、傾斜シール20,21の距離の比を0.18とした場所でも自立可能であって、傾斜シール20,21の長さの比は0.09〜0.18、傾斜シール20,21の角度θ1,θ2が10〜80度の範囲で自立が可能となった。好ましい自立は、傾斜シール20,21の長さの比が0.09で、傾斜シール20,21の角度θ1,θ2が10〜20度の範囲のときであった。
図11は、乾燥塩を充填した事例を示す。傾斜シール20,21の起点P1,P2の距離の比を0.22とする以外を実験例3と同一の条件で実験を行った。その結果、傾斜シール20,21の距離の比を0.22とした場所でも自立可能であって、傾斜シール20,21の長さの比は0.09〜0.18、傾斜シール20,21の角度θ1,θ2が10〜80度の範囲で自立が可能となった。好ましい自立は、傾斜シール20,21の長さの比が0.09で、傾斜シール20,21の角度θ1,θ2が80度のときであった。
図12は、乾燥塩を充填した事例を示す。傾斜シール20,21の起点P1,P2の距離の比を0.26とする以外を実験例3と同一の条件で実験を行った。その結果、傾斜シール20,21の距離の比を0.26とした場所でも自立可能であって、傾斜シール20,21の長さの比は0.09〜0.18、傾斜シール20,21の角度θ1,θ2が10〜80度の範囲で自立が可能となった。ただし、実験例5の条件と比べて、自立のレベルは大きく低下した。
図13は、実験例1において使用した充填物を、乾燥塩から湿塩に変更した場合の結果を示す。
図14は、傾斜シール20,21を左右非対称の条件で自立させた包装用袋1の写真を示す。当該写真に示す通り、包装用袋1は、傾斜シール20,21の長さの比が0.18、傾斜シール20,21の角度θ1=40度、角度θ2=20度の形態において乾燥塩を充填した場合にも自立した。
図15は、傾斜シールを1本とした条件で自立させた包装用袋1の写真を示す。当該写真に示す通り、傾斜シール21を1本だけ形成し、傾斜シール21の長さの比が0.18、角度θ2が30度の条件で乾燥塩を充填した際にも自立した。
図18は、公開されている論文より引用した塩の粒の大きさ(粒径)毎の水分と塩の安息角との関係を表したものである。安息角は流動性の指標であるが、流動性が高いということは、包装用袋1内の紛体が均等に充填されやすいということにつながることは自明である。安息角が小さいことは、傾斜シール20,21と底辺12や側縁部10,11に挟まれたV字または台形状の構造内に紛体の出入りしやすいことを示し、自立するための底面を形成する条件の指標となる。
文献名:技術報告「せんごう塩の粒径、水分と分粒体諸特性の検討」
著者:篠原富雄
雑誌名:海水総合研究所報告 第2号
発行:(財)塩事業センター 技術部 海水総合研究所
発行年:2000年
記載箇所:38〜45頁
図19は、充填物をグラニュー糖とした場合の事例を示す。グラニュー糖は、乾燥塩よりも流動性が高い。この事例では、傾斜シール20,21の距離の比が0の場合において、包装用袋1の自立は、傾斜シール20,21の長さL2,L3は0.09〜0.18の範囲、傾斜シール20,21の角度θ1,θ2は10〜80度の範囲で実現した。
図20は、充填物をいりごまとした場合の事例を示す。いりごまは、乾燥塩と比べて粒が大きく、流動性も高い。この事例から、傾斜シール20,21の距離の比が0の場合において、包装用袋1の自立は、傾斜シール20,21の長さL2,L3は0.09〜0.18の範囲、傾斜シール20,21の角度θ1,θ2は10〜80度の範囲で実現した。
図21は、充填物を小麦粉とした場合の事例を示す。小麦粉は、粒の大きさが乾燥塩と比べ極めて小さく、流動性も低い。しかし、この事例から、傾斜シール20,21の距離の比が0の場合において、包装用袋1の自立は、傾斜シールの長さL2,L3は0.09〜0.18の範囲、傾斜シール20,21の角度θ1,θ2は10〜80度の範囲で実現した。
いずれの充填物においても、独自の好ましいパラメータが存在するものの、全て自立することを確認した。図22は、実験例に使用した紛体の流動性を示す安息角(角度が低いほど流動性が高い)、と粒径との関係を示。図22より、包装用袋1においては、少なくとも安息角が40〜70度という広範囲な流動性の粉体に適用できることが確認できた。安息角は低いほどその粉体の流動性が大きくなることから、安息角70度以下(0度超で70度以下)、好ましくは40度以上で70度以下となる粉体であれば、塩、グラニュー糖、いりごま以外であっても、包装用袋1に充填したときに自立可能となる。このように、包装用袋1は、好ましくは、注入法に基づき直径5cmの円盤上で測定される安息角を70度以下とする粉体を充填するものである。
図23は、本発明の自立安定性を先行文献(特開2008−195455号)のものと比較した例である。塩は乾燥塩を使用した。
・袋:ポリ袋(平袋)
・大きさ:収納部 高168mm、幅114mm
・シートの圧さ:0.04mm
・傾斜シール開始場所:底辺12の両端
・傾斜シールの角度(θ1,θ2):30度
・傾斜シールの長さの比:0.18
・大きさ:収納部 高168mm、幅114mm
・シートの圧さ:0.04mm
・傾斜内縁:高さ0.12A(包装用袋側辺の長さに対し12%)と横0.18B(包装用袋底部の長さに対し18%)との位置を結ぶ直線のシール。
2 第1の面(第1面のシート)
3 第2の面(第2面のシート)
10 側縁部
11 側縁部
12 底辺
13 開口部
20 傾斜シール
21 傾斜シール
30 紛体を充填した包装用袋底部に形成される線
P 垂線
P1 傾斜シールの底辺上の起点
P2 傾斜シールの底辺上の起点
D1 底辺の長さ
D2 側縁部と底辺の交点から起点P1までの距離
D3 側縁部と底辺の交点から起点P2までの距離
L1 傾斜シールの長さ
L2 傾斜シールの長さ
θ1 傾斜シールの底辺と成す鋭角の角度
θ2 傾斜シールの底辺と成す鋭角の角度
Claims (5)
- 粉体を充填した状態で自立可能な、三方袋、二方袋、合掌袋またはチューブ袋を含む平袋タイプの包装用袋であって、
第1の面と当該第1の面に対向する第2の面とを備え、前記第1の面と前記第2の面とが両側縁部および底辺において接続された袋形状を有しており、
前記底辺の両端の少なくともいずれか一端若しくは前記両端の少なくともいずれか一端から前記底辺の長さの中心までの間の任意の部位から、前記底辺の中心を通って前記底辺に垂直な前記第1の面上の垂線に向かって斜めに延びて、前記第1の面と前記第2の面とを接続する傾斜シールを備え、
前記傾斜シールは、前記垂線に向かって前記垂線と交差しない位置まで形成されていることを特徴とする包装用袋。 - 前記傾斜シールは、前記底辺の両端若しくは前記両端から前記底辺の長さの中心までの間の任意の部位から前記垂線に向かって斜めにそれぞれ延びる合計2本のシール部である請求項1に記載の包装用袋。
- 前記傾斜シールは直線であることを特徴とする請求項1または2に記載の包装用袋。
- 前記傾斜シールは、前記両端の少なくともいずれか一端から、前記底辺の長さの最大22/100まで移動した部位から前記垂線に向かって斜めに延びていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の包装用袋。
- 注入法に基づき直径5cmの円盤上で測定される安息角を70度以下とする粉体を充填している請求項1から4のいずれか1項記載の包装用袋。
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JP2017202857A (ja) * | 2016-05-13 | 2017-11-16 | フジモリプラケミカル株式会社 | 味噌用収納容器 |
JP2017210257A (ja) * | 2016-05-25 | 2017-11-30 | 凸版印刷株式会社 | 注出口具付きガゼット袋 |
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