JP6436379B2 - 画像読取レンズ、画像読取装置および画像形成装置 - Google Patents

画像読取レンズ、画像読取装置および画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、イメージスキャナ等の画像読取装置、ファクシミリおよびディジタル複写機等の画像形成装置における原稿画像の取り込みに好適な、画像読取り用の画像読取レンズ、そのような画像読取レンズを用いた画像読取装置、並びにそのような画像読取装置を用いた画像形成装置に関するものである。
イメージスキャナ、ファクシミリ、あるいはディジタル複写機等における原稿画像の読み取りに用いられる画像読取装置は、読み取るべき原稿の画像を、読取り用の画像読取レンズによって縮小して結像させ、この縮小光学像をCCD(電荷結合素子)イメージセンサのような固体撮像素子によって撮像して画像情報を電子的画像データ化する。
従来、このような画像読取レンズとして広く用いられていた、いわゆるガウス型の画像読取レンズは、比較的大口径で高解像度を実現することができる。しかし、このようなガウス型の構成で諸収差が少なく高画質を得て高性能を実現しようとすると、多くのレンズ枚数が必要となる。
比較的少ないレンズ構成枚数で、広い波長範囲で軸上の色収差を良好に補正し、広角で、像面湾曲を良好に補正し、大口径で開口効率が高く、諸収差も良好に補正して高空間周波数領域で高いコントラストが得られる小型で低コストの読取レンズとして、例えば特許文献1(特開2012−145839号)に開示された画像読取レンズがある。
しかしながら、特許文献1に示された画像読取レンズは、像面側レンズ面の非球面量が小さく、周辺部での凸面形状が弱く撮像素子への入射角も50°を超えている。そのため、特許文献1の画像読取レンズは、周辺部の回折像が広がってしまうおそれがある。撮像素子の画素サイズを小さくして、画素数を増大させ、高画質を成立させるには、周辺部の回折像の広がりを抑えることは重要である。このような意味において、特許文献1の画像読取レンズは小画素化に対応していない。また、特許文献1における具体的な実施例を見ると非球面レンズを3枚以上も用いるなどコストも高くなりがちである。
上述したように、特許文献1に示された画像読取レンズは、像面側レンズ面の非球面量が小さく、周辺部での凸面形状が弱く撮像素子への入射角も50°を超えており、周辺部の回折像が広がってしまうおそれがある。しかも、特許文献1の画像読取レンズでは、撮像素子の画素サイズを小さくして、画素数を増大させ、高画質を成立させ、周辺部の回折像の広がりを抑えることに充分に対応することができない。すなわち、特許文献1の画像読取レンズは小画素化に充分に対応しておらず、コストも高くなりがちである。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、一枚の非球面レンズを用い、従来のガウス型と同等またはそれ以下の少ないレンズ枚数で、小画素化に対応し、良好に諸収差を補正した高性能な画像読取レンズを提供することを目的としている。
本発明に係る画像読取レンズは、上述した目的を達成するために、
原稿画像を撮像素子の受光面に結像させて読み取るための画像読取レンズであって、
物体側に前群レンズ系、像側に後群レンズ系をそれぞれ配置して、
前記前群レンズ系を、物体側から、順次、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1レンズと、両凹レンズからなる第2レンズとを少なくとも配置してなる4枚および5枚のいずれか一方のガラス球面レンズで構成し、
前記後群レンズ系を、像側レンズ面が近軸において像側に凹形状をなし、周辺部に向かうに従って漸次像側に凸形状をなす非球面形状を呈する1枚のプラスチック非球面レンズからなる後群レンズで構成して、
前記前群レンズ系の前記第1レンズに入射するe線の主光線の最大画角を50°以上とするとともに、
前記撮像素子に入射するe線の主光線の光軸に対する角度の絶対値の最大値をθとし、各高さにおける前記後群レンズのレンズ面の法線のY軸に対する傾き(つまり、法線が光軸と平行なら90°)をψ、すなわち、前記後群レンズの像側レンズ面の最大光線有効高さにおける法線のY軸に対する傾きをψR2_1.0とし、前記後群レンズの像側レンズ面の最大光線有効高さの7割における法線のY軸に対する傾きをψR2_0.7とし、前記後群レンズの物体側レンズ面の最大光線有効高さにおける法線のY軸に対する傾きをψR1_1.0とし、前記後群レンズの物体側レンズ面の最大光線有効高さの7割における法線のY軸に対する傾きをψR1_0.7とし、前記後群レンズの像側レンズ面の最大光線有効高さの3割における法線のY軸に対する傾きをψR2_0.3とし、前記後群レンズの像側レンズ面の光軸における法線のY軸に対する傾きをψR2_0.0とし、前記後群レンズの物体側レンズ面の最大光線有効高さの3割における法線のY軸に対する傾きをψR1_0.3とし、そして前記後群レンズの物体側レンズ面の光軸における法線のY軸に対する傾きをψR1_0.0 、前記前群レンズ系と前記後群レンズとの間の光軸上の距離をds、そしてレンズ全長をDとして、
以下の条件式:
〔1〕 0° ≦ θ < 30°
〔2〕 1 < −{(ψR2_1.0−ψR2_0.7)−(ψR1_1.0−ψR1_0.7)}/{(ψR2_0.3−ψR2_0.0)−(ψR1_0.3−ψR1_0.0)} < 7
〔6〕 0.2 < ds/D < 0.6
を満足することを特徴としている。
本発明によれば、一枚の非球面レンズを用い、従来のガウス型と同等またはそれ以下の少ないレンズ枚数で、小画素化に対応して、良好に諸収差を補正した高性能な画像読取レンズを提供することができる。
すなわち、本発明の画像読取レンズによれば、原稿画像を撮像素子の受光面に結像させて読み取るための画像読取レンズであって、物体側に前群レンズ系、像側に後群レンズ系をそれぞれ配置して、前記前群レンズ系を、物体側から、順次、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1レンズと、両凹レンズからなる第2レンズとを少なくとも配置してなる4枚および5枚のいずれか一方のガラス球面レンズで構成し、前記後群レンズ系を、像側レンズ面が近軸において像側に凹形状をなし、周辺部に向かうに従って漸次像側に凸形状をなす非球面形状を呈する1枚のプラスチック非球面レンズからなる後群レンズで構成して、
前記前群レンズ系の前記第1レンズに入射するe線の主光線の最大画角を50°以上とするとともに、前記撮像素子に入射するe線の主光線の光軸に対する角度の絶対値の最大値をθとし、各高さにおける前記後群レンズのレンズ面の法線のY軸に対する傾き(つまり、法線が光軸と平行なら90°)をψ、すなわち、前記後群レンズの像側レンズ面の最大光線有効高さにおける法線のY軸に対する傾きをψR2_1.0とし、前記後群レンズの像側レンズ面の最大光線有効高さの7割における法線のY軸に対する傾きをψR2_0.7とし、前記後群レンズの物体側レンズ面の最大光線有効高さにおける法線のY軸に対する傾きをψR1_1.0とし、前記後群レンズの物体側レンズ面の最大光線有効高さの7割における法線のY軸に対する傾きをψR1_0.7とし、前記後群レンズの像側レンズ面の最大光線有効高さの3割における法線のY軸に対する傾きをψR2_0.3とし、前記後群レンズの像側レンズ面の光軸における法線のY軸に対する傾きをψR2_0.0とし、前記後群レンズの物体側レンズ面の最大光線有効高さの3割における法線のY軸に対する傾きをψR1_0.3とし、そして前記後群レンズの物体側レンズ面の光軸における法線のY軸に対する傾きをψR1_0.0 、前記前群レンズ系と前記後群レンズとの間の光軸上の距離をds、そしてレンズ全長をDとして、
以下の条件式:
〔1〕 0° ≦ θ < 30°
〔2〕 1 < −{(ψR2_1.0−ψR2_0.7)−(ψR1_1.0−ψR1_0.7)}/{(ψR2_0.3−ψR2_0.0)−(ψR1_0.3−ψR1_0.0)} < 7
〔6〕 0.2 < ds/D < 0.6
を満足することにより、
一枚の非球面レンズを用い、少ないレンズ枚数で、小画素化に対応し、良好に諸収差を補正して高性能を得ることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る画像読取レンズの実施例である実施例1の要部の構成を示す断面図である。 図1の画像読取レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差図である。 本発明の第2の実施の形態に係る画像読取レンズの実施例である実施例2の要部の構成を示す断面図である。 図3の画像読取レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差図である。 本発明の第3の実施の形態に係る画像読取レンズの実施例である実施例3の要部の構成を示す断面図である。 図5の画像読取レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差図である。 本発明の第4の実施の形態に係る画像読取レンズの実施例である実施例4の要部の構成を示す断面図である。 図7の画像読取レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差図である。 本発明の第5の実施の形態に係る画像読取レンズの実施例である実施例5の要部の構成を示す断面図である。 図9の画像読取レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差図である。 本発明の第6の実施の形態に係る画像読取レンズの実施例である実施例6の要部の構成を示す断面図である。 図11の画像読取レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差図である。 本発明の第7の実施の形態に係る画像読取装置の要部の概念的な構成を示す模式的断面図である。 本発明の第8の実施の形態に係る画像読取装置の要部の概念的な構成を示す模式的断面図である。 本発明の第9の実施の形態に係る画像形成装置の要部の概念的な構成を示す模式的断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態に基づき、図面を参照して本発明に係る画像読取レンズ、並びに画像読取装置および画像形成装置を詳細に説明する。具体的な実施の形態および実施例について説明する前に、まず、本発明に係る画像読取レンズ、画像読取装置および画像形成装置の特徴について説明する。
本発明に係る画像読取レンズにおいては、物体側に前群レンズ系を、そして像側に後群レンズ系をそれぞれ配置する。前記前群レンズ系は、物体側から、順次、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1レンズと、両凹レンズからなる第2レンズとを少なくとも配置してなる4枚および5枚のいずれか一方のガラス球面レンズにより構成する。前記後群レンズ系は、像側レンズ面が近軸において像側に凹形状をなし、周辺部に向かうに従って漸次像側に凸形状をなす非球面形状を呈する1枚のプラスチック非球面レンズからなる後群レンズにより構成して、前記前群レンズ系の前記第1レンズに入射するe線の主光線の最大画角を50°以上とするとともに、次の条件式〔1〕、条件式〔2〕および条件式〔6〕を満足させることにより、小型で、周辺部においてもMTF(Modulation Transfer Function)を高く保ち、良好に収差補正可能な小画素化に対応した高性能で低コストな画像読取レンズとすることができる(請求項1に対応する)。
〔1〕 0° ≦ θ < 30°
〔2〕 1 < −{(ψR2_1.0−ψR2_0.7)−(ψR1_1.0−ψR1_0.7)}/{(ψR2_0.3−ψR2_0.0)−(ψR1_0.3−ψR1_0.0)} < 7
〔6〕 0.2 < ds/D < 0.6
ここで、θは、前記撮像素子に入射するe線の主光線の光軸に対する角度の絶対値の最大値をあらわし、ψは、各高さにおける前記後群レンズのレンズ面の法線のY軸に対する傾き(つまり、法線が光軸と平行なら90°)を、すなわち、ψR2_1.0は、前記後群レンズの像側レンズ面の最大光線有効高さにおける法線のY軸に対する傾き、ψR2_0.7は、前記後群レンズの像側レンズ面の最大光線有効高さの7割における法線のY軸に対する傾き、ψR1_1.0は、前記後群レンズの物体側レンズ面の最大光線有効高さにおける法線のY軸に対する傾き、ψR1_0.7は、前記後群レンズの物体側レンズ面の最大光線有効高さの7割における法線のY軸に対する傾き、ψR2_0.3は、前記後群レンズの像側レンズ面の最大光線有効高さの3割における法線のY軸に対する傾き、ψR2_0.0は、前記後群レンズの像側レンズ面の光軸における法線のY軸に対する傾き、ψR1_0.3は、前記後群レンズの物体側レンズ面の最大光線有効高さの3割における法線のY軸に対する傾き、そしてψR1_0.0は、前記後群レンズの物体側レンズ面の光軸における法線のY軸に対する傾き、dsは、前記前群レンズ系と前記後群レンズとの間の光軸上の距離、そしてDは、レンズ全長を、それぞれあらわしている。
条件式〔1〕は、画像読取レンズからの撮像素子に対する光線の入射角度を規定するものである。低コストを目指すために、画像読取レンズを小型化することは非常に有効である。また、画像読取レンズの小型化は、画像読取装置自体の小型化にも寄与する。そして、画像読取レンズの小型化を達成する手段として、画素サイズの小さな画素を持つ撮像素子を用いることは有効である。しかしながら、小さな画素サイズで高画質を得るためには、従来の画素サイズの場合よりも高い空間周波数領域で高いMTFを達成することが求められるが、空間周波数を高くするとMTFの理論限界値が小さくなることに加えて、軸外の回折像の広がりは、メリディオナル面では光軸上の回折像に対して入射角度のコサイン3乗に逆比例してしまう。すなわち、小画素の撮像素子で高画質を得るためには、軸外の撮像素子に対する入射角を小さくして、周辺部の解像力を落とさないようにすることが特に重要となる。そこで、後群レンズとして上述のような形状の非球面レンズを配置することで、非点収差を補正しつつ、射出瞳位置を物体側に移動させることによって、軸外の撮像素子に入射する周辺光の主光線の入射角を小さくすることができ、周辺部の回折像の広がりを抑えることが可能となる。具体的な入射角度を条件式〔1〕に既定する範囲内とすることによって、周辺部のMTFの理論限界値を高く保ちつつ、良好な結像性能を得ることが可能となる。
条件式〔2〕は、後群レンズの形状を規定するものである。条件式〔2〕の変数−{(ψR2_1.0−ψR2_0.7)−(ψR1_1.0−ψR1_0.7)}/{(ψR2_0.3−ψR2_0.0)−(ψR1_0.3−ψR1_0.0)}の値が条件式〔2〕の下限値を下回ると、後群レンズの周辺部における非球面の凸形状が不充分となり、軸外の撮像素子に入射する周辺光の入射角の大きさを抑えることができなくなって、周辺部の回折像の広がりが発生し、良好な結像性能を得ることが困難となる。また、条件式〔2〕の変数の値が条件式〔2〕の上限値を超えると、後群レンズの近軸における凹形状に対して凸形状が大きくなり過ぎてしまい、後群レンズにより良好な収差補正を達成することが困難となる。
すなわち、上述した構成と条件式〔1〕および条件式〔2〕とを満足することによって、非球面レンズは一枚とし、且つガウス型と同等かまたはそれ以下のレンズ枚数で良好に収差補正を施し、小画素の撮像素子を用いた画像読取レンズにおいても、周辺部のMTFを高く保つことができ、高い画像品質を得ることが可能となる。
条件式〔6〕は、前記前群レンズ系と前記後群レンズとの間の光軸上の距離の、画像読取レンズの全長に対する大きさを規定するものである。条件式〔6〕の変数ds/Dの値が、条件式〔6〕の上限値を超えると、画像読取レンズの全長が増加するため大型化してしまう。条件式〔6〕の変数の値が、条件式〔6〕の下限値を下回ると、前群レンズ系の径の大きさが大きくなり、画像読取レンズの大型化を招き、コストが上昇してしまう。
さらに、本発明に係る画像読取レンズは、次の条件式〔3〕を満足することによって、より良好な軸外収差の補正を達成することができる(請求項2に対応する)。
〔3〕 0.10 < (φb−φa)/ds < 0.45
ここで、φaは、前記前群レンズ系の最終レンズの像側レンズ面の有効径を、φbは、前記後群レンズの物体側レンズ面の有効径を、そしてdsは、前記前群レンズ系と前記後群レンズとの間の光軸上の距離を、それぞれあらわしている。
条件式〔3〕は、前群レンズ系の最終レンズの像側レンズ面の有効径と後群レンズの物体側レンズ面の有効径との差の、前群レンズ系と後群レンズとの間の光軸上の距離に対する比率を規定するものである。条件式〔3〕の変数(φb−φa)/dsの値が、条件式〔3〕の上限値を超えると、前群レンズ系の最終レンズから過大な入射角で後群レンズに光線が入射してしまい、撮像素子に結像させるために後群レンズの物体側レンズ面および像側レンズ面で光軸に平行な方向への軸外光線の急激な曲がりが生じて、良好な収差補正を得ることが困難となる。また、条件式〔3〕の変数の値が条件式〔3〕の下限値を下回ると、後群レンズに対し小さすぎる入射角で光線が入射してしまう。このため、撮像素子に結像させるために後群レンズの物体側レンズ面および像側レンズ面において光軸に垂直な方向への軸外光線の急激な曲がりが生じ、良好な収差補正を達成することが困難となってしまう。
すなわち、上述した変数の値を条件式〔3〕に規定される範囲内とすることによって、前群レンズ系−後群レンズ−撮像素子間における光線の急激な曲がりを抑えることができ、高い画像品質を達成することができる。
さらに、本発明に係る画像読取レンズは、次の条件式〔4〕を満足することによって、より良好な軸外収差の補正を達成することが可能となる(請求項3に対応する)。
〔4〕 0.5 < θj/θi < 1.2
ここで、θiは、前記前群レンズ系の前記第1レンズに入射するe線の主光線の光軸に対する最大入射角を、そしてθjは、前記前群レンズ系の最終レンズから射出するe線の主光線の光軸に対する最大射出角をそれぞれあらわしている。
条件式〔4〕は、前群レンズ系の最終レンズからの射出角の、前群レンズ系の第1レンズへの入射角に対する比率を規定するものである。条件式〔4〕の変数である比率θj/θiの値が条件式〔4〕に規定する範囲を外れてしまうと、前群レンズ系の第1レンズへの入射角に対して前群レンズ系内で軸外光線を曲げすぎてしまい、後群レンズにおいて軸外光線の急激な曲がりが生じることに加えて、後群レンズ一枚に対する収差補正の重みが強くなり過ぎ、良好な収差補正を達成することが困難となる。条件式〔4〕の変数の値を条件式〔4〕に規定する範囲内とすることによって、前群レンズ系で収差補正、そして後群レンズで撮像素子に対する光線角度と、主要な役割をそれぞれ分担することができ、良好な収差補正を達成することができて、高い画像品質を得ることが可能となる。
さらに、本発明に係る画像読取レンズは、次の条件式〔5〕を満足することによって、より良好な軸外収差の補正を達成することが可能となる(請求項4に対応する)。
〔5〕 0.05 < Bf/Da < 0.12
ここで、Bfは、バックフォーカス、すなわち前記後群レンズの前記像側レンズ面と前記撮像素子との間の光軸上の距離を、そしてDaは、前記前群レンズ系の前記第1レンズの物体側レンズ面と前記撮像素子との間の光軸上の距離をそれぞれあらわしている。
条件式〔5〕は、バックフォーカスの、撮像素子を含めたレンズ全長に対する比率を規定するものである。条件式〔5〕の変数である比率Bf/Daの値が、条件式〔5〕の上限値を超えると、後群レンズが撮像素子に対して離れ過ぎてしまい、軸外の主光線の高さが低くなって、像面湾曲を効率よく補正することが困難となる。また、像高毎の光束の分離も弱くなり、非球面による軸外収差の補正の効果が弱くなってしまう。条件式〔5〕の変数の値が、条件式〔5〕の下限値を下回ると、後群レンズの像側レンズ面の周辺部における像側に凸な非球面形状の自由度が減り、良好な収差補正を達成することが困難となる。また、後群レンズと撮像素子との間の距離が短くなり過ぎて間隔調整を行うことが困難となり、高い画像品質を得ることができなくなってしまう。
らに、本発明に係る画像読取レンズは、後群レンズの物体側レンズ面にも、非球面を形成することが望ましい(請求項に対応する)。後群レンズを両面非球面とすることによって、撮像素子に対する入射角度を小さくしつつ、良好な収差補正を達成することが可能となる。
さらに、本発明に係る画像読取レンズは、像面に撮像素子として受光素子アレイが配置されるため、後群レンズの外形形状が光軸に対して回転対称でなく、すなわち、非回転対称であっても良く(請求項に対応する)、画像読取走査の主走査方向に長い短冊形状とすることもできる(請求項に対応する)。
上述のような構成とすることによって、良好な画質を得るために後群レンズのレンズ径が巨大化してしまう可能性があるが、撮像素子として受光素子アレイを用いる場合には、受光素子の配列方向である主走査方向の一方向のみについて光線が通る幅を確保すれば良い。そのため、受光素子の配列と直交する方向については、レンズ径よりも画像読取レンズとして高さを小さくすることができ、小型化が可能となる。
もちろん、後群レンズの外形形状を光軸に対して回転対称とすることもでき、この場合、エリアセンサを用いて画像の全画面を同時に読み取る構成とすることも可能である。
さらに、本発明に係る画像読取装置は、原稿を照明する照明系と、前記照明系により照明された原稿の反射光を縮小結像させる結像レンズと、前記結像レンズにより結像された原稿像を光電変換する撮像素子と、を有する画像読取装置であって、前記結像レンズとして、上述した画像読取レンズを用いることにより、小型で、良好に補正可能な小画素に対応した高性能な画像読取レンズを備える画像読取装置を構成することが可能となる(請求項に対応する)。
さらに、本発明に係る画像形成装置は、上述した画像読取装置を用いることにより、小型で、良好に補正可能な小画素に対応した高性能な画像形成装置を構成することが可能となる(請求項に対応する)。
〔具体的な実施の形態および実施例〕
次に、本発明に係る画像読取レンズ、画像読取装置および画像形成装置のさらに詳細な実施の形態およびその実施例(数値実施例)について説明する。最初に、本発明に係る画像読取レンズの具体的な実施の形態としての第1の実施の形態〜第6の実施の形態について、それぞれ具体的な実施例としての実施例1〜実施例6と併せて説明する。
図1および図2は、本発明の第1の実施の形態としての実施例1に係る画像読取レンズを説明するためのものである。図3および図4は、本発明の第2の実施の形態としての実施例2に係る画像読取レンズを説明するためのものである。図5および図6は、本発明の第3の実施の形態としての実施例3に係る画像読取レンズを説明するためのものである。図7および図8は、本発明の第4の実施の形態としての実施例4に係る画像読取レンズを説明するためのものである。図9および図10は、本発明の第5の実施の形態としての実施例5に係る画像読取レンズを説明するためのものである。そして図11および図12は、本発明の第6の実施の形態としての実施例6に係る画像読取レンズを説明するためのものである。
第1の実施の形態〜第6の実施の形態、すなわち実施例1〜実施例6の画像読取レンズは、いずれも、物体側に前群レンズ系を、そして像側に後群レンズ系をそれぞれ配置してなり、前記前群レンズ系は、物体側から、順次、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1レンズと、両凹レンズからなる第2レンズとを配置してなる4枚または5枚のガラス球面レンズにより構成し、前記後群レンズ系は、像側レンズ面が近軸において像側に凹形状をなし、周辺部に向かうに従って漸次像側に凸形状をなす非球面形状を呈する1枚のプラスチック非球面レンズからなる後群レンズにより構成している。
これら実施例1〜実施例6の各実施例の画像読取レンズにおける収差は、充分に補正されている。すなわち、本発明に係る第1〜第6の実施の形態のように画像読取レンズを構成することによって、非常に良好な像性能を確保し得ることは、これら実施例1〜実施例6の各実施例から明らかである。
これら実施例1〜実施例6の各実施例に共通の記号の意味は、次の通りである。
F:F値(Fナンバ)
r:曲率半径
D:面間隔
Ne:e線の屈折率
νe:e線のアッベ数
Y:物体高
φ:光学面の有効径
K:非球面の円錐定数
C:近軸曲率半径の逆数(近軸曲率)(1/r)
H:光軸からの高さ
:4次の非球面係数
:6次の非球面係数
:8次の非球面係数
10:10次の非球面係数
12:12次の非球面係数
14:14次の非球面係数
16:16次の非球面係数
18:18次の非球面係数
m:結像倍率
ここで用いられる非球面形状は、近軸曲率半径の逆数(近軸曲率)をC、光軸からの高さをH、そして円錐定数をKとし、上述した各次数の非球面係数を用い、Xを光軸方向における非球面量として、次の式〔7〕で定義され、近軸曲率半径および円錐定数、並びに非球面係数を与えて形状を特定する。
Figure 0006436379
次に、上述した本発明に基づく、具体的な実施の形態および実施例を詳細に説明する。
以下に述べる本発明の第1の実施の形態の実施例1〜第6の実施の形態の実施例6は、本発明に係る画像読取レンズの数値例による具体的な構成の実施例である。
〔第1の実施の形態〕
まず、上述した本発明の第1の実施の形態としての具体的な実施例1に係る画像読取レンズを詳細に説明する。
実施例1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像読取レンズの具体的な構成の実施例であり、図1および図2は、本発明の第1の実施の形態としての実施例1に係る画像読取レンズを説明するためのものである。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る実施例1の画像読取レンズの光学系の縦断面の構成を示している。
図1に示す画像読取レンズは、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、開口絞りAD、コンタクトガラスCTGおよびカバーガラスCVGを具備している。
図1において、画像読取レンズの光学系を構成する各光学要素は、被写体である画像原稿側、すなわち物体側から像面側へ向かって、順次、コンタクトガラスCTG、第1レンズE1、第2レンズE2、開口絞りAD、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、そしてカバーガラスCVGを配置している。
コンタクトガラスCTGは、原稿載置ガラス等として、その表面に画像原稿が密着配置される一般に平行平板からなるガラスである。
第1レンズE1は、凸面を物体側に向けて物体側に凸に形成した正メニスカスレンズである。第2レンズE2は、物体側よりも曲率半径の絶対値が小さい凹面を像側に向けた両凹レンズからなる負レンズである。
開口絞りADは、第2レンズE2と第3レンズE3との間に介挿配置される。
第3レンズE3は、凹面を物体側に向けた負メニスカスレンズである。第4レンズE4は、物体側よりも曲率半径の絶対値が小さな凸面を像側に向けた両凸レンズからなる正レンズである。第5レンズE5は、凹面を物体側に向けた負メニスカスレンズである。
これら第1レンズE1、第2レンズE2、開口絞りAD、第3レンズE3、第4レンズE4および第5レンズE5により、前群レンズ系Gfを構成している。第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4および第5レンズE5の各レンズは、例えばいずれもガラス球面レンズにより構成している。
第6レンズE6は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズであり、その物体側と像側の両側に非球面を形成していて、この第6レンズE6は、単体で後群レンズ系Grを構成する後群レンズである。この後群レンズ系Grとしての第6レンズE6は、特に像側レンズ面が近軸において像側に凹に形成し、周辺部に向かうに従って像側に凸に形成した非球面形状をなす1枚のプラスチック非球面レンズにより構成している。
カバーガラスCVGは、当該画像読取レンズにより結像された原稿画像の光学像を撮像して電子的な画像データを得るCCD(電荷結合素子)イメージセンサやCMOS(相補型金属酸化物半導体)イメージセンサのような固体撮像素子の撮像面を保護するための一般に平行平板からなるシールガラスである。光学ローパスフィルタ・赤外カットフィルタ等の各種光学フィルタや、それに代わるダミーガラスを用いる場合には、それらもこのカバーガラスCVGに含まれるものとする。
すなわち、第1レンズE1〜第5レンズE5からなる前群レンズ系Gfと、第6レンズE6からなる後群レンズ系Grとから、画像読取レンズ本体を構成しており、コンタクトガラスCTG上に密着載置された撮像対象の物体である画像原稿の光学像をカバーガラスCVGの後方に結像する。
図1には、各光学面の面番号も示している。なお、図1における各参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明の煩雑化を避けるため、実施例2〜実施例6の対応する部分について共通に用いている。そのため、図3、図5、図7、図9および図11と共通の参照符号を付していてもそれらに対応する実施例2〜実施例6とはかならずしも同一の構成ではない。
この実施例1においては、F値(Fナンバ)Fおよび物体高Yが、それぞれ、F=F4.59およびY=152.4であり、結像倍率mは、0.047244、そして画素サイズは、2μmである。また、各光学要素の光学特性は、次表1の通りである。なお次表1において、コンタクトガラスをCTG、開口絞りをAD、カバーガラスをCVG、前群レンズ系をGf、後群レンズ系をGr、第1レンズをE1、第2レンズをE2、第3レンズをE3、第4レンズをE4、第5レンズをE5そして第6レンズをE6として示しており、BFはバックフォーカスをあらわしており、これらは、実施例2〜実施例6(の表4、表7、表10、表13および表16)においても同様である。
Figure 0006436379
表1において、面番号に「*(アスタリスク)」を付して示した面番号のレンズ面が非球面である。すなわち、表1においては、「*」が付された第14面および第15面の各光学面が非球面であり、式〔7〕における各非球面のパラメータは、次表2の通りである。なお、非球面係数において、「En」は、「10のべき乗」すなわち「×10」をあらわし、例えば「E−05」は、「×10−5」をあらわしている。これらは、他の実施例についても同様である。
Figure 0006436379
この場合、各条件式における変数に対応する値と対応する条件式およびバックフォーカス、すなわち前記後群レンズの前記像側レンズ面と前記撮像素子との間の光軸上の距離Bfの値は、次表3の通りとなり、それぞれ条件式〔1〕〜条件式〔6〕を満足している。
Figure 0006436379
また、図2に、実施例1における球面収差、非点収差、歪曲収差、並びにコマ収差の各収差図を示している。なお、これらの収差図において、球面収差図における破線は正弦条件をあらわし、非点収差図における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれあらわしている。これらは、他の実施例の収差図についても同様である。
〔第2の実施の形態〕
次に、上述した本発明の第2の実施の形態としての具体的な実施例2に係る画像読取レンズを詳細に説明する。
実施例2は、本発明の第2の実施の形態に係る画像読取レンズの具体的な構成の実施例であり、図3および図4は、本発明の第2の実施の形態としての実施例2に係る画像読取レンズを説明するためのものである。
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る実施例2の画像読取レンズの光学系の縦断面の概念的な構成を示している。
図3に示す画像読取レンズは、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、開口絞りAD、コンタクトガラスCTGおよびカバーガラスCVGを具備している。
図3において、画像読取レンズの光学系を構成する各光学要素は、物体側から像面側へ向かって、順次、コンタクトガラスCTG、第1レンズE1、第2レンズE2、開口絞りAD、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、そしてカバーガラスCVGを配置している。
コンタクトガラスCTGは、原稿載置ガラス等として、その表面に画像原稿が密着配置される一般に平行平板からなるガラスである。
第1レンズE1は、凸面を物体側に向けた正メニスカスレンズである。第2レンズE2は、物体側よりも曲率半径の絶対値が小さな凹面を像側に向けた両凹レンズからなる負レンズである。
開口絞りADは、第2レンズE2と第3レンズE3との間に介挿配置される。
第3レンズE3は、凸面を像側に向けた正メニスカスレンズである。第4レンズE4は、像側よりも曲率半径の絶対値が小さな面を物体側に向けた両凸レンズからなる正レンズである。第5レンズE5は、凹面を物体側に向けた負メニスカスレンズである。
これら第1レンズE1、第2レンズE2、開口絞りAD、第3レンズE3、第4レンズE4および第5レンズE5により、前群レンズ系Gfを構成しており、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4および第5レンズE5の各レンズは、例えばいずれもガラス球面レンズにより構成している。
第6レンズE6は、凹面を像側に向けた負メニスカスレンズであり、その物体側と像側の両側に非球面を形成していて、この第6レンズE6は、単体で後群レンズ系Grを構成する後群レンズである。この後群レンズとしての第6レンズE6は、特に像側レンズ面が近軸において像側に凹に形成し、周辺部に向かうに従って像側に凸に形成した非球面形状をなす1枚のプラスチック非球面レンズにより構成している。
カバーガラスCVGは、当該画像読取レンズにより結像された原稿画像の光学像を撮像して電子的な画像データを得るCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサのような固体撮像素子の撮像面を保護するための一般に平行平板からなるシールガラスである。光学ローパスフィルタ・赤外カットフィルタ等の各種光学フィルタや、それに代わるダミーガラスを用いる場合には、それらもこのカバーガラスCVGに含まれるものとする。
すなわち、第1レンズE1〜第5レンズE5からなる前群レンズ系Gfと、第6レンズE6からなる後群レンズGrとから、画像読取レンズ本体を構成しており、コンタクトガラスCTG上に密着載置された撮像対象の物体である画像原稿の光学像をカバーガラスCVGの後方に結像する。
図3には、各光学面の面番号も示している。なお、図3においても各参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明の煩雑化を避けるため、実施例1および実施例3〜実施例6の対応する部分について共通に用いており、そのため、図1、図5、図7、図9および図11と共通の参照符号を付していてもそれらに対応する実施例1および実施例3〜実施例6とはかならずしも同一の構成ではない。
この実施例2においては、F値Fおよび物体高Yが、それぞれ、F=F4.59およびY=152.4であり、結像倍率mは、0.047244、そして画素サイズは、2μmである。また、各光学要素の光学特性は、次表4の通りである。
Figure 0006436379
表4において、面番号に「*」を付して示した面番号のレンズ面が非球面である。すなわち、表4においては、「*」が付された第14面および第15面の各光学面が、非球面であり、式〔7〕における各非球面のパラメータは、次表5の通りである。
Figure 0006436379
この場合、各条件式における変数に対応する値と対応する条件式および後群レンズの像側レンズ面と撮像素子との間の光軸上の距離Bfの値は、次表6の通りとなり、それぞれ条件式〔1〕〜条件式〔6〕を満足している。
Figure 0006436379
また、図4に、実施例2における球面収差、非点収差、歪曲収差、並びにコマ収差の各収差図を示している。
〔第3の実施の形態〕
次に、上述した本発明の第3の実施の形態としての具体的な実施例3に係る画像読取レンズを詳細に説明する。
実施例3は、本発明の第3の実施の形態に係る画像読取レンズの具体的な構成の実施例であり、図5および図6は、本発明の第3の実施の形態としての実施例3に係る画像読取レンズを説明するためのものである。
図5は、本発明の第3の実施の形態に係る実施例3の画像読取レンズの光学系の縦断面の概念的な構成を模式的に示している。
図5に示す画像読取レンズは、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、開口絞りAD、コンタクトガラスCTGおよびカバーガラスCVGを具備している。
図5において、画像読取レンズの光学系を構成する各光学要素は、物体側から像面側へ向かって、順次、コンタクトガラスCTG、第1レンズE1、第2レンズE2、開口絞りAD、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、そしてカバーガラスCVGを配置している。
コンタクトガラスCTGは、原稿載置ガラス等として、その表面に画像原稿が密着配置される一般に平行平板からなるガラスである。
第1レンズE1は、凸面を物体側に向けた正メニスカスレンズである。第2レンズE2は、物体側よりも曲率半径の絶対値が小さな凹面を像側に向けた両凹レンズからなる負レンズである。
開口絞りADは、第2レンズE2と第3レンズE3との間に介挿配置される。
第3レンズE3は、凹面を物体側に向けた正メニスカスレンズである。第4レンズE4は、像側よりも曲率半径の絶対値が小さな凸面を物体側に向けた両凸レンズからなる正レンズである。第5レンズE5は、凹面を物体側に向けた負メニスカスレンズである。
これら第1レンズE1、第2レンズE2、開口絞りAD、第3レンズE3、第4レンズE4および第5レンズE5により、前群レンズ系Gfを構成している。第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4および第5レンズE5の各レンズは例えばいずれもガラス球面レンズにより構成している。
第6レンズE6は、凹面を像側に向けた負メニスカスレンズであり、その物体側と像側の両側に非球面を形成していて、この第6レンズE6は、単体で後群レンズ系Grを構成する後群レンズである。この後群レンズとしての第6レンズE6は、特に像側レンズ面が近軸において像側に凹に形成し、周辺部に向かうに従って像側に凸に形成した非球面形状をなす1枚のプラスチック非球面レンズにより構成している。
カバーガラスCVGは、当該画像読取レンズにより結像された原稿画像の光学像を撮像して電子的な画像データを得るCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサのような固体撮像素子の撮像面を保護するための一般に平行平板からなるシールガラスである。光学ローパスフィルタ・赤外カットフィルタ等の各種光学フィルタや、それに代わるダミーガラスを用いる場合には、それらもこのカバーガラスCVGに含まれるものとする。
すなわち、第1レンズE1〜第5レンズE5からなる前群レンズ系Gfと、第6レンズE6からなる後群レンズ系Grとから、画像読取レンズ本体を構成しており、コンタクトガラスCTG上に密着載置された撮像対象の物体である画像原稿の光学像をカバーガラスCVGの後方に結像する。
図5には、各光学面の面番号も示している。
この実施例3においては、F値Fおよび物体高Yが、それぞれ、F=F4.59およびY=152.4であり、結像倍率mは、0.047244、そして画素サイズは、2μmである。また、各光学要素の光学特性は、次表7の通りである。
Figure 0006436379
表7において、面番号に「*」を付して示した面番号のレンズ面が非球面である。すなわち、表7においては、「*」が付された第14面および第15面の各光学面が非球面であり、式〔7〕における各非球面のパラメータは、次表8の通りである。
Figure 0006436379
この場合、各条件式における変数に対応する値と対応する条件式および後群レンズの像側レンズ面と撮像素子との間の光軸上の距離Bfの値は、次表9の通りとなり、それぞれ条件式〔1〕〜条件式〔6〕を満足している。
Figure 0006436379
また、図6に、実施例3における球面収差、非点収差、歪曲収差、並びにコマ収差の各収差図を示している。
〔第4の実施の形態〕
次に、上述した本発明の第4の実施の形態としての具体的な実施例4に係る画像読取レンズを詳細に説明する。
実施例4は、本発明の第4の実施の形態に係る画像読取レンズの具体的な構成の実施例であり、図7および図8は、本発明の第4の実施の形態としての実施例4に係る画像読取レンズを説明するためのものである。
図7は、本発明の第4の実施の形態に係る実施例4の画像読取レンズの光学系の縦断面の概念的な構成を模式的に示している。
図7に示す画像読取レンズは、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、開口絞りAD、コンタクトガラスCTGおよびカバーガラスCVGを具備している。
図7において、画像読取レンズの光学系を構成する各光学要素は、物体側から像面側へ向かって、順次、コンタクトガラスCTG、第1レンズE1、開口絞りAD、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、そしてカバーガラスCVGを配置している。
コンタクトガラスCTGは、原稿載置ガラス等として、その表面に画像原稿が密着配置される一般に平行平板からなるガラスである。
第1レンズE1は、凹面を像側に向けた正メニスカスレンズである。
開口絞りADは、第1レンズE1と第2レンズE2との間に介挿配置される。
第2レンズE2は、物体側よりも曲率半径の絶対値が小さな凹面を像側に向けた両凹レンズからなる負レンズである。第3レンズE3は、凹面を物体側に向けた正メニスカスレンズである。第4レンズE4は、物体側よりも曲率半径の絶対値が小さな凸面を像側に向けた両凸レンズからなる正レンズである。第5レンズE5は、凹面を物体側に向けた負メニスカスレンズである。
これら第1レンズE1、開口絞りAD、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4および第5レンズE5により、前群レンズ系Gfを構成しており、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4および第5レンズE5の各レンズは例えばいずれもガラス球面レンズにより構成している。
第6レンズE6は、像側よりも曲率半径の絶対値が小さな凹面を物体側に向けた両凹レンズであり、その像側に非球面を形成していて、この第6レンズE6は、単体で後群レンズ系Grを構成する後群レンズである。この後群レンズとしての第6レンズE6は、像側レンズ面が近軸において像側に凹に形成し、周辺部に向かうに従って像側に凸に形成した非球面形状をなす1枚のプラスチック非球面レンズにより構成している。
カバーガラスCVGは、当該画像読取レンズにより結像された原稿画像の光学像を撮像して電子的な画像データを得るCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサのような固体撮像素子の撮像面を保護するための一般に平行平板からなるシールガラスである。
すなわち、第1レンズE1〜第5レンズE5からなる前群レンズ系Gfと、第6レンズE6からなる後群レンズGrとから、画像読取レンズ本体を構成しており、コンタクトガラスCTG上に密着載置された撮像対象の物体である画像原稿の光学像をカバーガラスCVGの後方に結像する。
図7には、各光学面の面番号も示している。
この実施例4においては、F値Fおよび物体高Yが、それぞれ、F=F4.59およびY=152.4であり、結像倍率mは、0.047244、そして画素サイズは、2μmである。また、各光学要素の光学特性は、次表10の通りである。
Figure 0006436379
表10において、面番号に「*」を付して示した面番号のレンズ面が非球面である。すなわち、表10においては、「*」が付された第15面が非球面であり、式〔7〕における各非球面のパラメータは、次表11の通りである。
Figure 0006436379
この場合、各条件式における変数に対応する値と対応する条件式および後群レンズの像側レンズ面と撮像素子との間の光軸上の距離Bfの値は、次表12の通りとなり、それぞれ条件式〔1〕〜条件式〔6〕を満足している。
Figure 0006436379
また、図8に、実施例4における球面収差、非点収差、歪曲収差、並びにコマ収差の各収差図を示している。
〔第5の実施の形態〕
次に、上述した本発明の第5の実施の形態としての具体的な実施例5に係る画像読取レンズを詳細に説明する。
実施例5は、本発明の第5の実施の形態に係る画像読取レンズの具体的な構成の実施例であり、図9および図10は、本発明の第5の実施の形態としての実施例5に係る画像読取レンズを説明するためのものである。
図9は、本発明の第5の実施の形態に係る実施例5の画像読取レンズの光学系の縦断面の概念的な構成を示している。
図9に示す画像読取レンズは、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、開口絞りAD、コンタクトガラスCTGおよびカバーガラスCVGを具備している。
図9において、画像読取レンズの光学系を構成する各光学要素は、物体側から像面側へ向かって、順次、コンタクトガラスCTG、第1レンズE1、開口絞りAD、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、そしてカバーガラスCVGを配置している。
コンタクトガラスCTGは、原稿載置ガラス等として、その表面に画像原稿が密着配置される一般に平行平板からなるガラスである。
第1レンズE1は、凹面を像側に向けた正メニスカスレンズである。
開口絞りADは、第1レンズE1と第2レンズE2との間に介挿配置される。
第2レンズE2は、物体側よりも曲率半径の絶対値が小さな凹面を像側に向けた両凹レンズからなる負レンズである。第3レンズE3は、凹面を物体側に向けた正メニスカスレンズである。
第4レンズE4は、凹面を像側に向けた正メニスカスレンズであり、第5レンズE5は、凹面を像側に向けた負メニスカスレンズである。これら第4レンズE4と第5レンズE5の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
これら第1レンズE1、開口絞りAD、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4および第5レンズE5により、前群レンズ系Gfを構成しており、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4および第5レンズE5の各レンズは例えばいずれもガラス球面レンズにより構成している。
第6レンズE6は、凹面を像側に向けた負メニスカスレンズであり、その物体側と像側の両側に非球面を形成していて、この第6レンズE6は、単体で後群レンズ系Grを構成する後群レンズである。この後群レンズとしての第6レンズE6は、特に像側レンズ面が近軸において像側に凹に形成し、周辺部に向かうに従って像側に凸に形成した非球面形状をなす1枚のプラスチック非球面レンズにより構成している。
カバーガラスCVGは、当該画像読取レンズにより結像された原稿画像の光学像を撮像して電子的な画像データを得るCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサのような固体撮像素子の撮像面を保護するための一般に平行平板からなるシールガラスである。
すなわち、第1レンズE1〜第5レンズE5からなる前群レンズ系Gfと、第6レンズE6からなる後群レンズ系Grとから、画像読取レンズ本体を構成しており、コンタクトガラスCTG上に密着載置された撮像対象の物体である画像原稿の光学像をカバーガラスCVGの後方に結像する。
図9には、各光学面の面番号も示している。
この実施例5においては、F値Fおよび物体高Yが、それぞれ、F=F4.59およびY=152.4であり、結像倍率mは、0.047244、そして画素サイズは、2μmである。また、各光学要素の光学特性は、次表13の通りである。
Figure 0006436379
表13において、面番号に「*」を付して示した面番号のレンズ面が非球面である。すなわち、表13においては、「*」が付された第13面および第14面が非球面であり、式〔7〕における各非球面のパラメータは、次表14の通りである。
Figure 0006436379
この場合、各条件式における変数に対応する値と対応する条件式および後群レンズの像側レンズ面と撮像素子との間の光軸上の距離Bfの値は、次表15の通りとなり、それぞれ条件式〔1〕〜条件式〔6〕を満足している。
Figure 0006436379
また、図10に、実施例5における球面収差、非点収差、歪曲収差、並びにコマ収差の各収差図を示している。
〔第6の実施の形態〕
次に、上述した本発明の第6の実施の形態としての具体的な実施例6に係る画像読取レンズを詳細に説明する。
実施例6は、本発明の第6の実施の形態に係る画像読取レンズの具体的な構成の実施例であり、図11および図12は、本発明の第6の実施の形態としての実施例6に係る画像読取レンズを説明するためのものである。
図11は、本発明の第6の実施の形態に係る実施例6の画像読取レンズの光学系の縦断面の概念的な構成を示している。
図11に示す画像読取レンズは、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、開口絞りAD、コンタクトガラスCTGおよびカバーガラスCVGを具備している。
図11において、画像読取レンズの光学系を構成する各光学要素は、物体側から像面側へ向かって、順次、コンタクトガラスCTG、第1レンズE1、開口絞りAD、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、そしてカバーガラスCVGを配置している。この第6の実施の形態は、他の実施の形態のように6枚構成ではなく、5枚構成となっている。
コンタクトガラスCTGは、原稿載置ガラス等として、その表面に画像原稿が密着配置される一般に平行平板からなるガラスである。
第1レンズE1は、凹面を像側に向けた正メニスカスレンズである。
開口絞りADは、第1レンズE1と第2レンズE2との間に介挿配置される。
第2レンズE2は、物体側よりも曲率半径の絶対値が小さな凹面を像側に向けた両凹レンズからなる負レンズである。第3レンズE3は、物体側よりも曲率半径の絶対値が小さな凸面を像側に向けた両凸レンズからなる正レンズである。第4レンズE4は、凹面を物体側に向けた負メニスカスレンズである。
これら第1レンズE1、開口絞りAD、第2レンズE2、第3レンズE3および第4レンズE4により、前群レンズ系Gfを構成しており、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3および第4レンズE4の各レンズは例えばいずれもガラス球面レンズにより構成している。
第5レンズE5は、像側よりも曲率半径の絶対値が小さな凹面を物体側に向けた両凹レンズであり、その物体側と像側の両側に非球面を形成していて、この第5レンズE5は、単体で後群レンズ系Grを構成する後群レンズである。この後群レンズとしての第5レンズE5は、特に像側レンズ面が近軸において像側に凹に形成し、周辺部に向かうに従って像側に凸に形成した非球面形状をなす1枚のプラスチック非球面レンズにより構成している。
カバーガラスCVGは、当該画像読取レンズにより結像された原稿画像の光学像を撮像して電子的な画像データを得るCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサのような固体撮像素子の撮像面を保護するための一般に平行平板からなるシールガラスである。
すなわち、第1レンズE1〜第4レンズE4からなる前群レンズ系Gfと、第5レンズE5からなる後群レンズ系Grとから、画像読取レンズ本体を構成しており、コンタクトガラスCTG上に密着載置された撮像対象の物体である画像原稿の光学像をカバーガラスCVGの後方に結像する。
図11には、各光学面の面番号も示している。
この実施例6においては、F値Fおよび物体高Yが、それぞれ、F=F4.59およびY=152.4であり、結像倍率mは、0.047244、そして画素サイズは、2μmである。また、各光学要素の光学特性は、次表16の通りである。
Figure 0006436379
表16において、面番号に「*」を付して示した面番号のレンズ面が非球面である。すなわち、表16においては、「*」が付された第12面および第13面が非球面であり、式〔7〕における各非球面のパラメータは、次表17の通りである。
Figure 0006436379

この場合、各条件式における変数に対応する値と対応する条件式および後群レンズの像側レンズ面と撮像素子との間の光軸上の距離Bfの値は、次表18の通りとなり、それぞれ条件式〔1〕〜条件式〔6〕を満足している。
Figure 0006436379
また、図12に、実施例6における球面収差、非点収差、歪曲収差、並びにコマ収差の各収差図を示している。
〔第7の実施の形態〕
次に、上述した本発明の第1の実施の形態〜第6の実施の形態に係る実施例1〜実施例6等のような画像読取レンズを画像読取用の結像レンズとして採用して構成した本発明の第7の実施の形態に係る画像読取装置について説明する。
図13は、本発明の第7の実施の形態に係る画像読取装置の具体的な構成を説明するためのものである。
図13は、本発明の第7の実施の形態に係る画像読取装置の縦断面の概念的な構成を模式的に示している。この第7の実施の形態に係る画像読取装置においては、上述した第1の実施の形態〜第6の実施の形態の実施例1〜実施例6に係る画像読取レンズを画像読取用の結像レンズとして用いる。
図13に示す画像読取装置100は、コンタクトガラス101、第1走行体103、第2走行体104、画像読取レンズ105およびラインセンサ106を具備している。第1走行体103は、照明光源103a、光源ミラー103bおよび第1ミラー103cを備え、第2走行体104は、第2ミラー104aおよび第3ミラー104bを備えており、ラインセンサ106は、色分解手段として赤(R)、緑(G)および青(B)のフィルタを有し、1チップに3列にライン状に配列して3ラインCCDセンサを構成する光電変換素子106a、106bおよび106cを備えている。画像読取レンズ105は、上述した第1の実施の形態〜第6の実施の形態に係る画像読取レンズを用いて構成する。
図13において、読み取るべき画像が記載されている読み取り対象としての原稿TDは、原稿台としての平坦な原稿載置ガラスであるコンタクトガラス101上に読み取り面を伏せて平面的に載置される。コンタクトガラス101の下方に配置した第1走行体103は、いずれも図13の図面に直交する方向に長い照明光源103a、光源ミラー103bおよび第1ミラー103cを保持しており、図13に第1走行体103として示される位置から第1走行体103′として示される位置まで一定の走行速度Vで移動する。
照明光源103aは、図13の図面に直交する方向を長手方向とする細長い光源である。この照明光源103aとしては、ハロゲンランプ、Xe(いわゆるキセノン)ランプ、または冷陰極管等の蛍光ランプのような管灯を用いても良く、LED(発光ダイオード)等の点光源を一列に並べたものや、点光源を線光源に変換する導光体を用いた線状光源を用いても良く、あるいは有機EL(エレクトロルミネッセンス)に代表される面発光光源を細長い形状として用いることも可能である。照明光源103aは、第1走行体103が図13の右方向へ移動変位するときに発光するように制御される。この照明光源103aの発光は、やはり図13の図面に直交する方向に長い半筒状の光源ミラー103bによって導光して、コンタクトガラス101上に載置された原稿TDにおける図13の図面に直交する主走査方向に長いスリット状部分を照明する。
第1ミラー103cは、コンタクトガラス101の原稿載置面に対して鏡面を45度傾けた状態で第1走行体103に保持されている。
第2走行体104は、図13の図面に直交する方向に長く、鏡面を互いに直交的に傾けて対をなす第2ミラー104aおよび第3ミラー104bを保持している。この第2走行体104は、第1走行体103の変位に同期して第2走行体104′として示される位置まで一定の走行速度V/2(すなわち第1走行体103の半分の速度)で変位する。
原稿TDの照明された部分からの反射光(画像による反射光)は、第1走行体103に設けられた第1ミラー103cにより反射された後、第2走行体104に設けられた第2ミラー104a、さらには第3ミラー104bによって順次反射され、画像読取レンズ105に入射し、この画像読取レンズ105によって、撮像素子としてのラインセンサ106のカバーガラスを介してラインセンサ106の撮像面(入力面)上に原稿画像の縮小光学像を結像させる。
すなわち、第1ミラー103c、第2ミラー104aおよび第3ミラー104bは、反射光学系を構成している。第1走行体103および第2走行体104は、図示されていない駆動手段によって、それぞれ矢印方向(図示右方)へ走行させられる。このときの第1走行体103の走行速度をVとすると、第2走行体104の走行速度はV/2であり、第1走行体103が所定量走行する間に第2走行体104は、第1走行体103の移動量の半分だけ移動する。この走行によって、第1走行体103および第2走行体104は、それぞれ図示破線の位置まで変位する。照明光源103a、光源ミラー103bおよび第1ミラー103cは、第1走行体103と一体的に移動し、コンタクトガラス101上の原稿TDの全体を照明走査する。既に述べたように第1走行体103と第2走行体104の移動速度比は、V:V/2=2:1であるので、照明走査される原稿部分から画像読取レンズ105に至る光路長はほぼ不変に保たれる。
撮像素子であるラインセンサ106は、それぞれ色分解手段として赤(R)、緑(G)および青(B)のフィルタを持ったライン状の光電変換素子106a、106bおよび106cを、1チップに3列配列させた3ラインCCDセンサであり、原稿TDの照明走査に伴い、原稿画像を画像信号化する。このようにして、原稿TDの読取りが実行され、原稿TDのカラー画像は、赤、緑および青の3原色に色分解して読取られる。
このような画像読取装置100は、画像をフルカラーで読取る装置であって、ラインセンサ116に設けられた赤(R)、緑(G)および青(B)のフィルタからなる色分解手段を画像読取レンズ105の結像光路中に有している。
上述したように、画像読取レンズ105に入射した結像光束は、画像読取レンズ105の結像作用により、撮像素子であるラインセンサ106の受光面に原稿TDの縮小像を結像する。この場合、ラインセンサ106は、CCDラインセンサであり、微小な光電変換部が図13の図面に直交する方向に密接して配列されていて、原稿TDの照明走査に伴い、原稿画像を画素単位の電気信号として出力する。既に述べたように、ラインセンサ106は、結像画像を3色(赤、緑および青)に色分解して色情報を読み取り、各色の光電変換部で変換された電気信号を合成することによってカラー原稿を読み取ることができる。この電気信号は、A/D(アナログ−ディジタル)変換等の信号処理を経て画像信号に変換され、必要に応じてメモリ(図示されていない)に記憶される。
このように、図13に示した画像読取レンズ105に本発明に係る画像読取レンズを用いることによって、画像読取装置の小型化が可能となる。
また、色分解する手法としては、上述した構成に限らず、画像読取レンズとラインセンサとの間に色分解プリズムやフィルタを選択的に挿入して、赤(R)、緑(G)および青(B)に色分解する構成、または赤(R)、緑(G)および青(B)の光源を順次点灯させて原稿を照明する構成を用いることができる。
すなわち、本発明の第7の実施の形態に係る画像読取装置100は、上述した第1の実施の形態〜第6の実施の形態の実施例1〜実施例6の画像読取レンズを結像レンズとして使用した画像読取装置100である。そして、この画像読取装置100は、結像レンズによる結像光路内に色分解機能を設けて、原稿情報をフルカラーで読み取るようにしても良い。
〔第8の実施の形態〕
次に、上述した本発明の第1の実施の形態〜第6の実施の形態に係る実施例1〜実施例6等のような画像読取レンズを画像読取用の結像レンズとして採用して構成した本発明の第8の実施の形態に係る画像読取装置について説明する。
画像読取装置としては、コンタクトガラス上の原稿をスリット状に照明する照明手段と、ラインセンサと、原稿の被照明部からラインセンサに至る結像光路を形成する複数のミラーと、結像光路上に配置される画像読取レンズとを一体化して画像読取ユニットを構成し、この画像読取ユニットを駆動手段により原稿に相対的に走行させることにより原稿を読み取り走査するようにした形態の画像読取装置とすることもできる。これが本発明の第8の実施の形態に係る画像読取装置の第2の構成である。
すなわち、上述した本発明の第1の実施の形態〜第6の実施の形態に係る画像読取レンズを画像読取用の結像レンズとして採用して構成した本発明の第8の実施の形態に係る画像読取装置について図14を参照して説明する。
図14は、本発明の第8の実施の形態に係る画像読取装置の縦断面の概念的な構成を模式的に示している。この実施例8に係る画像読取装置においても、上述した第1の実施の形態〜第6の実施の形態の実施例1〜実施例6に係る画像読取レンズを画像読取用の結像レンズとして用いる。
図14に示す画像読取装置110は、コンタクトガラス101、画像読取ユニット113、画像読取レンズ114およびラインセンサ115を具備している。
画像読取ユニット113は、第1の照明光源113a、第1の光源ミラー113b、第2の照明光源113c、第2の光源ミラー113d、第1ミラー113e、第2ミラー113fおよび第3ミラー113gを備えており、ラインセンサ115は、色分解手段として赤(R)、緑(G)および青(B)のフィルタを有し、1チップに3列にライン状に配列して3ラインCCDセンサを構成する光電変換素子115a、115bおよび115cを備えている。画像読取レンズ114は、上述した第1の実施の形態〜第6の実施の形態の実施例1〜実施例6に係る読取レンズを用いて構成する。
図14において、読み取るべき画像が記載されている読み取り対象としての原稿TDは、原稿台としての平坦な原稿載置ガラスであるコンタクトガラス101上に読み取り面を伏せて平面的に載置される。コンタクトガラス101の下方に配置した画像読取ユニット113は、いずれも図14の図面に直交する方向に長い第1の照明光源113a、第1の光源ミラー113b、第2の照明光源113c、第2の光源ミラー113d、第1ミラー113e、第2ミラー113fおよび第3ミラー113gを保持しており、画像読取レンズ114およびラインセンサ115も、この画像読取ユニット113と一体的に設けられる。
第1の照明光源113aおよび第2の照明光源113cは、それぞれ図14の図面に直交する方向を長手方向とする細長い光源である。これらの第1の照明光源113aおよび第2の照明光源113cは、図13における照明光源103aと同様に、ハロゲンランプ、Xe(いわゆるキセノン)ランプ、または冷陰極管等の蛍光ランプのような管灯を用いても良く、LED(発光ダイオード)等の点光源を一列に並べたものや、点光源を線光源に変換する導光体を用いた線状光源を用いても良く、あるいは有機EL(エレクトロルミネッセンス)に代表される面発光光源を細長い形状として用いることも可能である。これら第1および第2の照明光源113aおよび113cも、画像読取ユニット113が図14の右方向へ移動変位するときに発光するように制御される。
これら第1および第2の照明光源113aおよび113cの発光は、やはり図14の図面に直交する方向に長い半筒状の第1の光源ミラー113bおよび第2の光源ミラー113dによって導光して、コンタクトガラス101上に載置された原稿TDにおける図14の図面に直交する主走査方向に長いスリット状部分を照明する。
第1ミラー113e、第2ミラー113fおよび第3ミラー113gは、いずれも図14の図面に直交する方向に長く、コンタクトガラス101の原稿載置面に対して鏡面を45度傾け、且つ鏡面を互いに直交的に傾けた状態として画像読取ユニット113に保持されている。
画像読取ユニット113が図14に示す画像読取ユニット113の位置から画像読取ユニット113′として示される位置まで一定速度で移動する間に、原稿TDの照明された部分からの反射光(画像による反射光)は、画像読取ユニット113に設けられた第1ミラー113e、画像読取ユニット113に設けられた第2ミラー113f、さらには画像読取ユニット113に設けられた第3ミラー113gによって順次反射され、画像読取レンズ114に入射し、この画像読取レンズ114によって、撮像素子としてのラインセンサ115のカバーガラスを介してラインセンサ115の撮像面(入力面)上に原稿画像の縮小光学像を結像させる。
すなわち、第1ミラー113e、第2ミラー113fおよび第3ミラー113gは、反射光学系を構成している。画像読取ユニット113は、図示されていない駆動手段によって、図14における図示右方へ走行させられる。
したがって、画像読取ユニット113が、画像読取ユニット113′として示される位置まで変位する間に原稿TDが照明走査される。原稿TDが照明走査されるとき、照明光の原稿TDからの反射光は、第1ミラー113e、第2ミラー113f、そして第3ミラー113gによって順次反射され、結像光束として画像読取レンズ114に入射する。
このとき、第1ミラー113e、第2ミラー113f、そして第3ミラー113gの全てが、画像読取ユニット113に一体的に保持されているため、原稿TDの照明走査中における原稿TDの被照明部位から画像読取レンズ114に至る光路長は一定である。
画像読取レンズ114に入射した結像光束は、画像読取レンズ114の結像作用により、撮像素子であるラインセンサ115の受光面に原稿TDの画像を縮小結像する。ラインセンサ115の受光面に結像された画像は、先に述べた画像読取装置の場合と同様にして電気信号に変換され、原稿情報が読み取られる。
〔第9の実施の形態〕
次に、上述した本発明の第7の実施の形態または第8の実施の形態に係る画像読取装置を用いて構成した本発明の第9の実施の形態に係る画像形成装置について説明する。
図15は、本発明の第9の実施の形態に係る画像形成装置の縦断面の概念的な構成を模式的に示している。この第9の実施の形態に係る画像形成装置においては、上述した第7の実施の形態に係る図13に示した画像読取装置を画像読み取りに用いている。
図15に示す画像形成装置は、画像読取装置100と、画像形成部200とを有している。画像読取装置100は、図13と同様の構成を有しており、図13と同様の部分には同符号を付して示し、その詳細な説明は省略する。すなわち、画像読取装置100は、コンタクトガラス101、第1走行体103、第2走行体104、画像読取レンズ105およびラインセンサ106を具備している。第1走行体103は、照明光源103a、光源ミラー103bおよび第1ミラー103cを備え、第2走行体104は、第2ミラー104aおよび第3ミラー104bを備えており、ラインセンサ106は、色分解手段として赤(R)、緑(G)および青(B)のフィルタを有し、1チップに3列にライン状に配列して3ラインCCDセンサを構成する光電変換素子106a、106bおよび106cを備えている。画像読取レンズ105は、上述した第1の実施の形態〜第6の実施の形態の実施例1〜実施例6に係る画像読取レンズを用いて構成する。
なお、画像読取装置100として、コンタクトガラス101上の原稿TDをスリット状に照明する照明手段と、ラインセンサ106と、原稿TDの被照明部からラインセンサ106に至る結像光路を形成する複数のミラーと、結像光路上に配置される画像読取レンズ105とを一体化して画像読取ユニットを構成し、この画像読取ユニットを駆動手段により原稿に相対的に走行させることにより原稿を読み取り走査するようにした形態の画像読取装置を用いることもできる。すなわち、第7の実施の形態に係る図13に示した画像読取装置に代えて、本発明の第8の実施の形態に係る図14に示した画像読取装置を用いて、画像形成装置を構成しても良い。
また、画像形成部200は、画像読取装置100の下方に位置しており、感光体210、帯電ローラ211、現像装置213、転写ベルト部214、クリーニング装置215、定着装置216、光走査装置217、カセット218、レジストローラ対219、信号処理部220、トレイ221および給紙コロ222を具備している。転写ベルト部214は、転写電圧印加ローラ214aおよび転写ローラ214bを有している。
図15において、画像読取装置100の3ラインのラインセンサ106から出力される画像信号は、画像形成部200の信号処理部220に送られ、信号処理部220において処理されて書込み用の信号、すなわちイエロー(Y)、マジェンタ(マゼンタ)(M)、シアン(C)および黒(K)の各色を書込むための信号に変換される。
画像形成部200は、潜像担持体として円筒状に形成された光導電性の感光体210を有し、その周囲に、帯電手段としての帯電ローラ211、ターレット式の現像装置213、転写ベルト部214およびクリーニング装置215を配設している。帯電手段としては帯電ローラ211に代えてコロナチャージャを用いることもできる。
光走査装置217は、信号処理部220から書込み用の信号を受けて光走査により感光体210に書込みを行う。また、光走査装置217は、帯電ローラ211と現像装置213との間において感光体210の光走査を行うようになっている。
画像形成を行うときは、光導電性の感光体210が図示時計回りに等速回転され、その表面が帯電ローラ211により均一に帯電され、光走査装置217のレーザビームの光書込による露光を受けて静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、いわゆるネガ潜像であって、画像部が露光されている。
画像の書込みは、感光体210の回転に従って、イエロー(Y)画像、マジェンタ(M)画像、シアン(C)画像、そして黒画像(K)の順に、逐次行われて、形成された静電潜像はターレット式の現像装置213の各現像ユニットY(イエロートナーによる現像を行う)、M(マジェンタトナーによる現像を行う)、C(シアントナーによる現像を行う)、そしてK(黒トナーによる現像を行う)により、順次反転現像されてポジ画像として可視化され、得られた各色トナー画像は、転写ベルト214上に、転写電圧印加ローラ214aにより順次転写され、上述した各色トナー画像が転写ベルト214上で重ね合わせられてカラー画像となる。
記録媒体としての転写紙Sを収納したカセット218は、画像形成装置本体に脱着可能であり、図示のように装着された状態において、収納された転写紙Sの最上位の1枚が給紙コロ222により取り出されて給紙され、給紙された転写紙Sはその先端部がレジストローラ対219に捕えられる。
レジストローラ対219は、転写ベルト部214上のトナーによるカラー画像が転写位置に移動するのにタイミングを合わせて転写紙Sを転写部へ送り込む。送り込まれた転写紙Sは、転写部においてカラー画像と重ね合わせられ、転写ローラ214bの作用によりカラー画像が静電転写される。転写ローラ214bは、転写時に転写紙Sにカラー画像を押圧転写させる。
カラー画像が転写された転写紙Sは、定着装置216へ送られ、定着装置216においてカラー画像が定着され、図示されていないガイド手段による搬送路を通り、図示されていない排紙ローラ対によりトレイ221上に排出される。各色トナーによる画像が転写されるたびに、感光体210の表面はクリーニング装置215によりクリーニングされ、残留トナーや紙粉等が除去される。
すなわち、本発明の第9の実施の形態に係る画像形成装置は、第1の実施の形態〜第6の実施の形態の実施例1〜実施例6の画像読取レンズを結像レンズとして使用した画像読取装置を用いて構成した画像形成装置である。
もちろん、本発明に係る画像形成装置は、カラー画像を形成する構成に限らず、モノクロームの画像形成を行うように構成することもできることはいうまでもない。
また、紙出力が画像読取装置と画像形成部との間に形成されている胴内排紙型の省スペースな画像形成装置において、上述した本発明に係る画像読取レンズを用いた画像読取装置を用いることにより、画像読取装置を薄型化することができ、画像形成部との間隔が広がることによって、出力された紙等の作業者への視認性を高めることによって、作業を容易にするという効果もある。
なお、本発明の記載は、すべて円形のレンズを用いて説明しているが、レンズの大きさ、特に画像読取装置の高さ方向の大きさを低減するために、レンズの上下を切断した短冊形や小判型のレンズを用いて、本発明に従った画像読取レンズを構成することも可能である。
以上詳しく説明したところより明らかなように、請求項1に記載の発明によれば、小型でかつ撮像素子に対する主光線の入射角度を小さくすることで周辺部のMTFを高く保った画像読取用レンズを提供することができる。
請求項2、請求項3、請求項4、請求項に記載の発明によれば、より高性能な画像読取用レンズを提供することができる。
請求項、請求項に記載の発明によれば、より小型な画像読取用レンズを提供することができる。
請求項に記載の発明によれば、小型でかつ撮像素子に対する主光線の入射角度を小さくすることで周辺部のMTFを高く保った画像読取用レンズを提供することができるため、小画素に対応した高画質・小型・軽量・低コストな画像読取装置を実現することができる。
請求項に記載の発明によれば、小型でかつ撮像素子に対する主光線の入射角度を小さくすることで周辺部のMTFを高く保った画像読取装置を提供することができるため、小画素に対応した高画質・小型・軽量・低コストな画像形成装置を実現することができる。
E1 第1レンズ
E2 第2レンズ
E3 第3レンズ
E4 第4レンズ
E5 第5レンズ
E6 第6レンズ
AD 開口絞り
CTG コンタクトガラス
CVG カバーガラス
Gf 前群レンズ系
Gr 後群レンズ系
100,110 画像読取装置
101 コンタクトガラス
103 第1走行体
104 第2走行体
105 画像読取レンズ
106 ラインセンサ
103a 照明光源
103b 光源ミラー
106,115 ラインセンサ
106a,106b,106c,115a,115b,115c 光電変換素子
113 画像読取ユニット
114 画像読取レンズ
115 ラインセンサ
113a 第1の照明光源
113b 第1の光源ミラー
113c 第2の照明光源
113d 第2の光源ミラー
113e 第1ミラー
113f 第2ミラー
113g 第3ミラー
200 画像形成部
210 感光体
211 帯電ローラ
213 現像装置
214 転写ベルト部
215 クリーニング装置
216 定着装置
217 光走査装置
218 カセット
219 レジストローラ対
220 信号処理部
221 トレイ
222 給紙コロ
214a 転写電圧印加ローラ
214b 転写ローラ
特開2012−145839号公報

Claims (9)

  1. 原稿画像を撮像素子の受光面に結像させて読み取るための画像読取レンズであって、
    物体側に前群レンズ系、像側に後群レンズ系をそれぞれ配置して、
    前記前群レンズ系を、物体側から、順次、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1レンズと、両凹レンズからなる第2レンズとを少なくとも配置してなる4枚および5枚のいずれか一方のガラス球面レンズで構成し、
    前記後群レンズ系を、像側レンズ面が近軸において像側に凹形状をなし、周辺部に向かうに従って漸次像側に凸形状をなす非球面形状を呈する1枚のプラスチック非球面レンズからなる後群レンズで構成して、
    前記前群レンズ系の前記第1レンズに入射するe線の主光線の最大画角を50°以上とするとともに、
    前記撮像素子に入射するe線の主光線の光軸に対する角度の絶対値の最大値をθとし、各高さにおける前記後群レンズのレンズ面の法線のY軸に対する傾き(つまり、法線が光軸と平行なら90°)をψ、すなわち、前記後群レンズの像側レンズ面の最大光線有効高さにおける法線のY軸に対する傾きをψR2_1.0とし、前記後群レンズの像側レンズ面の最大光線有効高さの7割における法線のY軸に対する傾きをψR2_0.7とし、前記後群レンズの物体側レンズ面の最大光線有効高さにおける法線のY軸に対する傾きをψR1_1.0とし、前記後群レンズの物体側レンズ面の最大光線有効高さの7割における法線のY軸に対する傾きをψR1_0.7とし、前記後群レンズの像側レンズ面の最大光線有効高さの3割における法線のY軸に対する傾きをψR2_0.3とし、前記後群レンズの像側レンズ面の光軸における法線のY軸に対する傾きをψR2_0.0とし、前記後群レンズの物体側レンズ面の最大光線有効高さの3割における法線のY軸に対する傾きをψR1_0.3とし、そして前記後群レンズの物体側レンズ面の光軸における法線のY軸に対する傾きをψR1_0.0、前記前群レンズ系と前記後群レンズとの間の光軸上の距離をds、そしてレンズ全長をDとして、
    以下の条件式:
    〔1〕 0° ≦ θ < 30°
    〔2〕 1 < −{(ψR2_1.0−ψR2_0.7)−(ψR1_1.0−ψR1_0.7)}/{(ψR2_0.3−ψR2_0.0)−(ψR1_0.3−ψR1_0.0)} < 7
    〔6〕 0.2 < ds/D < 0.6
    を満足することを特徴とする画像読取レンズ。
  2. 前記前群レンズ系の最終レンズの像側レンズ面の有効径をφa、前記後群レンズの物体側レンズ面の有効径をφb、そして前記前群レンズ系と前記後群レンズ系との間の光軸上の距離をdsとして、
    条件式:
    〔3〕 0.10 < (φb−φa)/ds < 0.45
    を満足することを特徴とする請求項1に記載の画像読取レンズ。
  3. 前記前群レンズ系の前記第1レンズに入射するe線の主光線の光軸に対する最大入射角をθi、そして前記前群レンズ系の最終レンズから射出するe線の主光線の光軸に対する最大射出角をθjとして、
    条件式:
    〔4〕 0.5 < θj/θi < 1.2
    を満足することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像読取レンズ。
  4. 前記後群レンズの像側レンズ面と前記撮像素子との間の光軸上の距離をBf、そして前記前群レンズ系の前記第1レンズの物体側レンズ面と前記撮像素子との間の光軸上の距離をDaとして、
    条件式:
    〔5〕 0.05 < Bf/Da < 0.12
    を満足することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像読取レンズ。
  5. 前記後群レンズの物体側レンズ面に、非球面を形成してなることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の画像読取レンズ。
  6. 前記後群レンズの外形形状が、光軸に対して非回転対称であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の画像読取レンズ。
  7. 前記後群レンズの外形形状が、画像読取走査の主走査方向に対応する方向に長い短冊形状であることを特徴とする請求項6に記載の画像読取レンズ。
  8. 原稿を照明する照明系と、
    前記照明系により照明された原稿の反射光を縮小結像させる結像レンズと、
    前記結像レンズにより結像された原稿像を光電変換する撮像素子と、
    を有する画像読取装置であって、
    前記結像レンズは、請求項1〜請求項7のいずれか1項の画像読取レンズを用いて構成したことを特徴とする画像読取装置。
  9. 請求項8の画像読取装置を備えて構成したことを特徴とする画像形成装置。
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