JP6436228B2 - 変速装置 - Google Patents

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Description

本発明は、変速装置に関する。
多板摩擦式油圧クラッチを備える変速装置が知られる。多板摩擦式油圧クラッチは、例えば、クラッチハブのスプラインに軸方向に移動可能に嵌合された複数の摩擦プレートと、クラッチドラムのスプラインに軸方向に移動可能に嵌合された複数のセパレータプレートと、交互に配置された摩擦プレート及びセパレータプレートを軸方向に押圧又は開放可能なピストンとを有する。
ピストンが交互に配置された摩擦プレート及びセパレータプレートを軸方向に押すことで、摩擦プレート及びセパレータプレートが互いに接触する。すなわち、摩擦プレート及びセパレータプレートが摩擦係合し、クラッチハブとクラッチドラムとにそれぞれ連結された回転要素が一体的に回転可能となる。
一方、ピストンが交互に配置された摩擦プレート及びセパレータプレートから離れることで、摩擦プレート及びセパレータプレートが開放される。開放された摩擦プレート及びセパレータプレートが互いに離間することで、クラッチハブとクラッチドラムとにそれぞれ連結された回転要素が相対的に回転(空転)することになる。
また、クラッチハブ内に供給された潤滑油を摩擦プレート及びセパレータプレートに均等に供給するため、クラッチハブのスプラインの給油溝(歯底部)に形成された給油孔が、エンドプレート側の給油孔の数より、クラッチピストン側の給油孔の数を多く形成されている。それにより、潤滑不良による焼け付き、連れ回り、切れ不良の発生を未然に防止している。
特開平5−141446号公報 特開2004−125098号公報
特許文献1のハブでは、クラッチピストン側からエンドプレート側にかけて給油孔が均等に設けられており、クラッチピストン側からエンドプレート側にかけての各給油孔から供給される油の量が均等となる。このため当該ハブでは、クラッチが開放される場合、クラッチピストンがスプリングで戻った直後に、最もクラッチピストンに近いセパレータプレート及び摩擦プレートを、他のセパレータプレート及び摩擦プレートから、より速く引き離すことが困難である。すなわち、このようなハブでは、セパレータプレートと摩擦プレートとの間(パック)を開放することができないため(パッククリアランスを確保できないため)、引き摺りロスにつながる。従って、変速装置の効率向上が妨げられ、燃費の向上が困難になる。
特許文献2のように、クラッチピストン側からエンドプレート側にかけて給油孔の数を変え、ピストン側の給油孔がバッキングプレート側の給油孔よりも多く設けられたハブもある。しかし、当該ハブでも、最もクラッチピストンに近いセパレータプレート及び摩擦プレートを、他のセパレータプレート及び摩擦プレートから、より速く引き離すことができないため、パッククリアランスを確保できず、効率(燃費)の向上において不十分である。
本発明の一態様である変速装置は、クラッチハブと、クラッチドラムと、複数の内摩擦板と、複数の外摩擦板と、ピストンとを備える。前記クラッチハブは、軸方向に延びる第1スプラインが設けられた第1外周面と、前記第1外周面の反対側に位置して作動油の供給部に向く第1内周面と、前記第1内周面と前記第1外周面との間を接続する複数の油孔が設けられた筒状部と、前記軸方向の一方側における前記筒状部の端部から内方に延出されるとともに、他の回転部材に連結される壁部とを有する。前記クラッチドラムは、前記クラッチハブに対して回転可能に前記クラッチハブの少なくとも一部を収容し、前記軸方向に延びる第2スプラインが設けられた第2内周面を有する。前記内摩擦板は、前記第1スプラインにスプライン嵌合される。前記外摩擦板は、前記第2スプラインにスプライン嵌合され、前記軸方向において前記複数の内摩擦板と交互に配置される。前記ピストンは、前記筒状部の前記軸方向他方側から離間して位置し、前記複数の内摩擦板と前記外摩擦板とを前記軸方向の前記一方側に押圧する。前記複数の油孔は、前記軸方向において最も前記ピストンに近接するとともに周方向に並んで配置された複数の第1油孔と、前記軸方向において前記複数の第1油孔よりも前記ピストンから遠い他の複数の油孔と、を有するとともに、前記作動油を前記複数の内摩擦板と前記外摩擦板との間に供給することが可能である。前記他の複数の油孔のうち、前記軸方向において前記複数の第1油孔よりも前記ピストンから遠い位置で前記周方向に並んで配置された前記他の複数の油孔の数は、前記複数の第1油孔の数よりも少ない。
本発明によれば、クラッチを開放するためにピストンを戻し動作させ始めた時に多くの作動油が第1油孔から供給されるため、ピストンに最も近接する外摩擦板または内摩擦板と隣接する外摩擦板または内摩擦板との間に作動油を供給して、外摩擦板及び内摩擦板をより早く互いに離間させることができる。すなわち、外摩擦板及び内摩擦板を係合状態から開放する際に、最もピストンに近接した外摩擦板及び内摩擦板に供給される潤滑油を最も多くすることができ、最もピストンに近接した外摩擦板及び内摩擦板を他の外摩擦板及び内摩擦板からより早く引き離し、パックを開放することができる。従って、引き摺りロスが低減され、変速装置の効率(燃費)を向上することができる。
図1は、一つの実施の形態に係る動力伝達装置を概略的に示す図である。 図2は、一つの実施形態の自動変速機の各変速段と、クラッチ、ブレーキ、及びワンウェイクラッチの作動状態との関係を表した作動表である。 図3は、一つの実施形態の自動変速機の一部を示す断面図である。 図4は、一つの実施形態のクラッチの周辺を示す断面図である。 図5は、一つの実施形態のクラッチハブの一部を平坦に展開して示す斜視図である。 図6は、一つの実施形態の開放直後のクラッチを示す断面図である。 図7は、一つの実施形態の開放状態におけるクラッチを示す断面図である。
以下に、一つの実施の形態について、図1乃至図7を参照して説明する。なお、実施形態に係る構成要素や、当該要素の説明について、複数の表現を併記することがある。当該構成要素及び説明について、記載されていない他の表現がされることは妨げられない。さらに、複数の表現が記載されない構成要素及び説明について、他の表現がされることは妨げられない。
図1は、一つの実施の形態に係る自動変速機(変速装置)25を含む動力伝達装置20を概略的に示す図である。図1に示す動力伝達装置20は、前輪駆動車両に搭載されるエンジンのクランクシャフトに接続されるとともに、エンジンからの動力を左右の駆動輪(前輪)に伝達可能である。なお、動力伝達装置20はこれに限らない。
図1に示すように、動力伝達装置20は、例えばアルミ合金製のトランスミッションケース22と、当該トランスミッションケース22の内部に収容される発進装置(流体伝動装置)23と、オイルポンプ24と、自動変速機25と、ギヤ機構(ギヤ列)40と、デファレンシャルギヤ(差動機構)50と、トランスミッションケース22に取り付けられる油圧制御装置60とを有する。
発進装置23は、入力側のポンプインペラ23pと、出力側のタービンランナ23tと、ステータ23sと、ワンウェイクラッチ23oと、ロックアップクラッチ23cと、ダンパ23dとを有するトルクコンバータである。ただし、発進装置23は、ステータ23sを有さない流体継手であっても良い。
ポンプインペラ23pは、エンジンのクランクシャフトに接続される。タービンランナ23tは、自動変速機25の入力軸(入力部材)26に接続される。ステータ23sは、ポンプインペラ23p及びタービンランナ23tの内側に配置され、タービンランナ23tからポンプインペラ23pへの作動油の流れを整流する。ワンウェイクラッチ23oは、ステータ23sの回転方向を一方向に制限する。
オイルポンプ24は、ポンプアッセンブリと、外歯ギヤと、内歯ギヤと、を有するギヤポンプである。ポンプアッセンブリは、ポンプボディとポンプカバーとを有する。外歯ギヤは、ハブを介して発進装置23のポンプインペラ23pに接続される。内歯ギヤは、当該外歯ギヤに噛合する。オイルポンプ24は、エンジンからの動力により駆動され、オイルパンに貯留されている作動油(ATF)を吸引して油圧制御装置60へと圧送する。油圧制御装置60は、発進装置23や自動変速機25により要求される油圧を生成する。
自動変速機25は、八段変速式の変速機として構成される。自動変速機25は、上記の入力軸26と、ダブルピニオン式の第1遊星歯車機構30と、ラビニヨ式の第2遊星歯車機構35と、入力側から出力側までの動力伝達経路を変更するための四つのクラッチC1,C2,C3及びC4、二つのブレーキB1,B2、及びワンウェイクラッチF1と、を有する。
自動変速機25の第1遊星歯車機構30は、サンギヤ31と、リングギヤ32と、二つのピニオンギヤ33a,33bと、プラネタリキャリヤ34とを有する。サンギヤ31は、外歯歯車である。リングギヤ32は、サンギヤ31と同心円上に配置される内歯歯車である。ピニオンギヤ33a,33bは、互いに噛合するとともに、一方がサンギヤ31に、他方がリングギヤ32に噛合する。プラネタリキャリヤ34は、二つのピニオンギヤ33a,33bの組を自転自在(回転自在)且つ公転自在に複数保持する。
第1遊星歯車機構30のサンギヤ31は、トランスミッションケース22に固定される。第1遊星歯車機構30のプラネタリキャリヤ34は、入力軸26に一体回転可能に連結される。第1遊星歯車機構30は、いわゆる減速ギヤとして構成されており、入力要素であるプラネタリキャリヤ34に伝達された動力を減速して出力要素であるリングギヤ32から出力する。
自動変速機25の第2遊星歯車機構35は、第1サンギヤ36aと、第2サンギヤ36bと、リングギヤ37と、複数のショートピニオンギヤ38aと、複数のロングピニオンギヤ38bと、プラネタリキャリヤ39とを有する。第1サンギヤ36a及び第2サンギヤ36bは、外歯歯車である。リングギヤ37は、第1及び第2サンギヤ36a,36bと同心円上に配置される内歯歯車である。ショートピニオンギヤ38aは、第1サンギヤ36aに噛合する。ロングピニオンギヤ38bは、第2サンギヤ36b及び複数のショートピニオンギヤ38aに噛合するとともにリングギヤ37に噛合する。プラネタリキャリヤ39は、複数のショートピニオンギヤ38a及び複数のロングピニオンギヤ38bを自転自在(回転自在)かつ公転自在に保持する。
第2遊星歯車機構35のリングギヤ37は、自動変速機25の出力部材として機能する。入力軸26からリングギヤ37に伝達された動力は、ギヤ機構40、デファレンシャルギヤ50、及びドライブシャフト51を介して左右の駆動輪に伝達される。また、プラネタリキャリヤ39は、ワンウェイクラッチF1を介してトランスミッションケース22により支持される。当該プラネタリキャリヤ39の回転方向は、ワンウェイクラッチF1により一方向に制限される。
クラッチC1は、ピストンと、複数の摩擦プレートと、複数のセパレータプレートと、作動油が供給される油室とを有する油圧サーボを有する多板摩擦式油圧クラッチ(摩擦係合要素)である。クラッチC1は、第1遊星歯車機構30のリングギヤ32と第2遊星歯車機構35の第1サンギヤ36aとを互いに接続するとともに、リングギヤ32及び第1サンギヤ36aの接続を解除することができる。
クラッチC2は、ピストンと、複数の摩擦プレートと、複数のセパレータプレートと、作動油が供給される油室とを有する油圧サーボを有する多板摩擦式油圧クラッチである。クラッチC2は、入力軸26と第2遊星歯車機構35のプラネタリキャリヤ39とを互いに接続するとともに、入力軸26及びプラネタリキャリヤ39の接続を解除することができる。
クラッチC3は、ピストンと、複数の摩擦プレートと、複数のセパレータプレートと、作動油が供給される油室とを有する油圧サーボを有する多板摩擦式油圧クラッチである。クラッチC3は、第1遊星歯車機構30のリングギヤ32と第2遊星歯車機構35の第2サンギヤ36bとを互いに接続するとともに、リングギヤ32及び第2サンギヤ36bの接続を解除することができる。
クラッチC4は、ピストンと、複数の摩擦プレートと、複数のセパレータプレートと、作動油が供給される油室とを有する油圧サーボを有する多板摩擦式油圧クラッチである。クラッチC4は、第1遊星歯車機構30のプラネタリキャリヤ34と第2遊星歯車機構35の第2サンギヤ36bとを互いに接続するとともに、プラネタリキャリヤ34及び第2サンギヤ36bの接続を解除することができる。
ブレーキB1は、複数の摩擦プレートと、複数のセパレータプレートと、作動油が供給される油室とを有する油圧サーボを有する多板摩擦式油圧ブレーキである。ブレーキB1は、第2遊星歯車機構35の第2サンギヤ36bをトランスミッションケース22に回転不能に固定するとともに、第2サンギヤ36bのトランスミッションケース22に対する固定を解除することができる。
ブレーキB2は、複数の摩擦プレートと、複数のセパレータプレートと、作動油が供給される油室とを有する油圧サーボを有する多板摩擦式油圧ブレーキである。ブレーキB2は、第2遊星歯車機構35のプラネタリキャリヤ39をトランスミッションケース22に回転不能に固定するとともに、プラネタリキャリヤ39のトランスミッションケース22に対する固定を解除することができる。
ワンウェイクラッチF1は、第2遊星歯車機構35のプラネタリキャリヤ39に連結(固定)されるインナーレースと、アウターレースと、複数のスプラグと、複数のスプリング(板バネ)と、保持器とを有する。ワンウェイクラッチF1は、インナーレースに対してアウターレースが一方向に回転した際に各スプラグを介してトルクを伝達するとともに、インナーレースに対してアウターレースが他方向に回転した際にインナーレース及びアウターレースを相対回転させる。ただし、ワンウェイクラッチF1は、ローラ式といったようなスプラグ式以外の構成を有するものであっても良い。
これらのクラッチC1〜C4及びブレーキB1,B2は、上記油圧制御装置60による作動油の給排を受けて動作する。図2は、一つの実施形態の自動変速機25の各変速段と、クラッチC1〜C4、ブレーキB1,B2、及びワンウェイクラッチF1の作動状態との関係を表した作動表である。
自動変速機25は、クラッチC1〜C4、ブレーキB1,B2を図2の作動表に示す状態とすることで前進1〜8速の変速段と後進1速及び2速の変速段とを提供する。なお、ブレーキB1を除くクラッチC1〜C4及びブレーキB2の少なくとも何れかは、ドグクラッチといった噛み合い係合要素とされても良い。
図1に示すように、ギヤ機構40は、カウンタドライブギヤ41と、カウンタシャフト42と、カウンタドリブンギヤ43と、ドライブピニオンギヤ(ファイナルドライブギヤ)44と、デフリングギヤ(ファイナルドリブンギヤ)45とを有する。
カウンタドライブギヤ41は、自動変速機25の第2遊星歯車機構35のリングギヤ37に連結される。カウンタシャフト42は、自動変速機25の入力軸26と平行に延在する。カウンタドリブンギヤ43は、カウンタシャフト42に固定されるとともに、カウンタドライブギヤ41に噛合する。ドライブピニオンギヤ44は、カウンタドリブンギヤ43から軸方向に離間するようにカウンタシャフト42に一体に成形(あるいは固定)される。デフリングギヤ45は、ドライブピニオンギヤ44に噛合するとともにデファレンシャルギヤ50に連結される。
図3は、一つの実施形態の動力伝達装置20の自動変速機25の一部を示す断面図である。図3は、動力伝達装置20の自動変速機25に含まれるクラッチC4の周辺の構成を示す。図3に示すように、第1遊星歯車機構30のリングギヤ32と第2遊星歯車機構35の第2サンギヤ36bとを締結するクラッチC3は、第1遊星歯車機構30のプラネタリキャリヤ34と第2遊星歯車機構35の第2サンギヤ36bとを締結するクラッチC4の周囲に配置される。
クラッチC3のクラッチハブは、動力入力部材としての第1遊星歯車機構30のリングギヤ32に一体化(連結)され、当該リングギヤ32と一体に回転する。クラッチC3のクラッチドラムは、図示しない連結部材を介して動力出力部材(動力の伝達対象)としての第2遊星歯車機構35の第2サンギヤ36bに連結され、当該第2サンギヤ36bと一体に回転する。
クラッチC4は、クラッチハブ400と、クラッチドラム410と、複数の摩擦プレート(内摩擦板)420と、複数のセパレータプレート(外摩擦板)430と、ピストン440とを有する。摩擦プレート420の内周部は、クラッチハブ400に嵌合される。セパレータプレート430の外周部は、クラッチドラム410に嵌合される。ピストン440は、摩擦プレート420とセパレータプレート430とを動力伝達装置20の軸方向に押圧して摩擦係合させる。
クラッチハブ400は、動力入力部材としての第1遊星歯車機構30のプラネタリキャリヤ34に一体化(連結)され、当該プラネタリキャリヤ34と一体に回転する。クラッチドラム410は、動力出力部材(動力の伝達対象)としての第2遊星歯車機構35の第2サンギヤ36bに連結(固定)され、当該第2サンギヤ36bと一体に回転する。
クラッチハブ400に嵌合される摩擦プレート420は、両面に摩擦材が貼着された環状部材である。クラッチドラム410に嵌合されるセパレータプレート430は、両面が平滑に形成された環状部材である。
クラッチC4のクラッチドラム410は、略円筒状の外筒部411と、略円盤状の環状壁部412と、略円筒状の内筒部413とを有する。外筒部411は、クラッチドラム410(自動変速機25)の軸方向に延在する。さらに、外筒部411は、クラッチC3のクラッチドラムに係合(固定)され、当該クラッチC3のクラッチドラムと連結部材とを介して第2遊星歯車機構35の第2サンギヤ36bに連結される。環状壁部412は、外筒部411の一端から内方に延出される。内筒部413は、環状壁部412の内周部から外筒部411の内側に位置するように当該外筒部411と同方向(同軸)に延出され、クラッチドラム410の軸方向に延在する。外筒部411、環状壁部412、及び内筒部413は、例えばアルミニウム合金等を鋳造することにより一体に成形される。環状壁部412は、外筒部411の基端と内筒部413の基端との間で径方向内側に延在する。
クラッチドラム410の内筒部413内に、鉄製のスリーブ500が嵌合(圧入)される。スリーブ500内に、環状のフロントサポートの筒状部220が嵌挿される。フロントサポートは、クラッチC4及び当該クラッチC4を収容するトランスミッションケース22に固定され、当該トランスミッションケース22の一部を形成する。フロントサポートは、例えばアルミ合金によって作られる。
クラッチドラム410の内筒部413は、トランスミッションケース22のフロントサポートにより回転自在に支持される。なお、フロントサポートの筒状部220に、発進装置23(トルクコンバータ)のステータ23sに連結されたステータシャフト230が、ワンウェイクラッチ23oを介して回転不能に連結(固定)される。
クラッチドラム410の外筒部411の内周面(第2内周面)411iに、スプライン(第2スプライン)411sが設けられる。スプライン411sは、クラッチドラム410(自動変速機25)の軸方向に延び、各セパレータプレート430の外周部に形成された凹凸部と係合可能である。
外筒部411のスプライン411sに、クラッチドラム410(自動変速機25)の軸方向に移動可能に、複数のセパレータプレート430がスプライン嵌合される(取り付けられる)。セパレータプレート430は、軸方向において、クラッチハブ400に嵌合された複数の摩擦プレート420と交互に配置される。また、外筒部411のスプライン411sに、最も第1及び第2遊星歯車機構30,35側(図3における左側)に配置される摩擦プレート420と当接可能となるようにバッキングプレート(外摩擦板)450が嵌合される。バッキングプレート450は、外筒部411に装着されたスナップリング411rにより軸方向に支持される。
クラッチドラム410の環状壁部412は、外側壁部412aと、内側壁部412bとを有する。外側壁部412aは、外筒部411の基端から内筒部413側(内方)に向かって延出される。内側壁部412bは、外側壁部412aに対して外筒部411から離間する方向にオフセットされて、当該外側壁部412aよりもエンジン側(クラッチドラム410の遊端部と反対側すなわち図3おける右側)に位置するとともに、外側壁部412aと内筒部413との間に延在する。これにより、環状壁部412に、外側壁部412aに対して外筒部411の反対側に位置するように、当該外筒部411の外周面よりも縮径された外周面412oを有する縮径部412nが形成される。
クラッチドラム410の環状壁部412(内側壁部412b)は、中間筒状部414と、環状凹部412cとを有する。中間筒状部414は、縮径部412nの外周面412oよりも内筒部413に近接するとともに、ピストン440に向けて(図3及び図4における左側に向けて)延びるように形成される。環状凹部412cは、縮径部412nの外周面412oと中間筒状部414との径方向における間で内側壁部412bの内表面から外側(図3及び図4における右側)に向けて窪むように形成される。
クラッチドラム410の内筒部413は、外筒部411よりも長尺に形成される。ピストン440は、内筒部413の外周面により、自動変速機25の軸方向に移動自在に支持される。
クラッチC4のピストン440は、受圧部441と、押圧部442と、円筒状の延出部443と、凹円柱面444とを有する。受圧部441は、内筒部413の外周面により移動自在に支持される。押圧部442は、受圧部441の外周部から延出されて最もエンジン側(図3における右側)に位置するセパレータプレート430と当接する。延出部443は、受圧部441の外周部から押圧部442とは反対側に延出される。凹円柱面444は、延出部443の内周面よりも径方向外側で当該延出部443とは反対側に延びる。
押圧部442の外周部に、クラッチドラム410の外筒部411のスプライン411sと係合可能な凹凸部が形成される。これにより、ピストン440は、スプライン411sによってもガイドされる。また、ピストン440の延出部443は、クラッチドラム410の環状壁部412に形成された環状凹部412cに挿入(嵌合)される。延出部443の内周面は、環状凹部412cを規定する中間筒状部414の外周面414aに摺接する。
ピストン440の受圧部441と内筒部413の外周面との間に、Dリング又はOリングのようなシール部材が配置される。ピストン440の延出部443の内周面と中間筒状部414の外周面414aとの間に、Dリング又はOリングのようなシール部材90が配置される。これにより、クラッチドラム410の環状壁部412(内側壁部412b)とピストン440の受圧部441の背面との間、且つ延出部443の外周面よりも径方向内側に、クラッチC4を係合させるための作動油(係合油圧)が供給される係合油室460が形成される。
クラッチドラム410の内筒部413は、キャンセルプレート470を、クラッチドラム410と一体回転するように支持する。キャンセルプレート470は、ピストン440よりも第1及び第2遊星歯車機構30,35側(図3における左側)に位置する。
キャンセルプレート470は、略円盤状の内側壁部471と、略円盤状の外側壁部472と、接続筒状部473とを有する。接続筒状部473は、クラッチドラム410の内筒部413の外側に位置するように、自動変速機25の軸方向に延在する。内側壁部471は、接続筒状部473の第1及び第2遊星歯車機構30,35側(図3における左側)の端部から内方に延出され、ピストン440の受圧部441を、第1及び第2遊星歯車機構30,35側から覆う。外側壁部472は、接続筒状部473のエンジン側(図3における右側)の端部から外方に延出される。内側壁部471、外側壁部472、及び接続筒状部473は、例えばアルミニウム合金等を鋳造することにより一体に成形される。
キャンセルプレート470の内側壁部471の内周部は、内筒部413に装着されたスナップリングにより軸方向に支持される。また、外側壁部472の外周部に、シール部材(リップシール)91が装着される。シール部材91は、ピストン440に形成された凹円柱面444に摺接する。これにより、キャンセルプレート470は、係合油室460内で発生する遠心油圧をキャンセルするための遠心油圧キャンセル室480をピストン440とともに形成する。さらに、ピストン440と内側壁部471との間に、複数のリターンスプリング490が配置される。
図1の油圧制御装置60から、クラッチC4の係合油室460に、作動油(クラッチC4の係合油圧)が供給される。作動油は、筒状部220、スリーブ500、及び内筒部413にそれぞれ形成された油路を通って、クラッチC4の係合油室460に供給される。
さらに、油圧制御装置60から、クラッチC4の遠心油圧キャンセル室480に、作動油(キャンセル油すなわちドレン油)が供給される。作動油は、筒状部220、スリーブ500、及び内筒部413にそれぞれ形成された油路を通って、クラッチC4の遠心油圧キャンセル室480に供給される。
キャンセルプレート470の内側壁部471に、油孔471aが設けられる。遠心油圧キャンセル室480に流入した作動油(キャンセル油)の一部は、油孔471aから流出し、第1遊星歯車機構30のサンギヤ31とピニオンギヤ33aとの噛合部や、ピニオンギヤ33bとピニオンギヤ33aとの噛合部、ピニオンギヤ33bとリングギヤ32との噛合部等の潤滑に供されることが可能である。
図4は、一つの実施形態の自動変速機25の一部である、クラッチC4の周辺を示す断面図である。図4に示すように、クラッチC4のクラッチハブ400は、クラッチドラム410に対して回転可能に、クラッチドラム410の内側に配置される。言い換えると、クラッチハブ400は、クラッチドラム410に収容される。
クラッチC4のクラッチハブ400は、略円筒形の筒状部401と、略円盤状の壁部402とを有する。筒状部401は、クラッチハブ400(自動変速機25)の軸方向に延在する。壁部402は、筒状部401の第1及び第2遊星歯車機構30,35側(図3における左側)の端部から内方に延出される。壁部402は、第1遊星歯車機構30のプラネタリキャリヤ34に連結される。筒状部401及び壁部402は、例えばアルミニウム合金等を鋳造することにより一体に成形される。
クラッチハブ400の筒状部401の外周面(第1外周面)401oに、複数のスプライン(第1スプライン)403が設けられる。スプライン403は、クラッチハブ400(自動変速機25)の軸方向に延び、各摩擦プレート420の内周部に形成された凹凸部と係合可能である。
筒状部401のスプライン403に、クラッチドラム410(自動変速機25)の軸方向に移動可能に、複数の摩擦プレート420がスプライン嵌合される(取り付けられる)。摩擦プレート420は、軸方向において、クラッチドラム410に嵌合された複数のセパレータプレート430と交互に配置される。
クラッチハブ400の筒状部401は、キャンセルプレート470の接続筒状部473の外側に位置する。これにより、クラッチハブ400の筒状部401とキャンセルプレート470の接続筒状部473との間に、冷却油室405が形成される。
図3に示すように、クラッチハブ400の壁部402は、キャンセルプレート470の内側壁部471よりも第1及び第2遊星歯車機構30,35側(図3における左側)に位置する。これにより、クラッチハブ400の壁部402とキャンセルプレート470の内側壁部471との間に、供給油路(作動油の供給部)406が形成される。供給油路406は、冷却油室405に接続される。
図4に示すように、クラッチハブ400の筒状部401の、外周面401oの反対側に位置する内周面(第1内周面)401iは、冷却油室405の一部を形成する。内周面401iは、冷却油室405に接続された供給油路406に向く。
クラッチハブ400に複数のスプライン403が設けられることで、筒状部401の内周面401iに、複数の流路(溝)407が設けられる。流路407は、スプライン403の反対側に設けられる。言い換えると、流路407は、スプライン403に応じた位置に設けられる。流路407は、スプライン403と同じく、クラッチハブ400(自動変速機25)の軸方向に延びる。
図5は、一つの実施形態のクラッチハブ400の一部を、説明のために平坦に展開して概略的に示す斜視図である。図5に示すC軸は、クラッチハブ400(自動変速機25)の周方向を示す。図5のA軸は、クラッチハブ400の軸方向を示す。R軸は、クラッチハブ400の径方向を示す。
図5に示すように、クラッチハブ400の筒状部401の外周面401oは、スプライン403の底面を形成する。複数のスプライン403は、外周面401oから突出し、クラッチハブ400の軸方向へ平行に延びる。
クラッチハブ400に、複数の供給油孔(油孔)408が設けられる。供給油孔408は、クラッチハブ400の径方向に延び、筒状部401の外周面401oに設けられたスプライン403の頂面と、筒状部401の内周面401iに設けられた流路407との間を接続する。すなわち、複数の供給油孔408は、筒状部401の内周面401iと外周面401oとの間を接続する。
スプライン403は、複数の第1スプライン403aと、複数の第2スプライン403bと、複数の第3スプライン403cと、複数の第4スプライン403dと、複数の第5スプライン403eと、複数の第6スプライン403fと、複数の第7スプライン403gと、複数の第8スプライン403hとを有する。これらのスプライン403は、クラッチハブ400の周方向に、一つの第1スプライン403a、一つの第2スプライン403b、一つの第3スプライン403c、一つの第4スプライン403d、一つの第5スプライン403e、一つの第6スプライン403f、一つの第7スプライン403g、一つの第8スプライン403h、次の第1スプライン403a、次の第2スプライン403b……の順で並んで配置される。なお、第1乃至第8スプライン403a〜403hの配置はこれに限らない。
一方、供給油孔408は、複数の第1供給油孔(第1油孔)408aと、複数の第2供給油孔(第3油孔)408bと、複数の第3供給油孔(第2油孔)408cと、複数の第4供給油孔408dとを有する。
複数の第1供給油孔408aは、クラッチハブ400(自動変速機25)の軸方向において最もピストン440に近接する位置に設けられる。複数の第3供給油孔408cは、クラッチハブ400の軸方向において第1供給油孔408aよりもピストン440から遠く、且つ第1供給油孔408aよりも供給油路406に近接する位置に設けられる。
複数の第2供給油孔408bは、クラッチハブ400の軸方向において第1供給油孔408aと第3供給油孔408cとの間に設けられる。すなわち、第2供給油孔408bは、クラッチハブ400の軸方向において第1供給油孔408aよりもピストン440から遠く、且つ第1供給油孔408aよりも供給油路406に近接する位置に設けられる。
複数の第4供給油孔408dは、クラッチハブ400の軸方向において最もエンジン側(図4における左側)に位置する。第4供給油孔408dは、クラッチハブ400の軸方向において第1供給油孔408aよりもピストン440から遠く、且つ第1供給油孔408aよりも供給油路406に近接する位置に設けられる。
第2供給油孔408bの数は、第1供給油孔408aの数よりも少なく、且つ第3供給油孔408cの数よりも多い。また、第3供給油孔408cの数は、第2供給油孔408bの数よりも少ない。さらに、第4供給油孔408dの数は、第3供給油孔408cの数よりも少ない。例えば、クラッチハブ400に、20個の第1供給油孔408aと、15個の第2供給油孔408bと、10個の第3供給油孔408cと、5個の第4供給油孔408dとが設けられる。なお、第1乃至第4供給油孔408a〜408dの数は、これに限らない。
複数の第1供給油孔408aは、第1、第3、第5、及び第7スプライン403a,403c,403e,403gに開口する。複数の第1供給油孔408aは、クラッチハブ400の周方向に並んで配置される。複数の第2供給油孔408bは、第2、第4、及び第6スプライン403b,403d,403fに開口する。複数の第2供給油孔408bは、クラッチハブ400の周方向に並んで配置される。複数の第3供給油孔408cは、第1及び第5供給油孔403a,403eに開口する。複数の第3供給油孔408cは、クラッチハブ400の周方向に並んで配置される。複数の第4供給油孔408dは、第8供給油孔403hに開口する。複数の第4供給油孔408dは、クラッチハブ400の周方向に並んで配置される。
上述のように、軸方向において複数の第1供給油孔408aよりもピストン440から遠い位置で周方向に並んで配置された他の供給油孔408(第2供給油孔408b、第3供給油孔408c、又は第4供給油孔408d)の数は、複数の第1供給油孔408aの数よりも少ない。言い換えると、複数の供給油孔408は、周方向に並んで配置された少なくとも一つの供給油孔408をそれぞれ含み、且つ軸方向に並んで配置された、複数の列を形成する。軸方向において最もピストン440に近接する列の供給油孔408(第1供給油孔408a)の数は、他の列の供給油孔408(第2供給油孔408b、第3供給油孔408c、又は第4供給油孔408d)の数よりも多い。
第3及び第7スプライン403c,403gに設けられた第1供給油孔408aは、クラッチハブ400の軸方向において単独に設けられる。言い換えると、第3及び第7スプライン403c,403gには、それぞれ一つの第1供給油孔408aのみが設けられる。
一方、第1及び第5スプライン403a,403eに設けられた第1供給油孔408aは、クラッチハブ400の軸方向において、第3供給油孔408cと並んで設けられる。言い換えると、第1及び第5スプライン403a,403eには、第1供給油孔408aと第3供給油孔408cとが設けられる。
第2、第4、及び第6スプライン403b、403d、403fに設けられた第2供給油孔408bは、クラッチハブ400の軸方向において単独に設けられる。言い換えると、第2、第4、及び第6スプライン403b、403d、403fには、それぞれ一つの第2供給油孔408bのみが設けられる。
第8スプライン403hに設けられた第4供給油孔408dは、クラッチハブ400の軸方向において単独に設けられる。言い換えると、第8スプライン403hには、それぞれ一つの第4供給油孔408dのみが設けられる。さらに、図4に示すように、第4供給油孔408dは、動力伝達装置20の軸方向において最もピストン440から離れ、最もピストン440から離れた外摩擦板であるバッキングプレート450の内周端面に対向する。また、第4供給油孔408dは、軸方向において最もピストン440から離れた摩擦プレート420よりもピストン440から離れている。
以上のように構成されたクラッチC4において、油圧制御装置60によって図3の係合油室460にクラッチC4を係合させるための作動油(係合油圧)が供給されることで、ピストン440が摩擦プレート420及びセパレータプレート430に向かって移動する。
移動するピストン440の押圧部442は、最もエンジン側(図4における右側)に位置するセパレータプレート430に接触する。押圧部442は、当該セパレータプレート430を、第1及び第2遊星歯車機構30,35側(図4における左側)に向かって自動変速機25の軸方向に押す。押圧部442に押されたセパレータプレート430は、隣接する摩擦プレート420に接触する。
複数のセパレータプレート430及び複数の摩擦プレート420は、ピストン440の押圧部442に押されることで、順に互いに接触する。全ての摩擦プレート420とセパレータプレート430とが互いに接触すると、最も第1及び第2遊星歯車機構30,35側(図4における左側)に位置する摩擦プレート420が、バッキングプレート450に接触する。これにより、互いに接触する複数の摩擦プレート420と複数のセパレータプレート430とが、ピストン440の押圧部442とバッキングプレート450との間で押圧される。
上記のように、ピストン440の押圧部442が最もエンジン側(図4における右側)に位置するセパレータプレート430を押すことで、交互に配置された複数の摩擦プレート420と複数のセパレータプレート430とが互いに接触する。すなわち、ピストン440は、複数の摩擦プレート420と複数のセパレータプレート430とが互いに接触するように、複数の摩擦プレート420と複数のセパレータプレート430とを自動変速機25の軸方向に押す。これにより、摩擦プレート420とセパレータプレート430とが摩擦係合する。
一方、クラッチハブ400が回転することで、供給油路406から冷却油室405に、作動油が供給される。図4の矢印で示すように、作動油は、筒状部401の内周面401iに形成された複数の流路407に流入し、クラッチハブ400の軸方向に延びる当該流路407に沿って流れる。
流路407とスプライン403の頂面との間を接続する供給油孔408は、互いに接触した複数の摩擦プレート420と複数のセパレータプレート430とによって覆われる。このため、流路407の作動油は、供給油孔408から吐出されずに流路407に溜められる。なお、供給油孔408から作動油が僅かに出ても良いが、冷却油室405に供給される作動油の量は、供給油孔408から出る作動油の量よりも多い。
摩擦プレート420とセパレータプレート430とが摩擦係合しているとき、第1供給油孔408a、第2供給油孔408b、及び第3供給油孔408cはそれぞれ、軸方向において隣り合う摩擦プレート420の間に位置し、セパレータプレート430の内周端面に対向する。一方、第4供給油孔408dは、上述のように、バッキングプレート450の内周端面に対向する。なお、第1乃至第4供給油孔408a〜408dの位置はこれに限らない。
図6は、一つの実施形態の開放直後のクラッチC4を示す断面図である。図6に示すように、油圧制御装置60によって係合油室460から作動油(係合油圧)が引かれることで、ピストン440が、摩擦プレート420及びセパレータプレート430から自動変速機25の軸方向に離間する方向に移動する。
ピストン440が移動すると、複数の摩擦プレート420及び複数のセパレータプレート430を互いに接触させる押圧力が解除される。これにより、摩擦プレート420及びセパレータプレート430が、自動変速機25の軸方向に移動可能となる。
摩擦プレート420及びセパレータプレート430が移動可能となることで、流路407に溜まった作動油が、当該流路407に開口する供給油孔408から、隣り合う摩擦プレート420とセパレータプレート430との間に供給される。作動油は、摩擦プレート420とセパレータプレート430との間に供給されることで、摩擦プレート420及びセパレータプレート430を冷却する。
上述のように、第1供給油孔408aの数は、第2乃至第4供給油孔408b〜408dのそれぞれの数よりも多い。このため、第1供給油孔408aから出る作動油の量は、第2乃至第4供給油孔408b〜408dのそれぞれから出る作動油の量よりも多い。
第1供給油孔408aは、クラッチハブ400(自動変速機25)の軸方向において最もピストン440に近接する位置に設けられる。このため、第1供給油孔408aから出た作動油は、自動変速機25の軸方向において最もピストン440に近接するセパレータプレート430と、当該セパレータプレート430に隣接する摩擦プレート420との間に供給される。
第1供給油孔408aから出た作動油は、自動変速機25の軸方向において最もピストン440に近接するセパレータプレート430を、移動したピストン440の押圧部442に向かって押す。これにより、自動変速機25の軸方向において最もピストン440に近接するセパレータプレート430は、押圧部442に接触する位置、又は押圧部442に近接する位置に移動する。言い換えると、自動変速機25の軸方向において最もピストン440に近接するセパレータプレート430と、バッキングプレート450との間の距離が広がる。
図7は、一つの実施形態の開放状態におけるクラッチC4を示す断面図である。図7に示すように、自動変速機25の軸方向において最もピストン440に近接するセパレータプレート430とバッキングプレート450との間の距離が広がると、他のセパレータプレート430と摩擦プレート420とが移動しやすくなる。このため、複数の供給油孔408から供給された作動油が、他のセパレータプレート430と摩擦プレート420との間の距離を広げるように、セパレータプレート430及び摩擦プレート420を押す。これにより、複数の摩擦プレート420と複数のセパレータプレート430とが、互いに離間する。以下、摩擦プレート420とセパレータプレート430とが互いに離間した状態を、開放状態と称する。
複数の摩擦プレート420と複数のセパレータプレート430との間に供給された作動油は、クラッチドラム410の外筒部411に設けられた排出孔411oから排出される。排出孔411oから排出された作動油は、クラッチC3のクラッチハブから、クラッチC3の摩擦プレートとセパレータプレートとの間に供給される。
一方、流路407に溜まった作動油が供給油孔408から出た後も、供給油路406から冷却油室405に作動油が供給される。当該作動油は、複数の流路407を流れて、複数の供給油孔408に供給される。
図5に示すように、第1及び第5スプライン403a,403eに設けられた第1供給油孔408aは、クラッチハブ400の軸方向において、第3供給油孔408cと並んで設けられる。第3供給油孔408cは、クラッチハブ400の軸方向において第1供給油孔408aよりも供給油路406に近接する。このため、第1及び第5スプライン403a,403eに対応する流路407を流れる作動油は、第3供給油孔408cに先に供給され、第1供給油孔408aに供給され難い。従って、第1及び第5スプライン403a,403eに設けられた第1供給油孔408aから出る作動油の量は、第3供給油孔408cから出る作動油の量よりも極めて少なくなる。
一方、第3及び第7スプライン403c,403gに設けられた第1供給油孔408aは、クラッチハブ400の軸方向において単独に設けられる。このため、第3及び第7スプライン403c,403gに対応する流路407を流れる作動油は、第1供給油孔408aに供給される。
上記のように、第1及び第5スプライン403a,403eに設けられた第1供給油孔408aから出る作動油の量が少ないため、開放状態において作動油が出る第1供給油孔408aの個数は、実質的に10個となる。すなわち、作動油が出る第1供給油孔408aの個数は、第3供給油孔408cの個数と実質的に同一となる。
第2、第4、及び第6スプライン403b,403d,403fに設けられた第2供給油孔408bは、クラッチハブ400の軸方向において単独に設けられる。このため、第2、第4、及び第6スプライン403b,403d,403fに対応する流路407を流れる作動油は、第2供給油孔408bに供給される。
第8スプライン403hに設けられた第4供給油孔408dは、クラッチハブ400の軸方向において単独に設けられる。このため、第8スプライン403hに対応する流路407を流れる作動油は、第4供給油孔408dに供給される。
以上のように、開放状態において、第3及び第7スプライン403c,403gに対応する流路407を流れる作動油は、実質上、10個の第1供給油孔408aに供給される。図7の矢印で示すように、作動油は、10個の第1供給油孔408aから、例えば、ピストン440に近接したセパレータプレート430と摩擦プレート420との間に供給される。
第2、第4、及び第6スプライン403b,403d,403fに対応する流路407を流れる作動油は、15個の第2供給油孔408bに供給される。作動油は、15個の第2供給油孔408bから、例えば、複数の摩擦プレート420及び複数のセパレータプレート430のうち、自動変速機25の軸方向において中央周辺に位置する摩擦プレート420とセパレータプレート430との間に供給される。
第2供給孔408bの数は、第1、第3、第4供給孔408a,408b,408dのそれぞれの数よりも多い。このため、第2供給孔408bから出る作動油の量は、第1、第3、第4供給孔408a,408b,408dのそれぞれから出る作動油の量よりも多い。
複数の摩擦プレート420及び複数のセパレータプレート430のうち、自動変速機25の軸方向において中央周辺に位置する摩擦プレート420とセパレータプレート430とは、他の摩擦プレート420及びセパレータプレート430よりも高温になりやすい。しかし、第2供給孔408bから出る作動油の量が比較的多いため、中央周辺に位置する摩擦プレート420とセパレータプレート430とは作動油によって十分に冷却される。なお、第2供給孔408bの数は、例えば第3供給孔408cの数と同一であっても良い。
第1及び第5スプライン403a,403eに対応する流路407を流れる作動油は、10個の第3供給油孔408cに供給される。作動油は、10個の第3供給油孔408cから、例えば、第1及び第2遊星歯車機構30,35側(図7における左側)の摩擦プレート420とセパレータプレート430との間に供給される。
第8スプライン403hに対応する流路407を流れる作動油は、第4供給油孔408dに供給される。供給油は、5個の第4供給油孔408dから、例えば、最も第1及び第2遊星歯車機構30,35側の摩擦プレート420とバッキングプレート450との間に供給される。
第4供給油孔408dから供給される作動油は、摩擦プレート420の片面と、バッキングプレート450の片面とを冷却する。このため、摩擦プレート420及びセパレータプレート430の複数の面を冷却する作動油を供給する第1乃至第3供給油孔408a〜408cのそれぞれの数より、第4供給油孔408dの数が少なくても、摩擦プレート420とバッキングプレート450とは十分に冷却される。
複数の摩擦プレート420と複数のセパレータプレート430との間に、第1乃至第4供給油孔408a〜408dから上記のように供給油が供給されるため、複数の摩擦プレート420と複数のセパレータプレート430との間のそれぞれの距離が大よそ均一になる。
上記の実施の形態に係る自動変速機25において、クラッチハブ400の複数の供給油孔408は、軸方向において最もピストン440に近接する複数の第1供給油孔408aと、軸方向において第1供給油孔408aよりもピストン440から遠く、第1供給油孔408aよりも供給油路406に近接し、且つ第1供給油孔408aよりも数が少ない第3供給油孔408cとを有する。複数の第1供給油孔408aのうち少なくとも一つは軸方向において単独に設けられるが、一方で、複数の第1供給油孔408aのうち少なくとも一つと第3供給油孔408cとは、軸方向において並んで設けられる。
ピストン440により複数の摩擦プレート420と複数のセパレータプレート430とが互いに接触(係合)させられている状態では、供給油孔408から摩擦プレート420とセパレータプレート430との間が塞がるため、供給油孔408から作動油が供給されず、クラッチハブ400の内周面401i(流路407)に作動油が溜まる。
ピストン440が摩擦プレート420及びセパレータプレート430から離間すると、摩擦プレート420及びセパレータプレート430が移動可能となるため、複数の供給油孔408から摩擦プレート420とセパレータプレート430との間に作動油が供給される。この際、軸方向において最もピストン440に近い位置から、複数の第1供給油孔408aが作動油を供給する。また、第1供給油孔408aよりもピストン440から遠い位置から、第3供給油孔408cが作動油を供給する。
第3供給油孔408cは第1供給油孔408aよりも数が少ないため、第1供給油孔408aから最もピストン440に近接したセパレータプレート430と摩擦プレート420との間に供給される作動油の量は、第3供給油孔408cからセパレータプレート430と摩擦プレート420との間に供給される作動油の量よりも多い。このため、第1供給油孔408aから供給される作動油が最もピストン440に近接したセパレータプレート430を押す力は、第3供給油孔408cから供給される作動油がセパレータプレート430を押す力よりも強い。従って、最もピストン440に近接したセパレータプレート430は、第1供給油孔408aから供給された作動油によって、第3供給油孔408cから供給された作動油がセパレータプレート430を押す力より大きい力で、離間したピストン440に向かって押される。すなわち、最もピストン440に近接したセパレータプレート430と、軸方向において当該セパレータプレート430等の反対側に位置するバッキングプレート450との間の距離(トータルパッククリアランス)が大きく広がる。これにより、複数の供給油孔408から供給される作動油によって、複数のセパレータプレート430と複数の摩擦プレート420とをより早く互いに離間させることが可能となる。
ピストン440が摩擦プレート420及びセパレータプレート430から離間する方向に最大限動いた状態(開放状態)では、複数の供給油孔408から、摩擦プレート420とセパレータプレート430との間に作動油が供給される。第1供給油孔408aのうち少なくとも一つと第3供給油孔408cとは、軸方向において並んで設けられる。このため、供給油路406から供給された作動油は、軸方向において当該供給油路406へより近接した第3供給油孔408cに入り、当該第3供給油孔408cに対して軸方向に並ぶ第1供給油孔408aには入り難い。一方、作動油は、軸方向において単独に設けられた第1供給油孔408aには入りやすい。このため、摩擦プレート420及びセパレータプレート430の間に作動油を供給する第1供給油孔408aの数が低減され、第1供給油孔408aから摩擦プレート420及びセパレータプレート430の間に供給される作動油の量と、第1供給油孔408aよりも数が少ない第3供給油孔408cから摩擦プレート420及びセパレータプレート430の間に供給される作動油の量とがより近くなる。これにより、複数の摩擦プレート420と複数のセパレータプレート430との間の距離(パッククリアランス)をより均一にすることが可能となる。
複数の供給油孔408は、クラッチハブ400の第1内周面401iに設けられた流路407と、スプライン403との間を接続する。このため、供給油路406から供給された作動油は、流路407を通って軸方向に流れる。これにより、第1及び第3供給油孔408a,408cが開口する流路407において、作動油がより確実に第3供給油孔408cに入り、第1供給油孔408aに入り難い。従って、摩擦プレート420及びセパレータプレート430の間に作動油を供給する第1供給油孔408aの数がより確実に低減され、第1供給油孔408aから摩擦プレート420及びセパレータプレート430の間に供給される作動油の量と、第1供給油孔408aよりも数が少ない第3供給油孔408cから摩擦プレート420及びセパレータプレート430の間に供給される作動油の量とをより近くすることが可能となる。
供給油孔408は、軸方向において、第1供給油孔408aよりもピストン440から遠く、第1供給油孔408aよりも供給油路406に近接し、且つ単独に設けられた少なくとも一つの第2供給油孔408bを有する。このように、軸方向において単独で設けられた第2供給油孔408bからも、摩擦プレート420とセパレータプレート430との間に作動油が供給される。従って、摩擦プレート420及びセパレータプレート430の数が多い場合であっても、より効率的に摩擦プレート420とセパレータプレート430との間に作動油が供給され、複数の摩擦プレート420と複数のセパレータプレート430との間の距離(パッククリアランス)をより均一にすることが可能となる。
第2供給油孔408bは、軸方向において第1供給油孔408aと第3供給油孔408cとの間に設けられる。これにより、軸方向において並んで設けられる第1供給油孔408aと第3供給油孔408cとの間の距離がより長くなり、クラッチハブ400の強度が低下する可能性が低減される。
上記実施形態において、供給油孔408は、スプライン403の頂面と流路407との間を接続する。しかし、供給油孔408はこれに限らず、例えば、筒状部401の外周面401o(スプライン403の底面)と、筒状部401の内周面401iとの間を接続しても良い。
本実施形態の変速装置は、クラッチハブと、クラッチドラムと、複数の内摩擦板と、複数の外摩擦板と、ピストンとを備える。前記クラッチハブは、軸方向に延びる第1スプラインが設けられた第1外周面と、前記第1外周面の反対側に位置して作動油の供給部に向く第1内周面とを有し、前記第1内周面と前記第1外周面との間を接続する複数の油孔が設けられる。前記クラッチドラムは、前記クラッチハブに対して回転可能に前記クラッチハブの少なくとも一部を収容し、前記軸方向に延びる第2スプラインが設けられた第2内周面を有する。前記内摩擦板は、前記第1スプラインにスプライン嵌合される。前記外摩擦板は、前記第2スプラインにスプライン嵌合され、前記軸方向において前記複数の内摩擦板と交互に配置される。前記ピストンは、前記複数の内摩擦板と前記外摩擦板とを押圧する。前記複数の油孔は、前記軸方向において最も前記ピストンに近接するとともに周方向に並んで配置された複数の第1油孔と、前記軸方向において前記複数の第1油孔よりも前記ピストンから遠い他の複数の油孔と、を有するとともに、前記作動油を前記複数の内摩擦板と前記外摩擦板との間に供給することが可能である。前記他の複数の油孔のうち、前記軸方向において前記複数の第1油孔よりも前記ピストンから遠い位置で前記周方向に並んで配置された前記他の複数の油孔の数は、前記複数の第1油孔の数よりも少ない。
この構成によれば、クラッチハブの複数の油孔は、軸方向において最もピストンに近接するとともに周方向に並んで配置された複数の第1油孔と、軸方向において複数の第1油孔よりもピストンから遠い他の複数の油孔と、を有する。他の複数の油孔のうち、軸方向において複数の第1油孔よりもピストンから遠い位置で周方向に並んで配置された他の複数の油孔の数は、複数の第1油孔の数よりも少ない。
ピストンにより複数の内摩擦板と複数の外摩擦板とが互いに接触(係合)させられている状態では、油孔から内摩擦板と外摩擦板との間が塞がるため、油孔から作動油が供給されず、クラッチハブの内周面に作動油が溜まる。
ピストンが内摩擦板及び外摩擦板から離間すると、内摩擦板及び外摩擦板が移動可能となるため、複数の油孔から内摩擦板と外摩擦板との間に作動油が供給される。この際、軸方向において最もピストンに近い位置から、周方向に並んで配置された複数の第1油孔が作動油を供給する。また、第1油孔よりもピストンから遠い位置から、周方向に並んで配置された他の油孔が作動油を供給する。
他の油孔は第1油孔よりも数が少ないため、第1油孔から最もピストンに近接した外摩擦板と内摩擦板との間に供給される作動油の量は、他の油孔から外摩擦板と内摩擦板との間に供給される作動油の量よりも多い。このため、第1油孔から供給される作動油が最もピストンに近接した外摩擦板又は内摩擦板(外摩擦板等)を押す力は、他の油孔から供給される作動油が外摩擦板等を押す力よりも強い。従って、最もピストンに近接した外摩擦板等は、第1油孔から供給された作動油によって、他の油孔から供給された作動油が外摩擦板等を押す力より大きい力で、外摩擦板及び内摩擦板から離間したピストンに向かって押される。すなわち、最もピストンに近接した外摩擦板等と、軸方向において当該外摩擦板等の反対側に位置する外摩擦板等との間の距離(トータルパッククリアランス)が大きく広がる。これにより、複数の油孔から供給される作動油によって、複数の外摩擦板と複数の内摩擦板とをより早く互いに離間させることが可能となる。
以上のように、外摩擦板及び内摩擦板を係合状態から開放する際に、最もピストンに近接した外摩擦板及び内摩擦板に供給される潤滑油を最も多くすることができ、最もピストンに近接した外摩擦板及び内摩擦板を他の外摩擦板及び内摩擦板からより早く引き離し、外摩擦板及び内摩擦板の間(パック)を開放することができる。従って、引き摺りロスが低減され、変速装置の効率(燃費)を向上することができる。
また、本実施形態において、前記他の複数の油孔は、前記軸方向において前記第1油孔よりも前記供給部に近接し、前記周方向に並んで配置され且つ前記第1油孔よりも数が少ない少なくとも一つの第2油孔を有するとともに、前記複数の第1油孔のうち少なくとも一つは、前記軸方向において単独に設けられ、前記複数の第1油孔のうち少なくとも一つと前記第2油孔とは、前記軸方向において並んで設けられると好適である。
この構成によれば、クラッチハブの複数の油孔は、軸方向において最もピストンに近接する複数の第1油孔と、軸方向において第1油孔よりもピストンから遠く、第1油孔よりも作動油の供給部に近接し、且つ第1油孔よりも数が少ない第2油孔とを有する。複数の第1油孔のうち少なくとも一つは軸方向において単独に設けられるが、一方で、複数の第1油孔のうち少なくとも一つと第2油孔とは、軸方向において並んで設けられる。
ピストンが内摩擦板及び外摩擦板から離間する方向に最大限動いた状態(開放状態)では、複数の油孔から、内摩擦板と外摩擦板との間に作動油が供給される。第1油孔のうち少なくとも一つと第2油孔とは、軸方向において並んで設けられる。このため、供給部から供給された作動油は、軸方向において当該供給部により近接した第2油孔に入り、当該第2油孔に対して軸方向に並ぶ第1油孔には入り難い。一方、作動油は、軸方向において単独に設けられた第1油孔には入りやすい。このため、内摩擦板及び外摩擦板の間に作動油を供給する第1油孔の数が低減され、第1油孔から内摩擦板及び外摩擦板の間に供給される作動油の量と、第1油孔よりも数が少ない第2油孔から内摩擦板及び外摩擦板の間に供給される作動油の量とがより近くなる。これにより、複数の内摩擦板と複数の外摩擦板との間の距離(パッククリアランス)をより均一にすることが可能となる。従って、引き摺りロスが低減され、変速装置の効率(燃費)を向上することができる。
以上のように、第1油孔のうち少なくとも一つは、軸方向において単独に、第2油孔と軸方向に並ばずに設けられるため、最も供給部から離れた第1油孔に確実に作動油を供給することができる。さらに、複数の第1油孔のうち少なくとも一つと第2油孔とは、軸方向において並んで設けられるため、ピストンが外摩擦板及び内摩擦板を押圧し、潤滑油が排出されにくい時には第2油孔で排出されなかった作動油が第1油孔まで供給されるため、より多くの作動油を第1油孔まで供給することができる。その結果、クラッチを開放するためにピストンを戻し動作させ始めた時に多くの作動油を第1油孔から排出させられるため、ピストンに最も近接する外摩擦板または内摩擦板と隣接する外摩擦板または内摩擦板との間に作動油を供給して、外摩擦板及び内摩擦板をより早く互いに離間させることができる。
また、本実施形態において、前記クラッチハブの前記第1内周面に、前記第1スプラインに応じた位置に設けられて前記軸方向に延びる複数の溝が設けられ、前記複数の油孔は、前記溝と前記第1スプラインとの間を接続すると好適である。この構成によれば、複数の油孔は、クラッチハブの第1内周面に設けられた溝と、第1スプラインとの間を接続する。このため、供給部から供給された作動油は、溝を通って軸方向に流れる。これにより、第1及び第2油孔が開口する溝において、作動油がより確実に第2油孔に入り、第1油孔に入り難い。従って、内摩擦板及び外摩擦板の間に作動油を供給する第1油孔の数がより確実に低減され、第1油孔から内摩擦板及び外摩擦板の間に供給される作動油の量と、第1油孔よりも数が少ない第2油孔から内摩擦板及び外摩擦板の間に供給される作動油の量とをより近くすることが可能となる。
また、本実施形態において、前記他の複数の油孔は、前記軸方向において前記第1油孔よりも前記供給部に近接し且つ前記軸方向で単独に設けられ、前記周方向に並んで配置された、少なくとも一つの第3油孔を有すると好適である。この構成によれば、油孔は、軸方向において、第1油孔よりもピストンから遠く、第1油孔よりも供給部に近接し、且つ単独に設けられた少なくとも一つの第3油孔を有する。このように、軸方向において単独で設けられた第3油孔からも、内摩擦板と外摩擦板との間に作動油が供給される。従って、内摩擦板及び外摩擦板の数が多い場合であっても、より効率的に内摩擦板と外摩擦板との間に作動油が供給され、複数の内摩擦板と複数の外摩擦板との間の距離(パッククリアランス)をより均一にすることが可能となる。
また、本実施形態において、前記第3油孔は、前記軸方向において前記第1油孔と前記第2油孔との間に設けられ、前記第1油孔よりも数が少なく、且つ、前記第2油孔よりも数が多いと好適である。この構成によれば、第3油孔は、軸方向において第1油孔と第2油孔との間に設けられる。これにより、軸方向において並んで設けられる第1油孔と第2油孔との間の距離がより長くなり、クラッチハブの強度が低下する可能性が低減される。
また、本実施形態において、前記他の複数の油孔は、前記軸方向において最も前記ピストンから離れ且つ前記複数の内摩擦板のうち最も前記ピストンから離れた内摩擦板よりも前記ピストンから離れ、前記周方向に並んで配置された、少なくとも一つの第4油孔を有し、前記第1油孔、前記第2油孔、及び前記第3油孔はそれぞれ、前記軸方向において隣り合う前記内摩擦板の間に位置し、前記第4油孔は、前記第2油孔よりも数が少ないと好適である。この構成によれば、第1乃至第3油孔から供給される作動油はそれぞれ、一つの外摩擦板と、二つの内摩擦板との間に供給され、一つの外摩擦板から二つの内摩擦板を引き離す。一方、第4油孔から供給される作動油は、最もピストンから離れた内摩擦板と外摩擦板との間に供給され、一つの外摩擦板から一つの内摩擦板を引き離す。このように一つの内摩擦板を押す作動油を供給する第4油孔が、二つの内摩擦板を押す作動油を供給する第2油孔よりも数が少ない。このため、一つ当たりの内摩擦板を押す作動油の量がより均等になり、複数の外摩擦板と複数の内摩擦板との間のそれぞれの距離が大よそ均一になる。
また、本実施形態において、前記他の複数の油孔は、前記軸方向において、最も前記ピストンから離れ、前記複数の外摩擦板のうち最も前記ピストンから離れた外摩擦板の内周端面に対向し、且つ単独に設けられ、前記周方向に並んで配置された、少なくとも一つの第4油孔を有し、前記第4油孔は、前記第2油孔よりも数が少ないと好適である。この構成によれば、最もピストンから離れた外摩擦板と内摩擦板との間にも、第4油孔から作動油が供給される。従って、ピストンから最も離れた外摩擦板と内摩擦板との間の距離が広がる。
上述の本発明の実施形態は、発明の範囲を限定するものではなく、発明の範囲に含まれる一例に過ぎない。本発明のある実施形態は、上述の実施形態に対して、例えば、具体的な用途、構造、形状、作用、及び効果の少なくとも一部について、発明の要旨を逸脱しない範囲において変更、省略、及び追加がされたものであっても良い。

Claims (9)

  1. 軸方向に延びる第1スプラインが設けられた第1外周面と、前記第1外周面の反対側に位置して作動油の供給部に向く第1内周面と、前記第1内周面と前記第1外周面との間を接続する複数の油孔が設けられた筒状部と、前記軸方向の一方側における前記筒状部の端部から内方に延出されるとともに、他の回転部材に連結される壁部とを有する、クラッチハブと、
    前記クラッチハブに対して回転可能に前記クラッチハブの少なくとも一部を収容し、前記軸方向に延びる第2スプラインが設けられた第2内周面を有するクラッチドラムと、
    前記第1スプラインにスプライン嵌合された複数の内摩擦板と、
    前記第2スプラインにスプライン嵌合され、前記軸方向において前記複数の内摩擦板と交互に配置された複数の外摩擦板と、
    前記筒状部の前記軸方向他方側から離間して位置し、前記複数の内摩擦板と前記外摩擦板とを前記軸方向の前記一方側に押圧するピストンと、
    を具備し、
    前記複数の油孔は、前記軸方向において最も前記ピストンに近接するとともに周方向に並んで配置された複数の第1油孔と、前記軸方向において前記複数の第1油孔よりも前記ピストンから遠い他の複数の油孔と、を有するとともに、前記作動油を前記複数の内摩擦板と前記外摩擦板との間に供給することが可能であり、
    前記他の複数の油孔のうち、前記軸方向において前記複数の第1油孔よりも前記ピストンから遠い位置で前記周方向に並んで配置された前記他の複数の油孔の数は、前記複数の第1油孔の数よりも少ない、
    変速装置。
  2. 前記他の複数の油孔は、前記軸方向において前記第1油孔よりも前記供給部に近接し、前記周方向に並んで配置され且つ前記第1油孔よりも数が少ない少なくとも一つの第2油孔を有するとともに、
    前記複数の第1油孔のうち少なくとも一つは、前記軸方向において単独に設けられ、
    前記複数の第1油孔のうち少なくとも一つと前記第2油孔とは、前記軸方向において並んで設けられる、
    請求項1の変速装置。
  3. 前記クラッチハブの前記第1内周面に、前記第1スプラインに応じた位置に設けられて前記軸方向に延びる複数の溝が設けられ、
    前記複数の油孔は、前記溝と前記第1スプラインの頂面との間を接続する、
    請求項2の変速装置。
  4. 前記他の複数の油孔は、前記軸方向において前記第1油孔よりも前記供給部に近接し且つ前記軸方向で単独に設けられ、前記周方向に並んで配置された、少なくとも一つの第3油孔を有する、請求項3の変速装置。
  5. 前記第3油孔は、前記軸方向において前記第1油孔と前記第2油孔との間に設けられ、前記第1油孔よりも数が少なく、且つ、前記第2油孔よりも数が多い、請求項4の変速装置。
  6. 前記他の複数の油孔は、前記軸方向において最も前記ピストンから離れ且つ前記複数の内摩擦板のうち最も前記ピストンから離れた内摩擦板よりも前記ピストンから離れ、前記周方向に並んで配置された、少なくとも一つの第4油孔を有し、
    前記第1油孔、前記第2油孔、及び前記第3油孔はそれぞれ、前記軸方向において隣り合う前記内摩擦板の間に位置し、
    前記第4油孔は、前記第2油孔よりも数が少ない、
    請求項5の変速装置。
  7. 前記他の複数の油孔は、前記軸方向において、最も前記ピストンから離れ、前記複数の外摩擦板のうち最も前記ピストンから離れた外摩擦板の内周端面に対向し、且つ単独に設けられ、前記周方向に並んで配置された、少なくとも一つの第4油孔を有し、
    前記第4油孔は、前記第2油孔よりも数が少ない、
    請求項5の変速装置。
  8. 前記第1内周面は、前記軸方向に延在し、前記供給部より前記作動油が供給され、かつ、前記第1内周面の内径が前記軸方向の前記一方側から前記他方側の開口端にわたって略同一である、
    請求項1乃至請求項7のいずれか一つの変速装置。
  9. 前記複数の内摩擦板及び前記複数の外摩擦板のうち最も前記ピストンに近接する一つは、前記軸方向において、前記複数の第1油孔と前記ピストンとの間に位置する、請求項1乃至請求項8のいずれか一つの変速装置。
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