JP6435924B2 - 誘導モータ用ロータ及びその製造方法 - Google Patents
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Description
ここで、「誘導モータ」とは、ステータが作る回転磁界によりロータの導体金属(二次導体)に誘導電流が発生し、誘導電流によって導体金属の周りに磁界が発生し、その磁界が回転磁界に誘導されて回転するモータをいう。
まず、誘導モータの概要を説明すると、「三相交流かご型誘導モータ」と呼ばれるものが代表例であり、その特徴は、同期モータのような永久磁石が不要で、ロータを監視するセンサも必要なく、低コストで構造も頑丈でメンテナンスも不要というメリットがある。モータ制御は、VVVF(可変電圧、可変周波数変調)インバータで行うのが一般的であり、センサを必要としないので、同期モータに比べてインバータも回路的に低コストになる。モータ構造としては、同期モータと同様に三相交流の回転磁界によって回転するが、ロータに永久磁石がなく、電流が流れる棒状の導体金属を何本か並べ、これらの導体金属の両端を導体金属のリングで短絡させた構造になっている。ロータに有する導体金属構造が、「かご」に似ているので、かご型誘導モータと呼んでいる。
すなわち、アルミダイカスト工法により誘導モータ用ロータの「かご」を製造するものを比較例とすると、アルミダイカスト設備が必要であると共に、余分なアルミ材を取り除く切削加工等が必要であるため、工数面及びコスト面で不利である。
これに対し、アルミダイカスト等の鋳造による導体金属を廃止し、導体金属をスロット形導体積層板12とした。このため、アルミダイカスト設備が不要であると共に、余分なアルミ材を取り除く切削加工等が不要となる。この結果、工数面及びコスト面で有利な誘導モータMのロータコアRCを提供できる。
図5は、実施例1の誘導モータ用ロータの製造方法に適用されるプレス設備の一例を示す。以下、図5に基づき、プレス設備の構成を説明する。
すなわち、スロット打ち抜き工程とスロット形導体板成形工程の後、スロット形導体板嵌め込み工程→複合ロータ板積層工程を経過することでロータコアRCが製造される。ここで、スロット打ち抜き工程とスロット形導体板成形工程は、別々のラインで行われる工程であっても良い。また、クロスラインで行われる場合、スロット打ち抜き工程とスロット形導体板成形工程が同時であっても、一方の工程を他方の工程より先に行っても良い。
このように、鋳造工程を廃止し、プレス設備の中で全て行える工程としたことで、工数面及びコスト面で有利であるロータコアRCの製造方法が提供できる。
すなわち、スロット打ち抜き工程と、スロット形導体板成形工程と、スロット形導体板嵌め込み工程と、の三つの工程で行われる処理が、統合処理工程S3という一つの工程にて達成される。
したがって、ロータコアRCを製造する際、工数面及びコスト面でさらに有利になる。加えて、例えば、同期モータのロータやステータを生産しているプレス設備を用いてロータコアRCを製造することが可能となる。
すなわち、ロータコアRCを製造するには、複合ロータ板53を単に積層すると、後工程にて複数の複合ロータ板53を連結固定することが必要である。これに対し、複合ロータ板積層工程S5において、複合ロータ板53が積層されている状態でカシメ固定することで、後工程を追加することなく、プレス設備の中で複数の複合ロータ板53が互いに連結固定される。
実施例1の誘導モータ用ロータ(ロータコアRC)及びその製造方法にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
導体金属を、各スロット(各ロータ側スロット11b)に嵌め込まれたスロット形導体板12aを有するロータ側電磁鋼板11aを積層することにより構成されるスロット形導体積層板12とした(図4)。
このように、鋳造による導体金属を廃止したため、工数面及びコスト面で有利である誘導モータ用ロータ(ロータコアRC)を提供することができる。
電磁鋼板材51のスロット(ロータ側スロット11b)に対応する部分を打ち抜くスロット打ち抜き工程と、
電磁鋼板材51とほぼ同じ厚さによる導体金属板材52を、電磁鋼板材51のスロット(ロータ側スロット11b)への嵌め込み形状によるスロット形導体板12aに成形するスロット形導体板成形工程と、
スロット形導体板12aを、電磁鋼板材51のスロット打ち抜き部分に嵌め込むスロット形導体板嵌め込み工程と、
スロット形導体板12aがロータ側スロット11bに嵌め込まれた電磁鋼板材51をロータ外径に沿って打ち抜き、打ち抜いた複合ロータ板53を所定枚積層する複合ロータ板積層工程S5と、
を有する(図5)。
このように、鋳造工程を廃止したため、工数面及びコスト面で有利である誘導モータ用ロータ(ロータコアRC)の製造方法を提供することができる。
電磁鋼板材51のスロット(ロータ側スロット11b)に対応する部分を半抜きにし、半抜きスロットを有する電磁鋼板材51の上に導体金属板材52を重ね合わせて供給した状態で、導体金属板材52からのスロット形導体板12aの打ち抜きと、電磁鋼板材51からの半抜きスロットの打ち抜きと、打ち抜かれたスロット(ロータ側スロット11b)へのスロット形導体板12aの嵌め込みと、を一つの工程にて処理する統合処理工程S3を有する(図6)。
このため、(2)の効果に加え、誘導モータ用ロータ(ロータコアRC)を製造する際、工数面及びコスト面でさらに有利にすることができる。加えて、既存のプレス設備を用いて誘導モータ用ロータ(ロータコアRC)を容易に製造することができる。
このため、(2)又は(3)の効果に加え、後工程を追加することなく、プレス設備の中で複数の複合ロータ板53(嵌め込み固定されたスロット形導体板12aを有するロータ側電磁鋼板11a)を互いに連結固定することができる。
図8は、実施例2の誘導モータ用ロータ(ロータコアRC)の製造方法におけるステータ打ち抜き工程を示す。以下、図8に基づき、ロータコアRCの製造方法を説明する。
例えば、アルミダイカスト工法により誘導モータ用ロータの「かご」を製造するものを比較例とすると、アルミによる導体金属をロータの外表面に出すための切削加工において、ロータ側電磁鋼板も若干加工せざるを得ないため、最終ロータ径よりも加工代分、プレス工程において大きめに打ち抜く必要がある。このため、ロータとステータを同じ電磁鋼板材から打ち抜くという工法が使えない。
この結果、高い歩留まりで低コストにより、ロータ3に有するロータコアRCと、ステータ2に有するステータ側積層鋼板9と、を製造できる。
実施例2の誘導モータ用ロータ(ロータコアRC)の製造方法にあっては、下記の効果が得られる。
このため、(2)〜(4)の効果に加え、高い歩留まりで低コストにより、ロータ3に有する誘導モータ用ロータ(ロータコアRC)と、ステータ2に有するステータ側積層鋼板9と、を製造することができる。
9 ステータ側積層鋼板
9a ステータ側電磁鋼板
9b ステータ側スロット
11 ロータ側積層鋼板(積層鋼板)
11a ロータ側電磁鋼板(電磁鋼板)
11b ロータ側スロット(スロット)
12 スロット形導体積層板
12a スロット形導体板
51,51’ 電磁鋼板材
52 導体金属板材
53 複合ロータ板
S1 スロット半抜き工程
S2 板材重合供給工程
S3 統合処理工程
S4 モータ軸穴打ち抜き工程
S5 複合ロータ板積層工程
S6 ロータコア排出工程
S7〜S10 ステータ打ち抜き工程
Claims (5)
- 電磁鋼板を積層した積層鋼板と、前記積層鋼板の積層方向に貫通する複数のスロット穴に埋め込まれた導体金属と、を備えた誘導モータ用ロータにおいて、
前記導体金属を、各スロットに嵌め込まれたスロット形導体板を有する前記電磁鋼板を積層することにより構成されるスロット形導体積層板とした
ことを特徴とする誘導モータ用ロータ。 - 電磁鋼板を積層した積層鋼板と、前記積層鋼板の積層方向に貫通する複数のスロット穴に埋め込まれた導体金属と、を備えた誘導モータ用ロータの製造方法において、
電磁鋼板材のスロットに対応する部分を打ち抜くスロット打ち抜き工程と、
前記電磁鋼板材とほぼ同じ厚さによる導体金属板材を、前記電磁鋼板材のスロットへの嵌め込み形状によるスロット形導体板に成形するスロット形導体板成形工程と、
前記スロット形導体板を、前記電磁鋼板材のスロット打ち抜き部分に嵌め込むスロット形導体板嵌め込み工程と、
前記スロット形導体板がスロットに嵌め込まれた前記電磁鋼板材をロータ外径に沿って打ち抜き、打ち抜いた複合ロータ板を所定枚積層する複合ロータ板積層工程と、
を有することを特徴とする誘導モータ用ロータの製造方法。 - 請求項2に記載された誘導モータ用ロータの製造方法において、
前記スロット打ち抜き工程、前記スロット形導体板成形工程、前記スロット形導体板嵌め込み工程に代え、
前記電磁鋼板材のスロットに対応する部分を半抜きにし、半抜きスロットを有する電磁鋼板材の上に導体金属板材を重ね合わせて供給した状態で、前記導体金属板材からのスロット形導体板の打ち抜きと、前記電磁鋼板材からの半抜きスロットの打ち抜きと、打ち抜かれたスロットへのスロット形導体板の嵌め込みと、を一つの工程にて処理する統合処理工程を有する
ことを特徴とする誘導モータ用ロータの製造方法。 - 請求項2又は請求項3に記載された誘導モータ用ロータの製造方法において、
前記複合ロータ板積層工程は、電磁鋼板同士のカシメとスロット形導体板同士のカシメとを同時に行う
ことを特徴とする誘導モータ用ロータの製造方法。 - 請求項2から請求項4までの何れか一項に記載された誘導モータ用ロータの製造方法において、
前記複合ロータ板積層工程により複合ロータ板を打ち抜いた後、前記電磁鋼板材のうち複合ロータ板が打ち抜かれた残りの鋼板材残部を用い、誘導モータのステータ側鋼板を打ち抜くステータ打ち抜き工程を有する
ことを特徴とする誘導モータ用ロータの製造方法。
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JP2015041789A JP6435924B2 (ja) | 2015-03-03 | 2015-03-03 | 誘導モータ用ロータ及びその製造方法 |
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Family Applications (1)
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