JP6432398B2 - 燃料電池単セル - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池単セルに関する。
電解質膜の両側面上に電極触媒層がそれぞれ形成された膜電極接合体と、膜電極接合体の一側面上には外周縁部が残るにようにしつつ膜電極接合体の両側面上にそれぞれ配置されたガス拡散層と、外周縁部を覆うように形成された接着剤層と、接着剤層上に固定された支持フレームと、周縁部分において熱可塑性を有する別の接着剤層で支持フレームに固定され、中央部分においてガス拡散層に当接するように支持フレーム及びガス拡散層の両側面上にそれぞれ配置されたセパレータと、を備え、支持フレームは、セパレータに固定された支持フレーム本体と、支持フレーム本体の内縁部分から支持フレーム本体の内側へ延在する突出部であって、接着剤層に固定され、支持フレーム本体よりも薄い突出部と、を含む燃料電池単セルが知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2013−251253号公報
上記燃料電池単セルでは、セパレータと支持フレームとを接着するために別の接着剤層を加熱しようとすると、別の接着剤層だけでなく別の接着剤層の周囲のセパレータや支持フレームを含む広い領域を加熱することになる。ところが、セパレータとして金属を用い、支持フレームとして樹脂を用いる場合などでは、セパレータの線膨張係数が相対的に小さく、支持フレームの線膨張係数が相体的に大きいため、加熱後の冷却過程において、セパレータの収縮量よりも支持フレームの収縮量が大きくなる。その結果、支持フレームと膜電極接合体との間の接着剤層は支持フレームに引っ張られて、接着剤層に大きな引張応力が生じる。この引張応力は、燃料電池単セルの使用時に燃料電池単セルが低温の環境に置かれる場合、例えば冷間運転時にも発生し得る。これらの引張応力は、接着剤層や接着剤層の下側の膜電極接合体に亀裂を生させるおそれがある。接着剤層や接着剤層の下側の膜電極接合体に亀裂が生じることを抑制する技術が望まれる。
本発明によれば、電解質膜の両側面上に電極触媒層がそれぞれ形成された膜電極接合体と、前記膜電極接合体の一側面上には外周縁部が残るにようにしつつ前記膜電極接合体の両側面上にそれぞれ配置されたガス拡散層と、前記外周縁部上に形成された接着剤層と、前記接着剤層上に固定された支持フレームと、周縁部分において前記支持フレームに固定され、中央部分において前記ガス拡散層に当接するように前記支持フレーム及び前記ガス拡散層の両側面上にそれぞれ配置されたセパレータと、を備え、前記支持フレームは、前記セパレータに固定された支持フレーム本体と、前記支持フレーム本体の内縁部分から前記支持フレーム本体の内側へ延在するように接合部分を介して前記支持フレーム本体の内縁部分に接合された突出部であって、前記接着剤層に固定され、前記支持フレーム本体よりも薄い突出部と、を含み、前記突出部を形成する材料のヤング率は、前記支持フレーム本体を形成する材料のヤング率よりも低い、燃料電池単セル。
接着剤層や接着剤層の下側の膜電極接合体に亀裂が生じることを抑制できる。
燃料電池単セルの構成例を示す分解斜視図である。 燃料電池単セルの構成例を示す部分断面図である。 支持フレームの構成例を示す断面図である。 別の実施例の支持フレームの構成例を示す断面図である。 燃料電池単セルの製造方法の工程を示す部分断面図である。 燃料電池単セルの製造方法の工程を示す部分断面図である。 燃料電池単セルの製造方法の工程を示す部分断面図である。 燃料電池単セルの製造方法の工程を示す部分断面図である。 燃料電池単セルの製造方法の工程を示す部分断面図である。 更に別の実施例の支持フレームの構成例を示す断面図である。 更に別の実施例の支持フレームの構成例を示す断面図である。
燃料電池単セルの構成について説明する。図1は、燃料電池単セルの構成例を示す分解斜視図である。燃料電池単セル1は膜電極接合体5を備えている。膜電極接合体5の両側面上にはそれぞれカソードガス拡散層3c及びアノードガス拡散層3aが配置され、膜電極接合体5の外周には支持フレーム2が接着剤層10を介して配置される。膜電極接合体5及び支持フレーム2の両側面上にはそれぞれカソードセパレータ4c及びアノードセパレータ4aが配置される。したがって、カソードセパレータ4c及びアノードセパレータ4aがガス拡散層3c、3aを有する膜電極接合体5及び支持フレーム2の両側面上にそれぞれ組み付けられることにより燃料電池単セル1が形成される。
カソードセパレータ4cの中央部分4cmは、膜電極接合体5側(図に示さない側)に一体成型で形成された酸化剤ガス供給路用の複数の溝を有する。中央部分4cmの複数の溝は、図1に示す実施例では一方向の流路であり、図示しない別の実施例ではサーペンタイン型の流路である。カソードセパレータ4cにおける中央部分4cmの外側の周縁部分4ceのうち、カソードセパレータ4cの長手方向の両端付近には、カソードセパレータ4cを貫通するように、酸化剤ガスマニホールド用貫通口6c1、6c2、冷却水マニホールド用貫通口6w1、6w2及び燃料ガスマニホールド用貫通口6a1、6a2が形成される。周縁部分4ceにおける膜電極接合体5と逆側(図に示す側)では、各貫通口の周囲及び中央部分4amの周囲にシール部材14を受容するための窪み部15が形成される。
アノードセパレータ4aの中央部分4amは、膜電極接合体5側(図に示す側)に一体成型で形成された燃料ガス供給路用の複数の溝を有する。中央部分4amの複数の溝は、図1に示す実施例では一方向の流路であり、図示しない別の実施例ではサーペンタイン型の流路である。アノードセパレータ4aにおける中央部分4amの外側の周縁部分4aeのうち、アノードセパレータ4aの長手方向の両端付近には、アノードセパレータ4aを貫通するように、酸化剤ガスマニホールド用貫通口6c3、6c4、冷却水マニホールド用貫通口6w3、6w4及び燃料ガスマニホールド用貫通口6a3、6a4が形成される。周縁部分4aeにおける膜電極接合体5と逆側(図に示さない側)では、各貫通口の周囲及び中央部分4cmの周囲にガスケットのようなシール部材14が配置可能な平坦面が形成される。
支持フレーム2の長手方向の両端部付近には、支持フレーム2を貫通するように、酸化剤ガスマニホールド用貫通口6c5、6c6、冷却水マニホールド用貫通口6w5、6w6、及び、燃料ガスマニホールド用貫通口6a5、6a6が形成される。
燃料電池単セル1が形成されるとき、支持フレーム2に支持された膜電極接合体5の両側にカソードセパレータ4c及びアノードセパレータ4aが組み付けられると、カソードセパレータ4c、支持フレーム2及びアノードセパレータ4aの酸化剤ガスマニホールド用貫通口6c1、6c5、6c3及び6c2、6c6、6c4、冷却水マニホールド用貫通口6w1、6w5、6w3及び6w2、6w6、6w4、並びに、燃料ガスマニホールド用貫通口6a1、6a5、6a3及び6a2、6a6、6a4が厚み方向Sに互いに整列される。それにより厚み方向Sに延びる通路、すなわち流体貫流路としての酸化剤ガスマニホールド、冷却水マニホールド及び燃料ガスマニホールドが画定される。
図2は、図1のE2−E2に対応する燃料電池単セル1の断面を示している。複数の燃料電池単セル1が燃料電池単セル1の厚み方向Sに積層された積層体により燃料電池スタックが形成される。燃料電池単セル1は、燃料ガス(例示:水素ガス)と酸化剤ガス(例示:空気)との電気化学反応により電力を発生する。燃料電池単セル1で発生された電力は、積層体の両端に配置されたターミナルプレートから燃料電池スタックの外部に到る複数の配線を介して燃料電池スタックの外部に取り出される。燃料電池スタックから取り出された電力は例えば電動車両の駆動用電気モータ又は蓄電器に供給される。
燃料電池単セル1の膜電極接合体5は、電解質膜5eと、電解質膜5eの両側に形成されたカソード電極触媒層5c及びアノード電極触媒層5aとを備えている。電解質膜5e、カソード電極触媒層5c及びアノード電極触媒層5aはほぼ同じ大きさを有する。電解質膜5eの両側にカソード電極触媒層5c及びアノード電極触媒層5aが配置されて膜電極接合体5が形成されたとき、電解質膜5e、カソード電極触媒層5c及びアノード電極触媒層5aはほぼ重なる。図示しない別の実施例では、カソード電極触媒層5c及びアノード電極触媒層5aの少なくとも一方が電解質膜5eよりも小さい。
電解質膜5eの材料としては、例えばフッ素系のイオン伝導性を有する高分子膜が挙げられる。図2に示す実施例では、パーフルオロスルホン酸を備えるプロトン導電性を有するイオン交換膜を用いる。カソード電極触媒層5c及びアノード電極触媒層5aの材料としては、例えば白金又は白金合金のような触媒を担持した触媒担持カーボンが挙げられる。図2に示す実施例では、白金合金を担持した触媒担持カーボンを用いる。図示しない別の実施例では、電解質膜5eと同様の材料のアイオノマーが触媒担持カーボンに更に加えられる。
膜電極接合体5の一側面52上、すなわちカソード電極触媒層5c上にはカソードガス拡散層3cが配置され、それによりカソードガス拡散層3cが膜電極接合体5に電気的に接続される。また、膜電極接合体5の他側面51上、すなわちアノード電極触媒層5a上にはアノードガス拡散層3aが配置され、それによりアノードガス拡散層3aが膜電極接合体5に電気的に接続される。カソードガス拡散層3cは膜電極接合体5よりも一回り小さい大きさを有する。膜電極接合体5の一側面52上にカソードガス拡散層3cが配置されたとき、カソードガス拡散層3cの周囲における膜電極接合体5の一側面52に外周縁部52eが枠状に形成される。一方、アノードガス拡散層3aは膜電極接合体5とほぼ同じ大きさを有する。膜電極接合体5の他側面51上にアノードガス拡散層3aが配置されたとき、膜電極接合体5とアノードガス拡散層3aとはほぼ重なる。
カソードガス拡散層3c及びアノードガス拡散層3aの材料としては、導電性を有する多孔体、例えば、カーボンペーパー、カーボンクロス、ガラス状カーボンのようなカーボン多孔体や、金属メッシュ、発泡金属のような金属多孔体が挙げられる。図2に示す実施例ではカーボンクロスを用いる。図示しない別の実施例では、ポリテトラフルオロエチレンのような撥水性の強い材料が上記多孔体に多孔性が失われない程度に含浸される。図示しない更に別の実施例では、撥水性の強い材料とカーボン粒子とを混合した撥水層が上記多孔体の膜電極接合体5側に形成される。
外周縁部52e上には接着剤層10が形成される。接着剤層10は外周縁部52eと同様の枠状に形成される。図2に示す実施例では、接着剤層10は外周縁部52eを覆うように外周縁部52eの全面に形成される。接着剤層10は、外周縁部52eのうち平面方向の外側に位置する外側部分32と、外周縁部52eのうち平面方向の内側に位置する内側部分31とを有する。内側部分31の内側端部はカソードガス拡散層3cの外側部分3ceと接する。
接着剤層10は、熱硬化性を有する接着剤又は紫外線(UV)硬化性を有する接着剤で形成される。熱硬化性を有する接着剤層10の材料としてはエポキシ系樹脂の接着剤が挙げられ、紫外線硬化性を有する接着剤層10の材料としてはラジカル重合性樹脂やカチオン重合性樹脂を用いたUV硬化型接着剤が挙げられる。図2に示す実施例では、ラジカル重合性樹脂を用いたUV硬化型接着剤を用いる。接着剤層10用の接着剤の塗布用法としては、例えばスクリーン印刷法や、ディスペンサで塗布する方法が挙げられる。図2に示す実施例ではスクリーン印刷法を用いる。
接着剤層10上には支持フレーム2が配置される。支持フレーム2は、枠形状を有し、カソードガス拡散層3c及びアノードガス拡散層3aを備える膜電極接合体5を膜電極接合体5の外周において支持する。図3は、支持フレーム2の構成例を示す断面図である。図3に示す実施例では、支持フレーム2は、支持フレーム本体20と、支持フレーム本体20の内縁部分20aから支持フレーム本体20の内側へ延在するように接合部分22を介して支持フレーム本体20の内縁部分20aに接合された突出部21とを含んでいる。
図3に示す実施例では、突出部21と接合部分22とは一体に形成され、同じ厚みを有し、支持フレーム本体20よりも薄形成されている。例えば支持フレーム本体20の内縁部分20aの厚みが1mm、突出部21の厚みが0.3mmである。図2に示されるように、突出部21は接着剤層10の外側部分32上に接着されることにより、膜電極接合体5の外周縁部52eに接着される。突出部21が膜電極接合体5の外周縁部52eに接着されたとき、突出部21とカソードガス拡散層3cの外側部分3ceとの間に隙間Gが形成される。すなわち、支持フレーム2は、カソードガス拡散層3cと離間して配置される。一方、図3に示すように、接合部分22は、接合部分22の一側面22s1、端面22s2及び他側面22s3が支持フレーム本体20に囲まれる(覆われる)ように支持フレーム本体20に接合される。したがって、接合部分22は、三つの面22s1、22s2、22s3において、支持フレーム本体20と接合される。
図3に示す実施例では接合部分22が支持フレーム本体20の内縁部分20aに囲まれるように支持フレーム本体20に接合されるが、図4に示す別の実施例では接合部分22が支持フレーム本体20の内縁部分20aの端面に接合される。このとき、図4に示す支持フレーム2では、接合部分22の端面22s4が支持フレーム本体20に接合する。したがって、接合部分22と支持フレーム本体20との接合面積、すなわち一つの面22s4の面積は、突出部21の厚み方向Sの断面積に等しい。一方、図3に示す支持フレーム2では、接合部分22の一側面22s1、端面22s2及び他側面22s3が支持フレーム本体20に囲まれる(覆われる)。この場合、接合部分22と支持フレーム本体20との接合面積、すなわち三つの面22s1、22s2、22s3の面積の総和は、突出部21の厚み方向Sの断面積よりも大きく、図4の支持フレーム2の接合面積よりも大きい。したがって、図4の支持フレーム2と比較して、図3の支持フレーム2では、接合部分22と支持フレーム本体20との接合面積が大きいため、接合部分22と支持フレーム本体20との接合が剥がれ難くなるので、支持フレーム2の強度の低下を抑制できる。加えて、接合部分22と支持フレーム本体20とは、支持フレーム本体20の内縁部分20a、すなわち突出部21よりも厚い部分で接合しているので、支持フレーム2強度の低下を抑制できる。
支持フレーム2は、例えば射出成形機を用いて射出成形で形成される。まず、型締め装置に取り付けられた突出部21及び接合部分22用の第1の金型内に、射出装置により突出部21及び接合部分22用の材料が射出される。それにより、突出部21と接合部分22とが一体成形される。次に、型締め装置に取り付けられた支持フレーム本体20用の第2の金型内に、射出成形で一体成形された突出部21及び接合部分22を配置した後、射出装置により支持フレーム本体20用の材料が射出される。それにより、一体成形された突出部21及び接合部分22のうちの接合部分22を囲むように支持フレーム本体20が形成される。このとき、支持フレーム本体20と接合部分22とは、支持フレーム本体20の射出成形時の支持フレーム本体20材料の熱により、三つの面22s1、22s2、22s3において熱溶着される。
支持フレーム2は電気絶縁性及び気密性を有する材料で形成される。更に、支持フレーム2の支持フレーム本体20は、燃料電池単セル1に加わる外力などに対して燃料電池単セル1が変形し難くなるよう、支持フレーム本体20が燃料電池単セル1の形状を維持できるように、高剛性の材料、すなわちヤング率の高い材料で形成される。例えば、ヤング率が1000MPa以上の材料を用いる。支持フレーム本体20の材料としては、例えば、ポリプロピレン系樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレンテレフテラート系樹脂及びポリエチレンナフタレート系樹脂のような樹脂が挙げられる。図3に示す実施例では、支持フレーム本体20の材料として、接着剤層10の硬化に使用される所定の波長(例示:365nm)の紫外線が透過可能なポリプロピレン系樹脂を用いる。これらの材料の典型的なヤング率は例えば約1000〜3000MPa程度である。また、これらの材料の典型的な線膨張係数は例えば約100×10−6/℃程度である。
一方、支持フレーム2の突出部21及び接合部分22は、外力に対して変形し易いよう、低剛性の材料、すなわちヤング率の低い材料で形成される。例えば、ヤング率が500MPa以下の材料のような、支持フレーム本体20を形成する材料のヤング率よりも小さいヤング率を有する材料を用いる。突出部21及び接合部分22を形成する材料としては、例えば、エラストマーが挙げられる。エラストマーとしては、例えば、ポリエステル系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、スチレン系樹脂、アミド系樹脂、が挙げられる。エラストマーは支持フレーム本体20の材料に応じて適宜選択される。例えば、熱可塑性エラストマーを用いる場合、支持フレーム本体20と接合部分22との接合を強固にするために、分子拘束成分(ハードセグメント)は支持フレーム本体20の材料と同様の樹脂を用いることが好ましい。図3に示す実施例では、ポリプロピレンの中に、エチレン−プロピレンゴム(EPDM、EPM)を混ぜたエラストマーを用いる。これらの材料の典型的なヤング率は例えば約10〜500MPa程度である。なお、図3に示す実施例では突出部21及び接合部分22は同一の材料で形成されているが、図示しない別の実施例では突出部21及び接合部分22は異なる材料で形成される。
カソードガス拡散層3c及びアノードガス拡散層3aを備える膜電極接合体5と支持フレーム2の両側面上のそれぞれには、それらを挟持する一対のカソードセパレータ4c及びアノードセパレータ4aが配置される。
カソードセパレータ4cの周縁部分4ceは支持フレーム2の支持フレーム本体20の一側面に熱可塑性又は熱硬化性を有する接着剤層13cで固定される。カソードセパレータ4cの周縁部分4ceよりも内側の中央部分4cmはカソードガス拡散層3cに当接し、それによりカソードセパレータ4cはカソードガス拡散層3cに電気的に接続される。中央部分4cmの酸化剤ガス供給路用の複数の溝とカソードガス拡散層3cとにより図2に示すように複数の酸化剤ガス供給路8が形成される。複数の酸化剤ガス供給路8から供給される酸化剤ガスがカソードガス拡散層3cを介して膜電極接合体5へ供給される。
一方、アノードセパレータ4aの周縁部分4aeは支持フレーム2の支持フレーム本体20の他側面に熱可塑性又は熱硬化性を有する接着剤層13aで固定される。アノードセパレータ4aの周縁部分4aeよりも内側の中央部分4amはアノードガス拡散層3aに当接し、それによりアノードセパレータ4aはアノードガス拡散層3aに電気的に接続される。中央部分4amの燃料ガス供給路用の複数の溝とアノードガス拡散層3aとにより図2に示すように複数の燃料ガス供給路7が形成される。複数の燃料ガス供給路7から供給される燃料ガスがアノードガス拡散層3aを介して膜電極接合体5へ供給される。
隣り合う二つの燃料電池単セル1では、一方の燃料電池単セル1のカソードセパレータ4cと他方の燃料電池単セル1のアノードセパレータ4aとがシール部材14を介して当接する。その結果、二つの酸化剤ガス供給路8と二つの燃料ガス供給路7とに囲まれた冷却水供給路(図示せず)が形成される。
カソードセパレータ4c及びアノードセパレータ4aは、酸化剤ガス、燃料ガス、冷却水を透過させず、導電性を有する材料で形成される。カソードセパレータ4c及びアノードセパレータ4aの材料としては、例えばステンレスやチタンのような金属が挙げられる。図2に示す実施例では、カソードセパレータ4c及びアノードセパレータ4aの材料としてチタンを用いる。これらの材料の典型的な線膨張係数は例えば約10×10−6/℃程度である。
支持フレーム2の線膨張係数は、カソードセパレータ4cやアノードセパレータ4aの線膨張係数と比較して非常に大きい。そのため、セパレータ4c、4aと支持フレーム2とを接着するために接着剤層13c、13aを加熱した後の冷却過程において、あるいは、燃料電池単セル1の冷間運転時において、支持フレーム2の収縮量はセパレータ4c、4aの収縮量よりも非常に大きくなり得る。すなわち収縮量に大きな差が生じ得る。ここで、図2の実施例では、支持フレーム本体20は接着剤層13c、13aによりセパレータ4c、4aに固定されているため収縮量は大きくならない。一方、突出部21はセパレータ4c、4aに接着されていないため収縮しようとする。ここで、仮に、突出部21を形成する材料のヤング率を大きく、例えば支持フレーム本体20のヤング率と同じにすると、突出部21は引張応力に対して弾性変形し難いため、突出部21がほとんど伸長することはなく、突出部21の収縮量は大きくなる。そのため、接着剤層10及び膜電極接合体5に大きい引張応力が生じることになる。その結果、接着剤層10の亀裂や膜電極接合体5の損傷などが発生し、クロスリークの原因となるおそれがある。
そこで、本実施例の支持フレーム2では、突出部21を形成する材料のヤング率を小さく、例えば支持フレーム本体20のヤング率よりも小さくしている。それにより、突出部21は引張応力に対して弾性変形し易いため、突出部21が伸長して、突出部21の収縮量は小さくなる。そのため、接着剤層10及び膜電極接合体5の引張応力は小さくなる。その結果、接着剤層10の亀裂や膜電極接合体5の損傷などが抑制され、クロスリークが抑制される。
次に、燃料電池単セルの製造方法について説明する。図5〜図9は、燃料電池単セル1の製造方法の各工程を示す部分断面図である。
まず、図5に示すように、他側面51上にアノードガス拡散層3aが配置され、一側面52が露出された膜電極接合体5を準備する。アノードガス拡散層3aと膜電極接合体5とは、例えばホットプレス工程により加熱・圧縮されて予め接合されている。
次に、図6に示すように、膜電極接合体5の一側面52上に外周縁部52eが残るようにカソードガス拡散層3cを配置する。その後、カソードガス拡散層3cと膜電極接合体5とは、例えばホットプレス工程により加熱・圧縮されて接合される。
次に、図7に示すように、外周縁部52e上に、紫外線硬化性を有する接着剤層10を形成する。図7に示す実施例では、接着剤層10の材料としては、ラジカル重合性樹脂を用いたUV硬化型接着剤を用いる。また、接着剤層10は外周縁部52eの全面に形成される。接着剤層10の形成方法としては、スクリーン印刷でUV硬化型接着剤を外周縁部52e上に塗布する方法を用いる。図示しない別の実施例では、膜電極接合体5の一側面52上に接着剤層10を先に形成し、その後にカソードガス拡散層3cを形成する。
続いて、図8に示すように、図3に示される支持フレーム2を用意する。図8に示す実施例では、支持フレーム本体20の材料としてはポリプロピレン系樹脂が用いられ、突出部21及び接合部分22の材料としてはポリプロピレンの中に、エチレン−プロピレンゴム(EPDM、EPM)を混ぜたエラストマーを用いる。続いて、接着剤層10上に支持フレーム2を配置する。図8に示す実施例では、支持フレーム2の突出部21を接着剤層10上に配置する。その結果、接着剤層10の外側部分32上に支持フレーム2の突出部21が接し、接着剤層10の内側部分31が露出する。それにより、支持フレーム2は接着剤層10に粘着される。
その後、膜電極接合体5の一側面52側から他側面51側へ向かう方向に支持フレーム2を押圧しながら、接着剤層10に所定波長(例示:365nm)の紫外線UVを照射する。ここで、突出部21はポリプロピレン系の樹脂であるため、所定波長の紫外線UVが透過可能である。そのため、接着剤層10は紫外線を受けて硬化する。照射条件(例示:紫外線の光量、照射時間など)は、接着剤層10の材料により適宜選択される。これにより、接着剤層10は膜電極接合体5と接着し、それにより支持フレーム2と膜電極接合体5とを接着する。
その後、図9に示すように、カソードセパレータ4cの周縁部分4ce及びアノードセパレータ4aの周縁部分4aeをそれぞれ接着剤層13c及び13aを介して支持フレーム2に配置する。そして、接着剤層13c及び13aを加熱、溶融後に冷却、硬化させて、カソードセパレータ4cの周縁部分4ce及びアノードセパレータ4aの周縁部分4aeと支持フレーム2とを接着する。それにより、セパレータ4c、4aにより、ガス拡散層3c、3aを有する膜電極接合体5及び支持フレーム2が挟持される。このようにして、膜電極接合体5、ガス拡散層3c、3a、支持フレーム2、セパレータ4c、4aが一体化される。
以上の工程により、燃料電池単セル1が形成される。
次に図10を参照して別の実施例の支持フレーム2について説明する。この支持フレーム2では、接合部分22の一側面22s5及び端面22s6が支持フレーム本体20に覆われるように支持フレーム本体20に接合される。したがって、接合部分22は、二つの面22s5、22s6において、支持フレーム本体20と接合される。突出部21の厚みは、接合部分22の厚みと概ね同じかやや薄い。この場合、接合部分22を囲むように支持フレーム本体20を形成する必要が無いので、図3の場合と比較して支持フレーム2の形成が容易になる。
次に図11を参照して更に別の実施例の支持フレーム2について説明する。この支持フレーム2では、接合部分22の端面22s7が支持フレーム本体20に接するように支持フレーム本体20に接合される。突出部21の厚みは、接合部分22の厚みより薄い。この場合、接合部分22を囲むように支持フレーム本体20を形成する必要が無いので、図3の場合と比較して支持フレーム2の形成が容易になる。
なお、上記各実施例では、膜電極接合体5の一側面52はカソード極側面であり、他側面51はアノード極側面である。図示しない更に別の実施例では、膜電極接合体5の一側面はアノード極側面であり、他側面はカソード極側面である。
1 燃料電池単セル
2 支持フレーム
3a アノードガス拡散層
3c カソードガス拡散層
4a アノードセパレータ
4c カソードセパレータ
5 膜電極接合体
10 接着剤層
20 支持フレーム本体
21 突出部
22 接合部分
51 他側面(膜電極接合体)
52 一側面(膜電極接合体)
52e 外周縁部

Claims (4)

  1. 電解質膜の両側面上に電極触媒層がそれぞれ形成された膜電極接合体と、
    前記膜電極接合体の一側面上には外周縁部が残るにようにしつつ前記膜電極接合体の両側面上にそれぞれ配置されたガス拡散層と、
    前記外周縁部上に形成された第1の接着剤層と、
    前記第1の接着剤層により前記外周縁部上に固定された支持フレームと、
    前記支持フレーム上に形成された第2の接着材層と、
    周縁部分において前記第2の接着剤層により前記支持フレームに固定され、中央部分において前記ガス拡散層に当接するように前記支持フレーム及び前記ガス拡散層の両側面上にそれぞれ配置されたセパレータと、
    を備え、
    前記支持フレームは、
    前記第2の接着剤層により前記セパレータが固定された支持フレーム本体と、
    前記支持フレーム本体の内縁部分から前記支持フレーム本体の内側へ延在するように接合部分を介して前記支持フレーム本体の内縁部分に接合された突出部であって、前記第1の接着剤層により前記外周縁部に固定され、前記支持フレーム本体よりも薄い突出部と、
    を含み、
    前記膜電極接合体の側面に平行な平面方向において、前記第1の接着剤層は、前記第2の接着剤層よりも前記膜電極接合体に近い側に配置され、
    前記突出部は、前記セパレータに接着されておらず、
    前記突出部を形成する材料のヤング率は、前記支持フレーム本体を形成する材料のヤング率よりも低い、
    燃料電池単セル。
  2. 前記接合部分が、二つ以上の面において、前記支持フレーム本体と接合される、
    請求項1に記載の燃料電池単セル。
  3. 前記接合部分が、三つの面において、前記支持フレーム本体と接合される、
    請求項2に記載の燃料電池単セル。
  4. 前記接合部分と前記支持フレーム本体との接合面積は、前記突出部の厚み方向の断面積よりも大きい、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の燃料電池単セル。
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