JP6432178B2 - 円錐ころ軸受 - Google Patents

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Description

本発明は、円錐ころ軸受、特に、自動車、鉄道車両、建設機械、工作機械、搬送装置、組立装置等に好適に使用可能な円錐ころ軸受に関する。
従来、モーメント剛性を必要とする場合に選定される転がり軸受としては、アンギュラ玉軸受が考えられる。
また、円錐ころ軸受として、内輪の小鍔を不要とし、その分だけころ長さを長くすることで、負荷容量を大きくしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、特許文献1の円錐ころ軸受では、保持器のポケットの外周側および内周側の開口縁部に、突部を設けて、ころと保持器とを一体化して、取り扱い性を向上させている。
さらに、特許文献2に記載の円錐ころ軸受では、保持器の大径側リング部は、内輪の大径側鍔部と対応する断面形状を有し、大径側鍔部の大径側内側端面と向かい合わせで対向する大径側外側端面を備え、さらに、この大径側外側端面には、小径側外側端面から連通する油導入通路が開口している。
特開2007−32679号公報 特開2012−241873号公報
しかしながら、アンギュラ玉軸受において、さらなる高モーメント剛性や長寿命の要求に対応するには、軸受サイズが大きくなってしまい、軸受サイズの維持又は縮小という要求に対応する為には、限界がある。
更に、最近、変速機用として使用される軸受では、高負荷容量で、かつ、変速機のコンパクト化に対応できるもの、つまり、軸受サイズを変更することなく、従来と同等以上の機能であることが求められる。
一方、特許文献1及び2に記載の円錐ころ軸受では、接触角について考慮されておらず、図示された円錐ころ軸受の接触角では、ラジアル剛性は高いが、高いモーメント剛性が得られないと考えられる。
また、特許文献2に記載の円錐ころ軸受において、保持器の大径側リング部の断面形状は、焼き付き対策として油導入通路を形成するための形状となっており、大径側リング部の肉厚が厚く、内輪大鍔との干渉を考慮しておらず、接触角が急勾配時の円錐ころの挿入性についても考慮されていない。
そこで本発明は前述の状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、大径リング部の端部が外輪及び内輪と干渉するのを防止することができ、高モーメント剛性および長寿命を実現した円錐ころ軸受を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 内周面に外輪軌道面を有する外輪と、
外周面に内輪軌道面を有する内輪と、
前記外輪軌道面と前記内輪軌道面との間に転動自在に配置される複数の円錐ころと、
軸方向に離間した大径リング部及び小径リング部と、該大径リング部及び小径リング部との間を繋ぐ複数の柱部と、を有し、前記円錐ころを収容保持する複数のポケットを画成する樹脂製保持器と、
を備える円錐ころ軸受において、
前記円錐ころ軸受の接触角αが35°〜55°であり、
前記内輪は、大径側端部と小径側端部のうち、大径側端部にのみ鍔部が形成され、且つ、
前記樹脂製保持器の大径リング部は、軸方向へ延伸する端部を有し、
前記大径リング部の内周面には、該リング部の肉厚が前記柱部の肉厚よりも薄くなるように、切欠き部が設けられ、
前記切欠き部は、前記柱部における、前記円錐ころの転走面と対向する部分から前記大径リング部にかけて、前記柱部の一部を切欠いて形成されることを特徴とする円錐ころ軸受。
(2) 前記柱部は、前記ポケットの内径側の少なくとも一部において、0.2mm〜0.7mmのかかり代とし、前記ポケットの内径側開口幅が前記円錐ころのころ大径より狭くなるように形成され、且つ、前記ポケットの外径側の少なくとも一部において、0.1mm〜0.5mmのかかり代とし、前記ポケットの外径側開口幅が前記円錐ころのころ小径より狭くなるように形成されることを特徴とする(1)に記載の円錐ころ軸受
(3) 前記切欠き部は、前記大径リング部の肉厚が前記柱部の肉厚よりも薄くなるように、第1の面、第2の面、及び第1及び第2の面を接続する第3の面によって構成されることを特徴とする(1)又は(2)に記載の円錐ころ軸受。
) 前記大径リング部の肉厚が前記柱部の肉厚の40〜80%であり、且つ、
前記柱部の肉厚が前記円錐ころのころ平均径の30〜70%であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の円錐ころ軸受。
) 前記保持器の傾斜角度は、32°30´以上55°以下に設定されることを特徴とする(1)〜()のいずれかに記載の円錐ころ軸受。
) 前記外輪の大径側端部と前記内輪の小径側端部の少なくとも一方には、軸方向に延びる軸方向延長部が形成されることを特徴とする(1)〜()のいずれかに記載の円錐ころ軸受。
以上のように、本発明に係る円錐ころ軸受によれば、内輪には、大径側端部と小径側端部のうち、該大径側端部にのみ鍔部が形成されるので、ころ長さを最大限長くすることが可能となり、負荷容量を大きくとることができ、高モーメント剛性および長寿命化を図ることができる。また、円錐ころ軸受の接触角αが35°〜55°であるので、モーメント剛性をさらに向上することができる。特に、軸受間距離が短い、具体的には、軸受間距離が軸受の組立幅Tの4倍以下の場合に、作用点間距離を長くすることができ、軸受のモーメント剛性を向上する上で有効である。
また、樹脂製保持器の大径リング部は、軸方向へ延伸する端部を有するので、大径リング部の端部が外輪及び内輪と干渉するのを防止することができ、また、保持器大径側の強度を向上することもできる。
(a)は、本発明の第1実施形態に係る円錐ころ軸受の断面図であり、(b)は、円錐ころを示す図である。 図1の樹脂製保持器の断面図である。 (a)は、図1の樹脂製保持器の斜視図であり、(b)は、(a)の要部拡大斜視図である。 (a)は、図1のIV−IV線に沿った断面図であり、(b)は、図1のIV´−IV´線に沿った断面図である。 参考例の円錐ころ軸受の断面図である。 第1実施形態の変形例に係る円錐ころ軸受の断面図である。 本発明の第2実施形態に係る円錐ころ軸受の断面図である。 本発明の第3実施形態に係る円錐ころ軸受の断面図である。
以下、本発明の各実施形態に係る円錐ころ軸受について、図面に基づき詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、第1実施形態の円錐ころ軸受1は、内周面に外輪軌道面2aを有する外輪2と、外周面に内輪軌道面3aを有する内輪3と、外輪軌道面2aと内輪軌道面3aとの間に転動自在に配置される複数の円錐ころ4と、複数の円錐ころ4を所定の間隔で収容保持する複数のポケットPを画成する樹脂製保持器10と、を有する。
外輪2に形成された外輪軌道面2aは、外輪2の内周面に小径側から大径側に向かうに従って内径が次第に大きくなるように設けられている。
また、内輪3は、大径側端部に半径方向外方に突出して形成された大鍔3bを備え、小径側端部には鍔を備えていない。内輪軌道面3aは、小径側から大径側に向かうに従って外径が次第に大きくなるように設けられている。大鍔3bは、円錐ころ4の大径側端面4aと対向する外周縁から円弧状の面取り部を介して軸方向に延びる外周面を備え、この大鍔外周面が内輪外径を規定している。
さらに、外輪軌道面2a、内輪軌道面3a、及び円錐ころ4の転動面の少なくとも一つは、面圧を低減するように、クラウニング形状を有することが好ましい。
内輪3の小径側端部には、軸方向に延びる軸方向延長部3cが設けられており、内輪軌道面3aと軸方向延長部3cの外周面との間には、逃げ溝3dが形成されている。また、外輪2の大径側端部にも、軸方向に延びる軸方向延長部2bが設けられており、外輪軌道面2aと軸方向延長部2bの内周面との間には、逃げ溝2cが形成されている。これら軸方向延長部2b、3cを設けることで、軸受を装置へ組み付ける際の取付け性や位置決め性を向上させ、また、軌道輪の軸方向長さを延長することができるため、軸やハウジングへの組込み性を向上することができる。
また、本実施形態の円錐ころ軸受1では、外輪軌道面2aの接線と円錐ころ1の回転軸線とのなす角度である接触角αが45°に設定されている。これにより、モーメント剛性を向上することができ、また、ころ長さを長くして負荷容量を大きくとることができ、高モーメント剛性及び長寿命化を図ることができる。
接触角αは、35°〜55°の範囲とすることでモーメント剛性を向上することができる。一対の円錐ころ軸受1を軸方向に配置し、それらの軸受間距離が短い場合、具体的には、軸受間距離が軸受の組立幅Tの4倍以下の場合に、接触角αを35°〜55°の範囲とすると、軸受のモーメント剛性を向上する上で特に有効である。
また、本実施形態に適用される円錐ころ軸受1としては、通常、軸受内径が30〜500mm、軸受外径が33〜650mmのものである。このサイズの軸受は、減速機に好適に使用することができる。したがって、減速機に使う場合、軸受サイズが風力発電機主軸用のものに比べて小さいため、円錐ころのサイズも小さく、重量も軽い。このため、円錐ころ軸受1には、本発明のような一体型の樹脂製保持器10を採用している。
図1〜図4に示すように、樹脂製保持器10は、軸方向に離間した大径リング部11及び小径リング部12と、大径リング部11及び小径リング部12との間を繋ぐ、円周方向に所定の間隔で設けられた複数の柱部13と、備える。柱部13は、転動体である円錐ころ4の外周面に摺接する。樹脂製保持器10は、円錐ころ4,4,・・・を収容保持するための複数のポケットP,P,・・・が周方向等分に形成される。
保持器10に使用可能な樹脂組成物に用いられるベース樹脂としては、一定以上の耐熱性を有する熱可塑性樹脂を使用することができる。
また、保持器10として要求される耐疲労性と、低い吸水寸法変化を満足するために、結晶性樹脂の方が好適であり、具体的には、ポリアミド46、ポリアミド66、芳香族ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂等である。芳香族ポリアミド樹脂としては、ポリアミド6T/6I等の変性ポリアミド6T,ポリアミドMXD6,ポリアミド9T,ポリアミド4Tを使用することができる。以上説明したベース樹脂の中で、吸水寸法変化がほとんど無いポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂が特に好適である。
また、この樹脂組成物は、一定以上の強度を達成し、線膨張係数・吸水寸法変化を抑制するために、強化繊維材を含有する。強化繊維材としては、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維等の表面処理品(シランカップリング剤・サイジング剤で表面処理されることで、ベース樹脂との接着性向上)を好適に使用することができる。
樹脂組成物中の強化繊維材の含有量は、樹脂組成物全体の10重量%以上40重量%以下、より好ましくは15〜30重量%である。
樹脂製保持器10は、射出成形で製作されており、本実施形態では、コスト面で有利なアキシャルドロー型により射出成形されることが好ましい。
また、柱部13は、大径リング部寄りの部分と小径リング部寄りの部分において断面形状が異なっており、柱部13の途中で切り替わっている。即ち、図4(a)に示す柱部13の大径リング部寄りの部分は、円錐ころ4のピッチ円Cに対して内径側に円錐面14aが設けられた突出部14を有している。また、図4(b)に示す柱部13の小径リング部寄りの部分は、円錐ころ4のピッチ円Cに対して外径側に円錐面15aが設けられた突出部15を有している。
なお、円錐面14a、15aの曲率は、円錐ころ4の曲率よりも若干大きく設定されている。
また、円錐ころ4と樹脂製保持器10とを一体にするため、柱部13の大径リング部寄りの突出部14では、ポケットの内径側開口幅W1は、ころ大径Dw1より狭く、柱部13の小径リング部寄りの突出部15では、ポケットの外径側開口幅W2は、ころ小径Dw2より狭い寸法となる。
表1は、柱部13の大径リング部寄りの突出部14でのかかり代(Dw1−W1)を0.2〜0.7mmの間で0.1mmずつ変えて、柱部13の小径リング部寄りの突出部15でのかかり代(Dw2−W2)を0.1mm〜0.5mmの間で0.1mmずつ変えて、ころ挿入性及びころ保持性を試験した結果を示している。なお、その他の条件については、同一としている。また、ころ挿入性及びころ保持性の両方が良好である場合は◎とし、ころ挿入性及びころ保持性のいずれかが◎の場合よりも低いが実施可能である場合は○とし、ころ挿入性及びころ保持性のいずれかが実施不可能である場合は×とする
この結果から、柱部13の大径リング部寄りの突出部14でのかかり代(Dw1−W1)を0.2mm〜0.7mmとし、柱部13の小径リング部寄りの突出部15でのかかり代(Dw2−W2)を0.1mm〜0.5mmとすることが好ましいことがわかる。特に、ころ挿入性ところ保持性との良好なバランスの観点から、柱部13の大径リング部寄りの突出部14でのかかり代(Dw1−W1)を0.2mm〜0.5mmとし、柱部13の小径リング部寄りの突出部15でのかかり代(Dw2−W2)を0.1mm〜0.3mmとすることが好ましい。
Figure 0006432178
また、図1及び図2に示すように、保持器10の外周面及び内周面は互いに平行に形成されており、円錐ころ軸受1の回転軸線に対する保持器10の外周面及び内周面の傾斜角度θは、円錐ころ軸受1の接触角αに対応して、32°30´以上55°以下に設定される。
さらに、図2〜図4に示すように、大径リング部11の内周面には、大径リング部11の肉厚tが柱部13の肉厚tよりも薄くなるように環状の切欠き部16が形成され、保持器10の内周面は、柱部13から大径リング部11にかけて段付き形状に形成される。また、切欠き部16は、柱部13の一部を径方向に沿って切欠いている。これにより、大径リング部11の肉厚が薄くなるとともに、柱部13の突出部14も一部切除されるので、大径リング部側の柱部13の弾性変形量が大きくなり、保持器10の内側から円錐ころ4が挿入しやすくなる。
具体的に、図2に示すように、切欠き部16は、大径リング部11の軸方向端面から延びる第1の面17、保持器10の内周面から延びる第2の面18、及び第1及び第2の面17、18を接続する第3の面19によって構成される。
また、保持器の内周面の延長線に対する第2の面18の傾斜角度θは、(90°−θ)≦θ≦90°を満たすように設定することが好ましい。即ち、(90°−θ)≦θとするのは、内輪大鍔との接触を回避するためである。また、θ≦90°とするのは、切欠き部16での強度を確保するためである。本実施形態では、内輪大鍔と干渉しない保持器を設計することを前提としており、θの上下限値を検討すると、θ>90°となると、切欠き部16での強度が不足となる虞があり、また、θ<90°−θとなると、内輪大鍔と接触する虞がある。
なお、本実施形態では、θ+θ=90°、即ち、θを下限値とし、第2の面18を半径方向に沿って延伸させている。これにより、大鍔3bの干渉を回避できるとともに、保持器10の切欠き部16の肉厚を極力大きくする設計となっているので、保持器10の強度も確保することができる。
さらに、大径リング部11は、外周面及び内周面がそれぞれ軸方向へ延伸する円筒状端部20を構成している。すなわち、端部20を軸方向へ円筒状に延伸することで、図1に示す保持器10は、外輪2との間に所定のすきまgを確保することができると共に、図5の参考例に示す保持器10´と比べて、保持器大径側の強度を向上することもできる。
また、柱部13の肉厚tは、円錐ころ4のころ平均径[(Dw1+Dw2)/2]の30〜70%に設定され、大径リング部11の肉厚tは、柱部13の肉厚tの40〜80%に設定されている。
大径リング部11の肉厚tは、柱部13の肉厚tの40%未満であると、その厚さが薄くなり、強度低下の恐れがある。一方、大径リング部11の肉厚tは、柱部13の肉厚tの80%超であると、円錐ころ4の挿入性が悪くなる虞があるほか、場合によっては、図1に示す大鍔3bと接触する可能性がある。
なお、本実施形態の円錐ころ軸受1は、高モーメント剛性を得るためには、軸受配列として背面組合せ(DB組合せ)で使用することが望ましい。
また、円錐ころ軸受1は、予圧荷重を高めればモーメント剛性を向上する事が可能であるが、その反面、軸受の寿命が低下する可能性があるため、特殊熱処理(浸炭処理又は浸炭窒化処理)を施した長寿命鋼を使用することが好ましい。
以上説明したように、本実施形態の円錐ころ軸受1によれば、内輪3には、大径側端部と小径側端部のうち、該大径側端部にのみ鍔部3bが形成されるので、ころ長さを最大限長くすることが可能となり、負荷容量を大きくとることができ、高モーメント剛性および長寿命化を図ることができる。また、円錐ころ軸受1の接触角αが35°〜55°であるので、モーメント剛性をさらに向上することができる。特に、軸受間距離が短い、具体的には、軸受間距離が軸受の組立幅Tの4倍以下の場合に、作用点間距離を長くすることができ、軸受のモーメント剛性を向上する上で有効である。
また、樹脂製保持器10の大径リング部11は、外周面及び内周面がそれぞれ軸方向へ延伸する円筒状端部20を有するので、大径リング部11の端部が外輪2及び内輪3と干渉するのを防止することができ、保持器大径側の強度を向上することもできる。
さらに、柱部13は、大径リング部寄りの突出部14において、0.2mm〜0.7mmのかかり代とし、ポケットPの内径側開口幅W1が円錐ころ4のころ大径Dw1より狭くなるように形成され、且つ、小径リング部寄りの突出部15において、0.1mm〜0.5mmのかかり代とし、ポケットPの外径側開口幅W2が円錐ころ4のころ小径Dw2より狭くなるように形成される。このように、保持器10のかかり代を設定することで、保持器10のころ保持性能を向上させ、円錐ころ4と保持器10の一体化を実現している。よって、本実施形態の円錐ころ軸受1に採用される保持器10は、本来円錐ころ4を保持する機能を果たす内輪小鍔の代わりにその役割を担うことを実現しており、接触角が35°〜55°の急勾配円錐ころ軸受1のころ落下を有効的に抑制することができる。
即ち、柱部13は、ポケットPの内径側の少なくとも一部において、0.2mm〜0.7mmのかかり代とし、ポケットPの内径側開口幅W1が円錐ころ4のころ大径Dw1より狭くなるように形成され、且つ、ポケットPの外径側の少なくとも一部において、0.1mm〜0.5mmのかかり代とし、ポケットPの外径側開口幅W2が円錐ころ4のころ小径Dw2より狭くなるように形成されればよい。
また、大径リング部11の内周面には、該リング部11の肉厚tが柱部13の肉厚tよりも薄くなるように、第1の面17、第2の面18、及び第1及び第2の面17、18を接続する第3の面19によって構成される切欠き部16が設けられるので、大鍔3bとの接触を回避しつつ、且つ、切欠き部16の強度を確保することができる。
また、大径リング部11の肉厚tが柱部13の肉厚tの40〜80%であり、且つ、柱部13の肉厚tが円錐ころ4のころ平均径[(Dw1+Dw2)/2]の30〜70%であるので、大径リング部11の強度を確保することができ、且つ、円錐ころ4の挿入性を確保しつつ、大鍔3bとの接触を回避することができる。
また、保持器10の傾斜角度θは、32°30´以上55°以下に設定されるので、保持器10は、接触角αが35°〜55°の急勾配の円錐ころ軸受1にも適用することができる。
また、外輪2の大径側端部と内輪3の小径側端部には、軸方向に延びる軸方向延長部2b、3cが形成されるので、軸受を装置へ組付ける際の取付け性を向上することができると共に、良好な位置決め性が得られ、さらに、軌道輪の軸方向長さを延長することができるため、軸やハウジングへの組込み性を向上することができる。
なお、本発明の切欠き部16は、2つ以上の面によって構成されるものであればよく、切欠き部16の強度が十分確保できるものであれば、例えば、図6に示す変形例のように、軸方向へ延伸する第1の面17と径方向に延伸する第2の面18とを直接接続するようにしてもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る円錐ころ軸受について、図面に基づき詳細に説明する。
上記実施形態では、外輪2の大径側端部と内輪3の小径側端部に、軸方向に延びる軸方向延長部2b、3cが形成されていたが、図7に示す本実施形態のように、外輪2の大径側端部と内輪3の小径側端部は、軸方向延長部を有しない構成であってもよい。
なお、本実施形態では、その他の構成及び作用については、第1実施形態と同様であり、第1実施形態と同一の樹脂製保持器が使用されている。つまり、樹脂製保持器に関して、そのかかり代、切欠き部、形状、傾斜角度等の設計は、第1実施形態と同様であるので、説明を省略している。
また、本発明の軸方向延長部は、外輪の大径側端部と前記内輪の小径側端部の少なくとも一方に形成される構成であってもよい。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る円錐ころ軸受について、図面に基づき詳細に説明する。
上記実施形態では、図8に示すように、外輪2の大径側端部と内輪3の小径側端部に形成される軸方向延長部2b、3cを軸方向にさらに伸ばして、外輪2及び内輪3の軸方向長さが組立幅と同じ長さになるように設定されている。
したがって、本実施形態においても、第1実施形態と同一の樹脂製保持器が使用されることで、軸方向延長部2b、3cが長い外輪2及び内輪3と干渉するのを防止することができる。つまり、樹脂製保持器に関して、そのかかり代、切欠き部、形状、傾斜角度等の設計は、第1実施形態と同様であるので、説明を省略している。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものでなく、適宜、変形、改良などが可能である。
1 円錐ころ軸受
2 外輪
2a 外輪軌道面
2b、3c 軸方向延長部
3 内輪
3a 内輪軌道面
3b 大鍔(鍔部)
4 円錐ころ
4a 大径側端面
10 円錐ころ軸受用樹脂製保持器
11 大径リング部
12 小径リング部
13 柱部
14、15 突出部
16 切欠き部
17 第1の面
18 第2の面
19 第3の面
20 円筒状端部(端部)
P ポケット
α 接触角
θ 保持器傾斜角度
θ 柱部の内周面と切欠き部の第2の面とのなす角度

Claims (6)

  1. 内周面に外輪軌道面を有する外輪と、
    外周面に内輪軌道面を有する内輪と、
    前記外輪軌道面と前記内輪軌道面との間に転動自在に配置される複数の円錐ころと、
    軸方向に離間した大径リング部及び小径リング部と、該大径リング部及び小径リング部との間を繋ぐ複数の柱部と、を有し、前記円錐ころを収容保持する複数のポケットを画成する樹脂製保持器と、
    を備える円錐ころ軸受において、
    前記円錐ころ軸受の接触角αが35°〜55°であり、
    前記内輪は、大径側端部と小径側端部のうち、大径側端部にのみ鍔部が形成され、且つ、
    前記樹脂製保持器の大径リング部は、軸方向へ延伸する端部を有し、
    前記大径リング部の内周面には、該リング部の肉厚が前記柱部の肉厚よりも薄くなるように、切欠き部が設けられ、
    前記切欠き部は、前記柱部における、前記円錐ころの転走面と対向する部分から前記大径リング部にかけて、前記柱部の一部を切欠いて形成されることを特徴とする円錐ころ軸受。
  2. 前記柱部は、前記ポケットの内径側の少なくとも一部において、0.2mm〜0.7mmのかかり代とし、前記ポケットの内径側開口幅が前記円錐ころのころ大径より狭くなるように形成され、且つ、前記ポケットの外径側の少なくとも一部において、0.1mm〜0.5mmのかかり代とし、前記ポケットの外径側開口幅が前記円錐ころのころ小径より狭くなるように形成されることを特徴とする請求項1に記載の円錐ころ軸受。
  3. 前記切欠き部は、前記大径リング部の肉厚が前記柱部の肉厚よりも薄くなるように、第1の面、第2の面、及び第1及び第2の面を接続する第3の面によって構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の円錐ころ軸受。
  4. 前記大径リング部の肉厚が前記柱部の肉厚の40〜80%であり、且つ、
    前記柱部の肉厚が前記円錐ころのころ平均径の30〜70%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の円錐ころ軸受。
  5. 前記保持器の傾斜角度は、32°30´以上55°以下に設定されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の円錐ころ軸受。
  6. 前記外輪の大径側端部と前記内輪の小径側端部の少なくとも一方には、軸方向に延びる軸方向延長部が形成されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の円錐ころ軸受。
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