JP6430420B2 - 情報呈示システム、および情報呈示方法 - Google Patents
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Description
[概要]
まず、実施形態の概要を説明する。
実施形態では、「対象」を表す「第1信号」に対応する「第2信号」を検索によって得、当該「第2信号」または「第2信号に由来する情報」である「統合情報」を「対象」に統合させて呈示する。言い換えると、「統合情報」と「対象」とが利用者に統合して知覚(脳内信号処理:脳内で統合されて処理)されるように当該「統合情報」を呈示する。これにより、「対象」に応じた知覚効果をその「対象」に自動的に付加できる。例えば「第1信号」が「対象」を表す画像信号または映像信号であり、「対象」を撮影して「第1信号」を得、「統合情報」を「対象」に統合させて呈示する。或いは「第1信号」が「対象」に対応する音響信号であり、「対象」を集音して「第1信号」を得、「統合情報」を「対象」に統合させて呈示してもよい。「対象」に「統合情報」が統合されて呈示されることで、それらを知覚するヒトなどの動物の脳内では「対象」の像と当該「統合情報」とが互いに関連する情報として信号処理される。例えば「統合情報」が像である場合には、人間の空間周波数統合メカニズムにより、「対象」の像と「統合情報」の像とが一つに統合されて知覚される。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
<情報呈示システムの構成>
図1に例示するように、本形態の情報呈示システム1は、撮影装置13、投影装置16(呈示部)、統合像生成装置15(呈示部)、対象検索装置17、およびデータベース(DB)装置19を有し、対象18に動きの変化が与えられているように知覚させる。DB装置19はDB部191および検索処理部192(検索部)を含む。各装置はインターネット等の公衆ネットワークやLANなどのローカルネットワークを通じて通信可能に構成されてもよいし、それらの少なくとも一部の装置が同一のハードウェアに実装されていてもよい。例えば、撮影装置13、投影装置16、統合像生成装置15、および対象検索装置17がローカルに接続され、統合像生成装置15および対象検索装置17が公衆ネットワークを通じてDB装置19に接続されてもよい。撮影装置13は可視光の像を撮影可能なカメラであってもよいし、紫外線や赤外線を撮影可能なカメラであってもよい。投影装置16は、例えば光源を有し、透過性のある像を投影するプロジェクタである。撮影装置13と投影装置16との相対的な位置(相対座標)は予め定められていてもよいし、定められていなくてもよい。相対的な位置が定められていない場合には、利用時に撮影装置13と投影装置16との相対的な位置を調整する必要がある。統合像生成装置15、対象検索装置17、およびDB装置19は、例えば、CPU(central processing unit)等のプロセッサ(ハードウェア・プロセッサ)およびRAM(random-access memory)・ROM(read-only memory)等のメモリ等を備える汎用または専用のコンピュータが所定のプログラムを実行することで構成される装置である。このコンピュータは1個のプロセッサやメモリを備えていてもよいし、複数個のプロセッサやメモリを備えていてもよい。このプログラムはコンピュータにインストールされてもよいし、予めROM等に記録されていてもよい。また、CPUのようにプログラムが読み込まれることで機能構成を実現する電子回路(circuitry)ではなく、プログラムを用いることなく処理機能を実現する電子回路を用いて一部またはすべての処理部が構成されてもよい。また、1個の装置を構成する電子回路が複数のCPUを含んでいてもよい。統合像生成装置15、対象検索装置17、およびDB装置19は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン端末装置、タブレット端末装置、サーバ装置などのコンピュータにプログラムを実装することで構成される。
[参考文献1]上村弥生,宮地寿人,草地良規,“NTT技術ジャーナル:オブジェクト認識技術のプロジュース”,[online],2007年3月,[平成28年1月20日検索],インターネット<http://www.ntt.co.jp/journal/0703/files/jn200703018.pdf>
[参考文献2]村瀬洋,S.Nayar,“2次元照合による3次元物体認識−パラメトリック固有空間法″,信学論(D−II),vol.J77−D−II,no.11,pp.2179−2187,Nov.1994.
[参考文献3]Gary Bradsky & Adrian Kaehler, "Learning OpenCV: Computer Vision with the OpenCV Library". O'Reilly 2008. Chapter 11: Camera Models and Calibration. Page 384.
上述の「対象に与えられる動きに対応する輝度運動成分を含む映像」の生成方法を例示する。対象の静止画像をMstaticと表現する。静止画像Mstaticは有彩色を含むカラー動画であり、Rチャネル、Gチャネル、Bチャネルの強度変化を表す画素値で構成されている。
ただし、{Rstatic(x,y)},{Gstatic(x,y)},{Bstatic(x,y)}は、それぞれ、画素値Rstatic(x,y),Gstatic(x,y),Bstatic(x,y)を要素とする空間2次元を持つ2次元行列である。画素値Rstatic(x,y),Gstatic(x,y),Bstatic(x,y)は、それぞれ水平位置x、垂直位置yでのRチャネル、Gチャネル、Bチャネルの強度を表す。x,yは、それぞれ2次元座標系で静止画像を表現した場合の水平位置および垂直位置を示す整数である。水平位置の下限および上限をxminおよびxmax(xmin<xmax)とし、垂直位置の下限および上限yminおよびymax(ymin<ymax)とする。x,yはxmin≦x≦xmax,ymin≦y≦ymaxを満たす。
ただし、{R(x,y,t)},{G(x,y,t)},{B(x,y,t)}は、それぞれ、画素値R(x,y,t),G(x,y,t),B(x,y,t)を要素とする空間2次元、時間1次元の情報を持つ3次元行列である。画素値R(x,y,t),G(x,y,t),B(x,y,t)は、それぞれ水平位置x、垂直位置y、フレーム番号tでのRチャネル、Gチャネル、Bチャネルの強度を表す。x,y,tは、それぞれ3次元座標系で動画を表現した場合の水平位置、垂直位置、フレーム番号を示す整数である。水平位置の下限および上限をxminおよびxmax(xmin<xmax)とし、垂直位置の下限および上限yminおよびymax(ymin<ymax)とし、フレーム番号の下限および上限をtminおよびtmax(tmin<tmax)とする。x,y,tはxmin≦x≦xmax,ymin≦y≦ymax,tmin≦t≦tmaxを満たす。
Yoriginal(x,y,t)=αRRoriginal(x,y,t)+αGGoriginal(x,y,t)+αBBoriginal(x,y,t) (3)
ただし、αR,αG,αBは重み係数(定数)である(例えば、αR=0.299,αG=0.587G,αB=0.114)。
Ymotion(x,y,t)=Yoriginal(x,y,t)-Ystatic(x,y) (4)
すなわち、輝度静止成分Ystatic(x,y)は、対象に対応する映像中の複数個のフレームtそれぞれの輝度成分Yoriginal(x,y,t)から、対象に対応する映像に基づく静止画像から得られる輝度静止成分Ystatic(x,y)を減じて得られる。
上述の「単一画像」の生成方法を例示する。「単一画像」の生成には、例えば、図2に例示した重畳情報生成装置11、撮影装置12、および対象14が用いられる。重畳情報生成装置11は、撮影処理部111、グレースケール変換部112、フィルタリング部113、および記憶部115を有し、例えば前述したコンピュータに所定のプログラムが読み込まれることで構成される。撮影装置12はカラーの静止画像を撮影可能な一般的なカメラである。対象14は平面上に表れたパターンであってもよいし、立体的形状の表面に表れたパターンであってもよい。対象14は一様ではなく、少なくとも一部に模様を有する。すなわち、対象14を撮影して得られる画像や映像の空間周波数は零ではない。本形態の「単一画像」は、対象18に動きが与えられているように知覚させるために当該対象18に重畳される像である。
本形態の情報呈示処理を説明する。まず撮影装置13が対象18を撮影して撮影画像を得る。得られた撮影画像は対象検索装置17に送られる。対象検索装置17は、周知のオブジェクト認識技術(例えば、参考文献1〜3等参照)を用い、撮影画像から対象18の像を検出し、当該対象18の像を表す信号(第1信号)を得る。対象検索装置17は「第1信号」をDB装置19に送信する。DB装置19の検索処理部192は、この「第1信号」を用い、周知のオブジェクト認識技術によってDB部191に格納されたデータベースを検索し、「第1信号」が表す「対象」に対応付けられた「画像または映像(第1信号に対応する第2信号)」を抽出する。抽出された「画像または映像」は統合像生成装置15に送られる。検索処理部192は、さらに周知の姿勢認識法等を用い(例えば、参考文献2等参照)、「第1信号」に対応する「対象」が表れている立体物の向き、位置、サイズ、幾何学的歪みなどを推定してもよい。この場合、推定された立体物の向き、位置、サイズ、幾何学的歪みなどの情報が対象検索装置17に送られる。対象検索装置17は、撮影装置13と投影装置16との間の相対的な位置ずれに基づく「画像または映像」の補正、および、対象18が表れた立体物の向き、位置、サイズ、幾何学的歪みなどの情報に基づく「画像または映像」の補完、の少なくとも一方を行うための「修正情報」を生成して統合像生成装置15に送る。なお、撮影装置13と投影装置16との間の相対的な位置ずれが既知であれば、それに基づく「画像または映像」の補正量を予め設定しておくことができる。一方、利用時に撮影装置13と投影装置16との相対的な位置を調整する場合、対象検索装置17は、調整後の撮影装置13と投影装置16との間の相対的な位置ずれから「画像または映像」の補正量を設定する。統合像生成装置15は「修正情報」を用いて「画像または映像」を補正および/または補完し、対象18に統合させる「統合像(統合情報)」を生成し、「統合像」を投影装置16に送る。ただし、「画像または映像」の補正および補完が不要な場合には、統合像生成装置15が「画像または映像」をそのまま「統合像(統合情報)」として投影装置16に送ってもよい。投影装置16は、その光源からの光によって透過性のある「統合像」を対象18に投影する(「統合像」を対象18に統合させて呈示する)。これにより、透過性のある「統合像」を対象18に重畳する。「統合像」が投影された対象18を見た観察者の脳内では対象18の像と「統合像」とが信号処理(脳内で統合)され、当該観察者は対象18に動きの変化が与えられているように知覚する。
DB装置19の検索処理部192で抽出され、統合像生成装置15に送られた「画像または映像」が「対象に与えられる動きに対応する輝度運動成分を含む映像」の場合、統合像生成装置15(呈示部)は「修正情報」を用いて「対象に与えられる動きに対応する輝度運動成分を含む映像(「第1信号」に対応する輝度成分パターンを持つ映像である「第2信号」)」を補正および/または補完し、補正および/または補完後の「対象に与えられる動きに対応する輝度運動成分を含む映像(「第2信号」に「対象」に対応する変形を行ったもの)」を「統合像」とする。ただし、投影装置16がこの「統合像」を対象18に投影したときに、対象18の領域と、映像中の対象18に与えられる動きに対応する領域と、が重なるように「統合像」が生成される。例えば、投影装置16がこの「統合像」を対象18に投影したときに、対象18のパターンもしくは輪郭またはパターンもしくは輪郭の近傍に、「統合像」のパターンもしくは輪郭またはパターンもしくは輪郭が重なるように「統合像」が生成される。投影装置16がこの「統合像」を対象18に投影すると、対象18に動きの変化が与えられたように知覚させることができる(特許文献1参照)。
DB装置19の検索処理部192で抽出され、統合像生成装置15に送られた「画像または映像」が単一画像140”(図3B)の場合、統合像生成装置15は「修正情報」を用いて単一画像140”を補正および/または補完し、補正および/または補完後の単一画像141(対象に対応する単一画像)を画像処理によって動かしたものを「統合像」とする。統合像生成装置15は、例えば、単一画像141の移動、拡大、縮小、回転、および湾曲の少なくとも何れかによって得られる複数の画像を「統合像」とする。ただし、投影装置16がこの「統合像」を対象18に投影したときに、輝度成分パターン141aの移動が対象パターン18aの近傍に制限されるように「統合像」が生成される。投影装置16がこの「統合像」を対象18に投影すると、単一画像141と対象18とが重畳した状態で、単一画像141の輝度成分パターン141aと対象18の対象パターン18aとの間の位置関係が変化する(図4)。図4の例では、単一画像141が対象18に対してa−b方向に一次元的に反復移動(振動)する。このように対象パターン18aに対する輝度成分パターン141aの位置を空間的にずらすことで対象18の動きの印象を変調できる。すなわち、対象18を静止させたまま投影する単一画像141を空間的にずらすと、対象18がその方向へ対象が動いて見え、本形態の例では対象18が振動しているように知覚される。なお、単一画像141の高空間周波数成分と対象18の低空間周波数成分との間に位相ずれがある場合、低空間周波数成分の位相は高空間周波数成分の位相によって知覚上捕捉される(参考文献4)。この例では高空間周波数成分の単一画像141を静止した対象18へずらして投影するが、そのずれに基づいて、最終的な画像情報に高空間周波数成分の位相変調が生じる。その高空間周波数成分の位相変調が低空間周波数成分の位相を知覚上捕捉するので、位相変調方向へ投影対象が動いて見えるものと思われる。高空間周波数フィルタリングのカットオフ周波数が高いほど、位相変調が生じる空間範囲が狭くなるので、単一画像141を動かせる空間量が小さくなる。
参考文献4:Morrone, M. C. & Burr, D. C., “Feature detection in human vision: a phase-dependent energy model,” 1988, Proceedings of the Royal Society of London, B235, 221-245.
DB装置19の検索処理部192で抽出され、統合像生成装置15に送られた「画像または映像」が単一画像140”を動かすことで得られる映像である場合(例えば、図3C)の場合、統合像生成装置15は「修正情報」を用いて「単一画像140”を動かすことで得られる映像」を補正および/または補完したものを「統合像」とする。このような「統合像」は、統合像の具体例2の「単一画像141を画像処理によって動かしたもの」と等価である。この例でも、投影装置16がこの「統合像」を対象18に投影したときに、輝度成分パターン141aの移動が対象パターン18aの近傍に制限されるように「統合像」が生成される(図4)。投影装置16がこのような「統合像」を対象18に投影しても、単一画像141と対象18とを重畳させた状態で、対象パターン18aに対する輝度成分パターン141aの位置を空間的にずらすことができ、対象18の動きの印象を変調できる。
本形態では、対象18に動きの変化が与えられているように知覚させるために必要な画像や映像が手元になくとも、DB装置19に予め格納されたデータを用いてこれらを取得できる。例えば、DB装置19をインターネット上に置き、任意の装置でアクセス可能とすることで、誰でも容易に、動きの変化が与えられているように知覚させるために必要な画像や映像を取得できる。また、対象18とそれに投影する「統合像」との位置合わせも自動で行うことができるため、誰でも容易に、対象18に動きの変化が与えられているように知覚させることができる。複数の方向から1つの「立体物」を撮影して得られる複数の画像パターン(3次元データ)を含むデータベースを構築しておくことで、対象18の姿勢推定を容易に行うことができ、対象18が表れた「立体物」の姿勢に応じた「統合像」を生成して投影することができる。
参考文献5:Oliva, A., Torralba, A., & Schyns, P. G., “Hybrid Images. ACM Transactions on Graphics,” (2006), ACM Siggraph, 25-3, 527-530.
第1実施形態では、単一画像141を用い、対象18の対象パターン18a全体が動いているように知覚させる例を示した。しかし、輝度成分パターン141aの一部の領域のみを対象パターン18aの一部の領域に重畳させつつ動かし、この対象パターン18aの一部の領域のみに動き印象を与えてもよい。例えば、動き印象を与えたくない領域に一様照明を照射してもよい。この一様照明の輝度が対象パターン18aのエッジの明暗の中間輝度になるように操作することで、投影される輝度成分パターン141aの一部の領域(動き印象を与えたくない領域)が見かけ上消失する。これにより、対象パターン18aの一部の領域のみに動き印象を与えることができる。輝度成分パターン141aの一部の領域(動き印象を与えたくない領域)を投影しないこととしても、同様な効果を得ることができる。
単一画像141に与える動きは、第1実施形態およびその変形例1のものに限定されない。単一画像141に与える動きは、単一画像141の移動、拡大、縮小、回転、および湾曲の少なくとも何れかであってもよいし、それらの他の動きとの組み合わせであってもよい。なお、移動方向はa−b方向に限定されず、その他の方向に移動してもよい。また移動、拡大、縮小、回転、および湾曲は、2次元的なものであってもよいし、反復しなくてもよい(以下同様)。
第1実施形態では、静止画像140をグレースケールに変換し、輝度成分パターンを含む単一画像140’を生成し、それを高空間周波数フィルタリングし、単一画像140”を生成する例を示した。しかし、静止画像140をグレースケールに変換する処理を省略し、得られた静止画像140を高空間周波数フィルタリングして単一画像140”を生成してもよい。あるいは、静止画像140の特定の色成分を強調したり、抑圧したりした画像を高空間周波数フィルタリングして単一画像140”を生成してもよい。また静止画像140によって、グレースケールに変換する処理を省略したり、高空間周波数フィルタリングの処理を省略したりしてもよい。
第1実施形態では、画像処理によって単一画像141を移動させることで、単一画像141の輝度成分パターン141aと対象18の対象パターン18aとの間の位置関係を変化させる例を示した(図4)。しかし、光源を含む投影装置16を機械的に動かすことによって単一画像141を移動させ、単一画像141の輝度成分パターン141aと対象18の対象パターン18aとの間の位置関係を変化させてもよい。あるいは、対象18を機械的に動かし、単一画像141の輝度成分パターン141aと対象18の対象パターン18aとの間の位置関係を変化させてもよい。その他、投影装置16および対象18を機械的に動かし、単一画像141の輝度成分パターン141aと対象18の対象パターン18aとの間の位置関係を変化させてもよい。さらに、機械的に振動する対象18よりも大きい振幅で単一画像141が機械的または画像処理によって動くように投影することで、対象18が実際よりも大きく動いてみえるように錯覚させることができる。ただし、対象18の振動の周波数と単一画像141の振動の周波数とが同一または近似することが望ましい。一方、対象18を機械的に振動させつつ、そこに静止した単一画像141を投影すると、対象18の振動が弱まったり、止まって見えたりする。さらには、機械的に振動する対象18の振動よりも小さい振幅で単一画像141が機械的または画像処理によって動くように投影することで、対象18の動きが小さく見える。この場合も、対象18の振動の周波数と単一画像141の振動の周波数とが同一または近似することが望ましい。その他、単一画像141および対象18の少なくとも一方の移動、拡大、縮小、回転、および湾曲の少なくとも何れかにより、輝度成分パターン141aと対象パターン18aとの間の位置関係を変化させてもよい。その他、投影装置16の内部の機構を機械的に動かしてもよい。すなわち、投影装置16の光源からの光による投影によって透過性のある単一画像141を対象18に重畳させた状態で、当該光源から対象18までの光路上の何れかの部材に関する機構を動かし、重畳した単一画像141が含む画像領域の輝度成分パターン141aと対象18が含む対象パターン18a(単一画像141が含む画像領域に対応するパターン)との間の位置関係を変化させてもよい。
「第1信号」に対応する「動きパターン」の情報を「第2信号」として得、当該「動きパターン」を表す「輝度成分パターン」を持つ画像または映像を「統合情報」として得てもよい。この場合には、「対象」を表す情報(例えば、画像パターンや特徴量など)と、その「対象」に与えたい動きに対応する「動きパターン」の情報(例えば、前述の動きベクトルマップなどの動きベクトルを表す情報)とを対応付けたデータベースをDB部191に格納しておく。この変形例では「対象を表す情報」と、動きベクトルマップである「画像または映像」とを「表1」または「表2」のように対応付けたデータベースをDB部191に格納しておく。
投影装置で投影した対象に「統合像」を投影してもよい。以下では第1実施形態およびその変形例との相違点を中心に説明し、共通する事項については同じ参照番号を用いて説明を省略する。
図7に例示するように、本形態の情報呈示システム2は、撮影装置13、映像投影装置25、投影装置261,262(呈示部)、統合像生成装置15(呈示部)、対象検索装置17、DB装置19、および設置板28を有する。映像投影装置25は、例えば、上述のコンピュータが所定のプログラムを実行することで構成される装置である。各装置はインターネット等の公衆ネットワークやLANなどのローカルネットワークを通じて通信可能に構成されてもよいし、それらの少なくとも一部の装置が同一のハードウェアに実装されていてもよい。撮影装置13と投影装置261との相対的な位置(相対座標)は予め定められていてもよいし、定められていなくてもよい。相対的な位置が定められていない場合には、利用時に撮影装置13と投影装置261との相対的な位置を調整する必要がある。
本形態の情報呈示処理を説明する。映像投影装置25は対象241に対応する信号を投影装置262に送る。それに基づいて、投影装置262はその光源からの光によって対象241を設置板28の平面部281に投影する。撮影装置13は平面部281に投影された対象241を撮影して撮影画像を得る。得られた撮影画像は対象検索装置17に送られる。その他は対象18が対象241に置換されることを除き、第1実施形態やその変形例と同じでよい。例えば、「修正情報」を用いた補正および/または補完後の「対象に与えられる動きに対応する輝度運動成分を含む映像」を「統合像」として対象241に投影する。あるいは、単一画像141を移動させたものを「統合像」として対象241に投影することで、単一画像141の輝度成分パターン141aと対象241の対象パターンとの間の位置関係を変化させる。あるいは、静止した単一画像141を「統合像」とし(図8B)、投影装置262から設置板28の平面部281に投影した対象241のみをa−b方向に振動させ(図8A)、それらを重ね合わせて投影してもよい(図8C)。単一画像141と対象241との両方を振動させてもよい。例えば、対象241をa−b方向に振動させ(図9A)、それよりも大きな振幅で単一画像141をa−b方向に振動させたものを「統合像」とし(図9B)、それらを重ね合わせて投影してもよい(図9C)。これにより対象241が実際よりも大きく動いてみえるように錯覚させることができる。逆に、対象241をa−b方向に振動させ(図10A)、それよりも小さな振幅で単一画像141をa−b方向に振動させたものを「統合像」とし(図10B)、それらを重ね合わせて投影してもよい(図10C)。これにより対象241が実際よりも小さく動いてみえるように錯覚させることができる。その他、対象241をa−b方向に振動させつつ、そこに静止した単一画像141を「統合像」として投影すると、対象241の振動が弱まったり、止まって見えたりする。本形態でも、対象パターン18aに対する輝度成分パターン141aの相対位置は所定の範囲に制限される。すなわち、単一画像141および対象241の少なくとも一方の動きは、対象パターン18aの近傍に輝度成分パターン141aが位置する範囲内に制限される。単一画像141および対象241の少なくとも一方の動きは画像処理によって行われてもよいし、投影装置261,262の少なくとも一方の機構(内部の機構も含む)を機械的に動かすことによって行われてもよい。後者の場合、投影装置262の光源からの光による投影によって透過性のある対象241を、投影装置261の光源からの光によって投影された単一画像141に重畳させた状態で、これら何れかの光源から対象241または単一画像141までの光路上の何れかの部材に関する機構を動かし、重畳した単一画像141が含む画像領域の輝度成分パターン141aと対象が241含むパターン(輝度成分パターン141aに対応するパターン)との間の位置関係を変化させればよい。
本形態でも、第1実施形態と同様、対象241に動きの変化が与えられているように知覚させるために必要な画像や映像が手元になくとも、DB装置19に予め格納されたデータを用いてこれらを取得できる。また、対象241とそれに投影する「統合像」との位置合わせも自動で行うことができるため、誰でも容易に、対象241に動きの変化が与えられているように知覚させることができる。また単一画像141を用いることで、従来よりも簡易に、対象241に動きが与えられているように知覚させることができる。さらに、実際に動いている対象241と単一画像141とを重ねて投影することで、対象241の動きが実際と異なるように知覚させることもできる。
単一画像141の輝度成分パターン141aの一部の領域のみを対象241の対象パターンの一部の領域に重畳させ、これらの間の位置関係を変化させることで、対象241の対象パターンの一部の領域のみに動き印象を与えてもよい。
単一画像141および対象241の少なくとも一方の移動、拡大、縮小、回転、および湾曲の少なくとも何れかにより、輝度成分パターン141aと対象241の対象パターンとの間の位置関係を変化させてもよい。
対象241を設置板28の平面部281に投影することに代えて、対象241をディスプレイに表示してもよい。この場合、撮影装置13は平面部281に投影された対象241を撮影して撮影画像を得る。その他は対象18が対象241に置換されることを除き、第1実施形態やその変形例と同じでよい。或いは、この場合に、透過性のある「統合像」を対象241に投影することに代え、「統合像」と対象241とを重畳させてディスプレイに表示してもよい。例えば、「統合像」である単一画像141と対象241を同じディスプレイに表示し、単一画像141および対象241の少なくとも一方を動かし、単一画像141が含む輝度成分パターン141aと対象241が含む対象パターンとの間の位置関係を変化させてもよい。
「統合像」を投影するのではなく、透過性のある「統合像」を透過型ディスプレイに表示してもよい。
図11に例示するように、本形態の情報呈示システム3は、撮影装置13、透過型ディスプレイ36(呈示部)、統合像生成装置15(呈示部)、対象検索装置17、およびDB装置19を有する。透過型ディスプレイ36は、その一方の面361が対象18側に向けられた状態で配置される。撮影装置13と透過型ディスプレイ36との相対的な位置(相対座標)は予め定められていてもよいし、定められていなくてもよい。相対的な位置が定められていない場合には、利用時に撮影装置13と透過型ディスプレイ36との相対的な位置を調整する必要がある。
本形態では、撮影装置13が対象18を撮影して撮影画像を得る。得られた撮影画像は対象検索装置17に送られる。対象検索装置17は撮影画像から対象18の像を検出し、当該対象18の像を表す信号(第1信号)を得る。対象検索装置17は「第1信号」をDB装置19に送信する。DB装置19の検索処理部192は、この「第1信号」を用い、周知のオブジェクト認識技術によってDB部191に格納されたデータベースを検索し、「第1信号」が表す「対象」に対応付けられた「画像または映像(第1信号に対応する第2信号)」を抽出する。抽出された「画像または映像」は統合像生成装置15に送られる。検索処理部192は、「第1信号」に対応する「対象」が表れている立体物の向き、位置、サイズ、幾何学的歪みなどを推定してもよい。この場合、推定された立体物の向き、位置、サイズ、幾何学的歪みなどの情報が対象検索装置17に送られる。対象検索装置17は、撮影装置13と透過型ディスプレイ36との間の相対的な位置ずれに基づく「画像または映像」の補正、および、対象18が表れた立体物の向き、位置、サイズ、幾何学的歪みなどの情報に基づく「画像または映像」の補完、の少なくとも一方を行うための「修正情報」を生成して統合像生成装置15に送る。統合像生成装置15は「修正情報」を用いて「画像または映像」を補正および/または補完し、対象18に統合させる「統合像(第2信号に由来する情報)」を生成し、「統合像」を透過型ディスプレイ36に送る。ただし、「画像または映像」の補正および補完が不要な場合には、統合像生成装置15が「画像または映像」をそのまま「統合像」として透過型ディスプレイ36に送ってもよい。「統合像」の具体例は第1実施形態およびその変形例と同じでよい(例えば、単一画像141)。透過型ディスプレイ36は透過性のある「統合像」を表示する。これにより、透過型ディスプレイ36の他方の面362側(A方向)から見ると「統合像」と対象18とが重畳して見える。すなわち、透過性のある「統合像」を対象18に重畳できる。「統合像」が投影された対象18を見た観察者の脳内では対象18の像と「統合像」とが信号処理(脳内で統合)され、当該観察者は対象18に動きの変化が与えられているように知覚する(図4)。透過型ディスプレイ36および対象18の少なくとも一方を機械的に動かしてもよい。例えば、透過性のある透過型ディスプレイ36(単一画像部)を透過した対象18(対象18の像)を透過型ディスプレイ36で表示した透過性のある単一画像141に重畳させた状態で、対象18が表された部位(対象部)から透過型ディスプレイ36までの光路上の何れかの部材に関する機構を動かし、重畳した単一画像141が含む画像領域の輝度成分パターンと対象18が含むパターン(単一画像141が含む画像領域に対応するパターン)との間の位置関係を変化させてもよい。
この場合も、輝度成分パターン141aの一部の領域のみを対象パターン18aの一部の領域に重畳させつつ動かし、この対象パターン18aの一部の領域のみに動き印象を与えてもよい。単一画像141の移動、拡大、縮小、回転、および湾曲の少なくとも何れかにより、輝度成分パターン141aと対象パターン18aとの間の位置関係を変化させてもよい。透過型ディスプレイ36を機械的に動かすことによって単一画像141を移動させ、単一画像141の輝度成分パターン141aと対象18の対象パターン18aとの間の位置関係を変化させてもよい。あるいは、対象18を機械的に動かし、単一画像141の輝度成分パターン141aと対象18の対象パターン18aとの間の位置関係を変化させてもよい。その他、透過型ディスプレイ36および対象18を機械的に動かし、単一画像141の輝度成分パターン141aと対象18の対象パターン18aとの間の位置関係を変化させてもよい。ここでも、対象パターン18aに対する輝度成分パターン141aの相対位置は所定の範囲に制限される。すなわち、単一画像141および対象241の少なくとも一方の動きは、対象パターン18aの近傍に輝度成分パターン141aが位置する範囲内に制限される。
第3実施形態において、情報呈示システム3がさらに映像投影装置25および投影装置262を有し(図11)、投影装置262はその光源からの光によって対象18を平面上に投影してもよい。その他は第3実施形態またはその変形例と同じでよい。
透過性のある部材に透過性の対象を描き、当該対象に対向配置された平面上に「統合像」を投影してもよい。
図12に例示するように、本形態の情報呈示システム4は、撮影装置13、投影装置16(呈示部)、対象透過部材46、設置板47、統合像生成装置15(呈示部)、対象検索装置17、およびDB装置19を有する。対象透過部材46は透過性のある材質(プラスチック、ポリエチレン、ガラスなど)からなる板であり、その一方の面462に透過性のある対象18が印刷または描画されている。対象透過部材46および設置板47は対向配置され、対象透過部材46の他方の面461は設置板47の一方の面472に対向している。撮影装置13と対象透過部材46と設置板47と投影装置16との相対的な位置(相対座標)は予め定められていてもよいし、定められていなくてもよい。相対的な位置が定められていない場合には、利用時に撮影装置13と対象透過部材46と設置板47と投影装置16との相対的な位置を調整する必要がある。
本形態では、撮影装置13が面462の対象18を撮影して撮影画像を得る。得られた撮影画像は対象検索装置17に送られる。対象検索装置17は撮影画像から対象18の像を検出し、当該対象18の像を表す信号(第1信号)を得る。対象検索装置17は「第1信号」をDB装置19に送信する。DB装置19の検索処理部192は、この「第1信号」を用い、周知のオブジェクト認識技術によってDB部191に格納されたデータベースを検索し、「第1信号」が表す「対象」に対応付けられた「画像または映像(第1信号に対応する第2信号)」を抽出する。抽出された「画像または映像」は統合像生成装置15に送られる。検索処理部192は、「第1信号」に対応する「対象」が表れている立体物の向き、位置、サイズ、幾何学的歪みなどを推定してもよい。この場合、推定された立体物の向き、位置、サイズ、幾何学的歪みなどの情報が対象検索装置17に送られる。対象検索装置17は、撮影装置13と対象透過部材46と設置板47と投影装置16との間の相対的な位置ずれに基づく「画像または映像」の補正、および、対象18が表れた対象透過部材46の向き、位置、サイズ、幾何学的歪みなどの情報に基づく「画像または映像」の補完、の少なくとも一方を行うための「修正情報」を生成して統合像生成装置15に送る。統合像生成装置15は「修正情報」を用いて「画像または映像」を補正および/または補完し、対象18に統合させる「統合像(第2信号に由来する情報)」を生成し、「統合像」を投影装置16に送る。ただし、「画像または映像」の補正および補完が不要な場合には、統合像生成装置15が「画像または映像」をそのまま「統合像」として投影装置16に送ってもよい。「統合像」の具体例は第1実施形態およびその変形例と同じでよい(例えば、単一画像141)。投影装置16は「統合像」を設置板47の一方の面472に投影する。これにより対象透過部材46の面462側(A方向)から見ると「統合像」と対象18とが重畳して見える。すなわち、透過性のある「統合像」を対象18に重畳できる。「統合像」が投影された対象18を見た観察者の脳内では対象18の像と「統合像」とが信号処理(脳内で統合)され、当該観察者は対象18に動きの変化が与えられているように知覚する(図4)。この場合、対象透過部材46を機械的に動かすことで、重畳した単一画像141が含む画像領域の輝度成分パターンと対象18が含む画像領域に対応するパターンとの間の位置関係を変化させてもよい。
投影装置16が「統合像」を設置板47の一方の面472に投影することに代えて、設置板47の位置に配置されたディスプレイ47’の対象透過部材46側の面472’に「統合像(例えば、単一画像141)」が表示されてもよい。これにより対象透過部材46の面462側(A方向)から見ると「統合像」と対象18とが重畳して見える。すなわち、透過性のある「統合像」を対象18に重畳できる。この場合、「統合像」が表示されたディスプレイ47’および対象透過部材46の少なくとも一方を動かしてもよい。例えば、透過性のある対象透過部材46(対象部)を透過した透過性のある単一画像141を対象透過部材46で表示した透過性のある対象18に重畳させた状態で、単一画像141が表されたディスプレイ47’(単一画像部)から対象透過部材46までの光路上の何れかの部材に関する機構を動かし、重畳した単一画像141が含む画像領域の輝度成分パターンと対象18が含むパターン(単一画像141が含む画像領域に対応するパターン)との間の位置関係を変化させてもよい。
これまでの実施形態では対象に画像または映像を統合した。しかし、対象に音を統合してもよい。
図13に例示するように、本形態の情報呈示システム5は、撮影装置13、音響出力装置56(呈示部)、統合音生成装置55、対象検索装置57、およびDB装置59を有し、対象18から音が発せられているように知覚させる。DB装置59はDB部591および検索処理部192を含む。各装置はインターネット等の公衆ネットワークやLANなどのローカルネットワークを通じて通信可能に構成されてもよいし、それらの少なくとも一部の装置が同一のハードウェアに実装されていてもよい。音響出力装置56は所定の位置に音を定位できるスピーカである。音響出力装置56の例は、スピーカアレイや超音波スピーカなどである。撮影装置13と音響出力装置56との相対的な位置(相対座標)は予め定められていてもよいし、定められていなくてもよい。相対的な位置が定められていない場合には、利用時に撮影装置13と音響出力装置56との相対的な位置を調整する必要がある。統合音生成装置55およびDB装置69は、例えば、前述のコンピュータに所定のプログラムが読み込まれることで構成される装置である。
本形態の情報呈示処理を説明する。まず撮影装置13が対象18を撮影して撮影画像を得る。得られた撮影画像は対象検索装置57に送られる。対象検索装置57は、撮影画像から対象18の像を検出し、当該対象18の像を表す信号(第1信号)を得る。対象検索装置57は「第1信号」をDB装置59に送信する。DB装置59の検索処理部192は、この「第1信号」を用い、周知のオブジェクト認識技術によってDB部591に格納されたデータベースを検索し、「第1信号」が表す「対象」に対応付けられた「音響信号(第1信号に対応する第2信号)」を抽出する。抽出された「音響信号」は統合音生成装置55に送られる。検索処理部192は、さらに「第1信号」に対応する「対象」が表れている立体物の向き、位置、サイズ、幾何学的歪みなどを推定してもよい。この場合、推定された立体物の向き、位置、サイズ、幾何学的歪みなどの情報が対象検索装置57に送られる。対象検索装置57は、撮影装置13と音響出力装置56との間の相対的な位置ずれ、および/または、対象18が表れた立体物の向き、位置、サイズ、幾何学的歪みなどの情報に基づく「音」の定位位置の補正を行うための「修正情報」を生成して統合音生成装置55に送る。なお、撮影装置13と音響出力装置56との間の相対的な位置ずれが既知であれば、それに基づく「音」の定位位置の補正量を予め設定しておくことができる。一方、利用時に撮影装置13と音響出力装置56との相対的な位置を調整する場合、対象検索装置57は、調整後の撮影装置13と音響出力装置56との間の相対的な位置ずれから「音」の定位位置の補正量を設定する。統合音生成装置55は「修正情報」を用いて「音」の定位位置を補正し、その定位位置に「音」を定位させて対象18に統合させるための「補正音響信号(第2信号に由来する情報)」を生成し、「補正音響信号」を音響出力装置56に送る。ただし、定位位置の補正が不要な場合には、統合音生成装置55は、送られた「音響信号」をそのまま「補正音響信号」として音響出力装置56に送る。音響出力装置56は「補正音響信号」に基づいて対象18の所定の位置に音場を定位させる。この定位は例えば、スピーカアレイを用いた波面合成法(Wave Field Synthesis)(参考文献6)や超音波スピーカなどによって実現できる。「音」が定位された対象18を視聴した観察者の脳内では対象18の像と「音」とが信号処理(脳内で統合)され、当該観察者は対象18から「音」が発せられたように知覚する。
参考文献6:小山翔一,外3名,「音場収音・再現のための時空間周波数領域信号変換法」,日本音響学会講演論文集,2011年9月,P.635−636
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではない。以上では「対象」を像として説明したが、「対象」を人間が知覚可能であり、かつ、「対象」に対応する「第1信号」を得られるものであれば何でもよい。例えば、「対象」を音響信号としてもよい。この例では、「対象」はスピーカから再生される音楽や歌声や生演奏される音楽や歌声などの音響信号であり、当該音響信号をマイクロホンにより収音して「第1信号」とする。「第2信号」を「対象」に対応する音、例えば音楽や歌声に定位感を与えるための音とし、「対象」である音楽や歌声に、定位感を与えるための音を統合(重畳)し、人間が定位感のある音楽や歌声を知覚できるようにしてもよい。
18,241 対象
141 単一画像
141a 輝度成分パターン
18a 対象パターン
Claims (8)
- 対象を表す第1信号に対応する第2信号を検索によって得る検索部と、
前記第2信号または前記第2信号に由来する情報である統合情報を前記対象に統合させて呈示する呈示部と、
を有し、
前記第1信号は、対象を表す画像信号または映像信号であり、
前記統合情報は、前記対象に対応する単一画像であり、
前記単一画像と前記対象とを重畳させた状態で、前記単一画像および前記対象の少なくとも一方を動かし、前記単一画像が含む画像領域の輝度成分パターンと前記対象が含む前記画像領域に対応するパターンとの間の位置関係を変化させる、情報呈示システム。 - 対象を表す第1信号に対応する第2信号を検索によって得る検索部と、
前記第2信号または前記第2信号に由来する情報である統合情報と、前記対象と、が利用者に統合して知覚されるように、前記統合情報を呈示する呈示部と、
を有し、
前記第1信号は、対象を表す画像信号または映像信号であり、
前記統合情報は、前記対象に対応する単一画像であり、
前記単一画像と前記対象とを重畳させた状態で、前記単一画像および前記対象の少なくとも一方を動かし、前記単一画像が含む画像領域の輝度成分パターンと前記対象が含む前記画像領域に対応するパターンとの間の位置関係を変化させる、情報呈示システム。 - 請求項1または2の情報呈示システムであって、
前記第1信号は、対象を表す画像信号または映像信号であり、
前記統合情報は、画像または映像であり、
前記呈示部は、前記対象に前記画像または映像を重畳する、情報呈示システム。 - 請求項1から3の何れかの情報呈示システムであって、
前記第1信号は、対象を表す画像信号または映像信号であり、
前記統合情報は、前記対象に対応する輝度成分パターンを持つ画像または映像であり、
前記呈示部は、前記対象に前記画像または映像を重畳する、情報呈示システム。 - 対象を表す第1信号に対応する第2信号を検索によって得る検索ステップと、
前記第2信号または前記第2信号に由来する情報である統合情報を前記対象に統合させて呈示する呈示ステップと、
を有し、
前記第1信号は、対象を表す画像信号または映像信号であり、
前記統合情報は、前記対象に対応する単一画像であり、
前記単一画像と前記対象とを重畳させた状態で、前記単一画像および前記対象の少なくとも一方を動かし、前記単一画像が含む画像領域の輝度成分パターンと前記対象が含む前記画像領域に対応するパターンとの間の位置関係を変化させる、情報呈示方法。 - 対象を表す第1信号に対応する第2信号を検索によって得る検索ステップと、
前記第2信号または前記第2信号に由来する情報である統合情報と、前記対象と、が利用者に統合して知覚されるように、前記統合情報を呈示する呈示ステップと、
を有し、
前記第1信号は、対象を表す画像信号または映像信号であり、
前記統合情報は、前記対象に対応する単一画像であり、
前記単一画像と前記対象とを重畳させた状態で、前記単一画像および前記対象の少なくとも一方を動かし、前記単一画像が含む画像領域の輝度成分パターンと前記対象が含む前記画像領域に対応するパターンとの間の位置関係を変化させる、情報呈示方法。 - 請求項5または6の情報呈示方法であって、
前記第1信号は、対象を表す画像信号または映像信号であり、
前記統合情報は、画像または映像であり、
前記呈示ステップは、前記対象に前記画像または映像を重畳する、情報呈示方法。 - 請求項5から7の何れかの情報呈示方法であって、
前記第1信号は、対象を表す画像信号または映像信号であり、
前記統合情報は、輝度成分パターンを持つ画像または映像であり、
前記呈示ステップは、前記対象に前記画像または映像を重畳する、情報呈示方法。
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