JP6430222B2 - 支持構造物 - Google Patents

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Description

本発明は、効率的に引き抜き対策が施される支持構造物に関する。
一般的なビル等の構造物100では、常時荷重(自重および積載荷重等、常時作用する死荷重)に対し、各柱脚101に作用する鉛直方向の反力のバランスは平面方向においてほぼ均等であり、免震化した際の各免震装置に作用する鉛直力Rもほぼ均等となる(図12(a)参照)。ところが、地震により水平力が作用して転倒モーメントが作用すると、構造物100の端部Eにおいて引き抜き(引張)力が卓越する傾向にあるため、一般的な構造物100の端部Eの免震装置に引き抜き対策が施される(図12(b),(c)参照)。
ところが、ボイラ鉄骨等のプラント支持構造物の場合、支持される機器の荷重により各柱脚の鉛直方向反力の平面方向のバランスが不均一であるため、必ずしも構造物の端部に引き抜き力が作用するとは限らない。したがって、プラント支持構造物の場合には、一般的な構造物のように引き抜き対策を施す位置を、端部というように一律に決めることはできない。
例えば特許文献1,2に引き抜き対策についての提案が開示されている。
特許文献1は、高層建築物の中央部に階層を貫く内部空間を設け、長期面圧の許容値が150〜300kg/cmである積層ゴム支承で支持することを提案している。この提案は、建築物に内部空間を設けることにより、同じ占有面積で内部空間を有さない建築物に比べて、建物下部への長期荷重が周縁部の積層ゴム支承に多くかかるので、転倒しにくくなり、積層ゴム支承に引き抜き力が生じにくくなる。
また、特許文献2は、積層ゴムとその上下にフランジを有する積層ゴム支承において、上下のフランジの曲げ剛性を、積層ゴムが損傷する程度の軸方向引張力より小さい軸方向引張力によって面外曲げ変形を生じ得る大きさにすることを提案している。この提案は、上部構造に浮き上がりが生じたときに、積層ゴムに損傷する鉛直方向への引き抜き力が作用する前に、上下のフランジが、積層ゴムよりも低い剛性で、鉛直変位に応じた抵抗力を発揮しながら、曲げ変形を生じるため、積層ゴムに引き抜き力が作用することを解消、軽減することができる。
特開平10−325261号公報 特開2005−61565号公報
特許文献1,2の提案は、それぞれに述べられている効果を奏することは認められるが、プラント支持構造物において、引き抜き対策を施す位置についての示唆はなされていない。
そこで本発明は、プラント支持構造物のように引き抜き対策を施す位置が一律に定まらない構造物であっても、免震装置に生じる引き抜き力が過大となる箇所を容易に特定して引き抜き対策を施す手法を提案することを目的とする。
かかる目的のもとなされた、本発明の支持構造物は、被支持体と、基礎に柱脚を介して立設される複数の柱と、隣接する柱を繋ぐ複数の梁と、被支持体を支持する支持鉄骨と、単数又は複数の柱を支持する複数の免震装置と、を備え、特定の免震装置について引き抜き対策が施されているものであり、それぞれの免震装置について、下記の式(1)を満たすか否かで、引き抜き対策が施される免震装置が特定されていることを特徴とする。
Dn + NEQn>Ntn …式(1)
ただし、NDn,NEQn,Ntnは、以下の通りに定義される。
Dn(NDn<0):支持構造体に負荷される常時荷重に基づいて算出される、それぞれの免震装置に生じる圧縮荷重
EQn(NEQn>0):地震が生じたものとして算出される、それぞれの免震装置に生じる引き抜き力
tn(Ntn>0):それぞれの免震装置の許容引き抜き応力を用いて算出される、それぞれの免震装置の許容引き抜き耐力
なお、本発明において、引き抜き力は正(+)の荷重、圧縮力は負(−)の荷重と定義されるものとする。
本発明の支持構造物によれば、それぞれの免震装置に生じる引き抜き力が過大となる箇所を簡易な演算により特定し、特定された免震装置のみに引き抜き対策を施すことができる。したがって、本発明によれば、支持構造物の端部に一律に引き抜き対策を施すのに比べて、引き抜き対策を施す箇所を減らすことができる。
本発明における引き抜き力NEQnの算出は、下記の式(2)に基づいて行われるのが好ましい。
EQn = M/B … 式(2)
ただし、式(2)のM及びBは、以下の通りに定義される。
M:免震層に生じる転倒モーメントであり、下記の式(3),(4)に基づいて算出される。
:それぞれの免震装置の転倒モーメントMに対するアーム長
P=Sa×m … 式(3)
M=P×L… 式(4)
ただし、式(3),(4)のSa,m,P,Lは、以下の通りに定義される。
Sa:設計地震波の応答スペクトルにより算出される、免震層よりも上方の構造部分(上部構造)の固有周期Tにおける応答加速度
m:上部構造の質量
P:上部構造の水平力
M:水平力Pが上部構造の重心Gに作用したときに免震装置に生じる転倒モーメントM
L:上部構造の重心Gから免震層の高さ方向の中心までの鉛直方向の距離
本発明によれば、通常、免震装置に生じる引き抜き力を算出する際に行う地震応答解析を行わないので免震装置に生じる引き抜き力を簡易的に算出することが可能となる。このため、本発明によれば、地震応答解析を実施するのに比べて、演算処理に要する手間を大幅に省くことが可能となり、設計工数を大幅に低減することができる。
本発明における引き抜き対策として、少なくとも以下の第1形態及び第2形態を含むことができる。
第1形態は、引き抜き対策が必要と判断された免震装置そのものの引き抜き耐力を大きくするというものであり、第2形態は、引き抜き対策が必要と判断された免震装置に支持される柱(脚)から他の柱に引き抜き力を伝える荷重伝達部材を設けるというものである。本発明において、第1形態及び第2形態の一方だけを選択できるし、第1形態と第2形態を組み合せることもできる。
第1形態を行う場合に、引き抜き対策を行う前から、免震層の中立軸がずれないように、引き抜き対策を行うことができる。
また、第1形態を行う場合に、引き抜き対策を行う前から、免震層の中立軸がずれるように、引き抜き対策を行うことができる。
引き抜き対策を行う前の、免震層の中立軸の位置に応じて上記のいずれかを選択すればよい。
第2形態に対応する引き抜き対策として、引き抜き対策が必要と特定された免震装置に支持される柱と他の柱とをつなぎ梁及び水平ブレースの一方又は双方で連結し、若しくは、引き抜き対策が必要と特定された免震装置に支持される柱と他の柱との間にRCスラブを設けること、ができる。
本発明の第2形態において、免震装置と並列に、つなぎ梁と基礎の間を連結する引き抜き防止機構を設けることができる。
また、本発明の第2形態において、引き抜き対策が必要と特定された免震装置に支持される柱の周囲の領域のRCスラブの厚さを、他の領域よりも厚くすることができる。
本発明の支持構造物によれば、それぞれの免震装置に生じる引き抜き力が過大となる箇所を簡易な演算により特定し、特定された免震装置のみに引き抜き対策を施すことができる。したがって、本発明によれば、支持構造物の端部に一律に引き抜き対策を施すのに比べて、引き抜き対策を施す箇所を減らすことができる。
第1実施形態に係るボイラの支持構造体を示す側面図である。 (a)は図1の支持構造体の横断面を示し、(b)は図1の支持構造体のそれぞれの免震装置の配列と圧縮荷重を示す図である。 引き抜き対策が施されるか否かの判定手順を示す図である。 引き抜き力の算出手順を示す図である。 第2実施形態を示す図である。 第3実施形態を示す図である。 第4実施形態を示す図である。 第4実施形態の変形例を示す図である。 第5実施形態を示す図である。 第5実施形態の変形例を示す図である。 第5実施形態の他の変形例を示す図である。 一般的なビル(構造物)の鉛直力Rを示す図である。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
[第1実施形態]
本実施形態は、支持構造物としてのボイラ支持構造物を対象として、効率的に引き抜き対策を施す位置を特定し、これに基づいて引き抜き対策を配置することを特徴とする。
引き抜き対策を配置する手順に先立って、この手順が適用されるボイラ支持構造物の構成例を説明する。
本実施形態に係るボイラ支持構造体10は、図1に示すように、基礎1の上に設けられるものであり、支持鉄骨11と、支持鉄骨11を支持する複数の免震装置5と、を主たる要素として備え、ボイラ本体3を支持する。
支持鉄骨11は、鉛直方向に延びる複数本の柱11aと、水平方向に延びる複数本の梁11cと、複数本の鉛直ブレース12と、を組み合わせて構成されている。ボイラ支持構造体10は、支持鉄骨11を構成する柱11aの末端部分である柱脚11bを介して基礎1に立設されている。
ボイラ支持構造体10は、運転中の熱膨張を拘束しないようにするために、最上層の梁11cに固定される複数本の吊下げバー17を介して、ボイラ本体3を支持鉄骨11の頂部から吊り下げている。ボイラ支持構造体10は、ボイラ本体3を水平方向への変位を規制するために、ボイラ本体3と支持鉄骨11の最外周に位置する柱11aとの間に水平方向に架け渡されるサポート18を介在させている。
ボイラ支持構造体10は、図1に示すように、それぞれの柱脚11bの基部と基礎1の間に免震装置5を設置している。なお、1つの免震装置5が複数の柱脚11bを支持することもある。
ボイラ支持構造体10は、それぞれの免震装置5の免震特性が、支持鉄骨11に地震力が作用して柱脚11bに発生する水平反力(以下、単に柱脚反力)の大きさに応じて設定されており、全ての免震装置5が同調して挙動するよう設定されている。つまり、図2(a)に示すように、柱脚反力Yが大きい箇所には剛性Ysの高い免震装置5を設置し、柱脚反力Yが小さい箇所には剛性Ysの低い免震装置5を設置する。図2(a)は、図中のY軸方向の柱脚反力Yと免震装置5の剛性Ysの対応を示しており、それぞれの柱脚11bは、図中の矢印で示すように、一方の側から他方の側に向けて柱脚反力Yが大きくなり、それに対応して免震装置5の剛性Ysが大きくなるように設定されている。なお、それぞれの免震装置5に、図2(a)に示すように、左上から順に(1)、(2)、(3)…(23)と番号を付けて、その位置を特定する。
なお、本実施形態において、荷重の符号は、引き抜き力が正(+)、圧縮力が負(−)と定義されるものとする。
免震装置5の剛性を、以上のように相違させる理由を説明する。
ボイラの支持鉄骨11は柱脚11bの位置によって柱脚反力が大きく異なるという特徴を有している。これは、ボイラ本体3を含めたボイラ支持構造体10が、水平方向の荷重に異方性を有しているからである。そのために、各柱脚11bに同じ剛性の免震装置5を設置した場合、各免震装置5の変位が異なるものとなってしまい、免震化後の安定した振動モードを得ることができない。つまり、柱脚11bに図2(a)に示した柱脚反力の大小が生ずるとすると、柱脚反力が大きい箇所は免震装置5の変形が大きく、柱脚反力が小さい箇所は免震装置5の変形が小さいために、ねじれ振動モードが発生する可能性がある。
そこで、図2(a)に示したように、各柱脚11bを支持する免震装置5の剛性Ysを柱脚反力Yの大きさに応じて調整すると、各柱脚11bにおける免震装置5の変位量を一致させることが可能となる。これにより、地震時にボイラ支持構造体10が一体となって振動することが可能となり、免震化の効果が高まる。
本実施形態に用いる免震装置5としては、積層ゴム支承型、すべり支承型、転がり支承型の免震装置のいずれをも適用することができる。
さて、以上説明した構成を備えるボイラ支持構造体10を対象にして、引き抜き対策を配置する位置を効率的に特定する手順を、図2〜図4を参照して説明する。以下の手順は、コンピュータを用いたシミュレーションにより実行することができる。なお、図2〜図4における荷重の符号は、+:引き抜き力、−:圧縮力と定義する。また、添え字n(1〜23)は各免震装置5を特定する番号である。
[引き抜き対策位置特定]
(A)免震装置5の仮配置
全ての免震装置5を、積層ゴム支承として、仮配置する。この配置は、図1及び図2(a)に示すとおりである。
(B)圧縮荷重NDnの算出
次に、静的解析により、ボイラ支持構造体10に負荷される常時荷重により、それぞれの免震装置5に生じる圧縮荷重NDn(NDn<0)を算出する(図2(b))。この常時荷重は、ボイラ支持構造体10の上部構造であるボイラ本体3及び支持鉄骨11が主たる要素になるが、水平方向で分布が相当程度あるために、それぞれの免震装置5の圧縮荷重NDnに相当の差異が生ずる。
(C)引き抜き力NEQnの算出
地震が生じたときに、それぞれの免震装置5に生じる引き抜き力NEQn(NEQn>0)を算出する。この算出は、例えば、以下で説明する引き抜き力の算出手順により行われる。
(D)許容引き抜き耐力Ntnの算出
それぞれの免震装置5が備える積層ゴム支承部分(免震要素)の許容引き抜き応力を用いて、免震要素の許容引き抜き耐力Ntn(N)(Ntn>0)を算出する。例えば、免震要素の許容引き抜き応力を1N/mmとするとき、許容引き抜き耐力Ntnは下記の式(5)を用いて算出することができる。
tn=1×A … 式(5)
ここに、Aは積層ゴム支承の有効断面積(mm)である。
(E)引き抜き対策の要否評価
それぞれの免震装置5について、下記式(1)を用いて、引き抜き対策が必要か否かを評価し、式(1)を満たす免震装置5について、引き抜き対策を施すことにする。
図3(a)に示すように、No.(1)〜(23)の中で、No.(1),(4),(23)の免震装置5が式(1)を満たしているものとすると、図3(b)に示すように、No.(1),(4),(23)の免震装置5について引き抜き対策を施す。ここで、引き抜き対策は所定の引き抜き耐力を満足し、かつ免震性能を阻害しないものであれば、具体的な手段は問われない。例えば、直動転がり支承、引き抜き防止機構を設置した積層ゴム支承などを適用することができる。
Dn + NEQn >Ntn …式(1)
[引き抜き力算出手順]
地震時の引き抜き力NEQn(NEQn>0)は、例えば以下の手順により算出することができる。
(a)上部構造の応答加速度Sa算出
設計地震波の応答スペクトルSより、免震構造、ここではボイラ支持構造体10の1次の固有周期Tにおける上部構造の応答加速度Saを算出する。図4(a)に算出方法を概念的に示す。
(b)上部構造の水平力Pの算出
算出した応答加速度Saを用い、下記の式(3)より、上部構造の水平力Pを算出する。なお、図4(b)に示すように、水平力Pは上部構造Xの重心Gに作用するものとする。
P=Sa×m … 式(3)
ここに、mは上部構造の質量である。
(c)免震層の転倒モーメントMの算出
算出した水平力Pを用い、式(4)より、水平力Pを上部構造Xの重心Gに作用させたときに免震層に生じる転倒モーメントMを算出する(図4(b)参照)。ここで、免震層とは、基礎1と支持鉄骨11の間で免震装置5が占有している領域をいう。
M=P×L… 式(4)
式(4)において、Lは上部構造Xの重心Gから免震層(免震装置5)の高さ方向の中心までの鉛直方向の距離である。
(d)免震装置5の引き抜き力NEQnの算出
算出した転倒モーメントMを用い、式(2)より、それぞれの免震装置5の引き抜き力NEQnを算出する(図4(c))。
EQn=M/B… 式(2)
式(2)において、Bは各免震装置5の転倒モーメントに対するアーム長である(図4(b)参照)。
ここで、式(2)は、図4(b)に示すように、2基の免震装置5を想定し、ともに同じ鉛直剛性を有することを前提としている。それぞれの免震装置5の鉛直剛性が異なる場合には、鉛直剛性バランスにより中立軸(回転中心)を求め、下記式(6)を満たすように、それぞれの免震装置5の発生荷重を求めればよい。
EQn×Cn=M… 式(6)
式(6)において、Cnは、免震装置nの中立軸からの距離である。
[第1実施形態の効果]
本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
ボイラ支持構造体10において、引き抜き力が過大となる免震装置5が特定されるので、特定された箇所の免震装置5だけに引き抜き対策を施せばよいので、引き抜き対策を施す免震装置5の数を減らすことができる。
免震装置5に引き抜き対策を施すと、積層ゴム支承のような一般的な免震装置5と比較してコストが高くなるものの、本実施形態によれば、引き抜き対策を施す免震装置5の数を減らすことができるため、低コストで免震構造を実現することが可能となる。
また、本実施形態によれば、積層ゴム支承からなる一般的な免震装置5に引き抜き対策を組み合せるだけで足りるので、上部構造の架構計画の変更や、特別な免震装置の設置を行う必要がなく、効率的な免震構造を実現できる。
また、免震装置5に生じる引き抜き力を算出する際には、地震応答解析を行うことが一般的であるが、本実施形態の手法によれば、上部構造の応答加速度を用いて簡易的に免震装置に生じる引き抜き力を算出する。このため、地震応答解析を実施することにより発生していた手間を省略することが可能となり、本実施形態によれば、設計工数を大幅に減らすことができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態は、免震層の中立軸(水平軸回りの回転中心)がずれないように引き抜き対策をする手法を提案する。以下、図5を参照してこの手法を説明する。
図5(a)は、引き抜き対策を施していないボイラ支持構造体10に地震荷重が印加されたときの、免震層の鉛直力Rの分布を示している。なお、中立軸Cは、ボイラ支持構造体10の幅方向(図中の左右方向)の中央に位置している。これに、図5(b)に示すように、図中の左端の免震装置5に引き抜き対策α1を施したとすると、中立軸Cは剛性の大きい側に移動するので、当初の引き抜き対策前の位置より左側に移動する。そうすると、中立軸Cよりも右側に生ずる鉛直力が、引き抜き対策前よりも大きくなるおそれがある。そこで、第2実施形態は、免震層の中立軸Cが引き抜き対策前からずれないように、引き抜き対策を施す。
中立軸Cをずらさないで引き抜き対策を施すには、以下の(1)〜(3)のいずれかの手法を採用することができる。
(1)設置した引き抜き対策と同じ引き抜き対策を、中立軸Cと対称に設置する。
例えば、図5(b)に示すように、引き抜き対策α1を施したとすると、図5(c)に示すように、当初の中立軸Cを基準にして、引き抜き対策α1と対称の位置に引き抜き対策α2を設置する。そうすれば、中立軸Cは当初の位置からずれないので、当初に比べて引き抜き力が増えることはない。
(2)設置した引き抜き対策について中立軸C周りの回転剛性((引き抜き対策の鉛直剛性)×(回転中心からのアーム長))を計算し、同様の回転剛性となる引き抜き対策を、中立軸を挟んで逆側に設置する。
(3)設置した複数の引き抜き対策について中立軸周りの回転剛性((引き抜き対策の鉛直剛性)×(回転中心からのアーム長)の合計)を計算し、同様の回転剛性となる引き抜き対策を、中立軸を挟んで逆側に設置する。逆側に設置する対策は1個でも複数個でもよい。
上記の(1)〜(3)において、新たに設置するだけでなく、設置予定の引き抜き対策を利用してもよい。例えば、図5の例でいうと、当初は引き抜き対策α2を、図中、右から2番目の柱11aに施そうとしていた場合に、図5(c)に示すように、設ける位置を右端の柱11aに変更することができる。または、当初より右端の柱11aに引き抜き対策を設置する予定の場合には、中立軸が動かないように、右端と左端の引き抜き対策の仕様を同じとすることができる。
[第2実施形態の効果]
第2実施形態によれば、中立軸Cを対象の中心として、中立軸C回りの回転剛性が同等の引き抜き対策を施すことにより、引き抜き対策による中立軸Cの位置が移動することがなくなり、引き抜き対策設置の検討が容易になる。
また、この際に、設置予定の他の引き抜き対策を利用することで、より効率的な引き抜き対策が可能になる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態を説明する。第3実施形態は、第2実施形態とは逆に、引き抜き対策を施すことにより、免震層の中立軸の位置を移動させることを提案する。以下、図6を参照して説明する。
例えば、図6(a),(b)に示すように、中立軸Cが幅方向(図中の左右方向)の中心から図中の左側にずれているものとする。ただし、図6(a)は、反時計回りの転倒モーメントMを受け、図6(b)は、時計回りの転倒モーメントMが生じているものとする。図6(a)の場合には、鉛直力R3が破線で囲まれている位置に対応する2つの免震装置5に引き抜き対策を施す必要がある。以上を前提にして、引き抜き対策を施す免震装置5を検討する。
本実施形態は、鉛直方向の回転中心(中立軸C)に近いところは地震による引き抜き力が小さく、逆に中立軸Cから遠いところは地震による引き抜き力が大きい傾向にあので、常時荷重による圧縮力が小さい方に中立軸Cが移動するように引き抜き対策を施すことを主旨とする。
例えば、図6(a),(b)に対応して引き抜き対策α1を施すとすれば、図6(c),(d)に示すように、図中の右端の免震装置5だけに施す。そうすれば、中立軸Cを幅方向の中心に移動させることができるので、2つの免震装置5に引き抜き対策を施さなくて済む。
[第3実施形態の効果]
第3実施形態によれば、中立軸Cの位置を調整することにより、常時荷重が小さい部分の地震時の引き抜き荷重が小さくなり、引き抜き対策を施す数を少なくできるので、より効率的な引き抜き対策が可能となる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態を説明する。第4実施形態は、第1実施形態〜第3実施形態のいずれかによって引き抜き対策が設置されるボイラ支持構造体10において、鉛直力を伝達するための部材としてつなぎ梁を設置することを提案する。以下、図7を参照して説明する。
第4実施形態に係るボイラ支持構造体10は、図7(a)に示すように、基本的な構成はボイラ支持構造体10を踏襲しているが、免震装置5−1に生じる引き抜き力が高く、その隣の免震装置5−2に生じる引き抜き力は、引き抜き耐力に対して十分に余裕があり、低いものとする。そうしないと、免震装置5−1の引き抜き力が免震装置5−2に分配されることによって、免震装置5−2の引き抜き力が増加してその引き抜き耐力よりも大きくなり、免震装置5−2にも引き抜き対策を施さなければならなくなる可能性があるためである。
このボイラ支持構造体10は、図7(a),(b)に示すように、免震装置5−1が支持する柱11a(柱脚11b)と免震装置5−2が支持する柱11a(柱脚11b)をつなぎ梁11eで連結している。
[第4実施形態の効果]
以上のように構成されるボイラ支持構造体10によれば、免震装置5−1に生じる高い引き抜き力がつなぎ梁11cと隣接する柱11aを介して、他の隣接する免震装置5−2へ分配されるため、免震装置5−1に生ずる引き抜き力が軽減される。これにより、免震装置5−1に引き抜き対策を施す必要がなくなり、引き抜き対策を施す免震装置5の数を減らすことが可能となる。または、免震装置5−1に適用する引き抜き対策に要求される引き抜き耐力が小さくなるため、免震装置5−1に適用する引き抜き対策を、より簡易で安価なものへ変更することが可能となる。
また、ボイラ支持構造体10によれば、つなぎ梁11eを配置することによって、免震層よりも上方の水平剛性が確保される。これにより、免震層よりも上方の上部構造全体が一体となって振動する振動モードを得やすくなるため、免震化の効果を高めることができる。
以上では、つなぎ梁11eだけを設けた例を示したが、鉛直剛性が不足する場合には、図7(c)に示すように、水平ブレース11dを設けてもよい。
本実施形態において、つなぎ梁11eと水平ブレース11dは鉛直力を伝達するものであるため、柱11a(柱脚11b)とつなぎ梁11e、水平ブレース11dとは剛結合される。
第4実施形態において、図8に示すように。免震装置5と並列に、つなぎ梁11cに引き抜き防止機構7を設置することができる。引き抜き防止機構7は、一端がつなぎ梁11eに連結され、他端が基礎1に連結されている。
引き抜き防止機構7は、免震装置5よりも鉛直方向の剛性が高く、免震装置5の水平方向の変位に追従できる構成とする。例えば、つなぎ梁11eとの連結部分及び基礎1との連結部分ピン支持としたり、リニアスライダーにより支持したりすることができる。
以上のように引き抜き防止機構7を設けることにより、地震時の引き抜き力を鉛直剛性の高い引き抜き防止機構7に集中させることができるため、その分だけ免震装置5が負荷する引き抜き力を低減できる。これにより、つなぎ梁11e,水平ブレース11dを設けるだけに比べて、免震装置5に生じる引き抜き力を低減できる。これにより、引き抜き対策を施す免震装置5の数をさらに減少させることが可能となる。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態を説明する。第5実施形態は、第4実施形態のつなぎ梁11eの代替として、図9に示すようにRC(鉄筋コンクリート)製のスラブ15を設置することを提案する。
このスラブ15は、柱脚11b,11b…の間に、水平方向に隙間なく設置されており、柱脚11b,11b…の相互間で、スラブ15を介して鉛直力が伝達される。
なお、図9に示した例では、隣接する柱脚11bの全てにスラブ15を設置したが、鉛直力の伝達が必要な箇所だけに限定してスラブ15を配置することもできる。
[第5実施形態の効果]
スラブ15は、第4実施形態のつなぎ梁11eと比較して重量が重い。そのために、第5実施形態によると、第4実施形態よりも免震装置5に作用する常時荷重による圧縮荷重Nが小さくなる。圧縮荷重Nが小さくなると、第1実施形態で示した式(1)(N+NEQ>N)を満たす免震装置5が少なくなり、引き抜き対策を施す免震装置5の数を少なくすることが可能となる。
また、第4実施形態よりも上部構造の鉛直剛性が高められ、免震装置5に生じる引き抜き力が高い箇所の引き抜き力が、第4実施形態よりも多く他の免震装置5へ分配されるため、引き抜き力が高い箇所の引き抜き力がさらに軽減される。これにより、第4実施形態よりも引き抜き対策を施す免震装置5の数を減少させることが可能となる。
また、ボイラ支持構造体10は、柱脚11bの位置によって免震装置5に生じる引き抜き力が異なる傾向がある。免震装置5に生じる荷重が異なると、設ける位置に応じて異なる仕様の免震装置5を配置する必要があり、一括仕様での免震装置の調達ができなくなり、コスト増の原因となる可能性がある。しかしながら、第5実施形態とすることにより、それぞれの免震装置5に生じる荷重を均等にせることができるので、柱脚11bの位置に関わらず統一した仕様の免震装置5を配置することが可能となり、免震装置5のコスト低減に寄与する。
[第5実施形態の変形例]
第5実施形態において、図10に示すように、引き抜き力の高い免震装置5の直上にあるスラブ15に、他の部位よりも厚い肉厚部15Aを設ける。
そうすることにより、肉厚部15Aの直下にある免震装置5に作用する常時荷重による圧縮荷重N(<0)を、上述した第5実施形態よりも小さくできる。Nが小さくなると第1実施形態で示した式(1)(N+NEQ>N)を満たす免震装置5が減り、引き抜き対策を施す免震装置5の数をさらに少なくすることが可能となる。
スラブ15を設ける場合には、図11に示すように、引き抜き力の高い免震装置5の直上にあるRCスラブの上に機器15B(ダクト、配管基礎など)を設置することも好ましい。
そうすることにより、機器を設置した直下にある免震装置5に作用する常時荷重による圧縮荷重N(<0)をより小さくすることができる。Nが小さくなると第1実施形態で示した式(1)(N+NEQ>N)を満たす免震装置5が減少するため、引き抜き対策を施す免震装置5の数をさらに少なくすることが可能となる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
以上で説明した実施形態は、免震装置5が基礎1と柱11aの柱脚11bの間に設けられる(第1形態とする)が、免震装置5を設ける位置を、支持鉄骨の高さ方向の中間領域にする(第2形態とする)こともできるし、支持鉄骨の頂部にする(第3形態とする)こともできる。
第1形態によると、免震装置5よりも上方に位置するボイラ本体及び支持構造体の全体を免震化することが可能となり、支持鉄骨に作用する地震力を大幅に低減することが可能となる。しかも、地震時に支持構造体が一体となって振動することが可能となり、免震化の効果を向上するのに寄与する。
第2形態について述べると、ボイラ本体を支持する支持構造体は、トップヘビーな構造物であり、上層ほどサポート荷重が大きい傾向にあるため、中間免震装置を設けることで上層のみを免震化する第2形態によっても地震力の低減効果を十分に得ることができる。
また、免震装置を柱脚よりも高い位置に設けることにより、地震時に生ずる慣性力による免震装置の転倒モーメントMのアーム長hを短くできる。これにより、免震装置に生じる引張力が低減され、大型ボイラのような地震時の転倒モーメントMの大きいボイラ支持構造体に対して、免震装置の適用を可能とする。
次に、第3形態について述べると、支持鉄骨は頂部でボイラ本体を吊り下げて支持するが、頂部に免震装置を設置することにより、地震時に支持鉄骨へ作用するボイラ本体の慣性力を低減することが可能となる。特に、ボイラ支持構造体が、サポートを設けない場合には、ボイラ本体の慣性力が全て免震装置より上部を介して支持鉄骨に伝わることになる。したがって、第3形態において頂部を免震化することにより、支持鉄骨へ伝達されるボイラ本体の慣性力を低減できるので、支持鉄骨へ作用する地震荷重を低減することができる。
また、第3形態は第2形態よりも免震装置の位置がさらに高くなり、アーム長hが短くなるので、地震時に免震装置に生じる転倒モーメントMがより低減される。これにより、転倒モーメントMが非常に大きくなる支持鉄骨への免震装置の適用を可能にする。
また、以上では、支持構造物として、ボイラを支持する構造物を例に説明したが、本発明はこれに限定されず、水平方向の荷重の大きさに相当の分布が生じ得る支持構造物に広く適用することができる。
1 基礎
3 ボイラ本体
5 免震装置
7 防止機構
10 ボイラ支持構造体
11 支持鉄骨
11a 柱
11b 柱脚
11c 梁
11d 水平ブレース
11e つなぎ梁
12 鉛直ブレース
15 スラブ
15A 肉厚部
15B 機器
17 吊下げバー
18 サポート
C 中立軸
G 重心
M 転倒モーメント

Claims (7)

  1. 被支持体と、基礎に柱脚を介して立設される複数の柱と、隣接する前記柱を繋ぐ複数の梁と、前記被支持体を吊下げて支持する支持鉄骨と、単数又は複数の前記柱を支持する複数の免震装置と、を備え、
    特定の前記免震装置について引き抜き対策が施されており、
    それぞれの前記免震装置について、下記の式(1)を満たすか否かで、前記引き抜き対策が施される前記免震装置が特定されている、
    ことを特徴とする支持構造物。
    Dn + NEQn >Ntn…式(1)
    ただし、NDn,NEQn,Ntnは、以下の通りに定義される。
    Dn(NDn<0):支持構造体に負荷される常時荷重に基づいて算出される、それぞれの免震装置に生じる圧縮荷重
    EQn(NEQn>0):地震が生じたとして算出される、それぞれの免震装置に生じる引き抜き力
    tn(Ntn>0):それぞれの免震装置の許容引き抜き応力を用いて算出される、免震装置の許容引き抜き耐力
  2. 前記引き抜き力NEQnの算出は、下記の式(2)に基づいて行われる、
    請求項1に記載の支持構造物。
    EQn = M/B … 式(2)
    ただし、式(2)のM及びBは、以下の通りに定義される。
    M:免震層に生じる転倒モーメントであり、下記の式(3),(4)に基づいて算出される。
    :それぞれの前記免震装置の転倒モーメントMに対するアーム長
    P=Sa×m … 式(3)
    M=P×L… 式(4)
    ただし、式(3),(4)のSa,m,P,Lは、以下の通りに定義される。
    Sa:設計地震波の応答スペクトルにより算出される、前記免震層よりも上方の構造部分である上部構造の固有周期Tにおける応答加速度
    m:前記上部構造の質量
    P:前記上部構造の水平力
    M:水平力Pが前記上部構造の重心Gに作用したときに前記免震装置に生じる転倒モーメントM
    L:前記上部構造の重心Gから前記免震層の高さ方向の中心までの鉛直方向の距離
  3. 前記引き抜き対策は、
    前記引き抜き対策が必要と判断された前記免震装置そのものの引き抜き耐力を大きくする第1形態と、及び、
    前記引き抜き対策が必要と判断された前記免震装置に支持される前記柱から他の前記柱に前記引き抜き力を伝える荷重伝達部材を設ける第2形態と、
    の一方又は双方を含む、
    請求項1又は請求項2に記載の支持構造物。
  4. 前記第1形態において、
    前記引き抜き対策を行う前から前記免震層の中立軸がずれないように、前記引き抜き対策を行い、又は、
    前記引き抜き対策を行う前から前記免震層の中立軸がずれるように、前記引き抜き対策を行う、
    請求項3に記載の支持構造物。
  5. 前記第2形態において、
    前記引き抜き対策が必要と特定された前記免震装置に支持される前記柱と他の前記柱とをつなぎ梁、及び、水平ブレースの一方又は双方で連結し、若しくは、
    前記引き抜き対策が必要と特定された前記免震装置に支持される前記柱と他の前記柱との間にRCスラブを設ける、
    請求項3に記載の支持構造物。
  6. 前記第2形態において、
    前記免震装置と並列に、前記つなぎ梁と前記基礎の間を連結する引き抜き防止機構を備える、
    請求項5に記載の支持構造物。
  7. 前記第2形態において、
    前記引き抜き対策が必要と特定された前記免震装置に支持される前記柱の周囲の領域の前記RCスラブの上に機器を設置する、
    請求項5に記載の支持構造物。
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