JP6428134B2 - 偽造防止媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、状況により可視情報が変化する技術を用いた偽造防止技術に関する。
従来、有価証券、パスポート、ID証など、高いセキュリティー性が必要とされるセキュリティー製品が利用されている。このようなセキュリティー製品において偽造が発生すると、製品全般、ひいては各企業・団体に対する消費者の信頼を失う恐れがあるため、様々な偽造防止技術が施されている。
様々な偽造防止技術の中でも、普段は情報が隠れているため目視確認できないが、紫外線や赤外線を照射することにより潜像が確認できる技術が広く使用されている(特許文献1参照)。このように、そのままでは視認不能であって、何らかの作用を与えることにより視認可能となる技術は、コバート技術とも呼ばれている。
特許第3544536号公報
上記のようなコバート技術を用いた場合、潜像の絵柄や文字などの情報は、事前に真贋判定を行う者に周知しておく必要がある。しかし、情報が正確に伝わっていない場合、正しいものが贋、誤ったものが真と判断されてしまう可能性がある。例えば、無色蛍光インキで「OK」と印刷されていた印刷物が、改定して「GENUINE」という文言に変わっていた場合、改定したという情報が正しく伝わっていないと、どの文言が真であるかわからなくなってしまう。
そこで、本発明は、事前に潜像等の情報を知らなくても、簡単な作業により真贋の判断を行うことが可能な偽造防止媒体を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明第1の態様では、角度を変化させることにより各パターンの像が視認可能となるように複数のパターンが形成された変化像形成部と、
可視光下において視認不能な状態であって所定の作用を起こすことにより視認可能な状態となるパターンを形成した潜像形成部を有し、
前記変化像形成部に形成されたパターンのうちの一つが、前記潜像形成部に形成されたパターンと同一であることを特徴とする偽造防止媒体を提供する。
本発明第1の態様によれば、角度を変化させることにより各パターンの像が視認可能となるように複数のパターンが形成された変化像形成部と、可視光下において視認不能な状態であって所定の作用を起こすことにより視認可能な状態となるパターンを形成した潜像形成部を有し、変化像形成部に形成されたパターンのうちの一つが、潜像形成部に形成されたパターンと同一であるので、潜像として形成された像を簡易な作業により認識し、それと同じ像が変化像の一つと同一であることを確認することにより、真贋の判断を行うことが可能となる。すなわち、真贋を判断する者が事前に像自体の情報を知らなくても、簡単な確認作業により像を知ることができ、真贋の判断が可能となる。
また、本発明第2の態様では、前記変化像形成部に形成されたパターンのうちの一つと前記潜像形成部に形成されたパターンは、同一画像を用いて形成されたものであることを特徴とする。
本発明第2の態様によれば、変化像形成部に形成されたパターンのうちの一つと潜像形成部に形成されたパターンは、同一画像を用いて形成されたものであるので、完全に一致する像を変化像形成部と潜像形成部に表すことができ、確実に真贋の判断を行うことが可能となる。
また、本発明第3の態様では、前記潜像形成部に形成されたパターンと同一である変化像形成部に形成されたパターンは、正面から傾けた場合に視認可能となるように形成されていることを特徴とする。
本発明第3の態様によれば、潜像形成部に形成されたパターンと同一である変化像形成部に形成されたパターンは、正面から傾けた場合に視認可能となるように形成されていることを特徴とするので、潜像形成部に形成されたパターンと同一のパターンを正面からは確認できないようにすることが可能となる。
本発明によれば、事前に潜像等の情報を知らなくても、簡単な作業により偽造防止媒体の真贋の判断を行うことが可能となる。
本発明の一実施形態に係る偽造防止媒体の構成を示す図である。 変化像形成部20において視認されるパターンと方向の関係を示す図である。 変化像形成部20の詳細を示す図である。 第1のパターンと第2のパターンのピッチが同一である場合の比較例を示す図である。 本実施形態に係る偽造防止媒体の製造工程を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る偽造防止媒体の利用時の状態を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<1.偽造防止媒体の構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る偽造防止媒体を示す平面図である。図1において、10は基材、20は変化像形成部、30は潜像形成部である。変化像形成部20、潜像形成部30は、それぞれ基材10の表面に所定の手法により形成することができる。
変化像形成部20は、複数のパターンが切り替わる変化像を記録したものである。本実施形態では、見る角度により第1のパターン、第2のパターン、第3のパターンに切り替わる。ここで、パターンとは、図案、模様、絵柄、形状等、目視により認識可能な表現を意味する。変化像形成部20の形成には、複数のパターンを互いに切り替えるための様々な技術を用いることができる。変化像形成部20には、人間の五感により情報を認識可能な情報を形成するオバート技術が用いられる。変化像形成部20に形成されたパターンは全て、傾けるという行為だけで視認することができる。
まず、変化像形成部20に形成する3つのパターンと、潜像形成部30に形成する1つのパターンをそれぞれ決定する。変化像形成部20の3つのパターンのうち1つのパターンは、潜像形成部30のパターンと同一にする。完全に同一にするために、パターンを表現した同一の画像データを用いるのが好ましい。また、変化像形成部20の3つのパターンのうち他の2つは、潜像形成部30のパターンと異なるものにする。この際、パターンの違いが明確に認識できるように、明確に異なるパターンを採用するのが好ましい。変化像形成部20の3つのパターンのうち、正面から見た場合に認識でき、傾けたときに認識できないように形成する像を第1のパターン、正面から見た場合に認識できず、傾けたときに認識できるように形成する像を第2のパターン、第3のパターンとする。
図1においては省略しているが、基材10上の変化像形成部20、潜像形成部30以外の部分には、文字や絵柄等が通常のインキで印刷されることにより、可視光下で目視可能な状態で形成されている。
潜像形成部30に対しては、可視光下で視認不能であって、赤外線を照射することにより可視光を発光する蛍光印刷を、基材10上に施すことにより実現される。すなわち、図1(d)に示した第3のパターン(図1(d)の例では、文字“A”の形態)を赤外線発光インキにより印刷して形成する。
次に、変化像形成部20におけるパターンの形成について説明する。変化像形成部20には、図1(b)〜(d)にそれぞれ示す第1のパターン、第2のパターン、第3のパターンの3つのパターンが形成されている。第1のパターンは、図1(b)に示すように、万線状のパターンである。ここで“万線”とは、“ある幅を持たせた直線を所定幅(例えば、直線の幅の2〜3倍)のピッチ(間隔)で複数本並べた平行線の集まり”という意味である。
第2のパターンは、図1(c)に示すように、凹凸により全体として文字“Z”の形状を表現している。第2のパターン“Z”は、説明の便宜上、着色した状態で示しているが、実際は、無色(基材10と同色)の凹凸の集合である。すなわち、図における左右方向に沿った線分が凹部または凸部を表現している。図1(b)に示した第1のパターンと図1(c)に示した第2のパターンは、有色インキで印刷されている第1のパターンに重ねて、変化像形成部20に形成される。
第1のパターンの万線のピッチ(線分と線分の間隔)と、第2のパターンの凹凸のピッチ(凹部と凹部の間隔、または凸部と凸部の間隔)は異なる状態で形成されている。そのため、印刷万線パターンである第1のパターンの真上から見た場合、第1のパターンだけが見える状態になっている。図1(c)に示した第2のパターン “Z”は、凹凸状のパターンであって万線状に構成されており、そのピッチ(凹部と凹部の間隔、または凸部と凸部の間隔)は、印刷万線パターンである第1のパターンのピッチの1.5倍になっている。
変化像形成部20において、第1のパターンと第2のパターンは、万線同士の交差する角度が0度、すなわち平行状態となっている。第1のパターンと、第2のパターンの万線のピッチは半ピッチ(1/2ピッチ)異なっているために、図示しないが、第2のパターンを構成する最初の凸部と、4つ目の凸部に対して、第1のパターンの印刷された万線の最初の線と6番目の線が重なる。
第3のパターンの一例を図1(d)に示す。第3のパターンは、上述のように潜像形成部30にも形成される。変化像形成部20と潜像形成部30では、第3のパターンの形成の態様が異なる。上述のように、潜像形成部30では、赤外線発光インキによる蛍光印刷により形成している。これに対して、変化像形成部20においては、第3のパターンは特殊な角度に対して反射する無色透明なインキ、淡色なインキ等、第1のパターンを形成するインキを隠蔽しないインキで印刷される。第3のパターンは、図1(d)に示すように、長方形の塗りつぶしパターンの中に“A”の文字が白抜きの状態に嵌め込まれているが、逆に“A”の文字パターンであっても良い。
図2を参照して変化像形成部20において複数のパターンを視認する方法について説明する。図2は、変化像形成部20を有する偽造防止媒体1が水平な位置に置かれた状態で、観察者が矢印K(K1,K2,K3)の方角から変化像形成部20を観察した場合にどのように視認されるかを図示している。
偽造防止媒体1の正面(真上)方向K1から、変化像形成部20を観察すると、図1(b)に示した第1のパターンのみが鮮明に観察される。第2のパターンは、凹凸で形成されているために正面方向からは視認することができない。また、第3のパターン“A”は、無色透明、または、淡色なインキで印刷されているために視認することはできない。
次に変化像形成部20を斜め方向K2から観察した場合は、第3のパターンである“A”が鮮明に視認され、第1のパターン、および、第2のパターン“Z”による像は微かに視認される状態である。偽造防止媒体1に更に近づいた斜め方向K3から変化像形成部20を観察した場合は、第3のパターンである“A”の像、第1のパターンである万線の像は視認されず、第2のパターンである“Z”の像だけが明瞭に視認される。
図3は、変化像形成部20の詳細を示す図である。図3を参照して、変化像形成部20における第1のパターンと第2のパターンの関係について説明する。変化像形成部20の一部を切り取って拡大すると、図3に示すように印刷による有色の第1のパターン(太線)と、潜像を生成する第2のパターン(凹凸)が重なって形成されている。
図3において、太線は、第1のパターンを構成する万線の各線分を示している。また、第1のパターンの万線の各線分と平行な実線は、第2のパターンの凸部を示し、第1のパターンの万線の各線分と平行な破線は、第2のパターンの凹部を示している。本実施形態では、第1のパターンの万線のピッチと、第2のパターンの凸部(または凹部)のピッチ比が1対1.5になっているために、第1のパターンの1本目の線と、第2のパターンの最初の凸部が一致した後は、第1のパターンの6本目の線と、第2のパターンの4本目の凸部で一致する。このような状態を矢印K3で示す方向から変化像形成部20を観察すると、図3(b)に示すように第1のパターンの万線のうち、3本の万線が視認される。これは、第1のパターンの万線のうち、第2のパターンの凸部に隠されてしまうものも存在するためである。
比較のため、図4を参照して、印刷により有色のインキで印刷された第1のパターンと、凹凸形状の第2のパターンが重なり合って形成されていて、ピッチが同一である場合を示す。第2のパターンは実線で示す凸部と、破線で示す凹部が複数本平行に形成されている。図4に示す第1のパターンと、第2のパターンは、万線のピッチと凹凸の凹部(または凸部)のピッチが同一であるために、第1のパターンの1本目の線と、第2のパターンの最初の凹部が一致する場合は、第1のパターンのその他の線と、第2のパターンのその他の凹部は全てで一致する。このような状態を矢印K3で示す方向から観察した場合、第1のパターンの万線が第2のパターンの凸部に隠されて変化像形成部20には1本も視認されない。
図4(b)は、図4(a)を偽造防止媒体1に近い位置(図2の観察方向K3参照)から斜めに観察した図であるが、第2のパターンの凸部の手前(観察側)にあって、その手前の凸部に遮られない第1のパターンのみが観察される。図4(b)の例では、第1のパターンの万線の線分は1つも視認されないことになる。
<2.偽造防止媒体の製造>
次に、図1に示した偽造防止媒体の製造方法について説明する。図5は、本実施形態に係る偽造防止媒体の製造方法の概要を示すフローチャートである。まず、万線状の第1のパターンを作製するために、第1のパターンの準備を行う(ステップS10)。具体的には、万線スクリーンと未露光の製版用フィルムを密着させて実線幅とスペースの幅が1対2となるように万線スクリーン側から露光し、万線パターン原版を作製する。万線パターン原版に対して変化像形成部20の大きさに応じて露光を行い、印刷用の版である刷版を作製する(ステップS20)。続いて、作製された刷版を用いてオフセット印刷等の公知の印刷手法により万線状の第1のパターンを形成する(ステップS30)。これにより、変化像形成部20に万線状の第1のパターンが形成される。
次に、第3のパターン“A”の画像データを準備する(ステップS40)。第3のパターン“A”の画像データの準備ができたら、変化像形成部20用の第3のパターンの製版を行う(ステップS50)。具体的には、第3のパターン“A”の画像データを基に、変化像形成部20の一部となる第3のパターンを形成するための刷版を作製する。
より詳細には、まず、第3のパターン“A”の画像データを基に、版下から製版用原版を作製する。そして、作製された製版用原版によって基材10の大きさに応じて露光を行い、印刷用の版である刷版を作製する。
ステップS50において第3のパターン用製版が行われ、第3のパターン用の刷版が得られたら、第3のパターン“A”の形成を行う(ステップS60)。具体的には、基材10上の変化像形成部20形成位置に、ステップS30において印刷された第1のパターンに重ねて、第3のパターン“A”を印刷することになる。
第3のパターンの印刷手法としては、オフセット印刷等の公知の様々な手法を用いることができる。第3のパターンの印刷には、印刷物を所定の角度にすると印刷面が光を反射する無色透明のインキが使用される。上述のように、無色透明のインキの他に、第1のパターンとコントラストの強いインクにより、第1のパターンの下(基材10側)に印刷しても良い。この場合は、第1のパターンと第3のパターンによって生成される像が2つの色で視認されることになる。
本実施形態では、無色透明なインキとしてパールインキを用いている。ここで、無色透明なインキであるパールインキについて説明する。パールインキは、印刷後のインキの表面が真珠のような光沢を有するためにパールインキと呼ばれる。パールインキは、淡水魚の鱗の表面から採取されたグアニンの微結晶や、炭酸塩・ヒ酸塩系の材料を顔料として作られる。この顔料は、何れも薄片状の結晶で、この結晶面に光が当ると規則的に多重反射されるために、真珠の表面のような光沢を呈する。印刷インキとして使用された場合、乾燥したインキの表面は透明性を有し、上記のような反射特性を有する。
次に、第2のパターン“Z”の画像データを準備する(ステップS70)。第2のパターン“Z”の画像データの準備ができたら、変化像形成部20用の第2のパターンの製版を行う(ステップS80)。具体的には、第2のパターン“Z“の画像データを基に、変化像形成部20の一部となる第2のパターン”Z”を形成するための刷版を作製する。
ステップS80において第2のパターンの製版が行われ、第2のパターン用の刷版が得られたら、第2のパターン“Z“の形成を行う(ステップS90)。具体的には、既に第1のパターンと第3のパターンが印刷により形成された基材10上の変化像形成部20形成位置に、第2のパターン”Z“を形成することになる。
ステップS30における第1のパターンの形成およびステップS60における第3のパターンの形成と、ステップS90における第2のパターンの形成は、同一位置である変化像形成部20形成位置に対して行われる。同一位置に対して加工の形態を変えることにより第1〜第3のパターンを形成することができる。
次に、第2のパターンの形成の詳細について説明する。第2のパターンは、凹凸形成パターンで、文字パターンの場合や、絵柄パターンの場合がある。上述のように、本実施形態では、全体として文字“Z”の形状になるように構成されている。上述の第1のパターンとの関連でピッチを決める。通常、第2のパターンのピッチを第1のパターンのピッチよりも広くする。印刷物を部分的に加圧して第2のパターンである凹凸を形成するために、凹版を作製する。そこで、凹版作製のためのフィルム原版を作製する。凹版作製手段として薬品によってエッチングし凹部を作製する方法と、機械的に溝を形成して作製する方法があるが、いずれかの方法によって第2のパターン形成手段(押し型)を作製する。
ステップS90においては、エンボスマシンに押し型である第2のパターン形成手段を取り付け、ステップS60において第3のパターンが形成された変化像形成部20に第2のパターンを形成する。基材10に上記エンボス特性を付与させるためには、基材10として長繊維で比較的粗な特性を有する紙を使用することが好ましい。基材の材質を選択できない場合は、エンボス部に湿りを与え、エンボス面を軟らかくしてからエンボス加工を行うとよい。
また、ステップS40において準備した第3のパターン“A”の画像データを用いて、潜像形成部30の潜像形成用の製版を行う(ステップS100)。具体的には、第3のパターン“A”の画像データを基に、潜像形成部30を形成するための版を作成する。潜像形成部30を赤外線により発光する蛍光インキ(赤外線発光インキ)でオフセット印刷することにより形成する場合は、オフセット印刷用の版を作製することになる。
ステップS40において潜像用製版が行われ、第3のパターン“A”用の版が得られたら、潜像パターンの形成を行う(ステップS110)。赤外線による発光をさせる場合には、赤外線により発光する蛍光インキで基材10上の所定の位置にオフセット印刷を行い、潜像形成部30を形成することになる。
ステップS60における変化像形成部20への第3のパターンの形成と、ステップS110における潜像形成部30への第3のパターンの形成は、ステップS40において準備された共通の画像データを用いて行われるため、同一態様のパターンが確実に形成されることになる。
<3.偽造防止媒体の利用>
上記のようにして製造された偽造防止媒体の真贋判定方法について説明する。図6は、偽造防止媒体1の利用時の状態を示す図である。通常の可視光下では、図6(a)〜図6(c)に示すように、潜像形成部30には、特に形成された第3のパターンの像が現れない。図6(a)〜図6(c)においては、潜像形成部30の位置を破線の矩形で示している。
通常の可視光下で、偽造防止媒体1を正面から見た場合、図6(a)に示すように、変化像形成部20においては、万線状の第1のパターンの像が視認される。通常の可視光下で、偽造防止媒体1を少し傾けて見た場合、図6(b)に示すように、変化像形成部20においては、第3のパターンの像“A”が視認される。通常の可視光下で、偽造防止媒体1をさらに傾けて見た場合、図6(c)に示すように、変化像形成部20においては、第2のパターンの像“Z”が視認される。
この時点では、偽造防止媒体1が真正なものか偽物であるか判断できない。ここで、赤外線を偽造防止媒体1に照射することにより、潜像形成部30を発光させる。これにより、図6(d)に示すように、潜像形成部30においては、第3のパターンの像“A”が視認される。これにより利用者は、“A”が真正性を証明するためのパターンであることを認識する。そして、図6(b)に示したように、同一のパターンの像“A”が変化像形成部20にも表れていたことにより、偽造防止媒体1が真正なものであると判断することができる。
本発明に係る偽造防止媒体としては、紙幣、身分証、パスポート、金券、商品券、回数券、入場券、チケット、クーポン券、シール、ラベル、パッケージ、タグ等様々なものに適用することができる。
偽造防止媒体の基材としては、紙、合成樹脂、金属等、複数のパターンを形成可能なものであれば、様々なものを用いることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、変化像形成部20に形成するパターンとして3つのパターンを形成したが、2つ以上であれば、何個のパターンを形成してもよい。
また、上記実施形態では、変化像形成部20に形成するパターンとして“A”や“Z”のような文字形状のパターンを用いたが、同一であるか否かを判断することができる形状であれば、どのようなものであってもよい。
また、上記実施形態では、変化像形成部20を実現するオバート技術として、異なるインキによる印刷と、凹凸形状の形成を用いたが、これに限定されず、ホログラムや凹版潜像、光沢感の差を利用した潜像等、公知の様々なオバート技術を用いることができる。例えば、光沢感の差を利用した潜像としては、特許第4604209号公報に記載の技術を適用することができる。
また、上記実施形態では、潜像形成部30を実現するコバート技術として、赤外線発光インキによる蛍光印刷を用いたが、これに限定されず、紫外線発光インキによる蛍光印刷、赤外線カメラで画像を確認することが可能な赤外線潜像印刷等、公知の様々なコバート技術を用いることができる。例えば、赤外線潜像印刷としては、特許第3544536号公報に記載の技術を適用することができる。
1・・・偽造防止媒体
10・・・基材
20・・・変化像形成部
30・・・潜像形成部

Claims (3)

  1. 角度を変化させることにより各パターンの像が視認可能となるように複数のパターンが形成された変化像形成部と、
    可視光下において視認不能な状態であって所定の作用を起こすことにより視認可能な状態となるパターンを印刷により形成した蛍光発光する潜像形成部を有し、
    前記変化像形成部に形成されたパターンのうちの一つが、前記潜像形成部に形成されたパターンと同一であることを特徴とする偽造防止媒体。
  2. 前記変化像形成部に形成されたパターンのうちの一つと前記潜像形成部に形成されたパターンは、同一画像を用いて形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の偽造防止媒体。
  3. 前記潜像形成部に形成されたパターンと同一である変化像形成部に形成されたパターンは、正面から傾けた場合に視認可能となるように形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の偽造防止媒体。
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