JP6426407B2 - ウエーハの加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体基板の表面に積層されたLow−k膜に格子状に形成された複数の分割予定ラインによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたウエーハの加工方法に関する。
当業者には周知の如く、半導体デバイス製造工程においては、シリコン等の半導体基板の表面に絶縁膜と機能膜が積層された機能層によって複数のIC、LSI等のデバイスをマトリックス状に形成した半導体ウエーハが形成される。このように形成された半導体ウエーハは上記デバイスが格子状に形成された分割予定ラインによって区画されており、この分割予定ラインに沿って分割することによって個々の半導体デバイスを製造している。
近時においては、IC、LSI等の半導体チップの処理能力を向上するために、シリコン等の半導体基板の表面にSiOF、BSG(SiOB)等の無機物系の膜やポリイミド系、パリレン系等のポリマー膜である有機物系の膜からなる低誘電率絶縁体被膜と銅、アルミニウム等の金属箔とが絡み合うように積層された積層体によってデバイスを形成せしめた形態の半導体ウエーハが実用化されている。このように低誘電率絶縁体被膜と銅、アルミニウム等の金属箔とが絡み合うように積層された積層体はLow−k膜と呼ばれ、このLow−k膜は分割予定ラインにも積層されている。
このような半導体ウエーハの分割予定ラインに沿った分割は、通常、ダイサーと呼ばれている切削装置によって行われている。この切削装置は、被加工物である半導体ウエーハを保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された半導体ウエーハを切削するための切削手段と、チャックテーブルと切削手段とを相対的に移動せしめる移動手段とを具備している。切削手段は、高速回転せしめられる回転スピンドルと該スピンドルに装着された切削ブレードを含んでいる。切削ブレードは円盤状の基台と該基台の側面外周部に装着された環状の切れ刃からなっており、切れ刃は例えば粒径3μm程度のダイヤモンド砥粒を電鋳によって固定して形成されている。
しかるに、上述したLow−k膜は、切削ブレードによって切削することが困難である。即ち、Low−k膜は雲母のように非常に脆いことから、切削ブレードにより分割予定ラインに沿って切削すると、Low−k膜が剥離し、この剥離が回路にまで達しデバイスに致命的な損傷を与えるという問題がある。
上記問題を解消するために、半導体ウエーハに形成された分割予定ライン沿ってレーザー光線を照射し、分割予定ラインに沿ってレーザー加工溝を形成することによってLow−k膜を除去して分断し、このレーザー加工溝に切削ブレードを位置付けて切削ブレードと半導体ウエーハを相対移動することにより、半導体ウエーハを分割予定ラインに沿って切断するウエーハの分割方法が下記特許文献1に開示されている。
しかるに、上述したように半導体ウエーハに形成された分割予定ラインに沿ってレーザー光線を照射し、分割予定ラインに沿ってLow−k膜を除去するレーザー加工溝を形成すると、基板にレーザー加工溝に沿って歪が残存し、デバイスの抗折強度が低下するという問題がある。
また、半導体ウエーハの分割予定ラインに沿ってレーザー光線を照射すると、照射された領域に熱エネルギーが集中してデブリが発生し、このデブリがデバイスの表面に付着してデバイスの品質を低下させることから、半導体ウエーハの表面にポリビニルアルコール等の保護膜を被覆し、保護膜を通して半導体ウエーハにレーザー光線を照射するようにしている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−64231号公報 特開2006−286763号公報
而して、上記特許文献2に開示された技術においては、半導体ウエーハの表面に保護膜を被覆する工程を実施しなければならず、生産性が悪いとともに、設備費が嵩むという問題がある。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、ウエーハに形成された分割予定ラインに沿ってレーザー光線を照射してLow−k膜を分断することなく、分割予定ラインに沿って直接切削ブレードによってLow−k膜を切削しても、Low−k膜を剥離することなく分断することができるウエーハの加工方法を提供することである。
上記主たる技術的課題を解決するため、本発明によれば、半導体基板の表面に積層されたLow−k膜に格子状に形成された複数の分割予定ラインによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたウエーハの加工方法であって、
切削装置の被加工物保持手段にウエーハの裏面側を保持するウエーハ保持工程と、
該被加工物保持手段に保持されたウエーハの分割予定ラインに外周に切れ刃を有し高速回転する切削ブレードを位置付けて、該被加工物保持手段と該切削ブレードを相対的に加工送りすることにより、少なくともLow−k膜を分割予定ラインに沿って分断するLow−k膜切削工程と、を含み、
該Low−k膜切削工程においては、有機酸と酸化剤を含有した切削水が該切削ブレードの切れ刃によるLow−k膜の切削領域に対して直接供給される、
ことを特徴とするウエーハの加工方法が提供される。
上記切削水には、防食剤が混入されていることが望ましい。
上記Low−k膜切削工程は、Low−k膜とともに半導体基板を分割予定ラインに沿って切断する。
また、上記Low−k膜切削工程を実施した後に、Low−k膜が分断され分割予定ラインに沿って露出された半導体基板を分割予定ラインに沿って切断する切断工程を実施する。
本発明によるウエーハの加工方法においては、被加工物保持手段に保持されたウエーハの分割予定ラインに外周に切れ刃を有し高速回転する切削ブレードを位置付けて、被加工物保持手段と切削ブレードを相対的に加工送りすることにより、少なくともLow−k膜を分割予定ラインに沿って分断するLow−k膜切削工程は、有機酸と酸化剤を含有した切削水が切削ブレードの切れ刃によるLow−k膜の切削領域に対して直接供給されるので、切削水に含まれる酸化剤によってLow−k膜を構成する金属箔が改質されて延性が抑えられことに加え、有機酸によって金属箔が脆くなり加工性が促進されるため、Low−k膜は剥離することなく切断される。
本発明によるウエーハの加工方法を実施するための切削装置の斜視図。 図1に示す切削装置に装備される切削手段の要部および切削水供給機構を示す図。 本発明によるウエーハの加工方法によって加工されるウエーハとしての半導体ウエーハの斜視図および要部を拡大して示す断面図。 図3に示す半導体ウエーハを構成する半導体基板の裏面にダイシングテープを貼着しダイシングテープの外周部を環状のフレームによって支持した状態を示す斜視図。 本発明によるウエーハの加工方法におけるLow−k膜切削工程の説明図。 図5に示すLow−k膜切削工程において切削ブレードの切れ刃による切削領域に有機酸と酸化剤を含有した切削水が供給されている状態を示す説明図。 本発明によるウエーハの加工方法におけるLow−k膜切削工程の他の実施形態を示す説明図。 本発明によるウエーハの加工方法における切断工程の第1の実施形態を示す説明図。 本発明によるウエーハの加工方法における切断工程を実施するための第2の実施形態を実施するためのレーザー加工装置の要部斜視図。 本発明によるウエーハの加工方法における切断工程を実施するための第2の実施形態を示す説明図。
以下、本発明によるウエーハの加工方法の好適な実施形態について、添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
図1には、本発明によるウエーハの加工方法を実施するための切削装置の斜視図が示されている。図1に示す切削装置1は、略直方体状の装置ハウジング2を具備している。この装置ハウジング2内には、被加工物を保持する被加工物保持手段としてのチャックテーブル3が切削送り方向である矢印Xで示す方向(X軸方向)に移動可能に配設されている。チャックテーブル3は、吸着チャック支持台31と、該吸着チャック支持台31上に配設された吸着チャック32を具備しており、該吸着チャック32の上面である保持面上に被加工物を図示しない吸引手段を作動することによって吸引保持するようになっている。また、チャックテーブル3は、図示しない回転機構によって回転可能に構成されている。なお、チャックテーブル3には、被加工物として後述するウエーハをダイシングテープを介して支持する環状のフレームを固定するためのクランプ33が配設されている。このように構成されたチャックテーブル3は、図示しない切削送り手段によって、矢印Xで示す加工送り方向(X軸方向)に移動せしめられるようになっている。
図1に示す切削装置1は、切削手段としてのスピンドルユニット4を具備している。スピンドルユニット4は、加工送り方向(X軸方向)と直交する矢印Yで示す割り出し送り方向(Y軸方向)に沿って配設されている。スピンドルユニット4は、図示しない割り出し送り手段によって割り出し送り方向(Y軸方向)に移動せしめられるとともに、図示しない切り込み送り手段によって図1において矢印Zで示す切り込み送り方向(Z軸方向)に移動せしめられるようになっている。このスピンドルユニット4は、図示しない移動基台に装着され割り出し方向(Y軸方向)および切り込み方向(Z軸方向)に移動調整されるスピンドルハウジング41と、該スピンドルハウジング41に回転自在に支持された回転スピンドル42と、該回転スピンドル42の前端部に装着された切削ブレード43とを具備している。回転スピンドル42は、図示しないサーボモータによって回転せしめられるように構成されている。上記切削ブレード43は、例えば図2に示すようにアルミニウムによって形成された円盤状の基台431と、該基台431の外周部側面にダイヤモンド砥粒をニッケルメッキで固めて厚さが例えば50μmに形成された環状の切刃432からなっている。
上記スピンドルハウジング41の前端部には、切削ブレード43の上半部を覆うブレードカバー44が取り付けられている。ブレードカバー44は、図示の実施形態においてはスピンドルハウジング41に装着された第1のカバー部材441と、該第1のカバー部材441に装着される第2のカバー部材442とからなっている。第1のカバー部材441は、一端部が切削ブレード43側に突出して形成された前カバー部441aを備えている。また、第1のカバー部材441の側面には雌ネジ穴441bと2個の位置決めピン441cが設けられており、第2のカバー部材442には上記雌ネジ穴441bと対応する位置に挿通穴442aが設けられている。また、第2のカバー部材442の第1のカバー部材441と対向する面には、上記2個の位置決めピン441cが嵌合する図示しない2個の凹部が形成されている。このように構成された第1のカバー部材441と第2のカバー部材442は、第2のカバー部材442に形成された図示しない2個の凹部を第1のカバー部材441に設けられた2個の位置決めピン441cに嵌合することによって位置決めする。そして、締結ボルト443を第2のカバー部材442の挿通穴442aに挿通し、第1のカバー部材441に設けられた雌ネジ穴441bと螺合することにより、第2のカバー部材442を第1のカバー部材441に装着する。
図2を参照して説明を続けると、図示の実施形態における切削装置1は、上記切削ブレード43の環状の切刃432による切削加工部に切削水を供給する切削水供給機構5を具備している。この切削水供給機構5は、上記ブレードカバー44を構成する第1のカバー部材441および第2のカバー部材442に配設された第1の切削水供給管511および第2の切削水供給管512と、該第1の切削水供給管511および第2の切削水供給管512に切削水を送給する切削水送給手段52と、上記第1の切削水供給管511および第2の切削水供給管512にそれぞれ接続された第1の切削水供給ノズル531および第2の切削水供給ノズル532を具備している。
第1の切削水供給管511および第2の切削水供給管512は、それぞれ上記ブレードカバー44を構成する第1のカバー部材441および第2のカバー部材442に配設されており、その上端が切削水送給手段52に接続され、その下端にはそれぞれ第1の切削水供給ノズル531および第2の切削水供給ノズル532が接続される。
上記切削水送給手段52は、切削水を構成するための純水を貯留する純水貯留タンク521と、有機酸を貯留するための有機酸貯留タンク522と、酸化剤を貯留するための酸化剤貯留タンク523と、防食剤を貯留するための防食剤貯留タンク524を具備している。純水貯留タンク521には、従来一般に切削水として用いられている純水が貯留される。
上記有機酸貯留タンク522には、有機酸として用いることのできるアミノ酸、アミノポリ酸、カルボン酸が貯留される。
有機酸として用いることのできるアミノ酸としては、グリシン、ジヒドロキシエチルグリシン、グリシルグリシン、ヒドロキシエチルグリシン、N−メチルグリシン、β−アラニン、L−アラニン、L−2−アミノ酪酸、L−ノルバリン、L−バリン、L−ロイシン、L−ノルロイシン、L−アロイソロイシン、L−イソロイシン、L−フェニルアラニン、L−プロリン、サルコシン、L−オルニチン、L−リシン、タウリン、L−セリン、L−トレオニン、L−アロトレオニン、L−ホモセリン、L−チロキシン、L−チロシン、3,5−ジヨード−L−チロシン、β−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−アラニン、4−ヒドロキシ−L−プロリン、L−システィン、L−メチオニン、L−エチオニン、L−ランチオニン、L−シスタチオニン、L−シスチン、L−システィン酸、L−グルタミン酸、L−アスパラギン酸、S−(カルボキシメチル)−L−システィン、4−アミノ酪酸、L−アスパラギン、L−グルタミン、アザセリン、L−カナバニン、L−シトルリン、L−アルギニン、δ−ヒドロキシ−L−リシン、クレアチン、L−キヌレニン、L−ヒスチジン、1−メチル−L−ヒスチジン、3−メチル−L−ヒスチジン、L−トリプトファン、アクチノマイシンC1、エルゴチオネイン、アパミン、アンギオテンシンI、アンギオテンシンII及びアンチパイン等が挙げられる。中でも、グリシン、L−アラニン、L−プロリン、L−ヒスチジン、L−リシン、ジヒドロキシエチルグリシンが好ましい。
また、有機酸として用いることのできるアミノポリ酸としては、イミノジ酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸、ニトリロトリスメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−テトラメチレンスルホン酸、1,2−ジアミノプロパン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、トランスシクロヘキサンジアミン四酢酸、エチレンジアミンオルトヒドロキシフェニル酢酸、エチレンジアミンジ琥珀酸(SS体)、β−アラニンジ酢酸、N−(2−カルボキシラートエチル)−L−アスパラギン酸、N,N’−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N’−ジ酢酸等が挙げられる。
また、有機酸として用いることのできるカルボン酸としては、ギ酸、グリコール酸、プロピオン酸、酢酸、酪酸、吉薬酸、ヘキサン酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、リンゴ酸、コハク酸、ピメリン酸、メルカプト酢酸、グリオキシル酸、クロロ酢酸、ピルビン酸、アセト酢酸、グルタル酸等の飽和カルボン酸や、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸、メサコン酸、シトラコン酸、アコニット酸等の不飽和カルボン酸、安息香酸類、トルイル酸、フタル酸類、ナフトエ酸類、ピロメット酸、ナフタル酸等の環状不飽和カルボン酸等が挙げられる。
上記酸化剤貯留タンク523に貯留される酸化剤としては、過酸化水素、過酸化物、硝酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸塩、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、過硫酸塩、重クロム酸塩、過マンガン酸塩、セリウム酸塩、バナジン酸塩、オゾン水および銀(II)塩、鉄(III)塩や、その有機錯塩等を用いることができる。
上記防食剤貯留タンク524に貯留される防食剤としては、分子内に3つ以上の窒素原子を有し、且つ、縮環構造を有する複素芳香環化合物、又は、分子内に4つ以上の窒素原子を有する複素芳香環化合物を用いることが好ましい。更に、芳香環化合物は、カルボキシル基、スルホ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基を含むことが好ましい。具体的には、テトラゾール誘導体、1,2,3−トリアゾール誘導体、及び1,2,4−トリアゾール誘導体であることが好ましい。
防食剤として用いることのできるテトラゾール誘導体としては、テトラゾール環を形成する窒素原子上に置換基を有さず、且つ、テトラゾールの5位に、スルホ基、アミノ基、カルバモイル基、カルボンアミド基、スルファモイル基、及びスルホンアミド基からなる群より選択された置換基、又は、ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホ基、アミノ基、カルバモイル基、カルボンアミド基、スルファモイル基、及びスルホンアミド基からなる群より選択された少なくとも1つの置換基で置換されたアルキル基が導入されたものが挙げられる。
また、防食剤として用いることのできる1,2,3−トリアゾール誘導体としては、1,2,3−トリアゾール環を形成する窒素原子上に置換基を有さず、且つ、1,2,3−トリアゾールの4位及び/又は5位に、ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホ基、アミノ基、カルバモイル基、カルボンアミド基、スルファモイル基、及びスルホンアミド基からなる群より選択された置換基、或いは、ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホ基、アミノ基、カルバモイル基、カルボンアミド基、スルファモイル基、及びスルホンアミド基からなる群より選択された少なくとも1つの置換基で置換されたアルキル基又はアリール基が導入されたものが挙げられる。
更に、防食剤として用いることのできる1,2,4−トリアゾール誘導体としては、1,2,4−トリアゾール環を形成する窒素原子上に置換基を有さず、且つ、1,2,4−トリアゾールの2位及び/又は5位に、スルホ基、カルバモイル基、カルボンアミド基、スルファモイル基、及びスルホンアミド基からなる群より選択された置換基、或いは、ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホ基、アミノ基、カルバモイル基、カルボンアミド基、スルファモイル基、及びスルホンアミド基からなる群より選択された少なくとも1つの置換基で置換されたアルキル基又はアリール基が導入されたものが挙げられる。
図2を参照して説明を続けると、上記純水貯留タンク521と有機酸貯留タンク522と酸化剤貯留タンク523と防食剤貯留タンク524は、それぞれ電磁開閉弁521a,522a,523a,524aを介して切削水貯留タンク525に接続されている。この切削水貯留タンク525には、電磁開閉弁521a,522a,523a,524aを開路することにより純水貯留タンク521と有機酸貯留タンク522と酸化剤貯留タンク523と防食剤貯留タンク524に貯留された純水と有機酸と酸化剤と防食剤が流入される。なお、切削水貯留タンク525に貯留される切削水を構成する純水と有機酸と酸化剤と防食剤の割合は、図示の実施形態においては純水1000ccに対して有機酸が50cc、酸化剤が20cc、防食剤が1ccに設定されている。
上述した純水と有機酸と酸化剤と防食剤とからなる切削水を貯留する切削水貯留タンク525は、切削水供給ポンプ526および電磁開閉弁526aを介して上記第1の切削水供給管511および第2の切削水供給管512にそれぞれ接続される。従って、電磁開閉弁526aを開路するとともに切削水供給ポンプ526を作動することにより、切削水貯留タンク525に貯留された切削水が第1の切削水供給管511および第2の切削水供給管512を介して第1の切削水供給ノズル531および第2の切削水供給ノズル532に供給される。
図2を参照して説明を続けると、図示の切削水送給手段52は、第1の切削水供給ノズル531および第2の切削水供給ノズル532から噴出され上記切削ブレード43の切刃432による切削領域に供給された切削水を受ける切削水受け容器527と、該切削水受け容器527に受け入れられた切削水を上記切削水貯留タンク525に戻す切削水戻しポンプ528と、該切削水戻しポンプ528と切削水貯留タンク525とを接続する配管中に配設されたフィルター529とを具備している。従って、切削水戻しポンプ528を作動することにより、切削作業時に切削ブレード43の切刃432による切削領域に供給され切削水受け容器527に受け入れられた切削水は、フィルター529を介して切削水貯留タンク525に戻される。このようにして、切削水貯留タンク525に貯留された切削水を循環して用いる。そして、切削水貯留タンク525に貯留されている切削水の水位が所定値以下に達したら、上記電磁開閉弁521a,522a,523a,524aを開路して純水貯留タンク521と有機酸貯留タンク522と酸化剤貯留タンク523と防食剤貯留タンク524から純水と有機酸と酸化剤と防食剤をそれぞれ設定された量だけ切削水貯留タンク525に供給される。
図1に戻って説明を続けると、図示の実施形態における切削装置1は、上記チャックテーブル3上に保持された被加工物の表面を撮像し、上記切削ブレード43によって切削すべき領域を検出するための撮像手段7を具備している。この撮像手段7は、顕微鏡やCCDカメラ等の光学手段からなっている。また、切削装置は、撮像手段7によって撮像された画像を表示する表示手段8を具備している。
上記装置ハウジング2におけるカセット載置領域9aには、被加工物を収容するカセットを載置するカセット載置テーブル9が配設されている。このカセット載置テーブル9は、図示しない昇降手段によって上下方向に移動可能に構成されている。カセット載置テーブル9上には、後述する半導体ウエーハを収容するカセット11が載置される。
また、図示の実施形態における切削装置1は、カセット載置テーブル9上に載置されたカセット11に収容されている後述する半導体ウエーハを仮置きテーブル12に搬出する搬出・搬入手段13と、仮置きテーブル12に搬出された半導体ウエーハを上記チャックテーブル3上に搬送する第1の搬送手段14と、チャックテーブル3上で切削加工された半導体ウエーハを洗浄する洗浄手段15と、チャックテーブル3上で切削加工された半導体ウエーハを洗浄手段15へ搬送する第2の搬送手段16を具備している。
次に、上述した切削装置1を用いて実施する本発明によるウエーハの加工方法について説明する。
図3の(a)および(b)には、本発明によるウエーハの加工方法によって加工される半導体ウエーハの斜視図および要部拡大断面図が示されている。図3の(a)および(b)に示す半導体ウエーハ10は、厚みが150μmのシリコン等の半導体基板100の表面100aにSiOF、BSG(SiOB)等の無機物系の膜やポリイミド系、パリレン系等のポリマー膜である有機物系の膜からなる低誘電率絶縁体被膜と銅、アルミニウム等の金属箔とが絡み合うように積層された積層体からなるLow−k膜110に格子状に形成された複数の分割予定ライン111によって区画された複数の領域にデバイス112が形成されている。なお、Low−k膜110の厚みは、図示の実施形態においては10μmに設定されている。
上述した半導体ウエーハ10を分割予定ライン111に沿ってLow−k膜110を分断し、半導体基板100を露出せしめるウエーハの加工方法について説明する。
先ず、半導体ウエーハ10を構成する半導体基板100の裏面にダイシングテープを貼着し該ダイシングテープの外周部を環状のフレームによって支持するウエーハ支持工程を実施する。即ち、図4に示すように、環状のフレームFの内側開口部を覆うように外周部が装着されたダイシングテープTの表面に半導体ウエーハ10を構成する半導体基板100の裏面100bを貼着する。従って、ダイシングテープTの表面に貼着された半導体ウエーハ10は、Low−k膜110の表面110aが上側となる。このようにしてダイシングテープTを介して環状のフレームFに支持された半導体ウエーハ10は、上記カセット11に収容されてカセット載置テーブル9上に載置される。
カセット載置テーブル9上に載置されたカセット11の所定位置に収容されている半導体ウエーハ10(環状のフレームFにダイシングテープTを介して支持されている状態)は、図示しない昇降手段によってカセット載置テーブル9が上下動することにより搬出位置に位置付けられる。次に、搬出・搬入手段13が進退作動して搬出位置に位置付けられた半導体ウエーハ10を仮置きテーブル12上に搬出する。仮置きテーブル12に搬出された半導体ウエーハ10は、第1の搬送手段14の旋回動作によって上記チャックテーブル3上に搬送される。
チャックテーブル3上に半導体ウエーハ10が載置されたならば、図示しない吸引手段が作動して半導体ウエーハ10をチャックテーブル3上に吸引保持する。また、半導体ウエーハ10をダイシングテープTを介して支持する環状のフレームFは、上記クランプ33によって固定される。このようにして半導体ウエーハ10を吸引保持したチャックテーブル3は、撮像手段7の直下まで移動せしめられる。チャックテーブル3が撮像手段7の直下に位置付けられると、撮像手段7によって半導体ウエーハ10に形成されている分割予定ライン111を検出するとともに、スピンドルユニット4を割り出し方向である矢印Y方向に移動調整して分割予定ライン111と切削ブレード43との精密位置合わせ作業を実施する(アライメント工程)。
上述したようにアライメント工程が実施されたならば、チャックテーブル3を切削加工領域に移動し、図5の(a)に示すように所定の分割予定ライン111の一端を切削ブレード43の直下より図5の(a)において僅かに右側に位置付ける。このようにして切削装置1のチャックテーブル3上に保持された半導体ウエーハ10が切削加工領域の切削開始位置に位置付けられたならば、切削ブレード43を図5の(a)において2点鎖線で示す待機位置から矢印Z1で示すように下方に切り込み送りし、図5の(a)において実線で示すように所定の切り込み送り位置に位置付ける。この切り込み送り位置は、図5の(a)および図5の(c)に示すように切削ブレード43を構成する環状の切れ刃432の下端が半導体ウエーハ10を構成する半導体基板100に達する位置に設定されている。
次に、切削ブレード43を図5の(a)において矢印43aで示す方向に所定の回転速度で回転せしめ、チャックテーブル3を図5の(a)において矢印X1で示す方向に所定の加工送り速度で移動せしめる。そして、チャックテーブル3が図5の(b)で示すように分割予定ライン111の他端(図5の(b)において右端)が切削ブレード43の直下より所定量左側に位置するまで達したら、チャックテーブル3の移動を停止する。このようにチャックテーブル3を加工送りすることにより、図5の(d)で示すように半導体ウエーハ10を構成するLow−k膜110は分割予定ライン111に沿って形成される切削溝130によって分断され、半導体基板100が露出せしめられる(Low−k膜切削工程)。
次に、切削ブレード43を図5の(b)において矢印Z2で示すように上昇させて2点鎖線で示す待機位置に位置付け、チャックテーブル3を図5の(b)において矢印X2で示す方向に移動して、図5の(a)に示す位置に戻す。そして、チャックテーブル3を紙面に垂直な方向(割り出し送り方向)に分割予定ライン111の間隔に相当する量だけ割り出し送りし、次に切削すべき分割予定ライン111を切削ブレード43と対応する位置に位置付ける。このようにして、次に切削すべき分割予定ライン111を切削ブレード43と対応する位置に位置付けたならば、上述したLow−k膜切削工程を実施する。
上述したLow−k膜切削工程を実施する際には、切削水送給手段52を構成する電磁開閉弁526aを開路するとともに切削水供給ポンプ526を作動することにより、切削水貯留タンク525に貯留された切削水が第1の切削水供給管511および第2の切削水供給管512を介して第1の切削水供給ノズル531および第2の切削水供給ノズル532に供給される。この結果、図6に示すように第1の切削水供給ノズル531および第2の切削水供給ノズル532から純水1000ccに対して有機酸が50cc、酸化剤が20cc、防食剤が1ccの割合で混合された切削水が切削ブレード43の切れ刃432による切削領域に1分間に2000ccの割合で供給される。このように、純水と有機酸と酸化剤と防食剤が混合された切削水が切れ刃432による切削領域に供給されることにより、切削水に含まれる酸化剤によってLow−k膜110を構成する金属箔が改質されて延性が抑えられことに加え、有機酸によって金属箔が脆くなり加工性が促進されるため、Low−k膜110は剥離することなく切断される。また、切削水に防食剤を混入することにより、Low−k膜110を構成する金属箔の腐食(溶出)が抑制される。なお、切削ブレードの切れ刃が基台の外周部側面にダイヤモンド砥粒をニッケルメッキで固めて形成された電鋳ブレードやメタルブレードの場合、ビトリファイドブレードやレジンブレードに比べ、有機酸と酸化剤が混入した切削水によって自生発刃作用が促進されて切削能力が向上し、Low−k膜の剥離が抑制される傾向がある。
なお、上記Low−k膜切削工程は、例えば以下の加工条件で行われる。
切削ブレードの切れ刃 :外径50mm、厚み50μm
切削ブレードの回転速度:20000rpm
切削送り速度 :50mm/秒
切削水の供給量 :2000cc/分
以上のようにして、半導体ウエーハ10に所定方向に形成された全ての分割予定ライン111に沿って上記Low−k膜切削工程を実施したならば、半導体ウエーハ10を保持したチャックテーブル3を90度回動する。そして、半導体ウエーハ10に所定方向と直交する方向に形成された全ての分割予定ライン111に沿って上記Low−k膜切削工程を実施する。
次に、Low−k膜切削工程の他の実施形態については、図7を参照して説明する。
図7に示すLow−k膜切削工程の他の実施形態においては、図7の(a)に示すように切削ブレード43を構成する環状の切れ刃432の下端が半導体ウエーハ10を構成する半導体基板100の裏面が貼着されているダイシングテープTに達する位置に位置付けられる。従って、上記図5に示すLow−k膜切削工程と同様に切削ブレード43を回転しつつ半導体ウエーハ10を保持したチャックテーブル3を加工送りすることにより、図7の(b)で示すように半導体ウエーハ10を構成するLow−k膜110とともに半導体基板100は分割予定ライン111に沿って形成される切削溝131によって切断される。このようにして、半導体ウエーハ10に所定方向に形成された全ての分割予定ライン111に沿って上記Low−k膜切削工程を実施したならば、半導体ウエーハ10を保持したチャックテーブル3を90度回動する。そして、半導体ウエーハ10に所定方向と直交する方向に形成された全ての分割予定ライン111に沿って上記Low−k膜切削工程を実施する。この結果、半導体ウエーハ10は分割予定ライン111に沿って切断され個々のデバイスに分割される。
なお、図7に示すLow−k膜切削工程の他の実施形態においても、切削水送給手段52を作動して純水と有機酸と酸化剤と防食剤が混合された切削水を切れ刃432による切削領域に供給する。
なお、上記図5に示すLow−k膜切削工程を実施した後には、Low−k膜110が分断され分割予定ライン111に沿って露出された半導体基板100を分割予定ライン111に沿って切断する切断工程を実施する。
この切断工程の第1の実施形態について、図8を参照して説明する。なお、図8に示す切断工程の第1の実施形態は、上記切削装置1または同様の切削装置を用いて実施することができるが、切削ブレード43を構成する環状の切れ刃432aの厚さが上記Low−k膜切削工程を実施した切削ブレード43を構成する環状の切れ刃432の厚さ(50μm)より薄い例えば30μmに形成されている。従って、環状の切れ刃432a以外は上記切削装置1の各構成部材の符号を用いて説明する。
切断工程の第1の実施形態を実施するには、上記図5に示すLow−k膜切削工程が実施された半導体ウエーハ10をダイシングテープTを介して上述したようにチャックテーブル3上に吸引保持する。このようにして半導体ウエーハ10を吸引保持したチャックテーブル3は、撮像手段7の直下まで移動せしめられる。チャックテーブル3が撮像手段7の直下に位置付けられると、撮像手段7によって半導体ウエーハ10に形成されている分割予定ライン111に沿って形成された切削溝130を検出するとともに、スピンドルユニット4を割り出し方向である矢印Y方向に移動調整して切削溝130と切削ブレード43との精密位置合わせ作業を実施する(アライメント工程)。
上述したようにアライメント工程が実施されたならば、チャックテーブル3を切削加工領域に移動し、図8の(a)に示すように所定の分割予定ライン111に沿って形成された切削溝130の一端を切削ブレード43の直下より図8の(a)において僅かに右側に位置付ける。このようにしてチャックテーブル3上に保持された半導体ウエーハ10が切削加工領域の切削開始位置に位置付けられたならば、切削ブレード43を図8の(a)において2点鎖線で示す待機位置から矢印Z1で示すように下方に切り込み送りし、図8の(a)において実線で示すように所定の切り込み送り位置に位置付ける。この切り込み送り位置は、図8の(a)および図8の(c)に示すように切削ブレード43を構成する環状の切れ刃432aの下端が半導体ウエーハ10を構成する半導体基板100の裏面が貼着されているダイシングテープTに達する位置に設定されている。
次に、切削ブレード43を図8の(a)において矢印43aで示す方向に所定の回転速度で回転せしめ、チャックテーブル3を図8の(a)において矢印X1で示す方向に所定の加工送り速度で移動せしめる。そして、チャックテーブル3が図8の(b)で示すように分割予定ライン111に沿って形成された切削溝130の他端(図8の(b)において右端)が切削ブレード43の直下より所定量左側に位置するまで達したら、チャックテーブル3の移動を停止する。このようにチャックテーブル3を加工送りすることにより、図8の(d)で示すように半導体ウエーハ10を構成する半導体基板100は分割予定ライン111に沿って形成された切削溝130に沿って形成される切削溝132によって切断される(切断工程)。なお、この切断工程において切れ刃432aによる切削領域に供給する切削水としては純水だけでもよい。
次に、切削ブレード43を図8の(b)において矢印Z2で示すように上昇させて2点鎖線で示す待機位置に位置付け、チャックテーブル41を図8の(b)において矢印X2で示す方向に移動して、図8の(a)に示す位置に戻す。そして、チャックテーブル3を紙面に垂直な方向(割り出し送り方向)に分割予定ライン111の間隔に相当する量だけ割り出し送りし、次に切削すべき分割予定ライン111に沿って形成された切削溝130を切削ブレード43と対応する位置に位置付ける。このようにして、次に切削すべき分割予定ライン111に沿って形成された切削溝130を切削ブレード43と対応する位置に位置付けたならば、上述した切断工程を実施する。このようにして、半導体ウエーハ10に所定方向に形成された全ての分割予定ライン111に沿って形成された切削溝130に沿って上記切断工程を実施したならば、半導体ウエーハ10を保持したチャックテーブル3を90度回動する。そして、半導体ウエーハ10に所定方向と直交する方向に形成された全ての分割予定ライン111に沿って形成された切削溝130に沿って上記切断工程を実施する。この結果、半導体ウエーハ10は分割予定ライン111に沿って切断され個々のデバイスに分割される。
次に、切断工程の第2の実施形態について、図9乃至図10を参照して説明する。この切断工程の第2の実施形態は、図9に示すレーザー加工装置60を用いて実施する。図9に示すレーザー加工装置60は、被加工物を保持するチャックテーブル61と、該チャックテーブル61上に保持された被加工物にレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段62と、チャックテーブル61上に保持された被加工物を撮像する撮像手段63を具備している。チャックテーブル61は、被加工物を吸引保持するように構成されており、図示しない加工送り手段によって図9において矢印Xで示す加工送り方向に移動せしめられるとともに、図示しない割り出し送り手段によって図9において矢印Yで示す割り出し送り方向に移動せしめられるようになっている。
上記レーザー光線照射手段62は、実質上水平に配置された円筒形状のケーシング621を含んでいる。ケーシング621内には図示しないパルスレーザー光線発振器や繰り返し周波数設定手段を備えたパルスレーザー光線発振手段が配設されている。上記ケーシング621の先端部には、パルスレーザー光線発振手段から発振されたパルスレーザー光線を集光するための集光器622が装着されている。なお、レーザー光線照射手段62は、集光器622によって集光されるパルスレーザー光線の集光点位置を調整するための集光点位置調整手段(図示せず)を備えている。
上記レーザー光線照射手段62を構成するケーシング621の先端部に装着された撮像手段63は、被加工物を照明する照明手段と、該照明手段によって照明された領域を捕らえる光学系と、該光学系によって捕らえられた像を撮像する撮像素子(CCD)等を備え、撮像した画像信号を図示しない制御手段に送る。
上述したレーザー加工装置60を用いて、切断工程の第2に実施形態を実施するには、上記図5に示すLow−k膜切削工程が実施された半導体ウエーハ10のダイシングテープT側をチャックテーブル61上に載置する。図示しない吸引手段を作動することにより、ダイシングテープTを介して半導体ウエーハ10をチャックテーブル61上に吸引保持する(ウエーハ保持工程)。なお、図9においてはダイシングテープTが装着された環状のフレームFを省いて示しているが、環状のフレームFはチャックテーブル61に配設された適宜のフレーム保持手段に保持される。このようにして、半導体ウエーハ10を吸引保持したチャックテーブル61は、図示しない加工送り手段によって撮像手段63の直下に位置付けられる。
チャックテーブル61が撮像手段63の直下に位置付けられると、撮像手段63および図示しない制御手段によって半導体ウエーハ10のレーザー加工すべき加工領域を検出するアライメント作業を実行する。即ち、撮像手段63および図示しない制御手段は、半導体ウエーハ10の所定方向に形成されている分割予定ライン111に沿って形成された切削溝130と、該切削溝130に沿ってレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段62の集光器622との位置合わせを行うためのパターンマッチング等の画像処理を実行し、レーザー光線照射位置のアライメントを遂行する(アライメント工程)。また、半導体ウエーハ10に上記所定方向と直交する方向に形成された分割予定ライン111に沿って形成された切削溝130に対しても、同様にレーザー光線照射位置のアライメントが遂行される。
上述したアライメント工程を実施したならば、図10で示すようにチャックテーブル61をレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段62の集光器622が位置するレーザー光線照射領域に移動し、図10の(a)で示すように半導体ウエーハ10に形成された所定の分割予定ライン111に沿って形成された切削溝130の一端(図10の(a)において左端)が集光器622の直下に位置するように位置付ける。次に、レーザー光線照射手段62の集光器622から半導体ウエーハ10を構成する半導体基板100に対して吸収性を有する波長または透過性を有する波長のパルスレーザー光線を照射しつつチャックテーブル61を図10の(a)において矢印X1で示す方向に所定の加工送り速度で移動せしめる(レーザー加工工程)。そして、図10の(b)で示すように分割予定ライン111に沿って形成された切削溝130の他端(図10の(b)において右端)が集光器622の直下位置に達したら、パルスレーザー光線の照射を停止するとともにチャックテーブル61の移動を停止する。
上述したレーザー加工工程を実施することにより、半導体ウエーハ10を構成する半導体基板100は図10の(c)、(d)に示すように分割予定ライン111に沿って形成された切削溝130に沿って形成されるレーザー加工溝133または改質層134によって切断される。このレーザー加工工程を半導体ウエーハ10に形成された全ての分割予定ライン111に沿って形成された切削溝130に沿って実施することにより、半導体ウエーハ10は分割予定ライン111に沿って切断され個々のデバイスに分割される。
2:装置ハウジング
3:チャックテーブル
4:スピンドルユニット
43:切削ブレード
44:ブレードカバー
5:切削水供給機構
511:第1の切削水供給管
512:第2の切削水供給管
52:切削水送給手段
531:第1の切削水供給ノズル
532:第2の切削水供給ノズル
7:撮像手段
10:半導体ウエーハ
100:半導体基板
110:Low−k膜程
11:カセット
12:仮置きテーブル
13:搬出・搬入手段
14:第1の搬送手段
15:洗浄手段
16:第2の搬送手段
60:レーザー加工装置
61:レーザー加工装置のチャックテーブル
62:レーザー光線照射手段
622:集光器
F:環状の支持フレーム
T:ダイシングテープ

Claims (4)

  1. 半導体基板の表面に積層されたLow−k膜に格子状に形成された複数の分割予定ラインによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたウエーハの加工方法であって、
    切削装置の被加工物保持手段にウエーハの裏面側を保持するウエーハ保持工程と、
    該被加工物保持手段に保持されたウエーハの分割予定ラインに外周に切れ刃を有し高速回転する切削ブレードを位置付けて、該被加工物保持手段と該切削ブレードを相対的に加工送りすることにより、少なくともLow−k膜を分割予定ラインに沿って分断するLow−k膜切削工程と、を含み、
    該Low−k膜切削工程においては、有機酸と酸化剤を含有した切削水が該切削ブレードの切れ刃によるLow−k膜の切削領域に対して直接供給される、
    ことを特徴とするウエーハの加工方法。
  2. 該切削水には、防食剤が混入されている、請求項1記載のウエーハの加工方法。
  3. 該Low−k膜切削工程は、Low−k膜とともに半導体基板を分割予定ラインに沿って切断する、請求項1又は2記載のウエーハの加工方法。
  4. 該Low−k膜切削工程を実施した後に、Low−k膜が分断され分割予定ラインに沿って露出された半導体基板を分割予定ラインに沿って切断する切断工程を実施する、請求項1又は2記載のウエーハの加工方法。
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