JP6420215B2 - 消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法 - Google Patents

消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法 Download PDF

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Description

本発明は、消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法に関し、特に、中・高炭素鋼を母材とする消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法に関する。
機械構造用炭素鋼鋼板(JIS G4051:2009)をはじめとする中・高炭素含有率の鋼材(中・高炭素鋼ともいう)は、構造物の製造に広く利用されている。ここで、中・高炭素鋼を利用した構造物の製造においては部材の接合に溶接が行われているが、中・高炭素鋼の溶接では割れが問題となり、溶接の施工が困難となる場合がある。
中でも、中・高炭素鋼の溶接では特に凝固割れが問題となる。凝固割れの主原因は炭素である。ここで、中・高炭素鋼の溶接にあたって低炭素の溶接材料を使用することが考えられるが、この場合にも溶接時には母材も溶融し、母材と溶接材料が一体となって溶接金属を形成する(以下、母材による希釈ともいう)。したがって、溶接金属の炭素含有量を割れが発生しない程度の炭素量まで低下させることは容易ではない。
ここで、特許文献1には、母材による希釈を抑制し、溶接金属部の凝固割れを防止できる高炭素鋼材の狭開先溶接方法として、高炭素鋼材からなる母材間の初層溶接予定位置に、炭素含有量が0.10重量%以下の低炭素鋼のスペーサ部材を介在させ、該スペーサ部材上に溶接金属を積層することを特徴とする高炭素鋼材の狭開先溶接方法が開示されている。また、スペーサ部材をバタリング溶接金属あるいはインサート鋼板で形成することが開示されている。
また、特許文献2には、炭素含有量が0.20%を超える鋼を多電極ワイヤによりサブマージアーク溶接する際に、前記多電極ワイヤのうち少なくとも1極においてアークを発生させずにワイヤを溶融池に送給することを特徴とする高炭素鋼のサブマージアーク溶接方法が開示されている。また、電極ワイヤの成分組織は、溶接金属の炭素含有量を抑える観点から、実用的にはC:0.10%以下が適当であり、また、他の成分については、割れ防止の観点からSi:0.10%以下、P:0.010%以下、S:0.010%以下であることが望ましいと開示されている。
また、特許文献3には、シングルワイヤ方式から、溶接条件が複数変更される場合においても連続作業が可能なダブルワイヤ方式に容易に移行できる溶接装置及びこれを用いた溶接方法が開示されている。また、フィラーワイヤを溶融池に挿入することにより、溶融池の温度を低く抑え、パッカリング現象の発生や、黒紛付着(酸化物付着)、凝固割れといった不具合も抑制されることが開示されている。
特開昭58−68481号公報 特開昭63−43773号公報 特開2004−148370号公報
特許文献1には、その高炭素鋼材の狭開先溶接方法は、母材による希釈が最も高くなる溶接初層の被溶接部の大部分を低炭素鋼のスペーサ部材に置き換えることで溶接金属の炭素量を低減させる方法であると開示されている。しかしながら、スペーサ部材をバタリング溶接金属で形成する場合にはバタリングの工数が多く、作業能率面で問題がある。また、スペーサ部材をインサート鋼板で形成する場合にも、インサート鋼板の融合不良に起因する欠陥が発生するとの問題がある。
また、特許文献2には、そのサブマージアーク溶接方法であれば、多電極ワイヤのうちアークを発生させない極は母材からの成分の溶出なしに低炭素ワイヤを溶融池に供給できるため、母材からの成分の溶出防止及びワイヤによる積極希釈の両面から溶接金属の炭素含有量が低減され、溶接割れを防止できることが記載されている。しかしながら、特許文献2はサブマージアーク溶接方法に関するものであり、ガスシールドアーク溶接については何ら記載していない。また、特許文献2に記載されたワイヤ組成では脱酸剤が少なすぎるため、ガスシールドアーク溶接に適用すると気孔欠陥や溶接作業性の悪化が問題となり、健全な溶接金属を得られないと考えられる。
また、特許文献3に記載の溶接装置及び溶接方法は溶接の施行能率の確保を主な目的とするものであり、凝固割れについて言及しているものの、冶金的な観点からの検討は全くなされていない。
本発明は、中・高炭素鋼を母材として消耗電極式ガスシールドアーク溶接を行う際に、溶接金属の割れ、特に凝固割れの発生を抑制ないし防止できる消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、中・高炭素鋼を母材として消耗電極式ガスシールドアーク溶接を行うにあたって、特定の関係を満足する条件でフィラーワイヤを送給することにより前記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、炭素を0.20〜1.00質量%含有する炭素鋼を母材として用いる消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法において、下記式(1)〜(3)を満足する条件でフィラーワイヤを送給する、消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法を提供する。
0≦WC+BC×FWR−WC×FWR≦0.15 (1)
FWR=−0.8×FWw/TWw+0.7 (2)
WC=AWC×AWw/TWw+FWC×FWw/TWw (3)
(式(1)〜(3)中、BC、FWR、WC、FWC、AWC、FWw、AWw及びTWwはそれぞれ以下を表す。
BC:母材中の炭素含有量[質量%]
FWR:フィラーワイヤの重み係数
WC:ワイヤ炭素量の加重平均[質量%]
FWC:フィラーワイヤの炭素含有量[質量%]
AWC:アークワイヤの炭素含有量[質量%]
FWw:フィラーワイヤの溶加量[g/分]
AWw:アークワイヤの溶着量[g/分]
TWw:フィラーワイヤの溶加量とアークワイヤの溶着量の和[g/分])
また、本発明の消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法においては、前記フィラーワイヤをアークの進行方向後方から挿入することが好ましい。
また、本発明の消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法においては、前記フィラーワイヤがソリッドワイヤであってもよい。その場合、前記ソリッドワイヤはその全質量を基準として、C:0〜0.02質量%、Si:0〜1.10質量%、Mn:0〜2.10質量%、P:0〜0.020質量%、及び、S:0〜0.020質量%を含有し、残部がFe及び不可避不純物であることが好ましい。
また、前記フィラーワイヤとしての前記ソリッドワイヤは、さらに、Cu:0.10〜0.40質量%、及び、Ti+Zr:0.02〜0.30質量%からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有していてもよい。
また、本発明の消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法においては、前記フィラーワイヤがメタル系フラックス入りワイヤであってもよい。なお、メタル系フラックス入りワイヤとは、シースに充填されたフラックスが鉄粉などの金属粉を主成分として含むことを意味する。その場合、前記メタル系フラックス入りワイヤはその全質量を基準として、C:0〜0.02質量%、Si:0〜1.00質量%、Mn:0〜1.70質量%、P:0〜0.020質量%、及び、S:0〜0.020質量%を含有し、残部がFe及び不可避不純物であることが好ましい。
また、本発明の消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法においては、前記アークワイヤがソリッドワイヤであってもよい。その場合、前記ソリッドワイヤはその全質量を基準として、C:0.02〜0.15質量%、Si:0.20〜1.10質量%、Mn:0.40〜2.10質量%、P:0〜0.030質量%、及び、S:0〜0.030質量%を含有し、残部がFe及び不可避不純物であることが好ましい。
また、前記アークワイヤとしての前記ソリッドワイヤは、さらに、Cu:0.10〜0.40質量%、及び、Ti+Zr:0.02〜0.30質量%からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有していてもよい。
また、本発明の消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法においては、前記アークワイヤがメタル系フラックス入りワイヤであってもよい。その場合、前記メタル系フラックス入りワイヤはその全溶着金属の質量を基準として、C:0.02〜0.15質量%、Si:0.20〜1.10質量%、Mn:0.40〜2.00質量%、P:0〜0.030質量%、及び、S:0〜0.030質量%を含有し、残部がFe及び不可避不純物であることが好ましい。
また、前記アークワイヤとしての前記メタル系フラックス入りワイヤは、さらに、Ni:0.10〜0.80質量%、及び、Mo:0.05〜0.30質量%からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有していてもよい。
また、本発明の消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法においては、前記アークワイヤがスラグ系フラックス入りワイヤであってもよい。なお、スラグ系フラックス入りワイヤとは、シースに充填されたフラックスがシリカや酸化チタンなどのスラグ形成剤を主成分として含むことを意味する。スラグ系フラックス入りワイヤには、鉄粉等の金属粉も必要に応じて適量含まれる。その場合、前記スラグ系フラックス入りワイヤがその全溶着金属の質量を基準として、C:0.02〜0.15質量%、Si:0.20〜1.10質量%、Mn:0.40〜2.00質量%、P:0〜0.030質量%、及び、S:0〜0.030質量%を含有し、残部がFe及び不可避不純物であることが好ましい。
また、前記アークワイヤとしての前記スラグ系フラックス入りワイヤは、さらに、Ni:0.10〜0.80質量%、及び、Mo:0.05〜0.30質量%からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有していてもよい。
本発明の消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法によれば、中・高炭素鋼を母材として消耗電極式ガスシールドアーク溶接を行う際に、溶接金属の割れ、特に凝固割れの発生を抑制ないし防止することができる。
図1に、本発明の消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法の一実施形態の概要図を示す。 図2は、溶接対象となる2枚の鋼板(母材)により形成される開先の形状を表す断面図である。 図3は、実施例1〜31及び比較例1〜16についての、FWw/TWwと、係数Aとの関係を表すグラフである。 図4は、実施例1〜31及び比較例1〜16についての、溶接金属の炭素含有量(質量%)と割れ総長さの平均値(mm)との関係を表すグラフである。
以下において、本発明の消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法(以下、単に本発明の溶接方法ともいう)について詳細に説明する。なお、本明細書においては、便宜的に、消耗電極式ガスシールドアーク溶接を行うトーチを「アークトーチ」といい、アークトーチから送給されるワイヤを「アークワイヤ」ということとする。また、フィラーを送給するガイドを「フィラーガイド」といい、フィラーガイドから送給されるワイヤを「フィラーワイヤ」ということとする。
本発明の消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法は、炭素を0.20〜1.00質量%含有する炭素鋼を母材として用いる消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法において、下記式(1)〜(3)を満足する条件でフィラーワイヤを送給するものである。
0≦WC+BC×FWR−WC×FWR≦0.15 (1)
FWR=−0.8×FWw/TWw+0.7 (2)
WC=AWC×AWw/TWw+FWC×FWw/TWw (3)
ここで、上記式(1)〜(3)中、BC、FWR、WC、FWC、AWC、FWw、AWw及びTWwは、それぞれ以下を表すものとする。
BC:母材中の炭素含有量[質量%]
FWR:フィラーワイヤの重み係数
WC:ワイヤ炭素量の加重平均[質量%]
FWC:フィラーワイヤの炭素含有量[質量%]
AWC:アークワイヤの炭素含有量[質量%]
FWw:フィラーワイヤの溶加量[g/分]
AWw:アークワイヤの溶着量[g/分]
TWw:フィラーワイヤの溶加量とアークワイヤの溶着量の和[g/分]
本発明の溶接方法は母材として炭素を0.20〜1.00質量%含有する中・高炭素鋼を用いるものであり、この場合において発生する割れは主に凝固割れである。ここで、炭素鋼の溶接においては、低炭素含有量領域ではフェライトの単層凝固となるが、炭素含有量が高い領域、具体的には包晶点よりも高い炭素含有量となる領域では、包晶反応によりフェライトと液相の界面にオーステナイトが晶出する。ここで、オーステナイトはフェライトと比較してPやS等の不純物固溶量が低いため、液相に不純物が偏析濃縮され、融点が低下し、また、凝固収縮による引張応力が作用する結果、凝固割れが発生するに至る。なお、Fe−C2元系における包晶点は、0.18質量%である(接合・溶接技術Q&A1000(No.Q05−02−07) 一般社団法人日本溶接協会 溶接情報センターのホームページ、URL(http://www-it.jwes.or.jp/qa/details.jsp?pg_no=0050020070)参照)。
すなわち、溶融金属の炭素含有量を包晶反応が発生しない程度にまで低下することができれば、凝固割れを有効に抑制することができると考えられる。しかしながら、ガスシールドアーク溶接における母材による希釈率は、ビードオンプレート溶接の場合には一般的に20〜30%程度であり、さらに作業能率の良い狭い開先での溶接の場合には母材による希釈率は50%程度にまで高くなる場合もある。したがって、中・高炭素鋼に対して溶接を行う場合、溶接金属の炭素含有量は包晶点である0.18質量%を容易に超えてしまい、凝固割れが非常に発生し易い状況となると考えられる。
また、溶接金属には偏析があり、大きくは、溶接ワイヤが主成分である低炭素部と、溶接ワイヤと母材が十分に混合された高炭素部に分けられる。すなわち、溶接金属全体を分析した評価では凝固割れの抑制には必ずしも十分では無い。したがって、Fe−C2元系における包晶点は0.18質量%であるが、溶接金属の炭素含有量は、それよりも低い値に規制すべきである。
本発明では、以上の点も考慮して、炭素を0.20〜1.00質量%含有する炭素鋼を用いて消耗電極式ガスシールドアーク溶接を行うにあたって、溶接金属の割れ、特に凝固割れの発生を抑制ないし防止するために必要な条件を実験的に導き出した。
すなわち、本発明の消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法においては、上記式(1)〜(3)を満足する条件でフィラーワイヤを送給して溶接を行う。より具体的には、アークトーチから送給されるアークワイヤに通電して、炭素を0.20〜1.00質量%含有する炭素鋼からなる母材との間にアークを発生させてガスシールドアーク溶接を行うにあたり、アーク熱により生じる溶融池に上記式(1)〜(3)を満足する条件で、フィラーガイドからフィラーワイヤを送給して溶接を行う。後述する実施例及び比較例にも裏付けられるように、上記式(1)〜(3)を満足する条件でフィラーワイヤを送給して溶接を行う本発明の消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法によれば、溶接金属中の炭素含有量を適切に低減することができ、中・高炭素鋼を母材として消耗電極式ガスシールドアーク溶接を行う際の凝固割れの発生を抑制ないし防止できることができる。
ここで、上記式(1)におけるWC+BC×FWR−WC×FWRの上限値は、凝固割れを良好に抑制ないし防止する観点から0.15であり、好ましくは0.13である。また、上記式(1)における下限値は0である。なお、WC+BC×FWR−WC×FWRの単位は質量%であるが、便宜上、式(1)においては単位を省略して記載している。
また、本発明の溶接方法においては、FWwが30g/分以上の場合にはフィラーワイヤに通電加熱を行うことが好ましく、さらには、下記式(4)を満足する条件でフィラーワイヤに通電加熱を行うことが好ましい。
−0.015FWw+4FWw+50≦I≦450 (4)
ここで、式(4)中、Iはフィラーワイヤへの通電加熱電流[A]である。
フィラーワイヤの送給量が多くなると、フィラーワイヤによって溶融池が過度に冷却され、溶接ビードのなじみ性が劣化するとともに、融合不良欠陥が発生するおそれがある。また、ワイヤが溶接金属中に溶け残り、欠陥となるおそれがある。したがって、フィラーワイヤにより溶融池が過度に冷却されないように、フィラーワイヤを融点近傍の高温まで通電加熱し、溶融池に添加することが望ましい。ここで、本発明者らは、FWwが30g/分以上の場合には、上記式(4)における−0.015FWw+4FWw+50≦Iを満足する条件でフィラーワイヤに通電加熱し、ホットワイヤとして溶融池に添加することにより、フィラーワイヤの溶融可能量を増加させることができ、凝固割れの抑制効果をさらに向上させることができることを経験的に見出した。
なお、フィラーワイヤへの通電加熱電流I[A]が高いほど添加可能なフィラーワイヤ量を増加させることができるが、高すぎるとアーク電流との干渉によりアークが不安定となり、ビード外観に乱れが生じる場合があるため、450[A]以下であることが好ましく、350[A]以下であることがより好ましい。
なお、FWwが30g/分未満の場合には、フィラーワイヤによって溶融池が過度に冷却され、溶接ビードのなじみ性が劣化するとともに、融合不良欠陥が発生したり、ワイヤが溶接金属中に溶け残り、欠陥となるおそれは無いか、そのような劣化や欠陥の影響は僅かであるため、フィラーワイヤに通電加熱しなくともよい。ただし、FWwが20g/分以上の場合にはフィラーワイヤに通電加熱することが好ましく、さらには上記式(4)を満足する条件でフィラーワイヤに通電加熱することが好ましい。
図1に、本発明の消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法の一実施形態の概要図を示す。本実施形態では、アークワイヤ送給装置3によりアークトーチ2に送給されたアークワイヤ1と母材Bとを溶接電源4により通電し、アークワイヤ1と母材Bとの間にアーク5を発生させてガスシールドアーク溶接を行う際に、上記式(1)〜(3)を満足する条件で、フィラーワイヤ送給装置13によりフィラーガイド12に送給されたフィラーワイヤ11をアーク熱により生じる溶融池Pに添加しながら溶接を行って、母材B上に溶接金属Mを形成させる。また、本実施形態においては、フィラーワイヤ11と母材Bとを定電流電源であるフィラー電源14により通電することにより、フィラーワイヤを融点近傍の高温まで通電加熱している。
なお、本実施形態における溶接電源4としては、定電圧電源を用いてもよく、あるいはパルス電源を用いてもよい。また、本実施形態ではフィラーワイヤ11側にフィラー電源14の負極を接続し、母材B側にフィラー電源14の正極を接続しているが、フィラーワイヤ11側にフィラー電源14の正極を接続し、母材B側にフィラー電源14の負極を接続してもよい。
また、本発明の溶接方法において、フィラーワイヤ11とアークワイヤ1の位置関係は特に限定されるものではないが、溶融金属はアーク5の進行方向に沿ってアーク5の後方に広く存在するので、フィラーワイヤ11をより良好に溶融させるためには、フィラーワイヤ11をアーク5の進行方向後方から挿入することが好ましい。特に、アーク5の進行方向に沿って、アーク5より1〜5mm程度後方の位置にフィラーワイヤ11を挿入すると、特に安定的に溶接を行うことができるため好ましい。なお、フィラーワイヤ11の位置調整は、フィラーガイド12の位置を調整することにより行うことができる。
また、フィラーガイド12の母材Bに対する角度についても、特に限定されるものではないが、アークトーチ2とフィラーガイド12の干渉を避けるためには、当該角度を例えば70°以下に設定することが適切である。また、母材Bとフィラーガイド12の干渉を避けるためには、当該角度を例えば20°以上に設定することが適切である。
本発明の消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法において使用されるシールドガスは、特に限定されず、Arガス、炭酸ガス、あるいはそれらの混合ガス等の、ガスシールドアーク溶接において従来使用されているシールドガスを適宜選択して使用することができる。
本発明の溶接方法において使用されるフィラーワイヤは、上記式(1)〜(3)で表される関係を満足しうる限りにおいては特に限定されるものではない。ここで、フィラーワイヤの炭素含有量(FWC)は、溶接金属の炭素含有量を少なくするためには極力少ない方が望ましいが、製造性も考慮すると、フィラーワイヤの全質量に対して、好ましくは0.02質量%以下であり、より好ましくは0.015質量%以下であり、さらに好ましくは0.012質量%以下である。
なお、フィラーワイヤとしては、ソリッドワイヤやメタル系フラックス入りワイヤ等を用いることができる。ここで、フィラーワイヤとしてソリッドワイヤを使用する場合、例えば、その全質量を基準として、C:0〜0.02質量%、Si:0〜1.10質量%、Mn:0〜2.10質量%、P:0〜0.020質量%、及び、S:0〜0.020質量%を含有し、残部がFe及び不可避不純物であるソリッドワイヤを使用することができる。以下において、特にことわりのない限り、「%」とはワイヤ全重量に対する質量%を表すものとする。
上記ソリッドワイヤにおいて、Cは割れを抑制する上で低位に抑制すべき元素であるが、製造性も考慮しつつ溶接金属の炭素含有量を少なくするためには、上記ソリッドワイヤにおけるC含有量は、好ましくは0.02%以下であり、より好ましくは0.015%以下であり、さらに好ましくは0.012%以下である。また、上記ソリッドワイヤにおけるC含有量の下限値は、好ましくは0%である。
また、上記ソリッドワイヤにおいて、Siは過度に添加されると溶融池の粘性に影響を与え、溶接作業性を劣化させるため、上記ソリッドワイヤにおけるSi含有量は好ましくは1.10%以下であり、より好ましくは0.90%以下である。また、上記ソリッドワイヤにおけるSi含有量の下限値は、好ましくは0%である。
また、上記ソリッドワイヤにおいては、高Mn含有量のワイヤはコストが高くなるため、経済性の観点から、上記ソリッドワイヤにおけるMn含有量は好ましくは2.10%以下であり、より好ましくは1.40%以下である。また、上記ソリッドワイヤにおけるMn含有量の下限値は好ましくは0%であるが、極端にMn含有量の低いワイヤは調達が困難であるため、経済性の観点からは、より好ましくは0.25%である。
また、上記ソリッドワイヤにおいて、Pは不純物元素である。P含有量が高くなると、最終凝固部への偏析濃縮が助長され、形成される溶接金属の割れが大きくなる場合があるため、上記ソリッドワイヤにおけるP含有量は好ましくは0.020%以下であり、より好ましくは0.015%以下である。また、上記ソリッドワイヤにおけるP含有量の下限値は、好ましくは0%である。
また、上記ソリッドワイヤにおいては、Sも不純物元素である。S含有量が高くなると、最終凝固部への偏析濃縮が助長され、形成される溶接金属に割れが大きくなる場合があるため、上記ソリッドワイヤにおけるS含有量は好ましくは0.020%以下であり、より好ましくは0.015%以下である。また、上記ソリッドワイヤにおけるS含有量の下限値は、好ましくは0%である。
また、フィラーワイヤとしての上記ソリッドワイヤは、上記各化学成分に加えて、さらにCu:0.10〜0.40質量%、及び、Ti+Zr:0.02〜0.30質量%からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有していてもよい。
上記ソリッドワイヤにおいて、Cuは溶接ワイヤの耐錆性や通電性を担保するためにワイヤ表面にめっきとして施されてもよい。Cuを含有する場合のCu含有量は、耐錆性や通電性の観点からは0.10%以上であることが好ましく、0.15%以上であることがより好ましい。また、めっき屑の発生防止の観点からは0.40%以下であることが好ましく、0.30%以下であることがより好ましい。
また、上記ソリッドワイヤにおいて、Ti及びZrは結晶粒を微細化させる効果を有する任意元素である。Ti及びZrの少なくとも1種を含有する場合、Ti及びZrの合計含有量は、結晶粒微細化の効果の観点からは0.02%以上であることが好ましく、0.05%以上であることがより好ましい。また、スラグの発生を抑制する観点からは0.30%以下であることが好ましく、0.15%以下であることがより好ましい。
また、フィラーワイヤとしてメタル系フラックス入りワイヤを使用する場合、例えば、その全質量を基準として、C:0〜0.02質量%、Si:0〜1.00質量%、Mn:0〜1.70質量%、P:0〜0.020質量%、及び、S:0〜0.020質量%を含有し、残部がFe及び不可避不純物であるメタル系フラックス入りワイヤを使用することができる。以下において、特にことわりのない限り、「%」とは質量%を表すものとする。
上記メタル系フラックス入りワイヤにおいて、C含有量は好ましくは0.02%以下であり、より好ましくは0.015%以下であり、さらに好ましくは0.012%以下である。また、C含有量の下限値は、好ましくは0%である。
また、上記メタル系フラックス入りワイヤにおいて、Si含有量は好ましくは1.00%以下であり、より好ましくは0.80%以下である。また、Si含有量の下限値は、好ましくは0%である。
また、上記メタル系フラックス入りワイヤにおいて、Mn含有量は好ましくは1.70%以下であり、より好ましくは1.60%以下である。また、Mn含有量の下限値は、好ましくは0%であり、より好ましくは0.25%である。
また、上記メタル系フラックス入りワイヤにおいて、P含有量は好ましくは0.020%以下であり、より好ましくは0.015%以下である。また、P含有量の下限値は、好ましくは0%である。
また、上記メタル系フラックス入りワイヤにおいて、S含有量は好ましくは0.020%以下であり、より好ましくは0.015%以下である。また、S含有量の下限値は、好ましくは0%である。
なお、フィラーワイヤとしての上記メタル系フラックス入りワイヤにおいてC、Si、Mn、P及びSの各含有量を限定する理由は、フィラーワイヤとしての上記ソリッドワイヤに関する限定理由と同じであるため、ここでは説明を省略する。
また、上記メタル系フラックス入りワイヤには、鉄粉や鉄系合金粉を主成分とするメタル系フラックス成分が適宜含有される。上記メタル系フラックス入りワイヤ中のメタル系フラックス成分の含有量は、メタル系フラックス入りワイヤの全質量を基準として、例えば10〜30%である。
また、本発明の溶接方法において使用されるアークワイヤは、上記式(1)〜(3)で表される関係を満足しうる限りにおいては特に限定されるものではない。ここで、割れ防止の観点で溶接金属の炭素含有量を少なくする為には極力少ない方が望ましいが、製造性・経済性を考慮するとアークワイヤの炭素含有量(AWC)は、アークワイヤの全質量あるいは全溶着金属の質量に対して、好ましくは0.15質量%以下であり、より好ましくは0.10質量%以下であり、さらに好ましくは0.08質量%以下であり、さらに好ましくは0.06質量%以下である。
なお、アークワイヤとしては、ソリッドワイヤ、メタル系フラックス入りワイヤ、スラグ系フラックス入りワイヤ等を用いることができる。ここで、アークワイヤとしてソリッドワイヤを使用する場合、例えば、その全質量を基準として、C:0.02〜0.15質量%、Si:0.20〜1.10質量%、Mn:0.40〜2.10質量%、P:0〜0.030質量%、及び、S:0〜0.030質量%を含有し、残部がFe及び不可避不純物であるソリッドワイヤを使用することができる。以下において、特にことわりのない限り、「%」とは質量%を表すものとする。
上記ソリッドワイヤにおいて、Cは溶接金属の強化と脱酸に必要な元素であるが、溶接金属の炭素量低下の観点からは、上記ソリッドワイヤにおけるC含有量は、好ましくは0.15%以下であり、より好ましくは0.10%以下であり、さらに好ましくは0.06%以下である。また、上記ソリッドワイヤにおけるC含有量の下限値は、脱酸不足による気孔欠陥防止の観点からは、好ましくは0.02%である。
また、上記ソリッドワイヤにおいて、Siは脱酸性元素である。Siが過剰となることによる溶接作業性の劣化を防止する観点からは、上記ソリッドワイヤにおけるSi含有量は好ましくは1.10%以下であり、より好ましくは0.80%以下である。また、上記ソリッドワイヤにおけるSi含有量の下限値は、脱酸不足による気孔欠陥防止の観点からは、好ましくは0.20%である。
また、上記ソリッドワイヤにおいては、Mnも、脱酸性元素である。Mnが過剰となることによりヒュームが多量に発生することを防止する観点からは、上記ソリッドワイヤにおけるMn含有量は好ましくは2.10%以下であり、より好ましくは1.60%以下であり、さらに好ましくは1.40%以下である。また、上記ソリッドワイヤにおけるMn含有量の下限値は、脱酸不足による気孔欠陥防止の観点からは、好ましくは0.40%であり、より好ましくは0.50%であり、さらに好ましくは0.60%である。
また、上記ソリッドワイヤにおいて、Pは不純物元素である。P含有量が高くなると、最終凝固部への偏析濃縮が助長され、形成される溶接金属に割れが大きくなる場合があるため、上記ソリッドワイヤにおけるP含有量は好ましくは0.030%以下であり、より好ましくは0.015%以下である。また、上記ソリッドワイヤにおけるP含有量の下限値は、好ましくは0%である。
また、上記ソリッドワイヤにおいては、Sも不純物元素である。S含有量が高くなると、最終凝固部への偏析濃縮が助長され、形成される溶接金属に割れが大きくなる場合があるため、上記ソリッドワイヤにおけるS含有量は好ましくは0.030%以下であり、より好ましくは0.015%以下である。また、上記ソリッドワイヤにおけるS含有量の下限値は、好ましくは0%である。
また、アークワイヤとしての上記ソリッドワイヤは、上記各化学成分に加えて、さらにCu:0.10〜0.40質量%、及び、Ti+Zr:0.02〜0.30質量%からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有していてもよい。なお、Cuを添加する理由は、上述したフィラーワイヤとしてのソリッドワイヤに関する添加理由と同じであるため、ここでは説明を省略する。
また、Ti及びZrは300A以上の高電流域におけるアークの安定性を確保するために添加することができる。Ti及びZrの少なくとも1種を含有する場合、Ti及びZrの合計含有量は、高電流域におけるアークの安定性を確保する観点からは0.02%以上であることが好ましく、0.04%以上であることがより好ましい。また、スラグの発生を抑制する観点からは0.30%以下であることが好ましく、0.15%以下であることがより好ましい。
また、アークワイヤとしてメタル系フラックス入りワイヤを使用する場合、例えば、全溶着金属の質量を基準として、C:0.02〜0.15質量%、Si:0.20〜1.10質量%、Mn:0.40〜2.00質量%、P:0〜0.030質量%、及び、S:0〜0.030質量%を含有し、残部がFe及び不可避不純物であるメタル系フラックス入りワイヤを使用することができる。以下において、特にことわりのない限り、「%」とは質量%を表すものとする。
上記メタル系フラックス入りワイヤにおいて、C含有量は好ましくは0.15%以下であり、より好ましくは0.10%以下であり、さらに好ましくは0.08%以下である。また、C含有量の下限値は、好ましくは0.02%である。
また、上記メタル系フラックス入りワイヤにおいて、Si含有量は好ましくは1.10%以下であり、より好ましくは0.80%以下である。また、Si含有量の下限値は、好ましくは0.20%である。
また、上記メタル系フラックス入りワイヤにおいて、Mn含有量は好ましくは2.00%以下であり、より好ましくは1.80%以下であり、さらに好ましくは1.60%以下である。また、Mn含有量の下限値は、好ましくは0.40%であり、より好ましくは0.50%であり、さらに好ましくは0.60%である。
また、上記メタル系フラックス入りワイヤにおいて、P含有量は好ましくは0.030%以下であり、より好ましくは0.015%以下である。また、P含有量の下限値は、好ましくは0%である。
また、上記メタル系フラックス入りワイヤにおいて、S含有量は好ましくは0.030%以下であり、より好ましくは0.015%以下である。また、S含有量の下限値は、好ましくは0%である。
なお、アークワイヤとしての上記メタル系フラックス入りワイヤにおいてC、Si、Mn、P及びSの各含有量を限定する理由は、アークワイヤとしての上記ソリッドワイヤに関する限定理由と同じであるため、ここでは説明を省略する。
また、アークワイヤとしての上記メタル系フラックス入りワイヤは、上記各化学成分に加えて、さらにNi:0.10〜0.80質量%、及び、Mo:0.05〜0.30質量%からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有していてもよい。
上記メタル系フラックス入りワイヤにおいて、Niは低温における靭性を確保する効果を有する任意元素である。Niを含有する場合のNi含有量は、靭性確保の観点からは0.10%以上であることが好ましく、0.30%以上であることがより好ましい。また、経済性の観点からは0.80%以下であることが好ましく、0.50%以下であることがより好ましい。
また、上記メタル系フラックス入りワイヤにおいて、Moは溶接金属の強度を向上する効果を有する任意元素である。Moを含有する場合のMo含有量は、強度向上効果の観点からは0.05%以上であることが好ましく、0.15%以上であることがより好ましい。また、経済性の観点からは0.30%以下であることが好ましく、0.20%以下であることがより好ましい。
また、上記メタル系フラックス入りワイヤには、鉄粉、マンガン粉、モリブデン粉等のメタル系フラックス成分が適宜含有される。上記メタル系フラックス入りワイヤ中のメタル系フラックス成分の含有量は、メタル系フラックス入りワイヤの全質量を基準として、例えば10〜30%である。
また、アークワイヤとしてスラグ系フラックス入りワイヤを使用する場合、例えば、全溶着金属の質量を基準として、C:0.02〜0.15質量%、Si:0.20〜1.10質量%、Mn:0.40〜2.00質量%、P:0〜0.030質量%、及び、S:0〜0.030質量%を含有し、残部がFe及び不可避不純物である、スラグ系フラックス入りワイヤを使用することができる。
なお、アークワイヤとしての上記スラグ系フラックス入りワイヤにおいてC、Si、Mn、P及びSの各含有量を限定する理由及び好ましい範囲は、アークワイヤとしての上記メタル系フラックス入りワイヤに関する限定理由及び好ましい範囲と同じであるため、ここでは説明を省略する。
また、アークワイヤとしての上記スラグ系フラックス入りワイヤは、上記各化学成分に加えて、さらにNi:0.10〜0.80質量%、及び、Mo:0.05〜0.30質量%からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有していてもよい。なお、アークワイヤとしての上記スラグ系フラックス入りワイヤにおいて、任意元素としてのNi及びMoの各含有量を限定する理由及び好ましい範囲も、アークワイヤとしての上記メタル系フラックス入りワイヤに関する限定理由及び好ましい範囲と同じであるため、ここでは説明を省略する。
また、上記スラグ系フラックス入りワイヤには、シリカ、酸化チタン等のスラグ系フラックス成分が主として適宜含有される。また、鉄粉等の金属粉も必要に応じて適量含まれる。上記スラグ系フラックス入りワイヤ中のスラグ系フラックス成分の含有量は、スラグ系フラックス入りワイヤの全質量を基準として、例えば10〜30%である。
また、本発明の溶接方法において、アークワイヤの溶着量(AWw)は、耐欠陥性の観点からは、好ましくは50(g/分)以上であり、より好ましくは60(g/分)以上である。一方、アーク安定性の観点からは、好ましくは180(g/分)以下であり、より好ましくは160(g/分)以下である。
本発明の溶接方法においては、炭素を0.20〜1.00質量%含有する炭素鋼を母材として用いる。ここで、凝固割れ防止と耐欠陥性の観点からは、炭素鋼中の炭素含有量は好ましくは0.80質量%以下であり、より好ましくは0.65質量%以下である。また、上記炭素鋼中の炭素含有量の下限値は0.20%である。鋼中の炭素含有量が0.20%未満の場合には、本発明の溶接方法を用いなくとも、凝固割れの無い良好な溶接が可能である。
ここで、本発明の溶接方法における母材の一例としては、当該炭素鋼の全質量を基準として、C:0.20〜0.61質量%(好ましくは0.20〜0.55質量%)、Si:0.15〜0.35質量%、Mn:0.30〜0.90質量%、P:0〜0.030質量%(好ましくは0〜0.020質量%)、及び、S:0〜0.035質量%(好ましくは0〜0.020質量%)を含有し、残部がFe及び不可避不純物である炭素鋼を挙げることができる。
また、上記炭素鋼は、上記各化学成分に加えて、さらにCr:0.05〜0.20質量%、Cu:0.05〜0.25質量%、及び、Ni:0.05〜0.20質量%からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有していてもよい。
以下、本発明の実施例及び比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
図2に示すように、切欠きを有する鋼板(母材)101と別の鋼板(母材)102とで45°の開先を形成した後、アークの進行方向に沿ってアークの3mm後方にフィラーワイヤを送給しつつ、表1に示す条件でアークトーチを操作して溶接試験を行って試験板を作製した。なお、切欠きを有する鋼板(母材)101と別の鋼板(母材)102は、JIS G4051 S22C、S25C、S50C又はS58C鋼板であり、それぞれは表2に示される量で各元素を含有し、残部はFe及び不可避不純物である。ここで、母材の種類、アークワイヤの種類及び溶着量、フィラーワイヤの種類及び溶加量、及びフィラーワイヤの加熱条件を表2〜5に示すように変化させて溶接試験を行い、それぞれを実施例1〜31及び比較例1〜16とした。
なお、表4及び5における「必要フィラー通電電流(A)」とは、フィラーワイヤに通電する場合において、−0.015FWw+4FWw+50より算出される、フィラーワイヤに通電すべき最少の電流(単位:A)を意味する。
なお、比較例1〜4、9及び16においては、フィラーワイヤを送給せずに溶接を実施した。
(溶接金属の炭素含有量)
実施例1〜31及び比較例1〜16について、溶接後の試験板の溶接金属中央部分から炭素分析用の切粉を採取し、炭素・硫黄分析装置(HORIBA社製のEMIA−920V)を用いて炭素含有量を測定した。その結果を表6及び7に示す。
(割れ総長さの平均値)
実施例1〜31及び比較例1〜16について、溶接後の試験板から断面観察用の試験片を4つずつ切り出し、各試験片に発生した割れを、デジタル顕微鏡(KEYENCE社製のVHX900)を用いて50倍の倍率で観察して、1断面当たりの割れ総長さの平均値を算出した。その結果を表6及び7に示す。ここで、割れ総長さの平均値が1.00mm以下の場合に、合格と判定した。
図3に、実施例1〜31及び比較例1〜16についての、フィラーワイヤの溶加量FWw(g/分)及びアークワイヤの溶着量AWw(g/分)の和であるTWw(g/分)に対するフィラーワイヤの溶加量FWw(g/分)の割合(FWw/TWw)と、下記の式(5)で表される係数Aとの関係を表すグラフを示す。なお、図3のグラフにおいて、横軸はFWw/TWwであり、縦軸は係数Aである。また、実施例1〜31及び比較例1〜16における係数Aを表6及び7にも示す。
係数A=(DC―WC)/(BC―WC) (5)
ここで、式(5)中、DC、WC及びBCはそれぞれ以下を表す。
DC:溶接金属の炭素含有量[質量%]
WC:ワイヤ炭素量の加重平均[質量%]
BC:母材中の炭素含有量[質量%]
また、前記WCは、下記式(3)により求めた。実施例1〜31及び比較例1〜16におけるWCを表6及び7に示す。
WC=AWC×AWw/TWw+FWC×FWw/TWw (3)
ここで、式(3)中、FWC、AWC、FWw、AWw及びTWwはそれぞれ以下を表す。
FWC:フィラーワイヤの炭素含有量[質量%]
AWC:アークワイヤの炭素含有量[質量%]
FWw:フィラーワイヤの溶加量[g/分]
AWw:アークワイヤの溶着量[g/分]
TWw:フィラーワイヤの溶加量とアークワイヤの溶着量の和[g/分]
また、図4に、実施例1〜31及び比較例1〜16について、溶接金属の炭素含有量(質量%)と割れ総長さの平均値(mm)との関係を表すグラフを示す。この結果から、溶接金属の炭素含有量が0.15質量%以下であれば、割れ総長さの平均値を1.00mm以下に抑制できることが分かる。
ここで、図3より、母材やワイヤの種類、フィラーワイヤの条件に依らず、係数Aは、x=FWw/TWwとして、下記式(6)で示される直線よりも下の領域に位置することがわかる。ここで、係数Aはワイヤの炭素含有量と母材の炭素含有量および溶接金属の炭素含有量を結びつける係数である。
y=−0.8x+0.7 (6)
そこで、上記式(6)のyを上記式(2)で表されるFWR(フィラーワイヤの重み係数)とみなして、溶接金属の炭素含有量を高めに見積もることとした。この場合、溶接金属の炭素含有量(質量%)は、BC×FWR−WC(1−FWR)=WC+BC×FWR−WC×FWRとして見積もることができる。実施例1〜31及び比較例1〜16におけるFWR及びWC+BC×FWR−WC×FWRを表6及び7に示す。
このように、実験値として得られた係数Aよりも、より安全な条件で見積もった溶接金属の炭素含有量(WC+BC×FWR−WC×FWR)が0.15(質量%)以下となるような条件でフィラーワイヤを送給して溶接を実施すれば、溶接金属の偏析も考慮した上で、凝固割れの発生を確実に抑制ないし防止することができることが分かる。
すなわち、下記式(1)〜(3)を満足する条件でフィラーワイヤを送給して溶接を実施すればよいことが分かる。
0≦WC+BC×FWR−WC×FWR≦0.15 (1)
FWR=−0.8×FWw/TWw+0.7 (2)
WC=AWC×AWw/TWw+FWC×FWw/TWw (3)
(式(1)〜(3)中、BC、FWR、WC、FWC、AWC、FWw、AWw及びTWwはそれぞれ以下を表す。
BC:母材中の炭素含有量[質量%]
FWR:フィラーワイヤの重み係数
WC:ワイヤ炭素量の加重平均[質量%]
FWC:フィラーワイヤの炭素含有量[質量%]
AWC:アークワイヤの炭素含有量[質量%]
FWw:フィラーワイヤの溶加量[g/分]
AWw:アークワイヤの溶着量[g/分]
TWw:フィラーワイヤの溶加量とアークワイヤの溶着量の和[g/分])
上記の考察は、実施例1〜31と、比較例1〜16との比較結果によっても実証されている。すなわち、WC+BC×FWR−WC×FWRが上記式(1)の範囲内であり、すなわち上記式(1)〜(3)を満足する条件で溶接を行っている実施例1〜31では、割れ長さの平均値を1.00mm以下に抑制できている。一方、WC+BC×FWR−WC×FWRが上記式(1)の範囲を超えて高く、すなわち上記式(1)〜(3)を満足する条件で溶接を行っていない比較例1〜16では、割れ長さの平均値が1.00mmを超えて高くなっている。
なお、実施例1及び3はフィラーワイヤの溶加量が22g/分の場合に、フィラーワイヤに通電加熱を行っていない例である。一方、実施例2はフィラーワイヤの溶加量が22g/分の場合に、フィラーワイヤに150Aで通電加熱を行った例であり、実施例1及び3と比較すると、官能的に溶融池の拡がりがより良好に感じられ、溶接作業性がより良好であった。
また、実施例26はPを0.021質量%と比較的多く含有するソリッドワイヤHをフィラーワイヤとして使用しているため、Pを0.004質量%含有するソリッドワイヤEをフィラーワイヤとして使用した実施例25と比較して、割れ長さの平均値がやや高かった。
また、実施例27はSを0.022質量%と比較的多く含有するソリッドワイヤIをフィラーワイヤとして使用しているため、Sを0.008質量%含有するソリッドワイヤEをフィラーワイヤとして使用した実施例25と比較して、割れ長さの平均値がやや高かった。
なお、実施例30の条件では、フィラーワイヤの溶加量に比較して通電加熱電流が過少であったために、融合不良欠陥がいくつか見られた。また、実施例31の条件では、フィラーの通電加熱電流が460Aと高すぎたため、アーク電流との干渉によりアークが不安定となり、ビード外観に乱れが見られた。
また、比較例5及び11においては、フィラーワイヤの溶加量が31g/分と高いもののフィラーワイヤに通電加熱を行わなかったため、フィラーワイヤの溶け残りが見られた。
1 アークワイヤ
2 アークトーチ
3 アークワイヤ送給装置
4 溶接電源
5 アーク
11 フィラーワイヤ
12 フィラーガイド
13 フィラーワイヤ送給装置
14 フィラー電源
101 切欠きを有する鋼板(母材)
102 鋼板(母材)
B 母材
M 溶接金属
P 溶融池

Claims (11)

  1. 炭素を0.20〜1.00質量%含有する炭素鋼を母材として用いる消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法において、下記式(1)〜(3)を満足する条件でフィラーワイヤを送給する、消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法。
    0≦WC+BC×FWR−WC×FWR≦0.15 (1)
    FWR=−0.8×FWw/TWw+0.7 (2)
    WC=AWC×AWw/TWw+FWC×FWw/TWw (3)
    (式(1)〜(3)中、BC、FWR、WC、FWC、AWC、FWw、AWw及びTWwはそれぞれ以下を表す。
    BC:母材中の炭素含有量[質量%]
    FWR:フィラーワイヤの重み係数
    WC:ワイヤ炭素量の加重平均[質量%]
    FWC:フィラーワイヤの炭素含有量[質量%]
    AWC:アークワイヤの炭素含有量[質量%]
    FWw:フィラーワイヤの溶加量[g/分]
    AWw:アークワイヤの溶着量[g/分]
    TWw:フィラーワイヤの溶加量とアークワイヤの溶着量の和[g/分])
  2. 前記フィラーワイヤをアークの進行方向後方から挿入する、請求項1に記載の消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法。
  3. 前記フィラーワイヤがソリッドワイヤであり、前記ソリッドワイヤはその全質量を基準として、
    C:0〜0.02質量%、
    Si:0〜1.10質量%、
    Mn:0〜2.10質量%、
    P:0〜0.020質量%、及び、
    S:0〜0.020質量%を含有し、
    残部がFe及び不可避不純物である、請求項1又は2に記載の消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法。
  4. 前記フィラーワイヤとしての前記ソリッドワイヤが、さらに、Cu:0.10〜0.40質量%、及び、Ti+Zr:0.02〜0.30質量%からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する、請求項に記載の消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法。
  5. 前記フィラーワイヤがメタル系フラックス入りワイヤであり、前記メタル系フラックス入りワイヤはその全質量を基準として、
    C:0〜0.02質量%、
    Si:0〜1.00質量%、
    Mn:0〜1.70質量%、
    P:0〜0.020質量%、及び、
    S:0〜0.020質量%を含有し、
    残部がFe及び不可避不純物である、請求項1又は2に記載の消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法。
  6. 前記アークワイヤがソリッドワイヤであり、前記ソリッドワイヤはその全質量を基準として、
    C:0.02〜0.15質量%、
    Si:0.20〜1.10質量%、
    Mn:0.40〜2.10質量%、
    P:0〜0.030質量%、及び、
    S:0〜0.030質量%を含有し、
    残部がFe及び不可避不純物である、請求項1〜のいずれか1項に記載の消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法。
  7. 前記アークワイヤとしての前記ソリッドワイヤが、さらに、Cu:0.10〜0.40質量%、及び、Ti+Zr:0.02〜0.30質量%からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する、請求項に記載の消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法。
  8. 前記アークワイヤがメタル系フラックス入りワイヤであり、前記メタル系フラックス入りワイヤはその全溶着金属の質量を基準として、
    C:0.02〜0.15質量%、
    Si:0.20〜1.10質量%、
    Mn:0.40〜2.00質量%、
    P:0〜0.030質量%、及び、
    S:0〜0.030質量%を含有し、
    残部がFe及び不可避不純物である、請求項1〜のいずれか1項に記載の消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法。
  9. 前記アークワイヤとしての前記メタル系フラックス入りワイヤが、さらに、Ni:0.10〜0.80質量%、及び、Mo:0.05〜0.30質量%からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する、請求項に記載の消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法。
  10. 前記アークワイヤがスラグ系フラックス入りワイヤであり、前記スラグ系フラックス入りワイヤがその全溶着金属の質量を基準として、
    C:0.02〜0.15質量%、
    Si:0.20〜1.10質量%、
    Mn:0.40〜2.00質量%、
    P:0〜0.030質量%、及び、
    S:0〜0.030質量%を含有し、
    残部がFe及び不可避不純物である、請求項1〜のいずれか1項に記載の消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法。
  11. 前記アークワイヤとしての前記スラグ系フラックス入りワイヤが、さらに、Ni:0.10〜0.80質量%、及び、Mo:0.05〜0.30質量%からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する、請求項10に記載の消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法。
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