JP6419624B2 - 取水システム - Google Patents

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Description

本発明は、水源から水を取水する取水システム関する。
従来、例えば発電所などでは、発電タービンを回転駆動させた後のスチームを冷却する復水器が用いられている。この復水器(海水クーラー)には冷媒として海水が使用されている。例えば、海水を取水する海水取水装置において、取水部の前面で海底より高い位置にカーテンウォール(壁体)が設けられ、このカーテンウォールの下端と海底との間の開口部を通じて流入した海水を取水するものがある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の技術では、カーテンウォールの外洋面側に気泡を発生させる上部空気噴出管を設けると共に、上部空気噴出管の配置位置よりも外洋側の海底面に下部空気噴出管を設けている。
特開2001−90051号公報
しかしながら上記の特許文献1に記載の技術では、壁体であるカーテンウォールと海底面との間の開口を通じて、不要物が流入するおそれがある。海水と共に流入した不要物は、取水口よりも下流側に配置されたスクリーンによって捕捉されるが、不要物が増加すると、不要物の処分費用が増加する。また、スクリーンに捕捉される不要物が増加すると、スクリーンを閉塞するおそれがあり、これにより取水量が低下し、連続運転の妨げとなる。
本発明は、取水口を通じて内部に進入する不要物を減らすことが可能な取水システムを提供することを目的とする。
本発明の取水システムは、水源から取水口を介して水を取水する取水システムであって、取水口の底部には散気装置が設けられ、当該散気装置の上方の天井部は水源に向かって上方に傾斜している。
この取水システムでは、取水口の底部に設けられた散気装置から気泡が放出される。散気装置の上方の天井部は、水源に向かって上方に傾斜しているので、散気装置から放出された気泡は上昇して天井部に当たり、天井部の傾斜に沿って水源側に移動しながら上昇し、取水口の外部に移動する。水源から取水口に流れ込んだ不要物は、取水口の底部から上昇する気泡によって上方に移動し、天井部の傾斜に沿って流れる気泡と共に移動して、取水口の外部に排出される。そのため、取水口を通じて内部に進入する不要物を減らすことができる。
天井部は、水の流れ方向において、散気装置よりも下流まで傾斜していることが好適である。散気装置より放出された気泡は、天井部に向かって上昇すると共に、取水口を通過する水によって下流側に流される。そのため、散気装置よりも下流側まで天井部が傾斜する構成であると、上昇した気泡は、散気装置より下流側まで形成された天井部の傾斜に沿って移動して、取水口の外部まで戻されて排出される。
また、散気装置は、水の流れ方向において、天井部の傾斜が形成された範囲の長さに対して、30%以上90%以下の範囲に配置されていることが好ましい。これにより、散気装置よりも下流側まで傾斜を形成することができる。取水口近傍における水の流速は、一般的に0.2m/sであり、この流速に対して気泡が下流に流された場合であっても、天井部において傾斜が形成された範囲内に気泡を納めやすくなる。そのため、気泡と共に流れる不要物を、天井部において傾斜が形成された範囲内に納めて取水口の外部まで戻して排出することができる。
また、散気装置は、空気を放出する散気孔を有し、散気孔は、水平方向よりも下方に向けられていることが好ましい。散気孔が上向きに形成された構成であると、水と共に取水口に流れ込んだ砂が、散気孔を通じて散気管の内部に入ってしまい、散気管の内部に堆積するおそれがある。しかしながら、散気孔が水平方向よりも下方に向けられた構成であると、散気孔を通じて散気管の内部に砂が進入するおそれが低減される。また、この散気装置によれば、散気孔から、水平方向よりも下方に向けられて気泡が放出されるので、気泡が存在する範囲をより下方まで広げることができる。
また、散気装置は、送風機から排出された空気を前記取水口の底部まで供給する給気管と、給気管上に配置され、給気管を通じて供給された空気を水中に放出する散気管と、を備えることが好ましい。この構成によれば、配管を用いて給気管及び散気管を構成することができるので、製作及び現場施工を容易にすることができる。また、給気管上に散気管が配置されているので、給気管が配置される底面から上方に離間した位置に、散気管を配置することができる。そのため、砂などが底面に堆積しても、散気管を水中に露出させることができ、散気管からの空気の放出を確実に行うことができる。
本発明によれば、取水口を通じて内部に進入する不要物を減らすことが可能な取水システムを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る取水システムを示す概略断面図である。 図1中の給気管及び散気管の配置を示す平面図である。 図1中の給気管及び散気管の配置を示す側面図である。 図1中の給気管及び散気管を示す断面図である。 変形例に係る取水口を示す正面図である。 変形例に係る取水口の天井部を示す断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において同一部分又は相当部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図1に示される取水システム1は、例えば火力発電所に設けられ、海水を取水するものである。取水システム1で取水された海水は、例えば発電用タービンを回転駆動させた蒸気を冷却する復水器の冷媒として使用される。取水システム1は、海水を流入させる取水口2を有する。取水口2の下流には、海水を下流側に流通させる水路3が形成されている。
取水口2は、水源である海に面した岸壁4に設けられた開口部である。取水口2は、例えば、水深4mの位置に形成されている。取水口2は、海側の開口端21から陸側へ向かう長さ500mm程度の部分である。取水口2の幅は、例えば3000mmである。水路3は取水口2から陸側に延びる部分である。これらの取水口2及び水路3は、例えば断面矩形の流路であり、コンクリートによって形成されている。水路3には、取水口2を通過して内部に進入した不要物を除去するためのスクリーン装置(不図示)が設けられている。
取水システム1は、取水口2において水中に気泡を生じさせる散気装置5を備えている。散気装置5は、空気を送風する送風機(ブロワ)6と、送風機6から排出された空気を移送する空気供給配管7と、空気供給配管7に接続された散気部8と、を有する。送風機6は地上に配置され、空気を吸い込んで空気供給配管7に送り込む。
空気供給配管7は、送風機6の吐出口に接続された地上配管部9と、地上配管部9から下方に屈曲されて上下方向に延在し、水路3の内部まで進入する連通配管部10と、連通配管部10から屈曲され水路3の底部3aに沿って配置され、散気部8に接続された底部配管部11と、を備えている。空気供給配管7は、例えば塩化ビニル管によって形成されている。連通配管部10は、地表から地中に埋設され、水路3の天井部3bを貫通して、水路3の内部で上下方向に延在している。底部配管部11は、水路3において下流側から上流側に延在し、取水口2まで延在し散気部8に接続されている。空気供給配管7は、塩化ビニル管以外の材質から形成されているものでもよい。
散気部8は、水中に気泡を生じさせ、この気泡によって、水中の不要物の水路3への進入を防止するものである。水中の不要物としては、例えば、ビニール袋等のゴミ、稚貝、魚、クラゲ等が挙げられる。散気部8は、底部配管部11に接続されたヘッダー管(給気管)12と、ヘッダー管12に接続された複数の散気管13とを備える。ヘッダー管12は、底部配管部11の取水口2側の端部に連続し海側の開口端21近傍まで延びている。ヘッダー管12は、図2及び図3に示されるように、取水口2の幅方向(水の流れ方向と直交する方向)の中央部に配置されている。ヘッダー管12は、U字状の固定具などによって、取水口2の底面(底部22)に対して固定されている。ヘッダー管12としては、例えば100Aの塩化ビニル管が使用されている。
散気管13は、ヘッダー管12と交差するように配置されている。散気管13は、水の流れ方向に複数本(例えば4本)並べられて配置されている。ヘッダー管12及び散気管13には、図4に示されるように、互いに対向する部分に開口が設けられ、これらの開口が接続されて、ヘッダー管12及び散気管13が連通されている。ヘッダー管12及び散気管13の開口は、短管を用いて接続されていてもよく、直接、接続されていてもよい。ヘッダー管12及び散気管13は、例えば、接着により接合されている。
散気管13の管壁には、複数の散気孔(貫通孔)14が形成されている。散気管13は例えば60Aの塩化ビニル管であり、散気孔14の内径は例えば5〔mm〕である。また、内径が5〔mm〕である散気孔14から放出される気泡の浮上速度は、例えば13〔m/s〕である。気泡の浮上速度は、例えば取水口2を通過する海水の平均流速の約65倍とすることができる。また、海水の平均流速及び気泡の浮上速度は、その他の値でもよい。また、散気管13の材質は、塩化ビニル管に限定されず、散気管13の外径、散気孔14の内径は、その他の値でもよい。
散気孔14は、散気管13が延在する方向において、所定の間隔で複数配置されている。また、散気孔14は、水の流れ方向の両側にそれぞれ設けられている。水の流れ方向の両側に配置された一対の散気孔14は、散気管13が延在する方向において、例えば同じ位置に配置されている。水の流れ方向の両側に配置された散気孔14は、散気管13が延在する方向において、互いに異なる位置に配置されていてもよい。
散気孔14は、例えば、水平方向よりも下方に向くように形成されている。散気孔14の中心線方向は、水平方向に対して斜め下方に延びている。
また、水の流れ方向に隣り合う散気管13同士は、例えば、60mm離れて配置されている。水の流れ方向において、複数の散気管13が配置されている範囲は、60Aの配管の場合、例えば420mm((散気管の外径×4)+(散気管同士の距離×3))である。散気管13が配置されている範囲は、例えば、水の流れる方向において、天井部の傾斜面の長さの30%以上90%以下である。
また、水の流れ方向に隣り合う散気管13に形成された散気孔14は、散気管13が延在する方向において、互いに異なる位置に配置されている。例えば、上流側に配置された散気管13の散気孔14は、下流に隣接する散気管13において散気管13が延在する方向に隣り合う2つの散気孔14の中間位置に配置されている。なお、水の流れ方向に隣接する散気管13の散気孔14は、散気管13の長手方向において同じ位置に配置されていてもよい。
また、散気部8において、ヘッダー管12の両側であり、散気管13より下方の部分は、散気管基礎部15として、例えば、モルタルが施工されている。換言すれば、ヘッダー管12を収容する溝部が形成されている。この散気管基礎部15は、散気管13の底面が接するように形成されている。この散気管基礎部15によって、散気管13を下方から支持することができると共に、散気管13の下方を通過する水の流れを防止することができる。また、ヘッダー管12と散気管基礎部15との隙間には、シリコン充填剤等が施工されている。これにより、ヘッダー管12と散気管基礎部15との隙間を通過する水の流れが防止される。また、散気管13の下方には、散気管基礎部15が形成されているので、散気管13より下方の水の流れが防止されている。
ここで、取水システム1では、取水口2の天井部23に傾斜面24が形成されている。取水口2の天井部23は、陸側から海側の開口端21に向かって斜め上方に傾斜している。傾斜面24の水平方向に対する傾斜角θは、例えば10度である。傾斜面24の水平方向に対する傾斜角θは、例えば0.5度以上、45度以下であることが好ましい。傾斜面24の水平方向に対する傾斜角θは、例えば45度を超える値でもよい。また、傾斜面24は、水の流れ方向に沿った断面において、直線的形成されている。なお、傾斜角θを大きくし過ぎると、取水口2における開口面積が大きくなり取水口2を通過する海水の平均流速vが低下する。取水口2を通過する海水の平均流速vは、例えば日本国内の発電所では一般的に0.2m/sとして設定されている。また、傾斜角θが大きくなりすぎると、傾斜面24に沿って開口端21に移動する気泡の移動速度の水平方向の成分VA24(=V/tanθ)が低下し、取水口2の内部に進入した不要物を開口端21に押し戻す力が低下する。なお、Vは、後述の通り、気泡の浮上速度である。
また、取水口2の天井部23の傾斜面24は、水の流れ方向において、散気部8より下流側まで形成されている。水の流れ方向において、散気部8の下流側の端部8aから、傾斜面24の下流側の端部24aまでの長さL1は、例えば72mm以上である。
長さL1は、下記(1)によって算出してもよい。気泡の浮上速度をV〔m/s〕、取水口を通過する海水の平均流速をv〔m/s〕、水路の高さをh〔m〕、散気部8の下流側の端部8aから天井部23の傾斜面24の下流側の端部24aまでの長さをL1とした場合に、長さL1は、下記式(1)によって算出することができる。
L1=(h/V)×v…(1)
次に取水システム1の作用について説明する。
送風機6が駆動されると、送風機6から排出された空気は、空気供給配管7を通じて散気部8に供給される。散気部8に供給された空気は、ヘッダー管12の内部に導入されて、各散気管13にそれぞれ供給される。散気管13に供給された空気は、各散気孔14から水中に放出される。散気孔14から放出された空気は、気泡として水中を浮上する。
取水システム1では、複数本の散気管13を備えると共に、各散気管13において、水の流れ方向の両側に散気孔14がそれぞれ形成されているので、水の流れ方向において所定幅の範囲に気泡が連続的に形成される。
水中の気泡は、取水口2の内部の海水の流れによって、下流側に流されことになるが、天井部23において傾斜面24が散気部8よりも下流側まで形成されているので、浮上した気泡は傾斜面24が形成されている範囲内に収まる。浮上して天井部23に達した気泡は、傾斜面24に当たると、傾斜面24に沿って取水口2の海側の開口端21に向かって移動する。下流側の散気管13から浮上した気泡は、傾斜面24に沿って移動する際に、上流側に向かうに従って、上流側の散気管13から浮上した気泡が合わさり、次第に大きくなる。
そして、海水と共に取水口2の内部へ流れ込んだ不要物は、底部22の散気部8から浮上する気泡によって、その移動方向が変えられて、浮上する気泡と共に上方に移動する。気泡と共に上方に移動した不要物は、天井部23の傾斜面24に沿って、気泡の流れに伴って、取水口2の海側の端部に向かって移動する。気泡及び不要物は、取水口2の海側の端部に到達し、取水口2の外部に排出される。取水口2の外部に排出された不要物は、浮上する気泡と共に上昇して、取水口2から離れることになる。
本実施形態の取水システム1によれば、取水口2に進入した不要物が、取水口2の底部22から浮上する気泡と共に上昇し、天井部23の傾斜面24に沿って海側に移動して、取水口2から排出される。そのため、取水口2を通過して水路3に流れ込む不要物が減ることになり、水路3の下流側のスクリーン装置に捕捉される不要物を減らすことができる。その結果、スクリーン装置の連続運転を可能とすることができる。また、スクリーン装置まで到達する不要物を減らすことができるので、スクリーン装置を通過して、下流側設備(復水器など)に流入する不要物が減ることになり、下流側設備における不具合を削減することができる。下流の設備の不具合としては、不要物による流路の閉塞や、海水の流量の低下などを防止することができる。また、下流側設備における清掃などのメンテナンス作業を減らすことができる。
また、取水システム1によれば、スクリーン装置に到達する不要物を減らすことで、捕捉される不要物が減るので、補足された不要物を処理するための廃棄費用が削減される。
また、取水システム1では、散気部8を取水口2の底部22に設置するだけでよいので、取水システム1の構造を簡便なものとすることができる。また、従来、取水口の近傍に設置されていたネットなどの網状部材の設置を省くことができるので、このような網状部材のメンテナンス作業を削減することができる。例えば、従来においては、潜水士などが作業員として海中に潜り、清掃や点検などを行っていたが、このような危険作業を行う必要がなくなり、メンテナンス費用を削減することができる。また、取水口2の内部に駆動部を設ける必要がないので、駆動部の点検、補修などのメンテナンス費用が削減される。
また、取水システム1では、水の流れ方向において、散気部8よりも下流まで傾斜面が形成されているので、散気管13から放出されて、下流に流された気泡が下流側の水路に進入せずに、天井部23の傾斜面24に到達し、傾斜面24に沿って海側に戻されるので、不要物の水路3の内部への進入を防止することができる。
また、取水システム1では、複数の散気管13が設けられて、水の流れ方向において、所定の幅を持った範囲内に気泡を連続的に浮上させることができるので、この気泡群を通過して、下流の水路内に進入する不要物が減ることになる。
また、散気管13に設けられた散気孔14は、水平方向よりも下方に向けられているので、散気孔14を通じて、砂などの堆積物が散気管13の内部に進入することが防止される。
また、この取水システム1では、気泡を発生させる散気部8に散気管13が採用され、散気管13の天面が曲面であるので、水中の砂等が堆積しにくい。そのため、散気管13が砂に埋もれてしまうことが防止される。その結果、散気孔14からの空気の放出が確実に行われる。
また、この取水システム1では、取水口2の上下方向における開口幅が、下流から上流に向かって大きくなるので、上流側に向かうほど流速が遅くなり、上流に向かうほど、不要物を排出させるための排出力が増すことになる。また、気泡は浮上するほど、気泡同士が集まって、気泡径が大きくなるので、気泡の浮上速度が増加することになる。これらにより、海側に向かうほど排出力が大きくなり、好適に不要物を排出して、水路3の内部への不要物の進入を防止することができる。
次に、図5を参照して取水口の変形例について説明する。上記の実施形態では、取水口2の天井部23の形状は、水の流れ方向と直交する断面において水平方向に直線的に形成されているが、その他の形状でもよい。例えば図5(a)に示されるように、取水口2Bの天井部23Bの断面形状は、山型を成すように形成されていてもよい。幅方向の中央部を頂点として、幅方向の両側へ傾斜するように形成されている。このような取水口2Bにおいても、水の流れ方向において、海側の端部に向かって下流側から上流側に上方に傾斜する傾斜面24Bを形成している。また、幅方向においても、外側から内側に向かって上方に傾斜する傾斜面24Bを形成している。
このような取水口2Bでは、幅方向の中央で上方に浮上した気泡は、傾斜面24Bに当たると、そのまま幅方向の中央の頂点に沿って、海側に向かって移動する。また、幅方向の外側で上方に浮上した気泡は、傾斜面24Bに当たると、幅方向において内側に移動すると共に、海側に向かって移動する。すなわち、底部から浮上した気泡は、幅方向の中央に集められるので気泡径が大きくなって、海側に移動することになる。これにより、気泡と共に移動する不要物も上昇すると、幅方向の中央に集められる。天井部23B近傍の不要物は、中央部に集められて気泡径が大きくなった気泡と共に、海側に移動して取水口2Bから好適に排出される。その結果、取水口2Bを通過して水路3の内部に進入する不要物を減らすことができる。
また、取水口2Cの天井部23Cの断面形状は、図5(b)に示されるように、湾曲するように形成されていてもよい。このような取水口2Cにおいても、水の流れ方向において、海側の端部に向かって下流側から上流側に上方に傾斜する傾斜面24Cを形成している。幅方向においては、外側から内側に向かって中央部が最も高くなるように湾曲している。このような取水口2Cにおいて、底部から浮上する気泡は、幅方向の中央に集められて、気泡径が大きくなって、海側に移動することになる。気泡とともに上方に移動した不要物は、天井部23Cの中央部に集められて気泡径が大きくなった気泡と共に、海側に移動して取水口2Cから好適に排出される。その結果、取水口2Cを通過して水路3の内部に進入する不要物を減らすことができる。
また、取水口2、2B、2Cの天井部の断面形状は、その他の形状でもよく、例えば幅方向において、内側よりも外側が高くなるような形状でもよい。
次に、図6を参照して取水口の変形例について説明する。上記の実施形態では、水の流れ方向において、下流側から上流側に向かって上方に傾斜する傾斜面24を有する形状となっているが、図6(a)に示されるように、取水口2Dの天井部23Dは、複数の段差面25を有することで、下流側から上流側に向かって上方に傾斜するものでもよい。
この取水口2Dの天井部23Dは、水平な面である段差面25と、この段差面25の端部から上方に延びる垂直面26と、を備える。段差面25は、下流側に隣接する垂直面26の上端から上流側に延びるように形成され、垂直面26は、下流側に隣接する段差面25の上流側の端部から上方に延びるように形成されている。このように、段差面25及び垂直面26が交互に配置されることで、取水口2Dの天井部23Dが全体的に傾斜するものでもよい。例えば、複数の段差面25の上流側の端部25a同士を結ぶ直線L25が、傾斜する場合には、取水口2Dの天井部23Dは傾斜しているとする。
このような取水口2Dにおいても、下方から浮上した気泡は段差面25に当たる。ここで、この段差面25の下流側には下方に延びる垂直面26が形成され、段差面25の上流側には上方に延びる垂直面26が形成されているので、段差面25に当たった気泡は、下流側ではなく、上流側に移動すると共に浮上する。そして、気泡は上流側の垂直面26に沿って上昇すると共に上流側の段差面25に当たることになる。このように、気泡は、順々に上流側に移動すると共に上昇しながら、海側の端部に移動して、取水口2Dから排出される。これにより、取水口2Dに流入した不要物は、取水口2Dの底部から浮上する気泡と共に上昇に移動し、天井部23Dに沿って、気泡と共に順々に上流側に移動して、海側の端部から排出されることになる。その結果、取水口2Dを通過して、下流側の水路3に進入する不要物を減らすことができる。
また、図6(a)に示されるように、取水口2Eの天井部23Eは、異なる角度で傾斜する複数の傾斜面27、28を有する構成でもよい。この取水口2Eの天井部23Eは、下流側に配置された傾斜面27と、この下流側の傾斜面27の上流側に隣接する傾斜面28とを有する。上流側の傾斜面28の傾斜角θ28は、下流側の傾斜面27の傾斜角θ27よりも大きな角度である。このような取水口2Eにおいても、浮上する気泡と共に、不要物が上流側に流されて取水口2Eから排出される。そのため、不要物の水路3内への進入を抑制することができる。
本発明は、前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で下記のような種々の変形が可能である。
上記実施形態では、複数の散気管13を備える構成としているが、1本の散気管13のみを備える散気部でもよく、2本以上の散気管13を備える構成でもよい。
また、散気孔14は、水平方向に向けられているものでもよく、水平方向より上方に向けられているものでもよい。また、散気管13の周方向に、複数の散気孔14が形成された構成でもよい。
また、上記実施形態では、散気管13が取水口2の幅方向に延在するように配置されているが、散気管13が延在する方向は限定されず、例えば水の流れ方向に延在する散気管が、取水口2の幅方向に複数配置されている構成でもよい。また、散気管13は、水の流れ方向に対して、斜めに交差するように配置されているものでもよい。また、散気管13は、ヘッダー管12の下方に配置されていてもよい。
上記実施形態では、取水口2の底面上に散気部8を配置しているが、例えば、底面に溝部を形成し、散気孔が形成された蓋部材を用いて溝部の開口を覆うように形成された散気部でもよい。また、散気孔14の形状は、円形でもよく、長穴でもよく、矩形でもよく、その他の形状でもよい。
上記実施形態では、散気管13から空気を放出することで、水中に気泡を発生させていたが、散気管13に代えて、シート状の膜(平幕)から空気を放出することで気泡を発生させてもよい。
また、取水口2の天井部23の海側の端部は、水の流れ方向において、底部22の海側の端部と同じ位置に形成されていてもよく、底部22の海側の端部より突出して配置されていてもよい。また、取水口2の底部22の海側の端部が、水の流れ方向において、天井部の海側の端部よりも突出していてもよい。また、散気部は、取水口の海側の開口端21よりも外側まで配置されていてもよい。
また、上記実施形態では、連通配管部10が水路3の幅方向の中央で上下に延在するように配置されているが、連通配管部10は、水路3の側壁近傍で上下に延在するように配置されていてもよく、水路3の内部を通過せずに、例えば取水口2の側壁から幅方向の中央部に張り出すように配置されているものでもよい。また、ヘッダー管12は、幅方向の中央に配置されているものに限定されず、側壁に沿って配置されているものでもよい。
また、上記実施形態では、取水口2及び水路3は、コンクリートによって形成されているが、その他の材料によって形成されているものでもよく、例えば、配管からなる取水口及び水路でもよい。
また、散気管基礎部15に代えて、水の流れ方向に対して直交するように配置された堰板を備える構成でもよい。堰板は、散気管13の下方であって、散気管13が配置されている範囲の上流側の端部と、下流側の端部とに配置されていることが好ましい。これにより、散気管13よりも下方の水の流れを堰き止めることができると共に、砂等の堆積物が堆積するスペースを確保することができる。これにより、ヘッダー管12上に配置された散気管13が堆積物によって埋もれてしまうことが防止され、散気孔14から確実に空気を放出して、気泡を生じさせることができる。
また、上記実施形態では、水源である海が海水を取水する取水システムとして説明しているが、取水システムが適用される水源は、海に限定されず、湖、貯水池、河川などでもよい。また、取水された水が使用される設備は、発電所に限定されず、製油所、工場、食塩製造所でもよく、その他の設備でもよい。
また、取水口2は岸壁4に設けられたものに限定されず、海側に突出するように配置されたものでもよい。
1…取水システム、2,2B,2C,2D,2E…取水口、3…水路、5…散気装置、6…送風機、7…空気供給配管、8…散気部、12…ヘッダー管(給気管)、13…散気管、14…散気孔、22…底部、23,23B,23C,23D,23E…天井部、24,24B,24C,27,28…傾斜面、25…段差面、26…垂直面。

Claims (5)

  1. 水源から取水口を介して水を取水する取水システムであって、
    前記取水口の底部には水中に気泡を生じさせる散気部が設けられ、
    前記散気部の上方の天井部は前記水源に向かって上方に傾斜している取水システム。
  2. 前記天井部は、前記水の流れ方向において、前記散気部よりも下流まで傾斜している請求項1に記載の取水システム。
  3. 前記散気部が配置されている範囲の前記水の流れ方向における長さは、前記天井部の傾斜が形成された範囲の前記水の流れ方向における長さに対して、30%以上90%以下である請求項1又は2に記載の取水システム。
  4. 前記散気部は、空気を放出する散気孔を有し、
    前記散気孔は、水平方向よりも下方に向けられている請求項1〜3の何れか一項に記載の取水システム。
  5. 前記散気部は、
    送風機から排出された空気を前記取水口の底部まで移送する空気供給配管に接続される給気管と、
    前記給気管上に配置され、前記給気管を通じて供給された前記空気を水中に放出する散気管と、を備える請求項1〜4の何れか一項に記載の取水システム。
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